放課後

穂乃果「ほらことりちゃん急いで」

ことり「あわわ・・・」

海未「穂乃果、そんなに急かしてはいけませんよ」

穂乃果「もう、ことりちゃんの誕生日にそんなに怒らないでよ！」

海未「うっ・・・す、すいませんことり、せっかくの誕生日なのに・・・」

ことり「い、いいんだよ海未ちゃん　私は全然気にしてないから」

部室

ﾊﾟｧﾝ　ﾊﾟｧﾝ

一同「ことりちゃん　誕生日おめでとう」

ことり「」

穂乃果「見てよこれ！みんなで昨日ことりちゃんが帰ってから頑張って準備したんだよ！」

ことり「そ、そうなんだー・・・だから昨日みんな私を早く帰らせようとしてたんだ」

ことり「わざわざ私のためにありがとね・・・」

にこ「何言ってんのよ、誕生日なんだからそれくらい構わないわよ」

凛「そうだにゃー」

絵里「今日は練習を休みにしてみんなでことりの誕生日を祝うって穂乃果が言い出したのよ」

ことり「そ、そうなんだ　ありがとね穂乃果ちゃん」

穂乃果「ことりちゃんには昔からお世話になってるからこれくらい当たり前だよ！」

穂乃果「今日はスペシャルゲストもいるんだよ！」

ことり「えっ・・・」

穂乃果「さぁ入ってどうぞ！」

ｶﾞﾗｯ

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

理事長「ことり　誕生日おめでとう」

ことり「」

ことり「な、何でお母さんが・・・(娘の誕生日を間違えるの・・・)」

海未「私が頼んで無理に時間を空けていただきました」

ことり「そ、そうだんだ・・・」

理事長「時間がないので一緒に祝うことはできないけど祝いのメッセージを言わせてもらうわね」

理事長「ことり　誕生日おめでとう」

理事長「あんなに小さくてかわいかったことりももう17歳ね」

理事長「素直で正直な子に育ってくれてありがとう」

理事長「ただ嬉しさと同時に寂しさも感じることあります」

理事長「これが子を持った親なんでしょうね」

理事長「これからも部活や受験など大変だろうけどことりなら乗り越えられてくれると信じています」

理事長「ことり　誕生日おめでとう」ﾀﾞｷｯ

ことり「」

凛「いい話だにゃー」

真姫「な、なに泣いてんのよ・・・」ｸﾞｽｯ

にこ「べ、別にないてなんかいないわよ！」ｽﾞｽﾞｯ

海未「今日はありがとうございました」

理事長「わざわざことりのために誕生会開いてくれてありがとうね　では私はこれで」

ことり「お母さん・・・じゃあね・・・」ｸﾞｽｯ

ﾊﾞﾀﾝッ

穂乃果「さあ次はプレゼントタイムだよ！」

穂乃果「穂乃果からはこれ！」

ことり「これは・・・」

穂乃果「和菓子でことりちゃんの顔を作ったんだよ！」

ことり「うわぁ・・・おしいそうだね　ありがと穂乃果ちゃん」

穂乃果「どういたしまして！」

海未「私からはこれを」

ことり「お皿？」

海未「包みをとってみてください」

ことり「お皿に私が描いてある・・・」

海未「先日知り合いに頼んで陶芸と絵付けを教わってからわたしが1人で作りました」

ことり「そ、そうなんだ凄いね・・・そこまでしてくれてありがとうね・・・」

海未「いえいえ、大事な親友の誕生日ですから」

真姫「私からはこれよ」

ことり「ミシン・・・いいの？こんな高い物・・・」

真姫「いいのよ　ちょうど今のは古くなってきてたでしょ　それにことりにはお世話になってるしね」

ことり「ありがとうね真姫ちゃん・・・」

真姫「べ、別に私は凛「凛からはこれだにゃー」真姫「ちょっと・・・」

ことり「かわいいぬいぐるみだね・・・」

凛「えへへ～凛のお気に入りのぬいぐるみと同じ奴を買ってきたんだよ！」

ことり「そうなの・・・おそろいだねーありがとね凜ちゃん」

凛「どういたしましてにゃ」

花陽「私からはこれだよ！」ﾄﾞｼﾝ

ことり「米・・・だね・・・」

花陽「そうだよ！これはダイヤモンドライスって言ってねコシヒカリの中でも厳選された特別な米なんだよ！！！」

ことり「すごく高そうだけどいいの・・・？」

花陽「全然いいんだよ！私はこの機会にことりちゃんにもっとお米の良さを知ってほしいんだ！」

ことり「あはは・・・ありがとね・・・」

にこ「私からはこれよ」

ことり「ポスター・・・？」

にこ「そうよ　ことりがセンターだったライブのポスターを作ったのよ」

ことり「わぁ～・・・凄いよくできてるね・・・」

にこ「まっ、私が本気を出したらこんなものよ」

ことり「ありがとね・・・部屋に貼っておくよ・・・」

希「ウチからはこれやで」

ことり「いつも希ちゃんが使ってる水晶玉じゃないの？・・・これ・・・」

希「そうやで」

ことり「いいの？こんな大事なもの・・・？」

希「私にはカードがあるしね」

希「それに前からカードがことりちゃんなら大事にしてもらえると言うててな　これを機に渡そうと思ったんや」

ことり「そうなんだ・・・大事にするね・・・」

絵里「私からはこれよ」

ことり「これは・・・ビーズ？」

絵里「そうよビーズでできたことりよ　カラフルに仕上げたわ」

ことり「うん・・・凄いかわいいよありがとね・・・」

穂乃果「さあにこちゃんケーキをこっちへ」

にこ「しょうがないわねえ」ｶﾞﾀｯ

ﾊﾟｶｯ

ことり「うわぁ・・・大きなケーキ・・・」

にこ「さぁロウソクに火をつけるから電気消して」

ﾊﾟﾁﾝｯ

一同「ハッピバースディトゥーユー♪」

一同「ハッピバースディトゥーユー♪」

一同「ハッピバースディ　ディア　ことりちゃん～♪」

ことり「」

穂乃果「ほらことりちゃん火を消して！」

ことり「う、うん・・・ﾌｩｰｯ」

一同「ハッピバースディトゥーユー♪」

穂乃果「せーのっ」

一同「ことりちゃん　誕生日おめでとう！」

ことり「」

穂乃果「料理もお菓子もたくさんあるから一杯食べてねことりちゃん！」

ことり「う、うん・・・」ﾊﾟｸﾊﾟｸ

ﾜｲﾜｲｶﾞﾔｶﾞﾔ

海未「・・・」

海未(何かことりの様子がおかしいです)

海未(チーズケーキにも全然手を付けてませんし何より笑顔がぎこちないです)

海未(はてさてどういうことでしょうか・・・)

海未(何かこの誕生日会に不満でも・・・)ｷｮﾛｷｮﾛ

海未(ん？カレンダーが8月から変わってませんね)

ﾋﾟﾗｯ

海未(今日は9月12日金曜と・・・)

海未(ん？)

海未(・・・)

海未(あああああああああああああああああああああ)

海未(1日ずれてるじゃないですか！！！)

海未(な、なぜ誰もこのことに気付かないのですか・・・)

海未「ほ、穂乃果・・・ちょっと・・・」ﾋｿﾋｿ

穂乃果「え？何？まだ何かやる？」ﾋｿﾋｿ

海未「これ見てください・・・」ﾋｿﾋｿ

穂乃果「えっ・・・」

海未「1日ずれてるんですよ！」

穂乃果「ち、ちょっと声が大きいよ」ﾋｿﾋｿ

海未「あっ・・・」

絵里「えっ、何？どうしたの？」

にこ「何がずれてるの？」

海未「うっ・・・」

にこ「はぁ！？誕生日1日間違えたの！？」

真姫「道理でことりちゃんが元気なさそうな訳ね」

絵里「まったく・・・幼馴染なのに誕生日間違えるってどういうことなのよ・・・」

希「ちゃんとウチらに日にち教えてくれれば気づいたのに」

海未「すいません・・・私も穂乃果に来週の木曜日にことりの誕生日会をやるとだけ聞かされてて特に日にちを確認せずにいました・・・」

穂乃果「海未ちゃん！穂乃果だけのせいにするなんてずるいよ・・・！」

海未「うっ・・・でも事の発端は穂乃果で・・・」

穂乃果「何よ・・・ひどいよ海未ちゃん・・・私だって好きで間違えたんじゃないのに！」

穂乃果「どうせ穂乃果の事日付もまともに読めないバカだと思ってるんだ！バカだと思ったほうがバカなんだよ！海未ちゃんのバカー！！！」

ｶﾞﾗｯ

凛「いっちゃったにゃー」

絵里「で、どうするのよ」

海未「・・・」

ことり「私が行ってきます」

海未「ことり・・・」

ことり「すぐ戻ってくるからみんな待っててね」ﾀﾞｯ

凛「いっちゃったにゃー」

・・・

穂乃果「もう・・・海未ちゃんのバカ・・・」ｼｭﾝ

ことり「穂乃果ちゃん！」

穂乃果「こ、ことりちゃん・・・ご、ごめんね今日は穂乃果のせいで・・・」

ことり「ううん、私こそ謝らないと」

穂乃果「・・・？」

ことり「みんながせっかく準備してくれた誕生日会なのにずっと1人だけ意気消沈してたから　ごめんね」

穂乃果「でもそれは私が間違えたから・・・」

ことり「誰にだって間違いはあるよ　それに1日くらいあまり変わらないしね」

ことり「もう(お母さんが私の誕生日の間違いに気づかなかったこと以外)全然きにしてないよ」

ことり「それより今私はみんなが祝ってくれたことに感謝してるよ」

ことり「せっかく穂乃果ちゃんが頑張ってくれた誕生日会なんだから楽しまないとね」

穂乃果「ことりちゃん・・・」

ことり「さあもどろ？　海未ちゃんもみんなも待ってるよ」

穂乃果「うん・・・」


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 糸冬
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 制作・著作 ＮＨＫ

オチもうちょっとなんとかなっただろ！
乙

親鳥は後でお仕置きですね……