1:◆q96FT5l1ZULn   2011/08/03(水) 12:47:24.13 ID:VnAWnmm10
一方通行「……いや、このタイトル?みてェなのはねェってマジで。何度も言うけどよ」

芳川「なによ、一冊目は日記だけじゃなくて落書きでも埋めちゃうほど気に入っちゃってたくせに。そのせいで足りなくなったくせに何言ってるのよ」

一方通行「黙れ。俺が日記をどう使おうが俺の勝手だろうが」

芳川「読んでるこっちの身にもなってみなさいよ」ハァ

一方通行「だからどうして俺の日記でお前に気を使わなくちゃいけねェンだって言ってンだよォォォォ!!!」

芳川「っていうかなんなのよ日記って言ってるのになんであなたのラブコメ見なくちゃいけないのよふざけないでよ」コポコポコポ

一方通行「は、はァァァァァァ!?!?勝手なこと言うのも大概にしろやてめェェェェ!!!ンでなァンでコーヒー淹れてンですかァァァァ!?!?」

芳川「それは決まってるじゃないの。だからあなたもそんな言動をとったんでしょう?」コポコポコポ

一方通行「ンなわけあるか流れだろうがァァァァ!ちっくしょう怖ェェお約束って怖ェなちくしょおおおォォォォ!!」

芳川「そうそう、お約束。これは開始恒例の……」コポコポポ……カチャッ






芳川「挨拶代わりよ」バッシャァァァァァァァァ

一方通行「あっつァあああああああァァァァァァああああああああ!!!!!!!」

5: 2011/08/03(水) 13:01:14.52 ID:VnAWnmm10
みなさまどうもです


前スレ
一方通行「一方通行・赤裸々日記……ふざけてンのか」芳川「いたってまじめよ」【前編】
一方通行「一方通行・赤裸々日記……ふざけてンのか」芳川「いたってまじめよ」【後編】

前々スレ 
芳川「みつけてきなさい。私が言ったことの答え」一方通行「……あァ」【前編】
芳川「みつけてきなさい。私が言ったことの答え」一方通行「……あァ」【後編】

前々々スレ 
一方通行「一方一家・初夏の旅行計画……ふざけてンのか」芳川「いたってまじめよ」【前編】
一方通行「一方一家・初夏の旅行計画……ふざけてンのか」芳川「いたってまじめよ」【後編】

前々々々スレ 
一方通行「新訳・絶対能力進化計画……ふざけてンのか」芳川「いたってまじめよ」【前編】
一方通行「新訳・絶対能力進化計画……ふざけてンのか」芳川「いたってまじめよ」【後編】



一方通行がこさえた一万人もの親友たちとのキャッキャウフフな日常や出会った頃の思い出を書き綴る日記を書き出しましたがページが足りずに二冊目突入してしまったという上記のお話たちの続きとなります

地の文は無し台詞型式です

安価が随所で挟まり展開、というより誰と絡むかが変わります。そしてどこかで誰かがズレていきます。残念っぱなしな人もいる琴かと思いますがご了承ください

途中レスはどうぞお好きに。一方さんと突っ込んであげてください

はてさて今回の一方通行はどんな成長を遂げることになるのでしょうか

淹れ立てコーヒーをお持ちになってご覧ください


テンションごった煮なキャストでお送りする

ハートフルドタバタカオスコメディ第五幕



今回も、どうぞよしなに
『魔女狩りの王(イノケンティウス)』

6: 2011/08/03(水) 13:15:11.15 ID:VnAWnmm10
一方通行「コーヒーの神様に呪われろお前」ボタボタボタ

芳川「わたしだ」

一方通行「お前だったのか古いわ若干古いわネタがお前がコーヒーの化身であってたまるかよクソニートめ」カチッ シュパッ カチッ

芳川「ところで、日記の内容なのだけれど」

一方通行「ところでで流していいほど普通の所業じゃねェけどなコーヒーぶっかけるのって。なンだ?」

芳川「あなた、日記で書くときに新しい人が出てくる度にその人のちょっとした紹介的なもの書いていたじゃない?」

一方通行「おォ、軽くだがな」

芳川「……20000号と、13153号は?」

一方通行「……あ」

芳川「というかその二人以外にも何人かタイミングおかしい人いるのよ。落書きで出た人にいたっては書く気さえないみたいだし」

一方通行「る、るせェな……」

芳川「今日はもう日記書く時間はないでしょう?最初にちゃちゃっと、書き記しちゃいなさい」

一方通行「わァかりましたよったく……なンで俺の日記なのにてめェに指図されンだっての」ブツブツ



芳川「そういうわけで開始早々だけどここからは人物紹介といくわよ」

一方通行「二度言うなしつけェなわかってるっての」

芳川「あなたに言ってるんじゃないわよ」バッシャァァァァァ

一方通行「理不nあっつあああァァァァあああああァァァア!!!」

8: 2011/08/03(水) 13:20:50.25 ID:VnAWnmm10
簡易登場人物紹介

<一方通行>
主人公
一万人の親友達に見守られ、時に見守ってすくすくと成長している元コミュ障
無自覚ハーレム野朗……だったが、無自覚から自覚へと進化を遂げた。
ヒロイン候補たちを自分がどう想っているのかは未だ分からないけどいつか決着つけちゃうんですかねどうなんですかね
好きな物は白いものと黒いもの。コーヒーも大好きだったけど最近トラウマのよう

<芳川桔梗>
一方通行の保護者
そのコーヒーぶっかけ能力たるやかの聖人をして避けられるか分からないという
色々と美味しいところを持っていっているのでヒロイン候補筆頭と言われているが、私はいたってまじめに見守っているだけよ
特に職はない。自称超上級在宅美人研究員


<黄泉川愛穂>
一方通行の保護者
なんだか色々といいところを芳川にもっていかれっぱなしな青春時代に帰りたいお年頃
その巨Oは揉めば大きくなるご利益があると言われ一部からは『乳神様』と呼ばれている。効果の程は不明
酒は大好きだけどお高いものを飲むと二日酔いが酷くなる庶民派肝臓


<番外個体>
一方通行の家族 一方フラグ立ち済み
御坂美琴のクローンの一人でオリジナルとも他のクローンとも比べて色んなところが成長している個体
少しは一方通行に素直になれてきたけど面倒臭いツンデレに昇格しただけのような気もしないでもない
近々黄泉川のつてで警備員の職につけそう。早く一方一家・無職同盟を脱退したい心から

9: 2011/08/03(水) 13:25:10.80 ID:VnAWnmm10
<打ち止め>
一方通行の家族 一方フラグ立ち済み
見た目通りの幼女として時に無邪気な、そして妹達の管理個体として時に腹黒い一面を見せる口リっ娘
一方通行が他の女と絡んでいるとお仕置きモードが出てしまうこともあるとかないとか
最近天真爛漫キャラを百合子に獲られちゃってるけど仲良しなので特に気にしていない


<鈴科百合子>
一方通行の家族
一方通行を倒すために木原に作られた人造人間のレベル5オーバーだけどその天然さからみんなのアイドルに
鬼強い。例えて言うなら全反射状態の一方通行の髪の毛を鷲掴みにできるほど強い
人の名前を『~~こと○○』という風に覚えないと頭に残らないほんともう戦闘以外ダメ子さん
顔と体格はかつての一方さんそっくりだが、B+に設計された胸が大きく異なっている。木原くんマジグッジョブ

<木原数多>
一方通行の家族 百合子の父
色々あってハスキー犬子犬型ロボットとして生きている
日々百合子と一方さんを愛でるため全力を尽くしている。箸も使えるし不便じゃないからもうこのままでもいいかなと思ってきた
なんだかんだいって毎日楽しそう

10: 2011/08/03(水) 13:36:11.21 ID:VnAWnmm10
<オルソラ=アクィナス>
一方通行の親友  一方フラグ立ち済み
前スレにて出会いの経過が解禁され、一気にヒロイン候補筆頭へ
会話の次元が一つどころか何層も上の存在。気がつくとこちらが突っ込みに回されている
梅干しとの会話を探求しているうちに学園都市へやってきて、現在漬物屋で働いているのでございますよ
一方通行を『あーくん』と呼び慕っているが、シスターの道を捨てるつもりは いまのところ ない
銀河の妖精と声がそっくりなのは個人的にとてもわくわくする


<神裂火織>
一方通行の親友 一方フラグ立ち済み
かなりの一方フラグ重症患者だったが前スレにて自分の気持ちをしっかり自覚。かおり本気ですからね!
キレるとキャラが変わると言われているけど当物語では終始乙女なキャラで誰だこの人状態である
でもそんなねーちんも可愛い。そうだよね。そうなのか


<ななちゃん>
神裂の親友
2メートルを越す刀、本名は七天七刀
最近一方通行とも喋られるようになった。おねぇさま系だったことにびっくりした色んな人が
果たして何がのりうつっているのやら

<垣根帝督>
一方通行の親友
学園都市第二位の超能力者だが女性陣からは『垣根のアホ』と呼ばれているかわいそうなイケメン
超凄腕人気デザイナーとして元の身体で元気にはつらつと働いている
色々な場面で出せるので助かっているが、あまりに出しすぎるとキャラ濃いので困る。うざいイケメン

11: 2011/08/03(水) 13:43:32.23 ID:VnAWnmm10
<アレイスター=クロウリー>
一方通行の親友
謎に包まれた学園都市統括理事長だったが、最近は星野という名前で色んなところに出没・色んな人と絡み中
プランがもうどうしようもなくなって涙目だったけど最近は色々と作ったり学園都市を改善したりしている
でももう、なんか楽しいからそれでいいらしい
これまた要所要所で助け舟役として活躍もするが、初代スレ同様に他のキャラを食ってしまう危険があるのであまり暴れさせてはいけない、うん

<フィアンマ>
一方通行の親友
元・神の右席右方の男。色々あって第三の手が復活した、けどもうあんな世界がどうとかするつもりはない
麦野のお店でお寿司が握れていればどうだっていいらしい。スシ王子だ
垣根と同じく女性陣から『フィアンマのアホ』と呼ばれているかわいそうなイケメン

<浜面仕上>
一方通行の親友
探偵公社HAMAZURAはもうウハウハですよそろそろ滝壺と身を固めるかな爆ぜろ浜面

12: 2011/08/03(水) 13:49:47.77 ID:VnAWnmm10
<白井黒子>
一方通行の親友 一方フラグ立ち済み
一方通行に骨抜きにされている重症患者その2
前回色々あって一方通行に自分の……どころかヒロイン候補達の気持ちを気づかせた立役者
レベル5認定もされて色々と暴走の幅がやんごとなきことになっちゃってもうどうしようね
御坂のことも変わらず好き。それはこれこれはこれですの。風紀委員ですの(キリッ

<佐天涙子>
一方通行の親友 一方フラグは不明
現在強能力者となりましたが今後は氏闘とかかんべんですよ
時と場合と場所と初春により物凄く強くなっちゃうみんなのアイドル佐天さん
一方さんへの自覚イベントが起きるのか、はたまた……みんな待っているらしい

<初春飾利>
一方通行の親友 一方フラグ立ち済み
奥手で積極的になれないために最近影が薄ゲフンゲフン
一方通行のみ「花畑」と呼ぶのを許している。特別な呼び方って素敵じゃないですか!
あ、あれ?今お花動いてなかった?「ナンノコトデスカ?」

13: 2011/08/03(水) 14:00:00.35 ID:VnAWnmm10
<絹旗最愛>
一方通行の親友
一方通行と和解したことで窒素でなんでもできてるようになってきた自称『A級C級映画評論家』
百合子とは時々デート、もといお出かけする仲である
別にそっちサイドには落ちていない。はず


<上条当麻>
一方通行の親友
フラグ乱立の属性を一方さんに獲られたが、なんだか禁書か御坂のどちらかになりそうな今日この頃
さすがですね主人公はっははオガクズ爆ぜろ

<禁書目録>
一方通行の親友
原典を手なづけその全てを使用する域に上り詰めたチート魔術師というかもうこれ魔神だよねなインなんとかさんついでに聖人
上条さんを慈しむ心が最上級になったのでお家のお手伝いがんばってるんだよ!生活費だって自分で稼いでいれるようになったかも!
だけどとうまが他の女に走ってたら竜王の息吹どこっじゃないもんバンバン呼び出しちゃうからね!!

<御坂美琴>
一方通行の親友
上条さんとの距離が縮まったことでお腐りになった趣味が引いてきたのかな?
それとも最近出てないからなだけなの……かな?
でも妹達に新刊作業を手伝わせていたあたりもうダメだこの人
話に出てこなくても何らかの形で波乱を巻き起こすのが得意一方さん涙目

14: 2011/08/03(水) 14:09:29.63 ID:VnAWnmm10
<麦野沈利>
一方通行の親友
料理処むぎのんの美人若女将。料理は滅茶苦茶美味しいけど配膳に0次元の極点の理論を利用するのはやめてほしい(フィアンマ談)
百合子がお気に入りで店にきたら必ず何品かサービスしてあげているむぎのんまじおねぇさん


<ンダ=セイヴェルン>
一方通行の親友
誤字ではない。上下に分かれたフレンダが双子になって帰ってきた怖ェわ学園都市
フィアンマと共に麦野の店で働いている。一応寿司担当だが得意なネタは『たまご』

<結標淡希望>
一方通行の親友
シOタコン
以上

<ステイル=マグヌス>
14歳
どマゾ
以上

15: 2011/08/03(水) 14:12:53.81 ID:VnAWnmm10
<ミサカ20000号>
一方通行の親友 一方フラグ立ち済み
一方通行のことが好きで好きでたまらない変態
絶対無敵放送禁止慇懃無礼グッとガッツポーズしたら退場させられるレベルの変態
最近可愛い可愛いといわれているが皆には目を覚ましてほしいこいつは変態だ

<ミサカ13153号>
一方通行の親友 一方フラグ立ち済み
学園都市にできた温泉施設内の鹿児島名産品コーナーの従業員としてしばらく学園都市にいることに
再登場の機会はどうだろうかきばってほしい


16: 2011/08/03(水) 14:16:51.22 ID:VnAWnmm10
一方通行「……っだァ。とりあえずこンなもンか?あとは誰が出てくっか分からねェしな」

芳川「……一方一家を書き終わってから思ったのよ、これやる意味あるのかしら、って」

一方通行「黙れ。いいだろうがここまで書いてた奴らを一旦整理できたってかやれっつったのお前なのになンだそれ」

芳川「とりあえず今後は出てくるそのつど書くことを忘れないこと、いいわね?」

一方通行「へェへェ。あ~あ」




一方通行「二冊目も、張り切っていきますかァ」ハァ

芳川「やる気なさげならいいものがあるけど」コポコポコポ

一方通行「頑張ります頑張りますンで開始してすぐ三度目は勘弁してくれマジで」

18: 2011/08/03(水) 14:21:37.09 ID:VnAWnmm10
そんなこんなで前スレからも含めて本日はここまでということで

あ、あれ、新スレは後日にすればよかった……のかな?

いえね、次回始める時に即話に入りたかったので、前準備だけでもと

なにはともあれ新スレでもどうぞよしなにお願いいたします


本日はこのあと予定・バイトゆえこの辺で

こ、コーヒーを被る覚悟は、もう、できているんだぜ ゴクリ


ここまでは、曇り空がちと怖い鹿児島からお送りしました

それではまた次回、二冊目本格始動にて

どうぞよしなに

45: 2011/08/04(木) 01:57:42.91 ID:NTy6ZxCG0

それでは少しだけ本編、というか前スレに少し関係したお話でも

題して『とあるヒロイン候補筆頭たちの会談』です

46: 2011/08/04(木) 02:20:50.07 ID:NTy6ZxCG0
オルソラ「あーくんがお忙しいようで、午後が丸々空いてしまいました」シューン

オルソラ「わたくしのお家のカーテンを選ぶのを手伝ってもらう予定だったのでございますよー」

オルソラ「どなたかわたくしの知り合いでお暇な方は……と、言いましてもこの街にはそれほど」ドウイタシマショウ

オルソラ「あ、でございますよ」ポンッ

オルソラ「神裂さんが現在学園都市に滞在中なのでございます」

オルソラ「えぇと、おそらく第三学区の……こちらでしょうか?」テクテクテク




神裂「あっくんがお忙しいようで、予定がおじゃんになってしまいました」シュン

ななちゃん「」ガアシャポガトシャルガベシャキガダシャッガタシャ

神裂「そうですね……いきなり当日に映画へ誘うのは失策でした。刑事物の」

神裂「どうしますかね……あ、そういえば白井さんは風紀委員。こういうのに興味はおありでしょうか」

神裂「えぇっと、白井さんがいらっしゃるのは」サッサッサ



白井「風紀委員ですの!」キリッ

白井「……なんて、お仕事にも活が入りませんの。というか自主パトロールですし暇すぎて」

白井「第一位さまはご家族とお出かけ、たまの家族サービスは頑張ってあげてほしいですのでお邪魔はできませんでした」

白井「はぁ、おねぇさまたちからのお誘いを蹴ってしまった手前、今更ファミレスには向かえませんし……」

白井「……20000号さんのところに行って、第一位さまのお人形の製作過程でも見てみることにしますの」

白井「無闇やたらと能力に頼らないのが第一位さまとの約束ですので、急いでいる時以外は歩きますの」フフン トテトテ



20000号「あぁぁあっぁあ、暇ぁ。セ口リたんのツンパ嗅ぐのも飽きちったから外にでたはいいけどぉ、とミサカは暗につい先ほどまでセ口リツンパマスクを装備していたことを一人ごちます」

20000号「セ口リたんは上位個体とあのアバズレやらとお出かけだしなぁ……うっせうっせ!漏れはセ口リたんに下着選んでもらってんだからな悔しかったら言ってみろ臆病者!!」

20000号「どうしますかねぇ……」

20000号「……なんか、奈良漬食べたい。意味分からないけどそんな気がする」

20000号「……ミサカだけ雑な気がするのは気のせいですかね?まいいやぁ。オルソラたんの店はっとぉ」トットトントットトン


テクテクテクテク

サッサッサッサ

トテトテトテトテ

トットトントットトン



オルソラ「まぁ」

神裂「あ、どうもみなさん」

白井「これは偶然ですの」

20000号「女三人いれば姦しいってやつですね、え、漏れは男役に決まってんじゃねぇすかぐふぃふぃふぃふぃ」

47: 2011/08/04(木) 02:42:44.19 ID:NTy6ZxCG0
とある喫茶店

神裂「流れでなんとなくこちらに足を運びましたが、みなさんここへは……?」

オルソラ「あーくんとよくお食事をするのでございますよー」

白井「むっ。わたくしも、第一位さまにご紹介されてこちらを知ってますの」

20000号「漏れもセ口リたんに『セ口リたんの血液に流れてるカフェインはどこで手に入りますか!?』って聞いたらここ教えてもらった」

神裂「そうですか……わ、わたしだってあっくんに連れて来てもらったんですからね」

白井「あ、あっくん、と!?神裂さん、いつから第一位さまをそのようにお呼びになっていますの!?」

オルソラ「素直なことは素敵でございますねー」ニコニコ

20000号「うわーシスターいい顔ー。そういえばこの面子はセ口リたんのことを変わった名前で呼ぶ面々が揃ってんですね」

白井「言われてみればそうですの」

神裂「それぞれが、その、最近あっくんと色々あった……女性ですね」

オルソラ「奈良漬は酒粕に何度も漬けますので手間がかかるのでございますよー20000号さん」ニコッ

20000号「一人ずれまっくてますねそれ漏れが道中に聞いたことじゃねぇっすか」

白井「さておいて、ですの。つまりここは……」




白井「第一位さま争奪戦の、最前線、ですのね」ゴゴゴゴゴゴゴ

神裂「えぇ」ズズズズズズズズズズ

オルソラ「仲良きことはよろしゅうございますね」キラキラキラキラ

20000号「こればっかりは乱交の道はねぇぜ漏れのもんだセ口リたんは」グフィフィフィフィフィフィフィフィフィフィ

50: 2011/08/04(木) 02:56:30.07 ID:NTy6ZxCG0
神裂「……私は彼に、はだ、裸を見られてます」

白井「うぐっ!!」

20000号「おぉっと黒子たんに大ダメージ!ちなみにミサカもそのくだりはこないだ済ませちまったぜ☆」

白井「ぐはっ!!」

神裂「んなっ!?私だけのアドバンテージのはずが……っぐ!!」

オルソラ「ゆず湯というものに興味があるのでございますが、みかんではダメなのでございましょうか」ウーン

白井「あ、あ、アドバンテージと言えば、わたくしも負けていませんの……第一位さまが一番と評する髪の手触りは!この黒子のものですの!!!」ファサッ!

20000号「っちぃぃ!!」

神裂「私だって黒髪でかなり手入れしていますが、あなたの髪はそれさえ……」クソゥ

オルソラ「お風呂ではやっぱりあひるさんと一緒に謳うのが一番なのでございますよー。私の歌を聴けぇぇ!」キャー

20000号「漏れは、漏れは!セ口リたんにお姫様抱っこしてもらったもんねぇぇ!!」

白井「わたくしだって!!!ですの!!」ガタッ!!

神裂「私も!!私もこの前それで夜空を飛んでくれましたよ彼は!!!」ガタッ!!

20000号「っちぃぃぃ!で、でも昇天したのはきっと漏れだけで……」

ギャーギャーーーーー!!

オルソラ「なんの話をしておいでなのでしょうか」ウーン

オルソラ「……」ウーン


オルソラ「!」ピコーン





オルソラ「わたくし、出会いました頃にあーくんから胸が大きいと褒められたことがございましたー」テレテレ

神裂「!?!?!?!?」

白井「!?!?!?!?!?!?!?!?」

20000号「!?!?!?!?!?!?!?」

52: 2011/08/04(木) 03:10:07.61 ID:NTy6ZxCG0
白井「な、な……で、では、第一位さまがおっOい星人という噂はあなたから」ワナワナ

200000号「っちぃぃぃぃ!!シスターめ温和そうな顔してその乳でセ口リたんを堕としやがったんかくっそぅ」ワナワナ

オルソラ「堕とす……?とりあえず、胸をお貸しはいたしましたねー」

白井「がっはっっ!!!」

20000号「おか、おか、犯すぅぅぅぅううう!?」

白井「いえそれはたぶん聞き違いですのいくらなんでもそれはそれはそれは」ブツブツブツ

20000号「あ、そうっすね、そういやあのアバズレと同じ反応しちまったい……あり?かおりおねぇさまは何も反応が……」チラッ





神裂「」ニマニマニマ

20000号「意地悪い顔で笑って漏れと黒子たん見てんじゃねぇぞてめぇふざけんな」イラッ

白井「地の果てに飛ばしてほしいんですの?」イラッ

神裂「いいえぇ、特に深い意味はないですけどね。あぁあ、肩が凝りますねかおり肩凝りましたぁななちゃぁん。あなたが重いせいですか?あ、あぁそうですねぇ、わたし に は あなた以外にもおもーいものが二つもついてましたっけぇ」ニマニマ ムギュッ

ななちゃん「」ガキャシャラガジャシャナガイシャヨガカシャオガリシャ

20000号「よーし戦争だ」

白井「引きちぎってあげますの」

オルソラ「歌で戦いを止められますでしょうか……」ドウシイタシマショウ

53: 2011/08/04(木) 03:25:19.64 ID:NTy6ZxCG0
白井「……とは言いましたが、じつはもうわたくしその手のコンプレックスはもう抱えておりませんの」フフン

神裂「!?」

20000号「奇遇ですねぇ黒子たんさすが漏れのソウルメイト。漏れも、セ口リたんから直接『お前はお前だ』って言われたんで、実はぜぇんぜん気にしてねぇですよ」グフィフィ

白井「あら、わたくしもですの。黒子は黒子のままでいいと言ってくださった第一位さまの真剣なまなざし」ホワーッ

20000号「そしてその後の熱い抱擁」グフィフィ

白井「黒子の、黒子の心はああぁぁぁぁ!!」プルプル

20000号「んんぁあああっああああ!!セェェェェ口リたっぁぁぁあああん!!」ビクンビクン

神裂「もう、もう二人ともおやめになってください騒ぎすぎです!!っくぅ、まさかあっくんがお二人にそういったアドバイスをしているとは……」

オルソラ「気配りできる方は素敵でございますねー神裂さん?やっぱりあーくんはお優しいのでございますよー」ネー

神裂「え、あ、そうですね。さすがですあっくん」

白井「当然ですの、わたくしが見惚れた方ですので」フフッ

20000号「漏れの魂の一部だから当たり前だよん」グフィッ

神裂「わた、私ももちろんそうだと思っていますよ!?彼はその、私の、はじ、初めての……」カァァァ

オルソラ「お慕いする殿方のお話を聞くのがこんなに楽しいことだとは思いませんでした。みなさま輝いておいでなのですよー」ニコッ




一方通行「よォ、なンだ輝いてるってそのコーヒーがかァ?」ゴトッ

オルソラ「あ、あーくんなのでございますよー」パァァ

白井「ですのぉおおおお!?!?!?」ガタッ!!

20000号「せ、セ口リたんんんんん!?!?!?!?」ガタンッ!!

神裂「わ、わわわわわっわど、どこから聞いていたんですかあなたはぁぁああああ!!」ガッターン!!

ななちゃん「あ、かおりが勢いよく立ち上がった拍子に私がテーブルの端を押し上げちゃったわ」ガシャガシャ

一方通行「ちょっ待て嘘だろ待て待てあああァァァァァァっあああああ!?!?!?」

バッシャァァァァァァ パリーーーーーンバシャァァァァン!!!

55: 2011/08/04(木) 03:48:51.93 ID:NTy6ZxCG0
番外個体「ちょろっと待ってよ第一位~!ミサカたち場所知らないんだから案内ゆっくり……ってなにこの惨状」

一方通行「久しぶりに俺がコーヒーかぶった光景を他人から酷いと認められた気がする」ボタボタボタ

打ち止め「とうちゃくー!ってミサカはミサカはいつかオルソラおねぇさんとかおりおねぇさまが言っていたあの人御用達の喫茶店へ遂に連れてってもらえたことに満面の笑みで入店してみる!あれ?その二人と黒子おねぇさんに20000号?ってミサカはミサカは思わぬ先客にキョトンとしてみたり」

一方通行「お前は無視かコーヒーとカップの破片に囲まれた俺をオールスルーかクソガキ」カチッ シュパッ カチッ

百合子「コーヒー!コーヒー!あっくンの大好きなコーヒーなら百合子も大好きになるべきだよね!」ピョンピョン

一方通行「お前にいたっては何にも触れねェか無邪気だなァお前は見習いてェよ世の中お前みたいな奴ばっかならこンな目にあわねェのにちくしょう」

神裂「あ、どうもお三人とも。買い物はお済みですか」

番外個体「うん。っで、大人たちは第三位さんとこでご飯を食べたがってたからそっち、ミサカたちは前からの約束でこっちに来たんだけど」

白井「本当に偶然ってすごいですの……わたくしたちも先ほど街中でばったりお会いして、偶々この喫茶店に来たんですのよ」

打ち止め「……このメンバーなら偶々っていうのはちょっと違うかもでしょ、ってミサカはミサカは四人の面子から予想される流れを感づいていたり!」ジーッ

20000号「な、なんのことっすかねぇ上位個体?漏れはその、ちょっち調整前で調子悪いんでMNW切ってただけっすよぅ?」フンフフフーン

オルソラ「百合子さん今日もお元気そうでなによりなのでございますよー」

百合子「あ!『歌って踊れる銀河の漬物シスター』ことオルソラちゃんだ!ン!百合子超元気!!今なら修羅呂布を初期ステ糞装備でも倒せる!」フンス

一方通行「お前ら少しは俺の破片拾うのとか手伝ってください……あ、ほンとすいませン弁償するンで……え?日頃コーヒーをぶっ掛けちゃってるから構わない?それもそうっすねェここ俺の行き着けってェのが不思議なくれェ俺ここでコーヒーくらってますもンねそうっすよね」チクショウ

56: 2011/08/04(木) 04:01:12.54 ID:NTy6ZxCG0
20000号「『俺の破片』ってなんかセ口リたんの欠片が転がってるみたいですねセ口リたんつまりセ口リたん遺伝子もっと言えばセ口リたんのs」

一方通行「言わせねェよこの変態が。やっと片付いた……」

白井「大きい席に移ってみんなでお座りすることにしますの?この人数ならギリギリ入ると思いますが」

番外個体「え、いいの?ミサカたちも混ざっちゃって」

打ち止め「大事なお話しの途中だったんじゃない?ってミサカはミサカはさっきの予想に基づいて気を回してみたり」

神裂「いいのですよ。……とてもじゃないですが話すことができなくなりますから、同じ店にいるとなれば」

番外個体「あぁ、やっぱりその手の話だったんだ……くっそ筆頭どもめ、今度集まるときはミサカも呼んでよねコソコソしてないでさぁぁ!!」

神裂「いえですから今回は偶然なんですって」

ななちゃん「かおり、わたし偶には肉を食べてみたいの」ガシャガシャ

一方通行「怖ェことぬかすなななちゃンやめろマジで」

百合子「みンなでお食事~♪家族でも百合子幸せだけど、みンなとならもっと幸せだよね!あ!百合子『めっちゃ幸せ』って言うべき?オルソラちゃン」

オルソラ「そうでございますねー。天上におわす父に感謝して、みなさんでお食べすることにいたしましょう」ニコッ

百合子「ンン?お父さンに感謝するの……?」

一方通行「電波同士で会話してンなそこ……よっしゃ黒子お前テーブル飛ばせ俺はイス飛ばすから」

白井「はいですの!第一位さま!」


こうしてヒロイン筆頭たちに一方一家子供衆を加えた面々は
穏やかなある日の午後を、結局仲良く過ごすのでした



閑話・おわり

85: 2011/08/04(木) 22:33:06.57 ID:NTy6ZxCG0
芳川「二冊目の最初があんな内容だなんて納得いかないわ」ガチャッ

一方通行「起き抜けになンだお前俺が昨日夜中に書いた日記を今読ンだってかどうなってンだもう諦めたほうがいいのか俺は」

芳川「あなたが矢文で送ってきたのよ枕元に」

一方通行「忍か」

芳川「まぁそんな忍び装束着てたらすぐにばれておしまいでしょうね」

一方通行「ったりめェだバカ野郎おれが忍者やるとしたらニンジャブラックの衣装作ってくるっての完璧にってそういう話はどうだっていいンだよだからふわっとした言い訳すンなって何回言わすンだお前」

芳川「そっちこそ何回聞く気よそろそろネタ切れなのに」

一方通行「黙れ。なに俺がお題提供してるみてェな言い方してンだ勝手にボケてンのはてめェだろうが」

芳川「あなたがそう思うんならそうなんじゃない?」

一方通行「続けさせねェよ主観的にも客観的にもお前が勝手にボケてるっていう事実は動かざるごと山の如しだわ家からもだけどよこのクソニート」

芳川「そして 疾きこと風のごとくね」スッ バッシャァァァァァ

一方通行「どっから出してあっつつううつつつつあああァァァァァァァァァァァ!!!」

芳川「侵略すること火の如し!そぉい!!」バッシャァァァァァァ

一方通行「そのコーヒーぶっかけに対するアグレッシブさを職探しにまわせってあああああァァァァァァ!!!」

89: 2011/08/04(木) 22:44:25.09 ID:NTy6ZxCG0
芳川「最近コーヒーの安売りが過ぎると思うのよ」

一方通行「そうですねここンとこ毎日なような気がしねェでもねェです」ボタボタボタ

芳川「あなたそろそろ髪の毛が茶色くなっちゃったり、加齢臭より先にコーヒー臭が染み付いちゃうんじゃない?」

一方通行「黙れ。俺の汚れ洗浄能力とラフレシアの臭いを完璧に封頃する消臭能力甘くみンなそのままクリーニング屋開けるわ」カチッ シュパッ カチッ

芳川「いいわねそれ、作ってよ。私そこで働いて、お客さんにコーヒーぶっかけて服を受け取る役目を……」

一方通行「どうして追剥形式だよバカか着てる服まで奪ってンなンなもンお詫びに無料で請け負うわ」

芳川「いいじゃないどうせその服だっていずれ汚れるんだから」

一方通行「汚して良い道理にはならねェよってかそンなもン開く予定ねェっての。ンで?日記がなンだって?」

芳川「日記……?……あ、そうそう日記の話だったわね」

一方通行「横道にそれすぎて本題見失ってンなよ」

芳川「いつだって、人は、本当に大切なものはそこにはないということを」

一方通行「とりあえず今大切なのは日記のことってことだけは分かってンだろがだから横道それンなってもォォォォォなンなンだよお前そンな朝弱ェなら朝っぱらから絡ンでくンなよもォォォォォォォォ!!!!」

芳川「なんのことよ……ウツラッ」

一方通行「眠さ丸出しなンだよさっきからよォォォ!!!人にぶっかけてる暇あったら自分で一口でも飲ンでろやもォォォォォォ!」ウガーーーー!!

90: 2011/08/04(木) 22:55:21.36 ID:NTy6ZxCG0
芳川「やっと目が冴えたわ」パチリ

一方通行「その間に俺は寝ぼけたお前にヤカン一杯分のコーヒーぶっ掛けられてンですが。ってか最後あたりあれただのお湯だったようにしか思えねェンですが」ボタボタボタ

芳川「え、なに、あなた粗相でもしたのビショビショだけ」

一方通行「黙れお前マジで黙れ」カチッ シュパッ シュパッ カチッ

芳川「布団まで一瞬だなんて便利よね。そういえば私さっきあなたと二人でクリーニング屋してる夢みたわ」

一方通行「ガチで寝ぼけてたンだなお前それさっき俺と話してたことじゃねェかよ」

芳川「そうなの、あぁ、夢遊病のあなたが日記を私の部屋でかくついでに?」

一方通行「この部屋でついさっきお前が来た後の話だその設定引きずってンな俺は夢遊病じゃねェ以上黙れ」



芳川「自覚がないって……大変ね」ホロリ

一方通行「そっちこそ自覚があって人をおちょくるのもいいかげんにしろやてめェその後ろ手に持った目薬はなンだ」

芳川「バカな……しりがたきことは蔭の如くが見破られて……?」

一方通行「蔭まで押さえてやがったか流石インテリ黙れお前」

91: 2011/08/04(木) 23:10:41.83 ID:NTy6ZxCG0
一方通行「もォ本当朝のお前面倒臭ェマジで」

芳川「何の如く?」

一方通行「他に比類するものなき無双レベルでうぜェわなンでそンな嵌ってンだよいい加減にしろ」

芳川「NHK大河でも観ようと思って、これを借りてきたのよ」

一方通行「あァ、ガクちゃンが上杉の……お前ほンとそういうのでは外行くのな」

芳川「あと購読している雑誌の発売日の時は百合子と一緒にお散歩に行くし、買い物だって行くわよ。あなたが思っているよりも私外に出てるからね?言っておくけど」

一方通行「まるっきり引きこもりの言い訳じゃねェかよバカが。まァ自分で買いに行くだけよしとす……ってこの考えがダメなのか?こいつを腐らせてるのか???」

芳川「いいえ、あなたたちは優しいだけよ。甘いのはいつだって私、私なの……」

一方通行「だから自覚してるならどうにかしろってかもうほんと本題に入ってくれませンかいつまで問答してンだよ」


92: 2011/08/04(木) 23:39:31.88 ID:NTy6ZxCG0
芳川「せっかくの記念すべき最初のページなのにあなた……ハーレムな感じのキャッキャウフフとか読ませないでよ」

一方通行「読ませた覚えはねェってのはもう野暮すぎるので言いませンね。昨日は成り行きでそうなっただけだろが、そもそもあいつらとは会う予定じゃなかったしな」

芳川「そ。じゃあ今日こそは誰かとのなんかこうあれをこうして書いて頂戴よ?」

一方通行「なンでそこがぼやっとしてンだよ今まで最近ボケ倒してたくせに飽きてンな」

芳川「ボケのこと考えてたらどういうこと言おうとしてたかわすれちゃったっていうのは内緒よ」

一方通行「出来てねェよ……まァそうな、せっかく早く起きたしたまにゃこンな時間に出てみるのも悪くねェな。前にせいりンとトレーニングしてた時いれェだ」

芳川「そんな時期もあったわね」

一方通行「あいつの試験と重なってからは俺の方から遠慮したがな。そもそもあいつは学生だしそれまでも無理したっぽいし当麻によれば」

芳川「優しいのね本当に……その優しさが今どうなってるのかしら、ね?」

一方通行「はァ?」

芳川「なんでもないわ。行ってらっしゃい」

一方通行「おォ。お前も途中まで散歩でも付き合ってやるが」

芳川「遠慮しておきましょう。わたしはあくまであなたの保護者、だし……」




芳川「私これから、二度寝しないと、だし」ウツラッウツラッ

一方通行「こうなりゃお前も今日はこの時間から起きてみようという考えには至らねェのかクソニート」

芳川「私は、自分に甘いから」

一方通行「便利な言い訳みてェに使うな名言をバカ野郎」ハァァ

93: 2011/08/04(木) 23:48:12.64 ID:NTy6ZxCG0
一方通行「おォ、朝靄ァ」オー

一方通行「夏って朝方は滅茶苦茶寒いように思うよなァ」

一方通行「この寒暖差のせいで、夏どころか初夏くれェに風邪を引いちまったバカもいたっけか」

一方通行「……まァいい」

一方通行「今日はどうすっかなァ」


1.「誰に連絡してもまだ無駄だろうしなァ……ブラブラすっか」

2.「駄目もとで誰かに連絡してみっか」

このレスから先着5レスで多数決です><無効は繰り下がって換算、同数の場合は先に票をあつめた方に決定です

96: 2011/08/04(木) 23:50:24.94 ID:p8W2xKYJo
2

104: 2011/08/05(金) 00:05:30.60 ID:lODj5Umn0
一方通行「この時間でも動いてるようなやつ……」ウーン

一方通行「あいつとかあいつなら、仕事も早いな。あいつも平気か?」

一方通行「こうして考えてみればそこそこいるな……」

一方通行「さァて」




一方通行「誰に連絡してみっかねェ」パカッ ピッピッピッ


一方通行が連絡を入れるのは


1.「あいつ新作発表会近いし、今頃徹夜で作業してンだろ……差し入れしてやっか」

2.「なンか最近港で色々してるらしいからな……様子見にいってみっか」

3.「仕込み中に邪魔すンのは野暮か?あァ、でもあいつらはこの時間に行っても出迎えられるって言ってたか」

4.「ン?メール?件名は『おねぇさん入場許可をとるの忘れちゃってて怖い係員の若くて可愛いぼうやに犯されちゃいそう』……馬鹿か」

5.「試験も終わったろうし、トレーニング再開できるか聞いてみるか?」

このレスから先着5レスで多数決です><無効は繰り下がって換算、同数の場合は先に票をあつめた方に決定です

108: 2011/08/05(金) 00:06:54.09 ID:qd9aBbyEo


114: 2011/08/05(金) 00:19:51.72 ID:lODj5Umn0
一方通行「……一応、アポは取るか」

ピッピッピッ

pガチャッ

垣根『ただ今絶賛修羅場のデスマーチ中だ電話なんか取れるとか思ってんのかふざけてやがんなよっぽど愉快な作品になりてぇとみえるぜ第一位ぃぃぃぃぃいいいい!!!!!』ガリガリガリガリガリ

一方通行「取れてンじゃねェかこれまでに類を見ねェ速さで取れてンよ歴代最速だよてめェが。……こっちにまで図面に描く音聞こえンぞ。そンな切羽詰まってンのか?」

垣根『しっかたねぇだろ下請けが無能で会場の設営にまで俺が口ださねぇとカッキークオリティ維持できねぇんだからもうなんなの元暗部下部組織まじ使えねぇあいつら芸術センスの欠片もねぇわまじで』ガリガリガリガリ

一方通行「そりゃァそれまで頃しやらその後始末してた奴らに、デザイナーの仕事にやりがいをって言われてもなァ」

垣根『最高じゃねぇかよ。街で俺の作った服着てる女が滅茶苦茶決まってる時とか、俺のデザインした建物に通行人が見惚れてるときとか、俺の設計した義手で書いたガキの手紙が来たときとかよ、もう頃ししてた頃のことなんざ全部吹き飛ぶくれぇ楽しいぜ?』ガリガリガリ ッハッハッハッハ

一方通行「ったァく、どいつもこいつも一回氏ンだらなァに悟り開いてンだか」カッカッカ

119: 2011/08/05(金) 00:42:25.42 ID:lODj5Umn0
垣根『っでぇぇ?滅茶苦茶多忙でもれなく徹夜三日めの俺になぁんのようですかね科学最強すけこまし野郎の第一位さんよぉとっとと吐け太郎』ガリガリガリガリ

一方通行「誰がだバカ。いやな、てめェがそうなってると思ってよ、差し入れでももってってやろうかなァと」

垣根『……マジで』

一方通行「……いやこれまでも結構そういうことあったろ。俺をパシらせたりしたこと」

垣根『いやいやほんと嬉しいって。お前ここんとこ立て込んでみえたからさ。昨日とか一昨日とか連絡しよっかなぁ~と思ったんだが邪魔したくねぇしそもそもそんなことしたらお前の親衛隊になにされっかわからねぇし。それにこれ以上アホって言われると流石の俺のダイヤモンドのように煌いて高貴で固い心もヒビ入りそうだったから遠慮してたんよ』ガリガリガリガリ

一方通行「いやお前メンタルはティッシュ並の紙装甲だと思うが」

垣根『うっせ。ほんとこういう時は一人でいるとダメな……あー』ガリガリガリ





垣根『ふっきーがたまにモデルになりに来てくれてなきゃ、俺もう参ってて今度の発表会ぽしゃってたかも』ガリガリガリ

一方通行「……ふっきーって、せいりンか?」

垣根『んあ?そうそう、あいつ俺の服滅茶苦茶いい感じに着こなせるからさ……ふっふっふ、ちょろ~っとした、お前には教えてあげるわけにはいけねぇアドバイスがてら、たまに俺の服の試着しに来てくれんだよ』ガリガリガリ

一方通行「ほう……」ニマニマ

垣根『あ?なんだよお前のその歯切れねぇ言い方珍しいな』ガリガリガリ

一方通行「いやなァ……俺の知らない間に、なンか面白ェことになってたンだなァと(浜面あたりに確認しとくか!)」ニマニマ ピッピッピッ

垣根『なんのことだよだから……おい電話中にメール昨日起動やめろようるせぇな分かるってんだぞその携帯誰が作ったとおもってんだこら』

一方通行「あァもちろン新鋭鬼才デザイナーのD・M・カッキーですよォ?」ニマニマ ピッピッ




一方通行「意外や意外、自分に降りかかった火の粉には鈍い、天才デザイナーのよォ」ニマニマニマニマ ピッピッピッピピッ

垣根『だからなんのこと……あ、天才とかめっちゃ嬉しいもっかい言え』ガリガリガリガリ

122: 2011/08/05(金) 00:55:25.75 ID:lODj5Umn0
一方通行「ンじゃァ適当に食料やら買ってくなァ?ちょォっと遅くなっかもだが勘弁しろよォ?」ニマニマ

垣根『おぉあんがとよ、なぁんかお前がいやらしい顔してるのが浮かぶんだがどうしてだ?』ガリガリガリガリ

一方通行「被害妄想じゃねェっすかねェ。ンじゃ」

垣根『うぃ~っすお疲れ~。あ、ガリガリ君買ってきてくれ。なんか食いたくなってきた』ガリガリガリガリ

一方通行「そりゃそンだけ打ってりゃァな」

垣根『なにがだよ。頼むわ~500本くらい』ガリガリガリガリ

一方通行「お前のそれは冗談じゃねェから達が悪ィ。領収書は垣根帝督か?アトリエ・カッキーでいくか?」

垣根『お優しいすけこまし第一位さまでおなしゃーっす!』ガリガリガリガリ

一方通行「ヘタレイケメルヘンなァ了解っしたァ」

垣根『お前玄関開いた瞬間愉オブにする』ガリガリガリ

一方通行「じゃァ俺ドアごと粉微塵にするわァ」

垣根『うぃ~』

一方通行「うぃ~」

ピッ


一方通行「……」


ピッピッピピピピピッ

プルルルルルルルル

ガチャッ


一方通行「おいおいおいおいおいおいおいマァァァァァァァジですかァァァァァァ!?!?!?浜面くゥゥゥゥゥゥン!?!?あの垣根に春ってマジかよおいィィィィィィィ!?!?!?!!?」ヒャッホォォォォォォォ!!!!

138: 2011/08/05(金) 17:00:00.35 ID:lODj5Umn0
ピッ

垣根「っっはぁ、何か喋りながらやってたら行き詰ってたところがすんなり決まっちまったぜ。すげぇな第一位効果」

垣根「どれ、散らしっぱなしの布切れやらボツ図面やら片しておくか……三日前にふっきーが来て依頼手ぇつけてねぇからな」

垣根「……」ピコーン

垣根「そうだ!そだそだ!ふっきー呼んでおこう!!」

垣根「ふっふっふ、第一位が来るってことは内緒でな」フッフッフ

垣根「あいつもそろそろ自分から動くことを覚えねぇとな。トレーニングも再開できるって言い出せてねぇだろうし」

垣根「ってかあいつらも夏休みなんだから第一位もその辺気づけよったく……」

垣根「女心が分からねぇ奴なんてほんと哀れだよなぁ」

ピッピッピッ

プルプルプルプル

139: 2011/08/05(金) 17:11:18.72 ID:lODj5Umn0
吹寄「……また早く目が覚めてしまった」

吹寄「まぁ私は休日だろうと7時には目を覚ますタイプだけれど……4時半」

吹寄「……あいつと、トレーニングをしていた頃の時間ね」

吹寄「……誘おうかな。いやでも、おせっかいかも、だし。いやいやそもそも私のおせっかいだっていうのは間違いないのだけれど」

吹寄「……」

吹寄「……あいつは、自分から誘わないとダメだって言ってたわね」

吹寄「トレーニングにしろ、で、デート、に、しろ」

吹寄「……あいつもあいつで話に乗りすぎなのよ。しつこいから全部話してしまうし」

吹寄「そう……全部、聞いてくれて。一緒に考えてくれ、て」

吹寄「……」モヤモヤ

吹寄「……っっあああぁぁぁ!!!何だこの感じはイライラする!!!立て!!!吹寄制理!!!!バナナオレを作って一気飲み!!その後ランニング!!!スッキリしたければそれに限」


ピリリリリリリリリッ


吹寄「ふわぁっっ!?!?け、携帯か。なによ、びっくりさせるな……って!?あいつから……」

吹寄「……」


ピッ


吹寄「なによ貴様、こんな朝っぱらに」

垣根『おはようさんふっきー。いやぁお前なら起きてるだろうと踏んでたがやっぱりかぁ。なんだなんだ?第一位誘おうかどうか迷ってモヤモヤしてたか!?』ケタケタ

吹寄「う、うるっさい!それも、だけど、色々よ!!」

垣根『?』

140: 2011/08/05(金) 17:26:09.66 ID:lODj5Umn0
垣根『よく分からねぇが、まいいや。ふっきー今日暇か?』

吹寄「特に予定は無いな。なに?また貴様の新作の試着に来させようというの?」

垣根『あー、あ、そう。そんな感じだ。でも今回はな、今回はな!?すっごいぜ、ほんと!お前もぜぇぇぇってぇ気に入る!マジで!』

吹寄「別にいままで貰ったのも気に入っていないわけではないが……」

垣根『そういうんじゃなくってなぁ?いやぁ来てからのお楽しみだとりあえず!えぇっと、まだ若干暗いしこんな時間からってのもあれだから、9時くらいでいいか?』

吹寄「構わないわ」

垣根『そか、ありがとな……あぁあぁ!大事なこと忘れてた!』

吹寄「?なんだ?」

垣根『お前ちょっと今日お洒落してこい!』

吹寄「な……はぁ!?な、なぜ貴様に会うだけなのに、そんなことをしないといけない!?」

垣根『えぇっと……あー。今まで俺がその、教えてきたこと実践できるかどうか、とか。コーディネートやら軽めの化粧のな。それを、その、みてぇ、から?』

吹寄「……なにか別の目論見が見え隠れして聴こえる」

垣根『んなことねぇ!あのだな、えええと』


垣根『か、仮にも男と会うんだから少しはおめかししてみろ!ってことだよ!言わせんな!』

吹寄「……」

垣根『……(苦しいか?)』

吹寄「……貴様がそれで来て欲しいのね?」

垣根『あ?おぉ、そうだな』

吹寄「分かった。やってみる」

垣根『ほんとか!よっし……あぁぁいやいや、よろしい!んじゃまたあとでな!』

ピッ

吹寄「……」





吹寄「……」モヤモヤモヤモヤ

141: 2011/08/05(金) 17:37:47.63 ID:lODj5Umn0
垣根「よしよしよしよしお膳立てはこれでいいな?」

垣根「あっとはぁ、そうだな。ふっきーが来てからの俺の立ち回りを考えよう」

垣根「……おぉ、ふっきー!どうした今日はえらくお洒落だなぁ!」

垣根「っと、ここであいつが『いいねいいねェ!最っ高だぜェ!!』と。なにせあいつ好みをおさえたからな、間違いねぇ」

垣根「んで俺が、なんだかおまえらお似合いだしよぉ!天気もいいし!そんまま出かけっちまえ!っと」

垣根「うぉぉおお!いける!いけんぜ!!まさにあいつらのキューピット役!」

垣根「そんでそのままあいつらがくっついちまえば!あいつらのブライダルデザインを俺が担当すんだ!うっひょおおおお燃えてきたぁぁぁあああああ!!」ヒャッホォオオオオオオ!!!



……



吹寄「……」モヤモヤモヤ

吹寄「あいつのために、あいつが選んでくれた服で、あいつのための格好をして、あいつに会いに、いく」

吹寄「……なんだろう、あいつがさっき言ったのは、そういうつもりじゃないって分かってるのに」

吹寄「分かってる、のに」

吹寄「……あいつと、あいつ」

吹寄「私は今日、どっちのために」

吹寄「……分からない」

吹寄「今日だけじゃない。今まで、あの事件から、あいつを信じて、あいつに助けられて、あいつと近づきたくて、あいつに応援してもらって」

吹寄「私は……あいつとあいつ、今、どっちのために」

吹寄「……」

吹寄「……話してみよう、今日行ったら」

吹寄「聞いてくれる、はず」

吹寄「全部話して、考えたら」




吹寄「このモヤモヤも、この服みたいに綺麗に晴れる、のかな」



164: 2011/08/06(土) 02:26:21.42 ID:n7xdiuQ00
夜分にどうもです

レスありがとうございます励みになります

あ、誤解なきように先に言いますと、>>1は吹寄を面倒臭いと言ったのではなく吹寄に、面倒だよねぇこういう気持ちは、と呼びかけた感じです
>>1もこのせいりんを微笑ましく思っていますので

>>143
ついに拷問始めちゃったよ>>1はミッミーと違うよやめてよ

>>144-146
垣根涙目

>>147、>>148
しまった失念してました……お仕事たくさんしていて嬉しい限りです中の人

>>149
もう二度と間違うもんか!違うよフラグと違うよ!!

>>150
どうなるでしょうかそしてsage忘れと連投ドンマイですお気をつけください

>>152
起き抜け覚悟していてくださいよちくしょう!

>>153
どうして>>1がその昔大分で間欠泉を見ていたら頭からかぶったことを知っている。あんなことは一年に一回あるかないかだとかちくしょう

>>154
どうなるでしょうか。あ、牛乳どう……いやいや自分でかけたりはしませんよなんでですか>>1はMと違うよほんとだよ

>>155
乙女ですね

>>158
的確な表現です工口ゲの親友ポジ

>>159
>>1もすげぇ納得しました

>>160
ねぇそれ殴ってない?バッシャァァァ違くてバッキャァァァじゃねねぇぐっはああああああ!!

>>161
カッキーにそんな度胸があるとはとてもとても

>>162
前述の通り>>1は面倒だとは思ってないので大丈夫ですよ。展開が面倒臭いドタバタカオスになるのはみえみえですが

>>163
お褒めの言葉どうもです恐縮です。いやいや無駄に詰め込んでいるだけなので





はてさて閑話でもいこうかと思います

題しまして『虐げられる会と時々一方さんと上条さん』です

165: 2011/08/06(土) 02:36:38.08 ID:n7xdiuQ00
『虐げられる会と時々一方さんと上条さん』

上条「どうも、上条当麻です!」

浜面「世紀末覇者・HAMAZURAです!」

上条「づが違うづの綴りが違いますのことよ」

浜面「発音する分には同じだからいいじゃねぇかよ」

上条「まぁそうなんですけどね。はてさて俺たちが二人でなにをしているかと申しますと、今日は一方通行、垣根、フィアンマ、浜面、そしてわたくしこと上条さんが久々に男だけで集まって遊ぼうじゃねぇかということだったのですが」

浜面「どういうことか俺たち二人は、駅西口に集合だったのを東口と勘違いしておりまして」

上条「メールを見直して二人で気づいて、遅れること15分なのでございますのことよ」

浜面「……あいつら怒ってるかな」

上条「垣根なんかいつも30分前にはいるし、機嫌悪いだろうなぁ」

浜面「だよなぁ……この向こうが集合場所、か。ちょっと覗いて、良さそうだったらこのまま行こう。怒ってたら、ジャンピングスライディング倒立土下座の用意な」

上条「そんなすご技が選択肢に入っているあたり浜面くんの日頃の虐げられ方がうかがえる」ホロリ

浜面「うっせ」

166: 2011/08/06(土) 02:57:10.88 ID:n7xdiuQ00
ヒョコッ

浜面「やっぱもう揃ってるな」

ヒョコッ

上条「あれ?でもなんか様子がおかしいな……」




「お兄さんたち暇ですかぁ~?私達と遊びましょうよぉ~」

垣根「あっははは気持ちは嬉しいんだけどよぉ、お前らみたいな頭からっぽぽいの俺の守備範囲外なんだわごめんな~」

「え~でもカッコイイから何言われても許せる~私Mだから遊ぼうよ~」

垣根「黙れクソビXチが中古め俺に話かけんな穢れが移るわマター操作で吹き飛ばすぞてめぇみてぇなのに着られているだけでも腹が立つのに」イライライラ


浜面「……逆ナンされとる」

上条「しかも相手を中古って……」

浜面「ほら、童O脳だから」

上条「……そういう問題じゃないような気が」


「おにぃさんってぇ~、あの高い食事屋さんの板前さんなんですよね~?」

フィアンマ「そうだな、俺様はそこで寿司を握らせてもらっている」

「雑誌読みました~あんなところ働くなんて大変じゃないですかぁ~?私達と遊んでパーッと気を晴らしましょうよぉ」

フィアンマ「気持ちは嬉しいが旬でないものを相手にする趣味はないし、あんな低俗な雑誌を読む者に興味もない。他をあたるのだな」


浜面「あっちもか……」

上条「こっちもこっちで振り方が酷いな」


「おにいさ」

一方通行「黙れ」

「……お、面白いふ」

一方通行「もっと黙れ」


浜面「取り付く島もねぇ」

上条「それでも上二人よりましっていうのがなんとも……ん?」



浜面「あいつら三人黙ってればかなりのイケメンだしなぁ、そりゃ人の集まるところで三人固まってれば目立つか、ちくしょう。俺たちはそういうのねぇもんなぁ世の中不公平よなぁ。なぁ!上条!……あ?上条?あれ?」




上条「いやいやハンカチ拾ったくらいでそんなそんな。え?母の形見だった?あっははそんな大切な物ならしっかりしまっておきましょうね。形有る物ならそれが出来るんですから」

上条「お礼?いやいや、上条さんはちょっと今からお友達と用事なのですよ……え?連絡先?あぁ、そういうのはその」









浜面「お前らみんな爆ぜろちくしょおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」ウガァァァァッァァァアアアアア!!!

169: 2011/08/06(土) 03:10:58.23 ID:n7xdiuQ00
一方通行「遅ェ」イライラ

浜面「すいませんでしたが俺は一切頭を下げない!!!お前らばっかいい思いしやがってこのお!!!!」

垣根「え、なにこいつなに開き直ってんのふざけてやがんのか?」

上条「なんだか世の不公平さをどうたらとか言い出したんですよいきなり。遅れてごめんな」

フィアンマ「俺様と一方通行もさっき着いたところだ、気にすることはない。垣根はあれだが」

垣根「ほんとだよお前ら時間にルーズすぎ!んなことじゃ女とのデートどうすんだよ!」


上条「デートじゃないけど美琴を一時間近く待たせたことあるなぁ。最近は、これまたデートじゃないけど出かける時は大体上条さん家で飯くってからだったりするんであんま待ち合わせとかは……上条さんもそういうデートしたいですのことよ。いいなぁ垣根」

一方通行「適当に歩いてたら成り行きでデートすることが多いから別にィ。大変だなァ垣根」

フィアンマ「俺様もデートではないが女将やンダと買い物の時は俺様の運転だったりするのでな。苦労するのだな垣根は」

浜面「俺は滝壺があんま外行きたがらねぇから、休日は家でのんびりだし。さすが垣根はもてもてだな」



垣根「氏ね。全員氏ねもれなく氏ね氏んでも氏ね」

一方通行「何いきなり切れてンですかァ?」

垣根「うっせぇよどうせ俺は仕事が恋人だよ時間より早く来るのも仕事の打ち合わせとかは30分前に行ってるからそれと同じ感覚ってだけだよどうせ女と待ち合わせなんてねぇよちくしょう氏ね、氏ね」エグエグ

一方通行「あァ……お前ら、さン、はい」

一方通行・フィアンマ・上条・浜面「「「「すいません(ン)でした(ァ)」」」」

垣根「いいよもう余計悲しいわ」エグエグ

171: 2011/08/06(土) 03:23:24.72 ID:n7xdiuQ00
上条「今日は何する予定なんでせう」

垣根「ノープランだ!」

一方通行「おい企画者」

垣根「いいじゃねぇか!たまにゃこう、適当にぶらついてバカやるの!」

浜面「適当に、なぁ。まあ毎回遊びのときは垣根にプラン立ててもらってるし、たまにはみんなで決めるか」

フィアンマ「前回は徹夜で人生ゲームマターだったな」

一方通行「俺と当麻に何故か嫁が出来まくって車から溢れてたっけなァ」

上条「ははは、最終的に上条さん家には二人だけでしたけどね」

浜面「対照的に、製作者には一切そういうくだりがなかったという」

垣根「うるせぇよバカ面いいんだよ俺は最終的に一番金持ちだったんだから」

フィアンマ「ゴールが先だったのは一方通行だったがな」

一方通行「知ってるか?第一位と第二位の間には、絶対的な壁が」

垣根「その幻想を!」

浜面「ぶち頃す!」

上条「人の決め台詞とらないでください」

172: 2011/08/06(土) 03:40:26.02 ID:n7xdiuQ00
フィアンマ「そういえばこの中で上条のそげぶをくらっていないのは垣根だけ、か。俺様はそれどころじゃないの見ているが」

一方通行「よォしここは景気づけにやっとくか」

上条「あ、いいんですか?いやぁ上条さん最近出番なくてウズウズしてたんですよ」シュッシュッ!ソゲブッ!

浜面「じゃぁ俺は垣根が逃げないように抑えるわ」

垣根「素振りしてんな上条後ろ回ってんなバカ面なんだその流れ」

フィアンマ「拳と拳で語らってこそ分かるものがどうたら」

垣根「大事なとこぼやけちゃってんじゃねぇか」

一方通行「とまァ冗談はここまでとしてよォ、そろそろ行くか?そういや今日は夜までコースなンか?」

垣根「え、そりゃ俺ん家でお泊りコースだろお決まりだろせっかく仕事全部終わらせて不要な図面切り裂いてきたんだから」

上条「そこだけはノープランじゃなかったんですね。あ~、インデックス呼んでいいか?」

垣根「男の園は女人禁制だべらんめぃ!」

一方通行「どこぞの超電磁砲が聞いたら喜びそうなこと言うのやめろ」

フィアンマ「となると夜飯は俺様の出番か。食材代が俺様以外の誰もちか決めるためになにかで競わなくてはな」

浜面「ボーリングがいいです!能力禁止で!」

上条「それやってこないだ俺と浜面対一方垣根でボロ負けしただろ……」

一方通行「あンなン簡単な角度やら運動の計算だしなァ」ナー

垣根「科学のトップ2舐めんなってなぁ」ナー

フィアンマ「ちなみに俺様は投げた瞬間ピンが倒れているから勝ちようがないぞ」フフン

上条「チートだわぁ神の右手そげぶどころか食いちぎってやりてぇわぁ」

フィアンマ「洒落にならんやめろ」

173: 2011/08/06(土) 03:55:07.58 ID:n7xdiuQ00
一方通行「色々話し合った結果、とりあえずゲーセンってことになりましたァ」

浜面「あそこならなんか色々やりようがあるだろ、俺たちにも公正な勝負が出来るような」

上条「まぁ科学トップ2が組まなきゃ結構良い勝負だとは思いますけどね」

浜面「そこはグッパーだから恨みっこなしだけどな」

一方通行「グーパーな」

上条「だからグッパージャスだって言ってますのことよ前々から」

垣根「グーパージャンだろお前ら本当常識ないな」

フィアンマ「俺様には貴様らがそこに拘る意味がいまいち分からん」

一方通行「グッパーはまだ良いわ。ジャスとかジャンとかなにお前らきめェンですけど」

浜面「そうよそうよなに余分なもん入れてるのよ」

垣根「はぁぁ?じゃんけんから派生したもんってのを表してんだろうがそんなことも分からねぇのかノータリン」

上条「そうよそうよ男子は黙ってなさいよ」

フィアンマ「浜面と上条は何キャラなのだそれ」

一方通行「誰がノータリンだ万年第二位」

垣根「センスは第一位ですけどね~いつまで経っても厨二が抜けないだれかさんよりはよぉ()笑」

一方通行「黙れ。ってだからもう不毛な話やめンぞ、さっさと電車乗ってゲーセン行きますゥ。みなさン準備はいいですかァ?」

はーい



こうして男衆の仲がいいんだか悪いんだか子供なんだか分からない一日は
垣根が恋愛論を語りだす深夜3時くらいまでグダグダと続くのでした


閑話・おわり

191: 2011/08/06(土) 16:49:39.46 ID:n7xdiuQ00
アリガトゴシャシャッシター

一方通行「食い物はこンなところか。あとは……お、来た来た」

キキィィッ

浜面「よっす、物流センターから受け取ってきたぜ、ガリガリ君500本」ヒョコッ

滝壺「大丈夫、あくせらにお似合いだってはまづらが携帯を持って爆笑していたけれど、わたしはそんなあくせらを応援している」

浜面「ちょ、ちょぉぉぉい滝壺おおおぉぉぉぉ!?!?」

一方通行「ご苦労さン、けど謝礼は無しだこのバカ面が」

浜面「そんな殺生なこと言うなよ一方通行ぁぁ!本当は依頼外なのに受けてやったってのにさぁこんな朝っぱらから!」

一方通行「うっせェ誰がガリガリだ俺はもうそこまで細くねェって何度も言ってンだろムキムキだろうが」

浜面「いやいや素麺が中華麺くらいの差にしか」

一方通行「黙れなンでその例え流行ってンだむかつくわァ」

滝壺「大丈夫、いつまで経ってもうどんにはなれそうにないあくせらを、わたしと香川県民は応援している」

一方通行「白いからってかうるせェよ」

192: 2011/08/06(土) 17:00:10.16 ID:n7xdiuQ00
浜面「ってか本当かよ、垣根があの吹寄って嬢ちゃんをあだ名呼びにまで進展してるってさ」

一方通行「マジマジ大マジだって。で、結構前からあいつら会ってたンだろ?」

浜面「おぉ、虐げられる会の時にそう言ってたから、もうそれなりに経ってるな……うっひょぉマジかよ垣根についに恋人かぁ!」

一方通行「どうすンよ、俺仲人とか絶対無理だぞお前やれよなァ」

浜面「ばっきゃろう気が早ぇよとりあえず子供の名前にキラキラネームはやめるよう説得する覚悟はしとかねぇと」

滝壺「はまづら、はまづらのが何倍も気が早い。おちついて」

浜面「いやでもあいつ童O脳だから付き合ってすぐその……あー……いや、なんでも、ねぇや」カァァ

滝壺「?」

一方通行「……ヘタレ」

浜面「う、うっせぇ!!」

滝壺「大丈夫、なんだか分からないけどはまづらがヘタレなのはよく知っているから、わたしはそんなはまづらも応援してる」ニコッ

浜面「た、滝壺」ジーン

一方通行「面倒臭ェンだなァ男と女って引っ付いた後でも……よく分からン」ウーン

193: 2011/08/06(土) 17:10:53.93 ID:n7xdiuQ00
滝壺「それよりあくせら、少し聞いていい?」

一方通行「おうよ、なンだ?」

滝壺「まだ、二人に直接聞いたわけではないんだよね?かきねにもふきよせにも」

一方通行「そうだな。垣根たァよく会ってるがそンな話今までしてなかったし、せいりンとは最近会えてなかったからな。早朝トレーニングがあいつの試験でお休みだったンでよォ」

浜面「試験て……お前いつの話してんの?」

一方通行「はァ?」

滝壺「あくせら、学園都市の学業施設の期末試験期間は一般的に7月中旬。今年はあの事件があったから一週間遅れたけど、もうとっくに終わってる」

一方通行「そうだったのか?あァ~、ってことは言い出さなかったなら、やっぱせいりンは面倒だったンだなァ俺のトレーニング付き合うの。悪ィことしてたなァ」シマッタ

滝壺「……」ウワァ

浜面「俺でも引くほどの鈍感さにうわぁ」ウワァ

一方通行「なにがだようぜェな俺はもう鈍感男は卒業したっての」フフン




滝壺「大丈夫、そんなあくせらにはいっぺん痛い目みせたほうがいい」バッシィィィィィィィィィ

一方通行「いってェェェェェェえええええェェェェェ!!!!ンだお前いきなりィィィィィィ!!!いってェェェその鞭いってェェェェェェェ!!!!」ゴロゴロゴロ

浜面「やっぱそうだよな……あれってこういう反応するくらい痛いんだよな……?あれ?でもなんで俺最近その痛み……いやいやいやいやそれはねぇってそれはねぇですってマジで男浜面仕上そんなのに目覚めた覚えはないです……」ブツブツブツ

194: 2011/08/06(土) 17:20:36.55 ID:n7xdiuQ00
滝壺「事情が変わった。わたしはふたりみたいにかきねとふきよせを応援できない」

一方通行「なンでだよ……あ、いえ、なンででしょうか滝壺さン」ビクビク

滝壺「……あくせらが、少し勘違いをしている、のかもしれないから」

一方通行「勘違い?」

滝壺「……約束して、あくせら。もし今日、ふきよせがかきねのところに来ても、さっきまでの考えはとりあえず置いておいて、ちゃんとふきよせを見てあげて。あくせらは、もう鈍感じゃないんだよね?突っ走らないで、考えてみてあげてほしい。いい?そうしたら、わたしはあくせらを応援してあげる」

一方通行「……ン。ダチからの忠告として、真剣に覚えておいてやる。とりあえず、その、垣根に春がきた!って断言するには……まだ早いってことな?」

滝壺「そんな感じ」

一方通行「あンがとよ……ところで」




一方通行「流れで浜面に振り下ろしたあれはなンだったンだ?」ビクビク

滝壺「窒素爆鞭、きぬはたが降りる前に『超ツッコミするときにでも使ってください』ってくれた」

浜面「ってぇぇ。いてぇよぉ、いてぇ、けど…………いやいやけどくねぇ、痛い、でも……でもくねぇ!俺はそんなんじゃねぇ!」ウワァァァ!

196: 2011/08/06(土) 17:38:58.81 ID:n7xdiuQ00
一方通行「ってか絹旗一緒だったンか?」

滝壺「うん。ダンボールの搬入はわたしとはまづらだけじゃ時間かかるから」

一方通行「なァンで一緒じゃねェ?今度のDVD鑑賞会に星野が来るってこと前もって教えておきたかったンだがよォ」

滝壺「途中でゆりことハスキーはらに会って、『こんな超薄暗い道をたとえ犬が一緒でも百合子さんを放っておけません!お供します!!』って言って」

一方通行「大丈夫かあいつ我が妹ながら百合子本当に無自覚で堕としちまってるらしいンだが大丈夫かほンとに」

滝壺「大丈夫、アブノーマルな感じでも、わたしは二人を応援している」

一方通行「そっちの大丈夫じゃねェよ社会的に全然大丈夫じゃねェよお前が応援したところで」

滝壺「え」ガーン

一方通行「お前自分の応援にどれだけ社会的影響があると思ってたなンでそンなにショック受けてンだよごめンって謝るって」

滝壺「わた、わたし、応援しか、できない、から。応援、が、無駄なら、わたし、わた」グズッ グズッ

一方通行「いやいやいやいやお前の覚醒した能力チートだかンなもの凄い頼りになンぜおいおいそンなに自分蔑むンじゃねェって」アワフタ

滝壺「どうせ、どうせ、壺と壷をよく間違われる」グジュッ グジュッ

一方通行「いやそれは知らねェしいまンとこここじゃ間違われてねェから気にすンなって!な!!お、おい浜面てめェもなンか言え!お前の女だろが!!!」アタフタ

浜面「そ、そうだ!滝壺は最高だぞ!!えっと、料理上手いし、優しいし、癒し系だし、あ、その」ワタワタ






浜面「ば、バニーが似合う!!!!!」グッ

一方通行「……」

滝壺「……」

浜面「……待って今のは無い待ってその目をやめて違う違うんだ今のはそのさっきまで俺ちょっと色々考えてて動揺していて」





一方通行「ほれ滝壺、さっきの窒素爆鞭に俺がプラズマ付けてやったぞ」アッシュクアッシュクゥ

滝壺「ありがとうあくせら。こんなはまづらはいっぺん氏の淵まで行って悟りを開いてくるといい」スッ

浜面「待って待ってやめておやめになってあああああぁぁぁあっっああああああ!!!!!」


バッシィィィイィィイイイイイィィィイィイイイイイイイイ!!!!!!!!

212: 2011/08/07(日) 03:54:26.74 ID:n4sDEklg0
アトリエ・カッキー

一方通行「おォっす、来たぞ」

垣根「おぉぉっす。うわ、なんだよそのダンボール」

一方通行「ガリガリ君500本とかぬかしたはてめェだろが。ほれ領収書。あと運搬に探偵公社の連中に手伝ってもらったからその請求書な」カサッ

垣根「あぁそだったそだった。その後にしてたことですっかり忘れてた……さすがガリガリ君だぜ500本買ってもこのお値段」

一方通行「ソーダ200、期間限定150、リッチ150で買ったンだが文句ねェよな?」

垣根「おぉ上等上等、ソーダを多めってぇのが分かってるねぇさすが第一位。数字も間違ってねぇよ今回は」

一方通行「誰が間違うかこのくれェと言いたいが実はヒヤヒヤした」

垣根「アイスだけにな」

一方通行「うまくねェよ別に。ってかこの量入ンのか冷蔵庫に」

垣根「俺ん家の冷蔵庫舐めんな最大積載量20tだわ」

一方通行「マンモスでも凍らすつもりかバカか個人所有の範疇超えてンだろ」

垣根「……いいなそのキャッチコピー。『氷漬けのマンモスも入る超サイズ!』さすが第一位、これが第二位との差ってやつで」

一方通行「やめろツッコミのフレーズ取り上げるなテンションで言ってンだからやめろ改めて言われると恥ずかしすぎるわ」

213: 2011/08/07(日) 04:09:38.91 ID:n4sDEklg0
垣根「そういうわけでガリガリ君で乾杯だぜへーい」ビリッ

一方通行「乾杯の意味を辞書で引いてこい」

垣根「あぁ?新明解さんでいいか?」ガリガリ

一方通行「お前も所持者かよなンだよそンなに有名なのかよ」ビリッ

垣根「そりゃお前、表現者としては語彙を逞しくしてねぇとな」キリッ ガリガリ

一方通行「どこの陽炎だお前。チョコクッキーうめェ」ガリガリ

垣根「え、なにお前まっさきにリッチ食ってんの」ガリガピタッ

一方通行「いいだろ別に買ってきたの俺なンだしよォ。白黒だったし」ガリガリ

垣根「はぁぁ!?最終的に代金支払うの俺じゃねぇかよ!ってそういうのは別にどうだっていいんだ!最初は定番でありお約束であり原点にして頂点のソーダ味をいくべきだろうがよぉおおおおお!!」

一方通行「別に全部美味しいでいいだろ」ガリガリ

垣根「だからそういう問題じゃ……っだぁぁぁああもうお前はいっつもそうだよ!!!俺たちが再開したときだってさぁぁあああ!!」



回想、とある天才デザ



一方通行「ちょい待てこンなしょうもねェ話から回想入る気か」

垣根「あれは、俺がまだ脳みそだけでプカプカしてた頃のことだよ!!!」

一方通行「しかもそっからかよちょっと重いじゃねェかよ尚更いいンかこンな導入でいやお前の話だからお前がそれでいいならいいンですけどね俺は」

垣根「とりあえずたくさんのガリガリ君はここに置いときますね!!!話の途中に好きなだけ食いやがれ!でな!!!」

一方通行「いやそンなに語りたいなら聞くけどよォ」ハァ ガリガリ

214: 2011/08/07(日) 04:21:16.37 ID:n4sDEklg0
回想 とある天才デザイナー編

ロシア大戦前 窓の無いビル

アレイスター「……Equ.DarkMatterの各部署での反応が良いようだな」

土御門「そのようだな。最初に分配された量では足りず、次々に製作が行われている。もちろん能力の絶大な力もあるが、どうやら反応の良さはそこに限ったものじゃないらしい」

アレイスター「ふむ、と言うと?」

土御門「なんでも、他の無骨な武器と違って、なんだ?デザインの良さ?が受けている、だそうだ」

アレイスター「……デザイン」

土御門「聞いて呆れる。人頃しの道具にかっこよさなんざ何を考えているのやら」

アレイスター「……ふむ。土御門、最王手<マストキングハンズ>の製作途中の新作家電で、外見が決まっていないものがないか探ってきたまえ」

土御門「……なにをさせる気だ、未元物質に」

アレイスター「なに、ちょっとした好奇心。それだけだ」



アレイスター「デザインなど必要なかったはずの戦場で受けた前例が、本当にデザインが重要視されるべき家電市場という戦場で、通用するかどうかの、な」

土御門「……焼きが回ったようだな、お前も。いいだろう、一日貰うぞ」

215: 2011/08/07(日) 04:33:09.24 ID:n4sDEklg0
アレイスター「……驚いた」

土御門「……もちろん最王手はその言葉通り学園都市家電市場最大手の一角だが、販売予測の10倍の売れ行きとはな」

アレイスター「なるほど、なるほど。あの脳にはまだまだ色々と可能性があったらしいではないか」フフッ

土御門「……これを気に、第二位の脳を良いデザインを吐き出し続けるようにさせるつもりか?まったく、宝の持ち腐れだな」

アレイスター「それだけでは終わらないさ」

土御門「……なに?」

アレイスター「垣根帝督の脳から発言した図面のような未元物質を見たかね?その原画は、最終的にそれをもとに作ったEqu.DarkMatterとも、今回の家電とも少しずつ異なった。製作部品も同時に生み出されたもの、過程も図面にあるとおりにしたにも関わらず。つまり、垣根帝督の生み出したものを本当に再現できるのは、本人以外ありえないということだ」

土御門「……まさか」

アレイスター「そうさ。このことは学園都市の経済に大きく影響を与えるぞ。不十分でも予測の10倍、はたして完璧ならばどれほどの利益になるのやら……ふふふ。統括理事直属のメーカーが増えすぎていて、いい加減に目障りになっていたところだったのさ」






アレイスター「垣根帝督を、復活させる」


土御門「……(しょーもねーにゃー)」

217: 2011/08/07(日) 04:51:59.59 ID:n4sDEklg0
ゴポポポッ

垣根(脳)「――――たりぃ」

垣根(脳)「――――ほっとかれてる間は――なんも考えなくていいのは楽だが、暇すぎてかなわねぇ」

垣根(脳)「――あぁ、でもいつだっけ昨日か一昨日か。それともついさっきか」

垣根(脳)「―――なんだあれ、そうそう冷蔵庫――に最適な設計をってぇ入力されて」

垣根(脳)「―――――最初はアホかと思ったが」」

垣根(脳)「――――――――なんかあれを考えてるとき、楽しかった、な」

垣根(脳)「―――あ、そだそだ。あれ楽しいだ、そだそだ」

垣根(脳)「――長く感じてなかったから忘れてたわ」

垣根(脳)「―――――つっても感じてねぇのはそれだけじゃ、ねぇ、けど」





ゴポゴポゴポ


垣根(脳)「――おぉ?耳がねぇから音とかは分からねぇけど」

垣根(脳)「―――――なんか、揺れてる感じがすっぞ」



ゴポゴポゴポポポポ



垣根(脳)「――――ようやくお払い箱なんかな」

垣根(脳)「―――――――ここまでして俺を生かしておいて、作らせたのが兵器と、冷蔵庫?」

垣根(脳)「――――よく分からねぇなぁ学園都市のお偉方ってのも」


ゴポゴポゴポゴポゴポ


垣根(脳)「――――やっと氏ねるのか」

垣根(脳)「―――こんな、俺じゃねぇ俺になっちまったけど」

垣根(脳)「――――や――――――っと―――――――」


ザパアアアアアアアアア!!!!!ドサッッ



垣根「!?!?!?!?!?っは、っがっは、いて、んだ、なんだ!?!?!?はぁ!?!?!?!?目、目が見える!?!?!?手!?なんだこれは!?!?おいおいおいおいなにがどうなってやがんだ!?!?!?!?!?」


アレイスター「やぁ、垣根帝督」

垣根「!?」




アレイスター「二度目の誕生、おめでとう」

218: 2011/08/07(日) 05:09:57.01 ID:n4sDEklg0
垣根「なんだ……てめぇは。声、おぉ、声、声だ。データ入力じゃねぇ、俺の、声だ」

アレイスター「私の浸かっているビーカーの隣のビーカーでキミの肉体が構築していくのを見させてもらっていたよ。生命が作られていく様は中々に面白いものだ。まぁキミの場合は胎児から早送りではなくキミの脳に付与する肉体を構成するものだったから、いささか感銘を受けるに至らなかったが」

垣根「うるせぇ、人を、連続撮影映像みてぇに、言ってんな。クソが、てめ、てめぇは。……てめぇ、アレイスターか!!!!」

アレイスター「おやおや、知っている、か。中々に私も知られているようではないか」※美食倶楽部訪問前

垣根「っはぁ?そりゃ知ってるに、決まってんだろ。俺はてめぇとの直接交渉権を、得るために、あのクソ野郎を」

アレイスター「知っているよ、そうして返り討ちにされた。私のプラン通りに、一方通行を次の事項へと移らせてくれて感謝している」

垣根「……んだ、そりゃ。俺のやったことは、全部」

アレイスター「知っていた。そして、利用させてもらったよ。キミと第一位がぶつかることは、かなり大幅な短縮に繋がると出ていたのでな」

垣根「当て馬だったってのか、俺は……俺はスペアどころか、あの野郎をのし上げるための、道具、だったってのかよ」

アレイスター「まぁ、言ってしまえばそういうことだ。そしてその道具としての役割も終え、今後キミとキミの能力をどうしようか考えていたのだが……先日、キミは自ら可能性を提示してくれたよ」

垣根「あぁ?」

アレイスター「垣根帝督。先ほどの言葉通り、わたしはキミの二度目の誕生を祝福している」






アレイスター「新鋭鬼才デザイナー、D・M・カッキーとしての、誕生を」


垣根「……」


垣根「ふざけてんじゃねぇぞおおおおおおおおおおおお!!!!」










垣根「でも、ちょっとだけ、その名前カッコイイな」ドキドキ

アレイスター「だろう?」フフン


土御門 物陰「……(しょーもねーにゃーーー)」

219: 2011/08/07(日) 05:26:21.21 ID:n4sDEklg0
垣根「……お断りだ」

アレイスター「そんな選択肢があると思っているのかね?何様のつもりなのやら」

垣根「てめぇ。てめぇこそ何様だクソが。誰に、物言ってやがる。ふざけてやがる、ふざけてやがんな統括理事長よぉ。よっぽど愉快な、愉快で素敵なオブジェになりてぇぇみたいだなぁあ!!」


バサァァァァァァァァァ!!!


アレイスター「……」

垣根「っは!!バカ、が!!!どうしてあの日のことを知っていて、俺の、演算能力をあの日のまま、にしてた!?俺が。俺の能力が、進化したことに気づかなかったっか!?ああああぁぁぁああああ!?!?!?」



グワァアアアアアァァァァァ



アレイスター「おやおや大きい翼だな。気づいていたさ。当たり前だろう。その上で、私はもう一度だけ問おうか、垣根帝督」

垣根「黙れぇえええええ!!!ぶっ潰れてその汚ねぇぇ中身おがんでやるよぉおおおおおおおおおおおお!!!!!」



グシャッ






アレイスター「キミは、何様のつもりだ?」




垣根「あっっが、未元物質、が、壊れ、こわさ、」


アレイスター「未だこの次元を抜けきれぬキミが、どういう勝機があって私にたてつく?」

アレイスター「少しばかり大きくなった翼で、いったいなにができる?」

アレイスター「一端を理解しただけのキミ未元物質に、何の価値がある?」






アレイスター「キミは何様のつもりだね、垣根帝督」

223: 2011/08/07(日) 05:50:22.50 ID:n4sDEklg0
垣根「くっそ、くそったれ、もう一度、翼、演算、を、……あ、あが、あぁっぁああああッがああがががああああっががあああああ」ドザッ ガタガタガタガタ

アレイスター「そう何度もあれを発言させないでくれたまえ、ここは私の居住スペースなのだから」ハァ

垣根「な、にをしああぁぁぁああああぁぁっぁぁぁっぁぁっぁぁぁっぁぁぁああ」ガクガクガクガク

アレイスター「うん?言ったろう、キミの肉体を構築するのを見ていたと。随分つまらないものだった、と。あまりのつまらなさに、少し手を加えさせてもらったのさ」

垣根「てめ、ああっぐあ、なに、俺の身体にいいいいい!!!何をし……ああああぁぁぁっぁぁぁっぁぁっぁぁっぁぁあああ!!」

アレイスター「キミの身体?何を言っているんだ垣根帝督、キミの身体はとっくの昔に塵になっただろう」

垣根「ああああっぁっぁ!!!!!ぁあああががががががぁぁぁっっ!!!!あああああ」

アレイスター「全ての組織がキミに牙をむいているようだろう?ある能力の一端を、キミに組み込んだのさ。私だけが発現させられるが。ほら、開放しよう」

垣根「ああががっががgっが……っは、っは、っは」ヒュー ヒュー

アレイスター「自らの脳が発現する痛みで虫の息とは、生産性が無いな。久しかっただろう、苦しみというのは。存分に堪能できたかね」

垣根「っが、は、っは、っは」

アレイスター「これで分かっただろう、キミは何様で、どういう立場なのか。生かされているということ、その生にすがるために、キミに何ができるのか。賢いキミなら答えを導けるな?学園都市第二位の頭脳の持ち主よ」

垣根「っは、っは、っっぐ」コクコクコク

アレイスター「そうだ、それでいい。なに、反抗しなければこんな目には合わさない。私と会うのももしかすればこれっきりかもしれないのだからな。キミがおとなしく、この街のために、私のために、動いていれば。それさえ守っていればこんな苦しみは待っていない。いいな?」







224: 2011/08/07(日) 06:08:20.58 ID:n4sDEklg0
現在

垣根「って感じでぇ、脅された俺はデザイナーになるのを快諾、住居やらを与えられて仕事をしだすようになりました、っと」ガリガリ

一方通行「」

垣根「え、なになんで引いてんのお前。早く食わないと溶けるぞガリガリ君」ガリガリ

一方通行「いや、何度聞いても星野のあまりの今とのギャップに……いやそうだよな、あいつ元はそういうやつだよな」

垣根「人って変わるよなぁ」シミジミ ガリガリ

一方通行「なァ」シミジミ ガリガリ

垣根「お前があいつとはダチだって言い出したとき、ほんと俺、ダメだこいつ早くなんとかしねぇと、って思ったもんな」ガリガリ

一方通行「あンときゃ、うるせェほンとだっての!って返したが、お前からしたらマジでとち狂ったようにしか聞こえねェよな。っと、そのあたりの話はちょい待て、アイス食いすぎて体冷えた。コーヒー淹れてきてやる」ポイッ スッ

垣根「おぉう優しいねぇ第一位様は……カッキーちょっと悲しい話してたら甘いのが飲みたくなりましたー!」ハーイ!

一方通行「はァ?ったく、俺が甘ェカフェオレ作ってやンのなンて年一だかンなァ」

垣根「ラッキー。あ!おまこれあたり!あたりだぞおい!ガリTもらえるぜ!!」

一方通行「やるよォ傷心の第二位さンにィ」シュンシュンシュン

垣根「マジで!?!?やっほぉぉたまにゃ凹んでみるもんだぁ!」ヒャッホォォ!!

一方通行「全然そうは見えねェがな」カカカ コポコポコポ

垣根「まぁとりあえず昔の話は休憩なぁ。お前が淹れてくれたカフェオレとぉ、どれ、俺がこの溢れんばかりの創意を凝らしてこのガリガリ君から新しいお菓子マターでも作ってお茶請けを」ウーン

一方通行「是非マターいらないやつお願いしますゥ」コポコポポ カチャッ

238: 2011/08/08(月) 02:12:30.27 ID:y++8FDLA0
『百合子ちゃんと木原くんと時々絹旗ちゃん』

百合子「さいあいちゃンお仕事良かったの?百合子お父さンいるから平気だったよ?」

木原「そうだぞチビガキ。お前もプロなら最後までやりとげろってんだ」カシャンカシャン

絹旗「ご自分と百合子さんのデートが邪魔されたとか思ってるだけじゃないでしょうね木原のおっさん。いえいえ百合子さん、超大丈夫ですんで気にしないでくださいって」

百合子「そォ?えへへ、でもさいあいちゃンに会えて嬉しい!えと、最っっ高だぜェ!」ピョンピョン

絹旗「なんだこの超可愛い生き物」

木原「今更だけどこの百合子が撥ねるときスカート翻ってて下から見上げている俺のときめきがやばい百合子まじ天使」カシャンカシャン

百合子「天使!そういえば『白黒メント』ことくろこちゃンが言ってた遊園地に天使さンがいたってほンとかな」

絹旗「リアル、エンジェルウォーズなんですかね。超ワクワクしますね」ドキドキ

木原「穏やかじゃねぇなおい。なんかの着ぐるみが天使っぽかったってぇ話なんじゃねぇのか?」カシャンカシャン

百合子「そなのかな?そういえばあっくン昔天使さンと喧嘩したって言ってたねェ。ンン、百合子勝てるかな……もぐべき!?百合子最初は翼をもいでおくべきかな!?」

絹旗「少なくとも可愛さでは超凌駕してるんで平気ですよ百合子さん」

木原「意義なしだ」カシャンカシャン

百合子「もォ~ちゃンと聞いてェ二人ともォ!」プンプン

絹旗「すいませんでした超可愛いなんだこれ」ワッシワッシ

木原「俺の分まで撫でとけチビガキ」カシャンカシャン

百合子「もォ~!あ、えへ、えへへ」ニコニコ

239: 2011/08/08(月) 02:20:42.13 ID:y++8FDLA0
百合子「さいあいちゃン、百合子ね、最近しりとりしてるンだよ!」

絹旗「?しりとりですか?どうしてまた」

木原「色々と言葉の勉強中だからな。アウトプットを促す為に暇な時は俺とやってんだよ」カシャンカシャン

百合子「えへへェ。百合子戦闘以外ダメ子さンなので!だからさいあいちゃン、一緒にやろう?あ、百合子の知らない言葉だったら百合子聞くから教えてね!」

絹旗「超了解です。……最愛教えてあげるべき?ですか?」クスッ

百合子「あァ、真似っこだァ!おそろいおそろい!」ニコニコ

木原「……数多も見習うべき?」カシャンカシャン

絹旗「超きもいんで木原のおっさん」

百合子「頑張ってのってくれるお父さン可愛い!」エヘー

木原「お前のが禾倍可愛いわ」カシャンカシャン

絹旗「もはや超聞きなれない単位ですね」

240: 2011/08/08(月) 02:38:00.81 ID:y++8FDLA0
木原「それじゃぁ俺からな。り、り、流派」

絹旗「それって超『りゅ』の時じゃなくていいんですかね、まぁいいですが。は、は。ハイドロスフィア。1997年作アメリカ製作G.フィリップ・ジャクソン 監督の海洋SF作品です。超能力者やら2130年やら設定もりもりなのに船の中だけで話が終わるこじんまりさがたまらなかったですね。今度観ましょう百合子さん」

百合子「ン!えェっと、あ、あ……」

百合子「ンー……」

百合子「!」ピコーン





百合子「あっくン!!」ニコニコ




絹旗「……百合子さん、それ」








木原「ンクルマ」

絹旗「!?!?」

木原「元ガーナ大統領だ。チビガキ、『ま』だ、『ま』」

百合子「『元ガーナ大統領』ことンクルマさンだね!百合子覚えた!」フンス

絹旗「……えぇー」

244: 2011/08/08(月) 02:59:34.54 ID:y++8FDLA0
絹旗「ちょっと待ってくださいね、百合子さん。こら木原のおっさん、どういうことですか」

百合子「?」

木原「なにがだチビガキ、俺がンで始まるもの上げたんだから問題ねぇだろうが。いやぁギリギリだった、この間ガーナの教授が書いた論文を読んでてラッキーだったぜぇ」フー カシャンカシャン

絹旗「超みえみえの嘘やめてください予習ばっちりだったんでしょうが」

百合子「お父さンすごいンだよ!たくさん言葉しってるの!」ニコニコ

絹旗「……ちなみに百合子さん、『お』がきたら何を答えます?」

百合子「お?お、お……お父さン!」ピコーン

木原「ンギグミ。ニジェール南東部の地名だ」カシャンカシャン

絹旗「超どこだよ」

木原「いやぁこないだたまたま気が向いてクソガキに買ってきてもらった西アフリカの歩き方を読んでいて正解だったぜェ」フー カシャンカシャン

百合子「お父さン超物知りだよね!すっげェよねかっけェよねさいあいちゃン!!」キラキラキラ

絹旗「……まぁすさまじい娘愛と受け取っておきます、か」ハァ


こうして不毛なしりとり合戦は
ためしに自分も『ん』で終わるものを言ってみた絹旗ちゃんの敗北で終わるのでした



閑話・おわり

263: 2011/08/08(月) 13:33:39.92 ID:y++8FDLA0
百合子「saga忘れ!百合子これからもガンガンぶっ頃していくね!」

一方通行「お願いだから平和な日常を送ってくれ」

百合子「知ってる?あっくン?闘争から逃れるための平和なンて仮初にすぎ」

一方通行「なンでいきなりそンな話になンだよ人が変わるな」

264: 2011/08/08(月) 13:40:54.58 ID:y++8FDLA0
アトリエ・カッキー

垣根「カフェオレ美味ぇ」グビッグビッ

一方通行「ガリガリ君シャーベットマター美味ェ」シャリガリ

垣根「崩して盛っただけなんですけどね」

一方通行「実は冷蔵庫にあったパックのカフェオレ入れただけなンですけどね」

垣根「え、淹れたてお前のだけかよふざけんなよどうりで滅茶苦茶甘ぇと思ったわふざけてやがんなお前」

一方通行「バカ野郎、俺が人用にコーヒー淹れたらそいつラスボスだろうが。お前、じぶんにラスボス扱いされるだけの器があると思ってンのか」

垣根「それは勘弁願いてぇ。俺はせいぜい親友ポジレベルだ」

一方通行「ジャンルが変わったしかもそれ自分で言うのかよ」

垣根「心配するな、自覚はある」キリッ

一方通行「キリッるところじゃねェよ別に」シャクガリ

垣根「いや一度は言いたかったんだよこれ」グビッグビッ

一方通行「さっき気づいただけだろほざいてろ」シャクガリ

265: 2011/08/08(月) 13:50:44.21 ID:y++8FDLA0
一方通行「そういや発表会の準備はいいのかよ。俺が来てからくっちゃべってばっかで図面一つ開いてねェけど」

垣根「あぁ、それなら平気だ。お前と電話してる間に会場の装飾やらなんやら決めきったし、その他については昨日の晩で終わってたし。あとあ新作の洋服の調整を何点か、ふkk……おぉっと」ニヤニヤ

一方通行「……なンだ唐突にきめェ」

垣根「いやぁべっつにー。あとでちょっとサプライズあっからよ、期待してろな」ニヤニヤ

一方通行「言っちまってンじゃねェかサプライズじゃねェだろ」

垣根「いやいや何か来ると分かってても驚くぜきっと。いやぁ楽しみだ」ニヤニヤ

一方通行「なンだよまったく……まァとりあえず邪魔してねェならそれでいいンだがよ。お前の新作発表会といやァ学園都市でもすっかり一大イベントだかンなァ」

垣根「思えばでかくなったもんだぜ……最初は家電、次に洋服……そういやお前と出くわしたのも、ファッションショーの前あたりで俺がピリピリしてる時だったっけな」

一方通行「強引に回想へのフリしたなお前」

垣根「そうでもねぇだろ日頃コーヒーぶっかけで強引に話進めようとしてる誰かさんたちよりは」グビッ

一方通行「黙れ」ガリシャク

266: 2011/08/08(月) 14:03:53.45 ID:y++8FDLA0
回想・とある天才デザイナー編 後半


一方通行「っあァ、妹達とダチになって、超電磁砲やらともダチになって、俺もしかしていけンじゃね?一万人とかこンまま楽勝なンじゃね?と思ってたンだが……甘かったなァ」ハァ

一方通行「あれから三日。中々新しく親友になれそうな奴は……ってか当麻やら超電磁砲やら白井やらと遊び倒してたからな、ここンとこ」

一方通行「今日は、よし、気合いれンぞ。さっさとあと14人。よォし」

一方通行「……」

一方通行「……って意気込ンだはいいが、ちと意気込みが過ぎた」

一方通行「朝もや立ち込めるこンな時間に、人が歩いてるわけねェわな」

一方通行「……」



一方通行「いい機会だし、例のデザイナーズマンション観に行くか」ワクワク

267: 2011/08/08(月) 14:17:05.53 ID:y++8FDLA0
「っべぇー!今日はカッキー洋服ブランドファッションショーの打ち合わせだってのに、寝坊しちまったぜ!」

「ギリギリまで描いてて二時間しか寝てないからなー!ってこんな俺が二時間しか寝てないのなんて言い訳にならねぇよな!」

「今度からは打ち合わせとか仕事の大事な用事ん時は30分前には着いておくようにしよう」

「……しっかりやらねぇと、あれ、だしな」

「って!時間ねぇんだっての!!」ダッ



一方通行「おォ、ここか」

一方通行「……かっけェ」キラキラ

一方通行「やっべェやっぱカッキーのデザインセンスやっべェ」キラキラ

一方通行「マンションがまるでドヤ顔してるみてェにかっけェ」キラキラ

一方通行「……うちの奴ら、俺が資金だすっつったらここに引っ越す気になっかな」

一方通行「……ダメか。黄泉川の通勤が遠くなる」

一方通行「ンじゃァ、今のファミリーサイドを改装……でもなァ、カッキーは新鋭鬼才の売れっ子デザイナー」

一方通行「このマンションも本人が住むからってェ条件提示してやっと請け負ってくれたって言うしなァ」

一方通行「……待てよ、カッキーとダチになれればいンじゃねェか?」

一方通行「……流石学園都市第一位の頭脳、あっという間に解決しちまった」

一方通行「えぇっと……?入り口は……?」ツカツカ カツカツ

268: 2011/08/08(月) 14:31:26.83 ID:y++8FDLA0
ガーッ

「うぉお時間ねぇぇぇ!!図面ケースの止め具壊れてて中々閉まらなかったせいだ!っくそこうなりゃ飛ぶしかねぇのか!??」バサッ!!!



ツカツカ


一方通行「お、ここだな……待て待て、カッキーはここの最上階住み。簡単に正面から行って通してくれるはずねェか……よし、飛ンでこう」カチッ



「待ってろやぁぁぁぁ!!クライアントおおおおお!!」ビュンッ!!!


一方通行「まずはサインもらってェェ!!!いますぐ俺のダチにしてやンよカッキィィィィいいいいい!!!」ビュオオオオオッ ギュンッ!!!


ガッツン!!!!!


「ッだうああああぁあああああ!?!?!?!?!?」ドザッ ガチッ バラバラバラバラ

一方通行「っっっってェェェェェ!!!ンだァァ!?!?なにかにぶつかった!?!?」ヒュー スタッ

「っててて……あああぁああああ!!!デザイン画!!!クソが!時間ねぇってのに……てんめぇどこの誰か知らねぇが俺が飛ぶ優雅な光景邪魔してんじゃ……って!?!?!?」

一方通行「邪魔してンじゃねェってのはこっちの台詞だ俺がせっかく……はァァァァ!?!?!?」






一方通行「どうしててめェがここにいやがンだァァァ!?!?!?かァァァァき根くゥゥゥゥゥゥン!?!?!?!?」

垣根「こっちの台詞だてめぇにだきゃ会わねぇようにしてたのに俺んちの前で何してやがんだ第一位いいいいいいいい!?!?!?」

269: 2011/08/08(月) 14:46:39.86 ID:y++8FDLA0
一方通行「あァァァ!?!?俺がどこで何しようがてめェにゃ関係ねェだろうがよォォォォ!!それより答えろクソボケェェェェ!!!おれがぶっ頃したはずのてめェがァァ!なァァンでここにいンですかァァァァ!?!?」

垣根「それこそてめぇにゃ関係ねぇよクソッタレの第一位いいいい!!!俺ん家の前に俺がいんのは当たり前なんだよおおおお!!!てめぇこそなんでここにいんだこらぁああああああ!!!」

一方通行「少なくともてめェに会うためじゃねェよクソボケェェェェェ!!!お前の家ェェェェ!?!?第二位の分際でェここに住んでるたァどういうこったこらァァァァァァ!!!」

垣根「うるっっせぇぇぇぇぇ借金8兆が悔しかったらこんなセレブな家に住んでみやがれぇええええ!!!」

一方通行「とっくに返済(揉み消し)したわァァァァああああ!!!」

垣根「嘘付け極悪人がああああああああああ!!!」

一方通行「悪党って言えやクソメルヘンがァァァァァああああああ!!!!」

垣根「あぁぁぁぁっ!?!?殺ろうってぇのかぁあああああ!?!?!?!?」バサッ

一方通行「上っっ等じゃねェかァァァァァ!!!!」クカキケコクカカー!!

垣根「……」

一方通行「……」







垣根「OK、俺とお前もバカじゃねぇ。一端落ち着こう」スッ

一方通行「……てめェにしちゃ中々良い判断だ」カチッ

270: 2011/08/08(月) 15:00:53.77 ID:y++8FDLA0
垣根「まず、俺たちはお互いに関わろうとは思ってねぇ。だよな」

一方通行「俺の方は当たり前だ。てめェになンざ昔も今も関わろうと思う道理がねェ。お前の方はどうなンだよ、直接交渉権がどうのとか」

垣根「……もういいんだよどうだって」

一方通行「そうかよ。ンで、お前は元に戻った経緯を暴露する気はねェ、そうだな?」

垣根「ったりまえだボケ」

一方通行「俺だってもう自分から暗部に首を突っ込もうとは思わねェから、話さねェならそれでいい」

垣根「そうか……じゃぁ、これは、あれだな。道端でたまたま鉢合わせた赤の他人、そういうスタンスで」

一方通行「あァ、別にお互いになァァァンの関わりも一切ねェ他人同士が、たまたまぶつかっただけ、それ以上に関わる気もなにもねェ。それで」

垣根「そうか、そうだな」

一方通行「おう」

垣根「……」

一方通行「……」
















垣根「どこ観て飛んでんだてめぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!あぁぁあああぁあああああ痛いなぁぁああああ骨折れ地待ったかもなあぁぁぁぁあああああああ!!!!!」イタタター!!

一方通行「ぶつかってきたのはてめェだろがクソがァァァァああああァァァああああ!!!あァなンだろうなァ首が無性に痛ェンですけどなンだろうむちうちかなァァァァァァ!!!」イテェー!!

垣根「ぷぷぷーーーー!!!ガリガリの虚弱体質はこの程度でむちうちなんて大変だなざまぁああああああ!!!」

一方通行「そっちこそ鳥並みなのは脳みそだけじゃなくて骨まで中身空っぽだったンですねェェェェ鳥メルヘンがァァァァァ!!!!」

垣根「あぁぁあああっあああ!?!?!?!?!?殺んのかこらぁあぁぁああああああ!!!!」バサァァァァァァ!!!

一方通行「上っっ等だァァァァァァァァ!!!」カチッ クカキケコクカカーーーー!!!

273: 2011/08/08(月) 15:25:24.01 ID:y++8FDLA0
ゴシャァァァァァァァァ!!!! ゴバァァァァァァアアア!!!

垣根「っだぁぁああああもう最悪だよてめぇのせいでぇええ!!デザイン画はどっか飛んでくし!!!打ち合わせには間に合いっこねぇしよおちくしょおおお!!!」バサッバサッバサッ!!

一方通行「こっちこそ今日は最っっ高の出会いがある予定だったってのによォォォォ!!てめェのせいで台無しだぞあァァァァ!?!?!?」ビュオオオオオオオ

垣根「出会いだぁああああ!?!?こちとら生活がかかってんだよクソッタレえええええ!!!!てめぇが誰と会うかなんざ知るかあああああああ!!!!!!」

ズドドドドドドドドドドドドッ 

一方通行「うっせェェェェ!!大体さっきからなンだてめェェェェ!!このマンションから出てくるし、デザイン画がどうとかよォォォおおお!!!デザイナーにでもなったつもりかクソメルヘンがァァァァァァァ!!!圧縮圧縮ゥゥ!!!空気を圧縮ゥ!!!」バリバリバリ!!!

ドッシャァァァァァァブオオオオオ!!!!!!!

垣根「小規模だがプラズマ!?瞬時に成形できるようになってやがんのかクソが……あああぁぁああその通りだよ第一位!!!面倒臭ぇから言ってやらぁあああ!!俺は今デザイナーしてんだよ悪いかこらぁああああああ!!!」

ジリジリ ゴパアアアアァァァァァ!!!

一方通行「朝日が出てきてあの光線出し始めやがったかクソめ……てめェがデザイナー!?お笑いですねェェェェどォォォせ売れっこねェクソみてェな商品量産してンでしょうねェェェェェ!!!」

垣根「はぁぁぁぁ!?!?ふざけてやがんなよっぽど愉快な氏体になりてぇのか第一位いいいい!!絶賛大好評中だってのおおおおお!!!」

一方通行「ほざけェェェェェェ!!!今現在この街でなァァァァァ!!!」






一方通行「D・M・カッキーに勝るデザイナーなンて、いねェンだよォォォォォォおおおおおお!!!!」

垣根「マジで!?!?」ピタッ

一方通行「うォ、なンだお前いきなり止まるなビビる……なァンですかその嬉しそうな顔きめェンだけど」

274: 2011/08/08(月) 15:42:32.05 ID:y++8FDLA0
垣根「え、なに。D・M・カッキーってそんな人気なのか」ドキドキ

一方通行「は、はァ?お前、デザイナーの端くれならそンなの知ってンだろが」

垣根「あ、いや、俺ずっと新作を考えてばっかで売れ行きとか市場の動きあんま知らねぇんだわ。あー、他のデザイナーの事とかも知ろうとも思わねぇし。今度のファッションショーも、なんかどうしてもっていう奇特な企業があったからなんか俺もびっくりしててよ」

一方通行「ってか、こンな名前付きのマンションある時点で分かるだろカッキーの人気っぷり」

垣根「そ、そうなのか?俺はてっきり、上から自分の仕事場は自分で作れ的な当てこすりなんだとばかり……」

一方通行「一緒のマンションだからってなンだてめェカッキーの代弁でもしてるつもりあうぜェ。あのなァ」ゴソゴソ パカッ

垣根「!!それ!!」

一方通行「お、これ知ってっか?あの最王手モバイルとカッキーのコラボモデルだ。俺ァこの前機種変したばっかりなのに、店頭で観て思わず買っちまったンだが……とにかくよォ、俺も服以外は大体カッキーブランド選んでるぜェ?超かっけェだろが」フフン

垣根「……」



垣根「くは、っはっははは、あははははははははははは!!!!」

一方通行「あァ?なンだてめェ、ニヤニヤしてたと思ったら、急に大口あけて……」

垣根「いやな、人気だったって知れて滅茶苦茶嬉しいし……あのお前が、俺のデザインしたもんをベタ褒めしてると思うと、なんかよぉ」

一方通行「はァ?何言って……な……待て……それじゃァ、まさ、か……」








一方通行「D・M・カッキーの!!D・Mは!!!!!まさかァァァァァァァ!!!!!!」

276: 2011/08/08(月) 15:49:05.41 ID:y++8FDLA0





垣根「そうだ、流石だな学園都市第一位よぉ。これだけのヒントでそこに気づくとは」







垣根「D・M、Dark・Matter、この街で言うところの、能力名未元物質<ダークマター>のことだ」





垣根「つまり、よぉ」





垣根「はっはーーーー!!!!残念だったな第一位!!!」










垣根「てめぇが心酔しているD・M・カッキーとは……俺のことだぁぁぁぁぁ!!!!」








一方通行「嘘だァァァァァァァァァァァあああああァァァァァァァァァあああああああああァああhjaあvnあmfaァァァkssfjhlasjk」ゴバァァァァァァァァァァァ!!!


垣根「!!」

277: 2011/08/08(月) 15:58:40.26 ID:y++8FDLA0
垣根「黒い翼……でやがったか」ゴクリ

一方通行「あンまりふざけたことぬかすからよォォォォ!!別にバッテリー切れてねェのに言葉おかしくなっちまっただろォォがあァァァァ!?!?クソメルヘン!?!?」

垣根「知るかてめぇが勝手に盛り上がったんだろうがぁぁあああ!!」バサッ!!

一方通行「うるっせェェェェェェ!!!ふざけんなてめェェェェェェ!!!お前がカッキーだなンて認めるかァァァァァァああああ!!!!」

垣根「てめぇのがふざけてんだろがふざけすぎてて怒るのも通り越して呆れてきたわクソッタレぇぇぇええええええ!!!!」

一方通行「あァァァァ!?!?!?殺ンのかこらァァァァァ!?!?!?!?!?」

垣根「上っっっ等だぁぁぁぁぁああああああ!!!」

280: 2011/08/08(月) 16:17:30.03 ID:y++8FDLA0
一方通行「てめェみたいなクソッタレがなァァァァ!!!あンな最っっ高のもン生み出せるかよォォォ!!!」

垣根「俺が作品作るのにどれだけ苦労してっか知りもしねぇでバカにしてんなクソがぁぁぁああああ!!」

一方通行「あァァァ!?!?ンなもンこれ見れば分かるわこンな最高のデザインが例え新鋭鬼才の天才デザイナーカッキーでも簡単に思いついてたまっかよォォォォォおおおおお!!!」

垣根「え、ちょ、マジでマジかよ嬉しいじゃねぇかちくしょおおおおおおおお!!!!」

一方通行「てめェに言ってねェェェェェェ!!!認めないって言ってンだろがァァァァァ!!!!」

垣根「っだぁぁああああもう面倒くせぇなお前えええええ!!!っじゃぁ分からしてやる!!そらっ!!!」バサッ パリパリッ


『イケメンレベル5の垣根帝督から電話のお知らせ☆現実見ろよ厨二ゼブラの第一位(笑)』


一方通行「」

垣根「どぉぉぉだこらぁぁぁぁ!!!その携帯に内臓してるパーツマターの一部から今の着信が鳴るようにしてやったぞこらぁぁぁ!!これでもまだ認めないってのかええええぇぇぇええ!?!?!?!?」

一方通行「戻せェェェェェ!!!!うぜェェェンだよ着信音がてめェの声だなンてよォォォォォ!!!」

垣根「やだねぇぇぇぇぇえええええ!!!戻して欲しかったら認めろおおおお!!俺が!!カッキーだぁああああ!!!」

一方通行「嫌だあああああああ!!!!でもこれはうぜェェェェェェ!!!」

『イケメンレベル5のカッキーからメールのお知らせ☆なんだなんだ女かよ第一位(笑)』

一方通行「個別対応させンなァァァァァァァ!!!」ウガァァァァァァァ!!!

285: 2011/08/08(月) 16:31:55.69 ID:y++8FDLA0
一方通行「だいたいなァァァァ!!てめェ自分の作品の評価も知らなかったじゃねェかァァァァァ!!」

垣根「あぁぁぁ!?!?だからなんなんだよおおおおお!!」

一方通行「普通そンだけ苦労したならよォォォォ!!どれだけ世間に認められてンのか気になるはずだろうが本物のデザイナーならァァァァ!!」

垣根「う、うっせぇ!!俺はその場で作品一つ一つに愛情込めてんだよおおお!!!その後なんざ、し、知るか!!!それよりその次の作品に、取り掛からないといけねぇんだ!!!!前に作ったもんの評価なんぜ、気にしてる暇なんか、ねぇんだ!!!!!」

一方通行「ほォらボロがでたなァァァァ!?!?何が愛情込めてるだあァ!?!?」

垣根「うるせぇ!!事情も知らねぇで!!うるせぇ!!うるせぇんだよおお!!」

一方通行「自分の作品に愛情もねェで!!!評価も知らないで!!!!どンだけてめェの作品にファンがいるのか感じてもいねェくせに!!!」







一方通行「てめェはなンのためにデザイナーやってンだァァァ!?!?あァ!?!?第二位よォォォ!!復活したくせにそンな意味のねェことして、なンで生きてンだてめェはァァァァああああ!!」

垣根「」









垣根「黙れ、糞ッたれの第一位」




バサァァァァァァァァァァァ

288: 2011/08/08(月) 16:57:18.64 ID:y++8FDLA0
バサァァァァァァァァァァァ

一方通行「!?急にあの野郎の翼がでかくなりやがった……これは、あの時の最期の……?決してコーヒーがどこかから降ってきた音じゃねェぞ俺も一瞬ビビッたけど」

垣根「ふざけやがってふざけやがってふざけやがって。俺がどんだけ、どんな想いで」ブツブツブツブツ

一方通行「いや、あン時以上か……?」

垣根「俺だって本当はもっと作品一つ一つを大事にしてぇ。徹夜で仕上げたデザインの商品の発売日に、何度も店に行きたかった。行って、どれだけ売れるのか見てみたかった。本当に、俺の商品を誰かが選んでくれてるか。俺なんかの、俺みてぇな下衆の作ったもんでも、誰かが喜んでくれてんのかって」ブツブツブツブツ

一方通行「……」

垣根「お咎めがねぇからそれなりに売れてるってのはなんとなく理解してた。でも、本当は買ってくれた奴一人一人に会いたかった。会って言いたかった。感謝したかった。俺の作品を認めてくれたこと、俺なんかのために金を出してくれたこと」

垣根「でもよぉ、無理なんだよ。俺は、馬車馬みてぇに働かねぇといけねぇんだ。働かないと殺される、殺されるより酷ぇ苦しみが待ってんだよ。あんな思いすんのはもう嫌だ。所詮俺は、復活しても統括理事長の操り人形なんだ。氏ぬ前と変わらねぇ、なんにもかわらねえ」ブツブツ

一方通行「統括理事長……アレイスター……あいつ、まだ前にバカやってたのが残ってンじゃねェか」




垣根「冷蔵庫を作った時はあんなに楽しかったのによぉ。仮面も、今思えば酷い出来だが初めての作品で楽しかったなぁ」

垣根「なのによぉ、もうだんだんそんな風に思えなくなってきた」

垣根「作ってる間は楽しいさ。でもよぉ、完成して、商品開発部に渡して、次にとりかかる瞬間。俺は、なんのためにこれをしてるのか分からなくなる。楽しいことをしてるはずなのに、なんでだ」

垣根「俺はなんで生きてんだ」

垣根「あの時氏んだのに」

垣根「今楽しくてもいつかあの苦しみが待ってるんじゃねぇのか?それともあの苦しみか?生きているのが不思議なくれぇの。この楽しみはあの苦しみから逃れるだけの手段なんか?」


垣根「俺は本当に作品を愛してんのか?俺の情熱は作品のためだけか?俺が生きるのにすがりついてるだけなんじゃねぇのか!?!?」

垣根「なぁ!!!第一位!!!!俺は、俺は!!!!!なんで生きてんだ!?!?!?!?なぁ!!!!なぁあ!!!!!!どうしてこんなことを考えないといけねぇ!?!?!?俺が作ったもので喜ぶ奴らの横で、俺はどうして氏に怯えねぇといけない!?!?!?!?なんでその喜びを分かち合えなインダ!?!?そりゃ決まってんだろ俺にソノ権利はねぇんだ俺ニハ自分が喜ぶ暇があったらもっともっと周りを喜ばせねぇとイケねぇんだそいつらのために学園都市のためにあの統括理事長っていうクソッタレのためだkにだかra俺は生きてるんダカラ生かされてるんだからそんnaの生きてるって言エンのかおい第一位俺はなんだ!?!?!?!?俺h、どウして!!!!!」





垣根「ナンデ俺ハ生きteんだよぉォォぉぉぉォぉォooooo!!!!!第一位いぃぃぃィiいい!!!!てめェニ殺されちまったハズノレオレガ!!!どうshiていきチマッテンだよォォォォォぉぉぉぉぉおォオぉォォォォォォ!!!!!!!!!!」


バサアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァ


一方通行「……」

289: 2011/08/08(月) 17:11:30.15 ID:y++8FDLA0
垣根「いいいいいい気分だぜおおいいいい!!!っはっはhっはははははあはなんだこれ俺どうなってんだ未元物質どこったなんだこれなんだこの翼ああああはああははああああはははははははっはあはは!!!!」

一方通行「……」

垣根「今ならよぉおおお第一位!?!?てめぇもぶち殺せちまうのかぁああああ!?!?!!?」

一方通行「お前、俺と一緒なンだな」

垣根「ああぁぁあぁあああ!?!?!?翼かあぁぁあああ!?!?!!?ふっざけろ俺のはてめみてな趣味の悪い汚い翼じぇねぇえええ真っ白で高貴な翼だろうがあああああ?」



一方通行「そうじゃねェ。生きてる意味、なァ。俺も、いまいち分かってねェンだよ。質問に答えられねェのは第一位としても癪だがよォ」

一方通行「……それに、煽って悪かったな。お前にも色々あったのによォ。あと、ダチがすまンまじで」


一方通行「だから、まァ、一つ。手段だけ教えてやらァ」









一方通行「ちょっといっぺん、頭冷やせ」



ゴバァァアァアアアアアアアアアアアアア!!!

垣根「な、ああああが、俺の、つば、s」

ゴシャッ

292: 2011/08/08(月) 17:24:50.61 ID:y++8FDLA0







垣根「……」ガバッ

一方通行「よォ、おきたか」ケタケタ

垣根「!!??てめ、第一位!!な、なんで、あんなに圧倒しておいて、俺は無事……おいなんだこの瓦礫の山」

一方通行「誰かさんがテンション上がっちまって築いたンですけど」

垣根「あぁ……そういや周り見えてなかった、な」

一方通行「暴れすぎだばァか。ま、でも俺に傷一つ与えるにも満たなかったがよォ」

垣根「……クソが。そうりゃそうだ、規模は桁違いだが……そもそもあれは前の戦いでお前に観測されてるのに、俺はなにを粋がってたんだ」ギリッ

一方通行「おォ、悔しいか、え?」

垣根「当たり前だボケ。でも俺は生きてる、てめぇの攻撃を受けても、今回はやられてねぇ。次はねぇと思いやがれ」

一方通行「おォ、それそれ。俺も驚いたぜ?翼が消えて、病院にでも運ばないとかと思ったら、お前、気絶してる以外はどうともなさそうだったかンなァ」

垣根「俺の肉体に、常識は通用しねぇ!」キリッ

一方通行「なンでもかンでもそれか……悔しいならよォ、垣根」

垣根「あぁ?」






一方通行「いつでも、頃しに来い。そのために生きてみろ」

垣根「……おまえ」

一方通行「今お前、さっきみてェな悩みとか忘れてたろ。俺にまた負けたのが悔しくてよォ。俺を憎んで、悔しンで、見返すつもりで生きてみろ。俺も、俺の全力で頃し切れねェのはお前くらいだしなァ。いつでも相手になってやンよ」

一方通行「そンために生きてりゃよ、いつかほンとの生きてる意味ってのが、見つかるかもしれねェだろ」

一方通行「ま、その前に俺に仕留められたらまたお前は他にすることなくなってウジウジしだすンだろがな」

垣根「おまえ……」







垣根「おま、え。絶対。ボンチュー大好き、だろ」グズッ

一方通行「ボケるのに泣いてたら締まらねェぞ」カカカ

293: 2011/08/08(月) 17:37:14.64 ID:y++8FDLA0
垣根「生きて、やらぁ」グズッ グズッ

一方通行「おォ」

垣根「お前も、アレイスターも。いつか俺の前に跪かせてやる」

一方通行「おォおォ、その意気だ」

垣根「ちくしょう、見てろよ。まずはてめぇの家族に俺の商品を買い捲るようにして、外堀埋めてから」

一方通行「無駄に頭つかうなバカ。それにンなことしなくたってうちの奴らもお前のとこのをかなり使ってる」

垣根「ほんとか、ほんとか?なんだ、そうなのか。俺、本当に人気あるんだな」

一方通行「おォ。新鋭鬼才、売れっ子天才デザイナーのD・M・カッキー。この街でもうお前を知らない奴なンざいねェよ」

垣根「よかった。よかった。俺、仕事も頑張る。もう悩まねぇ。俺はこの仕事好きだ。んで、お前を倒すのも忘れないかんな。言ったからなお前、いつでも頃しにこいってよ。俺はしつこいぞ、ざまぁみろ」グスッ

一方通行「だろうよ、ったく騒がしくなりそうだ益々よォ」






一方通行「まさか俺たちが喧嘩友達になるなンてなァ、垣根帝督」クカカカカ

垣根「喧嘩親友の間違いだ、一方通行」ケタケタ

294: 2011/08/08(月) 17:54:48.36 ID:y++8FDLA0
一方通行「あ、親友といえばな……マジすまん。脅すのとかやめさせっから、もうその辺も気にしなくていいぞ」

垣根「あぁ?気にすんなってなんだ……ってか、はぁ?親友?なんの話だ?」

一方通行「だから、星野がな……あ、お前にはこれじゃ通じないのか……」

垣根「誰だよ星野って、お前のダチか。んで、その親友がどうこの話と……」

一方通行「アレイスターだアレイスター。星野は偽名」

垣根「」

一方通行「あいつも自分が有名だって勘違いしてたころは調子付いてバカなことをしまくってたって言ってたかンな……ちょっと待ってろ、今すぐ電話……」

ガシッ

一方通行「あァ?なンだお前未元物質で手を覆って俺の肩掴むなンて……」

垣根「なんだはこっちの台詞だお前大丈夫かいやいや大丈夫じゃねぇよやべぇってお前ちょっとマジで病院いこうな!?俺が連れてってやっから大丈夫だから!いい精神科知ってんだよ昔の女がやってるいい精神科!!すっごい親身になって聞いてくれるから是非行こうそうしよう!!な!?!?俺もせっかくお前と親友になったのにお前が狂っちまってたら残念だからよマジでってかもう遅いのかまさかそんなアレイスターと親友だなんてとち狂ったことを……」ブツブツブツブツ

一方通行「あァー……そうか、アレイスター自身のことを知ってる奴からすれば、こういう反応になンのが当たり前なのか本当は。平気だって待てって垣根ちょ待て肩に担ぐな降ろせまてっておい!!おい!!!ちゃンと説明すっから待て!!おい!!!」

垣根「落ち着け錯乱してんなやべぇなこれもしかすると精神操作系のなんたらのせいでこうどうかなってこうなってんのかやべぇな」ヤベェ

一方通行「確信的な部分がふわっとしてンじゃねェか落ち着けお前が落ち着けェェェェェ!!!」






警備員「動くなああああああああああああああああ!!!!!」

警備員s ガチャガチャガチャガチャッ!!!


垣根「あぁ!?!?なんだこの警備員ども、銃向けやがって」

一方通行「あァ……滅茶苦茶になった中心地にいりゃァ、そりゃ騒ぎの根源だって思われらァな。いや、そうなンだけどよ」

警備員「貴様らがこのあたり一帯で破壊活動をしたことは分かっている!!おとなしく……」




垣根「うるっせええええええええええええ!!!こいつが(早く病院に連れて行かなくて頭が)どうなっちまってもいいのかぁぁぁぁぁ!?!?!?!?あぁぁあああああ!?!?!?!!?」バサァァァァァ!!!

一方通行「人質獲ったみてェに誤解を生む発言やめろォォォォォ!!!」

警備員「んなっ!?!?あっちの白い方は共犯ではなく被害者、だと!?!?」

一方通行「ちゃンと俺のツッコミまで拾えボケ警備員ンンンンン!!!!っだァァァァァもォォォォォなンだこれェェェェ!!!もォォォォォやだなにこれ助けて闇咲くゥゥゥゥゥン!!!」






警備員「わかった!!闇咲という人を呼べばいいんだね!!頑張ってそれまで待ちなさいキミ!!」

一方通行「ちっげェェェェよもォォォォォォォォ!!!」ウガァァァァァァァ!!!

295: 2011/08/08(月) 18:09:43.74 ID:y++8FDLA0
翌朝!

拘置所帰りの車内・黄泉川運転

ブロロー

黄泉川「……身内を警備員に捕まった警備員の形見の狭さが分かるか、一方通行」

一方通行「すいませンでしただからじゃンをつけてください怖いですじゃンをどうか」

黄泉川「わじゃんたじゃんしじゃんはじゃんこじゃんれじゃんかじゃんら」

一方通行「お前実はあンま怒ってねェだろ」

黄泉川「怒ってるに決まってんじゃんよもおおおおお!!!拘置所にいた同僚の呆れ顔とかもうマジへこむじゃん!!明日から私仕事中にどんな顔すればいいじゃんよおおおお!!!」

一方通行「だ、大丈夫だ落ち着け黄泉川。知ってっかァ?シスターが言ってたンだけどよォ、人の噂も七十五日って言ってなァ?みンなそのうち忘れて……」

黄泉川「噂の当人が言ってんじゃねぇじゃん!!!しかもあんたどうせ七十五日経つ前にきっとなんかやらかすじゃんよもおおおおおお!!あの垣根と親友だなんて予想外すぎじゃんよおおおおおおおおお!!!」

一方通行「はいすいませンそうなることを否定できませンすいませン」

黄泉川「青春すんのもいいじゃん!!ってか昨日の顛末聞いてたら羨ましいくらいの青春じゃん!!!でも他の人に迷惑かけたらだめだ!!!わかったか!?!?!」

一方通行「はい、反省しました、すいませンでした」

黄泉川「よし、それでいいじゃん。私からのお説教は終わり。大変だったじゃんね、一方通行」

一方通行「」ホッ

黄泉川「次はっと……はいこれ、桔梗からじゃん」

一方通行「芳川からァ?なンだ?タンブラーなン……て……」

黄泉川「……」




黄泉川「迎えは一人という規則だから私自身は行かないけど、本当に反省しているならその意味が分かるわね?だそう、じゃん」

一方通行「ちくしょう、ちくしょう、心を突いてきやがるちくしょう、なにが、なにが悲しくて、ちくしょう、自分で、ちっくしょォォォォォ!!!やってやンよォォォォォォ!!後で乾燥させっし消臭できるだけしてみっから勘弁な黄泉川ァァァァァ!!!」

バッシャァァァァァァァァァ

一方通行「あっつァァァァァァあああああァァァァァ!!!」

黄泉川「……(本当にやらなくても私から桔梗に嘘つけばいいだけだったのに、本当に反省したんじゃんね、一方通行)」ホロリ

297: 2011/08/08(月) 18:26:54.74 ID:y++8FDLA0
一方通行「惨めだ」ボタボタボタ

黄泉川「あ、炊飯器のタイマーセットするの忘れてたじゃん」シマッタ

一方通行「急にシカトすンなお前」カチッ シュパッ カチッ

黄泉川「おぉ、シートまで完璧に。でも臭いは若干あるじゃんね」

一方通行「まだ自分自身以外まではできねェ、そのうちなンでもできるようになっからまァ待ってろ」

黄泉川「なんの話じゃん……あ、そうそう。所持品返してもらったのがそこの袋に入ってるじゃん」

一方通行「おォ、ありがとよ。っつっても杖と携帯くらいだろうが……」


『イケメンレベル5のカッキーことてめぇの親友からメールのお知らせ☆返信しろや一方通行(笑)』


黄泉川「」ウワァ

一方通行「設定したのは俺じゃねェその目やめろバカ」




20××/ ○/○○ 5:14
  From:i-have-not-jousiki.@○○○○
  Sub:
  おす。豚箱の飯はまずかったな
  れん絡を一応しておく。昨日はどうも
  のんきなもんだよ俺もお前も、親友になんざなるなんてよ
  未
  元
  物
  質
  に頭やられちまったんじゃねぇか?
  常識は通用しねぇ

  のは俺たちのどっちもだったらしいな


  さておいて
  このメールを打つ前に統括理事長から電話があった
  おっそろしいことに、謝罪されたよ。ありゃなんだ?本当にアレイスターなのか?
  今後はノルマなんてなく、俺の好きに仕事を受けていいらしい

  ……

  ありがとよ




  今度また頃しに行くから覚悟しとけ。土産に何がいいか決めとけよ。冥土のじゃなくてな





一方通行「……っくかか、頃す気あるのかねェのかどっちなンだっての」

黄泉川「いいないいなぁ、一方通行。あんたいい顔してる、ほんっと、青春っていいもんじゃんねぇ」

一方通行「青春、なぁ」




一方通行「メルヘン相手にゃ、こンな感じの付き合い方がお似合いなのかも、な」カカカ


登録番号:9986
分類:親友
 カッキー
 登録完了!



回想 終

298: 2011/08/08(月) 18:37:54.83 ID:y++8FDLA0
垣根「あんときの俺は尖がってたなぁ」シミジミ

一方通行「っつゥか病ンでたな」シミジミ

垣根「あれから、なんだ?18勝29敗31分けで俺が負け越してんのかちくしょう」ガリガリ

一方通行「遊びに行ったときのゲームやらでな。あと30敗30分けだ改変すンな」ガリガリ

垣根「えぇぇ、あのバドミントンの時はなんかうやむやで引き分けだったろ」ガリガリ

一方通行「間の紐を突き抜けたなンてごねてたのはお前だけだったっての」ガリガリ

垣根「チッ……話してたらこんな時間かぁ」ガリガリ

一方通行「逸らすなこら。そうなァ途中唐突にしりとりし始めたりして意外に時間潰れたな。もうすぐ9時か」ガリガリ

垣根「最終的に『ん』をどれだけ知ってるか合戦で……9時!?!?」ガリ ガタッ!!

一方通行「うおっ!?なンだよ」

垣根「もうそんなか!おォっと大事な席だしもうちょい片付けないとな!!ほれ第一位!その食ってるやつで最期な!」ガリリリリッ ポイッ

一方通行「なンだよなにがあンだよ……しっかし食ったなァ」






一方通行「お前一人で、50本近くは、いったか」ウップ

垣根「19勝、な」フフン ウップ

299: 2011/08/08(月) 18:49:25.05 ID:y++8FDLA0
一方通行「ベクトル胃もたれ醒ましィ」カチッ スッキリ カチッ

垣根「気分すっきり胃もたれ治しマター」カチッ スッキリ

一方通行「さすがチート野郎だ」

垣根「お前が言うな。さぁって!ちょっと俺コーヒー淹れてくらぁ!」ワクワク

一方通行「なんだ突然、飲みたかったからいいけどよォ」

垣根「べっつにぃ」ニヨニヨ





垣根「ほれ」コトッ

一方通行「久しぶりに他人から普通にコーヒーを渡されて俺は猛烈に感動している」

垣根「ほんとお前コーヒー運ねぇよな」カタッ カタッ

一方通行「あァ?お前、そのもう一つのマグはなンだ?しかも、あァー、ホワイトモカってやつか」

垣根「ふっふっふ、あいつはこれが好きだからな、ホワイトチョコは常備してあるんだぜ。落ち着いてゆっくり話す環境OKだな。あれから作戦を変えて、俺が気を利かせて席を外すことにしたのさ」フッフッフ

一方通行「なにブツブツ言ってンだお前大丈夫か」

垣根「すこぶる最高だぜ!今日はよき日だ!っへっへへへ!なにせお前の門出だからなぁ!お前と……おっと」

ピンポーン

垣根「来なすった!」ガタッ

一方通行「お、なンだよ客か?それとも荷物でも来る予定だったのか?」

垣根「まぁまぁお前は座っとけ。すぐに分かる……」









垣根「おったのしみだぜ!一方通行!!!」ニヤニヤ

一方通行「……その笑い方は嫌な予感しかしねェよ、垣根」ダイジョウブカ

314: 2011/08/09(火) 02:06:44.97 ID:YCYuGhTh0
『虐げられる会と時々一方さんと上条さん その2』

一方通行「やってきましたゲーセンに」

上条「そういやお前遊園地のゲーセンでアホほどウーパールーパー獲ってきたんだってな?美琴が言ってた」

一方通行「もっぱらクソガキと百合子が可愛がってンよ」

垣根「ってことはUFOキャッチャーも公正な勝負は無理だな」

フィアンマ「科学最強の頭脳は計算が絡めばそういうものにもつぶしが利くのだな」

浜面「能力関係なくても頭良い奴とかマジ爆ぜればいいのに」

フィアンマ「あれはどうだ?能力を使わなければいい勝負になるのではないか?」


つパンチングマシーン


垣根「あっははフィアンマいい冗談だぜでもよお俺はいいが可哀想すぎるやつがいんだろ誰とは言わねぇけど」

浜面「組にするにしてもそいつと組んだらもはや負け決定だもんな誰とは言わねぇけどさぁ」

上条「俺たちが利き腕とは逆で、助走無しで、かつ目をつぶってりゃ互角かもな誰ととは言いいませんのことよ」




一方通行「お前ら屋上、に行くのもわずらわしいわここで頃すわ」カチッ

315: 2011/08/09(火) 02:14:49.69 ID:YCYuGhTh0
上条「まぁ思ってたよりは数値が出ましたよね」

浜面「そうだな、一般高校生を少し下回るくれぇ、か」

垣根「素麺から中華麺とはいえ、鍛えただけあんなぁあいつと」

フィアンマ「確かに出会った頃とはかなり体格が違っているからな、俺様たちの認識は改めてやらねばならん」

一方通行「だろォがまったく舐めやがって」フフン

垣根「……でもよ」






垣根「お前、めっちゃ痛ぇの我慢してね?」

一方通行「……ンなこtねェよ」プルプルプル ギュッ

浜面「噛んでるし、震えてるし、右肩抑えてるし」

上条「上条さん笑いませんから正直に痛いって言えよ一方通行」

フィアンマ「というか脱臼してるのではあるまいな」

一方通行「うっせェし全然痛くねェしでもちょっと気分悪いから飲み物買ってくるわあとそれ嘘っぱちすぎっからそれで勝負無しな他のなじゃァちょtt言ってくるいってくる……       イッテェェェェェェエエエチクショオオオオオオオオオ!!!!!!」

垣根「素で物殴るなんて経験ねぇとああならぁなぁ」

上条「遠くの方から叫びが。だから言ったのに」ハァ

317: 2011/08/09(火) 02:24:59.46 ID:YCYuGhTh0
上条「待ってる間どうしますかねぇ」

垣根「あ!プリクラ!ってのやってみようぜ!俺こないだそういう用のフレーム大量にデザインしたんよ!もう導入されてるはずだ!」

浜面「プリなぁ。アイテムの頃とか、今でもあいつらと一緒に嫌だってのに無理やり入らされたなぁ」

フィアンマ「俺様も女将たちとンダの歓迎会の帰りに撮ったな」

上条「上条さん家はおでかけしたら必ず撮るってお約束がいつの間にか出来てましたのことよ」

垣根「お前ら氏ね写真に魂吸われて氏ねよ」

テクテク カツカツ

「あのぉ、お客様方」

垣根「あぁ?」

「あの、みなさんで、プリクラコーナーへ?」

上条「そうですけど、どうかしましたか?」

「……申し訳ありません、あちらに注意書きもあるのです、が」




『プリクラコーナーの男性客のみでの利用を禁止します!』

垣根「」

上条「」

浜面「」

フィアンマ「……これは、前からなのか?」

「当店は先週から……真に申し訳ないのですが、盗撮やナンパ、酷い事例では強姦まがいのことも全国的に起きておりまして……」

垣根「ふざけてやがんなふざけてやがるこんなの男性差別だいつからこの国はこんなことを許すようになっちまったんだちくしょおおおおおお!!!!」

浜面「落ち着け、俺らがそれを言うのは今更だろ」

垣根「そういうこと言うな泣きたくなる」

318: 2011/08/09(火) 02:37:01.96 ID:YCYuGhTh0
一方通行「帰ったぞ……ってなンでお前らそンな凹ンだってか主に垣根だけどよ」

垣根「うるっせぇ」シクシク

上条「初プリクラで意気込んでたら、男のみじゃ入っちゃだめだったんだよ」

一方通行「あァ、プリクラなァ。あれだろ?アホな男が色々やらかす事例が増えてっから、防犯のためにどうとかいう」

浜面「詳しいなさすが探偵公社上級臨時構成員、さすが社長より高待遇、さすが社長より良い机、良いイス」

一方通行「僻ンでンな悔しかったら俺より成果あげろダメ社長。こないだ黒子やらと行った時に気になって聞いただけだ」

垣根「お前もかよ写真に魂吸われろ糞が」シクシク

一方通行「お前も僻むな」

フィアンマ「そうだぞ垣根、ほら、さっさと他の物に移ろうではないか」

垣根「やだね。絶対このメンバーで撮るんだ。おいそこのすけこまし、一時でいいから引っ掛けた女一人でもここに呼び出せよ」

一方通行「俺の携帯を一時使用不可にしやがったのどこのどいつだ誰がだクソボケ」

垣根「だってそうでもしねぇとお前いつまでも携帯いじってんだもんさ」

上条「ほんとモテモテだよな一方通行は」

浜面「ほんとだぜ爆ぜろまったく」

フィアンマ「貴様らは言っていい立場にないがな……そうだ、なんなら」





フィアンマ「一方通行が、百合子嬢の格好をしてはどうだ?」ハハハ

319: 2011/08/09(火) 02:46:38.55 ID:YCYuGhTh0
垣根「ってぇわけで近くにあったかきねむらの布を俺がこうほにゃっとして、今日の百合子っちゃんのお洋服をそろえてきましたー」

一方通行「鈴科百合子です☆」裏声

上条「しかしこの第一位、ノリノリである」

一方通行「仕方ねェだろこうしねェと垣根がうちのウーパーどもを変体させてやるって聞かねェンだから」

浜面「陸上化したウーパーキモいもんなぁ。うちにも一回、私のウーパールーパーが変な生き物になってた!って依頼が来たなぁ」パシャッピロリーン

フィアンマ「無知とは恐ろしいな」パシャッ ピロリーン

一方通行「なァに撮ってやがンですかァァァァァ!?!?」

垣根「いやぁこうすっとほんとお前と百合子っちゃん似てるんだなぁ」パシャッ ピロリーン

上条「ちょっと悪い顔してますけどねー」パシャッ ピロリーン

一方通行「だから撮ンなァァァァァァ!!!」

浜面「大丈夫だよあくせら、この写真は俺たちの心の奥底に大事に保管している」ホゾンシマスカ イエス

一方通行「心どころか内臓メモリーにばっちりじゃねェか消せバカ面消せこらなンで嫁の口調移ってンだ消せてめェ消すぞ」

浜面「いつかの浮気騒動の恨みだ」カッカッカ

320: 2011/08/09(火) 03:01:02.77 ID:YCYuGhTh0
「あああァァァァああああっっっっ!!!!」

一方通行「っあァ!?まさ、まさか今の声、は」

上条「あー、そういうや今日はインデックスも百合子と遊ぶっつってたっけゲーセンで」

百合子「あっくン百合子とお揃いだァァァァあああああ!!!」ダダダダダッ ダキッ!!!! ズダーーーーーンッ!!!

禁書目録「ま、まってぇゆりこどうしちゃtt……神はどんな懺悔でも受け入れるんだよ?あくせられーた」キョドキョド

一方通行「見ちゃいけねェもの見たみてェな反応やめろそれはどっちだ俺の女装かそれとも百合子ともつれ合って倒れてることを誤解してンのかどっちもやめろ」

禁書目録「大丈夫、何かの間違いなんだよね、大丈夫、人の噂も七十五日って言ってね?あくせられーたさえ気にしなかったらみんなそのうち忘れちゃうんだよ」

一方通行「お前忘れないだろクソが」

百合子「あっくン可愛い!!すっごい可愛い!百合子あっくンくらい可愛くなるべき?ううン!なるね!」キラキラキラキラ

垣根「ここに木原のおっさんいたら嬉しいだろうなー」パシャッピロリーン

浜面「よし、黄泉川に写メを送っておこう」メルメル

フィアンマ「それじゃぁ俺様は女将とンダに」メルメル

上条「上条さんは御坂達に送っておきますのことよ」メルメル


一方通行「情報元増やすなこらァァァァァあああああああ!!!てンめェェェェェらぶっ潰すぞあァァァァァああああ!?!?!?」

上条「その格好ですごまれましても」プッププ

百合子「インちゃン百合子とあっくン撮ってェ!ンで、それ『アホ毛ちゃン』こと打ち止めちゃンとか『13153号』ことかごミサちゃンとかに送るのー」エヘー

一方通行「約一万人に垂れ流そうとすンなァァァァァァあああああ!!!」ウガァァァァァァ!!!!


こうして百合子と禁書目録を交えた一行は無事垣根念願のプリクラを撮り、別れた後再び勝負を決するゲームを探し始めたのでした
余談ですが、翌日携帯を復旧させた一方さんの下にはありえないくらいの着信とメールが届いていましたとさ


閑話・おわり

321: 2011/08/09(火) 03:04:41.20 ID:YCYuGhTh0
そんなこんなで閑話終了です

百合子が絡むのは仕様ですというか男子禁制ネタをやりたかったのとそこから女装ネタ、をしたはいいけど落としどころを見失ったというのはゲフンゲフン

禁書目録の七十五日発言を出すためにね、計画済みでしたとも、えぇ、ホントダヨー




はてさてそれでは今日はこのへんで

明日は上手くいけば出先から昼前に?無理だったら夕刻より本編で


それではまた、次回もどうぞよしなに

337: 2011/08/09(火) 18:33:08.11 ID:YCYuGhTh0
アトリエ・カッキー 玄関前

吹寄「……着いた」

吹寄「は、恥ずかしかったここに来るまで。知り合いに会わなくて本当によかった」

吹寄「よし、吹寄制理。最終確認」

吹寄「服はこれで大丈夫。夏用にって選んだやつだし、問題ないはず」

吹寄「メイクも……派手すぎず。よし。よし……いや別にあいつに会うだけなのにここまで気合いれなくても……」

吹寄「~~~~っ!」



ピンポーン



垣根「お前ここで待機!いいな!」ズビシッ

一方通行「……いや別にお前の客だし俺も出迎えるつもりは毛頭なかったンだが」ガリガリ

垣根「っふっふふへっへっへ。その顔が驚きにゆがむのを見るのが楽しみだってガリガリ君食べてんな捨てておけよ」

トットットット

一方通行「なァンなンだろうなあのはしゃぎ方は」ガリガリ

一方通行「新しいマネキンでもきたンかね」

一方通行「あァ?でもここンとこマネキン買い換えたってェ話聞かねェなそういや」

一方通行「なンかいいもンでも見つけたンかようやく……」



一方通行「ガリガリ君美味ェ」ガリガリ

338: 2011/08/09(火) 18:43:43.79 ID:YCYuGhTh0
ガチャリ

吹寄「っ!き、来てやったぞ垣根のアホめ!」

垣根「いきなり暴言吐いてんなよ……おおおぉぉぉぉおおお!!!いい!!いいぞふっきー!!」キラキラキラキラ グルグル ジロジロ

吹寄「あ、あまりジロジロ見るな!変態か貴様!!」

垣根「いやぁ完璧だほんとお前俺の作った服の着こなしばっちりすぎるいいぞぉいいねぇ!!」フンフン キラキラ

吹寄「そ、そう?」

垣根「うんうん、夏はやっぱこの色だな!帽子も映えてる!メイクも控えめでよろしい!満点だこのやろう!」パチパチパチパチ






垣根「これならあの第一位もコロッといっちまうぜ!なぁ!?」グッ

吹寄「……そう」

垣根「あ、あれ?今の最上級の褒め言葉だったんだが……っとぉ!素晴らしい着こなしを見せてくれたふっきーにご褒美があんだよ!まぁまぁ入った入った!」グイッ

吹寄「んなっ!?ひ、引っ張るな!自分で歩ける!歩けるから!!」

垣根「嘘つけぇ慣れないミュールで足がちと痛いくせにさぁ」

吹寄「あ、う、うん。よく気づいたな……ってだからって手を繋ぐ必要はないって言って……!」ワタワタ

垣根「はいはいご案内~♪」

341: 2011/08/09(火) 19:05:41.50 ID:YCYuGhTh0
一方通行「……なンか騒がしいな」

一方通行「騒がしいままこっちに来るっぽいのからすると、こっち来るのか」

一方通行「まァ三つ目のマグがあるあたりで察するべきなンだがよ」

一方通行「俺の知ってる奴なンだろうな」

一方通行「ホワイトモカが好みの……うーン、分からン」


ガチャリ


垣根「よーーーーっす一方通行!!おっどろきの人が来てくれたぜえええええ!!」

吹寄「ちょ、ま、待って……って!?!?!?!?あ、一方通行!?!?!?どうしてここ貴様が!?!?!?」

一方通行「あァ?せいりンか……おォォォォ」ガタッ

吹寄「な、なんだ。その目、なにかおかしいか」

一方通行「いやいやいやおかしいってか、おォォ、すげェなどうしたせいりン見違えたぞいやいや日頃があれって言ってるわけじゃなくってなでも俺大体お前の制服姿かトレーニングウェアくれェしか見たことなかったから今日のそれが滅茶苦茶お洒落してるってのがよく分かるぞおいいいなそれいいな」キラキラキラ

垣根「だよなぁ、似合ってるよな」ニヨニヨ

一方通行「ノースリーブの襟付きショートワンピース、配色は……?」

垣根「パステル見本の#84ffffと黒でのマリン柄」フフン

一方通行「マリンいいねェ流行いってンねェ」

吹寄「貴様らの詳しさが怖い」

一方通行「裾のヒラヒラもいいアクセントだ。細身の革編みベルトも主張しすぎてねェし、帽子はオレンジの麦わらか夏だな夏」

垣根「今年一おしだぜお前んとこの嬢ちゃん方にもどうだ」

一方通行「色違いで3着頼むわ」

垣根「まいどー!」

吹寄「商売してんなわたしはマネキンかこら」

342: 2011/08/09(火) 19:22:59.91 ID:YCYuGhTh0
一方通行「いやいやすまン、あまりの似合いように購買欲も突っ走っちまった。ほンと似合ってるぞせいりンよォ」ホーー

吹寄「そ、そう、か?ありがと……あ、じ、ジロジロ見るなぁぁ!」カァァァ

垣根「だっはっは!ふっきー顔真っ赤だぜ!」ハッハッハ

吹寄「うる、うるっさい!!!」

一方通行「顔……おォ、化粧もしてンのか?ちと印象が違うと思ったが……お前メイク上手いな」ホー グイッ

吹寄「んなっ!!な、ななななななんだ貴様ひひひひ人のあご、顎を!」

一方通行「いやよく見てみたいと思って。うちの残念女共にも見習ってもらいてェわマジで」ホー マジマジ

垣根「ふっくっくっけっけ」ニヨニヨ

吹寄「き、気持ち悪いぞ垣根のアホ。そ、そう。じゃぁ満足するまで、その、み、見ていればいい」キョロキョロ キョドキョド 帽子イジリイジリ

一方通行「あァ、もう大丈夫だ。あンがとな上向くのきつかったろ」スッ

吹寄「あ……ふ、ふん!分かっているならするんじゃない!」

垣根「なんでそんまま押し倒さねぇんだよったく童Oはこれだから」ボソボソボソ

吹寄「何と言っているが分からないが垣根のアホは後で潰す」

一方通行「右に同じだ……ところでせいりンよォ、なンでまた今日はそンなにお洒落してンだ?」

吹寄「それは……」チラッ

垣根「」ブンブンブンッ!    ニカッ!!


吹寄「(垣根……最初から、このつもり、で?)」クビカシゲ

垣根「」コクコクッ

吹寄「(貴様は本当に……どれだけ、おせっかい、な)」



一方通行「どした?」キョトン

吹寄「あ!い、いや、なんでもない!その、こ、これは、な……」

343: 2011/08/09(火) 19:33:26.69 ID:YCYuGhTh0
垣根「」ゴクリ

吹寄「あの、そ、その……」

一方通行「いや、無理に聞こうとも思わねェから、言いづらいなら別に……」

吹寄「そ、そうk」

垣根「!」バンバンッ  カキカキ  バッ 『貴方の為にせいりん頑張ったの(はーと』

吹寄「は、はーー!?!」

一方通行「うォ!?な、なンだよ」

吹寄「い、いや違う、違くて、そ、その」

一方通行「……」

吹寄「だから、この、格好は……」オロオロ 帽子イジイジ

垣根「」ドキワクテカワクドキテカ

一方通行「……」ウーン




一方通行「……(やっぱ言いづらそうだよなァ)」

一方通行「……(あ、そうか、分かった、分かったぞ滝壺)」

一方通行「……(ここだな、お前が言ってた、考えてやるポイントってのは)」フンフン

一方通行「……(えェっと、状況を整理してみっか)」

一方通行「……(俺と垣根がここで喋ってて、せいりンがやってきた)」

一方通行「……(せいりンはどうやら今日俺がここにいることを知らなかったっぽい)」

一方通行「……(そのせいりンは今まで見たことねェくらいのお洒落なパーフェクト満点な感じでここに来てる)」

一方通行「……(前項を確認、せいりンは俺がここにいることを知らなかった、と)」

一方通行「……(=今日のこの格好、は……)」

一方通行「……(!!!)」ピコーン

一方通行「……(おいおいおいおいマジですかァァァァァ!?!?!?)」







一方通行「……(せいりンめっちゃくちゃに垣根のこと意識しまくってンじゃねェェェェかよォォォォォ!!!)」ヒャッホォォォォォ!!!

349: 2011/08/09(火) 19:55:19.18 ID:YCYuGhTh0
一方通行「あァ、なるほど、なァ。だから最近、へェー」ニヤニヤ

吹寄「な、なんだ貴様いきなりニヤニヤして……」

一方通行「滝壺の言ったとおりかァ、そうかまだ一方通行(いっぽうつうこう)なのなァなるほどなァ」ニヤニヤ

吹寄「き、貴様の名前がどうした」

一方通行「わざわざルビ振ったろうが」ニヤニヤ


垣根「(お、おぉ!?あの鈍感な第一位が、なんか自分で気づいたっぽい!?)」

垣根「(そりゃそうか!いまのふっきーまじいけてるもんな!いつもだが!)」フンフン

垣根「(っくぅ!嬉しいねぇ!俺まじキューピットじゃんかメルヘンの名は伊達じゃねぇな!)」

垣根「(これで俺のダチ同士が引っ付いて……ん?ダチ?んー、そういやふっきーは別に俺のダチってわけでもねぇのか?)」ソウイエバ

垣根「(かといって、ただ単にモデルって思ってたわけでも……)」アレ?

垣根「(んー?)」


一方通行「おい、垣根よォ」

垣根「んお!?なんだどうした!?」ニヤニヤ

一方通行「ちょろォっと、席外してくれっか?せいりンに少し確認してェことがあっから」

吹寄「!?」

垣根「おおお!!そか!?!そか!?!?!?まかせろーーー!!ちょっくら風呂のカビ獲りマターで風呂場掃除してくんぜーーー!!!」ピューーーーーーー!!

一方通行「速ェ」

吹寄「あ、ちょ、ま、まって、垣……根」

吹寄「(どうしよう……垣根に、相談、する前にこんな……こいつは、何を、その、どうしよう、そういう話題だったら、どう……)」オロオロオロオロ

一方通行「ンでな、せいりン。ちょっといいか?」

吹寄「ひゃ、ひゃい!!」

351: 2011/08/09(火) 20:10:09.75 ID:YCYuGhTh0
一方通行「噛むな落ち着け」カッカッカ

吹寄「う、うるさい!それで、な、なんなんだ確認したいこととは!」

一方通行「いやァ、ちょっとな。俺もあンまり馴染みのねェ話題で困るンだが、できるなら正直に教えて欲しい」

吹寄「も、ものによる。いいから言え、な、なんだ?」

一方通行「あァ、そのな」






一方通行「お前、好きなやついンだろ?」

吹寄「っ!?!?んな、あ、なに、いいいいいいきなり、なにを」

一方通行「その感じ、図星だな?嘘つくなよ知ってるだろうが俺は嘘ついてるかどうか見抜けるからな実は忘れかけてたが実は」ジーッ

吹寄「あ、あ、う…………うん」カァァァァァァ

一方通行「そうか!やっぱかそうか!!」

吹寄「そう、それ、で、貴様はそれが誰かも、もしかして、分かっていたり、するの……?」

一方通行「ンー?いやァ、どうかなァ間違ってたりしたら恥ずかしいしなァ」ニヤニヤ

吹寄「わかって、るんだ。いじ、意地悪するな。い、いいい、言ってみろ。笑ったり、し、しない、から」

一方通行「そうか?じゃぁ当ててやるよ……」

吹寄「……」ドキドキドキドキドキドキドキドキ








一方通行「お前、垣根のことが好きなンだろ?」

吹寄「」

一方通行「ンな!?だろ!?!?お、おォ!図星すぎて呆然かァ!?!?やっぱりなァ!さっすが学園都市第一位の頭脳だ!どんぴしゃってなァ!お前もよォ、俺が気づかないと思ってたンなら甘すぎンぜェ?」ケタケタケタ

吹寄「」ワナワナワナワナ

一方通行「よォし!そうとなったら俺は全力で応援すンぞせいりン!とりあえず今日はどうすっか!?俺帰ったほうがいいのか!?それともそれとなくお前とあいつが良い感じになるようにした後自然にフェードアウトすっか?なァ!」ワクワクワクワク

吹寄「」ワナワナワナ カチャリ

一方通行「おォ!それな!あいつがお前のためにって言ってよォ!淹れてくれたンだぜ!あいつお前の好みよく知ってンなァ!想い人の淹れたコーヒーは最高だって言うぜェ?ささっ!グイッと……お、おォ?どした、ふり、振りかぶって、そンな豪快に飲まなくてもよォ」









吹寄「わたしだって分かんないのよおおおおおおおおおおおおぉぉぉおおおおおおおおおお!!!!!!」バッシャァァァァァ

一方通行「あっつァァァァァあああああァァァァァ!!!!!!」

352: 2011/08/09(火) 20:20:08.41 ID:YCYuGhTh0
吹寄「わたしだって!!!わたしだって色々考えたけど!!!」コポコポコポコポ

一方通行「あっつゥゥ!!どうなってンだ結構経ったのにこれ尋常じゃ……おいおいおいおいィ!何でまた淹れてンですかァァ!?」

吹寄「あいつは気を回す奴で!私の話を一生懸命聞いてくれて!」バッシャァァァァ

一方通行「有無を言わさず二杯目ェェェェあああァァァああ!!!!」

吹寄「メイクとか!流行の服とか!あいつ自身の夢とか!すごく良い顔で語ってて!良い奴なんだなって!分かってる!分かってるけど!!」

一方通行「あっちィィ!ンな、じゃァいいじゃねェかよそれで!好きなンじゃ……」

吹寄「……」グズッ グズッ コポコポコポコポ

一方通行「待て、今のはデリカシーが無かった。謝る。もう一度頭から話きくから、平和的に解決を……」






吹寄「そんなに軽々しく乗り換え女みたいなことできるかぁぁぁぁぁああああああ!!!!そぉぉぉぉぉぉおおおい!!!」バッシャァァァァ

一方通行「あああああァァァァァァァ!!!!!!」

354: 2011/08/09(火) 20:36:37.79 ID:YCYuGhTh0
玄関前の廊下

垣根「うーん、こんまま俺はどっかに行ったほうがいいんかな」

垣根「でもそれじゃあ不自然すぎるしな……お膳立てしたのがばれるかもしれねぇし」

垣根「っていうかあのまま告ったなら、真っ先に祝福したいしな俺が」

垣根「うーん、どうすっか」

垣根「ってか……あの感じは第一位から告白するのか?」

垣根「予想外だぜぇ。ふっきーからいくならちょっと分からないが、一方通行からの告白をふっきーが断るはずねぇし」グッ

垣根「よぉし、これで、これで……」





垣根「……ふっきー、もう来ないんだろなぁ」ショボン




ガチャッ!!


垣根「おぉ!どうだ……お、おおう!?ふっきー!泣いてんのか!?!?」

吹寄「」ボロボロボロ ツカツカツカ

垣根「ど、どうしたおい、う、嬉し泣きかぁ!?そっかそれじゃ、あいつと」

吹寄「」キッ ボロボロボロ

垣根「うっ」タジッ

一方通行「おい!待てせいりン!!」ボタボタボタ

垣根「お、第一位……なんでお前ビッタビタなん……ま、まさ、まさかもう手を出そうとして!?!?そ、そりゃお前告白成功してテンション上がったらまぁそんなシーンもありだが、お前、人の家っておまえ」

一方通行「なンの話だどういう流れだそれは黙れR18漫画脳がァァァァ!待てよ!せいりン……」

垣根「そ、そうだぜ何があったか知らねぇけど、いったん落ち着いて話しようぜふっきー……」




吹寄「その名前で呼ぶなぁぁぁぁぁぁあああああ!!!」ボロボロボロボロ

一方通行「」ビクッ

垣根「」ビクッ

吹寄「なによ、その気もないのに、なによ、優しく、優しくして、面倒見て、なんなのよあんたたち、気を回すくせに、気持ちなんて、自分に向けられる気持ちなんて、少しも……あんたたちは、学園都市2トップなんで、しょう?」ボロボロボロ サササササッ キュピーン




吹寄「だったら!!!!!少しはその頭でぇぇぇ!!考えてみなさいよぉおおおおおおお!!!!!」


ガゴンッ!!ガゴンッッ!!!!


一方通行「」シュー

垣根「」シュー


吹寄「もう、もうやだ、もう、わた、わたし!帰る!!!!」ボロボロボロ


タッタッタッタ ガチャッ バタンッ

355: 2011/08/09(火) 20:42:27.10 ID:YCYuGhTh0
一方通行「……」

垣根「……」


一方通行「……俺、あいつがお前に惚れてるンだと思ってたンだよ」

垣根「……バカ言えバカ、ずぅっと前からあの子はお前を見てたんだ」


一方通行「……」

垣根「……」


垣根「だから俺、頑張って、ほしくて。応援してた、つもりだった」

一方通行「そしたら、隣にいたお前の優しさに、気づいちまったンだなァ」


垣根「……」

一方通行「」






一方通行・垣根「「お前のせいだ」」


垣根・一方通行「「いや、俺のせいか??」」


……







一方通行「追いかけるぞ、鈍感バカな色男」

垣根「うっせぇ、すけこまし。ふっきー泣かせやがって」

368: 2011/08/09(火) 22:16:10.16 ID:YCYuGhTh0
とある自然公園


吹寄「……」グズッ

吹寄「あれから、どうしたんだっけ……」

吹寄「……垣根の家から飛び出して、自分の家に帰ったら、あいつらが来そうだったから」

吹寄「街中を……歩いて、走って」

吹寄「……靴擦れ、しちゃった」ヒリヒリ

吹寄「……もう夕方だもの、慣れない履物でこれだけ歩いてたら、そりゃそうよ」

吹寄「……だから、スニーカー以外の機能的でない靴は、いやなのに」

吹寄「……」グズッ

吹寄「あんなこと、言って」

吹寄「あいつらに今度から、どんな顔して会えば」グズッ グズッ





「あれ?あそこにいるのって……」


吹寄の姿を見つけたのは……


1百合子「『爆乳名コーチ』こと、せいりン?どしたの?泣いてるの?」

2浜面「もしかして吹寄じゃねぇのか?」滝壺「……そうだね」

このレスから先着5レスで多数決です><無効は繰り下がって換算、同数の場合は先に票をあつめた方に決定です

369: 2011/08/09(火) 22:16:57.58 ID:jGVnC/RDO

375: 2011/08/09(火) 22:35:50.74 ID:YCYuGhTh0
絹旗「はぁ、はぁ、待って、ください、百合子さん。この公園で超延々あなたたち二人相手に鬼ごっこは、暗部で鍛えた私もさっすがに……あ、止まって……ほんとですね、吹寄さんじゃないですか、超第一位の、友達の」ハァハァ ドサッ

木原「おぉ奇遇だな……どうしたよ」カシャンカシャン

百合子「悲しいことあったの?せいりン?大丈夫?百合子慰めてあげるべき?ン、そうだね。だいじょぶ?せいりン」スッ

吹寄「やめて!!」パシッ

百合子「」ビクッ

吹寄「あ……ごめん、ごめん。でも、今、あいつそっくりのあなたにそういうことを、されると。私は」プルプル ボロボロ

百合子「ふェ……」ジワァ

木原「テメェ女だろうと百合子に手を上げるなら」カシャンカシャン

絹旗「落ち着いてください、木原のおっさん。これは、なにやら、超事情がありそうです。百合子さんも、傷つかなくて大丈夫、せいりん、は、貴方を嫌ったわけじゃないですから」ハァ ハァ

百合子「ン……」グシグシ

百合子「……あっくンとなにかあったの?せいりン?」

吹寄「……」コクッ

百合子「……」

ギュッ

吹寄「っ!やめ!って!」

百合子「ごめンね、せいりン。でも百合子、あっくンの妹だから」

百合子「あっくンのお友達が悲しんでるのを放っておくべきじゃないの」

百合子「ごめンね、せいりン」ギューーーッ

吹寄「ふ、ふあ、あ、あぁぁう」ボロボロボロボロ

百合子「あっくンが何したか、教えて?せいりンにあっくンが嫌われたままなのは、百合子悲しい。百合子、二人が仲良しになれるように頑張るから。教えて。せいりン」

吹寄「違うの、百合子ちゃん。あいつは、悪くないの、私、私が、私が勝手で……」ボロボロボロボロ

百合子「うン、うン」





絹旗「そのまま抱き潰されませンかねェ」イライラ

木原「落ち着け。百合子は戦闘バカだが、怪力バカじゃねぇよ。ちゃんとこういう時の力加減は分かってる。暴れる時の加減が分かってないが」カシャンカシャン

379: 2011/08/09(火) 22:54:10.02 ID:YCYuGhTh0







吹寄「と、いう、ことなの」

絹旗「二人とも氏ねばいいンじゃねェですかね」ナンダソリャ

木原「悔しいが確かに。デリカシー無さすぎだろあんのクソガキども」カシャンカシャン

百合子「もォあっくンも『天才デザイナー』カッキーも!百合子ぶっ頃すべき?」プンプン

吹寄「いや、そ、そもそもこれは、わたしが、決めきってなかったせいで。フラフラしたまま、あいつにも、あいつにも、甘えてた、せいだから」

絹旗「誰もあなたに非がねェとは言ってませンよ優柔不断女がよォ」

木原「女は度胸って時代だろ今はなのになんだテメェ」カシャンカシャン

百合子「?百合子それはよく分からン!」エッヘン

吹寄「そう、ですよね……」

百合子「あれ?ゆ、百合子スルーされた?空回りさン?」アレェ?

絹旗「というか誰が悪いって話じゃないんですよマジで。あなたの気持ちの踏ん切りも、あのバカ二人のおせっかいも、全部が全部超最悪の状況、タイミングだったんですから。なんですかあなたたち、超メロドラマの展開踏んじゃって」ハァ

木原「本当ならもうちょい穏便に、事がすんだはずなんだがなぁ」カシャンカシャン

吹寄「……そう、ですかね」

百合子「ンン?……せいりンは、あっくンが好きだったンだ?」

吹寄「う……うん、そう」

百合子「ンでェ、カッキーが、好きになっちゃった?」

吹寄「の、かも」

百合子「ンン?なンで、かも?」





百合子「百合子は、せいりンはカッキーのが好きなンだなァって思ったンだけど、あれェ?」チガウノ?

絹旗「ですよね」フンフン

木原「最終的にはそうならぁな」コクコク カシャンカシャン

吹寄「え、あ、な、え、ええええぇぇぇぇええ!?!?そ、そんなあっさりぃいいいい!?!?!?」

380: 2011/08/09(火) 23:11:09.69 ID:YCYuGhTh0
絹旗「だって超第一位に聞かれたときに素直に違うって言えなかったんでしょう?」

木原「あいつになびいてるってことだろ」カシャンカシャン

百合子「だよねェ?」アレェ?

吹寄「で、でも、あの。わた、わたしは元々は、あいつが」

絹旗「人の好き嫌いなんて移り変わるもんですよ。私だって、いや私の話はどうだっていいんですが」

木原「誰だって最初に決めた相手と上手くいってたら人生苦労しねぇよ嬢ちゃん。人生三度目のおっさんの言葉は重いぜぇ?今は犬だが」カシャンカシャン

百合子「……だよねェ?」←分かってない

吹寄「んな……そう、なの、かな。許されるのかな、そんな」

百合子「……せいりン。あっくンのこと、好きになってくれてありがとっ」ニコッ

吹寄「……うん」

百合子「あっくンのこと好きな人は百合子大好きだから、せいりンのことも大好きだよ」エヘヘー

吹寄「え?うん、ありがとう」

百合子「でもね、あ、ううン、だからね、大好きなせいりンが困ってるのは見たくないの、百合子」

百合子「あっくンは超かっけェし、超いかすし、一緒にいると超幸せだけど」

百合子「せいりンの相手は、あっくンじゃなかったンだと思う」

百合子「あっくンと一緒にいたくて頑張ったせいりンの、隣にいたのは誰?」

百合子「ずゥっと一緒に頑張ってくれたのは誰?」

百合子「せいりン滅茶苦茶頑張ったンだよね。でもその人も、滅茶苦茶頑張ったンだよ。せいりンのために、せいりンのためだけに」

百合子「そンな素敵な人なら、好きなっちゃっても、仕方ないよ!ううン、好きになるべき!なの。せいりンは間違ってないよ。ダメなンかじゃないよ」

吹寄「うん、うん」ボロボロボロ

百合子「百合子はあっくンと、お父さンと一緒にいることを考えるだけでも幸せでニコニコしてるの」



百合子「せいりンが、一緒にいてニコニコできるのは。ほンとのほンとに、大好きなのは」


吹寄「……ありがとう、百合子さん」

吹寄「私……うん、分かった。私が、本当に、想ってる、のは」







382: 2011/08/09(火) 23:55:25.62 ID:YCYuGhTh0
とある自然公園 入り口

絹旗「しかし超意外でしたよ、百合子さん」

百合子「なァに?さいあいちゃン」

絹旗「あなたなら、きっと『あっくンお勧め!』って言うものかと思ってました」

木原「そうさなぁ、確かにそれのが百合子っぽい」カシャンカシャン

絹旗「ですよね。ですから私、必要ならば百合子さんの口でも塞ぐ準備を超してた、んです、が」

百合子「……」

絹旗「ゆ、百合子、さん?」







百合子「あっくン、百合子のだもン」プクー

木原「拗ねてる百合子まじ可愛いやべぇわこれマジ天使」カシャンカシャン

絹旗「超可愛い百合子さん半端ねぇ」

百合子「あっくンだけが好きならまだ許せるよ!でもあっくン以外をこう、こう、ンあああァァァもう!百合子バカだから分からない!!知らン!!!」

絹旗「モヤモヤした感情に悩まされる百合子さん素敵すぎます」

木原「マジやべぇ堕天使百合子」カシャンカシャン




一方通行「おォ!お前ら!」ヒューーーッ スタッ

百合子「あ!あっくンだ!」ピョンピョン

絹旗「あ、どもです超第一位」

木原「……おめ、ひょっとして人探し中か?」

一方通行「よく分かったな。せいりンどこいっか知ってるか?」

百合子「……」ピクッ

絹旗「あー」

木原「知ってるような、知らないような。でも俺たちの意志はお前を案内したくない、というような」カシャンカシャン

一方通行「はァ?わけわからン……ってか、ならこン中にいるってことなンだろ?それだけ分かれば十分だ、そンじゃ」

ガシッ

一方通行「……あァ?おい百合子、なンだ?俺は今ちっと忙しいンだよ。今日あったことなら家でちゃンと聞いてやっかr」

百合子「あっくン」





百合子「ちょっちここでおねンね、だね!」

ゴシャッ

一方通行「へぶっ!!!!!」ガクッ シーン

絹旗「うわぁぁ兄をためらわずに落としましたよ百合子さんの暗殺術やべぇ」

木原「頃してねぇ頃してねぇ」カシャンカシャン

383: 2011/08/09(火) 23:56:56.26 ID:YCYuGhTh0
>>381
すいません姉が襲来してましたいきなり来てんななんなのあの人たすけて闇咲くん

ここからは本当にノンストップですしおすしアナゴ食べたい

385: 2011/08/10(水) 00:13:39.63 ID:yyhk+zdm0
絹旗「超そういうわけで私達は」ガサッ

木原「さっきあの嬢ちゃんが座ってたベンチが見える位置の茂みに」ガサッ カシャンカシャン

百合子「あっくンをふンじばって身を潜めるのでした!」ガサッ ワクワク

一方通行「わけわからンわなンなンだお前らのこのノリ離せ百合子てめェイテテテテテテテテテテテテテ」ガサッ ギチギチギチギチッ

百合子「め!!!あっくン折れちゃうから!動いちゃだめだよ!!」プルプル

一方通行「あン時のことを思い起こすような台詞やめろいってェお前まじありえねェなンだこれ俺いま本気だぞ本気で引き剥がしかかってンのになンで微動だにしねェンだよこれ以上となると自転利用しねェと無理だよどうなってンだ」

木原「いいじゃねぇかよクソガキ。お前ももう、あの嬢ちゃんの気持ちは分かってんだろ?」

絹旗「そうですよ、それなら今からはあなたが超出張るところじゃなくて、ここで親友の門出を見守ってやるところなんじゃないですか?」

一方通行「あいつの話、聞いてやってくれたのか」

百合子「ン!百合子せいりンよしよしした!せいりンに、本当の気持ち聞いてきた!」

一方通行「……っくかかか、お前はほンと、女ァ落すのが上手ェなァ。分ァかった、俺はあいつのもとには行かねェよ、誓う。あのバカに居場所教えてやりてェから、離してくれ」

百合子「ン!」パッ

絹旗「そんなあっさりと……超兄妹の信頼ってやつですかね」




一方通行「そンな信頼が本当にあるなら妹は兄を本気で落としにかかるべきではねェと思う」マダイタイオナカ

百合子「ご、ごめンねあっくン!百合子ちょっち、あの、手加減が」アセアセ

木原「百合子に離されて分かったが、クソガキめっちゃ脚プルプルしてんぞ」カシャンカシャン

絹旗「超生まれたてのゼブラですね」ププッ

一方通行「うっせェ馬鹿にすンならお前も受けてみろさっきの魂ちょっと浮いたぞマジで絶対氏んだと思ったわ」

百合子「あっくン反射設定しててよかったね!百合子がそのこと覚えてたらあっくンまじでやばかったよ!」フゥ

一方通行「……マジでか」

木原「いや、無意識下で木原神拳してた、ってことだろ、多分……振り切ってお前にそんなダメージ負わすのは、さすがにやばすぎる」カシャンカシャン

388: 2011/08/10(水) 00:25:07.30 ID:yyhk+zdm0
吹寄「……」

吹寄「……」

吹寄「私の気持ち」

吹寄「……」

吹寄「……」

吹寄「自分から行動しなくちゃ、だっけ」

吹寄「……」コクッ

パカッ  ピッピッピッ





垣根『はいはいこちらD・M・カッキー毎度どうもってぇぇぇこらふっきーーーーー!!!!!てめぇぇなにしてんだ今ぁぁああああ!!!!そして仕事用の電話にかけるたぁどういう手はずだいおおいいいいいい!!!画面確認しなかったら今忙しいっつって切っちまうとこだったろうがあああああ!!』


吹寄「……貴様なら、こっちにかけたほうが確実に取ると思って」


垣根『あぁぁあ!?今ならどっちにかけたっててめぇからならワンコール前にとってやるってぇの!!!』


吹寄「みたいね。あんなに早く取られたの初めてだった」


垣根『ったく……それでぇ?』


吹寄「うん、あの、垣根。大事な、話がある。あの、第七学区の端の……」


垣根『はぁ?おまえ何言ってんの?俺が聞きたいのはそういうんじゃねーの。ご注文は?』


吹寄「は?」


垣根『は?って、こっちがは?だわ。お前これ仕事用の電話だっつったろ。俺に何を頼みてぇわけ?』


吹寄「なにそれ……いいわ、かけなおs」


垣根『あぁ?とくにねぇのな?だったらよぉ』



コトッ


吹寄「!?」クルッ





垣根「お前の好きな、ホワイトモカで構わねぇよな?ふっきー?」

395: 2011/08/10(水) 00:36:55.15 ID:yyhk+zdm0
垣根「いやぁいいなぁここ。ちょーど夕日が降りるとこじゃねぇか。メルヘンたる俺に相応しい!」ハッハッハ

吹寄「……」

垣根「……あー。軽口はいい、か。そうな、そうやって誤魔化して良いとこはすぎてるよな」

吹寄「……うん」

垣根「……あれから、俺たちで少し話した。学園都市第一位の頭脳と、最高いいセンスの脳で」

吹寄「自分で、言うな」クスッ ズズズッ

垣根「仕方ないだろほんとのことだ。っで、ようやく気づいたよ、お前がどう思ってたのか。あいつのこと、んで……俺の、ことも」

吹寄「……」

垣根「……自惚れていいなら、ふっきー。お前俺の事も、気にしてくれてたんだな?あいつと同じくらいに」

吹寄「……うん」

垣根「しかも……結構前から」

吹寄「……」コクッ

垣根「……」ズズズッ

吹寄「……」ズズズッ




垣根「お代わりはこっから出るから、好きにいれろな?」翼ヒョイッ

吹寄「まじめに」

垣根「はい……」

396: 2011/08/10(水) 00:47:06.89 ID:yyhk+zdm0
垣根「いつから、とか。聞いていいのか」

吹寄「分からない。分からない、の。最初はわたしは、本当にあいつのことが……でも、気づいたら。本当に、気づいたら」

垣根「だよなぁ、お前、確実にあいつに惚れてたはずなのになぁ。そりゃ分からねぇよ、俺の方見ててくれたなんてさぁ」

吹寄「うん。私もだから、困った。戸惑った。そもそも、その、私は今までこういうことには縁が無かったから」

垣根「それも意外だけどなぁ」

吹寄「あ、でも、その、今は」

垣根「ん、わぁってる。だってお前、いつものきつい口調が取れてるもんな」カッカッカ

吹寄「あ……うん」カァァァ

垣根「なんか新鮮だわ、噛み付いてこないお前って」

吹寄「悪かったわね、日頃は噛み付いてばかりで」

垣根「そういうつもりじゃねぇ、とは言わん。俺たち鈍感でバカな男にゃぁな、そんなもん逆効果なんだって。気づくはずねぇよそれで好きに思われてるなんてさぁ」ハァ

吹寄「……そう、よね」

垣根「……いつからか、は分からなくてもよ。なんかこう、確信したなにか?ってのはねぇの?」

吹寄「確信……そうね……」




吹寄「この服を、どう思う?」クイッ

401: 2011/08/10(水) 01:00:28.74 ID:yyhk+zdm0
垣根「お?最高だと思うぞ?言ったろ今朝」

吹寄「似合う?」

垣根「うん、そう思うぞ。って言ったろって」




吹寄「あいつが喜びそう、って?」

垣根「……あ」

吹寄「……割と凹んだ」

垣根「あー。うわぁーないわー俺。マジ、うわぁどん引くわ今朝の俺。すまんマジごめん」

吹寄「貴様は……お前、あー、垣根、は。前に言ったでしょう?服を選ぶときは」

垣根「一番その服を着て隣にいてぇやつの顔を思い浮かべろ、そいつの笑顔を」

吹寄「その服を喜んでくれる人の顔を。そうよね」

垣根「あぁ。俺たちデザイナーもまったく同じに考えるから、お前にそう言ったんだ」

吹寄「……これは、垣根が。一方通行の好みだって言って選んでくれた服だけど」

垣根「おぉ」

吹寄「私が今日この服を選ぶとき。組み合わせを考えたとき。メイクの一つ一つの工程で試行錯誤したとき。そんなとき私の頭に浮かんだ顔は」




吹寄「垣根、だったの」

垣根「……」

吹寄「垣根が呆然とする私の周りをクルクル回って、手に持ち切れないくらいの洋服を持ってくる。これとこれはいい、これは相性がよくない、そいうって何種類も着回しかたを教わる。ルージュの載せ方、マスカラの引き方、女の私より何倍も詳しくやってくれる。そんな時の、垣根の、顔。すごく……いい、笑顔」

垣根「……」

吹寄「私は。私はあいつより、垣根の顔を見たくなってた。この服で、このメイクで、喜んでほしいのは、本当に一緒にいたいのは、あんたなんだって。気づいた。確信したのは、じつはついさっき。ごめん、こんなに曖昧で」

垣根「いや、構わねぇ。気づかなかった俺が悪い……」

吹寄「ううん、あんたに何度も甘えたのは私だから。だから、私から、その。言う、ね。ちゃんと、自分から。ちゃんとした言葉で」

402: 2011/08/10(水) 01:03:07.09 ID:yyhk+zdm0





吹寄「垣根。垣根、帝督」








吹寄「わたしは。吹寄制理、は」









吹寄「あなたが好きです」








吹寄「あなたと、ずっと一緒にいたい」




吹寄「あなたの隣で、幸せでいたい」




吹寄「私を幸せにできるのは」








吹寄「他の誰でもなく、あなただから」

403: 2011/08/10(水) 01:09:26.56 ID:yyhk+zdm0
垣根「……」

吹寄「……」

垣根「……」ズズズッ

吹寄「……」ズズッ

垣根「……」サッ

吹寄「……ありがとう」コポコポコポ

垣根「……」

吹寄「……」










垣根「俺な、一回氏んでんだ」

405: 2011/08/10(水) 01:26:23.19 ID:yyhk+zdm0
吹寄「え?」

垣根「おお。俺が……元暗部だって話、まえにちろっとしたろ」

吹寄「うん……よく、分からなかったけれど」

垣根「そう、それでいいんだ。お前みたいに綺麗で優しい奴は、あんなところを知らなくていい。それでも、話す」

垣根「俺はその闇の中でも、最悪も最悪、下衆の中の下衆だった。路地裏を走る溝鼠どもも鼻を摘むような、汚くて穢れた奴だった」

垣根「んで、色々あって……お前にならいいか。あいつに、一方通行にぶっ殺された。まあ俺から仕掛けたから何も弁解できねぇけど」

吹寄「!?」

垣根「でもな、俺の能力知ってんだろ?お偉方は俺がただ氏ぬのを見過ごさなかった。あの甘くて優しい第一位が壊しそこねた俺の脳みそだけを回収して、俺は学園都市の科学技術で生き延びた。脳みそだけでな」

吹寄「……でも、今は?」

垣根「統括理事長っていうふざけ、てた奴がな?脳みそだった俺のデザインセンスに目をつけて、身体をくれた。この街はな、それが可能なクローン技術だってもってんだ。お前も知ってるだろ、第三位の妹達」

垣根「……気持ち悪いだろ?」

吹寄「そんなことはない」

垣根「無理すんなって。俺がお前の立場なら、今の話を聞いて引かないはずねぇ」

吹寄「……」

407: 2011/08/10(水) 01:39:02.85 ID:yyhk+zdm0
吹寄「びっくりは、した」

垣根「そりゃそうだろうな」

吹寄「でも、そんなの関係ない。あんたがどんな存在でも、過去になにがあっても、私は、あんたの」

垣根「そんなのは逃げだ、ふっきー。過去を無かったことになんかできねぇんだよ。特に俺たち、暗部の人間は、一生どこかに引け目を感じて生きてる。忘れられない、忘れちゃいけない、呪いみてぇなもんに囚われてる」

吹寄「そんな……そんなの!」


垣根「でも、でもな」

垣根「俺、生き返って。身体手に入れて。生きてる意味が分からなくなって。あいつと喧嘩して。前に進み方がわかって」

垣根「そんで……お前に、出会った」

吹寄「……うん」

垣根「俺の生きてる意味。俺の作った作品が、キラキラ輝くその瞬間、それを一番生み出せるお前に」

吹寄「……うん」

垣根「最初はそれを見れるから、だからお前に構ってた、ってのが、ある。でも、でもよ、考えたんだ俺。俺も、ついさっき。考えたんだよ」

垣根「お前とあいつが一緒になったら、って」

垣根「妙にむしゃくしゃした。現実味が帯びて初めて分かった、お前とあいつが引っ付いたら俺自身がどう思うのか、やっと分かった」

垣根「俺は……お前を、誰にも渡したくねぇ」

垣根「俺の作品で、最高の笑顔を見せてくれる、一緒に、喜びを分かち合っていい、そうしていたい、存在」


垣根「そんなお前を、どこの誰にも、どんなやつにも、渡したくねぇ」


垣根「だから  だから」

408: 2011/08/10(水) 01:41:24.66 ID:yyhk+zdm0
垣根「ふっきー、いいや、吹寄制理」




垣根「俺、氏ぬほど頑張る」





垣根「頑張るから」






垣根「昔の過ちなんか、未来への恐怖なんかぶっとばすくらい」







垣根「幸せでいれるように」







垣根「俺たちの最高の人生をデザインできるように」







垣根「だから」








垣根「お前が好きだ。垣根帝督は、お前のことを愛してる」









垣根「だから、よお」








垣根「ずっと隣で、笑っててくれるか?」

411: 2011/08/10(水) 01:51:17.90 ID:yyhk+zdm0
吹寄「……はい」

垣根「……そうか」

吹寄「……」グズッ

垣根「なんだよ、成功しても泣くのかよ」

吹寄「うるっさい!」ボロボロボロ

垣根「お前意外に泣き虫なんだな。こりゃ早急にいいハンカチ作ってやらねぇとなぁ」

グイッ 

吹寄「!?あ……」

垣根「とりあえず、はさ。ハンカチ代わりに、俺の胸使っとけ」

吹寄「うん……うん……」グイッ ズズッ

垣根「おお、見ろよ。夕日滅茶苦茶綺麗だ。お前にゃ負けるけど」ハハハ

吹寄「……ありがと」モゴモゴ

垣根「おおう、そんな反応もまた新鮮~~」

吹寄「……ありがとう、垣根。ありがとう、今まで。これからも、色々、あるだろうけど」モゴモゴ

垣根「そうさなぁ、鈍感な俺をふっきーが何回どつくことになるやら……ってなんだよ俺たちはせっかくこういう関係になれたのにさぁ」

吹寄「……呼び名の、こと?」グイッ

垣根「上目遣いのアングルのお前の破壊力すさまじい」ヤバイ

吹寄「……惚れ直したか」フフン

垣根「おぉ……あー」




垣根「制理。よろしくな、これから」ニカッ

吹寄「うん……帝督!」ニコッ

415: 2011/08/10(水) 02:05:43.82 ID:yyhk+zdm0
絹旗「超よがっだですねええええ吹寄さんんんん」グズッグズッ ガサッ

木原「おもわず俺たちの様子を挟む暇が無いくらいの真剣さだったな」カシャンカシャン ガサッ

百合子「せいりンおめでとう!やったねせいりン!」ピョンピョン ガサッ

一方通行「お前らこンなとこから言っても意味ねェって……」ガサッ

一方通行「しっかしまァ……ほンと、めでてェな」ニカッ

百合子「笑ったあっくン可愛い!」エヘヘー

一方通行「お前のが穣倍可愛いぞォ」ワッシワッシ

百合子「!!あわああわわわ!あっくンに褒められ、えへ、えへへへへへェ」ニッコニッコ

木原「俺の役目だったのにちくしょう」カシャンカシャン

絹旗「ああいうのは超たまに言うからいいんですよ木原のおっさん」チーン

一方通行「さァてっと、お前らそろそろあいつらにネタ晴らししてやっかァ……?」






一方通行「超高性能カメラ&マイクで告白の全模様激写、録画、HD保存済みだってことをよォ」カカカカカ

絹旗「お二人の式のときに超流してやりましょうか」クスクスクス

木原「そりゃいいな、存分に笑ってやらねぇと」カシャンカシャン

百合子「えへへ!よかった!みンな『めっちゃ幸せ』!だね!」ピョンピョン

一方通行「おォ。さァてと、そうときまったらアレで、出て行くかァ」カチッ





吹寄「て、帝督……その、いい雰囲気、だな」ドキドキ

垣根「制理……」ドキドキドキドキドキドキ

吹寄「……っ!」目閉じ ドキドキドキ

垣根「っ!」ドキドキドキドキドキドキバックバックバックバック







一方通行「エンダアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」※裏声

木原「イヤァアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」カシャンカシャン

絹旗「ウィルオオオオオルウェイズラアアブユウウウウウウウウ!!!!」

百合子「フゥウウウッッフゥウウウウウウウウウウ!!!!」




吹寄「!?!?!?」

垣根「!?!?!?!?!?!?!?!?」バックバックドキドキドキドキバックバック






一方通行・赤裸々日記

とある天才デザイナーとの出会いと、そいつとそいつの恋人について

執筆完了!!

419: 2011/08/10(水) 02:15:48.68 ID:yyhk+zdm0
そんなこんなでこれにて垣根編終了です

いやぁ、よかった、よか、よ、爆ぜろ垣根粉みじんになれ

あの百合子か浜壺かの安価は、浜壺になった場合は一方さんが最終的にせいりんの下に駆けつけ、
一方さんに垣根への気持ちを聞いてもらう、という手はずになってました

吹寄の片思いで、垣根は少しだけそれに気づいている感じで終わる、か、カップル成立になるか、はあそこが分かれ道でした
今回の√はあくまで垣根編でしたので、吹寄は一方さんと進展する道は用意していませんでした、すみません

その代わりといってはなんですが精一杯メロドラマな感じで告白の演出をしてみましたが、どうだったでしょうか

お楽しみいただけたら幸いです


はてさて、次回以降はなにが日記に綴られますやら

期待せずにお待ちください

本日もレスの数々&安価へのご参加大変ありがとうございました、楽しかったです

あ、カッキーの翼には前もって淹れたホワイトモカを溜めてるだけですので念のため


ここまでは、少し霧の深い鹿児島の片田舎からお送りしました

それではまた

えんだああああああ!

ってことで

次回もどうぞ、よしなに

456: 2011/08/11(木) 01:47:12.34 ID:cA+j8i330

それでは、扱いは本編ということで

垣根編後日談『祝福の席』です

夜中ですが、どうぞよしなに

459: 2011/08/11(木) 02:09:47.99 ID:cA+j8i330
上条「えぇぇぇぇ!!!ただいまより!!!垣根&吹寄!!祝!!カップル成立パーティーを始めまぁぁぁぁす!!!!」

ワーーーーー!!!

上条「それでは!急遽だったにも関わらずこの世界最大規模の文化会館『アクセラホール made in D・M・カッキー』をの使用許可を出して会場を確保してくれました!!星野黒男さんより乾杯の挨拶を!!!!」

ワーーー! キャーーーー!  巨人ファンーーーー!!!       偽名ーーーーー!!!

アレイスター星野「垣根帝督はワシg」

百合子「みンなせいりンとカッキーにかンぱァァァァい!!!!」

かんぱ~~~~~~~~い!!!!!!! おめでとーーーーー!!パチパチパチパチパチ

垣根「あーーー。どうも」

吹寄「あいつの親友全員……よくもまぁこんな夜中に」ハァ

アレイスター星野「……お約束、か」フフフフフ

百合子「ごめンね『金髪微笑野郎』星野。あっくンが、百合子が言ってやるべきって!ダメだっだかなァ」シュン

アレイスター星野「いやいや百合子嬢、すばらしいタイミングだったよ。お約束が織り成す様式美は素晴らしい」フフフフフフフフフ

百合子「?よくわかンないけど星野が楽しいならいいやっ!!」

垣根「ってかよ……なんでこんな大事になってんだ?」

吹寄「本当よ……ただでさえその、そうなった直後にあの四人に知られただけでも恥ずかしかったのに」

一方通行「いやァな?てめェの自分だけの現実に滅茶苦茶影響がありそうな事柄だこりゃいけねェと思って星野に連絡したらな?なし崩し的にな?」

垣根「本心は?」

一方通行「星野ならどうにかしてくれると思ってましたあいつ超便利俺の親友マジ有能」フフン

アレイスター星野「やめてくれよ恥ずかしい」

垣根「っこっちゃお前の万倍恥ずかしいわボケこら」

一方通行「いやァ、垣根。お前の恥ずかしい席はこンなもンじゃねェぜェ?」



上条「さてそれではプログラムの一つ目に行っちゃいますのことよー!スクリーンに注目!」



垣根「なんだおい、何が始まるんだよ」

一方通行「超感動作品だ。なァ絹旗ちゃァン」

絹旗「えぇ!超第一位!!なにせ!!この私編集ですからね!!」ワクワク

吹寄「……あぁぁ私なんか分かった帰りたい帰りたい帰りたい」ウワァァァァァ

垣根「え?は?なんだよ制理分かったのかよ一体……」




『二人の恋はホワイトモカの味     監修:超A級C級映画評論家 絹旗最愛』



垣根「」

吹寄「」

460: 2011/08/11(木) 02:25:59.17 ID:cA+j8i330
『――――ホワイトモカで構わねぇよな?ふっきー?』

麦野「ドヤ顔だし」プックク

御坂「カメラからみたら後ろからばれないようにこっそりこっそり近づいていってるの見えてたからすごいシュールよね」ププッ


吹寄「帝督は、私が電話をかけたときにはもう後ろにいたのか……」

垣根「いや、その、どうやって声かけるか滅茶苦茶悩んでてその、羽占いしてたら……」


絹旗「乙女ですかwww垣根のアホ超ウケますwwww」

ドッ

垣根「は、はぁぁぁ!?!?今の俺たちの会話も会場聞こえてんのかよ!?!?」

一方通行「垂れ流しなンでェ、じゃんじゃんコメントしちゃってくださァい」ニヤニヤ



『―――お代わりはこっから出るから、好きにいれろな?』翼ヒョイッ


フレ「真面目な話してるのに!!結局空気読めてない!!」バンバンッ


『まじめに』


ンダ「案の定怒られてるって訳よ!!!」ヒーヒー!!


吹寄「……そういえば、何時言ったっけ。ホワイトモカが好きって」

垣根「聞いてはねぇな。お前がコーヒーも飲めるようになりてぇってんで色々飲み試し会した時に、一番良い顔してたのが……」


浜面「ひゅーひゅー色男!!彼女の些細な変化も見逃しませんってか!!」


垣根「んな!う、うっせぇバカ面!!!あん時は別に、そんな風には!!」


吹寄「そんな風には?」

垣根「……思ってた、の、かも、です」ハイ

吹寄「……ありがと」



ひゅーーーーー!!!キャラ違いますのことよーーーーー!!!


吹寄「うるっさい!!!上条は後で潰す!!!」

上条「な、なんで上条さんだけなんですかぁぁぁ!?!?」

461: 2011/08/11(木) 02:39:02.27 ID:cA+j8i330
『―――あいつが喜びそうって?』


佐天「そんなこと言ったんだ」ウワァ

初春「さすがクズムシですね彼女さんが可愛そうです」ウワァ


吹寄「うわぁ~」ニヤニヤ

垣根「やめてやめて反省してるから制理その意地悪い顔おやめください」

吹寄「いやよ。一生根に持ってやろうっと」フフフ

垣根「そいじゃ俺は一生反省しっぱなかよちくしょう」


神裂「そろそろ砂糖を吐きそうですね」アマアマダナァ

白井「わたくしなんて甘すぎて氷砂糖が口からでてひまふの」コロコロ

一方通行「どっから持ってきた」


『―――垣根、だったの』

グスッ

    グスッ


垣根「お、おう?なんだか、会場が雰囲気変に……」

吹寄「」ボタボタボタ

垣根「うぉおおおう!?!?制理!?!?ど、どしたよおい!?!?!?」

吹寄「だっでぇ、あの時、ほんとは、怖くてぇ」ボダボダボダ

垣根「あぁあぁ泣くな泣くなもう」ヨシヨシ

462: 2011/08/11(木) 02:57:25.56 ID:cA+j8i330
『――――俺な、ずっと悪やってたンだ』裏声

グスッ  グスッ

20000号「タイトルあんなだったから、ちくしょう、漏れ油断してましたよぉ」ボロボロ

オルソラ「素敵なお話しでございますねー」ウルウル



一方通行「暗部のくだりは俺がアテレコしたかんな」ヒソヒソ

垣根「あんがとよ……お前万能すぎだろ」




『―制理。よろしくな、これから』

『―――うん……帝督!』

カメラがマグカップへ

ナレーション:二人の恋は超何色なのでしょう

ナレーション:そう、きっとこのホワイトモカのように真っ白なのです

ナレーション:最初からこんな風に甘い甘いわけでなく

ナレーション:苦しいことも悲しいことも乗り越えて結ばれた二人の恋は

ナレーション:きっと真っ白で。これからの二人の色に染まっていくのでしょう

ナレーション:キャンパスのように、雪のように

ナレーション:このホワイトモカのように


ホイップがハート模様に


ナレーション:二人の恋は、ホワイトモカの味





一方通行「エンダアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」裏声

全員「イヤアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

垣根・吹寄「」ビクッ

一方通行「ウィルオオオオオルウェイズラアアブユウウウウウウウウ!!!!」 裏声

全員「フゥウウウッッフゥウウウウウウウウウウ!!!!」



絹旗「超よかったですね!!!タイトルとか最後とか!!ナレーションとか超よかったですね!!!!」パチパチパチパチ


全員「……(あれがなければもう少し感動できたのになぁ)」ソウダネー

463: 2011/08/11(木) 03:10:41.09 ID:cA+j8i330
上条「いやぁいいもの見せてもらいましたご両人!!みなさんもう一度拍手!!!」



ワーーーーーー!!甘いわーーーーー!!!!糖尿病なるわーーー!!!キャラ違うーーーー!!

パチパチパチパチパチパチパチパチパチ

垣根「……何だよこの公開処刑はっずぅ」カァァァァ

吹寄「改めてみると、私達かなり恥ずかしいことを」カァァァァ

垣根「でもま……祝われるのは、悪くないか」

吹寄「うん……それもこんなに、たくさんの人たちに」


上条「おぉおおおっと二人ともいい雰囲気になったきましたよおおお!これは、あれいっちゃいますかみなさぁぁあん!」


垣根「んな!?な、なんだよお前らまさか、あ、あのコールしようってんじゃねぇだろうな!?!?お、おれはごめんだぞこら!!!最初が、こんな衆目に晒されてなんざ……」

吹寄「……帝督。たぶん帝督が思ってることをやろとしてるんじゃないと思う……だって」







吹寄「みんな、コーヒー淹れ始めた」

コポコポコポコポコポコポコポコポコポコポ…………

垣根「」

464: 2011/08/11(木) 03:25:48.39 ID:cA+j8i330
佐天「はいはーい、吹寄さんはこちらにどうぞー」

初春「巻き込まれたら悲惨ですからねー」

吹寄「あ、うん……帝督、あの、が、頑張れ」グッ

垣根「な!?!?!?お、おいおいおいおいおい待て待て待て待て!!!ど、どういうこったこれはなんで……うおおぉぉおお!?!?イスから拘束具だとおおお!?!?!?」

一方通行「ハスキー原の作だ」

木原「いやぁ百合子の骨組みと同じ素材用意すんのにちっと苦労したぜマジで」カシャンカシャン

百合子「百合子が踏んでも壊れない!すっげェかっけェイスなンだもンね!お父さン!」ピョンピョン

垣根「技術の無駄遣いにも程があんだろがあああああ!!」


上条「えーでは!みなさんのラブコメ見せ付けてんじゃねぇよ感がMAXになったところで改めまして乾杯のしなおしとしまして!長年垣根と共に女性陣から虐げられていたことを嘆いていた同士!フィアンマくんに音頭をとってもらいましょう!」

ワーーー!!板前ーーーーーー!!俺様ーーーーーー!!


フィアンマ「垣根、おめでとう」ヨッ、ット

垣根「もうちっと普通に祝えただろってなんだお前のマグカップでっけええええええ!?!?」

フィアンマ「なにを言っている?貴様のところから出ているバケツサイズマグであろうが」

垣根「あああああそういやそんなもん作ったっけちくしょうなりふり構わず注文受けてたあの頃の俺のばかああああああ!!!」

フィアンマ「俺様にも、それなりの間貴様と過ごした情がある。だから一思いにやってやろうではないか。全身全霊を持って……」グググッ ガシッ

垣根「ちょ、ま、やめ、その手で持つのは、それでぶっかけるのは止めろおおおおおおおおああああああああ!!!」



フィアンマ「そおおおおおおおおおいっっっっ!!!!!」ブワッ ドッガバッシャアアアアアアアアアアアアアアア

垣根「あっつあtっつあああああああぶぶぶぶぶぶああっつあああぶぶぶ」

上条「それじゃぁ皆さんもいってみましょー!そぉおおい!!!」

そぉおおおい!!

垣根「まってマジこれ尋常じゃああああっつああたっbbbbぶぶぶっぶあっつああぁっぁああああ!!」




吹寄「……なんなのこれ」

芳川「まぁお約束だしいいじゃない」

吹寄「……芳川さんは参加しないんですか?」

芳川「私のコーヒーはあの子専用だから、ね」フフッ

465: 2011/08/11(木) 03:39:28.17 ID:cA+j8i330
バッシャアアアア  

   ギャアアアアア!!!

バッシャシャシャシャシャーーー


     アアアアツアアアアアアア!!!

ワーーーーー!!        ワーーーーー!!

   ワーーーーー!!!!


おめでとー!!!!

    二人ともおめでとーーーーー!!!








466: 2011/08/11(木) 03:50:47.95 ID:cA+j8i330
第七学区・とある帰り道

垣根「酷い目にあった……」フラフラ

吹寄「大丈夫か?どこかで休む?」

垣根「な、いやいやそん、な!ま、まだ早ぇわバカ野郎!」

吹寄「は、はぁぁ!?」

垣根「実際に出来てみてわかったけど、あんな展開ありえねぇ!そんな、付き合ったそのそのその日、なんざそんなああああありえ」ワタワタ

吹寄「あ……ち、ちっがあああう!!!そういう意味で言ってるんじゃ……私だってそんな!そんなの心の準備が!そ、その辺りのベンチにでも座って休憩するかって聞いたのよ!!!」

垣根「へ?あ、あぁ、そうな。ベンチ、ベンチはいいもんだ。座るスペースしかねぇし」ベンチサイコー

吹寄「そ、そうよベンチは良い奴よ誰でも座っていいし、た、タダだし」ベンチサイコー

垣根「~~~~っ!!ほら、あ、あったぞベンチ!!」ベンチベンリー

吹寄「~~~っ!ほ、ほんとね!座ろう、座りましょう!」ベンチサッスガー

ストン  ストッ

470: 2011/08/11(木) 04:15:54.29 ID:cA+j8i330
垣根「……あいつら、笑ってたなぁ」

吹寄「そうね。何割かは、その、呆れてたりとかだったけど」

垣根「あー、バカだったなぁ俺。もう色々、ほんっと昨日までの俺ぶん殴りてぇ」

吹寄「そ、そこまで言わなくても……来てくれたときの帝督、かっこよかった、し」

垣根「……お前にそう思ってもらえてるなら、いいや」

吹寄「うん」

垣根「……」

吹寄「……」

垣根「俺たちが仲良くしてんのをみて、あいつらが笑ってる。そういうのって、いいな。今日分かった、お前といて幸せなのは俺だけじゃねぇんだって。俺たちのダチも、一緒になって喜んでくれる。そういう関係って、すっげぇな。すっげぇよな」

吹寄「……当事者なのに、なによ他人事みたいに」プッ

垣根「いやいやさ、実感ねぇんだってそんな……みんなと喜び合うなんて、男共とバカやってるのも楽しかったけど、そこまでは感じられなかったし。氏ぬ前なんて、そんなもんどこか違う世界のことだと思ってたから」

吹寄「そうか」

垣根「ん……」クァ

吹寄「眠いのか?」

垣根「んー……そういや三日、いや四日寝てないんだった思い出しふぁ」フアー

吹寄「四日!?!?そんな、じゃ、じゃあ私が帝督の家行ってからずっと!?!?」

垣根「そだな……お前が着た新作の手直ししてたら、もっといい案が次々に……あー、俺の睡眠の平安は、お前といっしょだとうばわれるのかもしれ、ねぇ」フーアーーーーー

吹寄「……だったら」

グイッ ポフン

垣根「お、おお?」

吹寄「……膝、貸してあげる。……睡眠の幸せだって、あげられるんだから、な」フンッ

垣根「おぉお、こりゃいい……拗ねてる制理やばい……かわ……」クテッ

吹寄「……い、言い切ってから寝なさいよ」

垣根「……」スー


吹寄「……本当に眠かったんだ」

吹寄「なのに一日中、私を探してた?」

吹寄「自分で言うのも、なんだけど。あんなに煮え切らなくて、困らせたのに」

吹寄「……」


ギュッ

吹寄「……」

垣根「……ん」スー ニカッ

吹寄「……あんたのが、可愛いわよ」ナデナデ

471: 2011/08/11(木) 04:31:12.05 ID:cA+j8i330






「……信じられないくらい緩んでる」




「今なら私の能力も通用しちゃうんじゃないかしら?」





「……」





「確かめて、みましょうか」






「取り合ってくれなかったけど……ひょっとしたら、今なら」









吹寄「……」ナデナデ

垣根「」スーー





「隣、いい?」


吹寄「え!?!?あ、どう……あああ狭いですね!つめますから」ズリッ


「ありがとう」

吹寄「いえ……(他にもベンチあるのになんでここに?)」

「あなたたち恋人同士?いいわね」

吹寄「あ、その、うん。あなたは?」

「わたし?そうね……今は、女医をしてるの。この近くの精神科で」

吹寄「へぇ……学生かと思った」

「年齢不詳ってことでお願い」

473: 2011/08/11(木) 04:43:25.46 ID:cA+j8i330
「言いよどんだってことは、まだ日が浅いの?付き合いだして」

吹寄「……えぇ。今日、あ、昨日か。お互いに、告白して」

吹寄「(あ、あれ?何でだろう、会ってまだ一分も経ってないのに、なんだかこの人)」

「へぇ、詳しく教えてよ。興味あるな、私はあんまり恋愛ってしてこなかったから」

吹寄「あ、うん。最初はね……」

吹寄「(なんか、すごく話しやすい……?まるで前から、昔からの相談相手、みたいに)」









「そう。それじゃあ最初はこの人の友達を」

吹寄「うん、っでもそれで」








「ふーん、そんな話を」

吹寄「そう。その言葉はずっと覚えてた。だから」








「で、この人に告白して、された、わけね」

吹寄「……うん」



「……」

474: 2011/08/11(木) 05:02:47.68 ID:cA+j8i330
「あなた、不安じゃないの?」

吹寄「……え?」

「あなた、その彼に彼の親友から乗り換えた、ってことでしょう?本当にその人のことが好き?勘違いだとは、一時の気の迷いで、本当はその親友の方が好きだったんじゃと気づく時が来ないかって、不安じゃない?」

吹寄「……それは」

「その人もよ。あなたが親友のことをずうっと好きだったって知ってるのに、いざ自分の恋人になったからって、本当に信用できるのかしら。いつかあっちの方に戻るんじゃないのかって、不安にならないのかしら」

吹寄「……それは」






吹寄「それは、ない。ありえない。私も、帝督も」

「……ハッキリ言うのね。もっと悩むかと思った」

吹寄「もう悩んだ後だから、かな」クスッ

吹寄「私はもう知ってる。こいつと、あいつは全然違うって」

「……あなたが好きになった二人なのに?」

吹寄「……そもそもその『好き』が、この二人で違ったのよ私の中で」

「……!  好きなんて、それだけで一種類でしょう?」

吹寄「ううん」フリフリ

475: 2011/08/11(木) 05:18:02.00 ID:cA+j8i330
吹寄「わたしはあいつに、助けられたことがある。学力で覆せない能力者の壁に悩んでた私を慰めてくれた。頼りにして良いって言ってくれた。私は人から頼りにされることはあっても……頼ることは、したことがなかったから。だから好きになった。頼りにしたいって、守ってほしい、って。……あこがれてたのよ、あいつに」

吹寄「でも。っはは、こいつはね」

吹寄「一緒に頑張ろうって言ってくれた」

吹寄「頼りにしろでもなく、頼りにしてる、でもなくて。『俺はいつかあいつぶっ頃すんだ!だからふっきー!お前はいつかあいつを堕とす!それまで頑張ろうな!』だって。なによその矛盾、って思ったけど、こいつ真剣なんだもん」

吹寄「あんなに強いのに……こいつには守られたいじゃなくて。守ってあげたいって思った」

吹寄「こいつの、帝督の笑顔、隣でみていたいって」

吹寄「一緒にいて、笑顔になれる人。ただの憧れじゃなくて、本当に大切な人」

吹寄「それに気づいたの。気づかせてくれたのは、そいつの妹なんだからまたややこしいんだけど」

吹寄「だから、私はもう迷いはない」

吹寄「この人が好き。この人だけが好き」

吹寄「この先私がどんな人に出会ったとしても、これだけは変わらない」




吹寄「私の心は、この人だけのものだから」



キンッ

「!!」ビクッ

吹寄「って、あ。ごめんね、こんな話、初対面のあなたに」アセアセ

「……ううん、いいの。聞いたのは私からだし」

吹寄「でもこんな、長い話につき合わせてほんと……」




「(……心の距離を戻された。それに、もう干渉できそうにない)」

「(この子は、確実に無能力者のはずなのに。自己現実が、私の能力の干渉を遮断してる)」

「(……ふふふ)」





「二人の絆はレベル5級、ってことかしら」


吹寄「そ、そんな、恥ずかしいってば」カァァァ

476: 2011/08/11(木) 05:34:06.20 ID:cA+j8i330
「さて、そろそろ私は帰るわね。馴れ初めも聞けたし」

「(結局、これだけ緩んでいても彼のこの子に対する心の距離には一切干渉できなかったし)」

吹寄「そう?なんだかごめん、私が喋ってばかりで」

「いいんだってば。それじゃ……」

垣根「うん……ふあ、ああ」ノビー

吹寄「あ、起きた?」

「!」

垣根「おー、めっちゃくちゃよく眠れたー。お前の膝やばい、商品にしたい、俺が全部買い占めるけど」

吹寄「意味ないじゃない」

垣根「ったりめぇだ俺意外にこの感触は……あぁ?」

「……」

垣根「誰かいんのか?目ぇ下にしてたせいで、よく……」ショボショボ




「(!干渉、出来ている……彼女との距離は無理だけど、私との距離は)」

「(今なら!今……な、ら)」

「(……っははは)」

「(……現状維持か、遠ざけることしか干渉不可、か)」

「(もう彼女意外は眼中にない、そういうことね。垣根帝督)」

「(そう……そう、あなたも彼女を選んだんだものね)」

「(それなら、私にできるのは)」





垣根「あー、あんた見たことあんぞ。あれだ、この辺にある精神科の腕の良い女医さんだろ、テレビで見た」

吹寄「へぇ、本当に有名なんだ」

「そうよ、あなたたちもなにかあったらいらっしゃい」ニコッ

478: 2011/08/11(木) 05:52:43.89 ID:cA+j8i330
垣根「絶賛恋の病です」

吹寄「う、うるさい!」バシッ

「結ばれたなら、病は終わったんじゃない?聞いたわ、馴れ初め」

垣根「おま、制理、そんなだれかれ構わずなぁ!」

吹寄「ち、ちがう!なんだかこの人と話していたら、気づいたら!」

垣根「へぇ、さすが精神科……ってか?」ハッ

「えぇ、そんなところ(もう戻った?まったくレベル5の自己現実強固すぎよ)」

吹寄「話を聞くことが多いのね……な、なによ帝督、なんで私を引っ張るの」

垣根「いやぁ、ちょっとお前よりすぎだろそのねぇちゃんが狭そうだっての」ジリジリ

「(まぁこの人も馬鹿じゃないし、起きぬけの受け答えを平穏に過ごした以上は騒いだりしないわよね)」

「いいのいいの、私は丁度帰るところだったから」スクッ

垣根「……そうか。こんな時間に、なんの用事だったんだぁ?女医さんよぉ?」

「……少し、表の空気でも吸おうと思って」

垣根「あんたのいるところは悪いのかよ、空気」

「えぇ、カッキー製の換気扇でもつけた方がいいのかしら」

垣根「んなもん無駄だろ。さっさとそんなとこから出てった方が、絶対にマシだと思うがな」

吹寄「そう?帝督の作ったものなら、きっとこの人の病院もなんとかなるんじゃない?」

垣根「いいや、俺がどうしようが変わらないさ。何度でも、言ってやるがな」

「……そ。期待はしていなかったけど、ね」





「祝福するわ、お二人とも。こんな席でなんだけど。お二人の門出、祝わせて頂戴」

吹寄「か、門出って、その、私達はつ、付き合いだしただけであって」

垣根「……おぉ。こっから先なにがあっても、離さねぇよ」ギュッ

吹寄「んな!?ちょ、帝、帝督、そんな後ろ、やめ」

「……それじゃ」スッ

吹寄「あ、待って!あなたの病院はなんていうところなの!?」

「……」




「心理定規(メジャーハート)精神病院」




心理定規「人と人との心の距離に疲れた人が来るところ。あなたたちには関係ないから、もう会うこともないでしょうね」

479: 2011/08/11(木) 06:07:07.35 ID:cA+j8i330
心理定規「あーあ、垣根帝督も獲得できなかった、か」

心理定規「どうしようかな……もう元暗部で、声をかけられそうなの、は……」




心理定規「……あらあら、ひょっとして囲まれてたりするの?」





「てめェか、元暗部の人間に連絡とってる奴ってのは」

「っばかみてーな真似してるそうじゃないさ」

「なんで表の人たちを引きずり込もうとするわけ!?」

「お二方から目を離さずにいて正解でしたの」




心理定規「……誰だかわからないけど、早く出てきたら?」

心理定規「でもまぁ、姿を現した時点であなたたちの負けかもしれないけれど」

心理定規「知ってる?わたしの能力は人の心の距離を操るの」

心理定規「実戦では役に立たないなんていわれてたけど、今の私なら……レベル5より下になら、無血必勝できちゃうん、だか、r」



一方通行「……」

麦野「……」

御坂「……」

白井「……」


心理定規「……全員て」ダラダラダラダラダラ

480: 2011/08/11(木) 06:23:43.65 ID:cA+j8i330
一方通行「レベル5第一位の一方通行でェす」

麦野「レベル5第四位の原子崩し。最近第三位くれぇに上がったんじゃないかともっぱら噂だにゃーん」

御坂「ちょっとふざけんじゃないわよ。わ・た・し・が!第三位の超電磁砲!」

白井「若輩ですがレベル5入りいたしました、神出鬼没<ノーボーダー>の風紀委員ですの!」キリッ


心理定規「……いやいやないわあなたたちここはこう私は追っ手を振り切って優雅に逃げるところでしょ心理ちゃんマジ小悪魔マジ不憫お家においでよ養うよって言われるところでしょ」ダラダラダラ

一方通行「不憫なことになるのは当たってますけどねェ」カチッ

心理定規「ちょっとまって待ってってば最初に手紙出していらいあなたには接触してないじゃないいいじゃないなによなにが気に入らないのよ!!」

一方通行「ったりめェだろうがこのクズが……元暗部の人間に、声かけて」ワナワナワナ








一方通行「暗部のドロドロ人間関係の下に芽生えた男同士の友情についての薄い本を出すからインタビューさせろなンてアホな誘いにィィィィィィィ!!!!誰が乗るかバカがァァァァァァァァああああああァァァァァァァァァァァァァァァあああああああ!!!!!!!」ゾワァァァァ

麦野「浜面と半蔵のキモい絡みコラなんざ送ってきやがってよおおおおおおお!!!!目ぇ腐らせるつもりかてめえええええええええ!!!せめて美形どうしにしろやあああああああああああ!!!」

御坂「どうしてノーマルの人を引き込もうとしてるのよあんたたちわああああああ!!!!!自分達の趣味を他人に押し付けちゃいけないっていうのが!!!貴腐人たる誇りd」

一方通行「ちょっとづつ怒るとこ違うンだよてめェらもォォォォォォォ!!!!ンで超電磁砲はどの口が誇りとか言ってンだてめェェェェェェェェェェェェェクソがァァァァァァァァァァァァァ!!!」

心理定規「送った使者を第一位がボッコボコにしくさったから、仕方なく垣根帝督に何度も交渉を……」

一方通行「なァァァァァァンで俺の次があいつなンですかァァァァって答えなくていいいいいいい!!!答えは聞かねェェェェ胸にそっと閉まって」

心理定規「一×垣最高でしょうが!!!!」バーン

一方通行「聞かねェェェェっつってンだろォォォォォォォ!!!!!!開き直るなてめェェェェェェ!!!」

白井「とりあえずあなたのしていることは十分迷惑防止なんちゃらのあれに引っかかってるような気がやんごとなくありますの。拘束させていただきますの」キリッ

一方通行「ありがとう黒子マジありがとうお前だけが良心だこの空間で」

麦野「……残念だけど、実際は垣根が左側みたいよ」ボソッ

心理定規「な!?そ、そん、な」ガクッ

一方通行「なァァァァァとち狂ったことぬかしてンだてめェェェェェむぎのォォォォォォ!!」

御坂「黒子!確保!」

白井「ですの!」ヒュンッ

心理定規「っく、負けたわ、レベル5……」

一方通行「全然勝った気しねェよもうやだなにこれなンだこれもォォォォォォ!!!助けて闇咲くゥゥゥゥゥゥン!!!!」ウガァァァアァァァァァァァ!!!


483: 2011/08/11(木) 06:44:55.95 ID:cA+j8i330
吹寄「ねぇ、帝督」テクテク

垣根「なんだ?」テクテク

吹寄「空、明るくなってきた」テクテク

垣根「あー、そな。白んできてる。ほんと寝すぎだ俺……ってかあいつらが夜中まで騒ぎすぎ」

吹寄「そうね。白んで。白……ップ」プルプル

垣根「……ップ。おま、ホワイトモカ色思い出してんじゃねぇよ」プルプル

吹寄「いやあれは、あれはない。もうなんだかあれも含めて、一生忘れられないと思う、あのこと。あの、告白のこと」

垣根「俺も俺も。まぁなんだかんだ、俺たちっぽいのかもな、ホワイトモカ」アッハッハ

吹寄「……まだある?」

垣根「お?チョイ待て」バサッ

垣根「あとそれぞれ一杯分、ってとこか」

吹寄「……丁度いまなら、あの公園から朝日が見える」

垣根「……っはは、真っ白な朝日がか」

吹寄「……みんなで騒がしくもよかったけど。二人で、その、もう一回。祝福、しよう?」

垣根「……仰せのままに」


バサッ!!!

垣根「それじゃ、行きますか。ベンチに」

吹寄「まだ引きずるの……はいはい、ベンチサイコー」

垣根「おぉ。俺たちの」



垣根「二人だけの、祝福の席に」

吹寄「……どこまでだって。あんたと二人なら」





垣根編後日談『祝福の席』 終

485: 2011/08/11(木) 06:53:37.41 ID:cA+j8i330
そんなこんなで、これにて後日談も含めた垣根編の全てが終了です

いやあ、長かった。思えば二冊目に入ってから垣根の話しかしてません

それだけ>>1的にも前々からやりたくてしかたがなかった話ではあった故ですが

告白までの流れで説明しきれていなかった、吹寄の一方さんに対する本当の気持ちをこういった形で語らせました

心理定規さん便利。でももう二度と出ませんマジで。出しようがないので

はてさてこんな夜中から夜明けまでお付き合いありがとうございました

レスの数々どうもです。楽しかったです

なんだか所々駆け足すぎたと反省しますが、書ききった、と思います



それでは、次回は本編を昼過ぎか夕刻より

マジだぜ。だって>>1これから家出るかんね。えへへ


ここまでは。ホワイトモカって実は結構茶色なんだよとはあまり関係ない白んだ空の鹿児島からお送りしました

それではまた次回


どうぞよしなにお願いします


一方通行「赤裸々日記…・・・ふざけてンだろ」芳川「いたってまじめに二冊目よ」【後編】


引用: 一方通行「赤裸々日記…・・・ふざけてンだろ」芳川「いたってまじめに二冊目よ」