1: 2011/09/07(水) 19:59:07.81 ID:BJLZmZqxO
ちなつ「どちらを助けるんですか!?」

京子「それはもちろん、ちなつちゃんだ」

あかり「ええっ、即答!?」

京子「残念だったな、あかり。ちなつちゃんのために犠牲になってくれ」

あかり「ふぇええん、ひどいよぉ!」

―――

結衣「京子」

京子「なに?」

結衣「さっきの答え―――本当にちなつちゃんを助けるのか?」

京子「違うよ、あかりに決まってるだろ」

結衣「だよな」

京子「結衣とあかりなら迷うかもしれないけどな」

結衣「……馬鹿」

11: 2011/09/07(水) 20:14:21.97 ID:BJLZmZqxO
京子「結衣とあかりは親友だ。どちらかが欠けるなんて考えられない」

結衣「ちなつちゃんは?」

京子「かわいいよね。あと、ミラクるんに似てる」

結衣「それだけ?」

京子「それだけ」

結衣「京子がそんな薄情なやつだとは思わなかったよ。友達に優劣をつけるなんて最低だ」

京子「え、結衣ぃ……?」キョトン

結衣「……冗談だよ、落ち込んだ顔を見たかったんだ」

京子「うう……馬鹿ぁ……!」

結衣「ごめんごめん、ラムレーズン買ってあげるから泣きやんで」

18: 2011/09/07(水) 20:23:33.11 ID:BJLZmZqxO
京子「ラムレーズン、ふたつ」

結衣「わかったよ、さっきのは私が悪かったしな」

京子「わーい、結衣様大好き」

結衣「こらっ、抱きつくなって!」

京子「このままスーパーへゴー!」

結衣「まったく、しょうがないな……ん?」

京子「どうしたの?」

結衣「あそこにいるの、あかりとちなつちゃんじゃないか?」

23: 2011/09/07(水) 20:35:50.00 ID:BJLZmZqxO
京子「本当だ、男の人もふたりいる……」

―――

男1「ねえ、君たち中学生?」

男2「服とか欲しくない?お兄さんが買ってあげるよ」

あかり「け、結構です」

ちなつ「そうです、それに私たち急ぐんです!」

男1「じゃあ家まで送ってあげるよ。こんな方まで来るってことは、家遠いんでしょ?」

あかり「い、いいえ。すぐそこですから、歩いていけます」

男2「だったら、ちょっとくらい寄り道してもいいじゃん」

26: 2011/09/07(水) 20:41:33.61 ID:BJLZmZqxO
京子「なあ、あれってやばくないか?」

結衣「ああ、警察に通報したほうが……」

京子「でも、私携帯持ってないし、この辺には公衆電話もないし……」

結衣「一旦学校へ戻って、先生に……」

京子「それじゃ間に合わない!」ダッ

結衣「おい、京子!無茶するな!」

京子「―――おい、うちの部員に何してる!?」

あかり「京子ちゃん!?」

ちなつ「京子先輩!?」

男1「あぁ?なんだこいつ」

33: 2011/09/07(水) 20:51:20.32 ID:BJLZmZqxO
京子「嫌がってるじゃないか!帰してやりなよ!」

男1(ちっ………女相手とは言え、3人は面倒くせえな)

男2(どうする?)

男1(大声出されると厄介だ、アレ出せ)

男2(アレはまずくないか?)

男1(べつに本当に刺すワケじゃねえからかまわねえよ)

京子「何ひそひそ話してんだ!早くふたりを……」

男1「うるせえ!大声出すんじゃねえ!こいつらがどうなってもいいのか?」

あかり「ふぇぇっ、ナイフ!?」

ちなつ「やだ、まだ氏にたくないぃ」

京子「お前ら、卑怯だぞ!!」

45: 2011/09/07(水) 21:04:01.59 ID:BJLZmZqxO
男1「お前さっき、うちの部員っつってたな?じゃあ、部長さんに免じて片方だけ助けてやるよ」

ちなつ「!」

京子「ふざけるな!じゃあ、私が人質になるから、その二人を解放しろ!」

あかり「京子ちゃん……」

男1「それは駄目だ。お前ら立場わかってんのか?一人見逃してやるってだけでも、十分情け深いだろ」

ちなつ(あれ?これ私助かるんじゃね?)

あかり「京子ちゃん!私はいいからちな……むぐっ!?」

男2「ちょっとお前うるさい」

男1「……さあ、どっちか選びな」

京子「どっちか……」

ちなつ(京子先輩……私、京子先輩のこと誤解してた、大好きです京子せんぱ……)

京子「あかりを解放してくれ」

ちなつ「やだ、京子先輩ったら!私よりもあか……えっ?」

60: 2011/09/07(水) 21:19:39.86 ID:BJLZmZqxO
男2「どっちがあかりだ?」

京子「そっちのお団……」

ちなつ「はい!はい!私があかり、赤座あかりです!!」

男1「おい、こっちでいいのか?」

京子「いや……」

ちなつ「そうです!私があかりです!その証拠に、私のほうが髪の色が明るいでしょ!?」

男1「まあ、いいや。そっちのピンクを解放してやれ(うるさいし……)」

京子「えっ……」

ちなつ「ふぇぇっ、京子せんぱぁい、あかり怖かったよぉ……」ダッ

ちなつ「じゃあ、お兄さんたちと仲良くしてね、ちなつちゃん!」ニコ

京子「……」

あかり「……うん、助かってよかったね、あかりちゃん」ニコ

84: 2011/09/07(水) 21:34:13.55 ID:BJLZmZqxO
ブロロロロ

京子「あかりィィィィィィィィィィ!!?」

ちなつ「ふぅ、助かった。京子先輩ありがとうございました。じゃあ私、これで帰りますね!」

京子「あ、ああ……」ボーゼン

ウーン ウーン

そこの車、止まりなさい!

京子「……警察?」

結衣「なんとか間に合ったみたいだな」

京子「結衣!」


結局、私が時間を稼いでいる間に、結衣が警察に通報してくれたおかげで、あかりは無事に救出された。
ふたりの男は一連の行為の常習犯だったらしく、結衣が位置を伝えただけで、警察はすみやかに犯人の車を特定し、男たちは逮捕された。
―――その翌日から、裏切り者の腹黒ピンクが、ごらく部から永久追放になったのは、言うまでもない。


おわり

86: 2011/09/07(水) 21:35:14.96 ID:Z01XX8Ji0
えっ

87: 2011/09/07(水) 21:35:31.16 ID:nKAWnczD0
BAD ENDわろた

引用: ちなつ「京子先輩は私とあかりちゃんの片方しか助けられないなら」