1: 2011/08/17(水) 14:10:25.48 ID:hfBrukJb0
3: 2011/08/17(水) 14:13:15.06 ID:hfBrukJb0
俺「誰ってお前……安中さんだよ。同じクラスの」
ゆっこ「知らない」
俺「え」
ゆっこ「誰だっけ」
俺「ほら、赤いリボンの……」
ゆっこ「知らない」
俺「え」
ゆっこ「知らないから」
ゆっこ「知らない」
俺「え」
ゆっこ「誰だっけ」
俺「ほら、赤いリボンの……」
ゆっこ「知らない」
俺「え」
ゆっこ「知らないから」
4: 2011/08/17(水) 14:14:54.24 ID:hfBrukJb0
ゆっこ「楽しげに喋ってたよね。何で?」
俺「シャーペン落としたのを拾ってくれたんだよ」
ゆっこ「何で?」
俺「な、何でって……近くにいたからじゃね……?」
ゆっこ「何で私を呼んでくれなかったの?」
俺「……だって、お前遠くにいたし、悪いなと思って……」
ゆっこ「……」
俺「……」
俺「シャーペン落としたのを拾ってくれたんだよ」
ゆっこ「何で?」
俺「な、何でって……近くにいたからじゃね……?」
ゆっこ「何で私を呼んでくれなかったの?」
俺「……だって、お前遠くにいたし、悪いなと思って……」
ゆっこ「……」
俺「……」
5: 2011/08/17(水) 14:16:26.15 ID:hfBrukJb0
俺「……ゆっこ?」
ゆっこ「……」
ゆっこ「なぁんだぁ、そっかそっか! いやごめんね、勘違いしてたよー!」
俺「……」
ゆっこ「わッ、次って赤城の授業じゃん! やっばいまたゲンコツでグーされる!」
俺「……」
ゆっこ「どしたの?」
俺「いや、別に何も……」
ゆっこ「……」
ゆっこ「なぁんだぁ、そっかそっか! いやごめんね、勘違いしてたよー!」
俺「……」
ゆっこ「わッ、次って赤城の授業じゃん! やっばいまたゲンコツでグーされる!」
俺「……」
ゆっこ「どしたの?」
俺「いや、別に何も……」
6: 2011/08/17(水) 14:19:21.34 ID:hfBrukJb0
赤城「ほら席につけー。号令かけろー」
麻衣「起立。礼。着セコ」
俺(着セコ!?)
赤城「じゃあ前回の続きから。分かる奴ー」
俺「……」
赤城「じゃあ俺」
俺「ぁっ……ぇ……無理ですごめんなさい……」
赤城「お前減点」
麻衣「起立。礼。着セコ」
俺(着セコ!?)
赤城「じゃあ前回の続きから。分かる奴ー」
俺「……」
赤城「じゃあ俺」
俺「ぁっ……ぇ……無理ですごめんなさい……」
赤城「お前減点」
7: 2011/08/17(水) 14:21:50.08 ID:hfBrukJb0
赤城「今日はここまで。宿題忘れるなよ」
安中「あっ。ペンが……」
俺「おっと」
俺「ほれ」
安中「ありがとー」
ゆっこ「ねぇ」
俺「うわっ!」
安中「?」
ゆっこ「何してるの?」
安中「あっ。ペンが……」
俺「おっと」
俺「ほれ」
安中「ありがとー」
ゆっこ「ねぇ」
俺「うわっ!」
安中「?」
ゆっこ「何してるの?」
8: 2011/08/17(水) 14:23:39.31 ID:hfBrukJb0
俺「ペンを……拾って……」
ゆっこ「それ、さっきも聞いたよ。まさか、二回ともウソなの?」
俺「違うよ! ね、違うよね安中さん!」
安中「へっ? あ、う、うん。ペン拾ったり拾われたりだよ」
ゆっこ「……」
ゆっこ「あんた、誰?」
安中「」ガーン
俺「だから安中さんだって!」
ゆっこ「それ、さっきも聞いたよ。まさか、二回ともウソなの?」
俺「違うよ! ね、違うよね安中さん!」
安中「へっ? あ、う、うん。ペン拾ったり拾われたりだよ」
ゆっこ「……」
ゆっこ「あんた、誰?」
安中「」ガーン
俺「だから安中さんだって!」
11: 2011/08/17(水) 14:27:51.35 ID:hfBrukJb0
ゆっこ「ああ……そういえばいたね。そんな人」
俺「本人を前にしてそんな事言うなよ!」
安中「」
俺「ご、ごめんね安中さん。ゆっこバカだから……」
安中「気にしてないよ、あはは……」
俺(涙出てるよ)
ゆっこ「行こう」グイッ
俺「えっ」
ゆっこ「あっち行こう」グイッ グイッ
俺「本人を前にしてそんな事言うなよ!」
安中「」
俺「ご、ごめんね安中さん。ゆっこバカだから……」
安中「気にしてないよ、あはは……」
俺(涙出てるよ)
ゆっこ「行こう」グイッ
俺「えっ」
ゆっこ「あっち行こう」グイッ グイッ
12: 2011/08/17(水) 14:30:26.17 ID:hfBrukJb0
俺「なあ、ゆっこ」
ゆっこ「何?」
俺「お前、最近怖い」
ゆっこ「意味分かんない」
俺(怖ッ……)
俺「だってさ、何と言うか、常に俺を責めるような喋り方してくるしさ」
ゆっこ「してない」
俺「してるって! 普段の明るい振る舞いはどこに行ったんだよ!」
ゆっこ「どこにも行ってないから。普段の私だから」
ゆっこ「何?」
俺「お前、最近怖い」
ゆっこ「意味分かんない」
俺(怖ッ……)
俺「だってさ、何と言うか、常に俺を責めるような喋り方してくるしさ」
ゆっこ「してない」
俺「してるって! 普段の明るい振る舞いはどこに行ったんだよ!」
ゆっこ「どこにも行ってないから。普段の私だから」
13: 2011/08/17(水) 14:32:04.50 ID:hfBrukJb0
俺「もうやだ、怖い! 別れよう!」
ゆっこ「……え?」
俺「だって、ゆっこは俺の事が嫌いなんだろ? だからそんな冷たくするんだろ?」
ゆっこ「……やだ」
ゆっこ「やだやだやだやだやだやだやだやだ」
俺「ゆっこ!?」
ゆっこ「絶対放さない絶対放さないから絶対に」
ゆっこ「……え?」
俺「だって、ゆっこは俺の事が嫌いなんだろ? だからそんな冷たくするんだろ?」
ゆっこ「……やだ」
ゆっこ「やだやだやだやだやだやだやだやだ」
俺「ゆっこ!?」
ゆっこ「絶対放さない絶対放さないから絶対に」
15: 2011/08/17(水) 14:34:22.17 ID:hfBrukJb0
俺「うわぁああぁ」
ゆっこ「待ってよ! どこ行くの!!」ギュゥゥゥ
俺「教室だよ!」
ゆっこ「行かせないから! 他の女の子と会うの禁止!!」ギュゥゥゥ
俺「痛ッ……! な、何でだよ!」
ゆっこ「汚れちゃうから! 私以外の女の子を見たら汚れちゃうから!!」
俺「汚れないから!」
ゆっこ「その目、潰した方がいいよね! そしたら他の女の子見なくていいもんね!」
俺「なっ……なに言ってんのお前!?」
ゆっこ「待ってよ! どこ行くの!!」ギュゥゥゥ
俺「教室だよ!」
ゆっこ「行かせないから! 他の女の子と会うの禁止!!」ギュゥゥゥ
俺「痛ッ……! な、何でだよ!」
ゆっこ「汚れちゃうから! 私以外の女の子を見たら汚れちゃうから!!」
俺「汚れないから!」
ゆっこ「その目、潰した方がいいよね! そしたら他の女の子見なくていいもんね!」
俺「なっ……なに言ってんのお前!?」
18: 2011/08/17(水) 14:36:33.87 ID:hfBrukJb0
ゆっこ「私、丁度はさみ持ってるんだ。少しの間、ジッとしててね」
俺「いやいやいやいや!!」
ゆっこ「行くよォーっ」
俺「目ぇ潰したらゆっこも見られなくなるだろがッ!!」
ゆっこ「」ピタッ
俺「ッ……」
俺(と、止まった……?)
ゆっこ「……そ」
俺「?」
ゆっこ「そうだよねッ! いやぁ気づかなかったよアハハハ」
俺「いやいやいやいや!!」
ゆっこ「行くよォーっ」
俺「目ぇ潰したらゆっこも見られなくなるだろがッ!!」
ゆっこ「」ピタッ
俺「ッ……」
俺(と、止まった……?)
ゆっこ「……そ」
俺「?」
ゆっこ「そうだよねッ! いやぁ気づかなかったよアハハハ」
20: 2011/08/17(水) 14:38:32.47 ID:hfBrukJb0
俺(九氏に一生を得た……)
ゆっこ「いやぁ危なかった。一生、私の顔を見られなくなるところだったね!」
俺(お前のせいでね……)
ゆっこ「早く教室戻ろうよ!」
俺「……女の子を見てもいいのかよ」
ゆっこ「だって仕方ないし! 私の事を見れば、汚れた目も綺麗になるから!」
俺(……本当、何なのこの人……)
ゆっこ「ほらほら、次の授業始まっちゃうよ!」
ゆっこ「いやぁ危なかった。一生、私の顔を見られなくなるところだったね!」
俺(お前のせいでね……)
ゆっこ「早く教室戻ろうよ!」
俺「……女の子を見てもいいのかよ」
ゆっこ「だって仕方ないし! 私の事を見れば、汚れた目も綺麗になるから!」
俺(……本当、何なのこの人……)
ゆっこ「ほらほら、次の授業始まっちゃうよ!」
23: 2011/08/17(水) 14:40:58.99 ID:hfBrukJb0
高崎「――で、ここがこうなってだな……」
俺(まずいまずいまずい……このままではいずれ殺されてしまう……)
俺(どうしようどうしよう……)
俺(そうだ! みおちゃんにメールを……)カチカチ
『昼休み、相談したい事があります。屋上に来てください』
俺(何で敬語なんだろ……まあいいや。送信)ポチッ
みお「!」
みお(メール……? 俺君からだ……)
俺(まずいまずいまずい……このままではいずれ殺されてしまう……)
俺(どうしようどうしよう……)
俺(そうだ! みおちゃんにメールを……)カチカチ
『昼休み、相談したい事があります。屋上に来てください』
俺(何で敬語なんだろ……まあいいや。送信)ポチッ
みお「!」
みお(メール……? 俺君からだ……)
25: 2011/08/17(水) 14:43:46.04 ID:hfBrukJb0
みお(ふむふむ、相談……。ゆっこについてかな……)
みお(まあいいや。オッケーで返信……と)
俺(お、来た来た)
俺(わぁい。オッケーだってさ)
高崎「おっと、もう時間だな。号令」
麻衣「起立。礼。着セコ」
俺(だから着セコって何……)
高崎「ふーっ。腹減った」
俺(そして何で皆、スルーなんだ……)
みお(まあいいや。オッケーで返信……と)
俺(お、来た来た)
俺(わぁい。オッケーだってさ)
高崎「おっと、もう時間だな。号令」
麻衣「起立。礼。着セコ」
俺(だから着セコって何……)
高崎「ふーっ。腹減った」
俺(そして何で皆、スルーなんだ……)
26: 2011/08/17(水) 14:45:46.95 ID:hfBrukJb0
俺「よく来てくれた長野原」
みお「相談って?」
俺「実は、ゆっこの事なんだけど」
みお「ああ、やっぱりか」
俺「やっぱりって……。最近、ゆっこの様子がおかしいからか?」
みお「……うん」
みお「ボーッとして、俺君の名前呟いて……。声をかけても上の空だし」
俺「ふぇぇ怖いよぅ」
みお「確かにちょっと不思議だけど、でも愛されてるんだからいいんじゃないの?」
みお「相談って?」
俺「実は、ゆっこの事なんだけど」
みお「ああ、やっぱりか」
俺「やっぱりって……。最近、ゆっこの様子がおかしいからか?」
みお「……うん」
みお「ボーッとして、俺君の名前呟いて……。声をかけても上の空だし」
俺「ふぇぇ怖いよぅ」
みお「確かにちょっと不思議だけど、でも愛されてるんだからいいんじゃないの?」
27: 2011/08/17(水) 14:47:38.75 ID:hfBrukJb0
俺「いやさっき、眼球をはさみで貫かれそうになったし」
みお「えぇ!?」
俺「しかもアイツ、安中さんの事を誰だか分からないって言ってたし」
みお「……そりゃあバカだから」
俺「バカでもクラスメイトの事を忘れる奴はいないだろ、流石に……」
みお「まあ、確かにそうだとは思うけどさ」
ゆっこ「……何してんの」
俺「うわっ!!」
みお「ゆ、ゆっこ!?」
みお「えぇ!?」
俺「しかもアイツ、安中さんの事を誰だか分からないって言ってたし」
みお「……そりゃあバカだから」
俺「バカでもクラスメイトの事を忘れる奴はいないだろ、流石に……」
みお「まあ、確かにそうだとは思うけどさ」
ゆっこ「……何してんの」
俺「うわっ!!」
みお「ゆ、ゆっこ!?」
30: 2011/08/17(水) 14:49:36.99 ID:hfBrukJb0
ゆっこ「俺君……今日……私を避けようとしてる……」
俺「してないから! ないから! ね!」
ゆっこ「じゃあ何で私の知らない間にみおちゃん誘って屋上にいるの?」
ゆっこ「しかも……二人きりで……」
俺「そ、それは……えっと、相談があってね!」
ゆっこ「相談って何? 何で恋人である私に相談しないの? おかしいよね?」
俺「あー……えーっと……」
みお「試験勉強についてだよ!」
俺「してないから! ないから! ね!」
ゆっこ「じゃあ何で私の知らない間にみおちゃん誘って屋上にいるの?」
ゆっこ「しかも……二人きりで……」
俺「そ、それは……えっと、相談があってね!」
ゆっこ「相談って何? 何で恋人である私に相談しないの? おかしいよね?」
俺「あー……えーっと……」
みお「試験勉強についてだよ!」
33: 2011/08/17(水) 14:51:19.95 ID:hfBrukJb0
俺(えっ……?)
ゆっこ「試験勉強?」
みお「そうっ! ゆっこバカでしょ。俺君はゆっこに訊いても無駄だって思ったんだよ」
俺(なるほど!)
ゆっこ「……」
みお(うっ……ゆっこってバカって言われると怒るからなぁ)ドキドキ
ゆっこ「……」
ゆっこ「なぁんだ、そうだったのかー!」
ゆっこ「試験勉強?」
みお「そうっ! ゆっこバカでしょ。俺君はゆっこに訊いても無駄だって思ったんだよ」
俺(なるほど!)
ゆっこ「……」
みお(うっ……ゆっこってバカって言われると怒るからなぁ)ドキドキ
ゆっこ「……」
ゆっこ「なぁんだ、そうだったのかー!」
36: 2011/08/17(水) 14:53:16.62 ID:hfBrukJb0
みお「えっ?」
ゆっこ「うん? どうしたの?」
みお「い、いや、バカって言ったから怒ると思ってた……」
ゆっこ「何言ってるんですかー。そんぐらいじゃあ私は怒りませんって」
みお「いつからそんな心の広い人間に……」
ゆっこ「んー? 俺君に告白されてからだよぅ」
俺「ふぇぇ……恥ずかしいよぅ」
みお「……」
ゆっこ「うん? どうしたの?」
みお「い、いや、バカって言ったから怒ると思ってた……」
ゆっこ「何言ってるんですかー。そんぐらいじゃあ私は怒りませんって」
みお「いつからそんな心の広い人間に……」
ゆっこ「んー? 俺君に告白されてからだよぅ」
俺「ふぇぇ……恥ずかしいよぅ」
みお「……」
37: 2011/08/17(水) 14:55:05.80 ID:hfBrukJb0
ゆっこ「じゃあそういう事なら、私は教室戻ってお昼ご飯食べてるね」
みお「うん。ごめんね」
ゆっこ「いいって事よっ! じゃねー」
みお「……」
俺「……」
みお「バカだね。私達、筆記用具とか持ってない上にお弁当食べてるのに」
俺「そだな」
みお「バカでよかった……。殺気を感じたよ」
みお「うん。ごめんね」
ゆっこ「いいって事よっ! じゃねー」
みお「……」
俺「……」
みお「バカだね。私達、筆記用具とか持ってない上にお弁当食べてるのに」
俺「そだな」
みお「バカでよかった……。殺気を感じたよ」
40: 2011/08/17(水) 14:57:49.50 ID:hfBrukJb0
俺「……で、俺が心配なのは唐突に変貌するゆっこについてなんだが」
みお「さっきみたいな、氏んだ魚みたいな目になってる時の?」
俺「そう。あれマジ怖い」
みお「何かスイッチがあるんじゃないのかな。前のゆっこの、バカって言われたらキレる、みたいな」
俺「なるほど」
俺「アイツが切れる時は……決まって俺が他の女子と話してる時だな」
みお「……」
みお「それ、嫉妬って事じゃん」
みお「さっきみたいな、氏んだ魚みたいな目になってる時の?」
俺「そう。あれマジ怖い」
みお「何かスイッチがあるんじゃないのかな。前のゆっこの、バカって言われたらキレる、みたいな」
俺「なるほど」
俺「アイツが切れる時は……決まって俺が他の女子と話してる時だな」
みお「……」
みお「それ、嫉妬って事じゃん」
42: 2011/08/17(水) 15:00:04.66 ID:hfBrukJb0
俺「嫉妬なのかな」
みお「うん。私も笹はr……、何でもない」
俺「?」
みお「ともかく、ゆっこが近くにいる時は、なるべく女の子と話さない方がいいね」
俺「そうしたいんだけどさ……」
みお「うん」
俺「今だって、わざわざ屋上まで長野原を呼び出して話してたのに、ゆっこ来たじゃんか」
みお「……確かに」
みお「うん。私も笹はr……、何でもない」
俺「?」
みお「ともかく、ゆっこが近くにいる時は、なるべく女の子と話さない方がいいね」
俺「そうしたいんだけどさ……」
みお「うん」
俺「今だって、わざわざ屋上まで長野原を呼び出して話してたのに、ゆっこ来たじゃんか」
みお「……確かに」
44: 2011/08/17(水) 15:02:30.57 ID:hfBrukJb0
俺「悪魔みたいな嗅覚で嗅ぎつけてくるんですね」
みお「怖いね」
俺「怖い」
みお「もう、なるべく女子には関わらない方がいいかも」
俺「そ、そんな……」
みお「私はほら、試験勉強っていう建前で話し相手になるから」
俺「長野原……」
みお「困った時は頼ってよ」
みお「怖いね」
俺「怖い」
みお「もう、なるべく女子には関わらない方がいいかも」
俺「そ、そんな……」
みお「私はほら、試験勉強っていう建前で話し相手になるから」
俺「長野原……」
みお「困った時は頼ってよ」
45: 2011/08/17(水) 15:04:35.13 ID:hfBrukJb0
俺「ありゃっす! マジありゃっす!」
みお「いやいや。大した事じゃないから、頭下げないで」
俺「お前の事、超好きになった」
みお「」
俺「じゃあ、また後でな!」ダダダッ
みお「……」
みお「……」
みお「いやいや……おかしいよ……」
みお「……おかしいよ」
みお「いやいや。大した事じゃないから、頭下げないで」
俺「お前の事、超好きになった」
みお「」
俺「じゃあ、また後でな!」ダダダッ
みお「……」
みお「……」
みお「いやいや……おかしいよ……」
みお「……おかしいよ」
47: 2011/08/17(水) 15:08:19.53 ID:hfBrukJb0
桜井「では、これでHR終わりますね。号令お願いします」
麻衣「起立。礼」
「さようならー」
俺(流石にHRは座る必要ないね)
ゆっこ「俺君っ!」
俺「あ、はい」
ゆっこ「かーえろっ!」
俺「うん」
麻衣「起立。礼」
「さようならー」
俺(流石にHRは座る必要ないね)
ゆっこ「俺君っ!」
俺「あ、はい」
ゆっこ「かーえろっ!」
俺「うん」
48: 2011/08/17(水) 15:10:39.23 ID:hfBrukJb0
ゆっこ「それでねー、麻衣ちゃんったら緑一色でさー」
俺(……普通に可愛い子なのに……)
ゆっこ「あっ! 見て見て、子猫!」
俺「ん」
ゆっこ「にゃあ~っ♪」
子猫「にゃあ~っ」
ゆっこ「かわいー♪」
俺「……」
俺(……普通に可愛い子なのに……)
ゆっこ「あっ! 見て見て、子猫!」
俺「ん」
ゆっこ「にゃあ~っ♪」
子猫「にゃあ~っ」
ゆっこ「かわいー♪」
俺「……」
49: 2011/08/17(水) 15:12:09.60 ID:hfBrukJb0
ゆっこ「俺君、またねっ!」
俺「うん。また明日」
ゆっこ「~♪」
俺「……」
俺「……はぁ」
みお「あ、あのっ……」
俺「うわっ、ビックリした!」
みお「ごめんなさい……」
俺「な、長野原……? どうしたんだよ」
みお「……あぅ……」
俺「うん。また明日」
ゆっこ「~♪」
俺「……」
俺「……はぁ」
みお「あ、あのっ……」
俺「うわっ、ビックリした!」
みお「ごめんなさい……」
俺「な、長野原……? どうしたんだよ」
みお「……あぅ……」
51: 2011/08/17(水) 15:14:48.39 ID:hfBrukJb0
みお「……こんな事……しちゃいけないって分かってる」
俺「へ?」
みお「で、でも……自分の素直な気持ちには逆らえないっ……」
俺「何を――」
みお「好きですっ!!」
俺「」
みお「っ……」
俺「あ、えっと……」
みお「何も言わなくていいっ! ……返事は……分かってるから……」
俺「へ?」
みお「で、でも……自分の素直な気持ちには逆らえないっ……」
俺「何を――」
みお「好きですっ!!」
俺「」
みお「っ……」
俺「あ、えっと……」
みお「何も言わなくていいっ! ……返事は……分かってるから……」
53: 2011/08/17(水) 15:17:28.20 ID:hfBrukJb0
俺(返事は分かってるって事は……フラれる前提で……)
俺(それにしても、人生にモテ期は必ずあるらしいけど、まさに今がそれだ……)
俺(……ともかく、どうしよう。俺にはゆっこがいる……でも……)
『さっきの女の子、誰?』
『汚れちゃうから! 私以外の女の子を見たら汚れちゃうから!!』
『その目、潰した方がいいよね! そしたら他の女の子見なくていいもんね!』
俺(ううっ……)
みお「……?」
俺(それにしても、人生にモテ期は必ずあるらしいけど、まさに今がそれだ……)
俺(……ともかく、どうしよう。俺にはゆっこがいる……でも……)
『さっきの女の子、誰?』
『汚れちゃうから! 私以外の女の子を見たら汚れちゃうから!!』
『その目、潰した方がいいよね! そしたら他の女の子見なくていいもんね!』
俺(ううっ……)
みお「……?」
54: 2011/08/17(水) 15:19:13.60 ID:hfBrukJb0
俺「俺もずっと好きでした! 長野原、付き合ってくれ!」
みお「――」
俺「ぐぅ……」
みお「……ほ、ほんとに……?」
俺「本当だよ本当!」
みお「……」
みお「う、う……」
俺「泣くなって」
みお「うん……」
みお「――」
俺「ぐぅ……」
みお「……ほ、ほんとに……?」
俺「本当だよ本当!」
みお「……」
みお「う、う……」
俺「泣くなって」
みお「うん……」
58: 2011/08/17(水) 15:20:41.65 ID:hfBrukJb0
みお「俺君……」ギュゥゥゥ
俺「長野原……」ギュゥゥゥ
ゆっこ「……」ジィィィ
俺「長野原……」ギュゥゥゥ
ゆっこ「……」ジィィィ
62: 2011/08/17(水) 15:23:01.21 ID:hfBrukJb0
翌日
安中「おはよー」
俺「おはよ」
俺(……ゆっこは来てない)
みお「あ、あの……俺君……」
俺「あ、長野原。どした」
みお「……お、おお、おはよっ」
俺「おはよーおはよー」
みお「うー……」
安中「?」
安中「おはよー」
俺「おはよ」
俺(……ゆっこは来てない)
みお「あ、あの……俺君……」
俺「あ、長野原。どした」
みお「……お、おお、おはよっ」
俺「おはよーおはよー」
みお「うー……」
安中「?」
63: 2011/08/17(水) 15:25:32.82 ID:hfBrukJb0
ゆっこ「……」
俺(ゆっこだ。いつも通りに振舞わないと)
俺「ゆっこ、おはよ」
ゆっこ「……おはよう」
俺「……ゆっこ?」
ゆっこ「……」
俺「お、おい」
みお「ゆっこー。おはよー」
ゆっこ「……みおちゃん、あっち行って」
俺(ゆっこだ。いつも通りに振舞わないと)
俺「ゆっこ、おはよ」
ゆっこ「……おはよう」
俺「……ゆっこ?」
ゆっこ「……」
俺「お、おい」
みお「ゆっこー。おはよー」
ゆっこ「……みおちゃん、あっち行って」
66: 2011/08/17(水) 15:27:03.26 ID:hfBrukJb0
みお「えっ」
ゆっこ「邪魔。どっか行って」
みお「で、でもあんたの前が私の席だし……」
ゆっこ「じゃあ違う席に移りたいって桜井先生に言えばいいじゃん」
俺「おい、ゆっこ」
ゆっこ「何?」
俺「その態度はないだろ……」
ゆっこ「……」
ゆっこ「……」ギロッ
俺「ひッ」
ゆっこ「邪魔。どっか行って」
みお「で、でもあんたの前が私の席だし……」
ゆっこ「じゃあ違う席に移りたいって桜井先生に言えばいいじゃん」
俺「おい、ゆっこ」
ゆっこ「何?」
俺「その態度はないだろ……」
ゆっこ「……」
ゆっこ「……」ギロッ
俺「ひッ」
69: 2011/08/17(水) 15:30:05.89 ID:hfBrukJb0
桜井「HR始めますよー」
みお「あっ、先生来ちゃった」ガタッ
ゆっこ「どっか行ってって言ってるでしょ」
みお「そ、そんな無茶だよ」
ゆっこ「桜井せんせーい。みおちゃんが違う席に移りたいって」
桜井「え? そ、そうなんですか長野原さん?」
みお「いえ言ってません! ゆっこが勝手に……」
ゆっこ「みおちゃんが言ってました」
桜井「え? え?」
ざわざわ ざわざわ
俺(お、おいおい……ヤバイ事になってきたぞ……)
みお「あっ、先生来ちゃった」ガタッ
ゆっこ「どっか行ってって言ってるでしょ」
みお「そ、そんな無茶だよ」
ゆっこ「桜井せんせーい。みおちゃんが違う席に移りたいって」
桜井「え? そ、そうなんですか長野原さん?」
みお「いえ言ってません! ゆっこが勝手に……」
ゆっこ「みおちゃんが言ってました」
桜井「え? え?」
ざわざわ ざわざわ
俺(お、おいおい……ヤバイ事になってきたぞ……)
71: 2011/08/17(水) 15:32:29.73 ID:hfBrukJb0
桜井「個人の席替えは難しいので……ごめんなさい」
ゆっこ「……チッ」
みお「……!」ゾクッ
みお(背中に……物凄い寒気が……)
桜井「ではHR終わりますね」
ざわざわ ざわざわ
ゆっこ「……」
なの「あのっ。相生さんっ」
ゆっこ「……何、なのちゃん」
ゆっこ「……チッ」
みお「……!」ゾクッ
みお(背中に……物凄い寒気が……)
桜井「ではHR終わりますね」
ざわざわ ざわざわ
ゆっこ「……」
なの「あのっ。相生さんっ」
ゆっこ「……何、なのちゃん」
74: 2011/08/17(水) 15:34:05.26 ID:hfBrukJb0
なの「い、いえあの、何だか顔色良くないですよ……?」
ゆっこ「……そんな事ないよ」
なの「いや、保健室に行った方が……」
ゆっこ「大丈夫って、言ってるでしょ?」ギロッ
なの「ひぃっ!」
なの「ご、ごめんなさいっ……」
ゆっこ「……」
ゆっこ「あっち行って」
なの「え……?」
ゆっこ「邪魔だからあっち行って!」
ゆっこ「……そんな事ないよ」
なの「いや、保健室に行った方が……」
ゆっこ「大丈夫って、言ってるでしょ?」ギロッ
なの「ひぃっ!」
なの「ご、ごめんなさいっ……」
ゆっこ「……」
ゆっこ「あっち行って」
なの「え……?」
ゆっこ「邪魔だからあっち行って!」
76: 2011/08/17(水) 15:35:43.82 ID:hfBrukJb0
なの「すみませんっ! すみませんっ!」
ゆっこ「……」
俺「東雲」
なの「えっ……? あ、俺さん……」
俺「こっち来い……」
なの「は、はい」
俺「……」
ゆっこ「……」
ゆっこ「……」
俺「東雲」
なの「えっ……? あ、俺さん……」
俺「こっち来い……」
なの「は、はい」
俺「……」
ゆっこ「……」
78: 2011/08/17(水) 15:38:10.39 ID:hfBrukJb0
みお「なのちゃん、ゆっこに近づいたらダメだよ」
なの「……喧嘩……したんですか?」
俺「いや、喧嘩ではないんだけど……」
みお「今、ゆっこの心は荒んでるから、あまり刺激しない方がいいよ」
みお「そっとしとくのが一番だよ」
なの「分かりました……」
みお「なのちゃんって性格良いからさ。悪い人とかにもついて行っちゃいそうで心配」
俺「全面同意」
なの「……喧嘩……したんですか?」
俺「いや、喧嘩ではないんだけど……」
みお「今、ゆっこの心は荒んでるから、あまり刺激しない方がいいよ」
みお「そっとしとくのが一番だよ」
なの「分かりました……」
みお「なのちゃんって性格良いからさ。悪い人とかにもついて行っちゃいそうで心配」
俺「全面同意」
81: 2011/08/17(水) 15:41:28.20 ID:hfBrukJb0
ゆっこ「……」
ゆっこ「……」パカッ
ゆっこ「……」ゴクゴク
ゆっこ「……」
高崎「おっ?」
高崎「おい相生。サイフ落としたぞ」
ゆっこ「……」
高崎「相生?」
ゆっこ「……あ、高崎先生。ありがとうございます……」
ゆっこ「……」パカッ
ゆっこ「……」ゴクゴク
ゆっこ「……」
高崎「おっ?」
高崎「おい相生。サイフ落としたぞ」
ゆっこ「……」
高崎「相生?」
ゆっこ「……あ、高崎先生。ありがとうございます……」
82: 2011/08/17(水) 15:42:52.78 ID:hfBrukJb0
高崎「大丈夫か。……何か、相生じゃないみたいだぞ」
ゆっこ「大丈夫です」
高崎「どう見ても大丈夫には見えん。保健室に行った方が……」
ゆっこ「大丈夫です」
高崎「……」
高崎「無理するなよ。辛かったら、すぐ保健室行けよ」
ゆっこ「はい……ありがとうございます……」
高崎「……」
高崎(気になるな……)
ゆっこ「大丈夫です」
高崎「どう見ても大丈夫には見えん。保健室に行った方が……」
ゆっこ「大丈夫です」
高崎「……」
高崎「無理するなよ。辛かったら、すぐ保健室行けよ」
ゆっこ「はい……ありがとうございます……」
高崎「……」
高崎(気になるな……)
84: 2011/08/17(水) 15:44:51.34 ID:hfBrukJb0
みお「でね、麻衣ちゃんが国士無双で」
なの「あっ……相生さん戻ってきた……」
ゆっこ「……」
俺(……みおちゃんに目を向けてる……俺は蚊帳の外なのか?)
みお「……」
みお「ちょっとゆっこ!」
俺「!?」
なの「!?」
なの「あっ……相生さん戻ってきた……」
ゆっこ「……」
俺(……みおちゃんに目を向けてる……俺は蚊帳の外なのか?)
みお「……」
みお「ちょっとゆっこ!」
俺「!?」
なの「!?」
85: 2011/08/17(水) 15:47:01.06 ID:hfBrukJb0
みお「何なのよもう! 言いたい事があるなら言いなさいよ!」
俺「長野原……! よせ!」
みお「うっさい! もう堪忍袋の緒が切れてるのよ!」
なの「あわわ……」
ゆっこ「……」
ざわざわ ざわざわ
みお「早く何か言いなさいよ! だんまりしてんじゃないわよ!」
ゆっこ「……」
ゆっこ「うるさいなぁ……みおちゃんは……」
俺「長野原……! よせ!」
みお「うっさい! もう堪忍袋の緒が切れてるのよ!」
なの「あわわ……」
ゆっこ「……」
ざわざわ ざわざわ
みお「早く何か言いなさいよ! だんまりしてんじゃないわよ!」
ゆっこ「……」
ゆっこ「うるさいなぁ……みおちゃんは……」
87: 2011/08/17(水) 15:50:03.57 ID:hfBrukJb0
みお「はぁ? あんたが何も喋らないから声荒げてるんでしょうが!」
ゆっこ「そんな大声出さなくても、聞こえてるよ。バカなんじゃないの?」
みお「こ、こいつッ……!!」
田中「おいやめろよ! ここは戦場じゃねぇんだよ!!」バッ
みお「ッ!」
ゆっこ「田中……!」
田中「何で喧嘩してんのか知らねぇが、お前らみたいな小さな争いの積み重ねが、やがて戦争になるんだよ!」
みお「……」
ゆっこ「……」
ゆっこ「そんな大声出さなくても、聞こえてるよ。バカなんじゃないの?」
みお「こ、こいつッ……!!」
田中「おいやめろよ! ここは戦場じゃねぇんだよ!!」バッ
みお「ッ!」
ゆっこ「田中……!」
田中「何で喧嘩してんのか知らねぇが、お前らみたいな小さな争いの積み重ねが、やがて戦争になるんだよ!」
みお「……」
ゆっこ「……」
92: 2011/08/17(水) 15:53:14.36 ID:hfBrukJb0
田中「分かったか? 分かったなら握手だ! 仲直りの握手!」
みお「……」
ゆっこ「……」
みお「ほらっ」バッ
ゆっこ「……」ギュッ
田中「一件落着だ!」
俺(田中かっけぇ! お前の事DQNだと誤解してた!)
俺(……でも、この件は落着だろうが、実質的には解決になってないんだな……)
みお「……」
ゆっこ「……」
みお「ほらっ」バッ
ゆっこ「……」ギュッ
田中「一件落着だ!」
俺(田中かっけぇ! お前の事DQNだと誤解してた!)
俺(……でも、この件は落着だろうが、実質的には解決になってないんだな……)
93: 2011/08/17(水) 15:55:29.85 ID:hfBrukJb0
昼休み 屋上
みお「……ごめん」
俺「いや、いいんだよ」
みお「昨日も寝れなくて……凄くイライラするんだ……」
俺「……」
俺「みお……」ナデナデ
みお「ひゃわっ」
みお「……俺君……」ギュゥ
俺「……」
みお「……ごめん」
俺「いや、いいんだよ」
みお「昨日も寝れなくて……凄くイライラするんだ……」
俺「……」
俺「みお……」ナデナデ
みお「ひゃわっ」
みお「……俺君……」ギュゥ
俺「……」
96: 2011/08/17(水) 15:57:57.86 ID:hfBrukJb0
教室
なの(よかった……二人共仲直りしてくれた)
なの(これで相生さんも……)チラッ
ゆっこ「……」ゴゴゴゴゴ
なの(!? こ、怖いっ!)
なの(何で何で何で!? 仲直りしたのに!)
なの(……ぅう、ちょっと外の景色でも眺めに行こう……)ガタッ
なの(よかった……二人共仲直りしてくれた)
なの(これで相生さんも……)チラッ
ゆっこ「……」ゴゴゴゴゴ
なの(!? こ、怖いっ!)
なの(何で何で何で!? 仲直りしたのに!)
なの(……ぅう、ちょっと外の景色でも眺めに行こう……)ガタッ
98: 2011/08/17(水) 15:59:52.34 ID:hfBrukJb0
なの(相生さん、一体何があったんだろう……)
なの(こんな時、相談相手がいれば……)
なの(……)
なの(あんまり友達いないから誰に相談したらいいのか分からないよぉ!)
なの(……、あ!)
なの(そうだ! あの人なら!)ダダダッ
なの(こんな時、相談相手がいれば……)
なの(……)
なの(あんまり友達いないから誰に相談したらいいのか分からないよぉ!)
なの(……、あ!)
なの(そうだ! あの人なら!)ダダダッ
100: 2011/08/17(水) 16:01:49.96 ID:hfBrukJb0
理科準備室
中村「東雲? 何だ、呼んだ覚えはないのだが」
なの「い、いえあの、相談したい事があって……」
中村「相談?」
中村(ま、まさか……身体を隅々まで調べてほしいとか……?)ドキドキ
中村「相談とは、何だ」
なの「はい。えっと、友達の事なんですけど……」
中村(全然違った……)ガックリ
中村「帰ってくれ。私もそこまで暇じゃないんだ」
中村「東雲? 何だ、呼んだ覚えはないのだが」
なの「い、いえあの、相談したい事があって……」
中村「相談?」
中村(ま、まさか……身体を隅々まで調べてほしいとか……?)ドキドキ
中村「相談とは、何だ」
なの「はい。えっと、友達の事なんですけど……」
中村(全然違った……)ガックリ
中村「帰ってくれ。私もそこまで暇じゃないんだ」
101: 2011/08/17(水) 16:03:25.61 ID:hfBrukJb0
なの「そ、そんな!」
中村「お前の身体……じゃなかった、えっと、勉強の事なら教えてやらんでもないが」
なの「お願いしますッ! 先生しか頼れる人がいないんですっ!!」
中村「……」
なの「……」ウルウル
中村「……ふぅ。言ってみろ」
なの「! ありがとうございます!!」
中村「お前の身体……じゃなかった、えっと、勉強の事なら教えてやらんでもないが」
なの「お願いしますッ! 先生しか頼れる人がいないんですっ!!」
中村「……」
なの「……」ウルウル
中村「……ふぅ。言ってみろ」
なの「! ありがとうございます!!」
104: 2011/08/17(水) 16:07:01.74 ID:hfBrukJb0
中村「……、なるほど」
なの「どうですか……?」
中村「そういう事なら、これを使え」
なの「? 何ですか、これ」
中村「ウソ発見薬『ナンデモザンゲ』だ。これを飲めば、何でも真実を話してしまう」
なの「わおっ」
中村「取り扱いには気をつけろ。あと、この件については私は一切関係ない事にしてくれ」
なの「はいっ! ありがとうございました!」
なの「どうですか……?」
中村「そういう事なら、これを使え」
なの「? 何ですか、これ」
中村「ウソ発見薬『ナンデモザンゲ』だ。これを飲めば、何でも真実を話してしまう」
なの「わおっ」
中村「取り扱いには気をつけろ。あと、この件については私は一切関係ない事にしてくれ」
なの「はいっ! ありがとうございました!」
108: 2011/08/17(水) 16:10:34.63 ID:hfBrukJb0
なの「相生さん!」
ゆっこ「……」
なの「これ、飲んでください!」
ゆっこ「……なにこれ」
なの「え、ええっと、これはアレです! 天ぷらです!」
ゆっこ「え」
なの「早く飲んでください!」
ゆっこ「……うん」ゴクッ
なの(やった!)
ゆっこ「……」
なの「これ、飲んでください!」
ゆっこ「……なにこれ」
なの「え、ええっと、これはアレです! 天ぷらです!」
ゆっこ「え」
なの「早く飲んでください!」
ゆっこ「……うん」ゴクッ
なの(やった!)
113: 2011/08/17(水) 16:17:06.53 ID:hfBrukJb0
ゆっこ「……」
なの「じゃあ相生さん、お聞きします。何故怒っているんですか?」
ゆっこ「みおちゃんが許せない」
なの「……」
なの「何故ですか?」
ゆっこ「俺君を奪ったから」
なの「……?」
なの「どういう事ですか?」
なの「じゃあ相生さん、お聞きします。何故怒っているんですか?」
ゆっこ「みおちゃんが許せない」
なの「……」
なの「何故ですか?」
ゆっこ「俺君を奪ったから」
なの「……?」
なの「どういう事ですか?」
114: 2011/08/17(水) 16:20:09.57 ID:hfBrukJb0
ゆっこ「俺君は私の彼氏……」
ゆっこ「俺君に近づく女の子は……皆、邪魔……」
なの「え……え……?」
ゆっこ「俺君と一緒に帰って……帰り道が違うから途中で分かれたら……」
ゆっこ「みおちゃんが……俺君に告白して……」
ゆっこ「奪われ……う……うう……」
なの「相生さん!」
ゆっこ「許さない許さない許さない許さない許さない」
ゆっこ「俺君に近づく女の子は……皆、邪魔……」
なの「え……え……?」
ゆっこ「俺君と一緒に帰って……帰り道が違うから途中で分かれたら……」
ゆっこ「みおちゃんが……俺君に告白して……」
ゆっこ「奪われ……う……うう……」
なの「相生さん!」
ゆっこ「許さない許さない許さない許さない許さない」
119: 2011/08/17(水) 16:23:56.82 ID:hfBrukJb0
ゆっこ「なのちゃん」
なの「は、はいっ」ビクッ
ゆっこ「協力してくれる?」
なの「へっ!?」
ゆっこ「みおちゃんへの復讐……」
なの「えっ……えぇと……」
ゆっこ「協力してくれる?」
なの「うっ……は、はいぃ……」
ゆっこ「ありがと」
なの(怖いよぉ……後悔した……)
なの「は、はいっ」ビクッ
ゆっこ「協力してくれる?」
なの「へっ!?」
ゆっこ「みおちゃんへの復讐……」
なの「えっ……えぇと……」
ゆっこ「協力してくれる?」
なの「うっ……は、はいぃ……」
ゆっこ「ありがと」
なの(怖いよぉ……後悔した……)
121: 2011/08/17(水) 16:26:15.76 ID:hfBrukJb0
屋上
俺「みおっ……」
みお「俺君っ……んっ……」
俺「ずっとこうしていたい」
みお「そうだね」
みお「でも、あんまりしちゃダメだよ。……私達、高校生なんだから」
俺「そうだけどさぁ。でもいいじゃん、うりうり」
みお「ぁっ……だ、だめだってば……」
俺「みおっ……」
みお「俺君っ……んっ……」
俺「ずっとこうしていたい」
みお「そうだね」
みお「でも、あんまりしちゃダメだよ。……私達、高校生なんだから」
俺「そうだけどさぁ。でもいいじゃん、うりうり」
みお「ぁっ……だ、だめだってば……」
124: 2011/08/17(水) 16:28:02.91 ID:hfBrukJb0
みお「もう……あんまりアレだと嫌いになっちゃうからね」
俺「ごめんなさい。マジでごめんなさい」
みお「まったく……」
高崎「おい、お前ら」
みお「ひゃあっ!?」
俺「た、高崎っ……!」
高崎「何してんだ、こんな所で」
俺「青春っすよ」
高崎「青春ねぇ。行きすぎた真似はしないようにな」
俺「分かってますって」
俺「ごめんなさい。マジでごめんなさい」
みお「まったく……」
高崎「おい、お前ら」
みお「ひゃあっ!?」
俺「た、高崎っ……!」
高崎「何してんだ、こんな所で」
俺「青春っすよ」
高崎「青春ねぇ。行きすぎた真似はしないようにな」
俺「分かってますって」
127: 2011/08/17(水) 16:30:13.83 ID:hfBrukJb0
高崎「もうチャイム鳴るぞ。早く教室戻れ」
俺「へーい」
みお「……」
高崎「……」
みお「……」
高崎「どうした長野原。行かないのか?」
みお「……高崎先生」
みお「私、今、すっごく迷ってるんです」
高崎「ん?」
俺「へーい」
みお「……」
高崎「……」
みお「……」
高崎「どうした長野原。行かないのか?」
みお「……高崎先生」
みお「私、今、すっごく迷ってるんです」
高崎「ん?」
131: 2011/08/17(水) 16:33:05.05 ID:hfBrukJb0
みお「高崎先生はゆっこと仲良いですよね」
高崎「……。話す回数は多いが、別段そういう訳じゃ……」
みお「先生を信じて話します」
みお「私……ゆっこと付き合ってた俺君を奪ってしまったんです」
高崎「! ……」
みお「最低ですよね。友達なのに、親友なのに……」
高崎「……いや」
みお「え……?」
高崎「それは一時の気の迷いだろう。今は、こうして打ち明けられたじゃないか」
高崎「……。話す回数は多いが、別段そういう訳じゃ……」
みお「先生を信じて話します」
みお「私……ゆっこと付き合ってた俺君を奪ってしまったんです」
高崎「! ……」
みお「最低ですよね。友達なのに、親友なのに……」
高崎「……いや」
みお「え……?」
高崎「それは一時の気の迷いだろう。今は、こうして打ち明けられたじゃないか」
134: 2011/08/17(水) 16:35:19.46 ID:hfBrukJb0
みお「高崎先生……」
高崎「相生の様子がおかしかったのは、それが原因か」
みお「はい」
高崎「なるほど。とにかく、お前は今すぐ相生に謝るべきだ」
みお「……そうですよね。ありがとうございます、吹っ切れました」
みお「行ってきます!」
高崎「待て」
みお「え?」
高崎「真の憎むべき相手は、相生という恋人がいながらお前を新たな恋人とした男だ」
高崎「相生の様子がおかしかったのは、それが原因か」
みお「はい」
高崎「なるほど。とにかく、お前は今すぐ相生に謝るべきだ」
みお「……そうですよね。ありがとうございます、吹っ切れました」
みお「行ってきます!」
高崎「待て」
みお「え?」
高崎「真の憎むべき相手は、相生という恋人がいながらお前を新たな恋人とした男だ」
142: 2011/08/17(水) 16:41:13.52 ID:hfBrukJb0
みお「……でも、俺君は――」
高崎「事情はどうであれ、相生を見捨てたのは事実だろう」
みお「……」
高崎「相生の愛を受け切れるだけの心を持ち合わせておらず、結果逃げてしまったんだ」
高崎「アイツは、ちゃんと相生に話をつけたのか?」
みお「……私の知る限りでは、してません」
高崎「分かったか。そういう奴だったんだよ」
高崎「まあ、この経験は後の人生に生かせ。ちなみに、俺は生かせなかったがな、ははは」
高崎「事情はどうであれ、相生を見捨てたのは事実だろう」
みお「……」
高崎「相生の愛を受け切れるだけの心を持ち合わせておらず、結果逃げてしまったんだ」
高崎「アイツは、ちゃんと相生に話をつけたのか?」
みお「……私の知る限りでは、してません」
高崎「分かったか。そういう奴だったんだよ」
高崎「まあ、この経験は後の人生に生かせ。ちなみに、俺は生かせなかったがな、ははは」
148: 2011/08/17(水) 16:45:12.84 ID:hfBrukJb0
教室
みお「ゆっこ、ごめんッ!!」
ゆっこ「へ」
ざわ……
俺「……!?」
みお「いや……ごめんなさいッ!!」
ゆっこ「み、みおちゃん……」
みお「許してくれなくていいよっ! でも、私はあんたに謝りたいのッ!!」
ゆっこ「……」
ゆっこ「みお……ちゃん……」ウルッ
みお「ゆっこ、ごめんッ!!」
ゆっこ「へ」
ざわ……
俺「……!?」
みお「いや……ごめんなさいッ!!」
ゆっこ「み、みおちゃん……」
みお「許してくれなくていいよっ! でも、私はあんたに謝りたいのッ!!」
ゆっこ「……」
ゆっこ「みお……ちゃん……」ウルッ
149: 2011/08/17(水) 16:48:31.07 ID:hfBrukJb0
ゆっこ「みおちゃん! みおちゃんっ!」ギュゥゥゥ
みお「ゆっこ! ゆっこぉお!」ギュゥゥゥ
ゆっこ「ちゃんみお! ちゃんみお!!」
みお「ゆっこぉおおおお!!」
おおおおおおおおおおおおお パチパチ
俺「な、何だ……何だよ一体……!?」
俺「何なんだよこいつらッ……!」ダダッ
なの「きゃっ!」ポロッ
俺「dkskdgjかそてゃうぇうへらwgwlk」
みお「ゆっこ! ゆっこぉお!」ギュゥゥゥ
ゆっこ「ちゃんみお! ちゃんみお!!」
みお「ゆっこぉおおおお!!」
おおおおおおおおおおおおお パチパチ
俺「な、何だ……何だよ一体……!?」
俺「何なんだよこいつらッ……!」ダダッ
なの「きゃっ!」ポロッ
俺「dkskdgjかそてゃうぇうへらwgwlk」
151: 2011/08/17(水) 16:51:15.16 ID:hfBrukJb0
なの「あわわわ! 相生さんに頼まれて中村先生から貰ってきた硫酸が……」
俺「亜dfさldfkふぁsfかfかあskdふぁんf痛い痛い痛い」
なの「大丈夫ですか!? ど、どうしよう相生さんに殺されちゃうよ!」
俺「あsふぁふぁlggふぁ――ガ……」チーン
なの「あっ……ぁぁああぁ! 俺さぁぁぁん!」
俺「」
なの「え、えっと……」
俺「」
なの「どうしよう!?」
俺「」
俺「亜dfさldfkふぁsfかfかあskdふぁんf痛い痛い痛い」
なの「大丈夫ですか!? ど、どうしよう相生さんに殺されちゃうよ!」
俺「あsふぁふぁlggふぁ――ガ……」チーン
なの「あっ……ぁぁああぁ! 俺さぁぁぁん!」
俺「」
なの「え、えっと……」
俺「」
なの「どうしよう!?」
俺「」
160: 2011/08/17(水) 16:56:11.71 ID:hfBrukJb0
ゆっこ「みおちゃーん、スラマッパギー」
みお「あ、ゆっこおはよう」
ゆっこ「えへへー、昨日大三元アガっちゃったー」
みお「わお」
みお「……それにしても、あんた前のゆっこに戻ったね」
ゆっこ「え、何の事?」
みお(本当、見事に俺君の事忘れてるなー)
ゆっこ「早く学校行こうよ、遅刻しちゃうよ」
みお「あ、うん待ってー」
完
みお「あ、ゆっこおはよう」
ゆっこ「えへへー、昨日大三元アガっちゃったー」
みお「わお」
みお「……それにしても、あんた前のゆっこに戻ったね」
ゆっこ「え、何の事?」
みお(本当、見事に俺君の事忘れてるなー)
ゆっこ「早く学校行こうよ、遅刻しちゃうよ」
みお「あ、うん待ってー」
完
163: 2011/08/17(水) 16:58:04.75 ID:VUl1yPCQO
おわりかよ乙
164: 2011/08/17(水) 16:59:31.90 ID:ZRizBzOe0
お疲れ様楽しかったぜ
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります