2: 2016/10/03(月) 20:56:16.51 ID:dbkmzgxp0.net
/千歌
曜「千歌ちゃんは可愛いよ?」
梨子「そうね、千歌ちゃんは可愛いわよ?」
千歌「うーん……」
曜ちゃんも梨子ちゃんもいつもそう言ってくれるけど…
曜「どしたの?」キラキラ
梨子「もう、なにをそんなに悩んでるの?」キラキラ
この二人に言われてもなぁ…美人で可愛いし……
曜「千歌ちゃんは可愛いよ?」
梨子「そうね、千歌ちゃんは可愛いわよ?」
千歌「うーん……」
曜ちゃんも梨子ちゃんもいつもそう言ってくれるけど…
曜「どしたの?」キラキラ
梨子「もう、なにをそんなに悩んでるの?」キラキラ
この二人に言われてもなぁ…美人で可愛いし……
3: 2016/10/03(月) 20:56:45.43 ID:dbkmzgxp0.net
/
鞠莉「ちかっちー、そろそろ時間よ~!」
千歌「あ、はーい!」
今日はなんと!地元静岡の情報誌からAqoursへの取材依頼がきた!
スクールアイドル特集として静岡で活動するすべてのスクールアイドルを特集するんだって!
鞠莉「ちかっちは部長でしょう、ちゃんと取材とかの受け答えとか考えてるの?」
千歌「そ、それは昨日ダイヤさんに手伝ってもらって…」
果南「一人一人のスナップ写真だなんて、まいったなぁ…」
ルビィ「ぅぅぅぅ…無理ですぅ…ルビィが雑誌になんて……」フルフル
花丸「ルビィちゃんなら全然大丈夫だよ~」ナデナデ
梨子「それよりも…」チラ
善子「ふ、ふふ…堕天使ヨハネの痕跡をリトルデーモンの皆さまにお届けしましょう…この漆黒の…!」バッ
梨子(あれどうにかするのが先のような気も…)
鞠莉「ちかっちー、そろそろ時間よ~!」
千歌「あ、はーい!」
今日はなんと!地元静岡の情報誌からAqoursへの取材依頼がきた!
スクールアイドル特集として静岡で活動するすべてのスクールアイドルを特集するんだって!
鞠莉「ちかっちは部長でしょう、ちゃんと取材とかの受け答えとか考えてるの?」
千歌「そ、それは昨日ダイヤさんに手伝ってもらって…」
果南「一人一人のスナップ写真だなんて、まいったなぁ…」
ルビィ「ぅぅぅぅ…無理ですぅ…ルビィが雑誌になんて……」フルフル
花丸「ルビィちゃんなら全然大丈夫だよ~」ナデナデ
梨子「それよりも…」チラ
善子「ふ、ふふ…堕天使ヨハネの痕跡をリトルデーモンの皆さまにお届けしましょう…この漆黒の…!」バッ
梨子(あれどうにかするのが先のような気も…)
4: 2016/10/03(月) 20:57:15.92 ID:dbkmzgxp0.net
/
それからしばらくして、静岡のスクールアイドル特集として私達Aqoursの記事も掲載された雑誌が発売された
ルビィ「あわわわわ…は、恥ずかしい…///」
ダイヤ「何も恥ずかしがる事はありませんよルビィ、とっても可愛いですよ、自信をお持ちなさい」
花丸「善子ちゃんも決めポーズきまってるずら」
善子「ふふ、アカシックレコードに刻まれし堕天の幻影…良く撮れているわ」
花丸(ご満悦…)
果南「あ、その雑誌もうでてたんだ」
鞠莉「Oh~これで果南の悩殺ボディが世間に知れ渡るのね~♪」
果南「それを言うなら鞠莉のだって、ほらっ、こんなに大きく」
鞠莉「んー、なかなかいい感じね~。これでAqoursの事をもっと知ってもらえるといいわね」
果南「急にマジメにかえさないでよ…」
それからしばらくして、静岡のスクールアイドル特集として私達Aqoursの記事も掲載された雑誌が発売された
ルビィ「あわわわわ…は、恥ずかしい…///」
ダイヤ「何も恥ずかしがる事はありませんよルビィ、とっても可愛いですよ、自信をお持ちなさい」
花丸「善子ちゃんも決めポーズきまってるずら」
善子「ふふ、アカシックレコードに刻まれし堕天の幻影…良く撮れているわ」
花丸(ご満悦…)
果南「あ、その雑誌もうでてたんだ」
鞠莉「Oh~これで果南の悩殺ボディが世間に知れ渡るのね~♪」
果南「それを言うなら鞠莉のだって、ほらっ、こんなに大きく」
鞠莉「んー、なかなかいい感じね~。これでAqoursの事をもっと知ってもらえるといいわね」
果南「急にマジメにかえさないでよ…」
5: 2016/10/03(月) 20:57:53.15 ID:dbkmzgxp0.net
/
-2年生教室
曜「さて、ちょっと遅くなったけど部室いこうか」
梨子「そうね」
千歌「今日も練習がんばらないとね~」
むつ「あ、あの…」
千歌「ん、むっちゃんどうしたの?」
むつ「えっと…あの、桜内さんにちょっと…」
梨子「え、わたし?」
むつ「うん。実はね、今うちに従妹が来ててね、小学生の子なんだけど…」
そう言いつつむっちゃんが梨子ちゃんの前に差し出したのは…
梨子「これ、昨日発売された雑誌?」
私達スクールアイドルの特集が載ってる情報誌だった
むつ「これを従妹の子が見てて、それで、その…」
-2年生教室
曜「さて、ちょっと遅くなったけど部室いこうか」
梨子「そうね」
千歌「今日も練習がんばらないとね~」
むつ「あ、あの…」
千歌「ん、むっちゃんどうしたの?」
むつ「えっと…あの、桜内さんにちょっと…」
梨子「え、わたし?」
むつ「うん。実はね、今うちに従妹が来ててね、小学生の子なんだけど…」
そう言いつつむっちゃんが梨子ちゃんの前に差し出したのは…
梨子「これ、昨日発売された雑誌?」
私達スクールアイドルの特集が載ってる情報誌だった
むつ「これを従妹の子が見てて、それで、その…」
6: 2016/10/03(月) 20:58:53.21 ID:dbkmzgxp0.net
/
梨子「サ、サイン?」
むつ「そうなの、その子がね、桜内さんの事がすごい気に入ったみたいで、つい同じクラスだよっていったら…」
むっちゃんの従妹の小学生が梨子ちゃんのファンになって、サインが欲しいという話だった
すごいな梨子ちゃん、明確なファンの声ってもしかしたら初めてかもしれないな…
梨子「でもわたし…サインなんて書いたことないけど…」
むつ「簡単なのでいいの、この雑誌の桜内さんの写真の横にでも…無理?」
梨子「そんなことないけど…わたしでいいのかな…?」
曜「いいんじゃないの?それに直接応援してくれる子の声が聞けるってのはありがたいことだよ」
千歌「そうだよ、梨子ちゃんの魅力がその子の心を動かしたんだよ!」
私と曜ちゃんの説得?…もあって、梨子ちゃんが雑誌にサインを書く。サインといっても芸能人のようなクネクネしたものではなく、普通のサイン
梨子「こ、これでいいのかな?」
むつ「うん、ありがとう!きっと喜ぶと思う!」
練習がんばってねと言い残してむっちゃんは帰っていった
すごいな…梨子ちゃん。本物のアイドルって感じだよ
梨子「サ、サイン?」
むつ「そうなの、その子がね、桜内さんの事がすごい気に入ったみたいで、つい同じクラスだよっていったら…」
むっちゃんの従妹の小学生が梨子ちゃんのファンになって、サインが欲しいという話だった
すごいな梨子ちゃん、明確なファンの声ってもしかしたら初めてかもしれないな…
梨子「でもわたし…サインなんて書いたことないけど…」
むつ「簡単なのでいいの、この雑誌の桜内さんの写真の横にでも…無理?」
梨子「そんなことないけど…わたしでいいのかな…?」
曜「いいんじゃないの?それに直接応援してくれる子の声が聞けるってのはありがたいことだよ」
千歌「そうだよ、梨子ちゃんの魅力がその子の心を動かしたんだよ!」
私と曜ちゃんの説得?…もあって、梨子ちゃんが雑誌にサインを書く。サインといっても芸能人のようなクネクネしたものではなく、普通のサイン
梨子「こ、これでいいのかな?」
むつ「うん、ありがとう!きっと喜ぶと思う!」
練習がんばってねと言い残してむっちゃんは帰っていった
すごいな…梨子ちゃん。本物のアイドルって感じだよ
7: 2016/10/03(月) 20:59:36.29 ID:dbkmzgxp0.net
/
千歌「曜ちゃん、今日ちょっと沼津の書店で買いたい本があるんだけど、一緒にいかないー?」
曜「あっ…ごめーん、この後水泳部のほうにちょっと顔ださないといけなくて…」
千歌「あぁ、そうなんだ。んー、じゃあ一人で行くかな…」
他のみんなは帰り道別だし、善子ちゃんはここのところ遅くまで花丸ちゃん達と遊んでるみたいだし…
-沼津の大きい書店
千歌「あったあった、やっぱりここじゃないと揃わないな~」
内浦にも書店はあるにはあるけど、どうしても規模が小さい
おかげでちょっとマイナーな本になると取り寄せになっちゃうから不便なんだよね
それに比べてここはほんとに品ぞろえが多く、花丸ちゃんもよく通っているらしい
お、そういえばここにも置いてあるんだよね~スクールアイドル情報誌
千歌「あ、誰か立ち読みしてる…」
千歌「曜ちゃん、今日ちょっと沼津の書店で買いたい本があるんだけど、一緒にいかないー?」
曜「あっ…ごめーん、この後水泳部のほうにちょっと顔ださないといけなくて…」
千歌「あぁ、そうなんだ。んー、じゃあ一人で行くかな…」
他のみんなは帰り道別だし、善子ちゃんはここのところ遅くまで花丸ちゃん達と遊んでるみたいだし…
-沼津の大きい書店
千歌「あったあった、やっぱりここじゃないと揃わないな~」
内浦にも書店はあるにはあるけど、どうしても規模が小さい
おかげでちょっとマイナーな本になると取り寄せになっちゃうから不便なんだよね
それに比べてここはほんとに品ぞろえが多く、花丸ちゃんもよく通っているらしい
お、そういえばここにも置いてあるんだよね~スクールアイドル情報誌
千歌「あ、誰か立ち読みしてる…」
8: 2016/10/03(月) 21:00:24.51 ID:dbkmzgxp0.net
/
見ると同い年くらいの女の子二人組が私達が載ってる情報誌を見てなにか話してる
「このAqoursってちょっと前に体育館でライブやってたグループだよね」
「そうだよ、渡辺曜ちゃん可愛いよね~」
「こっちの子も可愛い~…すごい名前…」
「渡辺曜ちゃん、沼津に住んでるらしいよ、この近くかもー」
千歌(ほえー、曜ちゃんさすが人気者だなぁ…)コソコソ
「リーダーどの子?」
「えっと、この子だったかな…?」
「え、まじでこの子リーダーなの?全然普通だね」
「ほんとそうだよね、他の子みんな可愛いのに、一人なんかレベル下げてる感じだよねぇ」
千歌「…………」
「この子いないほうが人気もっとでるんじゃない?」キャハハ
「渡辺曜ちゃんがリーダーのほうが絶対いいよね!」
「あんたのその曜ちゃん推しは強すぎる気もするけど、そうかもね~」アハハ
「曜ちゃん生でみたことないでしょ、もうめっちゃ可愛いんだから!」
千歌「…………」タッ
見ると同い年くらいの女の子二人組が私達が載ってる情報誌を見てなにか話してる
「このAqoursってちょっと前に体育館でライブやってたグループだよね」
「そうだよ、渡辺曜ちゃん可愛いよね~」
「こっちの子も可愛い~…すごい名前…」
「渡辺曜ちゃん、沼津に住んでるらしいよ、この近くかもー」
千歌(ほえー、曜ちゃんさすが人気者だなぁ…)コソコソ
「リーダーどの子?」
「えっと、この子だったかな…?」
「え、まじでこの子リーダーなの?全然普通だね」
「ほんとそうだよね、他の子みんな可愛いのに、一人なんかレベル下げてる感じだよねぇ」
千歌「…………」
「この子いないほうが人気もっとでるんじゃない?」キャハハ
「渡辺曜ちゃんがリーダーのほうが絶対いいよね!」
「あんたのその曜ちゃん推しは強すぎる気もするけど、そうかもね~」アハハ
「曜ちゃん生でみたことないでしょ、もうめっちゃ可愛いんだから!」
千歌「…………」タッ
9: 2016/10/03(月) 21:01:20.96 ID:dbkmzgxp0.net
/
-沼津 バス亭
千歌「……………」トボトボ
やっぱり…みんなそう思うよね……私みたいな……
曜ちゃんも梨子ちゃんも可愛くて…ルビィちゃん花丸ちゃんはすごい美少女で…
善子ちゃんもダイヤさんすごい美人だし、鞠莉ちゃん果南ちゃんなんてスタイルも抜群だし…
千歌「私……邪魔、なのかな……」
でも…私だってみんなみたいに…輝きたいって……
??「あの、ちょっといいですかー?」
千歌「え、は、はい?」
-沼津 バス亭
千歌「……………」トボトボ
やっぱり…みんなそう思うよね……私みたいな……
曜ちゃんも梨子ちゃんも可愛くて…ルビィちゃん花丸ちゃんはすごい美少女で…
善子ちゃんもダイヤさんすごい美人だし、鞠莉ちゃん果南ちゃんなんてスタイルも抜群だし…
千歌「私……邪魔、なのかな……」
でも…私だってみんなみたいに…輝きたいって……
??「あの、ちょっといいですかー?」
千歌「え、は、はい?」
10: 2016/10/03(月) 21:02:27.62 ID:dbkmzgxp0.net
/千歌→曜
-2年生教室
曜「あ、きたきた、おはヨーソロー!」
梨子「おはよう、曜ちゃん」
千歌「…………」
曜(あれ、千歌ちゃんどうしたんだろ…元気ないみたい…)
曜「おはよっ千歌ちゃん、どうかしたの?」
千歌「ん…ううん、なんでもない…おはよ」
千歌ちゃんは一瞬こちらを見て微笑んでくれたけど、そのまま俯いたまま席に着く
この様子でなんでもないわけはないのだけど、それを私に言いたくない内容なのかな?
曜「梨子ちゃん…千歌ちゃん今日……」ボソ
梨子「それが…」
朝、いつも時間を決めて一緒に登校している千歌ちゃんと梨子ちゃんだけど、
今日は時間になっても千歌ちゃんは家からでてこず、訪ねてみるとまだ寝ていたらしい
曜「それでバスに乗ってなかったんだね」
-2年生教室
曜「あ、きたきた、おはヨーソロー!」
梨子「おはよう、曜ちゃん」
千歌「…………」
曜(あれ、千歌ちゃんどうしたんだろ…元気ないみたい…)
曜「おはよっ千歌ちゃん、どうかしたの?」
千歌「ん…ううん、なんでもない…おはよ」
千歌ちゃんは一瞬こちらを見て微笑んでくれたけど、そのまま俯いたまま席に着く
この様子でなんでもないわけはないのだけど、それを私に言いたくない内容なのかな?
曜「梨子ちゃん…千歌ちゃん今日……」ボソ
梨子「それが…」
朝、いつも時間を決めて一緒に登校している千歌ちゃんと梨子ちゃんだけど、
今日は時間になっても千歌ちゃんは家からでてこず、訪ねてみるとまだ寝ていたらしい
曜「それでバスに乗ってなかったんだね」
11: 2016/10/03(月) 21:03:16.11 ID:dbkmzgxp0.net
/
曜「あ、さては昨日買いに行ったっていう本を読んでて徹夜したね?千歌ちゃん」
千歌「……………」
昔からそうだけど……私のよく知る千歌ちゃんは…
千歌「あ、はは…じつはそうなんだ……」
こんな曖昧に笑う子なんかじゃない……やっぱり……
曜(梨子ちゃん…)ジッ
梨子(ええ、わかってる…)コクッ
千歌ちゃんは何かに悩んでいる、困っている…それを相談できずにいる
こんなの、子供の頃一緒にやったいたずらが親にバレそうになって私を生贄にした後の気まずそうな時以来だよ
曜「あ、さては昨日買いに行ったっていう本を読んでて徹夜したね?千歌ちゃん」
千歌「……………」
昔からそうだけど……私のよく知る千歌ちゃんは…
千歌「あ、はは…じつはそうなんだ……」
こんな曖昧に笑う子なんかじゃない……やっぱり……
曜(梨子ちゃん…)ジッ
梨子(ええ、わかってる…)コクッ
千歌ちゃんは何かに悩んでいる、困っている…それを相談できずにいる
こんなの、子供の頃一緒にやったいたずらが親にバレそうになって私を生贄にした後の気まずそうな時以来だよ
12: 2016/10/03(月) 21:04:09.05 ID:dbkmzgxp0.net
/
-放課後の屋上
果南「1,2,3,4,5,6,7,8…千歌、ちょっと遅れてるよ」
千歌「あっ…うん、ゴメン……」
曜「…………」
ルビィ「今日の千歌ちゃん、元気がないみたい…」
花丸「調子悪そうずら」
果南「ほらまた…どうしたの千歌?」
千歌「…………」
ダイヤ「千歌さん、体調が優れないのでしたら少しお休みに……」
千歌「………はい……ごめんなさい……」トボトボ
梨子「千歌ちゃん……」
-放課後の屋上
果南「1,2,3,4,5,6,7,8…千歌、ちょっと遅れてるよ」
千歌「あっ…うん、ゴメン……」
曜「…………」
ルビィ「今日の千歌ちゃん、元気がないみたい…」
花丸「調子悪そうずら」
果南「ほらまた…どうしたの千歌?」
千歌「…………」
ダイヤ「千歌さん、体調が優れないのでしたら少しお休みに……」
千歌「………はい……ごめんなさい……」トボトボ
梨子「千歌ちゃん……」
13: 2016/10/03(月) 21:05:44.75 ID:dbkmzgxp0.net
/
曜「千歌ちゃんの様子がおかしいです」
鞠莉「そうみたいね…」
ダイヤ「曜さん、なにか知ってらっしゃるの?」
千歌ちゃんは気分が優れないという事で保健室に行くことになり、
ルビィちゃんと花丸ちゃんに付き添ってもらって、私達で千歌ちゃんの問題を話合うことになった
曜「理由を知ってるってわけじゃないんだけど、あきらかに何か悩んでいるのは確かだと思う…」
果南「昔何度か見た感じだと思ったけど、やっぱりか…」
善子「でも、昨日までなんにもなさそうだったけど?」
曜「千歌ちゃんは昨日沼津の本屋さんに何か買いにいったみたいなんだけど…」
鞠莉「お目当ての本がなかったから落ち込んでる?」
ダイヤ「鞠莉さん………」
鞠莉「ジョークよ」
曜「千歌ちゃんの様子がおかしいです」
鞠莉「そうみたいね…」
ダイヤ「曜さん、なにか知ってらっしゃるの?」
千歌ちゃんは気分が優れないという事で保健室に行くことになり、
ルビィちゃんと花丸ちゃんに付き添ってもらって、私達で千歌ちゃんの問題を話合うことになった
曜「理由を知ってるってわけじゃないんだけど、あきらかに何か悩んでいるのは確かだと思う…」
果南「昔何度か見た感じだと思ったけど、やっぱりか…」
善子「でも、昨日までなんにもなさそうだったけど?」
曜「千歌ちゃんは昨日沼津の本屋さんに何か買いにいったみたいなんだけど…」
鞠莉「お目当ての本がなかったから落ち込んでる?」
ダイヤ「鞠莉さん………」
鞠莉「ジョークよ」
14: 2016/10/03(月) 21:07:08.86 ID:dbkmzgxp0.net
/
曜「問題なのは、ああなった千歌ちゃんて頑固だから、無理に聞き出そうとすると逆効果なんだよね」
梨子「しばらく様子を見るしかないって事?」
果南「本当に個人的な悩みかもしれないし、自分で解決するかもしれない」
ダイヤ「ですが、体調にまで影響がでているような状況では…」
果南「勿論無理はさせない。千歌自身の問題だというのなら見守るよ…でも…」
曜「状況が深刻化しそうなら、お節介だと言われようが私は助けたい!」
梨子「そうね。そうならないように注意して見ていましょ」
私はこの時、まだ「いつものこと」のように軽く考えていた部分があったのかもしれない
曜「問題なのは、ああなった千歌ちゃんて頑固だから、無理に聞き出そうとすると逆効果なんだよね」
梨子「しばらく様子を見るしかないって事?」
果南「本当に個人的な悩みかもしれないし、自分で解決するかもしれない」
ダイヤ「ですが、体調にまで影響がでているような状況では…」
果南「勿論無理はさせない。千歌自身の問題だというのなら見守るよ…でも…」
曜「状況が深刻化しそうなら、お節介だと言われようが私は助けたい!」
梨子「そうね。そうならないように注意して見ていましょ」
私はこの時、まだ「いつものこと」のように軽く考えていた部分があったのかもしれない
15: 2016/10/03(月) 21:08:17.32 ID:dbkmzgxp0.net
/曜→ダイヤ
千歌さんの問題が周囲に影響を与え始めたのは、それから数日後のことでした
ルビィ「あうっ!」ドサ
千歌「あ、ご、ごめん…ルビィちゃん…」
果南「ダメでしょ千歌、前後の確認怠ってると危ないんだから」
千歌「ごめん……」
ルビィ「ルビィは大丈夫です!頑丈なのが取柄ですから♪」ニコ
曜「千歌ちゃん……」
ダイヤ(そろそろ限界…ですか…)
今日の練習が終わった後、千歌さんと話をする必要があるという旨を他の方々に伝える
しかしその考えよりも先に千歌さんのほうからアプローチがありました
千歌「ダイヤさん…今日の練習が終わった後、お話しが…」
ダイヤ「千……わかりました、生徒会室でお話ししましょう」
千歌さんの問題が周囲に影響を与え始めたのは、それから数日後のことでした
ルビィ「あうっ!」ドサ
千歌「あ、ご、ごめん…ルビィちゃん…」
果南「ダメでしょ千歌、前後の確認怠ってると危ないんだから」
千歌「ごめん……」
ルビィ「ルビィは大丈夫です!頑丈なのが取柄ですから♪」ニコ
曜「千歌ちゃん……」
ダイヤ(そろそろ限界…ですか…)
今日の練習が終わった後、千歌さんと話をする必要があるという旨を他の方々に伝える
しかしその考えよりも先に千歌さんのほうからアプローチがありました
千歌「ダイヤさん…今日の練習が終わった後、お話しが…」
ダイヤ「千……わかりました、生徒会室でお話ししましょう」
16: 2016/10/03(月) 21:09:28.09 ID:dbkmzgxp0.net
/
曜「ダイヤさん…」
ダイヤ「お話しというのが最近の千歌さんの状況についてなのでしたら…」
梨子「でもどうしてダイヤさんに…?」
それは私自身も感じている事でした
Aqours結成以前から色々と衝突していた時期もある私達
少なからず本音をぶつけあった仲ではあると思います…ですが…
ダイヤ「もしかしたら話の内容がそうさせているのかもしれませんが…」
果南「相談役としてはダイヤはピッタリだと思うけどね、私は」
鞠莉「そうね。なんだかんだで世話焼きだしね」
梨子「ダイヤさん、千歌ちゃんのこと…よろしくお願いします」
曜「ダイヤさん…」
ダイヤ「お話しというのが最近の千歌さんの状況についてなのでしたら…」
梨子「でもどうしてダイヤさんに…?」
それは私自身も感じている事でした
Aqours結成以前から色々と衝突していた時期もある私達
少なからず本音をぶつけあった仲ではあると思います…ですが…
ダイヤ「もしかしたら話の内容がそうさせているのかもしれませんが…」
果南「相談役としてはダイヤはピッタリだと思うけどね、私は」
鞠莉「そうね。なんだかんだで世話焼きだしね」
梨子「ダイヤさん、千歌ちゃんのこと…よろしくお願いします」
17: 2016/10/03(月) 21:10:54.26 ID:dbkmzgxp0.net
/
-生徒会室
ダイヤ「どうぞ、お好きな席についてください。風通しのために窓を…」ガタ
千歌「あ、あの…ダイヤさん!」
ダイヤ「……なんでしょう……」
用意した椅子にも座らず、千歌さんはどこか苦し気な表情になる
ここ最近、ずっと見ていたあの表情…一体どうして……
千歌「わ……私……と……」グッ
ダイヤ「?」
千歌「私と…Aqoursのリーダー……代わって…くれませんか?」
-生徒会室
ダイヤ「どうぞ、お好きな席についてください。風通しのために窓を…」ガタ
千歌「あ、あの…ダイヤさん!」
ダイヤ「……なんでしょう……」
用意した椅子にも座らず、千歌さんはどこか苦し気な表情になる
ここ最近、ずっと見ていたあの表情…一体どうして……
千歌「わ……私……と……」グッ
ダイヤ「?」
千歌「私と…Aqoursのリーダー……代わって…くれませんか?」
18: 2016/10/03(月) 21:12:15.98 ID:dbkmzgxp0.net
/
曜さんの危惧していた事が、このような形になるなんて…
曜「ダイヤさん!あれ、千歌ちゃんは?」
ダイヤ「それが……」
曜さんの危惧していた事が、このような形になるなんて…
曜「ダイヤさん!あれ、千歌ちゃんは?」
ダイヤ「それが……」
19: 2016/10/03(月) 21:12:41.93 ID:dbkmzgxp0.net
/ダイヤ→梨子
梨子「千歌ちゃん…帰っちゃったんですか…」
ダイヤ「帰ったというより…飛び出してしまって…呼び止めたのですが…」
曜「そ、それで話って…?」
ダイヤ「それは……」
梨子「千歌ちゃん…帰っちゃったんですか…」
ダイヤ「帰ったというより…飛び出してしまって…呼び止めたのですが…」
曜「そ、それで話って…?」
ダイヤ「それは……」
20: 2016/10/03(月) 21:14:00.52 ID:dbkmzgxp0.net
/
千歌ちゃんはダイヤさんにAqoursのリーダーを代わって欲しいと願い出たそうです
その理由については、自分はふさわしくないの一点張りで、話はそれ以上進む事はなかったと
果南「ダメ、電話にもでない…」
善子「LINEもダメね、避けてるっぽいわ」
花丸「千歌ちゃん……」
曜「やっぱりこのあいだ沼津で何かあったんじゃないかな…」
鞠莉「私達に相談できない事…それも大好きなAqoursから距離を取ろうとしてるこの感じ…」
果南「ちょっと昔を思い出すね」
ダイヤ「ですがそれですと……良くない…予感が…」
梨子「…………」
だったら…もうあれこれ気にしていちゃダメな気がする。ううん、きっとダメだ
取り返しのつかなくなる前に…
梨子「今日の夜、千歌ちゃんに直接問いただします」
善子「ダイヤさんの話を聞く限りじゃ、素直にでてくるとは思えないけど?」
そこは些細な問題。私は知ってるから…
梨子「まかせて」
曜「梨子ちゃん……うん、お願い!」
千歌ちゃんはダイヤさんにAqoursのリーダーを代わって欲しいと願い出たそうです
その理由については、自分はふさわしくないの一点張りで、話はそれ以上進む事はなかったと
果南「ダメ、電話にもでない…」
善子「LINEもダメね、避けてるっぽいわ」
花丸「千歌ちゃん……」
曜「やっぱりこのあいだ沼津で何かあったんじゃないかな…」
鞠莉「私達に相談できない事…それも大好きなAqoursから距離を取ろうとしてるこの感じ…」
果南「ちょっと昔を思い出すね」
ダイヤ「ですがそれですと……良くない…予感が…」
梨子「…………」
だったら…もうあれこれ気にしていちゃダメな気がする。ううん、きっとダメだ
取り返しのつかなくなる前に…
梨子「今日の夜、千歌ちゃんに直接問いただします」
善子「ダイヤさんの話を聞く限りじゃ、素直にでてくるとは思えないけど?」
そこは些細な問題。私は知ってるから…
梨子「まかせて」
曜「梨子ちゃん……うん、お願い!」
21: 2016/10/03(月) 21:15:18.26 ID:dbkmzgxp0.net
/
-夜。梨子の部屋
梨子「さてと……」
案の定、直接家を訪ねたら「千歌は具合が悪いといってもう寝たわ」と志満さんに言われた
きっと志満さん達には本当にそう伝えているのだろうけど…
梨子「きっと一人で抱え込んで、今も悩んでいるのよね……」
それがなんなのか私には分からないけど…話を聞くだけなら…それに…!
梨子「千歌ちゃーん、いるんでしょー?」
電気の点いていない部屋に声をかける。きっといる…もしかしたら本当に寝ているかもしれないけど
梨子「起きてるなら返事をしてー」
寝ているんだったら、叩き起こすまでよ…私は知ってるんだから…
梨子「今からそっち行くからね!」
千歌ちゃんの部屋は襖で鍵はない。廊下の窓もいつも鍵をかけてないよね…だからっ!
梨子「開けてくれないと、こっちから窓開けて飛び移るからね!」
この物干し竿で窓の取っ手部分を…引っ掻けて……スライドさせれば…
梨子「よっ…っと、えいっ…んしょ……」ガシャガシャ
ガララララッ
梨子「あっ………」
千歌「梨子ちゃん……強引だよ……」
-夜。梨子の部屋
梨子「さてと……」
案の定、直接家を訪ねたら「千歌は具合が悪いといってもう寝たわ」と志満さんに言われた
きっと志満さん達には本当にそう伝えているのだろうけど…
梨子「きっと一人で抱え込んで、今も悩んでいるのよね……」
それがなんなのか私には分からないけど…話を聞くだけなら…それに…!
梨子「千歌ちゃーん、いるんでしょー?」
電気の点いていない部屋に声をかける。きっといる…もしかしたら本当に寝ているかもしれないけど
梨子「起きてるなら返事をしてー」
寝ているんだったら、叩き起こすまでよ…私は知ってるんだから…
梨子「今からそっち行くからね!」
千歌ちゃんの部屋は襖で鍵はない。廊下の窓もいつも鍵をかけてないよね…だからっ!
梨子「開けてくれないと、こっちから窓開けて飛び移るからね!」
この物干し竿で窓の取っ手部分を…引っ掻けて……スライドさせれば…
梨子「よっ…っと、えいっ…んしょ……」ガシャガシャ
ガララララッ
梨子「あっ………」
千歌「梨子ちゃん……強引だよ……」
22: 2016/10/03(月) 21:17:11.14 ID:dbkmzgxp0.net
/
多少強引ではあったけど千歌ちゃんは私を部屋に入れてくれた
どうして私がこういう手段を使ったのかは、分かってるよね?
千歌「それで…どうしたのこんな時間に……」
梨子「ん……えっと……」
ベッドに腰掛ける千歌ちゃんはここ最近ずっと同じ顔。笑顔なのに…とても苦しそう…
梨子「みんなの代表できたのよ。千歌ちゃんの口を割らせるようにって」
千歌「…………」
梨子「当然の事だけど、みんな心配してる。勿論私も…それでも千歌ちゃんが自分で解決しようとしているなら見守ろうって、みんなそうしてた…」
千歌「…………」
俯く千歌ちゃん。私が的外れな事を言ってないということだろうけど、そうだとするならやっぱり…
梨子「でも今日ダイヤさんにリーダー代わってくれってお願いしたんでしょ?」
千歌「…………」
梨子「だから私が来たのよ、みんなの代表として。千歌ちゃんが何か悩んでいるっていうのはわかってるよ…だけど…」
多少強引ではあったけど千歌ちゃんは私を部屋に入れてくれた
どうして私がこういう手段を使ったのかは、分かってるよね?
千歌「それで…どうしたのこんな時間に……」
梨子「ん……えっと……」
ベッドに腰掛ける千歌ちゃんはここ最近ずっと同じ顔。笑顔なのに…とても苦しそう…
梨子「みんなの代表できたのよ。千歌ちゃんの口を割らせるようにって」
千歌「…………」
梨子「当然の事だけど、みんな心配してる。勿論私も…それでも千歌ちゃんが自分で解決しようとしているなら見守ろうって、みんなそうしてた…」
千歌「…………」
俯く千歌ちゃん。私が的外れな事を言ってないということだろうけど、そうだとするならやっぱり…
梨子「でも今日ダイヤさんにリーダー代わってくれってお願いしたんでしょ?」
千歌「…………」
梨子「だから私が来たのよ、みんなの代表として。千歌ちゃんが何か悩んでいるっていうのはわかってるよ…だけど…」
23: 2016/10/03(月) 21:18:28.45 ID:dbkmzgxp0.net
/
千歌「わかってるなら……」
梨子「わかってるから来たんだよ、今の千歌ちゃん普通じゃないもん、苦しそうだもん!」
ダイヤさんにリーダーを代わってもらったのが千歌ちゃんの悩みに直結しているというのなら…その結論は…
梨子「ねえ千歌ちゃん……スクールアイドル、やめたいの?」
千歌「っ!」ビクッ
あぁ……やっぱり……そうなんだ……千歌ちゃん
梨子「どうして?あんなに好きだったのに、私にたくさん想いをぶつけてくれたのに…どうして?」
やめたいんじゃない……やめたくないけど、やめないといけない事情が千歌ちゃんにできてしまった…だから悩んでいるんだね
千歌「私は………」
梨子「やめたくないからそんなに苦しそうなんでしょ?ねえ、どうしてそんな大事な事を一人で…」
千歌「梨子ちゃんにはわかんないよっ!」
梨子「!」ビク
千歌「やめたいわけないじゃん!大好きだもん!みんなとスクールアイドル続けたいよ!」ポロッ
梨子「千歌……ちゃん……」
千歌「でも…私じゃダメなんだよ……Aqoursはもっと……輝けるのに…私じゃ…ぅ」
千歌「わかってるなら……」
梨子「わかってるから来たんだよ、今の千歌ちゃん普通じゃないもん、苦しそうだもん!」
ダイヤさんにリーダーを代わってもらったのが千歌ちゃんの悩みに直結しているというのなら…その結論は…
梨子「ねえ千歌ちゃん……スクールアイドル、やめたいの?」
千歌「っ!」ビクッ
あぁ……やっぱり……そうなんだ……千歌ちゃん
梨子「どうして?あんなに好きだったのに、私にたくさん想いをぶつけてくれたのに…どうして?」
やめたいんじゃない……やめたくないけど、やめないといけない事情が千歌ちゃんにできてしまった…だから悩んでいるんだね
千歌「私は………」
梨子「やめたくないからそんなに苦しそうなんでしょ?ねえ、どうしてそんな大事な事を一人で…」
千歌「梨子ちゃんにはわかんないよっ!」
梨子「!」ビク
千歌「やめたいわけないじゃん!大好きだもん!みんなとスクールアイドル続けたいよ!」ポロッ
梨子「千歌……ちゃん……」
千歌「でも…私じゃダメなんだよ……Aqoursはもっと……輝けるのに…私じゃ…ぅ」
24: 2016/10/03(月) 21:19:23.82 ID:dbkmzgxp0.net
/
梨子「千歌ちゃん…なんで自分じゃダメなんて言うの?」
千歌「………………」
梨子「私は…千歌ちゃんがダメだなんて、決して思わないし、みんなもそう思ってるって断言できる」
そんな千歌ちゃんだからこそ、みんなついてきたんだよ
梨子「それに千歌ちゃんがダメなんて言ったら、私なんかもっとだよ」
千歌「………っ」ピク
梨子「だから、ね、千歌ちゃん…」
千歌「梨子ちゃんはいいよ、美人だし歌もうまいし、ファンだっているじゃない…」
梨子「え……千歌ちゃん?」
千歌ちゃんがそれを口にした時、私は先の自分の発言が失敗だったと思い知らされた
千歌「みんなそう…とってもキラキラしてて、私なんか遠く及ばないほど先を進んで…」
梨子「そ、そんなこと…」
千歌「あるよ、そんなことあるよっ!」
千歌ちゃんが抱えて、悩んでいた事……それは…
千歌「私は……みんなの邪魔にしか…ならない……から…」
梨子「千歌ちゃん…なんで自分じゃダメなんて言うの?」
千歌「………………」
梨子「私は…千歌ちゃんがダメだなんて、決して思わないし、みんなもそう思ってるって断言できる」
そんな千歌ちゃんだからこそ、みんなついてきたんだよ
梨子「それに千歌ちゃんがダメなんて言ったら、私なんかもっとだよ」
千歌「………っ」ピク
梨子「だから、ね、千歌ちゃん…」
千歌「梨子ちゃんはいいよ、美人だし歌もうまいし、ファンだっているじゃない…」
梨子「え……千歌ちゃん?」
千歌ちゃんがそれを口にした時、私は先の自分の発言が失敗だったと思い知らされた
千歌「みんなそう…とってもキラキラしてて、私なんか遠く及ばないほど先を進んで…」
梨子「そ、そんなこと…」
千歌「あるよ、そんなことあるよっ!」
千歌ちゃんが抱えて、悩んでいた事……それは…
千歌「私は……みんなの邪魔にしか…ならない……から…」
25: 2016/10/03(月) 21:20:29.48 ID:dbkmzgxp0.net
/
曜『千歌ちゃんがそんな事を……』
梨子「うん……それ以上の事は…ごめんなさい私がミスって聞ける雰囲気じゃなくなって…」
千歌ちゃんの悩みとは、単純だったけど…千歌ちゃんにはすごく深い問題だった
可愛くなりたい…きっと女の子はみんな一度は願う事だと思うけど…
曜『でもどうして急に……』
梨子「それは私も思ったのだけど、この前情報誌に私達の事載ったじゃない?」
曜『あ…もしかして千歌ちゃん……』
梨子「うん……たぶん、誰かに何か言われたんじゃないかしら?」
そしてそれを千歌ちゃんは肯定して、受け止めてしまった
梨子「だから今の千歌ちゃんは、Aqoursにとって自分は必要ないと思ってる。むしろマイナスだと」
曜『そんなことあるわけないじゃん!』ドンッ
梨子「そう…そんなことないのだけど、私達の言葉は…千歌ちゃんを追い詰めちゃう…」
曜『それは……千歌ちゃんが私達の事……』
梨子「千歌ちゃんが…自分の事を卑下していて…でも……」
千歌ちゃんは思い込んだら一直線なところがあるけど、これが今回悪い方向に働いてしまっている
曜『千歌ちゃんがそんな事を……』
梨子「うん……それ以上の事は…ごめんなさい私がミスって聞ける雰囲気じゃなくなって…」
千歌ちゃんの悩みとは、単純だったけど…千歌ちゃんにはすごく深い問題だった
可愛くなりたい…きっと女の子はみんな一度は願う事だと思うけど…
曜『でもどうして急に……』
梨子「それは私も思ったのだけど、この前情報誌に私達の事載ったじゃない?」
曜『あ…もしかして千歌ちゃん……』
梨子「うん……たぶん、誰かに何か言われたんじゃないかしら?」
そしてそれを千歌ちゃんは肯定して、受け止めてしまった
梨子「だから今の千歌ちゃんは、Aqoursにとって自分は必要ないと思ってる。むしろマイナスだと」
曜『そんなことあるわけないじゃん!』ドンッ
梨子「そう…そんなことないのだけど、私達の言葉は…千歌ちゃんを追い詰めちゃう…」
曜『それは……千歌ちゃんが私達の事……』
梨子「千歌ちゃんが…自分の事を卑下していて…でも……」
千歌ちゃんは思い込んだら一直線なところがあるけど、これが今回悪い方向に働いてしまっている
26: 2016/10/03(月) 21:22:05.70 ID:dbkmzgxp0.net
/
次の日、いつもの時間に千歌ちゃんはやってきた。その表情は決して明るくはなかったけど…
梨子「おはよう千歌ちゃん」
千歌「おはよう…あの、昨日はごめんね…」
梨子「いいのよ、私のほうこそうるさくしてごめんね」
これは問題が解決したわけでもなく、そのままにできることでもない…だから…
梨子「千歌ちゃん、今日の練習の時ね、ちょっと手伝ってもらいたいことがあるの」
千歌「…………」
千歌ちゃんはスクールアイドルを続けたいと願っている。だけど自分のせいでAqoursに迷惑がかかるならと考えているのも事実
そして…おそらく千歌ちゃんはリーダーを辞めて、少しづつだけど私達と距離を取ろうとするはず
はっきりとやめると言わないのはみんな反対するから。追及されたくないんだよね…
梨子「新曲の振付で、果南さんの案を取り入れてみたいと思ってるの」
千歌「………そう…」
絶対にやめさせない…そんな悲しい終わり方なんて、誰一人認めないんだから
次の日、いつもの時間に千歌ちゃんはやってきた。その表情は決して明るくはなかったけど…
梨子「おはよう千歌ちゃん」
千歌「おはよう…あの、昨日はごめんね…」
梨子「いいのよ、私のほうこそうるさくしてごめんね」
これは問題が解決したわけでもなく、そのままにできることでもない…だから…
梨子「千歌ちゃん、今日の練習の時ね、ちょっと手伝ってもらいたいことがあるの」
千歌「…………」
千歌ちゃんはスクールアイドルを続けたいと願っている。だけど自分のせいでAqoursに迷惑がかかるならと考えているのも事実
そして…おそらく千歌ちゃんはリーダーを辞めて、少しづつだけど私達と距離を取ろうとするはず
はっきりとやめると言わないのはみんな反対するから。追及されたくないんだよね…
梨子「新曲の振付で、果南さんの案を取り入れてみたいと思ってるの」
千歌「………そう…」
絶対にやめさせない…そんな悲しい終わり方なんて、誰一人認めないんだから
27: 2016/10/03(月) 21:24:20.40 ID:dbkmzgxp0.net
/梨子→曜
夕べの梨子ちゃんとの電話の内容を簡単にだけど他のみんなにもメールしておいた
千歌ちゃんが思い悩んでいる事…私はあまりそういうのを気にしたことがないから、うまく言葉がでてこない…
曜「考えてみれば、すごいメンバーなのかもしれないなぁ…」
スクールアイドルとして輝きたいっていうのはみんな同じ。だけど個々に見て、人からどう評価されるのかを意識した時、Aqoursって実はすごいのかもしれないと思った
勿論、メンバー同士でそういう話はあまりしないし、私は不要だって思ってる。だけど、そこにもし劣等感のようなものがあるとしたら…
曜「飛び込みの大会で準優勝したときのくやしさに…似ているのかなぁ…?」
でもこれは問題にすらなっていない…くやしさの原因と、解決方法が明確だからだ…うーん…‥
曜「意識の問題…か……」
そんなの私には…全然わかんないよ……
夕べの梨子ちゃんとの電話の内容を簡単にだけど他のみんなにもメールしておいた
千歌ちゃんが思い悩んでいる事…私はあまりそういうのを気にしたことがないから、うまく言葉がでてこない…
曜「考えてみれば、すごいメンバーなのかもしれないなぁ…」
スクールアイドルとして輝きたいっていうのはみんな同じ。だけど個々に見て、人からどう評価されるのかを意識した時、Aqoursって実はすごいのかもしれないと思った
勿論、メンバー同士でそういう話はあまりしないし、私は不要だって思ってる。だけど、そこにもし劣等感のようなものがあるとしたら…
曜「飛び込みの大会で準優勝したときのくやしさに…似ているのかなぁ…?」
でもこれは問題にすらなっていない…くやしさの原因と、解決方法が明確だからだ…うーん…‥
曜「意識の問題…か……」
そんなの私には…全然わかんないよ……
35: 2016/10/04(火) 16:48:02.64 ID:eiejIT2C0.net
/
放課後になって、練習の時間になった頃、屋上で鞠莉さん達が私達を待っていた
鞠莉「来ましたね~」
果南「待ってたよ」
曜「果南ちゃん…これは?」
屋上に用意されていたのは、使われていない机と椅子。私達が教室で使っているものと同じやつだ
千歌「………?」
ダイヤ「千歌さん、今日はいつもの練習をやめて、特別レッスンをします!」
梨子「特別レッスン?」
善子「これ、メイク道具?」
普段私が使うものよりはるかに大仰なメイク道具セットが机の上に置かれる
パっと見ただけでも高価なものだとわかる。用意したのは鞠莉ちゃんかな?
鞠莉「今日は私とダイヤでみんなにステキなメイク術を伝授しちゃうわ」
ルビィ「わぁ、お姉ちゃんの!?」
放課後になって、練習の時間になった頃、屋上で鞠莉さん達が私達を待っていた
鞠莉「来ましたね~」
果南「待ってたよ」
曜「果南ちゃん…これは?」
屋上に用意されていたのは、使われていない机と椅子。私達が教室で使っているものと同じやつだ
千歌「………?」
ダイヤ「千歌さん、今日はいつもの練習をやめて、特別レッスンをします!」
梨子「特別レッスン?」
善子「これ、メイク道具?」
普段私が使うものよりはるかに大仰なメイク道具セットが机の上に置かれる
パっと見ただけでも高価なものだとわかる。用意したのは鞠莉ちゃんかな?
鞠莉「今日は私とダイヤでみんなにステキなメイク術を伝授しちゃうわ」
ルビィ「わぁ、お姉ちゃんの!?」
36: 2016/10/04(火) 16:48:59.38 ID:eiejIT2C0.net
/
果南「まぁもともと私達って全体的に薄味なところがあるじゃない?」
花丸「え、食べたことあるずら?」
善子「メイクの話よ。確かに薄味…というかナチュラルよね、私達」
曜「あんまり深く考えてなかったかもしれないね」
ダイヤ「実際わたくし達の年代ではそこまで拘る必要のないものではありますが…」
鞠莉「ほら、ちかっち、こっちきて」
千歌「え…私?」
果南「メイク講座するのに、モデルさんが必要でしょ」
鞠莉「はい、ここ座って~」
千歌「う…うん……」
果南「まぁもともと私達って全体的に薄味なところがあるじゃない?」
花丸「え、食べたことあるずら?」
善子「メイクの話よ。確かに薄味…というかナチュラルよね、私達」
曜「あんまり深く考えてなかったかもしれないね」
ダイヤ「実際わたくし達の年代ではそこまで拘る必要のないものではありますが…」
鞠莉「ほら、ちかっち、こっちきて」
千歌「え…私?」
果南「メイク講座するのに、モデルさんが必要でしょ」
鞠莉「はい、ここ座って~」
千歌「う…うん……」
37: 2016/10/04(火) 16:50:16.14 ID:eiejIT2C0.net
/
なぜか部室ではなく屋上で鞠莉ちゃんとダイヤさんのメイク講座が始まったのはいいのだけど…
曜「はじめて聞く言葉だらけでさっぱりだよ…」
花丸「でもみんな真剣に聞いてるずら」
特に善子ちゃんとルビィちゃんはメモを取りながら聞き入っている
正直いきなりの展開にどういうことなのか分からない部分もあったけど…
曜(千歌ちゃん、ちょっと楽しそうだ…)
果南「昔ね、千歌にお化粧教えてって頼まれた事があったんだけどね…」
曜「果南ちゃん…」
私達が中学に入った頃の話だった。千歌ちゃんがそういう事に興味を持ち始めた時
でも…私自身は違う事に夢中になってて、千歌ちゃんの気持ちを知ることは無かった
少し前にそのあたりのことでもやもやしていた時期があったけど、これもその一つなのか…
果南「千歌は自分が地味だとか、平凡だとか、色々言ってるようだけど」
曜「ん…?」
果南「実はこの中で一番化粧映えするんだよね」
曜「そうなんだ…。んん、やっぱり私にはよくわかんないや…」
なぜか部室ではなく屋上で鞠莉ちゃんとダイヤさんのメイク講座が始まったのはいいのだけど…
曜「はじめて聞く言葉だらけでさっぱりだよ…」
花丸「でもみんな真剣に聞いてるずら」
特に善子ちゃんとルビィちゃんはメモを取りながら聞き入っている
正直いきなりの展開にどういうことなのか分からない部分もあったけど…
曜(千歌ちゃん、ちょっと楽しそうだ…)
果南「昔ね、千歌にお化粧教えてって頼まれた事があったんだけどね…」
曜「果南ちゃん…」
私達が中学に入った頃の話だった。千歌ちゃんがそういう事に興味を持ち始めた時
でも…私自身は違う事に夢中になってて、千歌ちゃんの気持ちを知ることは無かった
少し前にそのあたりのことでもやもやしていた時期があったけど、これもその一つなのか…
果南「千歌は自分が地味だとか、平凡だとか、色々言ってるようだけど」
曜「ん…?」
果南「実はこの中で一番化粧映えするんだよね」
曜「そうなんだ…。んん、やっぱり私にはよくわかんないや…」
38: 2016/10/04(火) 16:52:23.84 ID:eiejIT2C0.net
/
鞠莉「はい、完成~♪」
ルビィ「わぁ、すごい」
梨子「千歌ちゃん…可愛い!」
千歌「ね、ねえ誰か鏡持ってない?」
鞠莉ちゃんとダイヤさんの手によって千歌ちゃんに本格的なメイクが施され、本当に別人のように変わった
最近曇りがちだった表情もすっかりいつもの千歌ちゃんに戻っているようだけど
大丈夫なの?千歌ちゃん……もうこれで前のように元気になってくれるの?
千歌「すごーい、これが私!?」
善子「いいんじゃない?」
私だってバカじゃない…今日の講座が誰のために用意されたのかなんて分かってる
今はただじっと、成り行きを見守ろう
鞠莉「はい、完成~♪」
ルビィ「わぁ、すごい」
梨子「千歌ちゃん…可愛い!」
千歌「ね、ねえ誰か鏡持ってない?」
鞠莉ちゃんとダイヤさんの手によって千歌ちゃんに本格的なメイクが施され、本当に別人のように変わった
最近曇りがちだった表情もすっかりいつもの千歌ちゃんに戻っているようだけど
大丈夫なの?千歌ちゃん……もうこれで前のように元気になってくれるの?
千歌「すごーい、これが私!?」
善子「いいんじゃない?」
私だってバカじゃない…今日の講座が誰のために用意されたのかなんて分かってる
今はただじっと、成り行きを見守ろう
39: 2016/10/04(火) 16:53:48.62 ID:eiejIT2C0.net
/
鞠莉「どう、ちかっち、ちょっとは元気でた?」
千歌「ん……え?」
果南「最近、悩んでたって聞いたから」
ダイヤ「でも、今の千歌さん…いい笑顔ですよ」
果南ちゃん達が千歌ちゃんのためにと用意したこの場で
千歌ちゃんが思い悩んでいた事を解決しようと、動いてくれた…
千歌「…………」
鞠莉「女の子だもん、可愛くなりたい気持ちはわかるわ。だったら、そのための努力は惜しんじゃダメよ?」
ダイヤ「その方法がわからないというのであれば、わたくし達はいつでも力になりますよ」
それに対して…千歌ちゃんは……
千歌「あ、はは……そうですね……」
曖昧に笑う
曜「………………」
鞠莉「どう、ちかっち、ちょっとは元気でた?」
千歌「ん……え?」
果南「最近、悩んでたって聞いたから」
ダイヤ「でも、今の千歌さん…いい笑顔ですよ」
果南ちゃん達が千歌ちゃんのためにと用意したこの場で
千歌ちゃんが思い悩んでいた事を解決しようと、動いてくれた…
千歌「…………」
鞠莉「女の子だもん、可愛くなりたい気持ちはわかるわ。だったら、そのための努力は惜しんじゃダメよ?」
ダイヤ「その方法がわからないというのであれば、わたくし達はいつでも力になりますよ」
それに対して…千歌ちゃんは……
千歌「あ、はは……そうですね……」
曖昧に笑う
曜「………………」
40: 2016/10/04(火) 16:57:10.77 ID:eiejIT2C0.net
/
違う……私は自分が感じた違和感を信じる。やっぱりあの笑顔は…違うよ…
曜「梨子ちゃん、話があるの」
梨子「曜ちゃん?」
学校の帰り、千歌ちゃんはお家の用事で寄るところがあるといって違う道で帰る
私も一緒に行こうかなと思ったけど、今は先にこの考えを梨子ちゃんと共有したかったから別にした
梨子ちゃんの帰宅に合わせるという事は自動的に千歌ちゃん家にも来る事になる
私は近くの浜辺で話をしようと梨子ちゃんを連れてきた
ここならそのうち帰ってくる千歌ちゃんも視認できるかなと思ったから
梨子「曜ちゃん…話って、千歌ちゃんの事?」
曜「うん。梨子ちゃんはさっきの千歌ちゃん見て、どう思った?」
私はこの違和感を伝えて、まだ千歌ちゃんの問題は解決していないって言いたかったんだけど…
梨子「どうって…まだ元気ないよ、千歌ちゃん…」
曜「梨子ちゃん…気づいてたんだ……」
梨子「曜ちゃん、たぶんだけどね…みんな気づいてると思うよ」
曜「え、そ、そうなのかな?」
梨子「少なくとも鞠莉さんや果南さん、ダイヤさんはそう思っていたと思う…」
違う……私は自分が感じた違和感を信じる。やっぱりあの笑顔は…違うよ…
曜「梨子ちゃん、話があるの」
梨子「曜ちゃん?」
学校の帰り、千歌ちゃんはお家の用事で寄るところがあるといって違う道で帰る
私も一緒に行こうかなと思ったけど、今は先にこの考えを梨子ちゃんと共有したかったから別にした
梨子ちゃんの帰宅に合わせるという事は自動的に千歌ちゃん家にも来る事になる
私は近くの浜辺で話をしようと梨子ちゃんを連れてきた
ここならそのうち帰ってくる千歌ちゃんも視認できるかなと思ったから
梨子「曜ちゃん…話って、千歌ちゃんの事?」
曜「うん。梨子ちゃんはさっきの千歌ちゃん見て、どう思った?」
私はこの違和感を伝えて、まだ千歌ちゃんの問題は解決していないって言いたかったんだけど…
梨子「どうって…まだ元気ないよ、千歌ちゃん…」
曜「梨子ちゃん…気づいてたんだ……」
梨子「曜ちゃん、たぶんだけどね…みんな気づいてると思うよ」
曜「え、そ、そうなのかな?」
梨子「少なくとも鞠莉さんや果南さん、ダイヤさんはそう思っていたと思う…」
41: 2016/10/04(火) 16:58:15.67 ID:eiejIT2C0.net
/
千歌ちゃんがいつもみんなに振りまいていた笑顔は、ほんとに私達も元気にしてくれる
それが実感できているのであれば、さっきの千歌ちゃんに違和感を覚えるのは当然なんだね
曜「じゃあ、どうしてさっき言わなかったのかな?」
梨子「そんなの、曜ちゃんがそうしなかったのと同じ理由じゃないかな?」
私と……ああそうか、私もそうしなかった。その場の雰囲気を壊すとか、そんなの関係なく…
曜「頑固だからね…千歌ちゃん……」
梨子「ホント、困った人よね……」
もしかしたら千歌ちゃん、色々と悩みを抱えているのかもしれない。一つの事じゃなく
曜「でも、だからってそのままにできないよ」
梨子「勿論よ。それでも今日の事で少しは元気になって、話てくれるといいんだけど…」
千歌ちゃんがいつもみんなに振りまいていた笑顔は、ほんとに私達も元気にしてくれる
それが実感できているのであれば、さっきの千歌ちゃんに違和感を覚えるのは当然なんだね
曜「じゃあ、どうしてさっき言わなかったのかな?」
梨子「そんなの、曜ちゃんがそうしなかったのと同じ理由じゃないかな?」
私と……ああそうか、私もそうしなかった。その場の雰囲気を壊すとか、そんなの関係なく…
曜「頑固だからね…千歌ちゃん……」
梨子「ホント、困った人よね……」
もしかしたら千歌ちゃん、色々と悩みを抱えているのかもしれない。一つの事じゃなく
曜「でも、だからってそのままにできないよ」
梨子「勿論よ。それでも今日の事で少しは元気になって、話てくれるといいんだけど…」
42: 2016/10/04(火) 16:59:19.22 ID:eiejIT2C0.net
/
志満「あら、こんなところでどうしたの?」
その声に振り向くとしいたけの散歩帰りの志満姉ちゃんだった
曜「こんにちは、あれ、梨子ちゃん?」
梨子「ここ、こんにちは…」
一瞬で私の背後に回りしいたけへの防御壁に使われる。あいかわらず犬が苦手なんだね…
志満「千歌は一緒じゃないのね、もう家に帰ってるのかしら?」
曜「あ、千歌ちゃんならお家の用事で寄るところがあるって」
志満「ん…はて、家の用事ってなにかしら?」
曜「え…旅館の用事じゃないんですか?」
梨子「…………」
志満「さぁ、私は知らないわねぇ。美渡ちゃんも今日お得意さん周りで忙しそうだったけど…?」
志満「あら、こんなところでどうしたの?」
その声に振り向くとしいたけの散歩帰りの志満姉ちゃんだった
曜「こんにちは、あれ、梨子ちゃん?」
梨子「ここ、こんにちは…」
一瞬で私の背後に回りしいたけへの防御壁に使われる。あいかわらず犬が苦手なんだね…
志満「千歌は一緒じゃないのね、もう家に帰ってるのかしら?」
曜「あ、千歌ちゃんならお家の用事で寄るところがあるって」
志満「ん…はて、家の用事ってなにかしら?」
曜「え…旅館の用事じゃないんですか?」
梨子「…………」
志満「さぁ、私は知らないわねぇ。美渡ちゃんも今日お得意さん周りで忙しそうだったけど…?」
43: 2016/10/04(火) 17:12:16.17 ID:eiejIT2C0.net
/
梨子「曜ちゃん…はいこれ…」
曜「あ、ごめんね、ありがとう」
時刻はもうじき20時になる頃、梨子ちゃんが温かい飲み物を持ってきてくれた
志満姉ちゃんに聞いてもらったところ、美渡姉も千歌ちゃんにお使いを頼んではいないと言う
梨子「お家の方は大丈夫なの?」
曜「うん…さっき電話しといた。怒られたけどね」
どういう理由かはわからないけど、千歌ちゃんは私達に嘘をついてどこかに行った
つく必要のない嘘にどうしても余計な事を考えてしまう…千歌ちゃん……
梨子「ここ、邪魔にならない?」
曜「志満姉ちゃんにはちゃんと言ってあるから…」
私は千歌ちゃんの帰りを十千万旅館の玄関外で待っている
平日ということもあってそんなに込み合ってないとはいえ、邪魔だっていう自覚はある…だけど
曜「どこでなにしてるの……千歌ちゃん……」
梨子「私も一緒に待ってていい?」
私の返事を聞く前に隣に腰を下ろす梨子ちゃん。梨子ちゃんだって心配だよね…
梨子「曜ちゃん…はいこれ…」
曜「あ、ごめんね、ありがとう」
時刻はもうじき20時になる頃、梨子ちゃんが温かい飲み物を持ってきてくれた
志満姉ちゃんに聞いてもらったところ、美渡姉も千歌ちゃんにお使いを頼んではいないと言う
梨子「お家の方は大丈夫なの?」
曜「うん…さっき電話しといた。怒られたけどね」
どういう理由かはわからないけど、千歌ちゃんは私達に嘘をついてどこかに行った
つく必要のない嘘にどうしても余計な事を考えてしまう…千歌ちゃん……
梨子「ここ、邪魔にならない?」
曜「志満姉ちゃんにはちゃんと言ってあるから…」
私は千歌ちゃんの帰りを十千万旅館の玄関外で待っている
平日ということもあってそんなに込み合ってないとはいえ、邪魔だっていう自覚はある…だけど
曜「どこでなにしてるの……千歌ちゃん……」
梨子「私も一緒に待ってていい?」
私の返事を聞く前に隣に腰を下ろす梨子ちゃん。梨子ちゃんだって心配だよね…
44: 2016/10/04(火) 17:14:34.87 ID:eiejIT2C0.net
/
気づけばもう夜の21時になった頃、旅館内がバタバタしはじめていた
志満「ああ、えっと、えっと、美渡ちゃん、何持っていけばいいのかしら?」
美渡「志満姉落ちついて!そのままで大丈夫だから…」
なにかあったのかな?
と、じっと見ている私達に気づいた美渡姉がこっちに…表情がなんか複雑そうだけど
曜「あの、どうかしたんですか?」
美渡「曜ちゃん達…千歌を待ってるんだよね?」
梨子「そうです…けど、何かあったんですか?」
美渡姉の表情が千歌ちゃんがらみだという事に不安が過る私は…
曜「ち、千歌ちゃんに何かあったんですか!?」
美渡「わっ、よ、曜ちゃん近!」
思わず美渡姉に掴みかかっていた。だけど今はそんなのどうでもいいの
曜「美渡姉!」
美渡「わ、わかったからちょっと離れなさい…もう…」
少し言い難そうだったけど美渡姉が話してくれた内容に…
曜「え……?」
私も梨子ちゃんも、言葉がでなかった…
梨子「…………」
千歌ちゃんが警察に保護されている……万引きの現行犯で補導されたと
気づけばもう夜の21時になった頃、旅館内がバタバタしはじめていた
志満「ああ、えっと、えっと、美渡ちゃん、何持っていけばいいのかしら?」
美渡「志満姉落ちついて!そのままで大丈夫だから…」
なにかあったのかな?
と、じっと見ている私達に気づいた美渡姉がこっちに…表情がなんか複雑そうだけど
曜「あの、どうかしたんですか?」
美渡「曜ちゃん達…千歌を待ってるんだよね?」
梨子「そうです…けど、何かあったんですか?」
美渡姉の表情が千歌ちゃんがらみだという事に不安が過る私は…
曜「ち、千歌ちゃんに何かあったんですか!?」
美渡「わっ、よ、曜ちゃん近!」
思わず美渡姉に掴みかかっていた。だけど今はそんなのどうでもいいの
曜「美渡姉!」
美渡「わ、わかったからちょっと離れなさい…もう…」
少し言い難そうだったけど美渡姉が話してくれた内容に…
曜「え……?」
私も梨子ちゃんも、言葉がでなかった…
梨子「…………」
千歌ちゃんが警察に保護されている……万引きの現行犯で補導されたと
45: 2016/10/04(火) 17:15:24.53 ID:eiejIT2C0.net
つづく
55: 2016/10/06(木) 01:25:31.44 ID:qCP+F83l0.net
/曜→梨子
梨子「曜ちゃん、ちょっと狭いと思うけど我慢してね」
曜「私こそ…無理言ってゴメン…」
もともとシングルサイズのベッドに、今は私と曜ちゃんの二人
志満さん達が連絡を受けた警察署に千歌ちゃんを迎えにいくところに、曜ちゃんも行きたいと言い出した
だけど事が事だけに、他人が顔をだせる状況でもないのは曜ちゃんにもわかってたと思う
優しい口調だったけど曜ちゃんの願いは断られた。いくら幼馴染といってもこれは不用意に触れられない問題…
そうしたら今度は曜ちゃんが私に言ってきた
『千歌ちゃんが帰ってくるの、待っていたい』って
何時になるかもわからないその申し出と、私の家に今日泊めて欲しいという事を付け加えて
曜「千歌ちゃん……」
時間にして23時になる頃、千歌ちゃんは帰ってきた。だけど…
志満「曜ちゃんごめんね、千歌、今は誰にも会いたくないって…」
梨子「曜ちゃん、ちょっと狭いと思うけど我慢してね」
曜「私こそ…無理言ってゴメン…」
もともとシングルサイズのベッドに、今は私と曜ちゃんの二人
志満さん達が連絡を受けた警察署に千歌ちゃんを迎えにいくところに、曜ちゃんも行きたいと言い出した
だけど事が事だけに、他人が顔をだせる状況でもないのは曜ちゃんにもわかってたと思う
優しい口調だったけど曜ちゃんの願いは断られた。いくら幼馴染といってもこれは不用意に触れられない問題…
そうしたら今度は曜ちゃんが私に言ってきた
『千歌ちゃんが帰ってくるの、待っていたい』って
何時になるかもわからないその申し出と、私の家に今日泊めて欲しいという事を付け加えて
曜「千歌ちゃん……」
時間にして23時になる頃、千歌ちゃんは帰ってきた。だけど…
志満「曜ちゃんごめんね、千歌、今は誰にも会いたくないって…」
56: 2016/10/06(木) 01:28:06.11 ID:qCP+F83l0.net
/
梨子「ねえ曜ちゃん……」
曜「なに………」
顔を会わせることなく、お互い天井を眺めながら今日の事について話す
私が感じた千歌ちゃんの様子に、一つの懸念を話す
梨子「たぶん…明日千歌ちゃん……呼び出されると思う……」
曜「梨子ちゃん…なにいって……」
詳しい経緯や、状況もわからないけど、警察沙汰になったという事は学校にも連絡がいくはず
梨子「先生方がどういう判断をするかはわからないけど、もしかしたら私達にも…」
曜「梨子ちゃんなにいってるの?」
梨子「え…なにって、だから千歌ちゃんが…」
曜「千歌ちゃんがそんなことするはずがないじゃん!」
曜…ちゃん……?
曜「梨子ちゃんは、千歌ちゃんが万引きするような子だって本気で思ってるの?」
梨子「曜ちゃん…でもね…わっ!」
突然曜ちゃんに肩を掴まれ強引に対面させられる。曜ちゃんは…焦っているようだった
梨子「ねえ曜ちゃん……」
曜「なに………」
顔を会わせることなく、お互い天井を眺めながら今日の事について話す
私が感じた千歌ちゃんの様子に、一つの懸念を話す
梨子「たぶん…明日千歌ちゃん……呼び出されると思う……」
曜「梨子ちゃん…なにいって……」
詳しい経緯や、状況もわからないけど、警察沙汰になったという事は学校にも連絡がいくはず
梨子「先生方がどういう判断をするかはわからないけど、もしかしたら私達にも…」
曜「梨子ちゃんなにいってるの?」
梨子「え…なにって、だから千歌ちゃんが…」
曜「千歌ちゃんがそんなことするはずがないじゃん!」
曜…ちゃん……?
曜「梨子ちゃんは、千歌ちゃんが万引きするような子だって本気で思ってるの?」
梨子「曜ちゃん…でもね…わっ!」
突然曜ちゃんに肩を掴まれ強引に対面させられる。曜ちゃんは…焦っているようだった
57: 2016/10/06(木) 01:29:25.20 ID:qCP+F83l0.net
/
曜「なにかの間違いだって、私は信じてる。信じてあげるのが親友でしょ?」
梨子「曜ちゃん……」
曜ちゃんは千歌ちゃんの幼馴染で親友…だからなのかもしれないけど…それは違うって、私は言えるよ
梨子「信じているなら、どうしてそうまでして千歌ちゃんに会いたかったの?」
曜「そんなの、心配してるからに決まってるでしょ…」
梨子「千歌ちゃんの口から言ってくれないと、わからないからでしょ?」
曜「な、なにが…?」
梨子「私達それがわからなくてずっと悩んでいた千歌ちゃんの事をわかってあげられなかった…だから…」
曜「そんな…事…ない…」
梨子「だから今のこの状況なんでしょ…」
別に曜ちゃんとケンカしたいワケじゃないのに、私達の口論は続く…こんなの、なんの意味もないのに
曜「なにかの間違いだって、私は信じてる。信じてあげるのが親友でしょ?」
梨子「曜ちゃん……」
曜ちゃんは千歌ちゃんの幼馴染で親友…だからなのかもしれないけど…それは違うって、私は言えるよ
梨子「信じているなら、どうしてそうまでして千歌ちゃんに会いたかったの?」
曜「そんなの、心配してるからに決まってるでしょ…」
梨子「千歌ちゃんの口から言ってくれないと、わからないからでしょ?」
曜「な、なにが…?」
梨子「私達それがわからなくてずっと悩んでいた千歌ちゃんの事をわかってあげられなかった…だから…」
曜「そんな…事…ない…」
梨子「だから今のこの状況なんでしょ…」
別に曜ちゃんとケンカしたいワケじゃないのに、私達の口論は続く…こんなの、なんの意味もないのに
58: 2016/10/06(木) 01:33:06.63 ID:qCP+F83l0.net
/
-朝。結局曜ちゃんと意見が衝突したままになったけど、私の提案にだけは頷いてくれた
梨子「ほら、決めたんだからグズグズしないの」
曜「むぅ……」
突然のお泊りで何も用意してなかった曜ちゃんの着替え…まぁおもに下着だけど、私のを使ってもらうことにした
勿論朝おきてすぐにシャワーを浴びてもらう。私だって昨日曜ちゃんに付き合ってお風呂入ってないんだから早くして欲しいところだ
曜「梨子ちゃんって、下着も徹底して女の子だよね」
梨子「どういう意味よ…」
曜「レースとかフリルとか、似合いそうだなって…」
梨子「ありがと…?」
特に褒めてくれたわけでもなく、たんなる感想っぽい。それなのに曜ちゃんは私の下着を手にして……
梨子「あの、そんなにじっと見られると恥ずかしいんだけど?」
曜「あっ、ごめん…そういえば私も千歌ちゃんもこういう下着持ってないなーって思って」
-朝。結局曜ちゃんと意見が衝突したままになったけど、私の提案にだけは頷いてくれた
梨子「ほら、決めたんだからグズグズしないの」
曜「むぅ……」
突然のお泊りで何も用意してなかった曜ちゃんの着替え…まぁおもに下着だけど、私のを使ってもらうことにした
勿論朝おきてすぐにシャワーを浴びてもらう。私だって昨日曜ちゃんに付き合ってお風呂入ってないんだから早くして欲しいところだ
曜「梨子ちゃんって、下着も徹底して女の子だよね」
梨子「どういう意味よ…」
曜「レースとかフリルとか、似合いそうだなって…」
梨子「ありがと…?」
特に褒めてくれたわけでもなく、たんなる感想っぽい。それなのに曜ちゃんは私の下着を手にして……
梨子「あの、そんなにじっと見られると恥ずかしいんだけど?」
曜「あっ、ごめん…そういえば私も千歌ちゃんもこういう下着持ってないなーって思って」
59: 2016/10/06(木) 01:34:14.62 ID:qCP+F83l0.net
/
曜「なんでー?」
梨子「なんでーじゃないの、行くの!」
曜「そんなに引っ張らないでって、わかったからー!」
登校時間になって、案の定というか曜ちゃんは千歌ちゃんを待ち構える。会って早く話たいからだと思うけど…
梨子「昨日会いたくないっていってたんだから、少しそっとしておいてあげて」
曜「うぅぅぅ……!!」
曜ちゃんは千歌ちゃんが心配なだけ…それはわかるけど、もうちょっと気持ちを考えてあげて欲しい…
それに私だってこのままになんてするつもりはないんだよ
梨子「とにかくもう少し様子を…」
曜「もう少しってなに?もう私何日も千歌ちゃんとまともに話もできてないんだよ?」
バス停で夕べの続きといわんばかりに曜ちゃんはつっかかってくる。そんな気持ちが焦った状態でちゃんと話なんてできないでしょ…
曜「なんでー?」
梨子「なんでーじゃないの、行くの!」
曜「そんなに引っ張らないでって、わかったからー!」
登校時間になって、案の定というか曜ちゃんは千歌ちゃんを待ち構える。会って早く話たいからだと思うけど…
梨子「昨日会いたくないっていってたんだから、少しそっとしておいてあげて」
曜「うぅぅぅ……!!」
曜ちゃんは千歌ちゃんが心配なだけ…それはわかるけど、もうちょっと気持ちを考えてあげて欲しい…
それに私だってこのままになんてするつもりはないんだよ
梨子「とにかくもう少し様子を…」
曜「もう少しってなに?もう私何日も千歌ちゃんとまともに話もできてないんだよ?」
バス停で夕べの続きといわんばかりに曜ちゃんはつっかかってくる。そんな気持ちが焦った状態でちゃんと話なんてできないでしょ…
60: 2016/10/06(木) 01:54:57.19 ID:qCP+F83l0.net
/梨子→曜
その校内放送はHRが始まるより前に流された
『スクールアイドルAqoursのみなさん、至急理事長室まできてくだサ~イ』
梨子「鞠莉さん、ブレないわねぇ…」
曜「これって……」
梨子「昨日の事…でしょうね…」
夕べ梨子ちゃんが言ってた事……警察が学校に…なんで…それじゃ本当に千歌ちゃんが…
梨子「曜ちゃん、行こっ」
曜「う、うん……」
ああだめだ…昨日から何か考えようとしても全部グチャグチャになっちゃう…なんなんのよこの感じ…
その校内放送はHRが始まるより前に流された
『スクールアイドルAqoursのみなさん、至急理事長室まできてくだサ~イ』
梨子「鞠莉さん、ブレないわねぇ…」
曜「これって……」
梨子「昨日の事…でしょうね…」
夕べ梨子ちゃんが言ってた事……警察が学校に…なんで…それじゃ本当に千歌ちゃんが…
梨子「曜ちゃん、行こっ」
曜「う、うん……」
ああだめだ…昨日から何か考えようとしても全部グチャグチャになっちゃう…なんなんのよこの感じ…
61: 2016/10/06(木) 01:55:31.89 ID:qCP+F83l0.net
/
理事長室の前には他のみんなもすでに集まっていた
ルビィ「あ、曜ちゃん梨子ちゃん…」
花丸「おはよ~ずら」
曜「おはよっ」
梨子「おはよう、私達が最後なのかな」
善子「千歌さんは?」
果南「一緒じゃなかったの?」
曜「ち、千歌ちゃんは…」
状況的に昨日の事が過るけど、今ここにいない千歌ちゃんの事をどうやって話そうかと梨子ちゃんの顔を見る
梨子「えっと…」
梨子ちゃんも私と同じように言葉を選べないでいる。その時、理事長室のドアが内側から開けられ、中からダイヤさんが姿を現した
ダイヤ「みなさん、中にお入りになって…」
理事長室の前には他のみんなもすでに集まっていた
ルビィ「あ、曜ちゃん梨子ちゃん…」
花丸「おはよ~ずら」
曜「おはよっ」
梨子「おはよう、私達が最後なのかな」
善子「千歌さんは?」
果南「一緒じゃなかったの?」
曜「ち、千歌ちゃんは…」
状況的に昨日の事が過るけど、今ここにいない千歌ちゃんの事をどうやって話そうかと梨子ちゃんの顔を見る
梨子「えっと…」
梨子ちゃんも私と同じように言葉を選べないでいる。その時、理事長室のドアが内側から開けられ、中からダイヤさんが姿を現した
ダイヤ「みなさん、中にお入りになって…」
62: 2016/10/06(木) 01:55:58.36 ID:qCP+F83l0.net
/
ルビィ「あ、千歌ちゃんもう来てたんだ」
理事長室に先に入ったルビィちゃんの一言で私の心がざわつく…
曜「千歌……ちゃん…?」
部屋の奥、デスクの向こうで豪華な革張りの椅子に腰かける鞠莉ちゃん。その正面に、俯いた千歌ちゃんが立っていた
ダイヤ「そんなに時間もありませんので、早くみなさん入って」
ダイヤさんの言葉の重みがこの状況を半ば物語っていた。やっぱり…昨日の事……
鞠莉「みんなゴメンね~、急に呼び出したりなんかして」
果南「教室にいないと思ったら何を企んでるの?」
いつもの調子で明るく話す鞠莉ちゃんと、事情を知らない果南ちゃんがいつものノリで会話する
だけどダイヤさんと私と梨子ちゃん…あと、後ろ姿で表情は見えないけどきっと千歌ちゃんも……
ダイヤ「曜さんと梨子さんは、事情を知っているのでしょうか?」
曜「あ、その……」
梨子「はい……」
ダイヤ「そうですか……」
ルビィ「あ、千歌ちゃんもう来てたんだ」
理事長室に先に入ったルビィちゃんの一言で私の心がざわつく…
曜「千歌……ちゃん…?」
部屋の奥、デスクの向こうで豪華な革張りの椅子に腰かける鞠莉ちゃん。その正面に、俯いた千歌ちゃんが立っていた
ダイヤ「そんなに時間もありませんので、早くみなさん入って」
ダイヤさんの言葉の重みがこの状況を半ば物語っていた。やっぱり…昨日の事……
鞠莉「みんなゴメンね~、急に呼び出したりなんかして」
果南「教室にいないと思ったら何を企んでるの?」
いつもの調子で明るく話す鞠莉ちゃんと、事情を知らない果南ちゃんがいつものノリで会話する
だけどダイヤさんと私と梨子ちゃん…あと、後ろ姿で表情は見えないけどきっと千歌ちゃんも……
ダイヤ「曜さんと梨子さんは、事情を知っているのでしょうか?」
曜「あ、その……」
梨子「はい……」
ダイヤ「そうですか……」
63: 2016/10/06(木) 01:56:33.52 ID:qCP+F83l0.net
/
ダイヤ「みなさんよく聞いてください。これからのわたくし達にとっても大事な話です」
果南「ダイヤ……?」
やだ………やだよ……
ダイヤ「昨晩……」
いやだ……やめてダイヤさん……やめて……
ダイヤ「千歌さんが沼津の書店で、万引きをしているところを、補導されました」
やめて……っ!!
ルビィ「え……?」
花丸「………」
善子「な………なにいって……」
果南「………」
ダイヤ「みなさんよく聞いてください。これからのわたくし達にとっても大事な話です」
果南「ダイヤ……?」
やだ………やだよ……
ダイヤ「昨晩……」
いやだ……やめてダイヤさん……やめて……
ダイヤ「千歌さんが沼津の書店で、万引きをしているところを、補導されました」
やめて……っ!!
ルビィ「え……?」
花丸「………」
善子「な………なにいって……」
果南「………」
64: 2016/10/06(木) 01:57:19.50 ID:qCP+F83l0.net
/
ダイヤ「残念ですが……事実です。そうですね、千歌さん……」
千歌ちゃん……千歌ちゃん………
千歌「……………はい」
ルビィ「そんな……」
花丸「な、なにかの間違いじゃ…?」
善子「ふ、ふふっ、これはこの堕天使ヨハネを誑かそうとする地獄からの…」
果南「善子ちゃん…」
善子「っ!?な、なによ……そんなの嘘にきまってるでしょ、そんな…!」
嘘……そうだ、嘘だったら…全部嘘だったら……
鞠莉「事実よ、だからみんなちゃんと聞いてね…」
ダイヤ「残念ですが……事実です。そうですね、千歌さん……」
千歌ちゃん……千歌ちゃん………
千歌「……………はい」
ルビィ「そんな……」
花丸「な、なにかの間違いじゃ…?」
善子「ふ、ふふっ、これはこの堕天使ヨハネを誑かそうとする地獄からの…」
果南「善子ちゃん…」
善子「っ!?な、なによ……そんなの嘘にきまってるでしょ、そんな…!」
嘘……そうだ、嘘だったら…全部嘘だったら……
鞠莉「事実よ、だからみんなちゃんと聞いてね…」
65: 2016/10/06(木) 01:58:03.19 ID:qCP+F83l0.net
/
ダイヤ「千歌さん……みなさんの顔をちゃんと見て…」
千歌「…………」
ダイヤさんに促され、千歌ちゃんがゆっくりと振り向く
みんなその姿に言葉を失った……
曜「千……歌……ちゃん……」
一瞬、生きているのかさえ疑ってしまいそうな、生気の抜けた…抜けきった人…
顔面蒼白で、目に光なんてなく、焦点もあってない…まるで魂の抜け殻…この人が……私の…
梨子「千歌ちゃん…」
曜「うぅ……っ」
心に激しい痛みを感じる。私は……どこで見落としたんだろう……千歌ちゃんが、こんな事になって…
ダイヤ「千歌さん」
千歌「はい………」
かすれて消え入りそうな声で、千歌ちゃんはそういうと…
私達に頭を下げた……なんの言い訳もなく、すべてを認めて謝罪するその姿に…私の心は…
ダイヤ「千歌さん……みなさんの顔をちゃんと見て…」
千歌「…………」
ダイヤさんに促され、千歌ちゃんがゆっくりと振り向く
みんなその姿に言葉を失った……
曜「千……歌……ちゃん……」
一瞬、生きているのかさえ疑ってしまいそうな、生気の抜けた…抜けきった人…
顔面蒼白で、目に光なんてなく、焦点もあってない…まるで魂の抜け殻…この人が……私の…
梨子「千歌ちゃん…」
曜「うぅ……っ」
心に激しい痛みを感じる。私は……どこで見落としたんだろう……千歌ちゃんが、こんな事になって…
ダイヤ「千歌さん」
千歌「はい………」
かすれて消え入りそうな声で、千歌ちゃんはそういうと…
私達に頭を下げた……なんの言い訳もなく、すべてを認めて謝罪するその姿に…私の心は…
66: 2016/10/06(木) 01:58:38.02 ID:qCP+F83l0.net
/
鞠莉「それとちかっち…報告によると、一緒に他の人達もいたって…それって誰なの?」
曜「え…?」
他の……人達?
千歌「…………」
ダイヤ「千歌さん、これは黙ったまま押し通せる事ではありませんよ」
曜「他に…一緒だった人がいる……そう、そうだ…そうだよ」
千歌ちゃんは一人じゃない。誰かが一緒だった、つまり、誰かに唆されて、それか無理やりやらされたんだよ!
曜「千歌ちゃん、誰かわからないけど、そいつらに無理やりさせられたんでしょ?そうなんでしょ?」
千歌「……………」
なんだ、やっぱり千歌ちゃんはそんな事するような…
千歌「知りません……私一人でやりました…」
曜「!?」
何言ってるの、千歌ちゃん本当の事話してよ、ここまできて隠し事なんてなしだよ?
曜「そんなはずないよ、だって千歌ちゃんが…そんなことするはずないもん!!」
鞠莉「それとちかっち…報告によると、一緒に他の人達もいたって…それって誰なの?」
曜「え…?」
他の……人達?
千歌「…………」
ダイヤ「千歌さん、これは黙ったまま押し通せる事ではありませんよ」
曜「他に…一緒だった人がいる……そう、そうだ…そうだよ」
千歌ちゃんは一人じゃない。誰かが一緒だった、つまり、誰かに唆されて、それか無理やりやらされたんだよ!
曜「千歌ちゃん、誰かわからないけど、そいつらに無理やりさせられたんでしょ?そうなんでしょ?」
千歌「……………」
なんだ、やっぱり千歌ちゃんはそんな事するような…
千歌「知りません……私一人でやりました…」
曜「!?」
何言ってるの、千歌ちゃん本当の事話してよ、ここまできて隠し事なんてなしだよ?
曜「そんなはずないよ、だって千歌ちゃんが…そんなことするはずないもん!!」
67: 2016/10/06(木) 01:59:34.91 ID:qCP+F83l0.net
/
曜「千歌ちゃん教えて!誰と一緒だったの?」
ダイヤ「よ、曜さん…」
俯いたまま口を割ろうとしない千歌ちゃんの肩を掴んで顔をあげさせる
すぐに千歌ちゃんは私から視線をそらす。それがほとんど証拠だった
曜「ほら千歌ちゃん、今目を反らしたでしょ!嘘つくときのクセだもんね!」
千歌「…………」
曜「教えてよ、なんで黙ってる必要があるの?千歌ちゃんは悪い事なんかしないよ、そいつが悪いんだよね?」
梨子「曜ちゃん……」
曜「千歌ちゃん、黙っててもわからないよ、誰と一緒だったの?もしかしてクラスの誰か?」
ダイヤ「曜さん、落ち着きなさい」
何言ってるのダイヤさん、今ここで千歌ちゃんの口からそれを聞かない事には、なにも解決しないのに!
曜「答えてよ千歌ちゃ…」
千歌「うるさああいい!!!」
曜「千歌ちゃん教えて!誰と一緒だったの?」
ダイヤ「よ、曜さん…」
俯いたまま口を割ろうとしない千歌ちゃんの肩を掴んで顔をあげさせる
すぐに千歌ちゃんは私から視線をそらす。それがほとんど証拠だった
曜「ほら千歌ちゃん、今目を反らしたでしょ!嘘つくときのクセだもんね!」
千歌「…………」
曜「教えてよ、なんで黙ってる必要があるの?千歌ちゃんは悪い事なんかしないよ、そいつが悪いんだよね?」
梨子「曜ちゃん……」
曜「千歌ちゃん、黙っててもわからないよ、誰と一緒だったの?もしかしてクラスの誰か?」
ダイヤ「曜さん、落ち着きなさい」
何言ってるのダイヤさん、今ここで千歌ちゃんの口からそれを聞かない事には、なにも解決しないのに!
曜「答えてよ千歌ちゃ…」
千歌「うるさああいい!!!」
68: 2016/10/06(木) 02:00:19.38 ID:qCP+F83l0.net
/
千歌「これは私が一人でやったって言ってるでしょ、曜ちゃんには、か…関係ないんだよ!」
千歌……ちゃん……ぅぅぅぅ
鞠莉「ちかっち、そんなのは通用しないってわかってるでしょ!」
千歌「通用するとかしないとか、知らない!私は一人だった!それだけだよ!」
あああああ、もおおおお!またなの?千歌ちゃん!!
曜「千歌ちゃんいい加減にしなよ!なに意固地になってるんだよ!言えないの?言えないならなんで言えないかいえるよね?」
もう、もう!イライラする…!!
千歌「ないよそんなもん!一人だっていってるのに無理やり誰かいたとか、意味わかんないのはこっちだよ!!」
曜「そんなはずないでしょ!!千歌ちゃんが一人でそんなことするはずないもん!ずっと言ってるでしょ!?」
千歌「なによその決めつけ!曜ちゃんなんて、私の事なにもしらないくせに!!」
ああ…イライラする……イライラするぅぅぅ!!!
曜「知ってるよ!幼馴染なめないでよ!ずっと悩んでたんでしょ?可愛くなりたいって言ってたよね?」
千歌「そ、そんなの今関係ないでしょ!」
千歌「これは私が一人でやったって言ってるでしょ、曜ちゃんには、か…関係ないんだよ!」
千歌……ちゃん……ぅぅぅぅ
鞠莉「ちかっち、そんなのは通用しないってわかってるでしょ!」
千歌「通用するとかしないとか、知らない!私は一人だった!それだけだよ!」
あああああ、もおおおお!またなの?千歌ちゃん!!
曜「千歌ちゃんいい加減にしなよ!なに意固地になってるんだよ!言えないの?言えないならなんで言えないかいえるよね?」
もう、もう!イライラする…!!
千歌「ないよそんなもん!一人だっていってるのに無理やり誰かいたとか、意味わかんないのはこっちだよ!!」
曜「そんなはずないでしょ!!千歌ちゃんが一人でそんなことするはずないもん!ずっと言ってるでしょ!?」
千歌「なによその決めつけ!曜ちゃんなんて、私の事なにもしらないくせに!!」
ああ…イライラする……イライラするぅぅぅ!!!
曜「知ってるよ!幼馴染なめないでよ!ずっと悩んでたんでしょ?可愛くなりたいって言ってたよね?」
千歌「そ、そんなの今関係ないでしょ!」
69: 2016/10/06(木) 02:00:59.33 ID:qCP+F83l0.net
曜「どうしたらみんなみたいにキラキラできるんだろうって言ってたよね、悩んでたよね?」
千歌「話すりかえないでよ!」
曜「悩んだ挙句がこの状況なんじゃないの?なによ、誰もそんなこと一言も言ってないのに可愛くない可愛くないって!」
千歌「みんな思ってるもん、千歌なんて…!」
曜「みんなって誰よ!いい加減その卑屈なの、イライラするんだよ!!」
千歌「か、関係ないで…」
曜「あるよ!おおありだよ!悩まないでよ、そのままの千歌ちゃんで十分なんだから、一人で抱え込まないでよ!」
千歌「だから話かえないでよ!」
曜「一人で悩むなって言ってるの!!そんなになるまで思いつめて…今の千歌ちゃん、全然可愛くないよっ!!!」
それは、冗談でも今の千歌ちゃんには言ってはいけなかった言葉なんだって…
千歌「な、なによ……曜ちゃんだって……そう……思って……」
曜「一人で卑屈になって意固地になって、自分だけが可愛くない可愛くないって、そればっかりで…そんな事…!」
この時の私には、気づけるはずもなかった…
曜「そんな事ばっかり言って、卑屈になって可愛いわけないでしょ!!」
千歌「……っ!!!」ビクッ
千歌「話すりかえないでよ!」
曜「悩んだ挙句がこの状況なんじゃないの?なによ、誰もそんなこと一言も言ってないのに可愛くない可愛くないって!」
千歌「みんな思ってるもん、千歌なんて…!」
曜「みんなって誰よ!いい加減その卑屈なの、イライラするんだよ!!」
千歌「か、関係ないで…」
曜「あるよ!おおありだよ!悩まないでよ、そのままの千歌ちゃんで十分なんだから、一人で抱え込まないでよ!」
千歌「だから話かえないでよ!」
曜「一人で悩むなって言ってるの!!そんなになるまで思いつめて…今の千歌ちゃん、全然可愛くないよっ!!!」
それは、冗談でも今の千歌ちゃんには言ってはいけなかった言葉なんだって…
千歌「な、なによ……曜ちゃんだって……そう……思って……」
曜「一人で卑屈になって意固地になって、自分だけが可愛くない可愛くないって、そればっかりで…そんな事…!」
この時の私には、気づけるはずもなかった…
曜「そんな事ばっかり言って、卑屈になって可愛いわけないでしょ!!」
千歌「……っ!!!」ビクッ
70: 2016/10/06(木) 02:01:43.37 ID:qCP+F83l0.net
/
曜「はぁ…はぁ……もう…いいかげんに白状……」
千歌「そうだよ……」
曜「はぁ…はぁ、えっ?」
千歌「私なんて…全然可愛くない……私なんて…曜ちゃんみたいに…輝けない…」
千歌ちゃんが…………泣いていた
千歌「私……やっぱり…こんな……もう………」
その先の言葉は…誰もが危惧していて…それでも心のどこかで無いって思ってた…信じていたかった…
千歌「私、Aqoursを…やめます…」
曜「!!」
ダイヤ「千歌さん!」
曜「はぁ…はぁ……もう…いいかげんに白状……」
千歌「そうだよ……」
曜「はぁ…はぁ、えっ?」
千歌「私なんて…全然可愛くない……私なんて…曜ちゃんみたいに…輝けない…」
千歌ちゃんが…………泣いていた
千歌「私……やっぱり…こんな……もう………」
その先の言葉は…誰もが危惧していて…それでも心のどこかで無いって思ってた…信じていたかった…
千歌「私、Aqoursを…やめます…」
曜「!!」
ダイヤ「千歌さん!」
71: 2016/10/06(木) 02:02:25.66 ID:qCP+F83l0.net
/
こんなのバカだってわかる事…
ルビィ「ち、千歌ちゃんどうして!?」
花丸「や、やや、やめるって、やめるってなんずら?」
泣いてる千歌ちゃんを見て、私は後悔していた…
善子「ち、ちょっとまちなさいよ!」
千歌「ごめんなさい、みんなに迷惑かけて…でも私がAqoursにいるとみんなにもっと…」
これは……私が言わせた言葉だ……千歌ちゃんを追い詰めて……私がっ!
鞠莉「その必要はないわ、ちかっち」
千歌「え……?」
こんなのバカだってわかる事…
ルビィ「ち、千歌ちゃんどうして!?」
花丸「や、やや、やめるって、やめるってなんずら?」
泣いてる千歌ちゃんを見て、私は後悔していた…
善子「ち、ちょっとまちなさいよ!」
千歌「ごめんなさい、みんなに迷惑かけて…でも私がAqoursにいるとみんなにもっと…」
これは……私が言わせた言葉だ……千歌ちゃんを追い詰めて……私がっ!
鞠莉「その必要はないわ、ちかっち」
千歌「え……?」
72: 2016/10/06(木) 02:05:05.46 ID:qCP+F83l0.net
/
鞠莉「もとよりここに集まってもらったのはこの話をするためです」
ダイヤ「…………」
千歌「な、なに……?」
鞠莉「ちかっちがAqoursをやめる以前の問題として、私達Aqoursは活動を停止します」
千歌「……………」
誰も口を開こうとしない……そんなの当たり前だ…
千歌「ま、待ってください、どうして!?」
鞠莉「当然でしょ、グループのリーダーが不祥事を起こしたんですから」
千歌「わ、私はダイヤさんに……」
ダイヤ「それは内輪での話です。世間ではAqoursのリーダーは千歌さん、ずっとあなたなのですよ」
千歌「そ、そんなの…私、望んでません……Aqoursは…!」
鞠莉「情報誌にもしっかり載っている事実。今回の話が広まるのも時間の問題なのよ…」
千歌「そんなぁ……」
ダイヤ「きちんと伝えておきますが、かりにあなたがリーダーでなかったとしても今回の結果はかわりません」
鞠莉「グループで活動するということは、そういう事なのよ、ちかっち……」
鞠莉「もとよりここに集まってもらったのはこの話をするためです」
ダイヤ「…………」
千歌「な、なに……?」
鞠莉「ちかっちがAqoursをやめる以前の問題として、私達Aqoursは活動を停止します」
千歌「……………」
誰も口を開こうとしない……そんなの当たり前だ…
千歌「ま、待ってください、どうして!?」
鞠莉「当然でしょ、グループのリーダーが不祥事を起こしたんですから」
千歌「わ、私はダイヤさんに……」
ダイヤ「それは内輪での話です。世間ではAqoursのリーダーは千歌さん、ずっとあなたなのですよ」
千歌「そ、そんなの…私、望んでません……Aqoursは…!」
鞠莉「情報誌にもしっかり載っている事実。今回の話が広まるのも時間の問題なのよ…」
千歌「そんなぁ……」
ダイヤ「きちんと伝えておきますが、かりにあなたがリーダーでなかったとしても今回の結果はかわりません」
鞠莉「グループで活動するということは、そういう事なのよ、ちかっち……」
73: 2016/10/06(木) 02:07:48.66 ID:qCP+F83l0.net
/
気づけばもうとっくに授業が始まっている時間だった。それでも私達の誰一人動こうとしなかった
千歌ちゃんはAqoursの活動停止の事実を受け止めきれず、理事長室を飛び出してしまった
すぐに追いかけようとしたけど私の肩を掴んでいたのは梨子ちゃんだった。そして…
梨子「ねえ曜ちゃん…」
曜「なによ梨子ちゃん、今は千歌ちゃんを…!」
梨子「殴っていい?」
曜「え、こんなときに何言って…」
梨子「ん、違うわ。殴るねっ!」
その言葉と同時に私の頬を梨子ちゃんの…ってグーで!?
曜「いっっつ…!な、なに…!?」
鞠莉「Oh~いいスナップね~梨子!」グイ
曜「え!?」
殴られた痛みでよろめく私の襟を掴んで鞠莉ちゃんが…って、ちょ!?
鞠莉「悪いけど、私もちょっと冷静に話す前に…っと」
目が笑ってない鞠莉ちゃんのビンタが梨子ちゃんに殴られたのと逆の頬を叩いてた
気づけばもうとっくに授業が始まっている時間だった。それでも私達の誰一人動こうとしなかった
千歌ちゃんはAqoursの活動停止の事実を受け止めきれず、理事長室を飛び出してしまった
すぐに追いかけようとしたけど私の肩を掴んでいたのは梨子ちゃんだった。そして…
梨子「ねえ曜ちゃん…」
曜「なによ梨子ちゃん、今は千歌ちゃんを…!」
梨子「殴っていい?」
曜「え、こんなときに何言って…」
梨子「ん、違うわ。殴るねっ!」
その言葉と同時に私の頬を梨子ちゃんの…ってグーで!?
曜「いっっつ…!な、なに…!?」
鞠莉「Oh~いいスナップね~梨子!」グイ
曜「え!?」
殴られた痛みでよろめく私の襟を掴んで鞠莉ちゃんが…って、ちょ!?
鞠莉「悪いけど、私もちょっと冷静に話す前に…っと」
目が笑ってない鞠莉ちゃんのビンタが梨子ちゃんに殴られたのと逆の頬を叩いてた
74: 2016/10/06(木) 02:09:23.27 ID:qCP+F83l0.net
/曜→梨子
私はずっとイライラしていた
曜「鞠莉ちゃんまで、なによ!」
千歌ちゃんと曜ちゃんの口喧嘩を聞いていたら、イライラが止まらなくなってきた
鞠莉「曜…少し冷静になりなさい……」
曜「わ、私は…別に…」
それは夕べの曜ちゃんからもすでに感じていたザワつき。私、曜ちゃんのこの部分だけは嫌いだなと思ってた
梨子「曜ちゃん、ちょっとお話ししようか」
曜「話って、それより今は千歌ちゃんを…」
鞠莉「ちかっちの事ならみんなに任せるわ」
曜「え…?」
鞠莉さんの言葉にキョロキョロとあたりを見渡す曜ちゃん。まったく、何も見えていないのね…
私はずっとイライラしていた
曜「鞠莉ちゃんまで、なによ!」
千歌ちゃんと曜ちゃんの口喧嘩を聞いていたら、イライラが止まらなくなってきた
鞠莉「曜…少し冷静になりなさい……」
曜「わ、私は…別に…」
それは夕べの曜ちゃんからもすでに感じていたザワつき。私、曜ちゃんのこの部分だけは嫌いだなと思ってた
梨子「曜ちゃん、ちょっとお話ししようか」
曜「話って、それより今は千歌ちゃんを…」
鞠莉「ちかっちの事ならみんなに任せるわ」
曜「え…?」
鞠莉さんの言葉にキョロキョロとあたりを見渡す曜ちゃん。まったく、何も見えていないのね…
75: 2016/10/06(木) 02:11:06.19 ID:qCP+F83l0.net
/
千歌ちゃんが飛び出した後、私が曜ちゃんを止めている間にもう他のみんなは千歌ちゃんの後を追いかけた
それすら気づかず騒ぎ立てる曜ちゃんについに我慢できなくなっちゃって、初めて人を殴った気がする
梨子「ねえ曜ちゃん、さっき千歌ちゃんに言ってた事は本心なの?」
曜「さっきって…なんか色々言っちゃったきがする…」
いちおう冷静になったのか、この状況を多少整理してはいるみたい
鞠莉「ちかっちはこんなことするはずがない、知らない誰かのせいだ…」
曜「そ、それは…そう思うもん」
鞠莉「ちかっちなんて可愛くない…って?」
曜「う……」
正直言うと曜ちゃんが思っていた事も分かる部分はあるけど、あのタイミングで言うのはちょっとズルイ気もする
千歌ちゃんは少し自分を軽視してるところがある。だけどそれを負い目に感じさせるだけじゃ…意味なんてない
鞠莉「まっ、さっきのちかっちは確かに強情なところもあって、可愛くないなっていう気持ちもわかるけど…」
鞠莉さんが曜ちゃんの鼻先を指で軽くはじく。曜ちゃんだって冷静になって理解しているよね
鞠莉「さっきの曜はもっと可愛くなかったわよ」
曜「ぅぅ………」
冷静になったのは私も鞠莉さんも一緒。その優しく諭す声に曜ちゃんは顔を両手で覆い、肩を震わせる…
千歌ちゃんが飛び出した後、私が曜ちゃんを止めている間にもう他のみんなは千歌ちゃんの後を追いかけた
それすら気づかず騒ぎ立てる曜ちゃんについに我慢できなくなっちゃって、初めて人を殴った気がする
梨子「ねえ曜ちゃん、さっき千歌ちゃんに言ってた事は本心なの?」
曜「さっきって…なんか色々言っちゃったきがする…」
いちおう冷静になったのか、この状況を多少整理してはいるみたい
鞠莉「ちかっちはこんなことするはずがない、知らない誰かのせいだ…」
曜「そ、それは…そう思うもん」
鞠莉「ちかっちなんて可愛くない…って?」
曜「う……」
正直言うと曜ちゃんが思っていた事も分かる部分はあるけど、あのタイミングで言うのはちょっとズルイ気もする
千歌ちゃんは少し自分を軽視してるところがある。だけどそれを負い目に感じさせるだけじゃ…意味なんてない
鞠莉「まっ、さっきのちかっちは確かに強情なところもあって、可愛くないなっていう気持ちもわかるけど…」
鞠莉さんが曜ちゃんの鼻先を指で軽くはじく。曜ちゃんだって冷静になって理解しているよね
鞠莉「さっきの曜はもっと可愛くなかったわよ」
曜「ぅぅ………」
冷静になったのは私も鞠莉さんも一緒。その優しく諭す声に曜ちゃんは顔を両手で覆い、肩を震わせる…
76: 2016/10/06(木) 02:12:39.56 ID:qCP+F83l0.net
/
私には幼馴染とか、旧友って呼ばれる関係の友達はいない。だから曜ちゃんの言葉をすべて否定できるわけじゃないけれど…
鞠莉「私もね、果南やダイヤがもし悪い事をしたって聞かされたら、やっぱり最初は信じないし否定するわ」
この鞠莉さんの言葉は、私もそうだと思う。誰だって友達の事、そう考えちゃうのも仕方ないって
鞠莉「でももし、ホントに悪い事をしていたのなら、ちゃんと理由を聞いて、それから叱ってあげる」
曜「鞠莉ちゃん……」
鞠莉「曜は、ちかっちと一緒に何かしたかったって前に言ってたでしょ?」
曜「うん……」
鞠莉「曜の言うちかっちって、絶対に悪い事はしないって信じてる、綺麗なままのちかっちなの?」
曜「そ、それは……」
鞠莉「それともさっき大声で怒鳴り合ったちかっち?」
自分の中の綺麗な親友を、曜ちゃんは信じていたかったんだと思うけれど…それしか見てないんじゃ、擦れ違うのも当然
さっきの千歌ちゃんの顔がそう語っていた。一方的にぶつけられるイメージ、千歌ちゃん苦しそうだった。
曜「そんなの…さっきの千歌ちゃんに決まってる…よ」
鞠莉「だったら、押し付けるんじゃなくて、ちゃんと聞いてあげなさい」
私には幼馴染とか、旧友って呼ばれる関係の友達はいない。だから曜ちゃんの言葉をすべて否定できるわけじゃないけれど…
鞠莉「私もね、果南やダイヤがもし悪い事をしたって聞かされたら、やっぱり最初は信じないし否定するわ」
この鞠莉さんの言葉は、私もそうだと思う。誰だって友達の事、そう考えちゃうのも仕方ないって
鞠莉「でももし、ホントに悪い事をしていたのなら、ちゃんと理由を聞いて、それから叱ってあげる」
曜「鞠莉ちゃん……」
鞠莉「曜は、ちかっちと一緒に何かしたかったって前に言ってたでしょ?」
曜「うん……」
鞠莉「曜の言うちかっちって、絶対に悪い事はしないって信じてる、綺麗なままのちかっちなの?」
曜「そ、それは……」
鞠莉「それともさっき大声で怒鳴り合ったちかっち?」
自分の中の綺麗な親友を、曜ちゃんは信じていたかったんだと思うけれど…それしか見てないんじゃ、擦れ違うのも当然
さっきの千歌ちゃんの顔がそう語っていた。一方的にぶつけられるイメージ、千歌ちゃん苦しそうだった。
曜「そんなの…さっきの千歌ちゃんに決まってる…よ」
鞠莉「だったら、押し付けるんじゃなくて、ちゃんと聞いてあげなさい」
77: 2016/10/06(木) 02:14:05.37 ID:qCP+F83l0.net
/
曜「でも…私千歌ちゃんにひどい事言って……言わせちゃった…」
梨子「Aqoursを…やめる……」
まだ事態は変化している真っ只中。このまま鞠莉さんの言う通り活動が停止したとしても…私はまだあきらめたくない
曜「それに…Aqoursが……無くなっちゃうなんて…嫌だ!」
梨子「私も嫌だよ…だからっ…」
鞠莉「無くならないわよ」
梨子「え?」
曜「へ?」
鞠莉「Aqoursは無くならないし、活動も停止しないし、させないわよ」
え…ちょっとまって、どういうこと?
梨子「あの…よくわからないんですけど…」
もしかして活動停止っていう意味合いのせい?自粛でも休止でもないから何か理由が…
鞠莉「さっきちかっちに言ったの、半分は嘘だもん」
梨子「ってホントにそのままの意味ですか!」
曜「半分…って?」
曜「でも…私千歌ちゃんにひどい事言って……言わせちゃった…」
梨子「Aqoursを…やめる……」
まだ事態は変化している真っ只中。このまま鞠莉さんの言う通り活動が停止したとしても…私はまだあきらめたくない
曜「それに…Aqoursが……無くなっちゃうなんて…嫌だ!」
梨子「私も嫌だよ…だからっ…」
鞠莉「無くならないわよ」
梨子「え?」
曜「へ?」
鞠莉「Aqoursは無くならないし、活動も停止しないし、させないわよ」
え…ちょっとまって、どういうこと?
梨子「あの…よくわからないんですけど…」
もしかして活動停止っていう意味合いのせい?自粛でも休止でもないから何か理由が…
鞠莉「さっきちかっちに言ったの、半分は嘘だもん」
梨子「ってホントにそのままの意味ですか!」
曜「半分…って?」
78: 2016/10/06(木) 02:17:13.21 ID:qCP+F83l0.net
/
鞠莉「ホントはね、活動停止なんて言いたくなかったのよ…」
梨子「どういう事です?」
鞠莉「あれはちかっちのためよ」
時折見せる、鞠莉さんの…みんなをすぐ傍で見守っていたあの優しい微笑み
じゃあ…ホントに…Aqoursは…無くならない?
鞠莉「元々ここにみんなを集めたのは、まぁこれからの私達の事っていうのは事実よ」
曜「………」
鞠莉「ちかっちがやっちゃった事の事情と経緯の確認。それと、腹割って話すっていう事。ダイヤと共謀してね」
あ、もしかして……
梨子「この場に先生方が一人もいらっしゃらないのって…?」
鞠莉「まだ今回の事、私のところで止めてるからね」
さ、さすがは理事長ということなのかな?
鞠莉「ホントはね、活動停止なんて言いたくなかったのよ…」
梨子「どういう事です?」
鞠莉「あれはちかっちのためよ」
時折見せる、鞠莉さんの…みんなをすぐ傍で見守っていたあの優しい微笑み
じゃあ…ホントに…Aqoursは…無くならない?
鞠莉「元々ここにみんなを集めたのは、まぁこれからの私達の事っていうのは事実よ」
曜「………」
鞠莉「ちかっちがやっちゃった事の事情と経緯の確認。それと、腹割って話すっていう事。ダイヤと共謀してね」
あ、もしかして……
梨子「この場に先生方が一人もいらっしゃらないのって…?」
鞠莉「まだ今回の事、私のところで止めてるからね」
さ、さすがは理事長ということなのかな?
79: 2016/10/06(木) 02:18:06.84 ID:qCP+F83l0.net
/
鞠莉「もちろん理事長の権限でもみ消しなんてそう簡単にできるものじゃないわ」
曜「じ、じゃあ…」
鞠莉「だから、事の真意がどうしても知りたかった…だけどそれはちかっち一人を問いただしてすむ問題でもない」
梨子「報告にあったっていう……」
曜「一緒にいた…誰か……」
鞠莉「そこは私達三年生よりも、曜や梨子のほうがうまく話しを切り出してくれると期待していたんだけどね…」
曜「うぅ……」
その思惑は曜ちゃんの暴走でうまくいかなかったと…千歌ちゃんにももちろん問題はあったけれど
鞠莉「そして曜は、ちかっちに決して言わせてはいけない言葉を言わせちゃった…」
曜「うぅぅぅぅぅ……」
鞠莉「あのまま私がAqoursの活動停止を言ってなかったら、ちかっちがやめて、ちかっち一人が責任を取るような形で終わっていたわ」
梨子「そんなの…」
鞠莉「だからAqours全体の問題であるという事にして、ちかっちと私達は一蓮托生なんだっていう事を分かって欲しかったの」
Aqoursの活動停止と告げられた時の千歌ちゃん、ほんとうに驚いていた。きっとそんな大事になるなんて思ってもいなかったんだ
そして鞠莉さんやダイヤさんが言った言葉は、そのうち本当の事になってしまう…
鞠莉「もちろん理事長の権限でもみ消しなんてそう簡単にできるものじゃないわ」
曜「じ、じゃあ…」
鞠莉「だから、事の真意がどうしても知りたかった…だけどそれはちかっち一人を問いただしてすむ問題でもない」
梨子「報告にあったっていう……」
曜「一緒にいた…誰か……」
鞠莉「そこは私達三年生よりも、曜や梨子のほうがうまく話しを切り出してくれると期待していたんだけどね…」
曜「うぅ……」
その思惑は曜ちゃんの暴走でうまくいかなかったと…千歌ちゃんにももちろん問題はあったけれど
鞠莉「そして曜は、ちかっちに決して言わせてはいけない言葉を言わせちゃった…」
曜「うぅぅぅぅぅ……」
鞠莉「あのまま私がAqoursの活動停止を言ってなかったら、ちかっちがやめて、ちかっち一人が責任を取るような形で終わっていたわ」
梨子「そんなの…」
鞠莉「だからAqours全体の問題であるという事にして、ちかっちと私達は一蓮托生なんだっていう事を分かって欲しかったの」
Aqoursの活動停止と告げられた時の千歌ちゃん、ほんとうに驚いていた。きっとそんな大事になるなんて思ってもいなかったんだ
そして鞠莉さんやダイヤさんが言った言葉は、そのうち本当の事になってしまう…
80: 2016/10/06(木) 02:19:57.99 ID:qCP+F83l0.net
/
鞠莉「私のところでこの問題を食い止めているのも、ちかっちにやめるなんて選択肢を考えて欲しくないからだったのだけど」
梨子「たぶん…そのうち千歌ちゃんは自分の意思で口にしていたんじゃないかしら…」
曜「え、どういうこと…?」
曜ちゃんほど長い付き合いがあるわけじゃないけど、それでも私が持つ千歌ちゃんの印象で話す
梨子「やめるって言えなくて、やめさせられるっていう流れにしたかったんじゃないかな?」
鞠莉「そうね。ちかっちの気持ちを考えるとそうかもしれない…だけど…」
曜「千歌ちゃんは自分がやめるって決めたら、ちゃんと言うよ…みんなに…」
曜ちゃんの持つ千歌ちゃんのイメージと、私のもつ千歌ちゃんのイメージがここでようやく重なる
梨子「そうね…やめたいからって万引きするなんて、私にも考えられない…」
曜「だったら…」
鞠莉「これはまだ私の憶測の範囲なんだけど…ちかっちは………」
鞠莉さんの思い描く事の経緯は…
曜「そんな……!」
梨子「まさか……!?」
鞠莉「私のところでこの問題を食い止めているのも、ちかっちにやめるなんて選択肢を考えて欲しくないからだったのだけど」
梨子「たぶん…そのうち千歌ちゃんは自分の意思で口にしていたんじゃないかしら…」
曜「え、どういうこと…?」
曜ちゃんほど長い付き合いがあるわけじゃないけど、それでも私が持つ千歌ちゃんの印象で話す
梨子「やめるって言えなくて、やめさせられるっていう流れにしたかったんじゃないかな?」
鞠莉「そうね。ちかっちの気持ちを考えるとそうかもしれない…だけど…」
曜「千歌ちゃんは自分がやめるって決めたら、ちゃんと言うよ…みんなに…」
曜ちゃんの持つ千歌ちゃんのイメージと、私のもつ千歌ちゃんのイメージがここでようやく重なる
梨子「そうね…やめたいからって万引きするなんて、私にも考えられない…」
曜「だったら…」
鞠莉「これはまだ私の憶測の範囲なんだけど…ちかっちは………」
鞠莉さんの思い描く事の経緯は…
曜「そんな……!」
梨子「まさか……!?」
85: 2016/10/07(金) 00:24:08.68 ID:lmUge6uT0.net
/梨子→ダイヤ
果南「まったく聞いてないんですけど~?」ズイ
ダイヤ「で、ですから時間がなかったと…わたくしも今朝鞠莉さんから連絡を受けて驚いたのです…」
飛び出した千歌さんを追いかけるためにわたくし達は廊下に飛び出したわけですけど
先の事情を伝えるために果南さんを捕まえ、千歌さんはルビィ達に任せることにしました
果南「活動停止って言葉に私も他のみんなもほんとにショックだったんだからね!」
ダイヤ「その理由もさっき言った通りです。ですから…」
果南「一番言わないといけない本人にだけ言えないなんて…なんなの…もうっ!」
今の状況を整理して果南さんがやりきれない思いを口にする。それはわたくしも鞠莉さんだって、
いえ、きっと皆同じなのです
ダイヤ「それでも、一番の問題として…」prrrrr
その時わたくしの携帯が鳴る。ルビィからという事は…
ダイヤ「はい、どうなりましたか?」
ルビィ『千歌ちゃんは善子ちゃんが捕らえたよ!……ダテンリュウキュウキョクオウギ!……ヤリスギズラー!!』
何やら後ろでバタバタ騒いでいるようですが、とりあえず千歌さんにはちゃんとお話しをしてもらわないといけないのです
…ですが、さすがにそろそろ限界のようですわね
教師「…………」
果南「まったく聞いてないんですけど~?」ズイ
ダイヤ「で、ですから時間がなかったと…わたくしも今朝鞠莉さんから連絡を受けて驚いたのです…」
飛び出した千歌さんを追いかけるためにわたくし達は廊下に飛び出したわけですけど
先の事情を伝えるために果南さんを捕まえ、千歌さんはルビィ達に任せることにしました
果南「活動停止って言葉に私も他のみんなもほんとにショックだったんだからね!」
ダイヤ「その理由もさっき言った通りです。ですから…」
果南「一番言わないといけない本人にだけ言えないなんて…なんなの…もうっ!」
今の状況を整理して果南さんがやりきれない思いを口にする。それはわたくしも鞠莉さんだって、
いえ、きっと皆同じなのです
ダイヤ「それでも、一番の問題として…」prrrrr
その時わたくしの携帯が鳴る。ルビィからという事は…
ダイヤ「はい、どうなりましたか?」
ルビィ『千歌ちゃんは善子ちゃんが捕らえたよ!……ダテンリュウキュウキョクオウギ!……ヤリスギズラー!!』
何やら後ろでバタバタ騒いでいるようですが、とりあえず千歌さんにはちゃんとお話しをしてもらわないといけないのです
…ですが、さすがにそろそろ限界のようですわね
教師「…………」
87: 2016/10/07(金) 00:40:11.13 ID:lmUge6uT0.net
/
教師「で、授業中に廊下を走り回って騒いでいた理由はちゃんと説明してくれるのかしら、黒澤生徒会長?」
さすがにあれだけ大騒ぎして学校中走り回って(おもに千歌さん達が)いたらこうもなりますか…
ダイヤ「授業の邪魔をしてしまったことはまことに申し訳ありませんでした」ペコッ
教師「小原さん…理事長が放送で呼び出していたのはAqours全員だったわね…一体なんの用事だったの?」
鞠莉さんの話だと昨日の出来事はまだ先生方には伝わっていない。本来ならば学生であるわたくし達で勝手に処理するなんて無理な内容
ですが、そんな無茶な事をやろうとして、やってのけてきたのが鞠莉さんです。わたくしも果南さんも一度は諦めた道を再び示してくれた
ダイヤ「グループの今後についての簡単なミーティングです」キリッ
教師「簡単なミーティングなら部活動の時間でもよかったでしょ?」
ダイヤ「おっしゃる通りです。ですが鞠莉…小原さんは放課後理事長としてのお仕事がありましたので、朝一にすることにしたのです」キリッ
生徒会長として、わたくしは……大嘘をついています。ですが後ろめたさも後悔もありません
鞠莉さんが理事長として…教育委員会にも良い顔をされていないのは知っています。学生が理事長などと…
教師「それがどうしてあの騒ぎに?」
ダイヤ「方向性の違いで対立しておりました」キリッ
そんな鞠莉さんが覚悟を決めて取った行動を、わたくしは全力で支えると決めたのです
きっとわたくしは生徒会長としては失格かもしれません…ですが、それ以上のものをわたくしは守りたいのです
教師「で、授業中に廊下を走り回って騒いでいた理由はちゃんと説明してくれるのかしら、黒澤生徒会長?」
さすがにあれだけ大騒ぎして学校中走り回って(おもに千歌さん達が)いたらこうもなりますか…
ダイヤ「授業の邪魔をしてしまったことはまことに申し訳ありませんでした」ペコッ
教師「小原さん…理事長が放送で呼び出していたのはAqours全員だったわね…一体なんの用事だったの?」
鞠莉さんの話だと昨日の出来事はまだ先生方には伝わっていない。本来ならば学生であるわたくし達で勝手に処理するなんて無理な内容
ですが、そんな無茶な事をやろうとして、やってのけてきたのが鞠莉さんです。わたくしも果南さんも一度は諦めた道を再び示してくれた
ダイヤ「グループの今後についての簡単なミーティングです」キリッ
教師「簡単なミーティングなら部活動の時間でもよかったでしょ?」
ダイヤ「おっしゃる通りです。ですが鞠莉…小原さんは放課後理事長としてのお仕事がありましたので、朝一にすることにしたのです」キリッ
生徒会長として、わたくしは……大嘘をついています。ですが後ろめたさも後悔もありません
鞠莉さんが理事長として…教育委員会にも良い顔をされていないのは知っています。学生が理事長などと…
教師「それがどうしてあの騒ぎに?」
ダイヤ「方向性の違いで対立しておりました」キリッ
そんな鞠莉さんが覚悟を決めて取った行動を、わたくしは全力で支えると決めたのです
きっとわたくしは生徒会長としては失格かもしれません…ですが、それ以上のものをわたくしは守りたいのです
88: 2016/10/07(金) 00:41:27.19 ID:lmUge6uT0.net
/
教師「ふぅ…まるで用意していた言い訳をなぞるようにスラスラでるのね…」
ダイヤ「ご理解いただけて、感謝いたします」キリッ
教師「あなたねぇ……」
あ、あれ…今の受け答えは少し違いましたか……ええっと……
教師「まぁいいわ……あなた達ががんばっているというのは私もわかっているし…」
ダイヤ「先生…?」
教師「実際あなた達はこの学校を統廃合という問題から救ってくれたのだしね…」
ダイヤ「それは…まだ確定というわけではありませんが…」
来年の入学志願者は0ではなくなりました。そして来年に統廃合になるかもという話は当面先送りになったのは事実です
ですがそれは一年間という猶予期限がついただけで、実際の問題はまだ残されているのです
教師「それでもよ……だからってわけではないのだけど…」
ダイヤ「はい……」
教師「応援してるわ、私も…他の先生方も……だけど…」
教師「ふぅ…まるで用意していた言い訳をなぞるようにスラスラでるのね…」
ダイヤ「ご理解いただけて、感謝いたします」キリッ
教師「あなたねぇ……」
あ、あれ…今の受け答えは少し違いましたか……ええっと……
教師「まぁいいわ……あなた達ががんばっているというのは私もわかっているし…」
ダイヤ「先生…?」
教師「実際あなた達はこの学校を統廃合という問題から救ってくれたのだしね…」
ダイヤ「それは…まだ確定というわけではありませんが…」
来年の入学志願者は0ではなくなりました。そして来年に統廃合になるかもという話は当面先送りになったのは事実です
ですがそれは一年間という猶予期限がついただけで、実際の問題はまだ残されているのです
教師「それでもよ……だからってわけではないのだけど…」
ダイヤ「はい……」
教師「応援してるわ、私も…他の先生方も……だけど…」
89: 2016/10/07(金) 00:48:02.40 ID:lmUge6uT0.net
/
果南「あ、ダイヤ、どう?」
職員室から出たところで果南さんが待っていてくれました
他のみなさんは部室で待機しているということでしたね
ダイヤ「取り敢えず言い訳はしておきましたが…」
果南「処分とか、そういうのは…?」
ダイヤ「お咎めはなしです。ですが、次はないと釘を刺されましたので、その旨は心にとめておいてください」
果南「そう…良かった……」
ほっと胸を撫でおろす果南さん。わたくしも心境としては同じ…ですが…
ダイヤ「……………」
果南「ダイヤ?」
ダイヤ「果南さん…わたくし、不安でおし潰されてしまいそうです…」
千歌さんの事もAqoursの事もそうですけど、鞠莉さんが無理しているようで…
果南「鞠莉の事?」
ダイヤ「果南さん、気づいて……?」
果南「さっきダイヤから今朝の事聞いてね、ちょっと…」
果南「あ、ダイヤ、どう?」
職員室から出たところで果南さんが待っていてくれました
他のみなさんは部室で待機しているということでしたね
ダイヤ「取り敢えず言い訳はしておきましたが…」
果南「処分とか、そういうのは…?」
ダイヤ「お咎めはなしです。ですが、次はないと釘を刺されましたので、その旨は心にとめておいてください」
果南「そう…良かった……」
ほっと胸を撫でおろす果南さん。わたくしも心境としては同じ…ですが…
ダイヤ「……………」
果南「ダイヤ?」
ダイヤ「果南さん…わたくし、不安でおし潰されてしまいそうです…」
千歌さんの事もAqoursの事もそうですけど、鞠莉さんが無理しているようで…
果南「鞠莉の事?」
ダイヤ「果南さん、気づいて……?」
果南「さっきダイヤから今朝の事聞いてね、ちょっと…」
90: 2016/10/07(金) 00:50:03.44 ID:lmUge6uT0.net
/
果南「鞠莉はさ、かなり強引な方法で理事長になって浦の星に帰ってきたけど」
ダイヤ「ええ、本当に無茶な話です…」
果南「それでも、そのすべては私達のため、学校のため、その事に全力だったよ、だからかな」
ダイヤ「鞠莉さんは理事長として、精一杯やっていらっしゃると思います」
だから鞠莉さんは理事長としての権力を傘にしたりしない。公私混同なんて…まぁ多少はあったかもしれませんが…
果南「そんな鞠莉が、もうおもいっきり立場を利用してるよね、強引にさ…」
守りたいものがあって、そのための手段がそれなのだとしたら、やっぱり今回の事で、鞠莉さんは…
ダイヤ「理事長としての責任など…考えているかもしれません……」
果南「………やめるってこと?」
交渉の材料としてそれを欲する対象がいるのも事実。警察沙汰をもみ消すとなるとそれほどの対価が用意されなければ…
ダイヤ「まだかわりませんが…実際鞠莉さんが理事長として着任していることを心よく思っていない大人達がいるのも事実ですから」
果南「鞠莉はさ、かなり強引な方法で理事長になって浦の星に帰ってきたけど」
ダイヤ「ええ、本当に無茶な話です…」
果南「それでも、そのすべては私達のため、学校のため、その事に全力だったよ、だからかな」
ダイヤ「鞠莉さんは理事長として、精一杯やっていらっしゃると思います」
だから鞠莉さんは理事長としての権力を傘にしたりしない。公私混同なんて…まぁ多少はあったかもしれませんが…
果南「そんな鞠莉が、もうおもいっきり立場を利用してるよね、強引にさ…」
守りたいものがあって、そのための手段がそれなのだとしたら、やっぱり今回の事で、鞠莉さんは…
ダイヤ「理事長としての責任など…考えているかもしれません……」
果南「………やめるってこと?」
交渉の材料としてそれを欲する対象がいるのも事実。警察沙汰をもみ消すとなるとそれほどの対価が用意されなければ…
ダイヤ「まだかわりませんが…実際鞠莉さんが理事長として着任していることを心よく思っていない大人達がいるのも事実ですから」
91: 2016/10/07(金) 00:51:14.20 ID:lmUge6uT0.net
/
果南さんと話しながら部室に到着したわたくし達の耳にそれは突然聞こえてきました
善子「いい加減にしなさいよっ!!」ガシャン
ルビィ「やめて~~!!善子ちゃん!!!」
千歌「……………」
部室内の椅子がところどころに散乱し、中央の長テーブルがなぜかひっくり返っている
そして一つの椅子に座る千歌さんを守るかのように左右から支えている曜さんと梨子さん…
善子「あれも言えない、コレも言えない…それでAqoursは終わりですって、納得できるわけないじゃない!!」
花丸「んんん…!」
ルビィ「んぎゅ……!」
そんな千歌さんに飛び掛かりそうな勢いで睨みつける善子さん。その善子さんを左右から全力で抑えている花丸さんとルビィ
状況から見ても何があったのかは一目瞭然…鞠莉さんはそんな状況を少し離れたところで傍観している
果南「なにやってるの!」
果南さんと話しながら部室に到着したわたくし達の耳にそれは突然聞こえてきました
善子「いい加減にしなさいよっ!!」ガシャン
ルビィ「やめて~~!!善子ちゃん!!!」
千歌「……………」
部室内の椅子がところどころに散乱し、中央の長テーブルがなぜかひっくり返っている
そして一つの椅子に座る千歌さんを守るかのように左右から支えている曜さんと梨子さん…
善子「あれも言えない、コレも言えない…それでAqoursは終わりですって、納得できるわけないじゃない!!」
花丸「んんん…!」
ルビィ「んぎゅ……!」
そんな千歌さんに飛び掛かりそうな勢いで睨みつける善子さん。その善子さんを左右から全力で抑えている花丸さんとルビィ
状況から見ても何があったのかは一目瞭然…鞠莉さんはそんな状況を少し離れたところで傍観している
果南「なにやってるの!」
92: 2016/10/07(金) 00:57:43.64 ID:lmUge6uT0.net
/
果南さんが間に入り、善子さんは少し落ち着いたように見えますが、終始千歌さんを睨みつけている
どうやら一年生にはまだ事情を説明していないようですけど、ここにいる鞠莉さんがそうしていないのであれば意味があるのでしょう
ダイヤ「みなさん、一時限目はもう仕方ないとして、ちゃんと二時限目からは授業にでるように」
善子「こんな時になにを…」
ダイヤ「どんな時だろうと、生徒であるわたくし達が勝手な事ばかりしているわけにもいかないでしょう?」
梨子「そうね、それは……うん…」
皆この状況で授業を受けろなんて言われても心が追い付かないのは同じです
だけど、特別扱いが許される立場なんてないというのもちゃんと理解しなくてはいけません
それがたとえ、自分にとってどれだけ大切なものであっても……
ダイヤ「千歌さん、あなたもですよ。ちゃんと授業にでて、話は放課後にしましょう」
千歌「……………」
俯いたまま顔をあげようとしない千歌さん。聞こえているはずですが、反応はありません
傍でつきそっている曜さんと梨子さんが顔を見合わせる。千歌さんの事はお二人にお任せするしかありませんね
ダイヤ「ルビィ、花丸さん、善子さん、ちょっとこちらへ…」
ルビィ「お姉ちゃん…?」
ずっと傍観している鞠莉さんに目をやると、わたくしのやろうとしている事がわかっているのか、黙って頷いてくれます
ダイヤ「お話しがあります…」
果南さんが間に入り、善子さんは少し落ち着いたように見えますが、終始千歌さんを睨みつけている
どうやら一年生にはまだ事情を説明していないようですけど、ここにいる鞠莉さんがそうしていないのであれば意味があるのでしょう
ダイヤ「みなさん、一時限目はもう仕方ないとして、ちゃんと二時限目からは授業にでるように」
善子「こんな時になにを…」
ダイヤ「どんな時だろうと、生徒であるわたくし達が勝手な事ばかりしているわけにもいかないでしょう?」
梨子「そうね、それは……うん…」
皆この状況で授業を受けろなんて言われても心が追い付かないのは同じです
だけど、特別扱いが許される立場なんてないというのもちゃんと理解しなくてはいけません
それがたとえ、自分にとってどれだけ大切なものであっても……
ダイヤ「千歌さん、あなたもですよ。ちゃんと授業にでて、話は放課後にしましょう」
千歌「……………」
俯いたまま顔をあげようとしない千歌さん。聞こえているはずですが、反応はありません
傍でつきそっている曜さんと梨子さんが顔を見合わせる。千歌さんの事はお二人にお任せするしかありませんね
ダイヤ「ルビィ、花丸さん、善子さん、ちょっとこちらへ…」
ルビィ「お姉ちゃん…?」
ずっと傍観している鞠莉さんに目をやると、わたくしのやろうとしている事がわかっているのか、黙って頷いてくれます
ダイヤ「お話しがあります…」
93: 2016/10/07(金) 01:21:08.62 ID:lmUge6uT0.net
/ダイヤ→曜
結局朝のごたごたから放課後まで、千歌ちゃんとは一言も話をしなかった
無神経な事を言ってしまった事もあやまりたかったけど、先に善子ちゃんがキレちゃってタイミング逃したんだよねぇ…
曜「さて、行こうか梨子ちゃん、千歌ちゃん」
梨子「うん」
千歌「…………」
梨子ちゃんにお願いして千歌ちゃんをちょっと強引だけど引っ張っていってもらう
Aqoursを失ったショックがやっぱり大きいんだよね…だけど、このままだとホントに全部…ん?
善子「曜さん、早く行きましょ!」
二年生の教室に善子ちゃん達がわざわざ迎えに来てくれる。ううん、違うか…Aqoursのためだよね
善子ちゃんはまだピリピリしてるみたいだけど、ダイヤさんから今の状況は聞いているはず
だから尚更落ち着かないのもわかるけど、今はちょっと大人しくしてもらいたい
曜「って、私が言えたことじゃないんだけど…」
ルビィ「曜ちゃん?」
花丸「どうかしたの?」
曜「ううん、わざわざゴメンね来てくれて」
善子「当然よ!」ビシッ
結局朝のごたごたから放課後まで、千歌ちゃんとは一言も話をしなかった
無神経な事を言ってしまった事もあやまりたかったけど、先に善子ちゃんがキレちゃってタイミング逃したんだよねぇ…
曜「さて、行こうか梨子ちゃん、千歌ちゃん」
梨子「うん」
千歌「…………」
梨子ちゃんにお願いして千歌ちゃんをちょっと強引だけど引っ張っていってもらう
Aqoursを失ったショックがやっぱり大きいんだよね…だけど、このままだとホントに全部…ん?
善子「曜さん、早く行きましょ!」
二年生の教室に善子ちゃん達がわざわざ迎えに来てくれる。ううん、違うか…Aqoursのためだよね
善子ちゃんはまだピリピリしてるみたいだけど、ダイヤさんから今の状況は聞いているはず
だから尚更落ち着かないのもわかるけど、今はちょっと大人しくしてもらいたい
曜「って、私が言えたことじゃないんだけど…」
ルビィ「曜ちゃん?」
花丸「どうかしたの?」
曜「ううん、わざわざゴメンね来てくれて」
善子「当然よ!」ビシッ
95: 2016/10/07(金) 01:42:48.52 ID:lmUge6uT0.net
/
-放課後のスクールアイドル部
鞠莉「それじゃ、あらためて聞くわねちかっち…」
いつも部室で使っている席につく千歌ちゃんをみんなで取り囲むようにして座る
少しだけ心苦しく感じるけど、今は…しょうがないよね
鞠莉「あなた、沼津の本屋さんで誰と一緒だったの?」
千歌「……………」
かわらず俯いてだんまりを決め込む千歌ちゃん。私は一度色々と吐き出したせいか落ち着いていられるけど
善子「千歌さん、ちゃんと答えなさいよ!」
私の代わりに今度は善子ちゃんが食ってかかる。それでもかわらない状況にイライラしているのは善子ちゃんだけじゃないはず
鞠莉「ねえちかっち、言いたくないって事は、言うと問題がおこるからなのよね?」
千歌「……………」
鞠莉「朝に曜と言い合っていた時は誰もいなかったって言っていたけど、今は言わない…ちかっちの中で何か考えているのよね?」
優しく語る鞠莉ちゃんだけど、徐々に話を誘導していく流れだとわかると感心しちゃう
-放課後のスクールアイドル部
鞠莉「それじゃ、あらためて聞くわねちかっち…」
いつも部室で使っている席につく千歌ちゃんをみんなで取り囲むようにして座る
少しだけ心苦しく感じるけど、今は…しょうがないよね
鞠莉「あなた、沼津の本屋さんで誰と一緒だったの?」
千歌「……………」
かわらず俯いてだんまりを決め込む千歌ちゃん。私は一度色々と吐き出したせいか落ち着いていられるけど
善子「千歌さん、ちゃんと答えなさいよ!」
私の代わりに今度は善子ちゃんが食ってかかる。それでもかわらない状況にイライラしているのは善子ちゃんだけじゃないはず
鞠莉「ねえちかっち、言いたくないって事は、言うと問題がおこるからなのよね?」
千歌「……………」
鞠莉「朝に曜と言い合っていた時は誰もいなかったって言っていたけど、今は言わない…ちかっちの中で何か考えているのよね?」
優しく語る鞠莉ちゃんだけど、徐々に話を誘導していく流れだとわかると感心しちゃう
96: 2016/10/07(金) 01:58:21.54 ID:lmUge6uT0.net
/
鞠莉「この状況がいつまでも続くわけじゃないっていうのもわかるわね?」
千歌「…………」
鞠莉「じゃあ答えられるとこから答えてくれる?」
動かない千歌ちゃんに鞠莉さんは質問を続ける。確かにこの状況がずっとというわけはない…
鞠莉「ちかっちは、みんなに可愛くないって言われたのよね…それって誰なのかな?」
千歌「…………」
それは私と千歌ちゃんで言い争いをしているときに千歌ちゃんが漏らした言葉
自分で自分んを卑下する分にはこうはならないし、やっぱり誰かに何か言われたというのが原因なのかな
鞠莉「ねぇちかっ…」
千歌「それは………ネットで……みんな言ってて…」
鞠莉「ちかっち……」
どこかでこのだんまりムードが続くんだろうなって思っていたら千歌ちゃんが口を開いた
梨子「ネット?」
曜「ネットって…なに?」
花丸「曜ちゃんネットしらないずらか?インターネットと言って…」
いや、ネットの意味はわかるよ?
鞠莉「この状況がいつまでも続くわけじゃないっていうのもわかるわね?」
千歌「…………」
鞠莉「じゃあ答えられるとこから答えてくれる?」
動かない千歌ちゃんに鞠莉さんは質問を続ける。確かにこの状況がずっとというわけはない…
鞠莉「ちかっちは、みんなに可愛くないって言われたのよね…それって誰なのかな?」
千歌「…………」
それは私と千歌ちゃんで言い争いをしているときに千歌ちゃんが漏らした言葉
自分で自分んを卑下する分にはこうはならないし、やっぱり誰かに何か言われたというのが原因なのかな
鞠莉「ねぇちかっ…」
千歌「それは………ネットで……みんな言ってて…」
鞠莉「ちかっち……」
どこかでこのだんまりムードが続くんだろうなって思っていたら千歌ちゃんが口を開いた
梨子「ネット?」
曜「ネットって…なに?」
花丸「曜ちゃんネットしらないずらか?インターネットと言って…」
いや、ネットの意味はわかるよ?
97: 2016/10/07(金) 02:32:04.73 ID:lmUge6uT0.net
/
善子「あー、もしかして千歌さん、アレ見ちゃったの?」
ネットと言われてもみんなピンとこなかったところに善子ちゃんが心当たりがあるようだった
ダイヤ「何か知ってますの?」
善子「んーまぁ…私は生放送とかの流れで色々見てたりするから…」
そういえば善子ちゃんって定期的になんだっけ、なんとか生放送とかいうのをやってるんだって
正直Aqoursの中でパソコンに詳しいのは何人かいるとしても、深い部分で使いこなしているとなると、やっぱり善子ちゃんなのかな?
鞠莉「ネットで酷評でもされていたってこと?」
ルビィ「で、でもそういうのって前から少なからずあったような…?」
私達が上げたPVにだって全部が良い評価ばかりじゃない。中にはキツイ言葉を使ったご意見を貰うことだってある
だけど千歌ちゃんはそれらもプラスに考えて活かそうとしているし、みんなも同じだったと思う…
鞠莉「それ、今見れる?」
千歌「…っ!」ビクッ
鞠莉さんの言葉に千歌ちゃんが肩を震わせる。千歌ちゃんが…怖がってる…
鞠莉「ごめんねちかっち、でもこれはちゃんと把握しなくちゃならないの」
梨子「千歌ちゃん……大丈夫よ、私達が一緒だから」
鞠莉さんの言葉を受けて善子ちゃんが部室にあるノートパソコンを起動させる(ちなみに千歌ちゃんの)
善子「あー、もしかして千歌さん、アレ見ちゃったの?」
ネットと言われてもみんなピンとこなかったところに善子ちゃんが心当たりがあるようだった
ダイヤ「何か知ってますの?」
善子「んーまぁ…私は生放送とかの流れで色々見てたりするから…」
そういえば善子ちゃんって定期的になんだっけ、なんとか生放送とかいうのをやってるんだって
正直Aqoursの中でパソコンに詳しいのは何人かいるとしても、深い部分で使いこなしているとなると、やっぱり善子ちゃんなのかな?
鞠莉「ネットで酷評でもされていたってこと?」
ルビィ「で、でもそういうのって前から少なからずあったような…?」
私達が上げたPVにだって全部が良い評価ばかりじゃない。中にはキツイ言葉を使ったご意見を貰うことだってある
だけど千歌ちゃんはそれらもプラスに考えて活かそうとしているし、みんなも同じだったと思う…
鞠莉「それ、今見れる?」
千歌「…っ!」ビクッ
鞠莉さんの言葉に千歌ちゃんが肩を震わせる。千歌ちゃんが…怖がってる…
鞠莉「ごめんねちかっち、でもこれはちゃんと把握しなくちゃならないの」
梨子「千歌ちゃん……大丈夫よ、私達が一緒だから」
鞠莉さんの言葉を受けて善子ちゃんが部室にあるノートパソコンを起動させる(ちなみに千歌ちゃんの)
99: 2016/10/07(金) 02:47:12.45 ID:lmUge6uT0.net
/
善子「正直おすすめするようなものじゃないし、真に受けすぎるのもあれだけど…っと」カタカタ
善子ちゃんが私達に示したもの…それは……
梨子「な、なにこれ…?」
それを見た私は一瞬思考が停止する。なにこれ……?
鞠莉「こんなものが…」
善子「とあるアングラ掲示板だけど、規模が大きいから色んなスレがあるのよ…だからこんなのも…ね」
『高海千歌アンチスレ』
花丸「千歌ちゃんの名前が……」
ルビィ「名指しなんて…」
アンチスレ……その言葉の意味は私にだってわかる。これは…私達Aqoursじゃなく、千歌ちゃん個人に対しての…
鞠莉「見るわね、ちかっち……」
千歌「……………」
善子「正直おすすめするようなものじゃないし、真に受けすぎるのもあれだけど…っと」カタカタ
善子ちゃんが私達に示したもの…それは……
梨子「な、なにこれ…?」
それを見た私は一瞬思考が停止する。なにこれ……?
鞠莉「こんなものが…」
善子「とあるアングラ掲示板だけど、規模が大きいから色んなスレがあるのよ…だからこんなのも…ね」
『高海千歌アンチスレ』
花丸「千歌ちゃんの名前が……」
ルビィ「名指しなんて…」
アンチスレ……その言葉の意味は私にだってわかる。これは…私達Aqoursじゃなく、千歌ちゃん個人に対しての…
鞠莉「見るわね、ちかっち……」
千歌「……………」
101: 2016/10/07(金) 02:51:38.81 ID:lmUge6uT0.net
/
スレを開いた私達の目に飛び込んできたのは、千歌ちゃんに対する意見などではなく、本当の悪意に満ちていた
たくさんついているレスのどれもが千歌ちゃんを否定していた。それはもうスクールアイドルの千歌ちゃんじゃなく、
高海千歌個人の人格をも否定していた
花丸「ひ、ひどい……」
私達の活動に沿った内容で続いていたけど、そのどれもが千歌ちゃんの存在だけを否定している。同時に他のメンバーを称賛していたりもした
そして、私達はその一文を目にした
梨子「こ、これって……」
ダイヤ「そんな……」
他のレスと同様に千歌ちゃんを貶める言葉だけど、その言葉の意味するところが……これは正直…きついなぁ
果南「うちの学校の生徒…?」
鞠莉「そうみたいね」
そのレスは学校での千歌ちゃんを批判する言葉が綴られていた。そしてその後に、私を称賛する言葉を付け足して…
曜「………………」
千歌「……………」
読み上げるのも気分が悪くなりそうなその内容が…まだ続いている。いや、ここはそういう人達しかいないんだ
スレを開いた私達の目に飛び込んできたのは、千歌ちゃんに対する意見などではなく、本当の悪意に満ちていた
たくさんついているレスのどれもが千歌ちゃんを否定していた。それはもうスクールアイドルの千歌ちゃんじゃなく、
高海千歌個人の人格をも否定していた
花丸「ひ、ひどい……」
私達の活動に沿った内容で続いていたけど、そのどれもが千歌ちゃんの存在だけを否定している。同時に他のメンバーを称賛していたりもした
そして、私達はその一文を目にした
梨子「こ、これって……」
ダイヤ「そんな……」
他のレスと同様に千歌ちゃんを貶める言葉だけど、その言葉の意味するところが……これは正直…きついなぁ
果南「うちの学校の生徒…?」
鞠莉「そうみたいね」
そのレスは学校での千歌ちゃんを批判する言葉が綴られていた。そしてその後に、私を称賛する言葉を付け足して…
曜「………………」
千歌「……………」
読み上げるのも気分が悪くなりそうなその内容が…まだ続いている。いや、ここはそういう人達しかいないんだ
102: 2016/10/07(金) 03:02:15.53 ID:lmUge6uT0.net
/
千歌「ね、曜ちゃん……」
曜「千歌ちゃん?」
ずっと俯いていた千歌ちゃんが私を見つめていた。その目を真っ赤に腫らして…
千歌「わかんなくなるでしょ?だって……私こんな事言われたことなんてないもん…」
曜「…………」
千歌「でも、みんな心ではそう思ってるんだって…わかったら……私……」
私達の活動を学校のみんなは応援してくれている。それに何度も励まされてきたのも事実だ
だけどこれは、千歌ちゃんにとってみんなとの繋がりをすべて否定する事を意味していた
ルビィ「こ、こんなのほんの一部ですよ、気にしない方がいいです!」
ダイヤ「そうです、こんな影でコソコソするよな方の言葉など…!」
ルビィちゃんの慰めも、ダイヤさんの言葉も千歌ちゃんには届かない。だって…これらを否定するにはあまりに多すぎるんだよ
一番辛いのは…誰が言ったかなんて考えちゃう自分…そしてみんなに笑顔になって欲しいとがんばった事が、みんなのその笑顔が
自分だけを見ていないと思い知らされる事……
千歌「ね、曜ちゃん……」
曜「千歌ちゃん?」
ずっと俯いていた千歌ちゃんが私を見つめていた。その目を真っ赤に腫らして…
千歌「わかんなくなるでしょ?だって……私こんな事言われたことなんてないもん…」
曜「…………」
千歌「でも、みんな心ではそう思ってるんだって…わかったら……私……」
私達の活動を学校のみんなは応援してくれている。それに何度も励まされてきたのも事実だ
だけどこれは、千歌ちゃんにとってみんなとの繋がりをすべて否定する事を意味していた
ルビィ「こ、こんなのほんの一部ですよ、気にしない方がいいです!」
ダイヤ「そうです、こんな影でコソコソするよな方の言葉など…!」
ルビィちゃんの慰めも、ダイヤさんの言葉も千歌ちゃんには届かない。だって…これらを否定するにはあまりに多すぎるんだよ
一番辛いのは…誰が言ったかなんて考えちゃう自分…そしてみんなに笑顔になって欲しいとがんばった事が、みんなのその笑顔が
自分だけを見ていないと思い知らされる事……
103: 2016/10/07(金) 03:07:02.15 ID:lmUge6uT0.net
/
鞠莉「辛いわね…でもちかっち、これはあなたが自分で見たものじゃないでしょ?」
曜「…っ!?」
鞠莉「これをあなたに見せたのは誰?」
千歌「そ、それは……」
鞠莉ちゃんが話を本題に戻す。そうだ、千歌ちゃんが自分でこんなものを見るなんてかんがえられない
きっとその誰かは千歌ちゃんがこういうのを見たらどうなるのかなんてわかってるヤツだ…そいつが…!
鞠莉「それを言えないように……ちかっち、あなた脅されてるんじゃないの?」
千歌「っ!?」
鞠莉さんの言葉に千歌ちゃんがはじめて顔色をかえた……鞠莉さんの考えが、当てはまっていく…
果南「鞠莉、それどういうこと?」
鞠莉「一番状況にしっくりくる理由はって考えただけで、確証なんてないわ…でも……」
でも…それは千歌ちゃんがたった今確信に変えてくれた…千歌ちゃんは誰かに…脅されている
鞠莉「辛いわね…でもちかっち、これはあなたが自分で見たものじゃないでしょ?」
曜「…っ!?」
鞠莉「これをあなたに見せたのは誰?」
千歌「そ、それは……」
鞠莉ちゃんが話を本題に戻す。そうだ、千歌ちゃんが自分でこんなものを見るなんてかんがえられない
きっとその誰かは千歌ちゃんがこういうのを見たらどうなるのかなんてわかってるヤツだ…そいつが…!
鞠莉「それを言えないように……ちかっち、あなた脅されてるんじゃないの?」
千歌「っ!?」
鞠莉さんの言葉に千歌ちゃんがはじめて顔色をかえた……鞠莉さんの考えが、当てはまっていく…
果南「鞠莉、それどういうこと?」
鞠莉「一番状況にしっくりくる理由はって考えただけで、確証なんてないわ…でも……」
でも…それは千歌ちゃんがたった今確信に変えてくれた…千歌ちゃんは誰かに…脅されている
104: 2016/10/07(金) 03:12:49.07 ID:lmUge6uT0.net
/
鞠莉「これを見せて、Aqoursにちかっちは必要ないって思わせて、やめるように促したヤツがいるわよね?」
ダイヤ「な、なんですって!」
ルビィ「ひどい…」
千歌ちゃんのちょっとネガティブというか、自分を卑下するところに付け込んでの事だとするなら…
曜「…………」
私は絶対に、許さない…誰なの千歌ちゃんっ! prrrrr…
その時部室内に携帯電話の着信音が響く
千歌「あ………」
それは千歌ちゃんの携帯だった。あれっ……?
千歌「ご、ごめんなさい家から…今日車で送ってもらったから帰りはどうするのかって事だと思います…」ガタ
鞠莉「これを見せて、Aqoursにちかっちは必要ないって思わせて、やめるように促したヤツがいるわよね?」
ダイヤ「な、なんですって!」
ルビィ「ひどい…」
千歌ちゃんのちょっとネガティブというか、自分を卑下するところに付け込んでの事だとするなら…
曜「…………」
私は絶対に、許さない…誰なの千歌ちゃんっ! prrrrr…
その時部室内に携帯電話の着信音が響く
千歌「あ………」
それは千歌ちゃんの携帯だった。あれっ……?
千歌「ご、ごめんなさい家から…今日車で送ってもらったから帰りはどうするのかって事だと思います…」ガタ
105: 2016/10/07(金) 03:23:54.96 ID:lmUge6uT0.net
/
千歌ちゃんが電話するという事で部室から一端出る
花丸「あぅ…このスレの更新、今日もまだ続いてるずら……」
さっきのスレをずっと見ていた花丸ちゃんが泣きそうな顔をしている
梨子「もう見なくていいわ、こんなの……」
果南「そうだね…でも……」
見なくても、一つの事実としてこれは在り続ける。人の本心として、匿名を使ってこれからも…
ルビィ「千歌ちゃん……こんなの見て、大丈夫かな……」
ダイヤ「正直……申し訳ありません、わたくしだったらとても……」
鞠莉「ダイヤはガラスのハートだもんねぇ」
今回の問題として、千歌ちゃんに近づいたヤツが特定できたとしても、千歌ちゃんは……
善子「あー、それなら大丈夫よ」
千歌ちゃんが電話するという事で部室から一端出る
花丸「あぅ…このスレの更新、今日もまだ続いてるずら……」
さっきのスレをずっと見ていた花丸ちゃんが泣きそうな顔をしている
梨子「もう見なくていいわ、こんなの……」
果南「そうだね…でも……」
見なくても、一つの事実としてこれは在り続ける。人の本心として、匿名を使ってこれからも…
ルビィ「千歌ちゃん……こんなの見て、大丈夫かな……」
ダイヤ「正直……申し訳ありません、わたくしだったらとても……」
鞠莉「ダイヤはガラスのハートだもんねぇ」
今回の問題として、千歌ちゃんに近づいたヤツが特定できたとしても、千歌ちゃんは……
善子「あー、それなら大丈夫よ」
107: 2016/10/07(金) 03:37:04.84 ID:lmUge6uT0.net
/
状況に反してあっけらかんと善子ちゃんは言い切った。その言葉にみんなの視線が集まる
曜「大丈夫って、どういうこと?」
ダイヤ「実はこの掲示板は嘘だったとか、そういう事ですか?」
こういう時のダイヤさんはちょっとズレている…っと、どうでもいいか
鞠莉「こんなのは真に受けない方がいいって事?」
果南「それは…ただ目を反らしてるだけなんじゃ…」
善子「違うわよ、全部真に受ければいいのよ」
ルビィ「ピギ?」
花丸「善子ちゃんの言葉がついにヨハネじゃなくても分からなくなったずら…」
善子「ど~いう意味よ!ってヨハネをそんな風に思ってたの!?」
ああもう、いつものノリはいいから早く… pr~♪pr~♪
と、このタイミングで今度は善子ちゃんの携帯がなる
善子「誰よこんな時にって、この曲はママ!?」
ルビィ「ママ……」
花丸「ママ……」
善子「うるさいわね!って、ちょっとゴメン……」
……………あっ
状況に反してあっけらかんと善子ちゃんは言い切った。その言葉にみんなの視線が集まる
曜「大丈夫って、どういうこと?」
ダイヤ「実はこの掲示板は嘘だったとか、そういう事ですか?」
こういう時のダイヤさんはちょっとズレている…っと、どうでもいいか
鞠莉「こんなのは真に受けない方がいいって事?」
果南「それは…ただ目を反らしてるだけなんじゃ…」
善子「違うわよ、全部真に受ければいいのよ」
ルビィ「ピギ?」
花丸「善子ちゃんの言葉がついにヨハネじゃなくても分からなくなったずら…」
善子「ど~いう意味よ!ってヨハネをそんな風に思ってたの!?」
ああもう、いつものノリはいいから早く… pr~♪pr~♪
と、このタイミングで今度は善子ちゃんの携帯がなる
善子「誰よこんな時にって、この曲はママ!?」
ルビィ「ママ……」
花丸「ママ……」
善子「うるさいわね!って、ちょっとゴメン……」
……………あっ
108: 2016/10/07(金) 03:45:24.22 ID:lmUge6uT0.net
/
善子ちゃんの着信はメールだったようで、今返信を打っているところなんだろうけどちょっと先に話をさせてもらう
曜「……………梨子ちゃん」
梨子「ん、どうしたの?」
さっき感じた小さな違和感を私はこの時気づくことができた…そして、気づいたから、見えたかもしれない
曜「それにみんな…ちょっといい?」
ダイヤ「曜さん、どうしたのです?」
メールを打ってる善子ちゃん以外が私に注目する
この考えが間違っていないとしたら…
曜「たぶん…ううん、きっとそう…千歌ちゃんを追い詰めたヤツ…」
梨子「え……?」
曜「見つけたかも…」
善子ちゃんの着信はメールだったようで、今返信を打っているところなんだろうけどちょっと先に話をさせてもらう
曜「……………梨子ちゃん」
梨子「ん、どうしたの?」
さっき感じた小さな違和感を私はこの時気づくことができた…そして、気づいたから、見えたかもしれない
曜「それにみんな…ちょっといい?」
ダイヤ「曜さん、どうしたのです?」
メールを打ってる善子ちゃん以外が私に注目する
この考えが間違っていないとしたら…
曜「たぶん…ううん、きっとそう…千歌ちゃんを追い詰めたヤツ…」
梨子「え……?」
曜「見つけたかも…」
121: 2016/10/08(土) 11:01:06.80 ID:fmNWx87f0.net
/曜→梨子
鞠莉「五分でお願い、ええ、校門前でいいわ」
ダイヤ「はい、申し訳ありません……はい、ルビィも一緒です」
鞠莉さんとダイヤさんが電話をしている間に、私達は準備を進める
準備といっても大掛かりな事はなにもない。ただ、帰る準備をしているだけ
ルビィ「花丸ちゃんとこは大丈夫だった?」
花丸「ちゃんと帰りは鞠莉ちゃんに送ってもらえるってこと伝えたら大丈夫だったよ」
善子「うちも大丈夫…っていうかさっきのメール、今日は帰りが遅くなるからってメールだったわ」
みんなそれぞれお家に事情を説明し、帰りが遅くなることを伝える
私もお母さんに電話したところ、スクールアイドルの活動でという理由に了解をもらえた…そして、
梨子「曜ちゃ~ん、そろそろ行くわよ~」
曜「うーん………」
曜ちゃんは机につっぷして項垂れている…
果南「さっきの元気はどうしたのさっ」バン
曜「いた……うん、わかってるよぅ…ぅぅ…」
曜ちゃんが感じた違和感から、ちょっと得意げに語りだした内容…
鞠莉「五分でお願い、ええ、校門前でいいわ」
ダイヤ「はい、申し訳ありません……はい、ルビィも一緒です」
鞠莉さんとダイヤさんが電話をしている間に、私達は準備を進める
準備といっても大掛かりな事はなにもない。ただ、帰る準備をしているだけ
ルビィ「花丸ちゃんとこは大丈夫だった?」
花丸「ちゃんと帰りは鞠莉ちゃんに送ってもらえるってこと伝えたら大丈夫だったよ」
善子「うちも大丈夫…っていうかさっきのメール、今日は帰りが遅くなるからってメールだったわ」
みんなそれぞれお家に事情を説明し、帰りが遅くなることを伝える
私もお母さんに電話したところ、スクールアイドルの活動でという理由に了解をもらえた…そして、
梨子「曜ちゃ~ん、そろそろ行くわよ~」
曜「うーん………」
曜ちゃんは机につっぷして項垂れている…
果南「さっきの元気はどうしたのさっ」バン
曜「いた……うん、わかってるよぅ…ぅぅ…」
曜ちゃんが感じた違和感から、ちょっと得意げに語りだした内容…
122: 2016/10/08(土) 11:02:40.25 ID:fmNWx87f0.net
/
曜『千歌ちゃんは沼津の本屋さんに行ったときに、きっと誰かに何か言われたんだと思う!』
梨子『そうね』
曜『そして昨日、千歌ちゃんは放課後に沼津に呼び出されたんじゃないかな、私達に用事があるって嘘をついて』
梨子『呼び出された…って、どうして?』
曜『それまでそんな素振りなかったのに放課後に突然用事があるなんて、それって時間にして今くらいに電話で呼び出されたと考えるのが自然じゃない?』
梨子『それはわかるけど、電話で呼び出されたって確証は?』
曜『さっきの千歌ちゃんの電話、なにか違和感があったんだけど、わかったんだ』
梨子『お家からの電話じゃないってこと?』
曜『うん、だって千歌ちゃん、私達や志満姉ちゃんとか友達、親しい人からの電話には全部μ’sの曲を着信音にしてるんだよ?』
梨子『そういえば…そうね』
曜『さっきの電話はただの着信音、基本設定の音。それってつまり最近登録された番号、そして千歌ちゃんにとってはμ’sの曲なんて使わない相手』
梨子『つまり、千歌ちゃんに近づいてきた誰かってことね?』
曜『そう、だから今千歌ちゃんと電話してる相手が…』
梨子『千歌ちゃんを…虐めてる誰かってことね!』
曜『千歌ちゃんは沼津の本屋さんに行ったときに、きっと誰かに何か言われたんだと思う!』
梨子『そうね』
曜『そして昨日、千歌ちゃんは放課後に沼津に呼び出されたんじゃないかな、私達に用事があるって嘘をついて』
梨子『呼び出された…って、どうして?』
曜『それまでそんな素振りなかったのに放課後に突然用事があるなんて、それって時間にして今くらいに電話で呼び出されたと考えるのが自然じゃない?』
梨子『それはわかるけど、電話で呼び出されたって確証は?』
曜『さっきの千歌ちゃんの電話、なにか違和感があったんだけど、わかったんだ』
梨子『お家からの電話じゃないってこと?』
曜『うん、だって千歌ちゃん、私達や志満姉ちゃんとか友達、親しい人からの電話には全部μ’sの曲を着信音にしてるんだよ?』
梨子『そういえば…そうね』
曜『さっきの電話はただの着信音、基本設定の音。それってつまり最近登録された番号、そして千歌ちゃんにとってはμ’sの曲なんて使わない相手』
梨子『つまり、千歌ちゃんに近づいてきた誰かってことね?』
曜『そう、だから今千歌ちゃんと電話してる相手が…』
梨子『千歌ちゃんを…虐めてる誰かってことね!』
123: 2016/10/08(土) 11:03:11.71 ID:fmNWx87f0.net
/
梨子「推理に熱が入るのはわかるけど…」
曜「うあー、私はバカだー!!バカ曜だー!!」
果南「聞き入ってた私達が言えた立場じゃないけどね…」
曜ちゃんの話を聞いた私達の結論が、考えてみてもホントに間抜けだった…
千歌ちゃんが電話を終えたら、携帯の履歴を確認し、そこから割り出そうだなんて…
しかし電話で一度呼び出しを受けている千歌ちゃんに、またかかってくる電話というのが
鞠莉『それって、また呼び出されてない?』
と、鞠莉さんの一言でハっとした曜ちゃんが部室を飛び出すも、すでに千歌ちゃんの姿はなかった
考えてみれば千歌ちゃんが少しだけど話をしてくれた状況に私もみんなもどこか気が緩んだのはあったと思う…
鞠莉『きっと沼津に向かったはず、追うわよ!』
鞠莉さんの一言でみんなすぐに後を追いかけようとしたけれど、タイミング悪く千歌ちゃんが乗ったと思われるバスが出た後だった
内浦でバス一本逃すという事はものすごいタイムロスに繋がる。すると鞠莉さんは家から車を寄こすから自分に任せてと言ってきたけど…
曜『私も行く!』
花丸『ま、まるも行きます!』
ルビィ『ルビィも!千歌ちゃんを助けるんです!』
善子『当然、このヨハネの力も必要になるでしょう?』バサッ
ダイヤ『生徒会長として、わたくしも…』
果南『ダイヤ、家の稽古事はいいの?』
ダイヤ『休むに決まってますわ!』
梨子「推理に熱が入るのはわかるけど…」
曜「うあー、私はバカだー!!バカ曜だー!!」
果南「聞き入ってた私達が言えた立場じゃないけどね…」
曜ちゃんの話を聞いた私達の結論が、考えてみてもホントに間抜けだった…
千歌ちゃんが電話を終えたら、携帯の履歴を確認し、そこから割り出そうだなんて…
しかし電話で一度呼び出しを受けている千歌ちゃんに、またかかってくる電話というのが
鞠莉『それって、また呼び出されてない?』
と、鞠莉さんの一言でハっとした曜ちゃんが部室を飛び出すも、すでに千歌ちゃんの姿はなかった
考えてみれば千歌ちゃんが少しだけど話をしてくれた状況に私もみんなもどこか気が緩んだのはあったと思う…
鞠莉『きっと沼津に向かったはず、追うわよ!』
鞠莉さんの一言でみんなすぐに後を追いかけようとしたけれど、タイミング悪く千歌ちゃんが乗ったと思われるバスが出た後だった
内浦でバス一本逃すという事はものすごいタイムロスに繋がる。すると鞠莉さんは家から車を寄こすから自分に任せてと言ってきたけど…
曜『私も行く!』
花丸『ま、まるも行きます!』
ルビィ『ルビィも!千歌ちゃんを助けるんです!』
善子『当然、このヨハネの力も必要になるでしょう?』バサッ
ダイヤ『生徒会長として、わたくしも…』
果南『ダイヤ、家の稽古事はいいの?』
ダイヤ『休むに決まってますわ!』
124: 2016/10/08(土) 11:04:57.62 ID:fmNWx87f0.net
/
私も千歌ちゃんを助けたい想いは同じだったから一緒に行くことを決める
向こうでどういう状況になるか不明だったから、各自家の了解を取ることという鞠莉さんの条件をクリアした
曜「う~~千歌ちゃ~~~~ん…」
曜ちゃんも家に連絡を入れ了解を貰ったのはいいけど、自信満々に語っていたさっきの自分を思い出しては苦悩してる
確かに直感でそれと気づいたときにすぐに千歌ちゃんを捕まえていればもっと話は早く進んでいたかもしれないけど
梨子「くよくよしててもしょうがないわよ、それより…」
果南「そうそう、千歌が沼津のどのあたりに行くか、道すがら考えよう」
善子「念のために電話してみたけど、やっぱりでてくれないわね」
ルビィ「千歌ちゃん……」
鞠莉「みんなが行くっていうから、ちょっと大きめの車を用意したわ」
鞠莉さんが手配してくれた車が校門前に到着しているらしい……ホント早い…
私も千歌ちゃんを助けたい想いは同じだったから一緒に行くことを決める
向こうでどういう状況になるか不明だったから、各自家の了解を取ることという鞠莉さんの条件をクリアした
曜「う~~千歌ちゃ~~~~ん…」
曜ちゃんも家に連絡を入れ了解を貰ったのはいいけど、自信満々に語っていたさっきの自分を思い出しては苦悩してる
確かに直感でそれと気づいたときにすぐに千歌ちゃんを捕まえていればもっと話は早く進んでいたかもしれないけど
梨子「くよくよしててもしょうがないわよ、それより…」
果南「そうそう、千歌が沼津のどのあたりに行くか、道すがら考えよう」
善子「念のために電話してみたけど、やっぱりでてくれないわね」
ルビィ「千歌ちゃん……」
鞠莉「みんなが行くっていうから、ちょっと大きめの車を用意したわ」
鞠莉さんが手配してくれた車が校門前に到着しているらしい……ホント早い…
125: 2016/10/08(土) 11:06:19.27 ID:fmNWx87f0.net
/
ダイヤ「ま、鞠莉さんこれって…」
鞠莉「全員乗せるってなったらこうなるじゃない?」
果南「そうかもしれないけどさ…」
TVや映画で見るような黒くて長いリムジン…こんなのホントに持ってる人がいるのね
花丸「すごいずら~~~」
ルビィ「あー、花丸ちゃんそんなペタペタ触っちゃ…!」
ダイヤ「あら、鞠莉さんのとこもリンカーンですか、そういえばうちの…」
曜「もうっ、そういうのは今度でいいから急ごう!」
本当ならもっとこの非現実的な車にみんなあれこれやりたいところなのだろうけど、今はそうも言っていられない
鞠莉「ほら、乗った乗ったー」
ダイヤ「ま、鞠莉さんこれって…」
鞠莉「全員乗せるってなったらこうなるじゃない?」
果南「そうかもしれないけどさ…」
TVや映画で見るような黒くて長いリムジン…こんなのホントに持ってる人がいるのね
花丸「すごいずら~~~」
ルビィ「あー、花丸ちゃんそんなペタペタ触っちゃ…!」
ダイヤ「あら、鞠莉さんのとこもリンカーンですか、そういえばうちの…」
曜「もうっ、そういうのは今度でいいから急ごう!」
本当ならもっとこの非現実的な車にみんなあれこれやりたいところなのだろうけど、今はそうも言っていられない
鞠莉「ほら、乗った乗ったー」
126: 2016/10/08(土) 11:07:34.14 ID:fmNWx87f0.net
/
鞠莉さんが細かい指定もなくとりあえず沼津市内方面にと運転手さんに告げると、
見た目に反してほとんど振動を感じさせないままに車は動き出した。やっぱり違うのねぇ
花丸「ずらっ!?な、なんで中に冷蔵庫が…?」
鞠莉「シャンパンクーラーだけど、もちろん飲んじゃだめよ?」
善子「…………」
ルビィ「善子ちゃん、どうしたの?」
善子「べ、別に感動してたわけじゃないわよ?」
私も初めて乗るリムジンに騒ぎたい気持ちがないわけじゃないけど、それよりもちょっと気になることがあった
どうして千歌ちゃん……
曜「梨子ちゃん、どうしたの?」
梨子「ん……」
この考えに意見が欲しかったので私はみんなに声をかける
鞠莉さんが細かい指定もなくとりあえず沼津市内方面にと運転手さんに告げると、
見た目に反してほとんど振動を感じさせないままに車は動き出した。やっぱり違うのねぇ
花丸「ずらっ!?な、なんで中に冷蔵庫が…?」
鞠莉「シャンパンクーラーだけど、もちろん飲んじゃだめよ?」
善子「…………」
ルビィ「善子ちゃん、どうしたの?」
善子「べ、別に感動してたわけじゃないわよ?」
私も初めて乗るリムジンに騒ぎたい気持ちがないわけじゃないけど、それよりもちょっと気になることがあった
どうして千歌ちゃん……
曜「梨子ちゃん、どうしたの?」
梨子「ん……」
この考えに意見が欲しかったので私はみんなに声をかける
127: 2016/10/08(土) 11:08:49.69 ID:fmNWx87f0.net
/
曜「千歌ちゃんがどうして呼び出しに応じるのか…?」
梨子「うん…だって千歌ちゃん、Aqoursを解散させたいなんて絶対思ってなかったはずよ?」
ダイヤ「今日のやり取りを見ていてもそう思います。ですが、そうですね…」
結果がすでに取り返しのつかない事態になったと千歌ちゃんは思っているはず
ダイヤ「事情はわかりませんが、Aqoursのためにと言われてグループを抜けるつもりが、活動停止となってしまった」
鞠莉「便宜上そうでも、これってほとんど解散のようなものだからね…」
果南「確かにそう考えると、千歌にとっては最悪の結果なのに、まだ相手の言葉に従うのって…」
なって欲しくない状況に、そうさせた相手に会いに行く…これって、嫌な考えだけど…
曜「まさか千歌ちゃん……」
善子「仕返し…なんてかわいい表現で済みそうにもない気配ね…」
自棄になって…なんて事は考えたくないけど、ずっと大事にしてきた場所を失ったショックからとか、私だってなにするかわからない
鞠莉「…………っ!」
曜「千歌ちゃんがどうして呼び出しに応じるのか…?」
梨子「うん…だって千歌ちゃん、Aqoursを解散させたいなんて絶対思ってなかったはずよ?」
ダイヤ「今日のやり取りを見ていてもそう思います。ですが、そうですね…」
結果がすでに取り返しのつかない事態になったと千歌ちゃんは思っているはず
ダイヤ「事情はわかりませんが、Aqoursのためにと言われてグループを抜けるつもりが、活動停止となってしまった」
鞠莉「便宜上そうでも、これってほとんど解散のようなものだからね…」
果南「確かにそう考えると、千歌にとっては最悪の結果なのに、まだ相手の言葉に従うのって…」
なって欲しくない状況に、そうさせた相手に会いに行く…これって、嫌な考えだけど…
曜「まさか千歌ちゃん……」
善子「仕返し…なんてかわいい表現で済みそうにもない気配ね…」
自棄になって…なんて事は考えたくないけど、ずっと大事にしてきた場所を失ったショックからとか、私だってなにするかわからない
鞠莉「…………っ!」
128: 2016/10/08(土) 11:10:56.60 ID:fmNWx87f0.net
/
鞠莉「それだけは絶対にダメ、ダメよ!」
ダイヤ「ま、鞠莉さん?」
鞠莉「ああもう、どうしよう…はやまらないで、ちかっち~……」
何かの状況を思い描いたのか、鞠莉さんが焦りを見せている
リムジン内をウロウロしながら何か呟いている
果南「鞠莉、落ち着きなって」
鞠莉「だって、そんな事になったらもう……」
きっと鞠莉さんの中にある、そんな事という状況がそうさせているのだろう、あの鞠莉さんが…
鞠莉「ダメよ……ちかっち……っ」
苦しそうにを苦悶の表情をうかべる……これは相当な出来事なんだ…
鞠莉「それだけは絶対にダメ、ダメよ!」
ダイヤ「ま、鞠莉さん?」
鞠莉「ああもう、どうしよう…はやまらないで、ちかっち~……」
何かの状況を思い描いたのか、鞠莉さんが焦りを見せている
リムジン内をウロウロしながら何か呟いている
果南「鞠莉、落ち着きなって」
鞠莉「だって、そんな事になったらもう……」
きっと鞠莉さんの中にある、そんな事という状況がそうさせているのだろう、あの鞠莉さんが…
鞠莉「ダメよ……ちかっち……っ」
苦しそうにを苦悶の表情をうかべる……これは相当な出来事なんだ…
129: 2016/10/08(土) 11:12:25.88 ID:fmNWx87f0.net
/
曜「携帯はでないし……でも…」
曜ちゃんが携帯を操作する。電話にでない千歌ちゃんに対する呼びかけ…
善子「LINE?前もダメだったじゃない」
曜「それでも、返信がなくても…」
鞠莉「そうね、やれることはしましょう…」
千歌ちゃんが一度でも目にしてくれることを願って、私も送る…
ダイヤ「千歌さん……」
果南「千歌……」
ルビィ「千歌ちゃん……」
みんなそれぞれの想いを……千歌ちゃんに届くように……
花丸「千歌ちゃ~~~ん!!」
花丸ちゃん……
花丸「千歌ちゃ~~~ん!!!」
ルビィ「花丸ちゃん、そんなに……グシッ」
花丸「違うずら!あそこ、千歌ちゃんずら!!」
曜「えっ!?」
曜「携帯はでないし……でも…」
曜ちゃんが携帯を操作する。電話にでない千歌ちゃんに対する呼びかけ…
善子「LINE?前もダメだったじゃない」
曜「それでも、返信がなくても…」
鞠莉「そうね、やれることはしましょう…」
千歌ちゃんが一度でも目にしてくれることを願って、私も送る…
ダイヤ「千歌さん……」
果南「千歌……」
ルビィ「千歌ちゃん……」
みんなそれぞれの想いを……千歌ちゃんに届くように……
花丸「千歌ちゃ~~~ん!!」
花丸ちゃん……
花丸「千歌ちゃ~~~ん!!!」
ルビィ「花丸ちゃん、そんなに……グシッ」
花丸「違うずら!あそこ、千歌ちゃんずら!!」
曜「えっ!?」
130: 2016/10/08(土) 11:14:32.56 ID:fmNWx87f0.net
/
窓の外、気づけば車はもう沼津市内、そういえば香貫山公園をさっき通り過ぎていた気がする
曜「どこ?千歌ちゃんどこ?」
花丸「通り過ぎちゃったずら!!」
鞠莉「車を停めて!…え、どこでもいいわ、そこのコンビニにでも入って!」
実際どれくらいこの車が高級車なのかわからないけど、突如コンビニの駐車場に停車するリムジン
梨子「なんか注目されてる…?」
曜「そんなの今は気にしてられないよ!」
コンビニの駐車場にある大型車専用の大きめの場所に車を停め、私達は飛び出す勢いで車を降りた
鞠莉「また連絡します、経費使っていいから適当に時間潰してて!」
去り際に運転手さんにそう言って鞠莉さんがリムジンからなにかバッグを持ち出す
鞠莉「ちょっと待ちなさい、あなた達!話がっ!」
花丸「見失っちゃうずら~!」
鞠莉さんはこの状況でもまだ先の展開を考えている。だったら…
梨子「花丸ちゃん、ルビィちゃん、善子ちゃん、千歌ちゃんを見つけたら連絡頂戴!」
ルビィ「わ、わかりました~!」
鞠莉「ちかっちにはまだ声をかけないでね!」
花丸「ど、どういう事~!?」
梨子「説明はこっちで聞いておくから急いで!」
善子「このヨハネに万事お任せあれってね!いくわよっリトルデーモン達!!」
ルビィ「ま、まって~~!」
窓の外、気づけば車はもう沼津市内、そういえば香貫山公園をさっき通り過ぎていた気がする
曜「どこ?千歌ちゃんどこ?」
花丸「通り過ぎちゃったずら!!」
鞠莉「車を停めて!…え、どこでもいいわ、そこのコンビニにでも入って!」
実際どれくらいこの車が高級車なのかわからないけど、突如コンビニの駐車場に停車するリムジン
梨子「なんか注目されてる…?」
曜「そんなの今は気にしてられないよ!」
コンビニの駐車場にある大型車専用の大きめの場所に車を停め、私達は飛び出す勢いで車を降りた
鞠莉「また連絡します、経費使っていいから適当に時間潰してて!」
去り際に運転手さんにそう言って鞠莉さんがリムジンからなにかバッグを持ち出す
鞠莉「ちょっと待ちなさい、あなた達!話がっ!」
花丸「見失っちゃうずら~!」
鞠莉さんはこの状況でもまだ先の展開を考えている。だったら…
梨子「花丸ちゃん、ルビィちゃん、善子ちゃん、千歌ちゃんを見つけたら連絡頂戴!」
ルビィ「わ、わかりました~!」
鞠莉「ちかっちにはまだ声をかけないでね!」
花丸「ど、どういう事~!?」
梨子「説明はこっちで聞いておくから急いで!」
善子「このヨハネに万事お任せあれってね!いくわよっリトルデーモン達!!」
ルビィ「ま、まって~~!」
139: 2016/10/10(月) 03:32:08.52 ID:nYX9iVTq0.net
/梨子→善子
千歌さんを発見したというずら丸の後を追うわたしとルビィ
たぶん千歌さんは少し先に行ったところにあるバス停で降りたのかな?
善子「って……!」
ルビィ「は、花丸ちゃん…?」
わたし達を引っ張って先を行くずら丸だったけど…徐々にその足取りが…
花丸「ふひぅ……ふあぅ……んぐっ……はふっ……」
善子「いきなり全力ダッシュするからよっ!」
花丸「で、でも…千歌……ちゃっ……はぁ、はぁ……」
気持ちが高ぶったのだろうけど、ちょっとは考えないと、あぁもう…
善子「ほら、あそこにベンチあるからそこで休んでなさい」
花丸「ふぃ…え、でも…千歌ちゃん……」
善子「この先でしょ?それに千歌さんは歩きだったのよね?」
花丸「う、うん、俯いて歩いてた……ずら…」
確かこっちに本屋があるから、そっち方面には行ってない…あ、もしかして万引き騒ぎのあった本屋ってそこなのかな?
ルビィ「あとはまかせて、花丸ちゃん!」
善子「休んだらちゃんと追ってくるのよ!」
花丸「ご、ごめん~……ずらっ」ドサ
ずら丸がベンチに倒れこんで目を回す。ちゃんとあんたの分も探してあげるからまかせなさい!
千歌さんを発見したというずら丸の後を追うわたしとルビィ
たぶん千歌さんは少し先に行ったところにあるバス停で降りたのかな?
善子「って……!」
ルビィ「は、花丸ちゃん…?」
わたし達を引っ張って先を行くずら丸だったけど…徐々にその足取りが…
花丸「ふひぅ……ふあぅ……んぐっ……はふっ……」
善子「いきなり全力ダッシュするからよっ!」
花丸「で、でも…千歌……ちゃっ……はぁ、はぁ……」
気持ちが高ぶったのだろうけど、ちょっとは考えないと、あぁもう…
善子「ほら、あそこにベンチあるからそこで休んでなさい」
花丸「ふぃ…え、でも…千歌ちゃん……」
善子「この先でしょ?それに千歌さんは歩きだったのよね?」
花丸「う、うん、俯いて歩いてた……ずら…」
確かこっちに本屋があるから、そっち方面には行ってない…あ、もしかして万引き騒ぎのあった本屋ってそこなのかな?
ルビィ「あとはまかせて、花丸ちゃん!」
善子「休んだらちゃんと追ってくるのよ!」
花丸「ご、ごめん~……ずらっ」ドサ
ずら丸がベンチに倒れこんで目を回す。ちゃんとあんたの分も探してあげるからまかせなさい!
140: 2016/10/10(月) 03:35:43.40 ID:nYX9iVTq0.net
/
ルビィ「はぁ、はぁ、いないね…」
善子「んー………」
バス停はもう通り過ぎたし、周囲を見渡しても目撃情報があった場所はやっぱりこの辺だし…
ルビィ「どっか、お店に入ったとか?」
善子「この辺ってむこうに本屋、あっちに釣り具屋、そっちに喫茶店かな?」
ルビィ「さすが詳しいね」
善子「わたしの家、もうちょっと行ったところだしね」
そしてさらに行くと曜さんの家。このへんは地元だから地理に関しては詳しいと思うけど…
善子「はっ、まさか千歌さん、天界からの御使いにその身を捧げてしまったの!?」
ルビィ「ブレないのはすごいけど、もうちょっとマジメに探そうよ~」
こっちのほうが冷静に考えれたりするのよもう……
善子「そう、例えば……」
周囲の状況を観察する。このヨハネの灼眼の魔力に見通せないものなど、無い!
善子「んーーー………」ジー
ルビィ「そんな目をこらしてどうしたの?何かみえるのー?」
善子「ちょっと邪魔しないで……っん?」
一緒になってキョロキョロしていたルビィにもその集団は目についたようだった
ルビィ「はぁ、はぁ、いないね…」
善子「んー………」
バス停はもう通り過ぎたし、周囲を見渡しても目撃情報があった場所はやっぱりこの辺だし…
ルビィ「どっか、お店に入ったとか?」
善子「この辺ってむこうに本屋、あっちに釣り具屋、そっちに喫茶店かな?」
ルビィ「さすが詳しいね」
善子「わたしの家、もうちょっと行ったところだしね」
そしてさらに行くと曜さんの家。このへんは地元だから地理に関しては詳しいと思うけど…
善子「はっ、まさか千歌さん、天界からの御使いにその身を捧げてしまったの!?」
ルビィ「ブレないのはすごいけど、もうちょっとマジメに探そうよ~」
こっちのほうが冷静に考えれたりするのよもう……
善子「そう、例えば……」
周囲の状況を観察する。このヨハネの灼眼の魔力に見通せないものなど、無い!
善子「んーーー………」ジー
ルビィ「そんな目をこらしてどうしたの?何かみえるのー?」
善子「ちょっと邪魔しないで……っん?」
一緒になってキョロキョロしていたルビィにもその集団は目についたようだった
141: 2016/10/10(月) 03:37:23.32 ID:nYX9iVTq0.net
/
ルビィ「と、思ったら下校中の子達だね、あの制服みたことあるー」
善子「そう…ね……」
こっちにある高校の制服……ホントならわたしが行くはずだった高校…でも
ルビィ「ぅゅっ、千歌ちゃんどこ~?」
わたしはその集団が気になった。数は…十人くらい…かな?
善子「ルビィ、ちょっといい?」
ルビィ「ん、どうしたの?」
善子「わたしあの子達の後をつけるから、他の場所を探しに行ってくれる?」
ルビィ「え、あの人達?どうして?」
善子「見たことないのよ…あんなの…」
ルビィ「?」
ただの気のせいならそれでもいい…だけど、バス停からあの人数でわざわざ降りて行く場所なんて…
全員で釣り具屋?まぁそういう趣味もあるだろうし、部活かもしれない、否定はできない
ルビィ「よくわかんないけどわかったよっ、じゃあルビィあっち行くね!」
ルビィ「と、思ったら下校中の子達だね、あの制服みたことあるー」
善子「そう…ね……」
こっちにある高校の制服……ホントならわたしが行くはずだった高校…でも
ルビィ「ぅゅっ、千歌ちゃんどこ~?」
わたしはその集団が気になった。数は…十人くらい…かな?
善子「ルビィ、ちょっといい?」
ルビィ「ん、どうしたの?」
善子「わたしあの子達の後をつけるから、他の場所を探しに行ってくれる?」
ルビィ「え、あの人達?どうして?」
善子「見たことないのよ…あんなの…」
ルビィ「?」
ただの気のせいならそれでもいい…だけど、バス停からあの人数でわざわざ降りて行く場所なんて…
全員で釣り具屋?まぁそういう趣味もあるだろうし、部活かもしれない、否定はできない
ルビィ「よくわかんないけどわかったよっ、じゃあルビィあっち行くね!」
142: 2016/10/10(月) 03:39:33.29 ID:nYX9iVTq0.net
/
ルビィがわたしとは違う方面を捜索に向かったのを確認し、わたしも行動を開始する
善子「ふ、わが身は陽炎のように周囲と同化し、下等な人間には目視すらかなわなくなるでしょう」ビシ
っと、とりあえずポーズ決めたのでそそくさと背後に回り込む。たんなる思いすごしだったらそれでいいの
善子「それでも…」
わたしは入学式の日以来、しばらく不登校の時期が続いていた。べつに引きこもっていたわけじゃないのよ
ただ万が一の事も考えて外を出歩く時は完璧な変装を施していた
おかげで浦の星の子にも、中学時代の子にもわたしの存在は感知されることはなかった
善子「えっと、いまの時間……」
携帯で時刻を確認。陽もかなり沈んできているし、下校時刻から随分すぎている
ただ単に女の子の仲良しグループが遊んでいて、近くにある誰かの家に集まって楽しい女子会…とか
善子「それならそれでいいんだけど…」
わたしが不登校時期に散策していた時、あんな大人数で集まってる子達なんて、この辺りにはいなかった
気になるといえばそれだけなのだけど…今日に限って嫌な連想ばかりしてしまう…
善子「千歌さんは……沼津で…誰かに何かされた……」
わたしが後をつけている集団が歩道からはずれて視界から消えた…
善子「脅されているかもしれない……」
雑居ビルとビルの間、細い道が奥へと続いている。確か中学時代に街を徘徊していた頃、来たことがある
善子「千歌さんをこの沼津に呼び出すという事…こっちが地元の……」
普段なら気にしないような些細な事…だけど、あの人達が入っていった細道は、ビルに囲まれた路地裏の小さな空間
確か以前に見た時はよくわからない資材置き場みたいだったけど…
善子「それでも…滅多に人はこない…」
ルビィがわたしとは違う方面を捜索に向かったのを確認し、わたしも行動を開始する
善子「ふ、わが身は陽炎のように周囲と同化し、下等な人間には目視すらかなわなくなるでしょう」ビシ
っと、とりあえずポーズ決めたのでそそくさと背後に回り込む。たんなる思いすごしだったらそれでいいの
善子「それでも…」
わたしは入学式の日以来、しばらく不登校の時期が続いていた。べつに引きこもっていたわけじゃないのよ
ただ万が一の事も考えて外を出歩く時は完璧な変装を施していた
おかげで浦の星の子にも、中学時代の子にもわたしの存在は感知されることはなかった
善子「えっと、いまの時間……」
携帯で時刻を確認。陽もかなり沈んできているし、下校時刻から随分すぎている
ただ単に女の子の仲良しグループが遊んでいて、近くにある誰かの家に集まって楽しい女子会…とか
善子「それならそれでいいんだけど…」
わたしが不登校時期に散策していた時、あんな大人数で集まってる子達なんて、この辺りにはいなかった
気になるといえばそれだけなのだけど…今日に限って嫌な連想ばかりしてしまう…
善子「千歌さんは……沼津で…誰かに何かされた……」
わたしが後をつけている集団が歩道からはずれて視界から消えた…
善子「脅されているかもしれない……」
雑居ビルとビルの間、細い道が奥へと続いている。確か中学時代に街を徘徊していた頃、来たことがある
善子「千歌さんをこの沼津に呼び出すという事…こっちが地元の……」
普段なら気にしないような些細な事…だけど、あの人達が入っていった細道は、ビルに囲まれた路地裏の小さな空間
確か以前に見た時はよくわからない資材置き場みたいだったけど…
善子「それでも…滅多に人はこない…」
143: 2016/10/10(月) 03:41:05.35 ID:nYX9iVTq0.net
/
善子「あ………」
時間を確認すると同時にLINEを確認する
善子「見てくれてる…」
電話には出てくれなかった千歌さんだけど、さっきみんなで送ったLINEには既読が付いていた
善子「よかった……」
たったそれだけの事でも、わたしの心は一気に軽くなり、同時に暖かいものを感じる
わたし達の言葉、届いたんなら後は……
善子「そーっと、そーっと…」
細道を顔だけ出して覗き込む。すでにさっきの集団は全員奥の空き地に移動したようで誰もいない
善子「お願い……」
願う光景と、そうあって欲しくない状況が同時に頭をよぎる…
千歌さんを見つけられればそれはいい…だけど鞠莉さんの言葉の意味はわからないけど
声をかけるなという事は、しばらく状況を見るって事よね…
善子「話声……さっきの……?」
それってつまり、千歌さんがあんな大人数に囲まれて、もしかしたら酷い目にあっていても、手をだすなってことなの?
善子「冗談は…よしこちゃん…ってひさしぶりに言っちゃったわ…」
じゃあさっきの大人数にわたし一人で立ち向かえるか……ってはい、無理ですよね
善子「あ………」サッ
わたしの役目は、千歌さんを見つけて、迅速にみんなに居場所を知らせる事…それを任されたんだから
だから、わたしは素早く携帯を操作する…
善子「待ってて……千歌さん……っ」ササ
『千歌さん見つけた!』
善子「あ………」
時間を確認すると同時にLINEを確認する
善子「見てくれてる…」
電話には出てくれなかった千歌さんだけど、さっきみんなで送ったLINEには既読が付いていた
善子「よかった……」
たったそれだけの事でも、わたしの心は一気に軽くなり、同時に暖かいものを感じる
わたし達の言葉、届いたんなら後は……
善子「そーっと、そーっと…」
細道を顔だけ出して覗き込む。すでにさっきの集団は全員奥の空き地に移動したようで誰もいない
善子「お願い……」
願う光景と、そうあって欲しくない状況が同時に頭をよぎる…
千歌さんを見つけられればそれはいい…だけど鞠莉さんの言葉の意味はわからないけど
声をかけるなという事は、しばらく状況を見るって事よね…
善子「話声……さっきの……?」
それってつまり、千歌さんがあんな大人数に囲まれて、もしかしたら酷い目にあっていても、手をだすなってことなの?
善子「冗談は…よしこちゃん…ってひさしぶりに言っちゃったわ…」
じゃあさっきの大人数にわたし一人で立ち向かえるか……ってはい、無理ですよね
善子「あ………」サッ
わたしの役目は、千歌さんを見つけて、迅速にみんなに居場所を知らせる事…それを任されたんだから
だから、わたしは素早く携帯を操作する…
善子「待ってて……千歌さん……っ」ササ
『千歌さん見つけた!』
144: 2016/10/10(月) 03:50:30.08 ID:nYX9iVTq0.net
/善子→曜
曜「あれ、花丸ちゃん?」
鞠莉さんの作戦を聞いた私達は花丸ちゃん達が向かった方向に移動を開始したのだけど
ダイヤ「花丸さん、どうしたのですか?敵にやられましたの?」
敵って…
花丸「はぁ、ふぅ、違うずら……まるが…はひっ…」
果南「まる、すごい勢いで飛び出していったからね、さすがにバテちゃったか」
鞠莉「ルビィ達は?ちかっち見つけたって…!」
さっき善子ちゃんからLINEにメッセージがはいった。千歌ちゃんを見つけたって
そして、早く来ないと危ないっていう一文も追加されていた
花丸「あ、あっち…ずら…」
曜「あっちね、わかった、ありがとう!」
果南「誰かまるを見てやってて、私達は行くから」
花丸「まるは大丈夫だから、もうちょっと休んだらすぐに後を追うずら…」
梨子「花丸ちゃん…」
花丸「あ、もう一回…………まるに構わず、先にいけ~~…」ガクッ
ダイヤ「なんですのその言い直しは…」
曜「ごめんね、私先にいく!」
花丸ちゃんなりのなんかネタだったのかもしれないけど今はスルーさせてもらう!
横目に見ると、ダイヤさんと梨子ちゃんが花丸ちゃんに付き添っていた
曜「あれ、花丸ちゃん?」
鞠莉さんの作戦を聞いた私達は花丸ちゃん達が向かった方向に移動を開始したのだけど
ダイヤ「花丸さん、どうしたのですか?敵にやられましたの?」
敵って…
花丸「はぁ、ふぅ、違うずら……まるが…はひっ…」
果南「まる、すごい勢いで飛び出していったからね、さすがにバテちゃったか」
鞠莉「ルビィ達は?ちかっち見つけたって…!」
さっき善子ちゃんからLINEにメッセージがはいった。千歌ちゃんを見つけたって
そして、早く来ないと危ないっていう一文も追加されていた
花丸「あ、あっち…ずら…」
曜「あっちね、わかった、ありがとう!」
果南「誰かまるを見てやってて、私達は行くから」
花丸「まるは大丈夫だから、もうちょっと休んだらすぐに後を追うずら…」
梨子「花丸ちゃん…」
花丸「あ、もう一回…………まるに構わず、先にいけ~~…」ガクッ
ダイヤ「なんですのその言い直しは…」
曜「ごめんね、私先にいく!」
花丸ちゃんなりのなんかネタだったのかもしれないけど今はスルーさせてもらう!
横目に見ると、ダイヤさんと梨子ちゃんが花丸ちゃんに付き添っていた
145: 2016/10/10(月) 04:02:53.80 ID:nYX9iVTq0.net
/
ルビィ「あ、曜ちゃん、果南ちゃん、鞠莉ちゃ~ん、こっちですー!」
花丸ちゃんの示した方向にひたすら走り続けると、その先にルビィちゃんが立っていた
鞠莉「ルビィ、ちかっちはどこ?」
ルビィ「こっちです、さっき善子ちゃんと合流したんですけど、大変です~!!」
私達が到着すると同時にルビィちゃんは走り出す。中継役としてここまで来てくれたんだ
ルビィ「あれっ、お姉ちゃんは?」
曜「花丸ちゃんについてくれてるよっ」
それだけ説明するとルビィちゃんはまた先頭を走ってくれる、それはもう全力だった
急がないといけない状況かもしれないけど、私達は千歌ちゃんを信じているし、きっと千歌ちゃんも…
鞠莉「曜っ!」
走りながら私に目線を送る鞠莉ちゃん。わかってるよ、どうせ私が一番危なっかしいってことだよね?
ルビィ「あ、曜ちゃん、果南ちゃん、鞠莉ちゃ~ん、こっちですー!」
花丸ちゃんの示した方向にひたすら走り続けると、その先にルビィちゃんが立っていた
鞠莉「ルビィ、ちかっちはどこ?」
ルビィ「こっちです、さっき善子ちゃんと合流したんですけど、大変です~!!」
私達が到着すると同時にルビィちゃんは走り出す。中継役としてここまで来てくれたんだ
ルビィ「あれっ、お姉ちゃんは?」
曜「花丸ちゃんについてくれてるよっ」
それだけ説明するとルビィちゃんはまた先頭を走ってくれる、それはもう全力だった
急がないといけない状況かもしれないけど、私達は千歌ちゃんを信じているし、きっと千歌ちゃんも…
鞠莉「曜っ!」
走りながら私に目線を送る鞠莉ちゃん。わかってるよ、どうせ私が一番危なっかしいってことだよね?
148: 2016/10/10(月) 04:23:40.72 ID:nYX9iVTq0.net
/
ルビィ「この奥です!」
ルビィちゃんが案内してくれたのは雑居ビルが立ち並ぶオフィス通り
そのビルとビルの間に人が一人通るのがせいぜいの細い道が奥へと続いていた
中を覗くとその細道の先に、善子ちゃんが座りながらさらに奥の様子を窺っているのが見て取れた
曜「千歌ちゃんが…この先に」
果南「ここからはみんな静かにね」
鞠莉ちゃんの提案した作戦のために私達が先に見つかるわけにはいかなかった
リムジンから持ち出したバッグから鞠莉ちゃんが取り出したのはカメラ
私が持ってるのよりもさらに高性能の4kハンディカム。そしてオプションの集音マイク
善子「あ、やっと来たのね。ありがとうルビィ」
ルビィ「お待たせ~」
鞠莉「状況は?」
カメラを録画モードでセットし、一部始終をすべて抑えるのが鞠莉ちゃんの作戦
決定的な証拠が欲しかったのだ。千歌ちゃんが被害者であるという証拠が…
ルビィ「この奥です!」
ルビィちゃんが案内してくれたのは雑居ビルが立ち並ぶオフィス通り
そのビルとビルの間に人が一人通るのがせいぜいの細い道が奥へと続いていた
中を覗くとその細道の先に、善子ちゃんが座りながらさらに奥の様子を窺っているのが見て取れた
曜「千歌ちゃんが…この先に」
果南「ここからはみんな静かにね」
鞠莉ちゃんの提案した作戦のために私達が先に見つかるわけにはいかなかった
リムジンから持ち出したバッグから鞠莉ちゃんが取り出したのはカメラ
私が持ってるのよりもさらに高性能の4kハンディカム。そしてオプションの集音マイク
善子「あ、やっと来たのね。ありがとうルビィ」
ルビィ「お待たせ~」
鞠莉「状況は?」
カメラを録画モードでセットし、一部始終をすべて抑えるのが鞠莉ちゃんの作戦
決定的な証拠が欲しかったのだ。千歌ちゃんが被害者であるという証拠が…
149: 2016/10/10(月) 04:26:46.98 ID:nYX9iVTq0.net
/
注意深く中の様子を窺う。そこは空き地のような、ビルに囲まれた陽の光も届きにくい場所だった
ところどころに木箱やドラム缶などが乱雑に置かれ、外とは違う別世界のような雰囲気を感じる
その広場の奥、隅に押しやられるようにして千歌ちゃんがいた。すごいたくさんの人達に囲まれている
曜(アイツらが…っ!)ギリギリ
手に力が入る…それでもすぐに飛び出したい衝動を必氏に抑える
そして様子を見るという気持ちでその集団を見ていると、気づく事があった
曜「あれ…アイツらどこかで見たような…?」
善子「知り合い?制服からしてこっちの高校の子達だと思うけど…」
曜「制服は○○高のだね。それとは別に数人見覚えが…」
すでに今回千歌ちゃんに対して色々とやってくれている連中なので好意的な意識はない
それのせいなのかな、どこかで見たような気がするんだけどハッキリと思い出せない。私の視線にはもう怒りしかこもってないよ
鞠莉「んー、もうちょっと近づきたい…」
果南「あそこに箱がたくさん積んであるから、あの裏に回りこめれば…」
曜「みんな千歌ちゃんを取り囲んでなにか話してるから、いまなら気づかれずにいけそう…」
鞠莉ちゃんには悪いけど、実はもっと千歌ちゃんが酷い目に遭っていたら私は自分を抑えられた自信はない
だから今の状況は少しだけほっとしている部分がある
ルビィ「ルビィは戻ってお姉ちゃん達を迎えに行ってくるね」
善子「何度もごめんね、お願い」
注意深く中の様子を窺う。そこは空き地のような、ビルに囲まれた陽の光も届きにくい場所だった
ところどころに木箱やドラム缶などが乱雑に置かれ、外とは違う別世界のような雰囲気を感じる
その広場の奥、隅に押しやられるようにして千歌ちゃんがいた。すごいたくさんの人達に囲まれている
曜(アイツらが…っ!)ギリギリ
手に力が入る…それでもすぐに飛び出したい衝動を必氏に抑える
そして様子を見るという気持ちでその集団を見ていると、気づく事があった
曜「あれ…アイツらどこかで見たような…?」
善子「知り合い?制服からしてこっちの高校の子達だと思うけど…」
曜「制服は○○高のだね。それとは別に数人見覚えが…」
すでに今回千歌ちゃんに対して色々とやってくれている連中なので好意的な意識はない
それのせいなのかな、どこかで見たような気がするんだけどハッキリと思い出せない。私の視線にはもう怒りしかこもってないよ
鞠莉「んー、もうちょっと近づきたい…」
果南「あそこに箱がたくさん積んであるから、あの裏に回りこめれば…」
曜「みんな千歌ちゃんを取り囲んでなにか話してるから、いまなら気づかれずにいけそう…」
鞠莉ちゃんには悪いけど、実はもっと千歌ちゃんが酷い目に遭っていたら私は自分を抑えられた自信はない
だから今の状況は少しだけほっとしている部分がある
ルビィ「ルビィは戻ってお姉ちゃん達を迎えに行ってくるね」
善子「何度もごめんね、お願い」
150: 2016/10/10(月) 04:31:49.80 ID:nYX9iVTq0.net
/
ここが誰も来ないような場所というのをアイツらも知っているのか、背後に対する警戒心はほとんどなく、
素早く移動したおかげでなんとか近づくことができた
鞠莉「オーケー…あとは決定的な台詞でもあれば一番なんだけど…」
鞠莉ちゃんがばれないようにカメラを向ける。果南ちゃんは集音マイクを箱の上にこっそり置く
これで後は状況を見て…
「いい加減なんかしゃべんなさいよ!」
ドン!
千歌「ぁぅっ!」
曜「なっっ~~~!!!!」
鞠莉「よっしー、曜を押さえてて」
善子「了解、ってかヨハネよ、よっしーって…」
あいつ、今千歌ちゃんを突き飛ばした!手だした!!んのヤロ……!!!
曜「んぎぎぎぎぎっ!!」ガクガク
善子「落ち着けってのは無理そうだけど、抑えて、抑えて…!」ヒッシ
よしアイツ顔覚えた、まずアイツからだ……
ここが誰も来ないような場所というのをアイツらも知っているのか、背後に対する警戒心はほとんどなく、
素早く移動したおかげでなんとか近づくことができた
鞠莉「オーケー…あとは決定的な台詞でもあれば一番なんだけど…」
鞠莉ちゃんがばれないようにカメラを向ける。果南ちゃんは集音マイクを箱の上にこっそり置く
これで後は状況を見て…
「いい加減なんかしゃべんなさいよ!」
ドン!
千歌「ぁぅっ!」
曜「なっっ~~~!!!!」
鞠莉「よっしー、曜を押さえてて」
善子「了解、ってかヨハネよ、よっしーって…」
あいつ、今千歌ちゃんを突き飛ばした!手だした!!んのヤロ……!!!
曜「んぎぎぎぎぎっ!!」ガクガク
善子「落ち着けってのは無理そうだけど、抑えて、抑えて…!」ヒッシ
よしアイツ顔覚えた、まずアイツからだ……
151: 2016/10/10(月) 04:32:37.50 ID:nYX9iVTq0.net
/
「千歌ちゃ~~ん、聞こえてるよね?」
「何度も同じ事言わせんなよ、イライラすんのよ!」
千歌「……………」フルフル
千歌ちゃんはあいつらに対してなにもしゃべろうとしない。それはきっと…
善子「LINE、信じてくれてるのよ…」ギューッ
曜「千歌ちゃん……」
「ちゃんとAqoursを抜けた?」
「ってかクビになった~?」アハハ
「せっかく万引きの仕方教えてあげたのに、だんまりってひどくなーい?」
千歌「……………」
鞠莉「オッケー、一つゲット……」
やっぱり千歌ちゃんはアイツらに無理やり…くっそぅっ!!
曜「鞠莉ちゃん、もういい?」
鞠莉「まだよ…ガマンして」
んんん、なんでそんな冷静に見てられるんだよ…もうっ!!
「千歌ちゃ~~ん、聞こえてるよね?」
「何度も同じ事言わせんなよ、イライラすんのよ!」
千歌「……………」フルフル
千歌ちゃんはあいつらに対してなにもしゃべろうとしない。それはきっと…
善子「LINE、信じてくれてるのよ…」ギューッ
曜「千歌ちゃん……」
「ちゃんとAqoursを抜けた?」
「ってかクビになった~?」アハハ
「せっかく万引きの仕方教えてあげたのに、だんまりってひどくなーい?」
千歌「……………」
鞠莉「オッケー、一つゲット……」
やっぱり千歌ちゃんはアイツらに無理やり…くっそぅっ!!
曜「鞠莉ちゃん、もういい?」
鞠莉「まだよ…ガマンして」
んんん、なんでそんな冷静に見てられるんだよ…もうっ!!
152: 2016/10/10(月) 04:33:58.83 ID:nYX9iVTq0.net
/
「ま、どうせ抜けてなくってもそのまま活動してたらネットに流すだけだし…」
「素行も悪いブサイクアイドルって、最悪じゃない」
「ホント、何がしたいのって感じだよね」キャハハ
「聞いてんの!?」
ガッ
千歌「いっ……たい…んっ……!」
曜「……………」
千歌ちゃんの髪の毛を引っ張り、無理やり顔を上げさせたヤツ。アイツは絶対に許さない
って全員許すつもりなんてなかったんだ
果南「鞠莉………」
鞠莉「なによっ…」
果南「………ん、いいや、なんでもない」
果南ちゃんが何か言いそうだったけど言葉を飲んだ。なにかなと視線をやると、
曜「あ………」
鞠莉ちゃんが果南ちゃんの腕を思いっきり握って…何かに耐えるように震えている…
曜「…………」
鞠莉「曜………」
曜「は、はい……」
鞠莉「みんな………同じなのよ…!」
その言葉に………私はとても恥ずかしい気持ちになった…
善子ちゃんも果南ちゃんも…そうだよ、仲間がこんな目に遭ってるのをのんびり眺めていられるような人はここにはいない…
それを私は自分だけがって勝手に躍起になってた…
「ま、どうせ抜けてなくってもそのまま活動してたらネットに流すだけだし…」
「素行も悪いブサイクアイドルって、最悪じゃない」
「ホント、何がしたいのって感じだよね」キャハハ
「聞いてんの!?」
ガッ
千歌「いっ……たい…んっ……!」
曜「……………」
千歌ちゃんの髪の毛を引っ張り、無理やり顔を上げさせたヤツ。アイツは絶対に許さない
って全員許すつもりなんてなかったんだ
果南「鞠莉………」
鞠莉「なによっ…」
果南「………ん、いいや、なんでもない」
果南ちゃんが何か言いそうだったけど言葉を飲んだ。なにかなと視線をやると、
曜「あ………」
鞠莉ちゃんが果南ちゃんの腕を思いっきり握って…何かに耐えるように震えている…
曜「…………」
鞠莉「曜………」
曜「は、はい……」
鞠莉「みんな………同じなのよ…!」
その言葉に………私はとても恥ずかしい気持ちになった…
善子ちゃんも果南ちゃんも…そうだよ、仲間がこんな目に遭ってるのをのんびり眺めていられるような人はここにはいない…
それを私は自分だけがって勝手に躍起になってた…
153: 2016/10/10(月) 04:37:50.74 ID:nYX9iVTq0.net
/
「いい加減しゃべんないなら、アレ、バラまいてもいいって事になるけどいいの?」ウフフ
千歌「えっ………」
「千歌ちゃんのセクシー写真だもん、マニアには喜ばれるんじゃないの~?」キャハハ
曜「写真?」
鞠莉「二つ目……最低だわっ……」ギリッ
千歌ちゃんまさか…無理やりなにか写真を撮られて…それをネタに…?
セクシー写真?ま、まさか……ヌー……ぐふっ
「それが嫌なら、わかってるわよね?」クスッ
千歌「……………」
「なんならもっと過激なの、撮ってあげようか?」
千歌「あ………」
「いい加減しゃべんないなら、アレ、バラまいてもいいって事になるけどいいの?」ウフフ
千歌「えっ………」
「千歌ちゃんのセクシー写真だもん、マニアには喜ばれるんじゃないの~?」キャハハ
曜「写真?」
鞠莉「二つ目……最低だわっ……」ギリッ
千歌ちゃんまさか…無理やりなにか写真を撮られて…それをネタに…?
セクシー写真?ま、まさか……ヌー……ぐふっ
「それが嫌なら、わかってるわよね?」クスッ
千歌「……………」
「なんならもっと過激なの、撮ってあげようか?」
千歌「あ………」
154: 2016/10/10(月) 04:38:52.62 ID:nYX9iVTq0.net
/
千歌「あなた達は、私に…Aqoursにどうなって欲しいんですか?」
「あ?なにいってんの、そんな事聞いてないわよ」
千歌「私が嫌いだってのは分かったから…もう…」
「ちゃんとAqoursを抜けたのか聞いてんのよ、こっちは!」
千歌「Aqoursは……活動停止になりました…私のせいで…」
「え…?」
「活動…停止……?」
千歌「私のやった事の責任は、私だけの問題じゃないということで、今日言われました」
「や、やばいんじゃないの…?」
「なにいってんの、最終的には解散になるようなもんなんだから別に…」
千歌「これで満足なんですか!?私が嫌いだからって、私の……みんなでがんばってきたAqoursを…!」
「じ、自分でしたんじゃない!」
千歌「Aqoursは私だけのものじゃない!あなた達のものでもない!嫌いだからって、何したっていいわけない!!」
曜「………」
千歌「あなた達は、私に…Aqoursにどうなって欲しいんですか?」
「あ?なにいってんの、そんな事聞いてないわよ」
千歌「私が嫌いだってのは分かったから…もう…」
「ちゃんとAqoursを抜けたのか聞いてんのよ、こっちは!」
千歌「Aqoursは……活動停止になりました…私のせいで…」
「え…?」
「活動…停止……?」
千歌「私のやった事の責任は、私だけの問題じゃないということで、今日言われました」
「や、やばいんじゃないの…?」
「なにいってんの、最終的には解散になるようなもんなんだから別に…」
千歌「これで満足なんですか!?私が嫌いだからって、私の……みんなでがんばってきたAqoursを…!」
「じ、自分でしたんじゃない!」
千歌「Aqoursは私だけのものじゃない!あなた達のものでもない!嫌いだからって、何したっていいわけない!!」
曜「………」
155: 2016/10/10(月) 04:39:50.37 ID:nYX9iVTq0.net
/
「う、うるさいわね、そもそもアンタが思い上がってんのが悪いのよ!」
千歌「私が可愛くないっていうのは私だってわかってます!でも…可愛くないと夢も見ちゃいけないの?がんばっちゃいけないの?」
「ウザっ、もういいよ、全部バラまいてやるから!」
千歌「やればいいでしょ!あなた達のせいでAqoursが無くなっちゃったんだよ、もう、何も残ってないの…だから……」
千歌ちゃんのその言葉に私の意識が、すべて持っていかれた
千歌「曜ちゃんは、私が守るんだからっ!!」
曜「千歌…ちゃん……?」
千歌ちゃんは脅されていた。やりたくもない事をさせられた…無理やり……でも
どうして私の名前がそこで……まさか……千歌ちゃん……
鞠莉「曜……ありがと、耐えてくれて」
「う、うるさいわね、そもそもアンタが思い上がってんのが悪いのよ!」
千歌「私が可愛くないっていうのは私だってわかってます!でも…可愛くないと夢も見ちゃいけないの?がんばっちゃいけないの?」
「ウザっ、もういいよ、全部バラまいてやるから!」
千歌「やればいいでしょ!あなた達のせいでAqoursが無くなっちゃったんだよ、もう、何も残ってないの…だから……」
千歌ちゃんのその言葉に私の意識が、すべて持っていかれた
千歌「曜ちゃんは、私が守るんだからっ!!」
曜「千歌…ちゃん……?」
千歌ちゃんは脅されていた。やりたくもない事をさせられた…無理やり……でも
どうして私の名前がそこで……まさか……千歌ちゃん……
鞠莉「曜……ありがと、耐えてくれて」
158: 2016/10/10(月) 05:14:47.45 ID:nYX9iVTq0.net
/
「な、なにが守るよ、アンタに何が…」
千歌「何が出来るかじゃないよ…大切なものを守るために…何をするか…だよっ!」ガバ
「痛っ、こいつ急に!」
千歌「うああぁぁ!!」ガシガシ
「痛い、髪ひっぱらないで!」
「もういいわ、目立たないようにって手加減してやってたけど、ボコボコにしてやるわ!!」
千歌「好きにすればいいじゃん、でも絶対に曜ちゃんには手は出させないから!!」
「マジムカツク、もう服も全部脱がしちゃって!!どぎついのネットにあげてやるっ!!」
千歌「あぅっ!ぐ、うぅ…っ!!」
千歌ちゃん……千歌ちゃん………っ!!!
「このっ…大人しくしろ…って、のっ!」ガン
千歌「あぐ、ううぅぅぅ!!」
「みんな抑えて!」
「な、なにが守るよ、アンタに何が…」
千歌「何が出来るかじゃないよ…大切なものを守るために…何をするか…だよっ!」ガバ
「痛っ、こいつ急に!」
千歌「うああぁぁ!!」ガシガシ
「痛い、髪ひっぱらないで!」
「もういいわ、目立たないようにって手加減してやってたけど、ボコボコにしてやるわ!!」
千歌「好きにすればいいじゃん、でも絶対に曜ちゃんには手は出させないから!!」
「マジムカツク、もう服も全部脱がしちゃって!!どぎついのネットにあげてやるっ!!」
千歌「あぅっ!ぐ、うぅ…っ!!」
千歌ちゃん……千歌ちゃん………っ!!!
「このっ…大人しくしろ…って、のっ!」ガン
千歌「あぐ、ううぅぅぅ!!」
「みんな抑えて!」
159: 2016/10/10(月) 05:38:41.04 ID:nYX9iVTq0.net
/曜→千歌
ごめんなさい……みんなごめんなさい……
「こいつっ、あは、なにこのダッサイ下着!」
「ほらそっち、足と手抑えてよ」
「写真じゃなくて動画のほうがおもしろいんじゃない?」キャハハ
みんなの言葉……嬉しかった……でも
『千歌ちゃんは私達が助けるんだから!』『一緒にがんばろっ!』
『絶対にこっちから手を出さないようにね♪』『我が眷属達が今向かっているわ!だから待ってて!』
Aqoursは……私達の居場所は……やっぱり無くなって欲しくないんだよ!!
『あなた一人が背負う事はないのですよ!』『千歌ちゃんの悩みはみんなで解決するずら!』
『私達は、九人でAqoursだからね!』
だからガマンできなかった…くやしいの、こんなの…やっぱりくやしいよ!!
千歌「ぬうぅぅぅ!!あああああ!!」バタバタ
「な、なに、すごっ…暴れるな!」グイ
ごめんなさい……みんなごめんなさい……
「こいつっ、あは、なにこのダッサイ下着!」
「ほらそっち、足と手抑えてよ」
「写真じゃなくて動画のほうがおもしろいんじゃない?」キャハハ
みんなの言葉……嬉しかった……でも
『千歌ちゃんは私達が助けるんだから!』『一緒にがんばろっ!』
『絶対にこっちから手を出さないようにね♪』『我が眷属達が今向かっているわ!だから待ってて!』
Aqoursは……私達の居場所は……やっぱり無くなって欲しくないんだよ!!
『あなた一人が背負う事はないのですよ!』『千歌ちゃんの悩みはみんなで解決するずら!』
『私達は、九人でAqoursだからね!』
だからガマンできなかった…くやしいの、こんなの…やっぱりくやしいよ!!
千歌「ぬうぅぅぅ!!あああああ!!」バタバタ
「な、なに、すごっ…暴れるな!」グイ
160: 2016/10/10(月) 05:39:39.15 ID:nYX9iVTq0.net
/
何人がかりかもう分からない程に、私は全身を抑えつけられる
だからってあきらめにない、だって曜ちゃんが…
「くそっ、すげー力…」ググッ
「このっ!!」ドスッ
千歌「うっ!ああ…ああ…!!」
曜ちゃんが言ったんだ…!
『かならず行くから!』
「あは、やっとおとなしく……え」グイ
バキッ
「な、なに、きゃあっ!」
ガンッ
千歌「…………え?」
何人がかりかもう分からない程に、私は全身を抑えつけられる
だからってあきらめにない、だって曜ちゃんが…
「くそっ、すげー力…」ググッ
「このっ!!」ドスッ
千歌「うっ!ああ…ああ…!!」
曜ちゃんが言ったんだ…!
『かならず行くから!』
「あは、やっとおとなしく……え」グイ
バキッ
「な、なに、きゃあっ!」
ガンッ
千歌「…………え?」
161: 2016/10/10(月) 05:40:33.39 ID:nYX9iVTq0.net
/
私に圧し掛かっていた重みが少し和らいだと思ったら目の前の女の子が突然消えた
ドカッ
「え、だ、だれ…があっ!」
千歌「…………あ」
地べたに抑えつけられていた私を見下ろしていたのは、さっきまでの子達じゃなく…
曜「はぁ…はぁ……はぁ…」
千歌「曜………ちゃん………?」
眼を赤く腫らして、肩で息をするほどに呼吸が乱れている曜ちゃん…ホントに、曜ちゃんが
千歌「よ、曜ちゃあぁん…」ボロボロ
曜「あ、ゴメン千歌ちゃん、ふぅ……ちょっと待ってて」
千歌「え?」
私に圧し掛かっていた重みが少し和らいだと思ったら目の前の女の子が突然消えた
ドカッ
「え、だ、だれ…があっ!」
千歌「…………あ」
地べたに抑えつけられていた私を見下ろしていたのは、さっきまでの子達じゃなく…
曜「はぁ…はぁ……はぁ…」
千歌「曜………ちゃん………?」
眼を赤く腫らして、肩で息をするほどに呼吸が乱れている曜ちゃん…ホントに、曜ちゃんが
千歌「よ、曜ちゃあぁん…」ボロボロ
曜「あ、ゴメン千歌ちゃん、ふぅ……ちょっと待ってて」
千歌「え?」
162: 2016/10/10(月) 05:41:22.20 ID:nYX9iVTq0.net
/
やっぱり私を助けに来てくれたんだと思った曜ちゃんが、すごく冷静な声でそう言うと…
曜「えっと……あ、オマエだ」ガシッ
「え!?よ、曜ちゃん?マジで?って…きゃああ!!」バキッ
曜「っと、それと……あ、オマエも…」ズイ
「ひっ、ひいぃぃ!!」
曜「ふざけんなよ…」
ドスッ
「う…ごっ!…おえっ…えぐ…!」
「や、やばっ、みんな逃げっ…」
ドカッ
「きゃああ!」ドサッ
果南「逃がすわけないでしょ」
鞠莉「ハーイ♪ちかっち、だいじょぶ?」
果南ちゃん……鞠莉ちゃん……
やっぱり私を助けに来てくれたんだと思った曜ちゃんが、すごく冷静な声でそう言うと…
曜「えっと……あ、オマエだ」ガシッ
「え!?よ、曜ちゃん?マジで?って…きゃああ!!」バキッ
曜「っと、それと……あ、オマエも…」ズイ
「ひっ、ひいぃぃ!!」
曜「ふざけんなよ…」
ドスッ
「う…ごっ!…おえっ…えぐ…!」
「や、やばっ、みんな逃げっ…」
ドカッ
「きゃああ!」ドサッ
果南「逃がすわけないでしょ」
鞠莉「ハーイ♪ちかっち、だいじょぶ?」
果南ちゃん……鞠莉ちゃん……
163: 2016/10/10(月) 05:49:49.66 ID:nYX9iVTq0.net
/
善子「堕天流、最終究極奥義ーー!!」ギリギリギリ
「ぎゃああああ!お、折れる!折れる!!」ギブギブ
善子ちゃんも……来てくれたんだ……みんな…
曜「えっと…あとどれだっけ…?」ギロ
「ひゃぅ!?」ビクッ
「なんで曜ちゃんが…!?」
「くそ、こいつが呼びやがったんだ」
果南「曜ってば怒ると怖いんだねー」
「こ、このぉー!」バッ
果南「ま、怒ってるのは曜だけじゃ…」ヒョイ
「あ……」
果南「ないけど…ねっ!」ギリッ
「ぐがっ!?…あ……」カクッ
果南「あ、ゴメンやりすぎたちゃった」
鞠莉「か~~な~~ん、デンジャラスなのは一人で十分よ~?」
千歌「は、はは……」
善子「堕天流、最終究極奥義ーー!!」ギリギリギリ
「ぎゃああああ!お、折れる!折れる!!」ギブギブ
善子ちゃんも……来てくれたんだ……みんな…
曜「えっと…あとどれだっけ…?」ギロ
「ひゃぅ!?」ビクッ
「なんで曜ちゃんが…!?」
「くそ、こいつが呼びやがったんだ」
果南「曜ってば怒ると怖いんだねー」
「こ、このぉー!」バッ
果南「ま、怒ってるのは曜だけじゃ…」ヒョイ
「あ……」
果南「ないけど…ねっ!」ギリッ
「ぐがっ!?…あ……」カクッ
果南「あ、ゴメンやりすぎたちゃった」
鞠莉「か~~な~~ん、デンジャラスなのは一人で十分よ~?」
千歌「は、はは……」
164: 2016/10/10(月) 06:16:47.79 ID:nYX9iVTq0.net
/
「みんな逃げるよ!」ダダッ
「ま、まってー!」ダダッ
鞠莉「あっ!」
善子「全部はカバーできないわよ!」ギリギリ…
助けに来てくれたみんなより大人数な彼女達がバラバラに逃げようとする
曜「こんのーー!!」ドゲシッ
「ぎゃんっ」バタ
「まってよ~~!」ダダダ
果南「さすがに全員気絶させるわけにもいかないし、むぅ…」グシグシ
「痛い痛い、ごめんなさいっ」
ここは資材置き場かなにかの空き地だけど、ここに来るには細い道1本のみ…
そしてそこには…
「みんな逃げるよ!」ダダッ
「ま、まってー!」ダダッ
鞠莉「あっ!」
善子「全部はカバーできないわよ!」ギリギリ…
助けに来てくれたみんなより大人数な彼女達がバラバラに逃げようとする
曜「こんのーー!!」ドゲシッ
「ぎゃんっ」バタ
「まってよ~~!」ダダダ
果南「さすがに全員気絶させるわけにもいかないし、むぅ…」グシグシ
「痛い痛い、ごめんなさいっ」
ここは資材置き場かなにかの空き地だけど、ここに来るには細い道1本のみ…
そしてそこには…
165: 2016/10/10(月) 06:17:35.06 ID:nYX9iVTq0.net
/
ダイヤ「あれ、なんですの鞠莉さん!手を出すなといっておいてもうこれですか?」
鞠莉「ダイヤっ、危ないそっちに!」
「どけぇー!」ダダダ
ダイヤ「この方たちが今回の……」クルッ
「えっ!?」グルン
ダイヤ「犯人でよろしいので?」
「ぐほぁ!?」ドサ
あ、あれがダイヤさんがやってるっていう護身術なのかな?
女の子が掴みかかったのを軽やかに交わしたと思ったらもう女の子の体は一回転していた…
それでもダイヤさんが一人を相手しているうちに別の子が違う角度から細道への侵入を試みる
梨子「へ?」
花丸「な、なんずら!?」
ま、まさか梨子ちゃんや花丸ちゃんにも何か武術的ななにかが!?
ダイヤ「あれ、なんですの鞠莉さん!手を出すなといっておいてもうこれですか?」
鞠莉「ダイヤっ、危ないそっちに!」
「どけぇー!」ダダダ
ダイヤ「この方たちが今回の……」クルッ
「えっ!?」グルン
ダイヤ「犯人でよろしいので?」
「ぐほぁ!?」ドサ
あ、あれがダイヤさんがやってるっていう護身術なのかな?
女の子が掴みかかったのを軽やかに交わしたと思ったらもう女の子の体は一回転していた…
それでもダイヤさんが一人を相手しているうちに別の子が違う角度から細道への侵入を試みる
梨子「へ?」
花丸「な、なんずら!?」
ま、まさか梨子ちゃんや花丸ちゃんにも何か武術的ななにかが!?
166: 2016/10/10(月) 06:19:16.96 ID:nYX9iVTq0.net
/
「どいてよー!」ダダッ
梨子「きゃーー!」サッ
花丸「ま、まるは食べてもおいしくないずら!」ササッ
二人は女の子の気迫に圧されてサっと道をあける。まぁ、ですよねー
ルビィ「うゅ?」
ダイヤ「ルビィ!」
細道の最後尾にいたのはルビィちゃんだった。って危ない、通路にはいったらもう正面でぶつかるしかない!
ダイヤ「構いませんわっ!」
ルビィ「了解、お姉ちゃん!」サッ
千歌「え!?」
ダイヤさんがそう言うと、いつも両腕を体の前にだして可愛いポーズを決めていたルビィちゃんの拳が…
「どいてどいてー!」ドドド
ルビィ「………ふっ」ヒュッ
「うぐお!?……ぐふっ……」バタン
一瞬ボクシングのような構えになったと思ったら、もう正面の女の子は倒れていた
って、なんなの!?ルビィちゃん何者!!
「どいてよー!」ダダッ
梨子「きゃーー!」サッ
花丸「ま、まるは食べてもおいしくないずら!」ササッ
二人は女の子の気迫に圧されてサっと道をあける。まぁ、ですよねー
ルビィ「うゅ?」
ダイヤ「ルビィ!」
細道の最後尾にいたのはルビィちゃんだった。って危ない、通路にはいったらもう正面でぶつかるしかない!
ダイヤ「構いませんわっ!」
ルビィ「了解、お姉ちゃん!」サッ
千歌「え!?」
ダイヤさんがそう言うと、いつも両腕を体の前にだして可愛いポーズを決めていたルビィちゃんの拳が…
「どいてどいてー!」ドドド
ルビィ「………ふっ」ヒュッ
「うぐお!?……ぐふっ……」バタン
一瞬ボクシングのような構えになったと思ったら、もう正面の女の子は倒れていた
って、なんなの!?ルビィちゃん何者!!
168: 2016/10/10(月) 07:00:13.76 ID:nYX9iVTq0.net
/
気がつけば、あれだけいた女の子達が……
「あうー……」グルグル
「………グフッ」バタン
見事なまでに倒されていた……
善子「とりゃとりゃとりゃ~~!!」ギリギリ
「………」ガクガク
花丸「やめるずらっ」ペシ
善子「いて、はっ!?……あれ、動かない?」
花丸「やりすぎずら…」
ルビィ「千歌ちゃ~~~ん、大丈夫?」
千歌「………みんな、すごいね…」
すべてがあっという間の出来事で、ゆっくりと状況を整理しようとしたとき…
曜「千歌ちゃん……」
千歌「曜ちゃん…」
気がつけば、あれだけいた女の子達が……
「あうー……」グルグル
「………グフッ」バタン
見事なまでに倒されていた……
善子「とりゃとりゃとりゃ~~!!」ギリギリ
「………」ガクガク
花丸「やめるずらっ」ペシ
善子「いて、はっ!?……あれ、動かない?」
花丸「やりすぎずら…」
ルビィ「千歌ちゃ~~~ん、大丈夫?」
千歌「………みんな、すごいね…」
すべてがあっという間の出来事で、ゆっくりと状況を整理しようとしたとき…
曜「千歌ちゃん……」
千歌「曜ちゃん…」
169: 2016/10/10(月) 07:01:00.81 ID:nYX9iVTq0.net
/
曜「千歌ぢゃぁぁぁん!!」ボロボロ
さっきまでの表情は微塵も感じさせない、私の良く知る曜ちゃんが涙を流しながら私に抱きついてくる
千歌「曜ちゃん……」ジワッ
そんな曜ちゃんをそっと両腕で包むと、私の中にあった緊張の糸が…プツンと切れて、流れていく…
千歌「曜ちゃん、えぅっ…曜ちゃぁぁぁぁん!!」ボロボロ
梨子「千歌ちゃん……よかった…」
鞠莉「さて…と」スタスタ
「あーうー……」
鞠莉「ほらっ、とっとと起きる!」ペシッ
「きゃうっ!」ガバ
曜「千歌ぢゃぁぁぁん!!」ボロボロ
さっきまでの表情は微塵も感じさせない、私の良く知る曜ちゃんが涙を流しながら私に抱きついてくる
千歌「曜ちゃん……」ジワッ
そんな曜ちゃんをそっと両腕で包むと、私の中にあった緊張の糸が…プツンと切れて、流れていく…
千歌「曜ちゃん、えぅっ…曜ちゃぁぁぁぁん!!」ボロボロ
梨子「千歌ちゃん……よかった…」
鞠莉「さて…と」スタスタ
「あーうー……」
鞠莉「ほらっ、とっとと起きる!」ペシッ
「きゃうっ!」ガバ
170: 2016/10/10(月) 07:01:45.29 ID:nYX9iVTq0.net
/
果南「千歌、大変だったね」
ダイヤ「まぁ!制服がボロボロに……」
千歌「果南ちゃん…ダイヤさん……」
曜「あ、そうだ千歌ちゃん、私の制服着て、はい!」サササ
千歌「ってそれだと曜ちゃんが下着まるだしだよ!」
ルビィ「はうっ、曜ちゃん意外と可愛い下着……はっ、スイマセン…」
曜「あ、そういえば梨子ちゃんの下着借りてたんだっけ」
梨子「よ、曜ちゃん!」
善子「借りてたって、なにしてるのよあなた達…」
千歌「あはは…」
花丸「千歌ちゃん、まるのガウンでよかったら使って」
千歌「ありがと、花丸ちゃん」ギュ
果南「千歌、大変だったね」
ダイヤ「まぁ!制服がボロボロに……」
千歌「果南ちゃん…ダイヤさん……」
曜「あ、そうだ千歌ちゃん、私の制服着て、はい!」サササ
千歌「ってそれだと曜ちゃんが下着まるだしだよ!」
ルビィ「はうっ、曜ちゃん意外と可愛い下着……はっ、スイマセン…」
曜「あ、そういえば梨子ちゃんの下着借りてたんだっけ」
梨子「よ、曜ちゃん!」
善子「借りてたって、なにしてるのよあなた達…」
千歌「あはは…」
花丸「千歌ちゃん、まるのガウンでよかったら使って」
千歌「ありがと、花丸ちゃん」ギュ
172: 2016/10/10(月) 07:17:37.19 ID:nYX9iVTq0.net
/
鞠莉「さてと…色々とお話ししましょうか♪」ニコ
「……フンッ!」プイ
鞠莉「先に言っておくわ、あなた達のさっきの会話と、暴行現場、全部このカメラで撮らせてもらったから」
「なっ……」
鞠莉「こっちはあんまり時間ないの、トロトロしてると許さないわよ」キッ
「は、はい……」
千歌「鞠莉ちゃん容赦なさそうだね…」
ダイヤ「当然です!」
曜「………」
色々あったけど……これで曜ちゃんに対する…
曜「千歌ちゃんっ!」
千歌「は、はい?」
鞠莉「さてと…色々とお話ししましょうか♪」ニコ
「……フンッ!」プイ
鞠莉「先に言っておくわ、あなた達のさっきの会話と、暴行現場、全部このカメラで撮らせてもらったから」
「なっ……」
鞠莉「こっちはあんまり時間ないの、トロトロしてると許さないわよ」キッ
「は、はい……」
千歌「鞠莉ちゃん容赦なさそうだね…」
ダイヤ「当然です!」
曜「………」
色々あったけど……これで曜ちゃんに対する…
曜「千歌ちゃんっ!」
千歌「は、はい?」
173: 2016/10/10(月) 07:23:07.39 ID:nYX9iVTq0.net
/
曜「千歌ちゃん教えて……さっきの言葉の意味…」
千歌「え……」
曜「私を守るためって…どういうこと?」
千歌「それは……」
って、あれ…曜ちゃん達なんでそれを……?
果南「ごめんね千歌、色々と必要なものがあったから、私達そこで隠れて見てたの」
千歌「え、え~!?」
善子「ごめんなさい…」
曜「黙って見ててゴメン、文句はおもに鞠莉ちゃんに言って」
鞠莉「聞こえてるわよー?」
曜「それで、千歌ちゃんこいつらに…その、写真とか撮られて…」
千歌「う、うん……」
曜「それ以外にも、あったんでしょ?脅されてた理由って…それ、私なの?」
千歌「………」
曜「千歌ちゃん教えて……さっきの言葉の意味…」
千歌「え……」
曜「私を守るためって…どういうこと?」
千歌「それは……」
って、あれ…曜ちゃん達なんでそれを……?
果南「ごめんね千歌、色々と必要なものがあったから、私達そこで隠れて見てたの」
千歌「え、え~!?」
善子「ごめんなさい…」
曜「黙って見ててゴメン、文句はおもに鞠莉ちゃんに言って」
鞠莉「聞こえてるわよー?」
曜「それで、千歌ちゃんこいつらに…その、写真とか撮られて…」
千歌「う、うん……」
曜「それ以外にも、あったんでしょ?脅されてた理由って…それ、私なの?」
千歌「………」
185: 2016/10/12(水) 00:25:11.57 ID:00Wnav9a0.net
/
最初は、本屋さんの帰り道だった
「あの、ちょっといいですかー?」
千歌「え、は、はい?」
バス停にいた私は突然声をかけられた。振り返ると今鞠莉ちゃんに色々と追及を受けている女の子達がいた
その時は三人だけだったけど…
千歌「私?」
「はい、Aqoursの高海千歌さんですよね?」
千歌「そうですけど…」
「わー、本物だ~!私大ファンなんですっ!」
「私もー!」
私のファンだって言ってくれて、私はすぐに舞い上がっちゃった
梨子ちゃんがファンの子にサインを書いているのを見ていて、どこか羨ましいなって思う部分があったせいだと思う
だから私は、彼女達の不自然な誘いになんの迷いもなく乗ってしまっていた
「こっちに千歌ちゃんの事がすっごい好きな子がいるんです、会ってあげてください!」
千歌「こ、こんなとこに?」
「恥ずかしがり屋で…ごめんねー」
そうしてホイホイと人気のないこの場所に連れてこられた私は、彼女達に突然囲まれる
最初は、本屋さんの帰り道だった
「あの、ちょっといいですかー?」
千歌「え、は、はい?」
バス停にいた私は突然声をかけられた。振り返ると今鞠莉ちゃんに色々と追及を受けている女の子達がいた
その時は三人だけだったけど…
千歌「私?」
「はい、Aqoursの高海千歌さんですよね?」
千歌「そうですけど…」
「わー、本物だ~!私大ファンなんですっ!」
「私もー!」
私のファンだって言ってくれて、私はすぐに舞い上がっちゃった
梨子ちゃんがファンの子にサインを書いているのを見ていて、どこか羨ましいなって思う部分があったせいだと思う
だから私は、彼女達の不自然な誘いになんの迷いもなく乗ってしまっていた
「こっちに千歌ちゃんの事がすっごい好きな子がいるんです、会ってあげてください!」
千歌「こ、こんなとこに?」
「恥ずかしがり屋で…ごめんねー」
そうしてホイホイと人気のないこの場所に連れてこられた私は、彼女達に突然囲まれる
186: 2016/10/12(水) 00:27:00.69 ID:00Wnav9a0.net
/
千歌「………え?」
「だーかーらっ、あんたのファンなんかいないってーの!」
「マジになるとか、どんだけ勘違いしてんの?」アハハ
「千歌ちゃん自分がどんだけ世間から嫌われてるのかわかってないの?」
突然浴びせられる言葉に私の思考はとても追いついていなかった…
「そんな現実をわかってないあんたにいいもの見せてあげる」
そう言って思考がグルグルしている私に彼女が見せてきたのは携帯…
その画面に表示されているのが、どこかの掲示板みたいだと思った…そして私の名前が目に飛び込んできた
千歌「これ……私の…?」
「どうみてもあんたでしょ、ちゃんと見て見なさいよ、自分がいかにAqoursにとってジャマな存在か…」
『高海千歌アンチスレ』 それがどういった意味合いのスレなのかも理解が追いついていなかった
千歌「…………」
ただ目に飛び込んでくる言葉に私は衝撃を受けていた。そして、その言葉の発言者が同じ学校の子であるという事…
脳裏に浮かぶ私を応援してくれていたみんなの笑顔が…すべて歪んでいくように、私は……
「ねえ、千歌ちゃんさーAqours辞めてくれない?」
千歌「………えっ?」
まだ頭と心がかみ合わない状態に、彼女は私の耳元で囁いた
千歌「………え?」
「だーかーらっ、あんたのファンなんかいないってーの!」
「マジになるとか、どんだけ勘違いしてんの?」アハハ
「千歌ちゃん自分がどんだけ世間から嫌われてるのかわかってないの?」
突然浴びせられる言葉に私の思考はとても追いついていなかった…
「そんな現実をわかってないあんたにいいもの見せてあげる」
そう言って思考がグルグルしている私に彼女が見せてきたのは携帯…
その画面に表示されているのが、どこかの掲示板みたいだと思った…そして私の名前が目に飛び込んできた
千歌「これ……私の…?」
「どうみてもあんたでしょ、ちゃんと見て見なさいよ、自分がいかにAqoursにとってジャマな存在か…」
『高海千歌アンチスレ』 それがどういった意味合いのスレなのかも理解が追いついていなかった
千歌「…………」
ただ目に飛び込んでくる言葉に私は衝撃を受けていた。そして、その言葉の発言者が同じ学校の子であるという事…
脳裏に浮かぶ私を応援してくれていたみんなの笑顔が…すべて歪んでいくように、私は……
「ねえ、千歌ちゃんさーAqours辞めてくれない?」
千歌「………えっ?」
まだ頭と心がかみ合わない状態に、彼女は私の耳元で囁いた
187: 2016/10/12(水) 00:28:19.44 ID:00Wnav9a0.net
/
千歌「辞めるって…わ、私が?」
「だって、千歌ちゃんがいるだけでこんなにみんなの足を引っ張っているんだよ?」
「リーダーがこんなに嫌われてたら、Aqoursのためにならないよね?」
「コメントも、みんな応援されてるのに、千歌ちゃんだけこんなだよね?」
言って、私にまた携帯の画面を押し付けるように見せつける。その言葉から目を反らしたくて顔を背ける
「現実見なよ…」グッ
千歌「あっ…う」
女の子が私の顎を強引に引くと顔を近づけてくる。その顔、表情が…
「アンタは邪魔なのよ…」
さっきのスレで見た言葉を呟く。私……みんなにこういう顔で見られていた……の?
「いい?ちゃんとAqoursの事を考えて、みんなの足を引っ張らないように、考えてよね」
千歌「わ、私……でも、辞めるなんて……」
千歌「辞めるって…わ、私が?」
「だって、千歌ちゃんがいるだけでこんなにみんなの足を引っ張っているんだよ?」
「リーダーがこんなに嫌われてたら、Aqoursのためにならないよね?」
「コメントも、みんな応援されてるのに、千歌ちゃんだけこんなだよね?」
言って、私にまた携帯の画面を押し付けるように見せつける。その言葉から目を反らしたくて顔を背ける
「現実見なよ…」グッ
千歌「あっ…う」
女の子が私の顎を強引に引くと顔を近づけてくる。その顔、表情が…
「アンタは邪魔なのよ…」
さっきのスレで見た言葉を呟く。私……みんなにこういう顔で見られていた……の?
「いい?ちゃんとAqoursの事を考えて、みんなの足を引っ張らないように、考えてよね」
千歌「わ、私……でも、辞めるなんて……」
188: 2016/10/12(水) 00:29:33.57 ID:00Wnav9a0.net
/
「ちゃんとできるか、ウチらが見てあげるよ」
「そうだね、そのままズルズル続けててもAqoursのためにならないからね」クスクス
千歌「……………」
「また呼ぶからさ、そん時ちゃんとやれてるか聞かせてよ、千歌ちゃん」
千歌「呼ぶって…な、なんですか……?」
「携番、交換しよ?」
千歌「え……そ、それは……」
正直私は目の前の彼女達に良い印象なんてもうなかったからそれは嫌だった。だけど渋る私に彼女達は…
「まぁいいわ、じゃあ…」サッ
「ふふっ」
「ちょっとじっとしててね~」
千歌「…えっ?」
「ちゃんとできるか、ウチらが見てあげるよ」
「そうだね、そのままズルズル続けててもAqoursのためにならないからね」クスクス
千歌「……………」
「また呼ぶからさ、そん時ちゃんとやれてるか聞かせてよ、千歌ちゃん」
千歌「呼ぶって…な、なんですか……?」
「携番、交換しよ?」
千歌「え……そ、それは……」
正直私は目の前の彼女達に良い印象なんてもうなかったからそれは嫌だった。だけど渋る私に彼女達は…
「まぁいいわ、じゃあ…」サッ
「ふふっ」
「ちょっとじっとしててね~」
千歌「…えっ?」
189: 2016/10/12(水) 00:30:55.57 ID:00Wnav9a0.net
/
一緒にいた他の二人の女の子が私を左右から抑えるように腕を取ってきた。私はこの時になって初めて危険を感じる
でも、それもすでに遅くて…
千歌「やっ…は、離して……!」
「何も痛い事しないから、おとなしくしててよね!」
「千歌ちゃんのカバンちょっと見せてねーっと、あ、これかな」
私を動けなくしてからカバンから携帯を取り出される。きっと無理やり番号を交換しようとしているんだろうけど、ロックがかかっているから無理だよ
「まっ、普通は見れないようにするわよね…じゃあ」
「千歌ちゃーん、ちょっとごめんね~」
千歌「え、や、ち、ちょっとっ!」
私を押さえていた二人の女の子がいきなり私の服に手をかけたかと思ったら…
「そーれ、ご開帳~!」バッ
「あははは」
千歌「い、いやああぁぁ!!」
一緒にいた他の二人の女の子が私を左右から抑えるように腕を取ってきた。私はこの時になって初めて危険を感じる
でも、それもすでに遅くて…
千歌「やっ…は、離して……!」
「何も痛い事しないから、おとなしくしててよね!」
「千歌ちゃんのカバンちょっと見せてねーっと、あ、これかな」
私を動けなくしてからカバンから携帯を取り出される。きっと無理やり番号を交換しようとしているんだろうけど、ロックがかかっているから無理だよ
「まっ、普通は見れないようにするわよね…じゃあ」
「千歌ちゃーん、ちょっとごめんね~」
千歌「え、や、ち、ちょっとっ!」
私を押さえていた二人の女の子がいきなり私の服に手をかけたかと思ったら…
「そーれ、ご開帳~!」バッ
「あははは」
千歌「い、いやああぁぁ!!」
190: 2016/10/12(水) 00:36:31.40 ID:00Wnav9a0.net
/
その後、どうやって帰ったかもあんまり覚えてない
私は彼女達に恥ずかしい写真を撮られた
そしてそれをネタに…無理やり番号を交換させられ、呼び出しにも応じるように言われる
家に帰ってからもちゃんとご飯を食べたのか、お風呂にはいったのかとか、なんにも覚えてない
ただずっと……彼女達と、あのスレの言葉が思考を埋め尽くしていて、それしか考えていなかったと思う…
花丸「千歌…ちゃん……」
梨子「酷い……」
ルビィ「ゆ、許せないです!」
それから私の日常は疑心だらけだった
朝、教室で挨拶をするむっちゃん達。声をかけてくれる一年生や三年生の人達
笑顔で話す人達みんなの後ろに、あの言葉がずっとちらついて見える…これは、ホンモノなのかって
それでも私にAqoursをやめる選択肢なんてなくて、みんなとの繋がりを信じてがんばりたいと思った
だけど、本当に足を引っ張って、迷惑をかけているという事も知ってしまったから、何もできなくなっていった…
ダイヤ「それで…あのような事を……」
千歌「はい……」
その後、どうやって帰ったかもあんまり覚えてない
私は彼女達に恥ずかしい写真を撮られた
そしてそれをネタに…無理やり番号を交換させられ、呼び出しにも応じるように言われる
家に帰ってからもちゃんとご飯を食べたのか、お風呂にはいったのかとか、なんにも覚えてない
ただずっと……彼女達と、あのスレの言葉が思考を埋め尽くしていて、それしか考えていなかったと思う…
花丸「千歌…ちゃん……」
梨子「酷い……」
ルビィ「ゆ、許せないです!」
それから私の日常は疑心だらけだった
朝、教室で挨拶をするむっちゃん達。声をかけてくれる一年生や三年生の人達
笑顔で話す人達みんなの後ろに、あの言葉がずっとちらついて見える…これは、ホンモノなのかって
それでも私にAqoursをやめる選択肢なんてなくて、みんなとの繋がりを信じてがんばりたいと思った
だけど、本当に足を引っ張って、迷惑をかけているという事も知ってしまったから、何もできなくなっていった…
ダイヤ「それで…あのような事を……」
千歌「はい……」
191: 2016/10/12(水) 00:37:17.82 ID:00Wnav9a0.net
/
Aqoursは辞めたくなかった、それでも私が迷惑をかけているのが、リーダーとしての立場もあるのだとしたらって考えた
だからせめて、辞めないままでも少しでも邪魔にならないように…Aqoursに居させて欲しいって願って、ダイヤさんにリーダーを代わってもらった
その日の放課後に彼女達から呼び出しが入った。拒否は許されない状況だった
彼女達は私にちゃんとAqoursを抜けたのか聞いてきた
「はぁ?リーダー辞めたって意味なんかないでしょ?」
「千歌ちゃん、いることがそもそも邪魔なんだよ?わかってんの?」
「千歌ちゃんはAqoursをダメにしたいの?」
千歌「そんな……でも……」
「いい?アンタは辞める以外選択肢はないんだよ?」
千歌「わ、私がやめるって言っても…きっとみんなが理由を聞いてくるし、私がAqoursをやめるなんて誰も信じてくれないよ」
「へー」
千歌「私はそんな中途半端な気持ちでAqoursを始めたんじゃないから!」
私のその気持ちとみんなの気持ちだけは、なんの疑いもなく素直に口でする事ができた
すると彼女は信じられない事を口にした
Aqoursは辞めたくなかった、それでも私が迷惑をかけているのが、リーダーとしての立場もあるのだとしたらって考えた
だからせめて、辞めないままでも少しでも邪魔にならないように…Aqoursに居させて欲しいって願って、ダイヤさんにリーダーを代わってもらった
その日の放課後に彼女達から呼び出しが入った。拒否は許されない状況だった
彼女達は私にちゃんとAqoursを抜けたのか聞いてきた
「はぁ?リーダー辞めたって意味なんかないでしょ?」
「千歌ちゃん、いることがそもそも邪魔なんだよ?わかってんの?」
「千歌ちゃんはAqoursをダメにしたいの?」
千歌「そんな……でも……」
「いい?アンタは辞める以外選択肢はないんだよ?」
千歌「わ、私がやめるって言っても…きっとみんなが理由を聞いてくるし、私がAqoursをやめるなんて誰も信じてくれないよ」
「へー」
千歌「私はそんな中途半端な気持ちでAqoursを始めたんじゃないから!」
私のその気持ちとみんなの気持ちだけは、なんの疑いもなく素直に口でする事ができた
すると彼女は信じられない事を口にした
192: 2016/10/12(水) 00:37:57.19 ID:00Wnav9a0.net
/
千歌「な、なにいって……」
「ん、だから簡単だって、ちょっと悪い事して、責任とって辞めますって言えばいいのよ?」
「辞めさせられるって事になるかもだけど」アハハ
聞き間違いじゃなければ、彼女は私に……
「何もきつい事しろって言ってないじゃん、かわいい万引きで十分だって」
千歌「そ、そんな事できるわけないでしょ!」
私は否定する。当たり前だ、辞めるために犯罪をしろだなんて、意味わかんないよ!
「そんな事言っていいの?」
千歌「っ!?」
彼女は携帯に表示させる画像を私にチラつかせてくる。私の…人に見られたくない写真……それでもっ!
千歌「で、出来ないよ!!理由もなしにみんなだって納得してくれない!」
「ふーん、そっか……じゃあさ、これ何かわかる?」
そういって違う画像を私に見せてくる。それが一瞬なんなのか分からなかったけど、少ししてそれを理解した
千歌「これ……まさか?」
千歌「な、なにいって……」
「ん、だから簡単だって、ちょっと悪い事して、責任とって辞めますって言えばいいのよ?」
「辞めさせられるって事になるかもだけど」アハハ
聞き間違いじゃなければ、彼女は私に……
「何もきつい事しろって言ってないじゃん、かわいい万引きで十分だって」
千歌「そ、そんな事できるわけないでしょ!」
私は否定する。当たり前だ、辞めるために犯罪をしろだなんて、意味わかんないよ!
「そんな事言っていいの?」
千歌「っ!?」
彼女は携帯に表示させる画像を私にチラつかせてくる。私の…人に見られたくない写真……それでもっ!
千歌「で、出来ないよ!!理由もなしにみんなだって納得してくれない!」
「ふーん、そっか……じゃあさ、これ何かわかる?」
そういって違う画像を私に見せてくる。それが一瞬なんなのか分からなかったけど、少ししてそれを理解した
千歌「これ……まさか?」
193: 2016/10/12(水) 00:38:47.75 ID:00Wnav9a0.net
/
善子「な、なにを見せられたの?」
果南「見られたくない写真以上のものって…」
千歌「…………」チラ
曜「………?」
ここから先を言うのに、抵抗がないわけじゃないけど、それでも今みんながいてくれる
みんなと一緒ならきっと大丈夫という気持ちを信じて…
千歌「見せられたのは……曜ちゃんの家…」
曜「へ……?」
善子「な、なにを見せられたの?」
果南「見られたくない写真以上のものって…」
千歌「…………」チラ
曜「………?」
ここから先を言うのに、抵抗がないわけじゃないけど、それでも今みんながいてくれる
みんなと一緒ならきっと大丈夫という気持ちを信じて…
千歌「見せられたのは……曜ちゃんの家…」
曜「へ……?」
194: 2016/10/12(水) 00:39:24.73 ID:00Wnav9a0.net
/
「私見つけちゃったんだー、ここ、曜ちゃんの家でしょ?」
千歌「そ、それが……どうしたっていうの?」
「言う事聞いてくれないと、アンタは良くても、曜ちゃんとこがどうなるかなぁ?」
千歌「なに…言って……?」
ほんとうに彼女の言ってることがわからなかった…だって、私が邪魔なんでしょ?
私がAqoursに必要ないからって、こんな事してるんでしょ?
「Aqoursに迷惑かけたくないからって、今度は曜ちゃんに迷惑かけたいのかな?」
千歌「曜ちゃんは関係ないでしょ!!」
「それは千歌ちゃんが決める事じゃないよ?」
千歌「意味わかんないし、もういいよ、私警察に行くから!」
「行って、どうするの?」
千歌「脅されてるって、全部話すんだよ!」
そうだ、もう私の写真がバラまかれようが知らない!曜ちゃんにまでなにかしようとするなら…!
「それで、どうするの?」
千歌「え…?」
「私見つけちゃったんだー、ここ、曜ちゃんの家でしょ?」
千歌「そ、それが……どうしたっていうの?」
「言う事聞いてくれないと、アンタは良くても、曜ちゃんとこがどうなるかなぁ?」
千歌「なに…言って……?」
ほんとうに彼女の言ってることがわからなかった…だって、私が邪魔なんでしょ?
私がAqoursに必要ないからって、こんな事してるんでしょ?
「Aqoursに迷惑かけたくないからって、今度は曜ちゃんに迷惑かけたいのかな?」
千歌「曜ちゃんは関係ないでしょ!!」
「それは千歌ちゃんが決める事じゃないよ?」
千歌「意味わかんないし、もういいよ、私警察に行くから!」
「行って、どうするの?」
千歌「脅されてるって、全部話すんだよ!」
そうだ、もう私の写真がバラまかれようが知らない!曜ちゃんにまでなにかしようとするなら…!
「それで、どうするの?」
千歌「え…?」
195: 2016/10/12(水) 00:40:24.17 ID:00Wnav9a0.net
/
「警察に言われたら、そうね、私達も学校や親に言われて、怒られるかもね」
「それで、怒られて、まぁ重い処分だとしても停学とかかなぁ?」
千歌「だ、だったら……」
なにをそんなにヘラヘラ話しているんだと思ってた彼女達の表情が一変した
「それで、千歌ちゃんは内浦で毎日を過ごす中、どうやって曜ちゃんを守ってあげるの?」
千歌「は、はぁ?」
「私達は怒られる、で、その後アンタはどうやって曜ちゃんと、曜ちゃんのお家を守ってあげるの?」
千歌「……………」
「毎日家の前で番犬みたいな真似事でもする?」
「あーそれいいんじゃない?」キャハハ
彼女達はそれをさも当然のように……普通の事のように話す……
言葉の意味と重さを感じるたびに、頭がクラクラしてくる……これが本当に現実なのかさえ、おかしくなってくる
一人が私の首に手を回し、耳元で囁く…
「ね、簡単な事でしょ? ちょっと千歌ちゃんが本を二、三冊盗るだけで曜ちゃんを守れるし、Aqoursだって救われるのよ?」
千歌「…………」
「それともこのまま居座って、Aqoursに迷惑かけて、人気も落ちて、さらに曜ちゃんや家族にまで迷惑をかけたいの?」
千歌「ひ、酷い……そんなの……」
「じゃあ、どうしよっか?」クスクス
「警察に言われたら、そうね、私達も学校や親に言われて、怒られるかもね」
「それで、怒られて、まぁ重い処分だとしても停学とかかなぁ?」
千歌「だ、だったら……」
なにをそんなにヘラヘラ話しているんだと思ってた彼女達の表情が一変した
「それで、千歌ちゃんは内浦で毎日を過ごす中、どうやって曜ちゃんを守ってあげるの?」
千歌「は、はぁ?」
「私達は怒られる、で、その後アンタはどうやって曜ちゃんと、曜ちゃんのお家を守ってあげるの?」
千歌「……………」
「毎日家の前で番犬みたいな真似事でもする?」
「あーそれいいんじゃない?」キャハハ
彼女達はそれをさも当然のように……普通の事のように話す……
言葉の意味と重さを感じるたびに、頭がクラクラしてくる……これが本当に現実なのかさえ、おかしくなってくる
一人が私の首に手を回し、耳元で囁く…
「ね、簡単な事でしょ? ちょっと千歌ちゃんが本を二、三冊盗るだけで曜ちゃんを守れるし、Aqoursだって救われるのよ?」
千歌「…………」
「それともこのまま居座って、Aqoursに迷惑かけて、人気も落ちて、さらに曜ちゃんや家族にまで迷惑をかけたいの?」
千歌「ひ、酷い……そんなの……」
「じゃあ、どうしよっか?」クスクス
200: 2016/10/12(水) 00:52:08.76 ID:00Wnav9a0.net
/
曜「……………」
ダイヤ「なんて汚いやり方……!」ギリッ
善子「堕天使も驚愕……」
果南「それで……千歌は……」
千歌「ごめんなさい…それでも私のしたことは、結局Aqoursを……」
梨子「じゃあ、言えなかったのって……」
私は黙って頷く。写真だけじゃないという理由…でも、言ってしまったらあの子達が何をするかわからないから…
曜「千歌ちゃん……」
千歌「ん………」
黙って私の話を聞いていた曜ちゃんがスっと立ち上がると、さっきのような冷めた表情で周囲を見ている
曜「千歌ちゃんにそんな事言ったのって、どれ?」
千歌「曜……ちゃん……?」
曜「……………」
ダイヤ「なんて汚いやり方……!」ギリッ
善子「堕天使も驚愕……」
果南「それで……千歌は……」
千歌「ごめんなさい…それでも私のしたことは、結局Aqoursを……」
梨子「じゃあ、言えなかったのって……」
私は黙って頷く。写真だけじゃないという理由…でも、言ってしまったらあの子達が何をするかわからないから…
曜「千歌ちゃん……」
千歌「ん………」
黙って私の話を聞いていた曜ちゃんがスっと立ち上がると、さっきのような冷めた表情で周囲を見ている
曜「千歌ちゃんにそんな事言ったのって、どれ?」
千歌「曜……ちゃん……?」
201: 2016/10/12(水) 00:53:18.35 ID:00Wnav9a0.net
/
私を助けに来てくれた曜ちゃん……だけど、私そんな顔をした曜ちゃんは、見たくないよ
千歌「…………」
曜「言ったら私がどうにかなるって思ってる?」
千歌「………」フルフル
曜「そんな心配いらないよ、絶対に……で、どれ?」
冷たい顔をして、曜ちゃんがまだうずくまってる女の子の一人に近づくと、
曜「アンタなの?」グイッ
「あ、あう、ち、ちがう、わたしじゃ……」ガクガク
曜「じゃあ誰?答えないと……」グ
「ひいぃぃ!ご、ごめんなさいごめんなさい!」ブルブル
果南「曜!やめなって!」
曜「な、離してよ果南ちゃん!」
果南「千歌の顔……よく見て……」
曜「え……?」
果南ちゃんの声で私に振り向く曜ちゃん……私と視線が合わさる……おねがい、曜ちゃん…
私を助けに来てくれた曜ちゃん……だけど、私そんな顔をした曜ちゃんは、見たくないよ
千歌「…………」
曜「言ったら私がどうにかなるって思ってる?」
千歌「………」フルフル
曜「そんな心配いらないよ、絶対に……で、どれ?」
冷たい顔をして、曜ちゃんがまだうずくまってる女の子の一人に近づくと、
曜「アンタなの?」グイッ
「あ、あう、ち、ちがう、わたしじゃ……」ガクガク
曜「じゃあ誰?答えないと……」グ
「ひいぃぃ!ご、ごめんなさいごめんなさい!」ブルブル
果南「曜!やめなって!」
曜「な、離してよ果南ちゃん!」
果南「千歌の顔……よく見て……」
曜「え……?」
果南ちゃんの声で私に振り向く曜ちゃん……私と視線が合わさる……おねがい、曜ちゃん…
204: 2016/10/12(水) 00:55:04.13 ID:00Wnav9a0.net
/千歌→曜
話の途中から、もう私の思考は一つだけだった
千歌ちゃんを虐める奴は許さない。たったそれだけの単純な思考…
だけど千歌ちゃんは、私を守るって言った。そこから先はもう思考より感情が私を突き動かしていた
曜「千歌…ちゃん……」
千歌「…………」
私を見つめる千歌ちゃんが、とても哀しそうな眼をしている……それは、私に向けられたもの…
曜「…………ぇ…?」
私はこの時、初めて相手の顔を見れたのかもしれない…
曜「あれ…どこか……で…」
千歌ちゃんを虐めていた奴。私が何人か殴って、動けなくして、痛みでうずくまる子達…
これをやったのが私……千歌ちゃんを…哀しませてやった事…
千歌「ダメだよ曜ちゃん……」
曜「う……ん……」
千歌ちゃんの声が染み渡るように、さっきまで私を突き動かしていた感情が消えていく
そしてこの時、私は初めて彼女達に気がついた
話の途中から、もう私の思考は一つだけだった
千歌ちゃんを虐める奴は許さない。たったそれだけの単純な思考…
だけど千歌ちゃんは、私を守るって言った。そこから先はもう思考より感情が私を突き動かしていた
曜「千歌…ちゃん……」
千歌「…………」
私を見つめる千歌ちゃんが、とても哀しそうな眼をしている……それは、私に向けられたもの…
曜「…………ぇ…?」
私はこの時、初めて相手の顔を見れたのかもしれない…
曜「あれ…どこか……で…」
千歌ちゃんを虐めていた奴。私が何人か殴って、動けなくして、痛みでうずくまる子達…
これをやったのが私……千歌ちゃんを…哀しませてやった事…
千歌「ダメだよ曜ちゃん……」
曜「う……ん……」
千歌ちゃんの声が染み渡るように、さっきまで私を突き動かしていた感情が消えていく
そしてこの時、私は初めて彼女達に気がついた
205: 2016/10/12(水) 00:56:28.34 ID:00Wnav9a0.net
/
出会いは、私達Aqoursがまだ三人だった頃に行ったファーストライブの時…
たくさんお客さんを集めたかった私達は沼津駅周辺でビラ配りをやっていた
曜「あの時…の…?」
色んな高校の子達と写真を撮ったのを思い出した。この子は…この子達は、あの時の…!?
曜「なん、で……」
鞠莉「それはね……」
少し離れたところで今回の首謀者らしき子と話をしていた鞠莉ちゃんが戻ってきた
千歌ちゃんを脅迫し、Aqoursから抜けさせようとした彼女達の動機…その理由が…
曜「私の……せい?」
出会いは、私達Aqoursがまだ三人だった頃に行ったファーストライブの時…
たくさんお客さんを集めたかった私達は沼津駅周辺でビラ配りをやっていた
曜「あの時…の…?」
色んな高校の子達と写真を撮ったのを思い出した。この子は…この子達は、あの時の…!?
曜「なん、で……」
鞠莉「それはね……」
少し離れたところで今回の首謀者らしき子と話をしていた鞠莉ちゃんが戻ってきた
千歌ちゃんを脅迫し、Aqoursから抜けさせようとした彼女達の動機…その理由が…
曜「私の……せい?」
206: 2016/10/12(水) 01:07:03.68 ID:00Wnav9a0.net
/曜→梨子
鞠莉「違う違う、曜のせいじゃなくて、曜のファンの子達って事」
鞠莉さんが今回の出来事を最初から整理する
鞠莉「どうも、突発的にやっちゃったみたいね、あの子達」
ダイヤ「どういう事ですの?」
鞠莉「理由は単純だけど、背景が少し複雑かな」
果南「もったいぶらないで早く教えてってば」
鞠莉「とりあえず、あの子達は…」
彼女達は『渡辺曜親衛隊』…なのだそうで……へー
千歌「曜ちゃんすごい、親衛隊なんていたんだ」
曜「し、知らないよ!初耳だよ!」
慌てる曜ちゃんにみんなの視線が集中する
実際彼女達のグループには浦の星の生徒はいない。ではどこなのか…
鞠莉「来年か再来年にも、うちと統廃合する予定だった高校よ…」
鞠莉「違う違う、曜のせいじゃなくて、曜のファンの子達って事」
鞠莉さんが今回の出来事を最初から整理する
鞠莉「どうも、突発的にやっちゃったみたいね、あの子達」
ダイヤ「どういう事ですの?」
鞠莉「理由は単純だけど、背景が少し複雑かな」
果南「もったいぶらないで早く教えてってば」
鞠莉「とりあえず、あの子達は…」
彼女達は『渡辺曜親衛隊』…なのだそうで……へー
千歌「曜ちゃんすごい、親衛隊なんていたんだ」
曜「し、知らないよ!初耳だよ!」
慌てる曜ちゃんにみんなの視線が集中する
実際彼女達のグループには浦の星の生徒はいない。ではどこなのか…
鞠莉「来年か再来年にも、うちと統廃合する予定だった高校よ…」
207: 2016/10/12(水) 01:08:04.13 ID:00Wnav9a0.net
/
浦の星女学院は生徒数の減少から、近々統廃合になるという話は以前からあった
しかし今年結成された浦の星女学院スクールアイドル「Aqours」によってその話は半分は白紙になろうとしていた
鞠莉「彼女達はね、統廃合になれば曜が自分達の学校に来てくれるって、喜んでいたみたいなの」
曜「そんな………」
鞠莉「それだけじゃないわ…」
浦の星女学院の体育館で行われたファーストライブを見て、彼女達の学校にもスクールアイドルの風が吹き始めていた
だけど、統廃合になるなら来年、Aqoursが自分達の学校に来てくれると思っていた彼女達は自分達ではアイドルを始めようとはしなかった
むしろAqoursを迎え入れて全力で応援しようと思っていたほど…
しかしその思惑は外れていくことになる…
ルビィ「Aqoursは…」
善子「そう、私達はラブライブにも出場できるほどのスクールアイドルになった…」
果南「その結果来年の入学希望者数が一定数を超えたから、統廃合の話は…今のところ撤廃された」
鞠莉「そしてもう一つ…」
千歌「?」
浦の星女学院は生徒数の減少から、近々統廃合になるという話は以前からあった
しかし今年結成された浦の星女学院スクールアイドル「Aqours」によってその話は半分は白紙になろうとしていた
鞠莉「彼女達はね、統廃合になれば曜が自分達の学校に来てくれるって、喜んでいたみたいなの」
曜「そんな………」
鞠莉「それだけじゃないわ…」
浦の星女学院の体育館で行われたファーストライブを見て、彼女達の学校にもスクールアイドルの風が吹き始めていた
だけど、統廃合になるなら来年、Aqoursが自分達の学校に来てくれると思っていた彼女達は自分達ではアイドルを始めようとはしなかった
むしろAqoursを迎え入れて全力で応援しようと思っていたほど…
しかしその思惑は外れていくことになる…
ルビィ「Aqoursは…」
善子「そう、私達はラブライブにも出場できるほどのスクールアイドルになった…」
果南「その結果来年の入学希望者数が一定数を超えたから、統廃合の話は…今のところ撤廃された」
鞠莉「そしてもう一つ…」
千歌「?」
208: 2016/10/12(水) 01:09:36.51 ID:00Wnav9a0.net
/
浦の星女学院と統廃合の話があった高校も、それほど多くの生徒がいるわけではなかった
吸収合併ではなく、お互いの利益を追求したうえでの合併…つまり…
鞠莉「この先、浦の星に生徒が増えれば、少なくなる高校もあるという事よ……」
花丸「じゃあ…沼津の高校にも?」
鞠莉「いくら内浦よりは都会といっても、存在するすべての高校が順調というわけにもいかないのが現実よ」
ダイヤ「少子化問題は実際日本全国の問題ですしね…」
鞠莉「そんな状況だからこその統廃合という生存方法なのよ」
だけど、私達スクールアイドルの存在が浦の星女学院の知名度を上げたのは事実
そして学校や内浦の良いところを知ってもらって、入学したいと希望してくれる人が増えたのが現実
鞠莉「勿論、じゃあ来年すぐっていうわけじゃないけど……そうね、私達が危惧していたような状況が今の彼女達の学校事情なのかもね」
千歌「…………」
鞠莉さんの言葉にですぐにピンときた
梨子「じゃあ彼女達の目的って……」
鞠莉「Aqoursの人気を低迷させて、少しでも統廃合の話が復活する事に賭けていたんじゃないかしら?」
千歌「そ、そんな事!」
浦の星女学院と統廃合の話があった高校も、それほど多くの生徒がいるわけではなかった
吸収合併ではなく、お互いの利益を追求したうえでの合併…つまり…
鞠莉「この先、浦の星に生徒が増えれば、少なくなる高校もあるという事よ……」
花丸「じゃあ…沼津の高校にも?」
鞠莉「いくら内浦よりは都会といっても、存在するすべての高校が順調というわけにもいかないのが現実よ」
ダイヤ「少子化問題は実際日本全国の問題ですしね…」
鞠莉「そんな状況だからこその統廃合という生存方法なのよ」
だけど、私達スクールアイドルの存在が浦の星女学院の知名度を上げたのは事実
そして学校や内浦の良いところを知ってもらって、入学したいと希望してくれる人が増えたのが現実
鞠莉「勿論、じゃあ来年すぐっていうわけじゃないけど……そうね、私達が危惧していたような状況が今の彼女達の学校事情なのかもね」
千歌「…………」
鞠莉さんの言葉にですぐにピンときた
梨子「じゃあ彼女達の目的って……」
鞠莉「Aqoursの人気を低迷させて、少しでも統廃合の話が復活する事に賭けていたんじゃないかしら?」
千歌「そ、そんな事!」
209: 2016/10/12(水) 01:10:33.85 ID:00Wnav9a0.net
/
千歌ちゃんが声を荒げて悲痛な表情を見せる。千歌ちゃんだけじゃない、私にだって分かってる事…
千歌「Aqoursに……そんな力は、ない…よ…」
そう…私達Aqoursがやってきたことで自信を持って言える事は一つだけ
梨子「内浦の…浦の星女学院のすばらしいところは…」
千歌「Aqoursがいるからとかじゃ、ないんだよ……なのに…」
千歌ちゃんはきっと彼女達の取ってしまった行動に対して悲しさを感じている
千歌ちゃんだからこそ、統廃合から学校を救いたいって思いが痛いほど分かるから…でもその手段は、大間違いだった
ダイヤ「きっと、どこか歪んだとらえ方をしてしまったのですわね…」
鞠莉「曜がいるAqoursしか見てなかったのよ…あの子達は…」
曜「……………」
千歌ちゃんが声を荒げて悲痛な表情を見せる。千歌ちゃんだけじゃない、私にだって分かってる事…
千歌「Aqoursに……そんな力は、ない…よ…」
そう…私達Aqoursがやってきたことで自信を持って言える事は一つだけ
梨子「内浦の…浦の星女学院のすばらしいところは…」
千歌「Aqoursがいるからとかじゃ、ないんだよ……なのに…」
千歌ちゃんはきっと彼女達の取ってしまった行動に対して悲しさを感じている
千歌ちゃんだからこそ、統廃合から学校を救いたいって思いが痛いほど分かるから…でもその手段は、大間違いだった
ダイヤ「きっと、どこか歪んだとらえ方をしてしまったのですわね…」
鞠莉「曜がいるAqoursしか見てなかったのよ…あの子達は…」
曜「……………」
210: 2016/10/12(水) 01:26:32.49 ID:00Wnav9a0.net
/
梨子「それで曜ちゃんだけ自宅が特定されたのね…」
鞠莉「きっと近くに住んでるかもっていう情報から、暴走しちゃった子がいたのね」
善子「はっ!?もしやこの堕天使の魔城にも刺客が!!」クワッ
花丸「極めて安全地帯ずら」
善子「どー言う意味よっ!」
鞠莉「ま、そういうわけだから言っても憶測にしかならないけど、彼女達に曜やその家になにかするなんて発想、なかったのかもね」
曜「……………」
梨子「曜ちゃん?」
話のきっかけが自分の事だというのに少なからずショックを受けている曜ちゃん
きっと色んな想いがグチャグチャになって、一つも馴染んでくれなくて、整理しきれないのね
鞠莉「そんな時、一人で歩いているちかっちを見つけて、彼女達は思わず行動をおこしちゃったと」
千歌「そうなんだ……」
梨子「それで曜ちゃんだけ自宅が特定されたのね…」
鞠莉「きっと近くに住んでるかもっていう情報から、暴走しちゃった子がいたのね」
善子「はっ!?もしやこの堕天使の魔城にも刺客が!!」クワッ
花丸「極めて安全地帯ずら」
善子「どー言う意味よっ!」
鞠莉「ま、そういうわけだから言っても憶測にしかならないけど、彼女達に曜やその家になにかするなんて発想、なかったのかもね」
曜「……………」
梨子「曜ちゃん?」
話のきっかけが自分の事だというのに少なからずショックを受けている曜ちゃん
きっと色んな想いがグチャグチャになって、一つも馴染んでくれなくて、整理しきれないのね
鞠莉「そんな時、一人で歩いているちかっちを見つけて、彼女達は思わず行動をおこしちゃったと」
千歌「そうなんだ……」
211: 2016/10/12(水) 01:31:23.19 ID:00Wnav9a0.net
/
千歌「でも、どうして私なんだろう…」
鞠莉「単純よ、ちかっちがリーダーだったから……ん、これじゃちょっと繋がらない…か」
ルビィ「繋がらない?」
千歌「だってあの子達が言ってたように、私ってみんなみたいにキラキラしてないし…」
果南「千歌、あんたまだ言って……」
千歌「ううん、卑下して言ってるんじゃなくて、ちゃんとした事実として受け止めてるだけ」
それを卑下してるっていうのだけど…はぁ、この問題もまだ重くのしかかってきそう…
ダイヤ「鞠莉さんもそう思ってらっしゃるの?」
鞠莉「まさか、ちかっちのキュートなところはよ~く知ってるわよ。でも、あの子達はどういう理由で…」
曜「簡単だよ…そんなの……」
梨子「曜ちゃん?」
私達にとっては少し不思議に感じたその理由…曜ちゃんが言葉にしようとした、その時…
鞠莉「Oh~~!!!忘れてた~~~!!!」
千歌「でも、どうして私なんだろう…」
鞠莉「単純よ、ちかっちがリーダーだったから……ん、これじゃちょっと繋がらない…か」
ルビィ「繋がらない?」
千歌「だってあの子達が言ってたように、私ってみんなみたいにキラキラしてないし…」
果南「千歌、あんたまだ言って……」
千歌「ううん、卑下して言ってるんじゃなくて、ちゃんとした事実として受け止めてるだけ」
それを卑下してるっていうのだけど…はぁ、この問題もまだ重くのしかかってきそう…
ダイヤ「鞠莉さんもそう思ってらっしゃるの?」
鞠莉「まさか、ちかっちのキュートなところはよ~く知ってるわよ。でも、あの子達はどういう理由で…」
曜「簡単だよ…そんなの……」
梨子「曜ちゃん?」
私達にとっては少し不思議に感じたその理由…曜ちゃんが言葉にしようとした、その時…
鞠莉「Oh~~!!!忘れてた~~~!!!」
224: 2016/10/14(金) 00:34:29.26 ID:Uof1Hpan0.net
/
-夜。十千万旅館前
梨子「あ、帰ってきた…」
鞠莉さんが今日中にどうしてもやらなければいけない事として、千歌ちゃんと一緒に万引きに手をかした子達と警察に出向く
学校側の対応という事で一日だけ事情を聴く時間が必要と、それだけ説明して鞠莉さんは今回の事を一人で処理しようとしていた
梨子「千歌ちゃ~ん!」
千歌「梨子ちゃん、待っててくれたの?」
梨子「当たり前よ…それに、これはみんなのお願いでもあるわ」
千歌ちゃんを送ってくれた鞠莉さん家の車の運転手さんにお礼をし、千歌ちゃんはようやく解放される
警察でどういう結果になるにせよ、今日は千歌ちゃんを一人にしたくないというみんなの希望を受けて、私が代表としてここにいる
曜ちゃんも来たがってたけど、さすがに丸一日家に帰っていないのはまずいみたい。明日も学校だしね
千歌「そうなんだ…ありがとう」
昨日までの千歌ちゃんとは全然違う笑顔がそこにはあった……あったけれど…
梨子「とりあえず家の人に言ってこないと」
千歌「うん…」
梨子「あ、それと私今日千歌ちゃんの部屋に泊まるから」
千歌「えっ?」
梨子「もう志満さんにも言ってあるから、よろしくね」
千歌「ホント梨子ちゃん、強引なんだから」
-夜。十千万旅館前
梨子「あ、帰ってきた…」
鞠莉さんが今日中にどうしてもやらなければいけない事として、千歌ちゃんと一緒に万引きに手をかした子達と警察に出向く
学校側の対応という事で一日だけ事情を聴く時間が必要と、それだけ説明して鞠莉さんは今回の事を一人で処理しようとしていた
梨子「千歌ちゃ~ん!」
千歌「梨子ちゃん、待っててくれたの?」
梨子「当たり前よ…それに、これはみんなのお願いでもあるわ」
千歌ちゃんを送ってくれた鞠莉さん家の車の運転手さんにお礼をし、千歌ちゃんはようやく解放される
警察でどういう結果になるにせよ、今日は千歌ちゃんを一人にしたくないというみんなの希望を受けて、私が代表としてここにいる
曜ちゃんも来たがってたけど、さすがに丸一日家に帰っていないのはまずいみたい。明日も学校だしね
千歌「そうなんだ…ありがとう」
昨日までの千歌ちゃんとは全然違う笑顔がそこにはあった……あったけれど…
梨子「とりあえず家の人に言ってこないと」
千歌「うん…」
梨子「あ、それと私今日千歌ちゃんの部屋に泊まるから」
千歌「えっ?」
梨子「もう志満さんにも言ってあるから、よろしくね」
千歌「ホント梨子ちゃん、強引なんだから」
225: 2016/10/14(金) 00:36:15.90 ID:Uof1Hpan0.net
/
千歌ちゃんの話によると、鞠莉さんは彼女達『渡辺曜親衛隊』と共に警察に出向き、事の経緯を説明したみたい
彼女達からすれば一人を数人で恐喝し、脅すような形で犯罪に手を染めさせたという事が公になる
自業自得とはいえきっと嫌がる子もでてくるだろうし、あれだけの人数だ、仲間内で仕方なく付き合ってた子もいるかもしれない
それでもやったことの事実は重く受け止める必要がある
千歌「でも鞠莉ちゃんね、警察の担当の人にも、私が万引きした本屋さんの店長さんにも頭を下げてた」
梨子「鞠莉さんが……?」
千歌「うん…今回の事、必氏に頭を下げて、私だけじゃなくて、あの子達の事も許してくださいって」
理事長として……学校を想う同じ生徒として……か
千歌「私には、全部任せておきなさいって言ってたけど…鞠莉ちゃん、けっこう無茶してるんじゃないかなって…」
梨子「どういう事?」
千歌「鞠莉ちゃん明日は学校休むからみんなによろしくって。なんか、向こうの学校の理事長さんに挨拶にいくって…」
向こうというのは、『渡辺…』面倒だから親衛隊の子達の学校ということね
梨子「親衛隊の子達は?」
千歌「警察と本屋さんまでは一緒にいたんだけど、そこから先は…鞠莉ちゃんが家に帰りなさいって…」
鞠莉さん、今回の出来事の終着点をどういう風に描いているのかな…
千歌「ねぇ……梨子ちゃん…」
梨子「ん?」
千歌「Aqours…ホントになくなっちゃうのかな…?」
千歌ちゃんの話によると、鞠莉さんは彼女達『渡辺曜親衛隊』と共に警察に出向き、事の経緯を説明したみたい
彼女達からすれば一人を数人で恐喝し、脅すような形で犯罪に手を染めさせたという事が公になる
自業自得とはいえきっと嫌がる子もでてくるだろうし、あれだけの人数だ、仲間内で仕方なく付き合ってた子もいるかもしれない
それでもやったことの事実は重く受け止める必要がある
千歌「でも鞠莉ちゃんね、警察の担当の人にも、私が万引きした本屋さんの店長さんにも頭を下げてた」
梨子「鞠莉さんが……?」
千歌「うん…今回の事、必氏に頭を下げて、私だけじゃなくて、あの子達の事も許してくださいって」
理事長として……学校を想う同じ生徒として……か
千歌「私には、全部任せておきなさいって言ってたけど…鞠莉ちゃん、けっこう無茶してるんじゃないかなって…」
梨子「どういう事?」
千歌「鞠莉ちゃん明日は学校休むからみんなによろしくって。なんか、向こうの学校の理事長さんに挨拶にいくって…」
向こうというのは、『渡辺…』面倒だから親衛隊の子達の学校ということね
梨子「親衛隊の子達は?」
千歌「警察と本屋さんまでは一緒にいたんだけど、そこから先は…鞠莉ちゃんが家に帰りなさいって…」
鞠莉さん、今回の出来事の終着点をどういう風に描いているのかな…
千歌「ねぇ……梨子ちゃん…」
梨子「ん?」
千歌「Aqours…ホントになくなっちゃうのかな…?」
226: 2016/10/14(金) 00:42:37.06 ID:Uof1Hpan0.net
/
-夜。千歌の部屋
梨子「そうね…きっとみんなそうだと思うわ…」
花丸『梨子ちゃんも同じで嬉しいずら』
梨子「きっと大丈夫よ……」
千歌ちゃん家のお風呂(という名の温泉)に入らせてもらう。今は千歌ちゃんが入っている
その間に今日の出来事を話したいと電話があった花丸ちゃんとお話し中
花丸ちゃんも少し前にルビィちゃんに相談していた事があったというのには少し驚いたけど
花丸『オラの話が千歌ちゃんの気持ちを少しでも軽くできるなら、それでいいけど…』
梨子「ふふ、ホント変なところで似ているのかもね、私達」
千歌「梨子ちゃん、おまたせー」
梨子「それじゃまた明日ね、おやすみなさい」
千歌「あ、ゴメン電話中だった?」
梨子「ううん、今終わったところだから平気よ」
今日はもう色々ありすぎて疲れたのか、ちょっと早いけどもう寝ようかという話になった
だけど私は千歌ちゃんに話したいことがある。ホントは話したい事はたくさんあるけれど、
今の千歌ちゃんにちゃんと伝えたい
千歌「梨子ちゃん、お布団がいい?それともあの鮫のハンモックがいい?」
梨子「んー、私は千歌ちゃんと一緒がいいかな?」
-夜。千歌の部屋
梨子「そうね…きっとみんなそうだと思うわ…」
花丸『梨子ちゃんも同じで嬉しいずら』
梨子「きっと大丈夫よ……」
千歌ちゃん家のお風呂(という名の温泉)に入らせてもらう。今は千歌ちゃんが入っている
その間に今日の出来事を話したいと電話があった花丸ちゃんとお話し中
花丸ちゃんも少し前にルビィちゃんに相談していた事があったというのには少し驚いたけど
花丸『オラの話が千歌ちゃんの気持ちを少しでも軽くできるなら、それでいいけど…』
梨子「ふふ、ホント変なところで似ているのかもね、私達」
千歌「梨子ちゃん、おまたせー」
梨子「それじゃまた明日ね、おやすみなさい」
千歌「あ、ゴメン電話中だった?」
梨子「ううん、今終わったところだから平気よ」
今日はもう色々ありすぎて疲れたのか、ちょっと早いけどもう寝ようかという話になった
だけど私は千歌ちゃんに話したいことがある。ホントは話したい事はたくさんあるけれど、
今の千歌ちゃんにちゃんと伝えたい
千歌「梨子ちゃん、お布団がいい?それともあの鮫のハンモックがいい?」
梨子「んー、私は千歌ちゃんと一緒がいいかな?」
227: 2016/10/14(金) 00:44:10.18 ID:Uof1Hpan0.net
/
昨日は曜ちゃんと一緒に寝て、今日は千歌ちゃんと一緒に寝ることにちょっと不思議な感じを覚える
千歌「や、やっぱりちょっと狭いね…」
梨子「んーん、平気。ごめんね無理やりで」
千歌「私は全然…ちょっと……嬉しいし…」
梨子「そうなの?」
千歌「最近ずっと…みんなの顔ちゃんと見れてなかった気がして……寂しかったのかな…」
千歌ちゃんはずっと一人で、あれだけの事を抱え込んで、思い悩んでいたんだ
誰にも助けを求められず、苦しんだ数日間……辛かったよね…
梨子「ねえ千歌ちゃん…」
千歌「なにー?」
梨子「頭、撫でていい?」
千歌「えっな、なんで?」
梨子「千歌ちゃんが可愛いからっ」サッ
千歌「ちょ、梨子ちゃん………もう…」
梨子「ふふ…」ナデナデ
昨日は曜ちゃんと一緒に寝て、今日は千歌ちゃんと一緒に寝ることにちょっと不思議な感じを覚える
千歌「や、やっぱりちょっと狭いね…」
梨子「んーん、平気。ごめんね無理やりで」
千歌「私は全然…ちょっと……嬉しいし…」
梨子「そうなの?」
千歌「最近ずっと…みんなの顔ちゃんと見れてなかった気がして……寂しかったのかな…」
千歌ちゃんはずっと一人で、あれだけの事を抱え込んで、思い悩んでいたんだ
誰にも助けを求められず、苦しんだ数日間……辛かったよね…
梨子「ねえ千歌ちゃん…」
千歌「なにー?」
梨子「頭、撫でていい?」
千歌「えっな、なんで?」
梨子「千歌ちゃんが可愛いからっ」サッ
千歌「ちょ、梨子ちゃん………もう…」
梨子「ふふ…」ナデナデ
228: 2016/10/14(金) 00:45:18.01 ID:Uof1Hpan0.net
/
梨子「ごめんね千歌ちゃん……」ナデナデ
千歌「ん、んん……今度はなに?」
梨子「気づいてあげられなくて…」ワシワシ
千歌「…………」
梨子「一人で……大変だったよね…」サスサス
千歌「ううん、梨子ちゃん達はすぐに私が悩んでるって気づいてくれたよ。私がもっと強い気持ちで…いられたら」
千歌ちゃんはやっぱり自分を責める。これが千歌ちゃんなりの優しさだというのは東京でのライブの件で十分知っていたつもりだったのに…
でも、抱えすぎて潰れそうになっちゃって…傷ついても自分じゃない誰かの事を考えてあげられる千歌ちゃんの優しさは…私は大好きなんだよ
梨子「…………」ナデナデ
千歌「って、もうっ梨子ちゃん聞いてるの?」
梨子「聞いてるよ、千~歌ちゃんっ」ナデナデサスサスワシワシ
千歌「ん~いつまで撫でてるのっ!」バッ
怒られちゃった…ちょっとやりすぎちゃったかな
だけど千歌ちゃんが笑ってくれているなら、今は…いいかな
梨子「ごめんね千歌ちゃん……」ナデナデ
千歌「ん、んん……今度はなに?」
梨子「気づいてあげられなくて…」ワシワシ
千歌「…………」
梨子「一人で……大変だったよね…」サスサス
千歌「ううん、梨子ちゃん達はすぐに私が悩んでるって気づいてくれたよ。私がもっと強い気持ちで…いられたら」
千歌ちゃんはやっぱり自分を責める。これが千歌ちゃんなりの優しさだというのは東京でのライブの件で十分知っていたつもりだったのに…
でも、抱えすぎて潰れそうになっちゃって…傷ついても自分じゃない誰かの事を考えてあげられる千歌ちゃんの優しさは…私は大好きなんだよ
梨子「…………」ナデナデ
千歌「って、もうっ梨子ちゃん聞いてるの?」
梨子「聞いてるよ、千~歌ちゃんっ」ナデナデサスサスワシワシ
千歌「ん~いつまで撫でてるのっ!」バッ
怒られちゃった…ちょっとやりすぎちゃったかな
だけど千歌ちゃんが笑ってくれているなら、今は…いいかな
229: 2016/10/14(金) 00:46:32.71 ID:Uof1Hpan0.net
/
梨子「ねえ千歌ちゃん、聞いてもいい?」
千歌「今度はなにー?」ムスッ
あら、ちょっと可愛がりすぎた……でも、ちゃんと聞かないと
梨子「明日の放課後、前に話してた新しいダンスの振付、ちゃんとやりたいのだけど…」
千歌「え………でも…」
梨子「Aqoursがどうなるかは正直わからない…だけど、私はやりたい。やめたくない」
千歌「……………」
梨子「千歌ちゃんは、やりたい?それとも……」
千歌「そりゃ…やりたいよ!でも……」
千歌ちゃんの心はまだ晴れることはない…事実として受け止めるといった千歌ちゃん…
だけどそれが原因で、千歌ちゃんは前に進む事ができなくなってしまった
私に…伝えられるかな……
千歌「あの振付は……センターに…華がないとさ…だから…」
梨子「じゃあ千歌ちゃんがいいな、私は」
千歌「梨子ちゃん……ダメだよ、私じゃ…」
梨子「ねえ千歌ちゃん、聞いてもいい?」
千歌「今度はなにー?」ムスッ
あら、ちょっと可愛がりすぎた……でも、ちゃんと聞かないと
梨子「明日の放課後、前に話してた新しいダンスの振付、ちゃんとやりたいのだけど…」
千歌「え………でも…」
梨子「Aqoursがどうなるかは正直わからない…だけど、私はやりたい。やめたくない」
千歌「……………」
梨子「千歌ちゃんは、やりたい?それとも……」
千歌「そりゃ…やりたいよ!でも……」
千歌ちゃんの心はまだ晴れることはない…事実として受け止めるといった千歌ちゃん…
だけどそれが原因で、千歌ちゃんは前に進む事ができなくなってしまった
私に…伝えられるかな……
千歌「あの振付は……センターに…華がないとさ…だから…」
梨子「じゃあ千歌ちゃんがいいな、私は」
千歌「梨子ちゃん……ダメだよ、私じゃ…」
230: 2016/10/14(金) 00:47:42.77 ID:Uof1Hpan0.net
/
千歌「梨子ちゃんも見たでしょ、あの掲示板…」
『高海千歌アンチスレ』今思い出しても腹が立ってくる…あんなの、気にしなくてもいいのに…
千歌「気にする、しないとかじゃなくてね、私がアイドルを続けることによって嫌な思いをする人達がいるんだよ…」
梨子「千歌ちゃん、それはちがっ」
千歌「Aqoursが嫌われるのは……嫌なんだよ……」
あぁ、そっか……曜ちゃんの気持ち、こういうザワついたものだったんだ…
梨子「千歌ちゃんの、そういうところ…ホント可愛くないね…」ハァ…
千歌「しょうがないよ……」
千歌「梨子ちゃんも見たでしょ、あの掲示板…」
『高海千歌アンチスレ』今思い出しても腹が立ってくる…あんなの、気にしなくてもいいのに…
千歌「気にする、しないとかじゃなくてね、私がアイドルを続けることによって嫌な思いをする人達がいるんだよ…」
梨子「千歌ちゃん、それはちがっ」
千歌「Aqoursが嫌われるのは……嫌なんだよ……」
あぁ、そっか……曜ちゃんの気持ち、こういうザワついたものだったんだ…
梨子「千歌ちゃんの、そういうところ…ホント可愛くないね…」ハァ…
千歌「しょうがないよ……」
231: 2016/10/14(金) 00:49:08.50 ID:Uof1Hpan0.net
/
違う……違う違う…何言ってるの私は……これじゃ曜ちゃんの時と同じ
イライラするとかそういう感情以上に、悲しさで胸が締め付けられる…なんで千歌ちゃん自身にそれが伝えられないの?
どうして…千歌ちゃんが悲しまないといけないの……
梨子「違うのっ!」ガバ
千歌「り、梨子ちゃん…?」
梨子「千歌ちゃんは可愛いの!私達ずっと言ってるじゃない!」
千歌「あの…梨子ちゃ…」
梨子「そんなどこの誰が言ったかもわからないような言葉より、私達の言葉を…信じてよ……」
悲しいよ……私達のリーダーが…千歌ちゃんが知らない誰かに傷つけられて、私達がそれをどうにもできないなんて!
なんでわかんないのよ、千歌ちゃんは可愛いよ、キラキラしてるよ、なのに、なんであんな言葉が千歌ちゃんに浴びせられないといけないの!
梨子「私は…Aqoursのリーダーは千歌ちゃんじゃなきゃ嫌だし、みんなだってそう…だからAqoursは結果を残してこれたんだって、言い切れる」
千歌「……………」
梨子「それなのに…千歌ちゃんがそんなんじゃ…私達なんて言えばいいのよ……なんで私達の言葉は千歌ちゃんを元気にできないの!?」
ずっと言ってきた私達の言葉…なんとなしに会話する時でも、隅にいつもあった言葉なのに…決してノリやお世辞なんかで口にしないよ
千歌「……………」
違う……違う違う…何言ってるの私は……これじゃ曜ちゃんの時と同じ
イライラするとかそういう感情以上に、悲しさで胸が締め付けられる…なんで千歌ちゃん自身にそれが伝えられないの?
どうして…千歌ちゃんが悲しまないといけないの……
梨子「違うのっ!」ガバ
千歌「り、梨子ちゃん…?」
梨子「千歌ちゃんは可愛いの!私達ずっと言ってるじゃない!」
千歌「あの…梨子ちゃ…」
梨子「そんなどこの誰が言ったかもわからないような言葉より、私達の言葉を…信じてよ……」
悲しいよ……私達のリーダーが…千歌ちゃんが知らない誰かに傷つけられて、私達がそれをどうにもできないなんて!
なんでわかんないのよ、千歌ちゃんは可愛いよ、キラキラしてるよ、なのに、なんであんな言葉が千歌ちゃんに浴びせられないといけないの!
梨子「私は…Aqoursのリーダーは千歌ちゃんじゃなきゃ嫌だし、みんなだってそう…だからAqoursは結果を残してこれたんだって、言い切れる」
千歌「……………」
梨子「それなのに…千歌ちゃんがそんなんじゃ…私達なんて言えばいいのよ……なんで私達の言葉は千歌ちゃんを元気にできないの!?」
ずっと言ってきた私達の言葉…なんとなしに会話する時でも、隅にいつもあった言葉なのに…決してノリやお世辞なんかで口にしないよ
千歌「……………」
232: 2016/10/14(金) 01:00:09.71 ID:Uof1Hpan0.net
/
千歌「ごめん………梨子ちゃん……」
梨子「あ、謝らないで……そんなつもりじゃ……」
素直な想いを伝えたいのに、伝わらない……いや、伝わっているけど、それ以上にやっぱり……
ぅぅ…またミスしちゃいそうで…怖い…
千歌「でもね、私もそうだって思う部分もあるの…」
梨子「………え?」
千歌ちゃんも上半身を起こし、私達はベッドの上に並んで座る
千歌「練習の時、ライブの時、一緒に歌って踊って、隣に並んでいる時、いつも感じてた」
月明りに照らされる千歌ちゃんの表情は…優しく微笑んでいた……
千歌「みんなキラキラ輝いてて、本当にいい笑顔なんだ…これは私自身が感じた正直の気持ちだから…」
梨子「それならっ……」
そうだ、千歌ちゃんと同じようにこれを悩んでいたのが花丸ちゃん…そして見つけた答えが…
梨子「それなら、みんな同じよ…」
千歌「同じ?」
梨子「じつはさっき電話してたの、花丸ちゃんだったんだけど…」
千歌「ごめん………梨子ちゃん……」
梨子「あ、謝らないで……そんなつもりじゃ……」
素直な想いを伝えたいのに、伝わらない……いや、伝わっているけど、それ以上にやっぱり……
ぅぅ…またミスしちゃいそうで…怖い…
千歌「でもね、私もそうだって思う部分もあるの…」
梨子「………え?」
千歌ちゃんも上半身を起こし、私達はベッドの上に並んで座る
千歌「練習の時、ライブの時、一緒に歌って踊って、隣に並んでいる時、いつも感じてた」
月明りに照らされる千歌ちゃんの表情は…優しく微笑んでいた……
千歌「みんなキラキラ輝いてて、本当にいい笑顔なんだ…これは私自身が感じた正直の気持ちだから…」
梨子「それならっ……」
そうだ、千歌ちゃんと同じようにこれを悩んでいたのが花丸ちゃん…そして見つけた答えが…
梨子「それなら、みんな同じよ…」
千歌「同じ?」
梨子「じつはさっき電話してたの、花丸ちゃんだったんだけど…」
233: 2016/10/14(金) 01:02:23.35 ID:Uof1Hpan0.net
/
自分には向いていない…アイドルなんてなれっこない…そう思い、そう決めつけていた花丸ちゃん
それは親友であるルビィちゃんの一言で、前向きに進む姿勢へと変わっていく
だけどライブの最中にも感じることがあった
梨子「みんな、自分と違っていい笑顔だなって」
千歌「え、花丸ちゃんが?」
梨子「千歌ちゃんからすれば、そんなの花丸ちゃんもだよって言うでしょ?」
千歌「もちろん!だって花丸ちゃんは……あっ…!」
梨子「そうよ、今の千歌ちゃんと同じような気持ちでいた…みんな自分よりキラキラしてるって…もちろん、千歌ちゃんも」
そうして、本当に自分はスクールアイドルとしてやれているのか?ただ一緒になって歌って踊ってるだけで、なにもできていないんじゃ?
そんな考えがまとわりつき始めた頃、花丸ちゃんはルビィちゃんに相談した
千歌「そ、それで…?」
梨子「ルビィちゃんは受け売りだけどって、あるアイドルの格言を口にしたそうよ」
『アイドルは笑顔を見せる仕事じゃない。笑顔にさせる仕事だよって』
千歌「笑顔に…させる……」
梨子「まぁ仕事っていうのはアイドルを本業でやっている人だからこその言葉だと思うけど、私はコレ、大事なことだと思うよ?」
無理に元気を押し付けるんじゃなく、自然と笑顔になって、元気をもらってがんばろうって気持ちにさせるのがアイドル
きっとその言葉を言った人も信じて、そうあろうとしたと思う
千歌「それで…花丸ちゃんは……」
梨子「ルビィちゃんはその言葉とともに、これって私達も同じだよって言ったの。そうしたら…」コホン
千歌「うんうん……」
梨子「ライブ中に自分の顔なんて見れないずら~」ズラー
千歌「…………」
梨子「…………」
は、はずした;
自分には向いていない…アイドルなんてなれっこない…そう思い、そう決めつけていた花丸ちゃん
それは親友であるルビィちゃんの一言で、前向きに進む姿勢へと変わっていく
だけどライブの最中にも感じることがあった
梨子「みんな、自分と違っていい笑顔だなって」
千歌「え、花丸ちゃんが?」
梨子「千歌ちゃんからすれば、そんなの花丸ちゃんもだよって言うでしょ?」
千歌「もちろん!だって花丸ちゃんは……あっ…!」
梨子「そうよ、今の千歌ちゃんと同じような気持ちでいた…みんな自分よりキラキラしてるって…もちろん、千歌ちゃんも」
そうして、本当に自分はスクールアイドルとしてやれているのか?ただ一緒になって歌って踊ってるだけで、なにもできていないんじゃ?
そんな考えがまとわりつき始めた頃、花丸ちゃんはルビィちゃんに相談した
千歌「そ、それで…?」
梨子「ルビィちゃんは受け売りだけどって、あるアイドルの格言を口にしたそうよ」
『アイドルは笑顔を見せる仕事じゃない。笑顔にさせる仕事だよって』
千歌「笑顔に…させる……」
梨子「まぁ仕事っていうのはアイドルを本業でやっている人だからこその言葉だと思うけど、私はコレ、大事なことだと思うよ?」
無理に元気を押し付けるんじゃなく、自然と笑顔になって、元気をもらってがんばろうって気持ちにさせるのがアイドル
きっとその言葉を言った人も信じて、そうあろうとしたと思う
千歌「それで…花丸ちゃんは……」
梨子「ルビィちゃんはその言葉とともに、これって私達も同じだよって言ったの。そうしたら…」コホン
千歌「うんうん……」
梨子「ライブ中に自分の顔なんて見れないずら~」ズラー
千歌「…………」
梨子「…………」
は、はずした;
234: 2016/10/14(金) 01:04:03.38 ID:Uof1Hpan0.net
/
千歌「えっと、つまりどういうこと?」
梨子「だ、だからねっ…」
今のモノマネはなかったことにしとこう…
梨子「千歌ちゃんは、ライブ中でもみんなの笑顔に元気をもらえるでしょ?」
千歌「うんっ、それはいつも思っていることだよ。みんなとってもキラキラしてて、楽しそうで!」
梨子「ほら、もう答えてるじゃない」クスッ
千歌「へ…?」
梨子「千歌ちゃんとライブ中で視線が重なるときとか、私いつもいい笑顔していると思うの」
自分で言うのも恥ずかしいけれど、これは千歌ちゃんに対する気持ちを表したものだから…
千歌「うん、梨子ちゃんもいつもステキな笑顔だよ!」
梨子「それは千歌ちゃんが私を笑顔にしてくれるからよ?」
千歌ちゃんだけじゃない、きっとみんながみんな、それぞれがんばる姿を、すぐ傍で応援したくなる。一緒に笑顔になれるんだ
それが私達Aqoursの魅力なんだと花丸ちゃんは気が付いた。そしていつも傍で笑顔でいる仲間の顔が、自分の顔なんだって思えた
梨子「私が笑顔で千歌ちゃんを見ているとき、千歌ちゃんもとてもいい笑顔で私を見てくれている。一緒にがんばろうって気にさせてくれる」
その波状効果ともいうべき連鎖がステージ上に広がって、見てくれているすべてのお客さんにも伝わる
それが私が思う、Aqoursが輝くっていう瞬間なの!
千歌「……………」
千歌「えっと、つまりどういうこと?」
梨子「だ、だからねっ…」
今のモノマネはなかったことにしとこう…
梨子「千歌ちゃんは、ライブ中でもみんなの笑顔に元気をもらえるでしょ?」
千歌「うんっ、それはいつも思っていることだよ。みんなとってもキラキラしてて、楽しそうで!」
梨子「ほら、もう答えてるじゃない」クスッ
千歌「へ…?」
梨子「千歌ちゃんとライブ中で視線が重なるときとか、私いつもいい笑顔していると思うの」
自分で言うのも恥ずかしいけれど、これは千歌ちゃんに対する気持ちを表したものだから…
千歌「うん、梨子ちゃんもいつもステキな笑顔だよ!」
梨子「それは千歌ちゃんが私を笑顔にしてくれるからよ?」
千歌ちゃんだけじゃない、きっとみんながみんな、それぞれがんばる姿を、すぐ傍で応援したくなる。一緒に笑顔になれるんだ
それが私達Aqoursの魅力なんだと花丸ちゃんは気が付いた。そしていつも傍で笑顔でいる仲間の顔が、自分の顔なんだって思えた
梨子「私が笑顔で千歌ちゃんを見ているとき、千歌ちゃんもとてもいい笑顔で私を見てくれている。一緒にがんばろうって気にさせてくれる」
その波状効果ともいうべき連鎖がステージ上に広がって、見てくれているすべてのお客さんにも伝わる
それが私が思う、Aqoursが輝くっていう瞬間なの!
千歌「……………」
235: 2016/10/14(金) 01:05:20.40 ID:Uof1Hpan0.net
/
千歌「私………がんばっても…いいのかな…?」
梨子「千歌ちゃんががんばらないと、私達も進めないんだよ?」
千歌「でも…私の事が嫌いな人に…なんて…」
個人的にはそんなの気にするなっていいたい気持ちなんだけど、それができないのが千歌ちゃんなのよね
梨子「うーん……あっ」
そういえばこの件に関して善子ちゃんが何か言ってたような…?
梨子「明日善子ちゃんに聞いて見よっ」
千歌「善子ちゃんに?なにを…?」
梨子「その掲示板の事について何か言ってたから、もしかしたら千歌ちゃんの悩みも解決してくれるかも?」
千歌「そ、そうなのかな……」
正直ダイヤさんでもスレの存在にまいってしまうほどのあの内容。大丈夫なのかな、善子ちゃん…
梨子「と、とりあえず今日はもう寝よ?」
千歌「そうだね……ん、明日みんなに私の気持ち、ちゃんと伝えるよ…」
梨子「うん…それに、Aqoursもきっと大丈夫だと私は信じてるよ」
千歌「………ありがとっ」
梨子「ん、おやすみ…千歌ちゃん……」トス
千歌「おやすみ、梨子ちゃんっ」スッ
千歌「あ、ところでさっきのって花丸ちゃんのマネ?」ガバ
梨子「ホント蒸し返すの好きね……」イラリ
千歌「私………がんばっても…いいのかな…?」
梨子「千歌ちゃんががんばらないと、私達も進めないんだよ?」
千歌「でも…私の事が嫌いな人に…なんて…」
個人的にはそんなの気にするなっていいたい気持ちなんだけど、それができないのが千歌ちゃんなのよね
梨子「うーん……あっ」
そういえばこの件に関して善子ちゃんが何か言ってたような…?
梨子「明日善子ちゃんに聞いて見よっ」
千歌「善子ちゃんに?なにを…?」
梨子「その掲示板の事について何か言ってたから、もしかしたら千歌ちゃんの悩みも解決してくれるかも?」
千歌「そ、そうなのかな……」
正直ダイヤさんでもスレの存在にまいってしまうほどのあの内容。大丈夫なのかな、善子ちゃん…
梨子「と、とりあえず今日はもう寝よ?」
千歌「そうだね……ん、明日みんなに私の気持ち、ちゃんと伝えるよ…」
梨子「うん…それに、Aqoursもきっと大丈夫だと私は信じてるよ」
千歌「………ありがとっ」
梨子「ん、おやすみ…千歌ちゃん……」トス
千歌「おやすみ、梨子ちゃんっ」スッ
千歌「あ、ところでさっきのって花丸ちゃんのマネ?」ガバ
梨子「ホント蒸し返すの好きね……」イラリ
236: 2016/10/14(金) 01:11:40.99 ID:Uof1Hpan0.net
/
-朝。バス停
曜「あ、千歌ちゃ~ん!」ブンブン
千歌「曜ちゃん、おはよー!」ダッ
以前はこの時間に乗るバスでいつも一緒だった私達が、今日ひさしぶりに顔を合わせる
曜ちゃんも昨日、色んなことがありすぎて、落ち着かない夜だったと思う
きっと色々思い悩んだ結果早めのバスに乗ってここで待ってたんだね
そして今、千歌ちゃんが笑顔でいられることに心の底から喜んでいる曜ちゃん
曜ちゃんももう大丈夫なのかな…?
曜「梨子ちゃん…」
梨子「ん?」
曜「ありがと…」
梨子「ん、いいよ」
千歌「二人とも、バスいっちゃうよ~?」
曜「わかってるよ~」
-朝。バス停
曜「あ、千歌ちゃ~ん!」ブンブン
千歌「曜ちゃん、おはよー!」ダッ
以前はこの時間に乗るバスでいつも一緒だった私達が、今日ひさしぶりに顔を合わせる
曜ちゃんも昨日、色んなことがありすぎて、落ち着かない夜だったと思う
きっと色々思い悩んだ結果早めのバスに乗ってここで待ってたんだね
そして今、千歌ちゃんが笑顔でいられることに心の底から喜んでいる曜ちゃん
曜ちゃんももう大丈夫なのかな…?
曜「梨子ちゃん…」
梨子「ん?」
曜「ありがと…」
梨子「ん、いいよ」
千歌「二人とも、バスいっちゃうよ~?」
曜「わかってるよ~」
237: 2016/10/14(金) 01:12:53.22 ID:Uof1Hpan0.net
/
-浦の星女学院 校門前
ルビィ「あっ、千歌ちゃ~~ん!!」
花丸「おはようずら~~」
善子「ようやくご到着ね」
千歌「あれ、みんな……」
果南「おはよっ、千歌」
ダイヤ「おはようございます、千歌さん」
そこにはみんなが待っていた。鞠莉さんは千歌ちゃんが言っていたように、今もAqoursのために行動しているためいなかったけど、
その結果を私達は信じて待つことにしたから
曜「みんな考える事はおんなじだね」
梨子「曜ちゃんもね」
千歌ちゃんが笑顔でいること。今まで当たり前にしていたことがこんなに大切なんだっていうのを、私達は今回嫌というほど思い知った
そういう部分でも千歌ちゃんは私達のリーダーであり、Aqoursの中心なんだね
-浦の星女学院 校門前
ルビィ「あっ、千歌ちゃ~~ん!!」
花丸「おはようずら~~」
善子「ようやくご到着ね」
千歌「あれ、みんな……」
果南「おはよっ、千歌」
ダイヤ「おはようございます、千歌さん」
そこにはみんなが待っていた。鞠莉さんは千歌ちゃんが言っていたように、今もAqoursのために行動しているためいなかったけど、
その結果を私達は信じて待つことにしたから
曜「みんな考える事はおんなじだね」
梨子「曜ちゃんもね」
千歌ちゃんが笑顔でいること。今まで当たり前にしていたことがこんなに大切なんだっていうのを、私達は今回嫌というほど思い知った
そういう部分でも千歌ちゃんは私達のリーダーであり、Aqoursの中心なんだね
238: 2016/10/14(金) 01:14:04.69 ID:Uof1Hpan0.net
/
千歌「あ、あの……」
みんなを前にして一度俯いた千歌ちゃんが私達から距離を取る
そして深々と頭を下げた
曜「千歌ちゃん……」
千歌「みんなごめんなさい、ほんとに…いっぱい迷惑かけましたっ!」
ルビィ「そんな、迷惑なんて…」
千歌「ううん、私が一人で抱えこんで、ズルズルと流されたからこんな大事になっちゃったの」
花丸「それは、千歌ちゃんも大変だったから…」
千歌「そうかもしれないけど、問題がAqoursに関わる事を、私一人でどうこうするべきじゃなかったと思う」
曜「千歌ちゃん…」
千歌「私はもっとみんなに頼るべきだった…ホントにごめんなさい」
千歌ちゃんは謝罪する。この場で千歌ちゃんを非難するような声は出なかったけど、千歌ちゃんの意思を否定する声も出なかった
しかしこれらを受け入れて、すべてを乗り越えて笑い合うにはまだ早い……私達はその時を待った
梨子「鞠莉さん……」
千歌「あ、あの……」
みんなを前にして一度俯いた千歌ちゃんが私達から距離を取る
そして深々と頭を下げた
曜「千歌ちゃん……」
千歌「みんなごめんなさい、ほんとに…いっぱい迷惑かけましたっ!」
ルビィ「そんな、迷惑なんて…」
千歌「ううん、私が一人で抱えこんで、ズルズルと流されたからこんな大事になっちゃったの」
花丸「それは、千歌ちゃんも大変だったから…」
千歌「そうかもしれないけど、問題がAqoursに関わる事を、私一人でどうこうするべきじゃなかったと思う」
曜「千歌ちゃん…」
千歌「私はもっとみんなに頼るべきだった…ホントにごめんなさい」
千歌ちゃんは謝罪する。この場で千歌ちゃんを非難するような声は出なかったけど、千歌ちゃんの意思を否定する声も出なかった
しかしこれらを受け入れて、すべてを乗り越えて笑い合うにはまだ早い……私達はその時を待った
梨子「鞠莉さん……」
239: 2016/10/14(金) 01:15:32.76 ID:Uof1Hpan0.net
/
-放課後 スクールアイドル部部室
鞠莉「終わったわよ~♪」
梨子「早っ!」
曜「軽っ!」
学校を休んでいた鞠莉さんが放課後に部室に現れ、開口一番これである…
ダイヤ「鞠莉さんっ!日中に連絡すると仰っていたのに…あなたって人はぁ…!」
鞠莉「いやー、もうほんっと疲れたわぁ」
鞠莉さんは今日一日生徒ではなく、理事長として行動していたのか、浦の星の制服ではなく黒のスーツ姿
ルビィ「鞠莉ちゃんカッコイイ……」
善子「ものすごい魔力を感じる…まさか、黒魔術の法衣!?」
花丸「違うずら」ペシ
果南「お疲れ、鞠莉」
鞠莉「ほんともー大変だったんだから。というわけで、果南~ハグ~」ワキワキ
ダイヤ「それより、先に説明してください!」
千歌「あ、あのっ!!」
-放課後 スクールアイドル部部室
鞠莉「終わったわよ~♪」
梨子「早っ!」
曜「軽っ!」
学校を休んでいた鞠莉さんが放課後に部室に現れ、開口一番これである…
ダイヤ「鞠莉さんっ!日中に連絡すると仰っていたのに…あなたって人はぁ…!」
鞠莉「いやー、もうほんっと疲れたわぁ」
鞠莉さんは今日一日生徒ではなく、理事長として行動していたのか、浦の星の制服ではなく黒のスーツ姿
ルビィ「鞠莉ちゃんカッコイイ……」
善子「ものすごい魔力を感じる…まさか、黒魔術の法衣!?」
花丸「違うずら」ペシ
果南「お疲れ、鞠莉」
鞠莉「ほんともー大変だったんだから。というわけで、果南~ハグ~」ワキワキ
ダイヤ「それより、先に説明してください!」
千歌「あ、あのっ!!」
240: 2016/10/14(金) 01:16:20.80 ID:Uof1Hpan0.net
/
鞠莉「お、ちかっち元気になったのね~、よかったよかった」ポンポン
千歌「鞠莉ちゃん、もうっ…ちゃんと聞いて!」
鞠莉「ん…どうしたの?」
千歌ちゃんが鞠莉さんに詰め寄る。それはみんなが聞きたかった事…ちゃんと、言葉にして欲しいから
千歌「あ、あの……Aqoursは……続けても、いいの?」
その問いかけに部室内が静まり返る。あの明るい態度の鞠莉さんだったからみんなどこか楽観的に捉えたかもしれない
鞠莉「ちかっち……」
だからその表情が曇るのを見て、誰もが息を呑む……そんな、まさか……!?
ダイヤ「ま、鞠莉さん……」
善子「そんな…嘘でしょ?」
鞠莉「お、ちかっち元気になったのね~、よかったよかった」ポンポン
千歌「鞠莉ちゃん、もうっ…ちゃんと聞いて!」
鞠莉「ん…どうしたの?」
千歌ちゃんが鞠莉さんに詰め寄る。それはみんなが聞きたかった事…ちゃんと、言葉にして欲しいから
千歌「あ、あの……Aqoursは……続けても、いいの?」
その問いかけに部室内が静まり返る。あの明るい態度の鞠莉さんだったからみんなどこか楽観的に捉えたかもしれない
鞠莉「ちかっち……」
だからその表情が曇るのを見て、誰もが息を呑む……そんな、まさか……!?
ダイヤ「ま、鞠莉さん……」
善子「そんな…嘘でしょ?」
241: 2016/10/14(金) 01:17:27.99 ID:Uof1Hpan0.net
/
鞠莉「うん、続けても大丈夫よ」ケロッ
千歌「…………へ?」
曜「え………」
…………。
鞠莉「みんなどうしてそんなにポカンとしているの?」
ルビィ「い、いやだって…」
果南「いまの間はなんだったのよ……」
鞠莉「え?あぁ、ちかっちも色々あったけど、これで無事解決だなって思ってしんみりしただけよ?」
ダイヤ「いまのタイミングではややこしいにも程がありますわ!」
花丸「確信犯ずら」
あ、はは……なんだ……あれ、千歌ちゃん?
千歌「うっ……ぇぅ……」ポロポロ
鞠莉「ちかっち…」
千歌「あぅ、ぅぅ、良かった……ほんとに…良かったよう~~~!!」ボロボロ
曜「千歌ちゃん……」
やっぱり千歌ちゃんが元気になったとはいえ、みんながそれぞれが気にしていたのが本音。それがこうして無事だと知らされれば…
ルビィ「ぅゅ‥ひぐっ…うぅ、良かったです…びえっ…」ポロポロ
花丸「ルビィちゃん…ぐしっ…すごい顔だよ?…ずびっ…」ボロッ
善子「あんたもよ……んっ」ウルウル
もう誰もこの感情をさらけ出すのを我慢する人はいなかった
鞠莉「うん、続けても大丈夫よ」ケロッ
千歌「…………へ?」
曜「え………」
…………。
鞠莉「みんなどうしてそんなにポカンとしているの?」
ルビィ「い、いやだって…」
果南「いまの間はなんだったのよ……」
鞠莉「え?あぁ、ちかっちも色々あったけど、これで無事解決だなって思ってしんみりしただけよ?」
ダイヤ「いまのタイミングではややこしいにも程がありますわ!」
花丸「確信犯ずら」
あ、はは……なんだ……あれ、千歌ちゃん?
千歌「うっ……ぇぅ……」ポロポロ
鞠莉「ちかっち…」
千歌「あぅ、ぅぅ、良かった……ほんとに…良かったよう~~~!!」ボロボロ
曜「千歌ちゃん……」
やっぱり千歌ちゃんが元気になったとはいえ、みんながそれぞれが気にしていたのが本音。それがこうして無事だと知らされれば…
ルビィ「ぅゅ‥ひぐっ…うぅ、良かったです…びえっ…」ポロポロ
花丸「ルビィちゃん…ぐしっ…すごい顔だよ?…ずびっ…」ボロッ
善子「あんたもよ……んっ」ウルウル
もう誰もこの感情をさらけ出すのを我慢する人はいなかった
243: 2016/10/14(金) 01:20:35.62 ID:Uof1Hpan0.net
/
果南「それにしても、よく話がまとまったね」
鞠莉「んー、まとまったというか…」
ダイヤ「どうされたのです?」
鞠莉「えへっ、向こうの理事長と口裏あわせて揉み消しちゃった♪」
果南「えぇっ!?」
ダイヤ「揉み消したって…警察沙汰になったというのに?」
鞠莉「まぁ実際書店からの被害届は出ていないし、それぞれの反省も見て取れることから、学校、保護者側での対処にまかせるってことで…」
ダイヤ「それじゃああの方達の親御さん全員が事態を把握して…」
鞠莉「言ってないわよ」
ダイヤ「はぁ?」
鞠莉「あの曜の親衛隊の子達は何もしてないし、学校の知るところではない。保護者になにを伝える必要が?」
果南「じゃあ揉み消した部分って……」
鞠莉「んふっ、言ったでしょ…私はAqoursを守るためならなんだってするわ。もっと危険なカードを切る用意だってあったのよ?」
ダイヤ「あ、飽きれますわ……それじゃ、千歌さんただ一人が傷を負う事になるのではありませんか?」
鞠莉「そうね。やられ損というヤツかもね」
果南「いいの…それで?」
鞠莉「なんだってするって言ったじゃない。相手の保護者全員が大人しく事情を飲み込んでくれるとも限らないの
ちかっちのためにと大事にしてこちらの正当性を求めても、世間に取り上げられるような事にしちゃダメなの
一番確実な方法がこれなのよ…だからちかっちには、我慢してもらいます」
ダイヤ「なかった事にする…ですか…」
果南「千歌がそれでいいと?」
鞠莉「言ってないわ。だからこの話はこの段階で終わるの。もしもちかっちが向こうの子達に対して損害賠償でも求めるっていうなら…」
ダイヤ「言うなら…?」ゴクッ
鞠莉「ぶん殴ってでも黙らせるわ!」グッ
果南「は、はは……目的のためなら身内に対して一番強引で無茶ばかりおしつける、じつに鞠莉らしいよ」
果南「それにしても、よく話がまとまったね」
鞠莉「んー、まとまったというか…」
ダイヤ「どうされたのです?」
鞠莉「えへっ、向こうの理事長と口裏あわせて揉み消しちゃった♪」
果南「えぇっ!?」
ダイヤ「揉み消したって…警察沙汰になったというのに?」
鞠莉「まぁ実際書店からの被害届は出ていないし、それぞれの反省も見て取れることから、学校、保護者側での対処にまかせるってことで…」
ダイヤ「それじゃああの方達の親御さん全員が事態を把握して…」
鞠莉「言ってないわよ」
ダイヤ「はぁ?」
鞠莉「あの曜の親衛隊の子達は何もしてないし、学校の知るところではない。保護者になにを伝える必要が?」
果南「じゃあ揉み消した部分って……」
鞠莉「んふっ、言ったでしょ…私はAqoursを守るためならなんだってするわ。もっと危険なカードを切る用意だってあったのよ?」
ダイヤ「あ、飽きれますわ……それじゃ、千歌さんただ一人が傷を負う事になるのではありませんか?」
鞠莉「そうね。やられ損というヤツかもね」
果南「いいの…それで?」
鞠莉「なんだってするって言ったじゃない。相手の保護者全員が大人しく事情を飲み込んでくれるとも限らないの
ちかっちのためにと大事にしてこちらの正当性を求めても、世間に取り上げられるような事にしちゃダメなの
一番確実な方法がこれなのよ…だからちかっちには、我慢してもらいます」
ダイヤ「なかった事にする…ですか…」
果南「千歌がそれでいいと?」
鞠莉「言ってないわ。だからこの話はこの段階で終わるの。もしもちかっちが向こうの子達に対して損害賠償でも求めるっていうなら…」
ダイヤ「言うなら…?」ゴクッ
鞠莉「ぶん殴ってでも黙らせるわ!」グッ
果南「は、はは……目的のためなら身内に対して一番強引で無茶ばかりおしつける、じつに鞠莉らしいよ」
244: 2016/10/14(金) 01:22:38.21 ID:Uof1Hpan0.net
/
こっそりと聞こえてしまった鞠莉さん達の会話
だけど私は思う…千歌ちゃんはきっとあの子達にも笑顔でエールを贈るよね
梨子「ほんとに、これで解決したのよね……」
ダイヤ「それではみなさん、今日も練習がんばりますわよ~!」
ルビィ「お~!」
花丸「この空気もひさしぶりずら~」
はっ!?
梨子「そうだ、善子ちゃん!」ガシ
善子「え、な、なに?」ドキッ
梨子「昨日何か掲示板の事で言ってたわよね?」ズイ
善子「え、ちょ、ち、近いっ」
千歌ちゃんが今唯一心に引っかかってる部分として残っているのがあるとしたら…それはやっぱり
果南「そういえば、途中で曜が話を切ったっきりだったね」
善子「はぁ…でも千歌さんもなんかもう吹っ切れて大丈夫なんじゃないの?」
全然そんなことはないんだよ…千歌ちゃんは今でもきにしてるし、ずっとあの言葉を引きづっていく…
こっそりと聞こえてしまった鞠莉さん達の会話
だけど私は思う…千歌ちゃんはきっとあの子達にも笑顔でエールを贈るよね
梨子「ほんとに、これで解決したのよね……」
ダイヤ「それではみなさん、今日も練習がんばりますわよ~!」
ルビィ「お~!」
花丸「この空気もひさしぶりずら~」
はっ!?
梨子「そうだ、善子ちゃん!」ガシ
善子「え、な、なに?」ドキッ
梨子「昨日何か掲示板の事で言ってたわよね?」ズイ
善子「え、ちょ、ち、近いっ」
千歌ちゃんが今唯一心に引っかかってる部分として残っているのがあるとしたら…それはやっぱり
果南「そういえば、途中で曜が話を切ったっきりだったね」
善子「はぁ…でも千歌さんもなんかもう吹っ切れて大丈夫なんじゃないの?」
全然そんなことはないんだよ…千歌ちゃんは今でもきにしてるし、ずっとあの言葉を引きづっていく…
245: 2016/10/14(金) 01:24:21.91 ID:Uof1Hpan0.net
/
千歌「善子ちゃん……」
善子「ん、まぁ私なりの受け止め方ってのでいいなら…」
曜「善子ちゃんなりの?」
少し気になる言い回しをし、善子ちゃんがノートパソコン(ちなみに千歌ちゃんの)をたちあげる
ダイヤ「ま、またあの掲示板を見ますの?」
鞠莉「ダイヤは見ないで精神修行でもしてたほうがいんじゃない?」
梨子「善子ちゃん、私なりのっていうのは…どういう…?」
善子「んー、そのままの意味よ。私の場合はそう思ったって事かな…」カタカタ
善子ちゃんの場合……それってつまり…あのスレが他にも?
善子「よっと、ふふ……ではお集まりいただいた皆々様、この堕天使ヨハネがお届けする、」
花丸「いまはいいずらよ」ペシ
善子「雰囲気台無しよっ!」
ルビィ「はは…」
千歌「善子ちゃん……」
善子「ん、まぁ私なりの受け止め方ってのでいいなら…」
曜「善子ちゃんなりの?」
少し気になる言い回しをし、善子ちゃんがノートパソコン(ちなみに千歌ちゃんの)をたちあげる
ダイヤ「ま、またあの掲示板を見ますの?」
鞠莉「ダイヤは見ないで精神修行でもしてたほうがいんじゃない?」
梨子「善子ちゃん、私なりのっていうのは…どういう…?」
善子「んー、そのままの意味よ。私の場合はそう思ったって事かな…」カタカタ
善子ちゃんの場合……それってつまり…あのスレが他にも?
善子「よっと、ふふ……ではお集まりいただいた皆々様、この堕天使ヨハネがお届けする、」
花丸「いまはいいずらよ」ペシ
善子「雰囲気台無しよっ!」
ルビィ「はは…」
246: 2016/10/14(金) 01:25:18.60 ID:Uof1Hpan0.net
/
鞠莉「どうせなら、今日は善子ティーチャーにネットの誹謗中傷に対する対策みたいなのをレクチャーしてもらいましょ」
果南「そうだね、正直今まで気にしたことはなかったけど、実際あるって知っちゃうとどうしてもね」
善子「て、てぃーちゃー…」
鞠莉「ダークエンジェルのほうがよかった?」
善子「ダーク…エンジェ……」ゴクッ
曜「もう、そういうのはいいってばっ」
結局この流れも、いつもの私達という感じがしてみんなどこか心を穏やかにする
そして例の掲示板を表示して善子ちゃんは話しだした
善子「とりあえずダイヤさんは、ショックで倒れないようにね」
ダイヤ「え、な、なんですの?」
善子「えっと、千歌さん」
千歌「は、はいっ」
善子「ネットの書き込みなんて、基本気にしなくていいからね」
千歌「え?」
鞠莉「どうせなら、今日は善子ティーチャーにネットの誹謗中傷に対する対策みたいなのをレクチャーしてもらいましょ」
果南「そうだね、正直今まで気にしたことはなかったけど、実際あるって知っちゃうとどうしてもね」
善子「て、てぃーちゃー…」
鞠莉「ダークエンジェルのほうがよかった?」
善子「ダーク…エンジェ……」ゴクッ
曜「もう、そういうのはいいってばっ」
結局この流れも、いつもの私達という感じがしてみんなどこか心を穏やかにする
そして例の掲示板を表示して善子ちゃんは話しだした
善子「とりあえずダイヤさんは、ショックで倒れないようにね」
ダイヤ「え、な、なんですの?」
善子「えっと、千歌さん」
千歌「は、はいっ」
善子「ネットの書き込みなんて、基本気にしなくていいからね」
千歌「え?」
247: 2016/10/14(金) 01:26:43.91 ID:Uof1Hpan0.net
/
善子「というか、いちいち気にしてたらやってられないっていうか…」
曜「そんな簡単でいいの?」
善子「えっと、だから…この世に誰にも嫌われない人間なんていないってこと…」カタカタ
そういって善子ちゃんはあるスレを表示させる
ルビィ「え、こ、これって……」
『津島善子アンチスレ』
花丸「そ、そんな…善子ちゃんのも…」
善子「私だけじゃないわ、全員あるわよ、こういうの」
梨子「えっ!?」
千歌「そ、そんな……」
ダイヤ「ま、まさか…そ、その…」
善子「ダイヤさんのもあるわよ、見る?」
ダイヤ「けけけ、結構です!」
ということは…私のもあるんだ……わぁ
善子「さらにいうとね、今はもうあんまり更新してないし大半が落ちちゃってるけど、μ’sのだってあるのよ?」
千歌「μ’sの!?そんなこと…!」
善子「あるのよ…言ったでしょ、嫌われない人間なんていない。むしろ人前に出る以上、これは当然の事なのよ」
驚いたけど、善子ちゃんの言う事もわかるきがする。誰にも嫌われない人がいるとして、そんな人がアイドルをやっていたら
極端な話、世界平和なんて簡単に実現できてしまうかもしれない…
善子「というか、いちいち気にしてたらやってられないっていうか…」
曜「そんな簡単でいいの?」
善子「えっと、だから…この世に誰にも嫌われない人間なんていないってこと…」カタカタ
そういって善子ちゃんはあるスレを表示させる
ルビィ「え、こ、これって……」
『津島善子アンチスレ』
花丸「そ、そんな…善子ちゃんのも…」
善子「私だけじゃないわ、全員あるわよ、こういうの」
梨子「えっ!?」
千歌「そ、そんな……」
ダイヤ「ま、まさか…そ、その…」
善子「ダイヤさんのもあるわよ、見る?」
ダイヤ「けけけ、結構です!」
ということは…私のもあるんだ……わぁ
善子「さらにいうとね、今はもうあんまり更新してないし大半が落ちちゃってるけど、μ’sのだってあるのよ?」
千歌「μ’sの!?そんなこと…!」
善子「あるのよ…言ったでしょ、嫌われない人間なんていない。むしろ人前に出る以上、これは当然の事なのよ」
驚いたけど、善子ちゃんの言う事もわかるきがする。誰にも嫌われない人がいるとして、そんな人がアイドルをやっていたら
極端な話、世界平和なんて簡単に実現できてしまうかもしれない…
248: 2016/10/14(金) 01:28:31.64 ID:Uof1Hpan0.net
/
善子「それにスレがあるからってその中身が全部本心ってわけでもないし、ノリでやってるヤツもいれば一人でIDかえまくって必氏になるやつだっている」
千歌「ん、どういうこと?」
善子「このあたりはまぁそのうち覚えるだろうから今はいいか…えっと…」
悪乗りする人もいるってことよね…
善子「だから基本的には気にしないのが正解。学校にいる人たちだって、みんながみんなAqoursを好きとは限らないのだし」
千歌「……………」
善子「あ、でもだからって、みんなが嫌いってわけじゃないのよ?ほら…私の事が嫌いだけど、千歌さんの事は好きっていう人もいるし」
ちゃんと現実を教えようとしてくれている善子ちゃんだけど、やっぱり言葉の端端に千歌ちゃんを気遣う想いが感じられる
いい子だなぁ…
善子「それでも、千歌さんは気になっちゃうのよね…あれが……」
千歌「う…ん……」
善子「そういう時、私もあったから…気持ちはすごくわかるよ……」
ルビィ「善子ちゃんも?」
善子「生放送始めた当初なんてもう、酷かったんだから」
善子「それにスレがあるからってその中身が全部本心ってわけでもないし、ノリでやってるヤツもいれば一人でIDかえまくって必氏になるやつだっている」
千歌「ん、どういうこと?」
善子「このあたりはまぁそのうち覚えるだろうから今はいいか…えっと…」
悪乗りする人もいるってことよね…
善子「だから基本的には気にしないのが正解。学校にいる人たちだって、みんながみんなAqoursを好きとは限らないのだし」
千歌「……………」
善子「あ、でもだからって、みんなが嫌いってわけじゃないのよ?ほら…私の事が嫌いだけど、千歌さんの事は好きっていう人もいるし」
ちゃんと現実を教えようとしてくれている善子ちゃんだけど、やっぱり言葉の端端に千歌ちゃんを気遣う想いが感じられる
いい子だなぁ…
善子「それでも、千歌さんは気になっちゃうのよね…あれが……」
千歌「う…ん……」
善子「そういう時、私もあったから…気持ちはすごくわかるよ……」
ルビィ「善子ちゃんも?」
善子「生放送始めた当初なんてもう、酷かったんだから」
249: 2016/10/14(金) 01:30:16.54 ID:Uof1Hpan0.net
/
善子「でもね、他の言葉もちゃんと受け止めて、全部…感じ取れたから…」
花丸「他の言葉?」
善子「千歌さん!」
千歌「え、は、はい」
善子「いいもの見せてあげる」クス
そういってまた善子ちゃんはパソコンを操作し、なにかを表示する
善子「んー、どれにしよっかな……」カタカタ
ルビィ「あれ、これAqoursのPV?」
果南「でもこんなサイトに上げてたっけ?」
善子「いつも私達で上げてる動画サイトって、結局のとこスクールアイドルが好きな人がくるところだからね」カタカタ
ダイヤ「それが何か問題でも?」
善子「問題というか、知らない人にもっと見てもらえるようにって、別の動画サイトに上げてるのがあるのよ」
曜「え、そうなの?」
鞠莉「Oh-いつのまに…」
花丸「それ、善子ちゃんが?」
善子「当然よ、もっとAqoursの事、知って欲しかったからね…えっと、これでいいか」
そうして善子ちゃんが表示したのは『夢で夜空を照らしたい』のPV
善子「でもね、他の言葉もちゃんと受け止めて、全部…感じ取れたから…」
花丸「他の言葉?」
善子「千歌さん!」
千歌「え、は、はい」
善子「いいもの見せてあげる」クス
そういってまた善子ちゃんはパソコンを操作し、なにかを表示する
善子「んー、どれにしよっかな……」カタカタ
ルビィ「あれ、これAqoursのPV?」
果南「でもこんなサイトに上げてたっけ?」
善子「いつも私達で上げてる動画サイトって、結局のとこスクールアイドルが好きな人がくるところだからね」カタカタ
ダイヤ「それが何か問題でも?」
善子「問題というか、知らない人にもっと見てもらえるようにって、別の動画サイトに上げてるのがあるのよ」
曜「え、そうなの?」
鞠莉「Oh-いつのまに…」
花丸「それ、善子ちゃんが?」
善子「当然よ、もっとAqoursの事、知って欲しかったからね…えっと、これでいいか」
そうして善子ちゃんが表示したのは『夢で夜空を照らしたい』のPV
250: 2016/10/14(金) 01:32:29.43 ID:Uof1Hpan0.net
/
私達はもう何度も見ているPV
動画にもたくさんのコメントをつけてもらったのを覚えてる
善子「千歌さん、このPVを最初にあげた動画っていまでもみる?」
千歌「え、そういえば…最近は投稿前の元の動画で見ることはあるけど…あんまり…」
善子「そっちも今度見てみるといいわよ。いますごいから」
千歌「はぁ……」
PVが進み、そしてこの動画サイトにもコメントが表示される機能があるのか、色々と流れはじめてきた
『うおーかわいい』
『こっちにもあったのね』
『若いわぁ…』
『これどこのアイドル?』
『Aqoursじゃん』
『静岡が誇るスクールアイドルだよ』
『みんなかわいい』 『これどこのライブ?』
千歌「…………」ポー
千歌ちゃんが流れるコメントを見てなにか感じている。それは私達も同じだった
『みんなすっげーかわいいね』
『リ`・ワ・)キラキラしてるね』
『応援したくなっちゃう』
善子「そろそろだよ」
善子ちゃんが千歌ちゃんにそう言うシーン…それは……千歌ちゃんのソロ、カメラが寄るところ
そこで、画面はコメントの波で埋まってしまう
私達はもう何度も見ているPV
動画にもたくさんのコメントをつけてもらったのを覚えてる
善子「千歌さん、このPVを最初にあげた動画っていまでもみる?」
千歌「え、そういえば…最近は投稿前の元の動画で見ることはあるけど…あんまり…」
善子「そっちも今度見てみるといいわよ。いますごいから」
千歌「はぁ……」
PVが進み、そしてこの動画サイトにもコメントが表示される機能があるのか、色々と流れはじめてきた
『うおーかわいい』
『こっちにもあったのね』
『若いわぁ…』
『これどこのアイドル?』
『Aqoursじゃん』
『静岡が誇るスクールアイドルだよ』
『みんなかわいい』 『これどこのライブ?』
千歌「…………」ポー
千歌ちゃんが流れるコメントを見てなにか感じている。それは私達も同じだった
『みんなすっげーかわいいね』
『リ`・ワ・)キラキラしてるね』
『応援したくなっちゃう』
善子「そろそろだよ」
善子ちゃんが千歌ちゃんにそう言うシーン…それは……千歌ちゃんのソロ、カメラが寄るところ
そこで、画面はコメントの波で埋まってしまう
251: 2016/10/14(金) 01:33:30.89 ID:Uof1Hpan0.net
/
千歌「………………………っ!!」
『千歌ちゃんきたーー『まじ天使だわーコレ『最高やぁ;』---
『かわいい!持って帰りたい!『控えめに言って最高』---
『最高だと言ってあげたい『リ`・ワ・)かわいいね』---
『今日も一日がんばれます』--『妹にしたい』---
『結婚してください『プニプニしてる『みかんください』---
『最高の笑顔』-『こっちまで笑顔になるよね』---
『千歌ちゃんまじかわ天使やぁ『浄化された』---
『明日もがんばれる』『最高定期』『みかんください』---
『お前ら落ち着けPV見えん…すでに感動で見えなかった』---
ルビィ「す、すごい…PVが見えなくなるくらい…」
千歌「………………」ポー
善子「それと…こっちも…」
みんながそのコメント量に圧倒されている中、善子ちゃんが千歌ちゃんにスマホの画面を見せる
千歌「え………」
そこには……
千歌「………………………っ!!」
『千歌ちゃんきたーー『まじ天使だわーコレ『最高やぁ;』---
『かわいい!持って帰りたい!『控えめに言って最高』---
『最高だと言ってあげたい『リ`・ワ・)かわいいね』---
『今日も一日がんばれます』--『妹にしたい』---
『結婚してください『プニプニしてる『みかんください』---
『最高の笑顔』-『こっちまで笑顔になるよね』---
『千歌ちゃんまじかわ天使やぁ『浄化された』---
『明日もがんばれる』『最高定期』『みかんください』---
『お前ら落ち着けPV見えん…すでに感動で見えなかった』---
ルビィ「す、すごい…PVが見えなくなるくらい…」
千歌「………………」ポー
善子「それと…こっちも…」
みんながそのコメント量に圧倒されている中、善子ちゃんが千歌ちゃんにスマホの画面を見せる
千歌「え………」
そこには……
252: 2016/10/14(金) 01:34:45.42 ID:Uof1Hpan0.net
/
『高海千歌応援スレ』というスレッドが表示されていた。あの掲示板の……
千歌「こ、これ……?」
善子「それと、これとか、これも」
『Aqours応援総合スレ』【みかんいくつで】千歌ちゃん全力応援スレ25個目【釣れるのか?】
【みかん】高海千歌ちゃんがまじでかわいい...【大好き】みかん3個目
曜「すごい、千歌ちゃんの応援だって…ねぇ千歌ちゃん」
花丸「あ、この書き込み、うちの学校の子ずら!」
千歌「……………」ポー
アンチスレ同様、そのスレも今日…今も進んでいる。すごい……
善子「ね、千歌さん……」
千歌「善子ちゃん……コレ……」
善子「あのスレの内容を受け止めるならさ、こういうのも全部受け止めてあげてよ、ね?」
『高海千歌応援スレ』というスレッドが表示されていた。あの掲示板の……
千歌「こ、これ……?」
善子「それと、これとか、これも」
『Aqours応援総合スレ』【みかんいくつで】千歌ちゃん全力応援スレ25個目【釣れるのか?】
【みかん】高海千歌ちゃんがまじでかわいい...【大好き】みかん3個目
曜「すごい、千歌ちゃんの応援だって…ねぇ千歌ちゃん」
花丸「あ、この書き込み、うちの学校の子ずら!」
千歌「……………」ポー
アンチスレ同様、そのスレも今日…今も進んでいる。すごい……
善子「ね、千歌さん……」
千歌「善子ちゃん……コレ……」
善子「あのスレの内容を受け止めるならさ、こういうのも全部受け止めてあげてよ、ね?」
253: 2016/10/14(金) 01:37:35.48 ID:Uof1Hpan0.net
/
誰にも嫌われない人なんていない。それはわかってるつもりだった
だけど、否定的な言葉だけで作られた世界は、どうしても気になっちゃうよね…
でも、それだけじゃなかった…ううん、それ以上に、千歌ちゃんはみんなから応援されて、愛されている
私達には当然の事のようだけど、他の…見てくれている人達もそうであるというこの事実は千歌ちゃんを号泣させるのには十分だった
ダイヤ「あ、あの…善子さん」クネクネ
善子「え、なに…って、きしょっ!」ビクッ
ダイヤ「こ、こういうスレも…その、みなさんの分…ありますの?」キラキラ
善子「あー…まぁ、ありますよ…」ハァ
ダイヤ「ルビィ!」キラーン
ルビィ「うん、お姉ちゃん!」パァ
そうして黒澤姉妹がパソコン夢中になっているころ、私達の部室にお客さんがきた
誰にも嫌われない人なんていない。それはわかってるつもりだった
だけど、否定的な言葉だけで作られた世界は、どうしても気になっちゃうよね…
でも、それだけじゃなかった…ううん、それ以上に、千歌ちゃんはみんなから応援されて、愛されている
私達には当然の事のようだけど、他の…見てくれている人達もそうであるというこの事実は千歌ちゃんを号泣させるのには十分だった
ダイヤ「あ、あの…善子さん」クネクネ
善子「え、なに…って、きしょっ!」ビクッ
ダイヤ「こ、こういうスレも…その、みなさんの分…ありますの?」キラキラ
善子「あー…まぁ、ありますよ…」ハァ
ダイヤ「ルビィ!」キラーン
ルビィ「うん、お姉ちゃん!」パァ
そうして黒澤姉妹がパソコン夢中になっているころ、私達の部室にお客さんがきた
255: 2016/10/14(金) 01:44:38.51 ID:Uof1Hpan0.net
/
鞠莉「あら、あなた達…」
やってきたのは昨日の『渡辺曜親衛隊』の子達だった。彼女達は正式に謝罪をしにきたのだという
「あの…ホントにごめんなさい」
「ごめんなさい!」
曜「…………」
「私達、曜ちゃんに学校に来てほしくて…でも、」
「それもできなくなって、もっと応援したいのに、浦の星がすごく…羨ましくて…」
鞠莉「気持ちはわかる…でも、あなた達のする事はすべて自分達のためにしかならない…意味はわかるわね?」
「はい………」
鞠莉「たんなる我儘っていうとちょっと冷たく感じるかもしれないけど、それでも線引きは大事よ」
「それは…わかってます……」
鞠莉「ん、まぁ昨日も散々言ったし、いまさら私から繰り返すのもなんだしね、というわけでちかっち」
千歌「ぶぇっ?」ボロボロ
「!?」ビク
鞠莉「いつまで大泣きしてるの、ほらこっちきて」
千歌「あうぅ…うん……」
鞠莉「あら、あなた達…」
やってきたのは昨日の『渡辺曜親衛隊』の子達だった。彼女達は正式に謝罪をしにきたのだという
「あの…ホントにごめんなさい」
「ごめんなさい!」
曜「…………」
「私達、曜ちゃんに学校に来てほしくて…でも、」
「それもできなくなって、もっと応援したいのに、浦の星がすごく…羨ましくて…」
鞠莉「気持ちはわかる…でも、あなた達のする事はすべて自分達のためにしかならない…意味はわかるわね?」
「はい………」
鞠莉「たんなる我儘っていうとちょっと冷たく感じるかもしれないけど、それでも線引きは大事よ」
「それは…わかってます……」
鞠莉「ん、まぁ昨日も散々言ったし、いまさら私から繰り返すのもなんだしね、というわけでちかっち」
千歌「ぶぇっ?」ボロボロ
「!?」ビク
鞠莉「いつまで大泣きしてるの、ほらこっちきて」
千歌「あうぅ…うん……」
256: 2016/10/14(金) 01:46:36.14 ID:Uof1Hpan0.net
/
「ごめんなさい!」
千歌「うん、もういいよ…それに…」
千歌ちゃんは今だパソコンの前で騒いでいるダイヤさんや他のみんなを見る
千歌「きっかけはどうあれ、私は大事なことを知ることができたから…」
「え……」
千歌「だから、もういいよ」ニコ
「あ、そ、その…ありがとう……」
きっと知らないままでも私達は進む事ができたと思う
それでも、知る事でより深く、Aqoursというスクールアイドルの魅力を感じることができた
いまはもう、それだけを素直に感じて、一緒に喜び合おうね
千歌「これからも曜ちゃんを、応援してあげてね」
「は、はいっ、それはもう…あ、でも……」チラ
鞠莉「ん、なに?」
「わ、私達…その…鞠莉さんに……」モジモジ
「昨日、その、叱っていただいて……」カァー
鞠莉「ホワッ!?」ドキ
「鞠莉…お姉さまって…呼ばせてもらってもいいですか?」グイ
「いいですか?」ズイ
鞠莉「い、いいいですかって、なな、なにを言って…」
果南「あら、鞠莉ってば羨ましいね~」クスクス
鞠莉「果南!おもしろがってるでしょ!」
「お姉さま!」ガシ
鞠莉「ひいぃ!?」ゾワワ
その後、結局今日の練習も中止となり(おもにダイヤさん達が掲示板を見て精神的ダメージを受けたせい)
明日から正式にAqoursは再スタートをきる
鞠莉さんも『元渡辺曜親衛隊』の子らにおっかけられてどっかいっちゃったし、自然と各自帰宅する流れになった
「ごめんなさい!」
千歌「うん、もういいよ…それに…」
千歌ちゃんは今だパソコンの前で騒いでいるダイヤさんや他のみんなを見る
千歌「きっかけはどうあれ、私は大事なことを知ることができたから…」
「え……」
千歌「だから、もういいよ」ニコ
「あ、そ、その…ありがとう……」
きっと知らないままでも私達は進む事ができたと思う
それでも、知る事でより深く、Aqoursというスクールアイドルの魅力を感じることができた
いまはもう、それだけを素直に感じて、一緒に喜び合おうね
千歌「これからも曜ちゃんを、応援してあげてね」
「は、はいっ、それはもう…あ、でも……」チラ
鞠莉「ん、なに?」
「わ、私達…その…鞠莉さんに……」モジモジ
「昨日、その、叱っていただいて……」カァー
鞠莉「ホワッ!?」ドキ
「鞠莉…お姉さまって…呼ばせてもらってもいいですか?」グイ
「いいですか?」ズイ
鞠莉「い、いいいですかって、なな、なにを言って…」
果南「あら、鞠莉ってば羨ましいね~」クスクス
鞠莉「果南!おもしろがってるでしょ!」
「お姉さま!」ガシ
鞠莉「ひいぃ!?」ゾワワ
その後、結局今日の練習も中止となり(おもにダイヤさん達が掲示板を見て精神的ダメージを受けたせい)
明日から正式にAqoursは再スタートをきる
鞠莉さんも『元渡辺曜親衛隊』の子らにおっかけられてどっかいっちゃったし、自然と各自帰宅する流れになった
257: 2016/10/14(金) 01:57:58.18 ID:Uof1Hpan0.net
/梨子→曜
-週末 沼津にあるショッピングモール
千歌「曜ちゃーん!」
梨子「お待たせ~」
待ち合わせに選んだモールの入り口で私達は合流する
今日は私と千歌ちゃんのとある買い物に、梨子ちゃんもアドバイザーとして来てもらった
曜「二人ともおはヨーソロー!」
千歌「ここ来るのもひさしぶりだ~」
梨子「やっぱりこっちは大きいお店多いのねぇ…」
今日の買い物とは、ズバリ!
梨子「ランジェリーショップ…?」
曜「そっ、この前梨子ちゃんに貸してもらったようなヤツ、私達も欲しいかな~って」
千歌「ね~♪」
-週末 沼津にあるショッピングモール
千歌「曜ちゃーん!」
梨子「お待たせ~」
待ち合わせに選んだモールの入り口で私達は合流する
今日は私と千歌ちゃんのとある買い物に、梨子ちゃんもアドバイザーとして来てもらった
曜「二人ともおはヨーソロー!」
千歌「ここ来るのもひさしぶりだ~」
梨子「やっぱりこっちは大きいお店多いのねぇ…」
今日の買い物とは、ズバリ!
梨子「ランジェリーショップ…?」
曜「そっ、この前梨子ちゃんに貸してもらったようなヤツ、私達も欲しいかな~って」
千歌「ね~♪」
258: 2016/10/14(金) 02:04:56.97 ID:Uof1Hpan0.net
/
きっかけはなんだって良かった。本当はただ千歌ちゃんにちゃんと言いたくて…梨子ちゃんにもお礼をしたくて
どうせならここ最近週末も遊べていなかったから適当な場所を選んだだけ。まぁついでにこういうのもいいかなって思ってるのもホント
曜「うわぁ、すごい!派手だなー」
千歌「曜ちゃんそれはちょっとセクシーすぎだよ…」
普段めったに来ないお店ではしゃぐ私達。うん、まぁ予想はしてたけど恥ずかしい気持ちのほうが大きかった
だけど、やっぱり私は千歌ちゃんとこうしている時間が大好きだ
梨子「あんまりはしゃがないの、みんな見てるわよ?」
?「あ、あのっ…!」
梨子「え?」
曜「あ、千歌ちゃん、奥のほうにも色々あるよ!」
千歌「どれどれー?」
きっかけはなんだって良かった。本当はただ千歌ちゃんにちゃんと言いたくて…梨子ちゃんにもお礼をしたくて
どうせならここ最近週末も遊べていなかったから適当な場所を選んだだけ。まぁついでにこういうのもいいかなって思ってるのもホント
曜「うわぁ、すごい!派手だなー」
千歌「曜ちゃんそれはちょっとセクシーすぎだよ…」
普段めったに来ないお店ではしゃぐ私達。うん、まぁ予想はしてたけど恥ずかしい気持ちのほうが大きかった
だけど、やっぱり私は千歌ちゃんとこうしている時間が大好きだ
梨子「あんまりはしゃがないの、みんな見てるわよ?」
?「あ、あのっ…!」
梨子「え?」
曜「あ、千歌ちゃん、奥のほうにも色々あるよ!」
千歌「どれどれー?」
259: 2016/10/14(金) 02:11:31.07 ID:Uof1Hpan0.net
/
千歌「うーん、可愛いけどやっぱりお値段もすごい…」
曜「ねぇ千歌ちゃん……」
お店の奥の方に行くと、少し外の喧騒からはずれて静かになる。場所はどこだってよかったから、今しかないと思った
千歌「ん、どしたの?」
曜「ごめんね……」
千歌「え、なに、曜ちゃんどうしたの?」
曜「私、千歌ちゃんの事情も知らないで、ほら…理事長室で…」
千歌「あ……あぁ…そのことならもう…」
曜「言いたいの……だって、私……千歌ちゃんが私の事、守ってくれているなんて知らなくて…」
一方的に千歌ちゃんを非難して、否定して、心ない言葉で傷つけた。どれだけ千歌ちゃんを追い詰めたかなんて…知らずに…
曜「だから……ごめんなさい…それと…」
千歌「ん……」
陳列されている下着を置き、私は千歌ちゃんの手を握る。一番いいたかったことを…
曜「ありがとう…千歌ちゃん」
千歌「うん…」
千歌「うーん、可愛いけどやっぱりお値段もすごい…」
曜「ねぇ千歌ちゃん……」
お店の奥の方に行くと、少し外の喧騒からはずれて静かになる。場所はどこだってよかったから、今しかないと思った
千歌「ん、どしたの?」
曜「ごめんね……」
千歌「え、なに、曜ちゃんどうしたの?」
曜「私、千歌ちゃんの事情も知らないで、ほら…理事長室で…」
千歌「あ……あぁ…そのことならもう…」
曜「言いたいの……だって、私……千歌ちゃんが私の事、守ってくれているなんて知らなくて…」
一方的に千歌ちゃんを非難して、否定して、心ない言葉で傷つけた。どれだけ千歌ちゃんを追い詰めたかなんて…知らずに…
曜「だから……ごめんなさい…それと…」
千歌「ん……」
陳列されている下着を置き、私は千歌ちゃんの手を握る。一番いいたかったことを…
曜「ありがとう…千歌ちゃん」
千歌「うん…」
260: 2016/10/14(金) 02:20:52.20 ID:Uof1Hpan0.net
/
千歌「もういいよ、それにたまたまあの子達の目に留まったのが私でよかったってのも…」
曜「それは違うよ。千歌ちゃん…」
千歌「ふぇ?」
どうしてAqoursの人気を低迷させる手段に千歌ちゃんが標的にされたのか
なぜその千歌ちゃんを見つけたからって彼女達は暴走しちゃったのか…そんなの一つしかないよ
曜「みんな色々いってるけどさ、結局のとこ、わかってるんだよね…」
千歌「なにが?」
曜「ん、内緒っ」
千歌「えー、なにそれ~!」
一人をどうにかするなら、一番…輝いている子を狙うのは当然だよね……ま、私にそんな気はないし、理解しにくいけど
きっとあの子達もそう思っているから、起こしてしまったんじゃないかな…
曜「あれ、ところで梨子ちゃんは?」
千歌「あっ、そういえば…」キョロキョロ
曜「あ、お店の外!」
いつのまにかいなくなっていた梨子ちゃんはお店の外でなにやら囲まれていた
千歌「もういいよ、それにたまたまあの子達の目に留まったのが私でよかったってのも…」
曜「それは違うよ。千歌ちゃん…」
千歌「ふぇ?」
どうしてAqoursの人気を低迷させる手段に千歌ちゃんが標的にされたのか
なぜその千歌ちゃんを見つけたからって彼女達は暴走しちゃったのか…そんなの一つしかないよ
曜「みんな色々いってるけどさ、結局のとこ、わかってるんだよね…」
千歌「なにが?」
曜「ん、内緒っ」
千歌「えー、なにそれ~!」
一人をどうにかするなら、一番…輝いている子を狙うのは当然だよね……ま、私にそんな気はないし、理解しにくいけど
きっとあの子達もそう思っているから、起こしてしまったんじゃないかな…
曜「あれ、ところで梨子ちゃんは?」
千歌「あっ、そういえば…」キョロキョロ
曜「あ、お店の外!」
いつのまにかいなくなっていた梨子ちゃんはお店の外でなにやら囲まれていた
261: 2016/10/14(金) 02:28:47.82 ID:Uof1Hpan0.net
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「梨子ちゃん、わたしにもサインください!」
「梨子ちゃ~ん、握手してください!」
「梨子ちゃんっ」
梨子「ああう、あう、あうう、うぅぅぅ…」
千歌「あれま」
曜「すごいね~」
どうやらファンの子達によって梨子ちゃんはサイン攻めにあっているみたい
なんだかほんとに芸能人みたいだ
千歌「ふふ、すごいね梨子ちゃん」
曜「うん、ほんと私達もあんなふうに…」
オロオロしながらもちゃんと応対する梨子ちゃんはとってもキュートで…
千歌「可愛くなりたいねっ♪」
梨子「あ、二人とも。助けて~~!!」バタバタ
ア、ヨウチャンダ
チカチャン-!
SS「可愛くなりたい」
おわり
「梨子ちゃん、わたしにもサインください!」
「梨子ちゃ~ん、握手してください!」
「梨子ちゃんっ」
梨子「ああう、あう、あうう、うぅぅぅ…」
千歌「あれま」
曜「すごいね~」
どうやらファンの子達によって梨子ちゃんはサイン攻めにあっているみたい
なんだかほんとに芸能人みたいだ
千歌「ふふ、すごいね梨子ちゃん」
曜「うん、ほんと私達もあんなふうに…」
オロオロしながらもちゃんと応対する梨子ちゃんはとってもキュートで…
千歌「可愛くなりたいねっ♪」
梨子「あ、二人とも。助けて~~!!」バタバタ
ア、ヨウチャンダ
チカチャン-!
SS「可愛くなりたい」
おわり
262: 2016/10/14(金) 02:30:35.75 ID:Uof1Hpan0.net
こんなでも今まで書いた中では一番長いものになりました
読んでくださった方ありがとうございますー
読んでくださった方ありがとうございますー
263: 2016/10/14(金) 02:31:18.32 ID:DZ3gKjrG0.net
お疲れさまでした
引用: SS 「可愛くなりたい」
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