花陽「どうしてですか！？」ﾊﾞﾝﾊﾞﾝｯ


海未「ごめんなさい花陽、私にはにこがいるので無理です」


にこ「え？」


花陽「どういうことですか...」


海未「私には既ににこというお姉ちゃんがいるのでこれ以上姉妹は必要ありません」


にこ「おいこらまて」


花陽「ふふふ...それなら問題ありませんよ海未ちゃん」


にこ「問題だらけなんだけど」

花陽「にこちゃんははなよのお姉ちゃんでもありますのでノープロブレムです、のーぷろです」


にこ「海未の姉にもあんたの姉にもなった覚えはない」


海未「ふむ、花陽の言う通り問題ありませんね、のーぷろです」


にこ「おい」


花陽「はぁ...なんですか、にこちゃんは不満なんですか？」


にこ「不満しかない！」

海未「花陽という可愛らしい妹を手にしてさえ不満とはどういうつもりでしょうか」


花陽「海未ちゃんも可愛いよ♪」


海未「ありがとうございます花陽、いいこですね」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


花陽「えへへー」


にこ「もうあんたら二人でやってなさいよ...」


花陽「海未ちゃん海未ちゃん」


海未「？」


花陽「にこちゃんもナデナデして欲しいみたいです、拗ねてますよほら」


にこ「して欲しくないし、拗ねてもない！」ｸﾜｯ

海未「素直じゃないお姉ちゃんですね」


にこ「うっさい、もう帰る」


花陽「待ってお姉ちゃん」ｸﾞｲｯ


にこ「だからお姉ちゃんじゃない！」ﾍﾟｼｯ


花陽「はなよも一緒に帰ります」


にこ「一人で帰れ」


海未「私も一緒に帰ります」


にこ「一人でカエレ！！」

花陽「照れてますね」


にこ「照れてない！」


海未「嬉しいくせに」


にこ「嬉しくない！」


花陽「今日のにこちゃんなんだか元気ですね」


海未「たしかに...先程から発声が絶好調ですよにこ」


にこ「あんたらのせい！あんたら馬鹿二人のせい！」

花陽「ぐすっ、はなよ...ただにこちゃんと仲良くなりたくて...なのににこちゃん」ｸﾞｽｯ


にこ「ちょ、泣かないでよ」ｵﾛｵﾛ


海未「なにやってるんですかにこ！」ｸﾜｯ


にこ「え、にこのせい！？」


海未「大丈夫ですよ花陽、にこはただ戸惑ってるだけです」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


花陽「戸惑ってる？」ｸﾞｽｯ


海未「ええ、あなたみたいな可愛い妹が突然できたんです、私でさて戸惑いますよ」ﾆｺｯ


花陽「ぐすん...そうかな」

海未「まったく、にこはお姉ちゃん失格です妹を泣かせるなんて」


にこ「なんで私が悪者みたくなってるのよ」


花陽「しくしく」


にこ「ねぇその嘘泣きやめてくんない？」


海未「しくしく」


にこ「おい」

にこ「はぁ...わかったわよもう、鬱陶しいからあんたらの茶番に付き合ってやるわ」


海未「左様で」ｽﾝｯ


花陽「さすがにこちゃん」ｽﾝｯ


海未「さすにこですね」


花陽「さすにこです」


にこ「へいへい、ほら帰るわよ」


花陽「はなよは右手いただきです！」ﾆｷﾞｯ


にこ「ちょ」


海未「なら私は左手を」ﾆｷﾞｯ


にこ「手握るな！」

海未「大丈夫です、にこの鞄は私が持ちますので」


にこ「そういう問題じゃない！」


花陽「しくしく...やっぱりにこちゃんははなよのこと嫌いなんです...」


海未「私も嫌われちゃいました...にこは口だけのお姉ちゃんだったってことですね...」ﾖﾖﾖ


にこ「だーもぉ鬱陶しいほんと！わかったわよ手繋げば良いんでしょ繋げば！」ﾆｷﾞｯ


花陽「やった！！やりました！！」ｴﾍﾍ


海未「さすがにこです、話がわかります」


にこ「あーもうなんでもいいわよ、ほら花陽から送ってくからとっとと歩きなさい」


海未「末っ子への気遣い...まるでお姉ちゃんですね」


にこ「うっさいわ」ﾄﾎﾞﾄﾎﾞ

ﾃｸﾃｸ


にこ「ん、着いたわよ」


海未「それでは花陽、また明日」


花陽「うん！ありがと海未ちゃん！」


花陽「にこちゃんも今日はありがとうございました」


にこ「いいわよ別に...寒いんだからさっさと家入んなさい」


花陽「はーい、バイバイ」ﾆｺｯ


海未　ﾍﾟｺﾘｯ


花陽「あ、私たち姉妹のLINEグループ作っておきますね」


にこ「いらんわ！」

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-


にこ「はぁ、ったくもぉ」


海未「にこ」


にこ「なによ？言っとくけどもう手は繋がないわよ」


海未「今日は私たちのワガママを聞いていただいてありがとうございました」


にこ「は...どうしたの突然」


海未「花陽は純粋ににこのことが大好きなだけですので、許してあげてください」


にこ「許すもなにも、にこは別になんとも思ってない」

海未「ふふっ」


にこ「なにがおかしいのよ」


海未「いいえ、なんでもありません」


にこ「ふんっ」ﾃｸﾃｸ


海未「...」ﾃｸﾃｸ


にこ「あんたは」


海未「？」


にこ「その...あんたはどうなのよ」


海未「どうとは？」

にこ「いや...その、花陽の茶番にただ付き合ってただけなのかなって」


海未「ん？」


にこ「ごめん、なんでもない」ﾃｸﾃｸ


ﾆｷﾞｯ


にこ「ちょっと、手は繋がないって言ったでしょ」


海未「そうでしたっけ？」


にこ「言った」


海未「忘れました」


にこ「おばか」

海未「私も」


にこ「え？」


海未「私もにこのことが好きですよ、純粋に...花陽と同じです」


にこ「...」


にこ「...あそ」ﾍﾟｼｯ


海未「あ...やっぱり手は握らせていただけないんですね」


にこ「あんたの手だけを繋ぐなんてだめよ」

にこ「にこはあんたらのお姉ちゃんなんでしょ？なら、手繋ぐときはあんたも花陽も二人一緒の時、平等にね」


海未「残念です...抜け駆け作戦はだめみたいです」


にこ「結構エグいこと考えるのねあんた」


海未「冗談ですよ、それよりもにこのこと見直しました」


海未「やっぱりちゃんとお姉ちゃんなんですね、本当の意味で」


にこ「はぁ？あったり前でしょ、何年長女やってると思ってんの」


海未「背が小さいのがいい感じのギャップです」


にこ「お？喧嘩売ってる？」

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-


にこ「はい到着」


海未「送っていただきありがとうございました」


にこ「ほんとよ、お陰でクタクタ」


海未「あがっていきますか？」


にこ「遠慮するわ、ほらとっとと家入んなさいな」ﾉｼ


海未「はい、さようならお姉ちゃん」ﾆｺｯ


にこ「へいへい」ﾉｼ

ﾃｸﾃｸ


にこ「ったく、あんなの二人が妹になったら毎日クタクタになりそう...」ﾃｸﾃｸ


ﾌﾞｰｯﾌﾞﾌﾞ


にこ「？」ｽｯ


にこ「(さっそくあいつらからLINE...)なになに」


にこ「...は？」


にこ(既読無視既読無視)ﾃｸﾃｸ

にこ「花陽も海未もなに言ってんのかしら...週末デートって」


にこ「姉妹でデートなんて馬鹿じゃないの...はぁ」


にこ「...」


にこ「なにワクワクしてんの...あんたも馬鹿よ、にこ」


おわり

乙