1: 2016/10/30(日) 04:19:44.41 ID:MKeX0dmv.net
ifストーリー
アニメと展開違うのでご了承ください

2: 2016/10/30(日) 04:20:26.16 ID:MKeX0dmv.net
夕方、浜辺で練習中の2年生…

梨子「はぁ…まさかグループ名を決めていなかったなんてね」

千歌「むぅ!梨子ちゃんだって忘れてたくせにー」

曜「とにかく早く決めなきゃだね」

千歌「そうだねー。どうせなら学校の名前が入ってる方がいいよね?」

千歌「“浦の星スクールガールズ”…とか?」

梨子「まんまじゃないの!」

3: 2016/10/30(日) 04:21:21.63 ID:MKeX0dmv.net
千歌「もう!じゃあ梨子ちゃん決めてよー」ブー

梨子「えっ!私が!?」

曜「そうだねっ!ホラ、東京の最先端の言葉とか知ってるでしょ?」

千歌「そうだよそうだよ♪」

梨子「えっ、えっとじゃあ…3人、海で知り合ったから…」

梨子「スリーマーメイド…とか?」

梨子「なんてね…あはは、ちょっと微妙かな…」アハハ

千歌「スリー…」

曜「マーメイド…」

梨子「ん?どうしたの?」

4: 2016/10/30(日) 04:21:56.47 ID:MKeX0dmv.net
千歌・曜「いいかも…!」

梨子「…へ?」

千歌「スリーマーメイド!いいよ!可愛いと思う!」

曜「うん!なんか“海のアイドル”って感じがするし!」

梨子(えぇ~!?う、嘘でしょ!?深く考えないで言ったのに!)

梨子(スリーマーメイドはさすがにダメよ!何か他の案を出さないと!)

梨子「え、えっと…!まだ決めるには早いわよ!曜ちゃんは何か思い浮かばない?」アセアセ

曜「そうだなあ…。“制服少女隊”はどうでありましょうか!」ケイレイ

千歌「…無いかな」

梨子「…そうね」

曜「えーっ!なんでさー!」

5: 2016/10/30(日) 04:22:40.96 ID:MKeX0dmv.net
曜「そういう千歌ちゃんは?何かいい名前ないの?」プンプン

千歌「わ、私?うーん…そうだなあ」

千歌「えっと…“みかん”とか“オレンジスカッシュ”とか…」

梨子「却下」

千歌「早くない!?」ガーン

曜「やっぱりグループ名は難しいね。とりあえず梨子ちゃんのスリーマーメイドが第一候補でいいんじゃない?」

千歌「さんせーい!じゃあ、他に思いついたのがあればドンドン砂浜に書いていこう!」

梨子(ま、まずい…。このままだと本当にスリーマーメイドに…)

???「…」

6: 2016/10/30(日) 04:23:27.62 ID:MKeX0dmv.net
???「まずいですわ…まずいですわ…」ワナワナ

隠れてるダイヤ「あの子たち…あれほどスクールアイドルは認めないと言いましたのに…!」

ダイヤ「いえ…それよりもまずスリーマーメイドというグループ名…!」

ダイヤ「だっっっさいですわ!」

ダイヤ「仮にこの名前でデビューしたら…浦の星は笑い者ですわよ!」

ダイヤ「おや?砂浜にグループ名候補を羅列してますわね…?」

7: 2016/10/30(日) 04:24:05.39 ID:MKeX0dmv.net
曜「これはどうだ!その名も“コスプレシーガールズ”!」カキカキ

千歌「えービミョーだよー!“海の幸”とかは?美味しそうじゃない?」カキカキ

梨子「美味しくしてどうするの!じゃあこれは?“壁クイ☆シスターズ”とか…」カキカキ

曜「いやいや意味わかんないよ!シスターでもないし!」

ダイヤ(書くのに夢中ですわね。今がチャンスですわ!)バッ

8: 2016/10/30(日) 04:24:57.37 ID:MKeX0dmv.net
ダイヤ(…と意気込んだものの)ピタッ

ダイヤ(…わたくしはなんて名前を書けばいいのかしら)

ダイヤ「…」チラッ


アーデモナイコーデモナイ…

モー!ハヤクキメヨーヨー!


ダイヤ(…)

ダイヤ(もし…)

ダイヤ(もしあの子たちがスクールアイドルをやれるのならば…)グッ

カキカキ…

ダイヤ(後はバレる前に隠れないと)ササッ

9: 2016/10/30(日) 04:25:35.30 ID:MKeX0dmv.net
千歌「あーダメだー!全然決まらないよー!」

曜「…ん?あっちにも何か書いてあるよ?誰か書いた?」

梨子「私は知らないわね。えっと…Aqours…?」

千歌「なんて読むんだろ。エーキューアワーズ…??」

ダイヤ(ぶっぶー!アクアですわよっ!ア・ク・ア!)

ザバァアアン!

3人「あーーーー!?」

ダイヤ(えぇーーー!?)

3人「波で字が…」

ダイヤ(消えてしまいましたわ…)ガーン

10: 2016/10/30(日) 04:26:15.81 ID:MKeX0dmv.net
梨子「…消えちゃったわね」

千歌「んー…でも何て読むか分からない名前よりはスリーマーメイドでいいんじゃない?」

曜「そうだね。変えたくなったら違うのにすればいいよ」

ダイヤ(な、なんて適当な!グループ名はそんな半端なものじゃありませんわ!)

千歌「よーし!じゃあ今日から私たちは“スリーマーメイド”だー!」

曜「おー!」

梨子「お、おー…」

ダイヤ(なんてこと…なんてことですの…)ガクッ

11: 2016/10/30(日) 04:26:49.34 ID:MKeX0dmv.net
曜「暗くなってきたしそろそろ帰ろうか?」

千歌「そうだね。グループ名も決まったことだし」

梨子「でもさっき流された名前…なんだったのかしら?気になるわね」

千歌「んーと、なんて名前だっけ。一瞬しか見えなかったからなあ…」

曜「アキュ…なんとかだっけ?」

梨子「違うわよ。エコーズとか…そんな感じ?」

ダイヤ(ア・ク・ア!で・す・わ!)

ダイヤ(…ってまずいですわ!3人がこっちに来ますわ!)

ダイヤ(バレないように帰りましょう…)ソソクサ

梨子「ん…?」

梨子(あれ?いま生徒会長の姿が見えたような…)

12: 2016/10/30(日) 04:27:34.05 ID:MKeX0dmv.net
後日、浦の星女学院の放課後…

曜「よーし!今日も練習がんばろー!」

梨子「新しい曲作りも進めていかないとね」

ダイヤ「…」スタスタ

千歌「あ、ダイヤさんこんにちわ!」

ダイヤ「あら高海さん。…スクールアイドル活動、頑張ってるみたいですわね」

千歌「はい!グループ名も決めました!」

曜「私たちは…スリーマーメイドですっ!」

ダイヤ「へ、へぇ…」ヒクッ

梨子(生徒会長…顔が引きつってるわ…。や、やっぱり微妙なんだ…)

13: 2016/10/30(日) 04:28:04.04 ID:MKeX0dmv.net
ダイヤ「な、なかなか…その…個性的で良い名前ですわね…」ヒクヒクッ

千歌「そう思います?こちらの梨子ちゃんが名付け親なんですよ!」ジャーン

梨子「ち、千歌ちゃん!そんなにアピールしなくていいから!」カァアアア

ダイヤ(まずいですわね…)

ダイヤ(この子たちには何とかAqoursの名前を継いで欲しいのですが…)

ダイヤ(私が書いた字を覚えてないようですし…多少、強引にでも思い出させた方がいいですわね…)

15: 2016/10/30(日) 04:28:56.16 ID:MKeX0dmv.net
ダイヤ「あ、あー…そういえばさっき、喉にご飯を詰まらせてしまいまして…」ケホケホ

ダイヤ「それからしゃっくりが止まらなくなりましたわ…ヒック」

曜「えっ、大丈夫ですか?」

ダイヤ「ええ…ヒック!大丈夫ですわ。ヒック!ヒックァ…!」 ヒック

ダイヤ「…ヒックァ!アックァ!」ヒック

ダイヤ「アックアッ!」

千歌「ん?」

17: 2016/10/30(日) 04:29:45.26 ID:MKeX0dmv.net
ダイヤ「困りましたわ~!アックア!アックア!」ヒック

曜「なんていうか…ダイヤさんのしゃっくりって個性的ですね…」

ダイヤ「よ、よく言われますの!アックア!」ヒック

千歌「…」

千歌「わっっっ!!」

ダイヤ「アッーーーー!?」ビクッ

18: 2016/10/30(日) 04:30:43.75 ID:MKeX0dmv.net
ダイヤ「いいいいきなり何ですの!?ビックリするではありませんか!」ドキドキ

千歌「いやー、しゃっくりを止めるには驚かせるのが一番かと思って…」

曜「あっ、止まったんじゃないですか?」

ダイヤ「そ、そうですわね…。ありがとうございます…」

ダイヤ(くっ…!失敗しましたわ…)

19: 2016/10/30(日) 04:31:13.27 ID:MKeX0dmv.net
翌朝…

千歌「わー!遅刻遅刻ー!」バタバタ

ダイヤ「高海さん!廊下を走ってはいけません!」

千歌「わあっ!ダイヤさんゴメンなさい!」

ダイヤ「まったく…遅刻ギリギリですわよ。そんなんでスクールアイドルをやっていけるのですか?」

千歌「うぅ…返す言葉もございません…」シュン

20: 2016/10/30(日) 04:31:44.29 ID:MKeX0dmv.net
ダイヤ「まあ、いいでしょう。わたくしも朝は少し苦手ですからね」

ダイヤ「ふわ~ぁ…。今日は早く起きたのであくびが出ますわぁ…」フワァ

ダイヤ「ふわ~ぁ…ふわ~くぁ…あ~くぁ…」

ダイヤ「あ~くあ~…」チラッ

千歌「…!」ハッ

千歌「あのっ!ダイヤさん!」

ダイヤ(! 気付きましたか!?)

21: 2016/10/30(日) 04:32:14.32 ID:MKeX0dmv.net
千歌「前歯に青のり付いてますよ?」

ダイヤ「…」

ダイヤ「~~~っ!?///」カァアアア

千歌「ぷっ…あくびを連発したり青のり付けたり…」ププッ

千歌「ダイヤさんって可愛いところあるんですね!」

ダイヤ「お、お、お…///」プルプル

ダイヤ「おだまらっしゃーーーーーーい!///」

22: 2016/10/30(日) 04:32:53.41 ID:MKeX0dmv.net
昼休み、生徒会室…

ダイヤ(どうすればいいんですの…彼女たちにAqoursの名前を知らせるには…)

ダイヤ(もう2年前のことなのに…わたくしはまだAqoursに…スクールアイドルに未練があるのでしょうか…)

コンコン

ダイヤ「…はい、どうぞ」

果南「…久しぶり、ダイヤ」ガチャ

ダイヤ「果南さん?休学中ではなかったのですか?」

23: 2016/10/30(日) 04:33:30.61 ID:MKeX0dmv.net
果南「朝、先生に復学届を出しに来たんだよ。そしたらダイヤの大声が聞こえてきたからさ」

果南「何かあったのかと思って。休み時間に様子を見に来たってわけ」

ダイヤ「そうでしたか…何でも無いですわ。気にかけてくれてありがとうございます…」

ダイヤ(果南さん…復学するんですのね)

果南「…千歌から聞いたよ。スクールアイドルやってるって。スリーマーメイドだっけ?」

果南「…やらせていいの?きっと辛い思いをさせるだけだよ」

ダイヤ「…あの子は言っても聞きませんわよ。果南さんの方がよく分かってるのではないですか?」

果南「あはは、そうだね」

24: 2016/10/30(日) 04:34:06.39 ID:MKeX0dmv.net
ダイヤ「…」

ダイヤ「果南さん…。もし…もしもの話ですわよ?」

果南「ん?」

ダイヤ「果南さんが学校に戻ってきたら…その時は…」

ダイヤ「もう一度…スクールアイドルをやる気はありませんか…?」

25: 2016/10/30(日) 04:34:53.90 ID:MKeX0dmv.net
果南「…なに言ってるの。やるわけ無いよ。もう決めたことでしょ?」

果南「…鞠莉のためにもさ」

ダイヤ「そ、そう…ですわよね…。ちょっと聞いてみただけですわ…」

果南「…」

果南「…そろそろ帰るね。学校に戻る時は連絡するから」

ダイヤ「ええ、分かりましたわ…」

バタン

果南(ダイヤ…)

26: 2016/10/30(日) 04:35:22.35 ID:MKeX0dmv.net
鞠莉「あーーー!果南が来てる!学校に戻ってきたのね!」

果南「うわっ、ビックリした!声が大きいよ鞠莉!」

果南「…まだ戻ってきたわけじゃないよ。もう少し先の話」

鞠莉「でも復学するんでしょ?そしたらもう一度、スクールアイドルを…」

果南「やらないよ」

鞠莉「ちょっと!アンサーが早すぎるよっ!」

27: 2016/10/30(日) 04:35:47.89 ID:MKeX0dmv.net
果南「…どうして戻ってきたの?」

鞠莉「…え?」

果南「私は…戻ってきてほしくなかった…!」ダッ

鞠莉「あっ…果南!」

ダイヤ「…」チラッ

ダイヤ「鞠莉さん…果南さん…」

ダイヤ(わたくしは…どうすればいいんですの…)

28: 2016/10/30(日) 04:36:44.99 ID:MKeX0dmv.net
数日後、屋上…

梨子「はい1、2、3、4」パンパン

ダイヤ(あれからしばらくして…スリーマーメイドにルビィと国木田さんが加入した)ソローリ

ダイヤ(あと自分のことを堕天使と名乗る珍妙な子も入ったようですわね)

ダイヤ(…って私は何でコソコソと練習を監視してますの!?これじゃ気になってるみたいですわ!)

ダイヤ(スクールアイドルもスリーマーメイドもわたくしには関係ないですわ!」

ダイヤ(バレないうちに戻りましょうか…)コソコソ

ルビィ「あれっ?お姉ちゃん!」

ダイヤ「ピギィ!?」ビクッ

29: 2016/10/30(日) 04:37:13.67 ID:MKeX0dmv.net
千歌「ダイヤさん!練習を見に来てくれたんですか?」

ダイヤ「か、勘違いしないように!わたくしはルビィが怪我をしてないか気になっただけですわ!」アセアセ

善子「クク…大丈夫よ生徒会長…。ヨハネが放つ黒きオーラで私たちは守護されていますから」キメッ

ダイヤ「あなたルビィに近付かないでくれます?非常に悪影響ですわ」

善子「ひ…ひっどーい!何てことを言うのよ金剛石会長!」

31: 2016/10/30(日) 04:38:02.74 ID:MKeX0dmv.net
ダイヤ「これで6人ですか…はっ!ということはスリーマーメイドという名前は使えませんわね!?」

曜「そうなんです!実はグループ名を変えたんですよ!」

ダイヤ「ど…どんな名前ですの?」ワクワク

千歌「私たちは…」

ダイヤ(Aqours…!Aqours、Aqours、アクアアクアアクア!)

6人「「「ヘキサゴンマーメイドです!」」」

ダイヤ(だっっっっっさ!!)

32: 2016/10/30(日) 04:39:05.47 ID:MKeX0dmv.net
花丸「あえてシックスにしないところがオシャレずら!未来的ずら~!」

梨子「私は止めたんです…まだシックスの方がマシだって…」

千歌「えー?いい名前だと思うんだけどなあ…」

善子「私は《失われた楽園に集いし断罪された堕天使》にしようって言ったんだけど却下されたわ…」

ダイヤ「へ、ヘキサゴン…マーメイド…ね…」ヒクヒクッ

ダイヤ「も、もう何も言いませんわ…どうぞ…ご自由に…」フラァ~

千歌「ダイヤさんどうしたのかな?フラフラしてたけど」

花丸「悪いものでも食べたずら?」

梨子(名前に呆れてるんだと思うけど…)

33: 2016/10/30(日) 04:39:41.11 ID:MKeX0dmv.net
校門前…

曜「みんなお疲れー!」

ルビィ「やっぱり練習ハードですね。楽しいけど疲れたよぉ~…」ヘトヘト

善子「まだまだねルビィ!堕天使はこの程度、楽勝だわ!」ガクガクガク

花丸「膝がすっごい震えてるずらよ」

梨子「ふふ、明日は休みだからゆっくり休んでね」

千歌「あ、しまったー!部室にノート忘れてきちゃった!」

千歌「宿題のプリントが挟まってるのにぃ…」

曜「ここで待ってるから取ってきなよ」

千歌「うん、ごめんね!すぐに戻るからー!」

34: 2016/10/30(日) 04:40:25.87 ID:MKeX0dmv.net
体育館…

千歌「…ん?体育館に誰かいる…」

ダイヤ「~♪」

千歌(ダイヤさんが…ステージで踊ってる…!)

千歌(すごい…キレイ…)

ダイヤ「…ふぅ、暗くなってきたしそろそろ帰りましょうか」

千歌「ダイヤさんすごいです!私、感動しました!」パチパチパチパチ

ダイヤ「た、高海さん!?」ビクッ

35: 2016/10/30(日) 04:42:16.51 ID:MKeX0dmv.net
ダイヤ「まだ学校にいたんですか?暗くなる前に帰りなさい」

千歌「あのっ…ダイヤさん!」

ダイヤ「…なんですの?」

千歌「…ダイヤさんがスクールアイドルを嫌いなのは分かってます」

千歌「でも私たち…学校が続いて欲しいって思いながらやってるんです!」

千歌「最近は歌もダンスも上達してきたし…μ'sみたいに学校存続できるのもすぐかもしれません!」

ダイヤ「…」ピクッ

ダイヤ「…甘いですわね」

千歌「え…」

36: 2016/10/30(日) 04:42:44.63 ID:MKeX0dmv.net
ダイヤ「…7236。今のスクールアイドルの数ですわ。その数は第一回ラブライブの10倍以上…」

千歌「そ、そんなに多いんですか?」

ダイヤ「それに…A-RISEとμ'sの人気によりスクールアイドルのレベルは一気に上がりました」

ダイヤ「…分かります?たかだか数ヶ月練習したくらいで勝てるほどラブライブはぬるくありませんわ!」

ダイヤ「気持ちだけで勝てるほど…今のスクールアイドルは甘くない!」

ダイヤ「…わたくしは…それをよく分かっていますわ…!」グッ…

千歌「…」

37: 2016/10/30(日) 04:43:13.86 ID:MKeX0dmv.net
千歌「…ダイヤさん」

千歌「どうして…泣いてるんですか?」

ダイヤ「…え?」ツー…

ダイヤ「こ、これはその…踊っていたから汗が目に入ったんですわ!」ゴシゴシ

千歌「ダイヤさん…もしかして…」

千歌「スクールアイドル…やってた時があるんじゃないですか…?」

38: 2016/10/30(日) 04:43:47.92 ID:MKeX0dmv.net
ダイヤ「な、なぜそんな事を…」ドキッ

千歌「今の“分かっている”って言葉…それにμ'sやスクールアイドルに詳しいじゃないですか!」

ダイヤ「そ、それは、その…」

千歌「…やってたんですよね?」

ダイヤ「…」

ダイヤ「…あなたの言う通りですわ」

ダイヤ「2年前…すでに浦の星には統廃合の話が出ていました」

39: 2016/10/30(日) 04:44:55.18 ID:MKeX0dmv.net
ダイヤ「わたくしは…果南さんと鞠莉さんの3人でスクールアイドルを結成しました。学校を救うために」

千歌「そう…だったんですか。どうして辞めちゃったんですか?」

ダイヤ「…」

ダイヤ「あなたになら…話してもいいかもしれませんわ…」

ダイヤ「…東京で開催されたライブ当日、わたくしたちは歌えずライブは失敗に終わりました」

ダイヤ「他のグループの圧倒的なパフォーマンスと巨大な会場に圧倒され…声が出なかった」

ダイヤ「それが果南さんはショックだったのです。だからスクールアイドルを続けられなくなったのですわ」

千歌「そんな!果南ちゃんはそんなことで諦めるような人じゃ…!」

ダイヤ「…と鞠莉さんはそう思っています」

千歌「…え?」

ダイヤ「でも果南さんは歌えなかったんじゃない。歌わなかったんです」

千歌「…どういうことですか?」

40: 2016/10/30(日) 04:46:03.63 ID:MKeX0dmv.net
ダイヤ「厳しい練習の影響で…鞠莉さんがライブ直前に足を痛めたんです」

ダイヤ「それで果南さんは自分が歌えなくなったように見せて、鞠莉さんの身体をかばいました」

ダイヤ「あのまま続けていれば怪我や事故に繋がるかもしれない…。そう判断したのでしょう」

千歌「でも!それでスクールアイドルを辞めなくても…!」

ダイヤ「それだけじゃありません。鞠莉さんの留学のためですわ」

ダイヤ「スクールアイドルをしている最中、鞠莉さんは留学や転校の話を全て断わっていました」

ダイヤ「果南さんはずっと思っていたのですわ。このままでは自分たちのせいで…」

ダイヤ「鞠莉さんが、未来の色んな可能性を奪われてしまうのではないか…と」

ダイヤ「これは…ずっと鞠莉さんを見てきた果南さんの決意なんです」

千歌「…」

41: 2016/10/30(日) 04:47:13.25 ID:MKeX0dmv.net
千歌「…本当のことを言わなくていいんですか?」

ダイヤ「えっ…?」

千歌「果南ちゃんが鞠莉さんのことを想ってるように…鞠莉さんだって果南ちゃんのことを考えてるはずです!」

千歌「それなのに…!本音を隠して気持ちを伝えないなんて…!」

千歌「そんなの…本当に相手のことを想ってるなんて言えない!」

ダイヤ「高海さん…」

42: 2016/10/30(日) 04:47:45.35 ID:MKeX0dmv.net
千歌「それにダイヤさんはどうなんですか!本当はもう一度…スクールアイドルやりたいんじゃないですか!?」

千歌「誰かのためとかじゃなくて…もっと…もっと自分の気持ちに素直になってください!」

千歌「ダイヤさん!私たちと一緒に…スクールアイドルやりましょう!」

ダイヤ「わ、わたくしは…!」

ダイヤ(わたくしの…気持ちは…?)

千歌「そういえば…ダイヤさんたちのグループ名は何だったんですか?」

ダイヤ「グループ名…」

43: 2016/10/30(日) 04:48:36.25 ID:MKeX0dmv.net
――
―――
――――


果南『私…スクールアイドル辞めようと思う』

鞠莉『…え?な、なに言ってるの果南…?』

果南『…留学の話、出てるんでしょ?行くべきだよ。ダイヤも同じ気持ち』

ダイヤ『…』

鞠莉『そんな!私は果南とダイヤと…ずっとスクールアイドルを続けるつもりで…!』

果南『最初から無理だったんだよ…。もう終わりにしよう…スクールアイドルも…』

果南『“Aqours”も…』


――――
―――
――

44: 2016/10/30(日) 04:49:10.43 ID:MKeX0dmv.net
ダイヤ「グループ名は…ア…」

ダイヤ「…」

ダイヤ「…わたくし達の名前なんて何でもいいですわ。あなた達には立派な名前があるんですから」

千歌「え…?」

ダイヤ「誘ってくれてありがとうございます。でもわたくしはスクールアイドルを再開することは無いですわ」

ダイヤ「…がんばってくださいね、ヘキサゴンマーメイド」スッ

千歌「あっ…待って!」

ダイヤ「…話を聞いてくれてありがとう。少し胸のつかえが取れました」

ダイヤ「高海さん、あなたは不思議な人ですわね。リーダーに向いてますわよ」ニコッ

千歌「ダイヤさん…」

45: 2016/10/30(日) 04:49:56.62 ID:MKeX0dmv.net
曜「あっ、千歌ちゃん!ここにいたんだね」

梨子「ノートあった?遅くなるから花丸ちゃんたちは先に帰したわよ?」

千歌「あ、そっか…。部室にノート取りに来たんだった…」

曜(…なんだか千歌ちゃん元気ないような気がしない?)ヒソヒソ

梨子(ええ…どうしたのかしら)ヒソヒソ

48: 2016/10/30(日) 05:31:23.52 ID:xDdOOPxS.net
部室…

千歌「えーと、どこに置いたっけ…」ガサゴソ

千歌「あ、ノートあった!遅くなってごめんね、帰ろっか!」

梨子「そうね、だいぶ暗くなってきたし」

曜「…あれ?そこのホワイトボードに何か書いてない?」

49: 2016/10/30(日) 07:30:42.05 ID:xDdOOPxS.net
千歌「本当だ。えっと…消えかかってるけど…なになに…?」


“Aqours”


千歌「…Aqours?」

50: 2016/10/30(日) 07:32:09.85 ID:xDdOOPxS.net
千歌「ねぇ、このAqoursって…どこかで見たことない?」

曜「そういえば…確か砂浜にも書いてあったよね?」

梨子「そうね。すぐ消えたから気にとめなかったけど…もしかして“アクア”って読むのかしら?」

曜「水…ってこと?でも海では誰も書いた記憶ないんだよね?」

梨子「そうだわ…あの日、海でダイヤさんを見たような気がしたの」

曜「本当?もしかしてダイヤさんが書いたのかな…?」

千歌「…」

梨子「? どうしたの千歌ちゃん?」

51: 2016/10/30(日) 07:37:44.91 ID:xDdOOPxS.net
千歌「アクア…Aqours…」

千歌「…何だろう。なんでだか分からないけど…」

千歌「このAqoursって名前…私たちにとって…とっても大事な名前の気がするんだ…」

曜「そう…言われると…。最初見た時はそうでもなかったけど、一番しっくりくるような…」

梨子「不思議ね…まるで昔から私たちのためにあったような名前…」

千歌(もしかして…これがダイヤさんたちの…?)

千歌「…」

千歌「私…Aqoursがいい!」

千歌「私は…“Aqours”としてスクールアイドルがやりたい!」

52: 2016/10/30(日) 07:38:40.70 ID:xDdOOPxS.net
千歌「ごめんね梨子ちゃん。スリーマーメイドも良かったけど…」

梨子「…ううん、私もAqoursがいいと思う。海の近くに住む私たちにぴったりだと思うし」

曜「それになんだか…すごく可能性を秘めてるって感じの名前だよ!」

千歌「曜ちゃん…梨子ちゃん…!」

千歌「うん…!私たちは…」



3人「「「Aqoursだ!」」」

53: 2016/10/30(日) 07:39:50.60 ID:xDdOOPxS.net
翌日夕方、校門前…

ダイヤ(生徒会の仕事で遅くなってしまいましたわ。早く帰らないと)

千歌「黒澤ダイヤさん!」

ダイヤ「…え?」クルッ

6人「「「スクールアイドルやりませんか!」」」

ダイヤ「は、はぁ…?み、みなさんどうしたんですか?」

ルビィ「親愛なるお姉ちゃん、一緒にやろ!スクールアイドル…」

ルビィ「“Aqours”を!」

ダイヤ「ア、アク…ア…?」

54: 2016/10/30(日) 07:40:33.02 ID:xDdOOPxS.net
千歌「そうです!Aqoursに入ってください!」

ダイヤ「な、なにを言ってますの!?あなたたちはヘキサゴンマーメイドでしょう!」

ダイヤ「グループ名をコロコロ変えるなんて!真面目にやる気はあるんですか!?」

千歌「ごめんなさい…。だからこれが本当に本当に最後です!」

千歌「部室でAqoursの名前を見て思ったんです。私たちにピッタリな名前なんじゃないかって…」

千歌「それに…ダイヤさんたちのスクールアイドルの証を消したくない…もう一度輝かせたい!」

千歌「そのためには…ダイヤさんの力が必要なんです!」

ダイヤ「千歌…さん…」

55: 2016/10/30(日) 07:41:03.34 ID:xDdOOPxS.net
ルビィ「ルビィね、ずっとお姉ちゃんのこと見てた…」

ルビィ「失敗しても…誰かのことを考えていても…やっぱりお姉ちゃんはスクールアイドルが大好きなんだって」

ルビィ「だからもう一度、スクールアイドルやってほしいの!」

ルビィ「ルビィと…みんなと…Aqoursとして!」

ダイヤ「ルビィ…!」

56: 2016/10/30(日) 07:42:32.33 ID:xDdOOPxS.net
――
―――
――――


ルビィ『ルビィは花陽ちゃんかなー』

ダイヤ『わたくしは断然エリーチカ!生徒会長でスクールアイドル…クールですわ~』

ルビィ『…いつかルビィもお姉ちゃんとスクールアイドルやりたいな』

ダイヤ『できますわよ!わたくしたちがスクールアイドルを好きな限り…』


――――
―――
――


ダイヤ「ごめんなさい…!」ジワッ…

ダイヤ「ごめんなさいルビィ…!今まであなたにまで辛く当たってしまって…」ギュッ

ルビィ「ううん…大丈夫だよ、お姉ちゃん」ギュッ

ダイヤ「ありがとう…ルビィ…」ポロポロ

57: 2016/10/30(日) 07:43:24.34 ID:xDdOOPxS.net
曜「これでAqoursは7人だね!」

ダイヤ「いえ、わたくしはまだメンバーではありませんわ」

6人「えーーーーー!?」

ダイヤ「だ、大丈夫ですわ!ただ入る前に…わたくしの大切な友達と向き合わなければいけませんから」

ダイヤ「それが出来たら…その時は、ぜひAqoursに迎えてください」ニコッ

千歌「ダイヤさん…!はいっ!わかりました!」

千歌(待ってますから…!)

58: 2016/10/30(日) 07:44:59.56 ID:xDdOOPxS.net
同日、海岸…


ザァアアア…


鞠莉「見つけたよ果南」スッ

果南「…なんで海にいるって分かったの?」

鞠莉「私は果南のストーカーだから。…ってのはジョーダンだけど」

鞠莉「果南って何か悩み事があると必ず海に来るからね」

果南「…なにそれ。私が悩んでるって言いたいの?」

鞠莉「…違うかしら?」

果南「…」

ダイヤ「果南さん!鞠莉さん!」

59: 2016/10/30(日) 07:45:57.39 ID:xDdOOPxS.net
果南・鞠莉「ダイヤ!?」

ダイヤ「やっと…見つけましたわ」ハァ…ハァ…

ダイヤ「鞠莉さん…お話が…」ハァ…ハァ…

鞠莉「だ、大丈夫ダイヤ?汗ビッショリだよ!」

ダイヤ「…果南さんが歌えなかった日のことで、言わなければいけないことがあります」

鞠莉「え…?」

果南「ちょっと待ってダイヤ!もしかして鞠莉に本当のことを…!?」

60: 2016/10/30(日) 07:46:32.52 ID:xDdOOPxS.net
ダイヤ「ええ、本当の友達なら本音でぶつかり合わなければいけませんわ」

ダイヤ「それを…千歌さんが教えてくれましたから」

果南「千歌が…?」

ダイヤ「そしてもう一度…もう一度、わたくしたちで…」

ダイヤ「…」グッ…

ダイヤ「スクールアイドルを―――」


ザァアアア…

61: 2016/10/30(日) 07:47:06.11 ID:xDdOOPxS.net
数日後、未熟DREAMERのライブ後…

ダイヤ(あれから数日…わたくしたち3年生はAqoursに加入しました)

ダイヤ(あの日…鞠莉さんはすごく怒っていましたが、最後は3人で泣きじゃくっていましたわ…)

ダイヤ(ようやく…Aqoursを解散した時から止まっていた、わたくしたちの時間が動き出しました)

梨子「みんな、お疲れさま!」

ルビィ「Aqoursのライブ、大盛況でしたね!」

62: 2016/10/30(日) 07:48:05.56 ID:xDdOOPxS.net
果南「ふふ、Aqours…か」

曜「ん?どうしたの?」

果南「私たちのグループもAqoursって名前だったんだよ」

千歌「やっぱり…そうだったんだ!」

果南「…千歌たちも、私も鞠莉も、多分まんまと乗せられたんだよ」

鞠莉「誰かさんに…ね♪」

ダイヤ「うっ…///」カァアアア

善子「あはは!あのダイヤさんが照れてるー!」

花丸「可愛いずら~!」

千歌(ダイヤさん…嬉しそう…!)クスッ

64: 2016/10/30(日) 07:52:26.52 ID:xDdOOPxS.net
ダイヤ「ま、まだまだこれからですわ!みなさん気を抜かないように!」

ダイヤ「1人でも欠けてはいけませんわよ!わたくしたちは9人で…」


――
―――
――――


鞠莉『ねえねえ、名前はどうしよっか?』

果南『グループ名は大事だよね!ダイヤ、なにか案ある?』

ダイヤ『ふふ♪実はわたくし、ずっと考えていた名前がありますの!』

果南・鞠莉『え?なになにー?』

ダイヤ『それは…』


――――
―――
――


ダイヤ「“Aqours”…ですわ!」




おわり

71: 2016/10/30(日) 09:34:15.61 ID:jWem6rAC.net
|c||^.- ^|| ハラショー

引用: 千歌「結成!スリーマーメイド!」