ケース6. 塩見周子

(事務所)

P「はーい。薬は没収~」

ヒョイ

志希「ああん! 返して、返して~!」

P「ダメです。処分します」

志希「ぶーぶー! 自由の侵害だー!」

P「他人に迷惑をかけたらダメでしょうが」

志希「被害を受けてるのはプロデューサーだけだからセーフでしょ」

P「まごうことなきアウトだよ。俺にだって人権はあるんだ」

志希「えー」

P「めっ。他の薬で遊びなさい」
アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(8) (電撃コミックスEX)
157: 2017/08/24(木) 16:27:04.62 ID:cjYKu9tLO
(別室)

志希「もー! せっかくの新薬が取り上げられちゃったよー!」

周子「どんまい、どんまい」

志希「もう1つしか残ってないよ~」

周子「いや、まだ持ってるんかーい」

志希「いざという時のために隠していたのさっ!」

周子「そんな暴漢に襲われた時用の『スタンガン』じゃないんだから……」

志希「んふふ~♪ 残ったこれは周子ちゃんにプレゼントしちゃおーっと♪」

周子「はい?」

ぽいっ

周子「わっ……とっと……危ないなー」

158: 2017/08/24(木) 16:27:41.43 ID:cjYKu9tLO
志希「そーれ。一気、一気♪」

周子「いや。飲まんよ」

志希「な、なんだって……!?」

周子「そんな『ありえない』みたいな顔されても困るわー」

志希「サディストになれるんだよ?」

周子「別になりたくないからね?」

志希「えー……つまんないにゃー……」

周子「新しい薬を作ってプロデューサーをまたびっくりさせたらええやん」

志希「それもそだね♪」

周子「切り替え早いなぁ」

159: 2017/08/24(木) 16:28:49.12 ID:cjYKu9tLO
志希「で。その薬は飲まないの?」

周子「飲む気になれない。Sになるって感覚がよーわからんし」

志希「元々、シューコちゃんはSっぽいからあんまり変わらないかもね~♪」

周子「何おう失敬な。めちゃくちゃドSになるよ」

周子「世界を揺るがすドSだよ」

志希「あはは、意味わかんなーい♪」

周子「あたしも言ってて意味わかんないわー♪」

志希「まー、気が向いたら試してみればいいよ♪」

周子「ふむ」

160: 2017/08/24(木) 16:30:11.14 ID:cjYKu9tLO
(志希退室後)

周子「んー……こんなん渡されても困るなー」

すんすん……

周子「匂いを嗅いでも意味ないか」

周子「……」

ぺろっ……

周子「……無臭……そして無味……すなわち無味無臭……」

周子「……やっぱ危なそうだし。捨てよ」

カチャッ

P「おはよう」

周子「……っ!」

ポロッ……ごくん……

P「うん? どした?」

周子「あほ。タイミング悪いわ」

P「?」

周子「……あー……きたわ……」

ボンッ

161: 2017/08/24(木) 16:31:16.61 ID:cjYKu9tLO
周子「……」

P「大丈夫?」

ツカツカ……
ガシッ…!

P「ぐえっ!」

P「……き、急にどうした? 周子?」

周子「別に?」

P「いや。いきなり『胸ぐらを掴んで』何もないってことはないだろ……」

周子「……ふふふ♪」

P「……な、なんで笑ってるわけ?」

ぐいっ……!

P「っと、危なっ!」

ドサッ…!

周子「……ほいっと」

ドサッ
ぎゅっ……

P「……い、いきなりソファに押し倒すとは何事でしょうか?」

162: 2017/08/24(木) 16:31:51.69 ID:cjYKu9tLO
周子「はぁ……」

周子「さっきから質問ばっかりやなぁ……ちょっとは自分で考えたらどうなん……♪」

周子「いまはどういう状況なんでしょーか……♪」

周子「当たったら……周子ちゃんからご褒美あげちゃうよ……♪」

P「……」

P「(えぇ……色気がヤバいんだけど)」

P「(と、とにかく何か答えねば……)」

P「えーっと……す、相撲?」

周子「は?」

P「ごめんなさい」

163: 2017/08/24(木) 16:32:37.41 ID:cjYKu9tLO
周子「んー……人の質問にテキトーに答えた不届き者には罰を与えんとなぁ……♪」

P「ば、罰とは……?」

周子「……♪」

スッ……

P「あ、あの。首筋に顔を近づけて何を……っ!?」

P「(吐息が当たる……周子の生暖かい吐息が……!)」

ふぅ……
ちゅっ……♪

P「!?!?」

ちゅぅぅ……っぱ……♪

P「」

周子「……ふふふ♪ 思いっきり吸ったから……唇がくっきり残ってもうたなぁ……♪」

P「」

周子「おやおや……放心してもうて……♪ シューコちゃんのキスマークを付けられて嬉しくないわけー……♪」

P「」

164: 2017/08/24(木) 16:33:24.91 ID:cjYKu9tLO
周子「……いまから質問をいくつかしてくけど……答えられなかったら、もっとキスマークをつけるかんね……♪」

P「ち、ち、ちょっとタンマ。1度落ち着こうっ!? な!?」

周子「……あたしは落ち着いてるよ? てゆーか。あんた何様のつもりなん?♪」

P「ぷ、プロデューサーですが……」

グイッ!

P「ぐぅ」

周子「でも、今日はオフ。つまりあたしはアイドルじゃないし。あんたはプロデューサーでも何でもない。対等な立場なんよー……♪」

周子「……だから言うことを聞く必要はないわけ♪ せっかくだし……好きにさせてもらうよ……♪」

スッ……

P「ちょ」

周子「あんたが……泣きいれるまで遊んだるわー……♪」(ぼそり)

ぎゅっ……

P「」

165: 2017/08/24(木) 16:34:31.81 ID:cjYKu9tLO
(しばらくして)

周子「ほら……次はうなじかなー……♪」

周子「ふふふ……♪ 二の腕にも忘れんとこ……♪」

周子「おや? 唇に直接して欲しがってるように見えるけど……残念……♪ 手の甲です……♪」

周子「あんた。今日は薄着で来てるしー……そろそろ、止めないと帰りにキスマークが目立っちゃうねー……♪」

周子「……白シャツにも……スペースあるじゃん……♪」

周子「せやなぁ……あたしの唇にチューしてくれたら……止めてあげよっかな……♪」

周子「でも……担当に手ぇ出したらあかんよね……♪」

周子「あ。今日だけは担当とプロデューサーの関係じゃないか……♪」

周子「ほれほれー……♪ 好きな方を選んでええよ……♪」

周子「あはは……♪ その戸惑ってる間抜け面……いいねぇ……♪」

周子「……さぁ、勇気を振り絞って……どーぞー……♪」

166: 2017/08/24(木) 16:34:58.24 ID:cjYKu9tLO
(次の日)

美嘉「おはようございまーす★」

ちひろ「おはようございます♪」

周子「おはようさーん。美嘉ちゃん」

美玲「美嘉。おはよう」

美嘉「うん……ってあれ? プロデューサーは?」

ちひろ「今日は身体にいくつか謎の赤い斑点ができたので。休むそうです」

ちひろ「それから、よくわからないのですが、『やっちまった』と変なことも言ってました」

美嘉「……何だろうね?」

美玲「うーん……シューコは何か知らないのか?」

周子「知らんなー」

美嘉「ふぅん……昨日、プロデューサーと一緒にいたって聞いたけど?」

周子「その時は元気だったよ?」

美玲「まったく。体調管理がなってないな。後でお見舞いにでも行ってやるか」

周子「それはやめとこう」(きっぱり)

美玲「……?」

美嘉「プロデューサー。お見舞い行ってあげたら喜びそうじゃない?」

周子「いやいや。今回はやめとこー」

美嘉「何で?」

周子「病気が移ったら危ないっしょ」

美玲「そうだけど。何か釈然としないな」

美嘉「うん。周子ちゃん。今日、様子おかしくない?」

周子「いやいや。今日もあたしは普通だってのー」

周子「……」

周子「……///」(思い出し)

ちひろ「?」

美玲「?」

美嘉「?」

ケース6. 塩見周子 end

終わり

167: 2017/08/24(木) 16:46:05.55 ID:cjYKu9tLO
以上です。お読みいただきありがとうございました。
LiPPS担当でもないのに、最近書く作品で、メンバーの出番がやけに多い気がします。奴ら(奏、フレ、志希、美嘉、周子)は個性が痛烈で役割もはっきりしてるので話を進めやすいんですよね……

志希の薬シリーズのネタはもう尽きました。が、書き終えるたびに同じことを思っているのでまたそのうち書くと思います。気まぐれにスレを立てますので、その時はまたお付き合いいただけると嬉しいです。では


168: 2017/08/24(木) 16:47:11.92 ID:cjYKu9tLO

169: 2017/08/24(木) 21:28:19.83 ID:IZK/dKmSO
ありがとう…!ありがとう…!

170: 2017/08/24(木) 21:47:29.59 ID:GqbpJZv1o
しゅーこが1番キス似合う気がした乙

171: 2017/08/30(水) 08:59:12.61 ID:n4wd/Npfo
おつおつ

引用: 【デレマスSS】志希「豚よひれ伏せ! 『サディスティックニナール(Sになる)』」