533: 2012/06/09(土) 21:25:13 ID:tbV58csk

前回:ほむら「世界名作劇場」【前編】

~マミとキリギリス~

季節は実りの秋、あるところに働き蟻のマミがいました。

毎日、せっせと食べ物を巣穴に運んでいます。

ある日、マミは角砂糖を運ぶ帰りに恭介と言うキリギリスに会いました。
劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編]叛逆の物語
534: 2012/06/09(土) 21:31:11 ID:tbV58csk
マミ「私が力あるからって…なんで巨大な角砂糖を一人で…」ズルズル

恭介「働き蟻は大変だね」~♪

マミ「綺麗な音色だけど…貴方は食べ物を蓄えなくていいの?」

恭介「蓄えるもなにも、見てごらんよ…食べ物は至るところにあるじゃないか?」

マミ「まぁ、貴方が良いなら良いのよ…」

マミは少し手を休め、音色を聞き、キリギリスと少し話してから別れました。

535: 2012/06/09(土) 21:38:34 ID:tbV58csk
そうして、マミは懸命に食べ物を運び続け、恭介は夢中で音色を奏で続けました。

季節は冬。

たくさんの食べ物を蓄えたマミは巣穴で悠々暮らしていました。

外にも出れないので、TVを見ながらゴロゴロしています。

マミ「そういえば、あのキリギリスはどうしてるかしら…」

536: 2012/06/09(土) 21:47:30 ID:LlBVpF1w
トントン

その時、巣穴の戸を叩く音が聞こえました。

こんな寒い日に誰だろう?マミは戸を開けました。

中沢「遊び呆けてたら、冬になってた…」ガクガク

さやか「同じく!」ブルブル

537: 2012/06/09(土) 21:52:24 ID:X.RURqGg
マミ「本当に誰よ!」

毎年来てる冬対策を怠ったのが悪い!と、マミは蚯蚓と蛞蝓を追い返しました。

さやか「びぇー!そんな殺生なー!」

中沢「恨むぞ…春に戸を開けたら僕の氏体が転がってるからな!どんな噂が立っても知らないぞ!」

マミは少しの食べ物を投げつけて、戸を閉め施錠しました。

538: 2012/06/09(土) 22:00:37 ID:2vzaYO7U
マミ「まったく、何だってのよ…」プンプン

マミ「あら?」

戻ってきたマミは、TVを見て驚きました。

そこにはあのキリギリスが映っていたのです。

539: 2012/06/09(土) 22:07:49 ID:j0NaAqg6
彼の音色に心を奪われた巨大スポンサー、志筑グループが全面バックアップした結果でした。

マミ「数奇なものねぇ」モグモグ

後日、キリギリスからコンサートの招待チケットが届き、意外と律儀なキリギリスだとマミは感心しましたとさ…

~めでたしめでたし~

540: 2012/06/09(土) 22:08:39 ID:99O1QFI6
ほむら「リアルそのままね」

さやか「なんだとー!」

ほむら「ある程度、努力しないとこうなるわよ」ファサッ

さやか「うっ…」

ほむら「とりあえず、追試も落としたら次の試験までマミのケーキは無しよ」

マミ「そうねぇ、その期間は佐倉さんに食べて貰うから」

さやか「そんなぁ…」

杏子「落、と、せ!落、と、せ!」

さやか「あんた…」

541: 2012/06/09(土) 22:38:38 ID:D.B9vLQw
~ホムーラさん~

ある城下町に、自分勝手で無思慮なさやかがおりました。

さやかはある日、両親に言いました。

さやか「私、町で噂になってるホムーラさんの所に行ってくるね!なんか珍しい物がたくさん見れるって聞いたんだよ!」

さやかの言葉に、両親は猛反対です。

542: 2012/06/09(土) 22:44:35 ID:vR.f30JA
それも、そのはずです。

ホムーラさんは有名な大悪党で、日頃からとんでもない悪事を繰り返している、と噂されていました。

二度と戻って来れなくなると止める両親でしたが、 さやかはまるで聞きません。

さやか「大丈夫、大丈夫…ちらっと見てくるだけだから…」

さやかはそう言って、ホムーラさんの所へ出かけて行ったのです。

543: 2012/06/09(土) 22:59:15 ID:5gDxAD1Q
さやかがホムーラさんの家に着いた時、ホムーラさんが聞きました。

ホムーラ「あら?貴女はどうしてそんなに震えてるの?」

さやか「ひっ…だって、さっき…この家の納屋に、蠢く影を見たから…」

ホムーラ「あぁ、それはたまたま出会した炭焼きの中沢ね…自分で炭を焼くのは面倒だから、黒く染め上げて奴隷にしたの」

544: 2012/06/09(土) 23:01:19 ID:ygA0eWoo
さやか「他にも、黄金に輝く人も見たんだけど…」ゾク

ホムーラ「それは、狩人のマミね。狐狩りに来ていたので、狐色に染め上げて奴隷にしたの」

さやか「あと一人…血みたいに赤い人が歩いてたけど…まさか…」ブルブル

ホムーラ「それは、獣を綯わす杏子という者よ…獣の血の匂いをさせてたから、赤く染め上げたのよ…質問は終わり?」

最後に怯えながらさやかは言いました。

545: 2012/06/09(土) 23:06:36 ID:jgLWp5FE
さやか「実は…この家の窓からホムーラさんが見えたんだけど…」

ホムーラ「…そう」ピク

さやか「まどか、まどかと言いながら、リボン片手にブリッJ…

ホムーラ「ッパァアアア!!!」

謎の奇声と共にホムーラさんは、さやかを薪に変えてしまいました。

546: 2012/06/09(土) 23:10:19 ID:jgLWp5FE
ホムーラさんはさやかを掴み、乱暴に竈の火にくべました。

そして、小さくつぶやきました。

ホムーラ「湿気た薪…」

~めでたしめでたし~

547: 2012/06/09(土) 23:13:04 ID:PlrE1mNw
マミ「おしまい」

ほむら「いいわね…あなた達が奴隷なんて」

杏子「こえぇよ…」

さやか「私は青に染め上げられると思ったのに…」

まどか「なんか青に染め上げるって、かっこいいね」

さやか「ふふーん」

ほむら「使い道が無いから薪にされたんでしょ?」

さやか「あんだってー!」

マミ「蒼に染め上げる…と」

551: 2012/06/10(日) 21:15:37 ID:xecpTrwI
~ホム頭巾~

ある小さな村に、まどかと言う女の子が住んでいました。

まどかはいつも頭にほむらがくっついていたので、皆からホム頭巾と呼ばれていました。

まどか「ほむらちゃん、ずっとしがみついてて疲れない?」

ほむら「心配は要らないわ!」クンクン

552: 2012/06/10(日) 21:24:36 ID:ETTIhJgI
まどか「私、最近肩こりが酷いんだよね…」

ほむら「!…言ってくれればマッサージするのに!」モミモミ

まどか「ふぁ…気持ちいい…伝わってないけど、気持ちいい…」

ある日まどかは、お母さんにお使いを頼まれました。

森外れのマミの家にワインとパンを届けるのです。

554: 2012/06/10(日) 21:38:02 ID:2GRw.dfo
まどか「ふひぃ…重たい…」

ほむら「私が持とうか?」

まどか「うん、それ意味無いよね…」

ほむら「?」

まどかは疲れてしまい、森の泉でひと休みする事にしました。

555: 2012/06/10(日) 21:41:00 ID:VPy7h6KM
まどか「そうだ、マミさんのおみやげに綺麗な花を摘んでいこう!ほむらちゃん、頼める?」

ほむら「御安いご用よ!はい!」カチッカチッ

まどか「あれ?」

まどかの籠の中にはいつの間にか、たくさんの綺麗な花が並べられておりました。

556: 2012/06/10(日) 21:49:39 ID:h7AaXVYc
まどか「そうなんだよね…ほむらちゃんは、物臭な訳じゃないからややこしいよね…」

ほむら「?」

杏子「…何だあれ?」

その様子を物影から見ていたのは、狼の杏子でした。

557: 2012/06/10(日) 21:50:31 ID:TWdFbrRQ
人の匂いに釣られて来てみたら、人が人に覆い被さった様な、謎の生物に出会ったのです。

仮に人間同士だとしても、あの状況を良しとしてるなら、人としてお終いです。

杏子「あれは手を出さない方が良いかな…」スタコラ

杏子は近くにマミの住む家がある事を思いだし、そっちを食べることにしました。

558: 2012/06/10(日) 21:57:05 ID:qWN.jfpY
一方、マミはまどかの到着が遅いので部屋をウロウロしておりました。

マミ「大丈夫かしら…森外れって何かと不便なのよね…ミステリアスなキャラを優先し過ぎたわ…」

トントン

戸を叩く音がして、マミは安心しました。

559: 2012/06/10(日) 22:00:05 ID:DaL8dxYY
マミ「はーい、よk…」

しかし戸を開ける直前、不安がよぎったのです。

もし違う人だったら?

昔一度同じ失敗をして、その辺をほっつき歩いてた猟師に素の自分を見られてしまったのです。

あの時の失態は繰り返したくありません。

560: 2012/06/10(日) 22:07:06 ID:dSqaR62A
マミ「フフフ…この魔力の聖域に足を踏み入れようとする者よ、名乗りなさい」

まどかなら、おまけのほむらが突っ込むはずです。

しかし返事はありません。

マミ「違う人だったみたいね…危ない危ない」フゥ

561: 2012/06/10(日) 22:11:28 ID:dSqaR62A
杏子「こいつも駄目だ…昔はこんな森じゃなかったのに…」スタコラ

仮に本当に不思議な力があっても、魔力なのに聖域とか言い出したら、人としてお終いです。

食べると馬鹿になるかもしれません。

杏子は大人しく兎辺りを狙うことにしました。

562: 2012/06/10(日) 22:14:45 ID:dSqaR62A
杏子が居なくなると、入れ違いでまどかがやって来ました。

まどか「はぁ…ふぅ…やっと着いたよ」

ほむら「思ったより、掛かってしまったわね」

まどか「…」

563: 2012/06/10(日) 22:21:46 ID:bcg4JQ6.
まどか「マミさーん!パン持ってきたよー!」

ほむら「さっさと開けなさい、まどかは疲労困憊よ」

まどか「…」

マミはまどかの声を聞き、戸を開けました。

564: 2012/06/10(日) 22:28:41 ID:hnDbrN9g
マミ「いらっしゃい。遅かったわね」

まどか「てぃひひ、ごめんなさい」

マミ「鹿目さん達、さっきノックした?」

ほむら「してないわよ?」

マミ「やっぱり、別の人だったのね…さすが私」ホッ

まどか「?」

まどかが一息ついていた頃、杏子も兎で腹を満たしておりました。

565: 2012/06/10(日) 22:35:57 ID:4KlShLqI
杏子「始めから、こっちにしときゃ良かったな!」ケプッ

腹がふくれ、ゴロゴロしていると、草をわけ何かが近づいてきます。

杏子の目の前に現れたのは猟師のさやかでした。

さやか「なんだ…狼か…」

さやかは毛皮などは剥がず、食糧専門の山師でした。

566: 2012/06/10(日) 22:41:30 ID:Y0/mMsD6
杏子「近づくな」グルル

さやか「なにもしないよ?…安心なさいな」

杏子「この森の人間は信用出来ねぇ」

さやか「ほら、怖くない」

杏子「怖がってる訳じゃ無いっての、引いてんだよ」グルル

さやか「ね、怖くない」

杏子「聞けよ」ガリッ

さやか「ぎゃー!ラ、ラ、ラステルさーん!」スタコラ

さやかは泣きながら逃げ出しました。

567: 2012/06/10(日) 22:49:59 ID:UKjB5RmI
若干猟師にしては致命的な部分もありましたが、反応は意外とまともだったので、杏子はこっそり様子を見る事にしました。

しかし、さやかはよりにもよって、魔力の聖域に逃げ込んだのです。

さやか「開けてー!ゴマー!開けるゴマ!開くのだー!」ドンドン

まどか「何かな?」カチャ

568: 2012/06/10(日) 22:57:13 ID:uS3Y6d0s
さやか「うぶぉ!なにそれ?頭に…なにそれ?」

マミ「ちょっと!鹿目さん勝手に…」

まどか「わ…怪我してる、大丈夫ですか?」

さやか「痛いよ?ヒリヒリする…でもなんで私の疑問はスルーされたのかな?」

ほむら「…」

マミ「あれ?貴女この前の…」

569: 2012/06/10(日) 23:03:59 ID:hnDbrN9g
こうして、さやかはマミの家で傷を直してもらい、なんだかんだ話が盛り上がり四人仲良く夕食を食べました。

杏子「打ち解けやがった…マジかあいつ…」

杏子はこの森にろくな人間が居ない事を確信し、縄張りを隣の森に移しましたとさ…

~めでたしめでたし~

570: 2012/06/10(日) 23:05:17 ID:TWdFbrRQ
仁美「お二人は仲がよろしくて、妬けてしまいますわ」

ほむら「少なくとも私の最高の親友は、まどかだわ」

まどか「…」///

さやか「すげぇ恥ずかしい事をサラッと言った」

マミ「いいじゃない!…一度言われてみたいわ」チラッ

杏子「うっ」ギクーン

杏子「…マ、マミは私の最高の仕事仲間だよ」

マミ「仕事仲間…そうよね…」グスッ

杏子「泣くほどの事かよ!?」

571: 2012/06/10(日) 23:17:06 ID:WG2kJ0V2
ナレーターです、全然関係ない話であれだけど…

こんなの書いてると、無性にまどまぎ見たくなるのです。
で、今日見てて、丁度、今終わった…泣いた。

QBと恭介許すまじ…あと、中沢…

中沢ぁぁああアアアア!!

573: 2012/06/10(日) 23:29:41 ID:TWdFbrRQ
~マミの重さ~

随分と昔の話。

中国の都へ、遥か南の国からマミが贈られてきました。

皆、初めて見るマミに興味津々です。

ほむら「へぇ…随分とデb…大きな生物なのね…」

まどか「確かに、こんなに…」

574: 2012/06/10(日) 23:38:11 ID:V02Dz.0w
まどか「…」

まどか「ふ、ふくよか!…ふくよかな生物は見たこと無いね!」

ほむら「上手いわよ」ナデナデ

まどか「てぃひひ」

マミ「…」

575: 2012/06/10(日) 23:43:11 ID:UKjB5RmI
杏子「でも、これだけでかいと重さが気になるなぁ…」

QB「でも、こんな大きな生物を計る量りは無いね」

杏子「だよなぁ…いくら皇帝でも、こんな大きな生物を量りに掛けようとは考えないだろうし…」

QB「確かに、気にはなるけどね」

マミ「…」

576: 2012/06/10(日) 23:55:49 ID:VPy7h6KM
その場にいた者が、何か良い方法は無いかと相談してみましたが、中々良い案は出ません。

皆が諦めようとしたその時、背後から阿呆みたいな声が聞こえてきました。

さやか「悩んでますなぁ? …フッフッフ、私が量り方を皆に教えてしんぜよう!」

ほむら「何だ、さやかか…これは小難しい話だから、髪を青く染める様な小娘には無理よ」

さやか「地毛だよ!…本当だって!本当なんだって!いかにマミの様な重い生物でも簡単に量れるんだって!」

マミ「…」

578: 2012/06/11(月) 00:15:04 ID:ulXVRSiw
QB「めんどくさいなぁ…やれやれまったく…じゃあやって見せてよ」

さやか「まずは船に、マミを乗せるのだ!」

ほむら「沈んだ位置で、重量を知ろうとでも言うのでしょう?」

さやか「あれ?」

杏子「そんなのは、とっくに話しに出たんだよ」

皆はため息をつきました。

579: 2012/06/11(月) 00:15:54 ID:3iJnubVg
さやか「?…じゃあなんでやらないのさ?」

QB「問題はマミが乗船して無事な船があるのか?と言うことだよ…」

マミ「…」

さやか「でも、一トンくらいでも余裕で…」

皆はやれやれと再度ため息をつきました。

581: 2012/06/11(月) 00:20:31 ID:loKNkK/E
QB「簡単に説明するよ…タンカー系の輸送船でも、耐荷重量は想定設置面積に荷重が分散された形で計算しているんだ。マミを見てごらんよ…あのサイズにどれ程の重量を秘めていると思うんだい?…あの小さな軸足二本が、その圧倒的重量を支えているんだ。…おそらく、その集中荷重は船を甲板ごと貫く程に…」クドクド

さやかにはちんぷんかんぷんでしたが、ほむら達が深く頷いているので、合わせて頷く事にしました。

マミ「…」

582: 2012/06/11(月) 00:31:43 ID:geO6tysA
まどか「万が一重すぎて、船を壊すわけにはいかないもんね…万が一にだけど…」

杏子「さっきから、まどかは保険はるなぁ」

ほむら「まどかは良いのよ、マミを怒らせて圧氏させられたらどうするのよ!?」

皆が頭を悩ませるなか、とうとうマミが口を開いたのです。

583: 2012/06/11(月) 00:33:10 ID:loKNkK/E
マミ「…楽しい?」

マミ「楽しいか!?」

マミ「人を辱しめて楽しいか!?」

マミ「…だいたい、そんなに重いわけないでしょう!!」

切れたマミは船に飛び乗りました。

585: 2012/06/11(月) 00:44:41 ID:XO0pbEcs
スタッ…バキッ…メキッ…バキッ…ズボッ…ボチャ…ブクブク

船はマミの重量に耐えきれず、マミは床を貫いて海に沈みました。

予想以上に重かったマミは二度と浮上する事はありませんでした。

~めでたしめでたし~

587: 2012/06/11(月) 00:45:18 ID:loKNkK/E
中沢「めでたしめでたし!!」

さやか「すごい…縛り付けてある植樹から大声で叫んでる…」

ほむら「よほど、縛ったマミと殴ったさやかを恨んでる見たいね」

マミ「じゃあ、口も縛ってくるわ…」スタコラ

さやか「目を突いてくるね」スタコラ



ムグー…



杏子「静かになったな…」

596: 2012/06/11(月) 21:18:36 ID:loKNkK/E
~少女と靴屋~

どこかの町の隅の隅。

小さな靴屋がありました。

靴屋のマミは真面目に働いていましたが、あまり靴は売れず、とうとう一足分の靴の皮だけになってしまいました。

597: 2012/06/11(月) 21:24:54 ID:j7f97Biw
マミ「この皮を張ったら、もう靴を作ることも無いのかしら…」

マミは皮を靴の形に切っただけで、その日は寝むってしまいました。

次の日の朝、目を覚ましたマミは驚きました。

何と、いつの間にか靴が出来上がっていたのです。

598: 2012/06/11(月) 21:32:33 ID:r2vfEohE
マミ「え?なんで…?」キョロキョロ

その靴はとても素晴らしい出来で、高い値段で買ってもらう事が出来ました。

靴屋はお金が出来たので、二足分の皮を買い、そしてその皮を切ったところで、また寝むってしまいました。

599: 2012/06/11(月) 21:34:00 ID:zJGrmO4g
マミ「また?…嘘でしょ?」

なんと翌朝にも、靴が二足出来上がっていたのです。

そして毎日、同じ事が続きました。

皮を仕入れる量もどんどん増えて行き、マミは、すっかりお金持ちになりました。

600: 2012/06/11(月) 21:47:41 ID:zJGrmO4g
マミ「しかし、綺麗に出来てるわ…」

繁々と眺めます。

マミ「どう作られてるのか気になるわね…あぁー、でも幽霊とかだったらどうしよう…」

それでも、とうとう好奇心に勝てず、夜中に工房を覗いて見ました。

601: 2012/06/11(月) 21:50:19 ID:r2vfEohE
夜深く、工房に突然二人の少女が現れました。

ほむら「さ、今日もやるわよ」

杏子「マミの奴、私らに遠慮して皮の量減らしてるよな」ハリハリ

ほむら「それだけ、生活が安定し始めたのでしょ?喜ばしい事だわ…」トントン

二人の不思議な格好の少女は人とは思えない動きで、あっと言う間に靴を仕上げました。

602: 2012/06/11(月) 22:00:42 ID:XO0pbEcs
杏子「気付いた訳じゃ無いよな?」ハリハリ

ほむら「それは、無いわ。マミの事だから、気付いたら露骨に数を減らすだろうし…」トントン

マミ「…」ドキドキ

603: 2012/06/11(月) 22:01:30 ID:loKNkK/E
杏子「はぁ、さやか達は良いよな…面と向かって礼が言えて…」ハリハリ

ほむら「貴女もそうすれば良いじゃない?」トントン

杏子「いやいやいや…そんな簡単じゃねぇのさ、ほむらだってそうだろ?」ハリハリ

ほむら「私の場合は、今のマミの記憶には無いから…お礼を言ってもキョトンとされるだけだわ」トントン

何か、これ以上聞くのは悪い気がしてマミは工房を離れました。

604: 2012/06/11(月) 22:18:02 ID:j7f97Biw
次の日、マミは自分が仕上げられる分だけ皮を買い、朝から靴を作りました。

マミ「ふふふ。あの娘達にお礼をしないとね…でも、ばれたと知ったら二人共ばつが悪いでしょうし…」ハリハリ

少し悩んで、マミは手紙を書いたのです。

605: 2012/06/11(月) 22:19:28 ID:kDQj8mBg
夜、ほむらと杏子が来てみると、靴は全て出来ており、ケーキとお茶と一枚の手紙が置いてありました。

[どなたか知りませんが、いつもありがとう]

なんか他にもゴチャゴチャ書いていましたが、まぁ、今後は自分で作るから的な内容でした。

606: 2012/06/11(月) 22:33:33 ID:vu0fPO.Y
杏子「そっかそっか、マミにもばれてないみたいだし、恩返しは上手く行ったかな!」

ほむら「何言ってるの?完全に見られたのよ…」ハァ

ほむらがケーキとお茶を指差します。

ケーキが二切れとカップが二個置いてあります。

607: 2012/06/11(月) 22:34:17 ID:vu0fPO.Y
杏子「あぅ」///

ほむら「はぁ、恥ずかしい…二度とマミには会えないわ…」

杏子「うぶふぅ…」///

ほむら「恥ずかしがりすぎよ…万が一会ったって、マミはきっと知らない体で接してくれるわよ」ポン

杏子「それがヤなんだよ!」///

608: 2012/06/11(月) 22:39:33 ID:t539Vzkg
二人はケーキとお茶をいただくと、外に出て行き、そのまま二度と現れる事はありませんでした。

二人はいなくなりましたが、それからもマミの靴屋は順調に売れ、マミは幸せに暮らす事が出来ましたとさ…

~めでたしめでたし~

609: 2012/06/11(月) 22:40:26 ID:tavrD9WI
まどか「終わり!」

マミ「今からは全部、鹿目さんに話して貰おうかしら…」

ほむら「かまわないわよ、一向に」

杏子「これは、恥ずかしい」///

さやか「杏子は良い娘ですなぁ」

杏子「なんで、まどかは私の事に詳しいんだ?話したっけ?」

ほむら「私がね」

まどか「てぃひひ」

杏子「…ほむらこのやろう」

610: 2012/06/11(月) 23:16:31 ID:vu0fPO.Y
~さやほむ合戦~

昔々、あるところにさや蟹とほむ猿がおりました。

ある日、さや蟹はモゲラとまど蟹とおにぎりを食べている所でした。

ほむ猿「あら、奇遇ね…まど蟹」

さや蟹「げっ、ほむ猿」

ほむ猿「げっ、とは何よ…それより美味しそうなおにぎりね、一つくれない?」

611: 2012/06/11(月) 23:23:02 ID:vu0fPO.Y
まど蟹「あっ、私のでよけr…

さや蟹「あげるわけ無いでしょ?バカ?」

ほむ猿「っ…阿呆みたいに炭水化物ばかり胃袋に入れてたら手遅れになるわよ…只でさえ服のサイズが上がったのに…」

さや蟹「はっ、スタイルばっか気にして、いかにも病み上がりですって感じだした、ガリガリの転校生よりゃマシでしょ?」

ほむ猿「確かにマシかも知れないわね。私がガリガリだと思ってしまう、貴女の狭い視野からしてみれば、ね?」

さや蟹「おぉ?」

ほむ猿「あぁ?」

612: 2012/06/11(月) 23:34:28 ID:vu0fPO.Y
仲の悪い二人はいつも喧嘩ばかりです。

一緒にいたまど蟹も呆れています。

まど蟹「ダメだこの二人は…この二人はダメだ…」

まど蟹「この二人は本当にダメだ…」

ほむ猿「さすがに、まど蟹に言われるのは傷つくわ…」

さや蟹「…そんな冷めた目でこっち見ないで?」

613: 2012/06/11(月) 23:40:58 ID:j7f97Biw
まど蟹「だったら仲良くしてよ!」

ほむ猿「貴女のせいでまど蟹に怒られたわ、砕け散りなさい」

さや蟹「怒られたショックで髪の毛ずる剥けになれば良いのに」

ほむ猿「坊主なら貴女の方が似合うわよ?そんな人工着色料全開の髪の毛より違和感無いわ」

さや蟹「…まな板が」

ほむ猿「おぉ?」

さや蟹「あぁ?」

614: 2012/06/11(月) 23:54:35 ID:XO0pbEcs
まど蟹「…」

まど蟹「…なんだこいつら…」

さや蟹「やるっての?」

ほむ猿「そんな度胸が貴女にあるのかしら?」

さや蟹「きーっ!やったろうじゃん!」

こうして、互いに一線を越え二匹は決着をつける事になりました。

二匹共に、モゲラやまど蟹、杏子蜂なんかにそれぞれ協力を申し入れましたが、面倒な事になりそうだと断られました。

615: 2012/06/12(火) 00:00:23 ID:ZyGskrkk
さや蟹「奴は、ザ・ワールドを使うからな…やるからには先手を取らないと…はっ!?」

悪寒が走ったさや蟹は岩の下に隠れました。

その瞬間、今までさや蟹がいた場所に大量の青柿が降り注いだのです。

ほむ猿「ちっ」

さや蟹「現れたな…」

616: 2012/06/12(火) 00:13:07 ID:7S3zH70E
そして戦いが始まりました。

さや蟹が馬糞をほむ猿に浴びせかけると、どこからともなく現れた臼がさや蟹を襲います。

手数は圧倒的にほむ猿でしたが、さや蟹も硬い甲羅と再生力で決定打を許しません。

さやか「くっ!顔面ホームベースが…むははは!お前で野球をしてやろうか!?」

ほむら「なるほど、合点がいったわ。だから相撲取りを目指しているのね…」

さやか「ぬがー!!」

まど蟹「…」

617: 2012/06/12(火) 00:25:32 ID:qQ8Wmohc
戦いの間、二匹の罵声も止むことはありませんでした。

ほむ猿「N、T、R!N、T、R!」ポカスカ

さや蟹「コ、ミュ、障!コ、ミュ、障!」ポカスカ

まど蟹「…」キュラキュラ

618: 2012/06/12(火) 00:26:37 ID:HyLsQ0qg
ほむ猿「だいたい、剣?使えもしない剣を武器に選択した神経がわからないわ…」ギリギリ

さや蟹「んな事、言い出したらあんた盾じゃん!素手で戦うつもりだったのかなー?」グググ

杏子蜂「おい、お前ら…」

ほむ猿「手出し無用よ!」

さや蟹「邪魔すんな!」

杏子蜂「いや、まど蟹が尋常じゃない顔でお前ら見てるけど?」

ほむ猿「へ?」

さや蟹「え?」

619: 2012/06/12(火) 00:31:32 ID:.E2pxNPM
二匹の向いた方向にはまど蟹がいました。

笑いもせず、怒りもせず、無表情でランドモゲラーの上に立っておりました。

ランドモゲラーの左右のドリルがうねりをあげ、今にも襲い掛からんばかりです。

ほむら「待って!待ってまどか!落ち着くから!落ち着いたから!」

さやか「まー!すんません!なんかすんません!」

すぐに、二匹は戦いをやめました。

620: 2012/06/12(火) 00:33:39 ID:nebA6JP2
まど蟹「喧嘩は終ワり?」

ほむ猿「はい!」

まど蟹「仲良くスる?」

さや蟹「します!」

まど蟹「なンだ残念。私も参加シよウと思っタノに…てぃヒひ…てぃひヒ」

一向に表情の変化が無い、まど蟹に二匹は震え上がりました。

それからは、少なくともまど蟹の前では仲良くする二匹の姿が見られましたとさ…

ランドモゲラー「…」

~めでたしめでたし~

621: 2012/06/12(火) 00:44:37 ID:HyLsQ0qg
仁美「私、怒ると怖いのはまどかさんだと、思っておりますの」

ほむら「同意見だわ、まどかに怒られたら反省するもの」

杏子「誰に怒られても、それが正当なら反省しろよ…」

まどか「ほ、ほむらちゃんに怒ったりはしないよ…」ワタワタ

さやか「と、言いつつ家ではほむら人形をぼこぼこに…」

ほむら「!」ガーン

まどか「やらない!やらないよ!さやかちゃん!もぅ、嘘言わないでよ…大事にしてるよ!」

さやか「いや、信じんなよ」

杏子「いや、持ってんのかよ」

622: 2012/06/12(火) 00:46:51 ID:nebA6JP2
寝ますね。

読んでくれた方、ありがとう。

また明日お付き合いください。

では、おやすみなさい。

626: 2012/06/12(火) 21:15:05 ID:jQzzM7zw
~ホムホム山~

昔々、まどかの住む家の裏山に、一匹の中沢が住んでいました。

中沢はまどかが必氏で育てた野菜を毎日、盗んでいくのです。

さらには、まどかが畑仕事をしている時も邪魔をします。

627: 2012/06/12(火) 21:22:19 ID:Z2jDAADk
中沢「肥料を分けてあげるよ!」ブンッ

そう言って、自分の糞を投げつけ、特殊な快感を得ていました。

まどかは遂に、中沢に我慢出来なくな り、畑に罠をしかけ中沢を捕まえたのです。

中沢「小癪」ブラーン

628: 2012/06/12(火) 21:31:29 ID:.E2pxNPM
そして中沢を家の天井に吊るし、反省を促しました。

まどか「さやかちゃん、中沢君には反省してもらわないといけないから、縄をほどいちゃ駄目だよ!」

さやか「まっかせーなさーい!」

どこまでも頼りない返事を聞くと、まどかは畑仕事に戻りました。

629: 2012/06/12(火) 21:43:28 ID:ZyGskrkk
さやかだけになると、中沢は話しかけました。

中沢「外してくれないか?デートに遅れてしまう」

さやか「ただ、逃げたいだけでしょうが!まどかに頼まれた以上、聞く耳は持たないよ!」

中沢「…」

630: 2012/06/12(火) 21:44:32 ID:ZyGskrkk
中沢「逃がしてくれたら、上條とのデートをセッティングしてやるよ?」

さやか「いやいやいや、駄目駄目駄目、まどかの信頼を裏切る訳には…」ホドキホドキ

中沢「…」

さやかが縄をとくと、中沢は茶釜でさやかを叩き頃してしまいました。

さやか「無念」バタッ

632: 2012/06/12(火) 21:53:39 ID:ZyGskrkk
中沢「愚かな美樹さんめ…でも、このままじゃ目立つな…」

中沢が横に目をやると、出来立てのお吸い物がありました。

中沢「…」

暫くして帰ってきたまどかは、さやかも中沢もいないので不思議に思いました。

まどか「さやかちゃん?さやかちゃん?もう…囲炉裏の火も消さないでどこいったんだろ…」

633: 2012/06/12(火) 21:59:25 ID:.E2pxNPM
そして火に掛けてあったお吸い物のお鍋を見て、違和感を感じたのです。

まどか「量、多っ!」

まどか「もう…さやかちゃん作りすぎだよ…」グルグル

まどか「よかった、底は焦げてないみた…い…」グル…

まどかはお吸い物と目が合いました。

まどか「わーーー!」

まどか「わっわわーーー!!」

634: 2012/06/12(火) 22:08:52 ID:Z2jDAADk
叫び声を聞き、やって来たのは仲良しの杏子でした。

杏子「おい!まどかどうした!?」

まどか「…ん…あぁ!杏子ちゃん!…さ、さやかちゃんの出汁が!DHAが私を見て…お吸い物がさやかちゃんに!」

杏子「とりあえず、落ち着け!さやかがどうしたって?」

まどかに詳しい話を聞いた杏子は憤慨しました。

635: 2012/06/12(火) 22:13:49 ID:/OJfGI0E
杏子「…とりあえず、中沢は私がどうにかするから安心しな」

杏子は一つの作戦を考えました。

そして翌日、杏子は中沢に会いました。

杏子「よぅ中沢。じきに冬だし、薪集めに行かないか?」

中沢「…いいね…付き合うよ」

暫く薪を広い集め、その帰り道、杏子は中沢に気付かれないよう合図を送りました。

636: 2012/06/12(火) 22:20:01 ID:ZyGskrkk
ホムホム

中沢「ん?佐倉さん?今、ホムホムって聞こえなかった?」

杏子「あぁ、それは、ここがホムホム山だからだよ…」

中沢「なるほど、ホムホム聞こえるからホムホム山か…不思議な山だね」

637: 2012/06/12(火) 22:23:03 ID:7S3zH70E
ホムホムホムホム

中沢「さっきよりも、音が近くなってるな」

杏子「ホムホム山だからね」

中沢が歩みを戻そうとした、次の瞬間。

背負っていた薪が突然、炎上したのです。

中沢「ぎゃあああ!!しかも臭い!熱いし臭い!薪からガソリンが染み出てきた!」

638: 2012/06/12(火) 22:30:39 ID:qfqRXQuQ
中沢はホムホム山の自然現象により、背中に重度の火傷を負いました。

次の日、寝込んでいる中沢の所に、杏子が見舞いに来ました。

杏子「どうだい?加減は?」

中沢「ホムホム山怖い…ホムホム怖い」ガクガク

639: 2012/06/12(火) 22:31:42 ID:hJUHe73k
ホムホム

中沢「!」キョロキョロ

杏子「どうした?」

中沢「い、今またホムホムって…」ガタガタ

杏子「空耳じゃねぇの?」

640: 2012/06/12(火) 22:37:46 ID:IQuNhR0w
ホムホムホムホム

中沢「ほら!また聞こんぎゃあああ!!」

突然叫んだ、中沢を見ると火傷の部分がビシャビシャに濡れていました。

さらに、中沢を取り囲むようにサドンデスソースの空き瓶が突如現れたのです。

641: 2012/06/12(火) 22:43:40 ID:rOis4Vdw
杏子「あぁー、こりゃホムホム山の呪いだな」

中沢「あっつい!あっつあっつい!」

杏子「水神様に詫びをしないと、もっと大変な事になるね」

中沢「…あれ?何も感じないぞ?…背中の感覚が無いよ?…え?背中取れた?」

642: 2012/06/12(火) 22:52:22 ID:XgDRIh6w
数日後、背中の火傷もまぁまぁ治ったので、中沢は水神様のお社がある湖にやって来ました。

杏子「こっからは舟で向かうのさ」

中沢「泥舟じゃ無いだろうね…」

杏子「んな訳あるか」

湖には、作りも同じ二艘の舟がありました。

643: 2012/06/12(火) 22:53:57 ID:XgDRIh6w
杏子「とりあえず、行こうぜ」

中沢「そうだね、呪いさえ無くなれば…あとはいつだって鹿目さんに復讐を…」

ホムホム

中沢「またぁ?」

中沢は急いで解呪に向かおうと、舟に乗り込みました。

カチッ

中沢「カチッ?」

644: 2012/06/12(火) 22:57:50 ID:jQzzM7zw
ホムホムホムホム

降りた瞬間、舟は銅線で繋がれた粘土状の物体で埋め尽くされたのです。

中沢の足は、謎のスイッチを押していました。

閃光が走り、舟もろとも中沢は消し飛んでしまいました。

645: 2012/06/12(火) 23:03:52 ID:XgDRIh6w
杏子「…って、ほむらぁ!危ねぇな!私まで巻き込まれるトコだったぞ!?」

ホム?

こうして、中沢だったモノは湖に沈み、魚の餌になりましたとさ…

~めでたしめでたし~

646: 2012/06/12(火) 23:04:29 ID:ZweCsx/E
マミ「あれ?また美樹さんがいない…」

まどか「出番がなくなって、どっか行っちゃった…」

さやか「…ただいまー、マミさん中沢居なくなってたよ?」

マミ「え!?リボン解かれたの?…常人に抜けられるとは思えないんだけど…」

杏子「…」

まどか「まぁまぁ、もうベランダから侵入とかはしてこないだろうし…ね?」

杏子「私に聞くな」

ほむら「…」ナデナデ

杏子「撫でんな!」///

647: 2012/06/12(火) 23:11:16 ID:ZweCsx/E
~病気になったマミ~

ある日、マミが風邪になりました。

マミ「うう…寂しい」

QB「マミ!マミ!カルカン開けてよ!お腹すいたよ!」ユサユサ

すぐに、風邪の話を聞き付けて杏子がお見舞いに来ました。

648: 2012/06/12(火) 23:16:50 ID:XgDRIh6w
杏子「なんだよマミ、風邪だって?…情けねぇなぁ」

QB「カルカン開け要員来たー!」

杏子「油断すっからだよ」ペリペリ…ポイ

マミ「返す言葉も無いわ」

QB「ヒャッホー」ガッガッ

649: 2012/06/12(火) 23:20:57 ID:9qZzNPmk
二人で話していると、さやかがやって来ました。

さやか「マミさーん!大丈夫ですか?」ユサユサ

マミ「揺すらないで…大丈夫じゃないから…出ちゃう、出ちゃうから」

さやか「あ、差し入れ買ってきたよ!QBにも、はい」ペリペリ…ポイ

QB「ぺディグリー!!」ガッガッ

650: 2012/06/12(火) 23:25:12 ID:mSmfpNl6
さやかの差し入れは大量のチキンフィレオと駄菓子のビックカツで、病気のマミには食べ辛い物ばかりでした。

マミ「…遠慮せず食べてて、お茶煎れてくるわね」ヨロヨロ

杏子「動いて大丈夫なのか?」

マミ「これくらいわね」

特に大丈夫でもありませんでしたが、マックの匂いが充満した部屋から一秒でも離れたかったのです。

651: 2012/06/12(火) 23:30:49 ID:hJODMyj6
散々食べ、散々飲んだ二人は夜遅く帰っていきました。

マミは一人静かに、窓を全開に換気して、辺り一面に散乱したゴミを片付け始めました。

マミ「QBは帰ってこないし…」クラクラ

そうして、そのまま眠ってしまいました。

次の日、案の定悪化しました。

652: 2012/06/12(火) 23:34:46 ID:rqJJcJHs
マミ「うぅ…本格的にマズいわ」ガタガタ

この日、お見舞いに来たのはまどかでした。

まどか「マミさん?マミさん大丈夫?…聞いてたより辛そう」

マミ「辛いわ…」

まどか「わ、布団が汗でずぶ濡れ…替えはありますか?」

マミが指差した場所から、まどかが布団を用意します。

濡れタオルでマミの体まで拭いてくれました。

653: 2012/06/12(火) 23:38:37 ID:1fMFxk2o
まどか「じゃ、こっちのパジャマに着替えてくださいね、私洗濯してきます」

マミ「何から何まで悪いわね…」

まどか「食事も用意できれば良いんですけど…私、料理が…」ティヒヒ

ほむら「心配には及ばないわ」スタッ

いかなり現れたのは、スーパーの袋を持ったほむらでした。

654: 2012/06/12(火) 23:41:44 ID:qQ8Wmohc
ほむら「台所借りるわね?」

暫くすると、良い匂いが漂ってきます。

まどかが洗濯を終えた頃には料理も出来ており、三人でほむら特製ミルク粥を食べました。

二人が帰るとマミの部屋はすっかり片付き、洗濯物も綺麗に干されています。

テーブルに少し多目に作られたミルク粥と替えのパジャマが置いてある事にも気が付きました。

655: 2012/06/12(火) 23:43:49 ID:7S3zH70E
マミ「二人とも」ホロリ

見舞いに来る人って大事なんだな、マミは切にそう感じましたとさ…

QB「あれ?窓が閉まっている…むむ?入れないぞ?」カリカリ

~めでたしめでたし~

656: 2012/06/12(火) 23:45:58 ID:qQ8Wmohc
さやか「さすがにこれはない!」

杏子「マミが病気になるわけ無いもんな!」

ほむら「さやかが言いたいのはソコじゃないわ」

さやか「私は見舞いの達人ですよ!」

マミ「何その、愉快な響き…」

まどか「でもCD以外、買っていくの見たこと無いけど…」

さやか「それでも、チキンフィレオは買わないよ…たまに食べると旨いけど」

杏子「食いたくなってきた」

657: 2012/06/12(火) 23:56:21 ID:.E2pxNPM
~身代わりにされた杏子~

昔々、ある所に悪戯好きの兎、さやかがおりました。

ある日、狐のマミが畑でピーナツを育てているのを知ったさやかは、しめた!と喜びました。

次の日、マミが収穫しようかと畑に行くと、何者かに根こそぎ奪われていたのです。

658: 2012/06/13(水) 00:02:06 ID:oCm8.KlU
マミ「許せないわ…ピーナツバターのお菓子が食べたかったのに」プルプル

目を皿にして痕跡を探すと、垣根の下にを見つけました。

マミ「ふふふ、見てなさい」

更に次の日、またもさやかは現れました。

659: 2012/06/13(水) 00:08:37 ID:bdLhYHR.
さやか「やっぱり、ピーナツは美味しいですなー」

さやかが穴に入ると、バチンと言う音と共に足にリボンが絡まり、さやかは吊し上げられたのです。

マミが昨晩、捕獲用トラップを張っていたのでした。

さやか「これはマズイ。マミさん怒ると怖いしな…」

660: 2012/06/13(水) 00:14:59 ID:oCm8.KlU
さやかが慌てていると、熊の杏子が、ノシノシ歩いてきました。

さやか「しめた!おーい、杏子ー!」

杏子「さやか、あんた何やってんの?」

さやか「今?マミさんに頼まれた仕事をね」

杏子「それ仕事だったのか…しかし兎耳が似合わねぇな…」

さやか「やかましいっ!マミさんが似合いすぎてるんだよ!…っと、そんなことより私疲れちゃってさ、報酬は全部あげるから、替わってくれない?」

661: 2012/06/13(水) 00:27:55 ID:n7L.Wqio
杏子「報酬?」

さやか「マミさんの畑のピーナツだよ。ここで烏を追い払うだけだからさ!ね?」

杏子「よし、乗った」

杏子はさやかに代わり、リボンと木に足をかけぶら下がりました。

662: 2012/06/13(水) 00:29:13 ID:dlw13U0U
自由になったさやかは、マミの元へすぐさま向かいます。

さやか「マミさーん!…ピーナツ畑の罠に昨日の犯人が!」

マミ「…」

マミ「あら、本当?案内してもらえる?」

663: 2012/06/13(水) 00:36:33 ID:84neXPBg
さやか「え?自分で仕掛けたんだから、案内なんて…」

マミ「案内、してもらえる?」

さやか「…こっちです」

マミは明らかに痛そうな棍棒を持ち出すと、さやかと一緒に歩き始めました。

664: 2012/06/13(水) 00:39:42 ID:84neXPBg
さやか「…」

マミ「美樹さん…私は、誰にも罠の事は言ってなかったの」パシッ…パシッ…

さやか「…」

マミ「昨日の泥棒の事もね…」パシッ…パシッ…

さやか「…」

665: 2012/06/13(水) 00:45:30 ID:bdLhYHR.
その頃、杏子は言われた通り、烏を追い払っておりました。

杏子「そういやぁ、終わり時間、聞いてなかったな…」

マミ「あら、佐倉さんご苦労様」

杏子「マミ!終わりか?」

マミ「えぇ、約束通りピーナツと、あと朝ごはんもご馳走するわ」

杏子「やったー、儲け儲け」

666: 2012/06/13(水) 00:53:42 ID:FTRCWCb6
杏子はマミ特製のピーナツバターケーキを食べ、報酬のピーナツもたくさん貰いました。

杏子「こんなに貰って、何か悪いな…」

マミ「良いのよ、なんならお昼も食べていく?」

杏子「良いのか!?」

マミ「食事は大勢の方が楽しいもの、因みにメニューは…」

マミ「兎のグリルよ」

~めでたしめでたし~

667: 2012/06/13(水) 00:54:37 ID:bdLhYHR.
まどか「と、言うわけで狐マミさんだよ!」

仁美「提供は私ですわ」

マミ「み、耳より尻尾が恥ずかしいんだけど」///

杏子「おー、尻尾ふさふさだ」ニギッ

マミ「あひゃん!」///

ほむら「ちょっ…え?どう付いてるの?」

仁美「秘密ですわ」

さやか「だって、マミさんの反応g…

仁美「秘密ですわ」

674: 2012/06/17(日) 20:51:41 ID:s992qxPc
~不思議なマスケット銃~

さやかという少女がため息をついてます。

長旅で路銀が尽き、喰うや喰わずで町にたどり着いたのです。

さやか「うー、お腹すいた…」

さやか「もう、雑草でもいいや…」ハムハム

旅人は空腹のあまり、雑草に手をつけ始めました。

675: 2012/06/17(日) 21:00:12 ID:2TTAvcU6
苦い苦い言いながら、10㎝程平らげると、足もとに何か落ちている事に気が付きました。

それは白いマスケット銃でした。

さやか「…なんと!装飾も綺麗だし、こりゃ高く売れそうですなぁ!」

きちんと使えないと値が下がってしまうので、試射しようと撃鉄を起こしました。

676: 2012/06/17(日) 21:07:19 ID:eOErL/jQ
パチンッ

するとなんと、どこからともなくマミが現れたのです。

マミ「あら、欲しい物は何かしら?」

さやか「欲しいものですか?」

マミ「えぇ、何でも良いのよ?」

さやか「だったら…お金…とか?」

さやかが答えると、マミはどこかへ飛んで行ってしまいました。

677: 2012/06/17(日) 21:14:45 ID:s992qxPc
中沢「…え?何?」

中沢「…ちょっ…僕の財布!僕は城の兵隊だぞ!憲兵もすぐ呼べるぞ!」

中沢「…」

中沢「嘘です。差し上げます。」

暫くして、お金のたくさん入った財布を持ってきました。

678: 2012/06/17(日) 21:18:45 ID:fHMo68qM
マミ「また、用があれば呼んでね?いつでも呼んでね?…あの予定とか気にしなくて良いから、いつでm…

マミは煙のように消えてしまいました。

さやかは大喜びで、その日は御馳走を食べ、宿の最上階に泊まりました。

さやか「なんという幸運!…はぁー、長生きはするものですなぁ…ん?」

部屋の窓から景色を眺めていると、遠く向こうのお城にバイオリンを弾く王子が見えました。

679: 2012/06/17(日) 21:24:36 ID:aXPZBsGM
さやか「なんて、素敵な演奏だろ…あんな人とお近づきになれればなぁ…そして、ゆくゆくは…ってなぁー///…あ、そうだ!」

さやかはマスケット銃を、撃ち鳴らしてみました。

パチンッ

するとまたマミが、窓をぶち破り、飛び込んできました。

マミ「欲しい物は何かしら?」

さやか「あの、お城の王子の演奏を近くで聴きたいんだよ、マミえもん」

マミ「誰がマミえもんですか!」

さやかの言葉を聞き、またマミはどこかへ飛んで行きました。

681: 2012/06/17(日) 21:32:01 ID:aXPZBsGM
王子「誰だい?君は?」

王子「ここは、プライベートな場所だよ?衛兵を呼ばれたくなければ…」

王子「いぎゃあぁぁ!指が!足の指が!」

王子「だ、駄目だ!腕は…絶対に…」

王子「…わかったよ、行けばいいんだろ」

まもなく王子を伴ってマミは、戻ってきました。

682: 2012/06/17(日) 21:40:16 ID:VoQfDztQ
王子「君か…ドリルをけしかけたのは…まぁ良いや、バイオリンを聴かせてあげるよ」

王子はバイオリンを奏でました。

王子の美しい音色にさやかは聞き惚れておりました。

夜のふけるのも忘れる程でした。

683: 2012/06/17(日) 21:45:35 ID:VoQfDztQ
陽が上り始めた頃、マミは王子を正確に王子の部屋に投げ飛ばしました。

もちろん、さやかが眠っている隙にです。

放物線も描かず真っ直ぐに投げ飛ばされた王子は怪我を負いました。

この日から、王子の悪夢の様な日々が始まったのです。

マミのおかげでさやかは毎夜、王子の演奏を聴く事ができました。

ところがある夜、投げ飛ばされた王子は演奏に支障をきたす程の大怪我を負ったのです。

684: 2012/06/17(日) 21:59:18 ID:dvl396MQ
流石に王子は、毎夜の事を追及され王様に全て話すことにしたのです。

翌朝、城の兵隊達は宿屋に押し掛け、さやかを捕まえました。

城に引っ立てられたさやかは、王様に向かって言いました。

さやか「なんだー!私が何したっていうのさ!」

王様「キュップアー!おま…!よくもぬけぬけとそんな事言えるね!…息子をあんな状態にしておいて!この女は直ぐに処刑するんだ!」

兵隊達はさやかに向かって、鉄砲を構えました。

685: 2012/06/17(日) 22:05:57 ID:vSOv8FqE
しかし、兵隊達が引き金を引こうとするよりも、一瞬早くさやかはマスケット銃を撃ちならしました。

ズドン

中沢「ぎゃー!」ブシュシュ←血

さやか「ぎゃー!」ブシュシュ←鼻水

…実弾が出ました。

686: 2012/06/17(日) 22:11:52 ID:VoQfDztQ
中沢「ぉんぎゃぁぁああ!」ゴロゴロ

そして、兵隊の一人を貫いたのです。

それに反応して、周りの兵隊が一斉に引き金を引きます。

さやかはもう駄目だと、覚悟しました。

さやか「…っ!」ギュ

さやか「…?」

さやか「あれ?無事だぞぃ?」

さやかが目を開けると、兵隊達は一人残らず謎のリボンに拘束されていたのです。

687: 2012/06/17(日) 22:17:22 ID:evyf.DOk
マミ「おまたせ!」

城壁を破り現れたマミは、兵隊を相手に大暴れしました。

兵隊は圧倒的実力差に皆、逃げ出しました。

そして、マミは孤立した王様に向かって穏やかに言いました。

688: 2012/06/17(日) 22:21:52 ID:evyf.DOk
マミ「王様?この方はとても素晴らしい女性なの。だから…」

王様「だから…?」

マミ「…王位を譲りなさい」

王様が返答に躊躇すると、すかさず王様の冠に風穴が開きました。

王様「きゅぱはぁい!…譲りまっす!」

690: 2012/06/17(日) 22:28:28 ID:EvsJER0M
その言葉を聞くと、マミはまた消えてしまいました。

こうして、さやかは女王となり、幸せにくらしました。

王子はさやかの隙を突いて国を逃れましたが、さやかにはその理由が解らず仕舞いでしたとさ…

~めでたしめでたし~

691: 2012/06/17(日) 22:31:18 ID:OT24l/9A
ほむら「そして、全裸パレードを繰り広げるのね…」

さやか「ぅおぉー!やめろーっ!」

まどか「繋がってたの?」

杏子「いや、そんな事はねぇけど…」

マミ「私にろくな役が来ない」

仁美「出てるだけマシですわ…」

QB「あ!」

QB「>>689に気付かれた!何かを気付かれたよ!」

693: 2012/06/17(日) 22:53:02 ID:fHMo68qM
~憐れな杏子~

昔の事、牛飼いのさやかが、牛を牧場へ連れて行きました。

そして牛が草を食べるのを眺め、神様にお祈りをしました。

さやか「この牛は我が家に残った最後の牛です。どうか健康に育ちますように…」

その様子を悪魔の杏子が、こっそり覗いていました。

694: 2012/06/17(日) 22:54:49 ID:aXPZBsGM
杏子「ちぇっ…人は何でも神様にお願いかよ。…悪いことは全部悪魔のせいにするくせに…」

さやか「旨いか?旨いのんか?牛も神様に感謝するんだぞ」ナデナデ

杏子「むぅ…私みたいな悪い事しない悪魔だって居るってのにさ!」

695: 2012/06/17(日) 23:00:45 ID:fHMo68qM
数週間後、さやかの牛は沼にはまり、出られなくなってしまいました。

さやか「うわぁー!牛ー!くっそー悪魔だな?悪魔の悪戯だなー!?」

杏子「ほら!もー!また私達のせいにしてるじゃんかー!」

杏子「ん?でも、待てよ?ここで私が助けたら、お礼言われるんじゃ?」

杏子「そうだよ!良いことをするチャンスじゃん!」

杏子は茂みから出てくると、さやかの目の前で、はまって動けなくなった牛を引っ張りあげました。

696: 2012/06/17(日) 23:10:44 ID:mNOG47gg
杏子「これで、この人間も私に感謝してくれるよな?」チラ

杏子には一つ忘れていた事がありました。

悪魔は普通の人間には見えなかったのです。

牛があり得ない動きで沼から這い出てきたのを見て、さやかは叫びました。

697: 2012/06/17(日) 23:13:03 ID:MqN5P/Lw
さやか「みゃーっ!?ヌルンッて出てきたー!私の牛は化け物だーっ!!」

そう言って、逃げていきました。

杏子「…」

杏子「…良い事…したのに…」ブワッ

落ち込む杏子に優しく声をかけたのは牛でした。

698: 2012/06/17(日) 23:23:15 ID:htqTYIwU
牛「悪魔さん?」

杏子「ひっく…あんだよ…」ゴシゴシ

牛「沼の事もそうだけど…私、実は乳が出なくなってお肉として売られるところだったの…助けてくれてありがとう」

杏子「あ…」

杏子「…ぅん」///

そう言って、牛はどこかへ逃げていきました。

699: 2012/06/17(日) 23:32:59 ID:WoJixQvA
神様「てぃひひ…見てたよ!」

杏子「な!神様!」

実は神様も、その光景を見ていました。

優しい杏子を神様は空に招待し、御馳走を振る舞ったのです。

人には見えなかったけど、自分を理解してくれる者達に囲まれて、杏子はとても暖かい気持ちになりましたとさ…

~めでたしめでたし~

700: 2012/06/17(日) 23:33:42 ID:KXeRXT5w
ほむら「的なね?」

まどか「うんうん!」

さやか「なぜだー!杏子は良い役ばっかじゃん?」

ほむら「貴女にこんな話したら、調子に乗るじゃない…」

さやか「それは、杏子だって…」チラ

杏子「…うぅー、何で私ばっかり」///

ゴロゴロ…ジタバタ…ビタンビタン

杏子「ぅー…」///

ほむら「杏子には、こういうのが一番くるのよ」

さやか「…なるほど」

702: 2012/06/18(月) 00:16:32 ID:zg/xj/Y6
~ほむほむこばかま~

昔々、まどかと言う名の大層美しい娘がおった。

我が子、可愛や、美しやとそれはそれは甘やかされて育った娘じゃった。

美しいまどかは、町一等の地主、杏子の元に嫁ぎよったんじゃ。

しかし、無精な娘であった為、料理洗濯に一切動かず、姑のマミに委ねておったそうじゃ。

そこは気は優しく明るいまどか、姑に上手く取り入り、仲良きまま日々惰性を貪ってばかりじゃった。

703: 2012/06/18(月) 00:23:00 ID:iQQlm0LA
ところが、ある霜月の晩。

まどかの枕元にて、何やら唄が聞こえてくる。

まどか「んむぅ…気持ちよく寝てたのに…」

重たい眼で、脇にある行灯に火を入れると随分と不思議なモノが見えた。

指半分程の小さな小さな娘達がじっ、とまどかを見上げておったんじゃ。

704: 2012/06/18(月) 00:31:54 ID:oVLzMZ1c
娘達は、まどかと目が合うと一斉に躍り、唄い始めた。

♪ほむほむ、こばかま

♪よもふけて、そうろう

♪おしずまれ、ひめぎみどの

♪や、ほむほむ

一節終わると、一睨み。

一節終わると、一睨み。

小さな娘達はけして笑うたりせず、じっ、とまどかを見上げるばかりじゃった。

705: 2012/06/18(月) 00:41:21 ID:b17rfsoI
しかし、まどかは娘達が考えるよりも、大層、図太かったんじゃ。

まどか「可愛い!」ギュ

小さな娘A「ホムー」プラーン

まどか「すごい軽い…可愛い」ツンツン

小さな娘B「ホム!ハナシナサイ」ポカポカ

小さな娘C「オシズマレ!」ポカポカ

706: 2012/06/18(月) 00:53:29 ID:b17rfsoI
まどか「てぃひひ、全然痛くない…可愛い」ナデナデ

小さな娘B「ホムー」///

小さな娘D「ホムホム!コバカマー!」

まるで驚かないまどかに、小さな娘達は困り果てた。

そこで、まどかには一旦待ってもらい、急遽会議を開いたんじゃ。

707: 2012/06/18(月) 00:54:21 ID:x6SCQa86
小さな娘A「ホム…ダメダワ」ヒソヒソ

小さな娘B「ナデラレタワ」///

小さな娘C「イタミヲ、アタエテミル?」ヒソヒソ

小さな娘D「ヤ、ホムホムー!」

小さな娘E「イタイノハダメ…マドカニナカレタラ…」ウルウル

まどか「…」ウズウズ

そうして結論が出るまで、それほど時間はかからんかった。

708: 2012/06/18(月) 00:59:56 ID:AWtzkWHI
もう、こうなったら正直に話そうと言うことじゃった。

小さな娘A「アナタハ、ツマヨウジヲ、タイセツニシテル?」

まどか「爪楊枝?なんでかな?」

小さな娘C「ワタシタチハ、ツマヨウジノユウレイ」

小さな娘E「ナニイッテルカワカラナイヨネ…キモチワルイヨネ…」グスン

そう、娘達はまどかが使い、そのまま処分もされんかった、畳の隙間に埋もれた爪楊枝の怨霊じゃった。

709: 2012/06/18(月) 01:14:28 ID:./NR18y.
まどかは娘達を膝にのせた娘達を優しく抱き上げ、深々頭を下げた。

まどか「そうだったんだね…ごめんね?今度からきちんと処分するから…」ナデナデ

小さな娘A「ソウ、オネガイネ」

小さな娘B「マタナデラレテルワ」///

小さな娘C「マタヤッタラ、ナイゾウヲ、ズタズタニスルワヨ」

小さな娘D「オシズマレーヒメギミドノー!」

小さな娘E「シンジテ…クレタノ?」ホロホロ

当初の予定とは、多少違った娘達じゃったが、まどかは以前より爪楊枝を大切に扱うようになったそうな…

710: 2012/06/18(月) 01:20:25 ID:vCHIQ6Gk
小さな娘B「マドカーナデテー」

まどか「あ、いらっしゃい」ナデナデ

小さな娘B「ホムホム」///

小さな娘A「ヨシ…ツマヨウジハ、タタミニサシテナイワネ」キョロキョロ

小さな娘D「ヨモフケテソーロー!」

小さな娘E「イイナァ…ナデナデ」

711: 2012/06/18(月) 01:26:07 ID:oVLzMZ1c
マミ「…」

杏子「…」

マミ「大丈夫かしら、床間から独り言が聞こえてくるけど…」

杏子「ちょっと覗いたら、俯いて笑ってたぞ…」

~めでたしめでたし~

712: 2012/06/18(月) 01:26:45 ID:b17rfsoI
さやか「どうかね?日本昔話風の語り口は…」ハッハッハ

まどか「ほむらちゃん、ほむほむって言ってみて?」

ほむら「え?…ほ、ほむほむ?」

まどか「やっぱり、少し違和感あるかな…」

さやか「そりゃね、普通に繰り返す言葉じゃ無いし」

ほむら「まぁ、ぎりぎりご飯を食べる時くらいなら、自然かしら…」

マミ「明美さん、はいお握り」

ほむら「…鮭ね」ホムホム

まどか「自然だ!」

716: 2012/06/18(月) 20:44:11 ID:hShZMB5c
~北風と太陽神~

ある日の事、北風のほむらが太陽神まどかにこんな話をしました。

ほむら「私、意外と力には自信があるの。たとえ、まどかでも易々とは負けないわよ?」

まどか「てぃひひ…すごい自信だね。じゃあ…」キョロキョロ

太陽神が辺りを見回すと、一人の旅人が呑気に歩いております。

717: 2012/06/18(月) 20:49:32 ID:WjytsGZ6
さやか「ぅあーぁー今まさにぃ♪我らが、新しき!主人の、産声がウブゴエガ!きぃこえぇるぅーぁ!♪」

まどか「あの旅人の服を脱がす勝負をしようよ!」

ほむら「おもしろそうね、じゃあ私から行くわ」

北風はそう言うと、旅人に激しく吹き付けました。

718: 2012/06/18(月) 20:54:54 ID:e9mJ5UtQ
ビュウビュウ、ヒュルル

さやか「何よ急に…何なのさ!?…はっ?まさか閣下が近くに?…あわわ、私の美声が憎い…」

旅人はよくわからない事を言いながら、しっかり服を抑え、地面に突っ伏してしまいました。

ほむら「くっ、厄介な状態になったわね」

719: 2012/06/18(月) 21:02:40 ID:3bRnN./E
ビュウビュウ、ヒュルル

いくら吹き付けても、旅人の服を脱がすことは敵いませんでした。

まどか「じゃあ、次は私だね!」

太陽神は、燦々と旅人を照りつけます。

さやか「風が収まったとおもったら、今度は暑くなってきた…」

720: 2012/06/18(月) 21:09:53 ID:DyZtu6nw
旅人は、暑い暑いとは言うものの、服を脱ごうとはしません。

川に飛び込もうともしないのです。

太陽神は我慢できず、普通に旅人に話し掛けました。

まどか「暑くないの?横に気持ちの良さそうな川があるよ!」

721: 2012/06/18(月) 21:23:53 ID:Uf9Fvero
さやか「ぅおふ!?誰!?天から声が…」

まどか「全裸で、川に飛び込んだら良いじゃない!」

さやか「乙女が、そんなこと出来るかー!誰だチミはー!」

ほむら「ちょっと、まどか。話し掛けるのは反則よ」

722: 2012/06/18(月) 21:24:31 ID:RloBvnKQ
さやか「二人いた!一人だと思ったら二人いた!」

まどか「脱がないと、大火傷を負うことになるよ?」

さやか「怖っ!…天の声に脅された!」

太陽神は出力を上げていきます。

723: 2012/06/18(月) 21:44:14 ID:./NR18y.
季節は春、気温は40度を突破しました。

さやか「まだ…まだ…乙女の根性をなめるなよー!」ジリジリ

ほむら「まどか?少しやり過ぎじゃ…」

まどか「ヌググだよ…」

太陽神は聞いちゃあいません。

724: 2012/06/18(月) 21:45:38 ID:e9mJ5UtQ
旅人も限界くさいので、北風は先程思い付いた事をダメ元でやってみました。

ほむら(声色)「ブハハハ…我輩の信者諸君!すぐに服を脱ぐがいいぃ…貴様らに悪魔の力が宿っているか我輩が直々に調べてやろう!」

さやか「そいやー!」スポーン

すぐに旅人は服を脱ぎました。

725: 2012/06/18(月) 22:02:36 ID:e9mJ5UtQ
ほむら「…勝った」

まどか「…」

その後、瞬間的に50度を越えましたが、太陽神も冷静になり、ようやく気候は落ち着いたのです。

しかし、今のは北風の特性も有ったもんじゃないと、太陽神側から物言いがつきました。

726: 2012/06/18(月) 22:03:31 ID:hShZMB5c
ほむら「そんな事言い出したら、そもそも、まどかが話し掛けt…

まどか「ほむらちゃん…」ウルウル

協議の結果、今回は勝者無しという事で落ち着きましたとさ…

~めでたしめでたし~

727: 2012/06/18(月) 22:04:34 ID:hShZMB5c
仁美「どうされました?」

ほむら「いえ」

まどか「ほむらちゃんは閣下知らないから」

さやか「なんですとー?じゃあ、なに聞くのさ?」

ほむら「俺は橋を渡ったとか、宝くじは買わないとか…」

まどか(裏声)「津軽海峡冬景色とか男花吹雪とか?」

杏子(裏声)「When you with upon a starとかjoyful joyfulとか」

マミ(裏声)「紅とか小悪魔ヘヴンとか!」

さやか「…」

729: 2012/06/18(月) 22:36:36 ID:b17rfsoI
~くびながマミさん~

私に目をかけてくれる優しい評議員様。

730: 2012/06/18(月) 22:38:11 ID:GVvhNWSg
◎月×日郵送

学校の寄宿舎に無事つきました!

たくさんの時間汽車に揺られ、移り変わる景色を見ていると、高ぶった気持ちが押さえられません。

てぃひひ…知らない人に手紙を書くのは不思議な感じですね。

私は今まで、片手で収まる程しか手紙を書いた事が無いので、型破りな手紙になることを予め報告しておきます。

先ず、私は貴方様の呼び名を決めようと考えました。

「私に目をかけてくれる優しい評議員様
」では長すぎて、それだけで手紙が埋まってしまいます。

731: 2012/06/18(月) 22:56:01 ID:kUoGlK0U
でも私が知る、貴方の情報は限られています。

1.金持ち
2.愚か者が嫌い
3.夕陽で出来た影の首がやたら長かった
4.渦巻く螺旋が影にうつった

以上の事から「金人間」とか「優勢人種論者」とか考えましたが、流石に失礼かなと踏みとどまりました。

なので、私は「くびながマミさん」と呼ぶことにします。

それではくびながマミさん。

また次の手紙で…〆

732: 2012/06/18(月) 23:04:58 ID:yrnjKkO2
△月◎日郵送

突然ですが、少しお願いがあるのです。

くびながマミさんと私は、いずれどこかで会うんだろうと思います。

その時に、私自身が嫌な気分にならない為のお願いなのです。

ご存じだと思いますが、私はマドゥーカーと言う名前です。

しかしながら、私はマドゥーカーという名前が嫌いです。

ですから、寄宿舎ではまどかと名乗っております。

くびながマミさんも私に会う時には、是非、本名は忘れ、まどかと呼んでくださいね…〆

733: 2012/06/18(月) 23:12:24 ID:vCHIQ6Gk
△月□日郵送

聞いてください!くびながマミさん!

私のデザインした服がコンテストで最優秀を貰いました。

てぃひひ…笑顔のまま、戻らなくなりそう…

先生には、このまま真剣に服飾の道に進まないか話を頂きました。

あわわ…どうしよう。

どうしたら、良いと思いますか?

…〆

734: 2012/06/18(月) 23:23:04 ID:vCHIQ6Gk
△月×日郵送

友人のさやかちゃんの髪が休み明けで青くなっていた。

何だあれは?

皆、影で「オージィ・スイーツ」とか「ベトナム・フィッシュ」とか呼んでます。

さやかちゃんに、正直な感想を伝えるべきでしょうか?

さやかちゃんは良い方向で髪の事に触れてほしくて、仕方ない見たいです。

上條君が引いてるよって言えば、きっと正気に戻るはずなのですが…〆

735: 2012/06/18(月) 23:31:44 ID:oVLzMZ1c
△月◇日郵送

仁美ちゃんにも好きな人が居るのですが、さやかちゃんと被りました。

最近、険悪です。

上條君もとっとと、どちらかに答えてあげれば良いのに…

寓話の世界のようには行きません。

そう言えば、最近友人が増えました。

赤い髪の美人で、アンコちゃんと言います。

「赤毛のアン」です。

本人に伝えると、怒りますが…〆

736: 2012/06/18(月) 23:42:28 ID:zoqL0fiQ
□月×日郵送

夢のようです。

服飾の本や資金の援助をして頂いて、ありがとうございます。

何か、お返し出来ないかと考え、私の作ったリボンを同封します。

初めて出会った時の螺旋の影は解いたばかりのリボンが写っていたものだったんですね…

お姿がわからないので、似合うと嬉しいのですが…

【追伸】

中沢君が爆発しました。

シュークリームの破裂に巻き込まれたようです。

…〆

738: 2012/06/18(月) 23:55:13 ID:DyZtu6nw
◇月□日郵送

青毛がダークサイドに落ちました。

上條君は仁美ちゃんを選んだのです。

全て、元通りになると期待していましたが、そう上手くは行きませんね…

今はアンコちゃんがさやかちゃんを慰める毎日ですが、問題が起きてます。

1.アンコ、さやかを慰める
2.さやか立ち直る
3.止せば良いのに仁美にも明るく振る舞う
4.のろけを聞かされる
5.さやか発狂…1.へ戻る

…救いがたい、どうしたら良いんだろ?

なので、最近はアンコちゃんと仲良しです。

…〆

739: 2012/06/18(月) 23:58:23 ID:DyZtu6nw
☆月△日郵送

最近、目まぐるしいです。

服飾の仕事が決まり、その準備や勉強に終われています。

不安を感じる暇も無いので、私には良いかも知れません。

それと、もう一つ!

ラブレターを貰いました!

てぃひひ…初めての事なので、嬉しい以上に恥ずかしいです。

今度、会うことにしました。

どんな人なんだろう…〆

740: 2012/06/19(火) 00:08:28 ID:E.cmnBc.
☆月◇日郵送

ラブレターの主に会ってきました。

ほむらちゃんという名前だそうです。

カッコ良く理知的で、すごく優しい人でした。

告白されて、とても嬉しかったのですが、その場で返事が出来ず、断ってしまいました。

私に身寄りがない事を、知ったらほむらちゃんは幻滅するかな…

家柄とまでは言いませんが、やはり孤児院出身者に抵抗のある人は多いのが現実です。

断ってしまったので、今さら、どうしようも無い事ですが…〆

741: 2012/06/19(火) 00:16:15 ID:T35X9SnE
☆月☆日郵送

拝啓、くびながマミさん。

これが何度目の手紙になるでしょう?

100を超えた辺りから数えるのを止めてしまいました。

そして、これが最後の手紙です。

私は、貴方に告白しなければなりません。

私は、貴方自身も心臓に病を抱え、支えを必要としている事を知ってしまいました。

そして、病をおして私に会いに来てくれた事も…

だから…私は告白します。

742: 2012/06/19(火) 00:16:59 ID:qnvzT6V2
私に、貴方を支えさせて欲しい。

貴方を愛することを許して欲しいのです。

私が貴方の…

ほむらちゃんにとっての「くびながマミさん」になろうとする事を許して欲しい。

この手紙が届く頃には、私もほむらちゃんの町に着いている筈です。

今度は私から、会いに行きます。

敬愛する、くびながマミさんへ…〆

743: 2012/06/19(火) 00:17:28 ID:ZGnlSN22
私に愛を注いでくれる優しい評議員様。

~めでたしめでたし~

744: 2012/06/19(火) 00:20:59 ID:9uEflKoM
マミ「結局、私は出てないのね…」

さやか「髪がドリリアンな自覚はあるんですか…?」

まどか「ドリリアン?」

杏子「フルーツの王様?」

さやか「そりゃバナナでしょうが!」ズビシッ

ほむら「王様はザーボンよ」ビシッ

仁美「それを言うならドドリアですわ」ビシシッ

まどか「それを言うならドリアンだよ」ビビシシッ

マミ「…」←出遅れた

749: 2012/06/19(火) 21:13:41 ID:pwoFvlWU
~さやかのヒトシズク~

森が燃えていました。

森の動物は我先にと逃げていきます。

でもさやかという名前の蜂鳥だけは違いました。

750: 2012/06/19(火) 21:22:54 ID:QxT6LNBg
泉と山を行ったり来たり…水の雫を一滴ずつ運んでは火の上に落としていきます。

動物達がそれを見て言いました。

杏子「おい!そんなとこで、何やってんだ!…お前も逃げるんだよ!」

まどか「そうだよ!馬鹿な真似はやめてよ!」

さやかはこう答えました。

さやか「私は、私がやれる事をしてるだけだよ」

751: 2012/06/19(火) 21:29:44 ID:lJK9TGWc
すぐさま動物達が言います。

杏子「知るか!…今すぐやめろっての!」

まどか「さやかちゃん…これは人間の工業用の投棄廃油が引火した火事だから水はNGだよ…」

マミ「液体用の泡消火薬剤を使いたいから、離れてもらえないかしら?」

仁美「解ってますの?すぐ撒こうとしていたのに、さやかさんが居られるからと、まどかさんが皆を必氏で止めたのですよ?」

752: 2012/06/19(火) 21:40:26 ID:DE6rR.Jc
杏子「わかったら、離れてろ!」

さやかはものっそい怒られて、スゴスゴと自分も山を下りました。

その日からさやかは、以前よりも思慮を持って行動する様になりましたとさ…

~めでたしめでたし~

753: 2012/06/19(火) 21:41:16 ID:DE6rR.Jc
ほむら「ちゃんちゃん」

まどか「それは怒られるね…」

さやか「何で?水掛けちゃ駄目なの?」

マミ「既に発火してるなら、火の廻りを早めるわね」

さやか「?」

仁美「油は水に浮きますでしょう?…水に流されて発火点を超えたままの油が急速に広がるのですわ」

さやか「??」

ほむら「工業廃油の場合、他にも問題はあるの…煙と共に舞い上がった成分が水蒸気と混じって拡散する被害も考えられるし」

さやか「???」

754: 2012/06/19(火) 21:51:09 ID:W1FJiCuU
え?なんか話が違…

あ、いつもの事か♪

755: 2012/06/19(火) 22:09:54 ID:7ba2HtME
~ギャシュリークラムのQBっ子達~

accident!

QB「イレギュラーが執拗に僕を狙っている」

QB「何だい!?四方から銃弾が飛んできたよ!」

バスバスバス…

QB「きゅぷあぁぁ!」パタリ

756: 2012/06/19(火) 22:15:32 ID:mKXKmWNg
black out!

QB「なんだこの煙は!何も!何も見えない!…はっ?誰だい?」

QB「あれだな!イレギュラーの人だな!?」

スタスタ…バンッ

QB「きゅぷぷぅぅ!」パタリ

757: 2012/06/19(火) 22:21:21 ID:kQSyFXls
cut!

QB「イレギュラー…いや、暁美ほむら…君の家の時計の振り子は変な形だね…」

QB「あぁなんだ…そこが刃先になってるんだね!」

ブンッ…スパーン…

QB「なるほどね…」ゴトリ

758: 2012/06/19(火) 22:30:19 ID:5MU5fzCI
drill!

QB「その手に持っているものは何だい?」

QB「手術?僕はどこも悪くな…」

ギュルルル…ガガガガガガ…

QB「すんませんっした!…性格っす!性格が悪いっす!」ジタバタ

759: 2012/06/19(火) 22:35:08 ID:ZkfkVzNc
explosion!

QB「まったく!…暁美ほむらには懲り懲りだよ!」スタスタ…カチッ

QB「カチッ?」

チュドーン…パラパラ

QB「んもぅ!」ヒュー

760: 2012/06/19(火) 22:39:37 ID:7ba2HtME
frost!

QB「…暁美ほむら、この部屋にクーラーは無いのかい?暑くて敵わないよ…」

QB「アイスならある?…そういう事じゃ無いんだけどな…まぁ、せっかくだし頂くよ」ガチャ

アイスQB「」カチカチ

QB「はらからぁぁああ!!」

761: 2012/06/19(火) 22:47:20 ID:KsU69A3k
gum!

QB「今日は暁美ほむらにも会わないし…なんて穏やかな日だ…」ネチャ

QB「あぁ、ガムを踏んじゃったよ…くそっ…あっ!毛に付いちゃった!」

ネバネバ…ネチョネチョ…

QB「取れない…」ミョーン

762: 2012/06/19(火) 22:53:02 ID:T35X9SnE
hang!

QB「暁美ほむら…どうして部屋の真ん中に紐を吊るすんだい?僕はガムを洗いたいだけなんだけど?」

QB「何?…何々なにナニ?!暴れると絞まる?暴れなくても絞まるだろ!」

バタバタ…グググ…プラーン

QB「くふ…」グタリ

763: 2012/06/19(火) 23:00:30 ID:T35X9SnE
illusion!

QB「マミーただいまー!いやはやまったく暁美ほむらにも困ったものだよ…」

QB「マミ?どうしたんだい?胸がしぼんで…はっ?お前は偽物だな!?」

ベリベリッ…ホムーン

QB「マミをどーしたぁーっ!」キュビーン

764: 2012/06/19(火) 23:07:24 ID:.hqseJfk
はらからわろたww
14番目が気になって仕方ないぜ

765: 2012/06/19(火) 23:10:32 ID:9uEflKoM
jenga!

QB「マミが居なくなった…一人でジェンガは寂しいよ…」

QB「…くっ…あと一つ、あと一つで生前のマミの記録を越えられる…」

フラ…フラ…ガシャーン

QB「む、無念…」パタリ←寝た

766: 2012/06/19(火) 23:20:47 ID:T35X9SnE
korosu!

QB「oh…ジャパニーズ殺人予告…」

QB「予告日時は、あと10秒か…10秒!?」

…タァン…バスッ

QB「korosareta…」パタリ

767: 2012/06/19(火) 23:29:37 ID:0UZgdL/g
lightning!

QB「暁美ほむら…なぜ、こんな雲行きの怪しい日に、僕を鉄塔に括り付けるんだい…」

QB「ほらぁ雨降りだした!濡れちゃう!濡れちゃうよ!」

ゴロゴロ…ピカッ…ビシャーン

QB「アバババ…」ビリビリ

768: 2012/06/19(火) 23:33:52 ID:0UZgdL/g
melt!

QB「見るからにヤバそうな液体をもってるね…そんなに恐る恐る持つと余計危ないよ…」

QB「飲み物?…絶対嘘だろ!気泡も見てとれるし、酸の一種だろ!」

ガシッ…バシャ…

QB「ぎゅぶぶぅぃ…」ジュウウ

769: 2012/06/19(火) 23:39:56 ID:T35X9SnE
nakazawa!

中沢「何で?」

中沢「ねぇ何で?」

…パーン

中沢「何じゃこりゃあぁぁ!」ダクダク

770: 2012/06/19(火) 23:42:41 ID:qnvzT6V2
oil massage!

QB「生け贄が居ないと息抜きも出来ないとは…おぉふ…気持ちよすぎて氏にそう…」

QB「ぷぃぃ…あ、延長でお願いします。」

…ヌルヌル

QB「お、おおっ…え…えんとろぴぃーーっ!!」

771: 2012/06/19(火) 23:55:48 ID:9uEflKoM
poison!

QB「マッサージの後の牛乳は最高だね!」グビグビ

QB「あれ?これ、いつもマミが買っているパッケージじゃ無い…まさか!」

QB「…うぉぁあ!?」ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

QB「あ、暁美ほむら…許すまじ」ビチビチ

772: 2012/06/19(火) 23:56:51 ID:9uEflKoM
quick!

パーン

QB「…」パタリ

774: 2012/06/20(水) 00:03:48 ID:ZpNqkj12
roast!

QB「暁美ほむら…君が僕を縛る時は大抵ろくな事にならない…無抵抗で縛られる僕も僕だけど…」

QB「今日は荒縄なんだねチクチクするよ…なんだい?たくさんの藁?…わかったぞ!今回はチクチクストレスで頃すつもりだな!」

シュッ…ボッ…メラメラ

QB「違った…」メラメラ

776: 2012/06/20(水) 00:09:37 ID:09Cw/UHU
sink!

QB「ほぶりゃ…がぼっ、がぼがぼ…やべっ…ごぼごぼ…」バシャバシャ

QB「あぺぇ…ぷはっ!…暁美ほむら!いきなr…がぼぼっ…ぶいぶぼぉ…」バシャバシャ

バシャバシャ…ブクブク…

QB「…」ゴポ…

777: 2012/06/20(水) 00:13:30 ID:dqf0zFJ.
throw!

QB「何だい?…急に鷲掴みにして…」

ブンッ

QB「あぁーーーーーーーーー…」ヒュー

QB「ぎゃっ!」ビターン

778: 2012/06/20(水) 00:25:32 ID:09Cw/UHU
unlucky!

QB「何なんだよ、暁美ほむらは…柔らかい壁で助かったけど…」フニフニ

QB「なんだ、壁じゃなくてさやかか…?…胸がどうしたんだい?…あぁ!心配ないよ!さやかで欲情するような奇特な回路は持ち合わせてないからね!」

ザクッ…ザクザクザクザクザクッ

QB「魅力が無いならしようがないじゃないか…」パタリ

779: 2012/06/20(水) 00:34:02 ID:R1PNLHpw
voodoo doll!

QB「暁美ほむら…君が持っているのは呪いの類いの品だね…」

QB「僕の体とその人形がリンクしてるとでも言うのかい?…意外と純粋だね!」キュププ

プスッ…グリグリ

QB「痛い痛い!…心臓グリグリしてるのに!右目に激痛が!!…一旦ストップ!一旦ストップ!おかしい!リンクしてるけどしてない!」ジタバタ

780: 2012/06/20(水) 00:39:25 ID:zqEPxra6
wild child!

QB「この子は誰だい?…いや、決まってるって言われても、まどかの弟なんて初めて見たし…」

QB「なにこの子…当たり前のようにじゃれてくる…やめてくれないか?…耳毛は食べ物じゃないよ?」

ハムハム…ガリッ…ブチブチ

QB「おんぎゃぁぁああ!!」

781: 2012/06/20(水) 00:45:43 ID:R1PNLHpw
xーray!

QB「僕の右耳毛が…なんで右ばかり…いらないよ?君の治療にこれっぱかしも信頼が出来ないんだ…」

QB「むぐ…今、僕に呑ませた金属は何だい?…この部屋は何だい?…どうして君は出ていくんだい?」

ガチャ…バチン…キュウウウゥゥゥ

QB「キュプアァァ!…ナニこれ!?出せ!!キュプアァァアア!?」ゴロゴロ

782: 2012/06/20(水) 00:47:19 ID:VtDvJZjA
yeller!

QB「うぅ、スペアもタダじゃ無いのに…何だい?…その歌は?…僕の歌?何でも良いけどボリューム落としてよ」

QB「…眠れないよ…違うよ、君が五月蝿いんだよ…だから、寝たいんだからボリュームを落としてよ!」

…♪!!!!!…♪!!!!!

QB「キュバァアア!うるせぇぇえ!!」

783: 2012/06/20(水) 00:52:33 ID:R1PNLHpw
z?

QB「もう…無理だ…?…その歌は普通だね?…いや、たしかに可愛い歌だけど…」

QB「畳んでお終いゼーット♪」

ガシッ

QB「畳んでおしm!?…ぎゅぶぶぅ!!」ボキボキ

QB「」

…タタンデオシマイ…ゼット…

~めでたしめでたし~

784: 2012/06/20(水) 00:53:04 ID:VtDvJZjA
QB「動物愛護団体が発狂しそうな内容だね…断固抗議するよ!」

ほむら「私は人間の意見しか受け付けないわ」

まどか「たっくんの噛み癖も、最近は落ち着いて来たよ!」

さやか「へぇー、良かったじゃん」

杏子「なぁ、可愛いのか?ねぇ、人見知りすんのかい?」

まどか「今度、家に招待するね」ティヒヒ

マミ「兄弟って良いわよね…憧れるわ」

QB「マミは人間関係に関して、節操なく憧れるよね…」

790: 2012/06/23(土) 21:25:35 ID:JwGESd/c
~雪の魔女~

ある時代、夜の隅で悪魔のQBが鏡を作りました。

この世の美しい物や心を覆い隠し、醜い物や心を鮮明に見せる鏡でした。

QB「キュップイ!我ながら良いものを作ったね!これでより効率良く少女達を絶望させられるよ!」

791: 2012/06/23(土) 21:30:40 ID:20djIwAc
ほむら「随分と楽しそうね」

QB「ぎゃっ?…ほむら!」

悪魔の背後に現れたのは天使のほむらでした。

ほむら「また、良からぬ事を考えてるわね?その鏡は何かしら?」

QB「!」ギクリ

792: 2012/06/23(土) 21:38:01 ID:49JnLwMk
ほむら「寄越しなさい。…叩き割るわ」グイ

QB「キュップイ!駄目だよ!凄い苦労したのに!…きゅっ…バッ…だから引っ張…引っ張んな!落とす落とす!」グイグイ

ほむら「怪しいのよ!諦めなさい!」グググ

QB「ちくしょー!一度も使わずに壊されてたまるかー!」グググ

二人が余りに力を入れるので鏡は粉々に砕けちり、細かい欠片となって地上に降り注ぎました。

793: 2012/06/23(土) 21:47:17 ID:49JnLwMk
ほむら「ザマァ」

QB「とんでもない事をしてくれたね、天使ほむら…僕の5ヶ月の努力がパーだよ」

遥か下の人の世界、大きな町にとても仲の良い少女達がいました。

名前をまどかとさやかと言いました。

794: 2012/06/23(土) 21:53:21 ID:D2aVO2HY
まどか「今年は薔薇の開花が遅いね…」

さやか「そのうち、咲くよ。毎年そうじゃん?」

まどか「てぃひひ…そうだね」

さやか「ん?何か空がキラキラしてる」

まどか「え?どこかな?」

さやか「ほら、真上に…まさか言い伝えの雪の魔女の仕業かな…」

ザクリ

795: 2012/06/23(土) 22:00:40 ID:GoLJWSuw
さやか「うっぎゃーー!」

まどか「さやかちゃん?さやかちゃん!?」

さやか「ぎゃ?ぎゃ!ぎゃーー!?」

空を見上げていた、さやかの眼に鏡の欠片が突き刺さりました。

欠片の一部は、さやかの心にまで達したのです。

さやかの眼は世界中を醜く写し、さやかの心は氷の様に冷たくなってしまいました。

796: 2012/06/23(土) 22:06:07 ID:DabbKPmk
まどか「大丈夫?さやかちゃん?」

さやか「触んないで!…否、触れるな!」

まどか「さ、さやかちゃん?」

さやか「気安く呼ぶな!このへちゃむくれが!髪ボサボサ過ぎんだよ!」

さやかは人が変わった様に怒り、罵り、山も谷も森も泉も震わせながら何処かに行ってしまいました。

797: 2012/06/23(土) 22:16:19 ID:cMs3IUTU
まどかがいくら待っても、さやかが戻って来ることはありませんでした。

流石に心配になったので、まどかはさやかを探すことにしました。

町を出たまどかは、地面をキョロキョロと見渡す少女に会いました。

798: 2012/06/23(土) 22:17:50 ID:7VD55huA
ほむら「あと数欠片、足りないのよね…あら?」

まどか「何か探し物ですか?」

ほむら「…」

まどか「?」

ほむら「…はっ!?…え、えぇ。キラキラした鏡の破片を探してるの…この辺りで見なかった?」

まどかは少しの間、少女と欠片を探す事にました。

800: 2012/06/23(土) 22:27:47 ID:j6tVrfKw
少女はお礼にと、食事に誘いますがまどかは先を急ぐと断りました。

ほむら「大切な用事なのね…それなのに、手伝ってくれてありがとう」

まどか「てぃひひ…友達が居なくなっちゃって…凄く怒ってたから…私が何かしちゃったなら謝らないと…」

ほむら「貴女は優しい娘ね。そんな怒りん坊は放っておけば良いのに…」クス

まどか「それが、いつもはとても優しい娘なんだ…なのに、急に人が変わったように怒り出して…」

ほむら「…」

まどか「どうしたの?顔が真っ青だよ?」

ほむら「…最近?」

まどか「3日前だったかな…」

ほむら「…じ、じゃあ…お友達見つかると良いわね…ほむほむほむ」スタコラ

まどか「はい!」

801: 2012/06/23(土) 22:39:23 ID:j6tVrfKw
さやかが人を避けて動いてると考えたまどかは南の森に向かいます。

森の中をさ迷い、手がかりを探していると、烏の歌声が森に響き渡ったのです。

知っている?知っている!
青い髪の女の子!不思議な髪の女の子!
森のお城の王様に!最近嫁いだ女の子!
知っている?知っている!

まどかは、青い髪の娘はさやかぐらいだと思い、森の城に向かいました。

802: 2012/06/23(土) 22:45:24 ID:j6tVrfKw
まどか「てぃひひ…人違いでした」

青は青でも緑の方でした。

仁美「そんなに似てますのかしら?一度会ってみたいですわ」

恭介「きっと、凄い美人なんだろうね」

仁美「まぁ」///

恭介「はっはっは」

まどか「…」

王様夫婦はとても良い人で、滞在中は色々と世話をやいてくれましたが、若干二人のやり取りが甘酸っぱすぎて、まどかは早々に森を離れたのです。

804: 2012/06/23(土) 22:55:05 ID:49JnLwMk
一方、さやかは雪の魔女が統治する世界の果てにたどり着いておりました。

さやか「寒い…氏ぬ…なんでノースリーブなのさ!私ってホント馬鹿…この馬鹿がー!」ガチガチ

マミ「あら!人が居るわ!迷子?迷子なの?」

そこで、出会ったのは雪の魔女、マミでした。

さやか「うるせー!モコモコに着込みやがって!脂肪が厚い分、衣類を私によこせよ!」

生意気なさやかでしたが、一人ぼっちで寂しかった魔女は大変喜んで、氷の城に連れていきました。

805: 2012/06/23(土) 23:00:57 ID:49JnLwMk
魔女がさやかにムギュっとすると、さやかは寒さを感じない体になったのです。

さやかは、城の中、氷で様々な物を形作る事に夢中になりました。

さやかは全てを忘れてしまう程熱中しましたが、「永遠」だけは形作る事が出来ません。

マミ「美樹さん?もし永遠を形作れたら、好きな願いを叶えてあげるわ」

さやか「言ったな?聞いたからな!」

806: 2012/06/23(土) 23:08:30 ID:JwGESd/c
そしてその頃、まどかはというと、ガッツリ山賊に襲われていました。

杏子「金をだせ!」

まどか「無いよ?」

杏子「無いの?」

まどか「無いんだよ」

杏子「無いのかー…」ションボリ

まどか「あっ!美味しいお菓子ならあるよ!」

まどかは森の王様に貰ったお菓子を分けてあげました。

807: 2012/06/23(土) 23:14:23 ID:cVUBmNqs
杏子「うまぃうまぃ、お前良い奴だな!」モグモグ

まどか「ねぇ、山賊さん…」

杏子「杏子だよ」モグモグ

まどか「ねぇ、杏子ちゃん…この辺りで青い髪の娘を見なかった?」

杏子「…?…あ!ショートカットの奴なら見たよ!…大分前だけど」

まどか「それだ!」

808: 2012/06/23(土) 23:21:10 ID:DabbKPmk
杏子「確か、果てにある氷の世界に向かってたような…」

まどか「大変!…追いかけなきゃ!」

杏子「結構、距離あるぞ?」

ほむら「私に任せなさい!…ごめんなさい、任せなさい!」

突如現れたのは土下座姿の少女でした。

809: 2012/06/23(土) 23:28:23 ID:j6tVrfKw
少女は自分が天使である事と今回の経緯を全て説明しました。

ほむら「本当にすみません、悪魔は逃げました…ごめんなさい」

まどか「良いんだよ、ほむらちゃんが完全に悪い訳じゃ無さそうだし…それより、すぐに到着出来るの?」

ほむら「勿論よまどか!天使の力でひとっ飛びよ!」

810: 2012/06/23(土) 23:34:53 ID:49n21wU.
ゴォォォ…キーン

キャー…オイホムラ!アンゼンウンテン!アンゼンウンテン!

ほむら「第8の天使技、ボーイングよ!」

キイテネーヨ!アンゼンウンテンシロッテノ!コッチミンナ!

マミ「…」

マミ「鉄の塊が突っ込んでくる…」

811: 2012/06/23(土) 23:41:12 ID:49JnLwMk
氷の城の一部を巻き込みながら、まどか達はさやかの元にたどり着きました。

マミ「ちょっと!ちょっと!何なの!?」

まどか「さやかちゃん!」

さやか「んぁ?気安く呼ぶなって言ったはずだけど?」

まどか「うっ…ほむらちゃん!」

ほむら「えぇ!任せて!」ガシッ

さやか「何すんだ!てめぇこのやろー!野球用品みたいな顔しやがって!」ジタバタ

812: 2012/06/23(土) 23:49:27 ID:niGtIGQM
マミ「あの…」

杏子「本当だろうな?やるぞ?」

ほむら「えぇ、後頭部を殴れば、衝撃で目玉が…もとい、目玉から欠片が飛び出すわ!」

さやか「へ?」

まどか「さやかちゃんごめんね!すぐに終わるから!」

813: 2012/06/23(土) 23:54:36 ID:iP9UXjNg
杏子「おらっ」ゴッ

さやか「凄い既視感が…ぴゃー!」

まどか「まだ出ない、えい!」メゴッ

さやか「ぴゃー!」

マミ「あの…」

ほむら「まだまだぁ!」

814: 2012/06/23(土) 23:59:53 ID:KJ0uSaUQ
そうして、28発目。

遂に、さやかの目から欠片が飛び出たのです。

さやか「…ふー、酷い目にあった…永遠に続くかと思ったよ…はっ!?これが永遠なのでは!?」パァァ

さやかは雪に反射する光を集めて「永遠」を作り上げたのでした。

815: 2012/06/24(日) 00:06:17 ID:9JJacFQE
マミ「途中、既に正気だった気がするけど…」

まどか「うぅー、戻って良かったよー」オイオイ

さやか「心配かけちゃったね、まどか…ごめん!」

マミ「はぁ…寂しくなるけど約束したんだし…願いを叶えてあげるわ」

さやか「本当に?じゃあ…」

816: 2012/06/24(日) 00:13:10 ID:mPPYOs9Y
さやか「じゃあ、飛び出た目玉を治してください」

マミ「まぁ、そうよね」ティロー

その後、二人は氷の城を出て、家へ帰りました。

何故か魔女と山賊と天使も着いてきたので、そのまま仲良く暮らしましたとさ…

~めでたしめでたし~

817: 2012/06/24(日) 00:14:01 ID:6Fn2yifw
QB「意外に長めだったね」

ほむら「そうかしら?」

まどか「てぃひひ、総出演だね!」

さやか「あれ?そうだっけ?」

ほむら「そうよ」

杏子「…そうだっけ?」

まどか「そうだよ」

824: 2012/06/24(日) 21:23:22 ID:/4mFBSoU
~周の円王~

その昔、周国に円(まどか)と言う王がおりました。

ある時、隣国の小王が円王の逆鱗に触れてしまいます。

まどか「許さないよ!…矢の雨が降るからね!」プンプン

小王は詫びの印にと、娘の焔(ほむら)を差し出したのです。

825: 2012/06/24(日) 21:30:19 ID:I/0rwSo6
まどか「そんな事で許すとでも思っ…!?」

ほむら「ほむらと申します」ペコリ

とりあえず、焔を残し小王を呼び出しました。

まどか「…あの娘?」

まどか「マジ?」

まどか「…じゃあ許す。許しちゃうよ!」

さやか「まどかー!私という妃がおりながら鼻の下を伸ばすとは何事かー!」

まどか「あ…さやかちゃんいたんだ…」

さやか「酷い!ずっと居たのに!」

826: 2012/06/24(日) 21:38:05 ID:nO5jYb/6
焔はおとなしく聡明で、妃とは正反対の魅力で溢れておりました。

円王は焔に熱を上げ、遂には妃を排し、焔を新しい妃に迎えたのです。

ほむら「良いんでしょうか?」

まどか「勿論だよ、ほむらちゃん!」

ほむら「…ありがとうございます」ペコリ

827: 2012/06/24(日) 21:41:02 ID:gv3XMqi2
優しく従順な焔でしたが、円王の前で笑顔を見せることは殆ど有りませんでした。

円王は様々な趣向で焔を笑わせようとしました。

そんなある日。

突如、王城から狼煙が上がったのです。

それは敵襲を知らせる狼煙でした。

828: 2012/06/24(日) 21:51:26 ID:5qOd/iOM
円王を筆頭に城中の者が大慌てで動きます…そしてすっかり迎撃の準備も整った時、兵士の一人が言いました。

中沢「すんまっせーん。狼煙、間違えて焚いちゃいました」ヘヘヘ

まどか「中沢君?…中沢君?」

中沢「次からは、マジ気を付けるんで!…今回はお咎め無しって事で…駄目すか?」

829: 2012/06/24(日) 21:58:14 ID:5qOd/iOM
まどか「うん、駄目に決まっt…」

ほむら「ふふっ…」

まどか「!?」

まどか「どどどうしたの?…ほむらちゃん!?」

ほむら「いえ、あんなに慌てていたのに…誤報だって知った皆さんの顔が…」クスクス

まどか「確かに…皆、呆けすぎだよ…てぃひひひ」

焔が余りに自然に笑ってくれたので、円王は兵士を不問にしました。

830: 2012/06/24(日) 22:03:40 ID:1i4FdmP2
代わりに、内密の約束をさせたのです。

まどか「中沢君!」

中沢「ざっす!許してくれて、ざっす!」

まどか「ほむらちゃんの笑顔が見れたし、どうでも良いや…それより、頼みたいことがあるんだよ!」

中沢「なんすか?」

まどか「定期的に狼煙を上げてくれない?」

中沢「わざとっすか?…僕、処分されません?」

まどか「てぃひひ!王様パワーでどうとでもするよ!…それとも晩年まで石牢の生活が良いかな?」

中沢「…うっす」

831: 2012/06/24(日) 22:12:17 ID:wR.0CUA.
それからというもの、狼煙が上がる度に兵士達は急いで準備をし、そして間違いだと聞かされる事になりました。

狼煙に備える兵士は一人、また一人と減っていったのです。

そうして、暫くの時が経ちました。

中沢「はい、今日も異常無s…」

中沢「…」ゴシゴシ

中沢「…」

中沢の眼に写ったのは、王城を取り囲む無数の篝火でした。

832: 2012/06/24(日) 22:20:18 ID:FB0inWVI
中沢「てっ、ててててっ、ててっ、て敵襲だーーーーーーーー!!」ジョバァー

中沢は必氏に狼煙を上げますが、誰も集まることは有りませんでした。

兵士が異変に気付いた頃には既に時は遅く、城は制圧されて行きます。

そして、円王も中沢、焔と共々に討たれ…

833: 2012/06/24(日) 22:24:35 ID:KsE5djas
…る事などあるはずが無いのです。

日頃の行いなど、円王には知った事ではありません。

奮起する円王一人の圧倒的武力による、円王無双が今宵幕を開けるのです。

まどか「てぃひひ!ほむらちゃんは私が守るよ!」

空に無数の法陣を描き、そこから豪雨の様に矢が降り注ぎます。

834: 2012/06/24(日) 22:33:54 ID:K6aHpm/M
敵味方を問わず、降り注いだ雨は、王城を円王と焔だけにしてしまいました。

まどか「愛は勝つんだよ!…さてと」

まどか「進攻の手際が良すぎるよね!きっと何処かに…」

まどか「てぃひひ…イタヨ」

王城より2里程離れた場所に敵本営を見つけました。

そしてそこの、青い頭の人影を肉眼で捉えたのです。

835: 2012/06/24(日) 22:43:33 ID:UyKyQLG6
まどか「さやかちゃん…やってくれたよね…まったく」プンプン

円王は弓を引き絞りました。

まどか「悪い子だぁれだ…」キリキリ

ほむら「あの、まどか?」

まどか「何かな?ほむらちゃん?」

ほむら「その…もう、皆逃げてるし…その許してあげたらどうかな…なんて…」

まどか「…ほむらちゃん…」キューン

まどか「んもぅ!可愛いなぁ!…ほむらちゃんが許すなら、私も許しちゃうよ!」

こうして、円王は広い心で元妃と敵軍を許し、ますます繁栄しましたとさ…

~めでたしめでたし~

836: 2012/06/24(日) 22:44:35 ID:Kpza30s2
マミ「これじゃ教訓にならないじゃない!」

杏子「愛は勝つ」

さやか「確かに…愛の成せるワザ…なのか?」

QB「まぁ、まどかが相手ならこうなるだろうね…さぁまどか!」

ほむら「…」ジャコン

QB「冗談だよ…」

マミ「暁美さん?やるなら外で頼めるかしら?」

QB「止めてすら、くれなくなった!」

838: 2012/06/24(日) 23:14:31 ID:jV5cuyeo
~石に刺さったマミ~

長き統治者が失われた国。

国父の氏後、僧侶は次代の王に関する祈祷を行なった。

すると、教会の屋根を貫き、マミが突き刺さった大きな石が現れ、こう叫んだ。

マミ「我が名はマミ。王に相応しき者のマミ」ゴゴゴ

839: 2012/06/24(日) 23:19:34 ID:6Fn2yifw
ペチーン

マミ「あいた!?」

杏子「ゴゴゴ…じゃねえよ!家の屋根に大穴空けやがって、弁償しやがれ!」

マミ「わ、我は王に相応しき者のマミ」

杏子「う、る、せ、え!出、て、こ、い!」グググ

マミ「うぬぬ」グググ

しかし、マミはビクともしなかった。

840: 2012/06/24(日) 23:25:32 ID:BO8gFx5k
杏子「全然抜けねぇ」ハァハァ

マミ「そなたの握りょk…素質は王の素質では無い。我は王に相応しき者のマミ」

杏子「今、握力っつったろ!やっぱ中で踏ん張ってやがったな!出てこい!」グググ

マミ「うぬぬ」グググ

仕方無く、僧侶はこのマミを引き抜ける者こそ次代の王であるとし、皆に告げた。

841: 2012/06/24(日) 23:35:29 ID:BO8gFx5k
各地から高名な騎士達が訪れ、マミを抜こうと挑戦し、若干持ってかれそうになりながらも、マミは耐えきった。

マミ「…今日は…終わり…かしら?」ゼェゼェ

杏子「ご苦労さん、キャラやめたんだな…しかし、挑戦料を貰ってたから修繕費は余裕だったわ」ハッハッハ

マミ「良かったわね…あぁ!もう!おっさんの手汗で顔がベタベタじゃない!」

杏子「適当な奴で抜けりゃ良いじゃねぇか…」フキフキ

マミ「妥協は出来ないわ…」ンー

842: 2012/06/24(日) 23:43:41 ID:BO8gFx5k
その頃、若干14歳の若者まどかは、騎士の修業中だった。

まどかに指導していた騎士ほむらと共に野試合をしていた。

試合の最中、ほむらのマミが折れ、まどかは代わりのマミを探した。

杏子「どうだいどうだい!神の教えだよー!王の素質を図るマミを引き抜いて見ないかー?」パンパン

まどか「?」

843: 2012/06/24(日) 23:55:33 ID:PIEvacr.
杏子「お!どうだい?一回たったの3シリング!挑戦しなきゃ損だよ!」

まどかは教会前の僧侶に促され、石に刺さったマミを見た。

まどか「じゃあやってみようかな…マミさん…痛かったら無理せず言ってくださいね?」

マミ「!…我を気遣ってくれるの?」ジーン

思い出作りに一度だけ挑戦したところ、王に相応しき者のマミはあっさりと引き抜かれたのだ。

845: 2012/06/25(月) 00:10:14 ID:aOLTEF8s
僧侶は皆を呼び集め、次代の王が現れた事を告げた。

中沢「へっ、マミを抜いたくらいで王が決まるもんか!僕なんかマミを抜くどころか、マミで抜いてるんだぞ!」

QB「そもそも、仕掛けでもあったんじゃ無いのかい?」

疑う者に対し、まどかはマミをけしかけた。

すると疑う者はピクリとも動かなくなり、最終的にまどかは皆に王と認められる事となる。

若き王まどかはほむら率いる騎士団と共に伝説を築いて行くのであった…

~めでたしめでたし~

846: 2012/06/25(月) 00:11:27 ID:0HaWOvUk
さやか「続く!」

マミ「私が出落ちに使われるなんて…」

ほむら「いつもの事じゃない」

杏子「そうだぞマミ!もう慣れろよ!」

マミ「シクシク…」

QB「…口で言いやがった」

さやか「あ…本当は続かないよ?」

まどか「わかってるよ?」

850: 2012/06/25(月) 21:11:14 ID:n/K6t4NI
~ほむらちゃんの影送り~

影送りをほむらちゃんに教えたのは、仁美ちゃんでした。

ほむらちゃんと杏子ちゃんと仁美ちゃんとで出掛けた時の事です。

仁美「ほむらさんは影送りをご存知ありませんの?」

杏子「知らねぇだろ?私も仁美に聞くまで知らなかったし」

まどか「ほむらちゃんでも、知らない事あるんだね…」

ほむら「で?結局何なのかしら?」

851: 2012/06/25(月) 21:19:41 ID:kELC.1PI
仁美「地面の影を空に写す、遊びですわ」

ほむら「あぁ、目の残像を利用するのね…」

杏子「その言い方だと、急にロマンが無くなるな」

仁美「やってみましょうか?」

まどか「てぃひひ、楽しそうだね」

その帰り道、とても綺麗な青空だったので、試すことにしました。

852: 2012/06/25(月) 21:27:12 ID:XAlsWg12
仁美「10までゆっくり数えますので、瞬きせず影を見ていてくださいまし」

杏子「この年でやると、少し恥ずかしいな」

ほむら「ふふっ、確かにね」

そうして、皆で数を数えます。

853: 2012/06/25(月) 21:38:53 ID:9DQEl4DA
仁美「いーち」

杏子「にーい!」

ほむら「さ、さーん」

まどか「ほむらちゃん、声小さいよ」ティヒヒ

いつの間にか皆、手を繋いでいました。

854: 2012/06/25(月) 21:46:11 ID:aOLTEF8s
ほむら「目が…目の乾きが…はーち」

杏子「きゅーう!」

仁美「とお…ですわ」

ゆっくりと皆の目の動きに合わせて、白い影が、すっと空に上がりました。

855: 2012/06/25(月) 21:57:54 ID:wVOsg.Fs
杏子「へぇ、意外にくっきり見えるんだな」

仁美「雲もありませんし、日頃の行いですわね」

まどか「あれ?ほむらちゃん泣いてる?」

杏子「…なぁ、ほむr…え?…どうしたんだよ?欠伸か?」

ほむら「…綺麗に見えたからよ」

856: 2012/06/25(月) 22:02:20 ID:wVOsg.Fs
仁美「あらあら…教えた甲斐がありましたわ」

ほむら「えぇ…4つとも綺麗に見えてる」

仁美「4つ?」

杏子「おいおい、一つ増えてるぞ」

ほむら「そうね…そうかもね」

~めでたしめでたし~

857: 2012/06/25(月) 22:04:45 ID:pWLCL/9M
ほむら「マミ…」

マミ「何かしら?」

ほむら「とんでもない空気にしてくれたわね…」

まどか「…」

QB「マミの空気認識能力は、極端に低いからね」

マミ「ちょっと!どういう意味よ!」

ほむら「脂肪が脳を圧迫してるのかしら?」

マミ「うくぅ…それ以上言うと、泣くわよ!」

859: 2012/06/25(月) 22:23:24 ID:FBDHZhww
~灰被り杏子~

正しく生きなさい…そうすれば、神様があなたを見捨てる事はありませんよ。

杏子の母親はそう言い残し、天に召されました。

暫くして、父親は新しい母と二人の姉を迎えました。

しかし姉や母は、父親が居ないのを見計らい杏子にとても辛く当たったのです。

860: 2012/06/25(月) 22:30:43 ID:EfUGEEtg
勿体無いからと、侍女も雇わず、家事の殆どを杏子にやらせていました。

さやか「灰被り!暖炉の隅に灰が残ってるぞよ!」

杏子「あ゙!?」ギロッ

さやか「いや…あの…」

杏子「…」

さやか「…自分でやるぞよ」

861: 2012/06/25(月) 22:36:32 ID:2qje3D66
休む間もなく働きましたが広い屋敷です。

仕事が絶える事もなく、杏子は常に汚れていたので(灰被り)と呼ばれていました。

ある日、父親が町に出かけることになり、皆に土産を聞きました。

父「杏子、お土産は何が良い?」

杏子「…いらねぇよ?」

父「さやかも仁美も欲しいものを言ったんだ…何でも良いんだよ?」

杏子「じゃあ…親父が最初に触れた枝を持って帰って来てよ」

862: 2012/06/25(月) 22:42:22 ID:BTGUV0bs
父親は杏子との約束通り、榛の枝が体に触れたので、それを大事にしまいました。

杏子は父親が持って帰ってきた榛の枝を母親のお墓に植え、涙を溢し祈りました。

杏子が溢した涙は枝に注がれ、枝は大きく、美しい木に育ちます。

そしていつの間にか、その木に一匹の白い獣が住み着いて、 杏子の欲しい物を何でも運んでくる様になりました。

864: 2012/06/25(月) 22:51:07 ID:R6oCFYHc
杏子「あんたってさ…」

QB「?」

杏子「旨いのかな?」

QB「それは叶えられない」

杏子「…」

QB「それは叶えられない」

865: 2012/06/25(月) 22:58:31 ID:R6oCFYHc
暫くして、王様が王子の花嫁にふさわしい人を見つける為に、国中の娘を集めて、舞踏会を開くと言いました。

姉達はもちろん、杏子も招待されています。

マミハハ「灰被り!」

杏子「…」ギロリ

マミハハ「杏子…さん?」

杏子「何さ」

マミハハ「舞踏会は行くのかしら?」

杏子「面倒くさいからいいや」

しかし招待はされていても、灰被りにはドレスも靴も無いのです…杏子はすっかり諦めておりました。

866: 2012/06/25(月) 23:05:50 ID:qlVkuIIk
義母や姉達は杏子に出かける準備を手伝わせ、着飾って城へ向かいました。

一人残された杏子は、白い獣を呼ぶ事にしたのです。

杏子「悪いんだけど肩揉んでくれない?なんだかんだ私が家事やってるから、こっちゃうんだよね…」

QB「任せてよ!…本当だ、結構こってるね」フニフニ

すると白い獣は、杏子の為に金と銀に輝く美しいドレスと銀の絹糸で施された靴を運んでくれました。

867: 2012/06/25(月) 23:17:12 ID:qlVkuIIk
杏子「あぁ…凄…あんたマッサージで食っていけるよ」

QB「嬉しい事言ってくれるね…ところで舞踏会には行かないのかい?」フニフニ

杏子「んー…ふぃぃ…だって面倒くさいじゃん」

QB「美味しい物が食べられるかもよ?」フニフニ

杏子は大急ぎでドレスに着替え、舞踏会に行ったのです。

868: 2012/06/25(月) 23:27:16 ID:2qje3D66
お城では、誰もが杏子の美しさに目を奪われました。

義母や姉達も杏子とは気づきません。

杏子「うめぇうめぇ」ガツガツ

仁美「母様…あれって…」

マミハハ「良いから!…全力で他人のフリするわよ」

さやか「すげぇ注目されてる…」

869: 2012/06/25(月) 23:38:32 ID:EfUGEEtg
そして杏子の姿は、王子の眼にも止まりました。

ほむら「随分、美味しそうに食べるわね」

杏子「あん?実際旨いしな!」ムグムグ

ほむら「ふふふ、ありがとう。シェフにも伝えておくわ」

杏子「あぁ!でも良いよなぁ…こんな旨い飯が毎日食えるなんてな!」

ほむら「そうね…デザートもあるわよ?」

王子は杏子を誘い、杏子も王子の誘いに応えます。

870: 2012/06/25(月) 23:51:49 ID:PuFIAER2
その夜、杏子と王子は甘い一時を過ごしました。

しかし日も落ち、杏子が家に戻らなければならない時が来たのです。

ほむら「大丈夫?眠そうだけど?送りましょうか?」

杏子「大丈夫、大丈夫。走って帰ればすぐだしね…この靴じゃ走りにくいかな…」

送らせて欲しいと王子は言いましたが、杏子は走り去って行ってしましました。

872: 2012/06/26(火) 00:01:57 ID:9gtlmuD2
杏子「やっぱり走りにくいな…裸足でいっか!」ポーン

後から王子も追いかけましたが、杏子の姿は既にありませんでした。

ただ門の下に美しい銀糸の靴が忘れ去られていたのです。

ほむら「ほら、まったく…急いで帰るから…上等な靴みたいだし届けたほうが良いわよね」

翌朝、王子は靴を持って、靴にぴったりあう娘を捜す事にしました。

873: 2012/06/26(火) 00:08:58 ID:Ofii3LOA
そして、杏子の家にもその靴がやってきたのです。

姉達もその靴を履いてみるのですが、1人は親指が、一人は踵が入りません。

さやか「あぁー、これ灰被りのだわ…あの娘足ちっちゃいもん」

ほむら「その娘は、どこに居るかしら?」

仁美「白い毛玉を鷲掴みにして、実母のお墓参りに向かったかと…」

874: 2012/06/26(火) 00:15:13 ID:QeqKe9yI
二人の姉が靴を履けず、王子は杏子の元に向かいました。

そして遂に、杏子が靴を履くことになりました。

QB「誰だい?」

ほむら「貴方こそ誰よ…」

QB「白い獣だよ!害の無いタイプだよ!」

875: 2012/06/26(火) 00:25:48 ID:4Xhj3Xso
杏子「あれ?ほむらじゃん」

ほむら「ほら、靴の忘れ物よ」

杏子「おー、わざわざありがとうね!」

ほむら「それだけじゃ無いの…貴女の食べっぷりを料理長がとても気に入ってね、お城に来ない?」

杏子「やりぃ!良いのか!?」パァァ

ほむら「えぇ、勿論。私も…その…嬉しいし…」

もちろん、靴はぴったりと杏子の足に合い、王子と仲良くお城へ向かいましたとさ…

~めでたしめでたし~

877: 2012/06/26(火) 00:27:49 ID:26IL9EZU
まどか「台詞を飛ばすと、原作っぽく楽しめるよ!」

仁美「私達が出たので、王子は彼かと思いましたのに…」

さやか「だよねぇ」

まどか「確執が生まれるからだよ!」

さやか「もう生まれてるよ?」

仁美「ですわね」

まどか「空気も悪くなるからだよ!」

仁美「それはさやかさんが突っかかって来るからですわ」

さやか「仁美が立場を弁えないからじゃない?」

まどか「…」

884: 2012/06/26(火) 21:24:33 ID:xoIkjAAM
~因幡白獣~

浜に赤い獣がいた。

見つけたのは、神の中沢だ。

中沢は、やたら可愛い娘がこの先の島に居ると聞き、会いに向かう最中であった。

中沢が赤い獣に近付くと、それは傷で赤く染まった満身創痍の獣であると知った。

885: 2012/06/26(火) 21:29:54 ID:1tQ0//Xc
中沢「あぁ、これは可哀想だ」ニヤ

QB「…すまないけど、薬を持ってないかい?」

中沢「薬は無いけど、治療してあげるよ」

中沢「まず、傷口を洗わないと…ね」

中沢は獣を海水に放り込むと、雑菌だらけの中沢ハンドで、ごしごし洗い始めた。

886: 2012/06/26(火) 21:38:06 ID:1tQ0//Xc
QB「きゅばぁぁああ!きゅぅぅうう!!」ゴシゴシ

中沢「良い声で鳴くなぁ」

獣が動かなくなると、飽きてしまったのか中沢は手を止めた。

中沢「おっと、こんな事してる場合じゃなかった!」スタコラ

獣を浜に放り投げると、そのまま残し、島に向かっていったのだ。

887: 2012/06/26(火) 21:47:25 ID:1tQ0//Xc
少しして中沢を追う者が浜に辿り着いた。

付き添いで中沢が呼んだ、末子のまどかである。

まどか「何だろ?生肉が落ちてる…!…違う!これ生き物だ!」

まどかは獣を抱き上げた。

QB「た…助けて…」

まどか「酷い…どうしてこんな目に…?」

まどかは真水で獣の傷と塩を洗い流した。

888: 2012/06/26(火) 21:56:58 ID:1tQ0//Xc
QB「ありがとう…少し楽になったよ…実は、あの島に渡ろうとしていてね…」

獣はため息をつく。

QB「回りこんで潮が引くのを待てばよかったんだけど…」

少し前の事、この場所で獣は回りこむべきか考えを巡らせていた。

889: 2012/06/26(火) 22:02:53 ID:/8MK0BIY
あの島に友人が居るのだ。

いつもテレパシーばかりじゃあれだからと、会いに向かう最中であった。

白い毛並みも美しく風になびいている。

そんな折、視界にあるものが写った。

水辺に生きる鰐のほむらだ。

890: 2012/06/26(火) 22:08:38 ID:/8MK0BIY
獣は鰐の背中にのれば、島まで楽に、あっという間に辿り着けると考えた。

そして一計を案じる事にしたのだ。

鰐はとある神を信奉していた。

力こそ目立たないが慈愛に溢れる神だ。

891: 2012/06/26(火) 22:13:04 ID:6HNxqb9w
ほむら「本当にあの島で見たの!?」

QB「うん、君は前から会いたがってたから、案内してあげようかと思ってね」

ほむら「ほ、ほほ本当に会えるのかしら…ちょっと…でも心の準備が…」ワタワタ

QB「会う気が無いなら構わないよ…じゃ、僕はこれで…」

ほむら「会わないとは言ってないわ…案内してもらえる?」ガブッ

QB「分かった…分かったから甘噛みをやめてくれるかい?」ジタバタ

892: 2012/06/26(火) 22:19:20 ID:Ofii3LOA
そして、獣は鰐の背中に乗り、島に向かうことに成功した。

しかし、島に目と鼻の先まで近付いた時だ。

ほむら「私は鰐だから、脅えられたりしないかしら…」

QB「大丈夫さ、慈悲と慈愛に溢れる事で有名だからね…」

ほむら「そうよね…笑いかけてくれるわよね…」

QB「そうだね」

QB「あの島に居れば、の話だけどね」ボソッ

獣は本心をうっかり口に出してしまった。

893: 2012/06/26(火) 22:24:27 ID:Ofii3LOA
獣がそれに気付いた時には、もう手遅れだった。

ほむら「…」

QB「…あれ?島が遠くなってくよ…おっかしーなー?」

ほむら「今の台詞をもう一度聴きたいわ…なんて言ったの?」

QB「きゅっ…きゅっぷーい、きゅっぷーい」ゴロゴロ

ほむら「嘘…なの?」

QB「そういう噂をね…聞いたりしたんだけれどもね…その…」

ほむら「嘘なのね…」

894: 2012/06/26(火) 22:30:55 ID:W2F8/1YA
鰐の怒りは筆舌に尽くしがたいものだった。

全編モザイク処理でX指定にしても、倫理委員会が顔を曇らせるほどの行為が海上で繰り広げられたのだ。

ほむら「もう、いいわ…虚しいばかりだし…」

QB「そういう…考えは…もっt…前に至るべk…ゃない…かな?」ビクンビクン

895: 2012/06/26(火) 22:37:41 ID:9gtlmuD2
取りあえずは白い毛並みも失われ、まともに動く事も儘ならない状態で、獣は元の浜に打ち捨てられた。

そんな絶望の中、中沢に助けを求めてしまったのだ。

QB「それがまさか、本物のまどかに助けられるなんてね…」

896: 2012/06/26(火) 22:41:13 ID:vKtfAWbY
まどか「本物?」

QB「ほむらが信奉しているのは、まどか…君だよ」

まどか「!」

まどかは獣に自らの行為を深く反省させながらも、蒲の花粉を集めもって獣の傷を癒した。

897: 2012/06/26(火) 22:51:36 ID:NjEv3Fq6
QB「凄いね…本当に毛まで生え揃うなんて…」

まどか「もう、嘘ついちゃ駄目だよ」

QB「あ、そうだ…ここまでしてもらって何だけど一つお願いがあるんだ」

まどか「ん?」

QB「ほむらに会ってやってくれないかい?」

まどか「うん、そのつもりだよ!…QBも一緒にね!」

QB「僕も?」

まどか「ちゃんと謝って無いんでしょ?だから、ね?」

こうして、まどかは獣を伴い鰐の元に向かった。

898: 2012/06/26(火) 22:57:39 ID:cFt3slN6
鰐は凹みに凹んでいた。

ほむら「わにー…ほむー…」ゴロゴロ

まどか「あなたがほむらちゃん?」

ほむら「んあ?そうだけど…どちらさっ…どどっ…まぁーーーーーーっ!?」

QB「叫びすぎだよ」

まどか「?」

899: 2012/06/26(火) 23:08:59 ID:2H5kdTF2
ほむら「まどか…まどかなの?…本物?生?…え?偶然?」

まどか「偶然じゃないよ?…私をほむらちゃんに会うよう言ったのはQBなんだよ?…ほら!」

QB「その…すまなかったね…騙して」

ほむら「…」

ほむら「良いのよ…こっちも少しやり過ぎたし…」

QB「少し?…いや、何でもないよ。許してくれてありがとう!」

900: 2012/06/26(火) 23:15:45 ID:vhwlNVEo
まどか「じゃあ、私もあの島に向かわなきゃならないし、一緒に行こう?」

ほむら「乗せてくわ…ほら、毛玉も」

QB「君の背中はトラウマが半端ないんだけど…」

今度こそ、獣は鰐の背中に乗り、島に向かうことが出来た。

島に着いてすぐ、獣を呼ぶ声が聞こえてきた。

901: 2012/06/26(火) 23:22:28 ID:R/6jRoDE
マミ(ちょっとQB?…来るって言うから待ってるのに来ないじゃない?…何かあったの?)

QB(ちょっと色々あってね…でももう島に着いた所だから…あと友達も一緒に良いかい?)

マミ(勿論よ!グッジョブ!グッジョブQB!…はぁ…でも、そう…安心したわ。なんか玄関に変な男神がウロウロしてて…何なのかしら、この人も友達?)

QB(!…そいつは屑だよ!名前を聞いてみて中沢って言ったら、マミを狙ってる輩だ!油断したら塩で揉まれるよ!)

マミ(そうだったの!?…私を狙うなんて良い度胸ね…)ブツッ

902: 2012/06/26(火) 23:36:08 ID:R/6jRoDE
QB「切れちゃった…」

ほむら「何て?」

QB「家で待ってるって!」

まどか「てぃひひ、お呼ばれしちゃった」

三者が歩き向かっていると、目的の場所から閃光が走った。

一瞬、空に中沢が欠き消える様が見えたが誰も気にする事は無かったという…

~めでたしめでたし~

903: 2012/06/26(火) 23:37:30 ID:3LE.c4Go
さやか「ふぅ、大作だった…」

ほむら「ただ元が長いってだけじゃない…」

杏子「皮を剥ぐって、やっぱ相当痛いのかな?」

さやか「そりゃそうでしょ、逆剥けをピーってやるだけであんだけ痛いんだから」

杏子「うわー!痛い!それは痛い!」

まどか「想像しちゃった…」ブルブル

904: 2012/06/26(火) 23:54:46 ID:R/6jRoDE
~マドカァー旅行記~

私はミタキハラ領を船で抜けたが嵐に襲われ、リリパットと言う国に流れついた。

まず驚くべきは、リリパットの民の大きさだった。

マドカァー「ちっちゃい!指くらいしかない!」

サヤカ「あー?馬鹿にすんなー」チクチク

905: 2012/06/26(火) 23:58:36 ID:S5RhyYeg
サヤカ「こいつぁー、でけぇーぜ!」

マドカァー「こら!爪楊枝を人に向けたら危ないんだよ!」

サヤカ「爪楊枝じゃない!剣だもんね!」チクチク

マドカァー「痛い痛い」

大きな私に驚異を感じたリリパットの民は私を縛り付けていた。

906: 2012/06/27(水) 00:08:47 ID:G9dFbzo6
キングサヤカ「止めるのだ!」

サヤカ「キング!」

コングサヤカ「ウホッ」

サヤカ「コング!」

しかし、抵抗しない姿を見て、民長は私を開放してくれたのだ。

907: 2012/06/27(水) 00:12:51 ID:33Ae1dlo
キングサヤカ「部下が失礼な真似をしt…

コングサヤカ「ウホッ…ウウホッウホウホッ」

サヤカ「さすがコング!」ワーワー

キングサヤカ「実は、巨人様にお願いしt…

コングサヤカ「ウホッウホッ…ウホウホッ、ウホッ!」

キングサヤカ「もー!うるさいのー!」ポカッ

コングサヤカ「…」ヒリヒリ

コングサヤカ「ウガッ!」バキッ

キングサヤカ「ぎゃふん」

サヤカ「さすがコング!」イケー

908: 2012/06/27(水) 00:18:42 ID:33Ae1dlo
とても愛らしい種族であったが、考えや行動は正に人類と同じであった。

隣国プレフスクと戦争状態にあったのだ。

損傷した舟の修理を条件に兵士としての参加を頼まれた。

マドカァー「手伝って欲しいってこと?」

キングサヤカ「そう!だめ?」

マドカァー「ケンカは駄目だよ!」

キングサヤカ「うー…」

909: 2012/06/27(水) 00:24:52 ID:VZogLKWk
私は戦争を止めさせようとプレフスクの民長キョウコと会談を開くよう要求した。

クインキョウコ「で?なんの用だい?」

マドカァー「お話ししたかったんだよ!」

クインキョウコ「でかいなあんた!サヤカはどうしたんだよ?」

マドカァー「あれ?先に来てた筈だけど…」キョロキョロ

コングサヤカ「…」

910: 2012/06/27(水) 00:29:32 ID:33Ae1dlo
クインキョウコ「何だ、そこにいたのか…」

コングサヤカ「…」

クインキョウコ「考えは変わったってのかい?」

コングサヤカ「…」

クインキョウコ「私を呼んでおいて無視とは良い度胸だな!?」

マドカァー「サヤカちゃん?」

コングサヤカ「ウホッ」

クインキョウコ「?」

マドカァー「あ、これコングの方だ」

911: 2012/06/27(水) 00:34:45 ID:33Ae1dlo
クインキョウコ「なるほど…まともに取り合う気は無いわけだ…」

コングサヤカ「…」

クインキョウコ「何とか言ってみろ!」ポカッ

コングサヤカ「…」ヒラリ

コングサヤカ「ウガッ!」メシッ

クインキョウコ「ぎゃふん」

マドカァー「さすが…コング…」

私の必氏の調停も空しく、互いの仲は一層険悪になってしまった。

912: 2012/06/27(水) 00:46:54 ID:R2iTlp8M
一つ幸いな事は、互いの長が何故か満身創痍の状態であった為、総力戦には踏み切れずにいた事だ。

マドカァー「この隙に、兵器を破壊しちゃえば戦争なんて出来ないよね!」

サヤカ「あ、マドカァーだ」

サヤカ「何しに来たの?散歩?」

マドカァー「砲台を貰っていくね?」ヒョイヒョイ

サヤカ「わー、だめー!砲台は防衛のかなm…」

マドカァー「サーッ!」ポーイ

サヤカ「ぎゃー!」

913: 2012/06/27(水) 00:56:39 ID:7YnMnM2s
目についた武器を片端から海に沈めていくと、リリパットの兵士は怒り始めた。

サヤカ「なんて事すんだ!」

マドカァー「大丈夫。大丈夫だから」

サヤカ「何が大丈夫なのさー!」

マドカァー「大丈夫なんだよ!本当大丈夫なんだから!」

サヤカ「ほ、本当に?」

915: 2012/06/27(水) 01:11:16 ID:33Ae1dlo
マドカァー「うん!大丈夫!」ナデナデ

サヤカ「じゃあ、良いのか…な」

サヤカ「キングが怒ったら、ちゃんとフォローしてね?」

リリパットの兵士の怒りを鎮め、私はプレフスクに向かった。

そして同じ様に兵器を一つ残らず破壊したのだ。

マドカァー「サーッ!」ポーイ

916: 2012/06/27(水) 01:13:11 ID:33Ae1dlo
キョウコ「あーっ!クイーンに怒られちまう!」

キョウコ「でも、もう戦争しなくて良いんだよな?」

マドカァー「そう!そこのキョウコちゃんは良い事言ったよ!」

キョウコ「そ、そうか?」///

マドカァー「1マドカァーポイントを差し上げます」ナデナデ

キョウコ「やった!何か貰った!」

互いの兵器の事を説明すると、民や兵士は誰も安心した様子だった。

917: 2012/06/27(水) 01:28:45 ID:QcY78V0A
しかし…やはりと言うべきか互いの民長だけは諍いを鎮めようとはしなかった。

私は、二人を掌に乗せ経緯を聞くことにした。

マドカァー「何があったのかな?」

クインキョウコ「許せねぇんだよ!サヤカは卵を割るときに先の細い方にヒビを入れて黄身を出すんだ!」

キングサヤカ「許せないよ!キョウコは卵の底の広い方にヒビを入れて黄身を出すんだよ!?マドカァーは許せるの?」

918: 2012/06/27(水) 01:30:04 ID:33Ae1dlo
マドカァー「…許せるよ?」

キングサヤカ「お前もかー!お前もなのかー!」

マドカァー「え?…え?それだけ?」

クインキョウコ「それだけとは何だ!あんな小さな出口からじゃ、プルプルの黄身が破れて出てくるじゃないか!」

キングサヤカ「何いってんのさ!あんなに大きな出口にしたら卵の殻まで皿に落ちるじゃんよ!」

人により、価値観は千差万別と言うが、私はこれを聞いた時、心底あきれ果てた。

919: 2012/06/27(水) 01:37:55 ID:QcY78V0A
民を巻き込む闘争に発展させるべき、理由で無いと感じた為だ。

二人をそのまま、小さな無人の島に置くと、そこで反省するように言った。

リリパットに戻ってみると、長の不在にも関わらず、それほどの混乱が見られない。

マドカァー「皆、普段通りだね…?」

920: 2012/06/27(水) 01:40:44 ID:Kh.VY5aE
サヤカ「あ、マドカァーだ」

サヤカ「もうすぐ舟の修理終わるよ?」

マドカァー「え?修理してくれてるの?」

サヤカ「新たなるキング、コングの指示だよ」

マドカァー「コングサヤカちゃん…」

民の推薦もあり、キングとなったコングは恐るべき手腕で、あっという間にプレフスクとの和平を制定。

長の不在で混乱するプレフスクを援助し、両国の発展に尽力した。

921: 2012/06/27(水) 01:51:08 ID:6z7zmVnk
キョウコ達の協力もあって、舟も直ぐに改修され、私がこの島を離れる時が来たのだ。

マドカァー「コングサヤカちゃん、本当にありがとう!」

キングコング「ウホッ…ウウホッ!」

サヤカ「はっはっは!キングはすぐ冗談言うんだから!」

マドカァー「?」

キングコング「ウホウホッ」

キョウコ「なるほどなー、コングの話は為になるよな!」

マドカァー「…」

922: 2012/06/27(水) 02:00:52 ID:8Zy4ENNg
こうして、両国の民に送られて、私はこの大陸を離れたのだ。

実を言えば次の航海も奇妙なものであったのだが、それはまた、別の手記にて綴る事にしたい…

マドカァー「あっ!あの二人置き去りだ!」

~めでたしめでたし~

923: 2012/06/27(水) 02:01:27 ID:IljXNL4c
ほむら「あんまりコングコング言ってたら、本来の意味が分からなくなってきたわ…」

まどか「小人がでる童話はどうしても、可愛くなっちゃうね」

仁美「でも、ドン引きするような悪い小人の話も中々ありませんものね…」

さやか「いや…そこはちょっと悪いくらいで良いんでない?」

杏子「じゃないと、中沢がとんでもない事になるからね」

マミ「私はこの手の話には出れないのかしら?」

924: 2012/06/27(水) 02:15:12 ID:Kh.VY5aE
~青バラと桃バラ~

昔々、ある森に仲の良い双子の姉妹がおりました。

二人は互いの事を思いやり、これから先も助け合って暮らそうと、いつも話していました。

ある冬の晩、二人が暖炉のそばでお喋りをしていると、扉を叩く音がしました。

925: 2012/06/27(水) 02:26:26 ID:lI./4G5A
青バラ「誰だろうね?」

桃バラ「こんな吹雪の夜なのに…」スタスタ

青バラ「怪物じゃない?…お前を食べちゃうぞー!」

桃バラ「もぅ、怖いこと言わないでよ…はーい」

ガチャ

熊「…」

926: 2012/06/27(水) 02:37:53 ID:nyHl/OS2
桃バラ「…」

青バラ「…」

桃バラ「ちょっ…ちょっと待っててね」

熊「…」コクン

バタン

桃バラ「クマー!熊だよ!」ヒソヒソ

青バラ「リアルすぎる!リアル食べられちゃう!」ヒソヒソ

桃バラ「どどどどうしよう?」

927: 2012/06/27(水) 02:49:06 ID:IljXNL4c
熊「…」

熊「あの、お願いがあるのだけど…」

青+桃『喋ったーー!?』

とりあえず、話を聞いてみると、今晩は風が強いので、雪の無い場所で休ませて欲しいとの事でした。

二人は、あまりに理知的に話す熊に恐怖よりも不憫さを感じ、家に招き入れたのです。

桃バラは熊の為においしいスープと温めたミルクを振舞い、青バラは大きな大きなベッドを用意してあげました。

928: 2012/06/27(水) 02:55:49 ID:IljXNL4c
その晩から、熊は毎日二人の家にやってきては魚や蜜を届けたり、歌や森の話をして、二人と楽しく過ごしました。

しかし、春が来る少し前に熊は別れを言いにやってきました。

桃バラ「どこかに行っちゃうの?」

熊「森には居るわ…だけど、春になると小人が目覚めて、私の宝を盗みに来るの。ずっと見張ってないといけないから、もうここには居られないわ」

929: 2012/06/27(水) 03:09:01 ID:R2iTlp8M
桃バラ「宝物も、ここに運んだら?」

熊「たくさんあるの…無理だわ」フルフル

青バラ「寂しくなっちゃうね…」

熊「私もよ…また次の冬に来ても良いかしら?」

桃バラ「勿論だよ!…待ってるからね!」

その日から二人の生活は元に戻り、時々二人で本を読んだり、歌ったりして静かに過ごしておりました。

930: 2012/06/27(水) 03:10:18 ID:R2iTlp8M
ある日のこと、二人は森に薪を拾いに行きました。

薪を拾い集めていると、倒れた木の下から助けを呼ぶ声が漏れ聞こえてきます。

二人は急いで走っていくと、木と地面の間に耳毛が挟まったまま動けない小人を見つけました。

二人は木を退かそうとしましたが、びくともしません。

931: 2012/06/27(水) 03:20:55 ID:7YnMnM2s
桃バラ「どうしよっか…何してるの!?」

青バラ「えいっ」チョキン

青バラは耳毛を持っていた鋏で切り落としました。

自由になった小人は大激怒です。

礼など言う気配もなく二人に怒鳴り散らしました。

932: 2012/06/27(水) 03:21:48 ID:eI6uWvOY
弱冠、苛ついた青バラがぶん殴ると、散らばった金貨を大人しく拾い、何処かに行ってしまいました。

青バラ「何だありゃ?」

桃バラ「暴力は良くないよ…」

青バラ「でも、助けてもらっといてさー!」

933: 2012/06/27(水) 03:32:44 ID:eI6uWvOY
季節は変わり夏のある日、二人は川遊びに出かけました。

川で遊んでいると、下流の方から悲鳴が聞こえて来ました。

青バラ「どっかで聞いた声だな…」

桃バラ「と、とにかく行ってみようよ!」

青バラ「この格好で?」

桃バラ「…」

乾いた服を着て、二人がそれなりに急いでいくと、あの時の小人が魚に耳毛を食われたまま、川に引きずり込まれていました。

934: 2012/06/27(水) 03:36:49 ID:R2iTlp8M
小人を一生懸命引っ張っても魚は、びくともしません。

桃バラ「駄目だよ!どんどん引き込まれちゃう!……あ…」

青バラ「とうっ」チョキン

またも、青バラは耳毛を持っていた鋏で切り落としました。

案の定、小人は大激怒です。

二人に怒鳴り散らし、謝罪しろなどと言い始めました。

935: 2012/06/27(水) 03:54:00 ID:jrN/xO22
苛ついた青バラが膝を入れると、散らばった真珠を大人しく拾い、逃げるように何処かに行ってしまいました。

青バラ「ったく!」

桃バラ「暴力は…うーん、でも今回は…」

青バラ「でしょ?」

936: 2012/06/27(水) 03:54:37 ID:2WAmWfV2
さらに季節は変わり秋のある日、二人は紅葉狩りに出かけました。

落ち葉を拾っていると、急に空に影が落ちました。

二人が見上げると、とても大きな鷲が飛んでいたのです。

大鷲の口元から叫び声が聞こえてきます。

937: 2012/06/27(水) 04:04:21 ID:G9dFbzo6
青バラ「絶対あいつだよ…」

桃バラ「でも、助けないわけにはいかないよ!」

青バラ「そりゃそうだ」

二人は追いかけますが、大鷲はゆっくりと高度をとっていきます。

938: 2012/06/27(水) 04:09:33 ID:jrN/xO22
桃バラ「どんどん離れて行っちゃう!…え!?…どうするの?」

青バラ「耳毛スラーッシュ!」チョキン

青バラは持っていた鋏を投げて耳毛を切り落としました。

大鷲が咥えていたのは尻尾だったので、直接関係はありませんでしたが、鋏が飛んできた事に驚き、小人を放したのです。

当たり前ですが、小人は大激怒です。

二人に怒鳴り散らし、気の弱そうな桃バラにセクハラを試みました。

939: 2012/06/27(水) 04:16:18 ID:Zxkxf0y.
切れた青バラが根本から耳毛を引き千切ると、散らばった宝石を大人しく拾いだしました。

青バラ「こいつさ…」

桃バラ「うん…私もそう思う」

青バラ「あんた熊の言ってた泥棒でしょ?」

小人「!?」

940: 2012/06/27(水) 04:19:26 ID:Zxkxf0y.
宝石も拾い終えぬ内に小人が逃げようとしたその時、茂みからあの時の熊が走ってきたのです。

熊「ようやく見付けたわ…この腐れ毛玉!宝石を返しなさい!」

熊は小人を捕まえると体格差も考えず渾身のベアハッグを決めました。

グチュっと言う音と共に、赤い涙を流しながら小人は動かなくなりました。

941: 2012/06/27(水) 04:26:24 ID:jrN/xO22
青バラと桃バラが熊に近付こうとしたその時、不思議な霧が熊を包みこんだのです。

青バラと桃バラは霧で見えなくなった熊を心配してじっと霧が晴れるのを待つことにしました。

そしてすっかり霧が晴れると、何故かそこに熊は見当たらず、若い立派な若者が立っていたのです。

ほむら「ようやく、元に戻れたわ…」フゥ

942: 2012/06/27(水) 04:34:32 ID:G9dFbzo6
桃バラ「熊さん?」

青バラ「まじ?」

二人は驚いて呆けたままでいると、茂みを掻き分ける馬の足音が聞こえました。

杏子「おぉ!ほむら!元に戻れたのか!」

馬に乗って現れたのは、ほむらと同じ格好をした若者でした。

この若者達も二人と同じく双子だったのです。

943: 2012/06/27(水) 04:39:47 ID:Zxkxf0y.
ほむらは桃バラの手を取り、恭しく頭を下げました。

ほむら「二人共、本当にありがとう。私はあの小人の呪いで熊にされていたの…桃バラが冬の日に家に迎えてくれなかったら私は氏んでいたわ」

そして、馬から下りた杏子は青バラの手を取り、恭しく頭を下げました。

杏子「あの小人は魔力を耳毛に蓄えてたんだ…青バラのとっさの判断で、両の耳毛を落としていなかったら、ほむらの呪いは解けないままだった」

若者は其々に礼を言い、ニッコリと笑いました。

944: 2012/06/27(水) 04:57:14 ID:2WAmWfV2
桃バラ「そんな…たまたまです!」///

青バラ「そうだよ!頭を下げられると困っちゃうよ!」///

若者は自らが隣の国の王族であることを明かし、二人を王宮に招待したのでした。

こうして、青バラと桃バラの二人は、ほむらと杏子の二人と共に、王宮で仲良く幸せに暮らしましたとさ…

~めでたしめでたし~

945: 2012/06/27(水) 04:57:52 ID:jrN/xO22
マミ「おしまいよ」

杏子「なるほど、悪い小人だったな」ウトウト

さやか「私が大活躍でしたな!」ハッハッハ

仁美「確かに…さやかさんらしい活躍でしたわ」

ほむら「杏子も眠そうだし、そろそろお終いかしら?」

まどか「じゃあ次の話で最後だね!」

949: 2012/06/27(水) 07:52:49 ID:gy061vsw
絞首台から来た男
子供たちが屠殺ごっこをした話
青ひげ
憂悶聖女

を希望

953: 2012/06/27(水) 21:19:57 ID:3pJUMtpo
~ほむ太郎~

昔々あるところに、おじいさんとおばあさんがおりました。

ある日、おじいさんは山へ芝苅りに、おばあさんは川へ洗濯にいった時の事です。

おばあさんが川で洗濯をしていると、川上から大きな桃を持った、ほむ太郎が歩いてきました。

桃の大きさにおばあさんは驚き、腰を抜かしてしまいます。

954: 2012/06/27(水) 21:22:50 ID:3pJUMtpo
ほむ太郎「おばあさん、大丈夫?」

ほむ太郎はおばあさんを助けおこしました。

驚かせてしまったお詫びにと、ほむ太郎はおばあさんに桃をあげました。

サイズ的にも旅には若干邪魔だったのです。

955: 2012/06/27(水) 21:30:51 ID:NpylhW7g
桃好きのおばあさんは大喜び。

それならばと、今朝こしらえた吉備団子をほむ太郎に持たせました。

ほむ太郎は軽くお礼を言い、川下へすたすた歩いていきました。

ほむ太郎が人里につくと、人々からマミヶ島の話を聞かされました。

956: 2012/06/27(水) 21:40:29 ID:Zxkxf0y.
そこにすむ、マミはとても恐ろしく、少しでも優しくするとトモタチトモタチと叫びながら島に拉致られると言うのです。

さらには、縫いぐるみを持っている者に対しても、エホウマキコワイと襲いかかり(縫いぐるみの)首を落としてしまうそうでした。

最近は、どこぞの姫様を拐ってからだいぶ大人しいから、姫様が酷い事されてるんじゃ…と人々は心配しています。

957: 2012/06/27(水) 21:48:10 ID:jrN/xO22
ほむ太郎「随分ひどいわね…懲らしめないと」

ほむ太郎がマミヶ島に向かおうと、歩きだしたその時です。

さやか「ちょっと、待ったー!」ビシッ

ふわふわの柴犬が話しかけてきました。

958: 2012/06/27(水) 21:53:20 ID:G9dFbzo6
ほむ太郎「…」スタスタ

さやか「ちょっ!ちょっと待って!」

ほむ太郎「何かしら?駄犬に用など無いわよ?」

さやか「ひどっ!…話は聞かせてもらったよ!マミヶ島に行くんだってね!」

ほむ太郎「盗み聞きとはまた最低ね…」

さやか「…すいません」

ほむ太郎「ほら、吉備団子あげるから…あっちで遊んでなさい」

さやか「わーい!…って、うぉい!」ビシッ

こうして、犬がお供についてくることになりました。

959: 2012/06/27(水) 21:57:43 ID:jrN/xO22
さらに、下流に歩いていくと、今度はもこもこの日本猿がやってきました。

杏子「喰いもんの匂いがする」

ほむ太郎「吉備団子の匂いかしら?」

杏子「食べたい」

960: 2012/06/27(水) 22:02:21 ID:jrN/xO22
さやか「ハッハーン、うちのほむ太郎の気難しさを知らないね?簡単に貰えるだなんt…

ほむ太郎「あげるわ」ヒョイ

杏子「ウッキキ、わーい」

さやか「!?」

犬がグイグイでしゃばるので、イラッとしたほむ太郎は素直に吉備団子をあげました。

こうして、猿も仲間になったのです。

961: 2012/06/27(水) 22:09:23 ID:q0HVuyNQ
さらにさらに、下流に歩いていくとツガイの雉に出会いました。

恭介「僕なんかと居て、楽しい?」

仁美「えぇ…とても」

恭介「そうなんだ…少し嬉しいかな…」

仁美「お慕いする方と同じ時を過ごすのは楽しいものですわ…」

さやか「…」

恭介「…」///

仁美「…」///

962: 2012/06/27(水) 22:15:07 ID:EiJl3nbk
二羽のやり取りに何故か酷く興奮した犬が、つやつや羽根の雌の首を噛み、そのままズルズル連れて来ました。

仁美「ちょっと…なんですの?何処に連れて行くおつもりですか!」

犬はほむ太郎の腰から吉備団子を一つ拝借すると、雉の口にねじ込みました。

仁美「むぐーっ!モゴモゴ…」

こうして、雉も共に行く事になったのです。

963: 2012/06/27(水) 22:20:51 ID:EiJl3nbk
そのまま一人と三匹は歩き続け、ついにマミヶ島を望む港に着きました。

ほむ太郎「舟を借りないとね」

仁美「そうですわね」

さやか「あんたも少しは歩きなよ!ずっとほむ太郎の肩にいてさ!」

仁美「…」プイ

さやか「グルル…」

ほむ太郎「ほら、喧嘩しないの」

杏子「腹減った」

964: 2012/06/27(水) 22:27:37 ID:6z7zmVnk
港の漁師にマミヶ島に行く旨を話すと、たいそう勇敢だと驚き舟を貸してくれました。

ほむ太郎「今の漁師…名前が…」

仁美「中沢…と仰ってましたわね」

ほむ太郎「怪我とかしてた?」

杏子「元気だったな」

ほむ太郎「悪い顔もしてなかったわ…」

さやか「不幸な感じも無かったね…」

とてつもない違和感に感じましたが、ほむ太郎達は気にしないことにしました。

966: 2012/06/27(水) 22:33:56 ID:1M5xXttE
猿がうるさいので多めに食糧を積み、舟はゆっくりと漕ぎ出されます。

しばらくして、舟はマミヶ島に上陸しました。

待ち構えていたのは、とげとげの棒を持ったプニプニのマミでした。

ほむ太郎「申し訳程度に角は生えてるのね…」

967: 2012/06/27(水) 22:40:04 ID:G8z0zKQg
マミ「何しに来たの?…お茶すき?」

ほむ太郎「貴女を懲らしめに来たのよ…紅茶は好きよ、もっぱらコーヒーだけど…」

マミ「良かった!お茶受けにはケーキがあるの!」

さやか「わーい」

ほむ太郎「拉致してる人達を返しなさい!…あ、お構い無く…」カチャカチャ

杏子「旨い」モグモグ

仁美「甘さも控え目で良いですわ…」モグモグ

968: 2012/06/27(水) 22:51:36 ID:k3RpYMjc
マミ「おかわりあるからね。あっ!…鹿目さーん!」

マミに呼ばれて出てきたのは、おどおどした少女、まどかでした。

ほむ太郎「流されないわよ!やぁやぁ我こそは、日本一のほむ太r…なんかスーパー可愛い娘がこっち見てる…」

まどか「あ…たくさん居る…」

969: 2012/06/27(水) 22:55:44 ID:gWb./Zo6
マミ「たまには、外でお茶にしましょ?」

さやか「おいでおいで」

ほむ太郎「隣空いてるわよ」キリッ

まどか「う、うん…おじゃまします」///

ほむ太郎「貴女が拐われ囚われた人?」

まどか「えーと、いつでも帰れるには帰れるんですけど…」チラッ

マミ「~♪」

まどか「帰ろうとすると、ぷるぷる震えて捨てられた仔犬みたいな顔するんです…」ヒソヒソ

ほむ太郎「…あ、そぅ」ガクッ

970: 2012/06/27(水) 23:03:10 ID:IMV0hNcc
じゃあ、もう懲らしめなくても良いかな…そう思いながら皆と楽しい時間を過ごしました。

景色を眺めていると、対岸の船着き場が炎上しておりました。

ほむ太郎達は、感じていた違和感を、ようやく払拭出来たのです。

971: 2012/06/27(水) 23:06:55 ID:NpylhW7g
まどか「さやかちゃん柔らかーい」フワフワ

さやか「ほむ太郎の枕にされてるから、少しは硬い毛になりたい」

マミ「スー…スー…」モコモコ

杏子「クコー…クカー…」フニフニ

仁美「抱き合って寝てますワー!」キャー

ほむ太郎「抱き心地良さそうだものね…どっちも」

972: 2012/06/27(水) 23:13:09 ID:G8z0zKQg
まどか「私も眠くなって来ちゃった…」ウトウト

さやか「スヤスヤ」

まどか「あれ?…寝てる」フワフワ

ほむ太郎「長旅だったしね…仁美も肩で寝ちゃったし」

仁美「…」スヤスヤ

973: 2012/06/27(水) 23:24:23 ID:8Zy4ENNg
まどか「そうなんだ…んぅ…」ウトウト

ほむ太郎「寝ちゃって良いわよ、皆と一緒に起こしたげるから」ナデナデ

まどか「うん…ムニャ…」Zz

こうして、すっかり打ち解け仲良くなった6人はマミヶ島で幸せに暮らしましたとさ…

~めでたしめでたし~

974: 2012/06/27(水) 23:25:00 ID:q0HVuyNQ
マミ「さ、そろそろ寝ましょう?」

ほむら「布団まで用意してもらって悪いわね…」

マミ「良いのよ♪良いわよ♪」

さやか「楽しそうだ…」

仁美「私も、こんなにのんびりしたのは久しぶりですわ」

まどか「てぃひひ、仁美ちゃんがお泊まりは珍しいもんね…」

杏子「うにゅ」モゾモゾ

ほむら「すでに半分寝てるのもいるしね…」

QB「じゃあ皆、布団に入ったかい?灯りを消すよ?」

一同『おやすみなさーい』

パチッ

975: 2012/06/27(水) 23:26:47 ID:2WAmWfV2
終わりです。

お付き合いいただき、ありがとうございました。

また、いずれ何か書きますね。

976: 2012/06/27(水) 23:27:14 ID:wlQGy.ZM
乙乙

977: 2012/06/27(水) 23:27:59 ID:XI1pX5VY
激しく乙!
次回作楽しみにしてるよ

引用: ほむら「世界名作劇場」