梓「そんな…」


唯「ごめんねぇ～あずにゃん。毎日帰りにアイス食べてたらお金がなくなっちゃってさぁ」


梓「ふ…ふざけるなです！！お金返してください！お店に取りにいきます！！」

唯「いやだよ～アイス食べられなくなっちゃうじゃん」


梓「(こいつ…ここまでクズだとは…ッ)」


唯「アイス奢るから怒らないでよ～」


梓「私のムスタングのお金ですよ！早くお金返すです！」パシンッ


唯「あ…あ…あずにゃんが叩いたぁ～…うぇーん！」

ガチャ

律「おっす…って唯？」

唯「りっちゃああぁん！あずにゃんが叩いたよぉ～痛いよ～」

律「梓…一体どういう事だ」ギロッ

梓「そ、それは唯先輩が私の…
律「言い訳は聞きたくない！」


梓「！？(え？ちょ…)」


律「理由はどうあれ先輩を…唯を叩くなんて…許されないぞ！！！」


梓「え…なんで私が…責められるの…こんなのって…」ブワッ


唯「いいんだよ…りっちゃん、あずにゃんも反省してるし」ﾆﾔﾆﾔ

梓「もう…帰ります！！！」ダッ

律「チッ梓のやつ…最近調子のってるな…」イラッ

梓の家

梓「クソッ…なんなんだよあいつら！被害者は私なのに…」
梓「澪先輩ならわかってくれるはず！電話するです！」ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ

澪「梓か？一体どうしたんだ今日…」

梓「澪先輩…実は唯先輩に私のギターを売られちゃって…グスッ…」

澪「はぁ…？梓のムスタングなら音楽室にあるぞ？」

梓「…え？どういう事ですか…」

澪「梓おかしいぞ？部活さぼったり唯を叩いたり…まさか……軽音部が嫌になったとか…？」

梓「そ、そんな事ないです！明日はちゃんといきます！ではっ」ガチャ

梓「…ふぅ。一体どういう事？ハッ！まさか…唯先輩は私に冗談をいったのに私がそれを本気にして…ヤバイヤバイ明日謝らなきゃ！」

翌日

梓「唯先輩！」

唯「あずにゃーん！」スリスリ

梓「にゃっ！やめてください！それより…昨日はすいませんでした！私冗談だって気付かず唯先輩を…」

唯「え？冗談って？」

梓「はい？私のムスタングを売ったっていう…」

唯「なにいってるのあずにゃーん？売ったのは本当だよ！」ﾌﾝｽｯ

唯は財布を見せる

梓「うそっ…唯先輩がこんなにお札あるわけ…」

唯「全部千円札だけどね」

梓「で、でも澪先輩が音楽室に置いてあるって…」

唯「じつは～あの後売ったの！あずにゃんに渡しに行くって持って帰るフリしたんだ」
梓「なっ…なんで！！！」

唯「だって売ったって言った時のあずにゃんの顔…ゴキブリみたいで面白かったんだもんｗ」クスクス

梓「…」
唯「でねでね。最初は冗談だったけどほんとに売ったらどうなるか見てみたくてさ～ｗ」

梓「…」プルプル

唯「あーいいよーいいよーあずにゃ～んｗその悔しさと憤怒の表情…もえもえーキュ…
バキッ

梓「ゆるせねーです…」

唯「あずにゃん痛いよ…なんで怒るのぉ～」

梓「怒るに決まってます！これは犯罪です！さわ子先生に言うです！」ダッ

唯「あずにゃん……ププッ」


律「おーい！」
唯「あ、りっちゃんみおちゃん！」

澪「唯顔が腫れてるぞ！大丈夫か？」


唯「うん…さっきまたあずにゃんに殴られちゃった…」

律「あのヤロー…」
澪「梓…」

学校

律「梓のやつ…最近私達がいないところで唯をいじめてるらしいんだ」

紬「え？梓ちゃんが…？」

唯「もう２回も殴られちゃったよ～むぎちゃーんケーキで痛みをなくしたい～」
澪「お前はケーキ食べたいだけだろっ」
紬「でもおかしいわねぇ…あの梓ちゃんが…」

唯「…」

バタン

律「あ、さわちゃん」

さわ子「唯ちゃん…ちょっといいかしら？」

唯「さわちゃんどしたの？」

さわ子「実は梓ちゃんが唯ちゃんにギターを売られたって泣いてきたんだけど…ホントなの！？」

唯「なにいってるのぉ？あずにゃんのギターならそこにあるけど…」

さわ子「あら…ほんとだわ。梓ちゃんの勘違いね」

唯「それよりさわちゃん。私理由もなくあずにゃんに最近叩かれるの…ほらココこぶができて」

さわ子「まぁ…梓ちゃん…後できつく叱っておくわ。会議あるからじゃあね」
バタン

紬「…」

梓「ううっ…」

憂「どうしたの？梓ちゃん」

梓「唯先輩が…私のキダー…売ったの…」

憂「え！？お姉ちゃんが！そんな……梓ちゃん！冗談でもそんな事言ったら許さないよ！！」ﾒｯ

梓「ウソじゃないもん…お金だって持ってたし…」

憂「お金？そういえば私昨日お姉ちゃんにお金貸したんだった」

梓「え？…まさか全部千円札とか？」

憂「そうだよ。よくわかったねー。お姉ちゃんが一生懸命頼むからいつもより多めに貸しちゃった〃〃〃」

梓「（あのやろう…まさかまた騙したのか…）」

部室前

梓「もう我慢ならねーです！あのアホを追い詰めてやるです」フンスッ

ガチャ

唯「あ、あずにゃーん！」

梓「いた！クソ野郎！返すです！ギター！」ギッ

唯「はい！あずにゃん」

梓「え？(あっさり返しただと？)」

梓「もう！始めからウソつかないで渡してくれたら…え…？」
ムスタングには無数の落書きがされていた
ま○こやらち○こやら下品で最低な幼稚園児のような絵が油性マジックで描かれていた

梓「そんな…」

唯「一生懸命描いたんだよ！褒めてほしいなっ」フンスッ

梓「ひどいです！頃してやる…！」
ボカボカボカッ

唯「うぐっ…氏んじゃうよぉ…みんなぁ…」

梓「みんな…？」

ガタッ

律「そこまでだ！梓！」
澪「やはりな…」
梓「みなさん…これは…！」

律「言い逃れできねーぞ梓」
澪「隠れて唯をいじめてるのはもう知っている！」

唯「（皆が気を取られてる隙に…）ｳﾝﾀﾝｳﾝﾀﾝ」ﾍﾟﾘﾍﾟﾘｯ

唯はギターに落書きされたクリアシールを静かに剥がす

梓「だって…唯先輩が落書きを…」

律「落書き？唯！ギターをみせてくれ」
唯「はい…あずにゃん…なんなの？ひどいよ」

梓「もう証拠はあがってるです！お前が犯人です！」

律「梓お前…」

梓「いいんです。皆が真実を知ってくれれば…」
律「お前…ふざけるな！」
ﾊﾟﾝッ
梓「痛い…！なんで？」

澪「ギターには何も落書きされてないぞ…」

梓「ウソ…さっきまであんなに…このウンタン野郎！」グッ
唯「うわぁぁぁん」
澪「やめろ梓！」

梓「ハッ…」ﾋﾟﾀｯ

澪「やめるんだ…ふたつの意味でだ」

梓「ふたつ…？まさか…」

律「唯をいじめるのと部室を辞めてもらう」

梓「そんな事って…ﾌﾞﾜｯ」

唯「(ｳﾝﾀﾝｳﾝﾀﾝ)」

梓「わかりました…もういいです…帰ります…すいませんでした」ﾊﾟﾀﾝ

唯「びっくりしちゃったよーいきなり本気で殴られるなんて」
律「あぁ…だけどあいつの顔おもしろかったなーｗｗｗアハハハｗｗ」
唯「でしょでしょーｗｗほんと顔面ゴキブリだよねーｗｗｗ」
澪「唯に誘われるまでこんな楽しい遊びがあるとは思わなかったなｗｗｗｗ」

唯「ごめんね～。リアリティ出すためにみんなには途中まで内緒にしてたんだーｗｗｗ」

ｶﾞﾁｬ
紬「みんなお待た…
唯「次はむぎちゃんだね☆あいつ菓子とお茶しか能がないしｗｗ」

紬「（…え？）」

おわり

乙