1: 2016/11/06(日) 20:33:05.67 ID:dElZWVla.net
理亞「馬鹿にしないで!姉さまと私はずっと一緒よ!」

梨子「何故、そう言いきれるのかしら?」

理亞「姉さまと私は今までだってずっと一緒だった!」

梨子「ええ」

理亞「スクールアイドルやるって決めたときも一番に私を誘ってくれた!」

梨子「ええ」

理亞「私が悩んでいたら優しく相談にのってくれる!前に引っ張ってくれる!それが姉さまよ!」

梨子「いいお姉さんね……美人で、しかも魅力的な人」

理亞「そうよ!あんたみたいな――「だけど」

梨子「そんなに魅力的な人を周りが放っておくかしら?」

理亞「!」

梨子「私たちの年頃の女の子の変化はすごいわよ?彼氏が出来た途端に別人になる」

理亞「かれ、し?」

梨子「そうなったら今まで大事にしてきた友達や姉妹なんて二の次よ。しかも一番と大きく差をつけた、ね」

理亞「そ、そんなこと……」

梨子「ないかもしれない。でも絶対ないとも言いきれない」

梨子「でしょ?」ズイッ

理亞「ひっ」ゾワッ

梨子「そんなあやふやな可能性であなたは安心できるの?」ササヤキ

理亞「い、いや……」ブルブル

梨子「あなたにとってお姉さんはその程度の存在かしら」ササヤキ

理亞「お願い……やめてっ!」

梨子「――でも安心して」

梨子「絶対にお姉さんを離さない方法があるわ」

理亞「……本当?」

梨子「ええ、教えてあげる」


「あなたの力になりたいの」ニタリ

9: 2016/11/06(日) 20:56:12.16 ID:dElZWVla.net
理亞「……姉さま、これ」

聖良「あら理亞、どうしました?」

聖良「クッキー?もしかして理亞の手作りですか?」

理亞「うん……あまり上手じゃないかもしれないけど……」

聖良「いただきますね?……うん!美味しい!」

聖良「理亞は料理上手ですね」

理亞「ほんと?」

聖良「はい、良いお嫁さんになれますよ」

理亞「……やっぱり姉さまは」ボソッ

聖良「?……何か言いましたか?」

15: 2016/11/06(日) 21:28:06.25 ID:dElZWVla.net
理亞「……」ニコッ

聖良「……?」ニコッ

理亞「姉さまはすごい人……私の自慢」

聖良「え……////も、もう、いきなりなんですか?」

理亞「昔から勉強も習い事も姉さまには敵わなかった」

理亞「運動だって……時間が経てば賢い姉さまはコツを掴んで私を追い越していく」

理亞「私が絶対に勝てるのはアクロバットと単純な力くらいね」

聖良「理亞……」

理亞「ううん、私にとってはそれは嬉しいこと。勝てずに悔しいというよりは格好いい姉がいて誇らしかったから」

聖良「ありがとう、理亞。私も……」ゾワッ

聖良「(なに……身体が、熱い?)」

理亞「それに――」グイッ

聖良「きゃっ……理亞、なにをっ」

理亞「――力だけでも勝ってるおかげで、姉さまを私のものにできる」

聖良「……っ!」ゾクッ

聖良「理亞っ、どきなさい!」

理亞「駄目」グッ

聖良「(力がはいらない……それに身体が)」

聖良「まさか、さっきのクッキー……」

理亞「……」

理亞「やっぱり姉さまは賢い」ニコリ

21: 2016/11/06(日) 21:59:59.14 ID:dElZWVla.net
聖良「理亞……なんで……」

理亞「姉さまは誰よりも綺麗で優しい……きっとみんな放っておかない」

理亞「いつか姉さまに他の一番ができる……そんなの絶対いやっ!」

聖良「そんなこと……」

理亞「まして!……お、男が姉さまに触れるなんて……そんなのっ」

梨子「考えただけで汚らわしい、わよね」

聖良「!?……あなたは!あなたが理亞をそそのかしたのですか!?」

梨子「いいえ、私は少し相談にのってアドバイスしただけ」

聖良「セイントスノーを潰す気ですね!?」

梨子「ふふっ」

聖良「なにがっ……」

梨子「そんな小さな目的で私は動いてないわ。その証拠にAqoursの姉妹も一組導いている」

梨子「それにかえって結束が強まるんじゃないかしら」

梨子「二人で気持ち良くなったら、ね?」

聖良「!?このひきょうも」

理亞「姉さま、愛してる」チュウ

聖良「ん!?んん~~~っ!!」

26: 2016/11/06(日) 22:32:09.47 ID:dElZWVla.net
理亞「……」スースー

聖良「……り、ぁ」スヤスヤ

梨子「……」

善子「終わった?」

梨子「……よっちゃん」

善子「海未さんが怒ってたわよ?報連相がなってないって」

梨子「よっちゃんは大丈夫だった?」

善子「私の担当は先輩後輩百合だから、リリーの姉妹百合よりは簡単よ」

梨子「……そっか」

善子「……どうしたの?」

梨子「……うん」

梨子「……」

梨子「……聖良さんがね、最後に卑怯ものって言ったの」

梨子「でね……そうなのかなって」

梨子「ほんとはねっ……ほんとは余計なお世話だったのかなって」ポロポロ

善子「リリー……」ギュッ

梨子「ひっ………うぇ……」

善子「……」

善子「馬鹿ね……そりゃ最初はショックでしょうけど……リリーの想いはきっと伝わるわよ」

善子「男は男同士で、女の子は女の子同士で恋愛できる優しい世界をつくるんでしょ?」

梨子「よっちゃん……」ゴシゴシ

梨子「……うん!」ニコッ

29: 2016/11/06(日) 22:44:30.77 ID:dElZWVla.net
梨子「よーし……私がんばるね、よっちゃん!」


それにね?大丈夫よリリー


善子「その意気よ!」


あなたに無理に襲われた私も


梨子「だってこの世界は私たちの助けがまだまだ必要としているから」


今ではこんなにあなたのこと


梨子「あまねく百合世界のために!」ビシッ

善子「あまねく百合世界のために!」ビシッ


大好きなんだから♪




30: 2016/11/06(日) 22:45:58.74 ID:dElZWVla.net
このSSはフィクションであり如何なる恋愛形態においても無理強いを推奨するものではありません

33: 2016/11/06(日) 23:34:17.45 ID:3PZJHuTD.net
乙!

あまねく百合世界のために!

34: 2016/11/06(日) 23:38:02.38 ID:KhglXiy2.net
|c||^.- ^||あまねく百合世界のために! ですわ!

引用: 梨子「このままじゃお姉さんとずっと一緒にはいられないわよ」理亞「!?」