155:◆6J9WcYpFe2 2016/05/27(金) 12:12:17.77 ID:7a7NVyyR0


モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」シリーズです


前回はコチラ


 みなさん、お待たせしました。(待ってたかわかりませんが)
憤怒の街再びの続きです。
例によって、千佳ちゃんと凛ちゃんをお借りしております。


156: 2016/05/27(金) 12:13:57.98 ID:7a7NVyyR0
「みんなに悪さする悪い子は、正義の味方ラブリーチカが、愛の力でオシオキしちゃう!」

そう決め台詞を言いながら、ポーズまで決めるチカちゃん。

感心したはぁとさんは「お~」と言いながら拍手をしています。

「すげぇ、本物みたいだな、おい☆」

「だって本物だもん!えっへん!!」

そう胸を張るチカちゃん。かわいいですっ。

「じゃあさ、ラブリーステッキで空飛んだりできるのか!?」

チカさんは「うん!」ってうなずくと

「ラブリーステッキ!」と言って右手から杖を出し、

「フライングモード!!」と言うと、その杖から羽が出てきました。

チカちゃんはその杖にまたがり、ふわふわと浮きました。

「うおおお、すげえ!!」

はぁとさん、目を輝かせています。 そういえばはぁとさん、テレビでやってた【魔法少女ラブリーチカ】が大好きで、毎週見てたって言ってましたっけ?

「だけどはぁとだって、負けないぞ☆」

するとはぁとさんは、車の裏に隠れたかと思うと、車の上によじ登ってポーズを決めました。

「シュガーハート、参上♪」

「はぁとさん……その恰好は………」

見ると、はぁとさんは先ほどの軍服姿とは一転して、アニメのキャラクターのような衣装を着ていました。

見る人が見れば「うわキツ」とか言ってしまいそうですね………っ
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それは、なんでもないようなとある日のこと。

~中略~

「アイドルマスターシンデレラガールズ」を元ネタにしたシェアワールドです。
・ざっくり言えば『超能力使えたり人間じゃなかったりしたら』の参加型スレ。



157: 2016/05/27(金) 12:15:12.66 ID:7a7NVyyR0
しかし、チカちゃんはそうは思ってなかったようで………

「えっ!? お姉ちゃんも魔法少女だったの!?」

「ついでにあっちのユウキちゃんも変身するぞ☆」

「え、えええええっ!? わ、私、巻き込まれちゃいましたっ!?
 というか、何言ってるのですかはぁとさんっ!?」

「えっ、違うのかよ!?」

「違いますよっ! って、ああっ!?」

はぁとさんが半目で指をさしたほうを見ると……チカちゃんが目を輝かせてこっちを見てますっ!?

「ほ、ほらっ! チカちゃんが誤解して―――」

と、言いかけたところで、チカちゃんの表情が期待に満ち溢れた表情から、「えっ、違うの………?」と言わんばかりの、がっかりした顔をしているチカちゃんがっ!

そしてニヤリとしたはぁとさんが、無言でスポーツバッグを私に差し出してきましたっ!

・・・・・・・・・。

「いえっ、私も魔法少女ですっ!!」

ここはもう、腹をくくるしかっ!!

158: 2016/05/27(金) 12:16:41.85 ID:7a7NVyyR0

「悪い子みーんなやっつけちゃう! 正義の魔法少女、『ラブリーチカ』!!」
「心に甘い魔法、かけちゃうぞ♪ シュガシュガスウィート♪『シュガーハート』!!」
「あなたに真心、お届けしますっ! 幸せの運び屋『ポストガール・ユウキ』!!」




………やってみると、案外ノリノリでやれるものですねっ

ポーズまで決めて、なんか達成感を感じますっ!

「いやーん♪ これとってもスウィーティー☆」

すると、ポストマンさんが手を挙げて言いました。

「………一人、魔法『少女』なんていう年齢じゃねぇ奴がいるんだが」

ああっ、そのセリフは禁句―――

「しゅがぐーぱん☆」ドスッ!

「がはっ!?」

シュガーハートさんの攻撃! ポストマンさんにクリティカルヒット!! ポストマンさんは倒れましたっ!!?

「お姉ちゃん、つよーい!!」

「………ポストマンさんっ」

言いたいことを言える勇気は、見習いたいと思います………っ

159: 2016/05/27(金) 12:20:08.71 ID:7a7NVyyR0
「ちょ、ちょっと! 無視しないでよ!」

と、怒鳴る声がして、その声のほうを見ます。

そこには先ほど私達が乗っている車を見て逃げだした、眼鏡をかけた黒髪の女性の方がいました。

「というか、これきついんだけど! 外してくれないかな!?」

その女性は車の座席に、手足を縛られた状態で座っていました。

「ダメに決まってるだろ☆ 怪しすぎるっての☆」

「じゃあ、せめて緩めるぐらいしてよ!」

「それはこちらの質問に答えてからだぞっ☆
っと、それで、えーっと………色々聞きたいこともあるんだが、まずは一つ目っと♪
あんた、何者よ?」

「いや、そいつは逃げ遅れたり、迷い込んだりした一般人なんじゃないか?」

と、はぁとさんに殴られたところを抑えつつ、ポストマンさんが立ち上がります。

「それはないんじゃないかな♪
もう事件解決してから時間たってるのに逃げ遅れたんだったら、今頃生きてないだろ☆
服もそこまでボロボロじゃないし、顔だちとかもしっかりしてるから、その線はまずありえないと思うぞ☆
そして、迷い込んだにしても、GDFの警戒網は結構厳重に張られているから、迷い込む前にGDFに止められるだろうしな☆
となれば、その警戒網の隙をついて忍び込める奴ってことになるぞ☆
つまるところ、ラブリーチカもこいつも、ただ者じゃないってこと♪」

はぁとさんはそこで一息。そして、眼鏡をかけた黒い髪の女の人に問いかけました。

「ラブリーチカは空を飛んでやってきたってことは、さっき証明してもらった。
なるほど、GDFも空には警戒網を張れていない。 そんなの想定してもなかっただろうしな☆
だが、あんたは空を飛べるような人とも思えない。
それでも、GDFの警戒網を潜り抜けてきたあんたは一体何者よ?」

160: 2016/05/27(金) 12:21:48.29 ID:7a7NVyyR0
そう問いかけられた女性の方は、少し迷いながらも、答えます。

「渋谷………凛。」

「し、渋谷 凛………?」

「知っているのか? ポストマン」

「ああ。 前にひなたん星人と名乗る女性が、小動物の姿をした怪獣を倒したというニュースがあっただろ?
あの時、そのひなたん星人と我々に協力してくれた女性だ。」

そう言って、凛さんのところに近づくポストマンさん。

ポストマンさんは帽子を脱ぐと、手を額に当てて敬礼をしました。

「君のことは、他のGDF隊員から聞いている。 あの時はご協力に感謝する。」

「………じゃあ、その感謝ついでに、この縛っている紐とか解いてくれないかな?」

「駄目だ。 それとこれとは話が別だ。
なに、こちらの質問にちゃんと答えてくれれば、無事に帰してやる。」

「………わかった」

凛さんは渋々と答えました。

「で、その凛ちゃんは一体何者よ?」

「俺が聞いた限りだと、研究者とか名乗ってた気がするな。」

それを聞いた途端、「げっ………」とはぁとさんが口を漏らしていました。

161: 2016/05/27(金) 12:23:05.44 ID:7a7NVyyR0
「ま、まあ、凛ちゃんの素性は何となくわかった。
じゃあ、質問その2♪ ぶっちゃけ、何が目的よ?」

はぁとさんが2本の指を立てて問います。

「新種のカースを見に来ただけだよ」

「は? なんだって?」

「だから新種のカースを見に来ただけなんだってば!」

「いや、言ってることはわかるが、なんだってそんなことを?」

「カースの研究をしてるの」

「………カースの研究?」

「そう。 カースの習性だとか、特徴だとかを独自で研究をしてるの。」

「独自でってことは………一人でってことか?」

「いろんなことを知りたいから、一人で好き勝手にやってる。」

「それは………何かしたいことがあってなのか?」

「いや、ただの興味本位」

その言葉を聞いた瞬間、はぁとさんが頭が痛そうに右手をおでこのところに持っていきました。
後で尋ねたところ、「興味本位で研究されるほど、厄介なものはねぇよ☆」と遠い目で語ってくれました。
………この後のことを考えれば、納得できますね。

162: 2016/05/27(金) 12:27:07.87 ID:7a7NVyyR0
そして、興味本位で来たという理由を聞いて、しばらく言葉を詰まらせていたはぁとさん。
ただの興味本位で憤怒の街に行く、凛さんの行動力には、私もちょっと驚きました。

「?? どうしたの?」

と、たずねられて、やっと口を開きました。

「ああ、つまりあんたは………趣味で博士をやってるとか、そんな類の奴なのか?
ほら、テレビでたまにやってる、役に立つのかわからない発明をしている奴とか☆」

「いや、当たってるかもしれないけど、役に立った実績あるし!!」

「まあ、今はそういうことにしといてやるよ☆」

「そういうことってどういうこと!?」

………ともかく、とはぁとさんが話を区切りました。

「ここは危ないし、あんたの素性もよくわかってないから、一緒についてきてほしいんだが?」

凛さんはそれを聞いてしばらく考えていたようですが、承諾してくれました。

「ラブリーチカちゃんもそうだけど、ほかにも気になることがいっぱいあるしね」

はて? 気になることっていうのはどういったことなんでしょう?
そのころの私は、そんなことを考えていました。

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163: 2016/05/27(金) 12:30:57.30 ID:7a7NVyyR0
………この人達は、本当にGDFなのだろうか?

凛の頭の中には、そんな疑問が浮かんでいた。

普通のGDF隊員であれば、私みたいな素性もわからない人を放っておく訳がないとは思う。

………まあ、それはいい。

それよりも―――はぁとと呼ばれていた女の人にただならぬ雰囲気を感じる。

そして、赤い服と帽子を被った、ユウキと呼ばれていたこの女の子は一体なぜここにいるのだろうか?

車にはGDF所属のマークが入っているが、なぜそのGDFが女の子を乗せて車を走らせているのか?

そして、あの早着替え………あれの仕組みは一体どうなっているのか?

はぁとと呼ばれていた人の話しぶりから考えれば、あいつらの正体は………芸人?

いや、芸人だとしたら、なんでここに来たのかわからない。



………やっぱり怪しすぎる。 隙を伺って逃げてしまおうか。

だが、逃げるということを考えると、面倒なことに三人もいる。

一人であれば、手持ちのビー玉とかいろいろ使えば撒けるとは思う。

だが、二人となると難易度は格段と上がる。

一人の隙をついたところで、もう一人の隙もつけなければ、銃で撃たれて終わり。

それが三人である。 普通に逃げ出すのは無理だ。

であれば、例えば何かあって車から二人が車から離れた時を狙って逃げるしか無いだろう。

カースが襲ってきたときにでも、隙を見つけて車から逃げ出そうか?

164: 2016/05/27(金) 12:32:44.92 ID:7a7NVyyR0
―――ああでも、しかし、せっかく見つけた『人型のカース』をこのままみすみす逃すわけにはいかない。

そう思い、ふとラブリーチカと名乗る少女の形をしたカースを見て―――

あれ?

最初に見た時と雰囲気が違う気がする。

………何が違う?

そうだ、あのカースはさっきまでどこか雰囲気が暗かったような気がする。 でも今は?

アニメの主役キャラを演じている姿は、まるで無邪気な子供のようだ。 見ていて可愛らしい。

………待てよ?

感情のままに動くカースはいくらでもいるけど、ここまで人間の子供らしいカースっていたかな?

………ひょっとして、新種のカース?

だとすれば、何としてても、じっくりと観察したい。というか、このまま連れて帰りたい。

そうやって、いろいろと考えを巡らせていると、ふととある考えに至った。

そうだ、身体的な特徴をつかめれば、多少なりとも何かわかるかもしれない。

そうであれば、善は急げ。私はラブリーチカを呼んだ。

「なにー? どうしたの?」

その提案は考えを巡らせて、巡らせて、巡らせまくって、考えがまとまった結果に出た提案。

そう、それは―――

「チカちゃん、一度服を脱いでその体を見せてもらってもいいかな?」

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165: 2016/05/27(金) 12:34:32.77 ID:7a7NVyyR0
私達は再び、車で憤怒の街を走っています。

運転席にはポストマンさん、助手席にはぁとさん

後ろには私と、チカちゃんと………簀巻きさんが1名………。

「ねぇ、この簀巻きとってよ! 動きづらい!!」

「駄目に決まってんだろ、変態☆」

「確かにあのままにしたら、色んな意味で危ないからな………」

「まさか、凛さんがこんな変態さんだったなんて………っ」

「いやそれ違うから! みんな誤解してるだけだから!!」

一方、チカちゃんはよくわからないのか首をかしげていました。

「??? なんで凛お姉ちゃんは簀巻きにされているの?」

「チカちゃん、いいですか? 世の中にはああやって女の子に興奮を覚える人がいまして――」

「私、そういうのじゃないから! いたってノーマルだから!!」

「えっと、それならチカちゃん、ちょっといいでしょうかっ?」

私はチカさんにこっそり耳打ちをします。

「うん、いいよ!」

私はチカちゃんに耳打ちし、それを聞いたチカちゃんは着ている上の服の裾をつかみました。


・・・・・・・・・・・・・・・


「チカちゃん、その裾を上げて! 服の中の様子を見せて!!」

「ほらやっぱり同じじゃないですかっ!!」

166: 2016/05/27(金) 12:36:36.66 ID:7a7NVyyR0
「違う! 私のはもっと高尚な目的なの!!」

「人の体を覗こうとする行為のどこが高尚なんですかっ!?」

「うっ、そういわれると………だけどここは引けない!!」

なんて言い争いをしていると、ヴーヴーという音がしました。

「あ、ハンテーンかな? ちょっと私のスマホ取ってくれる?」

「うん、わかっ――」

「チカちゃん、ここは私が取りますっ!」

そういって、私は凛さんの簀巻きの中に手を突っ込みました。

そして、すぐに端末を取り出そうと簀巻きの中を探るのですが………

「むむむ………なかなか見つかりませんっ」

「………ふふっ」

「………はっ!?」

よく見れば、スマートホンらしき端末は簀巻の中ではなく、外に落ちていました。

そうして凛さんの顔を見ると、ニヤリとした顔で私を見て言います。

「私の服の中にあるとは言ってないよね?
脱がせてって頼むのが変態なら、勝手に簀巻の中の私の体を手で触るのはもっと変態なんじゃないかな?」

ーーーやられましたっ!?

167: 2016/05/27(金) 12:38:18.56 ID:7a7NVyyR0
「さっき変態って言われた仕返し。」

「ぐぬぬ……覚えといてくださいねっ!」

そう言って、凛さんの横に落ちていたスマートフォンを拾い――

『テェーン!!』

「はわっ!?」

私は驚いて尻もちをついてしまいました。

「あいたた……」

「ふふっ、驚いた?」

見ると、画面上には茶色い動物の姿をした可愛らしいキャラクターがいました。

「あ、あのこれは……っ?」

「この子はハンテーン。私の……うーん……」

『てん!』

そういって、右手を上げて挨拶してくれました。かわいいですっ!
私も手を振り返します。

「私の……ペットかな?」

『てーん!?』(なにぃっ!?)

あ、喋ってることを画面上で訳してくれてますね。

『てんてーん!はんてーん!!』(いつからお前のペットになったんだ!訂正しろ!!)

「あ、あの、ハンテーンさん、怒ってますけどっ」

「あー、もうわかったから。ごめんってば。」

そういって怒ったハンテーンを宥める、簀巻姿の凛さん………うーん………。

168: 2016/05/27(金) 12:39:15.64 ID:7a7NVyyR0
『……てんっ?』(むっ?)

「?」

ハンテーンさんが急におとなしくなったので、「どうしましたっ?」と聞き返しました。

すると、画面から地図が現れ、その地図の赤い光点を指差し、

『てんてーんてーん!』(近くにカースがいるぞ!)

「えっ!? カースの位置がわかるのですかっ!?」

すると凛さんが代わりに答えました。

「ハンテーンは近くにいるカースを見つけることができるの。」

「その話は本当なのか?」

話を聞いていたはぁとさんが私達の方を向いて聞いてきました。

「うん。 おかげでカースに会わずに街に侵入できたんだ。」

「なんだって、そんなもの持ってるんだ?」

「あっ、ええっと、同じ眼鏡好きな友達にもらったんだ。」

「へぇ~♪ ともかく、その携帯でカースの位置がわかるんだよな? まじ助かるわ☆」

その言葉に、凛さんは頷きました。

169: 2016/05/27(金) 12:41:44.59 ID:7a7NVyyR0
「なるほど………そして、その地図によると前方にカースが―――って、前方っ!?」

と驚いたのも束の間、車がキキィーッっと音を立てて急停止しました。

「おい、あぶねぇよポストマン☆」

「いや、ちょっと待て。なんか音がしないか?」

そう言われて、少し落ち着いて、よく注意して耳をすますと………ガリガリという、石のようなものを砕いているかのような音が聞こえてきました。

「確かに、変な音がしますね………っ」

そう私が話すと

「うん、ガリガリキュルキュルって音がしてる!」

と、チカちゃんが言い、

「これは………キャタピラの音かな?」

と、凛さん。 ――簀巻きのままなので、チカちゃんに支えてもらっています。(チカちゃん、力持ち?)

そして前を見ると、ちょうどグレーの色をした戦車が横から現れました。

その戦車には……小さいですが、GDFという文字とマークが書かれていました。

「あの戦車、GDFの……?」


そうして戦車は長い砲身を


「さっき言ってたカースの反応って、どこからしてたんだ?」

「ええっと、前方からってハンテーンさんが言ってましたっ」


ゆっくりとこちらに向けて


「ってことは………あの戦車を操ってるのって………カースってこと………ですかっ?」

「おそらく、そうなんじゃないかな☆」


ガコンという音を立てて、止まりました。





『―――やばいっ!!』

170: 2016/05/27(金) 12:43:42.36 ID:7a7NVyyR0
「何かに捕まれっ!!」と叫び、ポストマンさんが慌てて車を急発進。

ハンドルを切って車体を滑らせ、ちょうどあった広い交差点を車を滑らせるようにカーブ。

すると、ドンッ!!って音と共に戦車の砲身が光り、今まで通ってきた道からドォン!!という音が聞こえました。

私達が乗っている車はカーブを曲がり切って、そのままスピードを上げて戦車から逃げます。

後ろからはガリガリキュルキュルと音がしています。

「ポストマン! これが例のアレか!?」

「ああ、そうだ!!」

「まだ追いかけてきているようですっ!!」

「何回か曲がれば撒けるだろうよ!!」

そうポストマンさんが言った瞬間、ガンッ!!という音が車の前方からしました。

何かにぶつかったようですが・・・・・・後ろを向いていて、この車とぶつかったであろう破片がちらっと見えた私にはわかります。

「あのっ、立入禁止の看板がっ!!」

「不可抗力♪ っていうかなんでこんなところにあるんだよ☆」

「あはははは! びゅーんびゅーん!!」

その後、戦車も後を追っかけては来たものの、全速力で逃げる私達の車に戦車は追いつけず、交差点を何回か曲がったところで、戦車の姿が見えなくなりました。

どうやら、なんとか振り切ったようですねっ。

171: 2016/05/27(金) 12:44:33.28 ID:7a7NVyyR0
近くに戦車がいなくなったことを確認して、ポストマンさんは車を止めました。

「………びっくりしたぁ☆」

「………本当にギリギリでしたねっ」

そうして、一息ついたポストマンさんがこちらを向いて言いました。

「………今のが、『コラプテッドビークル』だ。」

「遅えよ☆」

―――前途多難ですっ!!

「さっきのがこの街のカース?」

「ん? ああ、そうだが?」

「………ふーん」

それを聞いた凛さんの顔は、どこかつまらなそうな顔をしていました。………簀巻きの姿で。

172: 2016/05/27(金) 12:51:17.63 ID:7a7NVyyR0
今回は以上っ!
次回はやっとチカちゃんの家に………つけるかなあ?
ただ、かなり上手く行き過ぎてるので、何らかの波乱はあるのかも。

とりあえず、これからもちょこちょことですが書いていきますので、よろしくお願いします。


<おまけ>

凛「ねぇ、私、これでもシンデレラガールなんだよ?」

凛「それなのに変質者扱いで簀巻き姿にされたりとか散々な扱いされてるんだけど?」

………善処します。

173: 2016/05/27(金) 21:35:27.19 ID:XyKHqr8N0
おつです
凛ちゃんのまさかの発言に笑った…ww研究対象が目の前にいて必氏だったとはいえww
やっぱり戦車が襲ってくる憤怒の街の危険度は高いなと改めて認識し…簀巻デレラ…ww



【次回に続く・・・】




引用: モバP「世界中にヒーローと侵略者が現れた世界で」part13