810: 2016/02/25(木) 08:13:27.77 ID:rhio0V+5o


モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」シリーズです


前回はコチラ



それはそうと首藤さん投下します
学園祭2日目です

811: 2016/02/25(木) 08:14:11.83 ID:rhio0V+5o

とある住宅街に、若干うらぶれた一軒の大衆食堂が建っている。
軒先は清掃が行き届いており小奇麗だが、その佇まいは建物の目的に反し、おおよそ人の興味を引きそうにない場末感を放っていた。

店内は昼食時だというに人の数はまばらで──というより、ただ一人の客しかいない。

仁美「……」

その客──女子高生退魔士丹羽仁美は、4人掛けの長テーブルに頬杖をつき、
うららかながらどこか気だるさを感じさせる昼を、呆けて過ごしていた。


『続報が入ってきました!』

食堂の角、天井近くに据えられたテレビから、慌ただしい声が聞こえてきた。
情報番組の類であろうその映像からは、番組進行のキャスターが切羽詰まった様子でカンペを読み上げているのが見て取れる。

『京華学院の敷地内で起こった謎の爆発に関して、ただいまよりアイドルヒーロー同盟が緊急の会見を行うとの発表がありました』

『えー、番組の予定を変更して、これより会見の様子をご覧頂きたいと思います』

テレビの映像はキャスターの言う会見の会場であろう、無機質で飾り気の無い空間を映しだす。
画面中央の壇上では、同盟のスポークスマンと思しき大柄な男性(映像下部には彼の名前か『黒木宗雄氏』のテロップ表示)が、記者の準備が整うのを待っている。


仁美「(京華学院で爆発……? 早めに帰って来ておいて良かったー)」

仁美「(あやめっちは大丈夫かなあ……)」

テレビをなんとなしに見ていた仁美は、京華学院に居る友人の安否を気に掛ける。
彼女の友人である浜口あやめは、現在京華学院で行われている一大イベント『秋炎絢爛祭』に参加しているのだ。
(ちなみに仁美も自校の出展物の手伝いのため先程まで京華学院におり、そこで行われていた草競馬に乱入したりしていた)

会見会場の準備が整ったことを受けて、報道官の男性は開口一番、同盟アイドルのライブパフォーマンスが爆発の影響から中止となった事態を詫びた。
そののち、本題の説明に入る。

『──この度の京華学院における爆発事件に際し、我々アイドルヒーロー同盟に向けてとある組織から犯行声明が送られてきました』

仁美「(犯行声明って……なんか思った以上にきな臭いことになってるみたいね)」

同盟に送られた犯行声明によると、吸血鬼を名乗る存在が何らかの手段を用いて、京華学院の裏山を破壊したのだ──と、男性の説明は続いた。


『我々アイドルヒーロー同盟としましても、今回の爆発に関して、全容を把握出来かねている状況ではございますが──』

『事態の早期究明と収束を、皆様にお約束させて頂きます』

報道を聞く一般大衆の不安感を和らげるためか、男性の語り口は威厳と自信に満ちている。
ともすれば、この騒動は同盟のパフォーマンス──秋炎絢爛祭におけるイベントの一つなのではないかと考える人間も出てきそうなほどだ。

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それは、なんでもないようなとある日のこと。

~中略~

「アイドルマスターシンデレラガールズ」を元ネタにしたシェアワールドです。
・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。



812: 2016/02/25(木) 08:14:57.86 ID:rhio0V+5o

仁美「犯人は吸血鬼? 随分と大っぴらに動くね……」

厳めしい表情の男性が事件の概要を説明する様子を眺めていた仁美は、誰にともなく呟く。

「はぁー、物騒やねぇ」

すると、建物の奥──厨房と思しき場所から出て来た少女が相槌を打った。
年の頃は十代前半だろうか、仁美に比べ一回り幼い雰囲気の少女はお盆に載せていた二人分のお茶を仁美の座る机に置くと、自らも仁美の対面に座った。


仁美「物騒って、他人事みたいに……」

仁美は少女の発言に対し、眉をひそめる。

仁美「同族の不始末をなんとかしようって気は無いの?」

少女「今のあたしはただの一市民に過ぎんけん、荒事はヒーローに任せるっちゃ」

自身に向けられた責めるような言葉に対し、しかし少女はこともなげに返す。


仁美「まあ、同盟があれだけ張り切ってるし、何とかなるだろうけどさ」

少女「ちゅうか、仁美さんも大概のんびりよね……ヴァンパイアハンターなんでしょ? 一応」

仁美は少女の発言に「一応は余計だよ」と、抗議の言葉を返し、続ける。

仁美「これでも、葵っちに会うまではさ、吸血鬼ってどんな恐ろしい相手なんだろうって、ものすごく気を張ってたんだけどね」

仁美「いざ会ってみたら話に聞いてたのと全然違うし、なんだか気が抜けちゃったのよね」

仁美「まあ、葵っちが例外なんだろうけどさー」


葵と呼ばれた少女は、仁美の言葉を神妙な面持ちで聞いていたが、やがて口を開いた。

葵「……あたしもね、仁美さんの一族の中でどんな伝えられ方してたかちゅうのは想像に難くないけどね」

葵「そこはほら! 昨日の敵はなんとやらってことで多めに見て欲しいっちゃ!」

仁美「いや、アタシも今更葵っちをどうこうしようとなんて考えてないよ」

仁美「──それに、葵っちが本気を出したら、アタシなんか瞬殺なワケでしょ?」

葵「それは、やってみんと分からんけん……ちゅうかその質問は意地悪よ」

会話の内容からすると、どうやらお互い因縁浅からぬ関係のようだが──

そもそも、この二人の出会いは数日前に遡る。

813: 2016/02/25(木) 08:15:24.67 ID:rhio0V+5o


──数日前──


仁美は、とある街中を歩いていた。
一族の宿敵である『吸血鬼の祖』を探し出し、仕留める為である。

以前、現世とあの世の狭間にて祖先の少女からその存在を聞かされたが、
現世に戻った後調査をしてみたところ、『吸血鬼の祖』はどうやら既に復活を遂げているらしいことが判明したのだ。
しかも、それが潜伏していると考えられる地域は、仁美の生活圏からさほど離れていないのであった。


松風『なあ仁美よ、本気でやろうってのか?』

仁美「当然よ」

松風『勝算はあるんだろうな』

仁美「勝算は……どうなるか分からないけど……」

松風『……そもそも、相手の居場所は分かっているのか?』

仁美「そこは問題無いよ、朱槍アンテナが場所を示してくれてる……もう少しで、着くかな」

仁美の背負う得物は、退魔士の先祖が代々受け継ぎ、多くの異形を屠ってきた魔槍である。
それゆえ、槍その物に犠牲となった魔族の魔力が付加されており、その魔力の波長に同調する存在の居場所を特定することが出来るのだ。
特に、今探している吸血鬼に関しては、一度祖先の少女が相対している存在であるため、その精度はより高い。


仁美「それに、覚悟なら出来てるよ、生前葬も済ませたし」

松風『生前葬?』

仁美「先祖代々の墓碑にね、名前刻んできた」

松風『そうかよ、それに何の意味があるのか知らんが』

松風との会話を続けながらも、しかしそちらに気を取られることなく、その歩みは決然とした意思を感じさせる。


松風『……もう幾度目の忠告か忘れたが、相手は人間族を滅ぼしかねん存在だぞ? 単騎で挑むなんてのは愚昧極まる』

仁美「だからこそ今がチャンスなわけよ」

仁美「一般人は今の時期大半が京華学院に出払ってるから、派手にやっても被害が少なくて済むでしょ」

現在、秋炎絢爛祭の準備期間中のため、京華学院の周辺地域の人口密度は普段より低い。
仁美の現在地も例外では無く、吸血鬼の祖と戦う際には二次被害が少なく済むであろうという算段だ。
かくいう仁美も、自校の出展物の準備手伝いを頼まれる立場にあったのだが、それを蹴ってここへ来ているのだ。

814: 2016/02/25(木) 08:15:55.27 ID:rhio0V+5o

仁美「それに、急く理由はそれだけじゃないよ」

松風『何?』

仁美「お師様の話では、復活してたとしてもしばらくは、往年の力も発揮できないだろうって」

仁美「時間が経って力を付けられる前に挑んだ方が、勝てる可能性は高いはず」


松風『(だが……実際問題、魔王クラスの化け物相手にどう戦う)』

松風『(仁美の戦闘力も以前より上がってはいるが……俺も本気でやれば、2人掛かりならいけるか?)』

松風『(認めるのは癪だが、確かに仁美の言は理に適っている……魔力の充填が満足になされていなければ……あるいは)』

使い魔として仁美と共に吸血鬼と戦うことになる松風は、何とか勝機を見出せないものかと思案を重ねる。
だが、彼の思考は仁美の歩みが止まったことで遮られるのだった。


街の喧騒から距離を置くように──幹線道路沿いから2本ほど奥まった路地に、その建物はあった。


仁美「お食事処……はいから……?」

仁美は思わず、建物正面上部の、日焼けした軒先テントに書かれた文字を読み上げた。
入り口の引き戸に掛かるのれんにも、同じ文字が書かれている。

仁美「吸血鬼の祖の反応は……ここからね……間違いなく」

仁美は意を決してのれんをくぐり、強敵との激戦の予感に強張った手を、入り口の引き戸に掛ける。
そして、気を落ち着かせるように深呼吸を一つ。

仁美「(もう、後には引けない……いくよっ!!)」

その手に力を込めて、見た目よりずっと重く感じる戸を開き──


仁美「たのもーーっっ!!」


大声を上げて乗り込んだ。

815: 2016/02/25(木) 08:17:08.10 ID:rhio0V+5o

「はーい! いらっしゃいませー!」

仁美「!!?」

しかし、意気込んで乗り込んだ仁美を待っていたのは、予想だにしない(あるいは、建物の外観から判断するに当然の)反応だった。

「お好きな席へどうぞー!」

仁美「…………」

声に促されるまま、仁美は手近な座席に腰を下ろす。
ややあって、建物の奥から、湯気を上げる湯呑と御絞りが乗った盆を抱えた少女が現れた。

少女はそれを仁美の座るテーブルに置き、

少女「メニューはそこにあるので、決まったら呼んでください」

テーブル隅のお品書きが挟まったメニュー立てを差し、そう告げると、再度建物の奥へと引っ込んでいった。


仁美「松風……これはアタシ、どうすべきなのかな?」

松風『知らんよ、必要になったら呼び出せ』

仁美「てっきり、不意打ちとかかまされるんじゃないかって、警戒してたんだけど」

松風『だから、知らんと言っている……逆にこちらから仕掛けるとか、好きなようにしたらどうだ?』

松風もナーバスになっているのか、その反応はいつも以上ににべ無いものだ。


仁美「うーん……」

仁美「(あの子が吸血鬼って言われても……そうは見えない)」

仁美「(吸血鬼の祖は、どこかに隠れているのかも知れない……けど)」

仁美「(お店に入っちゃった以上、何か頼まないと、悪いよね)」

出方を探りあぐねた仁美は、少女に促されるままお品書きを手に取り眺める。
ともすれば危急の状況であるが、しかし妙な律儀さを発揮していた。

816: 2016/02/25(木) 08:18:06.79 ID:rhio0V+5o

仁美「すみませーん!」

「はーい!」

仁美の声に呼応し、建物の奥から先ほどの少女がパタパタと擬音を発しそうな動きで現れる。

少女「ご注文はお決まりですか?」

仁美「……えっと、この『日替わりはいから定食』で」

少女「本日の日替わり定食は鯖の味噌煮定食ですが、よろしいですか?」

仁美「はい」

少女「かしこまりましたー、少々お待ち下さいませー」

少女は注文を取ると、再度奥へと引っ込んだ。
仁美の頼んだ料理の準備をするのだろう。


その様子を観察していた仁美は、動揺を隠せないでいた。

仁美「(ど、どういうことなの……)」

仁美「(やっぱりこの建物内には、あの子の気配しかしない……けど)」

仁美「(アタシの朱槍は、確かにここに『吸血鬼の祖』の反応を示してる)」

仁美「(ということは、あの娘が吸血鬼…?)」

仁美「(なんか流れで食事注文しちゃったけど……まあいいわ! とりあえず腹ごしらえよ!)」

──だが、その切り替えも早かった。

817: 2016/02/25(木) 08:18:53.02 ID:rhio0V+5o

注文をしてから数分後、仁美の眼前には小さな器が置かれていた。

仁美「(先ずはお通しの小鉢からか……切り干し大根の煮物ね)」

仁美「(さっき持ってきたお茶に変なものは入っていなかったし、これもパッと見何か盛られているってことは無さそう)」

仁美「(具は、大根・人参・油揚げか……)」

念の為、毒物の類が混じっていないかを確認しつつ、その中身を口に運ぶ。

仁美「っ! 美味しい!」

すると、またしてもその表情に動揺の色が浮かんだ。


仁美「(煮物なんだけど、大根は水っぽくならずにシャキっとした食感!)」

仁美「(それでいて油揚げには程よく味が染み込んでいて、噛む度につゆが溢れてくる!)」

仁美「(あと、この歯ごたえと風味……この縮れてるのは……貝ひも!)」

仁美「(あー、これズルいわ……旨味がすごい出てくるんだもん)」


その後も手を休めることなく、煮物を口に運び続ける。

仁美「(はぁ……すごい勢いで食べちゃったけど、お腹は膨れるどころか、むしろ臨戦態勢に入っちゃったよ)」

仁美「(『もっと寄越せ』っていってるよ……)」

小鉢の中身を食べ尽くし物足りなさを感じていた仁美だったが、

「お待たせしましたー」

仁美「(待ってました!)」

さして間を置かず、湯気を立ち上らせる皿を乗せた盆が運ばれてきた。

818: 2016/02/25(木) 08:19:49.51 ID:rhio0V+5o

仁美「(これはお吸い物……? お味噌汁じゃなくて?)」

仁美「(お麩に三つ葉に、柚皮の欠片)」

膳の検分をしつつ、それぞれを口に運ぶ。

仁美「(まずは一口……)」

仁美「(うん、薄口の……お吸い物だ)」

仁美「(続いてこのお新香……浅漬け? まぁどっちでもいいや)」

仁美「(キャベツとキュウリに……刻み塩昆布……)」

仁美「(あー、これも美味しいわー)」

仁美「(丁度いい塩っ辛さで、これだけでごはん2杯はいけるね!)」

ポリポリと音を立てながら、野菜類を咀嚼する。


仁美「(そして、鯖の味噌煮……これまた何の変哲もない味噌煮……)」

千切り生姜が乗った煮魚の、その身に箸を入れるとほろり、と、抵抗なく適度な大きさに分かたれた。

仁美「(あ、でもこの匂いはヤバい……生唾が……い、いただきます!)」

いよいよになって煮魚を口に入れた仁美だったが、途端に切羽詰まった様子を見せる。

仁美「(っ! これは早急にお米が必要!! 可及的速やかに!!)」

慌てて茶碗を手に取ると、およそ年頃の娘と思えない動作で白飯を掻っ込む。
慌て過ぎて、口内がげっ歯類のほお袋の如く膨れ上がるが、気付いた時には咀嚼が困難になっていた。

仁美「(マズイ……汁物……!)」

咄嗟に先ほどの吸い物の椀を取り、口内に流し込む。

仁美「(はぁ……がっつきすぎた……)」

仁美「(それにしても、薄味が優しい……)」

仁美「(そっか……煮魚と浅漬けが若干濃い目の味付けだから……箸休めね)」

819: 2016/02/25(木) 08:20:44.98 ID:rhio0V+5o

仁美「ふぅ……」

その後も勢いよく食を進めていた仁美だったが、一時手を休め膳を見やる。

仁美「(っ!? し、しまった……っ!)」

そこで、とある事実に気が付き、その表情を絶望に染めた。


仁美「(ペース配分を誤った……白米に対して、鯖煮の割合が多すぎる……!)」

仁美「(このままじゃ……鯖煮だけ残っちゃう!)」

気付いた時には茶碗の中の白飯が、二口三口ほどにまで減少していた。
漬物が存外濃い味のため無意識の内に消費していたか、あるいは鯖煮との相性の良さ故に無計画に食べ過ぎたか。

いずれにしても、このままではメインである煮魚を残し主食の白飯が尽きてしまうだろう。
まさしく致命的な事態である。

仁美「(どうしよう、何か手は無いの!?)」

──と、策を探す仁美の視界に、とある一文が飛び込んできた。

安っぽい、コピー用紙と思しき白紙に、これまた安っぽい黒インクのフェルトペンで書かれたそれは、
壁面に並んだ木製のメニュー板の横に、無造作にテープで貼られていた。


仁美「(あれは……『ごはんお代わり無料』……!? な、なんてこと!!)」

仁美「す、すみませーん!」

窮地に一筋の光明を見出した仁美は、再度少女を呼ぶのだった。

820: 2016/02/25(木) 08:22:06.01 ID:rhio0V+5o

お代わり得た後の仁美は、暴食のカースもかくやといった食べっぷりを発揮していた。
浅漬けを食べ、白飯を食べ、それらを汁で流し込む。
鯖煮を分け、皿に溜まった味噌を塗り付け、一度白飯の上に乗せたうえで、一気にかき込む。

ともすれば、「ハムッ ハフハフ、ハフッ!!」といった擬音が聞こえてきそうなほどだ。


仁美「(ああ、美味しかった……ご馳走様でした)」

やがて米の一粒も残さず膳を食べ終えた仁美は、茶碗の上に箸を揃えて起き、両手を合わせる。
そして、やおら立ち上がると、少女の元へ歩いていく。

仁美「ご馳走様でした、おいくら?」

少女「日替わり定食は、500円になります」

仁美「(っ!! わ、ワンコイン! このクオリティで、ごはんお代わり無料でワンコイン!)」

仁美「それじゃあ、これで」

少女「500円丁度ですね、お預かりします」

少女から食事代を聞いた仁美は、本日何度目かの驚愕を味わうが、気を取り直し会計を済ませた。


少女「ありがとうございましたー、またお越し下さいませー」

勘定を終えた仁美は満足気な様子で店から出ていこうとするが──

松風『ちょっと待てよコラァ!!』

入口の引き戸の取っ手に手を掛けたところで、松風の怒声が響いた。


仁美「うわっ……なによ松風、大きな声出さないでよ」

松風『仁美お前……ふざけるのも大概にしておけよ!?』

仁美「……エ?」

松風『「エ?」じゃねーよ! なんで何言われてるか分かんねえって顔してんだ!!』

──そもそも、仁美は吸血鬼の祖を狩るためにここに来ていたはずだ。
食事に夢中になるあまり目的を失念していたのか、仁美と共に祖に挑む気構えで居た松風の怒りもむべなるかな。

821: 2016/02/25(木) 08:22:52.25 ID:rhio0V+5o

松風『それにアンタもそうだ! 何普通に飯出してんだ!!』

続いて松風の怒声の矛先は、料理を作り持ってきた少女に向いた。

松風『せめて毒盛ったりとか、それくらいしろよ!?』

少女「ウチはお食事処やけん、お客さんに毒盛るとかありえないっちゃ」

松風『どうした!? 言葉使いが変だぞ!?』

松風『って、それはどうでもいい! アンタあれだろ!? パッと見人間ぽいけど、吸血鬼なんだろ!?』

松風『俺の念話でビビりもしねぇってことはただの人間じゃあねえよな!?』

仁美「もう……松風、せっかく美味しいごはん食べて気分良くしてるところに水差さないでよ」

松風『テメエはっ倒すぞ!!』


仁美「あのね松風……これは人間的な感覚だから、魔族のあなたには理解出来ないかも知れないけどね」

まさしく怒髪天を衝くといった様子の松風に対し、仁美は窘めるように言葉を続ける。

仁美「あんな美味しい料理が作れる人に、悪い人は居ないよ!」

少女「わかってくれるん?」

仁美「わかるよ!」

ガシィ、と、擬音がしそうな勢いで仁美と少女は握手を交わした。

松風『握手するとこなの!? なんで仲良くなってんの!? 俺がおかしいのか!?』

822: 2016/02/25(木) 08:23:54.49 ID:rhio0V+5o

松風をなんとか落ち着かせた仁美は、今一度先ほどのテーブルに着いていた。
対面には件の少女も座している。

少女「えっと……何から話したらいいかな……」

若干尻込みした様子を見せながら、少女はぽつぽつと語り始めた。

少女「たぶん……あたしの正体、知ってて来たのよね」

仁美「吸血鬼の、親玉……なんでしょ?」

少女「仰る通りやけど、昔の話っちゃ」

少女「今のあたしは、首藤の葵を名乗っているに」

仁美「しゅとうのあおい?」

少女は自らの正体──すなわち、吸血鬼の祖であるという事実を認めた。
そのうえで、首藤葵と名乗った。

続いて、自らの身の上話を語り始める。

葵「そもそも、なんであたしが料理屋をやっているかっていうとね」

葵「今から13年前の話になるっちゃ」

仁美「(エ? また回想? 今この状態が既に回想シーンの最中なんだけど)」

葵「(あんまり長くならんけん堪忍ね!)」

仁美「(直接脳内に!?)」


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823: 2016/02/25(木) 08:25:30.65 ID:rhio0V+5o


──現在から13年前・どこかの山奥──


かつて人間界を蹂躙し、しかし最終的に仁美の祖先に打ち破れ封印された、吸血鬼の祖の一柱──
人呼んで『夜明けを遠ざける者』は、永劫とも感じられる雌伏の時を経て、遂に復活の時を迎えていた。

「矮小なる人間共め……よくも……」

「真祖たる私を……このアオイを…………」

しかしその姿には、かつて魔界において魔王と並び立つとまで評された程の覇気は見受けられない。
長きに渡る封印が解かれた直後のため、衰弱し切っているのだ。

おまけに、間が悪い事に吸血鬼の弱点の一つである雨まで降っている。

「吸血鬼の支配下に置き、飼い慣らしてやるつもりでいたが……」

「事ここに至っては、連中を生かしておくことは出来ぬ……根絶やしにしてくれる……!」

「だが……先ずは、力を蓄えねばならぬか……く、忌々しき雨よ!」

祖は雨に打たれながらも、エネルギー源となる人間(の生き血)を求め、ほうぼうの体で歩き出した。



祖の復活と時を同じくして、足元が満足に舗装もなされていない山道を、足早に過ぎる男が一人。

男「(風の吹くまま、西へ東へ……急ぐ旅ではないが、雨の中野宿は御免被るな)」

男は行く当てのない旅を続ける身であったが、先刻から降り始めた雨に加え、日没が近いこともあって、人里を目指すその歩みは速い。

男「(あれは……女の子? こんな山の中に?)」

と、その進路上に、雨の中地面に倒れ伏す少女の姿を認めた。

男「(行き倒れか……?)」

すわ非常事態かと、急いで駆け寄る。

男「(なんだこの服は……妙な恰好をしているな)」

男「君、大丈夫か?」

人気の無い山林で、尚且つ見慣れぬ服装をしている点を訝しむが、恐る恐る声を掛ける。

「人間ども……よくも……ぐ……うぅ」

男「(息はあるようだが、何を言っている?)」

この少女こそ、今しがた復活を遂げたばかりの──かつて人間族を恐怖に陥れた吸血鬼であるのだが、男はそのような事は知る由もない。

824: 2016/02/25(木) 08:26:27.47 ID:rhio0V+5o

男「(まあいい、何れにせよ放ってはおけんよな……)」

男「(外傷は無い……となると何らかの疾病か、空腹で倒れたか……?)」

男「(だが、病気であるとするならば、こんな所で倒れているのは不自然だ……)」

男「(取り敢えず、食べ物を与えるか……確か、まだ握り飯があったはず)」

男はバックパックを漁ると、中からソフトボール大の球体と、金属の筒を取り出す。
今朝宿を発つ前に厨房を借りて握った塩むすびと、白湯の入った水筒だ。

男「ほら、食べなさい」

それを、目の前の少女に差し出した。

「人間に、施しを受けるなど……!」

「(だが、このままでは……もはや動くこともままならぬ)」

「(この際、生血でなくとも……な、何でもいい……何らかのエネルギーを得ねば)」

少女はそれを力無く受け取ると、一口だけ齧りついた。

「っ!?」

すると、その顔に驚愕の色が浮かんだ。


「(な、なんだこれは……なにゆえ……私は……)」

知らず、その眼からは涙が溢れる。

「(こんなもの……下賤なる人間共が食んでおる餌ではないのか……)」

「(だのに、なぜこんなにも……美味い……)」

それを拭う事も忘れ、少女は握り飯を齧り続ける。


男「(可哀想に……余程ひもじい思いをしていたと見える)」

男「あまりがっつかん方がいい、胃が受け付けないかもしれん」

男「まだあるから、落ち着いてお食べ」

男は目の前の、食物を与えられしゃくりあげる少女に憐憫の情を抱き、慰するのだった。


──その後、男は少女に"葵"の名を与え共に旅を始めることになるのだが、それはまた別の話である。

825: 2016/02/25(木) 08:27:41.92 ID:rhio0V+5o

葵「──最終的に、おとんはあたしを連れてここに流れ着いて、お店を構えたってわけね」

葵は、復活してから現在に至るまでの顛末を仁美に話して聞かせた。
彼女の言う"おとん"というのはつまり、葵を行き倒れから救った男のことである。

仁美「……なるほどね」

それを聞いた仁美は、如何ともしがたいといった様子で相槌を打つ。
葵の様子が話に聞いていた『吸血鬼』の印象とは大きくかけ離れているため、退魔士としての使命よりも困惑が先に立っているのだ。


葵「あたしも昔はね、自分で言うものどうかと思うけど、結構強かったんだよ」

葵「魔王の魔術に打たれても、竜帝の放つ獄炎に灼かれても、天使連中の聖なる気で浄化されかけても──」

葵「それでもめげずに、戦ってきたっちゃ」

仁美「(何の話か分からないけどなんかすごそう……)」

葵「今となっては、何でそんなに必氏だったのかよく覚えて無いけど……」

葵「いや、もしかしたら理由なんてなかったのかもね」

葵は遠い過去を懐かしむように言葉を続ける。
聞く者が聞けば、冗談の類と紛う内容であるが。


葵「けど、おとんに出会って──おとんの料理を食べて、気づいたっちゃ」

葵「あったかい、おいしいごはんがあれば、幸せに過ごせるんだって」

葵「他人と競い合って、のし上がるとか……世界を我が物にするとか……そんなの、必要ないって」

そう語る葵は寂然とした雰囲気を漂わせ、その目はどこか遠い所を見つめているかのようだ。


葵「仁美さんって言ったっけ、退魔士なのよね?」

仁美「……うん」

葵「あの時の事は──人間界で暴れてた時のことは、あたしも忘れようがないからすぐに気付いたっちゃ」

仁美「(あの時──お師様と氏闘を繰り広げていた当時の事かな)」

826: 2016/02/25(木) 08:29:40.27 ID:rhio0V+5o

葵「……自分がかつて人間にしたことを無かったことにできるとは思わないし」

葵「今更こんな事言うのも、都合が良すぎるって言われるかもしれないけど……」

葵「できたら、あたしのこと……見逃してくれたら嬉しいっちゃ」

仁美「……一応聞いておくけど、なんで見逃して欲しいの?」

仁美は、目の前の少女のいやにしおらしい態度を訝しがりつつ、問いただす。


葵「もっと大勢の人に、あたしの料理を食べてもらいたいけん」

葵「あたしの料理で、誰かを幸せにすることが出来たらいいなって」

葵「おとんがそうしてくれたようにね」


仁美「そっか……」

仁美は、どこか納得した様子で深い息を吐いた。

仁美「さっきも言ったけど、アタシも葵ちゃんのごはんを食べて、吸血鬼っていっても悪さをするような事は無いって思ったのよね」

すなわち、その行動を見て、話を聞いて、眼前の少女──一族の宿敵である吸血鬼を、もはや無害であると判断したのだ。


仁美「悪さしたり暴れたりしないなら、退治する必要なんて無いし」

葵「それじゃあ、見逃してくれるん?」

仁美「見逃すとか見逃さないとか、そもそもそういった段階まで話が進んでないよ」

仁美「アタシの中では葵ちゃんは、退治する対象じゃないから」

人に仇を成すことが無ければ、異形の存在であったとしても狩る対象には当たらない。
それは、退魔士を始めた時分からの、仁美の行動理念の一つだった。


仁美「それに……むしろ命拾いしたのはアタシの方かも知れないし?」

そう言って、仁美が意地悪く口角を上げると、対する葵はまだ信用されていないのかと眉根を寄せた。

仁美「だけど、葵ちゃんがそう言うなら見逃す代わりに一つだけ──」

だが、葵から抗議の言葉が出る前に機先を制する。

仁美「これからも、ごはん食べに来ていい?」

仁美の言葉を受けた葵は、面食らったように様子で発言しかけた口を半開きにし目をしばたたかせるが、すぐにその表情は綻んだ。

葵「そういうことなら、むしろお願いしたいっちゃ!」

葵「御覧の通り、お客さん少ないしね!」

そして、自虐とも取れる言葉と共に、笑顔で答えた。

──こうして、かつては命を懸けて争った者同士(片方はその子孫であるが)の、しかし現在では茶を交わし雑談に耽るような、奇妙な関係が出来上がるのだった。

827: 2016/02/25(木) 08:31:04.13 ID:rhio0V+5o

──そんなこんなで現在──


葵「──で、結局、仁美さんは吸血鬼をやっつけに行くん?」

共に情報番組を見ていた葵は、仁美に今後の行動について尋ねる。

仁美「うーん……行かない、かなぁ」

仁美「というのも、アイドルヒーロー同盟が会見開いてまで相手をするって言ってるし」

仁美「アタシの出る幕じゃ無いよね」

仁美は、世間的には在野ヒーローとさえ認識されていない程無名の存在である。
故に「吸血鬼の退治屋だ」などと抜かし同盟のテリトリーに踏み込めば、白眼視のうえ門前払いされるであろうことは想像に難くない。


仁美「例によって、同盟の手が届かないところを見回るかな」

葵「例によって?」

仁美「こっちの話」

つまり、差し当たって京華学院の吸血鬼退治に向かう予定は無いということだった。


仁美「逆にさ、葵っちがさ、その吸血鬼に会いに行ってみたら? 知っている相手かもよ?」

今度は仁美が、冗談めいて問いかける。

葵「うーん……」

それに対し葵は、仁美の言を真に受けつつも乗り気でないような、苦笑いのような表情を見せた。


葵「仮に知っちょる相手だったとしても、今のあたしの姿を見たら多分ガッカリさせちゃうからね」

仁美「昔の葵っちはやっぱり武闘派な感じで、それを慕って付いてきてた吸血鬼が多かった──みたいな?」

葵「今となっては、お恥ずかしい話やに……」

葵は、仁美に昔の話をする度に、気恥ずかしさと共にどこか廓寥とした想いを知覚していた。
人間で例えるなら、若い頃の愚行を恥じつつも、その当時を懐かしむかのような、そういった類の感情である。

そもそも、葵は自らが封じられてから──途方もない時間であろうことは確かだが、
どれほどの月日が経ったのか正確に把握していなかった。
当然、その間に吸血鬼の社会も世代交代なり、諸々の時代の流れといったものはあっただろう。
あるいは、その流れの中で自分の存在はとうの昔に忘却の彼方へと葬り去られているのではないかと、そう考えることも多い。
葵自身は人に仇を成す存在でなくなって久しいが、かつて率いていた吸血鬼らの現況について、興味が無いかと言われればそのような事は無かった。


仁美「……まあでも、機会があったら、料理でも振舞ってあげたらいいんじゃない?」

仁美「何かの拍子に、昔馴染みの吸血鬼に会えたらさ」

なんとなく感傷的な雰囲気を感じ取った仁美は、半ば無理矢理フォローじみた言葉を絞り出す。


葵「そうねぇ……」

葵「機会が、あったらね……」

そう呟いた葵の瞳は、テレビ画面に映る京華学院上空の中継映像──
その奥にある、今回の騒動の首魁が座す、不可視の戦艦を見据えているかのようだった。

828: 2016/02/25(木) 08:32:11.65 ID:rhio0V+5o

補足的なおまけその1


仁美「葵っちのおとんて、どんな人なの?」

葵「んーと、実は、おとんはただの人間っちゃ」

仁美「それは今までの話からなんとなくわかるけど」


葵「で、方言」

仁美「方言?」

葵「あたしの言葉も、おとんの影響ね」

仁美「でも回想シーンでは普通だったよね」

葵「あれは、分かりやすさを重視したのと、手間を惜しんだ結果ね」

仁美「そうだったのね」


葵「あと、おとんの料理は天下一っちゃ!」

葵「……今は……もう、遠い所に行っちゃったけど」

仁美「あ……そうなんだ、ごめん……」

葵「ネオトーキョーに居るんだけど、元気しちょるかなあ」

仁美「って、ご存命なのね」


葵「おとんの実家は老舗料亭で、おとんはその跡取りなんだけど──」

葵「何か、"料理のあり方"で実家と揉めたらしくて、勘当同然で家を出て旅をしてたんだって」

葵「で、旅先であたしを拾ってくれたっちゃ」

仁美「ふーん」

葵「なんだかんだで実家との関係も丸く収まって、今は実家の料亭のネオトーキョー店を切り盛りしてるっちゃ」

葵「それで、あたしがおとんからこの店を受け継いだってわけね!」


仁美「ちなみにその老舗料亭って、有名なの?」

葵「"しゅ藤"って、聞いたことない?」

仁美「エ!? しゅ藤って、あのしゅ藤? アタシでも耳にしたことあるよ!」

葵「そう、あのしゅ藤」

仁美「ええー、すごいじゃんおとん!」

葵「うん、おとんはあたしの自慢よ!」

829: 2016/02/25(木) 08:33:04.69 ID:rhio0V+5o

補足的なおまけその2


仁美「それにしても……相変わらずお客さん来ないねえ」

葵「うん……なんでかねー」

葵「おとんが居た頃は割と繁盛してたんだけど」

松風『ふん、知れた事よ』

仁美「エ? 松風は理由が分かるの?」

松風『少し考えりゃ分かる』


松風『まずアンタ、人間を装って──実際、気配自体人間そのものだが、その正体は吸血鬼だ』

松風『吸血鬼といやあ人間の天敵とも言える存在、おまけにアンタはその最上位のアンセスターだ』

松風『故に、人間どもがその脅威を本能的に感じ取って近寄らないってことがあっても、何も不思議じゃあない』

仁美「なるほど……」

松風『ま、人間界で人間に交じって暮らそうって考えが、そもそも俺には理解出来んがね』


葵「あたしも薄々気づいていたっちゃ……どうしたって、あたしは人間とは違うからね」

葵「でも、なんとかせんといけんと思って……一応、働き手を募集しとるに」

仁美「働き手?」

葵「うん、アルバイトってやつ? お客さんを呼び込んでくれるようなね」

葵「三食まかない付きで、希望があれば住み込みも出来るっちゃ」

仁美「へぇ」


葵「幸い、おとんが残してくれたお金があるから、お給金は出せるけど──」

葵「仁美さん、知り合いに働きたい人いよる?」

仁美「うーん……ちょっと心当たり無いね……申し訳無いけど」

仁美「でも、アタシも探してみるよ」

葵「助かるっちゃ! よろしくね!」

830: 2016/02/25(木) 08:34:59.35 ID:rhio0V+5o

首藤葵/真名もアオイ(人間界で復活してから13年)

職業:大衆食堂の若女将
属性:以前は悪玉だった系一般人
能力:不明

かつて『夜明けを遠ざける者』とか『ザ・デナイア・オブ・ドーン』とかあだ名された、最高位の吸血鬼『アンセスター』の一柱。
大昔に仁美の先祖に敗れ封印されるが13年前に復活、その際に行き倒れから救ってくれた人間族の男を"おとん"と慕い共に暮らし始める。
行き倒れの際の経験から「美味しい料理を作って皆を幸せにしたい」と考え行動しているが、店に食事に来る客が少ないのが目下の悩み。
人間界において復活を遂げて以来吸血鬼の真祖としての力は一切発揮していないため、
他の魔界・天界出身者からはその存在を感知されていない(仁美は得物の斧槍の力で辛うじて感知出来た)。

ちなみに、おとんの影響で大分弁なまり。


※お食事処はいから

とある住宅地の中にある大衆食堂。
某個人貿易商のおじさんがふらりと立ち寄りそうな雰囲気を放つ。
料理は美味しく、値段もそこそこ安く、店の内外の清潔感も保たれているが、
店主である葵は人類の天敵とも言える吸血鬼(しかもその最上位種)であるため、一般人はそれと知らずも本能的に入店を避けているらしい。
そのための打開策として、客を呼び込む気立てのいい働き手を募集中(3食まかない付き・店舗2階の居住スペースに住み込みも可)。


※料亭しゅ藤

頭に超が5つくらい付く高級老舗料亭。
表・裏社会問わず、ヒエラルキーの頂点連中の接待・密会の場としても頻繁に利用されるらしい。
葵のおとんは料亭の若旦那にして、現在はネオトーキョー店の板長を勤めている。

831: 2016/02/25(木) 08:36:11.97 ID:rhio0V+5o
終わりです

・首藤さん出してセンゴク華ランブ結成したい
・首藤さん出すなら飯作らせたい
・かつての悪役が時間が経って小市民的な感じになってる展開いいよね

みたいな話でした

折角のネームドキャラということで一瞬だけど宗雄さんお借りしました
広報やるような人か分からなかったけどアイドルヒーローじゃない=営業とかそっち系なイメージで

帝王さんの仰っていたのは首藤さんとは別の個体とか、たぶんそんな感じ

832: 2016/02/27(土) 14:29:01.16 ID:uZrRVNyyO
おつでして
メシテロだ…メシテロドラマだ…と某BGMが頭を流れておりました旨そう
いやはやどんな凶悪なのかとおもったらすっかりご隠居だったとは…

バイトの子がみつかるといいですねぇ



【次回に続く・・・】




引用: モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part12