81: 2013/06/02(日) 02:44:07.85 ID:l6uYpDEv0

前回:モバP「目が見えなくなった……」李衣菜「ちょ、危なっ……!」

美優「わ、私がプロデューサーさんのお世話を……?」

ちひろ「はい、是非。あの人放って置いたら自宅でも仕事し始めそうですし」

ちひろ「医者に無理言って自宅療養にしてもらったんですから、せめて安静にして貰わないと」

美優「……でも、どうして私を…」

ちひろ「未成年には任せられないですし、丁度スケジュールも空いていたので。引き受けてくれますか?」

美優「はい…頑張ってみます…」

ちひろ「じゃあこれ鍵です。住所は―――」

84: 2013/06/02(日) 02:53:28.71 ID:Pc6uUfDJ0
完全に食うつもりじゃねーか
アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(10) (電撃コミックスEX)
85: 2013/06/02(日) 02:54:42.05 ID:l6uYpDEv0
美優「……」

美優(…ここがプロデューサーさんの家ですね。表札もあってる…)

美優(イ、インターホンがいいでしょうか?……あ、でもプロデューサーさん目が見えないから……)

美優(鳴っても出れないんじゃ……)

美優「……」

美優「鳴らして……すぐ入りましょう」

88: 2013/06/02(日) 02:56:56.94 ID:l6uYpDEv0
美優「……じゃ、じゃあ鳴らして……」

美優(……)

美優(……入ったら、何て声かけたらいいのかしら……)

美優(…ちひろさんは伝えてるって言ってたけど……私が来るっていうのも伝えてくれてるかな……)

美優(プロデューサーさんが…私を待っててくれて…)

美優(……な、なんだか緊張してきました……ただお世話するだけなのに…)

92: 2013/06/02(日) 03:04:28.63 ID:l6uYpDEv0
美優(……そう、ただ部屋の片付けしたりプロデューサーさんの介助をしたり…)

美優(…あ、お食事も必要ね……材料あるのかしら……)

美優(……そういえば何も持って来てない……お見舞いの品ぐらい気を利かせて…)

美優(…買ってくる時間はないし、諦めましょう……ごめんなさいプロデューサーさん)

美優(……その代わり精一杯お世話しますから……食事とか…街へ出かけたりとか……)

美優(…後は……お、お風呂……?……)

美優(……///)カァッ


ドンッ!!


美優「ひゃいっ!?」ビクッ

94: 2013/06/02(日) 03:10:07.39 ID:l6uYpDEv0
美優「い、今の……中から……?」

美優「ひょっとしてプロデューサーさん……」

美優「……か、鍵っ!」


ガチャッ


美優「プロデューサーさん!?」

P「……だ、誰ですか……?…痛っ」ズキッ

美優「大丈夫ですか?……ああ、ちょっと出血してます」

P「…その声……三船さん?」

美優「落ち着いて…私の手を取って歩いてください……」

P「は、はい……」ガシッ

96: 2013/06/02(日) 03:16:01.21 ID:l6uYpDEv0
美優「一歩一歩確かめるように……」

P「……大丈夫、です」

美優「……」

美優(足取りがおぼつかない……目が見えないなら当然よね……)

美優(……あの頼りがいのあるプロデューサーさんが……)

美優(……この怪我も…私がもうちょっと早く入ってれば……)

99: 2013/06/02(日) 03:23:46.19 ID:l6uYpDEv0
美優「ここに座っててください。今消毒します」

P「はい……うっ……」

美優「あっ……沁みるとは思いますが動かないでください…」

P「す、すいません…」

美優「……」ペトッ

美優(弱々しいプロデューサーさん……いつもの元気も無い……)

美優(私が、頑張らないと…!)

102: 2013/06/02(日) 03:29:46.03 ID:l6uYpDEv0
美優「…はい、もう大丈夫ですよ」

P「ありがとうございます。美優さんが来てくれて本当助かりました」

美優「か、勝手に鍵空けてしまいましたけど……」

P「いいんですよ、緊急時だった訳ですし」

P「でもちひろさんが人を寄こすとは言ってましたが、まさか三船さんが来るとは思いませんでした」

美優「…ほ、他の人が良かったですか?」

P「いえ、三船さんで嬉しかったですよ。何だか安心できます」

美優「……そ、そうですか…」

103: 2013/06/02(日) 03:33:54.41 ID:l6uYpDEv0
美優「あ、そ、そういえばプロデューサーさん。食事はどうしました?」

P「この状態じゃ流石に無理でしたね。水だけでも飲もうと思って台所に向かってたんですが…」

P「自分の家だからって憶えてる訳じゃないんですね。結果こうなってしまったんです」

美優「…じゃあ、私が作ります」

P「……嬉しい申し出ですけど、お願いしてもいいんですか?」

美優「任せて下さい……材料は持って来てないですけど」

P「…何があったかな…レトルトぐらいはあった筈……」

105: 2013/06/02(日) 03:39:41.46 ID:l6uYpDEv0
美優「…本当にレトルトばっかり……こんなのじゃ栄養偏っちゃいますよ?」

P「はは…仕事が忙しくて……」

美優「買ってきてもいいんですが……プロデューサーさんを残していくのも……」

P「……そうですね。なるべく一緒に居てほしいです」

美優「……じゃ、じゃあレトルトにしましょうか……」

美優(……一緒に居て欲しい、か……多分他意はないんだろうけど……)

美優(…治っても一緒に……)

109: 2013/06/02(日) 03:49:16.13 ID:l6uYpDEv0
美優「……出来ました。レトルトカレーですけど」

P「じゃあ食べましょうか」

美優「……食べられるんですか?」

P「…流石にスプーンぐらいは……あっ」ポロッ

美優「……」

P「飯を食うにも一苦労か…どうしたもんかな」

美優「…プ、プロデューサーさん……」

P「どうしました?」

美優「……あ、あーん……」

P「!?」

111: 2013/06/02(日) 03:55:20.02 ID:l6uYpDEv0
P「ど、どうしたんですか?」

美優「こ、これが一番かと……思いまして……」

P「…いや……でも…」

美優「…だ、大丈夫です……プロデューサーさんは嫌ですか……?」

P「……嫌じゃないです」

美優「…そ、そうですか……じゃあ口を開けて下さい……」

112: 2013/06/02(日) 03:57:36.32 ID:l6uYpDEv0
美優「……あ、あーん…」スッ

P「……あ、あーん…」パクッ

美優「……も、もう一口……どうですか…?」

P「は、はい……」

美優「……あーん」

美優(は、恥ずかしいけど……不思議な気持ち……)

美優(こんな状況じゃなきゃ出来ない事だからかな……)

美優(若い子達は臆面も無くやろうとするんだろうけど……はぁ…)

113: 2013/06/02(日) 03:59:33.57 ID:l6uYpDEv0
P「ご馳走様でした」

美優「……この後はどうしますか?」

P「そうですね……三船さんは何かしたい事ありますか?」

美優「わ、私がですか?」

P「俺は今こんなで出来る事限られてますし。三船さんに傍に居て貰えればいいので」

美優「……じゃ、じゃあ……このままお話でも……」

P「はい、いいですよ」

114: 2013/06/02(日) 04:02:32.74 ID:l6uYpDEv0
P「でも、三船さんと居るとこの前の雨の日を思い出しますね」

美優「あ……」

美優(そういえば私、あの時結構とんでもない事言っちゃってたな……)

美優(間違って安産祈願のお守り買っちゃったり……)

美優「……っ」カアッ

P「…三船さん?聞いてますか?」

美優「あっ…ご、ごめんなさい……」

116: 2013/06/02(日) 04:08:23.48 ID:l6uYpDEv0
P「あの時三船さんは自分を頼って欲しいとは言ってましたが、まさかこんな形で助けて貰うとは思いませんでした」

美優「…プロデューサーさんはいつも頑張りすぎです……この目だって疲れからって聞きました……」

P「……耳が痛いです」

美優「…も、もっと甘えてもいいんですよ?私の方が年上なんですから…」

P「……そうですね。今くらいは甘えましょうか……ふあ…」

美優「…眠いんですか?」

P「…ずっと目を閉じてるからですかね…さっきから眠気が……」

美優「……」

美優「……プロデューサーさん…ここで横になってもいいですよ?」

P「……それじゃあ……」

フニッ

P「……ん?」

117: 2013/06/02(日) 04:11:17.55 ID:l6uYpDEv0
P「こんな柔らかいクッションあったかな……クッション?」フヨフヨ

美優「……んっ……あ、あまり触らないでください……」

P「……これ、ひょっとして……」

美優「……ひ、膝枕ですけど……」

P「…!」ガバッ

美優「…あ、起きちゃ……」

P「……ふ、普通の枕持ってきてくれますか…?」

美優「……甘えてくれるって…言いました…」

P「…う」

美優「……そんなに嫌でしたか…?……それなら……」

P「……」

119: 2013/06/02(日) 04:17:08.84 ID:l6uYpDEv0
P「……で、では改めて……失礼します……」

美優「は、はい……どうぞ…」

P「……」フヨンッ

美優「……か、固くないですか…?」

P「いえ、すっごい柔らかくて……いい匂いもするし……」スン

美優「……は、恥ずかしいので……あまりそういうことは……」

P「すいません!」

121: 2013/06/02(日) 04:24:48.97 ID:l6uYpDEv0
P「……」スー スー

美優「……もう寝ちゃった……疲れてたんでしょうか……」

美優「……こんなプロデューサーさん……新鮮だな……」

美優「こんな顔近くで見れるのも…初めてだし……」

美優「……こんな無防備なプロデューサーさんも…この時くらいしか……」

美優「……」

美優「……」スッ

122: 2013/06/02(日) 04:28:32.08 ID:l6uYpDEv0

……
………


P「……ん」

美優「……あ、お、起きましたか?」

P「…そうか……俺寝ちゃってたんですね…脚、大丈夫ですか?」

美優「ほ、ほんの15分程度でしたので……」

P「……どうしたんですか?声が何か落ち着かない様子ですけど……」

美優「い、いえ……何でもないです……」

美優「あ、今日はもう遅いので……わ、私…帰りますね…」

P「は、はぁ…」

美優「…あ、明日も来ますから……そ、それまで…怪我の無いように……」

P「わ、分かりました。ありがとうございます」

125: 2013/06/02(日) 04:32:06.08 ID:l6uYpDEv0
美優「……」

美優(……キス、しちゃった……)

美優(…ま、まともに顔見れなかった……絶対変に思われてた……)

美優(……明日から……どうしよう…)

美優(…誰か別の人に………でも勿体ないし……)

美優(……別の人も同じ事考えるかも……)

美優(…………)

美優(…私、頑張ろう)




   - おわり -

128: 2013/06/02(日) 04:45:13.77 ID:kjoVJJMG0
闇に飲まれよ!

129: 2013/06/02(日) 05:00:52.22 ID:qT5TQEVQ0
おっつおっつばっちし

引用: モバP「目が見えなくなった……」