531: 2016/03/15(火) 00:02:43.85 ID:DAYRPdXYO
532: 2016/03/15(火) 00:03:10.97 ID:DAYRPdXYO
【天元突破ニャルラトホテプ】…始
533: 2016/03/15(火) 00:03:42.27 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「なぁ…グッ……ばっ…馬鹿なっ…!?」
ニャル夫「…もう…撃つすべも無い…勝てる見込みが……無い……!!」
ニャル夫「俺は……ここで……氏ぬのか…?」
ダゴン「馬鹿野郎!諦めるな!!」
ニャル夫「!!」
ダゴン「残りはもうお前一人だろう!?もう何人の奴が散っていったと思ってやがる!最後まで諦めるんじゃねえ!!」
ラグナラ「そうだよ!王子も…もう危ない状態だけど!向こうだって同じだよ!きっと!」
ナイア「やれやれ、こんな所で諦めてしまう器じゃないだろう?君は」
真尋「……こんな所で終わらせない。最後までやるって決めたのはお前だろ?だったら…」
真尋「最後の一撃…喰らわせてやれ!!」
ニャル夫「おっ……お前等……!」
ニャル夫「……ああ、分かった。いくぜクソ野郎!!俺達の最後の力!見せてやる!!」
ニャル夫「いっけぇぇええええええええ!!!!サンダガァァア!!!!」パチーン
534: 2016/03/15(火) 00:04:09.97 ID:DAYRPdXYO
ピピピピピピピピ グォォオオオオ…
≪ラスボスを倒した!≫チャーラチャラッチャララーン
ニャル夫「……おっ……」
ダゴン「おっ……」
真尋「おっ………」
ニャル夫「…おっしゃぁぁああああああああああああああ!!!これでこのゲームも全クリだぁあああああ!!!!」
ラグナラ「やったぁああああ!!これで世界は救われたぁー!!」
ダゴン「ったく、ハラハラさせやがって。」
ナイア「でもまぁ、退屈はせずに済んだよ」
ニャル夫「はっはっはぁ!見たか俺の実力!この世界を支配するのは俺だぁあ!!貴様から座を引き摺り下ろしてやったぜぇぇえええ!!!」
真尋「ははは……ところでさぁ」
真尋「ここに着いてから…何時間が経った?」
535: 2016/03/15(火) 00:04:40.75 ID:DAYRPdXYO
ナイア「んーと、目的地に着いてからもうかれこれ34時間は経ってるねぇ」
ダゴン「しっかし、見れば見るほどなんっにも無ぇ所だよなぁ。岩クズみたいな星が散ってるだけ」
ラグナラ「惑星と呼べる惑星も全然無いねぇー」
真尋「…そうだ。ニャル夫が言っていた目的地に着いてから既に一日半は経った。」
真尋「ニャル夫、これから先どうするか分かっているのか?」
ニャル夫「分からん」
真尋「断言した!?こいつ断言したぞ!!」
ニャル夫「とにかく、この場所でデウス・エクス・マキナを持っていれば俺は宇宙の支配者になれる筈なんだ。」スッ
ニャル夫「片時も離さず留まっていれば何かアクションが起こる筈だ。だから今は待つしか無いのだよ」
真尋「いやそうだけど…このゲームのエンディングも終わっちゃったぞ」
ダゴン「嘘ぉ…?このゲームエンディングで主人公いつの間にか氏んでんじゃん…」
ラグナラ「ラスボス倒してからエンディングまで何があったの…?」
ニャル夫「なんだとぉ!?これはグッドエンドルートじゃなかったのか!?」
ニャル夫「くそっ…もう一周だ!絶対にグッドエンドにたどり着いてやる!!」
真尋「またやるのかよ!?同じゲームをしかもRPGで二周目をすぐやる奴そうそういないぞ!!」
536: 2016/03/15(火) 00:05:07.23 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「黙れ!俺は目標を決めたら最後までやる男…これで終われば男の名が廃る!!」
ニャル夫「グッドエンドになるまでもう一周だぁあああ!!うぉぉおおおお!!!」
ナイア「……はいストップ」ポチッ ブゥン
ニャル夫「ああああ!!電源消しやがったなぁあ!?」
ダゴン「何これデジャヴ」
ナイア「やり残してる事消化するのはいいけどさ、ちょっと周りを見てみなよ。」
真尋「周りって岩しか……って、レーダーに大量の宇宙戦艦が捕捉!?」
ダゴン「うっほwwwマジ四面楚歌wwwww」
ニャル夫「………」
ニャル夫「…そうかい。そろそろって訳か」ザッ
真尋「え?そろそろって……」
537: 2016/03/15(火) 00:05:41.41 ID:DAYRPdXYO
真尋「…まさか、まさかと思うが、条件は場所と物と…後一つ」
真尋「”時間”があったのか?」
ニャル夫「おお、察しが良いな相棒。その通りだ」
ナイア「まぁ、惑星保護機構とか宇宙構成機構なんてでかい組織なら、その”時間”がいつなのか知っているだろうし」
ナイア「私達はそれを利用して、奴らが来るのを待ってたって訳。僕達にはその情報が無かったし」
真尋「…………」
真尋「…ダゴン、お前は知っていたのか?」
ダゴン「いやぁー、さすがに俺様が工口イ…いや偉い人だとしても、それを知らされる地位には居なかったから」
ダゴン「全く聞かされなかったっす。いや本当」
真尋「そうか」
ニャル夫「おおーしお前等、覚悟の時間は終わりだ。これからは闘いが始まるぞ」
ナイア「くぷくぷくぷ、まぁ伊達に発明品の開発はやってきてないからねぇ。返り討ちにしてやるさぁ」
ダゴン「さぁーて、かっちょいいダゴン様の姿、全国の可愛い子ちゃんに見せ付けちゃおっかな。セクハラしやすいように!」ビシィッ
ラグナラ「すっごく格好悪いキメポーズとキメ台詞!そんな不純な物じゃなくても私だって頑張るもん!」
真尋「……そうだな。僕も覚悟を決めたんだ」
ニャル夫「…どうやら、俺が心配する事は無かったみたいだな」
ダゴン「おうよ!全宇宙を征服した暁には!この俺を世界一格好良い男として常識に刷り込んでくれよなっ!!」
ニャル夫「ああ。宇宙一愚か者だったという記述も併記してな」
538: 2016/03/15(火) 00:06:09.39 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「…それと、相棒」
真尋「だから僕は相棒じゃ…って、何これ?デウス・エクス・マキナ?」
ニャル夫「その玉はお前が持ってろ」
真尋「…………」
真尋「はぁ!?」
539: 2016/03/15(火) 00:06:37.82 ID:DAYRPdXYO
真尋「何で僕が持たなきゃいけないんだよ!?この中では僕が一番弱いんだぞ!?」
ダゴン「コンマ無しでフォーク投げる奴が何か言ってるぅぅ~ww」
ニャル夫「茶化すなダゴン」
ダゴン「はい」
ニャル夫「…だが、間違っては居ない。確かに相棒お前はこの中では一番弱いかもしれない。一番最年少かもしれない」
ニャル夫「しかし、俺はお前を一番信用している」
真尋「………っ!」
ニャル夫「後、俺はこの闘いで今度こそ妹との因縁を晴らさなければならねぇ」
真尋「…だったら尚更、この玉は…」
ニャル夫「とにかく!必ず俺はお前を迎えに来る!それまで持っていてくれ!」
ニャル夫「……俺は、必ずこの全宇宙を手に入れてみせる!!!!」
ナイア「ニャル夫、巨大光線砲撃がこっちに向かってる」
ニャル夫「えっ」
541: 2016/03/15(火) 00:07:40.55 ID:DAYRPdXYO
「目標!追撃を確認しました!」
アフーム「よくやった。だが、油断はするな。今までの追跡なら奴らは生きている可能性の方が高い」
「しかし、奴らの船は木っ端微塵です」
アフーム「…だからだ。現に奴らはデウス・エクス・マキナを持っている。…慎重になりすぎるくらいが丁度良い」
「了解です。戦闘班!AからTチーム全員出撃命令!オーバー!!」
≪了解。今すぐ出動します。オーバー≫
アフーム「よろしい。私も今から行く」ザッ
「っ!!しかしアフーム船長!」
アフーム「お前達はそこで見ていれば良い。後は私達が現場で何とかしてみせる」ザッザッザッザッザ
アフーム「………………」
アフーム「…ダゴン……悪いな……」
アフーム「私達は……20億年前から掲げている惑星保護機構と…宇宙構成機構の……」
アフーム「この目的を、…失敗させるわけにはいかんのだ」カタカタカタ
542: 2016/03/15(火) 00:08:07.24 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「……………」
ダゴン「ッヒュゥー。アフームったら大胆にやっちゃったねぇ☆」
ニャル夫「…他の二人は、無事か?」
ダゴン「まぁww邪神と呼ばれる俺達ならwwwこんなもん屁じゃねぇっしょwwww…問題は真尋ちゃんだけど」
ニャル夫「相棒なら……大丈夫だ」
ダゴン「うっはwwwやっぱりwwwwww何か対策取ってたんすねぇwwwwその対策が俺達にも欲しかったっすwwww」
ニャル夫「悪いが俺は、やる事がある。お前達は第一の目標、目の前の敵を倒し続けてくれ」タッ
ダゴン「あいあいさぁーwww」ダッ
ビュォオオオオオッ
ダゴン「おおっとぉwwww風が強すぎて前に進めません!!この無重力空間でwww台風かぁー!?」
ハス太「…………」ビュォォオオオオオ…
ニャル夫「……え?あれって、確かニャル子の」
ハス太「…イアッ……イアッ…」バチッバチバチバチッ
ニャル夫「おい、あいつ頭に何か装着してるけど、何だあの面白い帽子は」
ダゴン「んんwwwあれはwwwwww……笑えないぞニャル夫」
ニャル夫「え?」
543: 2016/03/15(火) 00:08:45.83 ID:DAYRPdXYO
ゴゴオオォオオオオオオオオオオオオオオオオオ
ニャル夫「うわぁああああ!?風が強くなったぁあ!?」ビュォォオオオオオ
ダゴン「あれはぁ!!脳みそに直接機械を刺して潜在能力を極限にまで引き出す【SAN値オーバー】だっ!!!!」ビュォォオオオオオ
ダゴン「あんなもん刺されたら!!終わった後良くて後遺症が残るか氏ぬかだ!!!!」ビュォォオオオオオ
ニャル夫「なっ…何やってんだよお前の職場はぁ!!」ビュォォオオオオオ
ハス太「ぁぅ…ぁ……マ…ヒロ……クン……」ガクッガクッガクッ
ニャル夫「クッソ!風が次第に強くなってきやがる!!」ゴゴオオォオオオオオオオオオ
ダゴン「潜在能力を極限にまで引き出してるからな…!そもそも宇宙空間で風なんか出せる筈無いのにこんなに強い風を出しやがる」ゴゴオオォオオオオオオオオオ
ブォォオオオオオオオオオオオオオオオオオッ
ニャル夫「っ!?後ろから風が!?」
ナイア「くぷくぷくぷ…何のための発明だと思ってるのさ」ブォォオオオオオオオオオオオッ
ニャル夫「ナイア!そのでっかい扇風機はまさか!?」
ナイア「そう、僕の発明「兆速羽旋風」さ。風と風で相まって押し返される」ブォォオオオオオオオオオオオッ
ダゴン「一体、こんなでかい扇風機が宇宙船のどこに入っていたんだ?」
ハス太「ぁぁぁあああああああああああああああ!!!!!」ゴゴオオオオオオオオオオオオオオ
ニャル夫「マズイ!あっちの風も強くなってきた!」
ナイア「甘いね…。僕の知力はハスターの力をも凌ぐ事を!教えてやるよぉ!!」ブォォオオオオオオオオオオオッ
544: 2016/03/15(火) 00:09:11.14 ID:DAYRPdXYO
ダゴン「ニャル夫君!ここで一つ科学の勉強をしよう!」
ニャル夫「ああ!?何だお前イキナリ!」
ダゴン「実は、上昇気流と下降気流がぶつかると、台風や竜巻が起こるというのは知っているかい!?」
ニャル夫「詳しくは知らねぇが、そうなのか!」
ダゴン「そして、ハスター族の少年は上から下降気流を、フランケンシュタインの少女は下から上昇気流の風を出してるんだっ!!」
ニャル夫「だからなんだってんだよ!!」
ダゴン「顔を上げて前を見ろぉ!」
ニャル夫「何なんだよいった……」
ニャル夫「うわぁ、すげぇ竜巻」
545: 2016/03/15(火) 00:09:37.03 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「うわぁぁああああああああああああ!!!」ォォオオオオオ
ダゴン「ああああああああああああああああ!!!!」ビュォォオオオオオ
ナイア「あっ!ニャル夫とダゴンが風に巻き込まれた!」
ナイア「…まぁいいか、氏なないだろ」
ナイア「おっしゃぁ!私の知力が上か!それともハスター族の力が上か!試してみましょうかぁ!!」ゴゴオオォオオオオオオオオ
ハス太「………ぁ…ぁぁ……」ゴゴオオオオオオオオオオオオオオオオ
ハス太「ボク……ボクハ…タダ……マヒロクント……イッショニ…イタカッタ……ダケナノニ…」ゴゴオオオオオオオオオオオオオオオオ
546: 2016/03/15(火) 00:10:17.80 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「…はぁ…はぁ……ここは?」
ダゴン「…運よく、球体が平らに見える位にでかい岩に当たったみたいだな。」
ニャル夫「そうか。それなら安心し…てる暇は無いか」
ニャル夫「おい!あの物騒な頭の機械は何だ!?惑星保護機構はマジで何を考えてるんだ!?」
ダゴン「うーん…さっきも言ったが俺もよく分からナッシング。そもそもあのビー玉で何やるか知らされてないし上級士官以外知ったら極刑だし」
ニャル夫「…少なくとも、テディベア処刑とか仲間の頭に変な物刺す奴らだ。」
ニャル夫「絶対に碌な事考えてないだろ」
ダゴン「ははwwwまぁそうだよなっ――」ボォォオオッ
ニャル夫「ダゴンが炎に包まれた!!」
クー子「うぐぉ……ぁぁぁ…!!」バチバチバチバチ
ニャル夫「…って、こいつもニャル子……ん?」
クー子「がぁぁ…ニャルコ…ニャルコォ……」ガガガガガガガガ
ニャル夫「……こいつ……ジジイの……」
ダゴン「あー熱かった。さすがにクトゥグアの炎は効くぜ。骨まで炭になっちまった」
ニャル夫「…………」
ダゴン「しかしこれはまぁ…俺じゃなかったら氏んでたかもなぁ」
クー子「ガガガガ……アバババ………」
ダゴン「うっはwww白目向きの貧O口リ顔ジト目とかwwwww趣深すぎるな」
547: 2016/03/15(火) 00:11:09.99 ID:DAYRPdXYO
ダゴン「しかし、この展開…この状況。こいつぁまさしく」
ダゴン「まさか、俺がこの台詞を言う事になるとは…思わなかったぜ」
クー子「…バババ……クーラン……オジサン……ニャルコ……」
ダゴン「ヘイニャル夫ぉ!!」ビシィッ
ニャル夫「…………」
ダゴン「ここは俺に任せて先に行けっ!!どうだ?格好良いだろ今の俺!!」ビシィーッ
ニャル夫「……そうだな。まるでデジャヴみたいだ」
ダゴン「そりゃそうだwww漫画でwwww使い古されてるからなこの台詞www、まぁwww安心しろよwwwwwwww」
ダゴン「俺は絶対に氏なねぇから」
クー子「……ガガガ……クーラン…オジサン……ドウカ……ワタシノケッコンシキノ……シカイニ……」
ダゴン「さぁかかって来いクトゥゴエ…クトゥエ…クトゥアル…クリッ」ガリッ
ダゴン「ぐはぁああ!!舌噛んだぁあああ!!」ブシュー
ダゴン「すまねぇニャル夫…俺はここまでのようだ…」ガクッ…
ニャル夫「早っ!?さっきまで格好良い事言ってた癖に早っ!?さっきのと相まって凄く格好悪いぞお前!!」
ダゴン「ふっ……早く行け……お前だけでも………宇宙の中心へ……」チーン
ニャル夫「氏んだぁぁああああああ!!!今までで一番ショボイ氏に方でこの最終決戦で散ったぁぁあああ!!!!」
クー子「がっ…ああああ!!ああああああああああああ!!!!」ボシュオオオオオオオオッ
ニャル夫「わぁ!!来たぁあああ!!!」
ダゴン「まさか、俺がこの台詞を言う事になるとは…思わなかったぜ」
クー子「…バババ……クーラン……オジサン……ニャルコ……」
ダゴン「ヘイニャル夫ぉ!!」ビシィッ
ニャル夫「…………」
ダゴン「ここは俺に任せて先に行けっ!!どうだ?格好良いだろ今の俺!!」ビシィーッ
ニャル夫「……そうだな。まるでデジャヴみたいだ」
ダゴン「そりゃそうだwww漫画でwwww使い古されてるからなこの台詞www、まぁwww安心しろよwwwwwwww」
ダゴン「俺は絶対に氏なねぇから」
クー子「……ガガガ……クーラン…オジサン……ドウカ……ワタシノケッコンシキノ……シカイニ……」
ダゴン「さぁかかって来いクトゥゴエ…クトゥエ…クトゥアル…クリッ」ガリッ
ダゴン「ぐはぁああ!!舌噛んだぁあああ!!」ブシュー
ダゴン「すまねぇニャル夫…俺はここまでのようだ…」ガクッ…
ニャル夫「早っ!?さっきまで格好良い事言ってた癖に早っ!?さっきのと相まって凄く格好悪いぞお前!!」
ダゴン「ふっ……早く行け……お前だけでも………宇宙の中心へ……」チーン
ニャル夫「氏んだぁぁああああああ!!!今までで一番ショボイ氏に方でこの最終決戦で散ったぁぁあああ!!!!」
クー子「がっ…ああああ!!ああああああああああああ!!!!」ボシュオオオオオオオオッ
ニャル夫「わぁ!!来たぁあああ!!!」
548: 2016/03/15(火) 00:12:31.46 ID:DAYRPdXYO
「王子ぃ!!」ヒュンッ
ニャル夫「!!」
ホボォオオオオッ
ラグナラ「やった!この無重力なら私にでも岩星を動かせるよ!」バッサバッサ
ニャル夫「ラグナラ…」
ラグナラ「ねぇねぇ王子!私格好良かった!?王子も怪我しなかっ…キャッ!」ガバッ
ニャル夫「ああ…!お前も生きてたんだな!良かった!そしてありがとうなラグナラ!!」
ラグナラ「うっ……うんっ……」ドクンドクンドクン
クー子「アア………ァァァァァ…アアアアアアアアアアア…!!」ボォオオオオオッ
ニャル夫「…っ!やっぱり押し返してくるか!」
ダゴン「チェストォオオ!!」ドッ
クー子「っ!!」
ドゴオオオオオオッ
ニャル夫「…ダゴン!」
549: 2016/03/15(火) 00:12:58.87 ID:DAYRPdXYO
ダゴン「ひゃっはぁー!残念だったなぁ!!俺様は氏んでも氏んでも代わりが居るんだよぉー!!」
クー子「がぁっ………ゲホッ」ブハッ
クー子「ギィ……ギギギギギギギ…」ガガガガガガガガガ
ダゴン「あっ、今ので完全に切れたみたいだな」
ニャル夫「ラグナラ逃げるぞ!このままだとお前だった危ねぇ!」
ラグナラ「…王子!」
ドッ
ニャル夫「……え?」
ラグナラ「きっと…きっと迎えに来てね!王子の相棒も連れて、私達も!」
ダゴン「俺達全員、この宇宙を支配するんだろ?気を引き締めろよ帝王!!」
ニャル夫「…………おい」
ニャル夫「信じて良いんだな…?お前達が、終わった後も待ってくれてる事を」
ラグナラ「勿論だよ!だって」
ラグナラ「私達は!王子が大好きなんだから!!」
ダゴン「さっさと終わらせて、打ち上げでパーっと酒飲んで二日酔いになって吐いてまた飲んで吐こうぜ!!」
ラグナラ「だからそれまで……バイバイ」
550: 2016/03/15(火) 00:14:17.26 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「……………」
ニャル夫「……」
ニャル夫「………さて、と」
ザッ……ザッ……ザッ……
ニャル夫「どうやらお前も、ここまで来たみたいだな」
ザッ……ザッ……ザッ……
ザッ……
ニャル夫「…ついに時は来た。俺とお前の因縁を晴らす為の、その時が」
ニャル子「……………」
ニャル夫「なぁ?ニャル子」
551: 2016/03/15(火) 00:14:46.05 ID:DAYRPdXYO
ニャル子「…………」バチバチッ バチッ
ニャル夫「…お前も、その頭の奴植え付けられたのか」
ニャル子「……………」スタスタスタ
ニャル夫「つまりお前も、俺相手に本気で闘える…という事だな」
ニャル子「………」ピタッ
ニャル夫「…お前もその頭の奴を植え付けられたとしたら、多分お前は抵抗したのだろう。上に最後の戦いに俺の相棒と敵対するのを拒んだのだろう」
ニャル子「………」
ニャル夫「だが、俺には関係無い。お前もそうだろう」
ニャル子「………」
ニャル夫「さぁ、かかって来いニャル子!!貴様と俺の因縁!ここで断ち切って見せr――――」
ヒュンッ
553: 2016/03/15(火) 00:16:03.05 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「」
ニャル子「………」パラパラパラ
ニャル夫「」
ニャル夫「カハッ!!」ブハァッ
ニャル子「……ニクイ…」
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
ニャル子「ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!」
ニャル夫「がっ!ぐはっ!!がっ!!はぁっ!!!」
ニャル子「ナンデキサマナンカニマヒロサンガキサマナンカニィィイイイイ!!!!!」ガガガガガガガガガガ
ドシャァッ
555: 2016/03/15(火) 00:17:05.28 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「……………」ガクッ
ニャル子「……」スタスタスタスタ
ガシッ
ニャル子「………」
ガッ
ニャル子「………」
ガッガッガッガッガ
ニャル子「………」
ガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガ
ニャル子「………」
ガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガ
ニャル夫「」ガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガガッガッガッガッガ
ガッ
556: 2016/03/15(火) 00:17:34.64 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「」
ニャル子「………ナンデ…」
ニャル子「ナンデ…アンタハ…!マヒロサンニソコマデウケイレラレタンデスカ…!?」
ニャル子「タダノ…クズナハンザイシャノアナタガ…!!」ガシッ
ニャル子「ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!ニクイ!!!」
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
ニャル夫「」ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
558: 2016/03/15(火) 00:18:32.18 ID:DAYRPdXYO
ニャル子「!?」
ニャル夫「…………おい」
ニャル子「キタナイテデワタシノテヲサワルナ!コノノラニャルラトホテプガァア!!」ブンッブンッ
ニャル夫「お前に一つ、教えてやる」
ブンッ
ゴッ
ニャル子「オゴッ……アッ」
ニャル夫「…最早、お前と俺とは背負う物が違う」
ニャル夫「お前の攻撃、もうまるで重くも何とも無いんだ」
559: 2016/03/15(火) 00:19:02.27 ID:DAYRPdXYO
ニャル子「ニャガァッ…ハァッ!」
ザザザザザザ
ニャル夫「…良く聞けニャル子ぉ!!いや、俺の妹よ!!」
ニャル夫「俺は!お前よりも強い力を手に入れた!勉学に励み、優等生となったお前には決して手に入らない力だ!!」
ニャル夫「それはデウス・エクス・マキナよりも大きく!神にも辿りつけん大いなる力!!」
ニャル夫「フルフォースフォーム等いらぬ!この俺が手に入れた力……」
ニャル夫「そう!!それは”馬鹿みたいに大いなる野望”だっ!!!!」
ニャル子「…………」
ニャル夫「貴様らのようにエリート軍団が決して手に入らない馬鹿みたいに巨大な力!」
ニャル夫「それが俺の中にあるが故に!負ける気など更々しないっ!!!」ダッ
ゴッ
ニャル夫「あ”っ……」
ドゴォォアアアアアアアアアッ……
560: 2016/03/15(火) 00:19:33.78 ID:DAYRPdXYO
ニャル子「……ガッタガッタガッタガッタうるっさいんですよ……」バチバチバチバチ
ニャル子「んな知った事じゃない話を聞く為に私はここに居るんじゃないです。……真尋さんはどこですか」バチバチバチバチバチ
561: 2016/03/15(火) 00:20:04.25 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「………きっキサマ…!?まさかほとんど自我を保って…!!」
ニャル子「どこなんですかって、聞いてるんですよオラァア!!」ゴッ
ニャル夫「ぶっはぁああ!!」ゴハッ
ニャル夫「ぐっ…!ぐ…!!貴様ら…俺の宇宙船を破壊しておいて良くも言えたな…!!」
ニャル子「ええ。…それで?一体どこに隠したと言うんです?」
ニャル夫「…残念だがそれは…宇宙船もろとも…お前等が頃し……」
ニャル子「アンタが真尋さんを守ってる事は知ってるんです。今までの記録でも、いつ見捨てても良いのにアンタはいつでも真尋さんを救っている」
ニャル子「今更、そんなくだらない嘘に騙される程私達は馬鹿じゃないですよ」
ニャル夫「…………」
ニャル子「さぁ、とっとと吐いちゃってください」
ニャル子「”私の”真尋さんは、今、どこに居るんですか?」バチバチバチバチバチ
ニャル夫「…………くくっ……くっ……」
ニャル夫「ふぅーはははははは!!ふぅーはははははははははは!!!!!」
ニャル子「……………」
ニャル夫「俺があいつを守るだと!?当然だろうがぁ!!あいつは俺の人質なんだからなぁ!!」
ニャル夫「そして貴様らが!あの人質に関しては有力だって事も知っている!!」
ニャル夫「貴様はまだ立場が分かっていないようだな!!俺の一声で、あいつを頃す事だって可能だって事を!!」
ニャル子「…今更、また嘘を貫き通すんですか。」
562: 2016/03/15(火) 00:20:39.75 ID:DAYRPdXYO
ニャル子「あのですね…もういい加減にしてくださいよ…」バチバチバチバチバチ
ニャル子「アンタと真尋さんが、ただの人質の関係なら…真尋さんは私を突き放してアンタの所に付こうだなんて考えないんですよ…!!」バチバチバチバチバチ
ニャル子「良いからとっとと真尋さんの居場所を吐け!!おい!!!!!ふざけるんじゃねぇぞぉニャルラトホテプ!!!!」バチバチバチバチバチバチバチバチバチバチ
ニャル夫「……はっ」
ガシッ
ニャル夫「何だと思えば…ただの嫉妬かよ…!?」ガガガガガガ
ニャル子「…!」
ニャル夫「そんな物こそ…俺の知った事じゃねぇよ…!!」
ニャル夫「あいつはなぁ!!自分のケジメをつける為に!!男の覚悟を決めたんだ!!!!」
ニャル夫「全てを捨ててでも!!こんなクソっタレを終わらせようと!終わるまで俺達と付き合うって決めたんだよ!!」
ニャル夫「それを!!うざってぇ女のワガママで邪魔すんじゃねぇぇぇええええええええええええええええ!!!!!!!」
563: 2016/03/15(火) 00:21:14.56 ID:DAYRPdXYO
ニャル子「がぁぁぁぁっ!!ああああ!!!」
ニャル夫「…………」
ニャル夫「おらぁぁぁああああああああああああああああ!!!!!」
ニャル子「あああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」
565: 2016/03/15(火) 00:22:11.85 ID:DAYRPdXYO
ニャル子「あああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
ニャル夫「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
ニャル子「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
ニャル夫「くたばれこの三流ヒーローがぁああああああああああ!!!!」
ニャル子「ッ――――」
566: 2016/03/15(火) 00:22:42.23 ID:DAYRPdXYO
ニャル子≪兄さんが宇宙を掌握する大悪党?≫
ニャル子≪だったら私は、大悪党を成敗する正義のヒーローニャル仮面ライダーになりますよ!!≫
ニャル子≪どんな些細な事でも傷つき、でもそれでも強く生きて闘う正義のヒーロー≫
ニャル子≪それはもう、何よりも格好良いヒーローです!絶対に悪になんて負けません!≫
ニャル子≪兄さんみたいなのが宇宙を支配されちゃぁ、宇宙は大変な事になりますからね≫
ニャル子≪ははっそれを言うなら、一度でも私に勝ってからにしてくださいよ。≫
ニャル子≪でもニャル仮面ライダーの正義は、絶対に悪になんて負けませんけどねっ!!≫
568: 2016/03/15(火) 00:23:40.90 ID:DAYRPdXYO
ゴッ
569: 2016/03/15(火) 00:24:07.16 ID:DAYRPdXYO
ニャル子「」パラパラ…
ニャル夫「………」
ニャル子「」 バチバチバチ… ボンッ
ニャル夫「………なぁ、ニャル子」
ニャル子「」 プシュゥー…
ニャル夫「お前…選ぶ正義を間違えたな…」
ニャル子「」 パラ…
570: 2016/03/15(火) 00:24:34.32 ID:DAYRPdXYO
クー子「…!!」ハッ
ピタッ…
ラグナラ「…え?急に止まったよ?」
ダゴン「頭の奴の、活動限界でも来たのか」
クー子「――ッ」ピュー
ラグナラ「どこかに飛んでった!!」
ダゴン「逃げてった、が正しいな。俺達の勝ちだぜクソガキ!」
ラグナラ「やったぁー!!私達の勝ちだぁー!!」ピョンピョン
571: 2016/03/15(火) 00:25:02.19 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「…ん?」
ヒューン
ニャル夫「あれ?こいつって…ジジイの…」
ガシィッ
クー子「ハァハァ…!ニャル子…動けなくなったニャル子ぉ…」モミモミ
ニャル子「」
クー子「ニャル子ぉ…良いよね?今の内に既成事実作っても良いよね…?」ハァハァ
ニャル子「」
クー子「ニャル子ぉ……ニャル子ぉぉおおおん!!」
ニャル夫「何してんだてめぇ!!!」
ガッ
クー子「キュッ!!」
ガッ バキィッ
ボンッ
パラパラパラ……
572: 2016/03/15(火) 00:25:31.12 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「おっ、頭の奴を蹴ったら以外と簡単に壊れた」
ニャル夫「…つまり」
ピッポッパ
ニャル夫「こちらニャル夫!おいナイア!奴らの弱点が分かった!頭についてる機械!それをぶっ壊せ!そうすれば奴らも正気に…」
ナイア≪えっ?そうなの?早く言ってよぉ~僕、ウッカリ頃しちゃったかもしれないじゃい≫
ニャル夫「えっ?ウッカリ?ウッカリ頃しちゃったの!?」
ナイア≪…まぁ、別に大した事にはなってないよ≫ズイッ
ハス太≪……キュゥ≫
ナイア≪それに、頭の奴が弱点なんて僕も気づいてたよ。豆腐の角を弾にした銃で一発だったさぁ≫
ニャル夫「ああ…そうか。とにかく無事なんだな?それは良かった。怖いな豆腐の角」
ニャル夫「…という事は」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ニャル夫「…そろそろ、親玉が来てもおかしくないな…」
573: 2016/03/15(火) 00:25:58.71 ID:DAYRPdXYO
≪ニャルラトホテップ夫!もうこれまでだ!≫
≪貴様の思い通りにはもうさせん!大人しく降参しろ!≫
≪艦隊も、デウス・エクス・マキナも失ったお前に最早逃げ場は無い!≫
ニャル夫「……………」
≪話も聞いている。お前は全宇宙を支配する悪の帝王になりたいそうだな…。≫
≪分かっていると思うが、私達は正義の味方だ。断じてそんな物を認めるわけにはいかない。≫
ニャル夫「……………」
≪そして、デウス・エクス・マキナを散々持ち歩いた罪、お前が氏んでも償いきれる物ではないだろう。≫
≪だから私達は、お前の存在の抹消を遂行する。≫
ニャル夫「…………」
ニャル夫「はっ」
ニャル夫「ふぅーーーははははははは!!!!!!」
≪何がおかしい、ニャルラトホテップ夫≫
574: 2016/03/15(火) 00:26:31.95 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「貴様ら…馬鹿なのか…?」
ニャル夫「俺の夢を…お前等正義の味方が許すわけにはいかない?」
ニャル夫「そんなもの!当たり前だろうが!!!!」
ニャル夫「貴様らが正義の味方だというのなら!俺は対極の悪の味方!!」
ニャル夫「俺を消滅させたいのは当然の事だ!!そして俺は!!そんなお前等と全力で戦うのだ!!」
≪…最後の抵抗か≫
≪まぁいい、どうせ我々5万艦隊の前に野良ニャルラトホテップ一匹だ。どうやっても勝てる事は無い。≫
≪それより、もう時間が無い。捜索班!デウス・エクス・マキナの場所は!?≫
≪ニャルラトホテップ夫容疑者が持っているようです。レーダーによると全く同じ位置で引っかかります。≫
ニャル夫「ふぅーはっは!貴様らには見つからんよ!!デウス・エクス・マキナは…俺が隠した!」
≪安心しろニャル夫。お前を消した後に探せば済むだけの話だ。≫
≪いや…でも、おかしいんですよ第三館長≫
≪何がだ?≫
≪ニャル夫のすぐ近くに…そこにある筈なのに、レーダーの反応が薄いんです。まるで遥か遠くにあるように≫
≪…何?≫
ニャル夫「……どうした?まだ撃たんのか?」
≪一体どういうことだ?≫
≪分かりません。ですが、今彼を攻撃するのは得策では無いかと≫
≪このような症状を見る限り…何か特別な隠し方をしたそうです。≫
ニャル夫「俺の夢を…お前等正義の味方が許すわけにはいかない?」
ニャル夫「そんなもの!当たり前だろうが!!!!」
ニャル夫「貴様らが正義の味方だというのなら!俺は対極の悪の味方!!」
ニャル夫「俺を消滅させたいのは当然の事だ!!そして俺は!!そんなお前等と全力で戦うのだ!!」
≪…最後の抵抗か≫
≪まぁいい、どうせ我々5万艦隊の前に野良ニャルラトホテップ一匹だ。どうやっても勝てる事は無い。≫
≪それより、もう時間が無い。捜索班!デウス・エクス・マキナの場所は!?≫
≪ニャルラトホテップ夫容疑者が持っているようです。レーダーによると全く同じ位置で引っかかります。≫
ニャル夫「ふぅーはっは!貴様らには見つからんよ!!デウス・エクス・マキナは…俺が隠した!」
≪安心しろニャル夫。お前を消した後に探せば済むだけの話だ。≫
≪いや…でも、おかしいんですよ第三館長≫
≪何がだ?≫
≪ニャル夫のすぐ近くに…そこにある筈なのに、レーダーの反応が薄いんです。まるで遥か遠くにあるように≫
≪…何?≫
ニャル夫「……どうした?まだ撃たんのか?」
≪一体どういうことだ?≫
≪分かりません。ですが、今彼を攻撃するのは得策では無いかと≫
≪このような症状を見る限り…何か特別な隠し方をしたそうです。≫
575: 2016/03/15(火) 00:27:04.16 ID:DAYRPdXYO
≪恐らく……彼が氏んだら絶対に見つからないような≫
ニャル夫「………」
≪…おい、ニャルラトホテップ、デウス・エクス・マキナをどこに隠した?≫
ニャル夫「わざわざ隠した場所を教える悪党がどこに居る」
≪いい加減にしろ。こっちは時間が無いと言っているんだ!ニャルラトホテプ!!≫
ニャル夫「………俺は言われた覚えが無いが?」
≪そんなジョークに付き合う暇は無い。とっとと教えろ!!≫ガチンッ
ニャル夫「……なぁ、惑星保護機構、宇宙構成機構」
ニャル夫「お前等が言う正義って何だ?お前らの都合の良いように動く世界か?」
≪…そんな話に付き合う余裕があると思うかっ!!!≫
ニャル夫「…どうやら、もうそろそろって感じらしいな」
≪っ!!かっ…館長!!≫
≪何だ!?≫
≪デウス・エクス・マキナの反応が!急速に大きく…!!≫
ニャル夫「待たせたなぁ!!相棒ぉおおお!!!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
576: 2016/03/15(火) 00:27:32.33 ID:DAYRPdXYO
≪!!なっ…なんだ!?あれは!!≫
≪急に穴が現れて…その穴から……≫
≪我々が撃墜した筈の宇宙船がっ!?≫
ナイア「……おっおおー」
ナイア「やっぱり13次元空間まで飛ばすと、惑星保護機構の奴らも観測難しいみたいだねぇー」
ナイア「くぷくぷくぷ」
ダゴン「……なるほどな」
ダゴン「上位次元空間に飛ばされちゃぁ…安全だわな確かに」
ダゴン「ニャル夫もナイアも……そして俺様も」
ダゴン「本当に、すげぇ仲間に囲まれてるなこのパーティ」
ラグナラ「…やっぱり」
ラグナラ「王子様は…私の王子様だよ」
ラグナラ「だって……王子様は私の大切な人たちを守ってくれる」
ラグナラ「この全宇宙で、誰よりも格好良い王子様」
577: 2016/03/15(火) 00:27:58.38 ID:DAYRPdXYO
スッ
カタン
真尋「…………」
ニャル夫「よぉ相棒、迎えに来たぜ」
真尋「……本当、何度氏にそうな目に会えば気が済むんだ僕は…」
ニャル夫「安心しろよ、俺が全部守ってやる」
真尋「ボロボロな癖して何言ってるんだよ。ニャル子にこっぴどくやられたな。」
真尋「…でも誘拐されてるんだから、そのくらいしないと割に合わないな」ニコッ
真尋「最後まで頼むぞ、大悪党」スッ
ニャル夫「ああ。任せろ人質」ガシッ
ゴクン
578: 2016/03/15(火) 00:28:29.58 ID:DAYRPdXYO
≪…っ!?デウス・エクス・マキナを…飲んだ!?≫
≪まさかアイツ…”適合”しているのか!!≫
≪ばっ…馬鹿な……そんな事が……≫ガタリ
≪館長!!≫
≪…………≫
≪…殺せぇええ!!あいつを生かすな!!あいつを塵にしてもデウス・エクス・マキナだけは残る筈だ!!!≫
≪例え間に合わなくても!あいつだけは支配者にしてはならん!!宇宙が崩壊する!!≫
≪我々が設立当初から願っていた悲願を!!ここで潰える訳にはいかん!!≫
≪宇宙を…我々の手で守るのだ!!!!≫
579: 2016/03/15(火) 00:28:57.64 ID:DAYRPdXYO
アフーム「………適合者…か」
アフーム「本当に、そんな奴が居たんだ。凄いねアンタん所の新しい上司は」
ダゴン「ああ、本当にすっげぇ奴だぜ」
アフーム「でもさ、本当に良いの?」
アフーム「終わった後、多分ニャル夫氏ぬよ?」
580: 2016/03/15(火) 00:29:29.24 ID:DAYRPdXYO
ダゴン「………氏なないさ」
ダゴン「アイツは、今までに何度氏にそうな目に会っても、ご覧の通りピンピンしてやがる。」
アフーム「そうだな。だが、私達にとってはそれはとても困る」シャキンッ
アフーム「私は、機関の中でも宇宙の支配者候補に選ばれた一人なんだ。全力で阻止させて貰うよ」
ダゴン「そうか」
ダゴン2「お前の能力だと、さすがに骨が折れそうだ」
アフーム「…と、言いながら分身しているお前に言われたくないがな」
ダゴン23「その通り。俺は無限に増え続ける事ができる。」
ダゴン56「故に、俺が氏んで負ける事は絶対に無い!!」
ダゴン786「亀を踏み続けるマリオのように残機は無限に湧いて出てくるのだからな!!」
アフーム「…………おい」
ダゴン3422「俺も、アイツらの為に全力で戦わせて貰うぜ!」
ダゴン24332「遠慮はしねぇ!!」
アフーム「ちょっと待て」
ダゴン4652345「よっしゃぁ!!それじゃぁ貴様に今!見せてやる!!」
ダゴン634623456236523464624363465234「数の暴力という物をなぁ!!!!!」
アフーム「ちょっとこれは卑怯じゃ」
ダゴン「さぁ」
ダゴン「殺ろうか☆」ビシィッ
581: 2016/03/15(火) 00:29:58.87 ID:DAYRPdXYO
アフーム「……………」
アフーム「うわぁぁああああああああああああああああああ!!!!!」ボォォオオオオオオッ
ダゴン5243「ぎゃぁあああああああ!!この炎冷たい!痛い!!!」ボボオオオオオオ
ダゴン234523「そんな頑固な炎も…ほらぁ」キュッキュッキュ
ダゴン5243「あああ…あれ?もう冷たくない!!」
ダゴン234523「ナイアに奴の能力を教えたの忘れたのかい?それで、覆面とタイツを超素材に強化してくれたじゃないか」
ダゴン5243「そうか!それじゃぁアフームの能力も全然効かないんだね!!」
アフーム「………」
ダゴン「それじゃぁ、仕切りなおして」
ダゴン’s「「「「勝負だ!!アフーム!!!」」」」
アフーム「」
アフーム「びぃぃいぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!」ポロポロポロ
582: 2016/03/15(火) 00:30:29.28 ID:DAYRPdXYO
≪第三砲台!第二体複合光線砲の準備も整いました!!≫
≪よし!撃て!撃てぇー!!!≫
バババババババババババババババ
ニャル夫「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁぁああああああああああああああああ!!!!!」ババババババババババ
≪ぎゃぁぁああああああああああああああああ!!!!≫チュドォォオオオンッ
≪何でアイツは光線をはじき返せるんだ…!!≫
≪デウス・エクス・マキナを少し適合していると言っても、ここまでとは…≫
ニャル夫「ひゃぁぁぁははははは!!無駄なんだよ虫けら共がぁぁああああああ!!!!」
ニャル夫「この、デウス・エクス・マキナの力さえあれば!!俺は無敵なのだぁああああ!!!!」
≪館長!どうすれば…!≫
≪………これが、最後の戦いだ≫
≪プランGを発動しろ≫
バババババババババ
ニャル夫「来た来たまた来たぁ!!無駄だと分かっている癖にまた来やがったかぁ!!」バババババ
ニャル夫「………っ!!」 ド ク ン
チュドォー―ンッ!!!
真尋「!! ニャル夫ぉ!!」
583: 2016/03/15(火) 00:30:55.74 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「……」シュゥゥウ……
ニャル夫「…効っかねぇなぁああ!!」ブワァアッ
パラパラパラパラパラ…
≪風圧で光線の威力を殺されました≫
ニャル夫「分かってんだろぉ!?もう!!この俺には勝てないって事をよぉ!!」
ニャル夫「普通の大魔王なら、世界の半分をやるから仲間にならねぇかって言うんだろうがなぁ!!」
ニャル夫「そんな中途半端な事は言わねぇ!!誰一人として俺の物には触れさせねぇ!!!」
ニャル夫「この全宇宙は全部……俺のっ」
ブシュッ
ニャル夫「っ………!!!」
ガクッ
真尋「………ニャル夫?」
≪プランG、発射用意≫
真尋「…え?」
≪危険ですので、発射砲戦艦より一光年は離れてください。発射まで5秒前…≫
キュインキュインキュインキュインキュインキュインキュイン
≪5、4…カウントダウンを、中止します。≫
585: 2016/03/15(火) 00:31:52.38 ID:DAYRPdXYO
真尋「……おい……」
真尋「何だよ……あの光線………」
真尋「あんなもん……惑星どころか銀河系が滅ぶぞ……」
ニャル夫「……………」ブフッ
ニャル夫「……ようやく…本気になりやがったか…!!」
真尋「…ニャル夫?おい、大丈夫なのか!?」
ニャル夫「俺はぁ!!宇宙という超広大な物を手に入れるんだぞ!!!」
ニャル夫「そんな物と比べたらこんなもん…爪楊枝にもならねぇんだよぉおおおお!!!!!」
587: 2016/03/15(火) 00:32:50.23 ID:DAYRPdXYO
アフーム「」
ダゴン「…よぉーし、今回も俺の勝ちだな」
ダゴン23「やだぁー!ダゴンさぁーん♪格好良いー♪」
ダゴン「へへっよせよ。照れるじゃねぇか」
アフーム「」
ダゴン「……なぁ、アフーム。ちょっと聞いていいか?」
アフーム「」
ダゴン「お前等は、デウス・エクス・マキナを使って、この宇宙を手に入れて」
ダゴン「一体何をするんだ?」
アフーム「………」
アフーム「……私は……」
アフーム「惑星保護機構が……望む宇宙……そんなものは…ただ一つだ……」
ダゴン「………」
アフーム「私達は………この宇宙から………」
アフーム「どんな些細な悪も無い……完全に幸せな世界を……作るのが…目的だったんだよ……」
588: 2016/03/15(火) 00:33:37.91 ID:DAYRPdXYO
ダゴン「……完全に幸せ?」
アフーム「ああ……。どんな悪も居ない…差別も無い……犯罪者も居ない………誰一人かける事無く天寿を全うできる…」
アフーム「皆が清らかで優しくて……美しい世界を作る……」
アフーム「私達は…そんな世界を作るのが目的で……宇宙全てがそうなるようになるのが目的で……」
アフーム「それが……本当の”正義の目標”であると……教えられたんだよ……」
ダゴン「ふーん」
アフーム「……なぁ……ダゴン……」
アフーム「お前は……そんな世界……どう…思う……?」
ダゴン「…お前が言うには、どんな些細な悪も無いんだろ?イタズラも過激な暴力シーンも風俗もスプラッター映画も」
ダゴン「そして、”人を楽しませる為の悪意”も。そこには無いんだろ?」
アフーム「………」
ダゴン「何かさ、すっっっっっっげぇぇぇぇつまんなそう」
ダゴン「つまり、”悪”そのものを消すって事だろ?それって同時に”正義”も消える訳だろ?」
ダゴン「悪党も消えるかもしれないけど、ヒーローまで消されるんじゃ、夢も希望も消えうせそうだよなぁ」
アフーム「ああ……。どんな悪も居ない…差別も無い……犯罪者も居ない………誰一人かける事無く天寿を全うできる…」
アフーム「皆が清らかで優しくて……美しい世界を作る……」
アフーム「私達は…そんな世界を作るのが目的で……宇宙全てがそうなるようになるのが目的で……」
アフーム「それが……本当の”正義の目標”であると……教えられたんだよ……」
ダゴン「ふーん」
アフーム「……なぁ……ダゴン……」
アフーム「お前は……そんな世界……どう…思う……?」
ダゴン「…お前が言うには、どんな些細な悪も無いんだろ?イタズラも過激な暴力シーンも風俗もスプラッター映画も」
ダゴン「そして、”人を楽しませる為の悪意”も。そこには無いんだろ?」
アフーム「………」
ダゴン「何かさ、すっっっっっっげぇぇぇぇつまんなそう」
ダゴン「つまり、”悪”そのものを消すって事だろ?それって同時に”正義”も消える訳だろ?」
ダゴン「悪党も消えるかもしれないけど、ヒーローまで消されるんじゃ、夢も希望も消えうせそうだよなぁ」
589: 2016/03/15(火) 00:34:12.56 ID:DAYRPdXYO
アフーム「………そうだ」
アフーム「そうなんだよ………私は……そんな世界が怖かった……」ポロポロ
アフーム「怖かったんだ……!そんな…そんな世界になるのが………!!」ポロポロポロポロ
アフーム「だからっ…!お前が……傍に居て欲しかった……」ポロポロポロ
アフーム「お前も…宇宙を支配すれば……私も安心できると……きっと良い世界が作れると思っていた…!!」ポロポロポロポロポロ
アフーム「だけど…違っていたんだな……私達は……」
アフーム「いや……”正義”は間違っていたんだな……!!最初から…最初から!ずっと!!」ポロポロポロポロ
ダゴン「いや、お前も間違ってるだろ。宇宙の支配に俺も巻き込むな」
アフーム「私は怖いんだ…一人だと……怖くて何もできないんだ……」ポロポロポロポロ
アフーム「…きっと、私はお前が居ないと…何もできないんだろうな……」
ダゴン「…………」
ダゴン「…俺は、お前と一応幼なじみをやらせて貰ってるけどよ」
ダゴン「何も変わらねぇな、お前」
アフーム「お前は…変わりすぎだ……」
ダゴン「まぁ違いない」カチンッ シュボッ
ダゴン「だけど、お前の事結構好きなんだぜ俺も」
アフーム「そうなんだよ………私は……そんな世界が怖かった……」ポロポロ
アフーム「怖かったんだ……!そんな…そんな世界になるのが………!!」ポロポロポロポロ
アフーム「だからっ…!お前が……傍に居て欲しかった……」ポロポロポロ
アフーム「お前も…宇宙を支配すれば……私も安心できると……きっと良い世界が作れると思っていた…!!」ポロポロポロポロポロ
アフーム「だけど…違っていたんだな……私達は……」
アフーム「いや……”正義”は間違っていたんだな……!!最初から…最初から!ずっと!!」ポロポロポロポロ
ダゴン「いや、お前も間違ってるだろ。宇宙の支配に俺も巻き込むな」
アフーム「私は怖いんだ…一人だと……怖くて何もできないんだ……」ポロポロポロポロ
アフーム「…きっと、私はお前が居ないと…何もできないんだろうな……」
ダゴン「…………」
ダゴン「…俺は、お前と一応幼なじみをやらせて貰ってるけどよ」
ダゴン「何も変わらねぇな、お前」
アフーム「お前は…変わりすぎだ……」
ダゴン「まぁ違いない」カチンッ シュボッ
ダゴン「だけど、お前の事結構好きなんだぜ俺も」
590: 2016/03/15(火) 00:34:41.08 ID:DAYRPdXYO
真尋「…………」
真尋「……っ」
真尋「…………あれ」
真尋「どうして僕……脱出ポットに……閉じ込められ……」
真尋「……あの、背中って……」
ニャル夫「」 ボトボトボト……
真尋「…………ニャル夫…」
真尋「もう………満身創痍じゃないか…!」
≪プランG、直撃。さすがに効いている模様≫
≪息は≫
≪まだあるそうです。ですが、相当なダメージを負っています。≫
≪分かった。引き続き、プランGの発射用意!!≫
キュインキュインキュインキュインキュインキュインキュイン
真尋「…また!あの音!!」
バババババババババ
真尋「光線……こいつら……」
真尋「本当に……僕たちを頃す気だ……!」
591: 2016/03/15(火) 00:35:17.34 ID:DAYRPdXYO
シュバババババババババババ
真尋「!」
ニャル夫「………危ないな」
パラパラ……
真尋「ニャル夫…!お前!!」
ニャル夫「悪かったな。今度はもうちょっと早く動くわ」ドクドクドク
真尋「お前!!もう回復能力が!!」
ニャル夫「ばーか。今の俺は…デウス・エクス・マキナの力を持ってるんだぜ?」
ニャル夫「こんなもん……屁でも……ねぇ………」ユラァ
真尋「いや、大丈夫じゃないだろ!!」
ニャル夫「安心しろ、血を出しすぎた……貧血だ……大丈夫だ……全然大丈夫……」
真尋「……もう…止めろ」
ニャル夫「…止めたら…お前氏ぬぞ…?・」
真尋「もう…良いから」
ニャル夫「そういう訳には…いかねぇ。お前は……俺の相棒だからな…」
真尋「だから!!」
バシュンッ
真尋「!!」
ニャル夫「氏んでも……守って…やっから………」
ニャル夫「……って、あれぇ……?」
ドクンッ ドクンッ
ニャル夫「胸に…風穴空いてんなぁ……すげぇ……ナァ……」ドクドクドク
真尋「……もう……お前……」
真尋「…限界……じゃねぇか……」
592: 2016/03/15(火) 00:36:17.36 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「……ははっ…限界なんて……ねぇよ……」
ニャル夫「デウス・エクス・マキナの力は…底なし……俺の……夢も……底なし………」
ニャル夫「そんな物が……限界なんて……あるわけねぇ………俺の……力は………」
ニャル夫「天元突破………天を突き抜ける最強の力だぁぁぁあああああああああ!!!!!!」
≪もう…時間が無い。≫
≪大丈夫です。奴は既に限界を迎えています。≫
≪良く考えれば分かる事だ。デウス・エクス・マキナを吸収したとしても、奴はただのニャルラトホテプ。入りきれる器じゃない≫
≪攻撃を続けていれば、いずれ氏ぬただの雑種だ≫
≪はい≫
≪プランG、今は何%だ?≫
≪はっ、もうすぐで100%を超えようとしています≫
≪……我々も、この時の対処をしていない訳では無い。その為にテディベア・マキナを製造していたのだ≫
≪その力も大量に使えば、例え完全体を吸収した奴も一溜りも無い筈≫
≪全てのテディベア・マキナを使え。これが最後だ。最後にでかい花火を上げようでは無いか≫
≪了解です。今、100%を越えました!≫
≪よしっ、では、撃―――――――≫
594: 2016/03/15(火) 00:37:52.64 ID:DAYRPdXYO
≪っ!?何だ!!≫
≪大変です!プランGの砲台に奴らの宇宙船が急に発現しました!!≫
≪なっ…なんだと!?≫
ピーピピー…ガッ
≪皆様こんにちは。私は、ニャル夫様に使えるマイホームという者です。≫
≪きゅっ急にスピーカーをジャックされました!!≫
≪大変申し訳ございませんが、貴方達の砲台に急に出現させて頂きました。ニャル夫様の邪魔をさせるわけにはいきませんので≫
≪きっ…貴様…!やってくれたな……そうか貴様の宇宙船にはワープ機能があったのか…!≫
≪だが!残念だがそうはいかん!貴様の機体もろとも粉微塵に出来る!≫
≪怯むことは無い!早く奴を撃っ≫
≪…落ち着いてください。いや、落ち着けよハゲ≫
≪…っ!?≫
≪そんな非情な感情で動いてると、いつか後悔するぜ?今みたいにな≫
≪…え!?何ですか!?声質が急に変わりました!!≫
≪…………≫
≪…ケケケッ驚いてんなぁ。まぁ、しょうがねぇか。≫
≪だって、正義のお前が正義執行で処刑した大悪党様が、今お前と話してるんだもんな≫
≪………貴様……まさかっ!!≫
595: 2016/03/15(火) 00:38:18.90 ID:DAYRPdXYO
ナイア「………そうか」
ナイア「それが、君の選択なんだね」
ナイア「さようなら、マイホーム……」
ナイア「さようなら……クー乱……」
596: 2016/03/15(火) 00:38:45.48 ID:DAYRPdXYO
クー乱≪久しぶりだなぁ。俺のド頭をぶち抜いてミンチにした時以来か≫
≪…貴様っ…!貴様は裏切るのか!?せめて正義のままに頃してやろうとした恩義を忘れて!!≫
クー乱≪いいや、全く持って覚えてるぜ?慈悲深いゆで卵さんは悪に染まろうとした俺の為にわざわざ処刑したんだもんなぁ≫
クー乱≪そんな恩義、忘れる訳無いじゃないのぉ~≫
≪だったら!!≫
クー乱≪でも、悪いな。俺、アイツらの方が好きになっちまったんだ≫キュィィイイイイイインッ
597: 2016/03/15(火) 00:39:14.55 ID:DAYRPdXYO
≪…!きっ…貴様!!≫
クー乱≪…なぁ、ハゲ。俺ぁてめぇの言う正義だけの世界って奴さぁ。正直気に入らねぇんだ≫キュィィイイイイイインッ
クー乱≪そんなもんより、予想できない面白い事の方が大事なんだよ。俺は≫キュィィイイイイイインッ
≪止めろぉ!!クー乱警視総監!!お前は仮にも正義の楯を持っているだろう!!!≫
クー乱≪…馬鹿だなぁ。確かに俺は正義の楯を持ってますよ?でも、ハゲの持つ楯とは違う正義なんだよ≫キュィィイイイイイインッ
クー乱≪それに、正義が闘ってる相手は、違う正義じゃないですかい。戦争なんて正義VS正義ばっかだ≫
クー乱≪だから俺達お互い敵同士でも、違いないでしょう。≫
クー乱≪それをあいつらは、自ら正義と名乗らず”悪”になると言ったんだぜ≫
クー乱≪俺達正義の共通の敵、必要悪の貧乏くじ”悪”の帝王になると言ってるんだ。≫
クー乱≪俺さぁ、それで分かったんですわ。平和ってのは正義だけでは成り立たねぇ≫
クー乱≪分かりやすいくらいの”悪党”が居るからこそ、皆仲良しの平和な世界になるってさぁ。だから≫
クー乱≪悪の無い正義まみれの岩みてぇに無機質な世界なんて、俺はゴメンだ≫
599: 2016/03/15(火) 00:40:13.32 ID:DAYRPdXYO
真尋「…………あっ」
ニャル夫「…………」
真尋「あっちの方…爆発してる…」
ニャル夫「……………」
真尋「一体何があったんだ…?」
ニャル夫「……おい…相棒……」
真尋「…何だ?」
ニャル夫「近いぞ……」
真尋「え?」
ニャル夫「ほら……見ろよ……もうすぐそこまで来てる……」
真尋「おい…まさか本当に氏っ」
真尋「っ!!……これが……」
ニャル夫「……ああ………この…形容し難い………光のような……穴のような………」
ニャル夫「これが……俺が……ここまで最後まで……足掻き…探してきた………」
ニャル夫「……デウス・エクス・マキナ(全ての終わり)…俺達は………」
ニャル夫「ようやく……ここまで………」
600: 2016/03/15(火) 00:40:40.50 ID:DAYRPdXYO
≪館長!ついに扉が開かれました!!≫
≪……………≫
≪館長!命令を!≫
≪………足掻け≫
≪…え?≫
≪私達はもう…足掻いて邪魔をするしか方法が無い……≫
≪だから……足掻け、止めろ、あいつを扉にまで行かせるな!!!≫
≪これが最後の命令だ!!勝て!あいつらから我々の正義を奪わせるな!!≫
≪撃て!最後まで撃て!!足掻き続けろ!!我々の力を最後まで出し切るのだ!!!≫
601: 2016/03/15(火) 00:41:06.32 ID:DAYRPdXYO
ババババババババババババババババババ
ナイア「…ついに最終段階まで来たか…」
ナイア「君達も必氏だねぇ。でも、生憎私達も」
ウィーン ガシャンガシャンガシャン
ナイア「目的を邪魔されて黙ってられる程、お人よしじゃないのさ」
ブブブブブブブブブブブブブブ
602: 2016/03/15(火) 00:41:39.10 ID:DAYRPdXYO
≪館長!前方に巨大なバリアーと物質的壁が突如発生しました!!≫
≪第二ゲート班!バリアー中性砲発動!ワープ砲撃も同時刻で発動せよ!!≫
≪了解です!!≫
603: 2016/03/15(火) 00:42:05.74 ID:DAYRPdXYO
ボボボボボオオオオオオオオオオオオオ
ダゴン「…あーんなもんまで隠してやがったか。全く、俺様も知らない道具いっぱいあるなぁあっちは」
アフーム「……当然だ…。私達は身内を最も信じていないのだからな……お前みたいな奴も居るから」
ダゴン「……そうかい」
ダゴン「正義って、面倒くさいんだな」
アフーム「…ああ、本当にな」ボォオオオオオ
オオオオオオオオオオオオオオ
ピキピキピキピキピキ
アフーム「あれくらいの光線、私の炎でも凍らせられる」
604: 2016/03/15(火) 00:42:31.69 ID:DAYRPdXYO
ダゴン「おっ!お前もついに悪側についちゃう!?ついちゃうかぁ!」
アフーム「勘違いするな。私は”違う正義”についただけだ」
アフーム「決して、お前等と一緒に闘いたいとかというアレでは無い」
ダゴン4「べっ別にぃ!アンタの為に闘うって訳じゃないんだからね!」
ダゴン「あんな感じか?」
アフーム「違う!!」ボォオオオオオオオ
ダゴン4「ぎゃぁああああああ……冷たくなぁーい☆」
アフーム「ウギギギギギギギギ!!!」
ダゴン5「あっそうかぁ!あっちの正義が怖くなったからこっちに擦り寄って来たんだぁ!」
ダゴン7「それならそうと言ってくれれば良いのに!俺達がお前がママのおっOい飲めるようにお母さん呼んできてやったぜ!」
ダゴン10「アフームちゃん。ママだよ。ママ、性転換してパパになっちゃった♪」
アフーム「貴様!私を褒めたいのか乏めたいのかどっちだ!!いや後者か!!この野郎ぉおおおお!!!!」
ダゴン「これが新生ダゴンだ。嫌いな奴の前では、ここまで愛嬌込めて馬鹿にしたりはしねぇよ」
ダゴン「まぁつまり、愛してるぜ相棒。って訳なのさ」
アフーム「……………ふん」
アフーム「それならそうと…最初から言ってくれれば良かったんだ」ボォオオオ
オオオオオオオオオオオオオオ
ピキピキピキピキピキ
アフーム「私も愛してるぞ……ダゴン」
605: 2016/03/15(火) 00:43:38.07 ID:DAYRPdXYO
≪館長!駄目です!光線が奴らにまで届きません!≫
≪知った事では無い!撃て!抵抗しろ!奴はもう氏にかけだ!一発でも当たれば私達の勝ちになる筈なんだ!!≫
チュドォーンッ
≪第七艦隊!何者かに追撃されました!!≫
≪なっ……!≫
≪…構わん!!今!ここで勝たなければ全てが無駄に終わる!私達のやってきた事が全部!!無駄になる!!≫
≪散っていった仲間!氏んでいった先任!!伝説となった創立者に合わせる顔が無くなってしまうのだ!!≫
≪我々の正義が!!ここで終わってしまっても良いわけが無い!!≫
チュドォオーン
≪第32艦隊!被弾!!エンジン低下が問題になっています!!≫
≪進め!撃て!!勝て!!勝てぇぇぇぇええええええええええ!!!!!!!≫
606: 2016/03/15(火) 00:44:09.75 ID:DAYRPdXYO
ラグナラ「王子の元には行かせない……」
ラグナラ「王子の…私達の夢をアンタ達に奪わせはしない!!」
ラグナラ「私だって…!ただ、飛べる事しか出来なかった私だって!武器は使える!!」
ジャキンッ
ラグナラ「アンタ達を!!ここから先へ行かせるもんか!!!」
ラグナラ「宇宙を制覇するのは!!私の王子様!!ニャルラトホテップ夫様だぁあああああああ!!!!」
チュドォオオオオオオオンッ
607: 2016/03/15(火) 00:44:41.26 ID:DAYRPdXYO
「こちら第3隊員452番。指定の場所に着きました。発砲を許可してください」
≪こちら司令部。許可は既に出ております≫
「了解、暗殺を開始します」ポチリ
「……俺が、この戦争を終わらせる」
「お前達、悪の思い通りにはさせっ―――――」
ガツッ
「がっ――――――」
バタリ
ニャル子「……………」
608: 2016/03/15(火) 00:45:51.10 ID:DAYRPdXYO
ニャル子「…私の正義が…間違ってる……?」
ニャル子「そんな物は……アンタが宇宙を支配する大悪党になってから言ってくださいよ……」
ニャル子「真尋さんを誘拐した時点で、私の中では大悪党ですけど…その上宇宙を支配するんでしょう…?」
ニャル子「そんな大悪党を……討伐させてくださいよ……!!」
ニャル子「ヒーローなんて!”悪”が居なければ成り立たないんでしょう!?」
ニャル子「だったら!アンタが絶対悪になって!私がアンタをぶっ頃してやります!!!」
ニャル子「だから……今は見逃しますが……!」
ニャル子「私が倒すまで!!宇宙を支配した大悪党になってみろ!!………”兄さん”!!!」
609: 2016/03/15(火) 00:46:31.18 ID:DAYRPdXYO
>>608 修正
ニャル子「…私の正義が…間違ってる……?」
ニャル子「そんな物は……アンタが宇宙を支配する大悪党になってから言ってくださいよ……」
ニャル子「真尋さんを誘拐した時点で、私の中では大悪党ですけど…その上宇宙を支配するんでしょう…?」
ニャル子「そんな大悪党を……討伐させてくださいよ……!!」
ニャル子「ヒーローなんて!”悪”が居なければ成り立たないんでしょう!?」
ニャル子「だったら!アンタが絶対悪になって!私がアンタをぶっ頃してやります!!!」
ニャル子「だから……今は見逃しますが……!」
ニャル子「私が倒すまで!!そこで待ってろ!!………”兄さん”!!!」
ニャル子「…私の正義が…間違ってる……?」
ニャル子「そんな物は……アンタが宇宙を支配する大悪党になってから言ってくださいよ……」
ニャル子「真尋さんを誘拐した時点で、私の中では大悪党ですけど…その上宇宙を支配するんでしょう…?」
ニャル子「そんな大悪党を……討伐させてくださいよ……!!」
ニャル子「ヒーローなんて!”悪”が居なければ成り立たないんでしょう!?」
ニャル子「だったら!アンタが絶対悪になって!私がアンタをぶっ頃してやります!!!」
ニャル子「だから……今は見逃しますが……!」
ニャル子「私が倒すまで!!そこで待ってろ!!………”兄さん”!!!」
610: 2016/03/15(火) 00:47:00.02 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「……俺は………」
ニャル夫「ここまで……やっと………」
真尋「…ああ。やっと…ここまで来たんだ。もう目の前まで来てるんだ。」
真尋「だから……行こう」
真尋「僕も…一緒に居てやるから…。」
真尋「行こう……最後まで…!!」
ニャル夫「………ああ。そうだな……」
612: 2016/03/15(火) 00:48:29.65 ID:DAYRPdXYO
真尋「(宇宙が終わっていく)」
真尋「(いや、僕たちが宇宙から出てしまったのかもしれないが)」
真尋「(もう、ここには)」
真尋「(僕と、ニャル夫の二人しか居なかった)」
613: 2016/03/15(火) 00:49:01.55 ID:DAYRPdXYO
真尋「………あれ?」
真尋「…………」
真尋「ここって…………一本道?」
ニャル夫「……………」
真尋「……ああ…そうか」
真尋「まだ、終わってないんだな」
ニャル夫「……………」
真尋「………」
真尋「…おい?大丈夫か?ニャル夫」
ニャル夫「……………」
ニャル夫「ゲホッ!」ドバッ
真尋「!」
ニャル夫「ゴホッ!ゴホッ!!」
真尋「おい!ニャル夫!」
ニャル夫「…ハァ…ハァ……大丈夫だ……」
真尋「大丈夫って…お前その血……」
ニャル夫「大丈夫だって…ほら、デウス・エクス・マキナ」スッ
真尋「………っ」
ニャル夫「これを吐き出して……こんなに動けるんだ……大丈夫に決まってるだろ……?」
真尋「………そうだな。いらない心配だったかもしれない」
ニャル夫「そうだ…分かれば良いんだよ…分か……」フラッ
真尋「うぉっ」ガシッ
ニャル夫「……はは……でも……やっぱり出した後は……キツイな……」
真尋「…………」
614: 2016/03/15(火) 00:49:35.13 ID:DAYRPdXYO
真尋「…はぁ。しょうがないから、ゴールまで肩を貸してやるよ」
ニャル夫「………悪いな……相棒……」
真尋「だから、僕はお前の相棒じゃねぇっての」
ニャル夫「………………」
ニャル夫「結局……お前は最後まで相棒と…認めなかったな……」
真尋「そりゃそうだろ。だってお前は大悪党で、俺はずっと人質だろ?」
真尋「相棒だったら、それが成り立たなくなるだろうが」
ニャル夫「はは……そりゃぁ……そうか………」
ニャル夫「……まぁ、別に……いいか……」
真尋「そう。寧ろ、それで良い」
ニャル夫「…でも………なぁ……相棒……」
ニャル夫「楽しかった……よなぁ…?」
真尋「……………ああ」
真尋「楽しかった。本当に楽しかったよ」
615: 2016/03/15(火) 00:50:08.27 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「……そうか……その言葉が聞けて……良かった……」
真尋「何言ってんだよ、前も言ったろ?確か…僕達が惑星保護機構に掴まって脱出した時に」
ニャル夫「そうだっけか……?はは……ちょっとド忘れ…しちまったみたいだ………」
真尋「しっかりしろよ、後もう少しでお前の夢が叶うんだからよ」
ニャル夫「……夢……か…………」
ニャル夫「…………ここまで……ここまで来るのが……奴ら正義を出し抜いて……ここまで来るのが……夢だった……けどさ……」
ニャル夫「……本当は……終わって欲しく……無かったのかもな……」
真尋「何言ってるんだよ」
ニャル夫「だってよ……楽しかったんだろ……?これまでの旅……ここまで来るまでの……この逃避行が………」
ニャル夫「……きっと……俺は……夢が叶う事よりも……叶えている最中に夢を……見ていたのかもしれない……な」
真尋「……クトゥグアの爺さんと、ハスター族の友人の約束が果たせなくてもか?」
ニャル夫「……なんだ……知っていたのか………」
真尋「記憶で、見たよ。地球で地球最後の記憶の中で」
ニャル夫「…………それは……すげぇ体験だ」
真尋「ああ。終わりなんて…案外あっけない物だったけどな」
ニャル夫「そうだ……終わりなんて………そんな物なんだ………」
真尋「何言ってんだよ、前も言ったろ?確か…僕達が惑星保護機構に掴まって脱出した時に」
ニャル夫「そうだっけか……?はは……ちょっとド忘れ…しちまったみたいだ………」
真尋「しっかりしろよ、後もう少しでお前の夢が叶うんだからよ」
ニャル夫「……夢……か…………」
ニャル夫「…………ここまで……ここまで来るのが……奴ら正義を出し抜いて……ここまで来るのが……夢だった……けどさ……」
ニャル夫「……本当は……終わって欲しく……無かったのかもな……」
真尋「何言ってるんだよ」
ニャル夫「だってよ……楽しかったんだろ……?これまでの旅……ここまで来るまでの……この逃避行が………」
ニャル夫「……きっと……俺は……夢が叶う事よりも……叶えている最中に夢を……見ていたのかもしれない……な」
真尋「……クトゥグアの爺さんと、ハスター族の友人の約束が果たせなくてもか?」
ニャル夫「……なんだ……知っていたのか………」
真尋「記憶で、見たよ。地球で地球最後の記憶の中で」
ニャル夫「…………それは……すげぇ体験だ」
真尋「ああ。終わりなんて…案外あっけない物だったけどな」
ニャル夫「そうだ……終わりなんて………そんな物なんだ………」
616: 2016/03/15(火) 00:50:49.75 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「……俺は……もう……終わってしまっても……親も…ニャル子も悲しまないだろう……けどな……」
真尋「終わってって、お前が宇宙の帝王になったらの話か?……どうなんだろうな」
真尋「親とかは知らないけど、ニャル子は……ごめん。本当に悲しまなそうだ」
ニャル夫「ああ……そんなもんだ………」
ニャル夫「……俺達は……ここまで来た………誰も辿りつけなかった……ここまで……」
真尋「おい、何度言うんだよその似たような台詞。やっぱり大丈夫か?血を流しすぎたんじゃ…」
ニャル夫「……妹の……因縁も……最後で………果たせた………」
ニャル夫「俺は……きっと……もう…充実してたんだ……悔いも……無いんだ………」
真尋「…何言ってんだよ。まだ叶えてないだろ。宇宙を支配する大悪党になってないだろ」
ニャル夫「………そうだな……やっぱり……まだ氏ねねぇ……か……」
真尋「当たり前だろ、しっかりしろよニャル夫」
617: 2016/03/15(火) 00:51:41.73 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫「……なぁ……相棒……」
真尋「だから、僕は相棒じゃないんだってば」
ニャル夫「……最高の……景色だな………」
真尋「ああ。本当に綺麗な一本道だよ」
ニャル夫「楽しかったなぁ……この………俺達の………」
真尋「ああ。楽しかった。楽しかったよ」
ニャル夫「……俺達の…夢…は……」
618: 2016/03/15(火) 00:52:34.76 ID:DAYRPdXYO
真尋「…まぁ、最後に思い出話をするっていうのも良いかもしれないけど」
ニャル夫「」
真尋「もうちょっとさ、未来の話とかしようよ」
ニャル夫「」
真尋「だってさ、お前の長年の夢が今叶おうとしてるんだろ?最高じゃないか」
ニャル夫「」
真尋「夢を叶えるまでが楽しいとか言ってたけど、叶えた後にやりたい事もいっぱいあるだろ?」
619: 2016/03/15(火) 00:53:07.63 ID:DAYRPdXYO
真尋「だって、宇宙の帝王だぞ?楽しい事が沢山ありそうじゃないか」
真尋「国も、惑星も、銀河も、宇宙も…全部お前の物になるんだぞ」
真尋「そんな奴、宇宙で一人しかいないんだ。それが、お前になるんだ」
真尋「……なぁ、ちょっと重くなってきたぞ。ちゃんと歩けてるのか?」
真尋「何だよ、疲れて寝てるのかよ。起きろよ。お前が悪の帝王になるんだぞ」
真尋「おい、返事しろよ。何勝手に寝てるんだよ」
真尋「………なぁ、何か言えよ」
真尋「いつものジョークのつもりか?そんなの笑えないよ。いい加減にしないと置いていくぞ」
真尋「……なぁ…ニャル夫………」
ニャル夫「」
真尋「起きろよ」
620: 2016/03/15(火) 00:53:46.28 ID:DAYRPdXYO
真尋「……………ふざけんなよ…」
真尋「お前が宇宙の帝王にならないで!誰がなるってんだ!!」
真尋「僕は嫌だぞ!!!そんな!そんな地球人にいは荷が重過ぎる事!!絶対!!」
真尋「僕はお前の人質なんだぞ!?お前に勝ってに連れ去られた哀れな被害者のただの人間なんだ!!」
真尋「起きろよ、お前が起きないと、僕が宇宙の帝王になっちゃうじゃないか!!」
ニャル夫「」
真尋「……お前が……お前が終わったら……親もニャル子も悲しまないと言ったな…?」
真尋「そんな訳…そんな訳無いだろうが!!仮にもお前は家族なんだぞ!?」
真尋「お前の父さんも!母さんも!!お前が居なくなったら悲しくて泣くんだよ!!」
真尋「ニャル子だって同じだ!!お前が…兄が氏んで悲しくない妹なんて居ねぇんだよ!!」
真尋「ああ見えてなぁ!強そうに見えて結構泣くんだよアイツは!!」ポロポロポロポロ
真尋「お前が居なくなったら……寂しくて泣いちまうよ……」ポロポロポロポロ
真尋「だって……家族でも何でもない僕が………こんなに泣いてるんだ……!」ポロポロポロポロ
真尋「………なぁ……頼む……頼むよ……ニャル夫………」ポロポロポロポロ
真尋「目を……開けてくれよ………返事を……してくれよ………」ポロポロポロポロ
ニャル夫「」
621: 2016/03/15(火) 00:54:21.31 ID:DAYRPdXYO
真尋「……ぁぁ……あああ………」ポロポロポロポロ
真尋「うわあああああああああぁぁぁぁぁぁ………あああああああああああ……」ポロポロポロポロ
真尋「ああああああああ……ぁぁぁ……ああああああああああああああ……」ポロポロポロポロ
真尋「あああああ……ああ…………」ポロポロポロポロ
真尋「……………」ポロポロポロポロ
ニャル夫「」
ニャル夫「」
622: 2016/03/15(火) 00:54:56.09 ID:DAYRPdXYO
ニャル夫≪俺は将来、宇宙を支配する大悪党になる!!≫
ニャル夫≪何?悪党なんてなるもんじゃない?ハッ、これだから素人は≫
ニャル夫≪俺がなる大悪党は!貴様らが考えているような外道で小さい悪じゃない!もっと大きく壮大な悪だ!!≫
ニャル夫≪皆が恐れ!正義が一番に俺を倒そうとする最大目標!そう!”絶対悪”だ!!≫
ニャル夫≪ショッカーの意思を継ぎ、そして奴らからも恨まれる最大の悪!!≫
ニャル夫≪そうだ!俺は!!邪神に生まれた俺は!!寧ろそう考えなければおかしいのだ!!≫
ニャル夫≪見ていろ!正義の味方共!そしてニャル子!いつかお前等に勝ち、お前達が怯え、お前達の最大の目標に!俺はなってみせる!!≫
ニャル夫≪それまで!首を洗って待っているがいい!ふぅぅううはははははははははは!!!!!≫
ニャル夫≪ははははは!!ふぅーはははははは!!!!!≫
623: 2016/03/15(火) 00:55:22.11 ID:DAYRPdXYO
【天元突破ニャルラトホテプ】…終
640: 2016/03/16(水) 11:44:44.41 ID:yoTLwVEcO
真尋「………………」
真尋「………」
真尋「……」
真尋「(それから、僕は歩き続けた)」
真尋「……………」
真尋「(もう動かない、ニャル夫を担ぎながら、この長い一本道を歩き続けた)」
真尋「……………」
真尋「(次第に、ニャル夫の体温が無くなっていって冷たくなるのを感じた)」
真尋「……………」
真尋「(その体温を感じて、僕は悪の帝王を目指した男が…氏んだ事を知った)」
真尋「……………」
真尋「(涙は流れなかった。もう、流しつくしてしまったからなのだろう。)」
真尋「……………」
真尋「(この世界は、全てを失い”無”へと返ってゆく)」
真尋「……………」
真尋「(文字通り、僕とニャル夫以外何もない空間になる)」
641: 2016/03/16(水) 11:45:10.25 ID:yoTLwVEcO
真尋「………あれ?」
「………」
真尋「人が……居る…?」
「………」
真尋「…いや、人じゃない。人である筈が無い…」
「………」
真尋「……なぁ、アンタ…神様なんだろ?」
「…………」
真尋「…あれ…?僕と……同じ顔……!?」
「……そう、かもしれないね」
真尋「…! そんな事はどうでも良い!!」
真尋「頼む!なぁ頼むよ!こいつを…ニャル夫を生き返らせてくれ!!」
「………」
真尋「こいつは!こいつはこんな所で氏ぬ奴じゃないんだ!こいつが宇宙を支配する悪の帝王になる筈なんだ!」
真尋「ここまで来たんだ!ここまでやっと…やっと来たんだよ!!」
真尋「なぁ、頼む!頼むから……」
真尋「こいつを……神様にしてやってくれ………」
642: 2016/03/16(水) 11:45:37.29 ID:yoTLwVEcO
「……大丈夫」
真尋「……!!」
「大丈夫だよ…ちゃんと…」
「ちゃんと……ニャル夫も神様になれるから」
「だから…心配しなくてもいい」
「ニャル夫は…もう、氏んでいるけれども」
「君達がここまで来たのは、無駄じゃない」
「ちゃんと前を見て、進め」
「今度は、君の番なのだから」
643: 2016/03/16(水) 11:46:06.13 ID:yoTLwVEcO
真尋「(いつの間にか、目の前の僕は消えていた)」
真尋「(”終わり”が来てしまった事を、知った。)」
真尋「(もう、宇宙の寿命にまで来てしまったのだと、僕は理解した)」
真尋「(そして、その終わりの後に始まる”始”が)」
真尋「(僕が手に入れた…”全宇宙を支配”する事なのだろう)」
真尋「(僕が、この宇宙を作らなければいけないのだろう)」
真尋「(たった、一人ぼっちの僕がここで………)」
真尋「(永遠に、一人ぼっちで)」
644: 2016/03/16(水) 11:46:32.77 ID:yoTLwVEcO
真尋「……あっ……」
真尋「…これ……ニャル夫が持ってた……」
真尋「デウス…エクス・マキナ……」
真尋「………こんなもの…」
真尋「ここまで来たら…ただのゴミじゃないか!!」ポイッ
ヒューン……
646: 2016/03/16(水) 11:47:29.27 ID:yoTLwVEcO
真尋「(目の前で、大きな爆発が起こった)」
真尋「(ビックバンだ。どこかで先生に習った気がする)」
真尋「(そして分かったんだ。僕以外の以前の神も)」
真尋「(こんな風にして、宇宙を作ったのだろう)」
真尋「(以前の神も、本当はだたの人だったのかもしれない)」
真尋「(…そうか。宇宙なんて複雑な理論が絡んでいると思っていたけど……)」
真尋「……ただの、気まぐれで生まれたんだな。宇宙なんて物は」
647: 2016/03/16(水) 11:48:02.72 ID:yoTLwVEcO
真尋「……あれ?」
真尋「ニャル夫…ニャル夫の身体は…?」
真尋「…………」
真尋「……ああ……」
真尋「そうか…デウス・エクス・マキナって言うのは…」
真尋「……一応…ニャル夫もここまで来れたんだ…」
真尋「そうだよな……お前の方が…神様になるべきなんだもんな…」
真尋「(デウス・エクス・マキナ。今、ニャル夫はビー玉サイズの神様になっていた)」
真尋「(神様も、退屈な人生を歩んだ事だろう。完全体が動けない球体なんてふざけている)」
真尋「(僕たちは、以前の神様も持ち歩いていたのだ)」
真尋「……ほら、行きな」
真尋「(僕は、ニャル夫だったものをビックバンの中へと放り投げた)」
真尋「(そこで僕は知った。これは繰り返されているのだと)」
真尋「(何百億年、いや何千億年以上の時間が経ち…それが何度もループしている)」
真尋「(二日前にしか戻れないとか、一ヶ月単位でしか戻れないとか…そんなものよりずっと気が長い)」
真尋「(だけど、唯一イレギュラーだった二人目の達成者の僕は、人類の言う”神”となっているのだろうか)」
真尋「(いや、神なんて大層な物じゃないのだろう)」
真尋「(僕は、ただの”観測者”。ただ、見てるだけの神様)」
真尋「…神様は見ているよって、お婆ちゃんが言っていたけど…」
真尋「そんな…感じなのかな」
648: 2016/03/16(水) 11:48:36.82 ID:yoTLwVEcO
真尋「(それから、僕はデウス・エクス・マキナの行方を観察した)」
真尋「(いくつもの小さい球体が現れては消えてを繰り返していた)」
真尋「(それが凄く大きくなったり、萎んだりを繰り返して)」
真尋「(馬鹿みたいにでかい……宇宙へとなったのだ)」
真尋「…また、爆発が繰り返されている……」
真尋「……熱を作り出すことによって…生物…惑星を作り出しているのだろうか……」
真尋「ガスが集まって……物質が出来上がって………」
真尋「沢山の衛星が……集まって……銀河になる」
真尋「……生物が生まれた」
真尋「ウイルスみたいに小さい、微生物だけど……生きているには違いない」
真尋「…ははっ」
真尋「生きている者を見るなんて…凄く楽しい事…なんだな」
649: 2016/03/16(水) 11:49:14.00 ID:yoTLwVEcO
真尋「水のある惑星には、地震が起こる」
真尋「地震により起こる地熱によって、生物が増える」
真尋「生物が増える事によって、生物は大きくなる」
真尋「弱肉強食」
真尋「そこで、人間が問う”悪”という物が初めて生まれる」
真尋「生物は、生物を頃して食べないと生きていけない」
真尋「……知力のある生物が生まれる」
真尋「知力のある生物は、自分より上位体の”神”を作り出すようになる」
真尋「ただ見てるだけと変わりない、僕と全く同じ”神”を……」
真尋「殺される度に、生物は僕に…いや、”観測者”に助けを請う」
真尋「……………」
真尋「…これほど哀れで、愚かな物は無い」
650: 2016/03/16(水) 11:50:18.87 ID:yoTLwVEcO
真尋「邪神は、ここら辺で生まれる」
真尋「違う世界で、長く生きる為のノウハウは何て事無い事だった」
真尋「陸の上がらないで、地下でひっそりと過ごす物、体内に永久機関がある者」
真尋「とにかく生きる為に、身体の構造が進化しただけの存在にすぎない」
真尋「……長く生きるのに飽きた者は、自殺をする」
真尋「更に長く生きたい者は、生物の命を頃す」
真尋「殺される生物の命を守ろうと、破壊を繰り返し叫ぶ者も居る」
真尋「……そこで、僕は気づいた」
真尋「正義なんて物は、この世のどこにも居ないのだと」
真尋「居るとしたら、僕たちの心の中だ」
真尋「自分の中で正義を決めて、ヒーロー像を心の中で妄想する」
真尋「完全に正義思考を持ったヒーローなんて居ない」
真尋「そもそも、完全に正義なんて物は無い」
真尋「完全に正義とは、最早岩みたいに無機質に生きる物である」
真尋「…………」
真尋「……きっと」
真尋「ニャル夫も…クー乱さんも……その事を分かっていたのだろう」
651: 2016/03/16(水) 11:51:20.17 ID:yoTLwVEcO
真尋「ここで、ニャル夫が産まれる」
真尋「ニャルラトホテプとして産まれた彼は、最初は純粋な少年だった」
真尋「仲が悪いと言われるクトゥグア族の青年と仲良くなるまでは」
真尋「クトゥグア族の青年は言った」
真尋「クー乱「正義なんて物は、ただのエゴだ。確かに有った方が俺達には良いが、だとしたら”悪”も無けりゃならねぇ」」
真尋「ニャル夫「どうして?悪い奴は悪い奴だよ」」
真尋「クー乱「それだけじゃねぇのさ。”悪”って奴が居るから。俺達は出会えたし友達になれたんだぜ?」」
真尋「最初は、ニャル夫も分からなかった。だけど、その日から悪の事を気にかけるようになった」
真尋「そして、ニャル子が生まれた」
真尋「妹が産まれた事により、親は兄に構わなくなった」
真尋「それでもめげずに、せめて妹と仲良くなろうと兄は妹に構った」
真尋「妹は、そんな兄がウザったらしくなった」
真尋「ある日、ゲートボール大会で兄は妹と初めて勝負を持ちかけた」
真尋「そして、妹はあるイタズラを思いついた。」
真尋「兄をゲートボールの玉に見立て、思い切りハンマーでぶん殴った」
真尋「…その日から、兄は妹と仲が悪くなった」
真尋「その日から、兄は妹に負け続け、逆に妹は優等生のエリートコースを進んでいた」
真尋「兄はそんな妹が気に入らなかった。そして、家でも自分の居場所が無くなっていた」
真尋「クー乱さんは、そんな兄を気にしていたが、兄はクトゥグアの言う事は聞かないと耳を貸さなかった」
真尋「兄は家を出て、妹に勝つために努力をした」
真尋「結果は………お察しの通り」
真尋「兄は妹に完全に負け、牢獄へと入れられた」
652: 2016/03/16(水) 11:52:38.63 ID:yoTLwVEcO
真尋「そしてもう一人のニャル夫、デウス・エクス・マキナは」
真尋「地球が出来る前、いや正しくはデウス・エクス・マキナが地球を作り終えた瞬間に既に宇宙構成機構に捕らえられていた」
真尋「そして宇宙構成機構は、このデウス・エクス・マキナを調べつくした」
真尋「その強大なエネルギーは、恐らく宇宙を崩壊させてしまう程のエネルギーなのだと知った」
真尋「地球とは比べ物にならない程の科学力を持つ彼等が、何百億年に何があったかを知るのに時間が掛からなかった。」
真尋「そして、デウス・エクス・マキナが”神になれる権利”なのだと知った」
真尋「その魅力的な球体に心を奪われる者は少なくなく、宇宙構成機構はすぐさまデウス・エクス・マキナに関する法律を作った」
真尋「厳重に管理し、その時が来るまでに絶対に手放さない事、そして、情報を極限にまで規制する事」
真尋「そんな、愚かな欲望の為に多くの者が命を落とし、惑星から追放されてしまう者も出てくる。」
真尋「そして、惑星保護機構が生まれた」
真尋「惑星保護機構は、宇宙構成機構に属していた者が別れて作った姉妹機構であり」
真尋「名目の”惑星保護”とは別に、”神になる権利を守る事”を第一に目標としていた」
真尋「デウス・エクス・マキナの情報規制を第一に、彼等は動いていた」
真尋「それを偶然知ってしまったクー乱さんは、惑星保護機構の者に暗殺された」
真尋「氏因は隠され、ただの事故という事で調査は終わった」
真尋「警察の警視が殺された事で、デウス・エクス・マキナの存在の露見が危ぶまれた彼等は」
真尋「デウス・エクス・マキナの隠し場所を変えるとの事で、地球の近くで密会して取引が行われた」
真尋「だが、そこでアクシデントが起こった」
真尋「脱獄したニャル夫が、そのデウス・エクス・マキナを盗んだのだ」
真尋「慌てて追いかけ、ニャル夫が地球に逃げ込んだそのとき」
真尋「僕とニャル夫の逃避行が始まったのだ」
真尋「地球が出来る前、いや正しくはデウス・エクス・マキナが地球を作り終えた瞬間に既に宇宙構成機構に捕らえられていた」
真尋「そして宇宙構成機構は、このデウス・エクス・マキナを調べつくした」
真尋「その強大なエネルギーは、恐らく宇宙を崩壊させてしまう程のエネルギーなのだと知った」
真尋「地球とは比べ物にならない程の科学力を持つ彼等が、何百億年に何があったかを知るのに時間が掛からなかった。」
真尋「そして、デウス・エクス・マキナが”神になれる権利”なのだと知った」
真尋「その魅力的な球体に心を奪われる者は少なくなく、宇宙構成機構はすぐさまデウス・エクス・マキナに関する法律を作った」
真尋「厳重に管理し、その時が来るまでに絶対に手放さない事、そして、情報を極限にまで規制する事」
真尋「そんな、愚かな欲望の為に多くの者が命を落とし、惑星から追放されてしまう者も出てくる。」
真尋「そして、惑星保護機構が生まれた」
真尋「惑星保護機構は、宇宙構成機構に属していた者が別れて作った姉妹機構であり」
真尋「名目の”惑星保護”とは別に、”神になる権利を守る事”を第一に目標としていた」
真尋「デウス・エクス・マキナの情報規制を第一に、彼等は動いていた」
真尋「それを偶然知ってしまったクー乱さんは、惑星保護機構の者に暗殺された」
真尋「氏因は隠され、ただの事故という事で調査は終わった」
真尋「警察の警視が殺された事で、デウス・エクス・マキナの存在の露見が危ぶまれた彼等は」
真尋「デウス・エクス・マキナの隠し場所を変えるとの事で、地球の近くで密会して取引が行われた」
真尋「だが、そこでアクシデントが起こった」
真尋「脱獄したニャル夫が、そのデウス・エクス・マキナを盗んだのだ」
真尋「慌てて追いかけ、ニャル夫が地球に逃げ込んだそのとき」
真尋「僕とニャル夫の逃避行が始まったのだ」
653: 2016/03/16(水) 11:53:52.82 ID:yoTLwVEcO
真尋「僕を追いかける為に慌てて追いかけるニャル子達」
真尋「デウス・エクス・マキナを使って、逃げ続けるニャル夫と僕」
真尋「道中で出会う、仲間たち」
真尋「鳥篭の中に入れられ、人々から溺愛される鳥の少女」
真尋「愛する人の為に、笑いと笑顔の道化師になると決めた男」
真尋「妖精に作られた巨大ロボット……」
真尋「ラグナラ、ダゴン、ナイア。………」
真尋「彼等と出会って旅をするうちに、時間の流れが違う地球が寿命で滅んでしまう。」
真尋「そこで、僕は決心をした」
真尋「最後まで、この旅に付き合うと……」
真尋「………」
真尋「…………もう、最後も過ぎてるんだけどな…」
真尋「そして、惑星保護機構に掴まる僕たち」
真尋「そこで、僕にとっては二ヶ月、ニャル子達にとっては24年振りの再会となる」
真尋「ニャル子達の喜びに少し迷うも、覚悟を決めた僕は……」
真尋「ニャル夫達についていく事に決めた………」
真尋「そして、彼等はついにここまで辿りついた」
真尋「何度も傷つき、何度も氏にそうになりながらも」
真尋「ここまで……」
真尋「……ああ…」
真尋「これって……やっぱり……」
真尋「ループしているんだな……はは……」
654: 2016/03/16(水) 11:54:20.75 ID:yoTLwVEcO
真尋「という事は、以前の神様も僕だったのかな…?」
真尋「………いや」
真尋「多分。以前は惑星保護機構の奴らが勝っていたのかもしれない。」
真尋「僕が見てきたのは、この宇宙の0から1までの間だけど」
真尋「本当は、僕が居るのは2とか6かもしれない」
真尋「……それとも…」
真尋「人間も…惑星も……宇宙も……」
真尋「ただ…単純なだけなのかな……」
真尋「……………」
真尋「………」
真尋「……」
「……なぁ、アンタ…神様なんだろ?」
真尋「………いや」
真尋「多分。以前は惑星保護機構の奴らが勝っていたのかもしれない。」
真尋「僕が見てきたのは、この宇宙の0から1までの間だけど」
真尋「本当は、僕が居るのは2とか6かもしれない」
真尋「……それとも…」
真尋「人間も…惑星も……宇宙も……」
真尋「ただ…単純なだけなのかな……」
真尋「……………」
真尋「………」
真尋「……」
「……なぁ、アンタ…神様なんだろ?」
655: 2016/03/16(水) 11:54:56.41 ID:yoTLwVEcO
真尋「…………」
「…あれ…?僕と……同じ顔……!?」
真尋「……そう、かもしれないね」
「…! そんな事はどうでも良い!!」
「頼む!なぁ頼むよ!こいつを…ニャル夫を生き返らせてくれ!!」
真尋「………」
「こいつは!こいつはこんな所で氏ぬ奴じゃないんだ!こいつが宇宙を支配する悪の帝王になる筈なんだ!」
「ここまで来たんだ!ここまでやっと…やっと来たんだよ!!」
「なぁ、頼む!頼むから……」
「こいつを……神様にしてやってくれ………」
真尋「……大丈夫」
「……!!」
真尋「大丈夫だよ…ちゃんと…」
真尋「ちゃんと……ニャル夫も神様になれるから」
真尋「だから…心配しなくてもいい」
真尋「ニャル夫は…もう、氏んでいるけれども」
真尋「君達がここまで来たのは、無駄じゃない」
真尋「ちゃんと前を見て、進め」
真尋「今度は、君の番なのだから」
656: 2016/03/16(水) 11:55:26.28 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「……違う。今度は……俺の番だ」
657: 2016/03/16(水) 11:56:16.35 ID:yoTLwVEcO
「……えっ?」
真尋「………」
ニャル夫「…………よぉ…?」
ニャル夫「1京年……ぶりだな…」
ニャル夫「相…棒………!」
「ニャル夫…!?お前……お前生きて…」
ニャル夫「…はっ…俺を…誰だと思ってやがる……」
ニャル夫「俺は…俺はぁ!!この全宇宙を支配する悪の帝王になる男だぞ!!」
ニャル夫「例え!!最後の最後で駄目だとしても!!俺は最初から何度もやり直す!!」
ニャル夫「最後まで絶対に!夢を諦めない男!!それがこの俺……ニャルラトホテプ様だぁああああああああああ!!!!!」
真尋「…………はは」
真尋「ははは……はは……」
真尋「はははははははは!!はははははは!!!!!」
658: 2016/03/16(水) 11:56:46.30 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「……何がおかしい」
真尋「おかしいよ…もう、何もかもがおかしい…!おかしすぎて…一京年振りに笑っちゃったよ…!」
真尋「お前……そこまで…馬鹿だったんだな……!!」
ニャル夫「ああ。そうだ」
ニャル夫「馬鹿でなければ、馬鹿みたいに大きな夢なんて持てないだろう?」
真尋「…ああ。まさにその通りだ……!」
「…………ニャル夫、一体…どういう事だ…?」
真尋「大丈夫だよ。以前の僕」
真尋「ニャル夫はこれから、本当の意味で”宇宙を支配”する」
真尋「僕なりに、一つの答えが思い至ったんだ」
ニャル夫「……何だ?」
真尋「ニャル夫」
真尋「僕を……頃してくれ」
「!?」
659: 2016/03/16(水) 11:57:56.26 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「………」
真尋「そうすれば、晴れてこの宇宙は君の物だ」
真尋「何度も繰り返される退屈な世界だけど、君が支配すればきっと新しい宇宙が広がる事だろう」
真尋「だけど、ループを繰り返すには…」
真尋「途中で、僕は何度も八坂真尋に憑依と言った形で道を真っ直ぐ進むんだけど…」
真尋「その流れを断ち切るんだ」
ニャル夫「…………」
真尋「ニャル夫」
真尋「よく…頑張った」
真尋「本当に…最後まで頑張ったよ」
真尋「やっと…やっとだ。君は夢を叶えられるんだ」
真尋「さぁ、早く行こうニャル夫」
真尋「全宇宙を、手に入れるんだろう?」
ニャル夫「はっ一京年生きてきた割には、スケールの小さい考えだな」
660: 2016/03/16(水) 11:58:44.22 ID:yoTLwVEcO
真尋「…何を言ってるんだい?寧ろ、これしか方法が無いと思うんだけど」
ニャル夫「もっと、大きなスケールで見てみろ。だから普通の人間は夢が無いと言われるんだ」
真尋「…………」
ニャル夫「分かんねぇのか?簡単な事だろうが」
ニャル夫「この支配構造を、根元からぶっ壊すんだよ」
「…っ!?なっ!!」
真尋「…………」
ニャル夫「俺の中には、まだデウス・エクス・マキナがある」
ニャル夫「たとえ、ここが膨大な場所だとしても」
ニャル夫「俺の力があれば、壊すなんて簡単な事だろ」
真尋「……本当に」
真尋「凄い考え方するなぁ…君は……」
ニャル夫「じゃなきゃ、悪の帝王なんて務まらないからな」
真尋「でも良いのかい、もしここが無くなってしまえばこの世界は神を失ってしまうよ?」
ニャル夫「逆に聞くが、この世界に神は必要か?」
真尋「…………」
ニャル夫「必要な神は、人間が作ってくれるさ」
ニャル夫「それに、俺は神様になりたいわけじゃないんだ。全宇宙の奴らに絶対悪を見せてやりたい」
真尋「…………」
ニャル夫「……なぁ、相棒」
ニャル夫「新しい宇宙で、何がやりたい?」
661: 2016/03/16(水) 11:59:25.52 ID:yoTLwVEcO
真尋「……何なのさ、いきなり」
ニャル夫「お前、最後に言ったじゃねぇか」
ニャル夫「過去の思い出話も良いけど、未来の話をしようって」
真尋「……………」
ニャル夫「俺は、もう決めた。お前は?」
真尋「……僕は」
真尋「新しい宇宙が出来るなんて、意味が分からないしスケールがでか過ぎるけど」
真尋「…適度に楽しかったら、何でもいいや」
ニャル夫「…決まりだ」グッ
ニャル夫「いくぜ、相棒!!」
真尋「ああ……頼むぞ!!」
真尋「 相棒!!! 」
664: 2016/03/16(水) 12:00:50.59 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「はぁぁあああああああああああああ!!!!!」
ドドドッドドドドドドドッドドドドドドドドドドド
ニャル夫「オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!」
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ
ニャル夫「うらららららららららららららららららららら!!!!!!」
666: 2016/03/16(水) 12:01:50.87 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「あああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴッゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ニャル夫「ラららららあああああああああああああああああああ!!!!!」
バキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキバキ
668: 2016/03/16(水) 12:02:48.70 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「あああああああああああああ!!!ああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
ピシピシピシピシピシピシピシピシピシピシ
真尋「……………」
真尋「(そこで、僕は気づいたんだ)」
真尋「(デウス・エクス・マキナは…ここに来るためのただの鍵でも、ただのエネルギー体だけでも、神でも無い)」
真尋「(この…クソったれな宇宙構成を破壊しつくす為に)」
真尋「(ニャル夫が……最後の抵抗で作り出した物なのだと……)」
670: 2016/03/16(水) 12:03:48.64 ID:yoTLwVEcO
真尋「……ニャル夫…」
真尋「夢が……叶ったな………」
676: 2016/03/16(水) 12:06:39.42 ID:yoTLwVEcO
―――――――――――――――新しい世界――――――――――――――――
677: 2016/03/16(水) 12:07:43.98 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「……………」
真尋「……………」
ラグナラ「……………」
ダゴン「……………」
ナイア「……………」
ニャル夫「……………」
真尋「………………」
ラグナラ「……………」
ナイア「……………」
ダゴン「……………」
678: 2016/03/16(水) 12:08:32.43 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「………なぁ」
真尋「………ん」
ニャル夫「……終わった…んだよな…」
真尋「…………」
真尋「……ああ」
真尋「少なくとも…僕達は……」
真尋「宇宙を支配した神の…支配構造を破壊して…」
真尋「それだけの事をしたなら…間違いなく僕達は…」
真尋「この全宇宙を…支配したって事になるな……」
ニャル夫「………そうか」
ニャル夫「終わり……か」
ラグナラ「……うん」
ラグナラ「王子は……王子はね…夢が叶ったんだよ…」
ダゴン「……そうだな」
ダゴン「どうだ?宇宙の支配者になれた気分は」
ニャル夫「………まぁ」
ニャル夫「悪くは……無いな…」
ナイア「……そうだろうね。だって、何たって宇宙を支配したんだ」
ナイア「それで」
ナイア「これから、どうするんだい?」
679: 2016/03/16(水) 12:09:05.03 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「………まず、俺達が居る場所を整理しよう」
真尋「場所は、あの最終決戦があった場所と変わり無いよ」
ダゴン「惑星保護機構の奴らも、デウス・エクス・マキナも無くなってるけどな」
ナイア「そして、僕達は爆発して散った筈の宇宙船の中」
ラグナラ「皆で大の字になって……床で寝ている……」
ニャル夫「………何だか…」
ニャル夫「夢…みたいだったな……」
真尋「……そうだな…」
680: 2016/03/16(水) 12:09:48.71 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「ただの、ガキの夢から…俺、ここまで来たんだよな…」
真尋「………そうだな…」
ニャル夫「……本当に……」
ニャル夫「俺達の旅は……これで終わりなんだな……」
真尋「……………」
ラグナラ「……………」
ダゴン「……………」
ナイア「……………」
ラグナラ「…それじゃぁ、新しい夢をつくろうよ!」
ニャル夫「……新しい…夢?」
ラグナラ「うん!だって、王子は全宇宙を手に入れたんでしょ!?」
ラグナラ「それじゃぁ、やりたい事とかいっぱいあるじゃない!」
ニャル夫「……そうか。そうだよな」
ニャル夫「全宇宙征服なんて…すっげぇ夢だったんだ…いくらでもやりたい事がある…」
ニャル夫「だけどな、俺 宇宙を支配する悪の帝王になるのが一番の夢だったんだ」
ナイア「………だからさ」
ナイア「その後の事くらい、やりたい事あるでしょ?」
ニャル夫「……そうだな。ゆっくり考えるか」
ダゴン「おいおい、そんなにのんきな事言ってたら」
ダゴン「俺がお前の座、横取りしようとするかもしれないぜぇ?」
ニャル夫「…だとしたら」
ニャル夫「思いっきり…ぶっ飛ばしてやるよ」ムクリ
ダゴン「ははっ悪の帝王様が言うと説得力あるな」
681: 2016/03/16(水) 12:11:03.15 ID:yoTLwVEcO
真尋「………なぁ、ニャル夫」
ニャル夫「何だ?」
真尋「ここは…新しい世界なんだよな」
ニャル夫「ああ」
真尋「それじゃぁ、まだ僕達はまた”始まったばかり”じゃないのか?」
ニャル夫「………」
真尋「終わりは新しい始まりだと、言うじゃないか」
真尋「だからさ、だから……もう少し旅を」
ニャル夫「もうここで、旅なんか必要ないさ」
真尋「………」
ニャル夫「…皆、よくここまで俺に付き合ってくれた」
ラグナラ「…………」
ニャル夫「お前等が居なかったら、俺は絶対に宇宙を支配なんてできなかった」
ダゴン「…………」
ニャル夫「皆が居たから、俺はここまでやっていけたんだ」
ナイア「…………」
ニャル夫「終わりは終わりだ。だから皆……まずは」
ニャル夫「ここで、解散だ」
682: 2016/03/16(水) 12:12:22.75 ID:yoTLwVEcO
ラグナラ「…………」
ラグナラ「…そうだね…。私も…大好きな人をアズや皆に報告する必要があるし」
ダゴン「…………」
ダゴン「…俺も、アイツに土産話を聞かせてやらなきゃいかん。お前の夢をアイツに横取りされたぜってな。絶対悔しがるだろうな」
ナイア「…………」
ナイア「…僕も、皆に今までの事を報告しようと思う。きっと心配しているだろうし…」
真尋「………地球は……」
真尋「この世界の地球は……元に戻ってるみたい…だな……」
真尋「…それじゃぁ…僕は……また……」
真尋「あの時の…日常に……」
ニャル夫「ほら、お前等もやる事があるだろ?新しい目標があるだろ」
ニャル夫「…寂しくなるが、これで逃避行という名の冒険は終わりだ」
ラグナラ「……………」
ダゴン「……………」
ナイア「……………」
683: 2016/03/16(水) 12:12:58.09 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「…全く、しおらしくなんてらしく無い。悪党なら別れ際くらい笑わなければな!」
ニャル夫「こんな風に!ふぅーははははははは!!!サラバだ皆!ふぅーはははははははははははは!!!!!」
ラグナラ「……そうだね…わ……笑って……」ジワッ
ポロポロポロ…
ラグナラ「ぅぐっ…ぅぇ……ええええええ……うぇぇぇぇ………あああああああ…」ポロポロポロポロ
ニャル夫「泣くなよラグナラ。これでもう会えなくなる訳じゃねぇんだから」
ナイア「…その点、僕はロボットで良かったと思うよ。だって、機械は涙を流さないからね……」ポロッ
ナイア「……あっ…あれ……?」ポロポロポロポロ
ナイア「…驚きだ…僕にも……涙を流す機能が……あっ……」ポロポロポロポロポロ
ナイア「…ヒグッ……うええええええええ………エグッ…エグッ……うええええええええええ……ん…」ポロポロポロポロ
ニャル夫「……機械は、涙を流さないんじゃなかったのか」
ナイア「…だって…仕方無いじゃん……ヒグッ……僕だって…僕だって楽しかったんだよ……!」ポロポロポロポロ
ナイア「もう…これで終わりなんて……寂しいよ……泣いちゃうよ……誰だって……」ポロポロポロポロ
ニャル夫「…お前だって俺達の仲間なんだ。同じ悪党同士、泣いて別れなんて締まらないだろ」
684: 2016/03/16(水) 12:14:16.90 ID:yoTLwVEcO
ダゴン「…………」
ニャル夫「……てめぇも、その成りで泣くなんて事するなよ」
ダゴン「…………」スッ
スルスルスルッ
ダゴン「………ニャル夫さん」
ダゴン「今まで…ありがとうございました」ペコリ
ダゴン「最高に楽しい旅でした…。本当に、本当に最高の思い出となる旅でした」
ダゴン「さようなら…。また、いつか」ニコリ
ニャル夫「そうだ、また いつか」
真尋「…………ニャル夫」
ニャル夫「……相棒。分かってるさ。ちゃんとお前が氏にたい時に頃してやるよ」
真尋「いや…違う!もう僕を殺さなくても良いから!!」
ニャル夫「えっ違う!?…じゃぁ、あれか?お前を攫った時に乗ってたアヒル和則さんが、実はホ〇だったという…」
真尋「それも違う!!いや…知ってる!そして全然興味がありません!!」
ラグナラ「……プッ」
ナイア「……くぷくぷ…」
ラグナラ「あはははははははははははははははははは!!!!」
685: 2016/03/16(水) 12:14:44.63 ID:yoTLwVEcO
真尋「…………」
ニャル夫「…えー?じゃぁ何なの?一体何が言いたいんだお前?」
真尋「……いや」
真尋「やっぱり、いいや」ニコッ
ニャル夫「…………?」
ニャル夫「……」
ニャル夫「………そうか」
ニャル夫「それじゃぁマイホーム!それぞれの目的地は分かっているな!?」
≪了解しております。ニャル夫様≫
ニャル夫「よぉし!それじゃぁマイホームよ!俺の仲間達のそれぞれのマイホームにまで!!そこで」
ニャル夫「こいつらに!「ただいま」と言わせてやれ!!」
686: 2016/03/16(水) 12:15:14.01 ID:yoTLwVEcO
――この宇宙で一番壮大な旅は、ここで終わりを迎えて――
――そして…彼等はそれぞれの家に帰っていった――
687: 2016/03/16(水) 12:15:51.19 ID:yoTLwVEcO
【銀河系郊外 第七座標束 位置不明】
ラグナラ「………」
ラグナラ「……王子…私……また貴方に会いに行く…」
ラグナラ「次に会いに行く時は…ビックリするぐらい大人の女性になって会いに行く!!」
ラグナラ「そしたら……また…私を素敵な所に連れてって……」
ラグナラ「私と!!結婚してください!!!」
……キュォオオオオン……
ラグナラ「………」
ラグナラ「……えへへ、言っちゃった」
ラグナラ「きっと聞こえてたよね。約束だからね。王子様」
ラグナラ「それじゃぁ…アズー!!」
バタリ
ラグナラ「ただいまぁー!!」
688: 2016/03/16(水) 12:16:19.27 ID:yoTLwVEcO
【さんかく座銀河 第7894区 第7惑星系列 座標不明 名称不明の惑星 管轄外領域】
ナイア「…………」
ナイア「…ああ、そうだね。君達と会うのはそんなに久しぶりかぁ」
ナイア「くぷくぷくぷ。まぁ良いじゃないか。それよりも…」
ナイア「とても面白い話があるんだ。きっと気に入ると思う、とっても面白い話が」
ナイア「これからは、もっと素敵な技術でこの惑星も楽しい事がいっぱいになるよ」
ナイア「くぷくぷ。待ちきれないのは分かるけど、まずは言わせて欲しい言葉があるんだ」
ナイア「何てことないよ。長い旅から実家に帰ってきた時に必ず言う言葉さ。それじゃぁ、」
バタリ
ナイア「ただいま」
689: 2016/03/16(水) 12:17:44.47 ID:yoTLwVEcO
【惑星保護機構 本部】
ダゴン「ただいまー」
アフーム「こうなったらダゴンの奴を捕まえて監禁して私だけに…って、ダダダダゴン!!?」
ダゴン「うん。貴方の大好きダゴンちゃんだよ☆」
アフーム「大好きじゃなっ…いや!違う!違うくて…」
アフーム「…そもそも!お前は何しに来たのだ!?ここは辞めたんじゃないのか!?」
ダゴン「…あっそうか。じゃぁ、違うな…」
ダゴン「おじゃましましたー」バタン
アフーム「あっいや!そうすぐに出なくても良いではないか!」
ダゴン「いやぁー、そもそもデウス・エクス・マキナが無いこの惑星保護機構が一体何をする機関なのか不透明なもんで不安です」
アフーム「惑星を保護しているに決まっているだろう!惑星保護機構を何だと思っているのだ!!」
ダゴン「まぁ、そうだとしても俺にはまだ行く所があるんだよ」
アフーム「…なんだ?行く所って」
ダゴン「教えなーい♪」
アフーム「きっ貴様!燃やすぞ!?冷たい炎で燃やすぞ!!?」
ダゴン2「首にキックを入れる能力!!」ゴッ
アフーム「ブッ!!」ガクッ
ダゴン「へぇえーい」パァン
ダゴン2「えいへぇーい」パパァン
アフーム「ぐっ…ダ…ダゴン……!!」プルプル
ダゴン「それじゃぁ、そういう事で。3号!見張りよろしくー!!」
ダゴン3「アイアイサー!!」
ダッダッダッダッダ
アフーム「……おい、ダゴンの分身…」
ダゴン3「なぁに?変な事したら頃すよ?」
アフーム「そんな怖い事が聞きたいんじゃなくて…お前等を捕まえるつもりは…無い」
ダゴン3「ふぅん?」
アフーム「…なんて事ない。お前に損は無い取引だ……」
アフーム「一つ……頼みがあるんだ………」
690: 2016/03/16(水) 12:18:18.94 ID:yoTLwVEcO
【地球】
真尋「……………」
ニャル夫「…これで、後は相棒。お前だけだ」
真尋「………」
ニャル夫「お前がこのまま帰れば、本当に俺のこの夢は終わり。これから先は、新しい人生が始まる」
真尋「………」
ニャル夫「思えば、ここで相棒と偶然衝突したのが原因で俺の夢が叶ったんだよな。そう考えると何かのシンパシーを感じるな」
真尋「………なぁ」
ニャル夫「ん?」
真尋「本当に……行っちゃうのか?」
691: 2016/03/16(水) 12:19:37.53 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「…それは何度も言っただろう。それに、俺は地球に留まる理由がない」
真尋「ニャル子の事は?妹の因縁とか言ってただろ?」
ニャル夫「そんなもの、とっくに晴らした後だ。もう、ニャル子に用は無い」
真尋「……でも、一応お前の妹なんだぞ?」
ニャル夫「俺が心配する事は何一つ無いだろう」
真尋「……そう…だな…」
ニャル夫「ああ。そうだ」
ニャル夫「それに、俺ももう新しい夢を見つけたんだ」
真尋「……え?」
ニャル夫「俺達の旅は凄さまじかった。グレートウォールの外側に行って宇宙の中心にまで行った」
ニャル夫「だけどな、宇宙を制覇しただけで俺はまだ宇宙の外側を見ていない」
ニャル夫「俺は、その宇宙の外側も支配しに行く。更なる絶対悪を求めにな!」
真尋「…………本当に」
真尋「馬鹿みたいに…大きい夢……だな」
ニャル夫「そうだ。このクソでかい夢が、俺を一生支えてくれる」
ニャル夫「だから、何の心配も無い。お前も、ニャル子も」
真尋「ニャル子の事は?妹の因縁とか言ってただろ?」
ニャル夫「そんなもの、とっくに晴らした後だ。もう、ニャル子に用は無い」
真尋「……でも、一応お前の妹なんだぞ?」
ニャル夫「俺が心配する事は何一つ無いだろう」
真尋「……そう…だな…」
ニャル夫「ああ。そうだ」
ニャル夫「それに、俺ももう新しい夢を見つけたんだ」
真尋「……え?」
ニャル夫「俺達の旅は凄さまじかった。グレートウォールの外側に行って宇宙の中心にまで行った」
ニャル夫「だけどな、宇宙を制覇しただけで俺はまだ宇宙の外側を見ていない」
ニャル夫「俺は、その宇宙の外側も支配しに行く。更なる絶対悪を求めにな!」
真尋「…………本当に」
真尋「馬鹿みたいに…大きい夢……だな」
ニャル夫「そうだ。このクソでかい夢が、俺を一生支えてくれる」
ニャル夫「だから、何の心配も無い。お前も、ニャル子も」
692: 2016/03/16(水) 12:20:06.84 ID:yoTLwVEcO
コツン
真尋「…………」
ニャル夫「…妹の事をこれからもよろしく頼むぞ八坂真尋」
真尋「………ああ」
ニャル夫「じゃぁ」
ニャル夫「あばよ相棒」
真尋「…………」
真尋「……ああ…!」
真尋「あばよ………相…棒……!!」
693: 2016/03/16(水) 12:20:35.75 ID:yoTLwVEcO
真尋「(こうして…僕達の旅は終わりを迎えた)」
真尋「(気づけば、もうニャル夫は遠くへと旅立った後で)」
真尋「(誰よりも果てしなく雄大な冒険が始まっていた)」
真尋「(正直、羨ましくないと言えば嘘になるが)」
真尋「(僕は、ようやく戻ってきた普通の日常に)」
真尋「ただいま」
――――懐かしいその日常に、僕は祝福される――――
【夢みるままに待ちいたり】……終
694: 2016/03/16(水) 12:21:06.37 ID:yoTLwVEcO
【エピローグ】
ニャル子「はぁはぁ…はぁ……」
ヴンヴンヴンヴンヴン
ハス太「はぁー…はぁー……」
カンカンカンカンカン
クー子「……」クンクン
クー子「……こっち」
真尋「そうか、分かった」シャキンッ
ニャル子「いや!恐らくこっちです!私のアンテナがビンビン感じてますよ!」フヨンフヨン
ハス太「えー?僕なら絶対こっちに逃げたと思うけど…」
ニャル子「なにおー!?」
真尋「…この道は3つに別れてる。なら、3人それぞれ違う道を選んだ方が得策だ」
ニャル子「…なるほど、一理あります。真尋さんはここで待っててください!」
クー子「えっ…ニャル子と二人きりで……捜査したかった…」
ニャル子「道は4つって言ってるでしょうが!」
ハス太「分かった。それじゃぁ皆!絶対に捕まえようね!」ダッ
ニャル子「勿論ですよ!あの野郎を頃す事…私はその為に来たんですからね!」ダッ
クー子「…おじさんに…命令されたから……」ダッ
695: 2016/03/16(水) 12:21:34.11 ID:yoTLwVEcO
真尋「……さて、言ったか」
真尋「………おい、本当は上に居るんだろ?」
ニャル夫「………ふっ」
真尋「ニャル夫」
696: 2016/03/16(水) 12:22:32.75 ID:yoTLwVEcO
ハス太「っ!?行き止まり…」
ナイア「……おおっと」
ナイア「くぷくぷくぷ…残念だけど、ここにニャル夫は居ないよぉ」
ハス太「…!」
ハス太「あっ…貴方は誰なんですか!?」
ナイア「んー?一度、会った事あるんだけどなぁー」
ハス太「ふざけないで!僕は、貴方の事なんて知らない!会った事無い!!」
ナイア「…女の子の顔ぐらい覚えないと嫌われるよぉ?…まぁいいや」
ナイア「悪いけど、タダで帰すわけにはいかないんだよねぇ~」ジャキンッ
ハス太「!!」
ナイア「うちの大将を捕まえようとしてるんでしょ?悪いけど黙っててもらうよ」
697: 2016/03/16(水) 12:23:01.71 ID:yoTLwVEcO
クー子「……行き…止まり…?」
ラグナラ「ピンポォーン!ここには王子様は居ませーん!!」
クー子「………!」
クー子「……子供?」
ラグナラ「子供じゃないもん!こう見えても5万歳だよ!」プンプン
ラグナラ「…そんな事より!貴方、王子を捕まえようとする正義の味方め!」
ラグナラ「このラグナラ様が!貴方達を成敗してくれる!!」キャシーン
クー子「…………」
ラグナラ「どうした!かかってこいクトゥグア族め!!」ブンブンッ
クー子「………」スッ
クー子「飴……食べる?」
ラグナラ「わぁーい♪飴だっ……って!そんな誘惑には乗りません!!」
クー子「…………」
ラグナラ「ふぅー、何とか邪神の誘惑には勝てる程には成長したよ!王子!」
クー子「…………」
クー子「…やっぱり…児童……?」
ラグナラ「違う!こう見えても私は大人のレディーなの!あんた達よりずっと凄いのよ!」
クー子「……じゃぁ……ポンコツ…」
ラグナラ「ムッキィー!!」
698: 2016/03/16(水) 12:24:02.06 ID:yoTLwVEcO
ニャル子「…なっ!?いっ…行き止まり!?」
ダゴン「そう、ここは行き止まりという名のラビリンス…」スッ
ニャル子「!!」カチャンッ
ダゴン「お前は今、自分の兄を追い求めている子羊…」
ニャル子「せいやぁあああああ!!」ドゴォオンッ
ダゴン「おっばっぶっ!!」ドテェーン
ダゴン2「てっ…てめぇえええ!!まだダゴンさんが喋ってただろうがぁあああ!!」
ダゴン3「折角格好良く登場してたのに!何てせっかち屋さん!!」
ニャル子「黙らっしゃい!!アンタ達は私の最大の敵の…」
ニャル子「…って、何!?何これ!?同じ覆面がいっぱいです!!」
ダゴン6「ねぇ、こいつ確か大将の妹じゃなかった?」
ダゴン54「どうすっかなぁー…俺もなぁ……頃して良いのか?」
ダゴン88「良いんじゃね?どうせ頃しても氏なないっしょ!」
ダゴン634「それもそうだな!」
ニャル子「…どっ…どんどん増えてる…!!」タジッ…
699: 2016/03/16(水) 12:24:34.01 ID:yoTLwVEcO
ダゴン32「さて……やるか…」ユラァ…
ダゴン’s「「「「工口同人みたいに!!」」」」
ニャル子「…来るならかかって来なさいよ……」
ニャル子「まるで無双系主人公みたいに!!全員なぎ倒してやりますよぉおお!!!」ゴォオオオオオッ
ニャル子「うぉおおおおおおおおおおおおお!!!!!」ダダダダダ
ダゴン「来いニャル子!」
―――ニャル子の勇気が世界を救うと信じて…―――
【パールマスターニャル子】…完
700: 2016/03/16(水) 12:25:11.36 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「…………」
真尋「……よぉ」
真尋「随分…久しぶりじゃないか」
ニャル夫「…お前も、邪神ハンターになってやがったのか」
真尋「ああ。僕も新しい道を決めたんだ」
真尋「母さんが残した…僕の才能を活かすってね」
ニャル夫「…そうか。亡き母の為に決めた道とは…中々素晴らしいではないか」
真尋「母さん生きてるぞ。失礼な事言うなよ」
ニャル夫「えっそうなの?」
真尋「うん」
ニャル夫「なんか……ごめん」
真尋「…悪の帝王が謝るなよ!本当、変な所で紳士だなお前は!!」
701: 2016/03/16(水) 12:25:59.12 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「…それはともかく」
ニャル夫「相棒、お前が邪神ハンターになったという事は…俺と敵対するつもりなのか?」
真尋「別にアンタだけが相手って訳じゃないさ。でも」
真尋「アンタを捕まえにどこまでも行こうとは思ってるよ。ニャル子もな」
ニャル夫「…そうか」
ニャル夫「ならば…その覚悟!ここで見せてみろ!!」
真尋「言われなくても」シャキンッ
真尋「そのつもりだ!」シャキシャキシャキシャキッ
ニャル夫「ふぅーっはっはっはっはっは!!」
ニャル夫「ふぅーははは!!ふぅううううはははははははははは!!!!!!」
702: 2016/03/16(水) 12:26:29.92 ID:yoTLwVEcO
ハス太「ハァ…ハァ……うぅ…負けちゃったよぉ~」ボロッ
クー子「まさか…あんなチート道具を持っていたとは…不覚」グッ
ハス太「…うんクー子ちゃん。その手に持ってるPSvitaは何かな?」
ニャル子「…ぜぇー…はぁー……」ボロボロ
ハス太「うわ!ニャル子ちゃんも酷い格好!もしかして…負けちゃったの!?」
ニャル子「馬鹿言わないでくださいよ…一匹残らずぶっ潰してやった所です!!」
クー子「ニャル子……その怪我した脇…舐めてあげる…」
ニャル子「それ以上近づいたら頃しますよ!?今なら感覚麻痺してるから本当に頃しますよ!!?」
703: 2016/03/16(水) 12:27:28.31 ID:yoTLwVEcO
ハス太「………それよりも…」
クー子「……うん………」
真尋「」
ハス太「…真尋君が…負けるなんて……」
ニャル子「真尋さん!?真尋さぁぁああああん!!!」ガバァッ
真尋「」
ニャル子「うっうっ…まさか…私の真尋さんにここまでの事をするなんて…!」サスサスサスサス ハァハァハァ
ニャル子「…絶対に許しませんよ兄さん!!いつか必ず!!この私の手で葬り去ってくれます!!」サスサスサスサス ハァハァハァハァ
真尋「…変な所を触りながら言うな!!!」ザクッ
ニャル子「ギャァアアアアスッ!!」ブシュー
704: 2016/03/16(水) 12:28:02.24 ID:yoTLwVEcO
ハス太「真尋くん!怪我は大丈夫なの!?」
真尋「……ああ。だがフォークを刺してもダメージが少なかった」
真尋「あいつは今、とてつもなく強くなっている」
ニャル子「まっ…真尋さんのフォークを受けて…平気!?」
クー子「兄は…鬼子です…」
ピピピピピピピピピピピピピピ
真尋「ん?誰からだ?ええと…」
真尋「…ああ、警視総監からか」
クー子「…おじさん…から?」
真尋「はい、もしもし。こちら八坂真尋」ピッ
ヴォンッ
クー乱≪おーっす。こちらは警視庁。ニャル子、兄さんには会えたかぁ?≫
ニャル子「…なんですか?嫌がらせですか!?レーダーで兄さんがもう逃げた事は知ってるでしょうが!」
クー乱≪はっはっは。やっぱり逃げられたかぁ≫
705: 2016/03/16(水) 12:30:17.24 ID:yoTLwVEcO
ハス太「ぅぅ…ごめんなさい……警視総監…」
クー乱≪まぁ、俺が行っても捕まえられねぇ野郎だ。せいぜい追い求める事くらいしか今の所できちゃいない≫
クー乱≪それに、あいつは世間から”絶対悪”何て言われてるし、本人も自分の事を”絶対悪”なんて事を言っちゃいるが、≫
クー乱≪別に捕まえられなくても問題ないしな。あっはっはぁ≫
ニャル子「あっはっはぁ。じゃないですよ!!こちとら沽券に関わってんですよ!?」
クー乱≪そんなもん正義とっちゃどうでも良い事だぜ≫
クー子「だぜ」キラーン
ニャル子「…クトゥグア族の中では比較的まともなアンタだから、警視総監と惑星保護機構の重役に置かれたんでしょう?」
クー乱≪いやぁ、惑星保護機構に関しては、もう一人の重役がどっか消えたから勝手に俺が選ばれただけで…≫
クー乱≪正直、クッソ忙しいから誰か代わりにやってくんねーかなって≫
ニャル子「どっちでも良いですけど、クトゥグア族の中ではクー子よりマシだから私はアンタが上司でも我慢できてるんです!!」
クー子「……酷い…」
ニャル子「だから!アンタも現場に出て兄さんを捕まえてくださいよ!少なくとも強いでしょうアンタは!!」
クー乱≪まぁまぁ落ち着けよ。元気良いなぁ。何か良い事でもあったのかい?それとも月に一回に来る日が来たのかい?≫
ニャル子「やっぱりアンタ、頃す。クトゥグア族、敵」
クー子「やめて…私の数少ないまともな親族を殺さないで………」
クー乱≪まっ冗談だ。少なくとも今はアイツを本気で捕まえる必要は無いんだ≫
ニャル子「……でも!」
クー乱≪とにかく機構に戻って来い。一応怪我人居るんだろ≫
ニャル子「うっ……」
クー乱≪んじゃ、お疲れさん。また頑張ればいいさ≫
706: 2016/03/16(水) 12:31:11.99 ID:yoTLwVEcO
【惑星保護機構】
ニャル子「全く!捕まえる必要が無いってんなら、どうして私達が駆り出されるんですか!」プンプン
ハス太「さすがに放ってはおけないからだよ…仮にも、お兄さんは”絶対悪”なんでしょ?」
ニャル子「そうですけど……そのせいで真尋さんは怪我したんですよ!」プンプン
ハス太「でも、気絶させられただけで外傷も内傷も無かったんだから良かったじゃない」
ニャル子「それでも!…ってクー子、その満面の笑みで握っている封筒はなんですか?」
クー子「……今回も…頑張ったから……」
クー子「ご褒美として……お小遣い…貰っちゃった…」
ニャル子「はぁああ!?アンタ!ただゲームしてただけじゃないですか!!」
ハス太「そっそうだよ!ちょっとズルイよ!?」
クー子「…姪っ子の……特権……」キラーン
ニャル子「ムギギギギ…こうなったら…ボーナス要求してきます!!」ダッ
ハス太「ああ、ニャル子ちゃん行っちゃ……その手に持ってるパール何!?脅す!?脅す気!?」ダダダダダダダ
クー子「…………」
クー子「♪」
707: 2016/03/16(水) 12:31:47.83 ID:yoTLwVEcO
クー乱「…………」
真尋「…………」
クー乱「……よぉ、ニャル夫の相棒」
真尋「…どうも、ニャル夫の親友」
クー乱「かかっ、どうだった?今のあいつは」
真尋「……結構…楽しそうでしたよ」
クー乱「楽しいのは分かってるよ。あいつは馬鹿だからな」
クー乱「それよりも…どんな感じだった?」
真尋「…かつての仲間と…一緒に居ました……」
真尋「きっと…また何か冒険を始めるんじゃないかな…」
クー乱「冒険か。一応全宇宙を支配したんだろ?あいつは」
クー乱「一体、何をするつもりなのかねぇ」
ニャル夫「そりゃぁ、もっと遠い所を見に行くに決まってるだろ」
クー乱「そうか。そりゃぁ楽しそうだな」
真尋「ああ…そうだ。楽しそうだ……」
真尋「絶対に、楽しいだろうn……」
真尋「………」
真尋「って、ニャル夫ぉ!!」
708: 2016/03/16(水) 12:32:22.09 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「よぉ、久しぶりだな。相棒」
真尋「いや久しぶりじゃないから!2時間前に会ったから!!」
クー乱「誰にも見つからずにここまで来るのはすげぇな。かかっ」
ニャル夫「優秀な発明家が居るからな。」
クー乱「…それで、一体何しに来たんだ?」
ニャル夫「はっ決まってんだろジジイ」
ガッ
ニャル夫「真尋少年を、誘拐しに来たんだよ」
709: 2016/03/16(水) 12:34:46.13 ID:yoTLwVEcO
真尋「………」
真尋「……え?」
クー乱「……何だお前、もう見つかったのか」
ニャル夫「ああ。ようやくだ。ようやく見つかった」
ニャル夫「ようやく、グレートウォールの外の世界の行き方、別の宇宙を見つけた」
ニャル夫「俺達は!これで第二段階の夢!”宇宙を支配した悪の帝王”から”全てを支配した悪の神”になる夢に変わり!追い求める時が来たのだ!!」
真尋「そっ…それに僕を連れて行くのか…!?」
ニャル夫「当然だ!何故ならお前は俺の相棒なのだからな!」
真尋「……相棒じゃない!それじゃぁ僕は人質だ!!」
ニャル夫「人質だろうが!それでもお前も立派な俺達の仲間なのだぁ!!ふぅーははははは!!!」
真尋「ぐぅ…!やっぱり勝手な奴だよお前は!!」
クー乱「……良いねぇ、若いねぇ」
クー乱「俺も連れてって貰えないもんかなぁ。見てみたいぜ。誰も見た事のない宇宙の外」
ニャル夫「何故俺が敵の大将を引き入れなければいけないのだ。却下だ」
クー乱「そっかぁ、そりゃ残念だ」
ニャル夫「それに、お前は俺についてこれるだろ。例え俺が次元を越えても」
クー乱「………かかっ」
クー乱「違いねぇ」
真尋「……え?」
クー乱「……何だお前、もう見つかったのか」
ニャル夫「ああ。ようやくだ。ようやく見つかった」
ニャル夫「ようやく、グレートウォールの外の世界の行き方、別の宇宙を見つけた」
ニャル夫「俺達は!これで第二段階の夢!”宇宙を支配した悪の帝王”から”全てを支配した悪の神”になる夢に変わり!追い求める時が来たのだ!!」
真尋「そっ…それに僕を連れて行くのか…!?」
ニャル夫「当然だ!何故ならお前は俺の相棒なのだからな!」
真尋「……相棒じゃない!それじゃぁ僕は人質だ!!」
ニャル夫「人質だろうが!それでもお前も立派な俺達の仲間なのだぁ!!ふぅーははははは!!!」
真尋「ぐぅ…!やっぱり勝手な奴だよお前は!!」
クー乱「……良いねぇ、若いねぇ」
クー乱「俺も連れてって貰えないもんかなぁ。見てみたいぜ。誰も見た事のない宇宙の外」
ニャル夫「何故俺が敵の大将を引き入れなければいけないのだ。却下だ」
クー乱「そっかぁ、そりゃ残念だ」
ニャル夫「それに、お前は俺についてこれるだろ。例え俺が次元を越えても」
クー乱「………かかっ」
クー乱「違いねぇ」
710: 2016/03/16(水) 12:35:37.74 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「では…サラバだジジイ!!この事はニャル子にも伝えるが良い!!この俺がまた真尋少年を誘拐したとなぁ!!」
真尋「離せぇー!!離せぇええ!!!」
クー乱「そうだな。言っておくよ。真尋君も、皆にお土産よろしくなー」フリフリ
真尋「ちょっおい!!警視総監!!助けろよ!!アンタの職員が攫われそうなんだぞ!?」
クー乱「まぁ大丈夫だろ。ちゃんと部下にも奪還命令出しとくし。それに」
クー乱「面白そうだから、攫われてくれや」ニヤァ
真尋「こっこの野郎ぉぉおおおおおおお!!!!」
ニャル夫「ふぅーははははは!!では行くぞ相棒!!新天地へ!!!」
真尋「だから!僕はまだ行くとは言ってな―――」
フッ
クー乱「……ったく」
クー乱「羨ましいくらいに馬鹿でかい夢を持ちやがって。」カチンッ
クー乱「…頑張れよ、ニャル夫」
711: 2016/03/16(水) 12:36:24.83 ID:yoTLwVEcO
【ニャル夫宇宙船】
ニャル夫「ふぅーはははは!!ただいま帰還したぞぉ!!皆!!」
真尋「…………」
ニャル夫「これで、仲間は全員集めた!!ではマイホーム!目的地を指定する!!」
≪了解しました。ニャル夫様≫
ニャル夫「目的地は…宇宙の外だ!!そこで俺達は全てを手に入れる!!」
真尋「……なぁ、ニャル夫?」
ニャル夫「おう、何だ?」
真尋「仲間……全員……だよな…?」
ニャル夫「そうだが」
真尋「でも…僕が見た感じ……!!」
真尋「すっげぇ増えてるんだけど!?」
712: 2016/03/16(水) 12:38:15.47 ID:yoTLwVEcO
ダゴン「えー?別に気のせいじゃねぇの?」
ダゴン2「久しく船に居なかったから、狭く感じてるだけだろ」
ダゴン3「ねぇー」
ニャル夫「ああ、またダゴンが増えていたのか。少し自乗しろ」
真尋「いや違う!明らかに増えてる!仲間が!!」
ヒュドラ「あっはっはぁ!何を言っている!私達は元から仲間じゃないか!!」
ハス田中「そうだ!俺達は前世よりもずっと昔から繋がっているマブダチだぜ!!」
真尋「ほら!全然知らない人が居るもん!!どっから取って来たんだこいつら!!」
ニャル夫「ああ、紹介してなかったっけか。こいつは俺の友達でハスター族最強の男だそうだ」
ハス田中「よろしくな相棒!」ビシッ
真尋「…この人も僕の事相棒って呼ぶつもりなの?」
ダゴン「そしてこのボーイッシュさんはニャル夫が全てを支配した暁には世界の半分を貰う予定のヒュドラだ」
ヒュドラ「そしてゆくゆくは、この私が全宇宙を手に入れてニャル夫に代わり、悪の帝王になるのだっ!!」
ニャル夫「ははは。絶対にさせねぇからな!!」
ヒュドラ「言っていろ。この全宇宙で最も”絶対悪”は、この私だぁああ!!!」ビシー
713: 2016/03/16(水) 12:40:08.05 ID:yoTLwVEcO
アフーム「…ふん。悪を美化しただけのただの下等チンピラが」
ダゴン「そして皆知ってる、泣き虫小娘アフームちゃんだ」
アフーム「悪意がある!その説明には悪意があるぞダゴォォオオン!!!」ボォオォオオオ
ダゴン「ぎゃぁぁあああああああああああ……冷たくなぁーい☆」キャピッ
アフーム「ムギギギギギギギギギ!!!!」
アズ「全く…騒がしいですね。うるさくて料理に集中できないですよ」
ラグナラ「このメイドさんは!私の大好きなお世話さんのアズって人なんだよ!」
アズ「ああ…ラグナラ様……大好きだなんて…そんな…」ボトボトボトボト
ナイア「わぁ、スープに大量の鼻血が流れて入ってるよ」
ニャル夫「もう喰えないなあれ」
真尋「…じゃなくて!どうしてこんなにいっぱい居るんだよ!!」
ナイア「ええー、そんなに増えたかなぁー」フワフワ
真尋「ナイアさん!貴方の周りに飛んでる大量の光は何でしょうか!?」
ナイア「え?前に見ただろう僕の惑星の住民さぁ。皆も宇宙旅行したいとかで連れてきたんだよ」
ダゴン「いつか誰かがハエと間違えて頃しそうだよな」
ナイア「まぁ大丈夫だよ。そのくらいなら氏なないから。くぷくぷくぷ」
真尋「はぁ……もう何がなんだか……」
714: 2016/03/16(水) 12:40:34.97 ID:yoTLwVEcO
珠緒「まぁまぁ八坂君。仲間は多いほうが楽しいじゃない?」
真尋「そうだけど、これはただのカオス……」
真尋「って珠緒ぉぉおおおおおおおおお!?何でこの船に乗ってるんだぁあああああ!?」
ニャル夫「ああ、それは―――」ガシッ
真尋「どういう事だニャル夫…!返答によってはタダでは済まさんぞ…!?」
珠緒「落ち着いて八坂君!これは私が頼んだ事なんだよ!」
珠緒「だって、宇宙の外を初めて見るんでしょ!?そんなの、ワクワクしないわけが無いじゃん!!」フンッフンッ
ニャル夫「…どこから嗅ぎ付けたのか、気づいたら宇宙船に乗ってたんだよ」
真尋「…はぁ~…何だよこれ…全くもう」パタリッ
715: 2016/03/16(水) 12:42:03.85 ID:yoTLwVEcO
余市「沢山叫んだね八坂君。疲れただろう?コーヒーあるよ」
真尋「ああ。ありがとう余市……――」グイー
真尋「」ブフゥー!!
真尋「よっ余市ぃぃいいいいい!!!????」
ニャル夫「ああ、そいつも――」ガシッ
真尋「頃す…!今度は絶対に頃す……!!」ゴゴゴゴゴゴ
ニャル夫「おっ落ち着けぇええ!!落ち着け相棒ぉ!!!これも俺のせいじゃないんだって!!」
余市「ふふ。僕もちょっと面白そうだなって思って」
余市「暮井君から誘われてついて来たら、いつの間にかここに居たんだ」
真尋「…………」
珠緒「やっやだなぁー八坂君!そんな怖い目で見ないでよ!」
真尋「……そもそも」
真尋「帰って来た時に、時間の流れが違うから地球がある時に戻ってこれるのか分からんぞ…!」
ナイア「その心配はないさぁ。」カチリ
ナイア「この船のアップグレードを繰り返し、今のバージョンは凄い事になってるからねぇ」
ナイア「時間移動だってお手の物。いつでも好きな時間に地球の好きな日に帰れるようになったんだよぉ」クプクプクプ
真尋「…なんだよそれ。最早何でもありじゃん」
716: 2016/03/16(水) 12:42:45.27 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「何でもアリくらいが丁度良いだろ。俺達はまだ誰も見た事の無い宇宙を見るんだからな!」
真尋「…………」
ニャル夫「それに、ナイアのアップグレードでまさかのデウス・エクス・マキナ無しでブラックホールワープが使えるようになったしな」
ナイア「あの玉が無くなったのはキツイけど、今の私の技術もハンパ無いからねぇー」クプクプクプ
ニャル夫「本当、いつかお前に追い越されそうで怖いよ俺は。」
ニャル夫「まぁいい。お前が手下の間はこき使ってやるとして、ではこれより!新天地に向かってマイホームよブラックホールワープを――」
真尋「ごめん…悪いけど無理だ」
717: 2016/03/16(水) 12:44:55.46 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「えっ?」
ダゴン「おっ?」
ラグナラ「ええ!?」
ナイア「おやぁ?」
珠緒「んん!?」
余市「………」
ヒュドラ「何おっ!?」
アフーム「……ふん」
ハス田中「なっ…何でだよ相棒!何の理由があって!!」
真尋「俺はアンタの相棒じゃねぇよ!……別に、地球に残りたいからとかニャル子の事とか、そういうのじゃなくて」
真尋「それ以前の問題なんだ…」
ナイア「………」
真尋「…あの日以来、ニャル子は僕から離れるのは極端に嫌がって……」
真尋「いつか、誘拐されても大丈夫なように…僕の身体の中には強化GPSが埋め込まれたんだ」
真尋「それは、僕が男であり、八坂真尋のDNAである事で絶対に外されない」
真尋「僕がGPS圏外に出ると……いや、正しくは圏外から絶対に出られないようになってるんだよ」
真尋「出ようとすると、巨大な壁にぶつかって強制的に閉じ込められる…」
真尋「だから…僕の身体がここに有る限り……」
真尋「絶対に……この宇宙どころか銀河から出られない」
718: 2016/03/16(水) 12:45:28.93 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「…………」
ダゴン「……えげつねぇなぁ…」
ナイア「……ふぅーん」
真尋「だから…ごめん。ニャル夫」
真尋「僕は…一緒に行けない…」
ナイア「あっヤバイ手が滑った!」カチリ
ビビビビビビビビビビビビビ
真尋「ぎゃぁぁああああああああああああああ!!!!!」
珠緒「やっ八坂くぅううん!?」
ハス田中「うぉおおおお!?おい大丈夫なのかニャル夫!?」
ニャル夫「……この光線は…まさか」
ニャル夫「………そうか、そういう事かナイア」
719: 2016/03/16(水) 12:46:33.66 ID:yoTLwVEcO
プスプスプスプスプスプス
ムクリ
真尋(♀)「…………」
ナイア「確かに、そのGPSはその人を”完全に”対象にしているから、強力なんだろうけど」
ナイア「逆手に取って、身体の構造を変えちゃったら……効果は発揮しない…」ニヤァ
珠緒「…おっおお!!八坂君が女の子になっちゃった!」
余市「これはこれは…何とも不可思議な道具だね」ニコ
ダゴン「よっしゃぁあああ!!これで女比が増えた!!女真尋ちゃんクラスタァァアアアア!!!セwクwハwラw日w々w再w開wwww」
ヒュドラ「ははは!何を言っているか分からないが、お前浮気する気満々だなぁ!?アンタのそういう所、結構嫌いだぜ!!」
アフーム「……さすがの私も、本気で怒るぞ?ダゴン」ゴゴゴゴゴゴゴゴ
ハス田中「……………」
ハス田中「……かっ…」
ハス田中「可憐…だ……!」ドクン
720: 2016/03/16(水) 12:47:48.89 ID:yoTLwVEcO
真尋(♀)「…………」
ニャル夫「…さて、これでお前を縛り付ける物は無くなった」
ニャル夫「それで、お前は何をしたいんだっけ?」
真尋(♀)「………なんだよ」
真尋(♀)「妹を頼んだぞって…言ったのは誰だと思ってやがる…」
ニャル夫「アイツの事は関係ない。絶対に迎えに来るしな」
ニャル夫「それまで、俺と一緒にまた、夢を追いかけて、色んな惑星に行って」
ニャル夫「…また、楽しく騒ごうぜ。相棒!!」
真尋(♀)「………はっ。だから…相棒じゃねぇって…言ってるだろ」
ニャル夫「ふっ。残念ながら諦めろ。この船に乗ったからには!お前は俺の相棒と呼ば――――」
グイッ
722: 2016/03/16(水) 12:48:45.07 ID:yoTLwVEcO
ラグナラ「っ!!!!!!!!!」
ナイア「……おおー」
ダゴン「ファッ!?」
ヒュドラ「おおー!!」
アフーム「ほう……」ゴクリ
アズ「………」
ハス田中「」
珠緒「…おおっ!?」
余市「おやおや」
723: 2016/03/16(水) 12:49:26.63 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「…………」
ニャル夫「っ!!!!!」////////////
真尋(♀)「……ぷはっ」パッ
ニャル夫「なっなっ…ななっ!きっ貴様ぁあ!?」
ラグナラ「唇奪われた……」
ラグナラ「王子様の唇が奪われたぁあああ!!私だって唇はまだなのにぃいいいい!!!」ピィイイイイイ
アズ「唇は”まだ”……?」
アズ「…貴様…一体ラグナラ様に”どこ”にキスされたぁぁぁぁ…!!」ゴゴゴゴゴゴゴ
ダゴン「へいニャル夫ぉ!お前、このままホ〇コース一直線行っとくかぁwwwww」
ダゴン2「今ならwwwwスタジオノーデンスがwwwww男優募集してるwwwwww」
ニャル夫「うっうるさい!これしきの事!俺は怯まぬ!媚びぬ!へつらわぬ!!!!」
アフーム「…意味が若干違っているような気がするぞ」
ヒュドラ「くははは!所詮キスぐらいでうろたえるようでは、悪の帝王としてまだまだだな!!」
ハス田中「……ダチ公…そうか……あれはダチ公の女だったのか……」
ハス田中「…すまねぇダチ公!俺はお前の女を少しでも猥褻な目で見ちまった!許してくれぇ!!!」ガバッ
ニャル夫「ああもう畜生!面倒臭ぇ!!!」
724: 2016/03/16(水) 12:50:04.52 ID:yoTLwVEcO
真尋(♀)「…お前はまた、僕を誘拐したんだ。だったら…」
真尋(♀)「また、最後まで連れてってくれよ。相棒」ニコリ
ニャル夫「………はっ」
ニャル夫「んなもん、当然だろうが」
ニャル夫「俺達は!この宇宙全てを一度支配した大悪党だ!!」
ニャル夫「そんな偉大な悪党に!!最早できない事は無い!!」
ニャル夫「見ていろお前ら!!今から俺はお前等を新天地へと連れて行く!!」
ニャル夫「そこで!誰も見た事無い景色を手に入れてやるのだぁ!!」
――――ブツッ――――
ニャル子≪おんどりゃぁああああああああ!!!クソ兄貴ぁああああああああああ!!!!≫
ニャル夫「えっ」
725: 2016/03/16(水) 12:50:43.02 ID:yoTLwVEcO
ニャル子≪よくもまた!私の真尋さんを誘拐してくれましたねぇええ!?≫
ニャル子≪今度こそ!!原形とどめない程に形容し難い氏体にしてやりますわぁああああああ!!!!≫
ダゴン「ちょっ嘘。もうバレたの?」
ラグナラ「はっ…早くない!?」
アフーム「当然だ。惑星保護機構は優秀な者が集まる。ここを探知できるのも容易い事だろう」
ヒュドラ「だったらそれ早く言って!!」
珠緒「今の、ニャル子ちゃんの声だよね。…これは楽しくなってまいりました」ニヤニヤ
余市「ふふ。八坂君はこんな楽しそうな状況に居たんだね」
真尋(♀)「…クー乱さん。今言ったのか。だとしたら、ちょっと遅いなぁ」
ニャル夫「…ふん。どうやら喋りすぎたようだな」
726: 2016/03/16(水) 12:53:23.21 ID:yoTLwVEcO
ニャル夫「百聞は一見にしかず!マイホーム!全力であいつらから逃げ、目的地へと向かうのだ!!」
≪あいあいさーニャル夫様。ブラックホールワープを開始します≫
ニャル夫「よぉーし!掴まってろよお前等!!今度のワープは超早いからな!!」
ナイア「さすがに、デウス・エクス・マキナがあった時程強くないけどねー」クプクプクプ
ラグナラ「了解!しっかり捕まってるよ!!王子様愛してるぅ!」
アズ「愛してる…!?ニャルラトホテプ…貴様…いつか頃す」
ダゴン「狂気の冒険のwwwww始まりだぜぇえーwwwwwww」
ヒュドラ「いよっしゃぁああ!!行くぜ!全てを支配しに!!」
アフーム「…惑星保護機構を辞めてまで来たんだ。せいぜい楽しませてくれよ」
ハス田中「おっしゃぁああ!!超楽しみだぜダチ公ぉぉおお!!早く発進させてくれぇぇええええ!!!!」
珠緒「さぁさぁ!この膨大で偉大な冒険!この暮井珠緒!!全部書き記させていただきます!」
余市「ふふ。まさに何でも来い…だね」
真尋(♀)「……はは。全く、前より騒がしい旅になりそうだ」
真尋(♀)「……愛してるぜ。相棒」
ニャル夫「よし掴まったな!ではマイホーム!!新しい夢の初出を祝って……」
ニャル夫「発進!!!!!」カチッ
727: 2016/03/16(水) 12:54:07.12 ID:yoTLwVEcO
【這い寄れ!ニャル夫さん】……始
728: 2016/03/16(水) 12:55:13.58 ID:yoTLwVEcO
――――これは―――――
――――全宇宙を支配した絶対悪を名乗る偉大な帝王と仲間達が―――――
――――正義を名乗る人たちに追いかけられながらも―――
――――誰も見た事の無い新世界を探し求め、雄大な旅をした―――――
――――この宇宙の誰よりも輝いた男の物語である―――――
729: 2016/03/16(水) 12:55:42.82 ID:yoTLwVEcO
完
730: 2016/03/16(水) 12:57:54.55 ID:yoTLwVEcO
これで、このスレのssは終わりです。
約1ヶ月半かかりましたが、ここまで見てくれてありがとうございました。
これで、輝いたニャル夫の物語はおしまいです。
約1ヶ月半かかりましたが、ここまで見てくれてありがとうございました。
これで、輝いたニャル夫の物語はおしまいです。
733: 2016/03/16(水) 14:03:16.48 ID:9Vq1r8jcO
乙!
最高に面白かったです!
最高に面白かったです!
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