1: ◆j/7iZROIts 2015/10/28(水) 18:30:20.42 ID:5kV0uUTf0

2: 2015/10/28(水) 18:30:47.32 ID:5kV0uUTf0
「えっと、そちらの長門さん、身分証かも!」

長門「タウイタウイ鎮守府秘書艦兼司令官だ」

「・・・ファーストクラスのAかも、お荷物は?」

長門「いや、これだけだ」

大和「・・・・・・・・・・・・」

長門「A-2-4-11だ。座るぞ」

大和「はい」

長門「・・・・・・・ふん」

大和(・・・・・・・・・・)

3: 2015/10/28(水) 18:31:16.47 ID:5kV0uUTf0
大和『・・・・・・・・・・・・』

長門『・・・・・・・・・・・・』モグモグ

大和(私になんて見向きもしない・・・)

長門『・・・・・・・・・・・・』フヒヒ

大和『あの・・・』

長門『何だ!』

長門『今でちうさを見てるのがわからないのか』モグモグ

大和『・・・・・・・・・すみません』

大和『・・・・・・・・・・・・・・』

4: 2015/10/28(水) 18:31:44.42 ID:5kV0uUTf0
大和『長門さん!このカードは何ですか!イメージクラブRJって!!』

長門『む、陸奥に誘われて行っただけだ』

大和『もしかして、この前のお小遣いの前借りは・・・』

長門『うるさい!元は誰の稼ぎだ!』

大和『そういうことじゃないです!』

大和『家計は私に任せてくれるって・・・』

大和『それに、私達夫婦じゃないんですか!?』

長門『ええい、不倫は文化だ!』

長門『ふふふ、奉娼さん(源氏名)といってたな。今度は暁プレイだ・・・ふひひ』

大和『・・・・・・・・・・・・・・・・』

5: 2015/10/28(水) 18:32:10.52 ID:5kV0uUTf0
ピンポーン

長門『・・・・・・・・・・・・』ヌワヌワ

大和(私が出るのが当たり前なのね・・・)

大和『はい、大和です』

武蔵『久しいな大和よ、少し痩せたか?』

大和『武蔵!』

長門『なっ!武蔵、何故わざわざここに』

長門『用があるなら鎮守府でいえば良いだろう』

武蔵『いや、今たまたまだな・・・』

6: 2015/10/28(水) 18:32:39.25 ID:5kV0uUTf0
武蔵『ついさっき、雪風を商店街に連れていったらくじを引いてな』

武蔵『トラック泊地へのバカンスペアチケットが当たったのだ』

長門『ここはタウイタウイだぞ・・・』

武蔵『私はバカンスなどしないからな。ほら』

大和『い、いや、私達は・・・』

武蔵『遠慮するな!姉と上官に孝行させてくれ』

長門『う、うむ・・・・』

大和『・・・・・・・・・・・・・・』

大和(商店街でくじをやってたのは先月のことよ武蔵・・・)

7: 2015/10/28(水) 18:33:08.72 ID:5kV0uUTf0
「この便はブルネイ経由トラック泊地行きかも!」

「快適な空の旅を楽しんで欲しいかも!」

長門「ちいっ、煙草が吸えんとは・・・」イライラ

長門「やはり家でぴゃあロットでも見てればよかったな」チラッ

大和「・・・・・・・・・・・・・・・」

大和「折角新鮮なチ級をもらったのに・・・悪くなってしまいます」

大和「やっぱり、家でご飯を作るべきだったかも」チラッ

8: 2015/10/28(水) 18:33:34.69 ID:5kV0uUTf0
大和「それにしてもここは臭いますね・・・」

大和「汗と煙草とお酒の臭いが、染み付いてるみたいです」

長門「いやしかしここは本当にファーストクラスか?」

長門「狭苦しくて仕方が無い・・・少し身体が大きいだけでこうか」

大和(アニメ最終話修整前の目線)

長門「アテンダント!飲酒は許可されてたな!越路吹雪持ってこい!」

「さ、流石に日本酒はないかも・・・」

長門「ならウイスキー響だ!」

大和「・・・・・・・・・・・トイレに行ってきます」

「トイレはG-3-2の隣かも!」

9: 2015/10/28(水) 18:34:01.80 ID:5kV0uUTf0
バタン

大和「・・・・・・・・・・・」

大和(恥ずかしい・・・)

大和(どうしてあんな人と結婚してしまったのかしら)

大和(恥知らずの甲斐性無し)

大和(結局、私なんて道具なのよ)

大和(自分が快適に暮らせるための、道具・・・)

大和(・・・・・・・・・・・・)

大和(やっぱり、そろそろ・・・)

「もうオリョクルは嫌でち!!!11」

10: 2015/10/28(水) 18:34:27.69 ID:5kV0uUTf0
ガチャ

大和「な、何?」

「お、お客様!魚雷は閉まって欲しいかも!」

「この飛行機はジャックしたでち!!!!11」

「オリョクルがなくならないなら、ゴーヤもろとも吹き飛ぶでち!!1111」

「き、機長!」

「や、やばいぴょん!落ち着くぴょん!」

11: 2015/10/28(水) 18:35:00.80 ID:5kV0uUTf0
「大本営に連絡を繋ぐでち!11!!1」

「い、急ぐぴょん!副機長、回線開くぴょん!」

「え!?ちょ、今、操縦中で・・・」

「あれ!?機体が浮いちゃうよ!」グラッ

「でち!!??」グラッ

「今度は沈んじゃう!!」グラッ

「ま、待つでち、魚雷が」



カチ



チュドーン

13: 2015/10/28(水) 18:35:36.17 ID:5kV0uUTf0
大和「・・・・・・・・・・・・・」

大和(・・・・・・あれ)

大和(あ、そうだ、飛行機がジャックされて・・・)

大和(犯人の魚雷が、爆発して・・・)

大和(大和、落ちてるんだ・・・)

大和(バカンスだったのに・・・・・・)

大和(長門さんと・・・二人で・・・・・・)

14: 2015/10/28(水) 18:36:03.03 ID:5kV0uUTf0
大和(・・・・・・・・・・・・・)

大和(まだ結婚してなかった頃は・・・素敵だったなあ)

大和(こんな私でも・・・熊みたいに大きな私でも、愛してくれた・・・)

大和(あんな人でも・・・)

大和(大和はっ・・・愛してました・・・!!)

大和(せめて、あっちでは・・・一緒に・・・)



長門「うおおおおおおおおおおお!!」ガシ

大和「!!」

15: 2015/10/28(水) 18:36:30.28 ID:5kV0uUTf0
長門「ぐはぁ!!」

大和「な、長門さん!!」

大和「空中で私を抱いて、代わりに地面に・・・!!」

長門「ぶ、無事か・・・良かった」

大和「なんて無茶するんですか!!」

長門「誰がどうあろうと、守護らねばならん」

長門「それが私の、艦娘としての誇りだ」

大和「!!」

大和(・・・・・・・か、かっこいい・・・!)

16: 2015/10/28(水) 18:36:58.42 ID:5kV0uUTf0
大和「・・・・・・・・・・・・」ドキドキ

長門「ここはジャングルか・・・どうやら残骸はもっと別の場所に落ちたようだ」

長門「向こうを見ろ、燃えている。途中で投げ出された我々は幸運だったな」

大和「・・・・・・・・・・・・」ドキドキ

長門「ああ、すまない。つい、力を入れて抱いてしまったな」パッ

大和「い、いえ・・・」

長門「ここは危険だ、歩くぞ」

大和「は、はい・・・・・・」ドキドキ

17: 2015/10/28(水) 18:37:34.59 ID:5kV0uUTf0
長門「かなり深いジャングルだ、まともな道もない・・・」

大和「きゃっ」グラ

長門「大丈夫か!」ダキッ

大和「はい、や、大和は大丈夫です・・・」カアア

長門「お前の靴では、歩くことも出来ないだろう・・・さあ」

大和「お、おんぶ、ですか!?」

長門「遠慮するな」ガシッ

大和「や、大和みたいな、大きい女・・・」

長門「年頃の女がそんなことを言うものではないぞ」

大和「・・・・・・・・・・!!」ドキドキ

18: 2015/10/28(水) 18:38:02.51 ID:5kV0uUTf0
大和「ど、どうして・・・」

長門「何だ?」

大和「どうして、こんなに・・・大和を・・・」

長門「・・・・・・・・・・・・」

長門「こんなことを言うものではないが・・・」

長門「確かにこの長門、大和にはそう親しいわけでもない」

長門「だがこんな時だからこそ、しがらみは無しに助け合うべきだろう!」

大和「な、長門さん・・・・・・」

19: 2015/10/28(水) 18:38:30.72 ID:5kV0uUTf0
大和(い、いつぶりかしら・・・こんなに胸がときめくなんて)

大和(隣に居るだけで・・・お話するだけで、顔が火照ってきちゃう)

大和(・・・・・・・・・・・・・・)キュンキュン

大和(大和は、はしたない女です・・・)

大和(身体が、熱くて、うずいて・・・)キュンキュン

長門「・・・・・・・・ん?」

大和「?」

20: 2015/10/28(水) 18:38:56.80 ID:5kV0uUTf0
大和「どうかしましたか?」

長門「何か聞こえる・・・草を掻き分けてるような」

大和「もしかしたら、この辺りに住んでいる人かもしれません!」

長門「おい!聞こえるか!私は長門、所属は」

「ひゃあ!ひゃあ!」

大和「!?」

長門「な、なんだ、あの槍を持った連中は!!」

21: 2015/10/28(水) 18:39:23.19 ID:5kV0uUTf0
大和「こちらに気付いたようです・・・」

長門「聞こえるか!私は長門!」

「ひゃあ!」

長門「駄目か、こちらの言語が通じてない!」

「ありえませんわ!ありえませんわ!」

「とおおおおおおぉぉぉぉおおおおおおう!!」

大和「こ、こちらに槍を構えて、来ます!」

長門「まさか、こんな未開の部族がいたのか・・・!!」

22: 2015/10/28(水) 18:39:51.18 ID:5kV0uUTf0
長門「ええい、来るなら来い!」バッ

大和「長門さん!」

長門「この私から相手だ!」

大和(私をかばって・・・真っ先に!)

「とおおおおおおぉぉぉぉおおおおおおう!!」

長門「や、槍が相手だろうが・・・!!」

「待て!!」

23: 2015/10/28(水) 18:40:18.26 ID:5kV0uUTf0
「ひゃあ!」

「こいつらは客人だ・・・手厚くもてなせ」

「承りましてよ」

長門「お、お前は・・・」

長門「日向!」

日向「違うな」

日向「風魔神ヒューガと呼んでもらおうか」

24: 2015/10/28(水) 18:40:50.37 ID:5kV0uUTf0
大和「何ですかあれは・・・神輿に乗って・・・」

日向「お前達。二人を神輿に乗せろ」

「よろしくてよ」

長門「これは一体・・・」

日向「三ヶ月前のことだ。私は伊勢と一緒に、瑞雲採集にこの島を訪れた」

日向「そして見たのだ、覇権を巡り、争い続ける未開部族を」

長門「それがこいつら・・・」

日向「見えてきたぞ、こいつらの・・・いや、私の集落だ」

25: 2015/10/28(水) 18:41:19.38 ID:5kV0uUTf0
「クマリンコ!クマリンコ!」

「チーッス!」

「ひゃあ!」

日向「この島では食糧不足のために争い続けていた・・・」

日向「私がもたらしたのだ・・・海中を征し、水中を射抜く力」

日向「瑞雲を!」

日向「そして私は瑞雲をもたらした、風の神として祀られるようになった」

長門「神殿まで・・・」

伊勢「あ、お帰りなさい日向!」

日向「御神体もあるぞ」

扶桑「」

山城「」

26: 2015/10/28(水) 18:41:46.33 ID:5kV0uUTf0
日向「なるほど、お前達は旅客機から落ちてきたのか」

長門「なんとか帰る方法は無いか?」

日向「瑞雲を作らせよう、それで帰るがいい」

長門「本当か!」

日向「完成まで一晩、ここで過ごすといい。晩餐会も開こう」

大和「た、助かったんですね・・・夢みたいです・・・」

大和「・・・・・・・・・・・・・」

27: 2015/10/28(水) 18:42:28.10 ID:5kV0uUTf0
大和「あら・・・おいしい、何かしら?」

伊勢「御神体からとれた特別な瑞雲よ」

長門「これほどうまいものがあったとは!」ガツガツ

日向「いずれ本土にも輸出して外貨を稼ぐつもりだ」

長門「大和!いくつか持って帰るか?」

大和「えっ!い、いや・・・そんな・・・」

日向「少しくらい良いだろう」

大和「すみません・・・ありがとうございます」

大和(・・・・・・・しばらくしたら、どうせまた長門さんも元通りに・・・)

28: 2015/10/28(水) 18:43:05.91 ID:5kV0uUTf0
「やだっ、マジ恥ずかしっ・・・」ギシギシ

「とおおおおおおぉぉぉおおおおおお!!」パンパン

日向「またお前の勝ちか」

長門「これでも運は強い方だからな」

大和「・・・・・・・・・・・・・」

日向「もう一戦やっていくか」

長門「・・・・・いや、もうこの辺りで休もう」

長門「なあ、大和。もう疲れてるみたいだな」

大和「い、いえ、大和は大丈夫です・・・」

長門「そういわず、ほら」グッ

大和「あっ・・・・」

大和(お、お姫様だっこ・・・)

29: 2015/10/28(水) 18:43:32.28 ID:5kV0uUTf0
大和「・・・・・・・・・・・・」

長門「・・・・やれやれ」

長門「まさかベットが一つとはな・・・」ゴロン

大和「長門さん、何を」

長門「私は床で寝よう。こんな私とでは暑苦しいだろう」

長門「さあ、ベットを使うが良い」

長門「大和にはそれが似合っている」

大和「・・・・・・・・・・・!」

30: 2015/10/28(水) 18:43:58.02 ID:5kV0uUTf0
大和「・・・・・・・・・・・・」パチ

長門「?」

大和「・・・・・・・・・・・・」スルスル

長門「お前、服を・・・」

大和「・・・・・・・・・・・・」ハラリ

大和「・・・・・・・抱いてください」

長門「大和・・・・・・・」

31: 2015/10/28(水) 18:44:25.09 ID:5kV0uUTf0
長門「綺麗な身体だ・・・」

大和「あまり、見ないでください・・・」

長門「月明かりで見えてしまうのだ、本当に綺麗だ」

長門「柔らかで、くすみの一つも無い、乳白色の肌」

長門「それなのに・・・」ツー

大和「あっ・・・・」ビクッ

長門「このまま飲み込まれてしまいそうに柔らかいのに・・・」

長門「確かな、芯の通った弾力が、心地良い」

38: 2015/10/28(水) 18:47:38.66 ID:5kV0uUTf0
長門「まったく・・・」

長門「旅客機が墜落してジャングルに落ち」

長門「帰りは瑞雲とは・・・奇妙な旅だ」

大和「・・・・・・・・・・・・・」

大和「でも・・・夢のような時間でした」

大和「長門さんと過ごせて・・・」

長門「・・・・・・・・・・・・」

長門「・・・・・・・・・ああ、私もだ」

39: 2015/10/28(水) 18:48:09.51 ID:5kV0uUTf0
大和「見えてきました、タウイタウイが」

大和「ようやく帰ってましたね・・・」

長門「タウイタウイ・・・」

長門「・・・・・・・・・・・・・・」

長門「大和!」

大和「は、はい!」

長門「大切な話がある・・・」

40: 2015/10/28(水) 18:48:35.55 ID:5kV0uUTf0
長門「私はお前が好きだ。お前を愛している」

大和「そ、そんなこと・・・」カアアア

長門「お前を忘れることなんて絶対にないだろう。これからもずっと」

大和「はい、大和も、勿論・・・」

長門「たった一晩だけだったが、それほど情熱的な夜だった」

長門「だから・・・お前を私のものにしたい!」

長門「一緒に横須賀へ来てくれないか!!」

大和「!!??」

41: 2015/10/28(水) 18:49:02.82 ID:5kV0uUTf0
大和「・・・・・・・・・・え?」

大和「横須賀といえば、エリート、精鋭揃いの・・・」

長門「私は横須賀で秘書艦をやっている。トラックの視察に来ていたのだ」

長門「もしお前が頷いてくれるなら・・・今すぐタウイからお前を引き抜きたい」

長門「私の側にいてほしい・・・」

大和「・・・・・・・・・・・すみません、一ついいですか?」

長門「何だ?」

42: 2015/10/28(水) 18:49:33.23 ID:5kV0uUTf0
大和「旅客機の中で、席は何番でしたか?」

長門「席?一体何故・・・」

長門「確か・・・G-3-2-1だが」

大和「あ・・・・・・・・・」

大和(私の席はA・・・そして隣も・・・・)

大和(つまりこの人、長門さんは長門さんでも・・・)

大和(別人!!)

大和(そ、そんな、私は取り返しのつかないことを・・・!!)

43: 2015/10/28(水) 18:50:01.72 ID:5kV0uUTf0
大和(・・・・・・・・いや)

大和(いや、でも・・・・・)

大和(この長門さんは、あの長門さんなんかより、ずっと・・・・)

大和(・・・・・・・・・・・・・・・)

長門「・・・大和?」

大和「・・・・・・・・・・・・・・・」

大和「・・・・・分かりました」

大和「荷物、取ってきますね」

長門「!!」

長門「・・・ああ、待ってるぞ!」

44: 2015/10/28(水) 18:50:39.12 ID:5kV0uUTf0
大和(片方は、横須賀出身、しかも秘書艦で)

大和(優しくて、頼りになって・・・口リコンでもない長門さん)

大和(もう一方は、辺境のタウイタウイに配属されて)

大和(乱暴で、甲斐性無しで・・・自分のことしか考えられない長門さん)

大和(・・・・・・・・・・・・・・)

大和(あっちの長門さんが無事なのかはわからない)

大和(でもどちらにせよこの時間なら、鎮守府に出勤してるはず)

大和(・・・家に荷物を取りに行こう)

45: 2015/10/28(水) 18:51:18.52 ID:5kV0uUTf0
大和「・・・・・・・・・・・・・・」

大和(このタウイタウイで、色んなことがあったわね・・・)

大和(でもそれも、今日で終わり)

大和(大和は、ようやく、本当の家庭を・・・)

大和(この家とも、お別れ・・・)

大和(・・・・・・・・・・・・・・)

大和(あれ?)

大和「鍵が開いてる・・・」

46: 2015/10/28(水) 18:51:56.75 ID:5kV0uUTf0
ガチャ

大和「明かりはついてない・・・」

大和(な、何かしら、この玄関まで広がってる、たくさんのゴミ)

大和(も、もう関係ないんだから!さっさと荷物を持って・・・)

「・・・・・・・・・・・・武蔵か?」

大和「!!」

長門「・・・・・・・・・・・・・・」

47: 2015/10/28(水) 18:53:00.30 ID:5kV0uUTf0
大和(あ、あれが、長門さん?)

大和(あんなにやつれて・・・)

長門「もういい。もうやめてくれ」

長門「偽者を持ってくるな。司令はお前がやればいい・・・」

長門「どれだけ大和を建造しても、あの大和はもう戻ってこない・・・」

長門「惚れた女も守れず・・・鎮守府なんて、守れるものか・・・」クルッ

大和「あ・・・」

長門「・・・・・・・・・・・・」

長門「・・・・・・・・・・・・!」

48: 2015/10/28(水) 18:53:34.37 ID:5kV0uUTf0
長門「あ・・・ああ・・・・・・」

大和「あ、あの・・・・・・」

長門「大和・・・大和・・・・?」

長門「大和なのか・・・?何故ここに・・・?」

長門「自力で生き返ったのか・・・!」ヨロヨロ

大和「わ、私は・・・・・・」

長門「や、大和・・・」

長門「大和おおおおおおおおおおおおおおおおお!!」ダキッ

49: 2015/10/28(水) 18:54:18.16 ID:5kV0uUTf0
長門「間違えるものか!忘れるものか!この身体、この温もり!」

長門「他のどこの誰の大和でもない!私だけの大和だああああああああああ!!」

大和「!!」

長門「もう離さない!もう絶対に離さないぞ!もう不倫も無駄遣いも絶対にしない!!」

長門「生きててくれるだけでいいんだ、私の側にいてさえくれればいいのだ!!」

大和「・・・・・・・・・・・・・・」

長門「生きててくれてありがとう・・・ありがとう、大和おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

50: 2015/10/28(水) 18:54:45.41 ID:5kV0uUTf0
長門「・・・・・・・・・・・・・・」

長門「ありがとう・・・・・大和・・・」

大和「・・・・・・・・・・・・・・」

大和(泣きつかれて、眠ってしまいましたか・・・)

大和(・・・・・・・・・・・・・・・)

大和(私は・・・・・・)

51: 2015/10/28(水) 18:55:12.00 ID:5kV0uUTf0
長門「おお、きてくれたか、大和・・・荷物はどうした?」

長門「何?少し見て欲しいものがある?」

長門「ああ、別に瑞雲は待ってくれるからいいが・・・」

長門「・・・この沖で秋刀魚が捕れる?」

長門「秋刀魚なんてどこにも・・・一体どこにがぼぁ!?」

長門「な、なんだ苦しうわ何するやめ」

長門「・・・・・・・・・・・・・・」ジタバタジタバタ

長門「・・・・・・・・・・・・・・」ブクブクブクブク

長門「・・・・・・・・・・・・・・」

長門「」

大和「・・・・・・・・・・・・・・」

52: 2015/10/28(水) 18:55:39.46 ID:5kV0uUTf0
大和「・・・長門さん、起きてください」

長門「・・・・・・・・・・・・・はっ!」

長門「や、大和!」ダキッ

長門「良かった、良かった・・・夢ではなかったのだな・・・」

長門「本当によかった・・・ありがとう・・・」

大和「・・・・・・・・・・・・」

大和「もう、お風呂に、入ってください」

大和「今日は、戦艦水鬼のハンバーグですよ・・・」

長門「・・・・・・大和?」

53: 2015/10/28(水) 18:56:23.04 ID:5kV0uUTf0
大和「・・・・・・・・・・・・」

長門「・・・・・・大和。泣いてるのか」

大和「ごめんなさい・・・本当にごめんなさい・・・」

大和「馬鹿は私でした。弱いのは私でした」

大和「今度こそ絶対に一緒です。あなたを愛し続けます」

大和「氏が二人を分かっても、きっと愛し続けます」

大和「もうどんなことがあっても、どこまでもあなたに尽くします」

大和「だから・・・」

大和「だから、せめて側に置かせてください・・・」

長門「・・・話は良く分からん。だが聞かん」

長門「離れるものか。私達は夫婦なのだから」

長門「こうして今、私達は抱き合ってるではないか」

大和「長門さん・・・・・・」

大和「ごめんなさい・・・本当にごめんなさい・・・」

大和「ごめんなさい・・・長門さん」

大和「ごめんなさい・・・」

大和「・・・・・・・・・・・ごめんなさい・・・・」

54: 2015/10/28(水) 18:56:53.40 ID:5kV0uUTf0
一ヵ月後



大和「・・・・・・・・・・・・」ニコニコ

長門「・・・・・・・・・・・・」モグモグ

長門「・・・・・・・・・・・・」フヒヒ

大和「・・・・・・・・・・・・」ニコニコ

長門(やはりリリカルアオバは最高だな)

大和「・・・・・・・・・・・・」ニコニコ

長門「・・・・・・・・・・・・」ハハハ

大和「・・・・・・・・・・・・」ニコニコ

55: 2015/10/28(水) 18:57:23.87 ID:5kV0uUTf0
二ヵ月後



大和「・・・・・・・・・・・・」ニコニコ

長門「・・・・・・・・・・・・」モグモグ

長門「・・・・・・・・・・・・」フフフ

大和「・・・・・・・・・・・・」ニコニコ

長門(・・・・・・・・・おかしい)

長門(何故食事中にテレビを見てても、何もいってこない・・・)

長門「・・・・・・・・・・・・」

大和「・・・・・・・・・・・・」ニコニコ

56: 2015/10/28(水) 18:57:49.65 ID:5kV0uUTf0
三ヵ月後



大和「・・・・・・・・・・・・」ニコニコ

長門「・・・・・・・・・・・・」モグモグ

長門「・・・・・・・・・・・・」

大和「・・・・・・・・・・・・」ニコニコ

長門「な・・・なあ」

大和「はい」ニコニコ

長門「い、いいのか!?木曾黄門見てて良いのか!?」

大和「はい、お好きなようにどうぞ」ニコニコ

長門「も、もういい!」

57: 2015/10/28(水) 18:58:32.82 ID:5kV0uUTf0
大和「あ、そうだ、忘れてました」ニコニコ

大和「はい、今週分のお小遣いです」ニコニコ

長門「こ、今週!?」

大和「風俗のお金と、パチンコのお金と、煙草とお酒の分まで入れておきましたから」ニコニコ

長門「え!?ええ!?」

大和「長門さんが、汗水垂らして、頑張って稼いでくれたお金です」ニコニコ

大和「長門さんが自分の楽しみに使ってください」ニコニコ

58: 2015/10/28(水) 18:59:00.03 ID:5kV0uUTf0
長門「い、いや・・・」

大和「それに、妻として夫を立てるのは当然のことです」ニコニコ

長門「せ、正論だが・・・」

大和「・・・足りませんか?」ニコニコ

長門「ひっ!」

大和「それじゃあ、今から武蔵に借りてきますね」ニコニコ

大和「大丈夫です、内職を増やしますから」ニコニコ

長門「もういいやめろ!内職も全てやめろ!いややめてくれえええええ!!」

大和「長門さんのためなのに・・・」ニコニコ

長門「さ、皿洗いも自分でする!お前はそこで布団を敷いててくれ!」

大和「な、長門さんっ・・・・」

大和「・・・・やっぱり、大和は幸せです・・・!」

長門「神様那珂様五月雨様・・・ヒエエ」ガタガタ



終わり

59: 2015/10/28(水) 18:59:48.89 ID:5kV0uUTf0

60: 2015/10/28(水) 19:00:21.36 ID:5kV0uUTf0
最後まで読んでいただきありがとうございました
またどこかでお会いできれば幸いです

63: 2015/10/28(水) 19:17:02.50 ID:nDuilrPj0
なんだこれ・・・

引用: 大和「長門さんとバカンスに行くことになった」