1: 2012/02/23(木) 17:38:12.91 ID:NB+e2rxq0
赤沢「おはよう、恒一くん」
恒一「……」
赤沢「…………? 恒一くん?」
恒一「……」
赤沢「ねえ、聞こえてるでしょ恒一くん?」
鳴「榊原くん、おはよ」
恒一「あ、おはよう見崎」
赤沢「!?」
恒一「……」
赤沢「…………? 恒一くん?」
恒一「……」
赤沢「ねえ、聞こえてるでしょ恒一くん?」
鳴「榊原くん、おはよ」
恒一「あ、おはよう見崎」
赤沢「!?」
3: 2012/02/23(木) 17:43:39.24 ID:NB+e2rxq0
赤沢「ちょっと恒一くん」
恒一「……」
鳴「……榊原くん? 赤沢さんが呼んでるけど」
恒一「……なに言ってるの見崎? 赤沢さんって誰のこと?」
赤沢「っ!! ちょっと恒一くん、ふざけるのもいい加減にして」ガシッ
恒一「……」パシンッ
赤沢「痛っ!?」
鳴「!?」
こういう感じで誰か頼むっていま眠いんだよ
恒一「……」
鳴「……榊原くん? 赤沢さんが呼んでるけど」
恒一「……なに言ってるの見崎? 赤沢さんって誰のこと?」
赤沢「っ!! ちょっと恒一くん、ふざけるのもいい加減にして」ガシッ
恒一「……」パシンッ
赤沢「痛っ!?」
鳴「!?」
こういう感じで誰か頼むっていま眠いんだよ
6: 2012/02/23(木) 17:49:43.70 ID:NB+e2rxq0
赤沢「っ……こ、恒一くん? 女の子に手をあげるなんて最低じゃないの?」
恒一「……」
鳴「さ、榊原くん……」オロオロ
赤沢「……はんっ、そういうことね」
鳴「え?」
赤沢「おまじないでいない者にされてた意趣返しってわけ? なるほどね」
恒一「……」
赤沢「確かに酷いことをしたとは思うけど、こういう仕返しの仕方は男らしくないんじゃないかしら?」
恒一「見崎、そろそろ教室行こうか」
鳴「え、で、でも……」
赤沢「あら、逃げる気?」
恒一「さ、行こ」
赤沢「っ……! 待ちなさいよ!!」
恒一「……」
鳴「さ、榊原くん……」オロオロ
赤沢「……はんっ、そういうことね」
鳴「え?」
赤沢「おまじないでいない者にされてた意趣返しってわけ? なるほどね」
恒一「……」
赤沢「確かに酷いことをしたとは思うけど、こういう仕返しの仕方は男らしくないんじゃないかしら?」
恒一「見崎、そろそろ教室行こうか」
鳴「え、で、でも……」
赤沢「あら、逃げる気?」
恒一「さ、行こ」
赤沢「っ……! 待ちなさいよ!!」
10: 2012/02/23(木) 18:01:37.53 ID:NB+e2rxq0
赤沢「いい加減して! 私こういう冗談大きら――」
恒一「」ドンッ
赤沢「きゃあっ!?」ドタッ
鳴「あっ、赤沢さん――」
恒一「見崎、早く行こう」
鳴「で、でも……」
恒一「いいから」タタッ
鳴「あっ……」タタッ
赤沢「…………なんなのよ、一体」
恒一「」ドンッ
赤沢「きゃあっ!?」ドタッ
鳴「あっ、赤沢さん――」
恒一「見崎、早く行こう」
鳴「で、でも……」
恒一「いいから」タタッ
鳴「あっ……」タタッ
赤沢「…………なんなのよ、一体」
18: 2012/02/23(木) 18:08:01.04 ID:NB+e2rxq0
~教室~
赤沢「ちょっと、勅使河原くん」
勅使河原「ん? なんだよ赤沢」
赤沢「今日恒一くんになにかおかしいところなかった?」
勅使河原「おかしいところぉ? 別にいつも通りじゃねーの?」
赤沢「そう……他の人にもいつも通り?」
勅使河原「? ああ、いつも通りだと思うけど……」
赤沢「そう……やっぱり、私だけにか」
勅使河原「サカキになんかあったのか?」
赤沢「……実は今朝――」
赤沢「ちょっと、勅使河原くん」
勅使河原「ん? なんだよ赤沢」
赤沢「今日恒一くんになにかおかしいところなかった?」
勅使河原「おかしいところぉ? 別にいつも通りじゃねーの?」
赤沢「そう……他の人にもいつも通り?」
勅使河原「? ああ、いつも通りだと思うけど……」
赤沢「そう……やっぱり、私だけにか」
勅使河原「サカキになんかあったのか?」
赤沢「……実は今朝――」
24: 2012/02/23(木) 18:13:17.65 ID:NB+e2rxq0
~~~~~
勅使河原「サカキが無視してくる?」
赤沢「ええ、それも私だけをね」
勅使河原「なんでまたそんなこと……」
赤沢「……おそらく、だけど……いない者としたことに対する仕返しじゃないかしら」
勅使河原「あー……でもそしたらおかしくね? 無視してたのは赤沢だけじゃなかったわけだし」
赤沢「でも恒一くんをいない者としようと決めたのは対策係の私よ。私が一番悪いと思ってても不思議じゃないわ」
勅使河原「なるほど……」
赤沢「というわけで勅使河原くん」
勅使河原「へ?」
赤沢「勅使河原くんのほうから恒一くんに探りを入れてみてくれる?」
勅使河原「サカキが無視してくる?」
赤沢「ええ、それも私だけをね」
勅使河原「なんでまたそんなこと……」
赤沢「……おそらく、だけど……いない者としたことに対する仕返しじゃないかしら」
勅使河原「あー……でもそしたらおかしくね? 無視してたのは赤沢だけじゃなかったわけだし」
赤沢「でも恒一くんをいない者としようと決めたのは対策係の私よ。私が一番悪いと思ってても不思議じゃないわ」
勅使河原「なるほど……」
赤沢「というわけで勅使河原くん」
勅使河原「へ?」
赤沢「勅使河原くんのほうから恒一くんに探りを入れてみてくれる?」
29: 2012/02/23(木) 18:19:38.80 ID:NB+e2rxq0
赤沢さんてっしーのこと呼び捨てだったのか次から直す
~~~~~
勅使河原「お~っす、サカキ~!」
恒一「あ、勅使河原くん。おはよう」
勅使河原「おうおはよう! で、でさ、いきなりでなんだけど……」
恒一「ん? どうかしたの?」
勅使河原「サカキ、赤沢となんかあった?」
恒一「え?」
勅使河原「ほら、なんかお前が赤沢に対して怒ってるっとことをこう、風の噂でさ~……」
恒一「……勅使河原くん、なに言ってるの? 赤沢さんって誰のことだよ」
勅使河原「えっ……いやいや赤沢だよ、このクラスの対策係で委員長の」
恒一「やだなあ、赤沢さんなんて人このクラスにはいないでしょ?」
勅使河原「……」
恒一「変なこと言わないでよ、まったく」
勅使河原「……そ、そうだな、あははわりぃわりぃ」
~~~~~
勅使河原「お~っす、サカキ~!」
恒一「あ、勅使河原くん。おはよう」
勅使河原「おうおはよう! で、でさ、いきなりでなんだけど……」
恒一「ん? どうかしたの?」
勅使河原「サカキ、赤沢となんかあった?」
恒一「え?」
勅使河原「ほら、なんかお前が赤沢に対して怒ってるっとことをこう、風の噂でさ~……」
恒一「……勅使河原くん、なに言ってるの? 赤沢さんって誰のことだよ」
勅使河原「えっ……いやいや赤沢だよ、このクラスの対策係で委員長の」
恒一「やだなあ、赤沢さんなんて人このクラスにはいないでしょ?」
勅使河原「……」
恒一「変なこと言わないでよ、まったく」
勅使河原「……そ、そうだな、あははわりぃわりぃ」
31: 2012/02/23(木) 18:23:49.45 ID:NB+e2rxq0
~~~~~
勅使河原「というわけでした……」
赤沢「……なるほど。徹底して私を無視するつもりなのね、恒一くん」
勅使河原「それにしてもサカキがこんなことするなんてなあ……」
赤沢「……仕方がない、次の手を打つわ」
勅使河原「次の手?」
赤沢「ええ、彼に一番近しい人に話を聞いてみましょう」
勅使河原「近しい人って……」
勅使河原「というわけでした……」
赤沢「……なるほど。徹底して私を無視するつもりなのね、恒一くん」
勅使河原「それにしてもサカキがこんなことするなんてなあ……」
赤沢「……仕方がない、次の手を打つわ」
勅使河原「次の手?」
赤沢「ええ、彼に一番近しい人に話を聞いてみましょう」
勅使河原「近しい人って……」
36: 2012/02/23(木) 18:35:02.31 ID:NB+e2rxq0
赤沢「見崎さん、ちょっといい?」
鳴「……赤沢さん」
赤沢「少し聞きたいことがあるんだけど」
鳴「……わかった、いいよ」
赤沢「ありがと。聞きたいのは恒一くんのことなんだけど――」
~~~~~
赤沢「そう、見崎さんにも心当たりはないのね……」
鳴「うん。私も今朝はびっくりしたもの」
赤沢「そうなると、多分見崎さんから恒一くんに聞いてもしらばっくれられるわね……」
鳴「ごめんなさい、役に立てなくて」
赤沢「大丈夫よ、話を聞かせてくれただけで助かったから」
赤沢「……と言うことはやっぱり、いない者にしたことへの仕返しなのかしら」
鳴「……」
鳴「……赤沢さん」
赤沢「少し聞きたいことがあるんだけど」
鳴「……わかった、いいよ」
赤沢「ありがと。聞きたいのは恒一くんのことなんだけど――」
~~~~~
赤沢「そう、見崎さんにも心当たりはないのね……」
鳴「うん。私も今朝はびっくりしたもの」
赤沢「そうなると、多分見崎さんから恒一くんに聞いてもしらばっくれられるわね……」
鳴「ごめんなさい、役に立てなくて」
赤沢「大丈夫よ、話を聞かせてくれただけで助かったから」
赤沢「……と言うことはやっぱり、いない者にしたことへの仕返しなのかしら」
鳴「……」
37: 2012/02/23(木) 18:35:41.14 ID:NB+e2rxq0
鳴「あの、赤沢さん」
赤沢「? なに?」
鳴「榊原くんは……その、理由もなく酷いことをする人じゃないと思うから」
赤沢「……」
鳴「その……きっと何か理由があると思うの。だから、その……」
赤沢「……大丈夫よ、それぐらいわかってるわ。今はなんとか頑張ってみる」
鳴「……うん、頑張って」
赤沢「? なに?」
鳴「榊原くんは……その、理由もなく酷いことをする人じゃないと思うから」
赤沢「……」
鳴「その……きっと何か理由があると思うの。だから、その……」
赤沢「……大丈夫よ、それぐらいわかってるわ。今はなんとか頑張ってみる」
鳴「……うん、頑張って」
39: 2012/02/23(木) 18:41:16.19 ID:NB+e2rxq0
赤沢「とは言ったものの……なにを頑張ればいいのかしら」
赤沢「……まさか自分がいない者扱いされるなんて思ってもみなかったわ……」ハァ
勅使河原「お~い赤沢~!」
赤沢「……うるさいのが来たわね」
勅使河原「うわひっでぇ! 折角俺が作戦を考えてきてやったのにさー!」
赤沢「はぁ? 作戦? なんの作戦よ」
勅使河原「そりゃもちろん! サカキの無視をやめさせる作戦に決まってるだろ!」
赤沢「……さて、何か策を考えないとね」
勅使河原「おぉい! 無視すんなって!」
赤沢「チッ……いいわ、一応聞いてあげる」
勅使河原「し、舌打ちされた……が、まあいい! 耳かっぽじってよく聞けよ! 作戦ってのはだな――」
赤沢「……まさか自分がいない者扱いされるなんて思ってもみなかったわ……」ハァ
勅使河原「お~い赤沢~!」
赤沢「……うるさいのが来たわね」
勅使河原「うわひっでぇ! 折角俺が作戦を考えてきてやったのにさー!」
赤沢「はぁ? 作戦? なんの作戦よ」
勅使河原「そりゃもちろん! サカキの無視をやめさせる作戦に決まってるだろ!」
赤沢「……さて、何か策を考えないとね」
勅使河原「おぉい! 無視すんなって!」
赤沢「チッ……いいわ、一応聞いてあげる」
勅使河原「し、舌打ちされた……が、まあいい! 耳かっぽじってよく聞けよ! 作戦ってのはだな――」
40: 2012/02/23(木) 18:45:21.49 ID:NB+e2rxq0
赤沢「っはぁ!? それを私にやれっていうの!?」
勅使河原「おう! これならサカキも流石に無視できねーだろ!」
赤沢「ばっっっっかじゃないの!? そんなことできるわけないでしょ!!」
勅使河原「いやーでも他に案も無くね? とりあえずやってみようぜ? な?」
赤沢「くっ……いいわ、やってみてあげる。でもこれで駄目だったら勅使河原、あんた覚悟しておきなさい?」
勅使河原「えっ……ま、マジ?」
赤沢「マジよ」
勅使河原「…………た、頼むぜサカキぃ……」
勅使河原「おう! これならサカキも流石に無視できねーだろ!」
赤沢「ばっっっっかじゃないの!? そんなことできるわけないでしょ!!」
勅使河原「いやーでも他に案も無くね? とりあえずやってみようぜ? な?」
赤沢「くっ……いいわ、やってみてあげる。でもこれで駄目だったら勅使河原、あんた覚悟しておきなさい?」
勅使河原「えっ……ま、マジ?」
赤沢「マジよ」
勅使河原「…………た、頼むぜサカキぃ……」
43: 2012/02/23(木) 18:51:18.52 ID:NB+e2rxq0
~昼休み~
恒一「……昼休みか、また見崎誘って屋上に――」
赤沢「恒一く~ん!」
恒一「!?」
赤沢「恒一くんっ♪ 泉美と一緒にお昼食べましょう?」ダキッ
恒一「……」
赤沢「泉美ね、今日は恒一くんのためにお弁当つくってきたの♪ 愛情た~っぷりこめて作ったからたくさん食べて、ね?」
恒一「……」
赤沢「恒一くん?」
恒一「……さ、さーて、見崎ー! 屋上行こうか!」バッスタスタスタ
赤沢「あっ……」
小椋「……ちょっ、ちょっと泉美……今のは……」
赤沢「…………ス」
小椋「え?」
赤沢「テシガワラコロステシガワラコロステシガワラコロステシガワラコロス」
恒一「……昼休みか、また見崎誘って屋上に――」
赤沢「恒一く~ん!」
恒一「!?」
赤沢「恒一くんっ♪ 泉美と一緒にお昼食べましょう?」ダキッ
恒一「……」
赤沢「泉美ね、今日は恒一くんのためにお弁当つくってきたの♪ 愛情た~っぷりこめて作ったからたくさん食べて、ね?」
恒一「……」
赤沢「恒一くん?」
恒一「……さ、さーて、見崎ー! 屋上行こうか!」バッスタスタスタ
赤沢「あっ……」
小椋「……ちょっ、ちょっと泉美……今のは……」
赤沢「…………ス」
小椋「え?」
赤沢「テシガワラコロステシガワラコロステシガワラコロステシガワラコロス」
49: 2012/02/23(木) 18:57:34.95 ID:NB+e2rxq0
赤沢「氏ねっ!! 氏ねっ!! 私に詫びながら苦しんで氏ねっ!!」ドガッドガッドガッ
勅使河原「いてっ、いってぇ!! 待て! 本の角はまずいって!」
小椋「ちょっと! 泉美ストップ! それ以上はまずい!」
赤沢「止めないで!! こいつを頃して自分も氏んでやるんだから!!」
小椋「やめなさいってば! 何があったのよ!?」
赤沢「く、くぅううう……」
勅使河原「うごぉ……ぜ、全身がいてぇ……」
小椋「本当に何があったの? 説明してよ」
赤沢「…………実は」
勅使河原「いてっ、いってぇ!! 待て! 本の角はまずいって!」
小椋「ちょっと! 泉美ストップ! それ以上はまずい!」
赤沢「止めないで!! こいつを頃して自分も氏んでやるんだから!!」
小椋「やめなさいってば! 何があったのよ!?」
赤沢「く、くぅううう……」
勅使河原「うごぉ……ぜ、全身がいてぇ……」
小椋「本当に何があったの? 説明してよ」
赤沢「…………実は」
50: 2012/02/23(木) 19:02:54.04 ID:NB+e2rxq0
小椋「……はあ、そんなことが」
赤沢「……ええ」
小椋「それでさっきあんなことしたのね。気が狂ったかと思ったわ」
赤沢「くっ……///」カァァ
勅使河原「いやーでも流石演劇部だったな! 迫真の演技だったぜ!」
赤沢「しねっ!!!!!」バギィッ
勅使河原「ぶげっ!!? い、椅子はまずいって! 小椋! 止めてくれ!」
小椋「勅使河原くんはそこで氏んでればいいと思うわ」
勅使河原「そんな!?」
赤沢「しねぇええええええええ!!!!!」ドゴーン
勅使河原「ぎゃあああああああああああ!!!!!?」
赤沢「……ええ」
小椋「それでさっきあんなことしたのね。気が狂ったかと思ったわ」
赤沢「くっ……///」カァァ
勅使河原「いやーでも流石演劇部だったな! 迫真の演技だったぜ!」
赤沢「しねっ!!!!!」バギィッ
勅使河原「ぶげっ!!? い、椅子はまずいって! 小椋! 止めてくれ!」
小椋「勅使河原くんはそこで氏んでればいいと思うわ」
勅使河原「そんな!?」
赤沢「しねぇええええええええ!!!!!」ドゴーン
勅使河原「ぎゃあああああああああああ!!!!!?」
53: 2012/02/23(木) 19:08:04.00 ID:NB+e2rxq0
勅使河原「…………」チーン
赤沢「はぁ……はぁ……」
小椋「さて、勅使河原くんが物言わぬ氏体になったところで」
赤沢「……え?」
小椋「また新しい作戦考えましょう」
赤沢「……手伝ってくれるの?」
小椋「勿論よ。話を聞いたからには手伝うわ、友達だもの」
赤沢「ゆ、由美……」
勅使河原「お、俺も手伝うぜ! 次の作戦こそは!」
赤沢「あんたはまた氏なないとわからないみたいね?」
勅使河原「ええっ! ちょっタンマタンマ机は本当に氏んじまうって!!」
57: 2012/02/23(木) 19:13:03.04 ID:NB+e2rxq0
小椋「それでどうしましょうか」
赤沢「……正直、どうしたらいいのか私もわからないわ」
小椋「無視されるのに耐え続けるっていう選択肢はないの?」
赤沢「いやよそんなの! 恒一くんに無視されるなんて……」
小椋「…………ははぁん?」
赤沢「っ!! 違うわよ! このまま無視されてたら負けたみたいでいやなのよ!」
小椋「私は別になにも言ってないんだけど、何に対する言い訳よそれ」
赤沢「……! くっ、駄目だわ……今日はとことん調子が悪い……」
小椋「まあいいわ、それより一つ作戦を思いついたんだけど」
赤沢「……本当?」
小椋「ええ、内容はね――」
赤沢「……正直、どうしたらいいのか私もわからないわ」
小椋「無視されるのに耐え続けるっていう選択肢はないの?」
赤沢「いやよそんなの! 恒一くんに無視されるなんて……」
小椋「…………ははぁん?」
赤沢「っ!! 違うわよ! このまま無視されてたら負けたみたいでいやなのよ!」
小椋「私は別になにも言ってないんだけど、何に対する言い訳よそれ」
赤沢「……! くっ、駄目だわ……今日はとことん調子が悪い……」
小椋「まあいいわ、それより一つ作戦を思いついたんだけど」
赤沢「……本当?」
小椋「ええ、内容はね――」
68: 2012/02/23(木) 19:34:15.19 ID:NB+e2rxq0
キーンコーンカーンコーン
恒一「そろそろ昼休み終わりだね……教室戻ろうか」
鳴「うん……あれ? 榊原くん、あれ」
恒一「え?」
赤沢「――ちょっと! 放してよ!」
男子生徒A「いいじゃんかよ、ちょっとぐらいさぁ」
男子生徒B「ちょっと付き合ってもらうだけだからさぁ」
恒一「そろそろ昼休み終わりだね……教室戻ろうか」
鳴「うん……あれ? 榊原くん、あれ」
恒一「え?」
赤沢「――ちょっと! 放してよ!」
男子生徒A「いいじゃんかよ、ちょっとぐらいさぁ」
男子生徒B「ちょっと付き合ってもらうだけだからさぁ」
71: 2012/02/23(木) 19:38:51.62 ID:NB+e2rxq0
赤沢「痛っ……この、放してって言ってるでしょう!?」
男子生徒A「んだよ、こっちが下手に出てたら調子乗りやがって!」
男子生徒B「あんまり舐めてると痛い目見るぞ!?」
鳴「ねえ、榊原くん。あれ……」
恒一「……」
鳴「ねえ……」
恒一「……いこう、見崎」
鳴「えっ……でも」
赤沢「っきゃあ!」
恒一・鳴「!!」
男子生徒A「おらっ、こっち来いよ!!」
鳴「榊原くん……」
恒一「……っ」ダッ
鳴「榊原くんっ」タッ
男子生徒A「んだよ、こっちが下手に出てたら調子乗りやがって!」
男子生徒B「あんまり舐めてると痛い目見るぞ!?」
鳴「ねえ、榊原くん。あれ……」
恒一「……」
鳴「ねえ……」
恒一「……いこう、見崎」
鳴「えっ……でも」
赤沢「っきゃあ!」
恒一・鳴「!!」
男子生徒A「おらっ、こっち来いよ!!」
鳴「榊原くん……」
恒一「……っ」ダッ
鳴「榊原くんっ」タッ
72: 2012/02/23(木) 19:42:28.40 ID:NB+e2rxq0
小椋「……はいカットー」
男子生徒A「あ、はい」
男子生徒B「もういいんですか?」
赤沢「……」
小椋「ええ、ごめんね泉美の演劇の練習に付き合ってもらって」
男子生徒A「いえいえ、僕らも一応演劇部ですしこれぐらいなら」
男子生徒B「じゃあ俺らもう行きますね」
小椋「ありがとうね」
赤沢「……」
小椋「……駄目だったわね」
赤沢「……そうみたい」
男子生徒A「あ、はい」
男子生徒B「もういいんですか?」
赤沢「……」
小椋「ええ、ごめんね泉美の演劇の練習に付き合ってもらって」
男子生徒A「いえいえ、僕らも一応演劇部ですしこれぐらいなら」
男子生徒B「じゃあ俺らもう行きますね」
小椋「ありがとうね」
赤沢「……」
小椋「……駄目だったわね」
赤沢「……そうみたい」
74: 2012/02/23(木) 19:44:50.63 ID:NB+e2rxq0
小椋「流石に泉美のピンチ時には助けるかと思ったけど……」
赤沢「……うん」
小椋「ベタ過ぎてバレちゃったのか、それとも……」
赤沢「……」
小椋「……泉美」
赤沢「……もういいわ」
小椋「え?」
赤沢「そもそも、作戦だなんて小細工するほうがおかしかったのよ」
赤沢「……うん」
小椋「ベタ過ぎてバレちゃったのか、それとも……」
赤沢「……」
小椋「……泉美」
赤沢「……もういいわ」
小椋「え?」
赤沢「そもそも、作戦だなんて小細工するほうがおかしかったのよ」
76: 2012/02/23(木) 19:49:09.04 ID:NB+e2rxq0
赤沢「小細工なんて私らしくなかったのよ」
小椋「泉美……」
赤沢「今度は正々堂々、正面から向かっていってやるわ」
小椋「っ! 泉美……」
赤沢「ごめんね由美、色々付き合わせちゃって」
小椋「いいのよ。私こそ役に立てなくてごめん……頑張ってね」
赤沢「ええ、頑張るわ」
勅使河原「あ、こんなところにいた。お~い赤沢~小椋~もう授業始まるぞ~」
小椋「……行きましょうか」ハァ
赤沢「ええ」
小椋「泉美……」
赤沢「今度は正々堂々、正面から向かっていってやるわ」
小椋「っ! 泉美……」
赤沢「ごめんね由美、色々付き合わせちゃって」
小椋「いいのよ。私こそ役に立てなくてごめん……頑張ってね」
赤沢「ええ、頑張るわ」
勅使河原「あ、こんなところにいた。お~い赤沢~小椋~もう授業始まるぞ~」
小椋「……行きましょうか」ハァ
赤沢「ええ」
77: 2012/02/23(木) 19:53:50.43 ID:NB+e2rxq0
~放課後・図書室~
恒一「……さて、そろそろ帰ろうかな」
ガラララッ
恒一「っ!?」
赤沢「……恒一くん、こんなところにいたのね」
恒一「……」
赤沢「あなたが私を無視する理由、教えて欲しいの」
恒一「……」スタスタスタ
赤沢「っ! 待って!」ガシッ
恒一「……っ!」
赤沢「答えてくれるまで絶対に放さないわよ!」
恒一「……っ」グイッ
赤沢「くっ……」グイッ
恒一「……!!」グググググ
赤沢「この……!!」グググググ
恒一「……さて、そろそろ帰ろうかな」
ガラララッ
恒一「っ!?」
赤沢「……恒一くん、こんなところにいたのね」
恒一「……」
赤沢「あなたが私を無視する理由、教えて欲しいの」
恒一「……」スタスタスタ
赤沢「っ! 待って!」ガシッ
恒一「……っ!」
赤沢「答えてくれるまで絶対に放さないわよ!」
恒一「……っ」グイッ
赤沢「くっ……」グイッ
恒一「……!!」グググググ
赤沢「この……!!」グググググ
79: 2012/02/23(木) 19:56:18.30 ID:NB+e2rxq0
恒一「っ……!!」グイン
赤沢「きゃっ!?」バタン
恒一「……」スタスタスタ
赤沢「…………ひっく」
恒一「……?」ピタッ
赤沢「うっ……うぅ……」
恒一「?」クルリ
赤沢「うぇえ……うぇええええん……」グスグス
恒一「!?」
赤沢「きゃっ!?」バタン
恒一「……」スタスタスタ
赤沢「…………ひっく」
恒一「……?」ピタッ
赤沢「うっ……うぅ……」
恒一「?」クルリ
赤沢「うぇえ……うぇええええん……」グスグス
恒一「!?」
81: 2012/02/23(木) 19:59:23.85 ID:NB+e2rxq0
恒一「ちょっ、ちょっと、赤沢さん?」
赤沢「っ! こ、恒一くん……やっと話しかけてくれたぁ……うぅう……」グスグス
恒一「いやっ、そ、その前に泣き止んで!」
赤沢「……! な、泣いて……ぐすっ……泣いてなんて……ないわよ……ひっく」
恒一「いや、明らかに泣いてるじゃないか……ほらハンカチ」
赤沢「うぅ……ありが、とう……」グスグス
赤沢「っ! こ、恒一くん……やっと話しかけてくれたぁ……うぅう……」グスグス
恒一「いやっ、そ、その前に泣き止んで!」
赤沢「……! な、泣いて……ぐすっ……泣いてなんて……ないわよ……ひっく」
恒一「いや、明らかに泣いてるじゃないか……ほらハンカチ」
赤沢「うぅ……ありが、とう……」グスグス
85: 2012/02/23(木) 20:03:48.61 ID:NB+e2rxq0
恒一「まさか赤沢さんが泣き出すなんて……」
赤沢「……恒一くんが悪いのよ」
恒一「いや、そりゃそうだけど……まさかあの赤沢さんが泣き出すなんて思わなかったし」
赤沢「……と言うか、なんで今まで無視してたの? 今度こそ答えて頂戴?」
恒一「ええと……ちょっ、ちょっとした仕返しのつもりだったんだ」
赤沢「やっぱり……いない者にしたことに対する仕返しだったのね」
恒一「うん、まあ今日一日だけのつもりだったんだけど……赤沢さんが泣き出しちゃったから」チラッ
赤沢「っ!! さ……さっきのは忘れなさい!!」
赤沢「……恒一くんが悪いのよ」
恒一「いや、そりゃそうだけど……まさかあの赤沢さんが泣き出すなんて思わなかったし」
赤沢「……と言うか、なんで今まで無視してたの? 今度こそ答えて頂戴?」
恒一「ええと……ちょっ、ちょっとした仕返しのつもりだったんだ」
赤沢「やっぱり……いない者にしたことに対する仕返しだったのね」
恒一「うん、まあ今日一日だけのつもりだったんだけど……赤沢さんが泣き出しちゃったから」チラッ
赤沢「っ!! さ……さっきのは忘れなさい!!」
91: 2012/02/23(木) 20:10:24.82 ID:NB+e2rxq0
恒一「いない者にされた時さ……その、おまじないのためとは知らされても、理不尽だと思ったんだ」
赤沢「……」
恒一「僕には先に見崎がいてくれたから別に寂しいとかは感じなかったけど……たぶん見崎はそれまで辛かったと思う」
赤沢「……そうね」
恒一「だからその理不尽さをわかってほしかったと言うか、共有してほしかったと言うか……」
赤沢「……それで私をいない者にしようって思ったわけね?」
恒一「うん。まあ僕が見崎の代わりに仕返しなんておかしいと思うけど、ちょっとした悪戯のつもりでさ」
恒一「だけど赤沢さんが予想以上に怒っちゃって、その……」
赤沢「……後に引けなくなったと?」
恒一「…………はい」
赤沢「……そうだったのね」
赤沢「……」
恒一「僕には先に見崎がいてくれたから別に寂しいとかは感じなかったけど……たぶん見崎はそれまで辛かったと思う」
赤沢「……そうね」
恒一「だからその理不尽さをわかってほしかったと言うか、共有してほしかったと言うか……」
赤沢「……それで私をいない者にしようって思ったわけね?」
恒一「うん。まあ僕が見崎の代わりに仕返しなんておかしいと思うけど、ちょっとした悪戯のつもりでさ」
恒一「だけど赤沢さんが予想以上に怒っちゃって、その……」
赤沢「……後に引けなくなったと?」
恒一「…………はい」
赤沢「……そうだったのね」
95: 2012/02/23(木) 20:13:24.69 ID:NB+e2rxq0
赤沢「恒一くん」
恒一「っ!! はっ、はい!」
赤沢「改めて謝るわ。いない者にしてごめんなさい」
恒一「……えっ?」
赤沢「……なによその呆けた返事は?」
恒一「……いや、てっきり張り手でも喰らうかと思ってたから」
赤沢「ええ、本当は思いっきりぶん殴ってやりたいわ」
恒一「ひっ!?」
赤沢「でも、そういう理由があったのなら私も改めて謝るしかないでしょう?」
恒一「赤沢さん……」
赤沢「でも」
恒一「え?」
恒一「っ!! はっ、はい!」
赤沢「改めて謝るわ。いない者にしてごめんなさい」
恒一「……えっ?」
赤沢「……なによその呆けた返事は?」
恒一「……いや、てっきり張り手でも喰らうかと思ってたから」
赤沢「ええ、本当は思いっきりぶん殴ってやりたいわ」
恒一「ひっ!?」
赤沢「でも、そういう理由があったのなら私も改めて謝るしかないでしょう?」
恒一「赤沢さん……」
赤沢「でも」
恒一「え?」
99: 2012/02/23(木) 20:18:50.82 ID:NB+e2rxq0
赤沢「それじゃあ私の怒りは収まらないの。わかる?」
恒一「う、うん」
赤沢「と言うわけで、恒一くんは今から私の言うことを聞いてもらうわ」
恒一「えっ?」
赤沢「まずは今から喫茶店に行ってコーヒーでも奢ってもらおうかしら。一番高い奴ね」
恒一「ええっ!? ちょっ、ちょっと待って赤沢さん!」
赤沢「それと見崎さんにも後で謝らないとね」
恒一「赤沢さん聞いてる!?」
恒一「う、うん」
赤沢「と言うわけで、恒一くんは今から私の言うことを聞いてもらうわ」
恒一「えっ?」
赤沢「まずは今から喫茶店に行ってコーヒーでも奢ってもらおうかしら。一番高い奴ね」
恒一「ええっ!? ちょっ、ちょっと待って赤沢さん!」
赤沢「それと見崎さんにも後で謝らないとね」
恒一「赤沢さん聞いてる!?」
100: 2012/02/23(木) 20:21:17.49 ID:NB+e2rxq0
赤沢「さっ、行きましょ。早くしないと日が暮れるわ」ダキッ
恒一「うわっ、ちょっと! む、胸! 腕に胸当たってるって!」
赤沢「なによ、昼休みの時は抱き着いても無視したじゃない」
恒一「い、いや、あの時もびっくりして――」
ガラララ
鳴「…………」
恒一「あ……」
赤沢「あ」
恒一「うわっ、ちょっと! む、胸! 腕に胸当たってるって!」
赤沢「なによ、昼休みの時は抱き着いても無視したじゃない」
恒一「い、いや、あの時もびっくりして――」
ガラララ
鳴「…………」
恒一「あ……」
赤沢「あ」
102: 2012/02/23(木) 20:25:03.14 ID:NB+e2rxq0
鳴「……榊原くん? なにしてるの?」
恒一「い、いや、違うんだよ見崎、これは誤解だ」
鳴「誤解? 何が誤解なの榊原くん?」
恒一「待って! 見崎! お願いだから話を聞いて!」
赤沢「……さ、恒一くん♪ 早くデート行きましょう♪」
恒一「あっ、赤沢さん!? なんでいきなりまた昼休みのアレを――」
鳴「…………デート?」
恒一「まっ、待って! 話を聞いて!!」
恒一「い、いや、違うんだよ見崎、これは誤解だ」
鳴「誤解? 何が誤解なの榊原くん?」
恒一「待って! 見崎! お願いだから話を聞いて!」
赤沢「……さ、恒一くん♪ 早くデート行きましょう♪」
恒一「あっ、赤沢さん!? なんでいきなりまた昼休みのアレを――」
鳴「…………デート?」
恒一「まっ、待って! 話を聞いて!!」
103: 2012/02/23(木) 20:27:35.72 ID:NB+e2rxq0
<ワーワーギャーギャー
勅使河原「……解決、したんだよな? これ」
小椋「まあ……いいんじゃないの。これはこれで」
<ダ、ダレカタスケテー!
勅使河原「……帰るか」
小椋「……そうね」
千曳「図書室、そろそろしめたいんだけどねえ……」
終わり
勅使河原「……解決、したんだよな? これ」
小椋「まあ……いいんじゃないの。これはこれで」
<ダ、ダレカタスケテー!
勅使河原「……帰るか」
小椋「……そうね」
千曳「図書室、そろそろしめたいんだけどねえ……」
終わり
104: 2012/02/23(木) 20:28:16.91 ID:9KVREcQJO
最後の単語が見えない
106: 2012/02/23(木) 20:28:33.85 ID:mpp3PShi0
乙
アカザーさん可愛いよペロペロ
アカザーさん可愛いよペロペロ
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