35:◆cF.Kn1QuOI 2012/11/02(金) 00:36:23 ID:Lp/bKtmM
カルテ2『少年』

ブラックジャック「……。」ブロロロ…

男の子「(いまだっ!!)」ダッ!!

ブラックジャック「!!」キキー!!

ブラックジャック「なんてことしやがる…っ!!」ガチャッ!!

男の子「ちっ!!」

ブラックジャック「なんのつもりだ!!もう少しでひくところだったぞ!!」

男の子「…どうせならひいてくれればよかったのに……。」

ブラックジャック「そんなことになったら私が責任にとわれちまうよ!!」

男の子「どーせすぐに釈放されらぁ。」

ブラックジャック「ガキデカじゃあるまいしそううまく事は運ばんぞ。」

38: 2012/11/02(金) 00:43:24 ID:XsTOVGS2
男の子「この遺書があっから大丈夫だよ。」

ブラックジャック「…随分用意周到じゃないか。」

男の子「さぁ!!俺はまた道路に出るから存分にひいてくれ!!」

ブラックジャック「ふざけるな!!わたしはガキの遊びに付き合ってる暇はないんだ!!」バタン!!

男の子「お、おい!!」

男の子「ち、だったら他の車でやってやるよ。」

車「ブロロロ…」

男の子「ヨォーシ!!」

男の子「!?」ガシッ!

39: 2012/11/02(金) 00:49:01 ID:bxoqode2
ブラックジャック「……。」

男の子「な、邪魔するなよ!!はなせっ!!」ジタバタ

ブラックジャック「おまえさん、自殺の真似事はいい加減にしろよ。」

男の子「うるせぇな!!俺の勝手だろ!!」

ブラックジャック「わたしは医者でね!!どうも健康な人間が自殺なんてしようとしてると腹の奥がムカムカしてきやがるんだ!!」

男の子「うるせぇええ!!」ジタバタジタバタ

ブラックジャック「イテテテテ!!むちゃくちゃしやがる!!」ボコボコボコ!!

40: 2012/11/02(金) 00:56:35 ID:RtdOrcoA
ブラックジャック「ふう、スマキ状態にしてやっとおとなしくなりやがった…。」

男の子「なんなんだよお前は!!」

ブラックジャック「さっきから言ってるだろう、医者だよ、医者。」

男の子「はんっ!!医者ね!!えらぶりやがって!!所詮金目的のゴウツク共が!!」

ブラックジャック「よくわかった、その通りだよ、わたしゃ金が欲しいんだ。」

男の子「なっ…。」ゼック

ブラックジャック「覚えときなボウヤ、わたしはブラックジャック。
世界で一番金にガメツイ医者だよ。」

男の子「…じ、自分で言うなんて変わったやつだな…。」

41: 2012/11/02(金) 01:02:34 ID:pO6xyTg2
男の子「……なぁ、あんた医者なんだろ。」

ブラックジャック「……なんだ。」

男の子「……みてほしい奴が居るんだ。」

ブラックジャック「は、さっきまで氏のうとしてた奴が何を言うやら。」

男の子「うるせー!!だまってみろってんだ!!」ジタバタジタバタ

ブラックジャック「つきあってられんね、帰らせてもらうよ。」スクッ

男の子「なっ!!ふざけるなー!!」

ブラックジャック「そりゃおまえさんだよ。」スタスタスタ…

男の子「ぐぬぬ……。」

男の子「だれかー!!たすけてくださいー!!ブラックジャックって言う医者に殺されるゥー!!」

ブラックジャック「」ギョッ!!

42: 2012/11/02(金) 01:06:10 ID:jt6PaP.I
ブラックジャック「とんでもねぇガキだな本当に…。」

男の子「みてくれないってんなら叫び続けるぜ!!」

ブラックジャック「…本当になんて子供だこりゃ…ピノコがかわいくみえてくるぜ…。」

――――――――――――
―とあるアパート―

ブラックジャック「言っとくがわたしは見るだけだからな…。」

男の子「しつけぇなぁ、わかってるっての!!」

ブラックジャック「やれやれ…。」

43: 2012/11/02(金) 01:11:58 ID:vHjAdbyY
男の子「ただいまー。」ガチャッ

妹「あ、おかえり…あんちゃん…。」コホコホ…

男の子「だ、だめじゃねぇか寝てないと…。」

妹「?…その人は?」

男の子「新しいお医者さんさ、お前を診てくれるぞ。」

ブラックジャック「………。」

44: 2012/11/02(金) 01:17:28 ID:j6mS88oo
ブラックジャック「さて…わたしは帰るかね…。」スタ…

男の子「な!?」

ブラックジャック「言っただろう、わたしは『見る』だけだと。」

男の子「んなっ!?ふざけるなよ!!またさっきの事を叫んでやろうか!!」

ブラックジャック「……やれやれ…なんでこんなめんどくさい事になりますかねぇ…。」

―――――――――
手塚「話が展開しないからとか言っちゃだめ、飯の食い上げですよぉ。」
―――――――――

ブラックジャック「ふむ…これは…。」

男の子「何かわかったのか?」

45: 2012/11/02(金) 01:26:35 ID:u4xgmsE.
ブラックジャック「ヒョウタンツギだ。」

ヒョウタンツギ「プスー!!」

男の子「べらんめい邪魔だよ!!」

ヒョウタンツギ「プスー!!」ドカッ!!

ブラックジャック「とにかく詳しく診ないと断言できないがこれぐらいの病気そこら辺の医者で治せるレベルのもんだよ。」

男の子「そんなの知ってるよ。」

ブラックジャック「知ってると来やがるよ…。」

男の子「……妹の病気を治してくれよ。」

ブラックジャック「そいつは冗談がちとキツすぎるんじゃないか?
私は診るだけって話だぜ。」

46: 2012/11/02(金) 01:37:07 ID:NLVg32.6
男の子「うるせぇ!!手術しやがれ!!」シャキン!!

ブラックジャック「自頃しようとした次は人を殺そうとするなんてせわしないやつだな。」

男の子「うるせぇ、俺んちはなぁ…見ての通り貧乏だ。だから手術料なんか払うお金なんかない!!
とおさんもかあさんも必氏こいて働いてるけど50万円なんて夢のまた夢なんだよ!!」

ブラックジャック「ふん、しったこっちゃないね。」

男の子「その為に生命保険を手に入れるため自頃しようとしたらアンタが邪魔したんだ…。
治すのは当然だろ!!」

ブラックジャック「……。」

男の子「はやくしろっ!!」シャキン!!

ブラックジャック「刃物を簡単に振るうもんじゃありませんぜ。」パンッ!!

男の子「!!」カラーン!!

47: 2012/11/02(金) 01:41:43 ID:NLVg32.6
ブラックジャック「どうしても手術してほしいのなら五千万用意するんだな!!」

男の子「ごっ…!?」

ブラックジャック「遺書書いて自頃するような馬鹿にも50万五千万どっちが多いかくらいわかるはずだぜ。」

男の子「ぐ…ぅう…。」

ブラックジャック「わかったらもうわたしにかかわりなさんな。」スタスタ…

ガチャッ…バタン

男の子「くっ…くそっ……。」

51: 2012/11/03(土) 14:28:31 ID:2idP029k
―工場現場―

ドドドドド…

男の子父「よいしょっと!!」ドスン

男の子父「ひゃー、つかれるぜ…。」ハァハァ

主任「おい平子(男の子父)、お前にお客さんだぜ。」

男の子父「へ?」

――――――――――――

ブラックジャック「あなたが平子さんかね?」

男の子父「ハァ…どちらさまでしょうか?」

ブラックジャック「私はブラックジャック。医者だ。」

男の子父「お医者さまがなんの御用で…?」

52: 2012/11/03(土) 14:36:06 ID:hhPZnRvE
男の子父「む、息子が粗相をしてしまったようで…すいません!!」ペコペコ

ブラックジャック「……お宅の娘さん……どこの病院に連れていったのですか。」

男の子父「え…?」

ブラックジャック「お宅の息子さんに頼まれてちょいと診断しましてね…気になることがあったものでね。」

男の子父「マルバツ町の瓶対(ガメツイ)総合病院ですけど…。」

ブラックジャック「ほー…。」ニヤリ…

53: 2012/11/03(土) 14:46:23 ID:oMMryXLQ
―瓶対総合病院―

瓶対「オヤ、これは珍しい、間じゃないか…。」

ブラックジャック「……。」

瓶対「おっと、今はブラックジャックって名でボロ儲けしてるんだってな!!」ガハハ!!

ブラックジャック「すまないがわたしは世間話をしに来た訳じゃないんだ。」

瓶対「まぁまぁ!!気にするな!!ちょっと外のレストランに行こうか、なに、お代は私が持とう!!」

ブラックジャック「……。」

55: 2012/11/03(土) 14:53:25 ID:25MpG532
―レストラン―

店員「ご注文はいかがなさいましょう。」

瓶対「特上サーロインをくれ。」

ブラックジャック「…カレーライスとコーヒー。」

店員「…ステーキ等もありますが…。」

ブラックジャック「カレーライスとコーヒー。」

店員「あ、付け合わせにポテト等は…。」

ブラックジャック「カレーライスとコーヒー!!!!」

店員「チェ、貧乏人め…。」

瓶対「はは、実に謙虚じゃないか間。」

ブラックジャック「わたしはいつもカレーライスとコーヒーと決めてるんだ。」

56: 2012/11/03(土) 15:04:29 ID:nVoQ38JU
瓶対「君は医大ではトップクラスの成績だったのに…今では無免許モグリの医者だ、笑えるな。」ガハハ

ブラックジャック「…そんな話をしに来たんじゃないぞ…わたしは。」

瓶対「お、そうだったな、で、なんのようだ。」

ブラックジャック「平子っていう患者はわかるな。」

瓶対「平子……フム、たしかにそんな患者が居たような気もするな。」

ブラックジャック「わたしは縁があってその患者を診断してね…。」

瓶対「ほー…。」

ブラックジャック「その子の手術に50万も掛かると診断したらしいな。」

瓶対「……ああ、あの患者か、平子幸子(妹)さんか。」

57: 2012/11/03(土) 15:18:59 ID:hJkURIho
ブラックジャック「あの患者、手術なんてする必要あったのかね。」

瓶対「……どういう意味だ。」

ブラックジャック「あの程度の病なら、投薬治療でもっと安くなるはずだぜ。」

瓶対「……。」

ブラックジャック「おまけにアンタのとこはジェネリック医薬品を扱ってるって話じゃないか。」

瓶対「手術の方が早くすむからお奨めしただけだよ。」

ブラックジャック「投薬治療の方は伝えたのかね。」

瓶対「…あたりまえだ。」

ブラックジャック「そりゃあ嘘だ。なんせあの患者の親御さんは投薬治療のことなんぞ聞いてないって話だぜ。」

瓶対「う、うるさいぞ、間!!モグリの分際でわたしの診断に口をだすな!!なりそこないの医者が!」

ブラックジャック「…あいにくわたしは肩書きには興味がないんだ。それに…。」

ブラックジャック「わたしは自分を世界一ガメツイと自負してるが、
患者を騙して金を食らうような真似は氏んでもしたくないね。」

瓶対「か!!かえれっ!!このおたんこなすの法外野郎が!」

ブラックジャック「言われなくても…、お代はここにおいてきますぜ。
あんたのおごりの飯なんて食べたかない。」スクッ

58: 2012/11/03(土) 15:23:56 ID:qveIZSPU
店員「あ、あの、カレーライスとコーヒー今おもちいたしますが…。」

ブラックジャック「…あの男に投げつけときな。」スタスタスタ…

店員「え…。」

瓶対「く、くそっ!!あのモグリめ…っ。」ベチャッ!!

瓶対「アチ、アチチチ!!」

カレーデゴンス オムカエデゴンス

店員「へ、えへへへ…。」

瓶対「なにする!!」

店員「ギエー!!」ギュウ!!

59: 2012/11/03(土) 15:30:02 ID:BQdSvMGs
―アパート―

男の子「ほ、本当に手術してくれるのか!?」

ブラックジャック「ああ、気が変わった。手術料は15万だ。それくらい用意できるだろう。」

男の子父「は、はい!!」

男の子母「ここにあります!!」

ブラックジャック「ではたしかに。」

男の子「で、でもなんで急に…。」

ブラックジャック「……さぁね、ただ言えるのは、わたしは世界一ガメツくて負けず嫌いって事かな。」


カルテ2「少年」 完

60: 2012/11/03(土) 15:35:14 ID:rT/GoqRk
タイトルは「少年」ですがあんまりタイトルがかかってない…。
本当は>>58の後少年が投身→ブラックジャックが発見→少年が氏にかけながら妹を助けてくれと懇願→少年も少年の妹もブラックジャックが助ける→完
にしようかと思ったけど変更。理由はめんどくさいからって言うね…。
とりあえず微妙なおわりかたになっちゃいましたね…。

引用: ブラックジャックにありそうな話をSSにしていく。