1: 2016/10/22(土) 22:52:56.40 ID:/BnY4s/W.net
私の名前は渡辺曜。
どこにでもいる高校2年生だ。


━━なんでもない日常。
それこそ、生来争いごとを好まない私が唯一愛するもの。


そして今日もその日常の幸せを噛み締める。

千歌「曜ちゃん、はい あーん♡」
曜「んっ…美味しいよ」ニコッ
千歌「やったぁ♡」ダキッ
曜「やれやれ そんなにくっつかないでおくれよ」

この美少女は私の幼馴染の高海千歌。
甘えん坊でおっちょこちょいなところがあるが大切な友人だ。
どうやら私のことが好きらしい。


梨子「ちょっとぉ 千歌ちゃんばっかりズルいよ!」
梨子「曜ちゃん、私のも食べて! あーん」
曜「うん…上手く出来てる」ニコッ
梨子「うふふ…嬉しい♡」

そしてこっちは謎の美少女転校生、桜内梨子。
東京からやってきたばかりのころはツンとすました様子だったが最近は私にべったりだ。
どうやら私のことが好きらしい。

8: 2016/10/22(土) 22:58:01.12 ID:/BnY4s/W.net
何気ない いつもの光景…。
こんな日々がずっと続けばいいと思ってた。
しかし非日常は突然 嵐の様に現れ、私たちの大切なものを奪っていく。

ガララッ

テ口リストA「テ口リストだ!!」
テ口リストB「全員手を挙げろ!!」

千歌「て、テ口リスト!?」ガタガタ
梨子「ど、どうしよう…!!」プルプル

あまりのことに教室は瞬く間にパニックに陥った。

教師「な、なんだねキミたちは!!」

テ口リストA「うるせぇ!!」パァァン

教師「うがぁ!?」

教室に響く発砲音。
脚を撃たれた教師は呻き声を挙げて倒れた。

12: 2016/10/22(土) 23:01:03.06 ID:/BnY4s/W.net
曜「はぁ…」

面倒なことになった。
せっかく2人との食事を楽しんでいたのに。
そしてなによりも…。

千歌「曜ちゃん…怖いよぉ…」ギュッ
梨子「うぇぇぇ…」ガタガタ

私の大切な友人たちが怯えている。
それだけで私が立ち上がるには十分過ぎる理由だ。

曜「…」スクッ

テ口リストB「ああ!?なんだぁテメェ…」
テ口リストA「動くなって言うのが聞こえなかったのかぁ!?」

曜「…投降しろ」
曜「私は争いが嫌いなんだよ…」

20: 2016/10/22(土) 23:04:46.85 ID:/BnY4s/W.net
テ口リストA「わけわかんないこと言いやがって!!」
テ口リストB「ぶっ頃してやる!!」

そう言い放ち、奴らが銃を構えた刹那━━。

━━私は光を置き去りにした。

テ口リストA「!?」
テ口リストB「き、消えた!?」

曜「…後ろだよ」

テ口リストAB「な!?」

曜「ヨーソロー…」

ドゴォッ!!

テ口リストAB「がっ…!?」

ガシャアアアアアアアアン

曜「ふぅ…」


千歌「テ口リストが一瞬で!?」

まだ、調整が難しいな…。
古傷が疼く…。

でも、よかった。

━━殺さずにすんで。

26: 2016/10/22(土) 23:07:52.45 ID:/BnY4s/W.net
梨子「曜ちゃん!!かっこいい!!」ダキッ
千歌「曜ちゃぁん!!抱いて!!」ギュッ

曜「おいおい、困った子猫ちゃんたちだ」

チュッ チュッ レロレロ

千歌「ディ、ディープキスされちゃった…♡」トローン
梨子「しあわせ…♡」テレテレ

曜「私は他の教室も見てくる」
曜「2人はここで待ってて」

千歌「だ、だめだよ!チカも行く!」
梨子「お願い私も連れてって!」

曜「はぁ…しかたない」
曜「子猫ちゃんじゃなくてじゃじゃ馬だったわけか」

チュッ レロッ クチュクチュッ

千歌「曜ちゃん…♡」

34: 2016/10/22(土) 23:13:43.39 ID:/BnY4s/W.net
-1年教室-

テ口リストC「オラァ!全員服を脱げ!」
テ口リストD「そして全員壁に手をつけ!」

ルビィ「うぅ…怖いよぉ…」グスグス
花丸「ずら…!」
善子「許してぇ…」ヌギヌギ

テ口リストC「おいそこのお団子!ワンちゃんのポーズをしろ!」

善子「ふぇぇ…」ワンチャンノポーズ!


千歌「酷い…」コソコソ
梨子「地獄絵図ね…」コソコソ

曜「…」

あそこで怯えてるのは私の後輩の国木田花丸、黒澤ルビィ、そして津島善子。
全員私のことが好きらしい。

41: 2016/10/22(土) 23:19:01.84 ID:/BnY4s/W.net
曜「もう見てられない…!」スクッ

千歌「曜ちゃん!」


曜「おい!もうやめろ!!」バッ

テ口リストC「なんだお前は!!どっから入ってきやがった!」

善子「曜さん!」ワンチャンノポーズ!
ルビィ「曜ちゃんだ!曜ちゃんが来てくれた!」
花丸「これで全員助かるずら!!」

1年生「うおおおおおおおおおおおおお!!」


曜「私が来た以上好きにはさせない…!」


テ口リストD「…こいつ、どこかで見た覚えが…」
テ口リストC「は?知るかよ ただのガキだろぉ?」

テ口リストC「こいつで蜂の巣にしてやるぜ!」チャキッ

曜「AK-47…なかなかいい趣味だね」

でも…。

43: 2016/10/22(土) 23:22:57.29 ID:/BnY4s/W.net
テ口リストC「氏ねぇ!!」

ドドドドドドドドドドドド!!!

千歌「曜ちゃん!!」
善子「曜さん!!」


曜「私を頃すには遅過ぎる…」


テ口リストC「なっ!?いつに間に背後に!?」

曜「ヨーソロー…」

ドゴォッ!!

テ口リストC「ぐはぁっっ!!」

ガシャアアアアアアアアン

テ口リストD「!」

テ口リストD「こ、こいつ…思い出したぞ!!

テ口リストD「先の大戦を収束させたという伝説の傭兵…!渡辺曜だ!」

梨子「えっ…曜ちゃんが…!?」
千歌「そんな…」

曜「…バレちゃったか…」
曜「ごめん、秘密にしてて…」

1年生「えっ…渡辺先輩が…?」ザワザワ

曜「…」

51: 2016/10/22(土) 23:28:38.41 ID:/BnY4s/W.net
テ口リストD「か、勝てねぇよぉ…」ガタガタ

曜「はぁ…」

曜「…じゃあ、やめる? テロ」

テ口リストD「くっ…」

テ口リストD「く、クソォォォォォ!!」ジャキン

曜「…Step 1 to 0」バキィッ

テ口リストD「がっ…」ガクッ

曜「ふぅ…」


1年生「…」

ちかりこ「…」

シーン…


軽蔑、か。
そりゃあそうだ。
今まで真人間ぶっていたやつがいきなり人頃しだってわかったんだ。
当然の反応だろう。

今までだってそうだった。
━━そして、これからも。

私は━━独りだ。

54: 2016/10/22(土) 23:33:31.96 ID:/BnY4s/W.net
梨子「曜ちゃん…」

曜「ごめんね、今まで騙すようなことをして…」
曜「もう私は…」


千歌「…ないよ」

曜「━━え?」


千歌「関係ないよ!!」
千歌「私が…私たちが好きなのはありのままの曜ちゃんだから!!」

ルビィ「そうだよ!!」
花丸「曜さん抱いてー!!!」
善子「赤ちゃん作りましょうー!!」

1年生「愛してるー!!!」


曜「みん…な…」グスッ


いつ以来だろうか…。
一度は闇に身を落としたこの私が、こんな暖かい気持ちになったのは。

60: 2016/10/22(土) 23:36:35.19 ID:/BnY4s/W.net
曜「私は今から理事長室に行く…」
曜「おそらく奴らのBOSSはそこにいる」

千歌「私たちもっ…」

曜「ダメだ 危険すぎる」
曜「今までみたいにみんなを守り抜けるかはわからない」

梨子「…」

曜「2人はここのみんなを守ってあげてくれ」
曜「2人にしかできない大切な仕事だ…」

千歌「…わかった!わかったよ曜ちゃん!」
千歌「でも、約束して…生きて帰るって」
梨子「ぜったいよっ!」

曜「ああ…もちろんだ」

千歌「曜ちゃん…」
梨子「んっ…」

チュッ レロレロ ンパッ

千歌「ホテル…予約しとくからっ///」

私は2人と熱い口づけをした。
2人のためなら…私はどこまで堕ちてもいい。

64: 2016/10/22(土) 23:42:08.18 ID:/BnY4s/W.net
-理事長室-

果南「やぁっ!!どりゃっ!!」バキィッ

テ口リストK「ぐわぁっ!!」

鞠莉「果南!!大丈夫!?」
ダイヤ「もう何人も倒したのに…」

果南「はぁ…はぁ…私は大丈夫だよ…」
果南「でも敵が多過ぎる…!」


テ口リストL「オラァッ!!」バキィッ

果南「きゃっ!!」バタッ

鞠莉「果南さん!!」

BOSS「ふふ…これで貴様らも終わりだ…」ジャキッ

果南「くっ…」

果南(これまでか…)


BOSS「氏ねぇ!!」カチッ

果南「!!」

68: 2016/10/22(土) 23:44:16.82 ID:/BnY4s/W.net
ドドドドドドドドドドドドォォォン

モクモクモクモク…


鞠莉「果南!!」
ダイヤ「果南さん!!」

BOSS「フハハハハハハ母ハハハ!!!」

BOSS「あっけないなぁ…」
BOSS「さて、亡骸を拝んでやろうか…」ニタリ


ダイヤ(土けむりが晴れていく…)

BOSS「…」
BOSS「!!」


テ口リストL「」


BOSS「な!?奴がいないだと!?」
BOSS「どこに行った!?」


「もぅ…遅過ぎだよ、曜ちゃん」

「ごめんごめん、子猫ちゃんたちがなかなか離してくれなくってさァ…」

BOSS「!?」
BOSS「き、貴様は~~~~!!」

71: 2016/10/22(土) 23:47:23.51 ID:/BnY4s/W.net
鞠莉「ま、まさか…!」
ダイヤ「あなたは…!!」

BOSS「渡辺曜ォォォォォォォォォ!!!」


曜「呼んだか?」ドォオオオオオオンッッッ!!!!


BOSS「またしてもっ…またしても貴様が邪魔するのかッッッ!!」


果南「ありがとう…助かったよ」

曜「果南ちゃんはもう休んでて」チュッ

果南「///」

78: 2016/10/22(土) 23:52:06.78 ID:/BnY4s/W.net
理事長、小原鞠莉。
生徒会長、黒澤ダイヤ。
そして学校のガーディアン、松浦果南。
この学校を司どる三本柱だ。
当然私のことが好きらしい。

この学校を落とそうとするならこの3人を狙うのは当然だろう。
そして奴らのBOSSがそこに現れるのも必然だ。


BOSS「くそっ!クソォォォ!!」ジャキン!


ドドドドドドドドドドドド


曜「無駄だよっ!」ヒュンヒュンヒュンヒュン

BOSS「当たれ!当たれェェ!!」

86: 2016/10/22(土) 23:55:46.45 ID:hfyuy3uq.net
廃校寸前の学校を落として何になるんですかねぇ…

87: 2016/10/22(土) 23:56:28.93 ID:/BnY4s/W.net
曜「そんな弾なんか当たるものか!!」

BOSS「なぜだっ…なぜ勝てんのだっ…!!」

ドドドドドドドドドドドド

曜「お前の敗因は一つだけだ…」

BOSS「くぅっ!」


曜「お前は私の愛する人たちを…私の愛する学校を傷つけた!!」

曜「全速前進ヨーソロー!!!!」

ドゴォォォォォォォォォォん!!!


BOSS「がぁっ…は…!!」

ドシャアァァァァ


曜「終わった…」

━━そう、終わったのだ。


果南「曜ちゃん!!」
ダイヤ「曜さん!!」
鞠莉「曜!!」


戦いが、じゃない。

私の学園生活が。
━━なんでもない日常が。

音を立てて崩れ去った。

94: 2016/10/23(日) 00:03:44.91 ID:NCxdKZS4.net
鞠莉「曜のおかげでこの学校はすくわれたわ!!」


鞠莉「ありがとう曜!あなたには国民栄誉賞を…」


やめろよ。


果南「いやいや、ノーベル平和賞を…」


やめてくれ。


ダイヤ「新しく渡辺賞を設立しませんこと?」


━━やめろ。


鞠莉「じゃあ曜の銅像を日本中に…」


曜「やめろ!!」


鞠莉「!!」
果南「!!」
ダイヤ「!!」

97: 2016/10/23(日) 00:04:56.43 ID:zJ/Jx//g.net
俺「!!」

98: 2016/10/23(日) 00:05:48.95 ID:ESkOD9M9.net
俺「!!」

99: 2016/10/23(日) 00:06:36.67 ID:2XJagLXz.net
俺「!!」

101: 2016/10/23(日) 00:08:28.99 ID:k+HOXabB.net
おまえらw

102: 2016/10/23(日) 00:09:16.22 ID:NCxdKZS4.net
曜「私はこれ以上この学校には…いや」

曜「この国にはいられない…」


果南「な…どうして…!?」

曜「私がここに留まるとさらなる災いを呼び込んでしまう…」

曜「私の呪われた運命とともにこの学校を心中させるわけにはいかない」

ダイヤ「でも…あなたほどの人にそんな仕打ちを…」


曜「…仕方のないことだから」

曜「ごめんね、みんな」

チュッ チュッ チュッ レロッ

鞠莉「…///」


曜「…さよならだ」

106: 2016/10/23(日) 00:13:04.04 ID:NCxdKZS4.net
曜「…」ザッ

涙は流さない。

最初からわかってたんだ。
こんな気持ちになることくらい。
だったら愛なんて知らない方がよかった。

それくらいみんなは暖かくて。
それくらいみんなのことが━━


 


 


「待って!!!!」

曜「!」

 

千歌「行かせない…!」

梨子「私たちとの約束を忘れたの…?」

善子「私の心を奪っておいて持ち逃げするつもり?」
ルビィ「ルビィ…曜ちゃんの赤ちゃん欲しい…///」
花丸「オラと仏道修行するずら…♡」

全校生徒「曜様ー!!行かないでー!!!」


曜「みんな…!?」

110: 2016/10/23(日) 00:15:59.82 ID:NCxdKZS4.net
ダイヤ「ふぅ…わかりましたこと?」

曜「っ…」

鞠莉「あなたは私たちになくてはならない存在なの」

果南「だから、この国を離れるっていうなら…」


千歌「私たちも連れてって!!」


馬鹿だ…。
揃いも揃って馬鹿ばっかりだ…。

でも、1番の馬鹿は…。

曜「ありがどうっ…!!」ボロボロ

 

鞠莉「あ、もしもし 私よ」

鞠莉「曜様からのお願い、国 作って」


こうして私たちは新しい国を建国した。
渡辺王国の誕生である。

113: 2016/10/23(日) 00:17:18.08 ID:NhgeyuBg.net
渡辺王国(キングダム)

117: 2016/10/23(日) 00:20:35.72 ID:NCxdKZS4.net
-1年後 渡辺王国 王宮-


千歌「あっ…いま、蹴った…♡」

梨子「私の子も…♡」


曜「ふふ、生まれるのが楽しみだよ」


鞠莉「曜!今日は私とシましょう♡」

曜「おいおい、妊婦なんだから体をもっといたわって…」

善子「私もしましょっ♡」
花丸「まるもー♡」
ルビィ「ルビィも♡」
ダイヤ「今なら姉妹丼もできますわ♡」
果南「最強の子…生もう?♡」


曜「…やれやれ」

なんでもない日常は、まだまだ続きそうだ。

118: 2016/10/23(日) 00:20:50.91 ID:NCxdKZS4.net
no title

119: 2016/10/23(日) 00:21:32.38 ID:7ELxHJK1.net
幸せそうな顔して

129: 2016/10/23(日) 00:25:52.23 ID:NCxdKZS4.net
本作品を最後まで読んでいただきありがとうございました!
突然どうでもいい事を告白しますけど、私すっごい自意識過剰なんです。(キッパリ)
とにかく人前で失敗をしたくない!失敗した時に慌てたくない!知らない人に助けを求められない!
まあ、言うなればこの三原則ですね。(キッパリ)

「入った事のないカフェに一人で入る」を例にお話しましょう。
例えばよくあるドトールみたいなカフェを見つけて、ノド乾いたな、入りたいなと思ったとします。
店内を覗くとけっこう混んでるな、と。

ノー!入りません。
「もし入ってコーヒー頼んでも受け取った後に席に着こうとして席が空いてなかったら?」
とか考えちゃうんです。あーもう!考えただけでもゾッとする!

他の客が楽しそうに談笑してる中で私だけウロウロしてね?一人だけ修学旅行の班に入れてもらえない奴みたいにさ
トレイ持ったまま涙目で店内を右往左往して生き恥晒すんじゃねーのかって考えちゃうんです。

どう?ベテランでしょ?ベテランの自意識過剰でしょ?

他にも「道に迷ったと気づいた時にすぐUターンしないで一旦携帯電話を覗いて何かを確認してる風な子芝居を入れてから引き返す」とか、
「自動販売機に千円札を入れてウィーンって戻って来ちゃったから周りにいる人達全員が自分を見てクスクス笑ってると思って顔真っ赤っか」とか、
色々あります。

どう?
ベテランでしょ?どうよ?みんなどう思う?

「誰もおめーの事なんか見てねーよ!」ワーワー(∩>д<)聞こえなーい

だから部屋でお便りを読む時はすごく幸せ。だって誰も見てないからね。
安全な場所で大勢の人に注目を浴びる!これぞ幸せ!ヒューヒュー!

そんな渡辺先生にキミもお便り送っちゃおうぜ!アヒューヒュー!(部屋で一人ではしゃぎながら)

153: 2016/10/23(日) 01:06:13.73 ID:jr522sSp.net
この妄想クオリティは渡辺

引用: テロリスト「この学校は我々が占拠した!」曜「はぁ…やれやれ」