希「２人も似たようなもんやね」ﾆﾔﾆﾔ

絵里「穂乃果ッ！凛ッ！ちゃんと休まないと怪我するわよ」

凛「はーい」ﾃｸﾃｸ

穂乃果「えー！もっと遊びたいよー」ﾑｽｯ

絵里「明日からたくさん遊べばいいじゃない」

穂乃果「だって、海未ちゃんもことりちゃんも用事で忙しいって遊んでくれないんだもん」ﾑｽｯ

ことり「ご、ごめんねぇ」ｱｾｱｾ

絵里「それは残念ね」
絵里「でも！休むのも練習の内よ？」

穂乃果「むー！そんなこと言う絵里ちゃんは逮捕だー！」ｶﾞﾁｬﾝ

絵里「ちょちょっと？！」ﾋﾞｸｯ

穂乃果「もう片方は穂乃果の右手にっと」ｶﾞﾁｬﾝ
穂乃果「ふふっ、これで絵里ちゃんはもう逃げられないよ！」

絵里「穂乃果ッ！」

穂乃果「！！」ﾋﾞｸｯ

絵里「まだ練習が残っているのに、どうするのよコレ」ﾊｧ

希「まあまあ、オモチャなんやしすぐに外れるって」

　
穂乃果「そ、そうだよ！」ｱｾｱｾ
穂乃果「凛ちゃーん」

凛「んー」ｺﾞｸｺﾞｸ
凛「どうしたの？」ｷｮﾄﾝ

穂乃果「手錠の鍵かしてー」

凛「ないよ？」

穂乃果「えっ」

凛「凛が子どもの頃に買ってもらったやつだと思うし、部屋の隅から出てきたから鍵なんて」

絵里「どうするのよ！」

穂乃果「ごっごめんなさーい」ｼｭﾝ

　
海未「はい、ラストスパートです」ﾊﾟﾝﾊﾟﾝﾊﾟﾝ

「はい！」ﾀﾝﾀｯﾀﾝﾀｯ

絵里「･･････はぁ」

穂乃果「ほ、本当にごめんね？」ｱｾｱｾ

絵里「もういいわよ･･････今度からはもっと考えて行動しなさい」

穂乃果「はい」ｼｭﾝ

絵里「見学なんて滅多にしないんだから、今のうちにみんなの練習を見ておきなさい」
絵里「それで気付く事や、海未の苦労とかも分かると思うわ」

穂乃果「そうだね。見学だからってボーッとしてちゃダメだよね！」ｼﾞｰ

ーーー

「お疲れさまでした！」

穂乃果「見学も結構疲れるね」ﾉﾋﾞﾉﾋﾞ

絵里「そう？」

凛「帰るにゃー！」

穂乃果「あっ、凛ちゃん！お掃除ついでに鍵さがしておいてくれる？」

凛「うん！でも、あまり期待しない方がいいにゃ」

絵里「一応よ。お願いね」

凛「はーい」ﾃｸﾃｸ

　

ー部室ー
　

海未「私は弓道部に寄っていくので、お先に失礼します」ﾊﾞﾀﾝ

穂乃果「海未ちゃん着替えるのはやーい」ﾎﾞｰ

絵里「穂乃果もボーッとしてないで、着替えな･･････あっ」

穂乃果「どうしたの？」

絵里「着替えられないわね」ｼﾞｬﾗ

穂乃果「･･････ホントだっ！」
穂乃果「汗ベッタリで気持ち悪いし、早く着替えたいよー」ｳｽﾞｳｽﾞ

にこ「タオルで拭くだけでも、全然違うと思うわよ」

穂乃果「なるほど･･････あっ」

ことり「タオル忘れちゃった？」

穂乃果「ううん。タオルはあるんだけど、片手じゃ背中が拭けないなーって」ｱｾｱｾ

ことり「それじゃあ、ことりが拭いてあげるねぇ」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「わーい！ありがとう、ことりちゃん」ﾆｺﾆｺ

希「じゃあ、えりちはウチが拭いてあげるよ」ﾆﾔﾆﾔ

絵里「･･････せ、背中だけよ？」ｼﾞｰ

　
希「分かってるって」ﾆﾔﾆﾔ

ことり「でも服が脱げないのは困ったねぇ」ｺﾞｼｺﾞｼ

穂乃果「そうだよね、どうしよう」ｳｰﾝ

ことり「鍵が見つかるまでそのままっていうワケには･･････いかないよねぇ」ｳｰﾝ

凛「良いこと思いついたにゃ！」

穂乃果「おっ！なになに？」ｷﾗｷﾗ

凛「ハサミで切っちゃえば、脱げるよ！」

穂乃果「お、おぉ？」
穂乃果「でも、切っちゃったらもう着れなくなっちゃうよね･･････」ｱｾｱｾ

凛「じゃあお風呂も服のまま入るの？」

絵里「･･････」

穂乃果「うぅ～、”ほ”のＴシャツ気に入ってたのに～」ｸﾞｽﾝ

にこ「穂乃果は自業自得じゃない」

ことり「あっ、じゃあことりがあとで縫うっていうのはどうかなぁ？」

穂乃果「穂乃果はいいけど、ことりちゃんが大変じゃない？」

絵里「そうよ。それに脱げても、新しい服が着れないわ」

ことり「ふふっ、そこもことりにお任せですっ」

希「名案でもありそうやね」

ことり「着替えのお洋服を持って行きたいから、出来れば穂乃果ちゃんのお家に居てくれると助かるんだけどぉ、いいかな？」

穂乃果「穂乃果は大丈夫だけど、絵里ちゃんもそれでいい？」

絵里「かまわないわ」

ことり「じゃあ、あとでとっておきのお洋服を持って行くね」ﾆｺﾆｺ

絵里「い、一応聞くけど、普通の服よね？」ｱｾｱｾ

ことり「心配しなくても大丈夫だよぉ」

　

ー帰り道ー
　

絵里「穂乃果、お願いがあるんだけど、聞いてくれる？」

穂乃果「どうしたの？」ｷｮﾄﾝ

絵里「その、こんなバカな事になってるって他の人には知られたくないのよ」ﾊｧ

穂乃果「ご、ごめんなさい」ｼｭﾝ

絵里「穂乃果を責めてるワケじゃないの。生徒会長の体裁というか」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

穂乃果「そ、そっか」ﾃﾚﾃﾚ

絵里「だから、歩いてる時は手を繋いだ方が自然に見えると思うの」

穂乃果「そうだね･･････でも、もっと良い方法」

絵里「なに？」

穂乃果「なっなんでもないよ！全然なにも思いついてないよ！」///

絵里「本当に？」ｼﾞｰ

穂乃果「うっうぅ～」（近いよぉ～）///

絵里「ねえ、教えて？」

穂乃果「でっでも、普通に手を繋いだ方が自然だと思うし、穂乃果の案なんて」ｱｾｱｾ

絵里「それは私が判断するわ」

穂乃果「･･････う、腕に抱きつけば、その、手錠は見えなくなるかなーって」///

　
絵里「･･････それじゃあ、はい」ｽｯ

穂乃果「えっ」ﾋﾞｸｯ

絵里「穂乃果が私に抱きついた方が、体格的に自然に見えるはずよ」

穂乃果「むっ無理だよー」///

絵里「ほらほら」

穂乃果「もぉ･･････し、失礼します」ｷﾞｭｯ

絵里「借りてきた猫みたいになっちゃって、なんだか可愛いわね」ﾌﾌｯ

穂乃果「可愛い？！」ﾋﾞｸｯ

絵里「ちょっと歩きにくいけれど、問題なさそうね」ﾃｸﾃｸ

穂乃果（絵里ちゃんと密着しちゃってるよー）///

絵里「穂乃果の家は、こっちでいいのかしら？」

穂乃果「えっ？！あっ、う、うん！ここ曲がったらもうすぐだよ」ｱｾｱｾ

絵里「こうしてると、まるで恋人のようね」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「こここお、恋人ッ？！」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

　

ー穂乃果の家の前ー
　

穂乃果「ふぅ」ﾊﾟｯ
穂乃果（やっと着いた。嬉しかったけど、ずっとドキドキしてて疲れちゃったよー）ﾃﾚﾃﾚ

絵里「穂乃果のご両親には、事情を説明した方が」

穂乃果「ダメダメッ！ぜえーったいダメッ！」

絵里「どうして？その方が都合が良いと思うけれど」

穂乃果「バレたら絶対にお説教されるもん！」

絵里「･･････自業自得よね？」

穂乃果「そ、それはそうだけど･･････」ｱｾｱｾ
穂乃果「絵里ちゃんだって、知り合いにバレたくないって言ってたじゃん」ﾑｽｯ

穂乃果「今度は穂乃果に協力して！」

絵里「はぁ。じゃあバレないように頑張るけれど、怪しまれたりしたら正直に話すのよ？」

穂乃果「うぅー･･････分かった」ｼｭﾝ

絵里「えらいえらい」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

穂乃果「えへへ」ﾃﾚﾃﾚ
穂乃果「それじゃあ、いくよ」

　
穂乃果「ただいまー！」ｶﾞﾗｯ

母「いらっ、って穂乃果！また店の方から･･････あら、お客さん？」

絵里「突然すみません。穂乃果さんと同じ部活動をしている絢瀬絵里です」ﾍﾟｺﾘ

穂乃果「絵里ちゃんだよ！明日からお休みだから、泊まりに来てくれたんだー」

母「あらあら、狭いけどゆっくりしていってね」ﾆｺﾆｺ

絵里「お邪魔します」ｱｾｱｾ

母「ちょっと穂乃果？」

穂乃果「えっ？！どどどどうしたの？」ｱｾｱｾ

母「夜は、お父さんもお母さんも地区の集会があるから居ないわよ？」

穂乃果「あっ、そうだっけ？」ｱｾｱｾ

母「ごめんなさい、せっかく来てもらったのに」

絵里「いえいえ！そんな」

母「ご飯の準備はしておくから、温めて食べてくれると嬉しいわ」

絵里「ありがとうございます。わざわざすみません」ﾍﾟｺﾘ

穂乃果「じゃあ、穂乃果の部屋に案内するよ！」ﾃｸﾃｸ

絵里「ちょっと！？引っ張らないで」ｱｾｱｾ

　

ー穂乃果の部屋の前ー
　

穂乃果「あーっ！」

絵里「！！」ﾋﾞｸｯ
絵里「急にどうしたのよ」

穂乃果「絵里ちゃん、ここでちょっと待っててね」ｱｾｱｾ

絵里「それは無理よ」ｼﾞｬﾗ

穂乃果「そうだった」ﾊｧ
穂乃果「そ、その、目をつむってもらう事は？」

絵里「･･････片付けてないのね」ｼﾞﾄｰ

穂乃果「うっ･･････す、少しだけだもん！」///

ｶﾞﾗｯ

雪穂「お姉ちゃん、うるさい」ｼﾞｰ

穂乃果「あっ」

絵里「あっ、お邪魔してます」ﾍﾟｺﾘ

雪穂「こ、こんばんわ」ｱｾｱｾ

穂乃果「え、ええ絵里ちゃん！早く部屋に入ろ！」ｸﾞｲｸﾞｲ

絵里「だっだから、引っ張らないでって」ｱｾｱｾ

ﾊﾞﾀﾝ

雪穂「はぁ･･････絵里さんが居ても騒がしいんだから。恥ずかしい」

　
穂乃果「ふぅ」

絵里「穂乃果？ちょっとこれは、女の子としてどうなの？」ﾊｧ

穂乃果「あっ？！みっ見ちゃダメーッ！」///

絵里「洋服だけならまだしも、下着まで脱ぎ散らかってるなんて」ﾁﾗｯﾁﾗｯ

穂乃果「ぬ、脱いでないよ！」///
穂乃果「今日はその、ちょっと探し物をしてたら片付ける時間が無くなっちゃって」ｱｾｱｾ

絵里「後ろ向いてるから、簡単に隠してくれる？」

穂乃果「う、うん」ｺﾞｿｺﾞｿ

　
穂乃果「もう大丈夫だよ！」

絵里「普段から綺麗にしておかないと、いざって時に大変よ」

穂乃果「いざって時？」

絵里「たとえば、好きな人なんかが急に家に来たら、汚い部屋を見て幻滅しちゃうかもしれないでしょ？」

穂乃果「･･････う、うん。気を付けるね」ｼｭﾝ

絵里「でもラッキーだったわね」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「部屋が汚れたのが？」ｷｮﾄﾝ

絵里「そんなワケないでしょ」
絵里「穂乃果のご両親、ご飯時は居ないって言ってたじゃない」

穂乃果「そうだね！あとは問題のお風呂だけど･･････」

絵里「目をつむるのは危ないし」ｳｰﾝ

穂乃果「み、見ないようにすれば、なんとかなる、かな？」///

ｺﾝｺﾝ

雪穂「お姉ちゃん？入るよ」

穂乃果「なにー？」

　
雪穂「私、今からご飯食べるけど、お姉ちゃん達どうする？」
雪穂「絵里さんも食べますよね？」

絵里「ええ、いただくわ」

穂乃果「うーん、穂乃果たちはあとで食べようかな。先に宿題終わらせたいし」ｱｾｱｾ
穂乃果「絵里ちゃんもそれでいいよね？」

絵里「そうね」

雪穂「お姉ちゃんがご飯よりも宿題を優先するなんて･･････怪しい」ｼﾞｰ

穂乃果「そっそんなことないよ！」

雪穂「バカな姉ですが、よろしくお願いします」ﾍﾟｺﾘ

絵里「任せなさい」ｷﾘｯ

穂乃果「２人とも！」ﾊﾞﾝｯ

　
絵里「ここはこの公式を当てはめて」

穂乃果「う、うん」ｿﾜｿﾜ

絵里「こっちはその応用よ」

穂乃果「は、はい」ｿﾜｿﾜ

絵里「ほら、また同じ所で間違えてる」ｺﾞｼｺﾞｼ

穂乃果「ごめんなさい」ｿﾜｿﾜ

絵里「･･････どうしたの？」

穂乃果「え？な、なにが？！」ｱｾｱｾ

絵里「･･････」

穂乃果「え、絵里ちゃん？」ｿﾜｿﾜ

絵里「ちょっとお手洗い借りていいかしら？」

穂乃果「う、うん！って穂乃果も行かなきゃだよね」ｱｾｱｾ

絵里「ええ、せっかく集中していたのにごめんなさいね」

穂乃果「ううん！全然大丈夫だよ！むし･･････」

絵里「むし？」

穂乃果「なっなんでもないよ！」

絵里「ふふっ」ﾃｸﾃｸ

　
穂乃果「どうしよっか」ｳｰﾝ

絵里「一緒に入るしかなさそうね」ｳｰﾝ

穂乃果「この手錠の長さだと、外で待つのは無理そうだね」ｿﾜｿﾜ

絵里「一緒に入って、目も耳も塞ぐのが最善かしら」

ーーー

穂乃果「ぜ～ったいに！私が肩を叩くまで手をどけちゃダメだからねっ？」///

絵里「分かっているけれど、左手は穂乃果に引っ張られるから塞げないわ」

穂乃果「穂乃果が手を伸ばすから！」///

絵里「はいはい」

穂乃果に背を向け、その場にしゃがむ。

穂乃果「お、おーい？絵里ちゃーん？」

絵里「･･････」

穂乃果「よ、よし」ｱｾｱｾ
穂乃果（うぅ～、すぐそこに絵里ちゃんが居るのにパンツを脱ぐなんて、変態さんみたいだよー）///

穂乃果「･･････」ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ
穂乃果（ってそんなこと言ってる場合じゃないよ！漏れちゃうぅ）ｱｾｱｾ

ｶﾞｺﾝ

ｼﾞｬｰ

穂乃果（き、聞こえてないよね？）ﾁｮﾛﾛﾛﾛ
穂乃果（聞こえていませんように聞こえていませんように）///

穂乃果「ふぅ･･････よし！」

ｼﾞｬｰ

穂乃果「絵里ちゃん、ありがとう」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

絵里「もう終わったの？」
絵里「意外と何も聞こえないものね」

　
穂乃果「やっと終わったー」ｺﾞﾛﾝ

絵里「お疲れさま」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

穂乃果「えへへ」ﾃﾚﾃﾚ
穂乃果「絵里ちゃんのおかげで、連休中の宿題が全部終わっちゃったよ！」

絵里「これで連休も心置きなく遊べるわね」ﾌﾌｯ

ｸﾞｩ

穂乃果「あっ」///

絵里「ふふっ、もう限界かしら」

穂乃果「う、うん」ﾃﾚﾃﾚ

絵里「遅くなっちゃったけど、ご両親が帰ってくる前にいただきましょうか」

穂乃果「はーい！」ﾆｺﾆｺ

　

ーキッチンー
　

穂乃果「･･････」ｺｿｺｿ
穂乃果「よし、誰もいない」

絵里「そんなに警戒しなくても」ｱｾｱｾ

穂乃果「こんな事になってるって雪穂にバレたら、絶対バカにされるもん！」ｼﾞｬﾗ

絵里「実際に、凛と遊びまわってたじゃない」ﾌﾌｯ

穂乃果「それはそうだけど･･････」ｸﾞｩ
穂乃果「そっそれよりご飯だよ！」

絵里「えっと、これを温めればいいのかしら？」

穂乃果「絵里ちゃんはお客さんなんだから座ってて！」

絵里「それは嬉しいんだけど･･････」ｼﾞｬﾗ

穂乃果「あっ、そうだった」

絵里「一緒に準備しましょ」ﾆｺﾆｺ
絵里「その方が早く食べられるわ」

　
穂乃果「それじゃあ、いただきま」ｼﾞｬﾗ

絵里「いただきます」

穂乃果「はぁ」

絵里「どうしたの？」ｷｮﾄﾝ

穂乃果「絵里ちゃんって、どっちの手でご飯食べるの？」

絵里「えっ･･････箸だけど」

穂乃果「そうじゃなくて！どっちでお箸持つの？」

絵里「どっちでも持てるけれど、いつもは右手かしら」

穂乃果「うぅ～」

ﾊﾟﾁ･･････ﾊﾟﾁ･･････

絵里「･･････どうして右手に手錠しちゃったのよ」ﾊｧ

穂乃果「だって～」ｸﾞｩ

絵里「仕方ないわね。ほら、こっち向いて」

穂乃果「ん？」ｷｮﾄﾝ

絵里「あ～っ」

穂乃果「え、ぅ絵里ちゃん？！」///

絵里「左手じゃ食べられないんでしょ？食べる度に腕が引っ張られるのも困るし、ね？」ﾆｺﾆｺ

　
穂乃果「で、でも～」///

ｸﾞｩ

穂乃果「うっ」///

絵里「あ～っ」

穂乃果「･･････んっ」///

絵里「ふふっ」ﾆｺﾆｺ
絵里「私も食べたいから、少し待っててね」

穂乃果「う、うん」ﾃﾚﾃﾚ

絵里「んー、本当に美味しいわね」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

穂乃果「あっ」

絵里「さあ、次はどれが食べたい？」

穂乃果「え、えーっと、その･･････」///
穂乃果（一緒のお箸で食べてるけど、これってか、か、間接･･････）

　
絵里「ごちそうさまでした」

穂乃果「ご、ごちそうさま」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

絵里「さて、洗い物もやってしまいましょうか」

穂乃果「う、うん」///

絵里「あら？ちょっと顔が赤いような」ｼﾞｰ

穂乃果「そっそんなことないよ！」

絵里「そう？体調が悪かったらちゃんと言うのよ」

穂乃果「うん」
穂乃果（うぅ～、絵里ちゃんのせいなのに）

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

穂乃果「あっ、ことりちゃんかも」ﾃｸﾃｸ

絵里「だ、だから引っ張らないで」ｱｾｱｾ
　

ー玄関ー
　

ことり「こんばんわぁ」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「ことりちゃん！」

ことり「遅くなっちゃってごめんねぇ」

穂乃果「ううん！さっきご飯食べ終わったところだから」

海未「こんばんわ。絵里も大変ですね」

絵里「色々と不便だけれど、それなりに楽しいわよ」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「穂乃果が頑張ってサポートするから大丈夫だよ！」

海未「”される”の間違いでは？」ｼﾞｰ

穂乃果「もぉ！海未ちゃん！」

　
絵里「ごちそうさまでした」

穂乃果「ご、ごちそうさま」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

絵里「さて、洗い物もやってしまいましょうか」

穂乃果「う、うん」///

絵里「あら？ちょっと顔が赤いような」ｼﾞｰ

穂乃果「そっそんなことないよ！」

絵里「そう？体調が悪かったらちゃんと言うのよ」

穂乃果「うん」
穂乃果（うぅ～、絵里ちゃんのせいなのに）

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

穂乃果「あっ、ことりちゃんかも」ﾃｸﾃｸ

絵里「だ、だから引っ張らないで」ｱｾｱｾ
　

ー玄関ー
　

ことり「こんばんわぁ」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「ことりちゃん！」

ことり「遅くなっちゃってごめんねぇ」

穂乃果「ううん！さっきご飯食べ終わったところだから」

海未「こんばんわ。絵里も大変ですね」

絵里「色々と不便だけれど、それなりに楽しいわよ」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「穂乃果が頑張ってサポートするから大丈夫だよ！」

海未「”される”の間違いでは？」ｼﾞｰ

穂乃果「もぉ！海未ちゃん！」

　
絵里「まあ、宿題は私がサポートしてあげたけどね」

穂乃果「ほ、他の所ではちゃんと出来るもん！」ｱｾｱｾ

海未「とりあえず、怪我だけには気を付けてくださいね」

穂乃果「はーい」

ことり「下着はさすがに用意出来なかったけど、いくつか着れる物が入ってるから」ｺﾞｿｺﾞｿ

穂乃果「おぉ！ことりちゃん、ありがとう！」ｷﾞｭｯ

絵里「ほ、穂乃果？！」ｸﾞｲｯ

穂乃果「あっ、ごめんなさい」ｱｾｱｾ

海未「まったく」ﾊｧ

絵里「ことり、本当に助かるわ」

ことり「いえいえ」ﾆｺﾆｺ
ことり「それじゃあ、２人とも頑張ってね」

　
穂乃果「さて、お風呂だけど」

絵里「体中ベトベトだし、シャワーだけでも浴びたいわ」

穂乃果「それは、その、そうなんだけど･･････」ﾓｼﾞﾓｼﾞ
穂乃果「絵里ちゃんはスタイル抜群だからいいけど、穂乃果は･･････」ｼｭﾝ

絵里「そんなことないわよ。穂乃果も十分に綺麗よ」

穂乃果「そ、そんな」///
穂乃果「って見たことあるの？！」ﾋﾞｸｯ

絵里「チラッとね」ﾆｺﾆｺ
絵里「ほら、観念して脱ぎなさい」ｶﾞｼｯ

穂乃果「じっ自分で脱ぐから！脱がそうとしないで！」ｱｾｱｾ

絵里「下着はハサミで切るしかないわね」

穂乃果「はぁ･･････今日のはお気に入りだったのになー」ｼｭﾝ

絵里「ビショビショの下着をつけたまま寝るワケにはいかないでしょ」

穂乃果「それは、そうだけど」ｼｮﾎﾞﾝ

ﾁｮｷﾁｮｷ

絵里「よいしょっと」ﾇｷﾞﾇｷﾞ

穂乃果「わわっ？！」///

絵里「ほら、穂乃果も早く脱ぎなさい」

穂乃果「う、うん」ﾇｷﾞﾇｷﾞ

　
絵里「可愛い下着ね」ｼﾞｰ

穂乃果「みっ見ないで？！」ｱｾｱｾ

絵里「下着姿ぐらい、いつも着替えてると目に入るでしょ？」

穂乃果「こんなに近くで見られたら、誰でも恥ずかしいよ！」///

絵里「はい、ハサミ」

穂乃果「うぅ、やっぱり切らないとダメだよね」ｼｭﾝ

絵里「それだけ似合ってるんだから、躊躇う気持ちも分かるわ」

穂乃果「あ、ああー」ﾁｮｷﾁｮｷ

絵里「そんなに残念なら、明日一緒に買いに行きましょ？」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「え、ええっ？！」

絵里「もしかしたら、今のよりもっと素敵な物が見つかるかもしれないし」

穂乃果「え、絵里ちゃんと？」///

絵里「２人っきりでね」ﾆｺﾆｺ

　
絵里「背中合わせで座ったのはいいけれど」ｺﾞｼｺﾞｼ

穂乃果「さすがに狭いね」ｺﾞｼｺﾞｼ

絵里「背中を洗うのは無理そうね」

穂乃果「そうだねー」ｺﾞｼｺﾞｼ

絵里「･･････」

穂乃果「･･････」ｺﾞｼｺﾞｼ

絵里「えいっ」ｸﾞﾘｸﾞﾘ

穂乃果「ひゃっ？！」ﾋﾞｸｯ

絵里「あっ、ごめんなさい」ｱｾｱｾ

穂乃果「う、ううん。背中かゆかったの？」

絵里「なんとか背中も洗えないものかと思ってね」

穂乃果「それで背中をくっつけて擦ったの？」

絵里「洗えてる感じはしなかったし、失敗ね」

穂乃果「･･････えいっ」ｸﾞﾘｸﾞﾘ

絵里「ひゃん？！」ﾋﾞｸｯ

穂乃果「えへへ、仕返しだよ！」ﾆｺﾆｺ

絵里「それなら私だって」

「お姉ちゃ－ん」

穂乃果「ゆ、雪穂ッ？！」ﾋﾞｸｯ

絵里「･･････」

「次に私も入りたいから、あんまり長湯しないでね」

穂乃果「う、うん！もうすぐ上がるよー」

「はーい」ﾃｸﾃｸ

穂乃果「ほっ」

絵里「ほら、流すわよ」ｼｬｰ

　
穂乃果「ふぅ、サッパリした」

絵里「ことりが持って来てくれたのって、どんな服だったの？」

穂乃果「えーっとね」ｶﾞｻｺﾞｿ

紙袋の中には、白色のシンプルなノースリーブが６着ほど入っていた。
ノースリーブの脇下は繋がっておらず、簡単なボタンで留められるようになっている。

穂乃果「おー、なるほど！」
穂乃果「これなら袖が無いし、着れそうだね！」

絵里「ノーブラだけどね」

穂乃果「い、言わなくていいよ！」///

絵里「だけど、こんな服みたことないわ。わざわざ作ってくれたのかしら」

穂乃果「そうかも。私も見たことないし、お店になんて売ってなさそうだよね」ｳｰﾝ

絵里「手錠が外れたら、なにかお礼をしなくちゃね」

穂乃果「うんうん！美味しいチーズケーキとか喜んでくれそうだよね！」

絵里「片手だと、ボタンは留めにくいわね」ｺﾞｿｺﾞｿ

穂乃果「貸して！穂乃果が留めてあげるよー」
穂乃果「そっち押さえててね」

ﾊﾟﾁﾝﾊﾟﾁﾝ

絵里「ふふっ」
絵里「それじゃあ、穂乃果のボタンは私が留めてあげるわね」ﾆｺﾆｺ

　
穂乃果「いつも出来てる事が１人じゃ出来なくて不便なのに、なんだか楽しいね」

絵里「そうね」ﾊﾟﾁﾝﾊﾟﾁﾝ
絵里「はい、完成よ」

穂乃果「ありがとう、絵里ちゃん」ﾆｺﾆｺ

絵里「サイズが合わないのは仕方ないわね」

穂乃果「ちょっとブカブカだねー」

ｶﾞﾗｯ

雪穂「やっと出て」

「あっ」

雪穂「え、えっと」ｱｾｱｾ

絵里「雪穂ちゃん、先にいただいてしまってごめんなさい」

雪穂「い、いえ！それよりも･･････ふ、２人で入ってた、の？」ｼﾞｰ

穂乃果「それはその、あの」ｱｾｱｾ

絵里「穂乃果がどうしてもって言うから」

穂乃果「ぅ絵里ちゃん？！」///

雪穂「そ、そうだったんですか」ｱｾｱｾ
雪穂「あんまり絵里さん困らせちゃダメだよ？」

穂乃果「もぉ！早く行こ」ﾃｸﾃｸ

　

ー穂乃果の部屋ー
　

穂乃果「はあー、お風呂入ったのになんか疲れちゃったよー」
穂乃果「あっ、座ってもいい？」

絵里「どうぞ」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「ふー」ﾎﾞｽﾝ

絵里「ふふっ」

穂乃果「どうしたの？」

絵里「こんな経験初めてだから、いろいろとおかしくって」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「･･････ごめんね」ｼｭﾝ

絵里「もう謝らなくても良いって言ってるでしょ？」

穂乃果「穂乃果がもっと周りに気を付けて考えて行動していたら、こんな事にはならなかったよね」ｼﾞｬﾗ

絵里「でも、コレがなかったら穂乃果の家に泊まりに来てないし、これで良かったのよ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ
絵里「ポジティブなのが穂乃果の長所でしょ？」

穂乃果「うん･･････ありがとう」

絵里「友達の家にお泊まりする場合って、だいたいは３、４人は集まってするでしょ？」
絵里「だから、２人っきりっていうのは新鮮で楽しいわ」ﾆｺﾆｺ

　
穂乃果「う、うん」
穂乃果「合宿の時とはまた違って、こいび･･････」

絵里「ん？」

穂乃果「なっなんでもないよ！」

絵里「そう･･････そろそろ寝る？」

穂乃果「そ、そうだね。えーっと、絵里ちゃんのお布団は」ｷｮﾛｷｮﾛ

絵里「ここね」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

穂乃果「そう、だよね」///

絵里「ドキドキして眠れないかも」ﾎﾞｿｯ

穂乃果「！！」

絵里「さっ、ベッドに入りましょ」

穂乃果「うん」///

　
絵里「なんだか不思議な気分ね」

穂乃果「どうして？」ｷｮﾄﾝ

絵里「こんなに近くで穂乃果を見る機会なんて、そうそうないもの」ﾁﾗｯ

穂乃果「･･････そうだね」

絵里「まだ負い目を感じてるの？」

穂乃果「少しだけ」ﾎﾞｿｯ

絵里「元気の無い穂乃果なんて、らしくないわよ」

穂乃果「それは･･････そうかもしれないけど」ﾓｿﾞﾓｿﾞ

絵里「穂乃果って仰向けで眠れる？」

穂乃果「うん、別に拘りとかはないよ」

絵里「私は左向きじゃないと眠れないのよね」ｺﾞﾛﾝ

穂乃果「えっ」

絵里「ふふっ」ｼﾞｰ

穂乃果「･･････」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

絵里「穂乃果･･････」

穂乃果「な、なにかな」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

　
絵里「あんまりそっちに行くと落ちちゃうわよ？」

穂乃果「壁際だから大丈夫だよ！」ｱｾｱｾ

絵里「そう？こっちにはまだ少し余裕あるわよ？」

穂乃果「･･････じゃじゃあ」ﾓｿﾞﾓｿﾞ

絵里「･･････」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「･･････」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

絵里「穂乃果は好きな子とかいる？」

穂乃果「ゴホッゲホッ」

絵里「大丈夫？」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

穂乃果「きゅ急にどうしたの？！」///

絵里「穂乃果の恋バナなんて、こんな時でもないと聞く機会なんてなさそうだし」

穂乃果「え、絵里ちゃんはいるの？」///

絵里「穂乃果が教えてくれたらね」

穂乃果「･･････い、いるよ」ﾎﾞｿｯ
穂乃果（い、言っちゃったよおお）///

絵里「そう」ﾎﾞｿｯ

　
穂乃果「次、絵里ちゃんの番だよ」

絵里「私は･･････分からないわ」

穂乃果「えー、ズルイよー」ﾑｽｯ

絵里「かわしたワケじゃなくて、本当に分からないの」
絵里「今は受験もあって、それどころじゃないのかもしれないわ」

穂乃果「き、気になる人とかは？」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

絵里「･･････おやすみなさい」

穂乃果「明日！絶対明日に教えてもらうからね！」ﾕｻﾕｻ

絵里「はいはい」ﾆｺﾆｺ
　

ー翌日・屋上ー
　

凛「帰ってから部屋の掃除をしたんだけど、鍵は出てこなかったにゃ」
凛「２人ともごめんね」ｼｭﾝ

絵里「学業に必要の無い物は、もう学院に持って来ちゃダメよ？」

凛「うん」ﾍﾟｺﾘ

絵里「穂乃果も、関係ない物は持って来ちゃダメよ」ﾁﾗｯ

穂乃果「わ、分かってるよ」ｱｾｱｾ

絵里「はい。それじゃあ、この話はおしまい」

穂乃果「練習はキツイけど、見てるだけっていうのもキツイね」ｱﾊﾊ

絵里「ジッとしてると、体がうずくのね」ﾌﾌｯ

穂乃果「あー！穂乃果も練習したいなー」

絵里「練習は出来なくても、柔軟はしっかりやっておくのよ？」

穂乃果「分かってるよー」
穂乃果「それに、今の穂乃果はどうあがいてもサボれないし」ｼﾞｬﾗ

絵里「それもそうね」
絵里「穂乃果は、午後から何か予定はある？」

穂乃果「ううん。ないよー」

絵里「それじゃあ、ショッピングに行かない？」

穂乃果「行く！」

　

ーファミレスー
　

穂乃果「ショッピングの前に、ファミレスに来たのはいいけど」

絵里「４人掛けのテーブルに２人で隣に座るって不思議ね」

穂乃果「向かい合わせには座れないから、良かったけどね」

絵里「今日もあ～んってしてあげるわね」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「？！」ﾋﾞｸｯ

絵里「今朝はバタバタしちゃったからおにぎりで済ませたけど、お昼は逃がさないからね」

穂乃果「えぇ～？！」///
穂乃果「絵里ちゃん、ここ外だよ！」

絵里「それがどうしたの？」ｷｮﾄﾝ

穂乃果「は、恥ずかしいよー」///

絵里「ほらほら、早くメニュー見ましょ」ﾊﾟﾀｯ

穂乃果「うぅ～･･････あっ」
穂乃果「穂乃果はコレにするね！」ﾋﾞｼｯ

　
絵里「･･････」ｼｭﾝ

穂乃果「お、おいしいね」ｱｾｱｾ

絵里「そうね」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

穂乃果「フォークって便利だね」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

絵里「そうね」ﾎﾞｿｯ

穂乃果「･･････どうしてそんなに、あ～んってしたかったの？」

絵里「そう言われると、どうしてかしら」ｷｮﾄﾝ

穂乃果「まさか、穂乃果が恥ずかしがる姿を見て楽しんでただけじゃ」ｼﾞﾄｰ

絵里「そうかもしれないわね」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「もう！絵里ちゃんのイジワル」ﾑｽｯ

絵里「ごめんなさい」
絵里「ほら、デザートのイチゴよ」

穂乃果「イチゴ？！」

絵里「あ～っ」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「･･････」ｼﾞｰ

絵里「ほら、あ～っ」

穂乃果「んっ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

絵里「ふふっ」
　
ーーー
　
穂乃果「どこか行きたいお店があるの？」ｷﾞｭｯ

絵里「ええ」ﾃｸﾃｸ

穂乃果「どこ？」

絵里「あら、約束したのに忘れちゃった？」

穂乃果「えー、そんな約束したかなー」ｳｰﾝ

絵里「着けばきっと思い出すわ」ﾃｸﾃｸ

　

ーランジェリーショップー
　

絵里「ほら、このデザインなんてなかなか良いんじゃない？」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「うぅ～」///

絵里「どうしたの？」

穂乃果「そ、それって絵里ちゃんが穿くんだよね？」ﾁﾗｯﾁﾗｯ

絵里「もちろん穂乃果のよ」

穂乃果「恥ずかしいよ！」///

絵里「そうかしら？ロシアでは、誕生日に下着をプレゼントする事もあるのよ？」

穂乃果「ここは日本だよ！」

絵里「･･････そんなに嫌だった？」

穂乃果「嫌ってワケじゃないけど･･････絵里ちゃんは恥ずかしくないの？」ｿﾜｿﾜ

絵里「見せびらかすワケでもないし、私は気にならないわ」
絵里「穂乃果は気にし過ぎよ」

穂乃果「そうかなー」ｿﾜｿﾜ

絵里「そうよ」
絵里「ほら、これも可愛いわよ」

穂乃果「あっ、ホントだ」

絵里「こっちにも穂乃果の好きそうなのが」ﾃｸﾃｸ
　
ーーー

穂乃果「絵里ちゃんには、すっごくセクシーなの選んであげる！」

絵里「仕返し？」

穂乃果「うん！」ﾆｺﾆｺ

絵里「穂乃果が選んでくれるのは嬉しいけれど、あまりお腹が冷えそうなのはやめてね」

穂乃果「はーい」

　
「ありがとうございました」ﾍﾟｺﾘ

ｷﾞｭｯ

絵里「こういう所に誰かと来るっていうのも、案外楽しいでしょ？」

穂乃果「そ、そうだね」ｱｾｱｾ
穂乃果「でも、ことりちゃんや海未ちゃんとは絶対に来れないと思う」

絵里「あの２人は、穂乃果以上に恥ずかしがりそうね」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「海未ちゃんなんて、何があっても来てくれないと思うよ」

絵里「ふふっ」

穂乃果「･･････誘っちゃダメだよ？」ｼﾞｰ

絵里「あら、嫉妬？なんて」

穂乃果「そうかも」ｳﾂﾑｷ

絵里「本当にあなた達３人は仲良しね」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「･･････そうだね」

ーーー
　
穂乃果「うーん！楽しかったー！」ﾉﾋﾞﾉﾋﾞ

絵里「そろそろ帰りましょうか」

穂乃果「今日も穂乃果の家に泊まる？」

絵里「連泊はさすがに気が引けるし、今日は私の家に泊まってくれる？」

穂乃果「わーい！」

絵里「それじゃあ、案内するわね」ﾃｸﾃｸ

穂乃果「あっ、ちょっと１００均に寄ってもいい？」

絵里「ええ、いいわよ」
　

　

ー店内ー
　

穂乃果「あったあった」

絵里「乾電池？」

穂乃果「テレビのリモコンの電池が切れかかってるみたいで、お母さんに頼まれてたんだー」

絵里「せっかくだから、ちょっと見て周りましょ」ﾃｸﾃｸ

穂乃果「うん！」ｷﾞｭｯ

絵里「いろいろな物があるのね」ｷｮﾛｷｮﾛ

穂乃果「もしかして、あまりこういう所には来ないの？」

絵里「そんな事はないけれど、このお店は初めて来たわ」

穂乃果「１００均もお店によって、品揃え全然違うよね」

絵里「あれ？」

穂乃果「どうし･･････あーっ！」

絵里「この手錠のオモチャ、似てるわね」ｼﾞｬﾗ

穂乃果「デザインはちょっと違うけど、鍵の大きさとか一緒っぽいよ！」

絵里「もしかしたら鍵も合うかもしれないわね」

穂乃果「あっ」（外れちゃったら絵里ちゃんとは･･････）

絵里「ん？」ｷｮﾄﾝ

穂乃果「う、ううん。なんでもないよ」ｱｾｱｾ

絵里「じゃあこれも買いましょ」

穂乃果「も、もしもだよ？もしも合わなかったら、どうしよ？」

絵里「また次の方法を考えればいいのよ」
絵里「学校が始まるまでまだ時間もあるし、まだしばらくこのままっていうのも楽しそうよね」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「そ、そうだね」///

　

ー絵里の部屋ー
　

絵里「じゃあ、入れるわよ」

穂乃果「う、うん」ﾄﾞｷﾄﾞｷ
穂乃果（合ってほしいような、ほしくないような）ﾓﾝﾓﾝ

ｶﾁｬｯ

穂乃果「あっ」

絵里「やったわ！」ﾁｬｷ

穂乃果「う、うん！良かった」ﾓﾝﾓﾝ

絵里「･･････そうね」ﾆｺﾆｺ

穂乃果「やっぱり痕になっちゃってるね」ｱｾｱｾ

絵里「こんなのすぐに治るわよ」
絵里「はぁ～」ﾉﾋﾞﾉﾋﾞ

穂乃果「これで自由、か」（絵里ちゃんとは、もう）

絵里「･･････穂乃果はあまり嬉しそうじゃないわね」

穂乃果「そ、そんなことないよ！」ｱｾｱｾ

絵里「嘘が下手ね。そこが穂乃果の良い所でもあるのだけれど」ﾌﾌｯ

穂乃果「･･････」ｳﾂﾑｷ

絵里「そんなに私と一緒が良かったの？」
　

　
穂乃果「･･････絵里ちゃん」

絵里「なに？」

穂乃果「昨日の約束、覚えてる？」

絵里「･･････」

穂乃果「約束、ちゃんと守ってくれるよね？」ﾁﾗｯ

絵里「･･････ええ」
絵里「私の気になる人、だったかしら」

穂乃果「･･････」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

絵里「気になる人は居るわ。昨日も言ったけれど、それが恋愛感情なのかは分からないの」

穂乃果「受験って大変だもんね」（絵里ちゃんの気になる人、誰だろ誰だろ）

絵里「それもあるかもしれないけど、きっと私は逃げてるのよ」

穂乃果「逃げてる？」ｷｮﾄﾝ

絵里「この気持ちがハッキリしてしまったら、今までのように接する事が出来なくなるかもしれない」
絵里「そうなったらきっと、周りにも迷惑をかけてしまう」

絵里「それなら、もう少しだけは今のままでもいいかなって」

穂乃果「･･････そっか」ｼｭﾝ

絵里「これでいいかしら」

穂乃果「うん、ありがとう」（ここまできたらもう･･････もっと絵里ちゃんと一緒に居たい！）
　

　
穂乃果「え、ぅ絵里ちゃんっ！」///

絵里「どうしたの？急に大きな声だして」

穂乃果「あ、ああ、ご、ごめんなさい」ｱｾｱｾ
穂乃果「聞いてほしい事が、あるの」

絵里「私に？」

穂乃果「うん、絵里ちゃんに」ｿﾜｿﾜ

絵里「･･････」

穂乃果「うぅ」///
穂乃果（絵里ちゃんの真剣な眼差し、カッコイイ･･････じゃなくて）

穂乃果「その、絵里ちゃんにとっては迷惑かもしれないけど！今だけは許して」
穂乃果（当たって砕けよう！）

穂乃果「ほ、穂乃果は！ぅ絵里ちゃんの事が好きですっ！」///
穂乃果「友達じゃなくて、その、女の子だけど、好きになっちゃったのぉっ！」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

穂乃果「はぁはぁ」ｳﾙｳﾙ
穂乃果（言えた。ちゃんと言えた、よね？）

絵里「･･････」

　
穂乃果「穂乃果と付き合ってほしい、です･･････」
穂乃果「で、でも、絵里ちゃんは受験もあるし、気になる人だって居るし･･････迷惑、だよね」ｳﾙｳﾙ

穂乃果「だけど、この気持ちだけはずっと言いたかった！抑え切れなかったのー！」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

絵里「･･････ありがとう」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

穂乃果「ご、ごべんね」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

絵里「どうして謝るの？」

穂乃果「べいばくばよね。べりぢゃん゛じゅげん゛ぜいだじ」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
穂乃果「ぼのがなんがより、がわい゛い゛ぎになる人も、ぐずっ、い、いるじ」

絵里「そんな事ないわよ、とても嬉しかったわ･･････でもね」

穂乃果「ひぐっえぐっ、わ、わがっでるよ゛ぉ」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

絵里「受験っていうのは、逃げてる都合の良い理由なだけなのよ」
絵里「こんなにも気持ちをストレートにぶつかられちゃったら、もう逃げられないわね」

絵里「そうね･･････少しの間、考えさせてくれる？」

穂乃果「う゛ん」ｺﾞｼｺﾞｼ
穂乃果「･･････ありがとう」ｷﾞｭｯ

絵里「ほら、もう泣かないの」ﾌｷﾌｷ
　

　

ー連休明け・校門付近ー
　

凛「穂乃果ちゃんと絵里ちゃん、大丈夫かなー」ｿﾜｿﾜ

真姫「凛が気にしても仕方ないわよ」

凛「で、でも」

花陽「凛ちゃんが持ってきたオモチャが原因だもんね。気になっちゃうのは仕方ないよ」

真姫「いざとなったら海未がなんとかするんじゃない？」

花陽「海未ちゃんが？」ｷｮﾄﾝ

凛「海未ちゃんって合鍵作れるの？！」

真姫「そうじゃないわよ」
真姫「その、ほら、海未って武道も出来るし家柄も古いみたいじゃない？」

真姫「いざとなったら手刀でスパッと切れるわよ」

花陽「ひ、否定できないのが怖いよぉ」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ

凛「そうなったら凛も手伝うにゃ！」

真姫「って噂をすれば」ﾁﾗｯ

凛「穂乃果ちゃんと絵里ちゃんだ！おーい！」

花陽「あれ？穂乃果ちゃんって、たしか右手に手錠してたよね？」

真姫「ブンブン振ってるわね」ｸﾙｸﾙ

花陽「それじゃあ」

凛「きっと取れたんだにゃ！」

真姫「おかしいわ」

花陽「どうしたの？」ｷｮﾄﾝ

真姫「手錠が外れたはずなのに、穂乃果と絵里の腕がくっついてない？」

花陽「うーん、くっついてるというか寄り添ってる？」

凛「手を繋いでるだけなんじゃない？手錠が外れても仲良しだねー」ﾆｺﾆｺ

真姫「あれは仲良しというより」ｼﾞｰ

花陽「まるで恋人同士のような」ｼﾞｰ
　

おわり

無駄に長時間になってしまってすみません
最後までお付き合いありがとうございました。

良かった乙