4: 2011/10/10(月) 22:49:28.73 ID:Zy28Oynu0
櫻子「向日葵、何してんのー?」

向日葵「見ての通り、ネットサーフィンですわよ」

櫻子「ねっとさーふぃん……? 何それ?」

向日葵「……半年ROMってろ、ですわ」

櫻子「な、なんだよそれー! 意味が分からないけど腹立つ!」

向日葵「はいはい……」

向日葵「(あら? 何かしら、これ)」

向日葵「(新商品……?)」

6: 2011/10/10(月) 22:55:28.02 ID:Zy28Oynu0
向日葵「(白い綺麗な小瓶に入った……調味料?)」カチカチ

向日葵「(フリカケみたいなものですのね)」カチカチ

向日葵「(『素材の味を活かす』……なるほど)」カチカチ

櫻子「……うー」

向日葵「(ちょっとこれは面白そうですわね……ポチッと購入ですわ)」ポチッ

櫻子「ちくしょー! 少しはこっちを見ろー!」ボイーン

向日葵「ちょっ……! このおバカ! 何しますの!」

櫻子「おっOいドリブルいたしますのよー! こんにゃろこんにゃろ!」ボインボイーン

向日葵「や、やめ……止めなさいっっっ!」ゴスッ
櫻子「ごふっ!」

櫻子「よ、よくぞ私を倒した……。 だが、次は第二第三の私が」

向日葵「居たら五月蝿そうですわねー」
櫻子「雰囲気ぶち壊しかよ!?」

8: 2011/10/10(月) 23:00:08.84 ID:Zy28Oynu0
~数日後~

向日葵「(そろそろ例の頼んだ商品が届く頃ですわね……)」

ピンポーン

向日葵「(キマシタワー)」

宅配便「ちぃーっす、宅配便っすけどこっちにサインをお願いしまっす!」

向日葵「はいはい……」カキカキ

向日葵「(……って、危うく大室って書くところでしたわ。 この前櫻子の家で受け取り代行したから……)」

宅配便「まいどどうもー」

向日葵「あ、はい。 ありがとうございますー」

向日葵「(中身は……頼んだ物で間違い無さそうですわね)」

10: 2011/10/10(月) 23:04:47.56 ID:Zy28Oynu0
向日葵「中は白い小瓶と……説明書?」

向日葵「あら……イヤですわ。 説明が途中で途切れてますのね」

向日葵「かろうじて読めるところは……」

○この調味料は素材の味を引き出すものです。
 何にでも振り掛けてお召し上がりいただけます。

向日葵「何にでも……」

向日葵「例えばここにある、何の変哲も無いおせんべい……」ガサゴソ

向日葵「ちょっと振り掛けますわ」フリフリ

向日葵「……」バリバリ

向日葵「……!! 美味しいですわ!」パアアッ

11: 2011/10/10(月) 23:07:47.59 ID:Zy28Oynu0
向日葵「……」バリバリボリボリ

向日葵「……」バリバリボリボリ

向日葵「……」ムシャムシャガツガツ

向日葵「……!」ピーン!

向日葵「太る!!!」

13: 2011/10/10(月) 23:11:32.27 ID:Zy28Oynu0
向日葵「こ、これは危険な調味料ですわね……」アセアセ

向日葵「それにしてもこの小瓶。 中が開けられないようになっているんですのね」

向日葵「どれくらい入っているのか、全く分かりませんわ……」ウーン

向日葵「…………♪」

トゥルルル トゥルルル

向日葵「あ、もしもし私……って、あからさまに嫌そうな声出さないで欲しいですわね」

向日葵「ええ、ええ。 それで少し食べさせたいものが……」

向日葵「……」

櫻子「食わせろー!」ガララッ
向日葵「いきなりですわね……」ハァ

16: 2011/10/10(月) 23:14:43.66 ID:Zy28Oynu0
向日葵「それで、これなんですけれど」

櫻子「ほほう……これが向日葵を太らせた原因かー」
向日葵「まだ太ってねーですわ!」ガァーッ!!

櫻子「まあまあ、とにかくそれを振りかけて食べさせてくれるんだよねっ?」
向日葵「え、ええ……まあ……」

櫻子「~♪ ~~♪」キラキラ
向日葵「(いつに無く輝いてますのね……)」

19: 2011/10/10(月) 23:18:05.87 ID:Zy28Oynu0
フリフリ フリフリ

向日葵「……はい、どう」 櫻子「あぐっ!」ゴリッ

向日葵「ゆ、ゆり……じゃなくて指ごと噛みつくバカがどこにいるんですのーっ!?」

櫻子「……」

向日葵「……櫻子?」

櫻子「……う」

向日葵「う?」

櫻子「うみゃい……」ボロボロ
向日葵「マジ泣き!?」ビクッ

22: 2011/10/10(月) 23:22:32.86 ID:Zy28Oynu0
櫻子「おいしーっ!」ガツガツ

向日葵「(やっぱりこの調味料、本物ですのね)」

櫻子「うめーっ!」ボリボリ

向日葵「(それにしても、結構な量を振りかけてるように見えるんですけど……)」

櫻子「たまらねー!」ムシャムシャ

向日葵「(まるで、中身が無尽蔵みたいですわ……)」

櫻子「うひょー!」モグモグ
向日葵「ええい! 落ち着いて食べられませんの!?」ガァーッ!!

23: 2011/10/10(月) 23:25:57.95 ID:Zy28Oynu0
向日葵「もう、これ以上使わせませんわ!」バッ
櫻子「あーっ!?」

向日葵「当たり前でしょう? 私が買ったものですし、これ以上使わせたら」
櫻子「あぅー……」ダラダラ

向日葵「使わせたら……」
櫻子「うー……」ダラダラ

向日葵「……もう一回だけ使わせてあげますから、その千鶴先輩みたいなヨダレを何とかしなさいな」
櫻子「!!」パアアーッ

25: 2011/10/10(月) 23:28:34.77 ID:Zy28Oynu0
櫻子「んめー!」ムシャムシャ

向日葵「全く……」

向日葵「(あら……? テーブルの上の説明書……何だか文字が増えてません?)」

向日葵「(なになに……?)」



○この調味料は食べ物以外にも使用できます。
 その場合、振りかけた対象物の魅力を最大限引き出します。

29: 2011/10/10(月) 23:32:49.09 ID:Zy28Oynu0
向日葵「(振りかけた物の魅力を……最大限?)」

向日葵「(例えば、綺麗な花にかけたら、ますます綺麗になるとかそういう意味ですの?)」

向日葵「(それはもしかしたら、動物にかけてもいいのかしら……)」

向日葵「(ペットにかけたら、可愛く見えるとか……)」

向日葵「……」

向日葵「………櫻子」

櫻子「おいひい……」ジーン
向日葵「」イラッ

32: 2011/10/10(月) 23:37:11.32 ID:Zy28Oynu0
向日葵「櫻子、ちょっと返しなさい」クイックイッ
櫻子「え……絶対ヤだし!」

向日葵「い・い・か・ら! 返しなさいと言ってますの! この古谷向日葵が!」
櫻子「うるさい、ケチケチおっOい!」

向日葵「け、ケチケチおっOい……!」ワナワナ
櫻子「そうだよ、ケチぱい! ケぱい! ケおっOい!」

向日葵「……さーくーらーこー!」
櫻子「な、なんだよ!」ビクッ


向日葵「私の胸に毛なんて生えてませんわ!」ガァーッ!!
櫻子「Σそんな事一言も言ってねーし!?」

33: 2011/10/10(月) 23:40:59.60 ID:Zy28Oynu0
向日葵「返しなさい!」グイッ!
櫻子「ヤダってば!」グイッ!

向日葵「あなたって子は……昔から我がままばかりで!」グイグイ
櫻子「私に我がまま言わせ放題だったのは向日葵じゃん!」グイグイ

向日葵「うるさいですわー!」グイッ!
櫻子「あ、ちょっ!?」

バサッ

櫻子「あーっ!?」
向日葵「(全身に被ってしまいましたが、結果オーライですわ)」

38: 2011/10/10(月) 23:45:35.68 ID:Zy28Oynu0
向日葵「さて、これを何に使ってみましょうか……」

櫻子「――ッ!?」

向日葵「……?」

櫻子「あ……ああ……」

向日葵「? どうしましたの、櫻子?」
櫻子「ちょっとこっち見ないでっ!///」

向日葵「はぁ?」
櫻子「は、反則だよ! な……なんでそんなに向日葵、可愛くなっちゃってるの……?///」カァーッ

向日葵「え?」

櫻子「で、でも……私、向日葵になら……いいよ?/////」
向日葵「…………えええ?」

41: 2011/10/10(月) 23:51:25.48 ID:Zy28Oynu0
向日葵「な、何を言ってますの? わ、わわわ私、私は……///」
櫻子「ねえ、ひ、向日葵……///」

向日葵「な、何ですの……櫻子?///」
櫻子「実はさ……私、ずっと」



櫻子「向日葵のこと、大好きだったんだ///」ポッ
向日葵「ッ!?///////」ゴクッ

櫻子「だから、ね……向日葵ィ……///」ジリジリ
向日葵「ちょ、ちょっと!?///」

櫻子「優しくしてください/////」
向日葵「ナンデスノー」

47: 2011/10/10(月) 23:57:35.23 ID:Zy28Oynu0
向日葵「(ひ、向日葵……落ち着くのですの!ですのーと!)」ワタワタ

向日葵「(い、今の状況を……冷静に……冷静にっ!)」ワテワテ

向日葵「(わ、私が……調味料を被ったら……被ったら……)」パタパタ

櫻子「向日葵……?」

向日葵「(さーくーらーこーかーわーいーいーでーすーわー)」ココロノサケビッ!!

向日葵「(櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子櫻櫻櫻子子子こここコケーッ!)」コケーッ!!

向日葵「(い、いけませんわ……。 こういう時は素数を……!)」

向日葵「(1、2、3、4、5、6、7、8、無理!)」

51: 2011/10/11(火) 00:05:20.75 ID:D1TGV9sp0
向日葵
「(緩やかにウエーブが掛かった髪が柔らかくて、
  普段は自信ありげに釣りあがった眉毛がハの字型に垂れ下がって、
  瞳は今にも涙を零しそうなほど潤んでいて、
  切なそうな吐息が時折私の頬を掠めて、
  触れる肢体は柔らかく、妖しくくねっていて、
  向日葵、向日葵……って、私を求める声が瑞々しそうな唇から漏れ出たら、

  誰だって理性飛ばしますわよ! jk!)」

54: 2011/10/11(火) 00:08:25.37 ID:D1TGV9sp0
向日葵「櫻子……」
櫻子「ん……なに?///」

向日葵「優しく出来ないかもしれないですが、それでもいいんですの……?」
櫻子「いいよ、別に」



櫻子「だって、ひまちゃんだもん///」ポッ
向日葵「ああもう、可愛いですわこの子ったら!!/////」

62: 2011/10/11(火) 00:19:31.70 ID:D1TGV9sp0

向日葵「さーちゃん……深い行為に及ぶ前に、一言言っておきますわ」
櫻子「?」

向日葵「私も、さーちゃんの事がずーっと好きでしたの/////」
櫻子「!! ひまちゃん……///」

向日葵「さ、さーちゃんっ!」
櫻子「ひ、ひまちゃん! ひまちゃんっ!」



向日葵・櫻子『~~~~~~~~~~ッ!!!』

67: 2011/10/11(火) 00:24:33.32 ID:D1TGV9sp0
……

………

…………

向日葵「(やっちまいましたわ……)」フゥ

櫻子「すぴーっ」

向日葵「(あの調味料、本当になんだったんですの……。 櫻子の人格にまで影響が出ていましたわ)」

向日葵「(あんな危ないもの、処分しないと後々怖いんじゃ……)」

スクッ

櫻子「ん……」

向日葵「(!? 起こしてしまったかしら?)」

櫻子「えへ……ひまちゃん……むにゃ……」

向日葵「(寝言、ですのね)」ホッ

向日葵「(それにしても、まるで天使ですわね……)」

70: 2011/10/11(火) 00:28:30.97 ID:D1TGV9sp0
向日葵「さて、どうしたものでしょう……?」

向日葵「説明文、増えてる……!?」

○この調味料は使用者が相手の事を想っていれば居るほど、
 相手の感覚に影響を与えます。

向日葵「え……!?」

向日葵「つまり、私が櫻子のこと……ずっと想っていたから」

向日葵「私の想いが、櫻子に影響を……!?」

74: 2011/10/11(火) 00:35:32.57 ID:D1TGV9sp0
向日葵「いよいよもって、この調味料は怪しいですわ!」

向日葵「どこかに捨ててしまいませんと……」

櫻子「ひまちゃん……?」

向日葵「あ、櫻k「ひまちゃんっ!」ガシッ

向日葵「さ、櫻子……ちょっと離してくださいまし!」

櫻子「え……ヤだ……」

向日葵「櫻子……いい加減離れないと……!」グッ

櫻子「ひまちゃんと離れたくないっ!」ダキッ

向日葵「……ッ!?」

櫻子「ひまちゃん……」

向日葵「(こんなの、抗いようがありませんわ……)」

76: 2011/10/11(火) 00:38:29.48 ID:D1TGV9sp0
……

………

…………

向日葵「(結局、あれから櫻子が落ち着くまでずっと抱き合ってましたわ)」

向日葵「(櫻子、あなたの事は好き。 大好き)」

向日葵「(ですけど私は……)」

向日葵「私と対等に争ってくれるあなたも、大好きですのよ?」

78: 2011/10/11(火) 00:42:43.39 ID:D1TGV9sp0
向日葵「(ゴミ箱……だとありきたりすぎますわね。 誰かが拾う可能性もありますわ)」

向日葵「(学校に持っていくのもNG。 ゴミ箱と同じ理由ですわね)」

向日葵「(やっぱり適当に川に捨てるとか……)」

向日葵「(ダメですわ! 何処かに流れ着いてしまう可能性も)」

ポゥッ

向日葵「……!?(調味料の説明書が発光してますわ……!)」

83: 2011/10/11(火) 00:46:49.49 ID:D1TGV9sp0
○この調味料はその特殊な性質上、相手への想いが深すぎる人(親族、恋人、
 あるいは既に婚姻関係にある人等)の乱用は避けてください。


向日葵「なんですの……これ……」


○想いが深すぎる人が乱用すると、相手が二度と元に戻らなくなる可能性があります。


向日葵「なんですの……これは!!」

87: 2011/10/11(火) 00:52:15.04 ID:D1TGV9sp0
櫻子『勉強やだー。 だるいー』ダラァ
向日葵『そんな事言ってないでさっさとやりなさい』

櫻子『磯辺揚げうめえ!』パアアッ
向日葵『給食ぐらい静かに食べなさいな……』

櫻子『向日葵! おっOい禁止!』
向日葵『うるさいですわね!』

櫻子『生徒会副会長は私のものだし!』
向日葵『何を戯言を言っていますの! 副会長になるのはこの私ですわ!』

櫻子『向日葵!』

      櫻子『向日葵!』

             櫻子『向日葵!』
櫻子『向日葵!!』


櫻子「ひまちゃん……?」

向日葵「え……?」

櫻子「ひまちゃん、泣かないで……?」

向日葵「え……?」ポロポロ

90: 2011/10/11(火) 01:00:30.19 ID:D1TGV9sp0
向日葵「櫻子……さーちゃん……」

櫻子「ひまちゃん……」

向日葵「あなたは素直ですのね、さーちゃん……」
櫻子「ひまちゃんの事、好きだもん!」

向日葵「そうですわよね、あなたはそうだって言ってくれたものね」
櫻子「ひまちゃん……?」

向日葵「でも。 でもね、さーちゃん」
櫻子「どうしたの、ひまちゃん! ひまちゃん!」

向日葵「私はもう一度、さーちゃんではなくて櫻子に会いたいですの」
櫻子「ひまちゃん、顔怖いよ……?」

向日葵「私と喧嘩をして、対等に付き合ってくれる櫻子に!」


ちゅっ


向日葵「(元に戻って、櫻子……!)」

92: 2011/10/11(火) 01:03:36.95 ID:D1TGV9sp0
櫻子「……」

向日葵「……」

櫻子「ひま、ちゃん……?」

向日葵「(やっぱり……)」

櫻子「ひまちゃん……」

向日葵「(やっぱりダメ、ですのね……)」

94: 2011/10/11(火) 01:06:10.88 ID:D1TGV9sp0
櫻子「なんて言ってやるものかよ!!」殴ッ!!
向日葵「GYAAAAAAAA!!?」メコォ

95: 2011/10/11(火) 01:06:50.47 ID:FMt5PG2TO
んん!?

97: 2011/10/11(火) 01:10:42.19 ID:D1TGV9sp0
向日葵「? ? ???」グスッ



櫻子「……全く」
向日葵「櫻子?」

櫻子「向日葵に変なもの食べさせられたし……」
向日葵「櫻子ッ!」ダキッ

櫻子「む、むぐぐ……おっOい禁止!」

向日葵「櫻子……」
櫻子「な、なに……」

向日葵「もっとおっOい禁止してくれても、いいんですのよ?///」
櫻子「なにそれこわい」

99: 2011/10/11(火) 01:16:29.05 ID:D1TGV9sp0
櫻子「え、え、どうしたの本当に……?」
向日葵「何も覚えてないんですの……?」

櫻子「え、ああ、うん……何も覚えてないよ?」
向日葵「そ、そう……」

櫻子「べ、別に私が向日葵と裸で抱き合った事なんて……ナンニモ、オボエテナイヨ?////////」
向日葵「(バッチリ覚えてるじゃねーですの/////)」

櫻子「そ、それにしてもあの調味料って本当に何だったの?」
向日葵「え?」

櫻子「わ、私……向日葵に掛かったのを見てから、こう、もやもやーっと」
向日葵「もやもやーっと?」

櫻子「ムラムラーっと」
向日葵「ムラムラーっと!?」

100: 2011/10/11(火) 01:21:11.54 ID:D1TGV9sp0
櫻子「これが問題のブツですな……ふむふむ」
向日葵「どこの探偵気取りですの、全く」

櫻子「どんな難題もこの眠りの櫻子がババッとサクッと解決だよっ!」
向日葵「あなたが寝ても誰も声を当ててはくれませんけどね」

櫻子「うっさいなー!」
向日葵「しっ! 説明書が光りましたわ!」

櫻子「説明書? 光る?」
向日葵「さっきから調味料の説明書が何度か光ってますの。 その度に説明文が追加されて……」

櫻子「な、何でそんな怖いもの買ったの!?」ビクビク
向日葵「さ、さあ……私も何故だか思い出せなくなってきましたわ……」

103: 2011/10/11(火) 01:24:31.95 ID:D1TGV9sp0
○万が一中毒症状が出た場合、食べさせた相手に使用者の涙を飲ませると元に戻ります。



向日葵・櫻子「……」



向日葵「お……」
櫻子「お?」

向日葵「遅いですわーーーーーーーーーーっ!!」ガァーッ!!
櫻子「Σ落ち着けーっ!?」

105: 2011/10/11(火) 01:29:31.69 ID:D1TGV9sp0
向日葵「(つまり、私が櫻子にキスしたときに泣いていたから……それが偶然にも櫻子の口に流れ込みましたのね)」

櫻子「いやー、あの時に向日葵の涙が口に入ってなかったら、私ずっとムラムラしたままだったよNE☆」

向日葵「櫻子……やっぱりあなた覚えていたんですの?」
櫻子「え? ……あ。 あー……///」



櫻子「えへっ☆」
向日葵「滅!」殴ッ!!

106: 2011/10/11(火) 01:35:26.66 ID:D1TGV9sp0
向日葵「とにかく、これは処分してしまわないと……」
櫻子「えー、調味料として使えば美味しかったのに……」

向日葵「」グッ
櫻子「」ビクッ

向日葵「どこに捨ててしまいましょう……」
櫻子「私と向日葵の胃袋の中とか」

向日葵「」ギリギリギリ……
櫻子「」ガクガクビクビク

パァッ

向日葵・櫻子「?」

ピカーッ

向日葵・櫻子「せ、説明書がまた光った!?」

108: 2011/10/11(火) 01:41:47.60 ID:D1TGV9sp0
○presented by NISHIGAKI

……

………

…………

向日葵・櫻子「……に、西垣先生作!?!?!?」

110: 2011/10/11(火) 01:43:20.06 ID:9tHDJIeG0
西垣先生手広いなー

111: 2011/10/11(火) 01:45:24.96 ID:D1TGV9sp0
○なお、この調味料はこのメッセージが表示された5秒後に爆発するZO☆



向日葵「ZO☆って……」
櫻子「それって……」



向日葵・櫻子「そんなのぜんぜんぜんぜんぜんぜん可愛くなーい!」





チュドーン

114: 2011/10/11(火) 01:51:34.18 ID:D1TGV9sp0
……

………

…………

あれから、私達は黒こげのまま西垣先生の元を訪ねた。

西垣先生は悪びれる様子も無く、私の購入した調味料と自身の作った薬を入れ替えた事を白状した。
(この際どういう経緯を辿ったのかは追及しないことにする。 怖いので)

結局、私が処分に困った調味料(薬)は自爆したので何の問題もなかったとして。



あとの問題は、櫻子との関係のみ。

116: 2011/10/11(火) 01:54:43.09 ID:D1TGV9sp0
向日葵「櫻子……」
櫻子「……」

私の部屋で二人沈黙。
それはそうですわよね。
薬のせいとはいえ、一時はあんなに深く繋がったんですもの。
あんなに心を曝け出してしまったんですもの。

向日葵「櫻子、なんとか言いなさいな……でないと、私」
櫻子「うん……」










櫻子「あれ、ノーカンだわ」

120: 2011/10/11(火) 01:58:57.63 ID:D1TGV9sp0
向日葵「は?」
櫻子「あれはノーカン。 だって私の意志じゃないし」

向日葵「え? だとしたら、私の事……」
櫻子「……」

向日葵「私の事、本当は嫌いですの?」
櫻子「……」

向日葵「あれは薬のせいで、本当は私の事なんて好きでもなんでもなくて」
櫻子「……あーもう」

向日葵「?」
櫻子「どうしてそうマイナス思考かなぁ……」

122: 2011/10/11(火) 02:06:46.57 ID:D1TGV9sp0
向日葵「だ、だって……ん!?(ゆ、指!?)」ピトッ
櫻子「少なくとも、私は向日葵のことは嫌いじゃないよ」

向日葵「」コクッ
櫻子「ただ……今の私と向日葵の関係って結構好きなんだよね」

向日葵「?」
櫻子「他愛も無いことで喧嘩して、そこから仲を深める友情ってヤツ? そういう今の関係が結構気に入ってるんだ」

向日葵「ぷは……櫻子……」
櫻子「だから、返事はちょっと待ってて」

向日葵「ん……」
櫻子「もう少し、待ってて欲しいんだ」





向日葵「……ヘタレ」
櫻子「Σ台無しだよ!?」

124: 2011/10/11(火) 02:11:51.36 ID:D1TGV9sp0
向日葵「だって、覚悟は出来てましたのに……」
櫻子「はいはい、そーですか……全く!」

グイッ

向日葵「!?」

チュッ

向日葵「////////」
櫻子「じゃあ、これくらい貰っとくけどいいよね?」










向日葵「ノーカンですわっっっ!」
櫻子「Σ何言ってんだ、このおっOい!?」

130: 2011/10/11(火) 02:20:51.60 ID:D1TGV9sp0
向日葵「もう一回キスしたら許してあげますわ!」
櫻子「許してあげるって何だよ!? 私がいつどこで何時何分何十何秒地球が何回回った時迷惑かけた!?」
向日葵「時間は関係なく毎日迷惑かけられてますわ!」
櫻子「存在悪!? ひ、向日葵だって迷惑かけてくるくせに!」
向日葵「それはいつの話ですの? さっきの質問をそのまま返させていただきますわ!」
櫻子「と、時々……」
向日葵「ほら、やっぱり言えないんですのね? あなたはやはりその程度……。 生徒会副会長には私が相応しいですわ!」
櫻子「そこでなんでその話になるんだよ!?」

向日葵「……ぷっ」
櫻子「えへ……」

向日葵・櫻子「あはははははは!」



――やっぱり私、この対等な櫻子が大好きですわ。

131: 2011/10/11(火) 02:26:17.78 ID:D1TGV9sp0
向日葵「ね、櫻子……」
櫻子「何さ……」

向日葵「いつかは告白してくれるんですわよね?」
櫻子「まあ、ね……ここを卒業する頃辺り、とか?」

向日葵「期待してていいんですの?」
櫻子「それなりに、ね」

向日葵「ふふ、待ってますわ」
櫻子「でもさ、向日葵」

向日葵「なんですの?」










櫻子「ここってサ○エさん時空だから卒業は」
向日葵「うるせーですわ!」



おわれ!!!!!!!!!!

134: 2011/10/11(火) 02:28:30.48 ID:ZVQJNNkU0

引用: 向日葵「新商品……?」