1:◆cF.Kn1QuOI 2012/11/01(木) 21:20:45 ID:/YAczlho
カルテ1『親子』
―ここはとある民家―
母「ちょいとあんた!!」
息子「なんだよかぁちゃん…俺はこれから会社なんだぜ…。」
母「なんだよじゃないわよ!!あたしをだれだと思ってるのよ!!あんたの母親よ!!」
息子「わかってるよ…。」
母「だいたいねぇあんたは―――。」
――――――――――――――
息子の妻「あなた…あなたのお母さんどうにかならないの!?いちいち掃除すると塵をさがして因縁つけるのよ!?」
息子「あぁ、わかってるよ…、あれでもうかぁさんも65だ…。
僕が35にもなって初めて結婚したからいろいろと煩くなってるだけだよ。」
息子の妻「あたし気が狂いそうよ!!家事一つ一つにけちをつけられて!!」
息子「…僕もさ…。」
―ここはとある民家―
母「ちょいとあんた!!」
息子「なんだよかぁちゃん…俺はこれから会社なんだぜ…。」
母「なんだよじゃないわよ!!あたしをだれだと思ってるのよ!!あんたの母親よ!!」
息子「わかってるよ…。」
母「だいたいねぇあんたは―――。」
――――――――――――――
息子の妻「あなた…あなたのお母さんどうにかならないの!?いちいち掃除すると塵をさがして因縁つけるのよ!?」
息子「あぁ、わかってるよ…、あれでもうかぁさんも65だ…。
僕が35にもなって初めて結婚したからいろいろと煩くなってるだけだよ。」
息子の妻「あたし気が狂いそうよ!!家事一つ一つにけちをつけられて!!」
息子「…僕もさ…。」
2: 2012/11/01(木) 21:25:34 ID:GnkdF1A.
息子「まるであの人子ばなれできちゃいないんだ…、いつまでも僕を小さな子供のように接してくる…いやになるよ。」
息子の妻「ねぇ…めんどうだし介護施設にあずけない!?」
息子「いや…、そんなことかぁさんが受け入れるわけがないよ…。」
息子の妻「はぁ…。」
母「ちょっとサエコ(息子の妻)さん!!なんなのこの掃除は!!こんなのが掃除と言えるの!?」
息子の妻「ほらまた!!」
息子「グゥ…。」
息子の妻「ねぇ…めんどうだし介護施設にあずけない!?」
息子「いや…、そんなことかぁさんが受け入れるわけがないよ…。」
息子の妻「はぁ…。」
母「ちょっとサエコ(息子の妻)さん!!なんなのこの掃除は!!こんなのが掃除と言えるの!?」
息子の妻「ほらまた!!」
息子「グゥ…。」
3: 2012/11/01(木) 21:32:49 ID:V7chmrVE
―息子の職場―
部下「大田(息子)さん、この書類なんですがね。」
息子「ああ、それはここだ。」
部下「この書類は!!」
部下「この書類は!!」
部下「この書類は!!」
息子「これはここ、ここはこれ、これはどこ、ここもどこ!!わたしはだれ!!」
部下「あなたは大田さんですよ。」
息子「しってるよ!!ちったぁ自分で考えやがれ!!俺を聖徳太子にする気か!!」
部下「はいはい。」
息子「(くっ…、家では嫁や母、会社じゃ部下に馬鹿にされて…心休まる場所がねーよ!!)」
部下「大田(息子)さん、この書類なんですがね。」
息子「ああ、それはここだ。」
部下「この書類は!!」
部下「この書類は!!」
部下「この書類は!!」
息子「これはここ、ここはこれ、これはどこ、ここもどこ!!わたしはだれ!!」
部下「あなたは大田さんですよ。」
息子「しってるよ!!ちったぁ自分で考えやがれ!!俺を聖徳太子にする気か!!」
部下「はいはい。」
息子「(くっ…、家では嫁や母、会社じゃ部下に馬鹿にされて…心休まる場所がねーよ!!)」
4: 2012/11/01(木) 21:36:47 ID:/FU9hIrk
―息子宅―
母「やれやれ…、サエコさん、あたしゃちょっと買い物に行くからね…そのうちに掃除やり直しておきなさい!!」
息子の妻「は…はい…。」フゥ…
母「それじゃあね…。」スタスタスタ…
息子の妻「…いったわね…。」
息子の妻「あのひとがいると疲れるわ…はぁ…。」
母「やれやれ…、サエコさん、あたしゃちょっと買い物に行くからね…そのうちに掃除やり直しておきなさい!!」
息子の妻「は…はい…。」フゥ…
母「それじゃあね…。」スタスタスタ…
息子の妻「…いったわね…。」
息子の妻「あのひとがいると疲れるわ…はぁ…。」
5: 2012/11/01(木) 21:43:02 ID:g9BIChT2
―電車―
母「今日は何にしようかね…。」ガタンゴトン…
母「あの嫁さんじゃ料理は下手だからねぇ…。」ガタンゴトン…
???「……席、どうぞ。」
母「ありゃ、すまないねぇ若い人。」
???「いえ…。」
母「んま、すごい傷ね、どうしたのよ。」
???「…。」
母「……わけありかい?」
???「…そういうわけではないんですがねぇ。」
母「はは、冗談よ。」
???「そうですか、笑ったほうがいいですかい?」
母「いんや、やだったら笑うのはやめておくれ。」
???「はは、愉快なお方だ。」
母「今日は何にしようかね…。」ガタンゴトン…
母「あの嫁さんじゃ料理は下手だからねぇ…。」ガタンゴトン…
???「……席、どうぞ。」
母「ありゃ、すまないねぇ若い人。」
???「いえ…。」
母「んま、すごい傷ね、どうしたのよ。」
???「…。」
母「……わけありかい?」
???「…そういうわけではないんですがねぇ。」
母「はは、冗談よ。」
???「そうですか、笑ったほうがいいですかい?」
母「いんや、やだったら笑うのはやめておくれ。」
???「はは、愉快なお方だ。」
6: 2012/11/01(木) 21:49:20 ID:dEUDblFM
母「わたしゃこれから買い物なんだがそちらさんは?」
???「車がエンストしちまいましてね…家に向かっているんですよ。」
母「あら、大変ねぇ。お仕事のかえり?」
???「まぁそうなりますかねぇ。」
母「お仕事は何をなさっているんでしょ。」
???「医者をね。」
母「医者、まぁすごいんですね…息子に見習わせたいわ。」
???「…息子さんがおいでで?」
母「ええ、課長になってからは停滞してる会社員よ。最近は嫁さんもらって来たんだけどこの嫁さんが家事のひとつも満足にできないこでね。」
???「ほー。」
???「車がエンストしちまいましてね…家に向かっているんですよ。」
母「あら、大変ねぇ。お仕事のかえり?」
???「まぁそうなりますかねぇ。」
母「お仕事は何をなさっているんでしょ。」
???「医者をね。」
母「医者、まぁすごいんですね…息子に見習わせたいわ。」
???「…息子さんがおいでで?」
母「ええ、課長になってからは停滞してる会社員よ。最近は嫁さんもらって来たんだけどこの嫁さんが家事のひとつも満足にできないこでね。」
???「ほー。」
7: 2012/11/01(木) 21:55:06 ID:KL.2g.bk
――――――――――
母「わるかったね、ずっと話こんで。」
???「いえ。」
母「あんたはここで乗り換えかね?」
???「はい、何分遠いのでね。」
母「あたしは買い物よ、それじゃ縁があれば。」
???「ええ。」スタスタスタ…
母「……夏なのにコートで暑くないのかしら…。」
母「ま、ひとそれぞれよね。さて、買い物買い物っと…。」スタスタスタ…
――――
作業員「オーライオーライ!!落とすなよー!!」
作業員2「あっ!!」
作業員「!!」
母「わるかったね、ずっと話こんで。」
???「いえ。」
母「あんたはここで乗り換えかね?」
???「はい、何分遠いのでね。」
母「あたしは買い物よ、それじゃ縁があれば。」
???「ええ。」スタスタスタ…
母「……夏なのにコートで暑くないのかしら…。」
母「ま、ひとそれぞれよね。さて、買い物買い物っと…。」スタスタスタ…
――――
作業員「オーライオーライ!!落とすなよー!!」
作業員2「あっ!!」
作業員「!!」
10: 2012/11/01(木) 22:01:44 ID:T5jWuwt.
ワーワー!!ギャーギャー!!
???「…む、やけに表通が騒がしいな…。」
通行人「なんの騒ぎだこりゃあ!!」
通行人2「なんか表通りで人が鉄骨の下敷きになったらしいぞ…。」
通行人「ヒエー、こええな!!」
???「……お前さんたち、その人の姿…わかるかね。」
通行人2「紫の服きた65くらいの女だとよ!!」
???「…………妙な胸騒ぎがしやがるぜ、…胸騒ぎってのは大体あたるんだ。」
???「…む、やけに表通が騒がしいな…。」
通行人「なんの騒ぎだこりゃあ!!」
通行人2「なんか表通りで人が鉄骨の下敷きになったらしいぞ…。」
通行人「ヒエー、こええな!!」
???「……お前さんたち、その人の姿…わかるかね。」
通行人2「紫の服きた65くらいの女だとよ!!」
???「…………妙な胸騒ぎがしやがるぜ、…胸騒ぎってのは大体あたるんだ。」
11: 2012/11/01(木) 22:09:52 ID:qiZNvPJs
ザワザワガヤガヤ…
作業員「大丈夫ですか!!大丈夫ですか!!」
作業員2「ヒェー!!えらいことをしちまった!!」
???「ちょっと失礼しますぜ。」
作業員「ちょっと、こまるよ!!」
ブラックジャック「わたしゃ医者だ、医者のブラックジャックだ。傷口をみさせてもらうよ。」
作業員2「お、お医者さま!!どうですか!?」
ブラックジャック「…これは…、幸い鉄骨じたいは頭にゃぶつかってないがそのかわり足に落ちてやがる…。」
ブラックジャック「みろ、足が膝から下が見事にぐちゃぐちゃにつぶれてやがる…。」
作業員「うぷっ!!」
ブラックジャック「しかも足を取られて転んだ時に頭を強くぶつけてる……脳内出血を起こしてるぞ…。」
作業員「大丈夫ですか!!大丈夫ですか!!」
作業員2「ヒェー!!えらいことをしちまった!!」
???「ちょっと失礼しますぜ。」
作業員「ちょっと、こまるよ!!」
ブラックジャック「わたしゃ医者だ、医者のブラックジャックだ。傷口をみさせてもらうよ。」
作業員2「お、お医者さま!!どうですか!?」
ブラックジャック「…これは…、幸い鉄骨じたいは頭にゃぶつかってないがそのかわり足に落ちてやがる…。」
ブラックジャック「みろ、足が膝から下が見事にぐちゃぐちゃにつぶれてやがる…。」
作業員「うぷっ!!」
ブラックジャック「しかも足を取られて転んだ時に頭を強くぶつけてる……脳内出血を起こしてるぞ…。」
13: 2012/11/01(木) 22:18:25 ID:Eg6MKXXI
ブラックジャック「ここの近くの病院は!!」
作業員「と、通りの向かいに勿欲病院があります!!」
ブラックジャック「すぐに手配しろ!!このクランケは一刻を争うぞ!!」
オムカエデゴンス!!
作業員「は、はい!!」
――――――――――――
医者「すいません、ここにはもうベットが空いてなくて。」
ブラックジャック「この患者は一刻を争うんだ!!」
医者「と、いっても…こんな町病院にゃそんな手術できるような医者はいないですよ…。」
ブラックジャック「……わかった、ならばわたしがやろう…。手術室をかせ!!」
医者「え、ええ!?」
作業員「と、通りの向かいに勿欲病院があります!!」
ブラックジャック「すぐに手配しろ!!このクランケは一刻を争うぞ!!」
オムカエデゴンス!!
作業員「は、はい!!」
――――――――――――
医者「すいません、ここにはもうベットが空いてなくて。」
ブラックジャック「この患者は一刻を争うんだ!!」
医者「と、いっても…こんな町病院にゃそんな手術できるような医者はいないですよ…。」
ブラックジャック「……わかった、ならばわたしがやろう…。手術室をかせ!!」
医者「え、ええ!?」
15: 2012/11/01(木) 22:24:09 ID:sVUcm0Ww
――――――――――――
ブラックジャック「術式終わり!!」
医者「ひ、ヒエー…凄腕だ…。まさか足を復元するとは…。」
ブラックジャック「人工骨と人工皮膚で代用しただけだ…神経を繋ぐのには苦労したがね。」
医者「あ、あんたうちでつとめないか…?」
ブラックジャック「おことわりしますよ、わたしゃ一人が楽でね。それに無免許さ。」
医者「…」ゼック
ブラックジャック「あの患者はうちで保護させていただきますよ。ベットが一杯のようなのでね。」
ブラックジャック「術式終わり!!」
医者「ひ、ヒエー…凄腕だ…。まさか足を復元するとは…。」
ブラックジャック「人工骨と人工皮膚で代用しただけだ…神経を繋ぐのには苦労したがね。」
医者「あ、あんたうちでつとめないか…?」
ブラックジャック「おことわりしますよ、わたしゃ一人が楽でね。それに無免許さ。」
医者「…」ゼック
ブラックジャック「あの患者はうちで保護させていただきますよ。ベットが一杯のようなのでね。」
16: 2012/11/01(木) 22:30:00 ID:TN65BagM
―――――――――
息子「な、かぁさんが事故!?」
息子の妻「ええ、なんでも鉄骨の下敷きになったらしくて…。」
息子「そ、それで状態は!!」
息子の妻「なんとか助かったんですって…ブラックジャックってお医者さんのおかげで。」
息子「ほっ…。」
息子の妻「それでそのお医者さんのブラックジャックって人が来てくれって…。」
息子「わかった、会社のかえりによるよ…。」
――――――――――――
息子「な、かぁさんが事故!?」
息子の妻「ええ、なんでも鉄骨の下敷きになったらしくて…。」
息子「そ、それで状態は!!」
息子の妻「なんとか助かったんですって…ブラックジャックってお医者さんのおかげで。」
息子「ほっ…。」
息子の妻「それでそのお医者さんのブラックジャックって人が来てくれって…。」
息子「わかった、会社のかえりによるよ…。」
――――――――――――
17: 2012/11/01(木) 22:36:52 ID:dEUDblFM
―ブラックジャック宅―
息子「すいません。ブラックジャック先生はおりますか?」ガチャッ
???「はーい、ちぇんちぇーおきゃくさんなのよさー。」
ブラックジャック「あぁ、すぐいく。」
息子「どうも、ブラックジャック先生ですか…?」
ブラックジャック「あなたが息子さんですかね?」
息子「はい。あの、母の容態は…。」
ブラックジャック「……命は助かったよ、だが…。」
息子「?」
ブラックジャック「……いや、見た方が早いな…、ピノコ、患者の所につれていってやれ。」
ピノコ「こっちなのよさ。」
息子「??」
息子「すいません。ブラックジャック先生はおりますか?」ガチャッ
???「はーい、ちぇんちぇーおきゃくさんなのよさー。」
ブラックジャック「あぁ、すぐいく。」
息子「どうも、ブラックジャック先生ですか…?」
ブラックジャック「あなたが息子さんですかね?」
息子「はい。あの、母の容態は…。」
ブラックジャック「……命は助かったよ、だが…。」
息子「?」
ブラックジャック「……いや、見た方が早いな…、ピノコ、患者の所につれていってやれ。」
ピノコ「こっちなのよさ。」
息子「??」
18: 2012/11/01(木) 22:40:12 ID:dEUDblFM
母「…。」
息子「かぁさん、無事で何よりだよ…。」
母「……。」
息子「鉄骨の下敷きになってたと聞いたときは血の気がひいたよ!!」ハハ…
母「…………すいませんが…どなたでしょうかね?」
息子「え!?」
ブラックジャック「……。」
息子「かぁさん、無事で何よりだよ…。」
母「……。」
息子「鉄骨の下敷きになってたと聞いたときは血の気がひいたよ!!」ハハ…
母「…………すいませんが…どなたでしょうかね?」
息子「え!?」
ブラックジャック「……。」
19: 2012/11/01(木) 22:47:59 ID:jkRFYs4U
息子「先生!!これはどういうことですか!?」
ブラックジャック「…脳内出血によるショックで脳がやられたようでね…、痴呆が出ちまったのさ…。」
息子「な…!!」
ブラックジャック「脳に血栓があったんだ、それが今回の事故で一気に爆発したみたいでね…。」
息子「……。」
ブラックジャック「……。」
息子「……それで先生、手術代金は…。」
ブラックジャック「……それはもらえない、わたしゃ救えなかった患者の手術代金は貰わない主義なんだ。」
息子「……。」ホッ…
ブラックジャック「…脳内出血によるショックで脳がやられたようでね…、痴呆が出ちまったのさ…。」
息子「な…!!」
ブラックジャック「脳に血栓があったんだ、それが今回の事故で一気に爆発したみたいでね…。」
息子「……。」
ブラックジャック「……。」
息子「……それで先生、手術代金は…。」
ブラックジャック「……それはもらえない、わたしゃ救えなかった患者の手術代金は貰わない主義なんだ。」
息子「……。」ホッ…
20: 2012/11/01(木) 22:51:41 ID:Lt9K85OY
ブラックジャック「暫くはどこかの病院で入院させなさい。」
息子「はい…ありがとうございました。」
ブラックジャック「……。」
――――――――――――
息子「はい…ありがとうございました。」
ブラックジャック「……。」
――――――――――――
21: 2012/11/01(木) 22:58:57 ID:Eg6MKXXI
―暫くして…とある病院の一室―
母「………。」
看護婦「はい大田さーん、お熱はかりますねー。」
母「!!きゃあ!!なによあなた!!だれよ!!わたしにさわらないで!!」ジタバタ!!
看護婦「わ、おち、おちついてください!!」
母「へんたいー!!さわらないでー!!いやー!!」ジタバタ
看護婦「きゃー!!」
―――――――――
看護婦「あの部屋の大田さんには参ったわ…。」イテテ…
看護婦2「あー、あの痴呆の!!」
看護婦3「あの家の人預けっぱなしで一度も来ないものねぇ。」
看護婦2「ま、当然といえば当然よね。アレ…だもんねぇ。」
看護婦「はー、イテテテ…。」
母「………。」
看護婦「はい大田さーん、お熱はかりますねー。」
母「!!きゃあ!!なによあなた!!だれよ!!わたしにさわらないで!!」ジタバタ!!
看護婦「わ、おち、おちついてください!!」
母「へんたいー!!さわらないでー!!いやー!!」ジタバタ
看護婦「きゃー!!」
―――――――――
看護婦「あの部屋の大田さんには参ったわ…。」イテテ…
看護婦2「あー、あの痴呆の!!」
看護婦3「あの家の人預けっぱなしで一度も来ないものねぇ。」
看護婦2「ま、当然といえば当然よね。アレ…だもんねぇ。」
看護婦「はー、イテテテ…。」
22: 2012/11/01(木) 23:09:13 ID:T5jWuwt.
ブラックジャック「…ピノコ、今日は何日だ?」
ピノコ「きょうは11がつ1にちなのよさ。」
ブラックジャック「……三ヶ月か…。」スクッ
ピノコ「ちぇんちぇーどこにいくの?」
ブラックジャック「回診さ。」ガチャッバタン
ピノコ「チョコかってきてねー!!」
ブラックジャック「やれやれ…。」フゥ…
ピノコ「きょうは11がつ1にちなのよさ。」
ブラックジャック「……三ヶ月か…。」スクッ
ピノコ「ちぇんちぇーどこにいくの?」
ブラックジャック「回診さ。」ガチャッバタン
ピノコ「チョコかってきてねー!!」
ブラックジャック「やれやれ…。」フゥ…
23: 2012/11/01(木) 23:21:03 ID:g9BIChT2
―――――――――
ブラックジャック「失礼、この病院に大田という患者が入院してると思うのだが…。」
受付「突き当たりを右ですね。」
ブラックジャック「どうも。」
―――――――――
母「……。」
ブラックジャック「…どうも。」
母「…!!文彦(息子)!!文彦じゃないか!!」
ブラックジャック「!?」
母「あんたそんな傷だらけになって!!なにしてたんだい!!」
ブラックジャック「…………ごめんよ母さん、ちょっとフザケすぎちゃってね…。」
母「ほら!!手もこんなに冷たい!!まったくもう!!」
ブラックジャック「ハハ…、ごめんなさい母さん…。」
――――――――――――
ブラックジャック「失礼、この病院に大田という患者が入院してると思うのだが…。」
受付「突き当たりを右ですね。」
ブラックジャック「どうも。」
―――――――――
母「……。」
ブラックジャック「…どうも。」
母「…!!文彦(息子)!!文彦じゃないか!!」
ブラックジャック「!?」
母「あんたそんな傷だらけになって!!なにしてたんだい!!」
ブラックジャック「…………ごめんよ母さん、ちょっとフザケすぎちゃってね…。」
母「ほら!!手もこんなに冷たい!!まったくもう!!」
ブラックジャック「ハハ…、ごめんなさい母さん…。」
――――――――――――
24: 2012/11/01(木) 23:24:05 ID:xexLh1Hk
ブラックジャック「ちょいとそこの看護婦さん。」
看護婦「はい、どうかなさいましたか?」
ブラックジャック「ここの患者の息子さんは様子見にきたりしてるかね?」
看護婦「大田さんの?…入院してきた日以来来てませんが…。」
ブラックジャック「…そうですかい。」スタスタスタ…
看護婦「?」
看護婦「はい、どうかなさいましたか?」
ブラックジャック「ここの患者の息子さんは様子見にきたりしてるかね?」
看護婦「大田さんの?…入院してきた日以来来てませんが…。」
ブラックジャック「…そうですかい。」スタスタスタ…
看護婦「?」
25: 2012/11/01(木) 23:36:27 ID:ooSq8sbU
息子「おや、ブラックジャック先生…、わざわざ会社までなんの御用ですか?」
ブラックジャック「…もっと母親の様子を見にきたらどうですかね。」
息子「…わたしも忙しいんですよ、サラリーマンはあなたたちが考えるより大変なんですから…。」
ブラックジャック「そりゃわかりますがね、少しの時間くらいとれるでしょう。」
息子「…正直ね、めんどくさいんですよ。あの人の見舞いなんて。」
ブラックジャック「……。」
息子「嫁にすぐケチをつけるし俺をいつまでも子供と思っているし…、しかも痴呆ですよ。実際いなくてせいせいしてますよ。」
ブラックジャック「!!!!」ピシャッ!!
息子「!!」バキッ!!
息子「な、なにするんですか!!」
ブラックジャック「…あまりふざけたことを言いなさんな、あんた。」
息子「な、な!?」
26: 2012/11/01(木) 23:42:54 ID:gE/mDcTM
ブラックジャック「あんたは誰から産まれたと思っていやがるんだ。」
息子「なんですかあんたは!!関係ないでしょう!!」
ブラックジャック「ああ、たしかにそうさ、ですが言わせてもらおう。あんたはあの人から生まれてきたんですぜ、あの人が血や肉を与えたからあんたは今ここで生きているんだ。」
息子「けっ!!偽善的なことばかり言いやがって!!」プルルル…
息子「!…電話か…。」
息子「なんですかあんたは!!関係ないでしょう!!」
ブラックジャック「ああ、たしかにそうさ、ですが言わせてもらおう。あんたはあの人から生まれてきたんですぜ、あの人が血や肉を与えたからあんたは今ここで生きているんだ。」
息子「けっ!!偽善的なことばかり言いやがって!!」プルルル…
息子「!…電話か…。」
27: 2012/11/01(木) 23:53:28 ID:EcGFpGc.
息子「私だ。ああ…。」
息子「なっ!?サエコが倒れた!?」
息子「わ、わかった!!すぐにむかう!!」
ブラックジャック「……。」
――――――――――――
医者「……残念ですが…この病は私の病院では対処できません…。」
息子「そ…そんな…。」
医者「ただ、ただ一人、この病を治せる医者が居ます。」
息子「!!…教えてください!!」
医者「……その医者は…。」
息子「なっ!?サエコが倒れた!?」
息子「わ、わかった!!すぐにむかう!!」
ブラックジャック「……。」
――――――――――――
医者「……残念ですが…この病は私の病院では対処できません…。」
息子「そ…そんな…。」
医者「ただ、ただ一人、この病を治せる医者が居ます。」
息子「!!…教えてください!!」
医者「……その医者は…。」
29: 2012/11/01(木) 23:59:12 ID:Lt9K85OY
―ブラックジャック宅―
ブラックジャック「……。」
息子「…先生、サエコを…サエコを助けてください。ここに…三千万用意しました。」
ブラックジャック「……ふ…。」
息子「!」
ブラックジャック「フフ…フフフフ…ハハハハ…ハハハハ!!」
息子「せ…先生?」
ブラックジャック「ハハハハ…。」
ブラックジャック「……ふざけるな。」バサッ!!
息子「あ!!金が!!」
ブラックジャック「ピノコ…、この札束に火をつけて庭で燃やせ!!」
ピノコ「ほ…ほんとにすゆの!?」
ブラックジャック「はやく燃やしてこい!!」
息子「な!?」
ブラックジャック「……。」
息子「…先生、サエコを…サエコを助けてください。ここに…三千万用意しました。」
ブラックジャック「……ふ…。」
息子「!」
ブラックジャック「フフ…フフフフ…ハハハハ…ハハハハ!!」
息子「せ…先生?」
ブラックジャック「ハハハハ…。」
ブラックジャック「……ふざけるな。」バサッ!!
息子「あ!!金が!!」
ブラックジャック「ピノコ…、この札束に火をつけて庭で燃やせ!!」
ピノコ「ほ…ほんとにすゆの!?」
ブラックジャック「はやく燃やしてこい!!」
息子「な!?」
30: 2012/11/02(金) 00:05:06 ID:yI2vC3Tg
ブラックジャック「…たしかにこの病。私しか治せないと自負している…。」
ブラックジャック「だが……あんたなんぞにはいくら金を積まれたとしても手術を受ける気はないね。」バンッ!!
息子「せ…先生…!」ドタッ
ブラックジャック「…土下座なんてみっともない真似はやめなさい。」
息子「お願いします!!サエコを!!サエコを!!」
ブラックジャック「………。」
息子「せ…せんせぇえ……おねがいします…せんせぇえ…。」
カルテ1「親子」 完
ブラックジャック「だが……あんたなんぞにはいくら金を積まれたとしても手術を受ける気はないね。」バンッ!!
息子「せ…先生…!」ドタッ
ブラックジャック「…土下座なんてみっともない真似はやめなさい。」
息子「お願いします!!サエコを!!サエコを!!」
ブラックジャック「………。」
息子「せ…せんせぇえ……おねがいします…せんせぇえ…。」
カルテ1「親子」 完
31: 2012/11/02(金) 00:09:37 ID:dWVyp7Jo
とりあえず終わりです。
何ぶん未熟者なので拙い所があると思いますが悪しからずデス。
なるべくマンガ版ブラックジャックの感じを出せるようにしてます。
オムカエデゴンス!!
何ぶん未熟者なので拙い所があると思いますが悪しからずデス。
なるべくマンガ版ブラックジャックの感じを出せるようにしてます。
オムカエデゴンス!!
32: 2012/11/02(金) 00:13:58 ID:RzIGo7bI
( ・∀・) イイネ!
④
④
34: 2012/11/02(金) 00:34:46 ID:g9LsRuwM
漫画版で治療を断った話ってあったっけ?
何か似たような感じで終わる話があったような記憶がなきにしもあらず
何か似たような感じで終わる話があったような記憶がなきにしもあらず
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります