532: 2013/11/18(月) 21:17:25.27 ID:z9eix9iao

最初から:モバP「小早川紗枝が実は人間じゃなかった」

前回:モバP「遊佐こずえが実はこの世界そのものだった」

三船美優(26)



P「美優さん?」

美優「あ……プロデューサーさん……」

P「どうしたんですか、こんなところで……もう夜だっていうのに」

美優「その……いろいろと、ありまして……」

P「いろいろ?」

美優「はい。実は――」


>>536
美優の正体

536: 2013/11/18(月) 21:19:18.21 ID:4iPI6MTNo
夫に先立たれた妻の、無意識の集合体

538: 2013/11/18(月) 21:23:42.92 ID:z9eix9iao
美優「実は……その、散歩をしていたら、道に迷ってしまって……」

P「道にって……何やってるんですか! まったく、家に送りますから」

美優「いえ、それで……家の鍵、無くしてしまいまして……」

P「はい?」

美優「……落とした道に、鍵もなくって。どうすればいいのかわからず………」

P「……いっしょに探して……いや、もう暗いしなぁ。ちひろさんに言ったら……でも残業するんだっけ? あの人の残業っていったい――」

美優「……Pさん」

P「う、はい……」

美優「家に……あげていただけませんか……?」

P(あ、これはアカンやつだ)

539: 2013/11/18(月) 21:28:54.68 ID:z9eix9iao
P(結局あげてしまった。俺は何をやってるんだろう)

P(しかも――――)


 トントントン…  コトコト…

美優「あの、味つけは濃いめのほうが好きですか……? それとも、薄口のほうが……」

P「あぁ、いや……お任せします。その方がうれしいですから」

美優「わかりました。お口に合うといいんですけれど……」


P(見ろよブラザー。美優さんがエプロンつけて手料理を俺にふるまってくれようとしてるぜ!)

P(断れるかって? そんなの無理に決まってらぁ! HAHAHA!)

P(……あぁ、本当に絵になるなぁ。いいなあ、奥さんっぽいなぁ……)


美優「んっ……」ピクッ

P「?」

540: 2013/11/18(月) 21:37:52.76 ID:z9eix9iao
美優「お待たせしました……」

P「おぉ、ありがとうございます! 和食かぁ……美味そうだなぁ」

美優「冷蔵庫の中身、勝手に使ってしまって……」

P「いやいや、お願いしたのは俺ですし。それじゃあさっそく、いただき――」

美優「……あ、あのっ!」

P「はへ? あぁ、なんでしょう……?」

美優「その……Pさん」

P「はい……」

美優「わ、わた、わたし……も………」

P(なんか、えらく色っぽいような……)

美優「………!」

P「美優、さん?」

美優「……す、すみません。なんでもありません……食器も、お借りしてしまって」

P「い、いやいや。いいんですよ、むさくるしいところですけれど……鍵も明日には見つかるといいですね……」

美優「はい……」

541: 2013/11/18(月) 21:47:23.78 ID:z9eix9iao
P(……いかん、いかんな。美優さんを見てるとこう……)

P(アイドルに対してそんな、と思ってるはずなのに。今日はやたらと……あぁ、頭冷やさないと)

P「……すみません、風呂入ってきます」

美優「あ、はい……わかりました……」

P「流石に服はないですけれど、あとでシャワーぐらいならお貸ししますから」

美優「……はい……」


 ガチャッ

P(……ふぅ。落ち着こう)

  ヌギヌギ…

P(冷たいシャワーでも浴びたらすっきりするかな……)

542: 2013/11/18(月) 21:53:13.05 ID:z9eix9iao
  シャワァァァァァァ…

P(そういえば美優さんも人間じゃないのか……)

P(なんだろうなぁ。まさかそれが関係してたり……)


  ガララ…

P「ん?」

美優「あ、あの……」

P「えっ、美優さん!? ちょ、ちょっと待ってください! 入ってきてるんですか!?」」

美優「はい……その、お背中をお流ししようと思いまして……」

P「いいです! 大丈夫です! 平気です! 結構です!!」

美優「あ……すみません。さしでがましいことを……」

P「き、気持ちは嬉しいです! 本当に!」

543: 2013/11/18(月) 22:05:00.95 ID:z9eix9iao
美優「でも――」

  ガチャッ

P(え、今後ろで音……)

美優「私、このままだと……耐えられなく、なってしまいそうで……」

P「は、入ってきてます?」

美優「……はい。ご飯、美味しかったですか?」

P「う、美味かったです。すごく……」

美優「よかった……」ピトッ…

P(と、吐息が……背中が、やわらか、服着てない!? こ、これはっ)

美優「……たくましい、背中ですね。頼りたくなってしまって……」

545: 2013/11/18(月) 22:07:31.34 ID:sac9p4ub0
こずえちゃんが観てる

547: 2013/11/18(月) 22:11:20.88 ID:z9eix9iao
P(これ、完全に誘って――いや、でも俺はプロ、ぷろの、ぷろでゅっ……)

美優「……いけないことだとわかっているんです。でも、身体が――」

P(そ、そすう。そすうをかぞえろ。ひとーつ、ふたーつ、みぃーっつ……ひでぶっ! サヨナラ! 理性はしめやかに爆発四散した!)

美優「――どうしても、耐えられず……私、あなたのことが――」


P「うおおぉぁあああああああ!」ガァン!

美優「Pさっ……!?」

P「消えろ煩悩! 爆ぜろ現実! バニッシュメントォオオオオオ!!」ガァン! ガァン!

美優「や、やめてください! 頭から血が……」

548: 2013/11/18(月) 22:12:17.79 ID:sac9p4ub0
ヤバいこのPかっこいい

551: 2013/11/18(月) 22:18:02.39 ID:z9eix9iao
P「ハハハ、危ないところでしたね」ピュー…

美優「だ、大丈夫なんですか……? 血は……」

P「平気ですよ。ほら、この通り!」ピュー…

美優「大丈夫じゃありません! お願いですから、寝ててください……私が、悪かったですから……」

P「ハハハ、美優さんは何も――あれっ」フラッ

  ギュッ

P「……美優、さん?」

美優「やっぱり……本当に、ごめんなさい……」

P「す、すみません……いやぁ。ほら、きっと美優さんにも理由があるんでしょう……?」

美優「……そう、です。でもこんな、利用するようなことをしようとして……」

P「いいんですよ。よかったら理由を聞かせてくれませんか? 対策もできるかもしれませんし、ね」

553: 2013/11/18(月) 22:27:25.17 ID:z9eix9iao
美優「……私の、本当の姿が何かは知ってますか?」

P「いえ、まったく……何なんですか?」

美優「その……パートナーを無くした女性の心たちの集合体、です」

P「……それって、みぼう……」

美優「……そう、ですね。だから、憧れるんです……素敵な、暖かな家庭に……」

P(……いつかの仕事で、仁奈との関係が親子みたいだなって言われて嬉しそうだったのもそのせい、か?)

美優「事務所でも、普段なら満たされているんです……とても、優しい気持ちにもなれて……でも……」

P「……今日のは、その」

美優「妻、として……やっぱり、求めるものは父性的な愛だけじゃないんです……」

P「ですよねぇ……」

美優「自分への愛が欲しくて……耐えられなくって、身体が……夜泣きする日がありまして……」

P(Oh……)

557: 2013/11/18(月) 22:37:16.62 ID:z9eix9iao
美優「いつもなら藍子ちゃんに体内の時間をいじってその日を飛ばしてもらったり、他の人に協力してもらうんですけれど……」

美優「……今日は、他の人たちとも連絡がつかず……気が付いたら、家の前に……」

P「………」

美優「……すみません。軽蔑、しましたよね……?」

P「そんなわけないでしょう!」

美優「でも、私」

P「俺だって、俺だって……俺だって! 許されるなら!! 乗りますよ!!!! ノリノリですよ!!!!!」

美優「は、はい」

P「でもねぇ! アイドルとしての美優さんが、そんな、頑張ってくれてるのに! 無碍にはできないでしょう!!」

美優「は、はぁ……」

P「正直ちょっとね、今もギリギリですよ! その欲求ってどうにか解消できませんか!!」

美優「えっと、妻らしいことができたら……少し、楽に……」

P「わかりました、新婚さんごっこでもなんでもおつきあいします! 一線だけは超えませんけど、それでどうにかしましょう!」

美優「……いいんですか?」

P「正直役得だとも思ってます!!」

564: 2013/11/18(月) 22:42:33.62 ID:z9eix9iao
☆お嫁さんシチュその1 ~食卓~


美優「はい、あなた……あーん……」

P「あーん……あぁ、美味いなぁ。最高だよ、美優」

美優「そうですか……? ふふっ、よかった……」

P「いつもありがとう。おかげで頑張れるよ」

美優「あぁ……やっぱり、嬉しいです。体も楽に……」

P「よし、他には!」

565: 2013/11/18(月) 22:48:04.48 ID:z9eix9iao
☆お嫁さんシチュその2 ~お風呂~


美優「お背中お流ししますね」

P(ひつじがいっぴきひつじがにひき、ひつじが……あっ、あれは仁奈かな? よくみたら向こうのは鈴帆だ! わぁい!)ブツブツ…

美優「たくましい、背中……いつもお疲れ様です……」ゴシゴシ…

P(あぁ、でも……おや? 流れ星……彗星かな? 違うな、彗星はもっとバーっと……あ、にょわーっと動いてる。諸星かな?)ブツブツ

美優「……背負われてるんですよね、私も……荷物にならないように隣を歩けたら……」

P「……パートナー、じゃないか。荷物なんかじゃないさ」

美優「……はいっ」

P「ははは、じゃあ次は――」

美優「その、私の背中も……」

P「」

567: 2013/11/18(月) 22:51:19.97 ID:z9eix9iao
☆お嫁さんシチュその3 ~?~


P(危ないところだった。すごいぞ俺。よく滑らなかったぞ俺の腕。がんばったな俺の理性)

美優「これで、最後です……」

P「はいはい、なんでしょう?」

美優「……」スッ…

P(何を指さして………ベッド? シングルベッド? ホワーイ? な・ぜ・だ?)

美優「いっしょに、寝ていただけませんか……?」

P「」ポーンッ

美優「Pさんっ!?」

569: 2013/11/18(月) 22:55:59.54 ID:z9eix9iao
P「は、ははは……なるほど、うん。ピロートークってやつですね、はいはい……」

美優「すみません……」

P「いえ。大丈夫です。もう、ギンギン……じゃなかった、えぇ、はい。余裕ですとも」

美優「その、私は……」

P「ダメです。絶対ダメです……少しは楽になりましたか?」

美優「……そう、ですよね。すみません……身体は、だいぶ楽になりました」

P「なら、いいじゃないですか。ね?」

美優「…………」

P「……あれ、美優さん?」

美優「……いじわる」

P「」ブシュッ

美優「あぁっ!? 血が!」

571: 2013/11/18(月) 23:00:00.93 ID:z9eix9iao
――――

――


美優「すぅ………すぅ……」



P「ぜはぁっ……ぜはぁっ……耐えた、耐えきったぞ……!」

P「俺は……俺はぁ………!!」

P「うっ、うおっ、おぉぉぉ……ちくしょう……ちくしょおぉぉぉぉぉ……」ボロボロ…

P「うおおぉぉぉぉぉぉ……エグッ、グスッ……ちくしょう……くそぉぉぉぉ………」ボロボロ…

P「なんで俺プロデューサーなんだよぉぉぉぉ……なんで美優さんがアイドルなんだよぉぉぉぉ……」ボロボロ…

P「もうやだよぉ、ねむいよぉ……ちくしょう……うぁぁぁ……」

P「床、かたいよう……かたいよぉ……美優さんの背中やわらかかったなぁ……」

P「………寝なきゃ……寝よう………寝る……」

573: 2013/11/18(月) 23:06:57.44 ID:z9eix9iao
  チュンチュン…  チチチ…

P「……あ、れ? もう朝か………」

P「はぁ………ちくしょう………くそう……」

P「……美優さんは帰ったのかな? あ、なんかメモが……」

 [昨日は失礼しました。よろしければ食べてください 美優]

P「朝飯……おぉ、美味そう。これ食べて今日も元気に出社するかぁ!」

P「ハハハ、ハハ、はぁ……」

P「次に美優さんに会ったときどんな顔すればいいんだろう……」

575: 2013/11/18(月) 23:10:42.32 ID:z9eix9iao
P「……おはようございます」

ちひろ「あら、プロデューサーさん……おはようございます……」

P「……あれ? ちひろさん、疲れた顔してませんか……」

ちひろ「プロデューサーさんこそ……」

P「いろいろありまして……知らなかったんですか……?」

ちひろ「私も、いろいろあったんです……えぇ、いろいろ……」

P「はぁ……あぁ、そうそう。朝一は>>578の仕事ですね」

578: 2013/11/18(月) 23:11:40.33 ID:dCyYXFQyo

引用: モバP「アイドルたちが実は人外ばかりだった」