1: 2011/08/16(火) 20:52:50.26 ID:CszF1smi0
前スレ
QB「僕と契約して魔法少女になってよ!」首領パッチ「ヒロインになれるのね!」第五話
注意!
このスレは、「魔法少女まどか☆マギカ」と「ボボボーボ・ボーボボ」のクロスオーバーSSスレです。
まどマギ側のキャラ崩壊や、ボーボボ原作にはないオリジナルの奥義やギャグを多分に含みます。
それらに不快感をお持ちの方はご注意ください。
ボーボボ「まさか2スレ目に到達するとは、オレの中のアレキサンダーさんも予想外だ」
アレキサンダーさん「ぶっちゃけ超びっくり」
6: 2011/08/16(火) 21:01:58.09 ID:CszF1smi0
前回までのあらすじ
ボーボボ「ウ・ン・コーーーッ!」
首領パッチ「ウ・ン・コーーーッ!」
天の助「ウ・ン・コーーーッ!」
三馬鹿「「「ウ・ン・コォーーーーーッ!!」」」
ソフトン「ウンコォーーーーーッッッ!!!」
というわけである
さやか「訳分かんねぇーーーッ!?」
まどか「み、みんな! そんな下品な言葉使っちゃダメだよ!」マドマド
ほむら(前回おもいっきり『ウンコ』って言ってしまったわ……)ホムーン…
第六話 「そうなの? そんなにおかしいの?」
7: 2011/08/16(火) 21:03:19.86 ID:CszF1smi0
ソフトン「そこまでだ」グググッ
バキィッ!!
さやか「なっ!?(け、剣が……!)」
杏子「ちっ!(魔力の籠もった槍を……! どんな握力してやがるんだ!)」
ソフトン「譲れぬ信念の為に争うということは理解できる」
ソフトン「だが互いに利益の無い戦いで命を落とす必要はない」
ソフトン「相手を頃し持論を押し通すのではなく、時には自らを抑え、相手の意志を尊重し、理解し会うべきだ」
ソフトン「しかし、杏子の考えは俺も気に入らないがな……」
杏子「ケッ!」
さやか「な、何よあんた! いきなり出てきて、邪魔しないで!」
ソフトン「……俺はバビロンの戦士」
8: 2011/08/16(火) 21:04:46.42 ID:CszF1smi0
~数分前~
バビロン35号< ブロロロロロロロロッ!
ほむら「次を右よ」
ソフトン「了解した」
バビロン35号< ブロロロロロロッッ!!
男A(ウンコだ……)
女A(ウンコが走ってる……)
子供(でっけぇウンコ……)
老人(う、ウンコ……)
ほむら(降りたい……)ズーン…
ソフトン「あんな所に渋滞が……。巻き込まれたら厄介だな」
9: 2011/08/16(火) 21:06:10.86 ID:CszF1smi0
バビロン35号 <ブロロロロロロロロ!!
ほむら(まどか達がいる筈の路地裏まではあと少し。間に合えばいいのだけれど……)
ほむら「ん……、ハッ!!」ピキーン!
ほむほむは謎の電波を受信した!
ソフトン「どうした」
ほむら「今すぐ車を降りましょう!」
ソフトン「な、何故だ?」
ほむら「いいから!」
ガチャッ
ほむら「こっちよ!」タッタッタ
ソフトン「この裏通りに杏子達がいるのか?」タッタッタ
ほむら「おそらくね」タッタッタ
10: 2011/08/16(火) 21:07:13.61 ID:CszF1smi0
ほむら(この先は、過去一度も戦闘が行われていない)
ほむら(しかし、今確かに何かを感じたわ!)フンス!
ほむら(あれは間違いなく私を呼ぶまどかの声!)
ほむら(深い所で繋がっている私のみが受信できる心の声に違いないわ!)
ほむら(今行くからね、まどか!)ホムホムホム!
マミ「あれ、暁美さん!? どうしてここに?」マミッ!
ほむら「ごめんなさい、私の思い違いだったみたい。他を当たりましょう」
ソフトン「 ? そうなのか?」
マミ「何で無視するのぉーーッ!?」マミーン!?
ソフトン「君を知っているようだが、彼女がマドカか?」
ほむら「バカ言わないで。まどかはもっと愛らしいわ、バカ言わないで」スタスタ
マミ「暁美さーん!? ちょっと待って! 何でなの、ちょっとぉー!!」
11: 2011/08/16(火) 21:10:03.76 ID:CszF1smi0
――――――
――――
――
ソフトン「なるほど、この子は仲間の魔法少女か」
マミ「ど、どうも」
ほむら「ちょっと前の私を殴りたいわ」
マミ「暁美さん……。それよりあなたはどうしてここに……」
ほむら「それは私も知りたいわ。何故あなたがここにいるの?」
マミ「私の方はかくかくマミマミって訳で……」
ほむら「しかじかほむほむって訳ね」
ソフトン「それでは君は杏子達がどこにいるのか知っているんだな」
マミ「ええ……、そうだ! 使い魔も倒せたし、すぐにあの子達のもとに戻らないと!」
ほむら「案内できるの!?」
マミ「こっちの裏通りよ、ついてきて!」
ほむら「巴さん、あなたは出来る先輩だと信じていました!」ガシッ!!
マミ「そ、そう……」マミーン…
ソフトン「よし、行こう!」
12: 2011/08/16(火) 21:11:30.86 ID:CszF1smi0
タッタッタッタッタ
ソフトン「………」
マミ「ねぇ……」
ほむら「何よ?」
マミ「あの人の頭って……」
ほむら「(純粋過ぎる巴マミには少々過激過ぎるわね……)ええ……。私も最初見たときは驚いt」
マミ「チョコ味のソフトクリームなんて素敵ね!」
ほむら「」
マミ「きっと優しい人に違いないわ!」
ほむら「そ、そう(と、巴マミ……)」
「負けるもんかぁーーーッ!!」
三人「「「 ! 」」」
13: 2011/08/16(火) 21:13:18.81 ID:CszF1smi0
マミ「今の声は……!」
ほむら「美樹さやかね……」
ソフトン「相当緊迫した状況のようだ」
ソフトン「しかし、今の声でおおよその位置は把握した」ダッ
ヒュン!
ほむマミ「「び、ビルの上に!?」」
ソフトン「手遅れになる前に向かう! 君たちも後を追ってくれ!」
シュバッ!
ほむら「………」
マミ「………」
ほむら「何だか、私の出番取られる予感がするわ……」
マミ「私たちも急ぎましょう……」
14: 2011/08/16(火) 21:15:21.28 ID:CszF1smi0
~そして今に至る~
ソフトン「俺はバビロンの戦士。ソフt」
三馬鹿「「「ソフト~~~~ン!!!」」」
ゴシャッ!!
ソフトン「ぐふぅッ!?」ゴキッ!
さやか「馬鹿どもが突っ込んできたぁッ!?」サヤーン!?
ボーボボ「ソフトーン! お前も来ていたとは~!」
首領パッチ「ウンコさーん! ウンコさーん!」
天の助「ウンコさん! ウンコっさーん!」
ソフトン「は、離せ!」
15: 2011/08/16(火) 21:16:17.32 ID:CszF1smi0
ボーボボ「ウーンコ! ウーンコ!」
ビュティパッチ「お兄ちゃん! ウンコお兄ちゃん!」
天の助「そうです、私がパピロンの戦士!」
ソフトン「………」
バビロン真拳奥義<ウルミエの静かなる旋律>
ガキィィーーーーン!
三馬鹿「「「ぐわあああぁぁッ!?」」」ズサー
さやか(弾き返した……)
ソフトン「今は再会を喜ぶ時ではない」
ソフトン「杏子」
杏子「……あんだよ?」
ソフトン「何故このような真似を? お前は頭は悪いがメリットデメリットは計算出来るはずだ」
杏子「おい、サラっと何言ってんだ、ウンコ野郎」
16: 2011/08/16(火) 21:18:36.65 ID:CszF1smi0
ソフトン「魔法少女同士で戦って何になる?」
杏子「分かってねぇな。グリーフシードが欲しいからに決まってるだろ?」
杏子「ここの町の魔法少女とついでにアフロ野郎共を全員頃して、獲物を全部独り占めするんだよ」
ソフトン「…………」
杏子「何黙ってんだよ」
ソフトン「馬鹿な。見たところ今ここに居る魔法少女は三人。それらに加えてボーボボ達まで倒すとなると、可能不可能は別として相当魔力を消費するだろう」
ソフトン「予備のグリーフシードもほぼ全て費やすことになるはず。そんな状態で魔女を倒せるものか」
ソフトン「まさか考えていなかったなどとは言わないだろうな」
杏子「……」
杏子(やべぇ、全然考えてなかった……)タラー…
ソフトン「……どうやらキュゥべえにそそのかされたらしいな」
杏子「ギクゥッ!? な、何のことだよ!」
さやか「うわ、リアクション古っ」
17: 2011/08/16(火) 21:21:34.79 ID:CszF1smi0
まどか「さやかちゃーん!」タッタッタ
マミ「美樹さん!」タッタッタ
ほむら「美樹さやか……」タッタッタ
さやか「まどかにマミさん……」
ほむら(私は無視か)
マミ「こ、こんなに怪我して……!」
さやか「大丈夫! 平気ですよ、あたし回復魔法使えるみたいですし、その内治りますって」
マミ「それでも、あなた……」
まどか「さやかちゃん……。私、さやかちゃんが氏んじゃうんじゃないかって……」
さやか「ちょっと、まどか! 大げさすぎでしょ!」
ボーボボ「いや、決して大げさではないぞ。あのまま戦いを続けていれば、どちらかが果ててもおかしくなかった」
さやか「うへぇ……。ま、マジで?」
18: 2011/08/16(火) 21:23:25.46 ID:CszF1smi0
さやか「そうだ、それよりボーボボ。あの、う、ウン……コみたいなのは知り合い?」
天の助「今更何を乙女ぶってんだ」
さやか「 」つ さやかちゃんソード ブン
天の助「ぎゃああぁッ!?」スパッ
ボーボボ「奴の名はソフトン。バビロン真拳の使い手で、戦いの中を生きる戦士だ」
さやか「相当強いみたいだね」
ボーボボ「ああ。しかし何故あの少女とあいつが……」
ソフトン「キュゥべえに何を吹き込まれたんだ?」
杏子「う、うっせぇな! 大体、何なんだよお前は!」
ソフパッチ「ウンコだけど?」
杏子「テメーは黙ってろ!」
杏子「アタシに付きまとってると思ったら今度はそっちの味方して! ホントの所、お前はどっちの味方なんだよ!」
ソフトン「俺はバビロン神様の使い。全ての愚者に裁きを、全ての弱者に救済を。それがバビロンの教えだ」
ソフトン「俺はいつだって正しき道を行く者の味方だ」
杏子「くっ……うぅ……!」
19: 2011/08/16(火) 21:24:52.12 ID:CszF1smi0
杏子「おい、お前!」
さやか「な、何よ……」
杏子「今日はこれくらいで勘弁してやる。マミとかが来たみたいだし流石に分がわりー」
杏子(キュゥべえの言ってたイレギュラーの魔法少女もいるみたいだしな)チラッ
ほむら「………」
ソフトン「待て、杏子! 話は終わってないぞ!」
さやか「逃げるつもり!?」
杏子「ふん。あばよ!!」ダッ
バッ! バッ! バッ!
杏子「ウンコバカ野郎ォーーーッ!」ヒューー
20: 2011/08/16(火) 21:26:31.53 ID:CszF1smi0
まどか「い、行っちゃった……」
ソフトン「杏子! くっ……!」ダッ
ボーボボ「待て!」
ソフトン「ボーボボ……」
ボーボボ「聞きたいことは山ほどあるが、お前もじっとはしていられないだろう」
ソフトン「すまぬ……」
ボーボボ「一つだけ教えてくれ。あの杏子という少女は……」
ソフトン「……根は優しい奴だ。ただ、育った環境があまりにも……」
ソフトン「しかし、あの子の心にはそこにいる魔法少女達と同じ、清きものが流れているはずなんだ」
ソフトン「杏子は俺に任せてくれ、頼む」
ボーボボ「お前からその言葉を聞けて本当に良かった。早く後を追うといい」
ソフトン「……」コクリ
シュバッ!!
21: 2011/08/16(火) 21:29:06.57 ID:CszF1smi0
マミ「ボーボボさん……」
ボーボボ「心配するな。このことはソフトンに任せよう」
ほむら「………」
まどか「………」
「待ってよッ!」
まどか「さ、さやかちゃん……?」
ボーボボ「………」
さやか「何!? 何でもう解決してるみたいに話してるの!?」
さやか「あいつはまだ危険な考えのままなんだよ!? あのウンコ頭だっていい奴かどうか分からないじゃない!」
ボーボボ「ま、まあ! ウ○コなんてお下品な!/////」アワワ!
まどか(い、いまさらモザイク……?)
ボーボボ「ソフトンの素性は俺が証明しよう。しかし、何故お前がそこまで……」
さやか「でも! 今こうして話してる間にも、あいつのせいで罪のない人が、使い魔に襲われてるかもしれないでしょ!?」
22: 2011/08/16(火) 21:30:54.53 ID:CszF1smi0
さやか「私、やっぱり放っとけない! 今すぐ追いかけて、あいつに…」
首領パッチ「……」スッ
首領パッチ「せいッ!!」ゴキンッ!!
さやか「おぎゅぅッ!?」ゴハァッ!
まどマミ「「キャアアアアアッ!?」」ガビーン!
首領パッチ「まったく、錯乱しやがって……」
天の助「流石、首領パッチ。見事な当て身よ」フフフ
マミ「どこが当て身よ! CQCじゃない!」マミーン!
まどか「明らかに180度は首回ってたよ!?」マドーン!
さやか「」ピクピク
ほむら(癒しの魔女を一瞬で昏倒させるなんて……)
23: 2011/08/16(火) 21:33:10.39 ID:CszF1smi0
ボーボボ「物事を冷静に見れなくなっているな。一体さやかに何があったんだ?」
ほむら「どうやら願いを叶えてくれたキュゥべえにご執心のようね。私のことを未だに信用していないようだし」
ほむら「……あっ! そうよ、キュゥべえはどこ!?」キョロキョロ
まどか「あれ!? さっきまで近くにいたのに!?」キョロキョロ
首領パッチ「あの野郎、また逃げやがったか!」キョロキョロ
「相変わらず騒がしいね君たちは。僕がどこに逃げただって?」
マミ「 ! キュゥべえ!」クルッ
天の助「てめぇ、そこにいやがったかッ!」クルッ
田楽マン「君たちはいつもそうだね。事実をありのままに伝えると…」
25: 2011/08/16(火) 21:34:23.07 ID:CszF1smi0
ほむら「氏にたいようね」チャキッ
ボーボボ「後悔しな。五感を持って生まれてきたことを……」ゴキゴキ
首領パッチ「そうか、お前氏にてぇか」スッ
天の助「……コイツ、クッテイイカ?」フシューフシュー
ゴゴゴゴゴゴゴゴ
田楽マン(と、殺(ト)られる……!)
<ギャアアァァ! ゴメンナサイ、デバンガホシカッタンデス!
<ゴシャッ! メキッ! ドキュン!
マミ「け、結局もう逃げた後だったのね……」
まどか「みんな、それぐらいで許してあげようよぉ……」マドマド
28: 2011/08/16(火) 21:36:24.35 ID:CszF1smi0
~五分後~
首領パッチ「 」ジョリジョリ
田楽マン「……」ジョリジョリ
天の助「 」ジョリジョリ
まどか「あ、あれは何を……」
ボーボボ「止めるな、まどか。あれは田楽の懺悔の形」
ほむら「頭を丸坊主にして誠意を見せているのよ」
マミ「毛がないから剃れてないと思うけど……」
ボーボボ「いや、よく見ろ。頭の玉を」
まどマミ「「玉……?」」
29: 2011/08/16(火) 21:38:45.57 ID:CszF1smi0
田楽マン「……」
玉 <「あんちゅわ~ん!」
ボーボボ「福山雅治になっている」
まどか(訳分かんないよぉ……)
首領パッチ「懺悔式、終わったぜ」
天の助「おら、なんか言うことあるだろ?」ゲシッ
田楽マン「……はい」スゴスゴ…
マミ「で、田楽くん……」
まどか「田ちゃん……」
田楽マン「すまねぇな、姐さん方。オイラ、またやっちまったよぉ……」ヘヘヘ…
まどマミ((よく分からないキャラになってる……))
30: 2011/08/16(火) 21:40:12.66 ID:CszF1smi0
マミ「それで、佐倉さんのことはあのソフトンさんという人に任せるとして、この子はどうしましょう……」
さやか「」チーン
まどか「わ、私が家まで運びます!」
ボーボボ「一人では大変だろう。おいバカ共、手伝ってやれ」
首領パッチ「ことわr」
ほむら「……」チャキッ
首領パッチ「しゃあねーなー!」
天の助「さやかー、生きてるかー?」
さやか「」ユサユサ
31: 2011/08/16(火) 21:41:25.19 ID:CszF1smi0
ほむら「それじゃあ、美樹さやかはまどかに任せましょう。でも、まだ誤解は解けてないわ」
まどか「え……?」
ほむら「見たところ、美樹さやかは大きな勘違いをしている。周りが見えていないわ」
天の助「そうだな。コイツ、ほむらの話も全然信じてなかったぜ」
まどか「そんな、さやかちゃんどうして……?」
マミ「願いを叶えてくれたキュゥべえを、全面的に信用しちゃってるのでしょうね……」
マミ(少しだけ昔の自分を見ているような気分ね……)
ほむら「まどか。美樹さやかが目を覚ましたら、あなたの方から魔法少女とキュゥべえの話をしてあげて」
まどか「え……、でもほむらちゃん。そういう大事な話はほむらちゃんから言ってあげないと、さやかちゃんも……」
ほむら「いいえ。多分この子は私の話は聞こうとしないわ。逆効果になりかねないわ」
ほむら「親友であるあなたの口からならば、あるいは……」
まどか「ほむらちゃん……」
32: 2011/08/16(火) 21:42:34.56 ID:CszF1smi0
まどか(よく分からないけど、それは間違ってる気がする……)
まどか「ほむらちゃんが一生懸命話せば、きっとさやかちゃんも……」
首領パッチ「おい、まどかもさやかを担ぐの手伝えよ」
天の助「コイツ、結構重てぇぞ! 隠れメタボだ、メタボ!」
マミ「女の子にその言葉は禁句よ……」
まどか「あ……」
ほむら「よろしく頼むわ、まどか」スタスタ
ほむら(悪いわね、まどか。私はすぐにでもインキュベーターを追いかけないと……!)
まどか「ほ、ほむらちゃん……」
田楽マン「マズい事態になりやがったな」ヘヘヘ
玉 <「小雪ぃ……」
33: 2011/08/16(火) 21:43:45.54 ID:CszF1smi0
~さやさやルーム~
さやか「う~ん、う~ん…」
首領パッチ「僕らが生まれたこ~の星に、奇跡を起こしてみないか~」ボソボソ
天の助「パ~フ ザ マ~ジック ドラ~ゴン、暮らしてた~」ボソボソ
さやか「うぅ……、う~ん、う~ん」
首領パッチ「子を~呼ぶ母の、子を~呼ぶ母の、叫~びが聞こ~えぬか~」ボソボソ
天の助「懐かし~き河よ~、モ~ルダ~ウの~、清~き流~れは、我が~心~」ボソボソ
さやか「うぅ~、うう……」
まどか「や、止めなよ二人とも。さやかちゃん、うなされてるよぉ……」
首領パッチ「せっかく懐かしい合唱曲を聴かせてやってんのに起きないとは……!」
天の助「次はソーラン節をやってやろうぜ」
まどか「普通に起こしてあげようよぉ……。確かに小中時代を思い出すけど……」
34: 2011/08/16(火) 21:46:19.12 ID:CszF1smi0
さやか「うぅ~ん、……うん?」パチッ
まどか「ああっ! 良かった、さやかちゃん気がついたんだね!」
首領パッチ「俺たちのおかげだな」フフフ
天の助「ああ」フフフ
さやか「何だか寝起き最悪なんだけど……っと、それよりここは!? 私一体どうなったの!?」
まどか「実は、かくかくまどまどで……」
さやか「しかじかさやさやという訳ね」
ガシッ
首領パッチ「お?」
さやか「よくもやってくれたわね、この駄菓子野郎がぁーーッ!!」ギギギギ!
首領パッチ「ぐええぇ!! チョークスリーパー!?」グギギギギ
まどか「止めなよ、さやかちゃん! あと、何でよくチョークスリーパーを使うの!?」
35: 2011/08/16(火) 21:47:40.87 ID:CszF1smi0
まどか「さやかちゃん……、ほむらちゃんの話なんだけど……」
さやか「……ごめん、まどか。今は一人にさせて欲しいな」
まどか「でも……」
さやか「転校生のことはあまり信じられないの。何を根拠にまどかが転校生の肩を持つのかは知らないけど」
さやか「今、まどかがいくら転校生のことを擁護してもやっぱり信じられない。そもそもあたし達、出会いが最悪だったし相性悪いし」
まどか「さやかちゃん……。でもそれだと、ほむらちゃんが可哀想だよ。ほむらちゃん、みんなの事を考えて行動してて……」
さやか「………」
首領パッチ「糞ッ!! 何故、蒼いイナズマは僕を責めるんだ!」ガン!
天の助「カラダを灼き尽くす程とは、かなりキレてるな……」
36: 2011/08/16(火) 21:49:16.87 ID:CszF1smi0
まどか「それにこのままじゃさやかちゃん、またさっきの杏子ちゃんって子と喧嘩を……」
さやか「喧嘩……ね。まどかにはさっきのアレがただの喧嘩に見えたの?」
さやか「アレは正真正銘の頃し合いだったよ。あいつもあたしも相手を頃す気で戦っていた。どっちが氏んでてもおかしくなかった」
さやか「あんな危険な奴放っていたら、犠牲者はどんどん増えていく。ボーボボ達の知り合いか何か知らないけど、あのウンコ頭に期待なんかしてられない」
さやか「あたしがあいつを終わらさないと……」
まどか「そ、そんな……。ダメだよっ、ちゃんと話し合えば……」
さやか「話し合えばどうなるの? 解決するの? あいつがそんな簡単に考えを改めるわけ?」
さやか「まどかだって分かるでしょ。あいつはグリーフシードの為に一般人を犠牲にする奴。話し合いなんて意味が無いって」
37: 2011/08/16(火) 21:51:12.69 ID:CszF1smi0
天の助「この木何の木ここの木の木のこの何の木のきききき樹木希林ききき」ガタガタガタガタ
首領パッチ「ちっ、容量オーバーか……」
さやか「そうだよ。マミさんだけが特別だったんだよ、他の魔法少女はあいつみたいな奴ばっかなんだ」
さやか「転校生だってそう、何で最初からマミさんと一緒に戦わなかったの? 今更になって近寄って来るなんて、きっと何か良からぬことを考えてるに違いない……!」
まどか「そんな、ほむらちゃんはそんなんじゃないよ! 杏子ちゃんだってきっと本心は……!」
さやか「何でまどかはあいつらの肩ばっか持つの!? あいつらを絶対に信じられる根拠があるの!?」
まどか「そ、それは……」
さやか「ほら、言えないじゃない! あたしはあいつらとは違う!」
さやか「あたしはただ魔女と戦う為じゃなくて、大切な人を守るためにこの力を選んだの。だからもし、魔女よりも悪い人間がいれば、あたしは戦うよ」
さやか「例えそれが、魔法少女でも……」
まどか「さやか……ちゃん……」
38: 2011/08/16(火) 21:52:21.18 ID:CszF1smi0
さやか「家まで運んでくれて、ありがとう。でも、今日は帰ってくれないかな」
さやか「ちょっと頭に血が昇っちゃった。このまま話していても、冷静にはなれないと思う……」
まどか「……うん、分かった……」
まどか「行こう、首領パッチ君、天の助君」
首領パッチ「 」←断固拒否のポーズ
天の助「 」←人にお願いするならば、それ相応の態度ってものがあるだろう? のポーズ
さやか「出てけ」ゲシッ!!
パチ天「「ぎゃああッ!」」グバァッ!!
まどか「ご、ごめんね、さやかちゃん」ガシッ
首領パッチ「おい引っ張るな、引っ張るな」ズルズル
天の助「襟が伸びるだろ!」ズルズル
まどか(服着てないじゃん……)
39: 2011/08/16(火) 21:53:54.12 ID:CszF1smi0
ドア<バタン
さやか「………はぁ」
さやか(まどかにちょっと、キツく言い過ぎたかな?)
さやか(でもまどかがあそこまで転校生を庇うなんて……。もしかして、転校生の言ってたことは本当?)
さやか(いいや、そんなことはない。きっと転校生がまどか達を騙しているに決まってる)
さやか(まどかは優しいから簡単に信じちゃって……。そうだよ、そのはず……)
さやか(きっと、騙している……きっと……)
QB「やあ、さやか。何を悩んでいるんだい?」
さやか「き、キュゥべえ!? いつからここに!?」
QB「ついさっきだよ。奴らに見つからないようにあの場を離れて、ここに来るのは中々骨が折れたよ」
さやか「そ、そう。それで、何か用?」
QB「ソウルジェムのことさ。ちゃんと確認はしたかい?」
40: 2011/08/16(火) 21:55:39.20 ID:CszF1smi0
さやか「ソウルジェムを……? えっと、あ」ゴソゴソ
さやか「に、濁ってる……」つソウルジェム
QB「それはいけない。早くグリーフシードで浄化しなければ」
さやか「でも……アタシまだ、一個も持ってない……」
QB「それは不味いなぁ」
さやか「ど、どう不味いの? これが濁っちゃうとどうなるの?」
QB「このソウルジェムは魔力の源さ。ソウルジェムが濁れば濁るほど、魔力は少なくなり魔法を使えなくなる」
QB「佐倉杏子は強かっただろう。彼女はグリーフシードの予備があるから、魔力の消費を気にすることもなく魔法を使える」
QB「精神的にも大きな余裕があるわけだ。グリーフシードを余分に持っていなければ、君は杏子と互角には戦えないだろう」
41: 2011/08/16(火) 21:57:20.31 ID:CszF1smi0
さやか「でも、マミさんだって十分なグリーフシードを持っている訳じゃないよね。それでもちゃんと戦えるのって、やっぱり才能なの?」
QB「うん。確かに、魔法少女にも才能で向き不向きが存在している。杏子やマミは素質がある上にベテランだ」
さやか「そんな……。何だかズルイー!」
QB「こればっかりはどうにもね」
QB「しかし本当に不味いよ、さやか。杏子との戦いで多くの魔力を消費して、さらにグリーフシードが一個も無いのは……」
QB「新たな魔女を倒すにも、その為の魔力が十分に無い状態だ」
QB「君はおそらくもう一度杏子と衝突するつもりだろうけど、それさえも叶わないかもしれない」
さやか「う……」
42: 2011/08/16(火) 21:58:06.49 ID:CszF1smi0
さやか(どうしよう……。 弱い使い魔を倒しても、グリーフシードは落とさないみたいだし、魔女を倒すにはまだ経験が足りないかもだし……)
さやか(マミさんにお願いして分けてもらう? ダメだよ、マミさんに迷惑だし、余分なグリーフシードを持っていないかもしれない)
さやか(転校生に頼む? ううん、大却下)
さやか(本当にどうしよう……)
QB(困り果てているようだね、さやか……)
QB「さやか、さっき素質や才能の話をしたね」
さやか「え? うん」
QB「実はね、元々持っている才能だけで、何年も経験を積み重ねてきたマミや杏子に勝る子がいるんだ」
さやか「えぇっ!? マミさんやアイツを!? い、一体誰?」
QB「他ならぬ君の親友の鹿目まどかだよ。彼女の才能はとてつもなく大きなもの。並の魔法少女ならまず、歯が立たないよ」
さやか「 ! 」
43: 2011/08/16(火) 21:59:30.38 ID:CszF1smi0
QB「だから、いっそのことまどかに頼んでみるのも手だ。まどかが魔法少女になれば、魔女も簡単に倒せてグリーフシードも大量に手に入る」
QB「それを譲ってもらえれば、この事態はやり過ごせるし、杏子と戦う時の戦力にも……」
さやか「そ、それはダメだよ! これはあたしの戦いなんだ。あの子を巻き込む訳には……」
さやか(それに、まどかは優しいから、あたしが頼めば本当に契約しかねない……)
さやか「とにかく、まどかとの契約は絶対にダメ! これはこの前も言ったでしょ!」
QB「でも今回の事態はそんな四の五の言っている暇は……」
さやか「うるさい! もう出てってよ!」ブン!
QB「うわ、物を投げるんじゃないよっ。やれやれ……」トテトテ
さやか「はぁ……。アイツ、一体何を考えて……」
44: 2011/08/16(火) 22:02:22.25 ID:CszF1smi0
>>22の訂正です
さやか「私、やっぱり放っとけない! 今すぐ追いかけて、あいつに…」
首領パッチ「……」スッ
首領パッチ「せいッ!!」ゴキンッ!!
さやか「おぎゅぅッ!?」ゴハァッ!
まどマミ「「キャアアアアアッ!?」」ガビーン!
首領パッチ「まったく、錯乱しやがって……」
天の助「流石、首領パッチ。見事な当て身よ」フフフ
マミ「どこが当て身よ! CQCじゃない!」マミーン!
まどか「明らかに180度は首回ってたよ!?」マドーン!
さやか「」ピクピク
ほむら(癒しの魔法少女を一瞬で昏倒させるなんて……)
さやかがいつの間にか魔女化していたでござる
165: 2011/09/24(土) 22:29:57.36 ID:phPHE/Cw0
~町中~
ダッダッダッダッダ
ソフトン「待てッ! 杏子!」ダッダッダッ
杏子「うっざい! 追いかけてくるなぁっ!」ダッダッダッ
ソフトン「待つんだ、話がある!」ダッダッダッ
杏子「うるせぇッ! このウンコ野郎っ!」ダッダッダ
ソフトン「落ち着け! 話を聞くんだ!」
ガシッ
杏子「 ッ! 離せよ!」バッ
ソフトン「話を聞けと言っているだろう!」ガシッ
杏子「う……」
166: 2011/09/24(土) 22:31:23.52 ID:phPHE/Cw0
ソフトン「キュゥべえとどういう話をしたんだ」
杏子「べ、別に話なんて……」
ソフトン「目が泳いでいるぞ。正直に話せ」
杏子「ちっ……。始末してほしい奴らがいるから手を貸してくれって言ってきたんだよ」
ソフトン「その相手とは、もしや……」
杏子「ああ。あのアフロ野郎達だ。イレギュラーだからとか何とかな」
ソフトン「イレギュラー……」
ソフトン(奴はボーボボ達を邪魔だと思っていた……。魔女をも倒す実力を持つボーボボ達を邪魔?)
ソフトン(魔女を倒す為に魔法少女の勧誘をしている筈の奴が、戦力にもなる可能性のあるボーボボ達を何故排除しようと……)
ソフトン(……イレギュラー?)
ソフトン(奴は何かを企んでいる? とても重要な計画を『イレギュラー』によって邪魔されるのを恐れている?)
ソフトン(ならば、その計画とは……?)
167: 2011/09/24(土) 22:32:44.13 ID:phPHE/Cw0
杏子「もういいか? そろそろ離せよ」
ソフトン「いや、まだだ。奴からはボーボボ達の始末しか頼まれていないのだろう? 何故、あの魔法少女とも戦っていたんだ」
杏子「あ? んなの当たり前じゃん。ムカついたから」
ソフトン「……何だと?」
杏子「マミはぬるいこと言っててムカつく。新人は全部がムカつく。髪長い奴は知らねぇけど、きっと話したらムカつくだろうね」
杏子「それ以外に理由があるかっつーの。確かにあいつら全員頃すのはキツイかもしれないけど本気出せば余裕~。上手く行けばグリーフシード大量GETもあるし」
ソフトン「………」
ソフトン「杏子、それは本心での言葉ではないな」
杏子「は、はあ? 何言ってんの、アタシが嘘ついてるってか?」
ソフトン「お前は決して心まで闇に染まってはいない筈だ」
杏子「ま、マジで何言っちゃってんの。気持ちわりーよ」
ソフトン「何故お前があの魔法少女の子を執拗に狙ったのか。それは彼女が他人の為に願いを使ったからだろう」
杏子「――っ!」
ソフトン「美樹さやか。それがあの子の名だ。あの子は自分の愛する人の為に奇跡を起こし、魔法少女となった」
ソフトン「まるで昔のお前のようにな」
杏子「………」
ソフトン「放っておけなかったんだな。迫り来る絶望に気づかず、目の前の奇跡に喜んでいるあの子を」
ソフトン「自分と同じ結果になってほしくなかった。だからあえてあの様なマネをした」
168: 2011/09/24(土) 22:33:53.80 ID:phPHE/Cw0
杏子「………何か証拠でもあるのかよ? これもバビロン神様とかいう奴のお言葉か?」
ソフトン「…………」
ソフトン「いや」
杏子「 ? 」
ソフトン「これは証拠や根拠の積み重ねである推測でも、バビロン神様の意向でもない」
ソフトン「俺の直感だ」
杏子「なっ!?」
ソフトン「お前は不器用だが、今も他人を思う慈愛の心を持っている」
ソフトン「見返りも求めず、自分が責められることも厭わぬ、最も優しい行動だ」
杏子「て、て、てめぇ! んなクサいこと言って恥ずかしくねぇのかよ!」アタフタ!
――――――
――――
――
首領パッチ「ウンコだけに?」
まどか「い、いきなりどうしたの首領パッチ君!?」ビクッ!?
169: 2011/09/24(土) 22:34:51.49 ID:phPHE/Cw0
――
――――
――――――
杏子「なんか、今すげぇムカついた……」イラッ
ソフトン「どうした?」
杏子「いや、何でも……。それより、なんでソフトンはそんなこと言うんだよ……」
杏子「アタシってお前が思ってるような出来た人間じゃねぇよ。素直じゃねぇし、乱暴だし……。あいつらが思ってる通り、アタシは自分本位な嫌な奴……」
ソフトン「それはあくまで外から見た佐倉杏子だ。初対面では内面までは測れない」
杏子「でも、魔法だって自分の為にしか使ってないよ。万引きとか犯罪に使ってたし……」
ソフトン「過ちを犯さぬ人間はいない。それに俺と出会ってから再犯していないのは知っている。ちゃんと反省しているじゃないか」
杏子「………」
ソフトン「彼女たちと共に戦おう。同族同士で争うこと程下らないことはない」
ソフトン「先のいざこざもお前が心を開き、謝れば……」
杏子「何で……」
杏子「何でお前はそんなに優しいんだよ……」ボソッ
170: 2011/09/24(土) 22:36:10.31 ID:phPHE/Cw0
ソフトン「……杏子?」
杏子「ダメだよ、やっぱアタシは戻れない」
杏子「アイツらだって納得しないよ。頃す気で襲いかかってきた人間を、そう簡単に仲間に入れる奴はいない」
ソフトン「杏子……、しかし、彼らは……」
杏子「止めだ。この話は止め。アタシは自分のやり方でいく」
杏子「アタシがさやかとかいう奴を、どう思っているかなんかどうでもいい。そんなのは今更関係ない」
杏子「アタシはアタシだ。好き勝手やる魔法少女……」バッ
シュン!
ソフトン「きょ、杏子……」
ソフトン「何故だ……。お前もそれを望んでいるはずだ」
ソフトン「仲間と共に戦うことを……。お前にはその資格があるんだ」
ソフトン「杏子……」
171: 2011/09/24(土) 22:37:24.81 ID:phPHE/Cw0
~ 翌日 学校 ~
さやか「…………」
まどか(さやかちゃん……)
まどか(結局、朝はさやかちゃんとは会えなかった……。きっとまだ、昨日のことを……)
まどか(私はどうすればいいんだろう……?)
ほむら「………(美樹さやか……、あなたはどう動くつもり?)」
ほむら(そして私は次にどう動くべきか……)
魚雷ガール「つまり、ソクラテスもアインシュタインも、歴史上の偉人はみんな魚雷だったのよ」
魚雷ガール「ここセンター頻出だから、要注意」ピシッ
首領パッチ(うおおおおぉぉッ! ギョラゴン桜~~!!)カリカリカリッ!
天の助(この授業をこなせば、俺も東大に……!)カリカリカリッ!
まどか(えぇ~~……絶対無理だよぉ……)
魚雷ガール「次は物理よ。加速度の問題は先生得意なの。魚雷として当然の嗜みだわ」
172: 2011/09/24(土) 22:38:30.81 ID:phPHE/Cw0
~放課後~
まどか「ねぇ、さやかちゃん」
さやか「ごめん、まどか。今日はちょっと用事があるから先に帰るね」
まどか「あ、ううん。呼び止めちゃってごめんね……」
さやか「それじゃね」タッタッタッ
まどか「さやかちゃん……」
仁美「あら、残念ですわ」
天の助「んだよ、付き合い悪ぃな」
首領パッチ「あんな奴放っといて、旭山動物園にでも行こうぜ」
まどか「カラオケに行くノリで北海道に!?」
173: 2011/09/24(土) 22:39:24.79 ID:phPHE/Cw0
飛行機 < ゴオオォォォーーーーッ
首領パッチ「という訳で北海道にやってきたぜ!」
まどか「本当に来ちゃった!?」マドーン!?
仁美「志筑家のプライベートジェットを使えば、ものの数分で北国ですわ」
まどか「うっそぉ!?」
シロクマ「ガアアアァァァッ!!」ガルルル!
天の助「すげぇ! シロクマがまるで目の前にいるかのような迫力!」ガジガジガジ
首領パッチ「流石、旭山動物園だぜ!」ガジガジガジガジ
まどか「噛まれてる! もろに噛まれてるよっ!」マドーン!
174: 2011/09/24(土) 22:40:58.42 ID:phPHE/Cw0
~病院~
さやか「はぁ……はぁ……!」タッタッタッタ
タッタッタッタ
ドア < ガララッ
さやか「恭介っ! 新しいCD持ってき……」
がら~~~ん……
さやか「た………?」
さやか「き、恭介……!? ど、どこに……?」キョロキョロ
ナース「あら、上条くんにお見舞い?」
さやか「あ、はい……。恭介は?」
ナース「上条くんなら、ご両親と一緒に自宅に帰ったわよ。完治した腕に加えて足の方も良い兆候が出たから、退院が早くなったの」
さやか「そう……なんですか……」
さやか(あたし、そんなの全然聞かされてない……)
さやか「どうして……恭介……」ボソッ
175: 2011/09/24(土) 22:42:15.09 ID:phPHE/Cw0
~ゲームセンター~
ほむら「どうして……」
ほむら「どうして、まどかは私を置いて北海道に……」ホムーン…
ほむら(それよりも、佐倉杏子との接触を計らなければ)
ほむら(このままでは佐倉杏子と美樹さやかの溝は深まるばかり)
田楽マン「俺も置いてかれたんだぜ。俺ら仲間だな」ヘヘッ
ほむら「 」ドガッ
田楽マン「ぎゃああッ!」ズサー
176: 2011/09/24(土) 22:43:12.71 ID:phPHE/Cw0
ほむら(今までの私ならば、全面的に杏子の望みを取り入れ、美樹さやかとの対立を防ごうとしていたでしょう)
ほむら(しかし、そのやり方ではいけない。今回の世界は過去と比べてもBEST3に入るほど上手くいっていた)
ほむら(私はボーボボ達のおかげで、かつてないほどに巴マミやまどかと友好的な関係を結んでいる)
ほむら(このまま狂犬のような佐倉杏子を野ざらしにしていれば、遅かれ早かれこの絶妙なバランスは崩れてしまう)
田楽マン「ほむら、UFOキャッチャーしようぜ」
ほむら「三百円あげるから、そこらへんで遊んできなさい」つ300YEN
田楽マン「わぁーーーいっ!」スタタタタッ
177: 2011/09/24(土) 22:43:53.94 ID:phPHE/Cw0
ほむら(何とか説得して私達と共に戦ってもらう……。しかし、これは相当難しいこと)
ほむら(無理にこちらの仲間に引き込んでも、見えるのは最悪の未来。今のさやかと杏子はとてもじゃないけど仲良くなんて無理)
ほむら(そのためには、どちらにも大人になってもらわなければ。でも頑固なあの二人をどうやって説得する?)
ほむら(さやかはまどかに任せるとして、杏子は……)
ほむら(杏子と仲の良さそうだったソフトンの協力を得られれば、説得も成功しそうなのだけど……)
杏子「あぁッ!? ダムがレッパに化けた!!」ガチャガチャ
ほむら(いた、佐倉杏子……)
179: 2011/09/24(土) 22:45:30.88 ID:phPHE/Cw0
画面<フフフ、コノトキヲマッテイタノダ… ドウダクヤシイカ~! テーレッテー
杏子「ガアアァァァッ!! ダイヤ9:1じゃなかったのかよ!!」バンバンバン!
ほむら「この店は台パン禁止よ、佐倉杏子」
杏子「あ? 何だ、てめー」
ほむら「覚えてないかしら?」ファサッ
杏子「……昨日、マミ達と一緒にいた奴か。何の用だ、昨日の続きか?」
ほむら「あなたに話があって来たの」
杏子「話ぃ?」
ほむら「私達の仲間になってほしい」
180: 2011/09/24(土) 22:46:50.15 ID:phPHE/Cw0
杏子「………あ? 何言ってんの、アンタ」ポカーン
ほむら「そんな顔になるのも無理はないと思うわ」
杏子「アンタさぁ、マミやあの新人と同じおめでた脳味噌な訳? ったく、最近の魔法少女はみんなこうなのかよ」
ほむら「………頼むわ」
杏子「やだね。そういうのは性に合わない」
杏子「つか、何でアタシにそこまで? 見たところアンタ、あのバカ共よりかはよっぽど頭が切れると思うんだけど」
杏子「魔法少女が仲良しこよしするなんて効率が悪いって思わないの?」
ほむら「ええ、そうね。今までの私ならば、あなたの意見に概ね賛成していたでしょう」
ほむら「でもね、私は変わったの。守りたいと思う存在と、共に戦いたいと思う存在を持てたの」
ほむら「それはとても素晴らしいことだと、私は胸を張って言えるわ」
杏子「…………」
181: 2011/09/24(土) 22:48:00.41 ID:phPHE/Cw0
杏子「…………」
杏子「……くせぇ。超くせぇ」
杏子「結局アンタも、奴らと対して変わらないバカヤローじゃん」
杏子「もう、話すのも苛つくよ。じゃあな、他当たれ」スタスタ
ほむら「そう……」
ほむら「もうすぐ、<ワルプルギスの夜>が来ると言っても?」
杏子「 」ピタッ
杏子「何で、んなこと分かるのさ」
ほむら「それは秘密」
杏子「嘘こいてんじゃないの?」
ほむら「そう思うのはあなたの勝手よ」
杏子「奴らは知ってんのか?」
ほむら「まだ話していないわ。あなた以外にはね」
182: 2011/09/24(土) 22:48:43.76 ID:phPHE/Cw0
杏子「…………」
ほむら「<ワルプルギスの夜>を倒して、輝く未来を手に入れる為に、何としても戦える人間が必要なの」
ほむら「だから、あなたも協力してほしい」
杏子「……ふうん。奴らを利用してるんだ。<ワルプルギスの夜>を倒すために」
ほむら「…………」
杏子「だってそうでしょ。あいつらには襲来を教えてないじゃん。自分だけ楽して助かろうとしてんじゃないの?」
ほむら「いいえ。確かに最初の内は、利用できるものは全て使うことが私のスタンスだったわ」
ほむら「でも彼らと触れ合う内に変わったの」
ほむら「彼らと最悪の天災を乗り越えて……。乗り越えた先の幸せな未来を過ごして生きたいと……」
ほむら(まどかもさやかも、巴さんもボーボボ達も……。そして何よりあなたも欠けないみんなでね)
杏子「…………」
183: 2011/09/24(土) 22:49:53.80 ID:phPHE/Cw0
杏子「………やっぱくせぇな」
杏子「アタシはゴメンだ。そんな気持ちワリー関係。アンタらだけでやってろって感じ」
杏子「アタシは気に入らないもんは全てぶっ壊すよ。それが同じ魔法少女でも、訳の分からないアフロ野郎でも」
杏子「<ワルプルギスの夜>でもね」スタスタスタ…
ほむら「杏子………」
ほむら(彼女はこれからどんな行動に出るのかしら……)
ほむら(美樹さやかが危ないかもしれない。いや、その前にボーボボ達を襲撃するかも)
ほむら(分からない……、どう動けばいいのか……)
ほむら(私がもう少しでもボーボボの様な大胆さと力があったのなら、杏子を説得出来たのかしら……)
184: 2011/09/24(土) 22:50:46.60 ID:phPHE/Cw0
田楽マン「ほむらー、お菓子いっぱいゲットしたのらー!」トコトコ
ほむら「……」
田楽マン「 ? 落ち込んでるのら?」
スッ
田楽マン「食うのら?」つ お菓子
ほむら「…………」
ほむら「いただくわ……」スッ
185: 2011/09/24(土) 22:51:55.62 ID:phPHE/Cw0
~その頃、マミ達 in 喫茶店~
マミ「…………」
ボーボボ「また悩んでいるようだな、マミ」
マミ「はい。佐倉さんのことで……」
マミ「あの子と昔、少しの間だけ一緒に行動していました」
ボーボボ「そして、方向性の違いで解散か」
マミ「バンドみたいなそれじゃ無いんですけど、まあ、それに似ていますね」
マミ「ヒドい喧嘩をして別れました。どうしてもあの子のやり方を許せなくて」
186: 2011/09/24(土) 22:52:49.23 ID:phPHE/Cw0
マミ「でも、考えてみると、私あの子のこと何も知りませんでした。あの子がどうしてその考えに至ったのかも」
マミ「そして、自分のことも伝えずにいました。自分の信念を話して、仮にそれが間違っていたら……と思うと怖くなって」
マミ「でも、信念というものは人の数だけあったんですね。それを私は頭ごなしに否定して、そして自分から伝えようともせずに……」
ボーボボ「…………」
マミ「…………」
マミ「私、佐倉さんに謝らなくちゃ! そして、今度こそ一緒に戦わないと……」
マミ「美樹さんとの問題も、きっと解決するはず……!」
マミ「ボーボボさん! 佐倉さんを探しに行きましょう!」
ボーボボ「ああ。俺もやる気が湧いてきたぜ」シャー芯<ポロポロポロポロ
187: 2011/09/24(土) 22:54:10.92 ID:phPHE/Cw0
マミ「きゃあぁッ! 鼻からシャー芯が湧いてるぅーーッ!?」マミーン
ボーボボ「む! エラーメッセージか!」
マミ「とんでもないエラーですよ! 早く何とかしないと……!」
ボーボボ「おい、親父! どういうことだ、これじゃ戦えな……」
チョウ「私、日本語チョットシカ駄目ネ」ブンブン
ボーボボ(中国人がいるぅーーーッ!?)ガーン!
ボーボボ「な、何で中国人が!? おい、親父はどこに……」
チョウ「店長サン、AKBノライブニ行ッテルネ。私、店番ヨ」
ボーボボ「親父の奴、出稼ぎの中国人に店を任せるんじゃねぇ!」
188: 2011/09/24(土) 22:55:37.57 ID:phPHE/Cw0
マミ「ぼ、ボーボボさん、大丈夫ですか?」
ボーボボ「マズいな、これでは鼻毛真拳が使えない……。この状態で戦闘になれば厳しいことになりそうだ……」
マミ「そ、そんな……」
ボーボボ「親父の帰りを待つしかないな」触覚<ヒョコヒョコッ
マミ「ヒィッ!? 鼻からカミキリムシの触覚が出てる!」
チョウ「アイヤー。間違エタネ」
ボーボボ「とりあえず、さっき言っていた通り、佐倉杏子を探しにいくか」触覚<ヒョコヒョコ
マミ「え、ええ……(直視できない……)」
189: 2011/09/24(土) 22:56:55.67 ID:phPHE/Cw0
ドア<ウィーン
ソフトン「ボーボボ……」
ボーボボ「ソフトン! 一体どうしたんだ?」
マミ(昨日の人……)
ソフトン「杏子を見ていないか?」
ボーボボ「いや……。俺たちも探そうとしていた所だ」
ソフトン「そうか……」
ボーボボ「どうしたんだ、何かあったのか?」
ソフトン「杏子に逃げられてしまった……」
マミ「え……」
ソフトン「俺に任せてくれと言った癖に、情けないものだな……」
ボーボボ「お前は悪くない。きっとお前は最善を尽くしてくれた筈だ」
マミ「ソフトンさん、私達といっしょに佐倉さんを探しましょう」
ソフトン「すまない、同行させてもらう」
ボーボボ「時間が惜しい。すぐにでも出発しよう!」納豆<ネバネバ~
マミソフ((納豆が……))
190: 2011/09/24(土) 22:58:08.54 ID:phPHE/Cw0
~デパート~
さやか(ここにも居なかった……)
さやか(恭介……どこに……? やっぱり家にいるのかな? でも家に押し掛けるなんてやっぱり迷惑だよね)
天の助「こう見えても、ムーンウォークが十八番です」スルスルー
さやか(楽器店とかも探してみようかな……) ミテミテー、ムーンウォーク アキレスケンヲサンドギセイニシテシュウトクシタ、ムーンウォークー>
さやか「………よし、行ってみよう」スタスタ
天の助「おい、無視かよオクタヴィアヌス」
さやか「誰が元老院からアウグストゥスの称号を得て実質的皇帝の地位についたカエサルの養子よ」
天の助「いいツッコミじゃねえか。未だにツッコミニストの力は衰えていなかったか」
さやか「あんた達と何年もツルんでたら自然とこうなるわよ」
191: 2011/09/24(土) 22:59:58.89 ID:phPHE/Cw0
さやか「それで、何の用よ。今はあんたを視界に入れることさえ不快なんだけど」
天の助「ひでぇ! てめーそれでも幼なじみかよ!」ガーン!
天の助「こっちはお前のことが心配で……」
さやか「あっそう、心配は無いから帰って」スタスタ
天の助「おおい! 待てって!」ダッ
~路上~
キムラタクの助「ちょっ、待てよっ!」バッ
さやか「(うぜぇ……)何でついてくるのよ」
天の助「何だか、今日のお前いつも以上にイライラしてるぜ?」
さやか「そんなこと……」
天の助「おじさんに話してごらん? ところてんに話せば、少しは気が楽になるかもだぜ」
さやか「…………」
さやか「…………分かった。ここじゃなんだし、公園に行こ」スッ
天の助「お、おう」←どうせ断られると思っていたからビックリ
壁|杏子「………」コソッ
192: 2011/09/24(土) 23:01:02.92 ID:phPHE/Cw0
~公園~
さやか「……それでね、新しいCD持ってさ、病院行ってみたら、恭介はもう退院してたんだ……」
さやか「あたしさ、今日退院するとか全然聞いてなくて……。今日一日、恭介を探してたんだ」
天の助「メールとかで聞いてみたのか?」
さやか「手……、治ったばかりだから……負担は掛けたくないの」
天の助「…………」
天の助(思ってたのより重い話題じゃねぇか……。どうしよう、下手な事言えねぇ……)タラー…
さやか『レンタルDVDを入れた状態でプレーヤーが壊れて、取り出せなくなっちゃった……』←思ってたの
193: 2011/09/24(土) 23:02:46.81 ID:phPHE/Cw0
さやか「あたしね……」
天の助「お?」
さやか「何であたしに予め連絡しないの?……って思っちゃった」
さやか「あたしが手を治してあげたのに……、あたしが魔法少女になったおかげで手が治ったのに……って」
さやか「向こうは何も知らないし……。あたし達、ただの幼なじみなのにね」
天の助「…………」
さやか「あたし……、恭介と、もっと……」
さやか「…………」
さやか「話……聞いてくれてありがと。天の助でも話してみれば、少しは楽になるもんだね」
天の助「どういう意味だよ」
さやか「ふふ、さぁね~」
スクッ
さやか「あたし、恭介の家に行ってみる。向こうにも事情があるのかもしれない」
さやか「でも、実際に会って話さないと何も分からないよね」
天の助「さやか……俺も」
さやか「いい。これはあたしと恭介の問題。話を聞いてくれただけで十分だよ」
さやか「あたし一人でこの問題は解決する」スタスタ
さやか(そう……、あたしは魔法少女。他人に迷惑なんてかけれない。一人で……解決するの……)スタスタ
194: 2011/09/24(土) 23:03:42.61 ID:phPHE/Cw0
天の助「さかな………」
天の助「あ、間違った。さやか………」
天の助「………」つケータイ スッ
ピポパポパ
天の助「首領パッチか……、ああ、そう、まどかにも頼む……」
195: 2011/09/24(土) 23:04:32.30 ID:phPHE/Cw0
~上条邸~
さやか(結局、来ちゃった………)
さやか(でも、どうしよう……。恭介と何て話せば……)
♪~ ♪~ ♪~
さやか「 ! 」
さやか(恭介のバイオリンの音……。良かった、ちゃんと指は治ってるんだ……)
さやか(今日は帰ろう……。恭介の演奏聴けただけでも……)
杏子「会いもしないで帰るのかい?」
196: 2011/09/24(土) 23:05:37.42 ID:phPHE/Cw0
さやか「 ! お、お前はっ!?」バッ
杏子「………」ニヤリ
杏子「知ってるよ、この家の坊やなんだろ? アンタがキュゥべえと契約した理由って」
杏子「たった一度のチャンスをこんな下らないことに……。全く、呆れちゃうね」
さやか「お前に……何が分かるのよ……!」
杏子「…………」
杏子「分かってねーのはそっちだバカ」
杏子「魔法ってのはね、徹頭徹尾自分だけの望みを叶える為のモノ」
杏子「そこに他人を割り込ませた所で、ロクな事にはならないのさ」
杏子「マミの奴はそんな事も……って、マミの後輩ならこんな奴で当然か」ハァー
さやか「お前…………!」ワナワナ
197: 2011/09/24(土) 23:07:02.82 ID:phPHE/Cw0
杏子「それよりも、惚れた男を手に入れる、もっと冴えたやり方があるじゃない」
さやか「………!」ピクッ
杏子「せっかく魔法を持っているんだ。今すぐ乗り込んでいって、坊やの手足を二度と使えないくらいに潰してやりな」
杏子「アンタ無しでは何も出来ない体にしてやるんだよ」
杏子「そうすれば今度こそ坊やはアンタのモノだ。身も心も全部ね」
さやか「…………」プルプル
さやか「お前だけは……、お前だけは絶対に許さない……!」ゴゴゴゴゴ…
杏子「ふうん、ここでおっぱじめちゃうの?」ニヤリ
さやか「あんたがそうしたいのなら……」つソウルジェム スッ
天の助「そうはさせませんっ!」ガシッ
さやか「きゃっ!?」
杏子「あ?」
天の助「いけませんよ! いけませんよぉー!」ブンブン
さやか「いきなり何なの天の助! 離してよ!」
天の助「いけませぇーん! いけませぇーーーーーーんッ!!」ブンブーン!
さやか「うるさいよッ!!」
さやか「何なの、あんた!? 邪魔するならあんただって……!」
天の助「何熱くなってんだよ、冷静になれよ」ピタッ
さやか(こ、こいつ……!)
198: 2011/09/24(土) 23:07:49.67 ID:phPHE/Cw0
天の助「落ち着けよ、さやか。ここで戦闘なんて始めたら、恭介ん家にも被害が出るぜ?」
さやか「う……」
杏子「へっ。ならここじゃなけりゃ良いわけだ」
杏子「ついて来いよ。もっと暴れれる所に場所替えだ」スタスタ
さやか「上等じゃない……」スッ
天の助「さやか、止めとけ。あんな奴の口車になんか……」
さやか「あんたはどっかに行っててよ。あたしはあいつをぶちのめさないと気が済まない……」スタスタ
天の助「さやか……、さやか!」
さやか「…………」スタスタ
天の助「あのバカ野郎……!」ダッ
199: 2011/09/24(土) 23:09:06.47 ID:phPHE/Cw0
~町中~
まどか「首領パッチ君!」タッタッタ
首領パッチ「来たか。すぐにさやかを探しにいこうぜ」
まどか「うん! さやかちゃん大丈夫かな……」
首領パッチ「天の助の話だと憔悴してて、まるでしけたエディ・マーフィみたいだとよ」
まどか「その例え全然分からない……」マドーン…
首領パッチ「しかし、マズイぜ。そんな精神状態で昨日の小娘にでも会えば、きっとまともな判断は出来ないぜ」
まどか「そんな……、早く見つけないと……」
首領パッチ「ああ。しかし、何事にも精神の安定が必要だ。まずは休憩所で英気を養おうぜ」スタスタ
200: 2011/09/24(土) 23:10:36.31 ID:phPHE/Cw0
<☆WILD BOYS☆>
スタスタスタ…
まどか「ちょちょちょ、ちょっと! 何ホストクラブに行こうとしてんの!?」ガシッ
首領パッチ「離しなさいよ、今夜だけ私はシンデレラなんだから! 待っててねジュンイチ君! ドンペリ頼みまくっちゃうわ!」ズルズル
まどか「ホストに貢いでるシンデレラなんて聞いたことがないよ! こんな所で道草食ってないで、早くさやかちゃんを見つけないと……」ズルズル
ホスト一同「「「いらっしゃませ、パチ美様!!」」」
ホストA「コートお預かりします!」
首領パッチ「あら、ありがと」
支配人「いつも通り、ジュンイチを指名ですね! すぐに呼び寄せます!」
ホストB「え、でもジュンイチさん、もう入っちゃってますよ……?」
支配人「バカ野郎、すぐに呼べ! そっちの客には適当な奴入れときゃいいんだよ!」
首領パッチ「んじゃー、とりあえず、ドンペリ10本」
ホストA「ドンペリ入りましたーーーッ!」
まどか「首領パッチ君、常連だったの!?」マドーン!?
ショウ「パチ美さん、ご無沙汰です! たまには俺も指名してくれたら嬉しいな~って……」
首領パッチ「ボディ!!」ドゴォッ!!
ショウ「ぐっふぅぅッ!?」ガシャーン!
首領パッチ「貴様には呼吸すら許した覚えは無い」
ショウ「」ピクピク
まどか「な、何でその人にだけ辛辣なの……?」ミゾオチニクイコンデタ…
201: 2011/09/24(土) 23:12:09.78 ID:phPHE/Cw0
まどか「そ、それよりもう行くよ!」グイグイ
首領パッチ「ちょ、止めなさいよ! ああん、ジュンイチ~~!」ズルズル マタノオコシヲ~>
マミ「か、鹿目さん!? どうしてホストクラブから!?」
ソフトン「……」
ボーボボ「不潔! 不潔よ!」
まどか「え、あ、え!? ま、マミさん……!?」
マミ「鹿目さん……、中学生なのにもうこんな……。だ、ダメよそんなの、お母さんが見たら何て言うか……!」
まどか「違いますよっ! 変な誤解しないでぇ!」
まどか「これは首領パッチ君がいきなり……」
ソフトン「……」
ボーボボ「最近の子ってホント怖いわぁ~!」ヒソヒソ!
首領パッチ「ホント困っちゃうわね、奥さん!」ヒソヒソ!
まどか「おい、何でそっち側にいんだ金平糖」
202: 2011/09/24(土) 23:13:52.50 ID:phPHE/Cw0
~まどまど説明中~
マミ「そう、首領パッチ君の暴走だった訳ね。安心したわ」ハー
まどか「もうっ! マミさんも人の話を聞いてくださいよね!!」プンプン!
首領パッチ「トゲが何本か足りねーんだけど……、俺生きてる?」ボロボロ
医者ボーボボ「鏡は見ない方がいいでしょうな」
まどか「それで……、マミさん達はどうしてここに?」
マミ「佐倉さんを探していたの。途中でソフトンさんも合流してね」
ソフトン「杏子のことだ。きっとあのさやかという子を探しているはずだ」
ソフトン「あいつはあの子に少し過剰な執着を持っていたからな」
まどか「そうなんですか……。あの、私たち、さやかちゃんを探していたんです」
マミ「え、美樹さんを? 私はてっきり鹿目さん達と一緒にいるかと……」
まどか「天の助君からメールがあって……。何だか精神的に不安定っぽいから来てくれって……」
ボーボボ「そんな状況のさやかに、もし杏子が出会ってしまえば……」
首領パッチ「ああ、俺もそのことを危惧していた」
ソフトン「それならば、尚更すぐにでも探さなければ……」
まどか「私達も一緒に行きますっ!」
ボーボボ「ではさっそく……」
首領パッチ「ああ……」
<☆WILD BOYS☆>
ボボパチ「「英気を養いに……」」スタスタ
まどか「もうホストクラブはいいからっ!!」マドーン!!
203: 2011/09/24(土) 23:15:07.03 ID:phPHE/Cw0
~歩道橋~
QB<杏子……>
杏子<あ、キュゥべえか? いきなりテレパシー使ってくんなよ>
QB<ごめんよ、少し気になることがあってね>
QB<君は今から何をしようとしているんだい?>
杏子<見てて分からない? 新人の教育。つーか潰すけどね>
QB<…………>
杏子<あんだよ、何か文句あんのか?>
QB<僕との約束はどうなったのかなと思ってね。イレギュラー達の排除の話は?>
杏子<あー……、あれだ。これ終わったらな>
QB<…………早くしてほしいな。あと、僕としたら魔法少女が(絶望せずに)消えるのは避けたいんだけど……>
杏子<いちいちうっさいよ、アンタ。とにかくアフロ野郎共を潰しゃいいんだろ? あとでやるよ、あとで>
QB(えぇ~……。何だか夏休み終わる直前の小学生の親になった気分だよ……)
杏子<しばらく話しかけてくんなよ>
204: 2011/09/24(土) 23:16:09.29 ID:phPHE/Cw0
杏子「さっ! ここなら文句も無いよね?」
杏子「いっちょ派手にやっちゃおうじゃない」
さやか「お前だけは……絶対に許さないんだから……!」つソウルジャム スッ
天の助「………」
さやか「へぇ、止めないんだ天の助。さっきまですっごくうるさかったのにさ」つソウルジャム
天の助「いやいや。お前、自分が持ってる物よく見てみ」
さやか「は? 何言ってん…」つソウルジャム
さやか「の……!?」つソウルジャム
つ『ソウルジャム 自家製熟成 定価300円』
205: 2011/09/24(土) 23:16:59.66 ID:phPHE/Cw0
さやか「な、な、何よこれーーーっ!? ジャム!?」サヤーン!
天の助「ぷぷぷ、ジャム持ってカッコつけてたよアイツ」つソウルジェム
さやか「あ、アンタ、私のソウルジェムを……!!」ワナワナ
さやか「返しなさいよ!」バッ
天の助「ほーら、ほーら! 取れるもんなら取ってみーろ!」スッ
さやか「ああ、もう! 返せっ! 返せっ!」ピョンピョン!
天の助「はっはっは~! 届くかな~?」
杏子「おい、イチャついてないで早くしろよ」イライラ
206: 2011/09/24(土) 23:18:17.63 ID:phPHE/Cw0
さやか「返せっつってんでしょ!!」ボコッ!
天の助「うごぉッ!? 届かないからって暴力に頼ったでこの子!?」ズサー
さやか「それが無いと戦えないでしょ!? 返しなさいよ!」
天の助「ダメだ! 俺はこれを氏守するんだぁーーー!」つソウルジェム ヒシッ
杏子「うっとーしーな、そいつ。さっさと変身しろよ」←すでに変身済み
さやか「ちょっと待ってて! こいつ、ところてんの癖して何気に握力強い……!」グググッ
天の助「止めろぉ! 俺のモノだぁ! コイツを売って、大金持ちになるんだぁ!」つソウルジェム グググ…
さやか「もー、何なの!? ホントにぶっ飛ばすよ!?」
さやか(何でこんなことするのよ? あたしが戦うことで何かコイツに不都合でもあんの!?)
さやか(天の助、あんたは何でこんなこと……!)
「さやかちゃん!」
207: 2011/09/24(土) 23:19:24.07 ID:phPHE/Cw0
まどか「ダメだよ、こんなの絶対おかしいよ!」タッタッタ
マミ「美樹さん!」タッタッタ
首領ロッキー「エイドリアーン!!」タッタッタ
さやか「まどか……、それにみんな……?」
天の助(やっと来たか、遅いんだよ……)
杏子「ふん。ウザイ奴にはウザイ仲間がいるもんだね」
ボーボボ「これが俗に言うボボちゃん走り!」タッタッタッタッ
ソフトン「…………」タッタッタッ
杏子(ちっ、何でソフトンもいんだよ……)
208: 2011/09/24(土) 23:20:17.39 ID:phPHE/Cw0
QB(まどか……。自分から来たか、呼ぶ必要もなくなったね)コソッ
QB(しかし、余分なイレギュラー達もついてきたか。厄介だな……)
QB(さやかが危険に陥った時に契約を迫るつもりだけど……、彼らが邪魔だな)
QB(杏子が始末してくれたら嬉しいんだが、望みは薄いね)
QB(さあ、どうすべきか……)
まどか「さやかちゃん! やっぱりおかしいよ! 魔法少女同士で争うなんて!」
さやか「止めてよ、まどか! そもそもまどかには関係ないでしょ!」
マミ「それは違うわ、美樹さん。私達はもう全くの無関係では無いし、鹿目さんはあなたのことを心配して……」
さやか「マミさんまで……。何で!? 何でなの!?」
209: 2011/09/24(土) 23:21:12.97 ID:phPHE/Cw0
さやか「みんなしてあたしの邪魔して! あたしが誰と戦おうがあたしの勝手じゃない!」
さやか「しかも相手は悪い魔法少女だよ!? あんなの懲らしめられて当然じゃない!」
さやか「ボーボボ達だって! 昨日はあたしの味方をしてくれたのに……。昨日話してたよね、信念を傷つけられたら黙っていないって」
さやか「あたしは自分の信念を貫き通す為に戦うの! 何でそれを邪魔するの!?」
まどか「さ、さやかちゃん……」
ボーボボ「さやか、お前の言っていることは間違っている」
さやか「どうして……?」
ボーボボ「お前は実際には信念というモノを持ち合わせていない」
さやか「なっ!? ど、どういう意味!?」
ボーボボ「確かに昨日のお前からは大きな意志を感じた。一つ一つの言葉には力が篭もっていた。だから俺は共に戦うことにしたんだ」
ボーボボ「だが、今のお前からはそれが感じられない。佐倉杏子への憎悪しかみられねぇんだ」
さやか「!?」
210: 2011/09/24(土) 23:22:30.32 ID:phPHE/Cw0
まどか「ぼ、ボーボボ……、そんな言い方……」
ボーボボ「まどかは下がっていてくれ」
さやか「何でよ……どうしてそんなことを言うの?」
さやか「あたしは……あたしは……」
ボーボボ「それなら聞かせてもらうが、お前は昨日と同じ気持ちで奴との戦闘を迎えようとしたのか?」
さやか「た、確かに……頭に血が昇っていたかもしれない……!」
ボーボボ「お前に必要なことは相手を理解することだ」
杏子『坊やの手足を二度と使えないくらいに潰してやりな』
杏子『アンタ無しでは何も出来ない体にしてやるんだよ』
さやか「……っ!」ギリッ
211: 2011/09/24(土) 23:23:28.02 ID:phPHE/Cw0
さやか「じゃあ、ボーボボはあいつの味方なの!? あいつと同じ考えなの!?」
ボーボボ「そうは言ってねぇ。相手と同じ思想になるんじゃない。相手を理解しつつ、自分の考えを伝えるんだ」
ボーボボ「お前にはその全てが中途半端に足りねぇ。相手を知れてないし、信念も貫けてない」
ボーボボ「そして、それは向こうにも言えることだろう」
杏子「………ふん」
ボーボボ「この戦い……俺が買った」スッ
まどさやマミ「「「え?」」」
杏子「へぇ……」
首領パッチ「マッ」
天の助「ジデ~?」
ソフトン「……」
212: 2011/09/24(土) 23:24:49.43 ID:phPHE/Cw0
さやか「ちょ、ちょっと待ってよ! 喧嘩を売られたのはあたしだよ!? ボーボボは関係ないでしょ!」
ボーボボ「ああ、関係は無い」
ボーボボ「だがな、たまには大人が子供にお灸を据えてやらねぇとな」
ボーボボ「俺個人のワガママだ。佐倉杏子、俺と勝負しな」ピッ
杏子「ふふふ、面白いじゃん」
さやか「そんな、無茶苦茶な……!」
マミ「そうですよ、ボーボボさん! こんな戦い……」
ボーボボ「俺は魔法少女じゃない。魔法少女同士の同族争いにはならねーだろ?」
マミ「うう……、でも……!」
ソフトン「…………」
ボーボボ「ソフトン、構わないか?」
ソフトン「ああ、これはお前の仕事だな」
ソフトン「きっと俺ならどこかで手加減をしてしまう。それではおそらく駄目な筈だ」
ボーボボ「ソフトン……」
ソフトン「行ってくれ、ボーボボ」
ボーボボ「ああ」
213: 2011/09/24(土) 23:25:46.37 ID:phPHE/Cw0
ボーボボ「おい、天の助」
天の助「お?」
ボーボボ「そいつをさやかに渡すんじゃねーぞ?」
天の助「お、おう、もちろん」つソウルジェム ギュッ
ボーボボ「…………」
ボーボボ(濁っているな……。おそらくグリーフシードを一つも持ってないのだろうな)
ボーボボ(濁ることにどんなデメリットがあるかは知らねーが……。あのエセ宇宙人のことだ、ろくなことじゃないはずだ)
ボーボボ(それはさやかも直感的に気づいていると思うが、それでも戦おうとするとは。勇気か無謀か……)
ボーボボ「今回はお前らの手出しも無用だ」
首領パッチ「チッ、出番無しかよ」
マミ「大丈夫かしら、ボーボボさん……」
まどか「マミさん、心配なんですか? ボーボボならきっと……」
マミ「ええ、分かってはいるけど、ちょっと心配事が……」
214: 2011/09/24(土) 23:26:39.78 ID:phPHE/Cw0
ボーボボ「またせたな」
杏子「ほんっと遅いよ」
スチャッ!
杏子「さあ! 今度こそ、てめぇらの息の根を止めてやるよっ!」
ボーボボ「やってみろ! 俺の鼻毛真拳が相手する!」
鼻 < ミミズ ニュルニュル
まどか「ひっ!? み、ミミズが出てるよ!」
マミ(そう、これが心配なのよね……)
天の助「ど、どういうことだ、ボーボボの奴鼻毛真拳を使えてねえじゃねーか!」
首領パッチ「鼻毛真拳の無いボーボボなんて、職の無いお父さんじゃないか!」
お父さん『父さんな……、長い夏休みもらっちゃったよ……』
犬『クゥーン』ナデナデ
さやか「ひどっ!! いくら何でも辛辣過ぎでしょ!」
215: 2011/09/24(土) 23:28:14.85 ID:phPHE/Cw0
QB(いいぞ、事態は好転している……!)
QB(杏子とボーボボ……。強さや戦闘のセンスはボーボボの方が桁外れに高いのは明白だ)
QB(だが、鼻毛真拳が使えないのなら杏子の方にも分がある。オマケに今回取り巻きは戦闘に参加しな
いときた)
QB(どさくさに紛れてまどかと契約も出来るかもしれない)
杏子「へぇ、良いこと聞いちゃった。あの変な鼻毛使えないんだ」
ボーボボ「お前などミミズで十分だ」ウネウネ
杏子「甘く見てたら痛い目見るよッ!」ダッ!
杏子「らああぁぁッ!!」ズバァッ!
ボーボボ「迎え討つッ!」グワッ
鼻ミミズ真拳奥義<雷轟怒龍>!!
ガキイィィーーーーンッ!!!
ボーボボ「ダメでしたーーッ!」グバァッ!
さやか「ミミズ弱ぇーーーーッ!?」サヤーン!?
216: 2011/09/24(土) 23:29:08.10 ID:phPHE/Cw0
杏子「弱い弱い! 笑っちゃうね!」
ボーボボ「くそッ! 親父さえ帰ってくれば……!」
鼻 < とろろ ネバ~
チョウ「アイヤー、また間違えたアル」
マミ「鼻からとろろが……。めちゃくちゃかゆそう……」
首領パッチ「こうなったら俺たちが親父の代わりをするしかねぇ!」
天の助「だが、俺たちに出来るか……!?」
首領パッチ「四の五の言うな! やるしかない!」
ボーボボ「頼んだぞ、お前ら!」
ボーキド博士「ゆめとぼうけんと! ポケットモンスターのせかいへ! レッツゴー!」
首領パッチ「 」シュンシュンシュン…
天の助「 」シュンシュンシュン…
まどか「懐かしい感じで小さくなっていった……」
217: 2011/09/24(土) 23:30:05.61 ID:phPHE/Cw0
<鼻>
首領パッチ「こちら首領パッチ。今、鼻に到着した」
天の助「お前はもう帰れ。こっからは俺たちがやるぜ」
チョウ「アイヤー」
ボーボボ「まずい! 攻撃が来たぞ! 早く鼻毛を出してくれ!」ググッ
杏子「ほらほら、どうした!!」シュバババッ!
首領パッチ「えーと、このボタンだっけ?」ガチャガチャ
天の助「馬鹿、こっちのレバーだよ」ガシャン
首領パッチ「くそっ、ボタンが多すぎて分からねぇ! ……ん?」
押したらダメなボタン「自分押したらヤバイっすよ?」
首領パッチ「 」ポチッ
押したらダメなボタン「あ」
天の助(押したッ!?)ビクッ
首領パッチ「ダメだ、操作方法がさっぱり分からねぇ!」
天の助(そんで流した!!)
219: 2011/09/24(土) 23:30:59.81 ID:phPHE/Cw0
ボーボボ「な、何だ、鼻から力が湧いてくるぞ……! 首領パッチ達、ついにやってくれたか!」
まどか(押したらダメなボタンのせいだと思うな……)
ボーボボ「うおおぉぉーーッ!! いまこそ鼻毛を解放するぜぇーーッ!」ボワッ!
ゴゴゴゴゴゴゴ!!
杏子「な、何てオーラだ!?」
ボーボボ「うおおおおおおぉぉぉぉ!!!」
ピカッ!
『 鼻 毛 解 放 』
ドオォーーーーン!!
220: 2011/09/24(土) 23:32:07.64 ID:phPHE/Cw0
ボーボボ「見ろ! 俺の鼻毛を!」
鼻 < 鎖鎌 ヒュンヒュンヒュンヒュン
まどか「鎖鎌だぁーーーーッ!?」マドーン!
さやか「普通に凶器が出てきたぁーーーッ!?」サヤーン!
ボーボボ「何!?」つ手鏡 スッ
鼻 < 鎖鎌 ヒュンヒュンヒュン!
ボーボボ(やだ、おしゃれ! 今年のトレンドかしら!?)ポッ
まどさや「「絶対違うよ!!」」
杏子「無視してんじゃねぇぞ、こらぁーーーッ!」ダッダッダッ
221: 2011/09/24(土) 23:33:03.55 ID:phPHE/Cw0
杏子「そんな子供騙し通用しないよ!!」ブン!
ボーボボ「それはどうかな!」ヒュン
ガキン!
杏子「うッ!?(こ、こいつ鼻毛だけじゃなく、鎖鎌まで使いこなしてやがる!)
杏子「失せろぉ!」ブン
ボーボボ「その技はすでに見切った!」ヒュンヒュンヒュン!
槍< ガシャーーーン!! バラバラバラバラ……
杏子「なっ!?」
まどか「すごい、槍を分解しちゃった……!」
ボーボボ「そして、このバラした槍をーーーッ!」ガシッ
ダッダッダッダッダッ
ボーボボ「駅のコインロッカーにどーーーーん!!」
コインロッカー < ガチャッ
コインロッカー < ガチャッ
コインロッカー < ガチャッ
コインロッカー < ガチャッ
杏子「何やってんだぁーーーッ!?」ガビーン!
杏子「てめぇ、アタシの得物を! おい、鍵をよこしやがれぇ!!」ガチャガチャ
ボーボボ「五百円ちゃんと払えよ?」
杏子「誰が払うか!!」
222: 2011/09/24(土) 23:34:16.93 ID:phPHE/Cw0
天の助「しゃあッ! これで奴はもう武器を使えねぇ!」
杏子「ふ、ふん、甘いね。こっちは魔法少女だよ? 武器なんていくらでも出すことが……」パァァ…
ボワン!
キャプテン・ハーナッゲ「ぐっへっへっへっ!」モクモク
『キャプテン・ハーナッゲ』
カリブ海で活動している極悪海賊。義手のカギヅメからしけたちりめんじゃこが出てくる。
ピーターパッチとは犬猿の仲。しかし、一緒に麻雀をすることがあるぞ。
杏子「な、何だこいつはぁーーーーッ!?」ガーン!?
まどか「変な人が出てきたぁーーーッ!?」マドーン!?
223: 2011/09/24(土) 23:34:59.34 ID:phPHE/Cw0
キャプテン・ハーナッゲ「奴は俺の腕をワニに食わせやがった!」
杏子「な、何だよお前! 糞っ! 何で武器が出てこないんだよ!」
ピーターパッチ「それは僕が説明しよう」
『ピーターパッチ』
レバーランドの王様。子供を拉致しては、聖帝十字陵を建造させる奴隷にしている。
キャプテン・ハーナッゲとは犬猿の仲だが、実は一緒にぬか漬けを作る仲でもあるぞ。
さやか「このよく分からない説明は毎回出てくるの!?」サヤーン!?
224: 2011/09/24(土) 23:35:54.77 ID:phPHE/Cw0
首領パッチ「お前の武器が出ない理由……。それはさっきのボーボボの行動に秘密がある」
杏子「な、何ィ!?」
ボーボボ「うっそー、バラしちゃう系ー?」
まどか「い、一体何をしたの、ボーボボ!?」
ボーボボ「特別に教えよう」
ホワンホワンホワン……
~~~~
杏子「失せろぉ!」ブン
ボーボボ「その技はすでに見切った!」ヒュンヒュンヒュン!
~~~~
ボーボボ「この瞬間の俺の鼻を拡大しよう」
~~~~
225: 2011/09/24(土) 23:37:01.88 ID:phPHE/Cw0
~ボーボボ 鼻~
首領パッチ「よっしゃ! 上手く行ったようだぜ!」
天の助「そのようだな。だが、速く避難しないと、俺たちも戦闘に巻き込まれるぜ?」
首領パッチ「おう、ではこの脱出ポッドで……」つポッド
天の助「きゃー! ドラゴンボールっぽい!」
チョウ「チョットチョット」チョンチョン
天の助「ああ? んだよ?」
チョウ「店長サン、帰ッテキタアル」
親父「フライングゲットぉ~♪ 一足先に~♪」ヨロヨロ
親父「えへへへ、手振ってもらっちゃったよ~~ん」グデグデ
パチ天「「………」」
親父「あれぁ、首領パッチさん達じゃないですか~。そんな怖い顔してどうしたんですかぁ~」ヨロヨロ
親父「あ、もしかして俺のこと待ってたとかぁ? まいったな~。I want you ~♪ I need you ~♪ て感じですかぁ~?」グデグデ
首領パッチ「残念だったな……」
親父「えへへ~……え?」
天の助「次の総選挙に貴様の票が入ることはない」
親父「え……え?」
パチ天の助「「二度とその面見せんなハゲチャビンがぁーーーッ!!」」ドゴオォォ!!
ゴシャァッ!!
親父「友美ちゃ~~~~~ん!!」ドゴーーーン!!
226: 2011/09/24(土) 23:37:40.36 ID:phPHE/Cw0
======『親父』 『杏子の鼻』
ヒューーーーーーーーー
========『杏子の鼻』
スポッ
~~~~
ボーボボ「と、いう訳だ」
杏子「何ィーーーーー!?」ガーン
さやか(親父うぜぇ……)
227: 2011/09/24(土) 23:38:47.85 ID:phPHE/Cw0
杏子「な、何を馬鹿なことを! アタシの鼻にちっさいおっさんがいるなんてそんな……」
<鼻>
親父「ジーーーーッ」ジー
杏子「居た!? しかもめっちゃこっち見てる!?」
杏子「何やってんだお前! 早く出て行きやがれ!!」
<鼻>
親父「…………」
親父「よっこらしょっと」つリモコン ピッ
テレビ<迎えた八回、阪神の攻撃……
杏子「居座る気マンマンじゃねぇか! 何アタシの鼻の中にテレビ持ち込んでんだ! 出てけよ!」
228: 2011/09/24(土) 23:40:00.38 ID:phPHE/Cw0
ボーボボ「不純物を取り込んだお前の体は、もはやまともな魔法を使うことは出来ん。勝負あったな」
杏子「くぅッ!! だ、だがな、武器が無くなった所でそれがどうした!」
杏子「得物なんていらねぇ! アンタらごときにはちょうどいいハンデだよ!」スッ
ボーボボ「面白い……。俺も親父が帰るまで鼻毛は使えない身。シンプルな力比べで勝負だ」スッ
杏子「……」ジリ…
ボーボボ「……」ジリ…
まどか「す、すごい静か……、戦いの最中とは思えないよ」
さやか「二人とも少しも動いていない……!」
ソフトン「この戦い……先に動いた方が負けるぞ」
マミ「そ、そんなに……!?」ゴクリ…
229: 2011/09/24(土) 23:40:37.06 ID:phPHE/Cw0
ヒュウゥ~~~~…
天の助「お互い相手の気の緩みを探っている。少しでもこの静寂を破る事態が起これば、壮絶な氏闘が始まるぞ……」
まどか「ボーボボ……」
ボーボボ「……」
杏子「……」
首領パッチ「生卵を……」つ生卵 スッ
杏子「……」
ボーボボ「……」
首領パッチ「落とします」つ パッ
川 ヒ
川 ュ
川 |
川 |
生卵
________________
地面
230: 2011/09/24(土) 23:41:54.14 ID:phPHE/Cw0
杏子「……」
ボーボボ「……」
ヒューーーーーーー…
生卵「五点着地!!」ズシャッ!
杏子「おらぁッ!」ブン!
ボーボボ「はぁっ!!」ゴシャッ!
マミ「始まったわ!」
さやか(あの卵すげぇ……)
231: 2011/09/24(土) 23:42:47.90 ID:phPHE/Cw0
ボーボボ「ふん!」バシュッ!
杏子「せいっ!!」ブン!
シュバババババババッ!
まどか「う、動きが見えないよ……!?」
ソフトン「達人同士の殴り合いだ。無理もない」
マミ「ボーボボさん、頑張って!」
杏子「そこだッ!」ブン!
バキィッ!
ボーボボ「ぐッ!?」ヨロッ
232: 2011/09/24(土) 23:43:40.13 ID:phPHE/Cw0
首領パッチ「ああッ!? ボーボボの奴、イカで言うゲソの部分をやられたぞッ!!」
まどか「普通に足って言えばいいじゃん!?」マドーン!?
さやか「何故、わざわざイカで……」
ボーボボ「うぅ……」ガクン…
天の助「たまらず崩れ落ちた! 足のダメージは相当だぞ!」
まどさやマミ「「「そ、そんな……」」」
杏子「勝負あったね。そのド派手なアフロごと、頭をかち割ってあげるよ」スッ
ボーボボ「ふっ……」ニヤリ
杏子「何笑ってんの? アンタ状況分かってる?」
ボーボボ「油断大敵だ。俺のチャームポイントは鼻毛だけじゃないんだぜ?」
233: 2011/09/24(土) 23:44:26.47 ID:phPHE/Cw0
アフロ<パカッ
杏子「なっ!? まさか、アフロに引きつける為にわざと攻撃を……!?」
ボーボボ「至近距離でくらいな」
鼻毛真拳奥義<藪から棒 アフロからアフロ>
アフロ<ボヨ~ン アフロ<ボヨヨ~ン アフロ<ボヨ~ン
234: 2011/09/24(土) 23:45:21.30 ID:phPHE/Cw0
杏子「な、何じゃこりゃ……もががっ!?」ボフッ
まどか「アフロから大量のアフロが出てきたーーー!?」
ボーボボ「アフロの良い所……それは」
アフロ<ポーン アフロ<ボヨンボヨーン アフロ<ボヨ~ン
ボーボボ「マリモと同じ飼育方法だッ!!」カッ
マミ「そうだったんですか!?」マミーン!?
杏子「ぐおおおぉッ!? なんつー量のアフロだ!?」
アフロs<ボヨヨヨヨヨ~~~~ン
杏子「み、身動きが取れない……!?」ボフンボフン!
235: 2011/09/24(土) 23:46:04.74 ID:phPHE/Cw0
さやか「まるでアフロの大洪水ね……」
まどか「あ、ちっちゃいアフロもある。ちょっと可愛いかも……」ポヨヨーン
杏子「負ける訳がねぇ……!」ザバン!
杏子「アタシがこんなフザケた技に負ける訳が……!」ザバザバン!
マミ「あの子、アフロの海を泳いでいるわ!?」
まどか「すごい……」
さやか「な、何だか、端から見たらマヌケな図だなぁ……」
236: 2011/09/24(土) 23:47:00.33 ID:phPHE/Cw0
杏子「 ! アフロ野郎がいない!? このアフロの中に紛れ込んで不意打ちするつもりかい!?」
杏子「どこに行きやがったーー! 出てこい、アフロ野郎ーーッ!」
「そんなに大声出さなくても聞こえているぜ」
杏子「!!」ゾワッ…
杏子「う、後ろ……!?」クルッ
ボーボボ「さあ、次の一撃で最後だ」ジー…
美容師「縮毛液が染み渡るまでもう少しお待ちください」シュッシュッ
ボーボボ「あ、はい」ジー…
まどさやマミ「「「ストレートパーマあててるぅーーーーッ!?」」」ガガーン!?
237: 2011/09/24(土) 23:48:05.13 ID:phPHE/Cw0
ストレートボーボボ「ストレートになった俺には誰も勝てないぜ」ファサッ
杏子「ナメんじゃないよ……! 訳の分かんねー技を使いやがって……!」ハァハァ…
杏子「何でアタシが押されてるんだよ……。何でお前なんかに……!」ゼェゼェ…
ストレートボーボボ「…………」
杏子「アタシが負ける訳がないッ! お前らみたいにのほほんと生きてきた奴らなんかに! 負ける訳がない!」
杏子「がああぁぁーーーーッッッ!!」ダッ
ダッダッダッダッダッ!
ストレートボーボボ「今のお前には理解できねぇだろうな」
ストレートボーボボ「俺とお前の決定的な違いは二つだけ……」
238: 2011/09/24(土) 23:48:43.99 ID:phPHE/Cw0
杏子「ああぁーーーーッッッ!!」
ダッダッダッダッダッ!
ストレートボーボボ「一つは守るべき仲間だ」
ストレートボーボボ「他人を拒絶して生きてきたお前に、仲間を持っている俺の強さを理解できる訳がねぇ」
杏子「うおおあああぁぁーーーーッッッ!!」
ダッダッダッダッダッ!!
ストレートボーボボ「そして、もう一つは……」
239: 2011/09/24(土) 23:49:43.49 ID:phPHE/Cw0
ストレートボーボボ「俺の誇り高き強靱なアフロだぁーーーーッ!!」カッ!
ボキャァッッ!!
まどさやマミ(((いやいやいや! 今のあんたアフロじゃないから! 見事なストレートだから!)))ガビーーン!
杏子「ぐ……う……ぁ……」ガタガタ…
ストレートボーボボ「アフロを抱き……そしてアフロと共に眠れ」
ストレートヘア < ボフンッ
アフロ < ボヨ~ン
まどか(あ、アフロに戻った)
240: 2011/09/24(土) 23:50:46.25 ID:phPHE/Cw0
杏子「こ、こんなのアリか……よ……」ガクッ
マミ「か、勝ったわ……」
マミ「ボーボボさんが、あの佐倉さんに勝ったわ!」
まどか「ボーボボ!」タッタッタ
首領パッチ「やったな、ボーボボ!」タッタッタ
天の助「流石、我が弟子じゃ」ヨボヨボ
ソフトン「怪我は大丈夫か」タッタッタ
ボーボボ「ああ、親父も戻ってきたぜ」
<鼻>
親父「やっぱ余所の枕じゃ寝られねーや」ゴロゴロ
ボーボボ「杏子を頼んだぞ」スッ
杏子「 」キゼツチュウ
ソフトン「ああ」ガシッ
241: 2011/09/24(土) 23:51:40.75 ID:phPHE/Cw0
ワイワイガヤガヤ
さやか「…………」
ボーボボ「さやか」
さやか「ボーボボ……」
ボーボボ「あの戦い、お前が出ていれば間違いなく負けていたぞ」
さやか「……」
ボーボボ「お前はあの時、仲間を省みていなかった。周りが見えていなかったんだ」
ボーボボ「その先には最悪の事態しか見えない」
さやか「ボーボボ……」
242: 2011/09/24(土) 23:53:00.97 ID:phPHE/Cw0
さやか「ボーボボはさ、杏子の間違いを指摘すると同時に、あたしにも同じことをしてたんだね」
さやか「よく考えれば、あたしはあいつと同じだったかもしれない。自分が一番なりたくない大嫌いなあいつと……」
ボーボボ「やっと分かったか」
ボーボボ「さやか、今度からは仲間に頼れ。そして仲間を思え」
ボーボボ「そうすれば、自然に自分が何をすればいいのか見えてくる筈だ」
さやか「うん……」
天の助「さやか」
さやか「天の助……」
天の助「ほらよ」ヒュッ
さやか「あ、っとと……」パシッ
つソウルジェム
さやか「あたしのソウルジェム……」
243: 2011/09/24(土) 23:54:22.88 ID:phPHE/Cw0
まどか「さやかちゃん!」
マミ「美樹さん!」
さやか「まどか、マミさん……」
さやか「二人ともごめん。あたし、みんながどれだけ心配してたかも知らずに……」
マミ「いいのよ、美樹さん。もう過ぎたことよ」
まどか「そうだよ。前みたいな、明るくてちょっとおバカなさやかちゃんに戻ってくれるならさ」
さやか「何だとー!? さやかちゃんにおバカとはどういうことだ、このこの~!」サヤサヤ!
まどか「ティヒヒ、止めてさやかちゃん! くすぐったいよ、ウェヒヒ」マドマド!
マミ「ふふふ」
244: 2011/09/24(土) 23:55:29.18 ID:phPHE/Cw0
ソフトン「…………」スッ
さやか「あ、えっと、ソフトンさん……?」
ソフトン「杏子が……迷惑をかけてしまった」
杏子「すぅ…すぅ…」
さやか「いや、いいんですよ。というより、こちらこそです」
さやか「あたしもその子とそんなに変わらなかったと思うんですよね~」ア、アハハ…
首領パッチ「二人とも今回のことで学ぶところがあったわけだ」ウンウン
まどか「何かいい感じ! 珍しくいい雰囲気だよ!」
245: 2011/09/24(土) 23:56:24.67 ID:phPHE/Cw0
ウフフ、アハハハ
ほむら「美樹さやかの身を心配して来てみれば……、何なのこの状況……」
ほむら「佐倉杏子が気絶している所を見ると、おそらく戦闘があった筈だけど、何故か皆が和気藹々としている……」
まどか「あれ、ほむらちゃん。いつの間に?」
さやか「あ、転校生じゃん」
ほむら「こんばんわ、まどか。ねぇ、一体どういう状況なの?」
ほむら「杏子を倒したのは美樹さやか、あなたなの?」
さやか「う~ん、色々あったんだけどなぁ。どう説明すれば……」
ほむら「早くしなさいよ(こっちはあなたのことを心配してわざわざ……)」つソウルジェム イライラ
さやか「ちょ、何でイラついてんの!? ソウルジェムまで出すこと無いじゃん!」
ほむら「それなら尚更、さっさと教えなさい」つソウルジェム イライラ
246: 2011/09/24(土) 23:57:16.49 ID:phPHE/Cw0
まどパッチ「ダメだよ、ほむらちゃん! こんなの絶対おかしいよ!」ダッ
まどさやほむ「「「!?」」」
まどパッチ「えい!」つソウルジェム ガシッ
ほむら「なっ!? ちょっと、私のソウルジェム!!」
まどパッチ「魔法少女同士で争うなんて!」ガンガンガンガン!
ほむら「止まりなさい! ちょっと割れ物なんだから、ドリブルしながら走らないで!!」ダッダッダッダッ
まどパッチ「ほむらちゃん、ごめん!」ポイッ
ほむら「ああッ!?」ホムーン!?
247: 2011/09/24(土) 23:58:41.74 ID:phPHE/Cw0
歩道橋
――――――――――――――――
川 ヒ
川 ユ
川 |
川 |
川
『ソウルジェム』
ほむら「あああぁーーーーッ!?」
トラック「ぶっぶー」ブゥーン
<トラック荷台>
ソウルジェム「五点着地!」ボフン
248: 2011/09/24(土) 23:59:35.87 ID:phPHE/Cw0
ほむら「あ、あなた一体どんなことをしてくれたか分かってるの!?」グイッ
首領パッチ「知るかボケ」ホジホジ
ほむら「早く取りに行かないと……! あれは私の命と同じ……」
ほむら「」フッ
パタン
まどか「ほむらちゃん? ほむらちゃん!?」
さやか「え、え、え!? ちょっと、どうしたのさ転校生!?」
マミ「暁美さん!? ど、どういうこと!?」
天の助「メディック! メディーーーーック!!」
首領パッチ(あれ、これってもしかして……。俺、やっちゃったパターン?)タラー…
ボーボボ「そ、ソウルジェムが離れた瞬間に……?」
249: 2011/09/25(日) 00:00:16.57 ID:2rcK2X2a0
杏子「……うーん、何だよ、騒がしいぞこら」ウーン
ソフトン「気がついたか杏子」
杏子「は? そ、ソフトン!? なななな何でお前、アタシを担いで!?」
杏子「下ろせよウンコ野郎!」ジタバタ!
ソフトン「そうか、一人で立てるか」スッ
杏子「お、おう(お、下ろしちゃうのかよ……)」
杏子「てか、アタシは何してたっけ……」
ソフトン「向こうで問題が起こったようだ。行くぞ」
杏子「問題?」
250: 2011/09/25(日) 00:01:16.15 ID:2rcK2X2a0
まどか「ほむらちゃん! 起きてよほむらちゃん!」ユサユサ
ほむら「」ユサユサ
さやか「い、一体どういうことなの!?」
ソフトン「退いてくれ」スッ
マミ「ソフトンさん……」
さやか「ん? それじゃ……」チラッ
杏子「……」ジー
さやか「げっ、気がついたんだ……」
杏子「悪いかよ」
ソフトン「……」スッ
ほむら「」
ソフトン「脈が無い……。氏んでいるぞ……!」
まどさやマミ「「「えっ!?」」」
ボーボボ「何っ!?」
天の助「ひっ、犯人は誰!?」
杏子「ど、どういうことだよ、オイ!」
251: 2011/09/25(日) 00:02:44.35 ID:2rcK2X2a0
首領パッチ「い、今の内に逃げよっ」ソロソロ
ボーボボ「おい」ガシッ
首領パッチ「逃走経路遮断」ギャー
ボーボボ「お前がソウルジェムを投げた直後にあんなことになった。原理は分からんがアレがこの事に関係してるのは明白だ」
さやか「た、確かにそう考えるのが自然だね」
首領パッチ「は、はい、それで僕に何の御用でしょうかー……」タラタラ
ボーボボ「取ってこい」ズイッ
首領パッチ「む、む、む、無茶言うなよ! 向こうは高速を走るトラックだぞ!? 追いつける訳が……」
ボーボボ「そう言うと思って、特別なマシンを用意したぞ」
<にゅーとりの号>
ババーーン!
ボーボボ「さあ、乗るがいい!」
さやか「ニュートリノ!? このSS、ニュースに敏感!」
マミ「しかもよく見たら材料ダンボールじゃない! こんなの誰も乗ろうなんて……」
首領パッチ「さっすが博士! 最高のマシンだぜ!!」
さやマミ((良いんだ……あれが……))
252: 2011/09/25(日) 00:03:49.79 ID:2rcK2X2a0
ボーボボ「発射三秒前……! スリー…ツー…」
首領パッチ(ライドオン)「ドキドキ」
ボーボボ「ワン……GO!!」
首領パッチ「パッチ行っきまーーす!」
トラック「ぶっぶー」ゴオオォ
ゴシャァッ!!
首領パッチ「ぶべらッ!?」グシャッ!
さやマミ「「大破したぁーーーーッ!!」」トウゼンノケッカダケド…
さやか「ど、首領パッチが脱落しましたけど、どうするんですか、ボーボボさん!?」
ボーボボ「大丈夫だ。すでにソフトンが回収に向かった。今頃トラックに追いついているだろう」
杏子「あれっ!? ホントだ、アイツいつの間に?」
マミ「さっきの首領パッチ君は何の為に!?」マミーン!?
253: 2011/09/25(日) 00:04:53.68 ID:2rcK2X2a0
まどか「ほむらちゃん! ほむらちゃんてば!」
ほむら「」
まどか「どうして……何で……!?」
QB「首領パッチはマズイことをしてくれたね」
まどか「き、キュゥべえ!?」
天の助「てめー、よくノコノコ出てきやがったな」
マミ「キュゥべえ……」
ボーボボ「何か知っているようだな。全て話してもらおうか」
QB「やれやれ、怖いなぁ」
254: 2011/09/25(日) 00:05:41.61 ID:2rcK2X2a0
QB「そもそも首領パッチの行動が異常だね。君たちがあれほど大切にしていた<親友>を投げ捨てちゃうなんてね」
まどか「な、なに? 何言ってるのキュゥべえ……?」
QB「君たち魔法少女が身体をコントロール出来るのは、せいぜい100m圏内が限度だからね」
杏子「100m? 何のことだよ、どういう意味だ!?」
天の助「メートルってのは長さの単位だぞ。俺からまどかの距離が約1メートルすれば、その百倍ってことさ」フフン
杏子「100mの意味を聞いてんじゃねぇよ!? 小卒だからってバカにし過ぎだろうが!!」アンアン!
QB「普段は肌身離さず持っているものだから、こういう事故は珍し……」ボトボト…
ボーボボ「………」つ牛乳 <ボタボタボタッ
QB「………」ボトボト…
ボーボボ「続けろ」つ牛乳 <ボタボタボタ
QB「う、うん(突っ込んだら負けな気がする……)」ボトボト…
255: 2011/09/25(日) 00:06:46.94 ID:2rcK2X2a0
QB「ただの人間と同じ、壊れやすい身体のままで、魔女と戦ってくれだなんて、とてもお願い出来ないよ」ポタポタ…
QB「君たち魔法少女にとって、元の身体なんていうものは、外付けのハードディスクでしかないんだ」ポタポタ…
天の助「つ、つまりアイアンマン!?」
QB「それをどう捉えるかは君たちの勝手だよ」
QB「君たちの本体の魂には、魔力を効率よく運用でき、なおかつ安全な姿が与えられるわけさ」
QB「僕の役目は、契約と同時に君たちの魂を抜き取って、ソウルジェムに変えることなんだ」
まどか「そ、そんな……ひどいよ、あんまりだよ……」
杏子「ふざけんじゃねぇぞ……! それじゃアタシたち、ゾンビにされたようなもんじゃないか!!」
QB「むしろ便利じゃないか」
QB「心臓が破けようが、脳が破壊されようが、その身体を魔力で修理すれば、すぐにまた動くようになる」
QB「ソウルジェムさえ無事ならば、君たちは無敵なわけだ」
QB「弱点だらけの人体よりも、余程戦いは有利じゃないか……」
256: 2011/09/25(日) 00:07:15.63 ID:2rcK2X2a0
マミ「キュゥべえ……、あなた、私たちを騙して……!?」
QB「君たちはいつもそうだね。事実をありのまま伝えると決まって同じ反応をする」
QB「騙すも何も、君たちはその事について質問すらしなかったじゃないか。人聞きの悪い」
ボーボボ「てめぇ……!」つ牛乳 <グシャッ!
ボーボボ「お前を今からこの牛乳のように……、ん?(よく見るとこれ牛乳じゃなくて……)」つ牛乳 ジー
つ『低脂肪乳』
ボーボボ「…………」つ低脂肪乳
ボーボボ「絶対に許さねぇッ!!」ゴシャッ!
QB「きゅっぷい!?」ボキャッ!
マミ「キレるポイントおかしくないですか!?」マミーン!?
257: 2011/09/25(日) 00:08:15.44 ID:2rcK2X2a0
さやか(そ、そんな……。あたしの身体が……そんなことに……)
さやか(これじゃ恭介に……恭介に……!)
ボーボボ「ゆりゆららららゆる許さねぇッ!!」ドゴォ! バキーン!
QB「ぐふぅッ! ウギャァッ!?」バキッ! ベキィッ!
杏子「おい、アタシにも殴らせろよ!」
まどか「ほむらちゃん……! ほむらちゃぁん……!」
ほむら「」
258: 2011/09/25(日) 00:09:01.03 ID:2rcK2X2a0
ソフトン「はぁ……はぁ……、待たせたな」つソウルジェム
マミ「ソフトンさん、取ってきてくれたんですね……!」
杏子「ソフトン! そのソウルジェムはそいつの魂らしい! 早く元に戻さないと……!」
ソフトン「何!? 分かったすぐに……!」つソウルジェム
天の助「本物のほむらはどれだ!? 3択問題~~!」パンパカパーン!
Aほむら「」
Bほむパッチ「」
C市松人形「」
ソフトン「うおッ!?」ビクッ!?
さやか「何やってんのよ~~!!」サヤーン!
天の助「さあ、本物はただ一つ! 挑戦者は正解なるか!?」
マミ「こんなの間違えるわけが……」
まどか「ほむらちゃん! ほむらちゃんってば!」
C市松人形「」ユサユサ
さや杏マミ(((あ、この子案外アホの子だ)))
259: 2011/09/25(日) 00:09:58.75 ID:2rcK2X2a0
Bほむパッチ「ドキドキ」ドキドキ
Bほむパッチ(これで私が選ばれれば、この作品のヒロインの座は貰ったも同然だわ!)
ソフトン「邪魔だ」ズン!
Bほむパッチ「ぎゃあぁッ!? 何故ばれたぁ~~!?」グフゥッ!
スッ……
ほむら「」つソウルジェム
ほむら「……っ! はっ!?」つソウルジェム ビクッ!
まどか「良かったほむらちゃん!」
ほむら「ま、まどか!? い、一体何が……」つソウルジェム
ほむら「ソウルジェム……? ま、まさか!?」
ボーボボ「まだやるか? まだやるのか?」ドゴォ! ボコォッ!
QB「う、うぐぅ……」バキィ! ボキィ!
天の助「安いよ~。サンドバック、三分百円だよ~」
首領パッチ「おい、ボーボボ。早く替われよ」
261: 2011/09/25(日) 00:11:02.08 ID:2rcK2X2a0
ほむら「キュゥべえがいるってことは……そう」
ほむら「あなた達も知ってしまったのね……」
まどか「ほむらちゃん……」グスグス…
マミ「暁美さん……」
さやか「…………」
杏子「…………」
ソフトン「…………」
B市松人形「何だよ……、呼びっぱなしな上に放ったらかしかよ、俺……」
第六話 「そうなの? そんなにおかしいの?」 完
263: 2011/09/25(日) 00:12:45.39 ID:2rcK2X2a0
第6話はこれで終了です
待っててくれた皆様、ありがとうございます
これからは早めの投下を心掛けたいと思います
次回は書き上がり次第、投下します
264: 2011/09/25(日) 00:12:49.96 ID:bywYl85Y0
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります