1: 2011/09/17(土) 21:52:48.62 ID:jEUxTrBF0
結衣(京子が娯楽部を解散してから1ヶ月、それでも私たちはまだここにいる)

結衣「……」

ちなつ「結衣先輩、元気だしてください」

結衣「うん……」

あかり「あかりが結衣ちゃんのアイドルになってあげるよ!あっかりーん!はーい!イエイ!」

結衣「……」

結衣(あかりもあのまま戻らない…)
ゆるゆり: 22【イラスト特典付】 (百合姫コミックス)

4: 2011/09/17(土) 21:57:31.01 ID:jEUxTrBF0
あかり「結衣ちゃんどうしたの?最近元気なさ杉だよー?」

あかり「わかった!ダイエットしてるんでしょ!えへへ、あかり頭いいー」

結衣「いや、そういうわけじゃ」

ちなつ「あかりちゃん自重してよ」

あかり「え?あかりはみんなのムードメーカーだよ!京子ちゃんがいなくなっちゃったからがんばらなきゃ!」

結衣「……」

ちなつ「あ、あかりちゃん」

結衣「もう、帰るね」

あかり「えー?結衣ちゃん最近帰るの早いよ!もっとあそぼー」

結衣「べ、勉強もあるし、さ」

ちなつ「わ、私も」

あかり「えーつまんなーい」

結衣「そ、それじゃ」

6: 2011/09/17(土) 22:01:58.65 ID:jEUxTrBF0
結衣「はぁ…」

ちなつ「結衣先輩…最近ため息多いですね」

結衣「あ、ごめんねちなつちゃん。ちなつちゃんは関係ないから」

ちなつ「京子先輩…ですか」

結衣「……」

ちなつ「確かに京子先輩、前と性格が真逆になっちゃいましたけど」

ちなつ「でも、慣れれば今の方がいいんじゃないかなって思ってきました」

結衣「ちなつちゃん…」

ちなつ「だ、だって京子先輩、私にすぐべたべたしてくるし…」

結衣「うん、そうかもね」

ちなつ「そ、そうですよ!京子先輩がまともになってよかったじゃないですか!」

結衣「でも…」

ちなつ「え?」

結衣「でも、私は前の京子じゃないといやなんだ!ごめん!」ダッダッ

ちなつ「あ、結衣先輩!」

8: 2011/09/17(土) 22:10:09.09 ID:jEUxTrBF0
結衣「はぁ…はぁ…」

結衣「京子…なんで…」

京子「あら、結衣」

結衣「あ、京子…」

京子「どうしたの?息切れして。運動でもしてたのかしら」

結衣「違う…よ」

京子「あ、そっか。うふふ、ダイエットもほどほどにね」

結衣「違う…」

京子「あ、そうそう。茶道部室のことなのだけど」

結衣「え?」

京子「あなたたちもう使ってないわよね?娯楽部は解散したのだから、もう無断占拠しちゃだめよ?」

結衣「……」

京子「これでみんなも勉強に集中できるし、いいことしたわね」

結衣「くっ」ダッダッ

京子「あら?結衣ーダイエットはほどほどにねー」

9: 2011/09/17(土) 22:13:04.70 ID:jEUxTrBF0
ガチャ

結衣「ただいま」

シーン

結衣「……」

結衣「京子……」

結衣「ぅ…前みたいに…ぐす…私の家に…来てくれよ…ひっく…」

結衣「ぐす…うぇ…ぅ…」

15: 2011/09/17(土) 22:20:23.66 ID:jEUxTrBF0
~翌日~

結衣「あ、京子…」

京子「おはよう結衣」

結衣「おはよう」

京子「最近あなた元気がないわよ?ダイエットもほどほどが一番だと思うわ」

結衣「……」

京子「あ、そうだ聞いて結衣」

結衣「何?」

京子「最近親戚の同い年の子とよくお茶をするのだけど、その子がすごいのよ」

結衣「そうなんだ」

京子「毎日2時間勉強、習い事はピアノにバイオリン、趣味はテニスとすごい努力家なの」

結衣「それは、すごいね」

京子「私も見習わなくちゃと思ってね、これからは私もピアノを初めて、勉強もさらにがんばることにしたわ」

結衣「そう…」

京子「あなたもいつまでも遊んでばかりじゃだめよ」

16: 2011/09/17(土) 22:24:34.64 ID:jEUxTrBF0
ガラッ

先生「授業はじめるぞー」

京子「あ、それじゃあまたね」

結衣「うん…」

先生「前回の授業で出した宿題集めるぞー」

結衣「あ…宿題…」

京子「どうしたの、結衣」

結衣「宿題、忘れた」

京子「もう、しっかりしなくちゃだめよ。結衣最近元気ないだけじゃなくて、たるんでるわよ」

結衣「うん…」

結衣「先生、すみません宿題忘れました…」

先生「船見またか?最近どうした?何か悩み事でもあるのか?」

結衣「い、いえ、すみません、明日までにやってきます」

先生「ああ、しっかりしろよ」

結衣「はい…」

20: 2011/09/17(土) 22:32:04.82 ID:jEUxTrBF0
キーンコーンカーンコーン

京子「ふう、今日も充実した1日が終わったわね」

結衣「そう、だね」

京子「それじゃあ、私今日ピアノのお稽古があるからお先に失礼するわ」

結衣「うん、じゃあね」

京子「また明日ね」

結衣「……」

結衣(部室、行こう…」

23: 2011/09/17(土) 22:36:33.86 ID:jEUxTrBF0
~部室~

あかり「あ、結衣ちゃん」

ちなつ「結衣先輩ー」

結衣「あ、2人ともお疲れ」

あかり「あはは、もーう、そういう結衣ちゃんが一番疲れたかおしてるゾ」

ちなつ「あ、あかりちゃん」

結衣「ちょっとね」

あかり「そんな結衣ちゃんに元気のでるおまじなーい」

結衣「え?」

あかり「結衣ちゃんちょっと目瞑って」

結衣「な、なんで?」

あかり「いいからいいから!」

結衣「こう?」

あかり「うん、そのままでいてね」

26: 2011/09/17(土) 22:39:37.58 ID:jEUxTrBF0
結衣「ま、まだ?」

あかり「まってねー」

結衣「……」

あかり「でこぴーん!」ビシッ

結衣「いたっ」

あかり「あははは!あははははは!」

ちなつ「な、なにしてるのあかりちゃん」

あかり「あはは、どう結衣ちゃん?元気でたでしょ!」

結衣「……」

あかり「あれれ?なんでかなー?」

結衣「あ、だ、大丈夫。元気出たよ、ありがとあかり」

ちなつ「結衣先輩大丈夫ですか?」

結衣「うん」

ちなつ「あかりちゃん最低だよ!もう二度とここにこないで!」

あかり「あははは、あはは…え?」

27: 2011/09/17(土) 22:43:42.93 ID:jEUxTrBF0
結衣「ちょ、ちょっとちなつちゃん」

ちなつ「もうここにこないでよ!」

あかり「え?あはは、な、なんでちなつちゃん」

ちなつ「あかりちゃん最近うざいの!消えてよ!帰ってよ!」

結衣「ちなつちゃん!」

ちなつ「あ…ご、ごめんなさい」

あかり「あ、あはは…な、なんかごめんね。もうこないから…」

結衣「ま、待って」

あかり「さ、さよならー」ダッダッ

結衣「あかり!」

ちなつ「……」

結衣「ちなつちゃん…なんで…」

ちなつ「ごめんなさい…」

32: 2011/09/17(土) 22:52:29.02 ID:jEUxTrBF0
京子「あ、あかりちゃん」

あかり「京子ちゃん」

京子「どうしたの?何だか落ち込んで見えるのだけど」

あかり「う、うん。あかり、結衣ちゃんが元気ないから、何かしてあげなくちゃって思って」

あかり「でもそしたらちなつちゃんに部室にもうこないで!って怒られちゃった、あはは」

京子「うーんよくわからないけど。あかりちゃんが結衣を元気づけようとしたのはわかるわ」

京子「でももうこないで、なんて酷いわね。ちなつちゃんも言い方が…って」

京子「今部室って言ったの?」

あかり「う、うん部室だよ。京子ちゃんが娯楽部解散した後も、実は京子ちゃんが帰ってこないかなって」

あかり「みんなで待ってたんだ!」

京子「そんなのだめよ!」

あかり「え?」

京子「部室の無断占拠、あれほどダメだと言ったはずなのに」

京子「これは早急に手を打つ必要があるわね」

あかり「きょ、京子ちゃん」

35: 2011/09/17(土) 22:58:57.46 ID:jEUxTrBF0
~翌日~

結衣「おはよう」

京子「おはよう。1つ聞きたいことがあるのだけど」

結衣「え?何?」

京子「まだ茶道部部室を無断占拠してるというのは、本当かしら」

結衣「な」

京子「本当のようね。娯楽部は解散したはずよ。なんでまだ使っているのかしら」

結衣「そ、それは…」

京子「あの時結衣はわかってくれたのよね。それなのに無断占拠を続けてるなんて、矛盾してるんじゃない」

結衣「べ、別に納得したわけじゃ!」

京子「私から生徒会に茶道部部室を閉鎖してもらうよう頼んでおくから、結衣もこれからは他のことに励みなさい」

結衣「京子…」

京子「あ、授業が始まるわ」

37: 2011/09/17(土) 23:03:39.66 ID:jEUxTrBF0
コンコン

京子「失礼します」

綾乃「歳納京子?な、何のようかしら」

京子「茶道部部室のことだけど、まだ旧娯楽部のメンバーが無断使用しているみたいなの」

京子「私からも注意したのだけど、二度とこのようなことがないよう、閉鎖してもらえないかしら」

綾乃「へ、閉鎖?」

京子「ええ。施錠するとかでいいの。そうすればあの子たちも諦めると思うから」

綾乃「と、歳納京子はそれでいいの?」

京子「いいもなにも、もう娯楽部は解散しているのだし、何より無断使用は禁止のはずよ」

綾乃「わ、わかったわ」

京子「それじゃあお願いね、綾乃ちゃん」

綾乃「うん…」

千歳「歳納さん、戻らへんな」

綾乃「ぅ…ぐす…」

39: 2011/09/17(土) 23:11:10.44 ID:jEUxTrBF0
結衣(あの後京子の言ったとおり、部室は施錠されて使えなくなっていた)

結衣(もう部室でだらだら過ごすこともなく、学校が終わったら誰も待っていない家に帰るだけ)

結衣(そんな日々が日常となってしまった)

結衣「あ、あかりだ。おーいあかり」

あかり「あ…ゆ、結衣ちゃん」

結衣「今帰り?一緒に帰ろう」

あかり「え、あ、ご、ごめん私櫻子ちゃんたちと帰るから!」ダッダッ

結衣「あ…」

結衣(あの一件以来、あかりは私やちなつちゃんと距離を置くようになってしまった)

結衣「あ、ちなつちゃん」

ちなつ「あ、ごめんなさい結衣先輩。ごめんなさい…」

結衣「い、いいから帰ろ」

ちなつ「はい…」

結衣(ちなつちゃんは自分があかりに酷いことを言ったせいで、結果的に部室が閉鎖されたと思っていつも謝ってくる)

結衣(私たちの関係は、昔と違って離れ離れになってしまった…)

45: 2011/09/17(土) 23:17:10.20 ID:jEUxTrBF0
結衣(私には京子しか、京子しかいないんだ…)

結衣「京子…京子…」

結衣(今すぐ会いたい、送信と)

ピッ

結衣「京子…」

48: 2011/09/17(土) 23:20:15.62 ID:jEUxTrBF0
かなしーみのー♪

結衣「返信がきた!」

結衣(今勉強中だから無理。明日学校で会うからそこで話して)

結衣「やだよ、やだよ京子、私もう…どうにかなっちゃいそうなの」

結衣(今すぐ会いたい。明日じゃ遅い。どうしても会いたいの)

ピッ

結衣「京子頼むよ…」

むこおーへとー♪

結衣「……」

京子(わがまま言わないで。結衣、少しは人の気持ち考えて)

結衣「ぅ…京子…酷いよ…」

ピッピッピッ……

54: 2011/09/17(土) 23:24:42.21 ID:jEUxTrBF0
~翌日~

結衣「京子…」

京子「結衣、あなたね、昨日何考えて…って、ど、どうしたのよその顔」

結衣「京子…酷いよ…あんなに会いたいって言ったのに…」

京子「な、泣いてたの?何か嫌な事があったとか」

結衣「京子、元に戻ってよ…」

京子「え?」

結衣「元に戻ってよ…戻ってよ…」

京子「と、とにかく落ち着いて」

結衣「戻って…よ」バタ

京子「ちょ、ちょっと結衣?!」

結衣「ぅ…」

京子「だ、誰か救急車!」

59: 2011/09/17(土) 23:28:56.51 ID:jEUxTrBF0
結衣「う…ん…」

京子「あ、気がついたみたいね」

結衣「あ、あれ?ここは…」

京子「病院よ。あなた倒れたのよ」

結衣「私が…」

京子「でもなんともないわ。お医者さんはただの寝不足だって言ってたから」

結衣「……」

京子「結衣、あなた昨日何かあったの?」

結衣「……」

京子「黙ってちゃわからないわ。昨日何かあったのでしょう」

結衣「別に何も…」

京子「嘘よ。それならあんな泣きはらした顔で、しかも寝不足で学校くるわけないじゃない」

結衣「……ただ」

京子「ただ?」

結衣「寂しかった」

62: 2011/09/17(土) 23:35:29.62 ID:jEUxTrBF0
京子「寂しかった?」

結衣「うん…」

京子「どうしたの寂しいなんて。結衣らしくないじゃない」

結衣「気づいたんだ」

京子「え?」

結衣「私が今まで寂しくなかったのは、京子がいてくれたからだって」

京子「結衣…」

結衣「京子がいつもわがままいって、私を困らせて、それでも楽しくて」

結衣「そんな、そんな毎日があったから、私は…私は…」

京子「そう、わかったわ」

結衣「京子…」

京子「これからは、前みたいにとは言わないけど、1日1回メールしてあげるわ」

結衣「……え?」

京子「ね、それで寂しくないでしょう?ふふ、結衣ったら以外に甘えん坊なんだから」

京子「あ、それじゃあ私このあと予定あるから。お大事に」

69: 2011/09/17(土) 23:42:48.64 ID:jEUxTrBF0
結衣「ぅ…ぐす…」

結衣(京子、そういうことじゃないよ。私は、前みたいに京子と一緒に遊んびたいんだ)

結衣(どうしたら、どうしたら京子は元に戻るの…)

たどーりーつけるならー♪

結衣「あ、京子」

結衣(今日は突然倒れて驚いたけど、大したこと無くてよかったわ。それじゃあお大事に)

結衣「うぅ…こんなの…京子じゃない…よ」

結衣(どうしたら元に…どうしたら…)

結衣「……今の京子に影響を与えている人…それを消せば…」

85: 2011/09/17(土) 23:51:39.30 ID:jEUxTrBF0
結衣(そうだ、メールで京子に影響を与える人について聞いてみよう)

結衣(京子、今のあなたに影響を与えてる人は誰なの?これでよし)ピッ

……

………

結衣「返信…こない」

88: 2011/09/17(土) 23:54:47.95 ID:jEUxTrBF0
結衣(教えてよ京子)ピッ

結衣(返事してよ!)ピッ

結衣(なんで返してくれないの!)ピッ

結衣(今京子の家の前にいます)ピッ

結衣(見てるんでしょ!)ピッ


103: 2011/09/18(日) 00:01:04.39 ID:TGcCmBvw0
~翌日~

結衣「京子…」

京子「え?結衣体調大丈夫なの?」

結衣「なんで…なんで昨日メールくれなかったの」

京子「なんでって、言ったじゃない。1日1回メールしてあげるわって」

結衣「だから、私からもメールしたじゃないか」

京子「もしかして勘違いしてるんじゃない。1日1回っていうのはそのままの意味よ」

結衣「え?」

京子「1日1回メールしてあげる、だから結衣のその後のメールなんて全然見てないわ」

結衣「そん…な」

京子「だってメールに時間を使うのもったいないじゃない。人生は短いのよ?無駄な時間は削らなくちゃ」

結衣「む、無駄な時間って…」

京子「結衣、あなたもメールばかりしていないで、有意義に時間を過ごしなさい」

結衣「無駄…無駄…無駄…」

128: 2011/09/18(日) 00:15:06.64 ID:TGcCmBvw0
結衣「京子」

京子「何?」

結衣「京子は、最近どんな人の影響を受けているんだ」

京子「うーん、そうね…。沢山いすぎて答えにくいのだけれど」

京子「まずは野口英世ね。彼の研究成果はすごいわよ。私も彼のような実績を残したいものだわ」

京子「後は文学では宮沢賢治ね。彼の文学にはいつも感心させられるわ」

結衣「い、いや、もっと身近な人で」

京子「うーん、身近な人…」

京子「それなら川島隆太教授かしら。脳トレばかり騒がれているけど、脳科学に関する研究成果もすごいのよ」

京子「後はそうね…、事業仕分けで有名な蓮舫議員。彼女のようにだけはなりたくないわね」

京子「事業仕分けで未曾有の災害復興に関する予算を減らしたのに、知らん顔でまた大臣になってる」

京子「信じられないことだわ。国民はもっと彼女の責任を追求すべきなのよ」

結衣「そ、そううじゃなくて…。もっと身近な、例えばあかりとか…」

京子「え?あかりちゃん?うーん、影響を受ける…うーん…それはまずない、かな」

結衣「あかり…」

131: 2011/09/18(日) 00:19:21.07 ID:TGcCmBvw0
京子「そういう身近な人という意味では、私は結衣、あなたに一番影響を受けたと思うわ」

結衣「…え?わ、私?」

京子「そうよ、子供の頃、よく助けてもらったわよね。結衣の背中を見て育ったようなものだわ」

結衣「きょ、京子…」

京子「今までありがとうね結衣」

結衣「そ、そんな。て、照れるじゃん」

京子「本当に感謝してるわ。でもね結衣」

結衣「何?」

京子「これからはあまり私の邪魔をしないでほしいの」

結衣「……え?」

135: 2011/09/18(日) 00:24:05.70 ID:TGcCmBvw0
京子「学校の休み時間とか昼休み、放課後はもちろんのこと、結衣との会話に当てている時間が惜しいの」

結衣「…な、なにそれ」

京子「だって、結衣との会話、全く建設的な内容じゃないから、時間がもったいないわ」

結衣「そ、そんな…」

京子「後メールも返信が来ないからってなんで大量に送るのかしら」

結衣「それは…だって…」

京子「相手の気持も考えない自分勝手な行動は慎むべきよ。ご両親に教わらなかったのかしら」

結衣「だって…」

京子「言い訳はいいわ。今までのことは水に流してあげるから」

京子「ただし今後はやめてちょうだい。休み時間も勉強や読書に当てるから、必要な時以外は話しかけないでね」

結衣「京子…」

京子「さてと、時間がもったいないわ」

145: 2011/09/18(日) 00:30:02.36 ID:TGcCmBvw0
結衣「ま、待って京子」

京子「え?まだ何か用なの?」

結衣「そ、それじゃあ私は、私は京子にとって必要ないって…こと?」

京子「うーん…考えたことなかったわ。そうね……」

京子「確かに、そうね、結衣の言うとおりよ」

京子「結衣はいてもいなくても、というよりいると時間が浪費されるから、いないほうがいいわね」

結衣「……そう」

京子「あ、ごめんなさい気に病まないで。私にとっては必要ないというだけで、他の人にとっては必要と思うわ」

結衣「……」

京子「もういかな。それじゃ」

結衣「……必要、ない…」

158: 2011/09/18(日) 00:40:20.82 ID:TGcCmBvw0
結衣「必要ない…必要ない…」

結衣「はは…あはは…は…」

結衣「それじゃあ私…今まで…勘違いして…」

結衣「はは…」

……

161: 2011/09/18(日) 00:43:53.79 ID:TGcCmBvw0
ちなつ「あ、あかりちゃん」

あかり「……」

ちなつ「あの…」

あかり「あ、櫻子ちゃんおはよー!」

櫻子「あかりちゃんおはよー」

あかり「ねえねえ、昨日の火曜サスペンス見た?」

櫻子「うんうん、ヒロインの人、すごい綺麗だったねー」

あかり「そうそう、まるであかりみたいにきらきらしてる人だったねー」

櫻子「え、それはないわ…」

あかり「えー、櫻子ちゃんてば冗談ばっかー、あはは」

櫻子「いや、マジレスなんだけど…」

あかり「あはは、あはははは」

櫻子「はは…」

ちなつ「……」

178: 2011/09/18(日) 00:58:56.09 ID:TGcCmBvw0
ちなつ(結衣先輩、2日間連続で学校を無断で休んだらしい)

ちなつ(あかりちゃんと一緒に様子を見に行こうと思ったけど…)

ちなつ(とにかく、体調が悪いのかもしれないから、様子だけでもと思ってここまで来たけど)

ちなつ「……」ピンポーン

シーン

ちなつ「……」ピンポーン

シーン

ちなつ「結衣センパーイ!」ドンドン

シーン

ちなつ「……」カチャ

ちなつ「あいてる」

ちなつ「……おじゃましまーす」

ギイ…ギイ…

183: 2011/09/18(日) 01:03:11.72 ID:TGcCmBvw0
ギイ…ギイ…

ちなつ「結衣センパーイ…」

ギイ…ギイ…

ちなつ「どこですかー」ガチャ

ギイ…ギイ…

ちなつ「…………え?」

ギイ…ギイ…

ちなつ「結衣せん…ぱ…」

ギイ…ギイ…

ちなつ「や…や…いやああああああああああああああああああ!」

192: 2011/09/18(日) 01:07:47.54 ID:TGcCmBvw0
医者「体に異常があるわけでは特にありません。ただ、精神的なショックで食事もほとんど取っていないようです」

京子「そうですか…」

医者「お会いしますか?

京子「はい」

~病室~

医者「ここです」ガチャ

ちなつ「……」

京子「ちなつちゃん」

医者「それでは私はこれで…」

京子「ちなつちゃん、もう大丈夫。私がずっとそばにいてあげるから」

ちなつ「きょう…こ、せんぱ…い」

京子「大丈夫、もう大丈夫だよ」ギュッ

ちなつ「ぅ…ぐす…うぅ…」

204: 2011/09/18(日) 01:17:15.84 ID:TGcCmBvw0
京子(ちなつちゃんと私が好き同士になるのに何が一番邪魔か、それは結衣だ)

京子(あかりはどうでもいいし、結衣さえいなくなれば、ちなつちゃんとの仲はもっと深まるはず)

京子(一番の理想は結衣がいなくなって、それをきっかけにちなつちゃんが私に依存すること)

京子(以前からどうすればと考えていたけど、頭を打って性格が代わった時に結衣が示した反応を見てわかった)

京子(結衣は私に依存していて、結衣のことをどんどん追い詰めてあげれば後は勝手に…)

京子(そこをちなつちゃんにそれとなく発見させれば、後は簡単。ちなつちゃんをゲットできる)

京子(とりあえず結衣を消す方法を試してみたけど、ここまで理想的な展開になるとは思わなかったな)

京子「あーあ、ほんとは性格なんてもう1回結衣に殴られたとき戻ってたんだけどねー」

京子(今日はとても清々しい。これからもきっと清々しい日々が続くだろう。そう思うと自然に顔がにやけてくる)

京子「ふふ…これでちなつちゃんは私のもの…ふふ、うふふ、うふふふふ」

京子「さーてと、今日はパーティしなくちゃ!」

あかり「あ、あかり主役っぽい性格になってもほとんど出番がないー!」

~fin~

206: 2011/09/18(日) 01:18:37.51 ID:e9U0mFym0
泣いた

207: 2011/09/18(日) 01:18:47.30 ID:1xkmVsBo0
京子の知略だったか

211: 2011/09/18(日) 01:19:57.49 ID:uzsyOLoU0
あかりがとても不憫です…


214: 2011/09/18(日) 01:20:41.74 ID:TGcCmBvw0
11時くらいから眠すぎて限界でした。
また今度元気な時にしっかり何か書きます。
見て頂きありがとうございました。

あかり「主役の赤座あかりです!」
あかり「京子ちゃんいじめちゃうんだからぁ!」
京子「あかりいじめちゃおう」

もよろしくね!

222: 2011/09/18(日) 01:28:41.27 ID:TGcCmBvw0
過去作でいかに俺が京子ちゃんを好いているか伝わるはずだ!

引用: 結衣「京子が戻らない…」