ケース5. 依田芳乃

【高級寿司屋】

周子「えんがわと中トロお願いしまーす♪」

店主「あいよ」

芳乃「わたくしはー。光りものをお任せでお願いしますー」

店主「へい」

P「俺は2人と同じものを」

店主「少々、お待ちを」
アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(8) (電撃コミックスEX)
134: 2017/08/24(木) 07:01:30.53 ID:g2fbl2hzO
にぎにぎ……むしゃむしゃ……

芳乃「ふむー。回らないお寿司というのは、筆舌にし難いほどの美味しさがありますねー」

周子「美味しいねー♪」

P「最高」

周子「財布。平気?」

P「大丈夫。諭吉さん10人いるから」

芳乃「ではー。心ゆくまで耽美なる食事を楽しみましょうー」

周子「せやね~♪」

P「待って。今気づいたんだけど。なぜ芳乃がいるんだ?」

芳乃「わたくし芳乃はー。出会うべくして出会う『時』を知っているのでしてー」

芳乃「そしてそれは人と人との出会いだけでなく、『機会』にも通じているのでございますー」

P「周子。訳して」

周子「つまり。『お寿司を食べに行く雰囲気を察した』から付いてきたんだってさ」

P「なるほど。ハイエナのような奴だな」

135: 2017/08/24(木) 07:01:59.36 ID:g2fbl2hzO
芳乃「絶好の機会を逃す手はございませんのでー」

P「おい。この子『ほっぺたいっぱいに寿司を頬張って』すました顔をしているぞ」

P「というか、食べるペースが早いな!?」

芳乃「あいどる活動というものはえねるぎーを使いますゆえー」

むっしゃ、むっしゃ、むっしゃ……

周子「使うねー。めっちゃ使うねー」

むしゃむしゃむしゃむしゃ……

P「た、食べすぎるなよ?」

芳乃「ふむー♪」

周子「はーい♪」

むしゃむしゃむしゃむしゃ
むしゃむしゃむしゃむしゃ

P「ああああああ」

店主「へい。お待ち」

P「わーい」

むしゃむしゃむしゃむしゃ
むしゃむしゃむしゃむしゃ

136: 2017/08/24(木) 07:02:47.96 ID:g2fbl2hzO
(店の外)

周子「いやー、満足。満足♪ ご馳走様~♪」

芳乃「ご馳走様でしたー。ありがとうございますー」

P「」

周子「ほれほれ♪ おいしーもんを食べて。心が軽くなったんじゃない?」

P「財布まで軽くなって悲しいよ」

P「でも、これで写真を消してくれるんだよな。周子」

周子「検討しておくよ♪」

P「いや、すぐ消せよ」

137: 2017/08/24(木) 07:03:13.95 ID:g2fbl2hzO
芳乃「微力ながらー。そなたの懐が温まるようにわたくし芳乃が祈らせていただきますー」

芳乃「ふむー……」(なむなむ)

周子「芳乃ちゃんは優しいねぇ」

P「芳乃が『予想の6倍くらい』食べたから財布が軽くなったんだけどね」

芳乃「満腹でー……眠くなってきましたー……」(うとうと)

P「祈り続けておくれよー。お金欲しいよー」

周子「心がいやしいなぁ」

芳乃「不浄の気が込めておりますねー……」

138: 2017/08/24(木) 07:04:05.26 ID:g2fbl2hzO
(事務所)

バリッバリッバリッ……
ポリポリポリ……

芳乃「……」

P「芳乃。芳乃。1時間くらい山盛りのせんべいを食べ続けてるけど、お腹いっぱいにならないの?」

芳乃「ふむー……」

バリッバリッバリッ……
ポリポリポリ……

芳乃「『美味しいから大丈夫です』という声が聞こえますー」

P「いや。お腹が大丈夫かって話なんだけど……」

芳乃「お茶で柔らかくしておりますのでー」

ずずず……

P「理由になってないし……」

139: 2017/08/24(木) 07:04:41.99 ID:g2fbl2hzO
P「というか、いつからキミは食いしん坊キャラにジョブチェンジしたんだ」

P「『ライオンが骨までむさぼり食う』ような音を立ててせんべいをかじりやがって」

芳乃「人間もまた。獣の一種なのでしてー」

芳乃「ゆえにー。わたくしは自然の摂理に従っているだけなのでございますー」

バリッバリッバリッ……
ポリポリポリ……

P「えぇ……話通じねぇ」

140: 2017/08/24(木) 07:05:18.68 ID:g2fbl2hzO
P「はい。せんべいは取り上げ」

ヒョイ

芳乃「何をするのでございますかー」

ぷくーっ

P「ほっぺを膨らましてもダメです。太っちゃうでしょうが」

P「体型が崩れたらグラビア撮影をするときに困るじゃないか」

芳乃「問題ありませぬー。わたくしにグラビア撮影の仕事は来たことがありませんのでー」

芳乃「なぜでしょうねー?」

P「ご、ごめん需要が……」

芳乃「……むー」

141: 2017/08/24(木) 07:06:00.58 ID:g2fbl2hzO
(少しして)

芳乃「わたくしも人ですからー、腹を立てることもありますー」

芳乃「なので自棄(やけ)を起こして動くこともあるのですー」

むっしゃ、むっしゃ、むっしゃ……
ずずず……

周子「つまりこれはやけ食いってやつだね」

芳乃「いかにもー」

芳乃「このおまんじゅうをたくさん食べてー。荒ぶった気を鎮めまするー」

周子「へーえ。ところでおまんじゅう1個もらっていい?」

芳乃「いいですよー。共に自棄の時を過ごしましょー」

周子「あたしは単に食べたいだけだけどね♪」

142: 2017/08/24(木) 07:06:43.98 ID:g2fbl2hzO
むしゃむしゃむしゃむしゃ……
むしゃむしゃむしゃむしゃ……

ずずず……
ボンッ!!

芳乃「……」

周子「……どったん? 急に電池が切れたみたいに止まったけど」

芳乃「……どうやら。無垢なる悪意がおまんじゅうの中に潜んでいたらしいのですー」

芳乃「ふふふー……わたくしでも……制することが難しいものでしてー……♪」

芳乃「……♪」

周子「(なんか芳乃ちゃんがあくどい顔してるけど……まーええかー)」

芳乃「この情動……諌めるにはちょっぴりの贄が必要かもしれませぬー」

143: 2017/08/24(木) 07:07:44.00 ID:g2fbl2hzO
(P宅)

チュン……チュン……

P「ふぁぁ……朝か……」

ギシッ……

P「……ん? なんで両手両足が縄で縛られて」

ニュッ

芳乃「起きましたかー……♪」

P「もはやこの展開に驚きを感じない」

144: 2017/08/24(木) 07:08:19.88 ID:g2fbl2hzO
芳乃「おはようございますー。気分はいかがでしょうー」

P「最高のモーニングだ。コーヒーが飲みたい。早く解放しておくれ」

ギシッ…

P「縄が手足に食い込んで痛いんだ」

芳乃「ふふふー、それは叶わぬ願いでしてー」

P「芳乃。お前は志希に洗脳されているだけだ。早くこの縄を解いてくれ」

芳乃「まるでどらまや映画のような台詞ですねー」

P「でも事実なんだもの」

芳乃「しかしー、わたくしもそう簡単には了承しかねまするー」

芳乃「そなたに満ちている不浄な気をすべて払わねばなりませぬー」

P「俺なんかよりお祓いをすべき人はいると思うんだ」

芳乃「ふふふー……♪ 抵抗しても無駄でしてー」

P「ひーん」

145: 2017/08/24(木) 07:09:12.33 ID:g2fbl2hzO
すっ……

P「耳元で何を……」

はむ……はむ……はむ……

P「うぉぅっ!?」(びくっ)

芳乃「……♪」

はむ……はむ……

P「ちょっ! タンマタンマ!! 耳たぶを甘噛みするのはやめっ……」

芳乃「ふぅー……♪」(吐息)

P「あぅ……っ」(びくっ)

P「ち、ち、ちょっとまずいっ!!! 耳を責めるのはやめなさい!! 芳乃!!」

芳乃「ふふふ……そなたは耳が弱いみたいですねー」(にこり)

P「」

146: 2017/08/24(木) 07:09:43.19 ID:g2fbl2hzO
芳乃「気を払うためにはー……まずそなたを完全に脱力せねばなりませぬー……」

芳乃「ゆえにー、いまから1時間ほどそなたの耳を責め続けまするー……」

芳乃「全身の力が抜けきるまで……耳を噛み、耳を舐め、吐息を吹きかけて差し上げましょうー……」

芳乃「何度も、何度も……♪」

芳乃「おやー……そのように必氏な顔でもがかれても無駄でしてー……♪」

147: 2017/08/24(木) 07:10:23.43 ID:g2fbl2hzO
芳乃「安心してくださいー……♪ 芳乃はそなたの味方ゆえー……♪」

芳乃「優しく寄り添い……♪ そなたが生まれ変わるよう尽力致しますー……♪」

芳乃「……ふぅ……♪ おやおや……♪ 生暖かい吐息を吹きかけられるのがお好きなようですねー……♪」

芳乃「ふむー……耳の穴を舐められても反応がよいですねー……♪ これはじっくり取り組まねばー……♪」

芳乃「……これは不浄を祓うためのものですがー……そなたは変わっておられますねー……♪」

芳乃「……いわゆる……変態というものでしょうー……♪」

芳乃「ですがー、わたくしはそなたの味方でございますー……♪」

芳乃「変態」

芳乃「だとしても、ねー……♪」

148: 2017/08/24(木) 07:11:16.99 ID:g2fbl2hzO
(しばらくして)

P「」

芳乃「おやおや……♪ たった1時間も耐えきれませんでしたかー……♪」

芳乃「耳だけでなくー……首筋を舐めたりして差し上げたのにー……♪」

P「か……解放してください……」

芳乃「おやー……おかしいですねー、まだ力が抜けきっていないようでしてー」

芳乃「口も聞けぬくらい力が抜けなければー、意味がありませぬのでー……♪」

P「!?」(びくっ)

149: 2017/08/24(木) 07:11:51.53 ID:g2fbl2hzO
芳乃「さてー……では、先ほどと同じ責めを始めましょうー……♪」

芳乃「そなたー、そんなに絶望したような顔になってどうしましたかー……♪」

芳乃「逃げることはできませぬよー……♪」

芳乃「ふふふー……♪ 芳乃は何時間でも付き合いますゆえー……好きなだけ悶えてくださいー……♪」

芳乃「では……再開いたしましょうー……♪」

芳乃「……正気を保ってられるとよいですねー……♪」

芳乃「……ではー……♪」

あむ……あむ……♪
ふぅー……♪
ぺろ……ぺろ……ちゅぱ……♪

150: 2017/08/24(木) 07:13:02.08 ID:g2fbl2hzO
【夜】

プシュゥゥ……(薬の切れる音)

芳乃「何やらー、わたくしの中から悪しきものが出て行ったようですねー……」

P「」

芳乃「ねーねー、そなたー。起きてくださいー」

P「はっ!」

P「ひぃぃぃっ!! ゆ、許してください!! 芳乃様っ!!」

じたばたじたばた

芳乃「安心してくださいー、わたくしは元の芳乃でございますー」

P「……く、薬の効果は切れたの?」

芳乃「はいー。ご迷惑をおかけしましたー」

P「……ほっ」

151: 2017/08/24(木) 07:13:41.94 ID:g2fbl2hzO
芳乃「……」(じっ)

芳乃「ですがー……縛られたそなたを見ているとー……ちょっぴりイタズラをしてしまいたくなりますねー……」

P「うん?」

芳乃「……」

P「待って。その満面の笑みはなんだ」

P「やめろ。まさかまた……」

芳乃「……」

P「ちょ……誰か……」

P「誰か助けてぇぇ!!!」

アァァァァァァ……

ケース5. 依田芳乃 end

152: 2017/08/24(木) 07:14:21.94 ID:g2fbl2hzO
芳乃は終わりです
まだ少しだけ話は続けます

153: 2017/08/24(木) 07:15:02.91 ID:g2fbl2hzO
休憩します

154: 2017/08/24(木) 10:37:04.52 ID:Ytk+FU+DO
これはPがサディスティックになった時が楽しみ

155: 2017/08/24(木) 11:01:42.71 ID:Z8mDvR02o
おつおつ
天然Sなよしのんも好き


続き:志希「豚よひれ伏せ! 『サディスティックニナール(Sになる)』」ケース6. 塩見周子



引用: 【デレマスSS】志希「豚よひれ伏せ! 『サディスティックニナール(Sになる)』」