971: 2011/06/02(木) 01:26:33.54 ID:Bjm2CRG10
>>1です。トリップつけました。予定と違いますが、まだレス数に余裕があるので少し4日目に突入します。
【禁書目録】上条「教育実習?」1日目
【禁書目録】上条「教育実習?」2日目
【禁書目録】上条「教育実習?」3日目
では投下。やっぱり初めてだと上手く進められない…orz
2: 2011/06/02(木) 23:29:33.82 ID:uxsr6xc90
~教育実習生~

一方通行……2-1担任、文理数学担当。ベクトルをこよなく愛する理系人間。姫神スルーに定評がある。

垣根帝督……2-2担任、文系漢文、理系化学担当。そのカリスマ性と丁寧な授業が人気。

御坂美琴……2-3担任、文理英語担当。上条たちのクラス担任。勉強も恋愛も頑張り屋さん。

麦野沈利……2-4担任、文系日本史、理系物理担当。キレると暴走気味。備品破壊の常習犯。

食蜂操祈……2-5担任、文系古文担当。超乙女にしてこのスレにおける天使。策略家だが性格は純粋。

結標淡希……2-6担任、文系生物、なぜか倫理も担当。周りのキャラが強くて目立たない可哀想な人。

削板軍覇……2-7担任、文理体育担当。愛と根性のヲトコ。もう二度と負けたくはないと日夜特訓中。


~生徒たち~

上条当麻……いつもより多少不幸で原作よりアホの子。ボケもツッコミも務めるオールラウンダー。

土御門元春…義妹ラブだが本編には特に影響なし。ボケが乱立する学校内で珍しいツッコミ役だが時々投げやりに。

青髪ピアス…いつも通りの変態ぶり。実習生のことを一番楽しみにしていた。お気に入りはむぎのん。

吹寄制理……真面目。かなり真面目。カオスなクラスを力でまとめる苦労人。何らかの能力者(設定)らしい。

姫神秋沙……このスレでは大活躍。…のはずが。いつも通りの流れに。特に。一方通行のスルーが。半端じゃない。

雲川芹亜……ちょっと登場。3年生らしいがクラスは不明。上条当麻と削板軍覇がお気に入りらしい。


~そのほかの方~

第一の部下……食蜂操祈の第一の部下。主人をサポートし続けてきたが、同じ人を好きになってしまって悩んでいる。

浜面仕上……このスレにおいて最も憎しみを集める男。近日爆発予定。

3: 2011/06/02(木) 23:33:11.53 ID:uxsr6xc90
今後の日程です。無いと困りそうなので貼ります。

4日目(木)
1.生物
2.古文
3.英語
4.体育
5.漢文
6.保健


では次は2日以内に来ます。これからも宜しくお願いします。
とある魔術の禁書目録 29巻 (デジタル版ガンガンコミックス)
973: 2011/06/02(木) 01:29:35.59 ID:Bjm2CRG10
~4日目(木)~

ーーー通学路ーーーーーーーーーーーー
美琴「さて、今日も頑張るかー!」


朝から元気に登校する御坂美琴。ステップを踏むかのように軽やかに歩いている。
浮かれている彼女の手には、カエルの形をした可愛らしい携帯電話があった。


美琴(しかし、あの操祈がねぇ…)パカッ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
7月〇日 22:53

From 心理掌握

Sub こちらこそ

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今日は本当に楽しませてもらいましたわ。
こちらこそ、当麻さんを譲る訳にはいきませんわ!
全力を尽くさせていただきますわよ?


一緒に頑張ろうね、美琴♪


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


美琴「こういうのって、結構嬉しいわね」エヘヘ


そういえばこんなやり取りは久々な気がする。常盤台中学に入ってからはずっと『御坂様』扱いだった彼女は、
気がつくと周りに自分の悩みを相談できる人物がいなくなっていたのだ。
それでも彼女には『親友』と呼べる存在はいる。が、その親友たちも少なからず自分のことを尊敬の目で見てくる。
当然嬉しくはあるのだが、これは美琴にとっては少し悲しいことだった。

974: 2011/06/02(木) 01:31:45.11 ID:Bjm2CRG10
美琴「多分、あの子も同じなんでしょうね」パタン


常盤台中学が誇るもう1人の超能力者であるメールの相手。彼女もまた自分とほとんど、いや自分よりも大変な思いをしてきたはずだ。
能力が高いことに逆に苦しめられた部分もあるのだろう。


美琴(それを救ってくれたのが、アイツなのよね)


上条当麻。彼は御坂美琴という少女の命を救った。おそらく食蜂操祈にも変わるための何らかのきっかけを与えたのだろう。
そして何より、上条は彼女たちを普通の女子中学生として見てくれた。美琴にとっては、それが何よりも嬉しかった。


美琴(そういうところがカッコいいのよねー。って何てこと考えてんのよ私!?)///

美琴(…こんなことで照れているようじゃダメよね)

美琴「今日からはガンガンアピールしていくんだから!」グッ


改めて決意するも、またすぐにニコニコしてしまう美琴。例え恋敵だとしても、食蜂と打ち解けたのがかなり嬉しいのだ。


美琴(いい1日になりそうねー)ニッコリ

??「おや?」

美琴「あれ?」

975: 2011/06/02(木) 01:33:25.99 ID:Bjm2CRG10
美琴「操祈じゃない。おはよー」

食蜂「おはよう美琴。今日も元気みたいね」

美琴「何か新鮮ねー。アンタが丁寧語じゃないと」

食蜂「ふふっ。親友同士では要らないのではなくて?」

美琴「…恥ずかしいこと言うわねアンタ」

食蜂「それはお互い様でしょう?」パカッ


そう言うと食蜂は、ピンクの携帯電話を取り出して美琴に画面を見せた。


美琴「ちょっ、アンタ!それは見せないでよ!」//

食蜂「『でも負けないからね!明日から覚悟しておきなさいよ!』ねぇ…」

美琴「そ、それを言うならそっちだって…!」パカッ

美琴「……ん?」


よくよくメールの文面を読んでみると、何やら文字列の中に違和感があった。
そう、それは本文の2行目に…。


美琴「…何で、名前で呼んでるのよ?」

食蜂「はい?ああ、昨日許可は取ったから」

美琴「えっ?それってどういう…」

食蜂「もうお互いに、名前で呼び合う仲になったということよ♪」

美琴「」

976: 2011/06/02(木) 01:34:54.40 ID:Bjm2CRG10
美琴(え?え?どういうこと??この子私と一緒に頑張ろうとしたんじゃないの?)

食蜂「…何を勘違いしてるかはお見通しなんだけどさ」キュイーン

美琴「ってまた読んだわね!」

食蜂「貴女が思っているような仲にはまだなってないわ。残念ながら」

美琴「な、なーんだ。驚かさないでよ」フゥー

食蜂「でも、これで私が一歩リードよね」フフン

美琴「うっ」

食蜂「…といっても、やはりあの方を攻略するのは一筋縄ではいかないけど」

美琴「そうなのよねー。半端じゃなく鈍感だしね」

美食「「はぁー」」


同時にため息をつく常盤台の二大エース。レベル5でも変えられない現実はある。


食蜂「…そういえば美琴?」

美琴「ん?何??」

食蜂「ちょっとお願いがあるの」

美琴「??」

977: 2011/06/02(木) 01:37:42.66 ID:Bjm2CRG10
上条「……おーい2人ともー!今から学校か?」

美琴「あらアンタ。おはよっ!」

食蜂「当麻さん、おはようございます」ペコリ

上条「おう。朝から元気だな」

美琴「アンタに言われたくないわよ」

食蜂「ですわね」

上条「酷いな…」

上条(てか、何でこんなに仲良くなってんだ?)


この2人、確か昨日職員室前で言い争いをしていたはずだ。どんな理由があるにしても、あの状況から見るに元からここまで
仲が良かった訳ではないだろう。しかも御坂の方はまだしも、食蜂は人間関係について相当警戒心を持って行動するタイプ。
その彼女がなぜ、御坂美琴とこんなにも仲良くやっているのだ?


上条(おっ。あれは…!)


彼が見たのは2台の携帯電話。彼女たちに声をかける前から2人ともそれぞれ自分のものを持っていたのだった。
上条は、その様子を見ただけで2人が仲が良い理由を把握できた。


上条(…だって、今操祈が持ってるケータイは白いもんな)

上条「よしっ。とにかく学校行くか!」

美琴「うん♪」

食蜂「はい♪」


こうして彼らは出発した。真ん中を黒髪のウニ頭の少年が、左右には茶髪のショートヘアの美少女と金髪のロングヘアの美少女が
仲良く並んで歩いていくのだった。
この後学校までは順調に着くが、両手に花状態で登校した上条に不幸が襲いかかったのは当然の成り行きだった。

978: 2011/06/02(木) 01:40:17.49 ID:Bjm2CRG10
ーーー職員室ーーーーーーーーーーーー
一方「…やっぱ朝のコーヒーは至福のひと時だよなァ」

削板「む!そうなのか!?オレは朝は牛乳と決まっていてだな!」

一方「そォいうことじゃねェンだよ…」

垣根「さすがだなオイ」

削板「?」<ガラガラ

結標「おはよう」

小萌「おはようございますー」

削板「おう!おはよう2人とも!」

一方「ン。親子で出勤たァ感心感心」

小萌「それはどういう意味ですかー!」ムキー

結標「…」

小萌「ほらっ、結標ちゃん!」ツンツン

結標「わ、分かってるわよ!」ヒソヒソ

一方「?」

結標「…あの、一方通行?」

一方「あン?」

結標「昨日は……ありがと」

一方「…おゥ」

2人「「…」」

垣根「…」

垣根「あの、削板?」

削板「む?」

垣根「昨日は……ありがと」

削板「おう!」


黄泉川「あれは一体何やってんじゃんよ?」

鉄装「さぁ?」

979: 2011/06/02(木) 01:41:56.61 ID:Bjm2CRG10
ーーー廊下ーーーーーーーーーーーー
麦野「ふっふっふーん」


女性の鼻歌が聞こえる。彼女の楽しいという気持ちがそのまま音色になったような美しい調べだった。
普通は周りからかなり気味悪がられるだろうが、今は朝なので人がほとんどいないので大丈夫のようだ。


麦野(ふふふっ。いい気分ねぇ)


この麦野沈利という女性は、整ったルックスと抜群のスタイルではあるのだが、中身は全然清楚ではない。
よって、彼女の行動の中には無意識に負の感情が混じってしまう傾向があるのだが、今日はそれがない。
なぜなら、今日は麦野にとってこれまでの実習日の中でも1番楽しみにしていた日なのだから。


麦野(まぁ、私が無理やり捻じ込んだ訳だけどさ)

麦野(にしてもねぇ、うふふっ)


そう、今日は麦野沈利にとっては特別な日なのだ。彼女にとってだけ、ではあるが。
その理由は、すべて次の麦野の呟きに込められていた。



麦野「……たーのしみだねー、はーまづらぁー」

15: 2011/06/04(土) 21:01:31.30 ID:hu7ZZlNt0
~ホームルーム~

ーーー2年3組教室ーーーーーーーーーーーー
美琴「さて、ホームルームを始める前に…」チラッ

小萌「はい!今日は皆さんに重大な発表があるのです!」

上条「何だぁ?」ボロッ

土御門「どうしたのかにゃー?」

青ピ「これはもしや…」

小萌「なんと、こんな時期に転校生が来たのですー!」ババーン

全員「「「な、なんだとー!?」」」

青ピ「おお!やっぱりかー!!」クネクネ

姫神「私。どうすれば」

吹寄「またクラスが荒れそうね」ハァー

青ピ「きっと綺麗な子やろなー」

土御門「逆に筋肉質な野郎かもにゃー」

青ピ「それは空気読めてへんなー」

ワイワイ ガヤガヤ

美琴「はいはい。転校生にプレッシャーかけないのー」パンパン

全員「「「はーい」」」



ーーー廊下ーーーーーーーーーーーー
??(超プレッシャーなんですけどォォォォォォ!)ガクブル

黄泉川「おっ、噂の転校生はお前じゃん?」

??「ゲッ、テメェはあの時の警備員…。つーか噂って何だ?」

黄泉川「ウチの校長と教頭脅して編入してきた暴力野郎って」

??「麦野のヤツ、どんな手使ったんだよ…」

16: 2011/06/04(土) 21:03:10.33 ID:hu7ZZlNt0
美琴「じゃあ小萌先生、紹介お願いしますね」

小萌「はいはーい。ここだけは私がやらせてもらいますよー」

小萌「今回はなんと~。おめでとう子猫ちゃんたち~。ワイルドな男の子なのです!」

女1「えー!マジでぇー?」

女2「野性的な男子とかいい感じぃー」

女3「いいわねぇ!…ハァハァ」

上条「あんな女の子いたっけ?」

土御門「さぁ?」

女3「上条くんも…ハァハァ」

上条(近寄りがたいなぁ…)

青ピ「畜生ォォォォ!野郎なんか興味ないでぇー!」

男ども「「「そーだそーだ!」」」

青ピ「チェンジや!」

美琴「いや無理だから」

小萌「何か変な雰囲気ですが、早速来てください転校生さーん」

??「うぃーす」ガラガラ、ピシャ

吹寄「うわっ」

土御門「ん?」

上条「」

17: 2011/06/04(土) 21:06:01.19 ID:hu7ZZlNt0
教室に入ってきたのは、一言でいえば不良。いかにも染めましたといった茶髪に、だらしない制服の着こなしをした比較的大柄な男だった。
だが、学校指定なのはズボンだけで、上は茶系のフード付き半袖ジャージだった。これでも上下黒ジャージよりは幾分かマシか。


小萌「では自己紹介をお願いしますねー」

??「おう。オレは浜面仕上。よろしくな」

全員「「「ブーーー!!」」」カエレー

浜面「拒否!?まだ何もしてねえぞ!」

吹寄「3バカだけで大変なのに、今度は不良?どんどん荒れるわね…」

浜面「でもよ、人は見た目だけじゃ…」

土御門「算数は小学校で教わるものだぜぃ?」

浜面「確かにバカだけれども!そこまでじゃねえって!」

青ピ「チェンジで」

浜面「テメェしつけぇぞ!?」

姫神「転校生キャラを。奪わないで。出てけ」

浜面「は?ゴメン、聞こえなかった」

姫神「」orz

美琴「茶髪って私と同じじゃない。さっさと染め直しなさいよ」

浜面「アンタ実習生だろ!?」

女1「げぇ。ヤンキーよヤンキー」

浜面「もう違うんだよ!意外と気にしてるんだぞそれ!?」

女2「さっさと野生に帰れー」

浜面「」

女3「浜面くん…ハァハァ」

浜面「」orz

18: 2011/06/04(土) 21:08:06.62 ID:hu7ZZlNt0
小萌「一通りツッコみ終わりましたかー?」

浜面「なんか疲れた…」ゼイゼイ

小萌「浜面ちゃんは大事なツッコミ要員なので、頑張ってくださいねー」

浜面「へーい…」

小萌「では席は上条ちゃんの隣りですねー」

浜面「上条…?あっ、いたのか」

上条「おう。よろしくな」

浜面「こっちこそ」

美琴「ほら、さっさと動いて。ホームルーム始めるわよ」

浜面「うぃーす」スタスタ

美琴「じゃあ今日の日程はね…」


浜面「ふぃー」ストン

上条「何か大変だったな」

浜面「ああ。でも麦野のクラスじゃなくて良かったぜー」

上条「? 知り合いなら別によくね??」

浜面「アイツの場合そういう問題じゃねえだろ」

上条「それもそうか。でも授業では顔合わせることになるぞ」

浜面「うげぇ…。それが問題なんだよな。今日はどうだ?」

上条「えっと…。今日は日本史はないから大丈夫じゃないか?」

浜面「よしっ!あとは廊下で出くわさないように…。職員室には絶対…」ブツブツ

上条(何か必氏だな浜面)

19: 2011/06/04(土) 21:10:47.73 ID:hu7ZZlNt0
美琴「ちょっと上条くん、浜面ぁ?聞いてたの??」

浜面「オレ呼び捨て!?」

上条「大丈夫ですよー」

美琴「どうだか。…ん?何よこの感じ?いやな空気ね」<ゴゴゴゴゴ

浜面「」ガタガタガタ

上条「ん?どうしたんだ??」



ーーー2年4組教室ーーーーーーーーーーーー
麦野「…」イライラ

鉄装「……あのぅ、麦野さん?」

麦野「あァ?んだよ!?」ギロッ

鉄装(怖いですぅぅぅぅ!)ビクビク

生徒たち(今日は一段と怖ぇ…)ガクブル

鉄装「えと、そろそろホームルームを…」

麦野「そんな気分じゃねえんだよ!見てて分かんねえかコラ!!」クワッ

鉄装「ひいいぃぃぃぃ!?」

生徒たち(今すぐこの場から逃げてぇ…)

麦野「…ったくよぉ。あのハゲ教頭、ぶ・ち・こ・ろ・し・カ・ク・テ・イ・ね」

ほか(教頭逃げてェェェェェェ!!)

麦野(なんで浜面はウチのクラスじゃねえんだよ…)イライラ



ーーー2年3組教室ーーーーーーーーーーーー
浜面「文系でよかったぜ…!」グスッ

上条「??」

20: 2011/06/04(土) 21:12:21.72 ID:hu7ZZlNt0
吹寄「さて、1時間目は生物だったわね」

土御門「ここは転校生のお手並み拝見だにゃー」

浜面「えっ、マジで!?」

青ピ「頑張ってもらわなアカンなー。しっかりせんとチェンジやで」

浜面「オマエそればっかだな!?」

上条「まぁ、気楽にいけよ」

浜面「だな。でもオマエよりは頭いい気はする」

上条「こう見えても上条さんは賢いんですよ?」

浜面「それを言うなら、この浜面仕上様もだなぁ…」

ギャーギャー ワーワー

青ピ「つっちー、ああいうの何て言うんやっけ?」

土御門「五十歩百歩」


~1時間目~

結標「さて、ようやく3組での授業ね!」

浜面「どうしてあの人テンション高いんだ?」ヒソヒソ

上条「前回色々あったんだよ…」ヒソヒソ

浜面「?」

結標「今日はきっちり授業するわよー!」

土御門「前回もちゃんとしてたぜぃ」

姫神「その気持ちは。よく分かる。痛いほど」

浜面「??」

結標「さぁ、いっくぞぉー!」

土御門(きめぇ…)

21: 2011/06/04(土) 21:14:40.71 ID:hu7ZZlNt0
結標「今日はカエルの発生からね。前回やったウニとごちゃ混ぜになるから気をつけてね」

浜面「オレ分かんねえよ…」

結標「あら?見ない顔ね」

浜面「あっ、どうも。浜面っす」

結標「ん?ああ、教頭のハゲの原因になったっていう…」

浜面「何か話が大きくなってるぞ!?」

上条「お前、何てことを…」

浜面「オマエが言うと本気かどうか分かんねえぞ…」

結標「続きいくわよ。私の話を聞いてね」

上浜「「うぃーす」」

結標「まずは卵に精子が入ることで受精卵になるわね。この時精子が進入した場所と反対側の卵表面に『灰色三日月環』
というものが出来る訳だけど」

結標「発生が進むと灰色三日月環の現れた場所の植物極側寄りに原口が形成されるから、受精直後には胚の方向が決まる
ことになるわね。つまり、精子の進入点の反対側が胚の背側になるってことよ」

青ピ「なんか工口いなー」

土御門「女子が精子連発してるからにゃー。一応女子なのに」

結標「一応って何よ。私は立派な乙女よ」

青ピ「工口い女子たまらんわー」クネクネ

結標「次なんか変なこと言ったらアンタらどっか飛ばすわよ」

上条(…にしても)

浜面(わからんなぁ…)

上条(植物極って何だ?)

浜面(原口って何だ?)

上浜(胚って何なんだァァァァ!?)

22: 2011/06/04(土) 21:17:13.29 ID:hu7ZZlNt0
結標「まぁ少し難しい言葉もあったけど、前回も言ったようなことだし解説はしないわよ」

上浜(マジでか!?)

結標「じゃあ次ね。そもそもカエルの卵は卵黄が植物極側に偏って分布している端黄卵なんだけど」

結標「この影響はどこで出でくるのかな、土御門くん?」

土御門「オレかにゃー!?」

結標(日頃の恨みよ!)ビシィ

結標「さぁ答えは!?」

土御門「第2卵割まではウニと一緒で経割×2だけど、第3卵割が動物極側に寄った緯割になるにゃー」キリッ

結標「」

上条(何気に頭いいんだよなー、土御門って)

浜面(そういえば麦野が言ってたな。グループのリーダーってやたら頭が切れる金髪グラサン野郎だって)

結標(何で出来るのよー!)ムキー

結標「…そうね。生じる割球は植物極側が大きく動物極側は小さくなるわ。これは不等割よね」

結標「それで、どんどん分裂して32細胞期には内部に卵割腔、つまり穴みたいのが出来てきて…」

上条「」ボー

結標「卵割腔は動物極寄りに出来るわ。分裂がさらに進むと、桑実胚といって桑の実状の胚になるわね」

浜面「」ボー

結標「もっと進むと、胚表面が滑らかになって胞胚になって、この頃は卵割腔を胞胚腔と呼ぶわ」

上浜「」プシュー

土御門「ダメだこいつら」

23: 2011/06/04(土) 21:18:46.81 ID:hu7ZZlNt0
結標「…そうね。ここからさらに混乱する部分に入るから、一旦今までの分をまとめようかしら」

結標「簡単に板書するからノートとってね」カッカッカッ

上浜「「うすっ!」」

土御門「頑張れカミやーん」

青ピ「浜面は爆発せーい」

浜面「何この扱いの違い!?」

姫神「見た目が。ただの不良だから」

浜面「ん?また空耳が…」

姫神「」

結標「えっとぉ…」カッカッカッ


①受精卵……受精すると動物極が上になるように回転する。動物極側が黒い。

②2細胞期……経割(縦割れ)。2つの割球ができる。

③4細胞期……経割。同じ大きさの4つの割球ができる。

④8細胞期……緯割(横割れ)。動物極寄りのところで横に割れる。大小の割球ができる。
       動物極側が小割球、植物極側が大割球。

⑤16細胞期…経割。各割球が縦に割れ、16個の割球ができる。

⑥32細胞期…縦に割れた後、横に分裂が起きる。内部に卵割腔が発達。

⑦桑実胚……卵割が進み、桑の実状の胚を形成。動物極側の卵割が早い。

⑧胞胚期……さらに卵割が進み、割球が小さくなる。卵割腔が胞胚腔と呼ばれるようになる。


結標「…こんな感じね。大事なのは④と⑧よ。ここだけでも覚えなさいよ」

結標「ちなみにウニだと16細胞期からの出題が結構あるわね。リクエストがあればお姉さんが解説しようかしら?」

土御門「誰得だにゃー?」

結標「パラシュート無しでスカイダイビングさせるわよ」

24: 2011/06/04(土) 21:30:45.76 ID:hu7ZZlNt0
中途半端ですが今日はここまで。ちなみに、


植物極…動物極の反対側。地球でいえば南極にあたる。動物極は極体が放出される側。

原口……胞胚において原腸胚形成中に形成される陥入部の入口部分をいう。

胚………多細胞生物の個体発生におけるごく初期の段階の個体を指す。


原口は次回投下分でたぶん出てくると思います。今回はあわきんも頑張ります。
浜面を転校させたのはクラスに刺激を与えようと思ったからです。刺激どころか爆弾ではありますが…。
4日目は浜面は無事だと少し安心していますが…どうでしょうね。浜面だし。

次回は3日以内に来ます。ではまたノシ

49: 2011/06/07(火) 23:51:45.51 ID:+t5I5sQm0
結標「さて、静かになったことだし授業を再開しましょう♪」

土御門「」←警棒で殴られた

浜面(あのサラシ女怖い…)

上条(あんな人だっけ?)

青ピ「ええなええなぁー!」クネクネ

浜面「コイツ本当にダメだな」

上条「スルーしろスルー」

結標「ここからはテストにも出やすいから頑張って覚えなさいよ」

青ピ「ええでぇー!」

結標「じゃあいくわね。胞胚期が終わると、胚では細胞の大移動が始まって胚の表面の細胞が内部へ陥入し原腸を形成するわ。
こうして原腸が形成された胚は原腸胚と呼ばれて、陥入が起こっている場所は原口よ。ウニと一緒ね」

結標「陥入した細胞は胞胚腔を押しやるようにして次々に胚の内部を将来の前方に向かって移動するのよ」

結標「原腸が大きくなるにつれて、胞胚腔は押しつぶされて原腸胚期の終わりころには無くなるわ」

上条「? つまり?」

浜面「胞胚腔と原腸?」

結標「…要するに、原腸胚期には胚の中に穴が2つあるのよ。分かった?」

青ピ「工口いなー!」クネクネ

結標「」

土御門(バカ2人が奇跡を起こしたにゃー)ボロッ

50: 2011/06/07(火) 23:53:52.57 ID:+t5I5sQm0
結標「…まあ、カエルは新口動物だから原口はのちに肛門になるけどね」

青ピ「工口いでぇー!!」

結標「」

土御門「墓穴掘ったぜぃ」

結標「穴とかケ〇とか言うなぁ!」

上浜「「??」」

結標「…ゲホン。さて続きいくわよ」

結標「それで原腸胚の終わりころになると、胚の細胞がおおよそ3つのグループに分かれるの」

結標「このグループ分けはこれから先何度も出てくるからね…」カッカッカッ


・外胚葉……胞胚期に動物極側にあった細胞。胚の外側を覆っている。

・内胚葉……胞胚期に植物極側にあった細胞。原腸をつくる。

・中胚葉……上2つの間に位置する細胞群。


結標「先取りになるけど、どの胚葉がどの器官を形成するかを覚えることになるからね」

上条「また暗記…」ハァー

浜面「そんなの覚え切れねぇよ」ズーン

結標「諦めなさい。ぶっちゃけ生物Ⅰは暗記教科よ。私に言わせれば文系教科と言っても過言ではないわ」

上浜「「…」」ズーン

浜面(どうしてこうなった…)

結標「原腸胚については後で板書で振り返るから、今は次に進むわよー」

姫神「今日の結標先輩。目立っている。羨ましい」

結標「?」

51: 2011/06/07(火) 23:56:41.60 ID:+t5I5sQm0
結標「そして、原腸胚の次は神経胚があるわ。前回のウニでは登場しない箇所だから気をつけてよ」

結標「原腸の形成が終わるころ、胚の背側表面が平らになって、表面の細胞層の厚みが大きくなるわ」

結標「この背側領域を『神経板』というわ。神経胚ではこの部分の変化によって時期が変わってくるようね」

浜面「椎間板?」

土御門「それはヘルニアだぞ馬鹿面」

浜面「だからこの扱いは何!?」

結標「やがて神経板の左右両側の周縁が胚の正中線に向かって巻き上がるわ。この際一時的に胚の背側正中線に沿って溝ができるわ」

結標「この溝が『神経溝』よ。忘れやすいから頭の片隅には置いておいてね」

結標「さらに変化して、神経板は『神経管』になるのよ。わかったかしら?」

上浜「「いえまったく」」キッパリ

結標「…貴方たちはそうでしょうね。要するにね……」カッカッカッ


no title


結標「上から神経板、神経溝、神経管の図になるわ。段々真ん中が溝になるのが分かるわね」

結標「そして、それが丸くなって下にストンと落ちるイメージよ。これなら分かるんじゃない?」

上条「おお!」

浜面「なんとなくわかるぜ!」

結標「…少しでも分かってくれればお姉さん嬉しいわ」ハァー

上浜「「??」」

土御門(さすがに可哀想になってきたぜよ…)

52: 2011/06/08(水) 00:01:57.54 ID:7Au0pg9J0
結標「…気を取り直していきましょう。次に他の部分の名称を紹介しようかしら」

結標「神経管の下、つまり腹側には神経管に沿って細い棒状の『脊索』があるわ。その腹側には原腸があって、やがて腸管になるわね」

結標「あと、脊索の両側に位置して表皮と原腸との間を腹側に向かって伸びている細胞群は中胚葉ね」

結標「これはやがて体節・腎節・側板になっていくわね」

上条「? 何ですかそれ??」

浜面「全然わからねーぞ」

結標「当然ね。まだ説明してないし」

上浜「「」」

結標「それで、この図はもの凄く大事だから絶対覚えなさい」カッカッカッ


no title

53: 2011/06/08(水) 00:03:32.54 ID:7Au0pg9J0
結標「これは神経胚後期の横断面図よ」

土御門「雑な図だにゃー」

結標「私のせいじゃないわよ!」ムキー

上条(じゃあ誰のせいなんだ?)

結標「えっと、それで上の縦長の丸が神経管、その下が脊索ね。脊索の左右にあるのが体節。隙間は体腔と呼ぶわ」

結標「その2つの下にある小さな丸2つは腎節。さらにその下の細長いものが側板と呼ばれるものよ」

結標「真ん中の大きな丸は卵黄に富む内胚葉よ。その中にある隙間は腸管。合わせて内胚葉とでも言ったところかしら」

結標「あとこれらの外側に表皮があるんだけど、諸事情により省略したわよ」

上浜「「?」」

結標「…さて、続きいくわね。最後に尾芽胚についてかしら」

結標「発生が進むと胚の後端が伸びて突起ができるんだけど、この先端を尾芽というわ。ここから尾が形成されるのよ」

結標「この時期になると3つの胚葉が分化して、様々な組織・器官がつくられて、やがてふ化が起こるわ」

結標「よし、グループ別に胚葉の分化を見てみましょうか」カッカッカッ


〇外胚葉………

・表皮―→皮膚、水晶体、角膜など。

・神経管→脳、脊髄、眼胞、網膜、視神経、運動神経、副交感神経など。

(神経冠→感覚神経、交感神経)


〇中胚葉………

・脊索―→多くの脊椎動物では退化し、やがて消失する。

・体節―→真皮、骨格筋、脊つい、肋骨など。

・腎節―→腎臓。

・側板―→心臓、平滑筋、結合組織など。


〇内胚葉………

・内胚葉→肝臓、すい臓、呼吸器官、消化管など。

54: 2011/06/08(水) 00:05:55.51 ID:7Au0pg9J0
結標「…こんな感じね。カッコ書きの部分は資料集にしか載ってないような部分だからテストには出ないわ」

結標「じゃあ原腸胚からまとめるわよ」カッカッカッ

上条「待ってくださーい!」カリカリカリ

浜面「まだノートが…」カリカリカリ

結標「お姉さんの板書を頑張って写しなさい♪」キラッ

土御門(きめぇ…)

女たち(うぜぇ…)

結標「えっと…」カッカッカッ


⑨原腸胚初期…原口(三日月状の切れこみ)から陥入が始まる。

⑩原腸胚中期…原口は馬てい形になり、内部に原腸が形成される。

⑪原腸胚後期…胚は外胚葉・中胚葉・内胚葉に分化する。原口で囲まれた部分にみえる内胚葉の細胞を卵黄栓という。

⑫神経胚初期…原口は小さくなっていき、背側に神経板が形成される。

⑬神経胚中期…神経板は神経溝となる。脊索や腸管が形成される。

⑭神経胚後期…神経溝は神経管となる。各胚葉の分化が進む。

⑮尾芽胚………からだの後端に尾ができる。各胚葉からの器官形成が進み、膜を破ってふ化する。


結標「…こんなところね。原腸胚と神経胚はあとで比較対象になっていくからちゃんと覚えてね」

上条「」プシュー

浜面「」グデー

結標「さぁて、次は尾芽胚のときのからだの構z」<キーンコーンカーンコーン

上条「えっ?」

浜面「えっ?」

結標「……え?」

姫神「どんまい」

74: 2011/06/11(土) 00:52:35.12 ID:cIOU2X0d0
結標「くっ…。仕方ないわ。続きは次回ね」

姫神「どんまい」

結標「…なんか慰めてくれてありがと」

土御門「どんまい(笑)」

結標「……」ジャキ

土御門「え、ちょ」

結標「…いい加減にしやがれこのクソ忌々しいグラサン野郎が!」ガタン

土御門「うおっ、お姉さんが怒ったぜぃ。髪だけじゃなく顔まで真っ赤だにゃー!」ダッダッダッダ

結標「うるせぇぇぇぇぇぇぇ!!」ダッダッダッダ

土御門「ひゅー。つっちー怖ーい」ガラガラ

結標「待てやコラァァァァァァ!!」バターン

浜面「…これは終わっていいのか?」<オレノスピードニツイテコレルカニャー?

上条「大丈夫だろ。実習生来てからはこんなもんだし」<スピードナラマケナイワヨ!

浜面「やっぱ実習生怖えよ…」<ノウリョクハハンソクダニャー!?

上条(…麦野さんもそうだけど、もっと怖いのもいるしな)

浜面「絶対授業で当てられまくるだろうな…」ガクブル

上条(その意図はお前が考えてるのとは別だがな)


『人の振り見て我が振り直せ』。今の上条当麻にはこの言葉がピッタリなのだが、当の本人はそれを理解できるはずもなかった。

75: 2011/06/11(土) 00:53:58.21 ID:cIOU2X0d0
~休憩時間~

浜面「にしても、やっぱり授業聞いても全然分かんねえや。元が落ちこぼれだから仕方ねえけどよ」

上条「まあ、この学校はそんなに勉強も能力開発も優秀じゃねえから、気楽にいこうぜ」

浜面「お前に言われても説得力ねえよ…」

上条「?」

土御門「カミやんだからにゃー」

上条「??」

浜面「自覚なしかよ。まったく…」

土御門「お前も人のこと言えないぜぃ」

浜面「?」

青ピ「さて、結標先生の次は心理掌握先生か。楽しみやなー!」

上条(…あっ、そういや皆は本名知らないのか)

上条(なんとなく嬉しいかもな。オレに悩みを打ち明けてくれた訳だし)クスッ

青ピ「…カミやん、今心理掌握ちゃんのこと考えたやろ?」

上条「へっ、いや別に…」

青ピ「嘘つけぇ!野郎ども、いくでぇ!」

男ども「応っ!」

浜面「うわぁ。可哀想だなありゃ」

青ピ「ぬおおおおおおおおおおおおお!!」

上条「くそっ、不k」

青ピ「浜面ぁ!」バキィ

浜面「シアゲッ!?」

上条「……は?」

77: 2011/06/11(土) 00:55:40.91 ID:cIOU2X0d0
青ピ「おらっ、おらっ、おらァァァァ!」ゲシッ、ゲシッ、ゲシッ

浜面「ちょ、なんでオレ!?」ボコッ、ボコッ、パチッ

土御門「浜面だからにゃー」<オラー ウオー クソッタレー

浜面「どういうことォォォ!?」ゲシッ、ゲシッ、ゲシッ

青ピ「痛い痛い痛っ!」ボコッ、ボコッ、ボコッ

上条「てか形勢逆転してるぞ」

土御門「さすがに強いにゃー」

浜面「無能力者舐めんなァァァァ!」クワッ

青ピ「負けられへんでェェェェ!」グオッ

吹寄「いい加減にしろォォォォ!」<ガラガラ

食蜂「さて、2時間目は私の授業ですわよ…あれ?」

上条「あっ、みs…心理掌握ちゃん」

食蜂「これは…どうしましたの?」<オラー ウオー クソッタレー

上条「あはは。すいませんこんなクラスで」

食蜂(…まったく、当麻さんの前だというのに)キュイーン

全員「「「」」」ビクッ

上条「?」

全員「「「ふぅ…」」」

上条「??」

女1「いまビックリするぐらい心が落ち着いてる…」

上条「」

食蜂(ようやく静かになりましたわね)フゥー

79: 2011/06/11(土) 00:57:55.26 ID:cIOU2X0d0
~2時間目~

食蜂「さて、皆さん落ち着きましたね?」

浜面「おう。…ふぅ」

土御門「にゃー。…ふぅ」

青ピ「ふぅ…」

上条「??」

食蜂「早速授業を始めようと思いますが…見かけない方がいらっしゃいますね」

浜面「あっ、浜面っす」

食蜂「浜面?って確か…」ホワンホワンホワン


麦野『浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面
浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜
面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面
浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜
面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面浜面……………




…はーまづらぁ♪』


食蜂「」

浜面「ん?どうしたんすか??」

食蜂「…お気をつけてくださいね」ガクブル

浜面「??」

食蜂(この方でしたのね、浜面さんというのは)ジー

食蜂(可哀想に…)ナンマイダー

浜面「なぜ念仏を唱えてんの!?」

80: 2011/06/11(土) 00:59:47.93 ID:cIOU2X0d0
食蜂「まあ頑張ってくださいな。でも上条くんに迷惑をかけないように」ギロッ

浜面「…へいへい」

上条「?」

食蜂「ではいきますね。今日は紛らわしい語の識別ですわね」

食蜂「まずは『ぬ』。識別の基本中の基本ですが、間違えてしまうとクセがつきやすいので気を付けましょう」

食蜂「さて、古文の中で『ぬ』と言えばどんな意味を表す助動詞でしょうか、上条くん?」

上条「はい、えっと…。否定?」

食蜂「…助動詞の意味で否定という種類はありませんのよ?」

上条「じゃあ、えーと……あっ打消か!」

食蜂「はい、その通りですわ。では活用形は何でしょう?」

上条「そりゃもちろん終止k」<ゴゴゴゴゴ

食蜂「…」ニコッ

上条「……連体形でございます」ダラダラ

食蜂「正解ですわ♪これは間違いやすいので注意しましょうね」

浜面(あの子可愛いけど怖い…)

食蜂「さて、もう1つ『ぬ』の助動詞を挙げてくださいな、浜面ぁ?」

浜面「貴女まで呼び捨てですか!?理不尽だ…」

食蜂「答えは?」ニコッ

浜面「(あの笑顔に逆らえる気がしない…!)えっと、完了の助動詞っす。ちなみに終止形」

上条「(゚д゚ )」

81: 2011/06/11(土) 01:02:12.97 ID:cIOU2X0d0
食蜂「よく分かりましたわね。正解ですわ」

浜面(まぁ文法書に書いてあることそのまま言ってるだけだしな)

上条「(゚д゚ )」

浜面「おいどうした上条。心理掌握さんの話をちゃんと聞けよ」

上条「( ゚д゚ )」

浜面「」

食蜂「さて続けて浜面くん!」

浜面「(ん?くん付けになったな)はい?」

食蜂「突然だけど完了の助動詞『ぬ』の活用をすべて言ってくださる?」

浜面「は?」

食蜂「さーん、にぃー、いーち、どうぞ!」

浜面「うぃっす!『な、に、ぬ、ぬる、ぬれ、ね』っす!」

食蜂「はい、では次は上条くん!」

上条「…あっ、はいっ」

食蜂「今度は打消の助動詞『ず』の活用をお願いします」

上条「えっと、『ず,ざら、ず,ざり、ず,ハァー、ぬ,ざる、ね,ざれ、ハァー,ざれ』です」

食蜂「(ハァーって何なのでしょう?)はい、正解ですわ」

上条「あのー。これって何か意味があったのでしょうか?」

食蜂「今お2人に確認していただいたのは、『ぬ』という同じ発音の単語の違いを皆さんに再認識してもらうためでした」

食蜂「なぜなら、この2語をしっかり把握することが何よりも重要なことだからです」

全員「「「おお…!」」」

浜面「ホントにあの子中学生?」

土御門「常盤台だからにゃー」

浜面「だよなー」

82: 2011/06/11(土) 01:05:08.58 ID:cIOU2X0d0
食蜂「しかし、意味が違っていても言葉は『ぬ』で同じなので、当然これでは判別ができません」

上条「じゃあ一体どうすれば…」

食蜂「そこで大事なのは、『ぬ』の前の語、つまり動詞ですわね」

浜面「動詞?」

食蜂「ええ。助動詞というものは基本的に前の動詞の活用形の違いによって種類を分けることができます」

食蜂「そして、完了の『ぬ』は連用形接続、打消の『ず』は未然形接続です。つまり、『ぬ』が動詞の未然形に接続している場合は…」

上条「…その『ぬ』は、打消の『ず』の連体形になるな!」

食蜂「ええ、大正解ですわ!」パチパチ

上条「おっしゃ!オレでもわかったぜ!」

食蜂「♪」

浜面(こいつら楽しそうだなー)

土御門(見てて腹立つにゃー)

食蜂「またこのことから、<動詞の未然形+ぬ>の形で文が終わっている場合は、係り結びの可能性があります。その前に係助詞が
あるかを確かめてください。さらに和歌の場合は体言止めの場合もありますし、他には体言の省略などということもあります。文末に
『ぬ』があって不安になったときには、このようにして確認をしてみてもいいでしょう」

土御門「要するに、『ぬ』の方から逆に条件を割り出す方法ですたい」

青ピ「読んでるうちに頭の中で整理できたら最高やなぁ」

浜面「オマエできる?」

上条「それオレに聞く?」

83: 2011/06/11(土) 01:07:10.81 ID:cIOU2X0d0
食蜂「あともう1つ『ぬ』の識別がありまして…」

上条「げっ、まだあったのか?」

食蜂「いえ、この判別は簡単ですので」

浜面「それなら一安心だぜ」

食蜂「では3つ目になりますわね。これはナ行変格活用動詞、通称ナ変動詞の終止形活用語尾の『ぬ』ですわ」

上条「」

浜面「」

食蜂「…あれ、どうなさいました?」

上条「いや、そのぉ…」

浜面「いきなりナ変なんて言われてもなぁ…」

食蜂「そうですわね…。浜面くん、完了の『ぬ』の活用は?」

浜面「えっと、『な、に、ぬ、ぬる、ぬれ、ね』っす」

食蜂「それがナ変ですわ」

浜面「……ああ!なるほどな」

食蜂「はい。しかもナ変動詞は『氏ぬ』『往ぬ』の2つしかないので、とても覚えやすいのですよ」

上条「これならオレでも覚えられる!」

土御門(カミやんェ…)

食蜂「ようするに、『氏』『往』と『ぬ』がセットで登場したらナ変を疑え、ということですね」

浜面「了解だぜ!」

食蜂「ちなみに、『往ぬ』という動詞は、行ったらもう帰ってこないという意味合いもあります。つまり一方通行なのですわね。
『往復』という字の復がない状態ですので」

上条(要するに…)ホワンホワンホワン


一方『こっから先は一方通行だァ!!』


上条(…確かに帰ってこれなそうだな。いやマジで)

84: 2011/06/11(土) 01:08:28.31 ID:cIOU2X0d0
食蜂「では今までのところを黒板にまとめますね」カキカキ


ぬ………


1.完了の助動詞『ぬ』の終止形

〇連用形+ぬ

〇言い切るか、助動詞『べし・らむ』などがつく。


2.打消の助動詞『ず』の連体形

〇未然形+ぬ

〇下に体言が続くか、『ぞ・なむ・や・か』の結びであることが多い。


3.ナ変動詞の終止形活用語尾

〇氏ぬと往(去)ぬのみ。※切り離せない



食蜂「こんなところですわね。例文を挙げていきますと…」カキカキ


1.翁、竹を取ること久しくなりぬ。



2.春や昔の春ならぬ



3.必ず先立ちて氏ぬ。




食蜂「…さて、誰に訳してもらいましょうか?」

上条「…」プイッ

浜面「…」シラー

姫神「…」キラキラ

100: 2011/06/14(火) 01:39:40.99 ID:UY6TIAtx0
食蜂「では、最初の文はですね…」

姫神「どきどき」

食蜂「まあ誰でもいいですから、浜面くんで」

浜面「」

食蜂「では次の訳は…」

姫神「わくてか」

食蜂「吹寄さんにお願いしますわね」

吹寄「はい!」

食蜂「最後の文は…」

姫神「ばっちこい」

食蜂「もちろん上条さんで♪」ニコッ

上条「不幸だ…」

土御門「…」スゥー

青ピ「…」ゴキッ

上条「おい土御門なぜ折り紙を取り出す?なんで青ピからそんな音がするんだ?」

青ピ「……もうええわ」ハァー

土御門「にゃー」

食蜂「では3人とも前へ。…姫神さん、どうかしましたか?」

姫神「」

101: 2011/06/14(火) 01:40:47.77 ID:UY6TIAtx0
浜面「えっと、多分ここは…」カッカッカッ

吹寄「楽勝ね」スイスイ

上条「うーむ」ポクポク

食蜂「皆さんできましたか?」

浜面「おう」

吹寄「はい」

上条「うーむ」ポクポク

青ピ「書けや」

吹寄「そんなに難しくはないわよ」

食蜂「まあまあ。彼には彼のペースがありますし」

上条「…分かったぜ」チーン

青ピ「早よせいや」

上条「なんか青ピが怖いんですけど!?」カッカッカッ

食蜂「3人ともできましたね。では確認を…」チラッ


1.翁、竹を取ること久しくなりぬ。

(翁は、竹を取ることが長く続いた)


2.春や昔の春ならぬ

(春は昔と同じ春ではないのか)


3.必ず先立ちて氏ぬ。

(必ず先に氏ぬ)

102: 2011/06/14(火) 01:41:45.37 ID:UY6TIAtx0
食蜂「……はい。良くできましたね」

上条「よっしゃ!」

浜面「訳せると結構嬉しいもんだな」テレテレ

青ピ「何を照れとんねん」

土御門「きめぇ」

浜面「いきなり矛先がオレに!?」

食蜂「それにしても上条くんは見事でしたわね」

ほか(どこが!?)

食蜂「問題を見た途端に答えを当ててしまいましたからね」

上条「??」

土御門「カミやん、心理掌握さんに当てられたとき何て言ったのかにゃー?」

上条「…不幸だ」

食蜂「ですわね♪」

土御門(解釈の仕方もレベル5だぜぃ…)

浜面(頭の回転が速すぎるだろ…)

青ピ(ま、まさか恋する乙女補正…やと…?急にカミやんに消しゴム投げたくなってきたで)

男ども「「「…」」」ポイポイポイ

上条「ちょっ、なんで皆オレに消しゴムを!?」

青ピ「そのふざけた言動よ消え去れ!」ポイポイ

土御門(それだと『そげき』になるぜよ…)ポイポイ

浜面(とりあえず投げとくか)ポイポイ

上条「オイお前らもか!?」ペチペチ

103: 2011/06/14(火) 01:42:54.74 ID:UY6TIAtx0
男ども「「「…」」」ポイポイ

吹寄「ちょっと男子!やめなさいよ!」ガタッ

上条「一体何個消しゴム持ってやがるんだ!…うお、いったぃ!?」ペチペチ

食蜂「……」キュイーーーーーン

男ども「「「」」」

上条「ん?やっと終わったか」

青ピ「」

土御門「」

浜面「」ガターン

食蜂「…さて、お仕置きはここまでですわ」

上条「?」

食蜂「次はこの程度では済みませんので、ご覚悟を」ニコッ

男ども「「「」」」

浜面「」

食蜂「さあ授業を再開しましょうか」キュイーン

男ども「「「はい」」」キリッ

青ピ「ええで」キリッ

土御門「にゃー」キリッ

浜面「おう」キリッ

食蜂「いい子ですわね。では次の識別は…。姫神さん?どうしました??」

姫神「」←巻き込まれた

食蜂「あれ?」

姫神「」←解き忘れた

104: 2011/06/14(火) 01:44:09.50 ID:UY6TIAtx0
食蜂「気を取り直して次いきましょうか」

姫神「ふぅ」←解いてもらった

食蜂「さっきの『ぬ』と関連して『ね』の識別に触れておきましょうね」

男ども「「「はい」」」キリッ

上条「なんだありゃ?」

土御門「気にしたら負けだぜぃ」

食蜂「ここは板書だけで済ませますわね…」カキカキ


ね………


1.完了(確述)の助動詞『ね』の命令形

〇連用形+ね

〇「……てしまえ」の意味を表す。


2.打消の助動詞『ず』の已然形

〇未然形+ね

〇下に『ば・ど・ども』が付くか、『こそ』の結びであることが多い。


3.ナ変動詞の命令形活用語尾

〇氏ぬと往(去)ぬのみ。※切り離せない



食蜂「…とまぁ、単に『ぬ』の活用が変わっただけの話ですからセットで覚えておきましょう」

食蜂「ちなみに確述とは、まだ確定していない未来の事柄について、確かに起こることとして述べる表現ですわ」

浜面「へぇー」

上条「セットだと分かり易くて助かるな」

105: 2011/06/14(火) 01:45:57.78 ID:UY6TIAtx0
食蜂「では本日最後は『に』の識別を説明しますわ。これは難易度が高いですね」

浜面「ほう」

上条「どれくらい難しいんだ?」

食蜂「えっと、助動詞、形容動詞など合わせて6つの判別がありまして」

浜面「」

上条「」

食蜂「試験の識別問題では常連なので、これからも繰り返し勉強するでしょうが、今日は1つ1つ丁寧に見ていきましょう」

上条「…頑張りますか」

食蜂「頑張りましょうね♪」

浜面(あの子、上条に対する態度だけほかの人と違うよな…)

食蜂「品詞別に見ていきますわね。まずは助動詞。これは2通りの識別がありますわ」

食蜂「1つは断定の『なり』。さて、この助動詞は形容動詞型の活用変化になっていますが、その場合の活用はどうなるのかしら?浜面くん?」

浜面「げっ、オレかよ」

食蜂「さあ、お答えくださいな」

浜面「…基本はラ変型だから、『なら、なり、なり、なる、なれ、(なれ)』だけど、形容動詞型だと連用形のときは『に』とも言うぜ」

上条(なぜそんなに分かるんだ!?)チラッ

浜面(オマエはまず文法書の引き方を学べよ)ハァー

食蜂「はい、大丈夫ですわね。つまり断定の『なり』の連用形が『に』となりますね」

食蜂「そしてもう1つの『に』は完了の助動詞の場合がありますわ。さて上条くん、その助動詞は何でしょうか?」

上条「えっとぉ…」

上条(完了は、確かさっき出てきた…!)

上条「…『ぬ』です」

食蜂「お見事!大正解ですわ」

上条「ふぅー」

浜面(何なんだこの扱いの差は!?)

土御門「浜面だからにゃー」

浜面「あとで表出ろこの野郎」

106: 2011/06/14(火) 01:48:09.10 ID:UY6TIAtx0
食蜂「当然、完了の『ぬ』の連用形が『に』となります。こうして見てみると、2つとも『に』は連用形になることが分かりますね」

土御門「基本的に助動詞の下の語で見分けはできないということだにゃー」

青ピ「ってことは、やっぱ助動詞の上の語で見分けなきゃマズいみたいやなぁ」

食蜂「その通り。そして、『なり』と『ぬ』の2つは上の語で見分け易いのですよ」

食蜂「…というのも、断定の助動詞というものは、上が体言か連体形になっているのです。
これは他の助動詞たちとの顕著な違いなので覚えましょうね」

食蜂「『ぬ』はさっき勉強した通り、連用形接続になります。だから、『に』の助動詞が来たら冷静に上の語をチェックしましょう」

上条「おう!」

食蜂「さて、次に形容動詞を見てみますね。これが厄介なものになります」

浜面「ほう」

上条「さっきから何なんだお前?」

食蜂「『に』が語尾にくる形容動詞ですので、ナリ活用形容動詞になりますわ」

食蜂「ここまでくれば活用形は分かりますわよね?」

上条「え?」

食蜂「え?」

上条「……」

食蜂「……」

食蜂「………形容動詞型」ボソッ

上条「…あっ、連用形か!」

食蜂「はい!」ニコッ

土御門(カミやん、わざとではないよな…?)

107: 2011/06/14(火) 01:49:26.25 ID:UY6TIAtx0
食蜂「形容動詞は、後ろに動詞を伴ったり前が体言だったりと、前後で見分けるには苦戦を強いられる品詞です」

食蜂「上に連用修飾格をつけることは可能ですので、前に『いと』などときた場合は見つけやすいですが、
そうもいかない場合も多くあります」

上条「じゃあどうすれば…?」

食蜂「やはり手っ取り早い手段としては……」

上条「それは…?」

食蜂「……形容動詞そのものを覚えるしかありませんわね」

上条「え」

食蜂「やはりここは地道に覚えるのが一番ですわね」

浜面「マジでか」

上条「」

食蜂「とはいえ、すべてを覚えるというのは厳しいかと思いますわね」

上浜「「ですよねー」」

食蜂「ですから、まず『に』が出てきて疑わしい形であったときは、一度『に』を『なり』に変えて読んでみてください」

食蜂「それで分かってくる場合もありますからね」

上条「えっとじゃあこれは…。『…になりにけり』だから、『…なりなりなりけり』か?」

浜面「そういうことじゃねえよ」

土御門「カミやんは分かる場合があるのかにゃー?」

上条「」

食蜂「…まあ、果敢にチャレンジしたのですから、責めないであげてくださいな」

浜面「うぃーす」

土御門「にゃー」

食蜂「では、ナリ活用形容動詞の例を挙げていきますわね。参考にしてください」カキカキ


〇けそうなり 〇さやかなり 〇はしたなし 〇つれづれなり 

〇ことなり 〇あはりなり 〇さらなり 〇豊かなり 〇あやにくなり 

〇おぼつかなし 〇こころもとなし 〇さすがなり 〇なかなかなり

123: 2011/06/19(日) 03:17:37.29 ID:R2hvGUzi0
食蜂「…申し訳ありません。少し訂正しますわ」ケシケシ


〇けそうなり 〇さやかなり 〇はしたなし 〇つれづれなり 

〇ことなり 〇あはりなり 〇さらなり 〇豊かなり 〇あやにくなり 

〇さすがなり 〇なかなかなり



食蜂「こうですわね。誤解しないで覚えてくださいな」

浜面(……多分あの子のせいじゃないよな)

土御門(絶対>>1のせいだにゃー)

青ピ(おい>>1、出てこいや!)グイッ

上条「何やってんだ青ピ?」

青ピ「出てこいや!」グイッ

食蜂(…うるさいですわね。当麻さんの注意も無視してますし)キュイーン

青ピ「」バタン

上条「? 睡魔か??」

土御門(ご愁傷様だぜぃ…)

青ピ「」シーン

食蜂「形容動詞の判別は難しいですから、特に気を付けましょうね」

浜面「ほう」

上条「了解っす!」

青ピ「」シーン

124: 2011/06/19(日) 03:18:44.94 ID:R2hvGUzi0
食蜂「では次は助詞ですわね。こちらは2種類ありますのよ」

食蜂「まあ、助詞だけでの判別は少ないかと思いますが、頭の片隅には置いておいてくださいな」

上条「もう上条の頭にはそんなスペースはありませんことよ…」

食蜂「大丈夫ですわ。覚えれば簡単になりますから。それで、その2つは格助詞『に』と接続助詞『に』となりますね」

食蜂「ちなみにこれらは……」カキカキ


格助詞『に』………


①時間・場所(~に、~時に、~で)

②動作・作用の方向、帰着点(~に)

③動作・作用の対象(~に)

④動作・作用の目的(~に、~のために)

⑤動作・作用の原因、理由(~のために、~によって)

⑥資格・状態(~として、~で)

⑦強調(ひたすらに~する)


接続助詞『に』………


①単純接続(~と、~ところ)

②順接の確定条件(~ので、~ために)

③逆説の確定条件(~のに、~けれども)

125: 2011/06/19(日) 03:20:31.35 ID:R2hvGUzi0
食蜂「…という意味・用法になりますわ。このうち格助詞『に』の④と⑦は連用形接続、ほかの格助詞は体言や活用語の連体形
に付きます。接続助詞『に』は連体形接続になりますね」

上条「はぁ…」

食蜂「これで助詞『に』のおおまかな説明は終わりですが、判別するにあたって1つ問題がございますわね?」

上条「?」

食蜂「誰か分かる方いますかー?」

浜面「?」

土御門「はいはいせんせーい!」

食蜂「はい、では土御門くん」ユビサシ

土御門「④と⑦以外の格助詞と接続助詞だと、連体形にくっつく場合だと判断できないにゃー」

食蜂「正解ですわ。助詞『に』が体言にくっついていれば『に』は格助詞だと判断できますが、連体形の場合では判断できませんね?」

土御門(にゃー。カミやんと態度が違いすぎるぜよ…)チラッ

上条「?」

食蜂「そこでこれらの見分け方なのですが、口語訳に注目してみましょう」

上条「??」

食蜂「ここで大事なのは、助詞『に』の前に体言が補えるかどうかを確かめることです」

食蜂「一般的には『もの』『こと』を、文脈から読み取って語が省略されている場合は『時』などを当てはめて考えましょう」

食蜂「そして、口語訳が自然に成り立つ場合は格助詞、そのままで文が成り立つ場合は接続助詞になります」

浜面「…よくわからん」

食蜂「でしょうね。という訳で例文を挙げますわ」

浜面(『でしょうね』って…orz)<カキカキ


〇いと暗きに来けり。


〇憎きに、その法師をばまづ斬れ。

126: 2011/06/19(日) 03:22:27.14 ID:R2hvGUzi0
食蜂「上の文では、『いと暗き』は『とても暗い』と訳せますね。『来けり』はここでは『逃げてきた』としましょうか」

食蜂「ここで『に』をそのまま当てて訳すと、『とても暗いに逃げてきた』となってしまい、訳としては不自然になります」

食蜂「では問題です。もしこの訳で『に』の前に何か体言を加えるとしたら何がいいでしょう?」

浜面「そんなこと言われてもなぁ…」

上条「うーむ…」

食蜂「では上条くんお願いしますわ。ヒントは『暗き』ですわよ♪」

上条「げっ、オレか」

浜面(てか、考える前にヒント出していいのか!?)

土御門(褒めて伸ばすタイプみたいだにゃー)

上条「暗き…暗いってことは……」

食蜂(分かるかしら?)

上条「…そうか。『夜』だ!」

食蜂「はいっ、大正解です♪」ウフフッ

土浜(何なんだこの差は…!)

食蜂「という訳で上の文は、『とても暗い夜に逃げてきた』となります」

上条「ふむふむ」

食蜂「次に下の文を見てみます。この場合、『に』の前に体言はつけることはできますか?」

浜面「うーむ。『憎いことに、その法師を真っ先に斬れ』だと変だよな」

上条「(゚д゚ )」

浜面「ん?どうした??」

上条(普通に訳しやがった…orz)

127: 2011/06/19(日) 03:23:39.18 ID:R2hvGUzi0
食蜂「『憎いことに』では文章としておかしいですわよね。さらに他の体言で補っても同様の結果になります」

食蜂「つまりこの場合の『に』は接続助詞になりますわ。ここでは順接の確定条件を表す『に』ですので…」カキカキ



〇いと暗きに来けり。

(とても暗い夜に逃げてきた)


〇憎きに、その法師をばまづ斬れ。

(憎いので、その法師を真っ先に斬れ)



食蜂「こうなりますわ。助詞の場合は文法だけではなく文脈判断も必要となりますわね」

上条「文脈判断って何だ?」ヒソヒソ

土御門「訳した文章を読んで考えろってことだぜぃ」ヒソヒソ

食蜂「最後に副詞です。助詞もそうですが、この品詞は活用のない語になります」

食蜂「副詞では『に』を『な』に変えて読むことができません。そこで見分けましょう」

食蜂「ちなみに『に』がつく副詞は……」カキカキ


〇さすがに 〇さらに 〇すでに 〇まさに 〇よに



食蜂「…とありますが、この形であれば必ず副詞である訳ではないのでご注意を」

上条「はぁ」

浜面「覚えること多いなぁ…」

食蜂「最終的には文章と設問を読んですぐに判別できるようになりますし、暗記というよりは慣れですわよ?」

上浜「「」」

128: 2011/06/19(日) 03:24:44.00 ID:R2hvGUzi0
食蜂「まあその辺りは3年生でしっかり学習しますので大丈夫ですわよ」

上条(貴女は中学3年生でしょうに…)

食蜂「ではまとめましょうか」カキカキ


に………


1.断定の助動詞『なり』の連用形

〇体言・連体形+に

〇「……で・……であって」の意味を持つ。


2.完了の助動詞『ぬ』の連用形

〇連用形+に

〇下に助動詞が付いて、『にき・にけり・にたり』となることが多い。


3.ナリ活用形容動詞の連用形活用語尾

〇<形容動詞>豊か-に ※切り離せない

〇上に連用修飾句を付けることができる。→○いと豊かになる。

〇『に』の上は語幹なので(=体言ではないので)、主語にならない。→×豊かは……する。


4.格助詞

〇体言+に

○連体形+()に ←()に体言や体言の代用の『の』を補うことができる。

〇連用形+に ←④目的と⑦強調の場合


5.接続助詞

〇連体形+()に ←()に体言や体言の代用の『の』を補うことができない。


6.副詞の一部

〇<副詞>さすが-に ※切り離せない

〇活用がない。

129: 2011/06/19(日) 03:26:18.86 ID:R2hvGUzi0
食蜂「…はい、こんなところですわね。一度にすべてを覚えるのではなく、問題を解きながら徐々に頭に蓄積させて
いきましょう」<キーンコーンカーンコーン

食蜂「今日はここまでですわ。では御機嫌よう」<ガラガラ バタン

上条「はぁー。古文って難しいな」グダー

浜面「だよなー」

土御門「慣れだぜぃ慣れ」

青ピ「? ありゃ?」ムクッ

上条「あれ?青ピ起きてたのか」

青ピ「なんか起きたら授業が終わってたでぇー」セノービ

上条「ふーん」

土御門「にしても、どうもカミやんだけ贔屓されてる気がしてならないにゃー」

青ピ「せやな」

浜面「ああ」

上条「ん?なんだお前ら??」

土御門「要するに」ムキッ

青ピ「カミやんが」ゴキッ

浜面「ムカつくって」メキッ

男ども「「「ことだぁー!!」」」ドドドドド

上条「なんか久々の展開!?ふ、不幸」

男ども「「「」」」バターン

上条「…だ??」

男ども「「「」」」

上条「……あれれぇー?おっかしぃーぞー」

吹寄「しっかりしなさい上条当麻!」コツン

上条「痛っ」

130: 2011/06/19(日) 03:27:12.90 ID:R2hvGUzi0
~休憩時間~

青ピ「なんや今日は記憶が曖昧やなぁ」

浜面「転校して緊張してんのかな?」

土御門(うーん鈍っているな。精神系能力なら仕方ないか)

上条「次は御坂の授業か。連続の常盤台だな」

浜面「その両方を落とすとは、さすがは上条」

上条「ん?何が??」

浜面「…もうここまでくると犯罪だな」

青ピ「やっぱりボコボコにしてぇ」ボキボキ

土御門「でも殴れないこのジレンマ」イライラ

上条「?」<ガラガラ

美琴「はいはい。次は美琴センセーの英語ですよー」

若め「ですよっ」

浜面「ったく、この色男が」コツン

上条「痛っ」

美琴「ピクッ」ビリビリ☆

浜面「あばばばばばば」バリバリ

美琴「さーてすっきりしたし、授業始めましょ♪」

浜面「」

土御門(今日は常盤台二大エースがなんかすごいぜぃ…)

131: 2011/06/19(日) 03:31:18.57 ID:R2hvGUzi0
若め「では御坂さん、よろしくお願いしますねっ」

美琴「任せてください!」フンス

若め「…スレタイからして先生の出番は少なくて当然ですよねっ」ボソッ

美琴「?」

若め「何でもありませんっ。この時間も頑張ってくださいっ」

美琴「はい、わかりました。さて、今日は比較級と最上級について勉強しましょうか」

美琴「まずは基本からね。皆分かっているとは思うけど、一応やるわよ」

上条「…ま、まぁ高校生にもなれば分かるよなぁ、浜面?」チラッ

浜面「…そそそ、そうだよな。高校生なら当然だぜ」

美琴「おバカさんは放っておくとして」

上浜「「酷っ!?」」

美琴「ここでは『high』と『expensive』を例に挙げて紹介するわね」カッカッカッ


highーhigherーhighest

expensiveーmore expensiveーmost expensive


美琴「比較級がer、最上級がestで作れるのは、1音節、または2音節の語の一部よ」

美琴「2音節の場合、語尾が-y、-er、-ow、-leなどのときはこの形になるわ」

美琴「比較級がmore、最上級がmostで作れるのは、2音節の語の大部分、3音節以上の語、および語尾が-lyで終わる副詞の場合は
語の直前にmoreやmostをつけるのよ」

上条「へぇー」

美琴「『へぇー』じゃないわよ」

上条「うっ」ギクッ

132: 2011/06/19(日) 03:32:45.43 ID:R2hvGUzi0
美琴「…まあいいわ。ここで補足ね」

美琴「earlyは形容詞でも副詞でも『earlyーearlierーearliest』と変化するわ」

上条「やっぱり語学は全然ダメだぜ」グダー

土御門「よくそれで海外に行けたな」

上条「お前のせいでもあるんだぞ」

美琴「規則変化はこんなとこね。次は不規則変化よ」

美琴「これは今までも結構出てきたはずだけど、もう一度確認してみて」カッカッカッ


原級  比較級  最上級
_____________

good  better  best
well  better  best

bad   worse   worst
badly  worse   worst
ill   worse   worst

many  more   most
much  more   most

little less   least



美琴「これらはしっかり覚えましょうね」

青ピ「ええでぇー!」

美琴「あと、2種類の比較級・最上級がある形容詞や副詞もあるわ。これは意味で分けられるわ。例を挙げると…」カッカッカッ


far………

(距離に関して)『遠い/遠く』ーfartherーfarthest
                 ーfurtherーfurthest

(程度に関して)『いっそう』ーfurtherーfurthest


late………

(時間に関して)『遅い/遅く』ーlaterーlatest

(順序に関して)『後の』ーlatterーlast


old………

(年齢・古さに関して)『古い/年とった』ーolderーoldest

(兄弟姉妹の間での年齢について)『年長の』ーelderーeldest

141: 2011/06/23(木) 02:27:57.25 ID:h4SkYyt10
美琴「こんな感じね。比較級・最上級の形によって意味が違ってくるから参考にしなさい」

青ピ「lateなんか要注意やなぁ」

浜面「オレ、eldって単語があるもんかと思ってた…」

上条「elderなんて初めてみたぜ」フンス

浜面「威張るなよ」

美琴「次は原級を使った比較よ。as…asから紹介するわね」カッカッカッ


①My brother is as tall as my father (is).

②I don't sing as[so] well as my sister (does).

③I have as many books as you (do).

④This room is twice as large as that one.

⑤Call the doctor as soon as that possible[you can]!



美琴「①は『my brother』は『my father』と同じくらい『tall』ってことよ」

美琴「要するに『my brother』=『my father』の関係が成り立つのが分かるわね?」

上条「父親と兄貴が同じ人間だと!?」マジデ!?

美琴「背の話よ、バカ」

上条「」

美琴「この文は2つ目のasの後に『すでにどのくらいか判明している人』を置き、これを基準にして前の人物、つまりbrotherが
どのくらいかを説明してるのよ」

美琴「ちなみに形容詞がaやanを伴う場合は語順に注意よ。『He is as nice a person as his father.』みたいにね」

土御門「誰が『素敵な方』なのかにゃー?」

美琴「ふぇ!?そそそ、それは…」///

土御門「誰かにゃー??」ニヤニヤ

美琴「////」カァー

上条「?」

142: 2011/06/23(木) 02:29:50.93 ID:h4SkYyt10
        チョークガン
土御門「」←超白墨砲をくらった

美琴「さて、次いくわよー」ビリッ

青ピ「つっちー真っ白やなぁ」

浜面「今のは痛い」

美琴「②はnotがあるから否定の意味を含む文だから、今度は『I』と『my sister』の関係が対等じゃなくなるわ」

美琴「こういう文法の場合の訳は『AはBほど~ではない』だから、A<Bの関係式ができるのよ」

上条「えっと、つまり?」

美琴「…姉もしくは妹の方が歌が上手ってことよ。アンタわざとじゃないわよね?」

上条「わざとではない」キリッ

美琴「」

上条「…そんな顔でこっちを見ないでください」

美琴「次いきましょうか」

上条「美琴センセー!?」

美琴「み、みみみみ…」////

上条「?」

美琴(落ち着け私!これじゃいつまでたっても操祈との差は埋まらないわ!!)ホッペペタペタ

上条「…御坂せんせーい??」

美琴(よし大丈夫!もうそんなに意識しすぎてないはず)チラッ

上条「大丈夫か?顔赤いぞ」

美琴「ぜぜぜ、全然おーけーよ。All right and that's right!」

上条「は?」

143: 2011/06/23(木) 02:31:30.38 ID:h4SkYyt10
美琴「今度は③ね。as+形容詞+名詞+asの形だけど、この場合は形容詞と名詞が切り離せないわ」

美琴「manyを使った文の並べ替えの問題なんて要注意ね。ミスしやすいから」

浜面「わかったぜ」

美琴「テキトーなこと言ってんじゃないわよ」イラッ

浜面「ひでぇ…」グスッ

土御門(流石に不憫だぜぃ)カワイソー

美琴「さて、次は④よ。これは、as…asの前にtwiceやhalfを置くことで、何倍かとかを表すわ」

美琴「twiceは2倍、halfは当然半分、a quarterは1/4ね。3倍だとthree times。基本は数字+timesと書くのよ」

上条「ってことは、④は『この部屋はあの部屋の2倍大きい』か?」

美琴「!?」

浜面「なっ!」

土御門「何っ!?」

姫神「上条くんが。冴えてる」

上条「ん?どうした皆??」

美琴「…ようやく私の熱意が伝わったのね!」ウルウル

上条「??」



若め(今のは中学生もできると思いますがねっ)

吹寄(なぜか感動的ね)

144: 2011/06/23(木) 02:32:41.68 ID:h4SkYyt10
美琴「上条くんの成長が見られたところで、最後に⑤いくわよ」

上条「そこはかとなくバカにされてる気がするんだが」

青ピ「そりゃそうやで」

美琴「この文はas soon as possible、またはas soon as you canで『できるだけ速く』という意味になるわね」

美琴「as…as possibleで『できるだけ』って訳になるわ。だから例えば」カッカッカッ


Please hold on me as long as possible.



美琴「これで『できるだけ長く私を抱きしめていて』という意味ね」

土御門「誰にお願いしてるのかにゃー?」

美琴「そりゃもちろんあのバ…。…あ」

土御門「えっ」

青ピ「えっ」

浜面「えっ」

上条「ん?」

美琴(てかなんで私、こんな例文書いたのよー!!)///

美琴(あああ、アイツに抱きしめ……!)プシュー

美琴「」シュッ

土御門「え、チョー」ドンガラガッシャーン

美琴「さ、さぁーて?授業を再開しようかしらの…」

上条「落ち着けよ御坂」

土御門「」

145: 2011/06/23(木) 02:34:03.75 ID:h4SkYyt10
キーンコーンカーンコーン
美琴「…今日は以上よ。皆お疲れ様」フラフラ

青ピ「先生の方がお疲れやでぇ」

上条「やっぱり先生って大変なんだな」

浜面「そこじゃねえよ」

上条「??」

浜面「ダメだこりゃ」

青ピ「なぁなぁ浜面」チョイチョイ

浜面「ん?」

青ピ「あれはどうや?」

土御門「」

浜面「ダメだありゃ」


~休憩時間~

土御門「次は体育だぜぃ!」

浜面「なんか復活したな」

青ピ「補正や補正。サービスやで」

浜面「じゃあオレもそうなるのか?」

青ピ「浜面は無理やでぇ」

土御門「浜面だからにゃー」

浜面「オレって一体…」orz

上条「どんまい。にしても体育かぁ…」

浜面「? どうかしたか??」

上条「いや、もう決闘は勘弁」

浜面「は??」

146: 2011/06/23(木) 02:35:55.03 ID:h4SkYyt10
~4時間目~

ーーーグラウンドーーーーーーーーーーーー
削板「よう皆!また会ったな」

上条「ど、どうも」

削板「おう、昨日は済まなかったな。だがいい戦いだったぞ!」

上条「…まあな」

浜面「?」

削板「それにしてもさっきから気になって仕方ないのだが、コイツは一体誰だ?」ジー

浜面「…ああ、オレか。浜面仕上だ。よろしく」

削板「……何だその根性の無い姿は!?」

浜面「はい?」

削板「どう見ても不良だな。お前、そんな髪の色をして恥ずかしくないのか!?」

浜面「いや、それなら土御門と青ピも…」

削板「言い訳か?情けない男だ!!」

浜面「おい人の話を聞けよ!?」

削板「…そうか。よろしい、ならば決闘だ」

浜面「え」


削板「このオレがお前の腐りきった根性を叩き直してやる!!」ビシッ


青ピ(あーあ)

土御門(可哀想だにゃー)

上条(終わったな…)

浜面「……不幸だ」

163: 2011/06/26(日) 20:07:48.05 ID:4p+8BkMf0
浜面仕上は今世紀最大のピンチに直面していた。これまでも度々(主にどっかのレベル5のせいで)
危ない目に遭っているが、今回はそれ以上のピンチだった。理由はこれまでで一番下らないが。


浜面(やべーよマジやべーよ、どれくらいヤバいかというとマジヤバい)ガクブル

削板「さあ、覚悟は良いか!!」

浜面「ちょちょっ、ちょっと待ってぇー!?」

浜面(こうなりゃ仕方ねえ。腹ァくくるしかねえか!)キッ

削板「いくぞ、根性無し」

浜面「よし、かかってきやがれ!」


こうして漢と男の決闘は幕を開けた。ところで、本来止めるべき先生はというと…。


黄泉川「さぁさぁ始まったじゃん!審判はこの黄泉川愛穂にまっかせるじゃーん!!」アッハッハ

浜面「」

削板「おう!ありがたい」


むしろ先生が一番ノリノリだった。もしかすると単純に浜面がボコボコにされるのを見たかったのかもしれない。


黄泉川「はいよぉーい、どん!」パチンッ

オオー! ソギイタガンバレー ハマヅラハゼロー

浜面「なんだこの声援!?」

削板「皆、ありがとう!!しっかりと奴の根性を叩き直すからな!」

上条「はまづらがんばー」

浜面「その気の抜けた応援はよせ」

164: 2011/06/26(日) 20:09:42.79 ID:4p+8BkMf0
浜面(普通に考えればオレに勝ち目はない)

浜面(だがオレはこれまでに3度もあの麦野沈利に勝ってきたんだ)

浜面(ただじゃ負けないぜ)ザッ

削板「ほう、根性が無いのに多少の自信はあるようだ」

浜面「いや、アンタに勝つ自信はない。だが、すぐに終わるつもりもねえ」


対峙した2人はまずは互いの様子をうかがう。浜面は当然のことだが、削板も警戒はしているのだ。
まず先に動いたのは浜面の方だった。


浜面「ぬおおおおおおおおお!!」ダッダッダッ

削板「…よし、さあ来い!」バッ

青ピ(アイツはアホなんか?)

吹寄(削板先生にまともに突っ込むなんて)

姫神(無知。無謀。無策)


ギャラリーがそう思うのも無理はない。彼らは昨日の上条と削板の闘いを間近で見たので、どれだけ浜面が無謀なこと
をしているかが良くわかるのだ。やはり勝負は見えているのか…。
だが、無策に見えた浜面仕上にも策はあった。


浜面「おらぁっ!」ズザァー

削板「ぬぅぅ!」ガバッ

上条「!? なぁ!」

青ピ「アイツ…!」

土御門「せこいにゃー」

165: 2011/06/26(日) 20:11:29.43 ID:4p+8BkMf0
浜面は敵に向かって右拳を振り上げた瞬間に、左足で思いっきり地面を蹴り上げた。
簡単に言うと、砂を目潰しに使ったのだ。


浜面「何とでも言え!負けてたまるかよォォ!!」ブンッ

上条「やったか?」

浜面「!?」


踏み込んで相手の頬に拳を振るった…はずだった。しかし殴るべき頬はもう無かった。
浜面の腕は、当たる場所を失って大きく空を切った。


浜面「奴はどこに…!」

削板「後ろだ!!」

浜面「んな!?」ゴキィ!! ズザー


削板は一瞬にして浜面の後ろに回り、背中に跳び蹴りをくらわせた。浜面は前のめりに倒れ込み、顔面から無様に崩れ落ちた。


削板「さぁ立て!根性があれば出来るはずだ!!」ブオン

浜面「倒れてる相手に向かって拳を振り下ろすなよ!?」ズザザー

削板「ほう。なかなか良い動きだ!」グワシッ

浜面「くっ」メキメキッ


なんとか重力がかかったパンチは転がって躱したが、次の正拳突きは避けられはしなかった。
両腕をクロスして顔面への直撃は避けたが、拳が当たった左腕は骨が軋むようだった。

166: 2011/06/26(日) 20:12:52.32 ID:4p+8BkMf0
浜面「くっそ…」ズキズキ

削板「…どうやらオレはお前を誤解していたらしい」

浜面「はぁ?」

削板「お前にもいい根性があるようだな。すまんな暴れて」

浜面「…おう。わかってくれたか」

削板「だがな」

浜面「え?」

削板「その醜い見た目だけはこのオレが」ゴゴゴゴゴ

浜面「ちょっとま」

削板「直してやる!!」グワッ

浜面「おいおい!?」<ゴゴゴゴゴ


両腕を前に突き出す削板と後ずさりをする浜面。このとき浜面仕上は確信した。


浜面(これは……本当にヤバい!)


気がついたときにはすでに浜面は駆け出していた。一歩でも遠く彼から離れたかった。一秒でも早く彼の領域から離れたかった。
だがどんなに一生懸命足を動かそうとも、違和感が後ろからついてきて離れない。茶髪の頭を左右に振り、違和感を拭おうともした。
それでも、その嫌なモノが浜面仕上という男に纏わりついて消え失せない。


削板「……終わりだ、浜面仕上」


遠くなっていくその男の背中に向かって、削板軍覇は躊躇うことなく拳をぶつけた。


ズドォォォォォォオオオオオオオオオオオン!!!!


爆発が起こったことは、誰の目にも明らかだった。

167: 2011/06/26(日) 20:14:21.53 ID:4p+8BkMf0
ーーー職員室ーーーーーーーーーーーー
麦野「浜面っ!!?」ガバッ

麦野「……」ポケーー

麦野「夢かぁ…」フゥー

垣根「どんな夢だったんだ?」

麦野「どんなって、私の浜面が爆発するゆm…」チラッ

垣根「…」ニヤニヤ

麦野「」

垣根「…」チラッ ←ICレコーダーを左手に

麦野「」

垣根「…」チラッ ←携帯電話を右手に

麦野「」

垣根「麦野沈利の寝顔は頂いた」キリッ

麦野「」

垣根「これを浜面仕上に見せてほしくなければ、こちらのy」<ズキュン

垣根「…」ダラダラ

麦野「…」ニコニコ

垣根「……うっそぴょーん☆」

麦野「頃す」キラッ☆

垣根「」

168: 2011/06/26(日) 20:15:47.06 ID:4p+8BkMf0
ーーーグラウンドーーーーーーーーーーーー
上条「…は、はまづらー!」ババーン

土御門「だいじょうぶかー?」ババーン

青ピ「やつはぶじかー?」ババーン

吹寄「全然心配してるように見えないんだけど」

上土青「「「だって浜面だし」」」

吹寄「…なんかここまで来ると哀れよね。皆サッカーボール蹴りながら見てるし」ポーン

上条「そりゃお前もだろ」ポン コロコロ

吹寄「まあ、あれくらい注意されてもいいんじゃないかしら?」ポヨン

土御門「注意ってレベルじゃないぜぃ」コロコロ

青ピ「お仕置きは男からじゃあかんでぇ」ポーン

姫神「……パスが。回ってこない」

上条「おいどうしたー?そこで呆けててもつまんねえぞ」

姫神「あっ。上条くん」

上条「ほーれ、いくぞー」ポーン

姫神「ばっちこい」

上条「いったぞー」<コロコロコロ

姫神「…ふんっ」サッ

姫神「!?」<スゥー

姫神「…」<コロコロコロ…

姫神「」orz

上条「?」

169: 2011/06/26(日) 20:17:20.19 ID:4p+8BkMf0
爆発は半径10mほどの比較的小規模のものだった。砂が焼け、爆風がそれを巻き上げていった。
激しい音は徐々に青空に消えていき、薄くなっていく黒い旋風の中には、一つの人影があった。


削板「…ふむ。随分良くなったな!」


旋風が消え、周りが静かになった頃、削板の目の前に浜面仕上が現れた。頭に違和感をつけた状態で。


上条「あれ?」

青ピ「は?」

土御門「…にゃー」


浜面「……なんとか、生きてる」


膝がガクガクになりながらも何とか立っている浜面。どうも頭が変な感じだったが、おそらく衝撃のせいだろうと自分を納得させる。


黄泉川「おーい、浜面ぁー」

浜面「…黄泉川か」

黄泉川「やっぱりお前の負けじゃん?」

浜面「まあな。流石に勝てやしねえよ」

黄泉川「それにしても…」フフフッ

浜面「あ?どうしたんだよ??」

黄泉川「随分と男前になったじゃん♪」

浜面「は??」

170: 2011/06/26(日) 20:19:09.30 ID:4p+8BkMf0
上条「おう浜面ぁー。生きてるか?…ププ」

土御門「無事かにゃー。…プププ」

青ピ「くっくっくっく…!」

浜面「それが戦いから帰ってきた戦士への言葉か?」

土御門「カミやん、右手を気をつけろよ」ニヤニヤ

上条「了解したぜ」ニヤニヤ

浜面「なんかムカつくな。…ちょっと土ついちまったな。トイレ行ってくるわ」タッタッタッ

青ピ「あれでもええんちゃう?」

土御門「でも浜面じゃないにゃー」

上条「確かになー」<何じゃこりゃー!

青ピ「気がついたみたいやな」

土御門「にゃー」<髪の毛真っ黒じゃねえか!!

吹寄「うんうん。やっぱり高校生はこうでなくちゃね」ジロッ

青土「「こっち見んな」」<バタン

上条「あっ、倒れたみたいだな」

削板「大丈夫かァァァアアアアア!!」

吹寄「あっ、行ったみたい」ポーン

上条「だなー」ポン コロコロ

177: 2011/06/29(水) 10:51:38.79 ID:znnyytW70
こんにちは。今から投下します。
浜面はおそらくこれからも我々の期待に応えてくれるでしょう。
では投下。

178: 2011/06/29(水) 10:54:09.78 ID:znnyytW70
削板「さて、彼の根性を性根から叩き直したところで」シュタッ

青ピ「ものの20秒ほどで保健室から戻ってきおったで!?」

土御門「もうこの男は何でもありだから驚きはあまりないにゃー」

上条(あとでそげぶしとこ)デナイト、イヤナヨカンガ…

削板「早速授業を始めようか!さあ試合だ!!」

黄泉川「ちょっと待つじゃん!?せめてウォーミングアップくらいはさせろよ!」

削板「既にオレの心も身体も熱く煮えたぎっているから問題無い!!」

黄泉川「お前の問題じゃねえよ」

上条「まぁまぁ先生。もう皆も十分身体は温まってるし」

土御門「試合試合ぃーー!!」ピョンピョン

削板「今日はオレも一選手として参加するぞ!」

黄泉川「…なんかもう収拾つかない気がしてきたけどもういいじゃんよ」

黄泉川「でも準備運動は念入りにしろよー」

ほか「「「おう!」」」

黄泉川「じゃあチーム決めからだけど…」


その後2チームに分かれて試合をしたところ、2トップの上条と土御門が見事なコンビネーションを繰り広げて
2点をもぎ取ったり、敵のGKの青ピが長身を生かしたスーパーセーブを連発したり、DFの吹寄のデコを巧みに使った
ヘディングでのクリアがあったりもした。
さらにどちらのチームかよく分からない姫神は両陣営からスルーパスの中継役として重宝されたが、最終的には
削板軍覇がハットトリックを決めて、試合は削板・青ピチームの勝利で幕を閉じた。


黄泉川「3-2で削板チームの勝ちじゃん!」ピピー

ほか「「「あざしたー」」」ペコッ

179: 2011/06/29(水) 10:55:20.06 ID:znnyytW70
上条「勝てなかった…」orz

土御門「キープ力ぱねェ…」orz

削板「ふはははっ!サッカーではオレの勝ちのようだな、上条当麻!!」

上条「だって軍覇さんフィジカルやべーしよぉ…」

土御門「戦車だぜぃ戦車」

削板「む?免許は持っていない故に車は洗わんが?」

上御門(そっちじゃねえよ…)

青ピ「でもカミやんやつっちーも凄かったでぇー」

吹寄「そう簡単にゴールネットは揺らさせなかったけどね」フフン

青ピ「乳は揺れまくったけどなぁ」

吹寄「ふんっ!」バキィ

青ピ「ええで!?」ボキィ!

吹寄「どこ見てんのよどこを!」

土御門「おっとこのこだにゃー」

上条「青ピはただの変態だろ」

削板「さて最後は後片づけだ!!根性ある者は終わりもしっかりするものだ!」

上条「おーす」

土御門「了解だぜぃ」

削板「さあ行くぞ!!」ダダッ

ほか「「「応っ!」」」ダダッ

イヤー、タノシカッタナー イイシアイダッタ! ツギノジュギョウタノシミー



姫神「…悪いのは。ボールの方。のはず」

黄泉川「とにかく頑張れ、なっ?」ポンッ

180: 2011/06/29(水) 10:56:44.65 ID:znnyytW70
~昼休み~

ーーー保健室ーーーーーーーーーーーー
<パキーーーン!!


ーーー教室ーーーーーーーーーーーー
青ピ「いやー!動いたあとは腹減ったなー」

土御門「いっただきまーっす!」ニャー

吹寄「…バカ2人のコメントが健康的。なんか気持ち悪いわね」

青ピ「やかましいわ!」ウガー

土御門「心外だぜぃ」

吹寄「…まぁいいわ。それより上条当麻は?」

土青「「そげぶ」」

吹寄「は?」

土青「「はまづらの」」

吹寄「??」

青ピ「にしてもカミやんのことが気になるとは…」ニヤニヤ

土御門「吹寄も隅に置けないにゃー」コノコノー

吹寄「……な、に言ってんのよ馬鹿どもォォォォ!?」ズバコーン!!

土青「「ぬおっ!??」」ヒューン

吹寄「…///」<ガラガラ

上条「よーし、飯だ飯ぃー。…ってうおっ!?」ズドーン

土青「「」」キュ~

上条「」

181: 2011/06/29(水) 10:57:52.58 ID:znnyytW70
姫神「あっ。上条くん。おかえり」

上条「…おう姫神。ドア開けた瞬間に大男が2人飛んでくるってどうよ?」

姫神「そんなこと言われても。知らね」

上条「ったく、危ないよなー」

土御門「悪い悪いカミやん」ムクッ

青ピ「ちょっと吹寄さんがご乱心でなぁー」

吹寄「何か言った?」

青ピ「いえ、何でもありません」キリッ

吹寄「ならいいわ」

上条「ん?何か機嫌悪いな吹寄」

吹寄「…なんでもないわよ」//

上条「いやいや、顔も少し赤いしさ。悪いのは体調の方か?」

吹寄「なんでもないってば!」ムキー

上条「夏風邪はやっかいだからなー。まずは熱を計ってっと…」スゥー

吹寄「ちょっ、何近づいてきてるのよ!?」

上条「いいから、オレに任せろよ」キリッ

吹寄「もうっ…!」<ガラガラ!

麦野「はーまづらァァァーーーっ!!」

182: 2011/06/29(水) 10:59:35.53 ID:znnyytW70
上条「あれ?麦野さん」ピトッ

吹寄「」

上条「どうかしたんですか?…って、ぬおっ!?」<ガシッ

麦野「おい上条ぉ。浜面はァ!??」ブンブン

上条「ひっ!?こ、ここにはいませんことよ!」

麦野「あ?…チッ、役立たずが」スタスタスタ

上条「…あっ、でも今アイツならh」<ガラガラ バターン

上条「……保健室に、いますが」

青ピ「どうしたんやろ?」

上条「さぁ??」

土御門(はーまづらぁ)


ーーー職員室ーーーーーーーーーーーー
麦野「…」ゴゴゴゴゴ

一方「……おィ、麦野さン一体どォしちまったンだ?」ヒソヒソ

結標「知らないわよ。てかどんだけ機嫌悪いのよアレ」ヒソヒソ

美琴「朝から雰囲気悪かったのは麦野さんだったのね」ヒソヒソ

麦野「…おいテメェら、何コソコソしてやがんだ、あァ!?」

3人「「「いえ、何でもありません(ン)」」」キリッ

麦野「…チッ」イライラ

一方「そォいえば垣根の野郎はどこだ?」

食蜂「おそらく保健室かと」

美琴「それって何で?」

食蜂「まぁ、そちらの方に聞けば分かりますわよ」チラッ

麦野「…」ゴゴゴゴゴ

183: 2011/06/29(水) 11:00:32.36 ID:znnyytW70
美琴「って、聞ける訳ないでしょ!」

食蜂「そりゃそうでしょ」

削板「ぬおおおォォォォォォ!!」ガツガツ

麦野「…」イライラ

一方(マズいなァ。話題を逸らさねェと)ソワソワ ←動揺中で心の反射OFF

食蜂(第1位が怯えてますわ…)キュイーン

一方「そ、そォいやさっきグラウンドで爆発あったなァ。あれは誰の仕業だァ?」

結標「…ねぇ、ちょっと!」ヒソヒソ

一方「ンだよ。人がせっかく話題を逸らしてやってンのに」ヒソヒソ

結標「もし爆発の原因があの人だったらどうする訳?」ヒソヒソ

一方「し、しまったァ!!」ヒソヒソ

一結「「…」」チラッ

麦野「…」ゴゴゴゴゴ

一結(もうよく分からん(ン))

削板「ぬ?さっきの爆発はオレのだが?」

一結(セーフ!)

美琴「でも何で爆発?」

削板「それは、ある男に根性を入れ直すためだ!!」ババーン

美琴「はぁ?」

削板「2-3の生徒の中に1人根性が足らん奴がいてな」

麦野「ピクッ」

184: 2011/06/29(水) 11:02:10.90 ID:znnyytW70
美琴「ウチの生徒じゃない。根性無しって、まままさかアイツのことじゃないわよね」グイッ

食蜂「当麻さんは根性無しではありませんわ!」グイッ

削板「ん?当然だろう。あの男の根性は大したものだ!オレには負けるがな!」ハッハッハ

美食「「そうですか」」ホッ

結標「…上条当麻のことになると目の色が変わるのね。2人とも可愛いじゃない」

美食「「///」」カァー

一方「ふン。ヒーローなら当然だな」

美琴「ってことは誰かな?…あっ、浜面?」

麦野「ピクピクッ」

削板「そうだ!見た目からして根性の無い奴だったが、中身はなかなかのものだったぞ!」

結標「ふーん」

麦野「~♪」

食蜂(超嬉しそうですわ)キュイーン

削板「だがあの見た目だけはいかんのでな。根性のある格好にしておいた!」

美琴「根性ある格好って何なのよ…」

削板「む?それはオレのすごいパウダーがな…」

一方「もォいい。で、今その野郎は?」

削板「ああ。オレが根性で保健室まで運んでおいた」<ガラガラ バターン

一方「ン?麦野さンは??」

食蜂「…まぁ、行き先は分かりきってますがね」

185: 2011/06/29(水) 11:03:44.37 ID:znnyytW70
ーーー保健室ーーーーーーーーーーーー
浜面「…」スヤスヤ

浜面「…」スピー

浜面「…」<ガラガラ

麦野「ひっさしぶりだねぇ、はーまづらぁ」

浜面「…」スヤスヤ

麦野「おーい、私を無視するとはいい度胸じゃない」ツンツン

浜面「…んー」

麦野「……まったく」ニコニコ

浜面「…」スピー

麦野「よくよく見れば、そんなに顔は悪くないのよね」ジー

浜面「…」スヤスヤ

麦野「…」ドックン、ドックン

浜面「…」スピー

麦野「…」ドキドキ

垣根「…」ドキドキ

麦野「ちょっと待て」



ーーー廊下ーーーーーーーーーーーー
上条「~♪」<ヒューン

上条「ん?」<ゴメンナサーイ!

上条「何だぁ??」

上条「…」

上条「君子危うきに近寄らず…」ススー

186: 2011/06/29(水) 11:04:31.09 ID:znnyytW70
~5時間目~

ーーー教室ーーーーーーーーーーーー

ザワザワ ヒソヒソ ガラガラ
上条「おーい青ピ、土御門。どうしたんだ一体?」

青ピ「いやそれがな…」

土御門「黒板見てみ」

上条「ん?どれどれ…」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 今日の5時限目の漢文は、諸事情により垣根先生が

来れないため、自習とします。


 先生がいなくとも、静かに学習するようにしましょう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


土御門「…だそうだにゃー」

青ピ「垣根センセー、大丈夫なんかなぁ?」

上条「多分ダメだろうな」

青ピ「? どういうことなん?」

上条「色々あるんだろ、色々と」

187: 2011/06/29(水) 11:09:23.08 ID:znnyytW70
今日分は以上です。ていとくんがいい味だしてくれて助かります。
それと、姫神が実に約1100レスぶりの1行目を飾りました。おめでとう姫神!
次回投下は未定ですが、今週中にはなんとか。ではまたノシ

196: 2011/07/04(月) 01:09:52.58 ID:GVsMSYvy0
~休憩時間~

吹寄「いやー、宿題がはかどったわね」

上条「大分量は減らせたかな…」

青ピ「垣根センセー残念やったなー」

土御門(なんか保健室にいる気がするぜぃ)<ガラガラ

浜面「おーす」

上条「あれ、浜面?もういいのか?」

浜面「まあな」

土御門「頭は大丈夫かにゃー?」

浜面「その言い方はやめて!? …髪は起きたら直ってた」

姫神「そげぶ!」

浜面「ん?まだ寝惚けてんのかなー」ゴシゴシ

姫神「」ヒュッ

浜面「いてっ!」コツン

上条「消しゴム?」

姫神(これで。気づくはず)wktk

浜面「気のせいかー」

上条「だなー」

姫神「」

197: 2011/07/04(月) 01:11:17.18 ID:GVsMSYvy0
青ピ「てか、浜面やったらそのままサボるかと思ったけどなぁ」

土御門「不良だからにゃー」

吹寄「そうよね」

浜面「吹寄さーん!?アナタはせめてフォローを…」

吹寄「無理よ。だってせっかく削板先生が髪を染めてくれたのに」

女1「そうよそうよー」

女2「浜面は不良だー」

女3「黒でも茶でも…ハァハァ」

浜面「」

上条「でも何で戻ってきたんだ?」

浜面「起きたら保健室が崩壊しててだな…」

上条「なにそれこわい」

浜面「ここにいてはマズいと思って来ました」

青ピ「そりゃそうや」

浜面「それに今日最後の授業だし、何より麦野はここまで来ねえしな!」ハッハッハ

上条「確かにな!」ハッハッハ

浜面「やっぱ平和が一番だぜ!」ハッハッハ

ガラガラ バターン

浜面「っはっは……は?」

麦野「…」ニヤニヤ

198: 2011/07/04(月) 01:12:46.82 ID:GVsMSYvy0
~6時間目~

麦野「やーっと会えたねぇ、はーまづらぁ」

浜面「…」ガクガクガク

麦野「んー?どうしたのかにゃーん??」ニヤニヤ

浜面「な、なぜ保健の授業に麦野が…!?」

麦野「あーそれはねぇ、保健は実習生でローテーションでやってるからよ」

浜面「……おい、聞いてねえぞ上条!」ヒソヒソ

上条「いや、オレもまさか今日だとは…」ヒソヒソ

麦野「なーにコソコソしてるだぁ?」

浜面「いえいえ!そんな滅相もない…」

麦野「そーかそーか。私の授業が楽しみかー」ニヤニヤ

浜面「あっはっはっは……」

青ピ(むぎのんが生き生きしとるなぁ…)

吹寄(まさに恋する乙女ね)

土御門(浜面ぁ…)

姫神(先生の表情。今日は特に綺麗)


上条(……なんでみんな微笑ましいんだ?)

199: 2011/07/04(月) 01:14:22.33 ID:GVsMSYvy0
麦野「さあて、授業始めるわよー」

浜面「」ガクガクブルブル

青ピ(なんやムカつくなぁー、浜面の野郎)

土御門(傍から見りゃ好かれてるんだけどにゃー)

浜面(どうしてこうなった…)ガクブル

麦野「確か今日の内容は、っと~♪」

土御門「まぁ浜面のことはどうでもいいぜぃ!」

青ピ「今日はむぎのんの保健体育やー!!」クネクネ

上条「……多分お前らの期待通りにはいかないと思うぞ」ハァー

麦野「…えっと、今日は性教育ね」

上条「ん?」

麦野「男の[ピーーー]は精[ピーーー]をつくり、その汚え[ピーーー]メンを女の[らめぇぇっ!]にぶち込む機能があってなぁ。
んで男どもが興奮すると[ピーーー]が[禁則事項です]すんだよ。それでてめぇらが[田島「チ○コ破裂するっ!」]する訳だがよ……」


上条「」

浜面「」

青ピ「」

200: 2011/07/04(月) 01:15:39.61 ID:GVsMSYvy0
キーンコーンカーンコーン
麦野「[らめぇぇっ!]……と今日はここまでか。じゃあまたな、はーまづらぁ」

浜面「……はい」

上条「」

青ピ「………さすがのボクも引いてもうたわ」

土御門「にゃー。やっぱ女子には恥じらいが必要だぜぃ…」

上条「同感だ…」

姫神「…」///

吹寄「…」///

浜面「…皆、なんかスマン」

上条「いえいえ」

土御門「さぁーて一日も終わったことだし、今日こそ3人でパーッとやっちゃおうぜぃ!」バンザーイ

青ピ「ええなぁー!」

上条「なぁ、今日は4人にしないか?」ポンッ

浜面「ん?オレ??」

青ピ「……………まっ、いいか」

浜面「間が長くね!?」

土御門「よっしゃ、転校生の奢りだぜぃ!!」

浜面「うわぁマジか!?今月ピンチだってのに…」

上条「そうと決まれば行こうぜー!」

201: 2011/07/04(月) 01:17:02.94 ID:GVsMSYvy0
ーーー廊下ーーーーーーーーーーーー
上条「いやー、助かったぜ。いつもは結局オレが奢らされるからな」

浜面「そうなのか。やっぱり上条は上条なんだな」

上条「?」

青ピ「あっはっは。まあカミやんにはいつもお世話になってるからなぁ」

土御門「小銭が無くなればカミやんが出してくれるにゃー」

上条「って何言ってるんだオイ」コツン

土御門「いたっ」

上条「…まあ、今日は用事もないことd」

??「そうはいきませんよ、上条ちゃん!」

上条「ゲッ、この声は…」

青ピ「小萌センセーや!!」

小萌「はい、そうなのですよー」

土御門「どうかしたのかにゃー?」

小萌「はい。上条ちゃん、年貢の納め時ですよー」

上条「うっ」

青ピ「カミやん、羨ましいぜ…」

浜面「なんでそうなる」

小萌「さて、行きましょうねー」ズルズル

上条「んがぁー…」ズルズル

青ピ「…まあカミやんは仕方ないなぁ。3人で行こか?」

土御門「だにゃー」

??「ちょっと待ちなさいよ」ポン

202: 2011/07/04(月) 01:18:54.77 ID:GVsMSYvy0
青ピ「ん?」クルッ

土御門「ん?」クルッ

浜面「」ガクブル

青ピ「おっ、むぎのんや!」

麦野「むぎのん言うな」

土御門「どうしたのかにゃー?」

麦野「んー?ここのバカに用があるのよ」

浜面「」

麦野「さぁー、行こうか浜面ぁー」ズルズル

浜面「」ズルズル

青ピ「……なんや積極的やのぉ、むぎのん」

土御門「チャンスだからにゃー。日常が非日常になった時。それが乙女のタームポイントだぜぃ」

青ピ「ほぇー。詳しいなぁ」

土御門「説明しなきゃ上手く話が進まないんでな」

青ピ「?」

203: 2011/07/04(月) 01:20:38.21 ID:GVsMSYvy0
ーーー職員室前ーーーーーーーーーーーー
上条「…とまあ、ここで小萌先生を待ってる上条さんな訳ですが」

美琴「アンタこんなところで何してんのよ?」

上条「えっと、地獄へのカウントダウン?」

美琴「はぁ?…あっ、補習ね」

上条「助けてください御坂さん。上条さんの頭はもう破裂寸前ですことよ」ウルウル

美琴(うっ、コイツ可愛いわね…)

上条「うぅぅ…」

美琴(! そうだ。これを上手く使えば……)

美琴「…ねぇアンタ」

上条「ん?どうしたんだ?」

美琴「そ、そんなに勉強で頭の中がパンパンだったらさ、たまには息抜きが必要よね?」

上条「…まあ、そうかもな」

美琴(……よし、もうひと押し!)

美琴「それじゃあさ、アンタの息抜きに、わわ、私が付き合ってあげてもいいわよ」

上条「はぁ?」

美琴(って、何でこんな言い方しかできないのよー!!)アセアセ

上条「つーかなぜ上から目線?」

美琴「いやあのそのぉ、何ていうか…」

上条「何だ、はっきり言えよ」

美琴「た、たまには、アンタと一緒に出かけたいなーっていうか、そのぉ…」ゴニョゴニョ

上条「まさか、お前…」

204: 2011/07/04(月) 01:23:29.95 ID:GVsMSYvy0
美琴「な、何よ?」

上条「お前…」ジー

美琴「…」ドキドキ

上条「……オレに色々と奢らせる気か?」

美琴「はぁ?」

上条「この貧乏な上条さんは貴女さまの買い物に耐えうる財布は持ち合わせていませんことよ!」

美琴「……はぁー」

上条「何だそのため息は」

美琴「まあいいわ。とにかくアンタの息抜きに付き合ってあげる」

上条「へいへい。いつにする?」

美琴「そうねー。…土曜日なんかどう?」

上条「…特に用事はないし、いいぜ」

美琴「ホント!やったっ♪」

上条(なんでこんなに喜んでるんだ??)

美琴「じゃあさ、土曜の10時にいつもの公園で!遅れるんじゃないわよ」ビシッ

上条「オッケー」

美琴「じゃあねぇー」タタッ

上条「おうっ。…ま、いっか。御坂が喜んでる訳だし」<ガラガラ

小萌「かーみじょうちゃーん?」

上条「おわっ!?…小萌先生か。ってことは」

小萌「はいっ。補習ですよー」ニコニコ

上条「…ハァー」

小萌「さて、行きましょうか。上条ちゃんに、結標ちゃん?」

上条「えっ」チラッ

結標「…そうね。早く行きましょう、小萌」

214: 2011/07/10(日) 01:24:52.83 ID:V1mNEPlq0
すいません。ちょっと忙しくて遅れてしまいました。
まずは誤字訂正から

>>198 麦野「なーにコソコソしてるだぁ?」→麦野「なーにコソコソしてんだぁ?」

では投下。

215: 2011/07/10(日) 01:27:12.34 ID:V1mNEPlq0
上条「…あれれ?どうして結標さんまでいらっしゃるのですか?」

結標「何?イヤなのかしら?」

上条「いえ、別にそういう訳では…」

結標「ならいいじゃない」

小萌「そうですよー。結標ちゃんには補習のお手伝いをしてもらうのです!」

結標「みたいね」

上条「さいですか…」

結標「あら、私じゃご不満かしら?やっぱり常盤台の2人の方がいい?」

上条「いやいや、そういう訳ではないけどさ」

結標「ふーん…」

結標(少しも慌てないのね。あんな可愛い子たちなのに…)

結標「…こりゃ苦労するわね、あの子たち」

上条「?」

小萌「さあ2人とも、行きましょうかー」トテトテ

結標「はいはい」スタスタ

上条「…えっ、ちょっとどちらへー!?」ダダッ

216: 2011/07/10(日) 01:28:34.40 ID:V1mNEPlq0
ーーースーパーマーケットーーーーーーーーーーーー
上条「……で、どうしてこうなった」

結標「何がよ?」

上条「なぜ補習を受けるはずの上条さんが、こうして平和にお買いものをしてるかってことですよ!」ウガー

小萌「いやー、今日は久々に美味しい夕飯にありつけそうですー」

結標「ええ、ありがたいわね」

上条「オレが作るの!?」

結標「他に誰がいるのよ」ヒョイヒョイ

小萌「上条ちゃんは料理上手ですからねー。補習にかこつけて呼んじゃいましたー」ポイポイ

上条「呼んじゃいましたー、じゃないですよ。まったく…ん?」

上条「おい結標さん!肉はこんなに高級じゃなくても美味しく料理すればいいって。あと小萌先生、野菜を勝手に戻さないで!
もう大人なんだから好き嫌いはいけません!」

結標「…あっ、はい」

小萌「…了解ですー」

上条「ったく、ただ食べればいいってもんじゃないんですからね!」プンプン



周り(お母さん…?)

217: 2011/07/10(日) 01:29:48.03 ID:V1mNEPlq0
小萌「上条ちゃん、今日のメニューは何なのですかー?」

上条「そうだな…。とりあえず野菜炒めとかかな」

結標「野菜炒め……。それくらいなら私が…!」

小萌「早まらないでくださいねー」

結標「小萌ヒドい!」ウルッ

小萌「あれでは野菜が可哀想ですー」

上条「どんな料理なんだよ…」

結標「うっ、炒めることは炒めたのよ!」

小萌「さすがに黒くなるまで調理しないでください…」

結標「……ごめん、小萌」

上条「へぇ、料理ニガテなのか?」

結標「…悪かったわね」

上条「別に悪い訳じゃないけど、料理って一回覚えれば案外うまくできるもんだぜ」

結標「そんなものかしら…?」

上条「そうですよー」ウンウン

結標「…」

小萌「あっ、いいこと思いつきましたよー」

上条「どうしたんすか、小萌先生?」

小萌「上条ちゃん、結標ちゃんと一緒に料理を作ってあげてください!」

218: 2011/07/10(日) 01:30:48.50 ID:V1mNEPlq0
結標「えっ?」

上条「ん?」

小萌「これは我ながらいい案なのです!」ウンウン

結標「ちょ、ちょっと小萌、何もそこまでしなk」

上条「オレはいいですよ」

小萌「良かったですー!」

結標「ちょっと待ってよ!?」

小萌「女の子のステータスが上がりますよー」

結標「…女子力」

上条「よし、じゃあ先生のお家に行きますかっ」

小萌「はーい♪」

結標「貴女は料理食べたいだけでしょ…」<ギャーギャー

上条「あれ?あの2人は……?」

姫神「あっ。上条くん」

結標「あら、ラブラブね」

姫神「あの。私。姫神秋沙」

小萌「一応生徒さんと実習生さんですけど、いいんですかねー?」

姫神「……帰ります」

219: 2011/07/10(日) 01:31:42.56 ID:V1mNEPlq0
浜面「だからよ、何でオレの家に来るんだよ!?」

麦野「いいじゃねえか。料理の練習だよ練習!」

浜面「それなら自分の家でやればいいだろ!?1人でさ」

麦野「あ゛?なんか文句あるのかぁ?」スゥー

浜面「その手の動きは何!?」


上条「……放っておきましょうか」

結標「ええ」スタスタ

小萌「ではこっちですよー」<ウイーン



ーーー小萌の部屋ーーーーーーーーーーーー
小萌「さあ2人とも、頑張ってくださいねー」<チンチーン

上条「お箸で茶碗をたたくんじゃありません」

結標「…とにかくやりましょう」スタスタ

上条「はーい」スタスタ

小萌「いやー、楽しみですなー」<チンチーン



上条「…さて、まずは材料を切ってですね」

結標「ははは、はいー」ビクビク

上条「そんなに震えなくとも…」ザクッザクッ

結標「怖い怖い怖い…」ビクビク

上条(貴女さまの方が怖いのですが…)

220: 2011/07/10(日) 01:34:47.47 ID:V1mNEPlq0
ーーー商店街ーーーーーーーーーーーー
麦野「さて、お前の家はどこだぁ、はーまづらぁ?」

浜面「やっぱりオレん家か?」

麦野「いいだろぉ?こんな美人を家に連れ込めるんだからよ」

浜面「マジかよ…」<バサッ

浜面「ん?」

麦野「おっ」

浜面「ヤベェ」



絹旗「…麦野に浜面。超何してるんですか?」

フレ「結局、2人でデート中だった訳?」

滝壺「………はまづら」



浜面「…」ダラダラ

麦野「…」ニヤニヤ

浜面「……えっと、これはだなぁ」

絹旗「言い訳とか超見苦しいですよ、浜面」

フレ「そうそう」

滝壺「…………………はまづら」

麦野「…」ススー

浜面「ち、違うぞ滝壺。これはな…」

麦野「…」ダキッ

絹フ滝「「「!!?」」」

221: 2011/07/10(日) 01:35:49.56 ID:V1mNEPlq0
浜面「!? おい麦野!?」

麦野「んー?どうしたぁ??」ギュッ

浜面「どど、どうしたってオマエ…!」ドキドキ

麦野「…」ドキドキ

滝壺「…」ゴゴゴゴゴ

浜面「…とりあえず離れてくれ!麦野」ビクビク

麦野「イヤ」

浜面「」

絹旗「…これはアレしかないですね」グッ

フレ「そうよね」スゥー

滝壺「……はまづら」ジャキ

浜面「…………逃げろー」ダダッ

麦野「わー、浜面ったら強引ねー」ダダッ

絹フ滝「「「待てやゴルァァァァ!!」」」ダダダダ

浜面「ひぃー!?」ダダダダ



ーーー小萌の部屋ーーーーーーーーーーーー
結標「…ねえ、上条くん?」トンットンッ

上条「はい、どうしました?」

結標「家庭的な女の子ってどう思う…?」

上条「好みです」キリッ

結標「そ、そう?」

上条「好みです」キリリッ

222: 2011/07/10(日) 01:36:59.40 ID:V1mNEPlq0
結標(や、やっぱりアイツもそうなのかしら?)ドキドキ

上条(てか、いきなり何を言い出すんだ?)

小萌(2人とも何を呆けてるんですかねー?)

上条「あれ、小萌先生?」

小萌「早くしてくださーい!」<チンチンチーン

上条「なに茶碗とお箸セットで台所に来てるんですか…?」

小萌「はやくはやくー!」<チンチーーン

結標「はいはい。今持っていくから座ってなさい」

小萌「はーい♪」

結標「~♪」

上条(見た目は割と家庭的なんだけどなー)



上結小「「「いっただきまーす♪」」」

小萌「ほえー。結標ちゃん、美味しく出来てますよー」ハムハム

結標「そう?ありがと、小萌」

上条「久々にうまいモン食えたぜ…!」ウマウマ

結標「いつもは何を食べてるのよ?」

上条「もやし」

結標「も、もやし…?」ホワンホワンホワン…


一方『…あァ?なンでここでオレが出てくるンですかァ!?』


結標「…くすっ」

上条「ヒドい!そんな笑わなくとも…」

223: 2011/07/10(日) 01:38:09.10 ID:V1mNEPlq0
~食事終了~

小萌「いやー、とっても美味しかったですー。上条ちゃん、今日はありがとうございましたー」ペコッ

結標「また料理教えに来てね」

上条「はいはい。じゃあ先生、結標さん、また学校で」ノシ

結標「ええ」

小萌「もう完全下校時刻も過ぎてしまっているので、気を付けて帰ってくださいねー」

上条「了解っす」<バターン

小萌「…帰っちゃいましたねー」

結標「そうねー」

小萌「でも上条ちゃんのおかげで、今日の食卓は楽しかったのです!」

結標「そうね。次は他の皆も誘っちゃおうかしら?」

小萌「一方通行ちゃんですかー?」

結標「なんでアイツになるのよ!?」

小萌「なんとなくですー」フフフッ

結標「まったくもう…」フフフッ




小結「「……あっ、補習忘れてた」」

224: 2011/07/10(日) 01:38:53.14 ID:V1mNEPlq0
ーーー帰り道ーーーーーーーーーーーー
上条「いやー、小萌先生のおかげで久々に良い物食えたなー」スタスタ

上条「これからも困ったら小萌先生のトコ行こうっと」スタスタ

上条「…あれ?なんか忘れてるような……」

上条「……忘れたし、もういっか。どうせ大したことでもないだろ」

上条「~♪」





ーーー上条宅ーーーーーーーーーーーー
??「…………おなかがへったんだよ」グゥ~

225: 2011/07/10(日) 01:41:58.19 ID:V1mNEPlq0
といったところで4日目は終了です。段々中だるみが…!やっぱりもっとサクッと書かねば。
次回は今日中投下を目指します。ではまたノシ

232: 2011/07/10(日) 23:50:55.93 ID:V1mNEPlq0
こんばんは。どうやら間に合ったようです。
幻想座標は>>1も読んでみたいものです。ここの結標さんは上条派ではありませんし。
理由は常盤台の2人の関係を際立たせたいっといったものです。部下もいますしね。
では投下。4日目のオマケです。

233: 2011/07/10(日) 23:52:31.90 ID:V1mNEPlq0
ケース1 一方通行の場合


一方「はァ、やってらンねェぜェ…」ズーン

番外「…なんでそれをミサカの病室に来てまで言うかな?」

一方「もォ誰でもいいから聞いて欲しかったンだよォ…」

番外「はいはい。てか、そんな姿見たらミサカ苛めたくなっちゃうんだけど☆」

一方「ンだよォ、オレの話が聞けねェのかァ!」ドンッ

番外「質の悪い酔っ払いかアンタは!?…こっちもこっちで落ち込んでるのにさ」ハァー

一方「…ン?なンでお前がへこンでるンだァ??」

番外「アンタのせいだし!!」ウガー

一方「どォしてそォなるンですか!?」

番外「だって、だってアナタがぁ…!」ウルッ

一方「はァ?訳が分かンねェぞ…」

番外「うぅぅ…」

一方「つゥか今日はお前の話はどォだっていいンだよ」

番外「そんなにミサカを苛めて楽しい!?」

一方(さっきから何言ってるンだコイツ?)

234: 2011/07/10(日) 23:54:21.49 ID:V1mNEPlq0
一方「とにかくよォ、オレを慰めてくれよ番外個体ィ…」

番外「慰めるって一体何を…」

一方「クソッたれェ……」グスッ

番外(…ま、まさかこれは……!)

番外(かつてMNWでミサカ20000号が言ってた…!)

一方「なンでなンだァ…?」

番外(どどどど、どうしよう…!)ドキドキ

番外(まずは上手く話を切り出してっと…)ドキドキ

番外「……それで?一体どうしたのかな、天下の第1位様は??」

一方「…あァ、実はなァ……」

番外「…///」ドックン、ドックン

番外(さぁ、かかってきやがれ!一方通行!!)バッチコーイ!





一方「今日のオレの出番、少なすぎませン?」

番外「…………」

番外「ハァ?」

235: 2011/07/10(日) 23:55:41.45 ID:V1mNEPlq0
ケース2 垣根帝督の場合


垣根「はぁ…。今日は散々だったな」

垣根「ただいまー」ガチャ

定規「おかえりなさい。今日も暑かったでしょ?」トトトトッ

垣根「ああ。もう燃えるようにな」

定規「へぇー。今日は買い物も無かったし、知らなかったわ」

垣根「外に出てねえのか?働きもせずにまったく…」

垣根「……………太るぞ」

定規「うるさいわね」

垣根「なんだぁ?せっかく人が心配してやってるのによぉ…」

定規「余計な心配しなくても結構よ」

垣根「…ふぁーあ。もう眠いわ。オイ心理定規、膝貸せ」

定規「………ふぇ?」ボンッ

垣根「オラ、さっさと座りやがれ」ドンッ

定規「きゃっ!?」ストン

定規「ななな、なにを…!」

垣根「はい、お休みぃー」ドスン

定規「ちょちょちょっ!!?」

垣根「…すぅ、すぅー……」


定規「……やっと、報われたわ」ウフフッ

236: 2011/07/10(日) 23:56:44.80 ID:V1mNEPlq0
ケース3 御坂美琴の場合

ーーー常盤台中学学生寮 208号室ーーーーーーーーーーーー
美琴「ふふふっ、うへへへ…」ポケー

白井「おおお、お姉さま…?」

美琴「~~~! ~♪」ゴロゴロゴロ

白井「い、一体どうなさいましたの?…まさかあの殿方とデートの約束でも…!」

美琴「うん、そうよっ♪」

白井「んなななな、なんですってぇぇぇぇぇ!!?」ガガーン

美琴「~♪」

白井「あんの類人猿がァァァァ!!」ヌオー!

美琴「黒子、ちょっと黙ってて」ギロッ

白井「はいですの」キリッ



ーーー208号室前廊下ーーーーーーーーーーーー
女1「御坂様、とても嬉しそうですわね」コソコソ

女2「ええ。あの表情は並の喜びではありませんわ」コソコソ

女3「御坂様、すごく素敵ですわ!」コソコソ

??(今の話は本当なのでしょうか?…これは報告した方がいいのかしら??)ソロー

女1「あのお顔を見ているだけで、日頃の疲れが吹き飛びますわ!」

女2「ええ!わたくしたち『御坂様ファンクラブ』のエネルギーの源です!!」

??(どうしましょうか…。あっ、そろそろ逃げませんと)ススー

女3「御坂様、萌えますわー!」

寮監「何を御坂の部屋の前で騒いでいる?」

3人「「「ひぃ!?」」」

237: 2011/07/10(日) 23:58:08.17 ID:V1mNEPlq0
寮監「まったく毎日のように騒ぎおって…。今日こそ罰を与えねばな」ゴキッ

3人「「「…逃げましょうー!」」」ダダッ

寮監「…」スゥー

女1「うぐっ!?」グキッ

女2「ぬえっ!?」ボキッ

女3「あげっ!?」ゴキッ

寮監「…ふんっ。それぞれの部屋に放り込んでおくか」ポイッポイッ

寮監「……また1人逃がしてしまったな。奴の能力のせいか…」ポーン

寮監「まったく、御坂のふぁんとか言う奴ではないはずだが…?」

寮監「一体こちらの寮に何の用があるというのだ?」



寮監「………食蜂操祈の側近が」

239: 2011/07/10(日) 23:59:14.42 ID:V1mNEPlq0
ケース4 麦野沈利の場合


~就寝前~

麦野「今日は浜面に美味しいご飯も食べさせてあげたことだし、ポイントアップは必至ね」←抱き枕を持ちながら

麦野「これを繰り返せば、いつの日か必ず滝壺から浜面を……!」ギュー

麦野「…でも、なーんかまだ押しが足りない気がするのよねー」ムギュー

麦野「浜面にイイトコを猛アピールできるイベントとか、都合良く発生しないかしらー?」モフモフ

麦野「……まずは地道な努力からよね。明日からも授業頑張らなきゃ!」スリスリ

麦野「電気消そうっと」カチッ

麦野「…おやすみ、浜面ぁ」ムギュー

麦野(いつかは浜面の隣りで……。なーんてね♪)ニャハハーン




抱き枕(うひょおおおおお!!むぎのん柔らけぇぇぇぇぇ!!)ハァハァ

241: 2011/07/11(月) 00:01:10.92 ID:iCAoVKuN0
ケース5 食蜂操祈の場合


~就寝前~

部下「…ということのようです。いかがなさいますか?」

食蜂「なるほど。美琴もやりますわね」

部下「御坂様も最近ではどんどん積極的になっていますからね。油断していると先を越されてしまいますわよ?」

食蜂「確かにそうですわ。さて、どうしましょうか…」ブツブツ

部下(結局、報告してしまいました。これでわたくしは本当に良かったのでしょうか?)

食蜂「ふむぅ…」

部下(わたくしは、食蜂操祈様の忠実な部下?それとも……?)

部下(…御坂様は上条様が好き。食蜂様も上条様が好き。そして―――)



部下(わたくしは、上条当麻さまのことが……好き)



食蜂「…よし、決めましたわ!」

部下「………はい?どうかしましたか??」

部下(ボーっとしていてあまり食蜂様のお話を聞いていませんでしたわ…)

食蜂「それはですね…」

部下「それは…?」ゴクリ

食蜂「……もう夜も更けてきましたし、寝ましょうか」

部下「へっ?」

242: 2011/07/11(月) 00:03:36.82 ID:iCAoVKuN0
部下「えっ?食蜂様、一体何をなさるつもりだったのですかー!?」

食蜂「それはまた明日にしましょう。ではおやすみなさい」カチッ

部下「お、おやすみなさいませ…」

部下(ぬおおおおお!!とっても気になりますぅぅぅぅ!)


ベッドの上でまるで白井黒子のように悶え苦しむ食蜂操祈の第一の部下。お疲れさまである。


部下(…しかし、これでわたくしもようやく決心がつきましたわ)

部下(あとは勇気を出して、一歩ずつ前に進むだけですね)

部下(さて、まずは日課である上条様とのアイコンタクトから!)<カチッ

部下(………あれ?食蜂様、もう眠られたのでは??)ムクッ

食蜂「忘れてましたわ。今日は当麻さんも一緒ですわ♪」ガラッ

部下「!?」

食蜂「では今度こそおやすみなさい」カチッ

部下「え?うぇ?…は、はい。おやすみなさいませ」

食蜂「…おやすみなさいませ、当麻さん♪」フフフ

部下(嗚呼!?上条様ぁぁぁぁぁ!?)

食蜂「…すぅ、すぅー………」

部下(これが恋の苦しみ!?しかし上条様と添い遂げるためとあらば、このような苦しみなど…!)

食蜂「…ふふっ。とうまさぁーん♪……」スヤスヤ

部下(…ぬうううぅぅぅぅっ!!)ゴロンゴロン


学園都市第5位、食蜂操祈とそのルームメイトは固い絆で結ばれている。
だが上司の信頼は厚くとも、部下の悩みは深いようだった。

243: 2011/07/11(月) 00:10:35.09 ID:iCAoVKuN0
と、こんなところで4日目も終了。ようやく金曜日に突入です。
さて、金曜の時間割はこうです。

5日目(金)
1.能力開発
2.日本史
3.数B
4.現代文
5.英語
6.芸術


いつもレスありがとうございます。次回こそ水曜までには来ます。

>>240 気にしなくていいよ。幻想座標に期待してるぜぃ!


ではまたノシ

244: 2011/07/11(月) 01:09:09.19 ID:FjP17Q9p0


いよいよ食蜂さんの部下が出陣か
続き期待してる
あと、>>238にも期待

そして、さだのりェ…

245: 2011/07/11(月) 01:12:17.02 ID:7XGf50DCo
芸術は美術か音楽か書道の三択だったなあ



引用: 上条「教育実習?」2週目