4: 2016/11/04(金) 18:05:21.48 ID:RPCxFU5p.net
ガチャ

海未「ごきげんよう」

穂乃果「あ、海未ちゃん」パタン

海未「穂乃果、先に被服室に行くなら一言言ってください。少し探しましたよ」

穂乃果「ごめんごめん。ことりちゃんは?」

海未「理事長に用があるので少し寄ってから来ると」

5: 2016/11/04(金) 18:07:25.60 ID:RPCxFU5p.net
穂乃果「~♪」

海未「...やけに上機嫌ですね。何かいいことありましたか?」

穂乃果「なんだと思う~?」

海未「新作のパンが出たとか?」

穂乃果「ぶっぶー」

海未「じゃあ今日の夕飯がハンバーグだとか」

穂乃果「ぶっぶー。っていうか食べ物ばっかり...そんなに食いしんぼうじゃないよぉ」

6: 2016/11/04(金) 18:08:03.61 ID:RPCxFU5p.net
海未「どこが『そんなに』ですか。今日もお昼ご飯前にパンを食べようとしてたでしょう」

穂乃果「あれはほら...授業中にお腹がすいたらいけないから」

海未「はぁ...もう、呆れて言葉もありません」

穂乃果「そんな...ひどい」シクシク

海未「嘘泣きしてもダメです」

穂乃果「バレたか」

海未「あなたは全く...とにかく食べすぎてはダメですよ?」

穂乃果「はーい」

7: 2016/11/04(金) 18:08:31.30 ID:RPCxFU5p.net
ガチャ

ことり「ごめんね、遅くなっちゃった」

穂乃果「おー、ことりちゃん!」

海未「では、衣装作りを始めますか」

8: 2016/11/04(金) 18:09:02.49 ID:RPCxFU5p.net


ことり「ごめんね、休みの日に手伝ってくれて」

穂乃果「ううん、どうせ暇だったし!」

海未「お安い御用ですよ」

ことり「んふふ、ありがとうっ」

9: 2016/11/04(金) 18:09:50.93 ID:RPCxFU5p.net
海未「では、私はこちらですので」

ことり「私はこっち」

穂乃果「じゃあまた明日ね」

海未「ええ、また明日」

ことり「うんっ」

穂乃果「バイバーイ!」

穂乃果「...ふう」

穂乃果「...」

10: 2016/11/04(金) 18:10:28.73 ID:RPCxFU5p.net
穂乃果「ただいまー」

ほのママ「おかえりー」

穂乃果「今日のご飯なにー?」

ほのママ「ピーマンの肉詰めよ」

穂乃果「うぇぇ...余計なものをくっつけないでよ」

11: 2016/11/04(金) 18:11:06.59 ID:RPCxFU5p.net
ほのママ「あんたいい加減ピーマン食べられるようになりなさい。高校生にもなって情けない」

穂乃果「前向きに検討するように善処します」

ほのママ「くだらないこと言ってないでとっとと着替えてきなさい」

穂乃果「はーい」

12: 2016/11/04(金) 18:11:44.03 ID:RPCxFU5p.net
ガチャ

穂乃果「さてさて...」ゴソゴソ

穂乃果「ふんふんふーん♪」カリカリ

穂乃果「んーんーんー♪」カリカリ

穂乃果「~♪...」カリカリ

穂乃果「...」

13: 2016/11/04(金) 18:12:13.79 ID:RPCxFU5p.net
コンコン

穂乃果「はーい」

ガチャ

雪穂「お姉ちゃーん、早く降りてきなさいってお母さんが」

穂乃果「あ、ごめんごめん」

雪穂「ってまだ着替えてないの?早くしなよ」

穂乃果「はいはーい」

14: 2016/11/04(金) 18:12:53.97 ID:RPCxFU5p.net
雪穂「全くー、世話の焼ける姉なんだから」

穂乃果「むっ、聞き捨てならないなぁ。もっとお姉ちゃんを敬いなさい」

雪穂「だったらもっとしっかりして、よ!」ムニッ

穂乃果「わひっ、ふぁにするのー!」

雪穂「ほれほれ」ムニムニ

穂乃果「むむー!もう怒ったぞー!」

雪穂「あははっ、全然怖くなーい」

15: 2016/11/04(金) 18:13:30.15 ID:RPCxFU5p.net
ほのママ「こらー!2人とも早く降りてきなさーい!」

ほのゆき「はーい!」

雪穂「じゃ、先降りてるよ」

穂乃果「うん、すぐ行く」

パタン

穂乃果「...」

16: 2016/11/04(金) 18:14:06.89 ID:RPCxFU5p.net
穂乃果「...」ゴソゴソ

穂乃果「...よし」

穂乃果「っとと、早く行かなきゃ」

ドタドタ

穂乃果「わぷっ」ドン

ほのパパ「...」

穂乃果「あ、ごめんお父さん」

ほのパパ「...」フリフリ

17: 2016/11/04(金) 18:14:36.17 ID:RPCxFU5p.net
穂乃果「お詫びに私のピーマンあげるねっ」

ほのパパ「...」イラナイ

穂乃果「おねがーい!おとうさーん!」ベタベタ

ほのパパ「...」コマッタナ

ほのママ「...穂乃果?」

穂乃果「わひっ」

18: 2016/11/04(金) 18:15:11.55 ID:RPCxFU5p.net
ほのママ「あんたお父さんにピーマン押し付けようとしたでしょ!」

穂乃果「ち、違うよ!お父さんがどうしても食べたいって!」

ほのママ「嘘つくんじゃありません!」

穂乃果「ホントだってー!ね、お父さん?」

ほのパパ「...」コクコク

ほのママ「お父さんまで!全く、娘にホントに甘いんだから...」

19: 2016/11/04(金) 18:15:43.38 ID:RPCxFU5p.net
穂乃果「えへへー、お父さん大好きー」ギュッ

ほのパパ「...///」テレテレ

ほのママ「ちゃんと食べないと明日も出すわよ」

穂乃果「ええっ!そんなぁ!」

ほのママ「当たり前!いいから早く座りなさい」

20: 2016/11/04(金) 18:16:09.35 ID:RPCxFU5p.net
穂乃果「はぁーい」

ほのパパ「...」テクテク

穂乃果「...」

穂乃果「~♪」テクテク

21: 2016/11/04(金) 18:17:35.21 ID:RPCxFU5p.net


穂乃果「うーん、難しいねぇ」カリカリ

穂乃果「どうしようかな...」

「迷ってる時間はないわよ」

穂乃果「...分かってるよ、うるさいなー」

「うるさいってあんたねぇ...」

穂乃果「とにかく!必ず間に合わせるからちょっと待ってて!」

22: 2016/11/04(金) 18:18:02.02 ID:RPCxFU5p.net
「ったく...勝手になさい」

穂乃果「~♪」カリカリ

「...やけに機嫌がいいわね」

穂乃果「まあね~♪」

「そんなに楽しい?」

穂乃果「うん」

「変な子ね、全く」

23: 2016/11/04(金) 18:18:35.52 ID:RPCxFU5p.net


穂乃果「ん~っ、これくらいかな...」

穂乃果「わっ、もうこんな時間...早く寝ないと明日の朝練寝坊しちゃう」

穂乃果「歯を磨いて...」ガタッ

穂乃果「...」

穂乃果「もう少しだけ...」

24: 2016/11/04(金) 18:19:09.28 ID:RPCxFU5p.net
ーー

穂乃果「ごめーん!!」ダダダ

海未「穂乃果!全くあなたは毎朝毎朝...」

ことり「海未ちゃん!お説教は後で!遅れちゃう!」

海未「...!後で覚えてなさい!」

穂乃果「いっそげー!」

28: 2016/11/04(金) 19:58:22.80 ID:TPoHEgSl.net
希「そこでキツネがバーっと!」

りんぱな「ひええええ!!」

にこ「朝っぱらからうるさいわよ」

真姫「なんで怪談?季節外れにも程があるでしょ」

希「そしたらそのキツネがこーやってワシワシーっと!」ワシワシ

真姫「きゃあああ!ちょっと希!」

希「うーん、これはいいものだ...」ワシワシ

真姫「こら、離しなさい!」

29: 2016/11/04(金) 19:59:04.66 ID:TPoHEgSl.net
にこ「なーにやってのよ全く」

絵里「ふふっ、朝から元気ね」

穂乃果「ごめーん!お待たせー!」

海未「遅くなりました!」

ことり「遅れちゃってごめんね?」

にこ「こーら、遅いわよ!」

絵里「また穂乃果が寝坊したんじゃない?」

穂乃果「うぇっ?そ、そんなことないよ!」

30: 2016/11/04(金) 19:59:31.65 ID:TPoHEgSl.net
希「くんくん...嘘の匂いがするなぁ」ガバッ

穂乃果「うひゃあ!?」

希「嘘をついてるのは...この胸かーー!!」ワシワシ

穂乃果「いやーー!!」

にこ「胸が嘘ついてるってどういうことよ...」

絵里「全員揃ったところで朝練始めるわよー!」

31: 2016/11/04(金) 20:02:36.72 ID:TPoHEgSl.net
凛「にゃー...疲れた~」グデー

真姫「ちょっと、寄りかからないで」

花陽「私も疲れた...」クター

真姫「もう、花陽まで...」

希「にこっち~ウチも疲れた~」

にこ「ベタベタするな!暑苦しいわよ!」

絵里「こーら、希。悪ふざけしないの」

32: 2016/11/04(金) 20:03:14.12 ID:TPoHEgSl.net
海未「はい、ことり。お水です」

ことり「ありがとっ」

海未「穂乃果も...」

穂乃果「...」

33: 2016/11/04(金) 20:03:57.98 ID:TPoHEgSl.net
海未「...穂乃果?どうしました?」

穂乃果「あ、ううん」

海未「はい、お水です」

穂乃果「ありがと」

穂乃果「...平和だねぇ」

海未「どうしました、急に」

穂乃果「いや、なんとなく」

34: 2016/11/04(金) 20:04:18.72 ID:TPoHEgSl.net
海未「...そうですね、平和です」

穂乃果「でしょ?」

海未「ええ」

穂乃果「~♪」

海未「...?」

35: 2016/11/04(金) 20:04:50.80 ID:TPoHEgSl.net
ーー

穂乃果「~♪」カリカリ

ガチャ

絵里「あら、穂乃果。早いのね」

希「こんにちは、穂乃果ちゃん」

にこ「他のみんなは?」

穂乃果「あ、3人とも。他のみんなはまだだよ」パタン

36: 2016/11/04(金) 20:05:25.92 ID:TPoHEgSl.net
絵里「...?勉強してたの?」

穂乃果「そうそう、私ついに勉強に目覚めちゃって」

にこ「穂乃果が勉強?またまた~」

穂乃果「にこちゃんに言われたくないなぁ」

にこ「何ですってー!」

希「ホントのことやん。この前の小テストだって...」

にこ「しーっ!しーっ!」

絵里「...にこ?マンツーマンでお勉強が必要なようね」

にこ「んげっ!に、にこはぁ、アイドル力を磨くのに忙しくてぇ」

希「勉強せなさもなくば...」ワシワシ

にこ「わーったわよ!だからやめなさい!」

絵里「もう、頼むわよにこ」

37: 2016/11/04(金) 20:06:19.81 ID:TPoHEgSl.net
穂乃果「んふふ~、3人とも仲いいねぇ~」

にこ「どこがよ!」

希「そうなんよ、ウチらは仲良しこよし~」

絵里「わぷっ、もう希!」

希「そ、し、て~」カバッ

穂乃果「わっ」

希「穂乃果ちゃんも!」

穂乃果「あははっ、希ちゃん柔らか~い」

38: 2016/11/04(金) 20:06:58.40 ID:TPoHEgSl.net
希「...穂乃果ちゃん」

穂乃果「んー?」

希「どうしたん?」

穂乃果「何が?」

希「...いや、なんでもない」

穂乃果「あ、私少し用事があるから外すね」

にこ「今から?練習までには戻ってくるの?」

穂乃果「うん、そんなに時間かからないから大丈夫」

ガチャバタン

39: 2016/11/04(金) 20:07:42.92 ID:TPoHEgSl.net
希「んー...」

にこ「希、なにあの質問」

絵里「穂乃果に何かあったの?」

希「さぁ...分からんね」

40: 2016/11/04(金) 20:08:13.15 ID:TPoHEgSl.net


穂乃果「ふんふーん♪」

凛「ほーのかちゃーん!」

穂乃果「凛ちゃん」

花陽「穂乃果ちゃん、こんにちは」

穂乃果「こんにちは、花陽ちゃん」

41: 2016/11/04(金) 20:09:46.74 ID:TPoHEgSl.net
凛「何してるにゃ?部室行かないの?」

穂乃果「ちょっと用事でね。練習までには戻ってくるよ」

花陽「用事?」

凛「分かった!駅前のパン屋さんにこっそり行くつもりだね~?」

穂乃果「ちがうよー!そこまで食い意地張ってないよー!」

42: 2016/11/04(金) 20:10:27.91 ID:TPoHEgSl.net
凛「ほんとー?」

穂乃果「ほんと!ところで真姫ちゃんは?」

花陽「音楽室に寄ってくるって」

穂乃果「そう...丁度いいや」

凛「丁度いい?」

穂乃果「んじゃ、2人ともまた後で!」

花陽「あ...いっちゃった」

凛「かよちん、部室行こ!」

花陽「うん」

43: 2016/11/04(金) 20:11:04.71 ID:TPoHEgSl.net
ーー

~♪

真姫「...ふう...」

穂乃果「やぁー!」

真姫「穂乃果?どうしたの?」

穂乃果「真姫ちゃんに会いに来ました!」

真姫「はぁ?また意味のわからないことを...」

44: 2016/11/04(金) 20:11:49.15 ID:TPoHEgSl.net
穂乃果「意味わからなくないでしょー?そのまんまの意味だよー!」ズイッ

真姫「ちょ、顔近い...」

穂乃果「ふー」

真姫「うひゃあ!?」

真姫「何すんのよ!」ビシッ

穂乃果「あてっ!チョップなんて真姫ちゃんひどーい!」

45: 2016/11/04(金) 20:12:50.29 ID:TPoHEgSl.net
真姫「穂乃果が悪いんでしょ。邪魔するなら出てって」

穂乃果「ごめんごめん。もう邪魔しないから」

真姫「それで?何しに来たの?」

穂乃果「んーと、久しぶりに真姫ちゃんの歌声聴きたいなって」

真姫「歌?いつも練習のとき聞いてるじゃない」

穂乃果「そうだけど...ほら、落ち着いて聴きたいな...」

真姫「まあ...いいけど」

穂乃果「ありがとう!」

46: 2016/11/04(金) 20:13:26.78 ID:TPoHEgSl.net
真姫「リクエストはある?」

穂乃果「愛してるばんざーい」

真姫「...懐かしいわね。わかったわ」

穂乃果「...」ペラッ

真姫「何そのノート?」

穂乃果「気にしないで」

真姫「...?分かったわ」

53: 2016/11/04(金) 23:15:18.18 ID:fDUuw3ly.net
~♪

真姫「ゴールじゃなーい♪」

ポロロン

真姫「...どう?」

穂乃果「...」カリカリ

真姫「穂乃果?」

54: 2016/11/04(金) 23:16:27.93 ID:fDUuw3ly.net
穂乃果「...うん、やっぱり真姫ちゃんの歌は最高だね!」

真姫「な、何よ...どうしたのよ今日は」

穂乃果「あ~赤くなってる~」

真姫「な...なってないわよ!」

穂乃果「よーし、そろそろ練習行こう。真姫ちゃんは?」

真姫「...もう少し作曲を勧めてから合流するわ」

55: 2016/11/04(金) 23:16:52.32 ID:fDUuw3ly.net
穂乃果「分かった。先に行ってるね」

ガララッ

パタン

真姫「...」

56: 2016/11/04(金) 23:17:23.43 ID:fDUuw3ly.net
ーー

海未「では五分休憩です」

凛「どっへーい、ちかれたー!」

花陽「凛ちゃんみっともないよ...」

ことり「穂乃果ちゃんお水いる?」

穂乃果「うん、いるー」

57: 2016/11/04(金) 23:18:02.64 ID:fDUuw3ly.net
ことり「何見てたの?」

穂乃果「んー、校庭にパンでも落ちてないかなーって」

ことり「あははっ、なにそれー」

穂乃果「えへへ」

海未「まったく、どこまで食い意地が張ってるんですか...」

穂乃果「わっ、出た!」

海未「なんですか、人をお化けみたいに!」

58: 2016/11/04(金) 23:18:56.77 ID:fDUuw3ly.net
穂乃果「わーっ、海未ちゃんが怒ったー!」

凛「にゃっ、穂乃果ちゃんこっち来ないで!」

海未「こらー!待ちなさーーい!!」

絵里「ちょっと休憩時間だってば...」

にこ「なにしてるのよあの子達は」

希「ふむ...」

59: 2016/11/04(金) 23:19:28.23 ID:fDUuw3ly.net
ーー

穂乃果「じゃ、またね!」

海未「ええ、また明日」

ことり「またねっ、穂乃果ちゃん」

タッタッタッ...

60: 2016/11/04(金) 23:20:10.28 ID:fDUuw3ly.net
ことり「じゃあ私たちも帰ろっか」

海未「ことり、少し待ってください」

ことり「なぁに?」

海未「話があります」

77: 2016/11/06(日) 00:52:01.45 ID:QgDtD2nn.net
海未「ええ、穂乃果のことで少し」

ことり「穂乃果ちゃんのこと...」

海未「最近、穂乃果の様子に違和感を感じませんか?」

ことり「様子?うーん...」

ことり「最近機嫌いいなぁとは思うけど」

78: 2016/11/06(日) 00:52:33.07 ID:QgDtD2nn.net
海未「やけに機嫌がいいと思いません?普段から穂乃果はテンションが高めですが...」

ことり「何かいいことがあったんじゃない?」

海未「もしそうだったら穂乃果の性格からしてすぐに何があったか教えてきそうですが、なにか聞いてます?」

ことり「特に何も...」

海未「それに、もう一つ気になることが」

ことり「なぁに?」

79: 2016/11/06(日) 00:53:06.09 ID:QgDtD2nn.net
海未「ここ数日ずっとノートを持ち歩いて、何か書いているようなのです」

ことり「ノート...あ、確かに」

海未「一体何を書いているのでしょう...まさか勉強をするわけはありませんから」

ことり「あはは...分からないよ?」

80: 2016/11/06(日) 00:53:34.04 ID:QgDtD2nn.net
海未「とにかく、少し穂乃果に違和感を感じているのです。何か隠しているのではと思って」

ことり「考え過ぎじゃない?」

海未「そうだといいんですけど...」

ことり「海未ちゃんは少し心配性だからね。気になるなら穂乃果ちゃんに直接聞いてみるといいよ」

海未「そう...ですね。明日穂乃果に聞いてみましょう」

81: 2016/11/06(日) 00:54:02.93 ID:QgDtD2nn.net
穂乃果「ふう...疲れたー」

「おかえり」

穂乃果「おかえりって...ここ私の部屋だよ」

「細かいこと気にしないの。禿げるわよ」

穂乃果「禿げないよ!」

穂乃果「よいしょ...」ペラッ

「まーだ書き終わってないの?」

82: 2016/11/06(日) 00:54:59.79 ID:QgDtD2nn.net
穂乃果「いいじゃん別に」

「間に合わなくなっても知らないわよ」

穂乃果「大丈夫大丈夫」

「あんたはホントにマイペースね」

穂乃果「そうかなー?」

「そうよ。あんたみたいな子初めてだわ」

穂乃果「それは褒めてるの?」

「ええ、最大限の褒め言葉よ」

穂乃果「んふふ、ありがとう」

83: 2016/11/06(日) 00:55:59.96 ID:QgDtD2nn.net
「...ふん」

穂乃果「...ねぇ」

「何?」

穂乃果「ホントにみんなはー」

トントン

穂乃果「!はい」

雪穂「お姉ちゃーん、ご飯できたよー」

穂乃果「はーい、すぐ行くー」

「何よ」

穂乃果「ううん、なんでもない」

トタトタ

ガチャ

バタン

「...」

84: 2016/11/06(日) 00:56:57.58 ID:QgDtD2nn.net
ーー

絵里「どうしたの?全員を部室に集めろだなんて」

穂乃果「提案があるんだ」

真姫「提案?また禄でもないことを思いついたの?」

穂乃果「真姫ちゃんひどーい!」

85: 2016/11/06(日) 00:57:27.26 ID:QgDtD2nn.net
にこ「で、提案ってなによ?」

穂乃果「合宿行こうよ!」

花陽「合宿?」

凛「おおー!合宿!」

海未「まあいいですが...なぜ急に?」

穂乃果「最近行ってないでしょ?ほら、ここらでグーンとレベルアップを!」

86: 2016/11/06(日) 00:58:03.40 ID:QgDtD2nn.net
絵里「いつ行くの?」

穂乃果「今週末」

8人「「今週!?」」

絵里「ちょ、ちょっと待ちなさい!そんな急に言われてもなんの準備もしてないわよ」

ことり「さすがにそれは...」

穂乃果「んふふ~、まーきちゃん♪」

87: 2016/11/06(日) 00:58:32.78 ID:QgDtD2nn.net
真姫「来るとは思ったけど...」

穂乃果「おねがぁい♡」

真姫「全くあなたは...分かったわ、聞いとく」

穂乃果「ありがとー!」スリスリ

真姫「こらっ!くっつかないの!」

穂乃果「あ、私ちょっと用事があるから!じゃまたねー!」

絵里「あっ、ちょっと穂乃果!」

ガチャバタン

88: 2016/11/06(日) 00:59:02.12 ID:QgDtD2nn.net
にこ「全く穂乃果は...」

絵里「急に決めちゃうんだから...みんな大丈夫?」

凛「凛は大丈夫だよー!」

花陽「私も」

海未「今週末はたまたま空いてるので問題ありません」

ことり「私も~」

にこ「私も構わないわよ」

89: 2016/11/06(日) 00:59:30.31 ID:QgDtD2nn.net
絵里「希は?」

希「...」

絵里「希?」

希「ああ、ウチも大丈夫よ」

絵里「全員大丈夫ね。真姫、悪いけど...」

真姫「何とかするわ。穂乃果の無茶振りは今に始まったことじゃないし」

絵里「よろしくね。じゃあ急いで合宿のメニューを組まないと」

90: 2016/11/06(日) 01:00:09.09 ID:QgDtD2nn.net


絵里「じゃあ今週末はみんなよろしくね。今日はこれで解散」

凛「はーい!にこちゃん、かよちん。ラーメン食べに行こ!」

にこ「今日は妹たちの面倒見なきゃいけないからダメ。また今度ね」

91: 2016/11/06(日) 01:00:41.73 ID:QgDtD2nn.net
凛「うええー?じゃあにこちゃんち行く!」

にこ「はぁ?」

花陽「凛ちゃん、いきなり押しかけたら迷惑だよ」

凛「お願いおねがーい!」

にこ「...はぁ、じゃあチビ達の面倒見てくれるなら」

凛「うんうん!見る!やったにゃー!」

花陽「いいの?にこちゃん」

にこ「まあ、あんた達なら別にいいわよ」

凛「よっし!じゃあにこちゃん家にレッツゴー!」

92: 2016/11/06(日) 01:01:36.09 ID:QgDtD2nn.net
絵里「真姫、合宿の件親御さんに直接お願いしたいんだけど...今日都合いいかしら」

真姫「別にそんなのいいわよ。ママたちもμ'sの皆なら喜んで別荘貸してくれるし」

絵里「そういうわけにもいかないわ。ちゃんとお願いしないと」

真姫「絵里は律儀ね。誰かさんに見習ってほしいわ。待ってて、電話してみる」

絵里「ええ、ありがとう」

93: 2016/11/06(日) 01:02:10.72 ID:QgDtD2nn.net
海未「さて、私たちも帰りますか」

ことり「うん」

希「海未ちゃん、ことりちゃん。ちょっといい?」

海未「希?なんでしょう」

ことり「どうしたの?」

希「すこーし、お話があるんよ。ちょっと付き合ってくれる?」

94: 2016/11/06(日) 01:02:33.97 ID:QgDtD2nn.net
ーー


海未「夕暮れの神社は何となく趣深いですね」

希「お、海未ちゃんわかってるなぁ。一緒に働く?」

海未「ふふ、それもいいですね」

ことり「んー、寒くなってきたなぁ」

希「そうやね、そろそろ冬やし」

95: 2016/11/06(日) 01:03:12.92 ID:QgDtD2nn.net
海未「それで、話とは?」

希「...穂乃果ちゃんのことなんやけど」

海未「...!」

ことり「穂乃果ちゃんのこと...」

希「その様子やと、穂乃果ちゃんの様子に違和感を感じてるみたいやね」

海未「ってことは希も?」

希「うん」

96: 2016/11/06(日) 01:03:46.99 ID:QgDtD2nn.net
海未「具体的にどのような」

希「まずは最近、穂乃果ちゃんやけに機嫌がいいこと」

希「そして、ノートを持ち歩いてること」

海未「ええ。何か書いてますよね」

ことり「海未ちゃんも言ってたことだね」

希「ことりちゃんも気づいてたん?」

ことり「うん、まあ気づいてたけど...何かあるの?」

97: 2016/11/06(日) 01:04:37.06 ID:QgDtD2nn.net
希「それは...まだ分からんけど。何か気にかかってね。幼なじみの2人なら何か知らんかなって」

海未「いえ、特に何も聞いてませんが...」

ことり「私も」

希「それともう一つ気になることが」

海未「何ですか?」

98: 2016/11/06(日) 01:05:09.37 ID:QgDtD2nn.net
希「何となくやけど...穂乃果ちゃんから良くない気配がする」

海未「良くない気配?」

ことり「どういうこと?」

希「ウチにもよく分からんのやけど...とにかく、なにか良くない気配がするんよ」

海未「ふむ...」

99: 2016/11/06(日) 01:06:08.34 ID:QgDtD2nn.net
希「ま、しばらくは穂乃果ちゃんの言動に注意しといて」

海未「わかりました」

ことり「うん」

106: 2016/11/07(月) 00:13:58.44 ID:8bau3oR7.net
ーー

穂乃果「行ってきまーす!」

雪穂「お姉ちゃん財布!」

穂乃果「おお、忘れてた!」

雪穂「全くもう!真姫さん家に迷惑かけないようにね!」

穂乃果「大丈夫大丈夫!行ってくるね!」

雪穂「はいはい、行ってらっしゃい」

107: 2016/11/07(月) 00:15:48.75 ID:8bau3oR7.net
穂乃果「...」

雪穂「お姉ちゃん?どうしたの?」

穂乃果「ううん!なんでもない!」ギュッ

雪穂「わっ!」

穂乃果「...行ってきます」ボソッ

雪穂「ひうん!」

穂乃果「じゃあねー!」タタタッ

雪穂「...お姉ちゃん?」

108: 2016/11/07(月) 00:16:12.94 ID:8bau3oR7.net
穂乃果「お待たせー!」

絵里「今日は遅刻しなかったわね」

穂乃果「まあね!」フンス

海未「それが普通です」

穂乃果「海未ちゃんの鬼~」

海未「何ですって?」

ことり「まあまあ」

109: 2016/11/07(月) 00:17:17.38 ID:8bau3oR7.net
真姫「全員揃ったなら行くわよ」

凛「合宿♪合宿♪」

花陽「凛ちゃんゴキゲンだね」

にこ「はしゃぎすぎるんじゃないわよ」

希「じゃあ行こうか」

ワイワイ

111: 2016/11/07(月) 00:20:08.56 ID:8bau3oR7.net
穂乃果「...さて」

「ま、楽しんできなさい」

穂乃果「うん」

「...いい顔してるわね、ホントに」

穂乃果「そうかな?」

「ええ。悲しくなるほど清々しい顔ね」

穂乃果「あなたも悲しんだりするの?」

「さあね...」

112: 2016/11/07(月) 00:20:40.09 ID:8bau3oR7.net
絵里「穂乃果ー?なにしてるのー?」

「ほら、呼んでるわよ」

穂乃果「あ、ごめんごめん!」

穂乃果「じゃ、行ってくるね」

「どうせ一緒なんだから、挨拶なんていらないわよ」

穂乃果「あ、それもそうだね。じゃまた後で!」

タタタッ

「...全く」

113: 2016/11/07(月) 00:21:08.39 ID:8bau3oR7.net
ーー

凛「とうちゃーく!」

穂乃果「やっふー!」

絵里「各自真姫から鍵を受け取って、部屋に荷物置いてきて。30分後に練習始めるわよ」

凛「ええー?今日は遊びたいなー」

穂乃果「みんなでかくれんぼしようよ!」

海未「2人とも、遊びに来たんじゃありませんよ」

114: 2016/11/07(月) 00:21:41.98 ID:8bau3oR7.net
にこ「今日くらいいいんじゃない?練習は明日の朝からってことで」

海未「そういうわけにはいきません」

凛「えー?海未ちゃんのケチ!」

穂乃果「石頭!」

にこ「堅物!」

海未「メニュー3倍にしてほしいみたいですね...」ゴゴゴゴ

凛「ひえっ!ごめんなさい嘘です」

穂乃果「すみません...」

115: 2016/11/07(月) 00:22:21.82 ID:8bau3oR7.net
海未「早く荷物を置いてきなさい」

ほのりん「はーい」

にこ「そこで引き下がるからダメなのよ。毅然とした態度で...」

海未「にこ?」

にこ「真姫!早く鍵を貸しなさい!」

真姫「はいはい...」

トタトタトタトタ ウミチャンコワイネー ネー

116: 2016/11/07(月) 00:22:47.73 ID:8bau3oR7.net
海未「全く...」

絵里「じゃ、私たちも荷物置いてきましょう」

花陽「はーい」

ことり「今回はどんな部屋かなー?」

希「真姫ちゃん、お願いがあるんやけど」

真姫「なに?」

117: 2016/11/07(月) 00:23:12.16 ID:8bau3oR7.net
ーー

穂乃果「んん...」ムクッ

「どこ行くの?」

穂乃果「ちょっと夜風に当たりに」

「風邪ひくわよ」

穂乃果「あなたにそんな心配されてもなぁ」

「皮肉にしか聞こえない?」

穂乃果「...」ガチャ

118: 2016/11/07(月) 00:23:45.52 ID:8bau3oR7.net
穂乃果「...ちょっと寒いかも」

「上着着ていけば?」

穂乃果「そうする」

穂乃果「わぁ...星が綺麗」

「そうね...」

119: 2016/11/07(月) 00:24:17.36 ID:8bau3oR7.net
穂乃果「...」ペラッ

「ノート持ってきたの?」

穂乃果「うん。少しでも多く書いとかないとね」

「ふーん...」

穂乃果「...」カキカキ

「...」

穂乃果「...~♪」

「...ねぇ」

120: 2016/11/07(月) 00:24:45.48 ID:8bau3oR7.net
穂乃果「!」クルッ

「!」

穂乃果「...3人とも、出てきて」

希「...バレちゃったか」

海未「穂乃果」

ことり「こんな夜中に何してるの?」

穂乃果「散歩だよ。3人こそ何してるの?」

121: 2016/11/07(月) 00:25:51.12 ID:8bau3oR7.net
希「穂乃果ちゃんがフラフラっと出ていったからね。心配で付いてきたん。ウチの部屋は入口から一番近いからね」

穂乃果「そうなの?起こしちゃってごめんね」

海未「希に呼ばれて来ましたが...あなた一体何を」

穂乃果「さっきも言ったでしょ。散歩だよ」

122: 2016/11/07(月) 00:26:25.41 ID:8bau3oR7.net
ことり「1人...で?」

穂乃果「そうだよ」

希「じゃあ...さっき」

穂乃果「うん?」

希「さっき、誰と話してたん?」

穂乃果「...」

123: 2016/11/07(月) 00:26:52.24 ID:8bau3oR7.net
希「...穂乃果ちゃん」

海未「穂乃果...」

ことり「穂乃果ちゃん...」

穂乃果「独り言だよ」

希「独り言...?それにしては誰かと会話してるようやったけど」

穂乃果「最近独り言が多くてね~。うるさいって雪穂によく言われるんだ」

124: 2016/11/07(月) 00:27:22.52 ID:8bau3oR7.net
海未「穂乃果!本当のことを...」

穂乃果「さ、戻ろ。風邪引いちゃうよ」スクッ

ことり「穂乃果ちゃん...」

穂乃果「みんなも早く戻ろうよ」

希「穂乃果ちゃ...」

125: 2016/11/07(月) 00:28:00.02 ID:8bau3oR7.net
穂乃果「」ピタッ

3人「!」

穂乃果「...」

ことり「穂乃果ちゃん?」

穂乃果「...運命は二者択一」

穂乃果「私は...」

海未「ほの...か...?」

穂乃果「...」スタスタ

ガチャ

パタン

126: 2016/11/07(月) 00:29:15.05 ID:8bau3oR7.net
ーー

絵里「じゃあ今日はこれまで。あとの時間は自由行動にするけど、あんまりハメを外しすぎないようにね」

凛「いえーーい!遊びに行こーー!」

穂乃果「やっほーー!」

真姫「全く、子供じゃないんだから」

花陽「あはは...私たちも行こうか」

127: 2016/11/07(月) 00:29:44.52 ID:8bau3oR7.net
にこ「...」

絵里「にこ?どうしたの?」

にこ「あの3人、少し様子がおかしいと思わない?」

絵里「あの3人?」

にこ「海未とことりと希。ほら」

絵里「...そう言われれば、浮かない顔してるわね」

にこ「ちょっと話聞いてみるわ」

絵里「待って。私も行く」

128: 2016/11/07(月) 00:30:10.68 ID:8bau3oR7.net
希「昨日の穂乃果ちゃんの言ってたこと...どう思う?」

海未「分かりません...どういう意味なのでしょう」

ことり「『運命は二者択一』...何かのセリフとかかな」

希「そうやとしても、あの時の穂乃果ちゃんからはそんな冗談みたいな空気は微塵もなかった。むしろ...」

129: 2016/11/07(月) 00:31:18.50 ID:8bau3oR7.net
海未「...追い詰められてたように私は感じました」

ことり「穂乃果ちゃん、一体何があったの...?」

にこ「穂乃果がどうしたの?」

絵里「何かあるなら、私たちにも教えて頂戴」

希「にこっち、えりち」

130: 2016/11/07(月) 00:33:39.78 ID:8bau3oR7.net
海未「ええと...」

にこ「なに?話しづらいことなの?」

絵里「だったら無理に聞かないけど」

ことり「2人にも話してみよ?」

141: 2016/11/08(火) 02:33:45.89 ID:xGzqyKzU.net
希「そうやね。どうせ皆にも話そうと思ってたし」

にこ「一体何よ?」

海未「...最近の穂乃果のことなんですが」

絵里「なるほど...言われてみれば確かに思い当たる節があるわね」

にこ「この前の希の質問の意図が分かったわ」

142: 2016/11/08(火) 02:34:34.67 ID:xGzqyKzU.net
海未「2人はどう思いますか?」

絵里「分からないけど...何か隠してることは間違いなさそうね」

にこ「直接問い質してみる?」

ことり「それは多分無駄なんじゃないかな...」

にこ「何でよ?」

海未「恐らく、今の穂乃果に何を聞いても答えてくれないでしょう。なんでかと聞かれると返答に困りますが...」

希「幼なじみの勘ってやつかな?」

海未「そうですね。そんなところです」

143: 2016/11/08(火) 02:35:48.07 ID:xGzqyKzU.net
絵里「希たちに言った『運命は二者択一』ってどういうことかしら」

にこ「ニシャタクイツ...」

希「二つの選択肢からどちらか一つを選ぶことよ」

にこ「わ、分かってたわよ」

絵里「何かこの言葉に心当たりはない?」

海未「無いですね」

ことり「私も」

144: 2016/11/08(火) 02:36:32.50 ID:xGzqyKzU.net
希「絵里ちたちは?」

絵里「無いわね」

にこ「私も無いわ」

希「ふーむ...あとは1年生の3人やけど」

海未「聞いてきましょうか」

145: 2016/11/08(火) 02:37:05.08 ID:xGzqyKzU.net
にこ「もっと手っ取り早い方法があるじゃない」

ことり「手っ取り早い方法?」

にこ「ほら、穂乃果が持ち歩いてるノート。あれを見れば何か書いてるんじゃない?」

絵里「そうかもしれないけど、勝手に見ていいの?」

にこ「穂乃果なら見ても怒らないんじゃない?心配ならやむを得ないでしょ」

146: 2016/11/08(火) 02:37:35.82 ID:xGzqyKzU.net
海未「ですが...」

希「確かに何かわかるかもしれんけど、それはあんまり得策じゃないかな。下手に穂乃果ちゃんを刺激したくないし」

にこ「じゃあバレないようすればいいだけよ。私が穂乃果の気を引いておくからその間にあんた達見てきなさい」

ことり「にこちゃん、でも」

にこ「もし穂乃果がなにか重大なことを隠してたら?それこそ、μ'sに関係ある」

にこ「違ったなら違ったで謝り倒すわ。なんなら私のせいにしていいから」

147: 2016/11/08(火) 02:38:31.04 ID:xGzqyKzU.net
希「にこっち」

にこ「丁度1年生と遊んでるから、そこに混ざってくるわ。ついでに何か知らないか聞いておくから、あんた達はノートをよろしく」

ことり「まって、私も行く」

にこ「ことり」

ことり「ノートのことは3人に任せるね。行こ、にこちゃん」

穂乃果「その必要はないよー」

海未「っ!穂乃果!?」

絵里「いつの間に...」

148: 2016/11/08(火) 02:39:06.34 ID:xGzqyKzU.net
穂乃果「やだなー、勝手にノート見ようとしないでよー」

希「穂乃果ちゃん...」

にこ「穂乃果、あんた何か隠してるの?」

穂乃果「なにも?」

にこ「嘘つくんじゃないわよ」

穂乃果「嘘なんかついてないもーん」

にこ「あんたねぇ...!」

149: 2016/11/08(火) 02:39:32.63 ID:xGzqyKzU.net
海未「穂乃果、正直に話しなさい。何かあるでしょう?」

穂乃果「だーかーらー、何も隠してないってばー。しつこいと嫌われちゃうよ?」

海未「穂乃果!」

絵里「海未、落ち着きなさい」

海未「...!すみません」

150: 2016/11/08(火) 02:40:23.16 ID:xGzqyKzU.net
穂乃果「皆して顔が怖いよ?。アイドルなんだから笑顔じゃないと」

絵里「穂乃果、はぐらかさないでちゃんと...」

凛「おーい!穂乃果ちゃーん!」

花陽「見つけたよー!」

真姫「勝手にどっか行かないでよ。探したじゃない」

穂乃果「あはは、ごめーん」

151: 2016/11/08(火) 02:41:10.05 ID:xGzqyKzU.net
凛「あれ?みんなどーしたの?」

花陽「集まってるけど、何か話してたの?」

真姫「どうしたのよ、揃いも揃って辛気臭い顔して」

絵里「えと、これは...」

穂乃果「何でもないよ!そろそろ帰る準備しないとね」

凛「あ、待って穂乃果ちゃーん!」

タタタッ...

152: 2016/11/08(火) 02:41:31.81 ID:xGzqyKzU.net
真姫「...一体何があったのよ」

花陽「みんなどうしたの...?」

希「...今晩、神田明神に集まって」

153: 2016/11/08(火) 02:42:47.09 ID:xGzqyKzU.net
ーーー

穂乃果「ただいまー」

雪穂「おかえりー」

穂乃果「はぁー疲れたー」

ほのママ「おかえり、ご飯もうすぐ出来るわよ」

穂乃果「うん、分かった」

154: 2016/11/08(火) 02:43:28.91 ID:xGzqyKzU.net
ガチャ

穂乃果「ふう...」

「もうすぐよ」

穂乃果「わかってる」

「ご飯食べていくの?」

穂乃果「ううん。お母さんには悪いけど、すぐに出るよ」

155: 2016/11/08(火) 02:44:20.01 ID:xGzqyKzU.net
穂乃果「これを持っていかなきゃいけないし。みんな神田明神に来るんでしょ?」

「ええ」

穂乃果「じゃあみんなが集まる前に置いてこなきゃ」

「もう行く?」

穂乃果「うん」

「...分かったわ」

156: 2016/11/08(火) 02:45:00.57 ID:xGzqyKzU.net
ガチャ

バタン

穂乃果「うう...寒い」

穂乃果「...」クルッ

穂乃果「お父さん、お母さん、雪穂」

穂乃果「...さよなら」

157: 2016/11/08(火) 02:45:48.28 ID:xGzqyKzU.net
ーー

希「ふう...まだ誰も来てないか...」

希「...?」

希(賽銭箱の上に何か...)

希「!これは...」

絵里「希」

にこ「来たわよ」

希「えりち、にこっち」

158: 2016/11/08(火) 02:46:24.63 ID:xGzqyKzU.net
絵里「希、それは?」

希「これ、多分...」

にこ「...穂乃果のノート?」

希「うん、そうやと思う」

絵里「何でここに...」

ピロン

絵里「LINE...」

絵里「みんなもうすぐ着くみたいよ」

希「話は揃ってからにしようか」

159: 2016/11/08(火) 02:47:32.17 ID:xGzqyKzU.net


凛「うーん...」

花陽「確かに最近元気いいなぁとは思ってたけど」

真姫「で、それが」

希「うん、多分穂乃果ちゃんのノート」

海未「見覚えがありますね。間違いないと思います」

真姫「私も見覚えあるわ。この前穂乃果がそれに何か書いてた」

160: 2016/11/08(火) 02:47:57.39 ID:xGzqyKzU.net
ことり「何でここに?」

絵里「穂乃果が持ってきたとしか考えられないわね」

にこ「中身見てみましょうよ」

希「うん、じゃあ開くね」

161: 2016/11/08(火) 02:48:27.68 ID:xGzqyKzU.net
プルルル

にこ「誰?」

海未「すみません、私です。一体誰から...」

海未「雪穂...?」

ことり「雪穂ちゃん?何で?」

海未「はい、もしもし」

162: 2016/11/08(火) 02:48:48.36 ID:xGzqyKzU.net
海未「はい、もしもし」

雪穂『あ、もしもし!海未さん!』

海未「どうしました、そんなに慌てて」

雪穂『お姉ちゃんを知りませんか!?』

海未「え?家にいないのですか?」

雪穂『それが、呼びに行ったら部屋がもぬけの殻で...!』

海未「な...!」

ことり「そんな!」

希「探しにいこ!」

163: 2016/11/08(火) 02:50:19.12 ID:xGzqyKzU.net
ーー

穂乃果「今頃居なくなったのバレてるかなぁ」

「家の心配するなんて余裕ね」

穂乃果「まあ、ジタバタしたってしょうがないし」

「あの子達のことは気にならないの?」

穂乃果「μ'sのみんなは大丈夫だよ。私の心配なんていらない」

「へぇ、随分信頼してるのね」

穂乃果「うん」

164: 2016/11/08(火) 02:52:10.95 ID:xGzqyKzU.net
「その割にはあんなノートを置いてきてたけど」

穂乃果「あれは私が伝えたかったことを伝えるためのノート。別にそういうのじゃないよ」

「本当にそうなの?」

穂乃果「そうだよ」

「あ、そう」

165: 2016/11/08(火) 02:52:59.38 ID:xGzqyKzU.net
穂乃果「あとどんくらい?」

「1時間ね」

穂乃果「1時間...」

「怖いの?」

穂乃果「そんなこと...」

「震えてるわよ」

穂乃果「...」

「別に我慢しないで泣いてもいいのよ」

穂乃果「それあなたが言う?」

穂乃果「死神の、あなたが」

166: 2016/11/08(火) 02:53:29.82 ID:xGzqyKzU.net
死神「それもそうね」

穂乃果「...ひとつ聞いていい?」

死神「なに?」

穂乃果「氏ぬ時ってどんな感じなの?」

死神「時期にわかるわよ」

穂乃果「ちょっと...」

死神「本当の事じゃない」

穂乃果「まあ、そうだけどさ...」

167: 2016/11/08(火) 02:53:55.93 ID:xGzqyKzU.net
死神「それより、よかったの?」

穂乃果「何が?」

死神「ここにいて。ここじゃすぐに見つかるわよ」

穂乃果「いいよ。それが目的だし」

168: 2016/11/08(火) 02:54:21.95 ID:xGzqyKzU.net
ドタドタドタ

穂乃果「!」

ガチャ

海未「はぁ...はぁ...見つけましたよ」

ことり「はぁー...はぁー...」

穂乃果「...思ってたより早かったね、2人とも」

178: 2016/11/09(水) 02:40:53.59 ID:vvCkQSDP.net
海未「こんな時間に学校の屋上で何をしているのですか」

穂乃果「自主練だよ。2人もやる?」

海未「この期に及んでまだそんなことを...!」

ことり「穂乃果ちゃん、何があったの?ちゃんと話して」

穂乃果「だから自主練だってば。合宿でやったところのおさらい」

ことり「いい加減にしてっ!!」

179: 2016/11/09(水) 02:41:23.67 ID:vvCkQSDP.net
海未「ことり...」

ことり「話してよ!話してくれなきゃなんにも分からない!私達どうすることも出来ない!」

穂乃果「...」

ことり「穂乃果ちゃん...」

穂乃果「...話すことなんてないよ」

海未「!ほのっ」

ガチャ

180: 2016/11/09(水) 02:41:50.38 ID:vvCkQSDP.net
にこ「はぁ...はぁ...」

凛「探したよ穂乃果ちゃん!」

花陽「はー...はー...」

希「大丈夫?花陽ちゃん」

真姫「こんなところにいたのね」

絵里「...穂乃果」

穂乃果「おー、みんな揃ったー」

181: 2016/11/09(水) 02:42:16.56 ID:vvCkQSDP.net
にこ「何を呑気なこと言ってんのよ!こんなに迷惑かけといて!」

希「穂乃果ちゃん、一体何を隠しとるん?」

穂乃果「何も隠してないってば」

絵里「いい加減にしなさい。ここまできて何も隠してないってことはないでしょう」

穂乃果「...」

絵里「穂乃果!」

182: 2016/11/09(水) 02:42:54.20 ID:vvCkQSDP.net
穂乃果「そんなことよりさ、みんなで踊らない?」

真姫「はぁ?何を言い出すのよ」

花陽「踊るって今から?」

穂乃果「うん。ここでみんなで踊ろうよ」

凛「穂乃果ちゃん!ふざけてる場合じゃないよ!」

穂乃果「ふざけてないよ!」

穂乃果「ふざけてなんかない...」

にこ「穂乃果...あんた一体」

穂乃果「...時間が無いんだよ。お願い」

海未「穂乃果、あなた一体何を...?」

183: 2016/11/09(水) 02:43:20.86 ID:vvCkQSDP.net
穂乃果「ほら、丁度新曲の振り付け完成したばかりだし!通しで踊ろうよ!」

希「それはできんなぁ」

穂乃果「...希ちゃん」

希「こっちのお願いを聞いてくれないなら、そっちのお願いを聞くわけにはいかんね」

穂乃果「お願い、希ちゃん」

希「ダメ。理由を話してくれたらいくらでも踊ってあげるから」

穂乃果「...!」

184: 2016/11/09(水) 02:43:52.10 ID:vvCkQSDP.net
「話してあげればいいじゃない」

希「誰!?」

死神「初めまして、μ'sの皆さん」

海未「どなたですか?」

ことり「いつからそこに?」

死神「最初からいたわよ。ただ、あなた達に姿が見えないようにしてただけ」

185: 2016/11/09(水) 02:44:20.34 ID:vvCkQSDP.net
真姫「何言ってるかわからないんだけど」

死神「別にわかってもらえなくて結構よ」

真姫「何よあんた。カンに障るわね」

絵里「で、あなたは一体誰なの?」

死神「死神」

にこ「は?」

死神「あら?聞こえなかったかしら」

にこ「聞こえた上で聞き返してるんだけど?」

186: 2016/11/09(水) 02:44:49.13 ID:vvCkQSDP.net
凛「ちょーっとイタイ人なのかな」

花陽「凛ちゃん、失礼だよ」

死神「ま、予想通りの反応ね」

穂乃果「出てこないで。引っ込んでてよ」

死神「この子達には教えてあげるべきよ。というか知らなければいけない」

穂乃果「いいから!余計なことしなくていいから!」

187: 2016/11/09(水) 02:45:30.43 ID:vvCkQSDP.net
死神「どうせ後で教えるつもりだったし、今教えてあげるわ」

穂乃果「ちょっと!」

死神「少し黙りなさい」

穂乃果「むぐっ!」

穂乃果(口が開かない...!)

死神「大体、部屋でその時を待ちなさいっていう私の言う事を無視したのはあなたよ。少し大人しくしてなさい」

188: 2016/11/09(水) 02:46:00.62 ID:vvCkQSDP.net
海未「穂乃果に一体何を!」ダッ

死神「止まれ」

海未「うぐっ!」ビタッ

海未「体が動かない...!」

ことり「海未ちゃん!」

希「何をしたんや...!」

凛「あの人何かしたようには見えないけど...」

189: 2016/11/09(水) 02:46:27.04 ID:vvCkQSDP.net
死神「大人しくしないと全員動き止めるわよ」

真姫「!いつの間に背後に!」

花陽「一瞬で移動した...!」

にこ「どうなってんのよ!?」

死神「少なくとも私が人間じゃないって信じたかしら?」

希「...信じざるを得ないみたいやな」

190: 2016/11/09(水) 02:46:53.42 ID:vvCkQSDP.net
死神「私が今から話すことを黙って聞きなさい。いい?」

絵里「分かったわ。大人しく聞く」

死神「いい子ね。いい?よく聞きなさい」

191: 2016/11/09(水) 02:47:22.55 ID:vvCkQSDP.net
死神「この子、高坂穂乃果は」ポン

穂乃果「...!」

死神「今から40分後に氏ぬわ」

192: 2016/11/09(水) 02:47:49.78 ID:vvCkQSDP.net
海未「...は?」

ことり「え?」

にこ「何言って...」

死神「何言ってるかはわかるでしょ?」

真姫「分かんないわよ!ふざけてるの!?」

死神「ふざけてないわよ。ホントのことよ」

193: 2016/11/09(水) 02:48:14.36 ID:vvCkQSDP.net
絵里「いやいや...そんなこと急に言われても信じられるわけないじゃない」

凛「そーだよ!穂乃果ちゃんが氏ぬわけないでしょ!」

花陽「そうだよ!ね、穂乃果ちゃん?」

穂乃果「...」

花陽「...穂乃果ちゃん?」

194: 2016/11/09(水) 02:48:40.70 ID:vvCkQSDP.net
穂乃果「そうだよ、私はこれから氏ぬんだ」

海未「何を馬鹿なことを...」

穂乃果「希ちゃんが持ってるそのノート」

希「!」

穂乃果「それには皆に伝えたいことを全部書いたから。私が氏んだら読んでね」

195: 2016/11/09(水) 02:49:21.49 ID:vvCkQSDP.net
ことり「待って...ちょっと待ってよ」

穂乃果「私文章苦手だからさ、書くの苦労したんだよ~」

真姫「あなた何を」

穂乃果「でもね、伝えたいことを書いてたらノート一冊埋まっちゃって...いやー、こんなに言いたいことあったんだなーって」

にこ「穂乃果!」

穂乃果「それに全部書いたから...だから!」

穂乃果「氏ぬ前に、みんなで踊りたい」

196: 2016/11/09(水) 02:49:53.21 ID:vvCkQSDP.net
絵里「待ってよ!まさか本当に氏ぬわけ」

死神「口で言っても埒があかないわね」

パチン

希「!お腹に火がついた!」

にこ「な、なにこれ!」

197: 2016/11/09(水) 02:50:33.83 ID:vvCkQSDP.net
死神「命の灯火よ」

凛「いのちのともしび...?」

死神「その火がおおきいうちはまだ氏なないわ。ただ、氏が近いと...」

海未「穂乃果の火が...!」

ことり「小さい...」

穂乃果「...」

絵里「今にも消えそうじゃない!」

198: 2016/11/09(水) 02:51:00.96 ID:vvCkQSDP.net
死神「よくわかったかしら?もうすぐこの子の火は消える」

死神「氏ぬのよ」

凛「そん...な」

花陽「何で!?何で穂乃果ちゃんは氏んじゃうの!?」

199: 2016/11/09(水) 02:52:01.75 ID:vvCkQSDP.net
死神「運命よ。この子が選んだ」

真姫「穂乃果が選んだ?どういうことよ」

穂乃果「そこまで言わなくても」

死神「ここまで話して終わりにはできないわよ」

希「一体どういうことなん?」

200: 2016/11/09(水) 02:52:43.40 ID:vvCkQSDP.net
死神「...二者択一による運命の決定」

海未「二者択一...」

ことり「それって穂乃果ちゃんが言ってた...」

死神「他人に多大な影響力をもつ人っているでしょう?そういう人の運命っていうのは周囲の運命を巻き込む力を持っているの」

死神「このμ'sっていうグループでは穂乃果がそうね。思い当たることがいくつもあるんじゃない?」

海未「...」

201: 2016/11/09(水) 02:53:23.30 ID:vvCkQSDP.net
死神「運命っていうのは節目に差し掛かると必ず2つに分かれるの。人は意識的ににそのどちらかを選んでいる」

死神「その選んだ運命が氏だった場合、私達死神が現れるわ」

絵里「何の為に?」

死神「その人の氏を見届けるためよ。死神の役目は生から氏へ移る人間の見届け」

202: 2016/11/09(水) 02:53:53.28 ID:vvCkQSDP.net
死神「普通、運命の決定は自身によるのだけれど例外があってね」

死神「穂乃果の運命に巻き込まれたあなた達の運命は穂乃果によるのよ」

死神「巻き込まれて溶け合った運命は神にも予想がつかない変化を起こす」

203: 2016/11/09(水) 02:54:49.62 ID:vvCkQSDP.net
死神「穂乃果が迫られた運命の選択肢は」

穂乃果「やめて」

死神「自分1人が氏ぬか」

穂乃果「やめて!!」

死神「自分以外のあなた達8人が氏ぬか、よ」

214: 2016/11/11(金) 01:13:51.81 ID:QBiEIXuy.net
海未「なっ...!」

絵里「どういうことよ!?」

死神「どうもこうもそういうことよ。この9人の運命は穂乃果だけ生き残るか、穂乃果だけが氏ぬかのどちらかだったってこと」

凛「凛たちが氏ぬか穂乃果ちゃんが氏ぬかしかなかったってこと?」

死神「ええ」

花陽「そんな...」

215: 2016/11/11(金) 01:14:20.68 ID:QBiEIXuy.net
にこ「ふざけんじゃないわよ!大体、何で穂乃果に私たちの運命が委ねられてるのよ!」

死神「それは穂乃果の運命に巻き込まれた自分の運命を恨みなさい」

ことり「どうにか...どうにかならないの?今から運命を変えることは...こんなのって」

死神「無理ね。あなた達はもう既に穂乃果によって生き残る運命を歩かされてるんだから」

216: 2016/11/11(金) 01:14:52.31 ID:QBiEIXuy.net
真姫「そんな勝手な...!」

死神「恨むより感謝しなさい。この子のおかけであなた達は生きることが出来るのよ」

希「運命ってどうなるか自分で分かっちゃうもんなん?ウチらは全く知らなかったけど」

死神「いいえ、普通は分からないわよ。意識的に選ぶって言ったけど、それは右か左かを選ぶってだけ。その先がどんな内容かは分からない」

希「じゃあなんで穂乃果ちゃんは...明らかに分かって選んだみたいやん」

死神「両方氏に直結してる運命の分かれ道なんて珍しいからね。選ぶ前に私が穂乃果の前に現れることができた。その時に教えたのよ」

217: 2016/11/11(金) 01:15:40.95 ID:QBiEIXuy.net
希「じゃあ穂乃果ちゃんは」

死神「ええ、分かった上で選んだ」

絵里「穂乃果...」

穂乃果「...」

死神「ちなみに、このまま穂乃果が氏ぬとあなた達の運命はあなた達の意思の元に戻るわ」

真姫「それって私達がまた選択できるようになるってこと?」

死神「ええ」

218: 2016/11/11(金) 01:16:10.39 ID:QBiEIXuy.net
凛「でも穂乃果ちゃんは...」

穂乃果「いいんだよ」

花陽「穂乃果ちゃん...」

海未「穂乃果、何故黙っていたのです?こんなこと...」

穂乃果「逆に聞くけど、海未ちゃんだったらどうしてた?」

海未「!それは...」

219: 2016/11/11(金) 01:16:52.49 ID:QBiEIXuy.net
穂乃果「皆が私だったどうしてた?」

穂乃果「目の前で仲間が...大好きな仲間達が氏ぬんだよ?残るのは自分一人なんだよ?」

穂乃果「そんなの耐えられる?」

海未「穂乃果...」

穂乃果「それだったら、自分一人が氏んで皆が助かる方がいいに決まってる!」

穂乃果「それに...みんなの運命を巻き込んでしまったのは私だから」

穂乃果「だから...だから私は」

220: 2016/11/11(金) 01:17:36.12 ID:QBiEIXuy.net
穂乃果「...私の分まで、元気に生きてね」

穂乃果「言いたいこと、伝えたいことはそのノートに書いてるから...」

穂乃果「本当は、もっといろいろ、あるんだけど...」

穂乃果「おさ、まらなくて...」

穂乃果「...ぅうう...ひぐっ...」

絵里「穂乃果...」

凛「ほの、かちゃん...」

221: 2016/11/11(金) 01:21:12.49 ID:QBiEIXuy.net
穂乃果「...!」ゴシゴシ

穂乃果「もう時間が無い...」

穂乃果「みんなで踊って送り出してほしいな...」

穂乃果「それが、私の最後のお願い」

絵里「...そんな」

222: 2016/11/11(金) 01:21:45.61 ID:QBiEIXuy.net
希「先延ばしにすることは出来んの?」

穂乃果「え?」

海未「先延ばし...?」

希「運命を変えることは出来ん...それはよくわかった。じゃあ先延ばしにすることは?」

穂乃果「希ちゃん、何言って...」

223: 2016/11/11(金) 01:23:14.80 ID:QBiEIXuy.net
死神「できるわよ」

穂乃果「えっ」

凛「できるの!?」

死神「ええ、変えることは出来ないけど先延ばしにすることは出来るわ」

にこ「でも何で先延ばしだなんて」

希「だって、こんな急な別れなんてないやん。心の準備もへったくれも無い」

希「お別れするならちゃんと準備して...そして、しっかり穂乃果ちゃんに感謝する時間がないと」

希「どう足掻いても、穂乃果ちゃんが氏ぬ運命が変わらないなら...せめて、笑う時間くらい欲しい」

224: 2016/11/11(金) 01:23:55.30 ID:QBiEIXuy.net
死神「先延ばしにすることはできる...けど、一つ条件があるわ」

希「条件?」

死神「」ズイッ

希「わっ!」

死神「それは...あなた達の寿命よ」

希「...寿命?」

225: 2016/11/11(金) 01:24:21.56 ID:QBiEIXuy.net
死神「ええ。人間の運命の最終終着点は氏よ。そこまでの道のりが長いか短いかの違いはあるけど」

死神「穂乃果の氏を遠ざけたいなら、穂乃果氏んだ後のあなた達の運命を取って穂乃果の運命に足せばいいわ」

死神「その代わり、あなた達の氏はぐっと近くなるわ。つまり寿命が縮むの」

死神「それでもいいならやるけど。どうする?」

226: 2016/11/11(金) 01:24:49.31 ID:QBiEIXuy.net
希「なるほど...そういうこと」

穂乃果「そんなこと...」

海未「やります」

穂乃果「海未ちゃん!」

ことり「私も」

死神「いいの?ただ先延ばしにするだけなのよ?穂乃果が近いうちに氏ぬことは変わりないわ」

249: 2016/11/13(日) 01:28:38.92 ID:oI11jTkH.net
死神「それに、あなた達からとった寿命がそのまま穂乃果に与えられるわけじゃない」

にこ「どういうこと?」

死神「氏を先延ばしにするんだからそれなりの代償がいるってことよ。穂乃果の寿命は10年伸ばすのが限界よ」

凛「10年...」

死神「穂乃果の寿命を10年伸ばすのに必要なあなた達の寿命は...」

死神「穂乃果が氏んだ後の運命全部よ」

250: 2016/11/13(日) 01:29:50.29 ID:oI11jTkH.net
花陽「え...」

絵里「それって」

死神「ここで穂乃果の寿命を伸ばすなら、あなた達は穂乃果と共に氏ぬ」

死神「それでもいいならやるわ。どうする?」

251: 2016/11/13(日) 01:30:24.72 ID:oI11jTkH.net
穂乃果「...やめてよ、みんな」

海未「穂乃果」

穂乃果「そんなことしなくていい!私はそんなこと望んでない!」

ことり「穂乃果ちゃん...」

穂乃果「何の為に...何の為に私がここで」

にこ「このまま氏なせないわよ」

穂乃果「!」

252: 2016/11/13(日) 01:30:55.32 ID:oI11jTkH.net
希「穂乃果ちゃん、ウチらに恩返しする時間をくれんかな?」

穂乃果「希ちゃん...」

凛「このまま氏んじゃったらなんにもできないよ...」

花陽「私たちに10年の時間をください...穂乃果ちゃんが命を賭して守ろうとしてくれた恩に何か返させて」

穂乃果「凛ちゃん、花陽ちゃん」

真姫「穂乃果、あなたは私たちと共に氏ぬのは嫌かしら?」

穂乃果「真姫ちゃん」

253: 2016/11/13(日) 01:31:26.84 ID:oI11jTkH.net
絵里「あなただけにそんな責任は負わせない。私達は9人で1つ」

穂乃果「絵里ちゃん」

海未「私達こそ、あなたにこのような形で生かされることは望んでいません」

ことり「いつまでも、どこまでも一緒にいたい。穂乃果ちゃんだけ氏ぬなんて耐えられないよ」

穂乃果「海未ちゃん、ことりちゃん」

死神「もう時間が無いわ。やるかどうかきめてちょうだい」

254: 2016/11/13(日) 01:32:23.20 ID:oI11jTkH.net
海未「やります」

ことり「やる」

凛「うん!」

花陽「やります!」

にこ「10年でトップアイドルになればいいのね。余裕だわ!」

絵里「ふふ、さすがにこね」

真姫「こんな時までこんなことを言うなんて尊敬するわ」

希「10年...何するかしっかり計画立てな」

255: 2016/11/13(日) 01:32:46.18 ID:oI11jTkH.net
死神「全員OKみたいよ、穂乃果」

穂乃果「...」

死神「どうする?」

穂乃果「私は...」

海未「ダメとは言わせませんよ」

穂乃果「......!」

穂乃果「......分かった」

死神「じゃあ、そこに並んで」

死神「始めるわ」

256: 2016/11/13(日) 01:33:15.37 ID:oI11jTkH.net
ーーーーーーーーーーーー

希「...」

絵里「希」

希「えりち」

絵里「早かったわね」

希「うん、えりちこそ」

257: 2016/11/13(日) 01:33:43.93 ID:oI11jTkH.net
絵里「...時が経つのは早いわね」

希「うん...あっという間やった」

絵里「私たちは...穂乃果にちゃんと恩返しできたのかしら」

希「そうやったらいいけど...」

にこ「しみったれてるわね」

絵里「にこ」

希「にこっち!」

にこ「ふぅー、ここまで来るのに苦労したわ」

258: 2016/11/13(日) 01:34:09.31 ID:oI11jTkH.net
絵里「ふふっ、お疲れ様」

希「今や時の人...超人気アイドル様やもんねぇ」

にこ「まあね」

絵里「宇宙ナンバーワンにはなれそう?」

にこ「もっちろんよ!」

希「楽しみやねぇ」

259: 2016/11/13(日) 01:34:58.46 ID:oI11jTkH.net
凛「おーい!3人ともー!」

花陽「凛ちゃん待ってー!」

真姫「もう!いきなり走らないの!若くないんだから...」

海未「真姫、鍛錬足りませんよ」

ことり「ふふっ、相変わらず凛ちゃん元気がいいねー」

絵里「お揃いね」

にこ「騒がしいわね、全く」

希「さて...」

260: 2016/11/13(日) 01:35:23.89 ID:oI11jTkH.net
ーーーー

希「揃ったかな?」

海未「ええ、あとは...」

ことり「穂乃果ちゃんがくれば」

希「じゃあ最後の恩返し計画、再確認するよ」

凛「んふふー、楽しみだにゃー!」

真姫「車の手配は済んでるわ」

261: 2016/11/13(日) 01:35:56.26 ID:oI11jTkH.net
花陽「まさかホントにアキバドームを貸しきれるとは...」

にこ「私のおかげよ!感謝しなさい!」

真姫「はいはい、分かった分かった」

にこ「何よ!その態度!」

絵里「まあまあ、落ち着いて。にこ、ホントにありがとう」

にこ「ふん、まあ良しとするわ」

262: 2016/11/13(日) 01:36:24.62 ID:oI11jTkH.net
絵里「ああ、1つ大事な事書くにするわ」

絵里「全員、身辺の整理は終わった?」

にこ「...ええ」

海未「大丈夫です」

ことり「うん」

凛「ちゃんとしてきたよ」

花陽「うん、大丈夫」

真姫「今後の引き継ぎもしっかりしてきたわよ」

263: 2016/11/13(日) 01:36:50.46 ID:oI11jTkH.net
希「...ウチらの寿命は6時間後。つまり、ライブが終わってすぐ」

希「生涯最後のライブ、全力で楽しも!」

7人「おー!」

にこ「穂乃果はまだなの?」

海未「おそらくもうすぐ来ると思いますが...」

ことり「あ、そういえば穂乃果ちゃんのノートは?」

真姫「私が持ってるわ」

264: 2016/11/13(日) 01:37:16.64 ID:oI11jTkH.net
希「みんな、しっかり読んだ?」

凛「うん!」

花陽「穂乃果ちゃんの想い...しっかり受け取りました」

絵里「あの子がこんなに私たちのこと思ってたなんて、読んで初めて知ったわ」

にこ「そうね...」

真姫「ええ...ん?」

265: 2016/11/13(日) 01:37:44.46 ID:oI11jTkH.net
希「どうしたん、真姫ちゃん?」

真姫「これ...最後のページくっついてるみたいね」

絵里「ホントね。気がつかなかったわ」

凛「ぴったりくっついてるね」

花陽「よく見たら...なにか書いてあるみたいだけど」

266: 2016/11/13(日) 01:38:11.41 ID:oI11jTkH.net
海未「ええ、薄く字がすけて見えますね」

ことり「何が書いてあるんだろう...?」

希「...ちょっと、開けてみるね」

にこ「ええ、確かめてみましょ」

希「...」ペリペリ

希「...!」

希「なに、これ」

267: 2016/11/13(日) 01:38:47.79 ID:oI11jTkH.net
『氏にたくない』

『氏にたくない氏にたくない氏にたくない氏にたくない氏にたくない氏にたくない氏にたくない氏にたくない氏にたくない氏にたくない氏にたくない氏にたくない氏にたくない氏にたくない氏にたくない
氏にたくない氏にたくない氏にたくない氏にたくないこわいこわい
こわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわい
こわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわい」

268: 2016/11/13(日) 01:39:14.13 ID:oI11jTkH.net
海未「これはっ...?」

穂乃果「見ちゃった?」

絵里「穂乃果!」

真姫「なによこれっ...」

穂乃果「ごめんねー、遅れて」

凛「穂乃果ちゃん、これ...」

269: 2016/11/13(日) 01:39:34.92 ID:oI11jTkH.net
穂乃果「...」

ことり「穂乃果ちゃん...?」

穂乃果「...みんな今日氏ぬなら、私が氏ぬ意味は何だろう」

希「...!」

穂乃果「さ、ライブに行こうか」

270: 2016/11/13(日) 01:40:05.85 ID:oI11jTkH.net
死神「...生物にとって氏は最大の恐怖」

死神「どんな繕っても、本心では氏に恐怖している」

死神「さ、どんなライブになるのかしら」

271: 2016/11/13(日) 01:41:17.02 ID:oI11jTkH.net
終わり
遅くてすまん
こんなSSに付き合ってくれてどうもありがとう

272: 2016/11/13(日) 01:42:23.46 ID:W6Lo6Jn9.net


こえーな

273: 2016/11/13(日) 01:46:37.50 ID:Flc+IN/K.net
最後怖いな

引用: 穂乃果「ふんふ~ん♪」カリカリ