1: 2011/06/27(月) 00:56:37.55 ID:Ai7p28N+0
雪女「いかがですか?」

男(……新手の訪問販売か?)

雪女「冷房いらずの快適な夏をお届けまします」

男(もしやかしてデリヘルの押し売り!?……どうしよう困っちゃったな///)

雪女「しかも今なら大変お得です」

男「そうなんですか」

雪女「この場でご契約していただければ一ヶ月間タダです」

男「タダ!?」
ふらいんぐうぃっち(13) (週刊少年マガジンコミックス)

5: 2011/06/27(月) 00:59:18.51 ID:Ai7p28N+0
男(一ヶ月間汗まみれになりながら、かわいい女の子とくんずほぐれつ!)

雪女「お顔が赤いですね。大丈夫ですか?」ピトッ

男(嗚呼……手が冷たくて気持ちいい……)

雪女「いかがなさいますか、男さん」

男「け、契約します!」

雪女「畏まりました。これからよろしくお願いしますね」

9: 2011/06/27(月) 01:04:32.11 ID:Ai7p28N+0
男「狭い部屋ですがどうぞ……」

雪女「いえ、おかいまなく」キョロキョロ

男(とりあえず、布団しこうかな!待てよ……まずはシャワーか?)

雪女「男さん、この部屋は大変暑いので冷房をつけていただきたいのですが」

男「いいけど、君は雪女って設定じゃなかった?」

雪女「雪女だからこそです。この暑さは耐えられません」

男「……さっき冷房いらずで云々言ってたじゃないか」

雪女「……」

男「別に雪女だって嘘つかなくてもいいのに」

雪女「ヒュ~」ビュォオオ

男「ぎゃー!吹雪いてる!家の中で遭難する!」

10: 2011/06/27(月) 01:08:26.95 ID:Ai7p28N+0
雪女「無駄な妖力を使わせないでください」

男(部屋ん中が一瞬で真冬に……ほ、本物の雪女!?)

雪女「さぁ、冷房をつけましょう」

男「ちょ!」

雪女「なんです?」

男「君が雪女ってことは分かったけど、さっきの契約内容と違うじゃん!」

雪女「そうでしたか?」

男「冷房いらずっていったじゃん!」

雪女「……?」

男「かわいく首傾げてもだめだよ!」

雪女「ヒュ~」ビュォオオ

男「やめて!吹雪だめ!氏ぬ!」

14: 2011/06/27(月) 01:14:19.27 ID:Ai7p28N+0
雪女「男さん大変です」

男「な、なに?」

雪女「この冷房温度が18℃以下になりません」

男「電気代馬鹿にならないからやめてほしいんだけど」

雪女「このままでは溶けてしまいます」

男「とりあえずこれあげるから我慢してください」

雪女「氷菓子ですか?」

男「ガリガリ君。冷たくておいしいよ」

雪女「……これはいいものですね」

男「気に入ってくれて嬉しいよ」

16: 2011/06/27(月) 01:17:41.26 ID:Ai7p28N+0
雪女「男さん男さん」

男「今度はなに?」

雪女「ガリガリさんが食べたいです」

男「昨日全部食べちゃったろ」

雪女「なぜないのですか?」

男「だから!昨日君が全部食べちゃったから!」

雪女「買いにいくべきです」

男「俺が行くの?」

雪女「この炎天下の中を雪女に買いにいかせるのですか?」

男「……」

雪女「男さんはとんだサドです。変態です」

18: 2011/06/27(月) 01:21:24.58 ID:Ai7p28N+0
雪女「私の命でこの国が救われるなら……」

男「やめろ!やめてくれ雪女!!」

雪女「男さん、大好きです」

そう言って雪女は熱くたぎる燃料棒に突撃した

彼女の命をもってこの国は救われたのだ

しかし、その事実を知るものは少ない……





                       完

20: 2011/06/27(月) 01:23:21.54 ID:zdNAEGcZ0
( ;∀;) イイハナシダナー

25: 2011/06/27(月) 01:26:46.97 ID:Ai7p28N+0
男「……なに見てるの?」

雪女「爆裂雪女2011です。涙せずには見られません」

男(涙がつららのように……)

雪女「どうかしましたか?」

男「涙がつららみたいになってるよ」

雪女「どうもまぶたが重いと思ったのです」

男「……」

雪女「食べますか?」

男「おいしいの?」

雪女「ちょっぴり塩味です。でも男さんは女性のあれとかそれとかお好きそうなので」

男「俺そこまで変態じゃないよ」

雪女「では捨ててしまいましょう」

男「捨てるくらいならー!!」

31: 2011/06/27(月) 01:31:31.02 ID:Ai7p28N+0
雪女「男さんアイス」

男(日がたつにつれて横柄になってきたな)

雪女「このままでは溶けてしまいます。氏活問題です」

男「ガリガリ君はないけど、バナナアイスならあるよ」

雪女「初めて聞きました。せっかくなので頂きましょう」

男「どうぞ」

雪女「……これは、バナナを凍らせただけでは?」

男「そうなんだけどね。でもこれがなかなかうまいんだ」

雪女「かたくて食べづらいです」

男「それはペロペロ舐めて溶かしながら食べるんだよ」

雪女「こーれふかー?」ペロペロ

男(絵的にもおいしい冷凍バナナ!みんなも試してね!)

雪女「おとこふぁん?」レロレロ

34: 2011/06/27(月) 01:36:18.54 ID:Ai7p28N+0
雪女「男さん見てください」

男「どうしたの?」

雪女「アイスを作ってみたのです」

男「おー!すげー!」

雪女「アイスキャンディーオレンジ味です。ささ、召し上がってください」

男「じゃあ遠慮なく」

雪女「……」

男「うん、うまいうまい」

雪女「変な味しません?」

男「……これどうやって作ったの?」

雪女「まずお口にオレンジジュースを含みます」

雪女「それからアイスの棒を口にくわえてえて瞬間冷却。はいできあがりー、です」

男「ふざけんなっ!」

雪女「すみません、私の唾液が混ざっていたのが不快だったのですね」

男「おかわり!!」

40: 2011/06/27(月) 01:43:16.11 ID:Ai7p28N+0
男「ジャジャーン」

雪女「それはなんですか?」

男「ホラー映画借りてきたんだ。これ見て涼しくなろーぜ」

雪女「……」

男「どうかしたの?」

雪女「いえ、別に」

男「さては怖いんだろ?」

雪女「怖くなどありません。仮にも私は妖怪ですよ?」

男「じゃあ見ようよ」

雪女「あ、私これからお稽古が」

男「嘘つけ」

雪女「男さんはわがままです」

男「どっちだよ」

43: 2011/06/27(月) 01:48:18.84 ID:Ai7p28N+0
……ホラー映画鑑賞中

雪女「……っ!」ビクッ

男(やっぱり怖かったんだなー。かわいいところもあるもんだ)

雪女「……」ピトッ

男(だ、抱きついてきたー!雪女さん今日は大胆ですね!)

雪女「勘違いしないでください、抱きついているのは男さんのためです」

男「へーそうなんだ」

雪女「信じてませんね?」

男「信じてるよ。俺が暑そうだったから、冷やそうと思ったんだろ?」

雪女「その通りです。分かってるじゃな……ひゃっ!」ビクッ

男(かわいい)

47: 2011/06/27(月) 01:54:20.95 ID:Ai7p28N+0
……ホラー映画鑑賞終了

男「けっこう怖かったね」

雪女「まずまずでした」

男「ずっと俺に抱きついてたくせに」

雪女「あれは男さんを思っての配慮だと言ったはずです」

男「ふーん」

雪女「もういいです。私はアイスを食べますので」

男(すねちゃったよ……)

男「さて、俺もアイスでも……あれ?」

男(雪女に抱きつかれてた左腕の感覚がない……!)

男「ちょ、雪女さん!腕が!左腕が動かない!」

雪女「これは……凍傷を起こしてますね。助かりたければアイスを買ってくるしかありません」

男「なんでアイスなの!?」

雪女「あとは切るしかありませんよ」

男「アイス買ってきます!」

50: 2011/06/27(月) 02:02:38.35 ID:Ai7p28N+0
雪女「男さん男さん」

男「はいはい、なんですか雪女さん」

雪女「一発ギャグを思いつきました」

男「それって生氏にかかわるんじゃ……主に俺が」

雪女「二重の意味でかかわります」

男「はい?」

雪女「つべこべ言わずパンツを下ろしてください」

男「ひゃあ!」

雪女「さすが男さんです。とてもお粗末なものをお持ちで」

男「やだ、けなされてるのに僕大きくなっちゃう!」

雪女「けなされてなぜ立つのです?恥ずかしくないのですか?」

男「うぅ!すみません!」

雪女「いけない燃料棒は冷却しないといけませんよね?」

男(手コ○!?雪女さんのひんやり手○キくるー!?)

52: 2011/06/27(月) 02:10:23.31 ID:Ai7p28N+0
雪女「嗚呼、すごく暑いです。男さんの燃料棒」

男「嗚呼、すごくひんやりです。雪女さんの手」

雪女「せいっ」カチンコチン

男「ちょっ!!」

雪女「冷凍バナナ」

男(俺のチン○が!俺のチ○コが!)

雪女「観客大爆笑ですね」

男「寒いから!滑ってるから!」

雪女「そんなこと言う男さんは全身氷漬けにしちゃいます」

男(か、身体が……凍って動けな……)

53: 2011/06/27(月) 02:14:52.13 ID:Ai7p28N+0
……

男「……はっ!?」

男(ゆ、夢落ちか。ひどい悪夢だった……)

雪女「ムニャムニャ……」ゴロン

男「雪女が俺の体の上にいたから、冷えてあんな夢を見たのか」

雪女「……冷凍バナナ」

男「……」

雪女「だいじょーぶですよ、男さんのバナナは頑丈ですから……」ムニャ

男「見なかったことにしよう」

55: 2011/06/27(月) 02:22:47.73 ID:Ai7p28N+0
女「男ーいるー?」

男「ああ、女。なんの用だよ?」

女「ご挨拶ね。夏バテしてるんじゃないかと思って精のつくもん作りにきてあげたのよ」

男「料理できたっけ?」

女「で、できるわよそれくらい!私にかかれば朝飯前なんだから!」

雪女「今はお昼ですよ」

女「だれ!?」

雪女「雪女です。以後お見知りおきを」

女「まさか一緒に暮らしてるの……?」

男「色々あって」

女「ずるい!」

男「はい?」

女「ち、違った……破廉恥よ!」

57: 2011/06/27(月) 02:30:07.73 ID:Ai7p28N+0
女「いい歳した男女が一つ屋根の下なんて間違いが起きかねないでしょ!」

雪女「何度も迫られました」

男「まだ迫ってない!」

女「ま、まだってなに!?あんなそういうことする気なの!?」

雪女「そういうことはなんでしょう?」

女「それは……」

雪女「はい?」

女「え、エOチなことに決まってるでしょ!」

雪女「具体的には?」

女「えぇ!?」

雪女「今後の参考にしたいので是非教えてください」

男(なんの参考にするんだろ……)

女「じょ、女性のかまくらに!男性のたぎる燃料棒を突き刺すの!」

雪女「なるほど、とても分かりやすい例えですね」

女「……なんで私が///」

60: 2011/06/27(月) 02:37:01.83 ID:Ai7p28N+0
雪女「実演してくれませんか?」

女「はぇ?」

雪女「百聞は一見にしかずといいますし、私も経験がないものでして」

女「ななな、なんで私が男なんかと!」

雪女「そこをなんとか」

男「無茶言うな」

雪女「ですが女さんは満更でもない様子です」

女「……ななっ!?」

男「顔が赤いのは暑いからだろ」

雪女「そうでしょうか?」

女「そうよ!暑いからよ!料理作るからさっさと上がらせなさいよ!」

雪女「照れ隠しですね」

女「違うわよ!///」

62: 2011/06/27(月) 02:44:09.42 ID:Ai7p28N+0
女「ほ、ほら!できたわよ」

男「できたわよって、またゴマ汁のそうめんじゃん」

女「うるさいわね。夏といったらこれでしょう?」

男「そうだけど、少なくとも精はつかないんじゃないか……」

女「あ、あんたそんなに精をつけたいの!?///」

男「え?」

女「どうせまた変なこと考えてるんでしょ!エOチ!」

雪女「新婚さんみたいですね。私、妬けて妬けて溶けてしまいます」

男「溶けてる!ほんとに溶けてるますよ!?」

女「な、なんで!?」

雪女「墓碑銘には……ガリガリさん食べたかった……と」

男「はいどうぞ!」

雪女「さすが男さんです。あ、おかわりお願いします」

男「はい!」

女(わ、私にはこんなことしてくれないくせに~!)

84: 2011/06/27(月) 08:43:14.77 ID:Ai7p28N+0
女「男いるー?」

雪女「こんにちは、女さん。男さんでしたらお出かけしてます」

女「そう……」

雪女「狭い部屋ですが、どうぞどうぞ」

女「あんなたの部屋じゃないでしょ」

雪女「暑い中ようこそおいでくださいました。冷たいお飲みものでもいかがですか?」

女「気が利くじゃない。いただくわ」

雪女「男さんの飲みかけのお茶です」

女「……」

雪女「男さんがあまりおいしくないと言って残された水羊羹です」

女「なんであいつの飲みかけや食べ残しなのよ!?」

雪女「こういうものをお望みかと思いまして」

女「望んでな~い!!」

85: 2011/06/27(月) 08:48:35.47 ID:Ai7p28N+0
女「これ食べたら……かか、間接キチュになっちゃうでしょ!」

雪女「きちゅ?」

女「っ!!///」

雪女「すみません、今のは笑うところですか?」

女「うっさいわね!噛んだのよ!笑いたきゃ笑いなさいよ!///」

雪女「落ち着いてください、女さん。深呼吸ですよ、深呼吸」

女「だ、誰のせいだと思って……」ブツブツ

雪女「声を出して喉がかわいたでしょう。お茶でもどうぞ」

女「そ、そうね」ゴクゴク

雪女「おいしいですか?」

女「まぁまぁね」

雪女「間接きちゅですね」

女「ブー!」

86: 2011/06/27(月) 08:58:53.38 ID:Ai7p28N+0
女(飲んじゃった!男の飲みかけのお茶飲んじゃったよ~!///)

雪女「顔が赤いですよ。いかがないさました?」

女「あんたのせいで飲んじゃったじゃない!」

雪女「嫌でしたか?」

女「あ、会ったり前でしょ!男が飲みかけたものなんてばっちーわ!」

雪女「そうですか。女さんなら喜んでいただけると思ったのですが……」

女「誰がこんなもので///」

雪女「勿体無いですが、お茶と水羊羹は捨ててしまいしょう」

女「……捨てちゃうの?」

雪女「はい」

女「す、捨てるくらいならいただいていくわ!」

雪女「よろしいのですか?」

女「勘違いしないでよね!捨てるのが勿体無いだけなんだから!」

95: 2011/06/27(月) 11:38:53.35 ID:Ai7p28N+0
男「ただいま」

雪女「お帰りなさい、男さん」

男「お帰りっていってくれる人がいるのはいいもんだなー」

雪女「アイス」

男「はい、どうぞ」

雪女「ありがとうございます」

男「喉渇いたから、お茶でも飲もうかな」

雪女「お茶でしたら女さんが持っていかれました」

男「女きたの?」

雪女「ええ」

男「なんで俺のお茶を……」

雪女「間接きちゅだそうです」

男(暑さで頭やられたんだな……)

96: 2011/06/27(月) 11:44:21.99 ID:Ai7p28N+0
雪女「夜になると幾分か暑さが和らぎますね」

男「そーだなー」

雪女「ん……夜風が気持ちいい……」

男「深夜の散歩に行かない?川原まで行けばもっと涼しいよ」

雪女「いいですね、お供しましょう」

男「距離があるから自転車で行こうか」

雪女「私自転車乗れません」

男「じゃあ二人乗りして行くか」

雪女「よろしくお願いします」

98: 2011/06/27(月) 11:47:13.57 ID:Ai7p28N+0
男「乗った?」

雪女「はい」

男「しっかり捕まっててね」

雪女「分かりました」ギュー

男「冷たっ!もうちょっとソフトに」

雪女「こうでしょうか?」ギュ

男「これならなんとか。じゃあ出発します」

雪女「……お尻が少し痛いです」

男「そこは我慢してね」

99: 2011/06/27(月) 11:52:55.90 ID:Ai7p28N+0
雪女「もっと速くは走れないのですか?」

男「走れるけど疲れちゃうじゃん」

雪女「私は暑さで溶けてしまいそうです。もうビチョビチョですよ」

男「仕方ないな」グッ

雪女「嗚呼、涼しい……」

男「はぁ!はぁ!」グッグッ

雪女「こうして深夜に出かけるのも悪くありませんね」

男「ぜぃ!ぜぃ!」グッグッ

雪女「暑苦しいので呼吸を控えていただきたいのですが」

男「無理!言う!な!」

100: 2011/06/27(月) 11:59:28.72 ID:Ai7p28N+0
男「か、川原につきました」

雪女「お疲れ様です」

男(疲れた……)

雪女「いい風が吹いていますね」

男「そうだなー」

雪女「この町ではあまり星が見えません」

男「田舎に比べたら全然だね。蛍もいないし」

雪女「少し寂しいです」

男「そっか」

雪女「はい……」

103: 2011/06/27(月) 12:06:18.41 ID:Ai7p28N+0
男「帰りにアイス買おっか」

雪女「よろしいのですか?」

男「俺も食べたいからさ」

雪女「ありがとうございます」

男「……」

雪女「男さん?」

男「少しでも寂しさが紛れるように、俺頑張るよ」

雪女「……」

男「今の臭かった?」

雪女「寒かったです。雪女の私が初めて寒さというものを感じました」

男「あっそう」

雪女「寒い寒い」

男「ひどい」

105: 2011/06/27(月) 12:15:49.14 ID:Ai7p28N+0
男(似合わないことは無理して言うもんじゃないなぁ)

男「アイス買ってこようか?」

雪女「はい、お願いします」

男「土手降りてすぐそこにコンビニあるから、自転車はこのままでいいかな」

男「それじゃ買ってくるよ」

雪女「……やはり、私も行きましょう」ギュッ

雪女「どうかしましたか?」

男「急に手を繋いできたから、びっくりした」

雪女「なんとなくです。深い意味はありませんよ」

男「冷たくて気持ちいい」

雪女「男さんの手はとても温かいです。溶けてしまいます」

男「じゃあやめる?」

雪女「もうちょっとこのままでもいいですよ?」

男「ならお言葉に甘えようかな」

106: 2011/06/27(月) 12:23:53.36 ID:Ai7p28N+0
女「いらっしゃいませー……って男じゃない」

男「そういや女ってここのコンビニでバイトしてたんだっけ」

雪女「こんばんは、女さん」

女「ちょっと!なんであんたたち手を繋いでるの!?」

雪女「こういう関係になりました」

男「えっ!?」

女「だめ!そんなのぜーったいだめなんだからー!」

雪女「女さんには関係ない話かと」

女「あるもん!あるもん!大有りだもん!」

店長「お、女さん?今仕事中だから、私語はちょっと……」

女「店長は黙っててください!」

店長「はい!」

107: 2011/06/27(月) 12:31:00.16 ID:Ai7p28N+0
キコキコキコ……

男「アイス買いに行っただけなのにとんだ目にあったな」

雪女「逃げてきてしまってよかったのでしょうか?」

男「これ以上あそこにいたら余計にこじれそうだったし、いいんじゃないか?」

雪女「つまり女さんより私を選んでくれたということですね」

男「それはその……///」

雪女「へたれですね」

男「はい」

キコキコキコ……

雪女「重くないですか?」

男「女の子を乗せて自転車で走るぐらい余裕だって」

雪女「男さんは体力はありますね」

男「褒めてないよね」

雪女「ませんね」

男「だと思った」

109: 2011/06/27(月) 12:36:56.21 ID:Ai7p28N+0
雪女「……男さんといれば、寂しさも忘れてしまいますね」

男「なにか言ったー?」

雪女「空耳でしょう。それより、アイスはまだお家にありますか?」

男「買ってこないとないな」

雪女「ならばこのまま帰らず、もう一軒コンビニをハシゴしましょう」

男「ハシゴってそういう風に使うんだっけ」

雪女「細かいことを気にしてはいけません」

男「しょうがないな」

雪女「私ガリガリさん3つ食べたいです」

男「食べすぎ!」



おしまい

110: 2011/06/27(月) 12:39:09.80 ID:dJ/ujUq1O
最後の一行が見えない

127: 2011/06/27(月) 15:55:33.96 ID:bZmIdyhf0
ピンポーン

ガチャ

雪女「一家に一台!雪女h・・・」

バタン カチャ

雪女「え、えぇ!?」

ピンポンピンポーン

ガチャ

男「・・・・・何」

雪女「あ、あの・・・!」

男「勧誘ならお断りします」バタン ガチャ

雪女「む~~~!!」

129: 2011/06/27(月) 16:03:49.75 ID:bZmIdyhf0
ピンポンピンポンピンポンピンp

ガチャ

男「うるさい」

雪女「いきなりバタンするからです!」

男「勧誘ならお断りって言ったよね?」

雪女「勧誘じゃないです!あ、いや勧誘に近い・・・かなぁ?いやでも」

男「用は何」

雪女「と、ともかく玄関まで入れて下さい!お話しますから。それに外は暑いです」

男「(ヤダって言ってもピンポンラッシュするんだろうな)・・・玄関までな」

雪女「はい!お、おじゃましま~す」

136: 2011/06/27(月) 16:11:56.34 ID:bZmIdyhf0
バタン カチャ

男「で、なんなの?」

雪女「ふふ、ふっふっふふ!あーっはっはっははっ!っ!げほ、けほけほ!」

男「・・・・・」シラー

雪女「そ、そんな哀れむような目で見ないで下さい!」

男「いや、だっていきなり玄関で高笑い始められたから・・・」

雪女「放っといてください!/// そんなことはともかく、引っかかりましたね!」

男「はい?」

雪女「あなたは今私に取り憑かれました!あなたは氏ぬまで私と離れられないでしょう!」

男「・・・・・・・」

雪女「あ、あれ?反応薄い・・・」

139: 2011/06/27(月) 16:18:12.38 ID:bZmIdyhf0
男「取り憑く?」

雪女「は、はい。あなたは雪女の私に取り憑かれちゃったんです!」

男「取り憑かれた俺は殺されんの?」

雪女「こ、頃すだなんてとんでもない!そんな怖いこと言わないで下さい!」プンスカ

男「じゃあ目的は何?」

雪女「はぇ?」

男「取り憑いたからには何か目的があるんじゃないのか?」

雪女「えと、目的・・・ですか。う~ん山の神様にはただ取り憑いてこいとしか」

男「・・・・・」

雪女「・・・・・」

142: 2011/06/27(月) 16:30:01.74 ID:bZmIdyhf0
ガチャ ポイ

雪女「きゃ!?」ドテ

バタン カチャ

雪女「ちょ、ちょっと待ってください!あ、開けてくださーい!」ピンポピンポピンポピンポ


~夜~

男(アイツもう帰ったかな・・・、ピンポンもとっくに鳴り止んでたし)

覗き穴 ジッ

男(いない、帰ったかな?)ガチャ

144: 2011/06/27(月) 16:30:50.80 ID:bZmIdyhf0
雪女「はぁ・・・はぁ」ジュージュー

男「な!?お、お前まだいたのか!?」

雪女「あ・・・男さん、やっと・・・、出てきてくれた・・・」ジュージュー

男「っ! お前、なんで帰らないんだよ」

雪女「言ったじゃないですか・・・取り憑かれたって、男さんは私から離れられないし・・・私ももう、男さんから離れられないんです」

男「お前っ」

雪女「な、なんだか目が霞んできました・・・あはは、やっぱり私は・・・何やってもだめ・・・だ・・・な」クテ

男「く!」ガシ

147: 2011/06/27(月) 16:37:57.36 ID:bZmIdyhf0


雪女「う、ぅう~ん・・・ここ、は?」

男「俺の家ん中だ」

雪女「男・・・さん?」

男「まったく・・・なんなんだよお前、急に取り憑いたとかなんとか」

雪女「え、へへ・・・不運だと思って、諦めてください」

男「ちっ・・・」

雪女「助けてくれて、ありがとうございます」

男「咄嗟の場面だったから助けただけだ。あのまま溶けてくれれば楽だったんだがな」

雪女「そう、ですか・・・」ズキン

148: 2011/06/27(月) 16:46:13.95 ID:bZmIdyhf0
男「・・・で、お前どうすんの?ただ飯食らうつもり?」

雪女「あ、い、いえ!私も何かお手伝いさせていただきます!家政婦・・・とでも思ってください」

男「家事とかできるの?」

雪女「・・・・・」

男「・・・・・」

雪女「あ!でも物を冷やすのは得意ですよ?食べ物の鮮度を保ったりするのは任せてください!」

男「ウチに冷蔵庫が無いとでも?」

雪女「うっ!」

男「・・・まぁ、おいおい覚えていってくれ。でないと問答無用でたたき出すからな」

雪女「は、はい!頑張ります!」

149: 2011/06/27(月) 16:53:34.03 ID:bZmIdyhf0
次の日

男「ぅ~ん・・・朝か」

トントントントントン

男「この音・・・あいつか?」

雪女「~♪あ!男さん、おはようございます!今朝ごはんをお作りした所ですよ」

男「あ、あぁ。なんだお前料理できたんだな」

雪女「ふふん、見よう見まねでやっても案外できるものですね~」

男「え・・・?」

雪女「お待たせしました!さぁ、いっぱい食べてくださいね」

男「わぁ、湯気が上がって・・・ってこれ冷気じゃないか!」

男「こ、こっちの味噌汁っぽい物は固体だし・・・米に至っては発泡スチロールみたいになってる」

153: 2011/06/27(月) 17:04:32.31 ID:bZmIdyhf0
雪女「あの・・・おいしくないですか?」

男「それ以前の問題だ、コレは料理と呼べない・・・」

雪女「ご、ごめんなさい」

男「もういいよ・・・カップ麺かなんか食うから」

雪女(うぅ・・・失敗しちゃった)

雪女(で、でも!男さんのお役に立てるように頑張らなくっちゃ!)


男「さて、行くか」

雪女「お出かけですか?」

男「これでも仕事があるからな・・・ってお前から離れられないんだっけ、どうしよう」

雪女「それなら大丈夫ですよ!家の中は入れますから」

男「あぁ、そう。じゃ、行くけどヘタに何かに触ったりすんなよ」

雪女「はい、行ってらっしゃいませ!」

156: 2011/06/27(月) 17:11:06.39 ID:bZmIdyhf0
雪女「さて、男さんがいないうちにお掃除しちゃいましょう」

雪女「へたなものには触るなって言われたけど・・・お掃除のためなら仕方ないですよね!」


男「はぁ、やっと昼飯か」

男「・・・ん?鞄に何か入ってる・・・」ゴソゴソ

男「これは、弁当箱?」

男「・・・嫌な予感がするな、ひんやりしてるし」カパ


つ氷ブロック

男「・・・・・食えと」

160: 2011/06/27(月) 17:25:51.53 ID:bZmIdyhf0
男「・・・」ガチャ バタン

雪女「あ、おかえり・・・なさい」

男「・・・(所々凍ってやがる)」

雪女「その、お掃除しようと思ったんですけど・・・力むとついつい」

男「・・・」

雪女「ご、ごめんなさい」

男「はぁ・・・」


男「・・・」ゴシゴシ ギュ ジャー

雪女「あの、私も何かお手伝い・・・」

男「座ってろ」

雪女「は、はい・・・ごめんなさい」

男「・・・」

雪女「・・・」

161: 2011/06/27(月) 17:36:58.25 ID:bZmIdyhf0
雪女「あ、あの!私頑張りますから!だから」

男「お前はなんにもしなくていいよ、ただ飯でも食らってろ」ゴシゴシ

雪女「っ!」

男「はぁ~あなんでこんなことになったんだか・・・日頃の行いなんかな、俺普通に生きてきたつもりだったんだがな~」ゴシゴシ

雪女「う、うぅ・・・」

男「毎日が普通過ぎてきゃよかったのに・・・なんで俺が」

雪女「・・・・・」グス

166: 2011/06/27(月) 17:47:05.86 ID:bZmIdyhf0
雪女「・・・わかりました」

雪女「じゃあ私がなんでもできればいいんですね」

男「なんにもできないから今こうして俺が苦労してるんだろ」ゴシゴシ

雪女「いいえ、できるようになってみせます!」

男「ふ~ん、じゃあ賭けでもするか?お前がなんでもできるようになるか。負けたほうは相手の言うことを何でも一つだけ聞かなきゃならないとかどうだ?」

雪女「望むところです!」

男「あっそ、まぁせいぜい頑張れよ」

雪女「絶対に負けません!」メラメラ

168: 2011/06/27(月) 17:55:34.35 ID:bZmIdyhf0
数週間後

男「・・・・・」モグモグ

雪女「ど、どうですか?」

男「ふ~ん、まぁ悪くないんじゃないか?」

雪女「それじゃあ!」

男「まぁ料理に関してはだけどな」

雪女「料理以外もすぐにできるようになります!」

男「ふん、せいぜい頑張れば」

雪女「せいぜい頑張りますとも!」


男(くそ・・・雪女の料理、悔しいがめちゃくちゃ俺好みの味付けだった・・・)

雪女「~♪」

男「・・・・・」ジ

雪女「ほぇ?男さんどうかされましたか?」

男「い、いや。なんでもねぇよ」

169: 2011/06/27(月) 18:07:52.61 ID:bZmIdyhf0
雪女「そうですか。じゃあ私は洗濯物を取り込まないといけないので・・・あ、お風呂早く入っちゃってくださいね!」トタトタ

シャワー

男(雪女・・・最初の頃と比べたらすごく進歩したな)

男(料理はできるし掃除も得意、裁縫もできて・・・)

雪女「男さーん?着替え置いておきますからねー」

男「あ、あぁ」

男(細かい気配りもできる・・・、そういえば最近は家計簿までつけ始めたな・・・これじゃまるで)

男「・・・いやいや!ない!ないだろ!だって相手は妖怪だし!取り憑かれてるし!」

雪女「男さ~ん?どうかされましたか?」

男「な、なんでもねぇよ!」

170: 2011/06/27(月) 18:14:30.51 ID:bZmIdyhf0
男「ふぅ、さっぱりした。お前も入ってこい・・・って雪女だから風呂には入らないのか」

雪女「失礼な!ちゃんと入りますよ、冷水ですけど」ガリゴリ

男「・・・何食ってんの?」

雪女「ん?見て分かりませんか、氷ですよ」バリボリ

男「え、なんで?」

雪女「なんでって・・・私に餓氏しろって言うんですか!」プンプン

男「えぇ!?お前今まで氷なんか食って生きてきたの!?」

雪女「氷なんかとは失礼な!私の大切な唯一の食べ物です!」

雪女「まぁ、人間の食べ物も食べられないこともないですけど」

171: 2011/06/27(月) 18:25:44.96 ID:bZmIdyhf0
男「し、知らんかった・・・」

雪女「男さんひどいです!もう少し私に関心持ってくれたっていいじゃないですか」

男「すまん・・・」

雪女「もう・・・私がこんなにも男さんのことを思ってるのに」

男「え!?」

雪女「?」

男「お、お前なんてこと言ってんだよ!///」

雪女「何がですか?」

男(こいつ・・・もしかして素?)

雪女「ともかく男さんは許せません!」

男「ど、どうしろってんだよ」

雪女「罰としてここ!ここに連れて行ってください!」ビシ

173: 2011/06/27(月) 18:31:52.20 ID:bZmIdyhf0
某ネズミランド

雪女「うわぁ~♪」

男「うれしそうだな」

雪女「はい!ずっと山にいたから遊園地は憧れだったんです!」

男「ふ~ん、というか外に出て大丈夫なのかよ」

雪女「日傘もしてますしリュックいっぱいに凍らせたペットボトルを入れてきたので多分大丈夫です」

男「あっそ」

雪女「」キュ

男「!?」

雪女「男さんの手、熱いです・・・」

男「・・・お前の手はメチャクチャ冷たいよ」

179: 2011/06/27(月) 19:25:32.06 ID:bZmIdyhf0
男(・・・これって俗に言うデートってやつなのか?)

男「何から行く?」

雪女「あのゴーってなってガーてなるやつに乗りたいです!」

男「いきなりヘビーだな、まぁいいけど」

男(んなわけないよな・・・)


ゴーガー

男「うぅ、キツかった」

雪女「風邪が涼しくて気持ちよかったですねー」

男「さいですか・・・」

雪女「男さん!あれはなんですか?」

男「あぁ、あれはお化け屋敷みたいなもんだ」

雪女「? 行ってみましょう!」

180: 2011/06/27(月) 19:34:24.28 ID:bZmIdyhf0
ヒュードロドロ

雪女「な、なんだか怖いですね」

男「お前もお化けみたいなもんだろ」

雪女「お化けと妖怪は全然違います!」

バッ ギャオオオオオ

雪女「きゃあ!?」ガシ

男「!」モニュン

雪女「な、なんだったんですか今の・・・」

男(冷たいけど、やわらか・・い・・・!?)

雪女「男さん?」ムニ

男「ん?あ、あぁ怖かったな」

雪女「うう、はやくこんなところ出ましょう」モニュモニュ

男「いや、ゆっくり行こう。こういうところはゆっくり進んでこそ楽しめるんだぞ」

雪女「そんなぁ・・・うう~怖い、です・・・」ムニョモニョ

男(・・・・・・イイ)

184: 2011/06/27(月) 19:41:47.40 ID:bZmIdyhf0
観覧車内

男「ふ~結構あそんだなー」

雪女「そうですね、楽しかったです!」

男「・・・・」

雪女「・・・・・」

雪女「・・・あの、男さん」

男「ん?」

雪女「私・・・男さんのお役に立てるようになったでしょうか?」

男「そりゃまぁ・・・な、来たばっかの頃と比べたら」

男「最初はダメだったけど、今ではお前がきてからすごく助かってるよ。ありがとう」

雪女「・・・じゃあ、勝負は私の勝ちですね」

男「勝負?」

雪女「わ、忘れちゃったんですか?ほら、家をあちこち凍らせちゃった日に賭けをしたじゃないですか」

男「なんのことだっけ?」

雪女「もう!とぼけないでください」

186: 2011/06/27(月) 19:51:19.47 ID:bZmIdyhf0
男「冗談だよ、ちゃんと覚えてる」

男「”負けたほうは相手の言うことを何でも一つだけ聞かなきゃならない”ってやつだろ」

雪女「はい!私の勝ちですよね?」

男「んーでもなー、あの時約束したのは”なんでも”できるようにだからなー」ニヤニヤ

雪女「な!ずるいです、そんな屁理屈!」

雪女「あの状況だと家事全般ってことに決まってるじゃないですか!」

男「えー」

雪女「そんなのってあんまりです!」

男「あっはは、冗談だ。俺の負けでいいよ」

雪女「やったぁ!」パァァァア

男「で、罰ゲームはなんだ?全裸で逆立ちしながら町内一周でもするか?」ケラケラ

雪女「そんなこと要求しません」

男「なんでもするって決めたからな、覚悟しておくよ」

雪女「・・・てください・・・」

189: 2011/06/27(月) 19:58:07.92 ID:YJt/jV1M0
男「ん?」

雪女「・・・してください」

男「なんだって?」

雪女「今ここで、私にキスしてください!///」

男「なっ」

雪女「キス、ですよ。なんでも言うこと聞くって約束したじゃないですか」

男「な、なに言ってんだよ!なんでそんなこと」

雪女「好きだからに決まってるじゃないですか!」

男「!!」

雪女「男さんのことが好きで好きでたまらないんです・・・愛してしまったんです!」ジワ

雪女「男さんのことを思うと・・・胸が苦しいんです」ポロポロ

男「・・・・・」

雪女「実は男さんに取り憑いたって言うアレ・・・嘘なんです」

男「え?」

191: 2011/06/27(月) 20:03:50.17 ID:3kydGe5h0
雪女「山の神様なんて言うのも嘘、そんなの存在しません」

雪女「取り憑いたから離れられないなんてのも真っ赤な嘘です」

男「だったらなんで・・・」

雪女「言ったじゃないですか、男さんを好きだからって」

男「!」

雪女「一目惚れって言うんでしょうか・・・男さんは覚えてないと思いますけど、小さい頃に私たちは一度会ってるんです」

男「え!?」

雪女「もうずっと前のことです・・・」

雪女「あの頃私は言いつけを守らずにふもとに下りて遊んでいました」

雪女「冷気の調節が上手くできず、私は溶けかけてしまいました」

雪女「もう駄目だと思った時に・・・男さんが来てくれたんです」

193: 2011/06/27(月) 20:07:09.45 ID:3kydGe5h0
~回想~

雪女「はぁ、はぁ・・・うぅ」シューシュー

おと子「お姉ちゃんだいじょうぶ?」

雪女「ぁ・・・」

おと子「どこか苦しいの?」

雪女「こお・・・り・・・こお、り・・・を」

おと子「氷だね?ちょっとまってて!」タタタ

~回想終わり~

195: 2011/06/27(月) 20:13:34.06 ID:3kydGe5h0

男「・・・・・」

雪女「一度だけでいいんです、どうか私のわがままを聞いてください・・・」

雪女「もし私のことが嫌いなら・・・男さんの前から消えます」

雪女「男さんのことを欺いて・・・こんなことまでして、嫌われても当然です」

雪女「でもどうか、最後の思い出として・・・キス、してください」

男「・・・・・」

雪女「・・・・・」

男「ふざけんな・・・」

雪女「」ビク

男「お前!ふざけんな!」

雪女「ご、ごめんなさい、やっぱり私ふむぐ!?」

男「」ギュ

197: 2011/06/27(月) 20:27:08.98 ID:jy8HJPUs0

雪女「ふ・・・んっ、ちゅ・・・んむっ・・・んぅ・・・!」

雪女「ぷはぁっ!・・・お、男さん?///」

男「目の前から消えるとかなに言ってんだ!?なにそんな勝手なこと言ってんだ!」

男「出合ったばかりの俺ならせいせいしてたかもな、でも!」

男「今の俺は!お前と過ごした時間を!思い出を!かけがえのないものだと思ってる!お前を求めてるんだよ!!」

雪女「男さん、私、わた・・・し」ポロポロ

男「あぁハッキリ言ってやるさチクショウ!俺もお前のことが、好きだ!」

雪女「!!!」

男「もうお前無しの生活なんて考えられない」

男「一生俺のそばにいろ!」

雪女「男・・・さん」

雪女「は・・・い、私・・・一生男さんのおそばにいます」ギュ



おわり

199: 2011/06/27(月) 20:28:14.99 ID:nBEhkrgE0
このあとの日常生活も書いてほしいなぁ

207: 2011/06/27(月) 20:55:34.01 ID:GzHYrtJ40

男「ただいま」

雪女「ただいまー♪」

男「やけにごきげんだな」

雪女「当たり前じゃないですか!やっと両思いになれたんですから」

男「なんか、恥ずかしいな」

雪女「そんなことないです、”うれしい”ですよ!」

男「あ、あぁ、そうだな」

211: 2011/06/27(月) 21:07:59.54 ID:GzHYrtJ40

次の日

トントントントン

男「ん、朝か・・・いいにおいがすんな」

雪女「あ、おはようあなた♪」

男「ぶっ!何言ってんだ!ま、まだ気が早いって」

雪女「そんなことないですよ!あの時からもう夫婦じゃないですかぁ♪」

男「はぁ・・・」

雪女「はいお目覚めのチュー♪」チュ

男「!!」

雪女「目覚めましたか?」

男「あぁ、バッチリだ」

213: 2011/06/27(月) 21:14:23.16 ID:GzHYrtJ40
男「じゃ、言ってくるな」

雪女「いってらっしゃいの前に・・・んっ!」

男「・・・何?」

雪女「いってきますのちゅー」

男「・・・・・」

雪女「んー・・・んんー!」

男「はぁ」

チュ

雪女「えへへ~///」

男「浮かれすぎて溶けないようにな」

雪女「はい!いってらっしゃいませ」

217: 2011/06/27(月) 21:29:43.72 ID:GzHYrtJ40
男(やばい・・・幸せすぎてやばい)

男(いきなりあんなに可愛い嫁さんもらっちゃっていいんだろうか)

男「・・・妖怪だけど」カパ

I LOVE OTOKOSAN ←さくらでんぶ

男「・・・・・」

同僚「HEYお~とこ!また一人で食ってんのかよ、たまには一緒に食おうぜ!・・・ってそれ」

同僚「な、なにお前!?彼女なんかいたの!?」

同僚「そんな馬鹿な!親友の俺にも黙ってるなんて!!」

同僚「はは~んさては気を引きたいが為に自分で作ったな~その弁当!?はっはっh」

男「嫁が作った、まだ籍は入れてないがな」

男(入れられないってのが正しいけど)

同僚「なん・・・だと」

218: 2011/06/27(月) 21:34:43.67 ID:GzHYrtJ40
男「・・・・・」

同僚「お、おいおい男冗談は良子ちゃん・・・」

男「本当だ」

同僚「・・・・・・」

男「・・・・・」

同僚「男よぉ、俺よぉ・・・少なくともお前よりはモテるし、コミュ力もあったと思ってたんだよ・・・」

男「おい」

同僚「なのに・・・なのに、お前なんかに先を越されるなんて・・・」

同僚「う、う、うわぁぁぁぁあああん」ビェェエ ダダダ

男「ひどいこと言うやつだな・・・」

男「でも、なんだこの気持ち・・・優越感ってやつか」

男「やばい、ニヤニヤが止まんねぇ。俺ってこんなに気持ち悪かったっけ」

220: 2011/06/27(月) 21:46:03.03 ID:GzHYrtJ40
雪女「ふんふんふふーんふふふふーん♪」パタパタ

男「ただいま~」

雪女「おかえりなさいあなた♪」

男「・・・もう何も言うまい」

雪女「お風呂にします?ご飯が先?そ・れ・と・も~・・・」

男「風呂で!はい鞄!じゃ!」ピュン

バタン  シャー

雪女「んもう、男さんったら照れ屋さんなんだから」

男(う、うわぁやばい!絶対誘ってるよあれ)

男(・・・妖怪と、出来るんだろうか・・・)

221: 2011/06/27(月) 21:52:01.07 ID:GzHYrtJ40
雪女「はいあなたあ~ん」

男「じ、自分で食えるよ」

雪女「あ~ん!」

男「あ、あ~ん」パク

雪女「ふふー♪」

男「浮かれまくってんな」

雪女「それはもう!大好きな男さんにこんなに尽くせるんですから!もう溶けちゃいそうです♪」シューシュー

男「お、おい少し溶けてる!」つ氷 ピト

雪女「きもちー♪」

男「まったく・・・」

雪女「男さんはうれしくないですか?こんなに若い奥さんをもらって」

男「俺は・・・」

男「あぁ、俺もうれしいかな」

222: 2011/06/27(月) 21:57:21.05 ID:GzHYrtJ40
雪女「ふふ、なら良かったです」

男(くそぉ!可愛いなチクショウ!)


男「・・・そういえばさ」

雪女「はい?」

男「少し思い出せたんだけど、俺とお前が出会った時って・・・」

男「俺はガキだったけどお前は今の姿だったよな」

雪女「そうですよ~」

男「見た目は凄く若いけど・・・お前って今何歳なんだ?」

雪女「聞きたいですか?」

男「・・・やっぱ止めとく」

226: 2011/06/27(月) 22:08:35.88 ID:GzHYrtJ40
雪女「安心してください!男さんがどんなに年をとっても今と変わらず尽くしてあげます!」

男「あぁ、ありがとう」

雪女「えへへ」

男(どんなに年をとっても・・・か)





男「」グーグー

モゾモゾ

雪女(ぷは!えへへ、男さんのおふとんに忍び込んじゃいました)

雪女(凄く暑いけど・・・がまんがまん)

男「」グーグー

雪女(ふふ、近くで見ると男さんやっぱりかっこいいなぁ・・・)

230: 2011/06/27(月) 22:12:58.56 ID:GzHYrtJ40
雪女(ちょっといたずらしちゃお♪)

チュ

男「」グーグー

雪女(全然起きませんね、よーし!)

チュ チュ

雪女「んっ、んっ、ちゅる・・・ん、ちゅっ・・・れろ、んむ・・・ぷは」ハァハァ

男「ん、ぅーん」モゾ

雪女「!」ドキドキ

男「」グーグー

雪女(あぶないあぶない、起きちゃうところだった)

雪女(では、続きを・・・)

234: 2011/06/27(月) 22:30:15.06 ID:GzHYrtJ40
チュンチュンチュチュンチュンチュチュン

男(ぅ、うーん・・・あさかぁ)

男(なんか、やけに寒いな・・・)ガタガタ パチ

男「う、うわ!雪女!ビショビショじゃないか!?」

雪女「お、おろこさぁ~ん・・・♪」ビクビク

男「うわわ、やばい!氷、氷!」ピトピト


男「まったく、どうなることかと思ったよ!」

雪女「男さんがあんなに情熱的に抱きしめるからです」

男「いや、なんでふとんに潜り込んでたんだよ」

雪女「それはー・・・色々あったんです!///」

235: 2011/06/27(月) 22:35:59.42 ID:GzHYrtJ40
男「色々って・・・まぁ無事だったからよかったものの」

男「もうふとんに潜り込んじゃダメだからな」

雪女「ええー!?」

男「ダメったらダメ、氏に掛けといたのにまたやるつもりだったのかよ」

雪女「私としては男さんの手の中で氏ぬのなら本望でした」

男「っ!ばか、何朝から恥ずかしいこと言ってんだよ」

雪女「本当のことですよ~!」

男「はいはい、わかったから早く飯作ってくれ。仕事に遅れる」

雪女「その前におはようのちゅー!」んー

男「コイツは・・・」チュ

237: 2011/06/27(月) 22:50:13.46 ID:GzHYrtJ40
同僚「・・・で、毎日チューしてると・・・」ウルウル

男「あ、ああ」

同僚「兄貴と呼ばせてください、そして俺にもそんな娘を落した術を教えてください!」

男「ただの偶然だ」モグモグ

同僚「偶然なわけあるか!ちくしょう羨ま妬ましい!」

男「運がよかっただけだよ・・・最初は不運だと思ったけど」

同僚「うう~俺にもそんな娘が嫁にきてくれたら仕事にも励めるのにぃ・・・!」ギリギリ

男「普段の行いだろ。お前は片っ端からナンパしすぎだ」

同僚「下手な鉄砲数撃ちゃ当たるって言うだろが!」

同僚「な、なぁ・・・嫁さん紹介してくんねーかな!」

男「いやだ」

同僚「なんだよー!ケチくさいこと言わずによー」

男「アイツを人前に出すのはイヤなんだよ」

242: 2011/06/27(月) 23:01:51.41 ID:GzHYrtJ40

同僚「ちぇ、そうかい」

同僚「くそ・・・男め、今に見てろよ・・・」

同僚「いつか絶対お前の奥さんにも負けない可愛い娘と結婚しちゃる!」

男「披露宴のスピーチは任せろ」

同僚「くっそー!」

245: 2011/06/27(月) 23:11:28.70 ID:GzHYrtJ40
男「ただいま」

雪女「おかえりなさい!ん!」

男「・・・」チュ

雪女「えへへ~、最近素直にチューしてくれますね」

男「まぁ、な」

雪女「だったらそろそろ次のステップに行きます?」ニコニコ

男「な、なんのことだ」

雪女「分かってるくせに~♪」スリスリ

男「風呂に入ろうかな!」ソソクサ

雪女「あ、もう・・・またはぐらかして」

雪女「本気・・・なのにな」

246: 2011/06/27(月) 23:17:57.30 ID:GzHYrtJ40



男(最近いつにもまして積極的になってきたな・・・)

男(理性を保つのがキツくなってきた・・・、本当に妖怪としていいんだろうか)

ガラ

雪女「男さ~ん!お背中流しに参りました~♪」

男「うわ!ゆ、雪女!?」

雪女「はい!ささ、後は私に任せてくださいね~」

男「な、なにやってんだよ!ていうか入ってきて大丈夫なのかよ!?」

雪女「鉄釜に入れられた気分ですけどキンキンに冷やした濡れタオルを巻いてるのでしばらくは大丈夫です!」

男「あぁ、そっか良かった・・・・・じゃなくて!な、なんで・・・つか、俺裸・・・」

雪女「妻が夫のお背中を流すのは当然のことじゃないですか!この前本で読みました!」

248: 2011/06/27(月) 23:28:34.21 ID:GzHYrtJ40
雪女「それとも、私にされるのはイヤですか?」ウル

男「いやってわけじゃないけど・・・」

雪女「うう」ウルウウル

男「そ、それじゃあお願いしようかな・・・」

雪女「はい!任せてください」

雪女「ではこちらに背中を向けてください、いきますよ~」

ピト

男「ひゃぁう!」ビクゥ

雪女「ご、ごめんなさい!どこか痛かったですか!?」オロオロ

男「ち、違う!冷たかったんだよ!」

雪女「そうだったんですか・・・!というか今の男さんの声、すごく可愛かったです♪」

男「ほっとけ!な、なぁやっぱりムリだからさ、あとは自分でやるから」

251: 2011/06/27(月) 23:39:28.01 ID:GzHYrtJ40
雪女「んーちょっとまってください・・・」

男「・・・?」

雪女「むむ~・・・」

雪女「・・・これでいけるかな・・・?」

ピト

男「ひゃぁ!?って・・・あれ?そんなに冷たくない・・・」

雪女「やった!できました!」

男「なにしたの?」

雪女「成熟した雪女はある程度体温を操ることができるんです!

雪女「高温とかはさすがにムリですけど・・・これで私もやっと普通に男さんに触れられます!」

男「成熟した・・・ってお前今何s」

ピト

男「ひゃうん!?」

252: 2011/06/27(月) 23:43:46.71 ID:GzHYrtJ40
雪女「野暮なこと聞いちゃだめですよ!」

男「わ、悪かった・・・もう聞かない」

雪女「素直でいいです!」

男「じゃあ、さっさと頼む」

雪女「はいは~い、・・・・・」

男「・・・?」

雪女「ん~せっかく触れるようになったんだし・・・あれやってみようかな」

雪女「ボディーソープをたっぷりつけてっと・・・えい!」

ムニュ

男「!!?」

253: 2011/06/27(月) 23:47:35.58 ID:GzHYrtJ40
雪女「よいしょ、んしょ!」スリスリムニムニ

男「ゆ、雪女さん・・・?」

雪女「なん、・・・んっ、ですか?」スリスリ

男「なに、してんの?」

雪女「ん、なにって、・・・洗ってるだけですよ?」

男「それはわかる、が・・・」

雪女「んふふ、男さんこういうこと好きなんじゃないですか?」

男「な、なに言って・・・・」

雪女「私見つけちゃったんですよね~、タンスの一番奥に丁寧にラッピングされたご本を」

男「!?い、いやあれは!」

255: 2011/06/27(月) 23:54:31.71 ID:GzHYrtJ40

雪女「往生際が悪いですよ!男の人だから、ああいうことに興味を持つのは仕方ないと思いますけど」

雪女「私がいるのにあんなご本を持ってるなんて・・・ダメですよ」

男「うっ」

雪女「言ってくれれば私はいつでもお相手しましたのに・・・男さんったら」ペタペタ

男「ゆ、雪女・・・そこは」

雪女「ふふ、ギンギンにそそり立ってますね」

男「う」

雪女「隠さないでください、私が鎮めてあげますから」

男「雪、女・・・」

引用: 雪女「一家に一台、雪女はいかがですか?」