562: 2011/12/04(日) 00:48:28.37 ID:50/n9SJF0
前回までのあらすじ
QB「僕と契約して魔法少女になってよ!」首領パッチ「ヒロインになれるのね!」第七話
首領パッチ『特大ハジケ砲!!』
エルザマリア『ーーーーーーーッ!?』
ドゴォーーーーン!
さやか『すごいよ、首領パッチ!』
まどか『首領パッチ君……カッコイイ!』キラキラ
ほむら『流石主人公ね』
マミ『これはティロ・フィナーレを超えたわ…!』
杏子『やべぇ……痺れたぜ』
ソフトン『心、技、体、どれをとっても一流だ』
天の助『参りました、首領パッチ様ぁ~!』土下座!
田楽マン『のら~!』土下座!
ボーボボ『キー!! 悔しい~~!』エグエグッ
首領パッチ『ハーーーハッハッハッハ! やっと俺の強さを理解したか、凡人どもめーー!』
こんな感じだった
563: 2011/12/04(日) 00:49:27.81 ID:50/n9SJF0
さやか「いやいやいや! なに脚色してんのよ、あんた!」ブンブン!
首領パッチ「こんな感じだった」
杏子「テメーは出番ナシで、さやかがトドメを刺しただろーが!」
首領パッチ「こんな感じだった」
ほむら「壊れたカセットテープのように……。見せ場が無かったことが余程気に入らなかったのね」
まどか「う、ウェヒヒ……」
首領パッチ「こんな感じだっt」
ボーボボ「うるせー!!」
ボカッ!
首領パッチ「グバァッ!?」ズサー!
第八話 「インキュベーター氏、推薦! ~あたしって、ほんとバカ…~ 絶望に染まった少女の赤裸々告白!!」
564: 2011/12/04(日) 00:50:51.61 ID:50/n9SJF0
~通学路~
さやか「おはよっ、まどか!」
まどか「さやかちゃん、おはよう!」
さやか「何だか久しぶりの登校だなぁ。あたし、ちょっと不良になってたからね~」
まどか「仁美ちゃんやクラスの皆も、さやかちゃんのこと心配してたよ」
さやか「ありゃりゃ! いやぁ、人気者は辛いねぇ~!」サヤサヤ
まどか「もう、さやかちゃんったら」ティヒヒ
さやか「あれ、そういや仁美や首領パッチ達は?」
まどか「そういえば……。いつもはもう合流してる筈なのに……?」キョロキョロ
565: 2011/12/04(日) 00:51:44.29 ID:50/n9SJF0
首領パッチ「おはようございますぅ(超小声)」ぬっ!
天の助「はい、おはようございます(超小声)」ぬっ!
さやか「うわ、びっくりした!? 急に出てこないでよ、心臓に悪い!」
首領パッチ「静かに! ターゲットが気づいちゃうでしょ!(超小声)」ボソボソ!
まどか「た、ターゲット?」
天の助「そう、起きちゃったらせっかくのドッキリが!(超小声)」ボソボソ!
さやか「……もしかして、寝起きドッキリ?」
まどか「で、でも首領パッチ君? ドッキリも何も、ここはホテルじゃないし、今は早朝でもないよ?」
さやか「そうだよ、こんな所でノンキに寝てる奴なんて…」チラッ
仁美「う~ん、ムニャムニャ……」ZZZ
まどさや「「いたああああぁぁぁぁッッ!?」」ガビーン!
566: 2011/12/04(日) 00:52:50.00 ID:50/n9SJF0
さやか「ひ、仁美っ!? 何で道ばたで布団敷いて寝てるの!?」
まどか「めちゃくちゃ目立ってるよ! 通行人、皆見てるよ!?」
首領パッチ「ターゲット確認!」ダッ
天の助「さっそく、バズーカの用意だ!」つ バズーカ ガシッ
まどか「まさか、こんな町中で早朝バズーカを!?」
さやか「ただでさえ目立ってるのに、そんなことしたら余計に注目を……!」
首領パッチ「おはようございます!」
天の助「起きてくださ~い」つ バズーカ チョンチョン
仁美「う~ん……ZZZ」ユサユサ
まどさや((バズーカそう使うの!?))
568: 2011/12/04(日) 00:54:10.33 ID:50/n9SJF0
仁美「うぅ~……うん?」パチッ
首領パッチ「おはようございますっ!」
仁美「うぇ? ……え、あ、あら? え……?」
天の助「ちゃらっちゃ~ん♪」つ『ドッキリ成功!』スッ
仁美「あ……、やだ、そんなっ! ああん、もう、止めてくださいっ! 顔は映さないで!」アセアセ
首領パッチ「寝起きドッキリでぇ~す」ニコニコ
仁美「もうっ、来るなら来ると言ってくださいまし!」プンプン
天の助「それじゃ、ドッキリになりませんからねぇ」ハハハ
首領パッチ「いい顔が撮れましたよ~」
仁美「ちょちょ、カット! カットしてください!」チョキチョキ
アハハハハハハハ~~~♪
さやか「何か、このやり取りすごくウザイ……」
まどか「分かるよ、さやかちゃん……」
569: 2011/12/04(日) 00:55:40.03 ID:50/n9SJF0
パチ天ワカメ「「「HAHAHAHA~」」」
さやか「ちょっと、いつまでやってんのあんたら…」
チャキッ
さやか「……ん? チャキッ?」クルッ
田楽マン「…………」つバズーカ スッ…
田楽マン「将軍の仇だ……」つバズーカ カチャッ
ドゴォーーーーーーン!!!
570: 2011/12/04(日) 00:57:12.06 ID:50/n9SJF0
まどか「さやかちゃぁーーーーん!?」マドーン!?
モクモクモクモクモク…
さやか「う”う”ぅ……」ケホケホッ!
まどか「あぁッ! さやかちゃんの髪の毛がすごくボンバーに! 例えるなら、オープニングに出てくるアフロな私並にボンバーに!!」
さやか「例えなくていいから」
さやか「何すんのよ、あんた!!」
モクモクモクモク…
田楽マン「ドッキリーーー?」
パチ天仁「「「大成功ぉーーーーーーッ!!」」」つ『ドッキリ!!』
パンパカパーーーン!!
571: 2011/12/04(日) 00:58:41.51 ID:50/n9SJF0
さやか「…………は?」
首領パッチ「テメーさ、急に休むんじゃねーよ」
天の助「これでも心配したんだぜ?」
田楽マン「だからこれぐらいの仕返しは許されるのら!」
仁美「私の会心の演技に、皆様騙されていたようですわね」
さやか「は、え、その、あたしの……為に?」
天の助「他に誰がいんだよ!」
仁美「もう、体はいいんですね?」
さやか「あ、うん、ばっちり!」
さやか「…って、なぁーんだ! それならそうと言ってくれれば!」
首領パッチ「言ったらドッキリになんねーじゃん」
さやか「ふふ、それもそだね」
まどか「ティヒヒ、良かったね、さやかちゃん!」
キャッキャッウフフッフ♪
さやか(本当にみんな優しいなぁ)
さやか(こんな、お馬鹿で楽しいみんなが居てくれるなら、あたしいくらでも頑張れそうだよ)
さやか(仁美もわざわざ手伝ってくれて……。みんな、みんな最高の友達だね……!)
572: 2011/12/04(日) 00:59:24.56 ID:50/n9SJF0
恭介「な、何だあそこの集団は……」
恭介「志筑さんは寝巻き姿で、さやかは特大アフロヘアー……。オマケにみんな馬鹿笑いしている……」
恭介「さやかに声掛けようと思ったけど……今は止めとこう(休み明けで無茶なギャグに付き合わされたくないし……)」
573: 2011/12/04(日) 01:00:55.27 ID:50/n9SJF0
~学校~
先生「えー、今日は魚雷先生はお休みです。何でも、『運命の人と再会したので無期限の有給を取る』というような内容の連絡が……」
さやか「ど、どうしたんだろうね、先生」
まどか「さ、さぁ……」
首領パッチ(ウンコさん……、あなたの犠牲は無駄にはしない……)
天の助(彼の者にパピロンの加護を……)
その頃、魚雷…
魚雷ガール「新婚旅行先はやっぱりハワイギョラね♪」ゴオオオォォォッ!!
ソフトン「……」ズルズルズルズル
杏子「おい、こら!! ソフトンを捕まえてどこに連れていくつもりだコノヤロー!! 止まれ、魚雷ババア!!」ダッダッダッダッ!!
魚雷ガール「南国のホテルのもと、ロマンチックな雰囲気で初夜へ……! キャー! 恥ずかし魚雷~~!!」ゴオオオォォォッ!!
杏子「無視すんじゃねーーー!!」ダッダッダッダッ!
ソフトン(足腰の鍛錬か。杏子の為にここまで買って出てくれるとは、流石魚雷殿だ……)ウンウン
杏子「オメーは何一人で感心してんだ!! お前が一番危ない状態だって分かってんのかーー!?」ダッダッダッダッダ!!
574: 2011/12/04(日) 01:02:26.10 ID:50/n9SJF0
~学校 休み時間~
ほむら「美樹さやか」
さやか「お、ほむら。どったの?」
ほむら「調子はどうかしら?」
さやか「調子ー? バッチリだよっ! ついに来た感じだね、あたしの時代が!」
さやか「杏子が仲間になって、もうあたし達に敵は無し! ほむらとも仲良くなれたし、もう絶好調ですわー!」アハハハー!
まどか「そうだよね、さやかちゃん!」
ほむら「そう。でも、まだ一つ心配ごとがあるんじゃないのかしら」
さやか「えっ、心配ごと?」
首領パッチ「まさか……」
天の助「痔!?」
さやか「違うわ! 失礼ね!!」サヤーン!
575: 2011/12/04(日) 01:04:14.28 ID:50/n9SJF0
ほむら「上条恭介のことよ。好きなんでしょう?」
さやか「うぇっ!? い、い、一体何のことでででで/////」アセアセ
まどか「さ、さやかちゃん、焦りすぎ……」ティヒヒ…
さやか「何でほむらがそんなこと知って……、まさかまどかがバラした!?」
ほむら「あなたの言動や反応を見てればイヤでも気づくわ」
さやか「げっ……。あたしって、そんなに分かりやすかった?」
ほむら「そりゃあ、もう。大体、好きでもない人の怪我を、一生に一度の願いで使わないでしょう」
首領パッチ「確かにー(笑)」プークスクス
天の助「言えてるー(笑)」プークスクス
さやか「一番願いを下らないことに使いそうなお前らが言うな!」
576: 2011/12/04(日) 01:06:33.09 ID:50/n9SJF0
ほむら「それで、どうするのかしら? 思い人に早く告白したほうがいいんじゃないの?」
さやか「う……」
まどか「ほ、ほむらちゃん……。さやかちゃんには自分のペースがあると思うし、さやかちゃんのやり方で……」
ほむら「…………」
ほむら(杏子も仲間になり、集団戦のチームワークもほぼ完璧にとれている……)
ほむら(そんな理想的な世界線の中で次に危惧すべきは、さやかの魔女化)
ほむら(さやかの絶望によって得られるモノはゼロ。失うものは計り知れないわ……)
ほむら(ここでさやかの背中を押しておけば、後に起こる悲劇を食い止められるかもしれない。最悪の結果は防げるかもしれない)
ほむら(多少強引な手を使ってでもさやかをけしかけなければ……)
577: 2011/12/04(日) 01:07:46.57 ID:50/n9SJF0
ほむら「上条恭介……。名家の生まれで、運動神経は高く学力もトップクラス。バイオリンの並外れた才能を持ち、オマケにアイドル顔負けの美形」
ほむら「他の娘は放ってはおかないと思うわよ。退院したチャンスに我こそはと告白に乗り出す者もいるかもしれない」
さやか「……っ!!」
さやか「ま、マジ? だ、だ、誰が? 田中さん? カオルちゃん?」アセアセ
ほむら「客観的事実と私の主観を伝えただけよ。でもどう考えるかはあなた次第ね」
さやか「…………」
まどか(ほむらちゃん……。もしかしてさやかちゃんに告白させる為に、わざとこんな言い方を?)
天の助「モテる男は辛いって訳か」
首領パッチ「まさに俺のことだな」フフン!
首領パッチ「この間も登校して下駄箱を開けると、中に大量の春雨があったんだぜ」つ『春雨20パック』 フフフフ
まどか「それ絶対虐められてるよ!?」
首領パッチ「マジで!? 畜生!! ラブレターだと思って必氏に読もうと思ったのに!!」
首領パッチ「春雨って何だよ! 俺は鍋の具じゃねーぞ、コノヤロー!!」ピシピシッ!
まどか「痛い痛い! 止めて! 春雨で叩かないで!」
天の助(春雨は未だに俺の軍門に下っていなかったな……。プルプル連合総長としてそろそろシメとくか)
579: 2011/12/04(日) 01:09:44.32 ID:50/n9SJF0
さやか「よしっ、決めた」
さやか「あたし告白します、今日!」
まどほむパチ天「「「「!!」」」」
さやか「……か明日か明後日かに!」
まどか「付け足しちゃった!?」
ほむら「決めれてないじゃない!」
さやか「え、えへへ……。やっぱりそう簡単に決めれるモノじゃないよ」
さやか「でも、昨日から決心はついてたの。絶対に恭介に思いは打ち明けるってさ。ホントだよ?」
まどか「それじゃあ、さやかちゃん! やっぱり今日中に上条君に告白を……!」
さやか「う~ん、やっぱいざ今日中ってなると、ちょっと尻込み……」
ほむら「そんなんじゃ何時まで経っても告白なんて出来ないわよ」
首領パッチ「僕は氏にましぇん!」
さやか「な、何をー!!」
まどか「でも、さやかちゃん頑張って! 私、応援してるよ!」
ほむら「私もよ。あなた達は何だかんだでお似合いのカップルみたいだし」
天の助「結婚式ではてんとう虫のサンバ歌うから呼べよな」
首領パッチ「バカ、気が早えーよ! 子供の命名は特別に俺がしてやるぜ?」
さやか「あんたも十分気が早いわ!」
さやか「……でも、みんなありがとっ! 何だかやる気が沸いて来ちゃったよ~~!!」
580: 2011/12/04(日) 01:10:47.45 ID:50/n9SJF0
さやかは張り切って告白に挑んだものの……
恭介「……」ツカツカ
恭介「ん?」クルッ
さやか(やばっ!)サッ
恭介「あれ……(誰かに見られてると思ったけど気のせいかな?)」
恭介(それにしてもさっきから全然さやかを見ないなぁ……。今までのお礼を言いたいのに……)ツカツカ
さやか(あー、やっぱダメだぁ……。こんなんじゃ告白出来ないよ……)ドキドキ
思い切っての告白が中々出来ずに、ついに放課後を迎えてしまった
581: 2011/12/04(日) 01:11:32.86 ID:50/n9SJF0
~放課後 教室~
さやか「むー……。難しいもんだなぁ。マンガの女の子達はポンポン告白してるってのに……」
まどか「ま、また頑張ろうよさやかちゃん! そうだよ、明日! 明日こそはね!」
ほむら「そうやって、明日また明日と延ばしていくことが最も危険よ」
さやか「ですよねー」
天の助「告白出来ない、勇気が出ない、そんなあなたにコレ! 数十種類のビタミンとミネラルが入ったこの『元気のところてん』!!」
さやか「はいはい、いらないから」
天の助「今なら一箱、たったロクキュッパ!!」
まどか「地味に高い!?」
582: 2011/12/04(日) 01:12:43.75 ID:50/n9SJF0
仁美「あの……」
まどか「あ、仁美ちゃん。もしかして今日、お稽古だった? ゴメンね、すぐにみんなで帰ろ……」
仁美「いえ、今日は休養日ですわ。それよりも、相談事がありまして……」
まどか「相談?」
首領パッチ「金持ちの悩みかー。贅沢にも牛乳をジョッキで飲むからすぐ無くなり、買い物がメンドクサいとか?」
天の助「毎日コンビニで唐揚げを二種類買っちゃうから、最近腹がたるんできたとかか?」
ほむら「発想が小市民過ぎて泣けるわね」
さやか「仁美が相談事って珍しいね。じゃあ、みんなでスタバにでも……」
仁美「申し訳ございません、さやかさん。あなたと一対一でお話したいのです」
583: 2011/12/04(日) 01:13:54.99 ID:50/n9SJF0
さやか「へっ? あたし?」
仁美「ええ。ですから、本当にすみませんが他の皆さんには……」
まどか「う、うん分かったよ。私たちは先に帰ろっか?」
ほむら「そうね……」
さやか「仁美があたしにねー、何だろ? あ、それじゃあね、まどかほむら」ノシ
まどか「うん、バイバイ」ノシ
ほむら「それじゃ」
仁美「ええ、ご機嫌よう」
貴族パッチ「さようなら、まどかさん、ほむらさん」
貴族の助「ワタクシ達はこれから優雅に午後のお茶会と洒落込みますわ」
ほむら「あなた達も帰るの」ズルズルズル
首領パッチ「やだやだ、俺たちも行きたい!!」ズルズル
天の助「離せ、離せよ!」ズルズル
まどか(仁美ちゃんに奢ってもらう気マンマンだ……)
まどか(それにしても、あんなに真剣な目をした仁美ちゃん、初めてみた……)
まどか(さやかちゃんと一体、どんな話をするのかな……?)
ほむら(志筑仁美も動き出した……か)
584: 2011/12/04(日) 01:14:53.87 ID:50/n9SJF0
~喫茶店~
さやか「それで、話って何?」
仁美「恋の相談ですわ」
さやか「こ、恋!?」
仁美「私、前からさやかさんやまどかさんに秘密にしてきたことがあるんです」
さやか「そ、そうなんだ」
仁美「ずっと前から……、私、上条恭介君のこと、お慕いしていましたの」
さやか「っ!?」
585: 2011/12/04(日) 01:15:22.67 ID:50/n9SJF0
さやか「あはは、は……、まさか仁美がねぇ……。恭介の奴も隅に置けないなーっ!」
仁美「さやかさんと上条君は、幼なじみでしたわね」
さやか「う、うん、幼なじみっていうか腐れ縁っていうかねー」
仁美「本当にそれだけ?」
さやか「な、何の話を……」
仁美「私、決めましたわ。もう自分の気持ちに嘘は付かないって」
仁美「明日の放課後に上条君に告白します」
さやか「 !! 」
ほむら『退院したチャンスに我こそはと告白に乗り出す者もいるかもしれないわ』
586: 2011/12/04(日) 01:16:34.58 ID:50/n9SJF0
さやか「…………」
仁美「あなたは私のお友達……。だから、抜け駆けや横取りなどという汚い手は使いたくありません」
仁美「上条君を見つめていた時間は、私よりさやかさんの方が上ですわ」
仁美「だから、あなたには私の先を越す権利があるべきです」
さやか「それって……」
仁美「一日だけお待ちします。さやかさん、決して後悔なさらぬよう。上条君に気持ちを伝えるべきかどうか」
仁美「それでは」スクッ
スタスタスタスタ…
さやか「…………」
さやか「仁美が……恭介を……」
さやか「あたしは……」
~店外~
QB「中々面白い展開になったね」
QB「恋敵の出現か……。さて、さやか。君はどう動く?」
QB「どうやら人間は友情の他にも、愛やら恋というモノに異様な執着を見せるらしい」
QB「僕にとっては下らないことだけども、これで大きな事件や事故が生まれたりするんだから、人間は不思議だね」
QB「志筑仁美のアクションによって、さやかの心には微かな歪みが生まれた」
QB「小さな小さなソレは、今は大したものではないだろうけど、着実に成長していく……。まさに絶望だね」
QB「美樹さやか。果たして君は、未熟な精神と僅かに濁ったソウルジェムでこの事態を乗り越えられるかな?」
QB「きゅっぷい!」
587: 2011/12/04(日) 01:17:53.75 ID:50/n9SJF0
~まみるーむ~
マミ「そ、そう大変だったのね、佐倉さん」
杏子「あんなに走ったのは久しぶりだよ……」ジュースゴクゴク
ソフトン「いい鍛錬になったな」
魚雷ガール「ソフトン様♪」スリスリ
杏子(しかもまだ居やがるし……)ムスー
ボーボボ「こうなってしまった先生を引き離すには、たまごっち全色で釣るしかないな」
マミ「それ、絶対無理ってことじゃないですか……」
ピンポーン
マミ「あら、きっと鹿目さん達ね」
ドア < ガチャッ
まどか「こんにちはっ!」
ほむら「お邪魔するわ」
首領パッチ「俺はアメリカンだから靴は脱がない主義!」ズカズカ
天の助「そして俺には靴すらない!」ズカズカ
ボーボボ「ならば、足の裏の皮を剥げ!」バキィッ!
首領パッチ「グバァッ!?」ドガッ
天の助「ぎゃあッ、キツ過ぎる!?」ドゴッ
588: 2011/12/04(日) 01:18:53.77 ID:50/n9SJF0
首領パッチ「皮を剥ぐなんてそんな……そんなこと……!」
天の助「そんなことをしてしまったら……しまったら……!」
カレー < パチ天「カレーのじゃがいもになってしまうーーーーッ!!」グツグツ
カレー < パチ天「うわああぁぁぁ……」グツグツ
カレー < ホカホカ~
ボーボボ「……」つスプーン スッ
ボーボボ「パクッ」つスプーン
ボーボボ「まずいわーーッ!!」ガシャーン!
首領パッチ「うわー!? 食い物を粗末にするなー!!」
天の助「好き嫌いは良くないぞー!!」
魚雷ガール「ふざけ過ぎーーーーーーーッッ!!!」ドゴォーーーン!!
三バカ「「「うぎゃぁーーーーッ!?」」」グバァッ!
ほむら「何やってんのよ……」
589: 2011/12/04(日) 01:19:40.16 ID:50/n9SJF0
ドア < ガチャッ
さやか「じゃーん! さやかちゃん登場なのだー!」
まどか「あ、さやかちゃん。仁美ちゃんとのお話は終わったんだ」
さやか「うん。みんなを待たせる訳にはいかないし、ダッシュで来たよ~!」
まどか「それで、仁美ちゃんのお話って何だったの?」
さやか「……ぅっ」
ほむら(――――?)
さやか「……、ああ、仁美のっ? 何でも今度の掃除当番を代わって欲しいってねー!」アハハ
まどか「そうなんだ。仁美ちゃんにしては珍しいね」
さやか「あいつ、キャラを壊したくないから、あたしにこっそり言ってきたみたいだよー?」
ほむら「…………」
590: 2011/12/04(日) 01:21:24.28 ID:50/n9SJF0
ボーボボ「さあ、役者は揃った。話を始めてくれ……ほむら」
ほむら「ええ」
ほむら(今回の集まりは私が企画したもの……)
マミ「暁美さんが集まって欲しいだなんて……、断ることは出来ないわ」
さやか「そうだよー。一体何の話?」
ほむら「魔法少女に関することよ」
ソフトン「ほう……」
杏子「お前はいつも何か知ってる顔してたからな……。やっと教える気になったって訳ね」
パチ天「ドキドキ」
魚雷ガール「ソフトン様~」スリスリ
ほむら(それは勿論……。もう間近に迫っている私にとって最も大きな事態……)
ほむら「<ワルプルギスの夜>についてよ」
~ほむほむ説明中 しばらくそのままお待ちください~
591: 2011/12/04(日) 01:22:58.81 ID:50/n9SJF0
田楽マン「俺ね、たまーに考えちゃうのよ。俺はこの話に必要無いんじゃないかな~ってさ……」
田楽マン「今だって大事な話なのに、俺だけ呼ばれてないじゃん」
おちょぼ口君「そんなことないですよ、お客さん」
田楽マン「大将は優しいね……。あ、熱燗おかわり、それとガンモも」
おちょぼ口君「へい」コトッ
田楽マン「ありがとよ。それでね、やっぱ俺って人気無いんじゃないかなって。他の奴らばっか出番あるし……」
田楽マン「この際、魔法少女なっちゃおっか。まどかとの契約の場面で、俺が魔法少女になってさ、『お前かよ!』ってのどう?」
おちょぼ口君「ここで言っちゃあ採用されませんって」
田楽マン「あ、それもそっか……」
田楽マン「はあ……。何でこうなっちゃったかな……」
592: 2011/12/04(日) 01:24:43.83 ID:50/n9SJF0
~ほむほむ説明 終了~
(キムタク「剛……、サイボーグだったのか……!?」)
O
。0 ホワンホワン
ボーボボ「そんな強大な魔女が……!」
まどか「想像図オカシくない!?」マドーン!
杏子「<ワルプルギスの夜>……、聞いたことあるよ」
首領パッチ「知っているのか、雷電!?」
杏子「だ、誰だよ……。史上最強最悪最大の伝説の魔女さ」
マミ「あまりの強大さに現実世界にダイレクトに影響を及ぼしていて、魔女を関知出来ない一般人には巨大な自然災害として認識されているの」
ほむら「魔法少女の間では有名ね」
さやか「え、あたし知らなかったんだけど……」ガーン!
パチ天「「俺も……」」ガーン!
杏子「魔法少女じゃねーお前らには関係ねーだろが」
ほむら「ルーキーのさやかは知らなくても問題な……くはないわね」
さやか「お、お恥ずかしい……」
593: 2011/12/04(日) 01:26:23.49 ID:50/n9SJF0
マミ「確かに有名な魔女だけど、まさかこの見滝原に発生するだなんて……」
杏子「確かに、どーにも信じられねーよな。根拠は?」
ほむら「統計よ」ファサッ
杏子「統計って……」
マミ「統計と言っても、少なくともここ数十年の間に<ワルプルギスの夜>が出現したなんて話、聞いてないわ」
マミ「暁美さんを疑うわけでは無いけど、その情報を信じるに値する証拠が欲しいわね」
杏子「マミにさんせ~い」
ほむら「…………」
ほむら(どうする? 言ってしまうべきかしら?)
ほむら(魔法少女と魔女の関係も、私の時間移動も全て……)
ほむら(でもこの場の勢いで全てブチ撒けてしまって、混乱を招かないという保証も……)
ほむら(でもやっぱり、仲間や友達に隠し事をするなんて、そんなのでは本当の信頼関係とは言えないのでは……)
594: 2011/12/04(日) 01:27:39.84 ID:50/n9SJF0
ほむら「ほむむむ……」
杏子「言えねーのかよ?」
首領パッチ「情報開示しろーー!」ヤンヤ
天の助「市民には知る権利があるーー!」ヤンヤ
ボーボボ「はい、そこまでだ」スッ
杏子「あ? 邪魔すんなよ」
ボーボボ「俺は根拠も何も必要ねーと思うぜ。何故なら、ほむらの情報ってだけでも十分に信用出来るからだ」
ほむら「ぼ、ボーボボ……」
ボーボボ「ほむらがわざわざみんなを集めてまで伝えようとしたことだ。嘘っぱちな訳ねーだろ?」
まどか「私もそう思うなっ! ほむらちゃんの言うことって、今まで間違ってたこと無いもん」
さやか「そう考えればそうだね~。魔法少女のこととか、キュゥべえのこととか」
ソフトン「その通りだな」
ボーボボ「ああ。仲間を疑うなどという無粋な奴は馬に蹴られて氏んでしまえ」
馬「ヒヒヒヒヒヒヒヒヒヒーーーン!!」ドドドドドドドドォーーン!
首領パッチ「ぐわぁぁ!? 何てラッシュだーー!?」ドゴッバキッ!
天の助「馬に蹴り殺されるーーーーッ!?」メキッ!ゴシャッ!
595: 2011/12/04(日) 01:29:09.23 ID:50/n9SJF0
ソフトン「しかし、そんな強大な魔女の接近が近づいているとは……!」
ボーボボ「話によると今までの魔女とは桁が違うらしい」
ほむら「あの魔女を倒す為に、ずっと戦い続けてきたわ。私の目的は奴を倒すこと……」
ほむら「今まではまったく歯が立たなかった……。しかし、それは一人だったから」
ほむら「今回は違う。巴さんにさやかに杏子に、ボーボボ達がいる。あなた達が協力してくれれば、かすかな希望が見えるかもしれない」
ほむら「お願い、みんな……! 私と一緒に、<ワルプルギスの夜>と戦って!」ペコリ!
まどか「ほむらちゃん……!」
ほむら「敵は伝説の魔女……! 勝てるという保証は無いし、命の危険もある……。それでも……それでも……」
ほむら「お願いします!」
ボーボボ「……」
ソフトン「……」
マミ「……」
杏子「……」
さやか「……」
596: 2011/12/04(日) 01:31:05.91 ID:50/n9SJF0
すみません、ミスしました
>>594と>>595の間にこれが入ります
マミ「…そうね。ごめんなさい暁美さん。人には誰だって一つくらい知られたくないこともあるわよね」
杏子「そ、そうだな。仲間だからって、何でも話さなきゃいけない訳じゃねーもんな(ああはなりたくねー…)」
ほむら「気にしてないわ」
ほむら(ボーボボ……私のことを庇って…?)
ほむら(また借りが出来てしまったわね……)
馬「気にするな。俺はただ弱き立場の少女を救いたかっただけさ」ギリギリギリ
首領パッチ「あ、足を退けろ、バカ馬~~……!」グググ…
>>594と>>595の間にこれが入ります
マミ「…そうね。ごめんなさい暁美さん。人には誰だって一つくらい知られたくないこともあるわよね」
杏子「そ、そうだな。仲間だからって、何でも話さなきゃいけない訳じゃねーもんな(ああはなりたくねー…)」
ほむら「気にしてないわ」
ほむら(ボーボボ……私のことを庇って…?)
ほむら(また借りが出来てしまったわね……)
馬「気にするな。俺はただ弱き立場の少女を救いたかっただけさ」ギリギリギリ
首領パッチ「あ、足を退けろ、バカ馬~~……!」グググ…
597: 2011/12/04(日) 01:32:36.25 ID:50/n9SJF0
校長パッチ「皆さんが静かになるまで五分掛かりました」
教頭の助「六年生の皆さんは一年生の見本となるような集合の仕方を…」
魚雷ガール「ふざけすぎ!!」バキィッ
パチ天「「ギャアァッ!」」
杏子「……ったく、仕方がねーな! ちょっくらやってやるか!」
マミ「佐倉さんの言うとおり! これは暁美さんだけでなく見滝原全体の問題……」
さやか「それなら皆で戦うしかないよねっ!」
ほむら「みんな……」
ボーボボ「倒しがいのありそうな奴だ」
首領パッチ「俺が華麗に倒してやるぜ!」
天の助「じゃ、法事があるんで帰りますね」イソイソ
ソフトン「邪悪の所業を見過ごす事は出来ない」
魚雷ガール「ワルプルギスぅ? ふざけた名前をしたヤローね」
ほむら「ありがとう……ありがとう!」
まどか「ティヒヒ、良かったね、ほむらちゃん!」
598: 2011/12/04(日) 01:33:50.97 ID:50/n9SJF0
ほむら(皆のおかげで悪夢を止められるかもしれない……。もう誰も傷つかなくても……!)
ボーボボ「このヤロー、恥晒しが!!」バキッ
首領パッチ「情けねーぞ!!」ドガッ
天の助「ぎゃああぁ!! だってだって、氏ぬの嫌だもん!」グバァッ!
マミ「そうと決まれば、さっそく作戦会議ね! 備えあれば憂い無しよ!」
杏子「幸い、こっちにはほむらのデータがあるし、ある程度の対策は立てれそうだな!」
ボーボボ「襲来までの時間はまだ先だが、集団戦法の特訓も必要だ」
ほむら「今まで多くの魔法少女が奴に挑んだけど、全て悲惨な結果に終わったわ。でも、内部の歯車を完全に破壊できればあるいは……」
ワイワイガヤガヤ
まどか「すごい! みんなすっかりやる気になちゃって!」ウェヒヒ!
さやか「そうだね!」
599: 2011/12/04(日) 01:34:56.99 ID:50/n9SJF0
さやか「…………」
さやか(はは、こんな時に『恋の相談を聞いてくださーい』なんて、言える訳がないよね)
さやか(<ワルプルギスの夜>か……。確かにコイツは相当厄介なんだろうね。あのほむらが言うほどだもん)
さやか(みんなが一致団結して取り組んでいるこの空気を、あたしの私情でぶち壊すなんて出来ないよ……)
さやか(みんなに要らない心配を掛けちゃうかもしれないし、何よりも……)
さやか(今までも散々迷惑を掛けちゃった訳だし、これくらいは自分で解決しないと……)
600: 2011/12/04(日) 01:35:32.13 ID:50/n9SJF0
キィィーーーーン!!
マミほむさや杏「「「「!!」」」」
さやか「これは……!」
首領パッチ「戦え……戦え……!」
マミ「魔女ね」
まどか「えっ!?」
杏子「こんな時に来るなんて空気読めねー奴だな」ハー
ソフトン「放ってはおけない。すぐに向かおう」
ほむら「そうね」
さやか(考えてもダメだ……。今は魔女を倒すことに専念しよう……)
601: 2011/12/04(日) 01:36:53.26 ID:50/n9SJF0
~町中~
女子「じゃあね、仁美さん」
仁美「ええ、さようなら」スタスタ
仁美(……はあ、フラッシュ暗算の塾は単調でつまらないですわ。やはり体を動かせるカバディでないと)
仁美(もうこんな時間……。さやかさんは上条くんへの告白を済ましたのかしら……それとも……)
仁美(…………)
仁美(私の行動は、本当に正々堂々? 正しいことなの?)
仁美(私は……さやかさんに……)
女A「ちょっとそこのあなた」
仁美「えっ、は、はい?」
仁美(な、何なのでしょう、この人……。それに私、いつの間にこんな路地裏に……? はっ!)
男D「……」
女B「……」
男E「……」
女F「……」
仁美(他にもたくさん人が……。い、一体何……?)
602: 2011/12/04(日) 01:37:35.34 ID:50/n9SJF0
女A「何か悩みを抱えている顔ね。ねえ、あたし達と一緒にこない?」
仁美「え、え?(目の焦点があっていない……。まるで何かに操られているみたい……)」
女A「みんなで走って、風を感じれば、嫌なことなんて全部吹き飛んじゃうよ」
男G「俺らと一緒に楽しい所にいこうぜ?」ゾロゾロ
女F「すごく気持ちいいのよ?」ゾロゾロ
仁美「い、嫌、来ないでください……! やめて!」
仁美(怖い! 早く逃げないと……)ダッ
女A「待ってよ、ねえ!」ガシッ
仁美「は、離して……!」クラッ
仁美(あれ、何だか……意識が……)
仁美(……この人達……みんな、首に同じ模様が……?)
仁美「……」
仁美「素晴らしいですわ……。それはとても素晴らしいですわ!すぐにでも行きましょう、ええすぐにでも!」
女A「そうよね! その通りね!」
男F「行こう! 素晴らしい世界へ!」
女G「素晴らしい世界へ!」
スバラシイセカイ! スバラシイセカイ! スバラシイセカイ!
魔女「ケケケ……」
603: 2011/12/04(日) 01:38:42.51 ID:50/n9SJF0
~寂れた商店街~
マミ「反応はここからね……」
まどか「ここは、よく暴走族とかの騒音が問題になってる所ですね……」チョットコワイ…
さやか「もしかしたら、そういう連中が巻き込まれてたりして」
杏子「じゃあ、助けなくてもいいんじゃね?」ウザイシ
さやか「そーいう訳にはいかないっしょ?」
マミ「その通りよ」
ほむら「あそこが結界の入り口ね」
入り口 < ゴゴゴゴゴゴ…
ボーボボ「よし! フィギュアの脚部パーツ集め隊、突撃!!」ダッ!
パチ天魚雷「「「おおーー!!」」」ダダダッ
まどか「何その名前!?」マドーン!
604: 2011/12/04(日) 01:39:57.14 ID:50/n9SJF0
~結界内~
ブオンブオオンブオン!!! パラリラパラリラ!!
まどか「わわっ、何この音!?」ビクッ
ほむら「バイクのマフラー音みたいだけど……」
杏子「まさか本当にヤンキーの馬鹿共が連れて来られたのか?」
首領パッチ「やはり私の一押しはこの『綾波レイ』の脚部ですな」メガネクイッ
天の助「ほう……。王道を持ってくるとは中々……」メガネクイッ
さやか「あんたら本当にそのクラブに入ってるの?」
魚雷ガール「甘いわね。先生はこの『不空羂索観音像』の脚部よ」ババン!
パチ天さや「「「この人、スゴイもの持ってきちゃったーーー!!」」」ガビーン!!
マミ「みんな、アレを見て!!」
使い魔A「ブロロロロォォン!!」ゴーーー!
使い魔B「パラリラパラリラ!!」ゴーーー!
杏子「何だありゃ!? バイクか!?」
ソフトン「どうやら、使い魔のようだな。それも大量に編隊を組んでいるぞ」
さやか「一番前にいるデカイのが親玉だね!」
ギーゼラ「ケケケケケ!!」ゴオオオォ!!
605: 2011/12/04(日) 01:41:38.20 ID:50/n9SJF0
杏子「暴走族の魔女かよ。うっとおしいな」
マミ「とても速いわ……。あれに追い付けるかしら……」
ほむら「ちょっと待ってみんな。奴らの背中をよく見て……」
まどか「えっ?」
男A「サイコー!!」ゴーー!
女B「あははははは!」ゴーー!
ほむら「人が乗っているわ……!」
マミ「 ! 本当ね。おそらく魔女の口づけを受けた一般人……」
杏子「じゃあ、あれを運転してるのはあいつらか!?」
ほむら「それは無いでしょうね。彼らは速さに酔っているだけみたい」
さやか「あんなスピードであんな乗り方してたら、落っこちちゃうよ!」
ボーボボ「事故でも起こしたら目も当てられないな」
まどか「はやく助けようよ!」
606: 2011/12/04(日) 01:43:07.89 ID:50/n9SJF0
ボーボボ「今回は数を分散させて戦おう。三人が魔女と戦い、他の者は使い魔の破壊と人々の救出だ!」
ほむら「賛成よ。それじゃあ、魔女担当の三人を決めましょう」
ボーボボ「公平にアミダの神様に決めてもらおう」
さやか「アミダくじだね!」
天の助「いや、違う。ボーボボは本物のアミダの神様を召還出来るんだ」
まどか「えぇっ!?」
さやか「あ、アミダって、もしかしてブッダ!?」
ボーボボ「アミダの神よ! ふさわしい三名をお決めください!」
パアアアァァーーー!!
アミダ神「俺は天才だ……!」ボワン!
まどさや「「アミバが来たぁーーーー!?」」ガビーン!
607: 2011/12/04(日) 01:44:58.26 ID:50/n9SJF0
アミダ神「お前と」スッ
ほむら「ほむ!?」
アミダ神「お前と」スッ
マミ「わ、私ですか?」
アミダ神「お前」スッ
魚雷ガール「ギョラッ?」
デク
アミダ神「い~い木人形になりそうだぁ」ニヤニヤ
杏子「絶対公平じゃねーだろコイツ!!」
ボーボボ「この三人以外は使い魔担当だ! 各自行動に移れ!」
. ヘッド
魚雷ガール「あの頭に追いつく為には何よりもスピードが必要ね。あなた達、乗りなさい!」
ほむら「い、いいのかしら?」
マミ「ていうか、乗れるの…?」
魚雷ガール「大丈夫よ、1トンくらいなら先生耐えれるから」ポン
マミ「何で私に向かって言うんですか!?」マミーン!?
608: 2011/12/04(日) 01:47:05.87 ID:50/n9SJF0
魚雷ガール「乗ったわね? 準備はいいかしら?」
ほむら「何とかね」
マミ「い、一応大丈夫よ魚雷さん」
魚雷ガール「それじゃ、しゅっぱぁーーーーつ!!」ゴオオォッ!
ドゴオオオォォーーーーン!!
アミダ神「うわらばっ!?」グバァッ
さやか「アミバ撥ねていったぁーーー!!」
ソフトン「向こうは魚雷殿に任せていれば大丈夫だろう」
ボーボボ「問題はこっちだな。使い魔とはいえ、あの速さに追いつき、なおかつ人質を無傷で救出するのは難しいな」
首領パッチ「乗り物が欲しいぜ」
ソフトン「旧型のバビロンバイクがあるがどうだろうか?」
杏子「いや、遠慮しとく(どうせウンコだろうな……)」
さやか「そ、そうだね。悪いけど…(ウンコに乗って戦いたくはないな……)」
ソフトン「確かに、あの旧型ではスピードが足りないな」
まどか「ちょうどいい乗り物はないかな……?」
609: 2011/12/04(日) 01:48:22.98 ID:50/n9SJF0
ボーボボ「もう、仕方がないなぁのび太君は! そんな君にはこの道具だ!」アフロ < ゴソゴソ
ボーボボ「アフロソーサー~~!」つアフロソーサー
テーテテーテ テレレレー♪
さやか「BGM! BGM違う!」
まどか「ボーボボ、それは何なの? 平べったいアフロに見えるんだけど……」
ボーボボ「アフロソーサーだ。小型のUFOで僅かに空を飛べる。手前についている鼻毛を引っ張ることで操作するんだ」
パチ天「「すげえ近未来的だ~!」」キラキラ
ボーボボ「操作は単純な上、軽い速いオシャレの三拍子! 今なら29800円で、送料は天の助が負担!」
天の助「!?」
杏子「中々良さそうじゃねーか! さっそくソレで奴らを追おうぜ!」
さやか「賛成!」
610: 2011/12/04(日) 01:49:31.94 ID:50/n9SJF0
――――――
――――
――
ゴオオオォォォォォッッ!!
ほむら「くっ、すごいスピード…!」
マミ「で、でもこんなに速く魔女達に追いついたわ!」
魚雷ガール「盗んだバイクで走り出す~♪」ゴオオォ!
男E「うひゃひゃひゃひゃ!!」ゴーー!
女T「気持ちイイーー!!」ゴーー!
マミ「私たちが近くにいるのに、全く気がつかないなんて……」
ほむら「スピード狂って奴ね。彼らは皆に任せましょう」
魚雷ガール「親玉が見えてきたわよ」ゴオォーー!
ギーゼラ「アヒャヒャヒャヒャー!」ゴオォォー!
ギーゼラ「ダレモアタシニオイツクコトハデキナイゼー」ゴォーーー!
ギーゼラ「アヒャヒャヒャーー!!」ゴオオォォ!
魚雷ガール「すいません、市役所ってドコっすか?」ぬっ
ギーゼラ「!?」ビクッ!!
611: 2011/12/04(日) 01:51:20.79 ID:50/n9SJF0
――――――
――――
――
ゴオオオォォッ!
杏子「へぇ、乗り心地いいじゃん!」ゴー!
ボーボボ「プリンを作る課程でたまたま出来た代物だ」ゴー!
さやか「その課程でどうしてできたの……?」ゴー!
ボーボボ「科学って不思議♪」テヘ
ソフトン「最後尾に追いついたぞ!」ゴー!
さやか「まどか、しっかり掴まっててね!」
まどか「うん!」ギュッ
首領パッチ「暴走族といったらやっぱり……!」←リーゼント
天の助「この格好だよな~~~!?」←特攻服
杏子(変に気合い入れてるよ、あいつら)
女E「えへへへへへ……」ゴーー!
さやか「こっちに全然気づいてないね」ゴー!
まどか「うん、でも……」
使い魔「ブオオオォォンッ!! ブオオンブオオオオオォォン!!」ゴーーー!
まどか「使い魔は気づいてるみたい……」
杏子「うっせぇ音出しやがって。威嚇のつもりかよ」
ボーボボ「さっそく相手をしてやろう。鼻毛真拳奥義……」
612: 2011/12/04(日) 01:53:24.05 ID:50/n9SJF0
<鼻毛警察24時!! 平和を守れ、日本の警察官!>
金沢(ボーボボ)「そこのバイク止まりなさーい!!」ファンファンファン!
太田(首領パッチ)「応援を要請します」ファンファンファン!
深夜3時! 人々の寝静まる丑三つ時に騒音を鳴り響かせる若者達がいた!
鼻毛県警特別機動隊は住民からの通報を受けて出動!
そこで金沢達の前に現れたのは、危険な運転を繰り返す珍走団だった!
まどか「たまにテレビでやる特番だぁーー!?」
さやか「このナレーションは何なの?」
金沢(ボーボボ)「糞っ! まったく止まる気配が無い!」
太田(首領パッチ)「金沢、奴らに寄せてくれ! 写真を撮る!」
金沢(ボーボボ)「分かった!」
暴騒の瞬間の写真を撮ることで、たとえ今日捕まえられなくても、後日その写真を証拠に逮捕することが出来るのだ!
法を乱す者は決して許さない! 太田の目が鋭く光った!
613: 2011/12/04(日) 01:56:36.67 ID:50/n9SJF0
しかし!!
太田(首領パッチ)「ちくしょう、ブレまくって全然撮れねぇ!」つケータイ < ピロリン♪
太田(首領パッチ)「どうコレ? 顔見える?」スッ
金沢(ボーボボ)「むりむり、分かんねーわ」
鼻毛県警は予算不足! 末端の特別機動隊にはカメラを買えるほどの予算を回して貰えなかったのだ!
金沢(ボーボボ)「あーあ、路地に逃げちゃった。こりゃもう無理だ」
太田(首領パッチ)「おめーの運転が下手だからだぞ」
金沢(ボーボボ)「はぁ? お前助手席に座ってるだけで何もしてねーじゃん」
太田(首領パッチ)「俺はちゃんと写真撮ったろーが!」
金沢(ボーボボ)「あれで証拠になるか、クソが!!」
ギャーギャーワーワー!
珍走団を逃がしてしまった金沢……! しかし、これは敗北では無い!
彼らはさらに熱い使命感に駆られた! 絶対に捕まえる、と!
こうして彼らの長い夜は過ぎていった……!
<END>
さやか「いや、全然ダメじゃん!!」サヤーン!!
杏子「結局逃がしてるじゃねーか!」アンアン!
614: 2011/12/04(日) 01:57:46.47 ID:50/n9SJF0
男B「ひゃっひゃっひゃっひゃ! 俺たちは絶対に止まらねーぜ!」
ボーボボ「安心しろ、俺たちは前座だ」
首領パッチ「行けっ! 天の助!」
まどか「て、天の助君!?」
天の助「はーい、止まってくださいね。ごめんねお兄さん、今飲酒運転が多くてね。悪いけどここに息を吹きかけて…」
男B「いや、俺そんなのやってないっすよマジで…」
さやか「ただの検問だーー!?」
まどか「あっさり止まっちゃった……」
615: 2011/12/04(日) 01:59:08.26 ID:50/n9SJF0
ボーボボ「動きを止めたところでーーー!!」ゴオオォォ!!
鼻毛真拳奥義<プライバシーは保護します>!!
ボーボボ「オラオラオラ! 顔にモザイクかけてやるー!」
首領パッチ「加工して高い声にしてやるぜーー!」
天の助「仮名なのに無駄に凝った名前をつけてやろう!」
使い魔「グワァァァァ!?(加工済み)」
▓▓▓「ヤメテクレーー!!」
御手洗 太郎左衛門(仮名)「ウワアアアァァァッ!?」
さやか「これって攻撃なの!?」
まどか「で、でも使い魔だけを的確に倒していってる……!」
ボボパチ天「「「一斉検挙!!」」」キリッ
杏子「なーんか、締まらねーなー……」
ソフトン「人々は皆無事だ」
男F「うーん……」
女S「うう……」
まどか「良かった……!」
ボーボボ「この調子でどんどん倒していくぞ!」
全員「「「おおーー!」」」
616: 2011/12/04(日) 02:01:10.18 ID:50/n9SJF0
――――――
――――
――
マミ「あっ…、使い魔達の数が減っている……!」
魚雷ガール「ふふ、あの子達も上手くやっているようね」ゴオォォ!
ギーゼラ「グギギギギ!!」ゴオオォォ!
ギーゼラ「ガアァァッ!!」キッ!
道路 < ぐにゃあぁ~!
マミ「み、道の形が変わった!」
ほむら「ここは魔女の結界……、自分の思い通りに出来るようね!」
ギーゼラ「ウケケケッ!!」ゴオォォ!
道路 < ぐにゃぁ~…
急カーブ < ピキーン!
マミ「あんな急カーブにこのスピードで突っ込んでいったら……!」
ほむら「崖から海へ落ちてしまう……!」
マミ「魚雷さん、スピードを落として! このままじゃ大事故に……!」
魚雷ガール「それは出来ない相談ね! このまま突っ切る!」
ほむら「な!? 正気!?」
617: 2011/12/04(日) 02:02:10.32 ID:50/n9SJF0
ギーゼラ「アヒャヒャヒャ!!」グギャギャギャ!!
ギーゼラ「ヒャッハー!」ゴオォォ!
ほむら「魔女は楽々と越えていってしまった……!」
魚雷ガール「ここでスピードを落としてしまったら、奴との距離は大きく開いてしまうわ。行くわよ!」ゴオォォ!
マミ「くうぅ! 無茶ですよ!!」
魚雷ガール「極悪残血真拳奥義……!」ゴオオォォ!
<男と女と心中と……>!!
魚雷ガール「ショートカットコーーーース!!」キキキキキィーー!!
ドボン!!
マミ「ぶわぁっ!? 真っ直ぐ海に突っ込んだ!?」アップアップ
ほむら「これじゃ魔女に追いつくどころか私たちが……!」アップアップ
魚雷ガール「安心しなさブクブブク」
マミ「す、すごい勢いで沈んでいってる……」
ほむら「そりゃ鉄だし……」
618: 2011/12/04(日) 02:02:50.23 ID:50/n9SJF0
クイッ
ほむマミ「「え?」」
ジュゲム「はい、コースアウトね」グイグイ
ほむマミ「「ジュゲムだぁーーーッ!?」ガビーン!?
プラーン…
魚雷ガール「これぞ秘技、ジュゲムショートカット」ポタポタ
ジュゲム「下ろしまーす」ボトッ
ガタンッ!
ギーゼラ「ヒッ!?」ビクッ
ほむら「魔女の真後ろに接近できた!」
マミ「まさかこんな方法で……!」
魚雷ガール「ふふ、元ボディコンを舐めるんじゃないわよ!」
ギーゼラ「ヒイイィィ!?」ゴオォォッ!
619: 2011/12/04(日) 02:04:12.76 ID:50/n9SJF0
――――――
――――
――
首領パッチ「横隔膜チョップ! 横隔膜チョップ!!」ビシッバシッ!
使い魔F「グエエェェ!?」
まどか「な、何なのそのチョップ……」
女R「うーん……」
さやか「この人も無事だよ!」
ソフトン「よし、他の人々と一緒にそこに寝かせておいてくれ」
さやか「わかった!」
杏子「オラァッ!!」
天の助「ズバァッ! ぐわぁ、やられた!」
杏子「せいっ!」
天の助「デュクシ!! ぎゃあ、氏ぬ~!」
杏子「そりゃっ!」
天の助「ブッシャア!! 鬼、悪魔、使い魔頃し~!」
杏子「オメーは何やってんだ」ブスッ!
天の助「ちょ、ちょっとアテレコしてみようかと……」ブシューー!
杏子「いらん。つーか、働け」
天の助「イエッサー!」ダラダラ
620: 2011/12/04(日) 02:06:06.66 ID:50/n9SJF0
まどか「だ、だいぶ倒せたね」
使い魔s「」チーン
さやか「使い魔の氏骸がどっさりと……。随分、狩っちゃった訳だ」
ボーボボ「その通りだな」
まどか「あれ、ボーボボどこ行ってたの?」
ボーボボ「少しこの結界内を調べていたんだ」
ガチャッ 『 アイテムポーチ <<3/4>>
特産タケノコ. 7
クモの巣 3
釣りフィーバエ 2
モンスターのフン 5
竜のフン. 2
ツタの葉 1
ハチミツ 6
ロイヤルハニー 2 』
さやか「嘘だぁーー! 絶対、素材ツアーに行ってたでしょ!!」
ボーボボ「3DSを買おうかどうか迷う」
まどか「これで、使い魔は全部倒せたかな?」
天の助「いや、待てアレを見ろ」スッ
まどさや「「え?」」
杏ボボ「食うかい?」つ特産タケノコ グイッ
杏子「いや、それ精算アイテム……」
621: 2011/12/04(日) 02:07:31.63 ID:50/n9SJF0
使い魔「ブウウゥゥゥン!!」ゴオオォォ!
女H「あははははは!!」
首領パッチ「ぎゃははははは!」ゴーー!
天の助「まだ生き残りがいるぞ」
まどさや「「変なのもいる!!」」ガビーン!
ボーボボ「人質が心配だな。すぐに助けに首領パッチぶっ頃す!」
さやか「本音出ちゃってるよ!」
ボーボボ「さやか! 仕留めに行くぞ!」ゴオォォ!
さやか「うん! まどか、掴まって!」
まどか「分かったよ、さやかちゃん!」
622: 2011/12/04(日) 02:09:24.67 ID:50/n9SJF0
ゴオオオオーーーー!!
使い魔「ブオオンブオオオオン!!」ゴーー!
女H「あはははははは!」
首領パッチ「今ならシューマッハに勝てるな」ゴーー!
さやか「何やってんのよ、あんた」ゴーー!
首領パッチ「お、さやかか?」
まどか「はやく使い魔を倒そうよっ!」
ボーボボ「私はそれに同意します」ゴーー!
首領パッチ「俺はこいつとサシのスピード勝負をしてんだ! 手出しすんなよ!」ゴオォォ!
さやか「またアホらしいことを……」ハァ…
首領パッチ「ボーボボ! お前のこのおもちゃは中々悪くねーぜ! この首領パッチ様に使ってもらえるんだから有り難く思えよ!」ゴーー!
首領パッチ「ハーーハッハッハッハ!!」ゴオオオォォ!
まどか「あっ、また飛ばして……」
623: 2011/12/04(日) 02:10:06.12 ID:50/n9SJF0
ボーボボ「…………」
さやか「? どうしたの、ボーボボ?」
ボーボボ「あのアフロソーサー、実は不良品なんだ」
さやか「えっ、そうなの!?」
ボーボボ「ああ。開発段階で生じたある不具合が最後まで直らず、結局販売には至らなかったんだ」
ミニボボA『ちくしょう! どうしてだ!!』
ミニボボB『部長、自分を責めないでください!』
まどか「ど、どんな不具合……?」
ボーボボ「それはな……」
首領パッチ「ぎゃーーはっはっはっはっは!!」ゴオォォ!
ボーボボ「一定時間首領パッチが乗っていると爆発するんだ」
624: 2011/12/04(日) 02:11:17.31 ID:50/n9SJF0
ドゴオオオォォォォーーン!!
首領パッチ「ぎょへえええぇぇぇぇッ!?」ドゴォーーン!
まどか「何そのピンポイントな不具合!?」マドーン!
ボーボボ「ごめんね、僕がダメなばっかりに……」プルプル…
さやか「ボーボボ、それ笑い堪えてるよね?」
まどか「と、とりあえず使い魔を倒そうよ……」
使い魔「ブオオオオン!!」ゴオォー!
女H「あはははははは!」
さやか「そうだ、忘れてた! 接近させて……っと」グイッ
ボーボボ「さやか! その使い魔の弱点は砂肝だぞ!」
さやか「こいつ鳥類だったの!? いやそんなことより、はやくこの人を解放しな……」
まどか「さ、さやかちゃん!」
さやか「え? ……あぁっ!?」
625: 2011/12/04(日) 02:12:59.27 ID:50/n9SJF0
使い魔「ブオオオン!」ゴォー!
仁美「あははははははっ!」
さやか「ひっ……」
まどさや「「仁美(ちゃん)!?」」
ボーボボ「新キャラ?」
まどか「違うよっ! 散々出てきたじゃん! ていうか準レギュラーだよ!」
使い魔「ブオオオオン!」ゴー!
仁美「あはははははは!」
まどか「仁美ちゃん、仁美ちゃん!?」
ボーボボ「無駄だな、完全に洗脳されている。何にせよ、早く助けなければ」
さやか「…………」
まどか「さやかちゃん?」
626: 2011/12/04(日) 02:14:12.45 ID:50/n9SJF0
さやか「…………」
仁美「あははははははははっ!」
さやか「…………」
ボーボボ「さやか、早く攻撃を!」
さやか「…………」
ボーボボ「さやかッ!」
仁美『明日の放課後に上条君に告白します』
仁美『一日だけお待ちします』
さやか「くっ……うぅ……!」プルプル
まどか「さやかちゃん!」
ボーボボ「さやか!」
仁美「あははははははっ!」
さやか「うぅ……っ!」ギリッ!
627: 2011/12/04(日) 02:15:10.95 ID:50/n9SJF0
――――――
――――
――
ギーゼラ「ギギギギィーー!」ゴォーー!
魚雷ガール「組の金持ち出して、逃げれると思うなよコラァーーー!!」ゴオォォ!
マミ「く、すごいスピード……!」
ほむら「でも、変ね……。全然間隔が狭まらないし、魔女に疲労が見えない……」
魚雷ガール「なーにか、妙な術を使ってるギョラね」
マミ「でも、どうやって……あ!!」
ほむら「どうしたの?」
マミ「周りの風景をよく見て!」
ほむら「え……! こっ、これは!?」
道路 < ギュイーーーン!
ガードレール < ギュイーーーン!
海 < ギュイーーーン!
628: 2011/12/04(日) 02:17:06.10 ID:50/n9SJF0
ほむら「風景が前に動いている……これって…!」
マミ「ええ、レッドクイーンズ・ランド(赤の女王の世界)ね」キリッ
ほむら「と、巴さん……?」
魚雷ガール「成る程、この世界は前へ前へと進んでいる訳ね」
マミ「その場に留まるにはその世界と同じスピードで……。さらに前へ進む為にはその2倍のスピードで進まなくちゃいけない」
魚雷ガール「そして、奴だけはこの世界の法則に当てはまらずに、僅かな力で前へ進める。厄介な奴だわ」ゴォォー!
ほむら「で、でも私たちは宙に浮いて進んでいる訳だから、世界に置いていかれないんじゃ?」
マミ「暁美さん……。ザ・フライ・イン・ア・トレイン(電車の中の蝿)ってご存じ? 世界ごと動いている訳よ? 私たちも世界の法則に固定されてしまうわ」ハァ…ヤレヤレ
ほむら(この巴マミ、すごくウザイ)
魚雷ガール「ややこしい話はナシで……。つまりこの世界の法則をまるごとぶっ壊せばいいのよ」
マミ「そ、そんな! ここは魔女の結界内ですよ!? その法則を破壊するなんて、そんなこと……!」
魚雷ガール「可能不可能の問題じゃないわ……出来る出来ないの問題よ!」
ほむら「それ、どっちも同じ意味!!」
629: 2011/12/04(日) 02:18:29.95 ID:50/n9SJF0
魚雷ガール「覚悟しなさい、鉄クズ野郎!」
極悪残血真拳奥義<恐怖の高速ババア>!!
魚雷ガール「さあ、行きなさい、金髪!」ビシッ!
マミ「私ぃーーーー!?」マミーン!?
マミ「いや、私まだババアなんて年じゃないし、そもそもあれに追いつくなんて……!」
魚雷ガール「早く行きなさいって」ゲシッ
マミ「あっ」グラッ
ビターーーン!!
マミ「あああああああああぁぁぁぁぁ!?」ゴロゴロゴロゴロゴロ!!
ほむら「巴さぁーーーん!?」
魚雷ガール「くっ! 何て卑劣な攻撃なの!?」
ほむら「今のあなたでしょ?」
魚雷ガール「しかたないわ、2代目高速ババア行くわよ」
ほむら「次は私!? じょ、冗談じゃないわ!」
630: 2011/12/04(日) 02:20:04.30 ID:50/n9SJF0
<「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……」
ほむら「ん? この声……」
マミ「ああああああああぁぁぁぁぁぁッ!」ダッダッダッダッダッ!!
ほむら「巴さんんんんん!? 血まみれの必氏の形相で追い上げてるーーー!? その様子は正しく高速ババア!!」
マミ「誰がババアよ! ていっ!」シュバッ
マミ「はあはあ……何とか追いついた……」シュタッ
ほむら「すごいです、高そ、巴さん……」
マミ「今、間違えかけたわね!? フィナるわよ!?」
631: 2011/12/04(日) 02:23:27.02 ID:50/n9SJF0
ほむら(これじゃ埒が明かない……。ここは私の時間停止で……)
魚雷ガール「効いてきたみたいね」
ほむら「えっ?」
マミ「こ、これは!?」
ギーゼラ「ギギギッ!?」ゴゴ…ゴー…
ほむら「魔女のスピードが落ちて……いや、この世界の法則が崩壊してきた!?」
マミ「魚雷さん、これは一体!?」
魚雷ガール「あなたを落とした時に、道路や標識などのそこら中の物に<殺印>のマークを貼ったのよ」
魚雷ガール「私の愛の呪いで、奴の世界もメロメロになったって訳♡」
マミ「それって私を落とさなくても良かったんじゃ……」
信なガール「尾張良ければ全て良し!」ゴオオォォォ!
ギーゼラ「ギギィ~!?」アセアセ
魚雷ガール「さあ、タイミングを合わせなさい!」ゴオオォォォ!
マミ「はい!」
ほむら「ええ!」
632: 2011/12/04(日) 02:24:23.15 ID:50/n9SJF0
極悪魔法奥義<峠越えのヴァルキリー3姉妹>!!
魚雷ガール「走り屋失格ぅーーーーーッ!!」ドゴォーーン!
マミ「ティロ・ピオージアッ!!」ドゴォーン!
ほむら「氏になさい!」ズダダダダダダ!!
ギーゼラ「ギィヤアアアアァッ!?」
ドゴオォォォーーーーーーン!!
グリーフシード < カランッ
633: 2011/12/04(日) 02:26:13.69 ID:50/n9SJF0
マミ「やった!」
ほむら「上手くいったわね」
魚雷ガール「まあ、合格点よ」
結界 < ぐにゃあぁ~~~
~結界外~
マミ「結界が消えたわ」
ほむら「あれは、ボーボボ達……。それに、操られていた人たちも無事みたいよ」
マミ「良かった……」ホッ
ほむら「それより、まどかは? 大丈夫だったかしら?」
634: 2011/12/04(日) 02:27:35.81 ID:50/n9SJF0
ほむら「まどか!」タッタッタ!
まどか「ほむらちゃん……」
ほむら「怪我はない?」
まどか「う、うん……」
ほむら「良かった……ん?」
仁美「すう……すう……」
ほむら「志筑……仁美? どうして彼女がここに…」
まどか「そ、それが……」
さやか「…………」
635: 2011/12/04(日) 02:28:53.72 ID:50/n9SJF0
さやか「…………」フラフラ
まどか「さ、さやかちゃん!」
さやか「 」ピタッ
杏子「ど、どうしたんだよ、さやか…」
ほむら「そうよ、一体何が……」
首領パッチ「うんこか?」
さやか「…………」
さやか「ごめんね、みんな。先に帰るよ……」
さやか「仁美に合わす顔が無いもの……」フラフラ
マミ「美樹さん!」
ボーボボ「さやか!」
ほむら「何があったの……?」
まどか「さやかちゃん……」
681: 2012/01/08(日) 20:51:42.15 ID:51N75BTM0
マミ「一体何があったのか教えてくれないかしら、鹿目さん?」
杏子「アタシも気になるね。そこの奴が関係してるってのは分かるけどよ」
仁美「すぅ……すぅ……」
まどか「じ、実はさっきね……」
682: 2012/01/08(日) 20:52:41.85 ID:51N75BTM0
――――――
――――
――
ボーボボ「さやか! 早く攻撃を!」
さやか「………」
まどか「さやかちゃん、どうしちゃったの!? 早く助けてあげないと仁美ちゃんが……!」
さやか「……ったら……かな?」ボソッ
まどか「え……? い、今なんて……」
さやか「もしも、助け……ったら、恭介は私の……かな?」
まどか「―――――――え?」
ボーボボ「くっ! 鼻毛真拳奥義……!」ゴオオォォ!
<と、見せかけてタイキック>!!
使い魔「ウギャアアアァァァ!?」ドゴォーーン!
仁美「あはははっ!?」フワッ
ボーボボ「そして、人命救助!」キャッチ!
――
――――
――――――
683: 2012/01/08(日) 20:54:21.03 ID:51N75BTM0
まどか「ボーボボが使い魔を倒して、仁美ちゃんも無事だったけど……」
マミ「その子を見た瞬間に、美樹さんの様子がおかしくなったのね」
杏子「恭介って、さやかがゾッコンの小僧だろ? それとこの女がどういう関係があるってんだよ?」
まどか「それが分からないの……」
首領パッチ「使えねーな、クズが」
天の助「全くだ」
ほむら「…………(これはもしかすると魔女化の兆候……!?)」
ほむら(他の時間軸でのさやかは皆、志筑仁美との衝突をキッカケに堕ちていってしまった……)
ほむら(明るく振る舞う彼女からは、まるで絶望を感じなかったけど……、まさかアレは無理をしていたの?)グリグリグリグリ!
首領パッチ「痛い痛い痛い! ほむらさん、踏まないでぇ~!!」グリグリ!
天の助「謝るから! 謝るからぁ~!!」グリグリグリ!
まどか「ほ、ほむらちゃん!? 私怒ってないよっ! や、止めてあげて!」
684: 2012/01/08(日) 20:56:09.59 ID:51N75BTM0
仁美「う、う~~ん……ここは?」パチッ
まどか「仁美ちゃん! 怪我は無い? どこか痛かったりしない?」
仁美「あ、あら、まどかさん!? それに何やら皆さんお揃いで……?」
仁美「ここは一体どこでしょうか……? 何故か周りには気絶した人々が……、ハッ! まさか!」
首領パッチ「そう、そのまさか!」
天の助「俺たちは実は宇宙人で、貴様ら地球人を実験の為にキャトルミューティレーションしたのだーーー!!」
仁美「や、やっぱりですのーーー!?」
まどか「お願いだからややこしくしないで!」
ボーボボ(キャトルミューティレーションって何だろう? キャトルミューティレーションって何だろう?)オロオロオロ
ボーボボ「ね、ねぇ、ほむらさん。キャトルミューティレーションって…」チョンチョン
ほむら「後にしてちょうだい」ピシャッ
ボーボボ「うぅぅ……」シクシク…
その日、ボーボボは涙を飲んだ
近日公開『1デシリットルの涙』
マミ(多いのか少ないのかピンと来ない……)
685: 2012/01/08(日) 20:58:43.16 ID:51N75BTM0
仁美「まさか、集団夢遊病が再発しただなんて……。またお医者様の厄介になってしまいますわ」ハァ…
仁美「どうやら、皆さんが私達を保護してくれたようですね。何とお礼を申せばいいのか……」ペコリ
まどか「いいんだよ、仁美ちゃん。それよりも……」
杏子「おい、テメー! それよりも、こっちは聞きてーことがあんだよ!!」ズイッ
ソフトン「落ち着け、杏子」
仁美「あら? まどかさんのお友達ですの? 初めまして私、志筑仁美と申します」
杏子「んなこたぁどーでもいい! オメー、さやかと何があった!」
仁美「っ!?」ピクッ
仁美「……さやかさんから、話を聞いたのですか?」
まどか「ううん、さやかちゃんは何も言ってないよ。だからこそ私たちはよく分からなくて……」
マミ「気絶していたあなたを見るなり、美樹さんの様子が明らかにおかしくなったの。そして逃げるように帰ってしまったわ」
杏子「アタシ達は、アンタとさやかの間に何かがあったんじゃねーかって睨んでる」
仁美「そうですか……」
686: 2012/01/08(日) 20:59:38.61 ID:51N75BTM0
仁美「……あなた方の言う通り、私とさやかさんは共通の問題を抱えております」
仁美「しかし、それは私とさやかさんの問題ですわ。無関係のあなた方にお話することは出来ません」
天の助「な、何だそりゃあ……」
まどか「仁美ちゃん……」
杏子「テメー……」
仁美「…………」
仁美「…と、言いたいところでしたが……。いいでしょう、包み隠さずお話しますわ」
687: 2012/01/08(日) 21:00:32.81 ID:51N75BTM0
マミ「え?」
まどか「い、いいの? 本当に?」
仁美「ええ。あなた方の真剣な表情を見ていたら、既にこの問題が私達二人だけの問題では無いということが分かりましたわ」
杏子「トーゼンだ。さやかがあんな調子じゃ、こっちまで暗くなっちまう」
仁美「さやかさんは、とても慕われているようですね」クスッ
仁美「それではお話しましょう。私はさやかさんに……」
ボーボボ「zzz…」スヤスヤ
首領パッチ「……」PSP < ポチポチ
天の助「ふんふーん♪」ipod < シャカシャカ
まどか「み、みんな、もうちょっと興味を示そうよ……」マドマド…
688: 2012/01/08(日) 21:02:47.65 ID:51N75BTM0
~ひとひと説明中~
まどか「ひ、仁美ちゃんも上条君のことを……!?」
仁美「ええ。ずっと秘密にしていましたの」
魚雷ガール「教え子がいつの間にこんなドロドロした恋愛を……。先生、鼻が高いわっ!」
ほむら「喜ぶところかしら?」
マミ「なるほどね。これで大方の話は分かったわ」
杏子「でもそれってよぉ、結構勝手な話なんじゃねーのか?」
仁美「……」
杏子「いきなり、自分が告白するけど猶予やるからさっさとコクれってどーよ? 卑怯とか関係ナシにそんな方法で納得するとでも?」
杏子「告白っつーのは個人のタイミングってのがあんだろ。無理に急かしゃ、さやかだって焦って自爆するかも……ってそれが狙いかテメー!」
まどか「きょ、杏子ちゃん。仁美ちゃんはそんな、その……」
仁美「いいんですの、まどかさん。そう思われても仕方のないことを、私はしてしまったのですもの……」
まどか「仁美ちゃん……」
天の助「見損なったぞ、仁美ー!」
首領パッチ「オメーも映画とかに出てくる小金持ちの類だったとはー!」
マミ「暁美さん……。美樹さんが逃げるように帰ったのってもしかして……」
ほむら「ええ。まどかと志筑仁美の話から察するに……」
689: 2012/01/08(日) 21:04:12.82 ID:51N75BTM0
~町中~
さやか(…………)トボトボ
さやか(私……、どうして……)トボトボ
<もしも、助けなかったら、恭介は私のモノになるのかな?>
さやか(あんなこと……)ググッ
さやか(仁美を見頃しにすればって、あんな……あんなこと!)
ほむら『恋の邪魔者が消えるかもしれない……と、少しでも思ってしまった自身に嫌悪して……』
マミ『会わせる顔が無い、とこの場から去ったという訳ね……』
690: 2012/01/08(日) 21:05:07.09 ID:51N75BTM0
さやか(仁美は親友なのに……!)
さやか(きっと仁美は辛かったんだろうな……。ずっと私が側で恭介の話をしていて)
さやか(そんなんじゃ、自分も好きって言えなかっただろうね。だから、ああするしかなかった筈だよ)
さやか(それなのに私は、仁美のことも考えずに……!)ガクン
さやか「私、魔法少女失格だよ!!」
マミ『美樹さんは本当に優しい子だから、今頃、自分を必要以上に責めているはずだわ』
ほむら『精神状態は芳しくないでしょうね。そんな時に余計な奴に出会ってしまったら……』
マミ『余計な奴って……?』
ほむら『そんなの一人…、いえ一匹しか居ないでしょう』
「その通りかもしれないね」
さやか「 ! 」
さやか「あ、あんた……!」
691: 2012/01/08(日) 21:07:29.99 ID:51N75BTM0
~~~~
杏子「おい、お前らも会話に参加しろよ!」
首領パッチ「サボんなー!」ギャーギャー
マミ「あ、ごめんなさい」
ほむら「あなたに言われたくないわ、首領パッチ」
マミ「それで、志筑さん? あなたは一体どうしたいのかしら?」
マミ「客観的に見てもあなたの行動は、少し疑問を感じてしまうわ。まあ、それは私がよく考えがヌルいって言われるからかもしれないけど……」
マミ「今の美樹さんが上条君に告白しに行くとは考えられない。恋愛に卑怯は無いって言うけれど、あなたはこのままでいいの?」
仁美「…………」
仁美「私自身も同感です……。自分の行動は、正々堂々ではないかもしれません……」
杏子「分かっててずりぃ真似をしてた訳か! テメーは一発殴られたいよーだな!!」
ソフトン「止めろ、杏子。相手は一般人だぞ」
まどか「杏子ちゃん抑えて!」
仁美「…………」
692: 2012/01/08(日) 21:08:58.77 ID:51N75BTM0
仁美「もう一つ、皆さんにお話したいことがあります」
杏子「あ?」
まどか「な、何? 仁美ちゃん…」
仁美「ですが、その前にさやかさんにだけはこの事を言わない、と約束して頂けますか?」
杏子「オメー、自分がどういう立場か理解してんのか……! 今すぐにでも捻り潰して……!」
ほむら「抑えなさいって。私は構わないけれど、みんなは?」
まどか「私もだよ」
マミ「私も」
三バカ「「「異議なし!」」」
ソフトン「無論だ」
魚雷ガール「ソフトン様が犬と言えば、例え聖徳太子だって犬よ」
ほむら「民主主義は多数決第一よ、杏子。悲しいことにね」
杏子「むむむ……チッ、仕方ねーな!」
まどか「約束するよ、誰もさやかちゃんに言わないって。だから話してくれる、仁美ちゃん?」
仁美「ええ……」
693: 2012/01/08(日) 21:11:11.35 ID:51N75BTM0
・
・
・
さやか「あ、あんた、よくヌケヌケと姿を表せたわね!」
さやか「キュゥべえ!」
QB「…………」
さやか「あんた、私達の体を……!」
QB「おっと、そんなことを話す為に出てきたんじゃないよ? 僕の考えは変わらないし、論争は平行線を辿るだけさ」
QB「にしても、やはり気にしてたのかい、体のことを。杏子や他の皆の前では、まるで何でもないように振る舞っていたじゃないか」
さやか( ! こ、こいつ、どこかで私たちを監視してたの!?)
さやか「……じゃ、何の為に出てきた訳? 生憎、今の私はいつもの優しいさやかちゃんじゃないよ」
さやか「いくら可愛いカッコしてても、残機∞の宇宙人ならストレス解消に持ってこいだしね」つ剣 スチャッ
QB「やれやれ、あんなに敵視していた暁美ほむらの話をすっかり信じたのか。ま、事実だし言い訳のしようがないね」
QB「僕はただ君の意見に同意を返しただけさ。魔法少女失格だ、って言ってたろ?」
さやか「っ!」
694: 2012/01/08(日) 21:12:41.44 ID:51N75BTM0
QB「君が望む魔法少女は正義の味方だったはずだ。自分の恋路の為に親友を見頃しにする行為は正義の味方では無い。つまりそれは、魔法少女失格という訳だ」
さやか「あ、あんたに何が……!」
QB「分からないよ。感情という精神疾患にかかった生物の考えなんて」
QB「しかし、これは人の歴史から見ても自然なことかもしれない。恋によって裏切りが起こり、愛によって頃し合いが起こった……、なんてことは珍しくない」
QB「ただ、それが正義の味方の所行かと問えば、疑問が残るね?」
さやか「く……! あたしは、そんな、あの時そんなつもりじゃ……」
QB「僕は別に責めている訳じゃないよ。実際、佐倉杏子のように悪逆非道を繰り返す魔法少女だって沢山いる」
さやか「きょ、杏子はそんなのじゃ……!」
QB「おや、杏子を庇うのかい。ならばその調子で自分の行動も庇えばいいじゃないか」
さやか「う、うぅ……!」ズキン!
QB「繰り返すけどね、僕は君を責めてないよ。人間ならば当然の行動だ。ただね……」
QB「ほんの少し前まで『正義』がどうと息巻いていた人物とは思えなくてね。君の行動があまりにも『オカシい』と感じただけなんだ」
695: 2012/01/08(日) 21:14:38.17 ID:51N75BTM0
さやか「うぅぅ……。くぅ……」ガクガク
QB(ここまでは順調。彼女の心の中には次々と絶望の種が生まれているだろう)
QB(いつもは側で支えてくれる仲間がいないね、さやか。君がこんな目に合っているなんてどういうつもりなのかな?)
QB(まあ、僕には都合がいい。次にするべきは……)
QB「ねえ、さやか。話があるんだ」
さやか「はぁはぁ、……な、何よ……」
QB「この間、君達に責められて気づいたんだ。もしかしたら僕には人間を思う気持ちが少し足りなかったんじゃないか、ってね」
さやか「……はぁ……はぁ」ガクガク
QB「考えた事もなかったよ。僕たちはこれでも人間に譲歩していると思っていたからね」
QB「でも調べてみると、僕の契約方法はこの国では法に触れるかもしれない。どうやら、隠し事をしての契約はタブーみたいだ」
QB「僕が『聞かれなかったからね』と答えると決まって君たちが激怒する理由に気づいたよ。要は真実を話せばいい訳だ」
さやか「な、何が……言いたいのよ……」
QB「……」
「さやか。この国では成長途中の女性を少女って呼ぶんだろ?」
.
696: 2012/01/08(日) 21:17:05.06 ID:51N75BTM0
・
・
・
仁美「少女、というものは恋を経て女性に成長すると教わりました」
仁美「私は今よりずっと幼き頃より、恋する乙女に憧れていましたの」
仁美「そして、さやかさんやまどかさん、首領パッチさんや天の助さんに出会い、そして上条君に出会いました」
仁美「皆さん掛け替えのない親友です。しかし、ある日その認識が変わる日が来たのです」
まどか『上条君の発表会、楽しみ~~!』
パチ・フェット『ふっふっふ~、礼装で着てやったぜ』ジェット・パック < ドドドドド!!
天ス・ヴェイダー『俺だって、自慢の一張羅を!』コーホーコーホー
さやか『お前らはSFの世界に帰れ』
仁美『バイオリンを習っているとは聞いていましたが、生で聞くのは初めてですわ』
さやか『恭介の演奏はすっごいんだよ! そりゃもう恭介だしトーゼンと言っちゃトーゼンだけどね!』
仁美『ふふ、さやかさんは本当に上条君のことが……』
さやか『えっ! ちょ、何のことよ、もう! 早く行くよ!』タッタッタ!
まどか『待ってさやかちゃん! 仁美ちゃん、あまりからかっちゃダメだよ』クスクス
仁美『あら、申し訳ございませんわ』クスクス
警備員『何だこいつら! おい止まれ!』
天ス・ヴェイダー『ジェダイの残党か! 離せ!』ジタバタ!
パチ・フェット『俺の雇い主を誰だと思ってんだ!!』ジタバタ!
仁美「あの日……」
697: 2012/01/08(日) 21:18:04.14 ID:51N75BTM0
♪~ ♪~ ♪~ ♪~
まどか『すごい……流石、上条君だね……!』
さやか『恭介……』ウットリ
首領パッチ『酷い目にあったぜ……』ボロロ…
天の助『あの野郎……』ボロロ…
さやか『あんたらはまた馬鹿やって……』
仁美『……』ポー
さやか『仁美?』
仁美『…………』ポー
さやか『ちょっと、仁美。大丈夫?』
仁美『あぅ? あっ、はい、もちろん!』アセアセ
仁美「あの日、上条君は親友から想い人に変わりました」
仁美「気持ちを伝えたいけれど、怖くて伝えられない……。もどかしいのに何だか心地の良い日々……」
仁美「私は初めて恋というモノを体験しました」
仁美「同年代の子に対するちょっぴりの優越感。そして、さやかさんに対する競争心を感じながらも、私は行動に移そうとはしませんでした」
仁美「この感覚をもっと長く感じていたかったんです。この、片思いという魔法をもっと長く……!」
仁美「しかし……」
698: 2012/01/08(日) 21:19:52.67 ID:51N75BTM0
まどか『交通事故って聞いた時はホントに驚いたけど、命に別状はなくて良かったね』
仁美『ええ、本当に……』ホッ…
首領パッチ『アイツ、ピンピンしてたりして!』
天の助『言えてる。きっと今頃、工口い目でナース視てるぜ』
恭介『はぁはぁはぁはぁ…!』
まどか『うわぁ、想像したくない……』
さやか『……』ツカツカ
まどか『あ、さやかちゃん! 上条君、どうだった? 命に別状は無いって聞いたんだけど……』
さやか『…………』プルプル
まどか『さ、さやかちゃん……?』
さやか『きょ、恭介がぁ……。恭介の腕がぁ……』
さやか『ええぇぇぇぇん!! 恭介ええぇぇ!』
仁美『ど、どうしたんですの、さやかさん!』
仁美『上条君に、一体何が!?』
699: 2012/01/08(日) 21:21:22.88 ID:51N75BTM0
仁美「ショックでしたわ……。もうあの雄々しく優しい旋律は聞けないのか……。一心に演奏する彼の姿は見れないのか……」
仁美「しばらくはお見舞いに行けませんでした。彼との距離を詰めるのが怖かったのです」
仁美「習い事の量を増やしてもらったりして、他の事に意識を向けました」
仁美「そして、ある程度自分の心に余裕が出来た時に、ついに彼の病室に向かいました」
仁美「大きな花束と、最高級の見舞い品を持って……」
仁美『…………』ツカツカ
仁美(何だか足取りが重いですわ……。きっと上条君に久しぶりに会うから、緊張してるのですね)
仁美(上条君、喜んでくれるかしら……)ツカツカ
「××号室 上条恭介様」
仁美『ここね』
仁美『あ、あの、失礼……あっ!』
700: 2012/01/08(日) 21:22:38.95 ID:51N75BTM0
さやか『それでね、中島のバカ、スリーポイント狙って外してさ、男子達から総スカン!』
恭介『ははっ、中島らしいね』
さやか『まあ、首領パッチ達よりはマシだよ。アイツらバスケットとクリケット勘違いして来てたし』
恭介『あははは、簡単に想像出来ちゃうや!』
さやか『やっぱ恭介が居ないとダメだわ。恭介抜けたら、男子は女子に勝てないんだよ』
恭介『それは、さやかが強すぎるからじゃないかな?』
さやか『何おーう!』
仁美『…………』
仁美「聞けば、さやかさんは入院初日から一日も欠かさず来ていたらしいのです」
仁美「愛する人の為なら当然という意見もあるかもしれませんが、中々出来ることではありません」
仁美「私はと言うと……、それを見て元来た道を引き返しました……」
仁美「そして、気づいたのです。私は上条君に恋をしていなかった……。ただ恋に恋していた、と」
701: 2012/01/08(日) 21:24:27.49 ID:51N75BTM0
仁美「私は女性どころか少女にすらなっていませんでした。まるで、気に入った玩具のように上条君に好意を寄せて……」
仁美「しかも、その好意すら偽り。上条君は私にとって、『恋』をする為の道具だったのです」
仁美「考えれば考えるほど、自分の醜さが浮き彫りになりました」
仁美「私は……、私はきっと上条君がさやかさんでなく自分を選ぶだろうと驕っていました。名家の長女である自分を選ぶだろうと」
仁美「何故、彼を好きになったのか? それも酷い理由です。私の側に彼が立てば、とても絵になると思ったからです……」
仁美「私は恋を特別視していました。だから、私は美男の彼を好きになったのです……」
仁美「私は、恥知らずな痴れ者です……。さやかさんと同じスタートラインにすら立てていなかった……」
仁美「この話を聞いても、それでもさやかさんは私を庇うでしょう。仁美の気持ちに気づけなかった自分が悪い、と言うでしょう……」
仁美「そう考えると、あまりにも自分が惨めで、あまりにもさやかさんに申し訳なくて……!」
702: 2012/01/08(日) 21:26:06.52 ID:51N75BTM0
仁美「……上条君が退院した時、きっとこれは奇跡だと思いました」
仁美「誰よりも彼のことを想っていたさやかさんの祈りが通じた、奇跡が起きたんだと……」
仁美「私も何か出来ないか、お二人の為に何か出来る事はないかと考え、そして今回のことを思いつきました」
仁美「私は心から、さやかさんと上条君が結ばれればいいと考えています。どうにかして想いを繋げることは出来ないかと」
仁美「さやかさんが恋愛に奥手なことは知っていました。退院しても中々告白はしないだろうと」
仁美「でも、それではダメなんです! あの二人はすぐにでも結ばれなくちゃ! そうなってもいいほど、さやかさんは上条君に捧げてきた筈なんです!」
仁美「そして、私は多少強引な手でも……と、さやかさんを呼び出し、告白を促したのです」
仁美「でも、それはやはり正々堂々ではありませんね……。すごくズルい……。人にはそれぞれのやり方があるのに……」
仁美「あの半ば強要の告白宣言によって、余計にさやかさんが離れるかもしれないという事に、何故気づけなかったのでしょう……」
仁美「私って……やること為すこと全部空回りで……。ほんとバカ……」
703: 2012/01/08(日) 21:28:59.11 ID:51N75BTM0
仁美「これが、私の話したかったこと、全てです……」
まどパチ天「「「…………」」」
杏子「み、緑髪、悪かったな。色々酷いこと言っちまって……」
仁美「気にしてませんわ。言われて当然ですもの……」
仁美「まどかさん、首領パッチさん、天の助さん……」
仁美「軽蔑……しますわよね、こんな酷い女」
まどか「仁美ちゃん……」
仁美「縁を切ってくださってもかまいませんわ。私みたいに、平気で親友を裏切る……、いや親友と思っていたのは私だけで本当は……」
まどか「………」ツカツカ
704: 2012/01/08(日) 21:31:16.15 ID:51N75BTM0
ぱんっ!
仁美「……あ」ジンジン
仁美(頬をはたかれた……。余程、怒っていらっしゃるのですね……)
まどか「仁美ちゃんっ!」プルプル
まどか「バカっ! 何で相談してくれなかったの!!」
仁美「え……?」
まどか「相談してくれれば皆、ちゃんと聞くよ! 皆で一緒になって悩むよ!」
まどか「皆で考えれば、さやかちゃんも仁美ちゃんも、二人とも納得のいく答えが見つかった筈だよ!」
まどか「酷い女だなんて、そんなこと二度と言わないで! 親友じゃないなんて、二度と言わないで!」
まどか「仁美ちゃんは優しいよ! 上条くんを心配する顔は偽りとかじゃなかった。今だってさやかちゃんのことを考えてくれてる」
まどか「だから……、一緒にさやかちゃんを探そう。それでさ、さやかちゃんに謝ろ!」
仁美「ま、まどかさん……、私…私……!」
首領パッチ「俺からも一つ言わせてくれ」ツカツカ
仁美「首領パッチさん……」
705: 2012/01/08(日) 21:32:02.27 ID:51N75BTM0
まどパッチ「バカっ! 何で相談してくれなかったの!!」
バッキィッ!!
仁美「ぐふぅっ!?」
まどパッチ「相談してくれれば皆……」
まどか「首領パッチくーーーん!? 今それやったよ!? ねぇ、今それ私がやったから!」マドーン!
天の助「……」ツカツカ
まどか「て、天の助君も首領パッチ君を止め……!」
706: 2012/01/08(日) 21:32:40.10 ID:51N75BTM0
まどの助「バカっ! 何で相談してくれなかったの!!」
ドゴォッ!!
仁美「うぶふぅっ!?」
まどか「だから私の話聞いてたーー!?」マドーン!?
まどか「だ、大丈夫仁美ちゃん?」オロオロ
仁美「え、ええ、これくらいムエタイのお稽古で何度も……」ヨロヨロ
仁美「ぐばぁっはぁッッ!!」ゴボォォッ!
まどか「尋常じゃないくらい吐血した! これ絶対何度も経験ないよね、仁美ちゃん!?」
707: 2012/01/08(日) 21:34:48.08 ID:51N75BTM0
ほむら「事情は分かったわ、志筑仁美。そして、もう一度尋ねることになるけれど、あなたは一体どうしたいの?」
ほむら「あなたが最初に言った通りに、私たちはこの事をさやかに言うつもりはないわ」
スパイボーボボ「え"っ!? マジで!? せっかく掴んだ極秘情報なのに!!」つパソコン < 『仁美ハ山デ冬ヲ越ス』 カタカタ
マミ「何この情報!?」
ほむら「でもこれでいいのかどうかは……あなたも判断はつくでしょう?」
仁美「…………」
仁美「私……探さないと。さやかさんを探さないと!」
仁美「そして、全て話して、謝って……!」
仁美「親友として、さやかさんの恋を応援したいです!!」
まどか「仁美ちゃん……!」
708: 2012/01/08(日) 21:35:40.68 ID:51N75BTM0
ほむら「決まり……ね。それじゃあ、さっそく手分けをしてさやかを探しましょう」
まどか「うん!」
仁美「ええ!」
ボーボボ「よし、チーム分けの事だがこれでいいな」つ紙 ペラッ
『ボーボボ 首領パッチ
まどか ほむら 仁美 『天の助』
杏子 ソフトン 魚雷』
天の助「何コレ、効率悪っ!! ていうか、俺ぼっちじゃん!!」
天の助「変えろーー! さもなくばスト起こすぞー!!」ギャーギャー
ボーボボ「ちっ、仕方ねーな」
こうしてさやか見つけ隊が結成された
709: 2012/01/08(日) 21:36:30.79 ID:51N75BTM0
チーム<まひゃど>
まどか「がんばろうね、仁美ちゃん!」
仁美「ええ!」
チーム<黄系統>
首領パッチ「その縦ロールをあまりチラつかせないでくれ……。発作が起きる……!」
マミ「ほ、発作って……」
ボーボボ「お、俺はマスケットで発作が……!」
マミ「私のシンボル全否定じゃないですか!?」マミーン!
チーム<残さず食え!>
天の助「俺の背後に立つと氏ぬぞ?」
杏子「どっちが背中か分からねー体してるくせに」
チーム<愛の爆心地とヒットマン>
ソフトン「必ず見つける……!」
魚雷ガール「ソフトン様ぁ~」スリスリ
ほむら(居心地悪い……)
ボーボボ「さやか見つけ隊、出動ーー! えいえい…」
「「「おおおぉーーー?」」」
まどほむマミ杏仁(((な、何故疑問系……?)))
710: 2012/01/08(日) 21:38:27.50 ID:51N75BTM0
~~~~
まどか「さやかちゃ~ん!!」
仁美「さやかさーーん! お話がしたいのですがーー!」
~~~~
杏子「どこだーー!? さやかーー!」
天の助「いるんならアイコンタクトしてくれー!」
杏子「それ、発見してないと確認出来ねーだろが!」
杏子「お前、さやかと付き合い長いんだろ? どこかさやかが行きそうな場所とか知らねーか?」
天の助「それなら知ってるぞ! さやかは必ず一日に一度はトイレに行くんだ!」
杏子「ああ行くね! アタシも行くね! そりゃ誰でも行くね!!」
杏子「しかしホントにどこ行きやがったんだ? まさか、もうこの町に居ないとかねーだろーな……」
711: 2012/01/08(日) 21:42:14.97 ID:51N75BTM0
~~~~
ソフトン「くっ! 何故、バビロンレーダーが正常に作動しない!」
バビロンレーダー < ガガッピー
ソフトン「近くに巨大な鉄の塊でも無ければこんなことには……」
魚雷ガール「ソフトン様ぁ~」スリスリ
ほむら「すぐ横に原因いるけどぉ!?」ホムーン!
~~~~
首領パッチ「あそこからさやかの気配がーーー!!」ダッダッダッダ!
あそこ→『トイザらス』
マミ「絶対おもちゃ見に行きたいだけでしょーーー!?」タッタッタッタ!
ボーボボ「いや、俺も何か感じたぞ! サンタの袋的なスピリチュアルを……」ダッダッダッダ
マミ「それは間違いなくおもちゃです!」
首領パッチ「いい加減にしろマミ! 俺だって一日中遊ぶことを『おもちゃ』いないぞ! 自分勝手な『レゴ』しか持っ『トイ』ないガキとは違うんだ!!」ダッダッダッダ
マミ「完全に浸食されてる!?」
パチボボ「「入店どぉーーーん!!」」ダッ
自動ドア「ぐふぅ!」パリリーーン!
自動ドア(お、俺の開閉を待たずに入店したのは、お前さんらが初めてだぜ……!)ゴバァッ!
712: 2012/01/08(日) 21:44:02.32 ID:51N75BTM0
首領パッチ「わーい、おもちゃだーー!」キラキラ
ボーボボ「すげぇ、新作だー!」キラキラ
マミ「ふ、二人とも! 早く美樹さんを見つけないと……!」
マミ「あっ!」
さやか「……」フラフラ
マミ「店の外に……! 人混みでよくは見えなかったけど、きっと美樹さんだわ!」
マミ「今の見たでしょ! さあ、すぐに追いかけましょう!」
ボボパチ「「…………」」
三三三三三三ボボパチ 『ゲームコーナー』
スタタタタタッ!
マミ「何で!?」
ボーボボ達にとって店の外のさやかを見つけたことは、
トイザらスで外国から輸入された変なデザインの人形を見つけたことに等しい。
マミ「ほとんど興味ナシってことじゃない!!」マミーン!
713: 2012/01/08(日) 21:45:27.06 ID:51N75BTM0
~~~~
まどか「すみません、人を探してるんですが……。青い髪の珍しい子で……」
通行人A「いや、髪の色なら君も十分珍しいよ」
仁美「手がかり無しですか……」
まどか「あっ! あの人は……。あの人なら知ってるかも……!」
まどか「ショウさ~~ん! ねえ、ショウさ~~ん!!」
ショウ「うわ、見知らぬ中学生に名指しされた!? ちょっと怖い!」
後輩「知り合いッスか?」
まどか「ショウさーん! ホストで働いてて、女の人を人間扱いしてなくて、お金が無くなったら平気で捨てるショウさーーん!!」
ショウ「ええぇ!? あの子、往来で俺の個人情報を漏らしおる!!」
後輩「しょ、ショウさん、中学生にまで手を出してたんスか……」チョットヒク…
ショウ「違う! 俺はノーマル!!」
714: 2012/01/08(日) 21:47:33.44 ID:51N75BTM0
ショウ「は、ははは、お嬢ちゃん、人違いじゃないかな? お、俺は田中三四郎っていうちゃんとした名前が……」
後輩「あんなに気に入ってた源氏名を簡単に捨てて、田舎臭いと毛嫌いしてた本名を!?」
まどか「ねえ、ショウさん! ホストクラブで成り上がりを狙ってるショウさん! さやかちゃん知らない!?」
ショウ「ぐ、ぐうぅ、何故そこまで……。って、さやかちゃん? 誰?」
まどか「ほら、青い髪の! とっても優しくて可愛くて!」
ショウ「ほらって言われても……」
後輩「あー、ショウさん、あの子じゃないッスか? 青いって言ったら……」
ショウ「え? ……あぁ、アレか? 青っつったらそれしかねーか」
まどか「知ってるんですか!」
ショウ「ああ、さっき電車でそんな感じの子、見た気がするわ」
後輩「何か怯えてましたね。俺らと視線が合うなり、すぐに電車降りちゃって」
まどか「ど、どの駅か分かりますか?」
ショウ「えーと、俺らが降りた2個くらい前だから……」
後輩「<絶望まみれ駅>ッスね」
まど仁「「なんて酷いネーミングセンス!!」」ガガーン!
715: 2012/01/08(日) 21:50:16.27 ID:51N75BTM0
仁美「でも、ここからでは時間が…!」
まどか「大丈夫! 他の皆にメールしたから、近くにいる人が向かってくれるよ! 私たちも急ごう!」
仁美「はい!」
まどか「ありがとうございます、クレジットで名前が出てこないショウさーん!」タッタッタ
ショウ「何なんだろ、この気持ち……。感謝してるのか、貶してるのか……」
~~~~
天の助「まどかからのメール……!」
杏子「<絶望まみれ駅>っつーと、こっからすぐだ! よし、行くぞ天の助!!」
天の助「おう! 俺の本気の走りを……!」グググ
天の助「見せてやるぜぇーーーッ!!」ピュン!
ピューーーーーーーーーーーーーン!!
杏子「と、トムとジェリーみたいな走り方だぁーー! マジで足が回ってる! どうなってんだ!?」
杏子「つか、アタシを置いてくなーーー!!」ダッダッダッダ!!
716: 2012/01/08(日) 21:53:04.86 ID:51N75BTM0
~絶望まみれ駅~
さやか「…………」
杏子「さやか!」
さやか「 ! 杏子……!」
天の助「心配したぞテメー」
さやか「天の助も……」
杏子「急に帰りやがって……。ワケぐらい話せよな。あの仁美とかいう奴だって……」
さやか「仁美の話はしないで……」
天の助「さやか……」
さやか「私、仁美に酷いことしちゃった……。きっと許してくれないよ……」
さやか「自分の為に、仁美を……うぅ……」
杏子「お、落ち着けさやか。緑髪もお前と話したいことがあるって言ってたぞ。誰もオメーのことは責めちゃいないよ」
さやか「でも、でも私、皆に迷惑かけてる……。足手まといで、場をかき乱して……」
杏子「何言ってんだよ! お前はアタシの恩人だよ! さやかのおかげでアタシはマミと仲直り出来たし、皆と友達になれた!」
杏子「迷惑なんかじゃないよ!」
さやか「違うよ。きっと、今も皆、私のことなんて……」
天の助「おい、さやか。お前さっきから様子がおかしいぞ」
杏子「そうだよ、何があった? ど、どこか怪我でも……」スッ
さやか「それ以上近寄らないで!!」
717: 2012/01/08(日) 21:54:28.71 ID:51N75BTM0
天杏「「 ! 」」
杏子「さやか……?」
さやか「あんた達も氏んじゃうよ……。あたし、正義の味方なんかじゃなかった……」
さやか「あたし、もうダメみたい……」スッ
つ『ソウルジェム』ズズズズ…
杏子「なっ!? け、穢れがこんなに……!」
さやか「そうだよね。親友を殺そうなんて……魔法少女の思うことじゃないよ……」
さやか「まるで、魔女だ……」
天の助「一体、何の話を……」スッ
さやか「近寄らないでって言ったでしょ!?」
さやか「あたし、もう終わりだよ! 魔女になっちゃう! あんた達だって殺そうと思っちゃう!」
杏子「魔女に……って、お前、どういう……」
さやか「キュゥべえから聞いたんだ……。魔法少女は穢れを溜めると、魔女になるってさ……」
杏子「なっ!?」
718: 2012/01/08(日) 21:55:50.09 ID:51N75BTM0
さやか「あたしみたいなのが、魔法少女であっていい筈がないもんね……。醜い魔女がお似合いだよ」
さやか「絶望が溜まるとね、どんどん悪い方へ悪い方へって考えちゃうの……」
さやか「マミさんが居たから魔法少女に憧れちゃったんだ、とか。転校生のせいでキュゥべえを怪しめなかったんだ、とか」
さやか「仁美のせいで恭介を取られるんだ、とか。まどかが契約しないからあたしが苦労してるんだ……とか」
さやか「そんな自分がイヤになって、また沈んで……」
杏子「さやか……」
さやか「杏子ぉ……、あたし、皆のこと嫌いになりたくないよぉ……」
杏子「ま、まだ分かんねーだろ! 魔女になるなんて、キュゥべえのデマかも……」
さやか「あの場で嘘を言う必要はないでしょ? あいつ、魔法少女が絶望した時のエネルギーが欲しいんだって……」
杏子「ほ、ほむらの奴だってそんなこと言ってないだろ……」
さやか「私たちに要らぬ心配をさせない為だよ……。あいつ、根は優しいから……」
さやか「それに分かるんだ。今、あたしがあたしじゃない何かに変わっていってるって……」
719: 2012/01/08(日) 22:00:30.46 ID:51N75BTM0
さやか「ねぇ、杏子……」
杏子「……」
さやか「あたしを頃して」
天の助「おい!?」
杏子「何言ってやがんだ!!」
さやか「魔女になって皆に迷惑をかける前に、頃して……」
さやか「もうこれ以上、絶望に染まりたくない……。絶望を造りたくない……」
杏子「バカな事言うなよっ!! ほ、ほら、アタシのグリーフシードを……」
さやか「……ダメなの。もう、遅いよ……」
ゴオォッ!!
天の助「ぶわぁっ!? な、何だ!?」
杏子「くっ!? ま、まさか本当に魔女化の前兆……」
さやか「あ……、ああっ……、ううぅ……!」ガクガク
720: 2012/01/08(日) 22:01:52.15 ID:51N75BTM0
さやか「は、早く、頃し……。きょ……こ……」
杏子「ふざけんなよ……! ふざけんな!」
杏子「誰が友達を頃すかよ! もう、誰かが氏ぬのなんてまっぴらだ!!」
杏子「迷惑なもんか!! 友達はメリットデメリットで動くもんじゃないって、お前が教えてくれたんだろ!」
さやか「くぅぅ……、うぅぅ……」ガクガク
『ソウルジェム』ゾゾゾゾゾォ!
杏子「糞っ! 何で、グリーフシード当ててんのに……!」つグリーフシード グググ
さやか「穢れが……多すぎるの……。もう、逃げ……」
杏子「諦めるかよ! 最後まで諦めねーぞ!」
杏子「魔法少女が魔女になるんなら、魔女から魔法少女に戻す方法だってきっとあるはずだ! 例えお前が魔女になっても絶対殺さねー!」
杏子「アタシをどん底から救ってくれたのはさやかだ! 今度はアタシの番なんだ!!」
721: 2012/01/08(日) 22:02:56.20 ID:51N75BTM0
ゴオオォォーーーーー!!
杏子「うっ!? うわああぁぁーー!」ゴオォォ!
さやか「きょ、杏子!」
杏子「くぅ、飛ばされっ……」
ガシッ!
天の助「掴まれ!」
杏子「て、天の助……!」
天の助「もう、魔女化自体は止められないかもしれない……。でも、まだ諦めてねーんだろ?」
杏子「たりめーだ!」
天の助「最後のチャンスだ。行ってこい!」グッ!
ぷるぷる真拳奥義<ところて砲丸投げ>!!
室伏の助「うおおりゃあああぁぁーーーー!!」ブン!
杏子「さやかーーーー!!」ビュン!
722: 2012/01/08(日) 22:05:33.97 ID:51N75BTM0
さやか「きょ、うこ……。何で戻って……」ガクガク
杏子「何度だって来るに決まってんだろ!!」ガシッ!
さやか「……」
杏子「さやか……。友達ってのは迷惑を掛け合って、助け合って生きていくんだろ?」
杏子「全て自分の力だけで生きていくような奴がいれば、それは正義の味方なんかじゃない。ただのバケモンさ」
さやか「……」
杏子「さやか、皆のところに帰ろうよ? 皆待ってるよ」
さやか「………杏子」
723: 2012/01/08(日) 22:06:26.52 ID:51N75BTM0
さやか「ねえ、1コだけ…わがまま言っていい?」
杏子「ああ、何でも言いやがれ」
さやか「あたしね、皆に会いたい……。もう一度、皆と話したい……!」
さやか「でもね、これ、止められないみたい……。魔女になっちゃうみたい……」
杏子「……かもな。だけど、アタシは諦めねーぞ! お前が魔女になっても、絶対に!」
さやか「ふふ、それが聞けて、良かった……」
さやか「きょ、うこ……。魔女になっちゃった、バカなあたしを助けて……」
パリン!
.
724: 2012/01/08(日) 22:07:21.22 ID:51N75BTM0
ゴオオオオオオオオオオオォォォォッッッ!!
杏子「 ! うあああぁぁぁ!?」ゴオォォ!
天の助「うわああぁ!?」ゴオオォォ!
さやか「」ドサッ
『グリーフシード』ゴゴゴゴゴ!
オクタヴィア「GAAAAAAHHHHHH!!!」ゴゴゴゴゴ!
天の助「さやかぁーーーー!!」ゴオオォォ!
杏子「待ってろよ! 絶対! ぜってー助けるからな!!」ゴオォォ!
杏子「絶対にお前を救ってみせる!」グッ!
第八話 「インキュベーター氏、推薦! ~あたしって、ほんとバカ…~ 絶望に染まった少女の赤裸々告白!!」 完
杏子「 ! うあああぁぁぁ!?」ゴオォォ!
天の助「うわああぁ!?」ゴオオォォ!
さやか「」ドサッ
『グリーフシード』ゴゴゴゴゴ!
オクタヴィア「GAAAAAAHHHHHH!!!」ゴゴゴゴゴ!
天の助「さやかぁーーーー!!」ゴオオォォ!
杏子「待ってろよ! 絶対! ぜってー助けるからな!!」ゴオォォ!
杏子「絶対にお前を救ってみせる!」グッ!
第八話 「インキュベーター氏、推薦! ~あたしって、ほんとバカ…~ 絶望に染まった少女の赤裸々告白!!」 完
725: 2012/01/08(日) 22:08:08.43 ID:51N75BTM0
第8話はこれで終了です
さやかちゃんが魔女化して、ようやく肩の荷が下りました
この辺はどうしても、シリアスの度合いが大きくなってしまいますね
次こそは早く投下出来るように、努力します
731: 2012/01/09(月) 00:28:06.44 ID:fnrfdoRAO
乙
どうあがいても希望
どうあがいても希望
732: 2012/01/09(月) 01:15:30.95 ID:Nnlk25+Po
乙
絶望なんて、あるわけない
絶望なんて、あるわけない
742: 2012/01/10(火) 07:04:17.54 ID:4fHISbZIO
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります