1: 2013/07/02(火) 19:24:30.30 ID:l4TFlsFgO
坂本「野菜がしゃっきりとしていて、それでいて飽きの来ないすっきりとした甘さだ」ハフハフ

坂本「豆腐は木綿のものを使用したのか? ハムッ、ハフハフ、ハフッ!」

芳佳「もっとたくさん食べて下さいね、皆さんも!」

ルッキーニ「おいしーよ芳佳! 最初は『鍋を食べる』なんて言うからびっくりしたけど」

シャーリー「宮藤も冷めないうちに食えよ?」

芳佳「はい。じゃあ、いただきまーす! はふっ……あふ…」

ハルトマン「……」

坂本「うむ、このつみれも……はふほふ、旨い!」

ハルトマン「……ねえ、宮藤」

芳佳「はふはふ……なんですか、ハルトマンさん?」

ハルトマン「その『はふはふ』するの、やめてくれない?」

4: 2013/07/02(火) 19:32:15.34 ID:l4TFlsFgO
芳佳「え?」

ハルトマン「あんまり気分良くないんだよね、見てて」

坂本「どういうことだ」

ハルトマン「どうもこうもないよ。私はやめてって言ったんだけど」

坂本「」カチン

坂本「ハルトマン。お前に何の権利があって我々の『はふはふ』を止めようというんだ?」

ハルトマン「逆に聞くけど、何ではふはふするの?」

坂本「質問しているのは私だ!」

ミーナ「ま、まあまあ、二人とも……食事の席なんだから、ね?」

坂本「止めてくれるな、ミーナ。ちょっと話を付けないといけないようだ」

ハルトマン「だからさぁ、そっちがはふはふしなきゃいいんだって言ってるじゃん」

7: 2013/07/02(火) 19:38:32.95 ID:l4TFlsFgO
坂本「分かった。ここは民主的に、他の者の意見を聞こうじゃないか」

サーニャ「」ガタッ

エイラ「キーワードに反応しなくていいかラ」

ハルトマン「じゃあまず、ミーナはどう思うの?」

ミーナ「え……」

坂本「はふはふに賛成か、反対かだ」

ミーナ「ええっ」

ミーナ(どうでもいいんだけど……)

ミーナ「んー……まあ、私はそんなに気にしてない……かしら?」

ハルトマン「……ふーん」

坂本「流石ミーナ。分かっているな」

10: 2013/07/02(火) 19:46:38.57 ID:l4TFlsFgO
坂本「エイラはどうだ」

エイラ「やっぱり巻き込まれるのカ……」

ハルトマン「エイラは分かってくれるよね?」

エイラ「ううー……さ、サーニャはどう思ウ?」

サーニャ「はふはふなんて無くなってしまえばいいのよ」

エイラ「えっ」

サーニャ「ていうか正直どうでもいいけど、坂本少佐に民主主義的解決法を強制されたのが気にくわなかったから」

坂本「なんだと……」

エイラ「えと……じゃ、じゃあ私も反対かナー、ははは……」

ハルトマン「いいよさーにゃん。コミュニストの鑑だね」

12: 2013/07/02(火) 19:59:22.07 ID:l4TFlsFgO
ハルトマン「リーネは?」

リーネ「賛成です」

坂本「ふっ、やはりな」

リーネ「ハルトマンさんの目は節穴ですか? はふはふしてる芳佳ちゃんの姿をご覧になったことは? ありますよね、ついさっきのことですからね。
あの愛くるしさがどうして伝わらないのか理解に苦しみます。いや正確に言えば、熱々の食べ物を口に入れる直前のふーふーしてるとこから」

坂本「ペリーヌは勿論賛成だな!」

ハルトマン「誘導は禁止だろ!」

ペリーヌ「え、その……」

坂本「ペリーヌ!」

ハルトマン「汚いぞ少佐!」

ペリーヌ(実は内心、はふはふしてる様子はちょっとみっともないと思っていたところで、中尉の意見は渡りに船でしたのに……)

ペリーヌ(しかし少佐と逆の立場をとるのは……でも……)

ペリーヌ「わ、私は――」

ハルトマン「じゃ、ペリーヌは無効票でいいね。民主主義が聞いて呆れるよ」

坂本「ちっ」

ハルトマン「自業自得だね」

16: 2013/07/02(火) 20:13:51.43 ID:G5cw1YK0O
みんなで仲良く食べようよ(;;)
好きな具材突っ込んでいいからさ

17: 2013/07/02(火) 20:15:01.10 ID:l4TFlsFgO
ハルトマン「さ、トゥルーデにも聞こうか」

バルクホルン「ちょっと待ってくれ……」

バルクホルン(確かに白菜や豆腐をはふはふしている宮藤……いや芳佳はそれはもうエンゼル級の可愛らしさだが……)

バルクホルン(わざわざ熱いものを口に放り込んで、万が一あの真っ赤で小さな舌を火傷したり、上顎を傷つけて妙なざらつきが残るようになってしまったら……)

バルクホルン(芳佳の落ち込んだ姿なんて見たくない……! ここは心を鬼にしてはふはふを止めさせ――)

バルクホルン(――あれ? ちょっと待てよ)

19: 2013/07/02(火) 20:17:01.80 ID:Tj5XnNi10
安定のお姉ちゃん
心の中では下の名前なんだね

20: 2013/07/02(火) 20:18:13.05 ID:l4TFlsFgO
――

ガシャーン

バルクホルン「どうした宮藤!?」

芳佳「ふええ……あうくほうんはん、ひはをやへほひはいあひた……(バルクホルンさん、舌を火傷しちゃいました)」

バルクホルン「何!? それはいかんな、よく見せてみろ」

芳佳「」ベー

バルクホルン「……全く、仕方ない奴だな。ちゃんと冷ましてから食べなきゃダメじゃないか。ほら、お姉ちゃんがふーふーしてやる」

芳佳「ありがとう、お姉ちゃん!」

――

バルクホルン「大賛成だ!!!」

ハルトマン「ええっ、そんな!」

22: 2013/07/02(火) 20:26:01.73 ID:l4TFlsFgO
坂本「さて……中間発表といこうか」

坂本「賛成派は私に宮藤、ミーナ、リーネとバルクホルンの5票」

坂本「そして反対派は……ハルトマン、サーニャ、エイラだけ」

ハルトマン「だけじゃない! まだシャーリーとルッキーニがいる! あと宮藤にはまだ聞いてないだろ!」

坂本「聞かずとも分かることだ。それにこちらは既に過半数の票を獲得している。ふっ、この意味がわからないほど愚かではあるまい」

ハルトマン「くっ……」

坂本「まあ、一応形だけは公平にしないとな」

ハルトマン「シャーリー、ルッキーニ、それに宮藤。お前たちの意見を聞こうッ!」

26: 2013/07/02(火) 20:40:49.22 ID:l4TFlsFgO
芳佳「あらかた食べ終わっちゃいましたね」

ルッキーニ「お腹いっぱーい」

シャーリー「でもこのスープ、捨てるのもったいないな」

芳佳「扶桑では、鍋を食べたあとの残り汁にご飯を入れて雑炊にするんです」

ルッキーニ「ゾースイってなに?」

芳佳「うーん……扶桑風のリゾットみたいな料理かな? 野菜や肉のダシが染み込んで、美味しくなるんです」

シャーリー「おいおい、なんでそういうのを隠しておくんだよ!」

芳佳「か、隠しておいたわけじゃないですよ」

ルッキーニ「早くやってよ芳佳!」

芳佳「ちょっと待ってね……」

坂本「んんっ、宮藤? 聞いてるか?」

ハルトマン「おーい、ミヤフジー?」

シャーリー「……少佐、ハルトマン」

30: 2013/07/02(火) 20:53:36.73 ID:l4TFlsFgO
シャーリー「『猫を追うより魚を退けよ』って言葉が扶桑にはあるらしいな」

ルッキーニ「みんな喧嘩ばっかりしてて全然ご飯食べないし、冷めるとまずくなっちゃうって芳佳が言うから……」

芳佳「私たち三人で『喧嘩のモト』を断っちゃいました!」

坂本「!!」

ハルトマン「!!」

芳佳「これで解決ですね?」

シャーリー「……もう観念して、せめて雑炊くらいは楽しく食べようぜ」

ルッキーニ「そうだよ」

バルクホルン「や……やったッ! さすが宮藤! 私たちに解決出来ない問題を平然と解いてみせるッ!」

ミーナ「ほら。二人とも仲直りして?」

坂本「……負うた子に教えられるとは、正にこのことだな。悪かった」

ハルトマン「……まぁ、ちょっとムキになっちゃったかな。ごめんね、少佐」

31: 2013/07/02(火) 21:09:55.01 ID:l4TFlsFgO
―後日―

シャーリー「コーラコーラ!」

ルッキーニ「コーラ冷えてるかな~?」

シャーリー「ばっちり冷えてるぜ」

プシュッ

シャーリー「すごい……もうこんなにキンキンになってる……」

ルッキーニ「どしたの?」

シャーリー「いや、何でもない。ほら」

ルッキーニ「ありがと!」ゴクゴク

シャーリー「ごくごく……ぷはっ」

シャーリー「かーっ! この為に生きてんなぁ!」

ルッキーニ「……ねえ、シャーリー」

シャーリー「うん?」

ルッキーニ「その『かーっ!』って言うの、オジサンみたいだからやめて欲しいんだけど」

おわり

32: 2013/07/02(火) 21:11:35.21 ID:kX03ad4pP
麺すすんのもやってけろ

33: 2013/07/02(火) 21:12:24.32 ID:DS2wtbLB0
まあ乙

36: 2013/07/02(火) 21:40:29.82 ID:BN7zsfiq0
そのウジューってのやめ

37: 2013/07/02(火) 21:47:52.94 ID:jBXMkmEx0
坂本「やっぱり扶桑の米が一番だな!わっはっは」クチャクチャ
坂本以外「うわぁ…」

39: 2013/07/02(火) 21:51:36.80 ID:pORVWlUaT
おつおつ

引用: 坂本「やっぱり宮藤の作る鍋はうまいな」ハフハフ