1: 2016/10/20(木) 06:40:42.556 ID:FYeRt2GG0.net
女戦士「何故強力な防具程露出度が高くなっていくんだ」

女格闘家「・・・・」

女戦士「お前も黙ってないで何か言ったらどうなんだ。お前だっておかしいと思ってるだろう」

女格闘家「・・・別に、それで強くなれるなら」

女戦士「だからってこれはおかしいだろ」

【伝説の魔術師の作ったネックレス。あらゆる攻撃を跳ね返す魔法がかかっています】

女格闘家「絶対強い・・買おう」

女戦士「まて、まて。注意書きをよく読め」

【※衣服を纏うと魔法が機能しなくなります】

女格闘家「・・・大丈夫。見た相手を全て頃していけばいい。・・大丈夫」

女戦士「自分以外の人間がいなくなるぞ・・・」

6: 2016/10/20(木) 06:52:57.488 ID:FYeRt2GG0.net
女格闘家「でも、これから先の敵は今までのより数段上になるって・・」

女戦士「私だって氏にたくはないし強い防具は欲しい。だからこうして装備を新調しにきてるんだ」

女戦士「しかしだ、この武具屋の品揃えからは悪意しか感じないだろ」

【聖域をもたらす下着。装着者に対して悪意を持つ相手の身体を麻痺させます】

女格闘家「一方的に殴れる。凄い」

【なお、常時誘惑効果をもたらし、種族に関係なく発情した異性が集まるようになります。発情に対しては麻痺効果は発生しません】

女戦士「欠陥品過ぎる」

女格闘家「・・・?・・別に、下着なら上に他の衣服を着ればいい。これは重ね着しても大丈夫なやつ」

女戦士「格上の相手が発情して襲ってきたらどうするんだ」

女格闘家「・・・大丈夫。私より強い相手なんていない」

女戦士「本当にそうならこうして装備の新調なんてしに来ないわ・・」

女格闘家「大丈夫。私は負けない。全て打ち倒す」

女戦士「目が曇ってる・・・!」

8: 2016/10/20(木) 07:03:40.860 ID:FYeRt2GG0.net
────
───

女戦士「・・・危なかったな」

女格闘家「うぅ・・・」グスッ

女戦士「まさか発情したドラゴンが襲いかかってくるとは」

女格闘家「・・・もうやだ。今日はもう無理」

女戦士(大急ぎで服を全部脱ぐ事で逃げ出せたはいいものの、敵の目の前でストリップをしたような物だからな・・・)

女格闘家「・・・あんな間抜けで情けない事するくらいなら、あのネックレスにしておけばよかった」

女格闘家「最初から裸なら、もう気にするものもない」

女戦士「まぁ、お前がそれでいいならいいのかも知れないけど・・・」

女格闘家「マント、返す」

女戦士「は?いや、せめて宿までは着ておけって。街に入ってからもしばらく歩くんだぞ」

女格闘家「明日、あのネックレスを買う。だから今のうちから慣れておく」

女戦士「本気か・・・」

女格闘家「勝つ為の努力なら辛くない。惨めに負けるのが何よりも辛い」

女格闘家「そう、これも修行・・・」

10: 2016/10/20(木) 07:13:13.740 ID:FYeRt2GG0.net
武具屋「売り切れました」

女戦士「えっ」

女格闘家「    」

武具屋「昨日、馴染みの行商人が在庫も含めて買っていきましてね。いやぁ、何でも地下闘技場のオーナーが買い込もうとしてるみたいで。そこに売りつけるそうでさ」

武具屋「ところでそちらの人はどういった装備をなさってるんです?あのネックレスと同じような質のもんだとは想像しますが、ここまで完全に裸にしか見えない防具は見た事ありやせん。是非後学の為に教えて欲しいんですがね」

女戦士「あぁ、ええと、これは・・・」

女格闘家「・・・・・・かえる」ダッ

女戦士「あぁ!待てって!!」

武具屋「そんなぁ!お客さん!出来る限りのサービスしますから、こっそり教えていってくださいよー!」

女戦士「そ、そのうちな・・!とりあえず今日は帰るから!」

武具屋「本当ですかい?頼みますぜー!」

武具屋「・・・すごい早さで行っちまった。きっとステータスバフも物凄い装備に違いねぇや」

武具屋「いつかうちでも取り扱ってみたいもんだ・・!」

14: 2016/10/20(木) 07:25:42.653 ID:FYeRt2GG0.net
───
──

女戦士「ここが武具屋の言ってた地下闘技場か・・」

女格闘家「ふふ・・・ふふふ・・・・」

女戦士「本当に出場するのか?聞いた話じゃ、もっぱら女奴隷が無理矢理出場させられて、種付けモンスターに弄ばれる姿を男共が楽しむ為のもんらしいぞ・・・?」

女格闘家「ふふ・・・問題ない・・私は強いから・・・」

女戦士「・・・出場するには奴隷の証の首輪だけしか身につけられないって」

女格闘家「首輪なんて付けていいの・・?」

女格闘家「裸じゃなくてもいいなんて・・・うふ・・・とっても良心的・・・」

女戦士「・・・・」

女戦士(あれから本当に全裸でここまでやってきて、地力は確かに上がったけど、羞恥心でおかしくなってきてる気がする・・)

女戦士「とりあえず、私の奴隷って扱いで出場する、でいいんだな?」

女格闘家「もちろん・・・うふふふふふ」

女戦士(大丈夫かな・・・)

18: 2016/10/20(木) 07:37:43.066 ID:FYeRt2GG0.net
女戦士(女格闘家は呆気ない程簡単に優勝した)

女戦士(元々非力な女奴隷を相手にしてきた種付けモンスター達が純粋に弱かったのもあるだろうが、ここまでの短くない旅路を本当の全裸で進んできた彼女は、どうやら本当に強くなっていたようだった)

女戦士(種付けモンスター達の陰部を文字通り千切っては投げ千切っては投げ、観客席の男性から終いには実況まで、一様に顔を青くしていたのが若干かわいそうな気がした)

女格闘家「ふふ・・・勝った・・・」

女格闘家「どう・・似合う・・・?」

女戦士「あ、あぁ・・・。今までそのネックレスをつけた人間の中でも一番だと思うぞ・・・」

女格闘家「ふふ・・うふふふふ・・・」

女戦士(これは・・次は彼女の精神を戻す旅に出るようになるのかも知れない・・・)

女戦士(この世界の防具は人をおかしくする・・・。だからかえって、この世界の防具はこれで正常なのかも知れない・・)

女格闘家「ねぇ・・・」

女戦士「うん?」

女格闘家「女戦士も防具、そろそろ新しくした方がいいんじゃない・・・?」

女戦士「     」

おわり

19: 2016/10/20(木) 07:41:02.281 ID:x8KijmGE0.net
おつ

21: 2016/10/20(木) 07:42:06.371 ID:GIANzZKqd.net
最後まで平行線

22: 2016/10/20(木) 07:43:02.613 ID:2ldU1216K.net
守るべきもの失ってんな

引用: 女戦士「この世界の防具はおかしい」