1: 2012/02/25(土) 12:02:01.99 ID:NGxfOUvH0
恒一・鳴「キャキャウフフ」

多々良(いいなぁ…)

恒一・鳴「イチャイチャ」

多々良(私も見崎さんみたいに、榊原くんとおしゃべりしたい…)

2: 2012/02/25(土) 12:09:33.07 ID:NGxfOUvH0
赤沢「恒一くんおはよう」

綾野「こういっちゃん、おっはよー!」

恒一「おはよう、赤沢さんに綾野さん」


多々良(あの二人も榊原くんと案外仲良いよね…いいなぁ)
Another エピソードS(角川文庫版) Another
6: 2012/02/25(土) 12:40:19.92 ID:NGxfOUvH0
多々良(わ、私も勇気出して声かけてみようかな…)

多々良「…」チラッ

恒一「フフッ」

鳴「ウフフ」


多々良(ふぇぇ…やっぱそんな勇気ないよぉ…)

7: 2012/02/25(土) 12:47:28.65 ID:NGxfOUvH0
佐藤「え?榊原くんと仲良くなりたい?」

多々良「うん…」

佐藤「普通に話しかければ?」

多々良「それが出来たら苦労してないよ!」

佐藤「そっか…恵、奥手だもんね」

多々良「どうすればいいと思う?」

佐藤「とりあえず…おはようの挨拶すれば?まずはそこからよ」

多々良「う、うん。頑張ってみる!」

9: 2012/02/25(土) 12:53:08.11 ID:NGxfOUvH0
なんか佐藤さんを友達にしちゃったけど、多々良さんの友達って誰?

12: 2012/02/25(土) 12:58:46.81 ID:NGxfOUvH0
多々良「…」ドキドキ

鳴「…?」

恒一「?」

多々良「さ、榊原くん…お、おはよう」

恒一「お、おはよう…」

多々良「じゃ、じゃあ…っ!」タタタッ


鳴「多々良さん、何だったんだろ?」

恒一「珍しいよね。ちょっと戸惑っちゃったよ」

14: 2012/02/25(土) 13:05:03.87 ID:NGxfOUvH0
多々良「はぁはぁ…」

佐藤「どうだった?ちゃんと挨拶できた?」

多々良「う、うん!私ちゃんとできたよ!」

佐藤(挨拶だけなんだけど…まぁ最初はこんなもんよね)

多々良「緊張したけど、何かすっごい幸せだった//」

佐藤「…恵ってさ、もしかして…榊原くんのこと、好きなの?」

多々良「えっ…?」

佐藤「好きなんでしょ~?このこのぉ」

多々良「…う、うん。そうかも//」

20: 2012/02/25(土) 13:18:51.04 ID:NGxfOUvH0
佐藤「じゃあもっと積極的にならなきゃね」

多々良「む、無理だよ…」

佐藤「うかうかしてると、他の誰かに取られちゃうよ?」

多々良「他の誰かって…?」

佐藤「見崎さんとか、赤沢さんとか、綾野さんとか…」

多々良「まさか…」

佐藤「噂によると、榊原くんって見崎さんと家に行き来する仲らしいよ?」

多々良「ガーン」

佐藤「い、いやでもまだ付き合ってるとかじゃないと思うけどね」

多々良「…」

22: 2012/02/25(土) 13:24:58.78 ID:NGxfOUvH0
佐藤「げ、元気出しなよ、ほら!」

多々良「…」

佐藤「私は応援してるから!ね?」

多々良「榊原くんと見崎さんが付き合ってたらどうしよう…」

佐藤「恵…」

多々良「そしたら私氏んじゃうかも…」

佐藤「そんな事言わないで……あ、私が聞いてきてあげよっか?」

多々良「え、でも…」

佐藤「いいからいいからっ」

26: 2012/02/25(土) 13:30:44.17 ID:NGxfOUvH0
佐藤「榊原くんっ」

恒一「ん?」

佐藤「おはよっ」

恒一「お、おはよう…」

鳴「?」

佐藤「突然なんだけどさ…榊原くんって、今誰かと付き合ってたりするの?」


赤沢「…」ガタッ

綾野「…」チラッ

鳴「…」

28: 2012/02/25(土) 13:34:28.51 ID:NGxfOUvH0
恒一「いないけど?」

佐藤「じゃあ、好きな人とかはいるの?」

恒一「…いや特には」

佐藤「そっか…ふふっ。ありがと。ごめんね、いきなり変なこと聞いたりして」

恒一「別にいいけど…」

佐藤「じゃね」タタタッ


鳴(佐藤さん、まさか)

赤沢(恒一くんのこと…)

綾野(好きなんじゃ…)

30: 2012/02/25(土) 13:37:41.07 ID:NGxfOUvH0
赤沢さんはガタッかわいい

31: 2012/02/25(土) 13:44:12.36 ID:NGxfOUvH0
佐藤「恵!榊原くん付き合ってる人も、好きな人もいないって!」

多々良「ほ、ホント!?」

佐藤「チャンスだよチャンス!」

多々良「で、でもまだ心の準備が…」


先生「ガラリンコと。次の授業は調理実習だから家庭科室に移動してくれー」

佐藤「ほら、授業始まっちゃったじゃない」

多々良「ふぇぇ」

32: 2012/02/25(土) 13:49:31.66 ID:NGxfOUvH0
先生「えー、来週の調理実習なんだが、班は好きな者同士で組んでくれたまえ」


風見「勅使河原」

勅使河原「風見」

柿沼「風見くん、勅使河原くん、私も同じ班に入れて」

桜木「わ、私も!」


恒一「好きな者同士か…どうしよう?とりあえず見崎は誘った方がいいよな…」

34: 2012/02/25(土) 13:54:34.29 ID:NGxfOUvH0
恒一「見崎、一緒の班になろっか」

鳴「うん、もちろんそのつもり」


佐藤「ほらほら、恥ずかしがってないで!」

多々良「で、でも…」

佐藤「榊原くん、私たちも同じ班になろ?」

恒一「いいよ。よろしくね二人とも」

鳴「…」

多々良「よ、よろしく//」

36: 2012/02/25(土) 13:58:15.23 ID:NGxfOUvH0
赤沢「恒一くん、私も入れてもらうから」

綾野「私もー!」

恒一「うん、これで6人揃ったね」


中尾(くそっ!榊原ちぎれろ!榊原爆発しろ!!)

39: 2012/02/25(土) 14:05:41.89 ID:NGxfOUvH0
先生「じゃあ各班作るもの決めてくれー」


恒一「どうしよっか?」

赤沢「それぞれ意見出してみましょう」

綾野「はい!私はオムライス!」

佐藤「ピロシキ」

鳴「ライスカレー」

多々良「私は…んと、ラムチョップ」

赤沢「フレンチトーストとか簡単そうで良くない?」

恒一「見事にみんなバラバラだね」

41: 2012/02/25(土) 14:10:54.06 ID:NGxfOUvH0
赤沢「じゃあ…オムライスにしましょうか」

恒一「そうだね。一番無難だし」

綾野「やった!」

佐藤「ピロシキ…」

鳴「ライスカレー…」

恒一「食材は誰が買いに行けばいいかな?」

赤沢「私と恒一くんで行きましょう」

多々良「!?」

佐藤「私と恵も行く!」

鳴「私も行く」

綾野「わ、私も!」

赤沢(チッ)

恒一「じゃあ皆で仲良く買いに行こうか」

44: 2012/02/25(土) 14:32:28.70 ID:NGxfOUvH0
~ダイエー~

恒一「さすがダイエースーパー。何でも揃ってるね」

鳴「そうだね」

赤沢(本来なら私と恒一くんの二人きりだったはずなのに…)イライラ

綾野「みてみて、卵安売りしてるよ!」

恒一「本当だ。いいタイミングだったね」

佐藤「あと、ニンジンと鶏肉とグリーンピースとケチャップ?」

赤沢「ま、そんなところかしらね」


多々良(榊原くんのそばに行きたいけど…何か付け入る隙がない…)

46: 2012/02/25(土) 14:36:52.50 ID:NGxfOUvH0
赤沢「食材は全部買ったし…このまま帰る?」

綾野「本屋に寄って行きたい」

恒一「じゃ、行こうか」



赤沢「へぇ…彩もファッション誌とか読むんだ?」

綾野「まあね」

綾野(少しでもこういっちゃんの気を引きたいし…研究しとかないと)


多々良(榊原くんどこ行ったのかな…)

47: 2012/02/25(土) 14:40:20.27 ID:NGxfOUvH0
恒一「…」

多々良(み、みつけた…!何読んでるんだろ…)

恒一「…」

多々良(や……エOチな本見てる//)

佐藤「どうしたの?」

多々良「和江…。榊原くんがエOチな本みてるよぉ…」

佐藤「ふぅん」

多々良「ふぅんて…」

佐藤「榊原くんだって男の子だし、当然じゃない?男子ならみんな見てるわよ」

多々良「そんなもんかな?」

佐藤「そんなもんよ」

48: 2012/02/25(土) 14:45:04.46 ID:NGxfOUvH0
赤沢「何してるの?」

佐藤「榊原くん見て」

綾野「あっ…工口本読んでる…」

鳴「…」

多々良「で、でも!男の子なら当然だよ!男子ならみんな見てるらしいし!」

赤沢「ま、それもそうよね。思春期だし」

綾野「こういっちゃん//」

鳴「…」

佐藤「今は温かい目で見てあげましょう」

多々良「みんなして見てていいのかな…?」

52: 2012/02/25(土) 14:59:29.49 ID:NGxfOUvH0
恒一「あ…」サッ

赤沢「こ、恒一くんそろそろ行くわよ?」

恒一「わ、わかった。ははっ」


恒一(見られてないよな…?大丈夫だよな?)


多々良(私が相手してあげるのに…榊原くん…)

69: 2012/02/25(土) 16:10:15.64 ID:NGxfOUvH0
有田「あれ?あそこにいるのって…」

江藤「赤沢さんのグループだ。食材買いに来たのかな?」

有田「愛しの榊原くんもいるじゃない」

江藤「ちょ、ちょっとやめてよ//」

有田「ちょっと行ってみようよ」

73: 2012/02/25(土) 16:13:02.35 ID:NGxfOUvH0
有田「ういっす!」

赤沢「有田さんに江藤さん」

江藤「こ、こんにちは榊原くん//」

榊原「どうも…」(何で僕だけに?)

多々良「…」

佐藤(これは…)

佐藤「どーんっ」ドンッ

多々良「きゃっ」

榊原「おっと…大丈夫?」

多々良「う、うん…//」

江藤「…」

有田(これは…)

74: 2012/02/25(土) 16:15:00.78 ID:NGxfOUvH0
有田「こっちもどーんっ」

江藤「きゃあっ」

榊原「だ、大丈夫?」

榊原(うわ…多々良さんと江藤さんに抱きつかれてる…)

綾野(何この状況…)

赤沢(不可解…)

鳴(不愉快)

77: 2012/02/25(土) 16:18:13.32 ID:NGxfOUvH0
多々良「や、やめてよ和江//」

江藤「いきなり何するのよ…//」


佐藤「ふぅん」

有田「へぇ」

バチバチ


榊原「と、とにかく…僕たちはもう帰るから」

80: 2012/02/25(土) 16:23:42.71 ID:NGxfOUvH0
先生「んじゃ調理実習、始め!」


ワイワイガヤガヤ

恒一「♪」トントントントン

赤沢「へぇ~、恒一くん上手ね」

恒一「前の学校で料理研究部に入ってたからね」

綾野「すごーい//」

多々良(榊原くんカッコイイ//)


多々良「…」ジーッ

恒一「……?どうかした?」

多々良「う、ううん。かっこいいなぁと思って//」

恒一「//」

多々良(榊原くんカワイイ//)

82: 2012/02/25(土) 16:29:45.67 ID:NGxfOUvH0
江藤「…」チラチラ

有田「…気になるの?榊原くんのこと」

江藤「べ、別にそんなんじゃないもん…」プイッ

有田(素直じゃないんだから…)

中尾「おいお前らも手伝えよ」

有田「ん?」

江藤「榊原くん見てたいから、中尾くん全部やっといて」



中尾(榊原首折れろ!榊原足の小指角にぶつけろ!)

85: 2012/02/25(土) 16:34:30.02 ID:NGxfOUvH0
多々良「オムレツが私が作るね」

恒一「多々良さん上手だね。普段も料理するの?」

多々良「た、たまにお母さん手伝ってる//」

恒一「多々良さん偉いね」

多々良「//」カァーッ


赤沢「わ、私だってやるわよ!」

綾野「泉美、卵焦がしてる」

赤沢「わわっ!」

87: 2012/02/25(土) 16:38:46.91 ID:NGxfOUvH0
恒一「よしっ、完成!」

鳴「うわぁ」パチパチ

多々良(私と榊原くんの合作オムライス…//)

赤沢「じゃあ早速食べましょうか」

佐藤「そうね!」

89: 2012/02/25(土) 16:44:07.11 ID:NGxfOUvH0
多々良「あ…」

恒一「どうしたの?」

多々良「……グリーンピース、食べれない…」

恒一「じゃあ、僕が食べてあげるよ」

多々良「榊原くん…//」

赤沢「…」

赤沢「わ、私もグリーンピース食べれない!」

鳴「じゃあ私がもらうね」

赤沢「…」

92: 2012/02/25(土) 16:50:39.59 ID:NGxfOUvH0
江藤「榊原くん…」

恒一「ん?」

江藤「これ…食べてみる?」

恒一「へー、江藤さんの班はハンバーグ作ったんだ?」

江藤「うん…」

恒一「じゃあお言葉に甘えて一口もらうね」パクッ

恒一「美味しい!」

江藤「ほ、ほんと?私が作ったの!」



中尾(作ったの俺なんすけど)

94: 2012/02/25(土) 16:55:30.43 ID:NGxfOUvH0
恒一「タマネギをわざと大きく切る事で、いい食感と香りをうまく引き出してる」

恒一「ひき肉もあえて合びきではなく、牛のみを使うことでジューシーさを増してる!」

江藤「う、うん。そうなの!」

中尾(アイツ…なかなか分かってるじゃねぇか…)

恒一「レストランでこれが出ても何らおかしくない一品だよ」

江藤「榊原くん//」

中尾(照れるじゃねぇか//)

97: 2012/02/25(土) 16:59:38.16 ID:NGxfOUvH0
多々良「…」ギリッ

佐藤(恵…)


有田「どうだった?」

江藤「うん、美味しいって。褒めてくれた//」

中尾「俺が作ったんだけどな」

有田「中尾くんうるさい」

江藤「黙ってて」

中尾「…」

101: 2012/02/25(土) 17:06:43.54 ID:NGxfOUvH0
綾野「ふぅー、食った食ったぁ」

佐藤「赤沢さん何してるの?」

赤沢「食後のコーヒーを淹れてるのよ」コポコポ


有田「んー、美味しかった」

江藤「ねー」

中尾「おいお前らも食器洗うの手伝えよ」ジャー カチャカチャ

江藤「私、榊原くんのところ行ってくる♪」

中尾「お、おいっ!」

有田「仕方ないわね…私が手伝ってあげる」

中尾「お、おう//」

103: 2012/02/25(土) 17:13:09.18 ID:NGxfOUvH0
江藤「榊原くーん♪」タタッ

榊原「ん?」

勅使河原「うおっ!床にサラダ油こぼしちまった!」

ツルッ

江藤「きゃあっ!」ステンッ

江藤「…いてて」

榊原「…ッ!//」

江藤「え…きゃ、きゃあっ!」

榊原(ど、どうしよう、江藤さんのパンツ見ちゃった//)

江藤「み、見た…?」

榊原「ご、ごめん…」

江藤「//」


多々良「…」ギリッ

105: 2012/02/25(土) 17:20:39.94 ID:NGxfOUvH0
勅使河原「うおおっ!今度はオリーブオイルこぼしちまった!」

風見「しっかりしてくれよ」

勅使河原「す、すまん」

多々良「きゃあっ!」ツルッ

榊原「うわっ」ドテンッ

多々良「…//」

榊原「…//」


綾野「ちょっと…何なのよこれ」

鳴「多々良さんが榊原くんに覆いかぶさってる…」

赤沢「」

綾野「い、泉美!?しっかり!」

107: 2012/02/25(土) 17:27:22.56 ID:NGxfOUvH0
多々良「ご、ごめんね//」バッ

榊原「い、いや…別に…それより大丈夫?怪我は?」

多々良「平気//」


江藤「ぐぬぬ」

111: 2012/02/25(土) 17:52:34.23 ID:NGxfOUvH0
~夏休み~

佐藤「うー…暑くて氏にそう…」

多々良「溶けちゃいそうだね…」

佐藤「恵は榊原くんのこと考えるだけで、いつもとろけてるじゃん」

多々良「ほ、ほっといてよ!//」

佐藤「家にいても暇だし、どっか行かない?」

多々良「どっかて、どこに?」

佐藤「ま、適当にね」

115: 2012/02/25(土) 18:06:14.91 ID:NGxfOUvH0
~ダイエー~

江藤「んー…アイス冷たいね♪」

有田「やっぱ夏はアイスよね」ペロペロ

江藤「私はアイスを愛す女。なんちゃってwww」

有田「あ、一気に寒くなってきた」

江藤「んもぉ!」ポカポカ

有田「あははっ」

117: 2012/02/25(土) 18:11:04.01 ID:NGxfOUvH0
多々良「結局ダイエーか…」

佐藤「この辺じゃここぐらいしか無いからね」

多々良「あっ」

江藤「げっ」

佐藤(江藤さんと有田さんも来てたのか…)

有田(まさかここで会うとは…いやいつもここたなんだけどさ)

多々良「むー…」

江藤「…」

118: 2012/02/25(土) 18:14:04.16 ID:NGxfOUvH0
怜子「恒一くん、おつかい頼んでもいいかな?」

恒一「いいですよ」

怜子「じゃあ、お願いね」

恒一「はい」

恒一「どこに行こうかな…」



恒一「ダイエーに行くか」

121: 2012/02/25(土) 18:19:44.22 ID:NGxfOUvH0
恒一「~♪」


江藤「…」

多々良「…」バチバチ

佐藤「あっ、榊原くんだ!」

多々良「えっ」

江藤「えっ」



恒一「ん?」

123: 2012/02/25(土) 18:24:04.02 ID:NGxfOUvH0
恒一(何か嫌な予感がする…)

恒一(ここは見なかったことにして逃げるか)ダッ


有田「あっ、逃げた」

江藤「ま、待ってぇ!」

佐藤「仕方ない、手分けしてとっ捕まえましょう」

多々良「うん!私頑張るね!」



恒一「うわっ、追いかけてくる!?」

125: 2012/02/25(土) 18:27:58.64 ID:NGxfOUvH0
佐藤「おっ…いたいた!」

恒一「げっ」

佐藤「こらー!待ちなさい!」

恒一「うわっ」

佐藤「はいっ、捕まえたー」

恒一「な、何で追いかけてくるのさ?」

佐藤「榊原くんが逃げるからでしょ」

恒一「そんな…」

127: 2012/02/25(土) 18:31:06.85 ID:NGxfOUvH0
佐藤「そろそろはっきりしてよ」

恒一「えっ、何を?」

佐藤「榊原くんは…誰が好きなの…?」

恒一「えぇ!?」

佐藤「お願い!答えて!」

恒一「佐藤さん…」

佐藤「誰?」

恒一「僕は…」


恒一「さ、佐藤さんのことが…」

佐藤「え…?//」

131: 2012/02/25(土) 18:34:05.48 ID:NGxfOUvH0
恒一「僕は、佐藤さんが好き」キリッ

佐藤「…ッ!//」

佐藤(ちょ、ちょっと待ってよ……え…な、何で?)

恒一「転校して来た日からずっと…好きだった」

佐藤(待って待って待って…何で私なのよ!)

佐藤(私は恵を応援してるのに…こんな…)


恒一「佐藤さん、僕と付き合ってほしい。…ダメかな?」

佐藤(な、何この気持ち…//)

134: 2012/02/25(土) 18:37:09.14 ID:NGxfOUvH0
恒一「佐藤さん…!僕は本気だよ」

佐藤「ご、ごめんなさい…」

恒一「…」

佐藤「今はその…まだ何とも言えない…」

佐藤「気持ちの整理ができてから、返事はするから…」

恒一「…うん」



多々良「か…ずえ…?」

佐藤「!」

恒一「多々良さん…!」

佐藤「ち、違うの恵、これは!」



多々良「…裏切り者!!」ダダッ

135: 2012/02/25(土) 18:40:08.83 ID:NGxfOUvH0
佐藤「待ってよ!恵!」

多々良「ついて来ないで!あんたの顔なんてもう見たくないっ!」

佐藤「恵…、私の話も聞いて!」

多々良「和江なんて嫌い…大っ嫌い……うっ…ううっ」

佐藤「恵…」

多々良「うぇぇぇんっ」

137: 2012/02/25(土) 18:44:09.41 ID:NGxfOUvH0
~佐藤の家~

佐藤「あ、多々良さんのお家ですか?佐藤ですけど、恵さんいますか?」

『ごめんね、ずっと部屋に閉じこもったまま出てこないの…』

佐藤「そうですか…」

『困ってるのよ…。和江ちゃん何か心当たりある?』

佐藤「……いえ、何も」

『そう。まぁすぐ直ると思うから、その時はまた遊んであげてね?』

佐藤「はい…」

138: 2012/02/25(土) 18:45:15.58 ID:NGxfOUvH0
メシ行ってくる

145: 2012/02/25(土) 19:02:17.35 ID:NGxfOUvH0
多々良「はぁ…私何やってんだろ…」

多々良「和江は何も悪くないのに…」

多々良「一人で勝手に傷ついて、一人で勝手に怒り出して…」

多々良「最低じゃん、私…」

149: 2012/02/25(土) 19:07:02.22 ID:NGxfOUvH0
怜子「恒一くん、電話よ。佐藤さんって子から」

恒一「えっ!?」

怜子「恒一くんも隅に置けないなぁ。このこのっ」

恒一「よ、よして下さいよ//」


恒一「もしもし」

佐藤『あ、榊原くん?』

恒一「うん」

佐藤『あの…さっきの事なんだけどね…』

恒一「…うん」ドキッ

佐藤『…ごめんなさい。私は、榊原くんとは付き合えないの』

恒一「そ、そう…。あはは、フラれちゃったね」

佐藤『…ごめん』

恒一「気にしなくていいって…」

156: 2012/02/25(土) 19:13:10.66 ID:NGxfOUvH0
>>155
ネタバレやめろ

161: 2012/02/25(土) 19:16:37.48 ID:NGxfOUvH0
佐藤「じゃあね…うん……うん、また明日、学校で」

ガチャッ

佐藤母「誰?もしかして彼氏?」

佐藤「そんなんじゃないよ…でも…」


佐藤「彼氏にしたかった人……かな」

佐藤母「?」

佐藤(もったいない事しちゃったかなぁ…ハァ。バカだな私…)

佐藤(でもまぁ、恵のことを思えば……ね)

165: 2012/02/25(土) 19:20:32.53 ID:NGxfOUvH0
~翌日~

赤沢「あれ?今日恒一くん休みなの?」

鳴「風邪だって」

赤沢「そう…こじらせてなければ良いけど…」


佐藤(榊原くん…)

多々良「和江…」

佐藤「恵…」

多々良「あの、その…昨日はごめんね?」

佐藤「…気にしてないよ、全然」

多々良「これからも友達でいてくれる?」

佐藤「…もちろん!」

167: 2012/02/25(土) 19:23:15.61 ID:NGxfOUvH0
多々良「え…榊原くんをフッたの!?」

佐藤「ちょ、ちょっと、声大きいって!」

赤沢「!?」

鳴「!?」

綾野「!?」

江藤「!?」



有田「チャンスじゃない悠!」

江藤「う、うん」

169: 2012/02/25(土) 19:28:52.16 ID:NGxfOUvH0
赤沢(恒一くんをフッた?何てもったいない事を…!)

綾野(こういっちゃん可愛そう…)

鳴(佐藤さんは万氏に値する…)

先生「誰か榊原の家にプリント届けてやってくれないか?」

勅使河原「はいはーい!それなら俺が…」

赤沢「…」ギロッ

勅使河原「ひぃ!?」

有田「先生!江藤さんが行くみたいでーす♪」

江藤「ちょ、ちょっと//」


赤沢(チッ)

171: 2012/02/25(土) 19:33:05.95 ID:NGxfOUvH0
有田「ほら、愛しの榊原くんの家の前についたよ」

江藤「き、緊張してお腹痛いよぉ…」

有田「ちょっと、大丈夫なの?」

江藤「わ、私やっぱ無理ぃ!」タタタッ

有田「あっ!ちょっと……ったく…」


有田「仕方ない。私一人で届けるか…」

173: 2012/02/25(土) 19:37:13.88 ID:NGxfOUvH0
ピンポーン

怜子「はーい」

有田「あ、あの、恒一くんにプリント届けに来たんですけど」

怜子「あら…ふふっ。せっかくだからあがって行けば?」

有田「はあ…それじゃあ…お邪魔します」

怜子「恒一くんは上の部屋にいるから、どうぞご自由に」

有田「はい」

177: 2012/02/25(土) 19:40:22.75 ID:NGxfOUvH0
有田(男の子の部屋に入るの初めてだな…//)

コンコンッ

恒一「ん?…有田さん?」

有田「はい、これ宿題のプリント」

恒一「わざわざありがとう」

有田「あと、ノートも書き写しておいたから」

恒一「えっ、ごめんね手間かけさせちゃって…」

有田「いいよ別に。それより…元気そうじゃん?」

恒一「いや…これには…それなりの事情が…」

有田「…聞いたよ」

恒一「え?」

有田「佐藤さんに…フラれたんだって?」

180: 2012/02/25(土) 19:43:47.66 ID:NGxfOUvH0
恒一「な、なぜそれを…」

有田「ふふっ。もう皆知ってるよ?」

恒一「そ、そんな…」

有田「それで、失恋のショックで学校も休んだわけだ?風邪とか嘘ついて」

恒一「…悪い?」

有田「ううん。悪くなんて、ないよ」

恒一「…」

有田「…まだ引きずってるの?」

恒一「そりゃあ、まあ…。本気だったんだ、佐藤さんのこと」

有田「…」

183: 2012/02/25(土) 19:51:45.13 ID:NGxfOUvH0
有田「…気持ちは分かるけどさ、もう…忘れちゃいなよ」

恒一「僕だって忘れたいさ…でも…」

有田「男らしくないよ?」

恒一「…うるさいなぁ。ほっといてよ」

有田「私は榊原くんのことを思って…!」

恒一「用が済んだなら、帰ってよ…」

有田「榊原くん…」

恒一「ご、ごめん。プリント、ありがとね」

有田「榊原くん!!」ガバッ

恒一「おわ!?」

189: 2012/02/25(土) 19:55:47.15 ID:NGxfOUvH0
有田「お願い…元気出して…」

恒一「あ、有田さん…?//」

有田「私だって…また榊原の笑顔がみたいよ…!」

恒一「…」

有田(わ、私、何てことしてるの!?)

有田(何てこと言ってるのよ私は…これじゃまるで…)

有田「…//」カァァァッ

恒一「有田さん…分かったから…もう、ね?」

有田「…//」ギュゥゥッ

恒一「は、放してよ…」

有田(何でだろ……放したく…ないよ…)

196: 2012/02/25(土) 20:03:20.57 ID:NGxfOUvH0
有田(そっか…私も…榊原くんのことを……)

恒一「有田さん?聞いてる…?」

有田「嫌…」

恒一「え…?」

有田「放したく、ない」

恒一「こ、困るよ」

有田「…」

恒一「…」

有田「……ごめんなさい」パッ

恒一「…突然、どうしたの?」

有田「…どうしちゃったんだろうね?私。…変な人だよね」

恒一「…」

有田「じゃ、じゃあね」

198: 2012/02/25(土) 20:08:48.14 ID:NGxfOUvH0
~有田の家~

有田「一応、悠に電話しといた方がいいよね…」


有田「あ、もしもし。悠?」

江藤『それで、どうだった?榊原くん。元気そうだった?』

有田「う、うん…まあね。明日は学校行けるらしいよ」

江藤『本当!?また榊原くんだ…嬉しいなぁ//』

有田「…」

江藤『…もしもし?』

有田「……ん、何?」

江藤『どうしたの?何かあった?』

有田「…ひとつ、聞いてもいい?」

江藤『ん?』

有田「もし…もしもだよ?私が、榊原くんのこと好きって言ったら……どうする?」

江藤『……へ?』

201: 2012/02/25(土) 20:11:54.54 ID:NGxfOUvH0
江藤『嘘…だよね?……ねぇ?』

有田「も、もちろんよ。もしもって言ってるじゃない」

江藤『驚かせないでよぉー!びっくりしたじゃん』

有田「…」

江藤『もし、そうだったら…』

有田「うん…」

江藤『絶交、かな』

有田「……そう」

206: 2012/02/25(土) 20:15:48.15 ID:NGxfOUvH0
有田「…どうすればいいのかな、私」

有田「恋か、友情か…」

有田「…天秤になんて、かけられないよ」



有田「明日、正直に話そう」

209: 2012/02/25(土) 20:18:05.08 ID:NGxfOUvH0
~翌日~

赤沢「あら恒一くん。もう風邪治ったの?」

恒一「う、うん。何とかね…ははっ」

有田「…」

恒一「…」


有田「ねぇ、ちょっといい?」

江藤「え?どこに行くの?」

有田「…トイレ」

江藤「でも私、さっきトイレ行ってきたばっかりなんだけど」

有田「…いいから」

211: 2012/02/25(土) 20:25:05.44 ID:NGxfOUvH0
~女子トイレ~

江藤「…ごめん、もう一回言って…?」

有田「だから、私も榊原くんの事…好きになったの」

江藤「……何言ってるのか分からないよ…何?え?何?」

有田「……が…き…」

江藤「ん?なになに?聞こえないってば」

有田「私は榊原くんが好き!!!!」

江藤「聞こえてるよ…そんなに大声出さないでよ」

有田「…」

江藤「…私、言ったよね?」

有田「悠…あのね、私…!」



江藤「絶交だよ」

有田「悠…」

214: 2012/02/25(土) 20:30:30.34 ID:NGxfOUvH0
江藤「さよなら、もう話すこともないでしょうけど」

有田「待って!」ガシッ

江藤「…ッ!放してよ!!」

有田「やだ!私…あなたを失いたくない!」

江藤「私の気持ち、知ってたくせに…!」

有田「お願い、友達でいてよ!」

江藤「じゃあ…榊原くんは諦めてよ」

有田「嫌…。それはできない」

江藤「じゃあお友達でいるのも今日までだね」

有田「悠…」

215: 2012/02/25(土) 20:32:49.03 ID:NGxfOUvH0
~教室~

江藤「あ、榊原くん。もう風邪大丈夫?」

恒一「おかげさまで…」

江藤「ふふっ、よかったね♪」

タタタッ

有田「悠!」

江藤「…」プイッ

恒一「?」

217: 2012/02/25(土) 20:37:21.25 ID:NGxfOUvH0
恒一「…何かあったの?」

江藤「別にっ」

有田「悠…やだよ……私、こんなのやだよ…」ポロポロ

恒一「有田…さん?」


勅使河原「お、おい…あいつ泣いてるぞ…?」

風見「大丈夫かな…ちょっと慰めに…」

赤沢「…」

風見「赤沢さん?」

赤沢「彼女たちの問題は、彼女たち自身で解決しなきゃね」

風見「?」



赤沢(辛いわよね…二人とも……。いえ、私たちもね…)

219: 2012/02/25(土) 20:37:31.27 ID:66KGn44p0

恒一「おかしいなあ。余計なボタン押しちゃったかな?」ピッ

望月「どうかしたの?」

恒一「うん…。なんか登録していた番号がごっそり消えちゃっててさ、どうしてかなって」

勅使河原「落としたりとかしたんじゃねえの?」

222: 2012/02/25(土) 20:41:42.23 ID:NGxfOUvH0
恒一「落としたりなんかした覚えはないけど…」

勅使河原「不思議なこともあるもなんだな。しかし…」


有田「私…まだ悠とやりこといっぱいあるのに…友達でいたいよ」ポロポロ

江藤「…」プイッ


勅使河原「あの二人はどうしたもんかねぇ…」

恒一「…」ツカツカ

勅使河原「お、おいサカキ?」

225: 2012/02/25(土) 20:47:09.08 ID:NGxfOUvH0
恒一「あのさ…」

江藤「何?榊原くん♪」

恒一「何があったのか知らないけど…許してあげなよ」

有田「!」

江藤「…」

恒一「有田さん、こんなに謝ってるんだしさ」

江藤「榊原くんには…関係ないよ」

恒一「泣いてるじゃないか、有田さん…」

江藤「誰、それ……私、知らないし…」

有田「グスッ ヒッグ」

江藤「いない者の相手なんか、したくないし、私…」

恒一「…ッ!」

パンッ!

江藤「痛…」

233: 2012/02/25(土) 20:54:41.48 ID:NGxfOUvH0
恒一「いない者とか…やめろよ」

江藤「榊原くん…」

恒一「いない者になった気持ちとか、考えたことあるのかよ?」

鳴「…」

赤沢「…」

恒一「よく分からないけど、有田さんも江藤さんを傷つけたのかも知れない。…でも!」

恒一「その傷の痛みを知ってて、何で人を傷つけようとするんだよ!」

恒一「しかも、有田さんは親友なのに…!」

江藤「!!」

有田「悠…」

江藤「ご、ごめん…私…私…」

有田「私こそ、本当にごめんなさい!」

234: 2012/02/25(土) 20:58:01.45 ID:NGxfOUvH0
江藤「私たち…まだ友達だよね…?」

有田「当たり前でしょ?それに、まだじゃない。ずっと友達よ…」

恒一(よかった…また仲のいい二人が見れて)



鳴「さすがね榊原くん」

赤沢「正直、これ以上他の女の子には優しくしてほしくないけど…」

綾野「そこがこういっちゃんの魅力だもんね//」

238: 2012/02/25(土) 21:04:12.01 ID:NGxfOUvH0
江藤「でも…負けないよ?私」

有田「…私だって、負けない」

赤沢「それは私たちも同じよ?」

江藤「赤沢さん?」

鳴「そう。榊原くんを好きなのは、あなたたちだけじゃない」

有田「えっ」

綾野「こういっちゃんは誰にも渡さないんだからっ!」

江藤「みんな……。ふふっ、そうだったんだ?」

赤沢「と、とにかく!恒一くんを譲る気なんて、これっぽっちも無いんだからっ!//」

239: 2012/02/25(土) 21:09:03.32 ID:NGxfOUvH0
多々良「わ、私だって恒一くんのこと好き!多分この中で一番愛情深いもん!」

赤沢「フッ。私の方が愛情では上よ?」

多々良「そ、そんな事ない!私の方が好きなの!」

赤沢「私の方が上って言ってるでしょ!」


中尾(クソッ!榊原やっぱり爆発しろ!脱腸になれ!)


江藤「ふふっ。榊原くんも罪だよね…」

有田「ホントよね……ハァ」


鳴「ちょっと待って。榊原くんと綾野さんの姿がいつの間にか消えてる」

244: 2012/02/25(土) 21:14:39.90 ID:NGxfOUvH0
綾野「ふふふっ。最後の勝者は私だぁー!」

恒一「あ、綾野さん!?」

綾野「うふっ♪一緒に行こうね、こういっちゃん♪」

恒一「ど、どこに!?」

綾野「決まってるでしょ?私たちだけのあの空へ!」

恒一「えっ?何それ、どの空?」

綾野「ほら、一緒に羽ばたこう!無限大の空へ!」

恒一「う、うん!何か明日が僕らを待ってる気がする!」






多々良「させない!!」

248: 2012/02/25(土) 21:18:35.40 ID:NGxfOUvH0
綾野「わわっ、ちょ、どいてぇー!」

ドンッッッ

綾野「いてて…って、えぇっ!?」


多々良「…//」

恒一「…//」

綾野「こ、こういっちゃんと多々良さんが…キスしてる!?」

恒一「ぷはっ…こ、これは事故だってば//」

多々良「そ、そうだよ!これは…不可抗力と言うか…運命と言うか…う、運命は関係ないか//」

恒一「多々良さん…」

多々良「な、何言ってるんだろうね?私//」

251: 2012/02/25(土) 21:25:15.02 ID:NGxfOUvH0
赤沢「待て待てーい!」

鳴「全力阻止っ」


恒一「み、みんな何で?」

多々良「行こう、榊原くん//」

恒一「えっ、ちょっと、どこに…」

多々良「知ってるくせに//」

恒一「…光輝くあの空に……でしょ?」

多々良「榊原くん…ううん。…恒一くん//」

恒一「行こう、多々良さん!まだ見ぬ明日が僕らを待ってる!」

多々良「Fly to tomorrow!!」





255: 2012/02/25(土) 21:26:23.79 ID:8hlz/USU0

259: 2012/02/25(土) 21:27:18.57 ID:NGxfOUvH0
純愛書きたいのに何故かいつもこうなる…

引用: 多々良「私も榊原くんと仲良くしたいなぁ…」