1: 2016/10/24(月) 21:37:40.22 ID:1PxBF00K.net
~穂乃果の家~

穂乃果「はー、もう疲れたよ~休憩しようよ~」

海未「ダメです!まだ半分しか終わってないでしょう!穂乃果だけ課題を出してないから祝日なのに私とことりが手伝いに来たのです!サボるなんて許しません!」

ことり「ま、まぁ海未ちゃん。穂乃果ちゃんだって疲れたろうし…。そうだ!そろそろお昼にしようよ!それならいいでしょ?」

海未「う…確かにもうお昼の時間ですね」

穂乃果「やったー!じゃあ近くのファミレスに…」

海未「いけません!そうやってこの間もだらだらとしゃべって、結局3時間もいたじゃないですか!」

穂乃果「い、いや~あれはドリンクバーがもったいなくて…」

ことり「じゃあどうするの?」

穂乃果「仕方ない…お母さん達も出掛けてるし、確かカップラーメンがあったからそれでいいよね?」

4: 2016/10/24(月) 21:39:52.47 ID:1PxBF00K.net
海未「?……カップ…ラーメン?」

ことり「どうしたの海未ちゃん?」

穂乃果「え…?まさか海未ちゃんカップラーメン知らないの!?」

海未「い、いえ、カップラーメンは知ってます!ですが…」

ことり「食べたこと…ないの?」

海未「は、はい…。小さい頃からお母様に健康に良くないと言われてましたし」

穂乃果「えぇー!!でも家で一人の時とか食べるじゃん!おやつとかで食べるじゃん!」

海未「お母様は出掛けるときは作り置きしてくれましたし…。それに間食でカップラーメンを食べたら夜ご飯が食べられないじゃありませんか!」

ことり「確かに、海未ちゃんがカップラーメン食べてる姿は想像できないかも…」

穂乃果「海未ちゃん家にも置いてなさそうだもんね…」

海未「い、いけませんか!?//」

穂乃果「あはは…。じゃあ今日がカップラーメンデビューの日だね!持ってくるから待ってて!」

海未(カップラーメン…どんな味なのでしょう)ソワソワ

10: 2016/10/24(月) 21:42:14.27 ID:1PxBF00K.net
穂乃果「えっとねー、カップヌードルのカレーと醤油とシーフードがあったよ!」

ことり「海未ちゃんは王道の醤油がいいかもね」

穂乃果「じゃあ穂乃果カレー!」

ことり「私はシーフード♡」

海未「3分…長いですね」

ことり「そっか、カップ麺を作る3分も初めてなんだ」

穂乃果「穂乃果はいつもこの時間が苦痛で仕方ないよ」

11: 2016/10/24(月) 21:44:53.18 ID:1PxBF00K.net
3分後

穂乃果「さっ!出来たよ!海未ちゃん食べて食べて!」

海未「で、では…いただきます。」ズルズル

海未「……」

穂乃果「ど、どう?」

海未「……」ズルズル

ことり「ンミチャン…?」

海未「……。か、カップラーメン…。最高です!何ですかこのクセになる味わいは!!ジャンクなスープもたまりません!!この何だかよく分からないお肉も!見たことないほど小さなエビも!!美味しいです!!!!」

穂乃果「良かった~、気に入ったみたいだねっ」

ことり「あはは…」

15: 2016/10/24(月) 21:47:23.65 ID:1PxBF00K.net
2日後


海未(先日穂乃果の家でカップラーメンを食べて以来、あの味が忘れられません…!)

海未(ですが私の家にはカップラーメンなんて置いてませんし、買ってきたところで食べるタイミングなんて…)

海未(困りました)


~学校~


穂乃果「またカップラーメンが食べたい?」

海未「は、はい…。なんだか無性に食べたくなってしまって…」

穂乃果「あーわかるよ。たま~にヤケに食べたくなるもんね。でも家で食べればいいんじゃないの?コンビニとかでも売ってるよ?」

海未「い、いえ…母上に見つかったらどうしようかと。何故かとても悪いことをしてる様な気がするのです」

穂乃果「な、なるほど…(よくわかんない)」

穂乃果「じゃあ今度は別の味を…。あ!それならあの2人に任せた方がいいかも!」

海未「…?」

18: 2016/10/24(月) 21:51:37.03 ID:1PxBF00K.net
部室


希「穂乃果ちゃんから聞いたよ!」

凛「ラーメンの事なら凛に任せるにゃー!!」

海未「な、なんでこの2人なんですか…?」

希「ウチは一人暮らしやからよくカップラーメン食べるんよ。凛ちゃんは言わずもがなラーメン大好きっ娘やろ?」

希「ウチらが美味しいカップラーメン食べさせてあげる♡」

凛「リリホワカップラーメン会議だにゃー!」


土曜、希の家


海未「わざわざすみません」

希「ええんよ。1人で食事ってのも寂しいもんやからね」

凛「カップラーメン食べるために集まるなんて面白いにゃ」

21: 2016/10/24(月) 21:56:12.00 ID:1PxBF00K.net
希「それで、凛ちゃん。ちゃんと持ってきた?」

凛「もっちろん!凛が持ってきたのはー」ガサガサ

凛「これにゃ!!」ババン!

希「日清麺職人か~。確かにカップラーメンじゃ最高峰の美味しさやね」

凛「色々迷ったんだけど、海未ちゃんに合いそうなのにしたよ」

希「ウチはね、これ」ジャジャン

凛「ペヤングにゃ!」

海未「焼きそば…ですか?か、カップラーメンは焼きそばもあるんですか!!?」

希「せやで…ってCMとかでよくやってるやん」

希「凛ちゃんがラーメン持ってくるから、被らないようにカップ焼きそばにしたんよ。」

凛「さっすが希ちゃん!凛はカップ焼きそばも大好きにゃ!」

23: 2016/10/24(月) 21:59:41.06 ID:1PxBF00K.net
海未「カップ焼きそばはどうやって作るんですか??レンジとかを使うのでしょうか…」

希「ううん、これもお湯をいれて待つんよ。時間が来たらお湯を捨てて、ソースをかければ完成やね」

海未「お、お湯で焼きそばを…!でもそれでは茹でそばではないですか?いや、ふやけそばというか…」

希「その辺突っ込むのは無粋だよ海未ちゃん」

凛「凛もうお腹空いた~!早く作ろ~!」

希「はいはい、じゃあお湯と小皿用意するから待ってて」

海未(ま、またカップラーメンを食べられます…!)ドキドキ

24: 2016/10/24(月) 22:03:21.42 ID:1PxBF00K.net
希「さ、もう出来たと思うよ!じゃあ凛ちゃんのから食べよっか」

海未「い、いただきます」ゴクリ

凛「…」ズルズル

希「…」ズルズル

海未「…」ズルズル

凛「やっぱりいつ食べても安定の味にゃ~」

希「生麺謳ってるだけあって麺が美味しいね」

海未「……」ズルズル

凛「…海未ちゃん…?」

海未「………(あれ?)」

25: 2016/10/24(月) 22:07:40.99 ID:1PxBF00K.net
凛「海未ちゃん、美味しくなかった…?」

海未「!い、いえそんなことはありません。美味しいですよ。ただ…」

希「思ってたより感動が無かった…?」

海未「え、ええ…。何でしょう。確かに美味しいのですが…」

凛「ごめんね、凛が違うやつ選んでれば…」ショボン

海未「い、いえそんなことは!すみません、せっかく凛が美味しいラーメンを持ってきてくれたというのに…」

希「せやね。凛ちゃんは悪くないよ。原因はいくつか考えられるけど…海未ちゃんにあるね」

26: 2016/10/24(月) 22:11:58.06 ID:1PxBF00K.net
海未「理由がわかるのですか!?教えて下さい!」

希「うーん、海未ちゃん。初めてカップラーメン食べたの、いつ頃の話?」

海未「ええと…今週の祝日だったので、4日前ですね」

希「それや。まず1つ目は、慣れやね」

希「海未ちゃん、カップラーメンってのはな、時折無性に食べたくなるものなんよ」

海未「わかります。私もそれでいてもたってもいられなくて…)

希「でもそれは、大抵の人は忘れた頃にやってくるんよ。栄養のある普通の食事をして、たま~に思い出したように食べたくなる。それがカップラーメン」

希「でも海未ちゃんは、4日前に食べたばっかりなのにすぐ食べたくなった。たぶん人生で初めてってのが大きかったんやね。まだそんなに時間が経ってないからこんなもんかってなってしまったんよ」

29: 2016/10/24(月) 22:15:27.66 ID:1PxBF00K.net
凛「でも凛は毎日でも食べられるよ?」

希「それはやね…。海未ちゃん、普段はラーメンもそんなに食べないやろ?」

海未「え、ええ…。家では和食中心ですし、穂乃果達に誘われて何度か行ったことはありますが…」

希「そう、そもそも海未ちゃんはそんなにラーメンを食べ慣れてない。最後に食べたのも結構前なんと違う?久しぶりに食べるラーメン、っていうスパイスもあったんやと思うよ」

海未「な、なるほど…」

希「まあ女子高生がラーメン屋に入るのもそんなにないしね。凛ちゃんは特別やけど」

凛「凛はかよちんとよく行くし、家でもお母さんがよく作ってくれるにゃ」 

30: 2016/10/24(月) 22:18:04.49 ID:1PxBF00K.net
希「ちなみに海未ちゃん、穂乃果ちゃん家で食べたのは何てやつだったか覚えてる?」

海未「ええと確か…。カップヌードル?というものでした」

希「やっぱりね。それが2つ目。カップヌードルってのはね、カップラーメンの王様なんよ。もちろん他にも美味しいカップラーメンはたくさんあるんやけどね、カップヌードルはやっぱりちょっと違うの」

海未「確かに…味は凛の持ってきてくれたものも充分美味しいのですが、何か違う気がします」

希「そう。麺職人もかなりのクオリティやし、たぶんこっちの方が美味しいと思う人も多いんじゃないかな。でもカップヌードルは中毒性が別格なんよ」

海未「中毒性…ですか?」

34: 2016/10/24(月) 22:20:50.74 ID:1PxBF00K.net
凛「なんか分かるかも。確かに思い出したように食べたくなるのはカップヌードルが多いかな」

希「これはあんまりうまく説明できないんやけど、とにかく海未ちゃんはカップヌードルの中毒性にハマったとも考えられるね」

海未「そ、そうだったんですね」

凛「希ちゃん凄いにゃ」

希「まだよ。もう1つ残ってる。それは…」

希「容器や」

海未「容器…?」

37: 2016/10/24(月) 22:25:06.57 ID:1PxBF00K.net
希「そう、今回は三人で分けるために小皿に取って食べたけど、これは本来のカップラーメンの食べ方じゃない。カップラーメンはあの容器のまま食べることに意味があるんよ」

海未「ええ…?でも味は変わらないのでは」

凛「それは大間違いにゃ!」

希「凛ちゃんの言うとおり!カップラーメンはすぐ食べられるってところに魅力があるんよ。いちいちお皿によそって食べるなんて、そんな風にはできてないの」

凛「カップラーメンの美味しさの半分はあの容器にあると言っても過言じゃないにゃ」

海未「そ、それはさすがに過言では…」

希「まあカップラーメンは確かに健康に良くないしね。あんまりハマる前に抜け出せて良かったやん」

海未「そう…ですかね」

39: 2016/10/24(月) 22:27:28.11 ID:1PxBF00K.net
~翌週、部室~


凛「でね、海未ちゃんその後はめっきりカップラーメンに興味がなくなったんだって」

花陽「カップラーメンも美味しいけど、やっぱりお米が1番だもんね♡」


真姫「…」

にこ「カップラーメンねぇ…。家もよく買い置きしてあるけど、なるべくチビ達には手料理食べさせるようにしてるわ」

花陽「にこちゃんは偉いね」

にこ「まああの子達は成長期だからね…って真姫、アンタやけにつまんなそうじゃない」

真姫「ヴェッ、別に!?そんなことないわよ」

41: 2016/10/24(月) 22:30:23.84 ID:1PxBF00K.net
にこ「はっはぁ~ん、アンタもまさかカップラーメン食べたことなかったりして」

凛「真姫ちゃん家には料理人がいるもんね」

真姫「………」

にこ「え…?まさかアンタほんとに…」

真姫「なっ、何よ!//悪い!?////」

真姫「凛!今度私もカップラーメン食べるわ!土曜日に凛の家行くからね!」

凛「なんでこうなるにゃ~」

42: 2016/10/24(月) 22:32:03.54 ID:1PxBF00K.net
終わりです
思いついた時はありそうなネタだと思ったけどやっぱ既出だったか
読んでくれた人ありがとう

46: 2016/10/24(月) 22:34:48.22 ID:S1lV3XyP.net
カップラーメン1つ食うと3つ位食いたくなるから辞めるようにしてる

引用: 海未「カップラーメン…?」