1: 2016/10/24(月) 21:58:19.39 ID:iBH5IR6k.net
善子「ふふっ……堕天使に相応しいものが私の目の前に現れたわね……」

善子「…」

善子「……」

善子「………」

善子「…………えっ?本物?」

5: 2016/10/24(月) 22:03:15.21 ID:iBH5IR6k.net
善子「いやいやいや!」

善子「デスノート?そんなものあるわけないじゃない!」

善子「もし氏神がいたとしてもこんな田舎に落とすはずがないわ!」

善子「悪魔的な予想能力……ヨハネの能力の片鱗を見せてしまったわねっ!」

善子「ていうか誰に言ってるのよ私……」

善子「それにしても全くタチの悪いイタズラする奴もいたもんね」



善子「……」

善子「い、一応持って帰ろうかな……」

善子「落とした人が困ってるかもしれないし!」

8: 2016/10/24(月) 22:15:14.91 ID:iBH5IR6k.net
善子「持って帰ってきてしまったわ……」

善子「落ちてたはずなのにやけに綺麗ね」

善子「まるで私に拾わせるために来る直前に落としたみたい」

リューク「よく分かったな」

善子「やっぱり?道路の真ん中に落ちてたしあんなところにあったら踏まれたり轢かれたりすると思ったのよ」

リューク「さすが悪魔的な予想能力だな」

善子「私を誰だと思ってるのよ!堕天使のヨハネよっ!

リューク「だから死神の俺を見ても驚かないんだな」

善子「当たり前じゃない!」



善子「……えっ?死神?」

善子「うわぁぁぁぁぁ!!!!!」

11: 2016/10/24(月) 22:24:42.81 ID:iBH5IR6k.net
善子「アンタ一体何なのよ!」

リューク「そんな事よりリンゴくれよ」

リューク「ヨハネ……だったか?」

善子「だから善子よっ!」

リューク「ん?善子って言うのか?」

善子「(しまった)」

リューク「まあどっちでも良いからリンゴくれよ、早くリンゴくれないと禁断症状で踊ってしまいそうだ」

善子「初めて本当に死神を見たけど死神って皆こんななの……?」

リューク「たぶん俺だけだと思うぜ」

リューク「とりあえずノートの説明してやるからリンゴくれよぉ」

善子「分かったわよ!ただしお母さんに見つからないようにここで大人しくしてなさいよ!?」

リューク「ああ、その点は問題ない」

リューク「そのノートは元々、俺が持っていた物だノートを拾ったお前だけが、俺の姿を見えることができる勿論声も、お前にしか聞こえない言わばデスノートは、人間善子と死神リュークを繋ぐ絆だ」

善子「堕天使のヨハネっ!」

リューク「人間ってどうでも良い事に拘るんだな……」

17: 2016/10/24(月) 22:32:26.40 ID:iBH5IR6k.net
善子「たまたま1個だけ冷蔵庫に入ってたけどこれで良いの?」

リューク「それでいい、早くくれないと俺がリンゴになってしまう」

善子「私の中の氏神のイメージが段々と崩れてく……」

善子「さあリンゴと取引よ、早くノートの説明してちょうだい」

リューク「名前書くとその名前を書かれた人間が氏ぬ」

善子「安易すぎ!」

善子「え?でもそれだけで……?本当に人が……?」

リューク「ああ、何なら試してみるか?」

18: 2016/10/24(月) 22:40:51.88 ID:iBH5IR6k.net
善子「……」

リューク「そのノートに顔を思い出しながら名前を書けばそれだけで人が殺せる」

善子「……」

リューク「もちろんバレるはずもないしお前の好きなように使えばいい」

善子「……」

リューク「別に使ったからといって俺はお前を殺さないし俺はお前が使ってるのを見て退屈しのぎにするだけだ」

善子「……」

リューク「使わないのか?」

善子「……人を頃すなんてダメよ」

リューク「あら?」

善子「ヨハネは確かに堕天使だけど他人を不幸にする事は絶対にしないの!」

リューク「ククッ……お前面白いな」

リューク「今まで何人かにこのノートを渡したが私利私欲に使う奴らばかりだった」

善子「ねえそういえば聞いてなかったけどあなたの名前は?」

リューク「リュークだ」

善子「ねえリュークお願い、もうこんなノートを使って人を誑かせるのはやめて?」

24: 2016/10/24(月) 22:50:11.87 ID:iBH5IR6k.net
リューク「本当に良いのか?」

善子「当然よ」

リューク「上手く使えば金稼ぎから世直しまで何でも出来るぞ?」

善子「要らないって言ってるでしょ!」

善子「私はもう欲しいものは手に入ったの」

善子「だから……要らない」

リューク「……そうか」

リューク「じゃあさよならだ善子」

善子「ヨハネ!」

善子「というかちょっと待ちなさい」

リューク「どうした」

善子「リューク、あなた氏神なのよね?」

リューク「こんな姿で浮いてる人間がいたら面白そうだから教えて欲しい」

善子「ねえ!ノートは要らないから氏神の話教えてよ!」

リューク「は?」

善子「こうどんな世界からやってきたとか……他にも氏神がいたりするんでしょ!?」

善子「帰る前に色々教えてよねっ!」

リューク「ククッ……」

リューク「やっぱり人間って面白っ」


25: 2016/10/24(月) 22:51:05.72 ID:B+abBPYk.net

29: 2016/10/24(月) 22:54:29.52 ID:iBH5IR6k.net
エピローグ

善子「氏神界のリンゴは砂のように不味いのよ……」

善子「そして氏神達は人間界のリンゴを求めて下界に降りるの……」

花丸「まーた新しい設定練ってきたずらか」

善子「設定じゃないわよ!ていうかまたって何よ!」

ルビィ「それでそれで?」

善子「氏神にも弱点があって人間を助けると砂になってしまうの……」

ルビィ「わぁ……」

花丸「楽しそうに聞いてあげるルビィちゃんは優しいずら……」


引用: 善子「デスノート……?」