305: 2013/05/06(月) 14:28:04 ID:Rmi2BR8w


【コードギアス】ルルーシュ「正攻法でいこう」C.C.「?」【前編】
【コードギアス】ルルーシュ「正攻法でいこう」C.C.「?」【後編】

【コードギアス】ルルーシュ「正攻法でいこう」C.C.「?」Part.2【前編】
【コードギアス】ルルーシュ「正攻法でいこう」C.C.「?」Part.2【後編】

【コードギアス】ルルーシュ「正攻法でいこう」C.C.「?」Part.3【前編】
【コードギアス】ルルーシュ「正攻法でいこう」C.C.「?」Part.3【後編】

【コードギアス】ルルーシュ「正攻法でいこう」C.C.「?」Part.4【前編】

ルルーシュ「おい、大丈夫か?」

CC「どこかで見たことがあるな」

???「お前は……」

ルルーシュ「その服、軍人か」

バトレー「Cが何故ここに……それに、君は……」

CC「……思い出した」

ルルーシュ「知り合いか」

CC「不本意だが、数年来のな」

CC「もっとも、話したことは無いがな」

ルルーシュ「どういうことだ?」

CC「大したことじゃない」

CC「分かっているのは、碌でもない奴だということだけだ」

310: 2013/05/07(火) 01:02:50 ID:iCyj2RGM
バトレー「き、君、見たところナイトメアのパイロットだな!」ザッ

ルルーシュ「?ああ、そうだ」

バトレー「頼む、オレンジを止めてくれ」

ルルーシュ「オレンジ?あの巨大ナイトメアのことか?」

バトレー「ああ、正確にはナイトギガフォートレスだが…」

ルルーシュ「あれは誰が作らせた、それを聞かせて貰おうか」

バトレー「それは……」

CC「無駄だ、こいつは話さない」

ルルーシュ「CC、どういうことだ」

314: 2013/05/10(金) 00:32:44 ID:WFjltIWg
CC「こいつは自分で考える頭は無いが」

CC「媚びへつらうのは一流だ」

バトレー「C!貴様……」

CC「反論があるなら言ってみろ」

CC「私は半覚醒状態で貴様に身体をいじくりまわされたんだ」

CC「恨み言なら吐いて捨てるほどある」

ルルーシュ「何?それではこいつが……」

バトレー「いや、私は…」

CC「クロヴィスだよ、私をここに連れてきたのはな」

ルルーシュ「クロヴィス?」

バトレー「貴様達!殿下を付けんか!」

CC「残念だったな、お前の目の前にいるのはコーネリアの特務騎士だ」チャリ

CC「言いたいことは分かるな?」

バトレー「ま、まさか……」

315: 2013/05/10(金) 00:37:56 ID:WFjltIWg
CC「くだらん決まりだが」

CC「皇位継承権の優越はコーネリアにある」

CC「クロヴィスの発言がコーネリアの代理である騎士に敵うと思うか?」

バトレー「し、しかし皇族同士なら……」

CC「政治に皇族は関係無いのさ」

CC「それとも、騎士をつけることも出来ない落ちこぼれの殿下は、そういう駆け引きに長けていたのか?」

バトレー「ぬぐぐ……」

ルルーシュ「もうそのくらいでいいだろうCC」

ルルーシュ「時間の無駄だ」

CC「……まあ、少しは気が晴れた」

ルルーシュ「全く、あまり人の兄弟を悪く言うものじゃない」

ルルーシュ「悪いがバトレー、事は一刻を争う」

ルルーシュ「ここは少しでいい、話を聞かせてくれないか」

316: 2013/05/10(金) 00:42:08 ID:WFjltIWg
バトレー「……私が話せる範囲には限度がある」

ルルーシュ「……」

CC(ギアスはダメだぞ)

ルルーシュ(分かっているさ)

ルルーシュ「それでは、ナイトギガフォートレスとやらについてだけでいい」

ルルーシュ「どんな能力があるのか把握しておきたいからな」

バトレー「そ、それなら協力しよう」

バトレー「あれは、中身も含めてまだ未完成の代物なんだ」

バトレー「研究途中でサンプルが暴走し、そのまま暴れ出してしまった」

ルルーシュ「その調子だ」

ルルーシュ「まず主兵装と稼働限界時間、パイロットについて教えてくれ」

バトレー「ああ、あのNGF、ジークフリートは……」

CC「……」

317: 2013/05/10(金) 00:45:48 ID:WFjltIWg
ルルーシュ「……なるほど」

ルルーシュ「恐らく、稼働限界まで待つのは不可能だな」

バトレー「それまで奴を留めて置くにはかなりの戦力がいる」

バトレー「だが、この租界は壊滅しかけだ、難しいだろう」

ルルーシュ「とすれば、パイロットのオレンジをどうにかするしかないな」

CC「…オレンジとは何者だ?」

バトレー「それは……」

ルルーシュ「そのくらい言えないのか?」

バトレー「……」

ルルーシュ「理由は分からんが、まあいい」

ルルーシュ「倒せば顔などいくらでも拝める」

ルルーシュ「まずはあの巨大みかんを剥かなければな」

318: 2013/05/10(金) 00:48:36 ID:WFjltIWg
ルルーシュ「オレンジの弱点はなんだ?」

バトレー「…おそらく、精神の不安定さだろう」

ルルーシュ「研究の結果か?」

バトレー「ああ」

バトレー「Cと共に居るなら聞いたことがあるだろう」

バトレー「ギアスの名前を」

ルルーシュ「!」

CC「研究内容は話せるか?」

バトレー「話すもなにもない」

バトレー「私たちはC、お前が居た頃の研究を応用してオレンジを作り上げた」

CC「なんだと!?」

ルルーシュ「おい、話が見えない」

ルルーシュ「どういうことだ」

319: 2013/05/10(金) 00:54:58 ID:WFjltIWg
CC「まさか……R2計画はそこまで進行していたのか」

バトレー「オレンジは良いサンプルだった」

バトレー「ギアスにも適合し、崩壊を免れたのだからな」

CC「馬鹿を言うな!」

CC「あんなもの、人間が耐えられる訳がない」

CC「貴様、一体何をしたんだ!」グイッ

バトレー「ぐうっ……」

ルルーシュ「CC!やめるんだ!」

CC「言え、バトレー!」

バトレー「……オレンジを回収した時、奴はもう氏の間際に居た」

バトレー「だから、過去のS2計画の成果から義体を作り、オレンジを蘇生したんだ」

320: 2013/05/10(金) 00:59:56 ID:WFjltIWg
CC「……この人でなしめ」バシッ

ルルーシュ「CC!やめろ」

ルルーシュ「さっきから何だ、何の計画なんだそれは」

CC「……S2計画とは、かつてブリタニアが研究していた強化人間プログラムの一部だ」

CC「人間としての昨日を機械に挿げ替え、不氏身の戦士を造る」

CC「感情は抑制され、超人的な肉体をもつ最強の人間が誕生するはずだった」

ルルーシュ「はず?」

バトレー「…私はその時代を生きていないから文献を辿るのみだが」

バトレー「S2計画……スーパーソルジャー計画はすぐに断念されたのだ」

ルルーシュ「何か問題があったのか?」

CC「発狂したのさ」

CC「抑制されたはずの感情が溢れ、自ら崩壊してしまった」

321: 2013/05/10(金) 14:24:59 ID:WFjltIWg
ルルーシュ「どうしてそんなことに…」

CC「人間の感情というものは、そう簡単じゃない」

CC「作り物に突っ込まれたから、そいつらはおかしくなってしまったんだ」

バトレー「そこで始まったのが、ナイトメア開発とギアスによる人間自体の強化実験」

ルルーシュ「ギアスによる強化?」

CC「お前も見ただろう、マオの姿を」

CC「あの狂化を人為的に起こそうというものだ」

ルルーシュ「何!?」

CC「……無論、適性が無ければ一瞬であの世行きだ」

CC「それを、この男は身体から人間性を奪い、地獄の苦しみを無理やり克服させたんだ」

CC「……狂化実験など、馬鹿げている」

322: 2013/05/10(金) 14:36:57 ID:WFjltIWg
バトレー「我々は、最強の兵士を造ろうと……」

CC「お前は何も分かっていない!」

CC「いいか、S2もR2も、全ては…」

ぐらっ

バトレー「うおっ!?」

ルルーシュ「危ない!」ガシッ

ルルーシュ「くっ……」

CC「ルルーシュ、そんなやつを助ける必要はない!」

ルルーシュ「……そう言うわけにはいかん」ググッ

バトレー「た、助けてくれ…」

CC「やめろ、お前まで落ちてしまう」

CC「租界プレートに叩きつけられるぞ!」

ルルーシュ「いいから、CCも手伝ってくれ」

CC「…だが……」

323: 2013/05/10(金) 14:40:17 ID:WFjltIWg
ルルーシュ「確かに、聞いている限り」

ルルーシュ「この男のしていた実験や研究は非人道的だ」

ルルーシュ「俺にも許し難い」

ルルーシュ「だが、償うチャンスは与えるべきだ」

ルルーシュ「氏ぬことは生きることより容易い」

ルルーシュ「……俺は、そんな楽な道を選ばせないぞ、バトレー」グッ

バトレー「……」

CC「…ああもう、分かった」ガシッ

CC「一気に引き上げるぞ」

ルルーシュ「そうこなくてはな」

二人「せーの!」グイッ

324: 2013/05/10(金) 14:46:06 ID:WFjltIWg
バトレー「…はぁ、はぁ」

ルルーシュ「全く、素直に助けてくれてもいいじゃないか」

CC「私はこいつが嫌いなんだ」

ルルーシュ「わがまま姫の面目躍如か」

CC「なんだ、文句があるのか?」

ルルーシュ「別にいいさ、結果は同じだ」

ルルーシュ「お前は優しいからな」

CC「……うるさい」

ルルーシュ「バトレー、とにかく今は逃げろ」

バトレー「え?」

ルルーシュ「話は後だ、聞きたいこともかなり出来た」ゴソ

ルルーシュ「この団章を持っていけ」

ルルーシュ「それがあれば、少なくとも日本に居る限り、害されることはない」

ルルーシュ「たとえ、あのシュナイゼルが来てもな」

バトレー「!!」

325: 2013/05/10(金) 14:48:33 ID:WFjltIWg
ルルーシュ「オレンジは必ず俺たちが止める」

ルルーシュ「それから話し合いだ、いいな?」

バトレー「わ、私は……」

CC「ルルーシュ、そろそろこの辺りも危ない」

CC「さっさと連れて行ってしまおう」

ルルーシュ「分かった」

ルルーシュ「いいか、約束だぞ」

バトレー「……ああ」

ルルーシュ「CC!発進だ」

CC「はいはい、わかってるよ」ヒュイィィィン

331: 2013/05/12(日) 03:35:21 ID:QIU2fHPA
ジークフリート「ふんっ!!」ギュルル

スザク「うわっ!?」ギィン

藤堂「大丈夫か!スザクくん」

スザク「やはり強い……」

藤堂「すまない、私のナイトメアは飛行能力がないからな」ガチャ

藤堂「援護しか出来ない」バシュン

ジークフリート「ふははは」ヒョィ

スザク「いえ、少なくとも租界からはかなり離れました」

スザク「この辺りなら、無人の神根島と式根島しかありません」

藤堂「うむ」

藤堂「だが、時間稼ぎもここで終わりのようだな」ヒュウン

スザク「僕もエナジーがありません…」

ジークフリート「……」

332: 2013/05/12(日) 03:44:21 ID:QIU2fHPA
藤堂「奴はどれだけのエナジーを秘めているのか」

スザク「ピンピンしてますからね、何とも」

藤堂「どうするか……」

ジークフリート「そろそろ、終わりにしよう」キィィィィン

ドォン

ジークフリート「……また貴様か」

ルルーシュ「遅くなって悪かったな二人とも」

CC「藤堂、お前面白いことをしているな」

CC「何だその船は」

藤堂「仕方あるまい」

藤堂「移動方法が無かったのだ」

ルルーシュ「よく沈められなかったものだ」

スザク「あのナイトメア、何故か僕ばかり狙うんだ」

CC「藤堂は脅威と認められなかったのかもしれないな」

藤堂「……」

333: 2013/05/12(日) 03:52:47 ID:QIU2fHPA
スザク「そ、そんなことありませんよ」

藤堂「いや、いいんだ」

藤堂「自分が一番よく分かっている」

ルルーシュ「凹むのは後にしろ」

ルルーシュ「どちらも修理と補給が必要だ」

スザク「でも、この辺りに軍事基地なんて無いけど……」

ロイド「こぉんなこともあろぉかと!」

スザク「うわ、鬱陶しい」

ルルーシュ「おい、なんて事を言うんだ」

CC「事実だから許してやれ」

カレン「緊張感無さ過ぎない?」

ラクシャータ「これが特派流ってことよぉ」

カレン「ウチの緊張感担当ヴィレッタさんはどこに行ったのかしら……」

341: 2013/05/13(月) 15:09:07 ID:AeK/KTK6
ロイド「今そっちに向かってる途中だから、ランスロットと…」

ラクシャータ「月下は回収してあげるよぉ」

ラクシャータ「ルルーシュとCCはそのでっかいのやっといてよ」

ルルーシュ「なかなか厳しいことを言ってくれる」

CC「だが、この機体だけで奴に勝てるか分からないのも事実だ」

CC「戦力を集中させる必要がある」

342: 2013/05/13(月) 15:19:12 ID:AeK/KTK6
ロイド「あのナイトメア、一応データを調査してみたんだけどぉ……」

ロイド「…明らかに僕やラクシャータの技術が使われている」ピッピッ

ラクシャータ「フロートシステムにハーケンブースター」

ラクシャータ「あの防御力はブレイズルミナスの部分展開だろうし」

ロイド「妙だね」

ロイド「何故僕らが関与していないのに、最新鋭とも言える技術がてんこ盛りなのか…」

ラクシャータ「まー、その辺の謎解きはまた今度ねぇ」

ラクシャータ「一つ言えるのは、ここにあるウチのどのナイトメアよりも強いってこと」

ラクシャータ「乗ってる奴もそくあれだけの処理が一度に出来るわぁ」

ルルーシュ「どういうことだ?」

CC「頼むから、話しながら手も動かしてくれよ」

CC「一人で相手するのは厳しいんだっ!」グイッ

ルルーシュ「おっと、それはそうだ」

343: 2013/05/13(月) 15:24:50 ID:AeK/KTK6
ラクシャータ「そこなのよぉ」

ルルーシュ「は?」

ロイド「ガウェインが複座なのは、君たちに合わせたってのもあるけど」

ロイド「そもそも一人で動かすにはハイスペックすぎるんだ」

ロイド「ドルイドによる管制と実働部の制御、ハドロンの調整にフロートのバランス」

ロイド「二人でもいっぱいいっぱいになるレベルだ」

ラクシャータ「あんたらはうまい事使ってるけど、信頼も必要だし」

ルルーシュ「仮にガウェインを基準にした場合、ジークフリートを動かすには何人必要なんだ?」

ロイド「あれジークフリートっていうのか」

ルルーシュ「後でこちらの得た情報は送る、とにかく教えて欲しい」カタカタ

ラクシャータ「うーん…まあぱっと見だけど」チラ

ラクシャータ「5、6人は要るんじゃない?」

ラクシャータ「それも、かなり熟練したデヴァイサーが」

344: 2013/05/13(月) 15:27:50 ID:AeK/KTK6
ロイド「その可能性も否定は出来ないんだけど」

ロイド「搭載してる兵器からみて、そう大人数が入れる構造とも思えないんだよね」

ロイド「動きも複数いるにしてはアクロバティックだし」

ルルーシュ「どういうことだ」

ラクシャータ「…もしかしたら、乗ってるの人間じゃないかもー」

ロイド「そういうことぉ」

ルルーシュ「馬鹿な…」

ロイド「とにかく、二人とも無理はしないように」

ロイド「時間さえ稼げば軍の方も立て直せる」

ロイド「コーネリア様も復帰したみたいだし」

345: 2013/05/13(月) 15:32:26 ID:AeK/KTK6
ルルーシュ「…了解しました」

CC「早めにしてくれ」

ラクシャータ「ちゃんと帰ってくるまでが仕事なんだから」

ラクシャータ「あたしらの機体で落されたら承知しないわよぉ」

スザク「ランスロット、月下、共に岸まで着きました!」

ルルーシュ「よし、そろそろ決めようか」カチ

CC「最初からそうしろ!」

CC「私が筋肉痛になったらどうする」

ルルーシュ「……はぁ」

CC「おい、大事なことだろう」

ルルーシュ「CC、もう少し頑張ってもらえるか?」

346: 2013/05/13(月) 15:42:31 ID:AeK/KTK6
CC「…まあ、個人的には昼寝でもしたい所だが」

CC「仕方ないさ、誰かがやらないとだからな」

ルルーシュ「奴のシールドも限界があるはずだ」

ルルーシュ「集中的に攻撃して破壊する」

CC「分かりやすくていいな」

CC「昔みたいな回りくどい言い方はやめたのか?」

ルルーシュ「そうだな」

ルルーシュ「俺もたまには考えるのが嫌になる時もある」

ルルーシュ「今回は力押しで乗り切ろう」

CC「ふふ、そうだな」

347: 2013/05/13(月) 15:47:58 ID:AeK/KTK6
きいぃぃぃぃいん

VV「……」

VV「あはは、そんなことさせるわけ無いだろう」

シュナイゼル「どうかされましたか?」

VV「ちょっとね」

VV「邪魔になりそうだから」

VV「……よし、面白いことを思いついた」

シュナイゼル「教えては下さらないのですか?」

VV「どうせ見えないんだからいいじゃないか」

VV「あはは、楽しみだなぁ」

シュナイゼル「………」

348: 2013/05/13(月) 15:52:39 ID:AeK/KTK6
ルルーシュ「パイロットは人間ではないかもしれない、か」

CC「どうした?」

ルルーシュ「いや、本当にそうなのかと思ってな」

ルルーシュ「考えてみれば、姉上が奴相手にどうやって善戦したのか」

CC「…そうだな」

CC「あまつさえ空中の相手だ、腕でカバーしきれる問題でもないな」

ルルーシュ「試しに説得してみるか?」

CC「無駄だと思うが」

ルルーシュ「少しでも隙が生まれるかもしれん、やってみよう」カチ

CC「…無駄だと思うが」

368: 2013/05/16(木) 02:32:46 ID:oHR528sg
正攻法的にはラクシャータ&ロイドの技術が使われまくってるのでアニメのとは少し装備が違ったりしています。基本はあの姿ですが、ついているものとかは異なってます。

370: 2013/05/16(木) 16:49:58 ID:oHR528sg
ルルーシュ「聞いてくれ、えっと……」

ジークフリート「……」

CC「オレンジ、だ」

ルルーシュ「そう、オレンジ」

ジークフリート「……」ピタ

CC「反応無しか?」

ルルーシュ「だが、動きは止まったぞ」

ジークフリート「……」ウィィィン

CC「ん?」

ルルーシュ「おい、何か出て来たぞ」

ルルーシュ「ズームしてくれ」

CC「あ、ああ」ピッ

ジェレミア「……」

ルルーシュ「あ、あれは…」

CC「ジェレ、ミア?」

371: 2013/05/16(木) 16:54:12 ID:oHR528sg
ジェレミア「私は……」

ルルーシュ「馬鹿な…ジェレミア卿は氏んだはず…」

ジェレミア「私は!オレンジではない!!」

CC「おい、めちゃくちゃ怒っているぞ」

ルルーシュ「ジェレミア卿…生きていたのか…」

CC「惚けている場合か」

CC「ジェレミアがトウキョウをボロボロにしたんだぞ?」

ルルーシュ「…」

CC(……あの身体…やはり)

CC(だが、これはマズイな)

CC(ルルーシュが奴と戦えるかどうか)

372: 2013/05/16(木) 17:01:51 ID:oHR528sg
ルルーシュ「バトレーは言っていたな、氏の淵から蘇生したと」

ルルーシュ「だが」

ルルーシュ「相手がジェレミア卿なら説得の余地もあるはずだ」

CC「いや、奴はもう私たちの知るジェレミアじゃない」

CC「言っただろう、S2計画もR2計画も、人間性を否定した研究だ」

CC「だから…」

ルルーシュ「ジェレミア卿はそれを耐え切った初めてのサンプルなのだろう」

ルルーシュ「まだ分からない」

CC「無理だ、そういう実験で…」

ルルーシュ「うるさい!」

CC「!!」

373: 2013/05/16(木) 17:06:13 ID:oHR528sg
ルルーシュ「ジェレミア卿、聞こえますか!」ピッ

ルルーシュ「俺です、ルルーシュです!」

ルルーシュ「そのナイトメアを降りて下さい」

CC「ルルーシュ!」

ジェレミア「ルルーシュ…」

ルルーシュ「貴方なら打ち勝てるはずだ」

ルルーシュ「俺はまだ、貴方から教わりたいことも、聞きたいことも」

ルルーシュ「残っているんだ!」

ジェレミア「……ルルーシュ、くん…」

CC「本当に…効いているのか?」

374: 2013/05/16(木) 17:09:04 ID:oHR528sg
ジェレミア「ぬ……ぐぐぐ…」

ルルーシュ「ジェレミ…」

ジェレミア「ぐああああ!!!」ブンッ

CC「!?くっ……」グイ

ルルーシュ「うおっ!?」

ジェレミア「私は……私は……」

ジェレミア「私は私は私は私は私は」

CC(ダメか……)

ジェレミア「私は、誰だ!!」

ジェレミア「私は………」

ルルーシュ「ジェレミア卿!」

375: 2013/05/16(木) 17:13:48 ID:oHR528sg
~租界外縁研究室跡~

バトレー「…よし、まだ通信回線は生きている」カタカタ

バトレー「我が君!応答して下さい」

シュナイゼル「ほう、バトレーか」

シュナイゼル「元気そうで何よりだよ」

バトレー「申し訳ありません、オレンジは……」

シュナイゼル「構わないさ」

バトレー「は?」

シュナイゼル「概ね予定通りと言っていい」

シュナイゼル「オレンジがああして動いていることの方が、今は喜ばしいことじゃないか」

バトレー「し、しかし…」

シュナイゼル「残念ながら、オレンジは失敗作だ」

シュナイゼル「けれど、それだけではない」

シュナイゼル「S2計画の応用法が確立されつつあるのは大きな功績だ」

376: 2013/05/16(木) 17:16:53 ID:oHR528sg
バトレー「で、ですが」

シュナイゼル「何か問題が?」

バトレー「今エリア11には妹君が居られます」

バトレー「危険に晒してしまいました」

シュナイゼル「ああ、そのことか」

シュナイゼル「いいさ、気にすることはない」

バトレー「……!」

シュナイゼル「妹たちは確かに心配だ」

シュナイゼル「けれど」

シュナイゼル「…今はギアス共振器の完成が必要なんだ」

バトレー「そ、そんな……」

シュナイゼル「君も、今まで良くやってくれた」

シュナイゼル「これからもよろしく頼むよ、バトレー」

377: 2013/05/16(木) 17:18:48 ID:oHR528sg
シュナイゼル「大切なのはね、量じゃなくて質なのさ」

シュナイゼル「……例えそれが、人間であっても」

シュナイゼル「ね?」

バトレー「……」

シュナイゼル「連絡はまたこちらからするよ」

シュナイゼル「それまでは待機していたまえ」

バトレー「こ、ここに、ですか」

シュナイゼル「他にどうしろと言うんだい?」

バトレー「……いえ」

バトレー「かしこまりました、我が君」

378: 2013/05/16(木) 17:20:52 ID:oHR528sg
シュナイゼル「……ふむ」ピッ

VV「誰からだい?」

シュナイゼル「いえ、単なる報告ですよ」

シュナイゼル「新しい情報は特にありませんでした」

VV「ふうん」

VV(……R2計画は順調に進められそうだね)

VV(あとは、どうやってシュナイゼルを出し抜くか、だけど)

VV(まあ、どうにでもなるか)

シュナイゼル「……」

379: 2013/05/16(木) 17:24:25 ID:oHR528sg
ルルーシュ「ジェレミア卿!目を覚まして下さい!」

CC「無駄だ!奴にはもう感情が無い」

CC「諦めて戦いに集中するんだ」

ルルーシュ「だが!現にジェレミア卿は……」

CC「あれは拒絶反応の一種だ」

CC「ギアスに精神を侵された人間は、かつての記憶を引き出すことが出来ない」

CC「それを無理にしようとしたから、奴は苦しんでいるんだ」

CC「ジェレミアを救うなら、ひとおもいに倒すしかない…」

ルルーシュ「そんな……」

ジェレミア「あああああ!!!」

ルルーシュ「っく……」

380: 2013/05/16(木) 17:28:38 ID:oHR528sg
CC「ルルーシュ!」

ルルーシュ「……それでも」

CC「……ルルーシュ」

ルルーシュ「……」

ジェレミア「あ、あああ」

ジェレミア「わ、私……は」ヒュウン

CC「…ん?」

ルルーシュ「どうしたん…だ?」

ジェレミア「ルルーシュ、くん」

ルルーシュ「まさか意識が?」

CC「あ、あるわけがない」

CC「そんな……」

381: 2013/05/16(木) 17:30:07 ID:oHR528sg
ジェレミア「わ、私は…」

ジェレミア「オレンジではない」

ジェレミア「ジェレミア……ゴットバルト……」

ルルーシュ「CC!」

CC「そんな……」

ルルーシュ「ジェレミア卿!」

ジェレミア「くっ……あ、ああ」

ジェレミア「久しいな……ルルーシュ君」

ルルーシュ「はい!」

ジェレミア「……どうやら、戻って来られた」

ジェレミア「自分に……」

ルルーシュ「ええ、そのままジークフリートから降りて…」

382: 2013/05/16(木) 17:31:59 ID:oHR528sg
ジェレミア「残念ながら…」

ルルーシュ「え?」

ジェレミア「それは出来ない」

ルルーシュ「何故です!」

ジェレミア「今にも、私は暴れ出してしまいそうだ」

ジェレミア「こうして話せたのも、奇跡と呼ぶ他はない」

ルルーシュ「諦めないで下さい!」

ジェレミア「お願いがある…聞いてくれないか」

ルルーシュ「な、何ですか」

ジェレミア「…君にこんなことを頼むのは心苦しい限りだが」

383: 2013/05/16(木) 17:32:30 ID:oHR528sg






私を………破壊してくれ

384: 2013/05/16(木) 17:35:53 ID:oHR528sg
ルルーシュ「…………え?」

ジェレミア「私を、破壊するんだ、ルルーシュ君」

ジェレミア「時間を稼げるのは今しかない」

ジェレミア「このジークフリートの装甲、エナジー、ルミナス、その他諸々」

ジェレミア「そして私の精神リンクシステムによる操縦」

ジェレミア「誇れることではないが、屈指の強さであることは間違いない」

ジェレミア「その機体をつかっても、破壊は難しいだろう」

ジェレミア「だが、今なら簡単だ」

ジェレミア「頼む……」

ルルーシュ「ジェレミア卿……」

CC「……」

385: 2013/05/16(木) 17:38:12 ID:oHR528sg
ジェレミア「時間はあまり残されていない」

ジェレミア「恐らく、破壊されるとなれば自動防御プログラムが発動するだろう」

ジェレミア「私は、そちらを弱体化させる」

ジェレミア「ルルーシュ君、君なら出来るはずだ」

ルルーシュ「無理だ!貴方を頃すなど…」

ジェレミア「頃すんじゃない、破壊するんだ」

ジェレミア「私は一度氏んだ身、ここにあるのはただの機械だ」

ジェレミア「気に病む必要など、微塵もない」

386: 2013/05/16(木) 17:40:29 ID:oHR528sg
ルルーシュ「……」

ジェレミア「私は、出来るだけジークフリートの力を削ぐ」

ジェレミア「少しなら猶予もあるだろう、その間に整理をつけて欲しい」ウィィン

ルルーシュ「ジェレミア卿!」

CC「……うっ……」ズキッ

ルルーシュ「どうした、CC」

CC「こ、これは……」

CC「ルルーシュ、私に触れるなよ!」

ルルーシュ「い、一体何が……」

CC「うあぁっ!!」

ルルーシュ「CC!!」

389: 2013/05/16(木) 17:52:41 ID:cyTUXmlY
~精神世界~

CC「……ここは」

VV「やあ、CC」

CC「VV!お前……」

CC「答えろ、R2計画を進めているのはお前なのか?」

VV「さあ?どうだろうね」

CC「ふざけるな!」

VV「まあ、どうせ気付いてるんだろうし、隠すこともないか」

VV「そう、僕だよ」

VV「優しい世界、それを作るためにね」

CC「減らず口を叩くな!」

CC「お前のせいで、私も、マリアンヌも……」

CC「それに、あの子だって!」

390: 2013/05/16(木) 18:08:22 ID:cyTUXmlY
VV「それは誤解だよCC」

VV「僕は本当に世界の平和を望んでいるんだ」

CC「……その結果人を人でなくしてどうする」

VV「シャルルも同じ考えじゃないか」

CC「あいつは騙されているからだ」

VV「いいや、そうじゃない」

VV「マリアンヌが居なくなって、シャルルは変わったのさ」

CC「……まさかお前…」

391: 2013/05/16(木) 18:11:27 ID:cyTUXmlY
VV「心配しなくても、僕は何もしていない」

VV「みんなでした約束は、キチンと守られている」

CC「だが、マリアンヌは氏んだ」

VV「あれはは不幸な事故さ」

VV「彼女はルルーシュとナナリーを産んでしまった」

VV「仕方ないよ」

CC「そんなこと、理由にならない!」

CC「やはり、マリアンヌを頃したのは…」

VV「ううん、僕じゃないよ」

CC「嘘をつくな!」

VV「嘘じゃない」

CC「それなら、一体誰が…」

392: 2013/05/16(木) 18:14:18 ID:cyTUXmlY
CC「私を幽閉している間に、一体何を始めた」

VV「まあまあ、落ち着いて」

VV「ギアスリンクの世界は外とは隔絶している」

VV「こっちで幾ら時間を使っても、向こうでは一瞬じゃないか」

CC「そんなことは関係ない」

CC「要点だけをまとめて言え!回りくどい言い方は嫌いだ」

VV「相変わらずせっかちだね、CC」

VV「幽閉したことは謝るよ、実験に使ったことも、全面的に僕が悪い」

VV「けど、何を始めたと言われても、僕は以前と何ら変わっていない」

393: 2013/05/16(木) 18:18:08 ID:cyTUXmlY
VV「R2計画が現実のものとなれば、もはや時代は僕らのものだ」

VV「コードがギアスを支配し、全てはCに還る」

CC「そんなこと、させると思っているのか」

VV「CC、分かってるんだろう?」

VV「君じゃ、僕には勝てない」

VV「コードを喰べようとしても無駄だよ」

CC「!!」

VV「気付かないと思っていたなら、僕もナメられたものだね」

VV「聞いてよCC、今日は君と」

VV「そしてルルーシュを助ける為に来たんだから」

CC「どの口がほざく!」

394: 2013/05/16(木) 18:20:44 ID:cyTUXmlY
VV「本当だよ」

VV「CCの今いる神根島」

VV「そこにはギアス共振器が設置されている」

CC「……なんだと」

VV「向こうの時間であと少し、まあ正確には分からないけど」

VV「起動を始めれば、もう僕にも止められない」

CC「貴様!」

VV「共振器の周りでは、常に干渉が発生しているからね」

VV「止められるのは、CC」

VV「君だけだ」

395: 2013/05/16(木) 18:24:16 ID:cyTUXmlY
VV「人間が入ったら最後、精神を一気に侵食されて廃人コースだね」

VV「どうだい?素晴らしいだろう」

CC「やはり、あの時お前を喰わなかったのは失敗だった」

VV「ふふ、どうせ喰べられなかったさ」

VV「ともかく、起動と共にフジのサクラダイト鉱脈に反応して、全世界をギアス波が覆う」

VV「完全にとはいかないまでも、スッキリするはずさ」

CC「……」

408: 2013/05/18(土) 03:19:05 ID:mFyE/dQk
CC「もしかして、お前」

CC「さっきジェレミアが意識を取り戻したのは」

VV「ふふ、察しがいいねCC」

VV「ね?僕は優しいだろう」

VV「ちゃんとルルーシュには選択させてあげようと思ったんだ」

CC「やはり…」

VV「まあ、すぐにまた暴走させるよ」

VV「あ、これも教えてあげようか」

VV「今アヴァロンにはギアスキャンセラーの試作型が載ってる」

CC「何だと?」

VV「優秀な技師だね、あの二人は」

VV「ギアス晶で見てたけど、あれなら不完全でも使えはするはずさ」

409: 2013/05/18(土) 03:23:38 ID:mFyE/dQk
VV「まあ、つまりはね」

VV「ジークフリートを止めればエリア11は守れる」

VV「キャンセラーの効果範囲は微妙だけど、神根島で起動させればナナリー達くらいなら守れるんじゃない?」

VV「その代わり、世界の人口は激減して、僕は目的に一歩近付けるわけだけど」

VV「逆に共振器を破壊するにはジークフリートを放っておくことになる」

VV「そうすれば世界は守れるだろうね」

VV「残念ながら、僕はまた一からお膳立てしなきゃならない」

VV「……まあ、残念ながら君たちの大好きなエリア11は壊滅だろうけど、世界に比べたら安いものだろう?」

410: 2013/05/18(土) 04:17:25 ID:OPhyXgrE
CC「……っ!」

CC「どうしてお前はそんな残酷なことを考えられる!」

VV「残酷?そう見えるかい?」

VV「まあ、どっちも出来るかもしれないよ」

VV「ルルーシュが1%でも自我が残っている可能性のあるオレンジを」

VV「全力で戦って殺せるなら、ね」

CC「…っ、出来る訳……」

VV「ふふ、そうだろうねぇ」

VV「でもさぁ」

VV「ルルーシュはブリタニアの呪われた血を引き継いでいるんだよ」

VV「CC、本当は気付いているんじゃないか?」

411: 2013/05/18(土) 04:27:18 ID:OPhyXgrE
CC「……何の話だ…」

VV「とぼけたって無駄だよ」

VV「Cにおいては僕の方が優位だ、CCの考えなんて」

VV「ほら、そこかしこに滲んでる」ポウッ

VV「……ルルーシュの中には確実にある」

VV「ギアスとは違う、本当の意味でのギアスが」

VV「本人はそれを抑えきっていると思っているみたいだけど」

VV「直に分かる、ギアスには逆らえない」

VV「さあ、そろそろ戻るんだCC」

CC「待て、好き勝手にペラペラ喋った挙句このまま帰れると思っているのか」ヒュィィィン

CC「貴様はやはりこの世界にいるべき存在じゃない」

CC「私の手で消してやる」

412: 2013/05/18(土) 04:38:03 ID:OPhyXgrE
VV「やめておきなよ、CC」

VV「僕だってこれ以上コードを減らしたくはない」ヒュィィィン

CC「ぐっ……」

VV「指向性のあるギアスはコードに共鳴する」

VV「いくらCCでも、コードを持つ限り僕には勝てない」

VV「まあ、コードでもなければ僕を頃すことは出来ないけどね」

CC「……ふ、今に…足元をすくわれるぞ」

VV「悠久を生きる存在として、CCには敬意を持っているんだ」ヒュィィン

CC「ぐあっ……!?」

VV「お願いだから、大人しくしていてよ」

VV「決めるのはルルーシュだ、コードのある君にとって、エリアだろうと世界だろうと、壊れたって関係ない」

VV「くだらない感傷はとっくに捨てていると思っていたんだけどね」

413: 2013/05/18(土) 04:44:55 ID:OPhyXgrE
VV「ルルーシュと一緒にいて、人間になりたくなった?」

CC「……」

VV「はぁ、本当につまらなくなったねCC」

VV「次に会う時までに、ちゃんと思い出すんだよ」スウッ

CC「ま、待て……」

VV「約束は守るものさ」

VV「優しい世界は、僕らの手にこそあるべきものだから……」スッ

CC「VV!!」

CC「………私は……」

CC「私は、違う……」

417: 2013/05/22(水) 00:34:05 ID:F9e2F1Bw
???「……ツー、おい、CC!!」

CC「…ここは」

ルルーシュ「大丈夫か、CC!」

CC「…そんな怖い顔をするな、大丈夫だ」

CC「どの位経った?」

ルルーシュ「一分も過ぎてはいないが」

CC「そうか……」

ルルーシュ「何があった?」

CC「?」

ルルーシュ「俺にも分かる、あの頭痛はギアスだ」

ルルーシュ「何があったんだ」

CC「……本当に、お前は優しいな」

ルルーシュ「なんでもいい、このタイミングだ」

ルルーシュ「何か問題があるだろう」

418: 2013/05/23(木) 23:57:29 ID:NScS/jXM
CC「……」

ルルーシュ「CC」

CC「……もうすぐ、ここで大規模なギアス干渉が起こる」

ルルーシュ「何?」

CC「神根島に増幅器があるらしい」

CC「フジのサクラダイトと反応して、世界中がギアスに汚染される」

ルルーシュ「…」

CC「そして、ジェレミアも暴走するだろう」

ルルーシュ「…馬鹿な」

CC「嘘じゃない」

CC「さっきの復帰は仕組まれたものだ」

CC「……お前を躊躇わせる為の」

ルルーシュ「どういうことだ」

ルルーシュ「要はジェレミアを止めて増幅器とやらを破壊すればすむ話だろう」

419: 2013/05/24(金) 00:01:07 ID:0olztOq2
CC「出来るのか?」

ルルーシュ「?」

CC「ジークフリートは強力だ」

CC「ジェレミアの暴走が再開すれば、ガウェインの手にも余る」

CC「苦戦し、もしかしたらこちらが返り討ちにあうかもしれない」

CC「増幅器の周囲では、既にギアス干渉が始まっているんだ」

CC「……人間では、たどり着く前に精神崩壊を起こして……」

ルルーシュ「お前しか破壊出来ないということか」

CC「ああ」

CC「私は一人しかいない」

CC「私がいなければ、ガウェインでジークフリートを止めておくことも難しくなる」

CC「…だから」

ルルーシュ「選べ、と」

ルルーシュ「そういうことか」

CC「………」

420: 2013/05/24(金) 00:02:37 ID:0olztOq2
ルルーシュ「その様子」

ルルーシュ「恐らく上から砲撃したところで神根島を吹き飛ばすことは出来ないんだな?」

CC「…恐らく」

ルルーシュ「……少し考えさせてくれ」

CC「時間はもう殆ど…」

ルルーシュ「すぐに済む、頼むから」

CC「……分かった」

421: 2013/05/24(金) 00:08:40 ID:kyJ1sNXg
ルルーシュ(誰がCCに吹き込んだのかは分からない)

ルルーシュ(だが、狙いは俺だろう)

ルルーシュ(一人でジークフリートを相手にすれば、止めることも出来ないだろう)

ルルーシュ(スザクを待とうにも、エナジーも機体の損傷も、ジークフリートを相手どるには致命的だ)

ルルーシュ(ギアス干渉を止めれば、世界は救われるだろうが)

ルルーシュ(日本は……ジークフリートの攻撃で壊滅)

ルルーシュ(上手い手だ、クイーンとキングを睨まれている)

ルルーシュ(……いや、違うな、間違っている)

ルルーシュ(ゲームの勝敗と駒の存続を迫っているんだ)

ルルーシュ(選択肢があるように見せかけて、俺に切り捨てようとさせている)

ルルーシュ(……ナナリーや生徒会、そして騎士団)

ルルーシュ(姉上やユフィまでもを賭けて)

422: 2013/05/24(金) 00:10:21 ID:kyJ1sNXg
CC「ルルーシュ」

ルルーシュ「待ってくれ、まだ……」

CC「違う、もう一つあるんだ」

ルルーシュ「何だ」

CC「今、アヴァロンにはギアスキャンセラーがある」

ルルーシュ「何!?」

ルルーシュ「それは本当か!」

CC「あ、ああ」

ルルーシュ「…何ということだ」

CC「お、おい、ルルーシュ」

424: 2013/05/24(金) 00:13:58 ID:kyJ1sNXg
ルルーシュ(違った……)

ルルーシュ(俺は選ばされるように出来ていたんだ)

ルルーシュ(ジークフリートを止め、ギアスキャンセラーによりトウキョウ付近を汚染から守る)

ルルーシュ(世界中の人間がボロボロになっても、親しい人間は救える)

ルルーシュ(狙いはギアスの汚染を広める方か……)

ルルーシュ(全ての人間がギアス干渉の苦しみに耐えられる訳じゃない)

ルルーシュ(契約し、ギアスを得ていた俺もマオもあれだけ苦しんだんだ)

ルルーシュ(……下手をすれば、世界は一気に滅ぶ)

ルルーシュ「……くそっ!!」ドンッ

CC「!!」

425: 2013/05/24(金) 00:18:33 ID:kyJ1sNXg
ルルーシュ(このままでは、一見勝利に見える手を打っても、結果は敗北)

ルルーシュ(勝つためには、ギアス増幅器を何としてでも破壊しなければならない)

ルルーシュ(CCしか入れないとなれば、俺がジークフリートを止めさえすれば……)

ルルーシュ(破壊する方法は思いついた、CCと今のランスロットでも出来るはずだ)

ルルーシュ(いや、火力を考えればやはりガウェインも……)

ルルーシュ「……」

CC「ルルーシュ……」

426: 2013/05/24(金) 00:26:27 ID:kyJ1sNXg
ロイド「あー、聞こえるかい?」

CC「どうした?」

ロイド「ああ、良かった」

ロイド「もうすぐ、アヴァロンはそっちに着きそうだよ」

ロイド「ランスロットと月下は猛スピードで直すから」

ロイド「それまで…まあ30分くらい頑張ってねぇ」

ルルーシュ「……」

ラクシャータ「それとぉ、この機械…」ピッ

ラクシャータ「今映像送ったけど、これが何なのかドルイドで調べて……」

ルルーシュ「…これがキャンセラーか」

ラクシャータ「キャンセラー?」

ルルーシュ(やはりランスロットは間に合わない)

427: 2013/05/24(金) 00:28:40 ID:kyJ1sNXg
ルルーシュ(30分を待つ間に、ジークフリートはトウキョウを破壊するだろう)

ルルーシュ(俺の心理をここまで利用しようとする相手だ、間違いない)

ルルーシュ(避難する暇もない)

ルルーシュ(そして、ジークフリートに乗るジェレミア卿)

ルルーシュ(あの覚醒が嘘でない確証もない)

ロイド「そうそう、途中でこんなものも積んだんだよねぇ」

ロイド「とりあえずミサイルにしてみたけど」

ラクシャータ「フレイヤだっけ?まあ想定効果範囲を考えれば使えないけどねぇ」

ラクシャータ「この辺り一帯が吹き飛ぶわよ、これじゃあ」

ルルーシュ「……」

428: 2013/05/24(金) 00:33:02 ID:kyJ1sNXg
ルルーシュ(……そうだ、咲世子は言っていた)

ルルーシュ(的を射るだけでは足りない)

ルルーシュ(的を得る、一つの最善策をとる)

ルルーシュ(…今出来る最善策は……)

CC「ルルーシュ」

ルルーシュ「…何だ」

CC「あのキャンセラーがあれば、アヴァロンの乗員くらい守れる」

CC「今から引き返させて、ナナリーや生徒会のやつらも乗せればいい」

CC「世界の人間がどれだけ氏んでも、お前の仲間や家族は救えるんだ」

CC「ジェレミアをどうにかしながら装置は止められない」

CC「仕方ないんだ、人間には不可能がある」

CC「ランスロットの補給、修理が終わるまで粘って、ジークフリートだけでも止めよう」

CC「そうすれば……」

429: 2013/05/24(金) 00:35:45 ID:kyJ1sNXg
ルルーシュ(……そうか)

ルルーシュ(確かに、人間には不可能なことがある)

ルルーシュ(全てを救うことは出来ない)

ルルーシュ(……だが、被害を最小限に抑えることなら出来る)

ルルーシュ(……まさか、あれをこんな形で使うことになるとは思わなかったが)

ルルーシュ(……覚悟を決めるしかない)

CC「ルルーシュ?」

ルルーシュ「一旦ガウェインを神根島に降ろす」

CC「は?」

ルルーシュ「時間がない、早くしてくれ」

CC「…わかった」

458: 2013/06/04(火) 02:42:41 ID:J4TdIduE
イフ物語

思えば、小さな転換点だったのかもしれない。
あの時の僕の選択は、あるいは彼女の選択は、場合によっては全くちがったものになっていたのかもしれない。
しかし、僕は、僕らはそれを選択した。
これはifの物語。僕、阿良々木暦と羽川翼の物語。

001

時は少し遡る。丁度僕がクラスメイトの戦場ヶ原ひたぎと関わりを持ち、蟹の怪異についてなんとか解決をみた一連の事件から数日経た平日の放課後のことだった。
夕陽の指す薄暗い教室で文化祭の予定や関連書類を整理する羽川翼を眺めるのが、僕の副委員長としての仕事なのだ。
実際委員長としての、というより存在としての羽川翼の優秀さは語るべくもなく、強引に任命されただけの僕など最初から戦力としても数えられてはいないだろう。
「どうしたの?阿良々木くん?」
先程まで書類に落ちていた視線が僕を捉える。大きな眼鏡の奥にある瞳は別段特別な意図は感じさせない。
「いや、自分の無力さを噛み締めていたんだ。」
「つまりぼんやりしてたわけね。」
羽川は小さく笑いながら言う。
「それで?続きは?」
「続き?」
「戦場ヶ原さんの話。さっき話していたじゃない。」
そういえばそうだった。
「いや、話した限りだよ。あまり詳しく話すのは戦場ヶ原のプライベートにまで踏み込んでしまうし。」
「ふーん。そう。」
そう。と反芻するように呟く。なんとなくだけれど、その様子はなんだか怒っているようだった。
「やっぱり、阿良々木くんは阿良々木くんだよね。」
「それはもしかしなくても褒めていないな?」
「知らなーい。」
こういう時、美人というのは得だ。どんな表情も様になってしまう。むくれる羽川の頬を突きたい衝動と葛藤しながら、僕はふと自分の手に握られたボールペンを見た。

関係ないけど続き読みたい?

460: 2013/06/04(火) 03:04:11 ID:lO5cPzes
~神根島~

CC「それで?何故ガウェインを降りる」

CC「覚悟が決まったということか?」

ルルーシュ「ああ」

ルルーシュ「その通りだ」

CC「それで?どうする」

CC「ジークフリートもじきに動き出すだろう」

CC「それこそこんなところに居るべきじゃない」

ルルーシュ「いや、必要だ」

ルルーシュ「これを持て」

CC「……これは咲世子の変装セットか」

CC「どういうことだ?」

461: 2013/06/04(火) 03:04:42 ID:J4TdIduE
ルルーシュ「ジークフリートは俺に任せろ」

CC「何?」

ルルーシュ「ジークフリートは俺が止める」

ルルーシュ「CC、お前はギアス増幅器を破壊するんだ」

CC「…何度言えば分かる」

CC「そんなことは…」

ルルーシュ「………」スッ

CC「え?」

CC「んっ……!!」

ルルーシュ「……」

キィィィィィィィィン

462: 2013/06/04(火) 03:08:41 ID:J4TdIduE
ルルーシュ「……」

CC「っは!…」バッ

CC「今のは…」

ルルーシュ「ギアスリンクか」

ルルーシュ「その顔、言いたいことは分かってくれたようだな」

CC「お前!急に何をするかと思えば……」

CC「正気じゃない!頭を冷やせルルーシュ!」

ルルーシュ「俺は冷静だ」

463: 2013/06/04(火) 03:09:14 ID:J4TdIduE
ルルーシュ「上手くいけば、皆助かる」

ルルーシュ「…皆救える」

CC「ルルーシュ、お前…」

ルルーシュ「CC、やってくれるな?」

CC「いや、だが……」

ルルーシュ「俺とお前じゃなければ出来ない」

ルルーシュ「頼む」

CC「……嫌だ、そんなこと」

ルルーシュ「頼む…」

CC「ルルーシュ…」

464: 2013/06/04(火) 03:11:15 ID:J4TdIduE
CC「…ルルーシュ、私はお前の事が」

CC「…好きだ」

CC「永遠で無くていい」

CC「一時逃れと言われても構わない」

CC「私は…」

ルルーシュ「……」

CC「ルルーシュ」

ルルーシュ「すまない」

ルルーシュ「恐らく、現段階で可能な策はこれくらいだ」

CC「そんなこと……!」

465: 2013/06/04(火) 03:20:29 ID:J4TdIduE
ルルーシュ「時間がない、ミスは許されない」

ルルーシュ「俺たちの手で変えよう」

ルルーシュ「世界の理を捻じ曲げる」

CC「……」

ルルーシュ「CC」

CC「…そういえば、私の本当の名前、まだ教えていないな」

CC「聞いてくれルルーシュ、夫になるなら知らないと言うわけにもいかないだろう?」

ルルーシュ「時間稼ぎは無駄だ」

ルルーシュ「なるべきことをやれ」

ルルーシュ「言っただろう?俺の計画の為に最大限の協力をしてもらうと」

466: 2013/06/04(火) 03:24:34 ID:J4TdIduE
ルルーシュ「あの時渡した仮の指輪、そして今ある約束の指輪」

ルルーシュ「全ては契約の元にある」

ルルーシュ「これが有る限り、俺たちはずっと共犯者」

ルルーシュ「……いや」

ルルーシュ「ずっと一緒だ」

CC「……」

ルルーシュ「元の指輪は結局使い道が無かったな」

ルルーシュ「今だから言おう、あの時俺は何の感情も無かった」

ルルーシュ「だが、これは」チャリ

ルルーシュ「大切な気持ちがこもっている」

CC「それなら!」

ルルーシュ「だからこそ、最後にはお前を頼るしかない」

ルルーシュ「俺の最大の武器はお前だ」

CC「何を……」

467: 2013/06/04(火) 03:26:28 ID:J4TdIduE
ルルーシュ「お前はいつも俺を見ていた、俺の為に、俺のしたいようにさせてくれた」

ルルーシュ「お前がいなければ、いや、あの時及び腰だった俺を許容されなければ」

ルルーシュ「俺はきっと、何人もの人間を殺める悪魔だった」

ルルーシュ「ちっぽけな悪魔を、お前が人間にしてくれたんだ」

ルルーシュ「俺は、何の後悔もない」

ルルーシュ「今なら言える、俺は」

ルルーシュ「……」

468: 2013/06/04(火) 03:27:00 ID:J4TdIduE





ルルーシュ「……お前に会えて、良かった」

CC「!」

469: 2013/06/04(火) 03:30:18 ID:J4TdIduE
CC「やめろルルーシュ、今ならまだ間に合う」

CC「一緒にまた探せばいい、お前の戦略でどうにでもなる!」

CC「そんな今生の別れみたいに言うな!!」

ルルーシュ「ずっと言いたかった事だ」

ルルーシュ「お前なら、俺の理想を叶えてくれる」

ルルーシュ「オルゴール」

CC「は?」

ルルーシュ「オルゴールの中を見てくれ」

ルルーシュ「お前なら出来る」

ルルーシュ「いや、違うな」

ルルーシュ「……お前にしか、出来ないんだ、CC」

470: 2013/06/04(火) 04:11:17 ID:J4TdIduE
ルルーシュ「分かってくれ」

CC「……嫌だ」

CC「お前のせいだぞ……」

CC「……お前のせいで、私はこんなに脆くなってしまった」

CC「もう、孤独に耐えられない」

CC「こんな楽しさを教えられてしまった」

CC「人といる充足を思い出してしまった」

CC「私は…」

ジークフリート「………」ゴゴゴゴ

ルルーシュ「…どうやら、話をする時間は終わってしまったようだ」

494: 2013/06/08(土) 03:20:47 ID:G5Jre0ps
ルルーシュ「……夕食はお前が作った料理がいい」

CC「え?」

ルルーシュ「用意しておいてくれ」バッ

ルルーシュ「すぐに戻るさ」ピピッ

CC「ルルーシュ!」

ルルーシュ「俺は全てを救ってみせる」

ルルーシュ「後のことは任せたぞ、CC」カシュ

CC「ルルーシュ……」

ひゅおおおおおおおん

495: 2013/06/08(土) 03:26:04 ID:G5Jre0ps
ルルーシュ「……さて」ピッ

ルルーシュ「ロイドさん、頼みがある」

ロイド「はいはぁい、なんでしょお」

ルルーシュ「フレイヤを、ガウェインに向けて発射して欲しい」

ルルーシュ「出来るか?」

ロイド「そりゃあ出来るけど」

ルルーシュ「それなら、そこからすぐに撃ってくれ」

ロイド「いやいや、想定威力ならその辺り一体吹き飛ばしかねないよ」

ルルーシュ「そっちは何とかする」

ルルーシュ「ジークフリートを落とすためだ」

ロイド「言っておくけど、変なことに使うなら承知できない」

ルルーシュ「大丈夫だ」

497: 2013/06/08(土) 03:30:19 ID:G5Jre0ps
ロイド「…分かった」

ロイド「君を信じてるからね」

ルルーシュ「頼む」ピッ

ルルーシュ「……最終決戦だ、ジェレミア卿」

498: 2013/06/08(土) 03:31:05 ID:G5Jre0ps
すごい時間に見てるね、じゃあ頑張って沢山書くから寝るんじゃないぞ。リアタイってのは最後の乙までだからな……

499: 2013/06/08(土) 03:36:22 ID:G5Jre0ps
CC「……止められなかった」

CC「ルルーシュ、私にとって……」

CC「その全ての中にお前が居なければ、意味が無いんだ……」

CC「……」

CC「行こう、もう後には引けないんだ」

CC「ルルーシュ、お前は今まで、私との約束を破らなかった」

CC「今度も、破るなよ」

501: 2013/06/08(土) 03:42:58 ID:G5Jre0ps
ジークフリート「……」

ルルーシュ「……決着をつけよう」

ルルーシュ「利用されるのは嫌だろうからな」ギュッ

ルルーシュ「ジェレミア卿、今までの訓練の成果、見せてやる!」

ジェレミア「……」

ジェレミア「やはり、戦いは避けられぬか」ズキズキ

ジェレミア「だが、覚悟は出来ている」

ジェレミア「私を止めてくれ、ルルーシュ君!」

502: 2013/06/08(土) 03:46:18 ID:G5Jre0ps
~ブリタニア本国~

シャルル「兄さん」

VV「ん?なんだいシャルル」

シャルル「今エリア11で起きている問題」

シャルル「兄さんが?」

VV「ふふ、やだなぁ」

VV「あんな島国、僕にとってはどうでもいい」

VV「やる意味が無いよ」

シャルル「……そうですか」

VV「悪いけど、僕はまだやらなきゃいけないことがあるから」

VV「話ならまた今度ね」スタスタ

シャルル「……」

シャルル「…兄さんがまた、嘘をついた」

503: 2013/06/08(土) 03:50:20 ID:G5Jre0ps
CC「……ロイドか」

ロイド「どうしたのさぁ、二人して代わる代わる」

CC「神根島にプロトをおろしてくれ」

CC「フロートで飛ばせば早いだろう」

CC「スザクとカレンも神根島に来させろ」

CC「ランスロットはエナジー交換だけすればいい」

ロイド「何をするつもりだい?」

ロイド「ガウェインはどうしたの?」

CC「いいから早くしてくれ」

CC「時間が無いんだ」

ロイド「いや、でも」

CC「早くしないと皆氏ぬ、それでもまだ説明させるのか?」

ロイド「氏ぬ?」

ロイド「……」

ロイド「分かった、すぐに向かわせるよ」

504: 2013/06/08(土) 03:53:30 ID:G5Jre0ps
ロイド「ランスロットの損傷は大きい」

ロイド「戦闘は難しいよ」

CC「大丈夫だ」

CC「ヴァリスが使えればいい」

ロイド「分かった」

ロイド「……君たち、本当に何を考えているんだい?」

ロイド「僕たちにいくつ秘密があるのかな?」

CC「全てが終われば話してやる」

CC「5分でどうにかしろ、私は今気が立っている」

ロイド「……りょーかい」ピッ

CC「……さて、準備が必要だな」

505: 2013/06/08(土) 04:01:40 ID:G5Jre0ps
~神根島 遺跡~

スザク「指定されたポイントはここだね」

スザク「大丈夫かい?カレン」

スザク「試作型のフロートユニットは」

カレン「飛翔滑走翼ね」

カレン「やりにくいったらありゃしないわ」

カレン「とにかく、中に入れって事なんじゃない?」

カレン「プロトには乗っていないみたいだし」

スザク「でも、ガウェインとジークフリート?はどこへ行ったのかな」

カレン「戦いながら海側へどんどん向かってるみたい」

カレン「何をするつもりかしら」

スザク「まあ、ルルーシュがいるんだから」

スザク「きっと作戦があるんだよ」

カレン「そりゃそうでしょうね」

506: 2013/06/08(土) 04:07:48 ID:G5Jre0ps
カレン「……なにこれ、前きた時はこんなにスッキリしてなかったわよね」

スザク「まるでステージだ」

カレン「本当……」

???「遅かったな」

カレン「ルルーシュ?」

ゼロ「いや、私だ」

スザク「ゼロ!」

カレン「どうしてここに……」

ゼロ「こうする為だ」カポ

カレン「え!?」

スザク「まさか……」

507: 2013/06/08(土) 04:12:13 ID:G5Jre0ps
CC「……驚いたか?」

カレン「そ、そんな……」

スザク「CCさん、あなたが…」

CC「…そう」

CC「私がゼロだ」

スザク「どうして!」

CC「ルルーシュと共に、ブリタニアを壊す為にな」

カレン「ルルーシュ?」

スザク「……君たちは、ずっと僕らを騙していたのか」

CC「その通りだ」

CC「ブリタニアの情報を使い、騎士団は安全に行動できた」

CC「そして騎士団の情報によって、ブリタニアはリフレインやナリタを乗り切ったんだ」

スザク「…出来レースだったのか」

CC「悪いが、説明している時間がない」

508: 2013/06/08(土) 04:16:14 ID:G5Jre0ps
CC「いいか、今からお前たちには少し苦しんでもらうことになる」

カレン「どういうこと?」

CC「ここには、ある装置が眠っている」

CC「それが起動したらどうなるのか、体感した方が分かり易いからな」

スザク「……もしかして、僕達を頃す為に?」

CC「それなら、今までに何度もチャンスはあった」

CC「今更そんなことをするか」

CC「お前たちはルルーシュにとって」

CC「……そして私にとっても仲間だ」

CC「いいか、心を強く持て」

CC「情報に流されるな、所詮はまやかしだ」

カレン「ねぇ、CC……」

CC「行くぞ」キィィィィン

509: 2013/06/08(土) 04:20:38 ID:G5Jre0ps
スザク「うっ……」

カレン「ぐっ……」

スザク「うわぁぁぁぁ!!!僕は違う!!僕は、望んでなんていない!!」

カレン「やめて!居なくならないでよ!お兄ちゃん……」

CC「大丈夫だ、全て幻、現実じゃない」

CC「戻って来い、お前たちなら出来る」

スザク「……っはぁっ!」

スザク「い、今のは……」

カレン「リフレイン?」

CC「違う」

CC「まあ、リフレインはもともとギアス干渉を人為的に起こそうとした副産物だがな」

カレン「ギアス干渉?」

510: 2013/06/08(土) 04:23:11 ID:G5Jre0ps
CC「ここにある装置が起動すれば、さっきの苦しみを何倍にも強めたものが」

CC「永続的に世界中の人間を襲う」

スザク「そ、そんなことをしたら…」

CC「ああ」

CC「戻って来られなくなる」

CC「氏よりも辛い苦しみの世界からな」

カレン「だ、誰がそんなものを…」

CC「名前を知れば、お前たちも狙われる」

CC「今は誰がより、どうやってそれを阻止するかだ」

CC「適性がない人間は、精神汚染で廃人となるだろう」

CC「そして、その装置までにはこの干渉波が発生している」

CC「人間では近付けない」

511: 2013/06/08(土) 04:27:15 ID:G5Jre0ps
スザク「人間では?」

カレン「CC、あんたは違うの?」

CC「……ああ、私は人間じゃない」

CC「だから、私が装置を破壊する」

CC「プロトのサクラダイトを反応させ、内部から爆発させるんだ」

CC「その為に、紅蓮とランスロットの力がいる」

カレン「だから、ここに呼ばれたのね」

CC「ああ」

CC「信じてもらう為に、わざわざ正体も明かしたんだ」

CC「協力してもらうぞ」

512: 2013/06/08(土) 04:41:15 ID:G5Jre0ps
スザク「……信用出来ない」

CC「…」

スザク「ここにあるものが、本当はそれを止めるものじゃないとは言い切れない」

スザク「それに、これまでずっと騙してきたんだ」

スザク「僕達に正体を明かしたのも、何かの作戦かもしれない」

スザク「ルルーシュは頭がいい、良すぎるくらいに」

スザク「僕は、ルルーシュが姑息な手で今までやってきたのかと思うと悔しい」

スザク「同じ道を進んでいると思っていたのに」

CC「同じさ」

CC「ルルーシュも日本を取り戻そうと必氏だった」

スザク「でも!間違ったやり方では……」

カレン「…あたしは信じるよ」

スザク「カレン!どうして…」

513: 2013/06/08(土) 04:44:20 ID:G5Jre0ps
カレン「あたしは、ルルーシュがあんたの言う間違ったやり方をしていたとは思えない」

カレン「ルルーシュがいなかったら、自治区なんてそもそも出来てないし」

カレン「ゼロ……ルルーシュのおかげでブリタニア人も日本人も命を落とさなくなった」

カレン「これだけ大きなことをするのに、たった二人でずっとやってきたってことでしょ?」

カレン「ルルーシュは正規の手続きに則って自治権を勝ち取ってくれた」

カレン「何か間違ってる?」

スザク「でも、ルルーシュは嘘を」

カレン「嘘なんて誰でもつくでしょ」

カレン「大事なのは、それが何の為につかれたかってこと」

514: 2013/06/08(土) 04:49:14 ID:G5Jre0ps
カレン「もし、先にルルーシュが全部あたしたちに教えてたら、何も言わずについていった?」

スザク「それは……」

カレン「無理よ、ルルーシュだってここまで想定してたとは思えない」

カレン「あたしたちは、ルルーシュの、ゼロの言うこと、やることに共感したから一緒にやってきたんじゃない」

カレン「それなのに、まだあんたはやり方がどうとか言うの?」

カレン「前も言ったわよね、やり方だけにこだわるなって」

カレン「たとえそれまで嘘をついていても、一緒に居た時間全部が嘘じゃない」

カレン「あたしたちが笑って、必氏に頑張ったことは全部本当よ」

カレン「だからあたしはゼロを……ルルーシュを信じる」

カレン「もちろんあんたもね、CC」

515: 2013/06/08(土) 04:53:48 ID:G5Jre0ps
スザク「でも……」

カレン「嫌ならどっか行きなさいよ」

カレン「常に正しいことが出来るわけじゃない、それが人間なの」

カレン「でも、いつも自分が正しいと思う方向に進まなきゃなんない」

カレン「時間がないなら早く終わらせるわよ、CC」

CC「……やはり、ルルーシュは間違っていなかった」

CC「お前のように考える仲間が出来た」

CC「ありがとう」

CC「……枢木」

スザク「…」

CC「私のことはどれだけ嫌っても構わない」

CC「信じられないから降りてもらってもいい」

CC「だが、ルルーシュは今命懸けでジークフリートを止めている」

516: 2013/06/08(土) 05:00:21 ID:G5Jre0ps
CC「もし邪魔をするというなら」カチャ

CC「お前を頃してでも、私は進まなければならない」

スザク「…僕を撃つのか?」

CC「ルルーシュの親友を撃ちたくなどないが」

CC「罪は私が被る、ルルーシュの思いを潰させたりしない」

CC「例え、それが神であっても…」ツー

カレン「CC、あんた泣いて……」

スザク「……分かった」

スザク「まだ納得したわけじゃない」

スザク「けど」

スザク「そうまで必氏にルルーシュを守ろうとしている人がいて」

スザク「……そんなルルーシュが、誰かを悲しませるようなことをしているとは思えないから」

スザク「僕も信じるよ」

スザク「ルルーシュのことを、信じてみる」

517: 2013/06/08(土) 05:02:26 ID:G5Jre0ps
CC「……」

カレン「本当、あんたのこと嫌いだわ」

カレン「素直に思ったまま動けないなんて、面倒くさくて」

スザク「……ごめん」

カレン「説教と小言と多少の暴力は覚悟しときなさい」

カレン「ユフィにいいつけとくから」

カレン「で?決まったら即行動がいいと思うけど?」

CC「……ああ、そうだ」

CC「頼む、力を貸してくれ」

カレン「当然」

スザク「…頑張るよ」

522: 2013/06/08(土) 17:00:04 ID:kls5b5gQ
スザク「CC、それで僕の仕事は何なんだい?」

CC「さん付けはやめたのか?」

スザク「やっと、本当の君を見られたような気がする」

スザク「だから僕も、そのまま呼ばせてもらうよ」

スザク「仲間としてね」

CC「何でも構わない」

CC「カレンもよく聞いてくれ、失敗は許されない」

CC「一度で段取りを覚えて欲しい」

カレン「分かってるわよ」

スザク「やると決めたんだ、ルルーシュとCCに従う」

CC「それでは概要を説明しよう」

526: 2013/06/10(月) 15:53:10 ID:PsSNIoDU
ルルーシュ「うおおおおおお!!」ブンッ

ジェレミア「……」

ジェレミア「突撃か……芸の無い」ブツブツ

ジェレミア「ルミナス展開……強度は…」

ルルーシュ「させるか!!」ピピッ

ルルーシュ「ハドロン最大出力、目標に向けて照射しろ!」

AI「了解」

ジェレミア「むうっ!」

ルルーシュ「…一人で調整するのは面倒だな」

ルルーシュ「オートパイロットに変更、フロートバランスを前傾へ」ピピッ

527: 2013/06/10(月) 15:55:55 ID:PsSNIoDU
ルルーシュ「フレイヤ推定飛行ルートを出せ」

AI「……了解、表示します」

ルルーシュ「…よし」

ルルーシュ「オートパイロット解除、ハドロン以外の操作をこちらに戻せ!」

AI「了解」

ルルーシュ「だが、問題ない」

ルルーシュ「……やるべきことは単純だからな」

AI「警告、機体上部の温度急上昇中」

AI「すぐにハドロン砲の使用を停止し、メンテナンスすべきと判断します」

ルルーシュ「いいからジークフリートにくらいつけ!」

528: 2013/06/10(月) 16:01:35 ID:PsSNIoDU
ルルーシュ「よし、ここだ」

ルルーシュ「フレイヤの速度に合わせてタイミングをとる」

ルルーシュ「無理やりにでも掴むぞ!」

ジェレミア「…高速飛来する物体」

ジェレミア「なるほど、あれが切り札か」

???(そこまでわかったら、やるべきことは一つだよね)

???(ミサイルを叩き落とすんだ、オレンジ)

ジェレミア「……了……」

??ル「どうしたんだい?」

ジェレミア「……私は」

ジェレミア「私は、ジェレミア・ゴッドバルト……」

ジェレミア「……私は!」グギギギ

529: 2013/06/10(月) 16:04:21 ID:PsSNIoDU
VV「まさか、あれだけ強固に縛り付けても逆らうなんて」

VV「……でも、まあいいさ」

VV「あんなミサイル一本でどうにかなる訳がないし」

VV「精々足掻きなよ、ルルーシュ」

530: 2013/06/10(月) 16:14:38 ID:PsSNIoDU
ルルーシュ「……今だ!」ガシッ

ルルーシュ「海に叩きこむ!」

AI「脚部ブースター出力調整」

ルルーシュ「…っ!食らえ!」ガァン

きゅいいぃぃぃぃぃいいいん

ルルーシュ(……すまないジェレミア卿)

ルルーシュ(共に、ここで朽ちてくれ)

ルルーシュ(……CC)

ジェレミア「……!」

ジェレミア「!!」ギギギ

ジェレミア「…私は!!」カッ

どおん……

536: 2013/06/11(火) 12:43:14 ID:gMjgxIS2
ずぅんっ!!

CC「くっ…」グラッ

カレン「CC、今の揺れは!?」

CC「……大丈夫だ」

CC「それより目の前の事に集中しろ」

CC「ロイド、ラクシャータも準備はいいか?」

ロイド「うん、いつでも使えるよ」

ラクシャータ「何に使うかも分からない機械を使うのは好きじゃないんだけどねぇ」

CC「スザク、カレンは?」

スザク「今上空に居るよ」

スザク「カレンがCCを拾ったらヴァリスで砲撃する」

カレン「あたしも平気」

カレン「でも、輻射波動でこの島崩すなんて正気?」

537: 2013/06/11(火) 12:48:22 ID:gMjgxIS2
CC「装置を完全に破壊する為だ」

CC「内部と外部の両面攻撃だ、必ず成功する」

CC(…そう、ルルーシュの作戦なんだからな)

CC「…機関部に到達した」ウィィィン

CC「ロイド悪いな、プロトは回収出来ないと思う」

ロイド「まあ人の命に替えられるものじゃないし」

ロイド「どの道ルルーシュくんが使ってなければずいぶん前に廃棄処分だったからね」

ロイド「気にしなくていい」

CC「…助かる」ピッピッ

CC「……よし、セットした」

CC「すぐにそちらに向かう、プロトの起爆に合わせて全てを起動だ」

スザク「了解」

カレン「オッケー、早く戻ってきなさい」

CC(……さよならプロト、ルルーシュの為にありがとう)タッ

538: 2013/06/11(火) 12:51:57 ID:gMjgxIS2
カレン「……よし、CC回収」

カレン「スザク、行くわよ!」カチ

スザク「ああ!」カチ

CC(…)カチ

ラクシャータ「そっちのレバー、頼んだわよぉ」グイ

ロイド「ギアスキャンセラー、起動!」グイ

ひゅいいいいいいいいいいん

カッ

カレン「全速退避!CC振り落とされんじゃないわよ!」

CC「心配ない、急げ!」

スザク(……これで、正しかったんだよね)

スザク(ルルーシュ)

どかぁん………

ごごごごごご……

539: 2013/06/11(火) 12:59:02 ID:p3K8RdOw
CC(…よし、キャンセラーは動いているな)

CC(周囲にギアスが撒き散らされることもない)

CC(ルルーシュ、お前はあいつらを守ったよ)

CC(後は……お前だけだ)

ユーフェミア「アヴァロン乗員は速やかにランスロットと紅蓮の帰還に備えて下さい」

ユーフェミア「それから暫定政府に連絡、ガウェインの反応が消失した付近を徹底的に捜索するよう要請するのです」

ユーフェミア「ランペルージ卿は必ず生きています、すぐに救出を……」

CC(……ルルーシュ)

540: 2013/06/11(火) 13:01:59 ID:p3K8RdOw
ヴィレッタ「……んん」

ヴィレッタ「ここは…」

扇「気付いたか!?」

扇「良かった、目を覚まさないから…」

ヴィレッタ「?」

ヴィレッタ「貴方は、誰ですか?」

ヴィレッタ「何故、私はこんなところに…」

扇「!!」

扇「もしかして、記憶が…」

ヴィレッタ「…何も、思い出せないんです」

扇「そんな……」

541: 2013/06/11(火) 13:06:58 ID:p3K8RdOw
~数時間後 ジークフリート回収作業現場~

VV「……結局ルルーシュにはしてやられたなぁ」

VV「まさか突撃して氏ぬなんて」

VV「そういうタイプには見えなかったけど」

…がたん

VV「ん?」

ジェレミア「……」バチバチッ

VV「驚いた、しぶといね君も」

VV「うんうん、まだまだ使い道もありそうだ」

VV「あ、君、これも回収しておいてくれる?」

研究員「かしこまりました、VV様」

ジェレミア「……我が………り……し」バチバチッ

542: 2013/06/11(火) 13:15:11 ID:p3K8RdOw
キャスター「……以上が今回のトウキョウでのテロ行為による被害状況です」

キャスター「今回の件に関して、騎士団側は関与を否定し、自治区としてブリタニアの租界復興に全力の支援を約束することを表明しました」

キャスター「また、今回の事件で功績を上げたランペルージ卿の婚約者である、キャロライン・コーンウォールさんの行方は未だ分かっていません」

コメンテーター「どうやら同じく作戦行動中に事故に遭われたようですね」

コメンテーター「ランペルージ卿も気が気では無いでしょう」

キャスター「他にも行方不明者の情報は多数寄せられており、番組では緊急回線による連絡の支援を……」ピッ

咲世子「……これが、貴方の選択なのですね、ルルーシュ様」

543: 2013/06/11(火) 13:21:55 ID:p3K8RdOw
~海岸 ガウェイン回収地点~

ロイド「ん~」

ルルーシュ?「どうだった?」

ロイド「…まあ見てもらえば分かると思うけど」

ロイド「コックピットはドロドロだし、ハドロンとドルイドは回収出来たけどガウェインも動かせないレベル」

ロイド「フレイヤは未完成だったし、海水中で反応もしきれなかっただろうから弱まってはいたと…」

ルルーシュ?「…ルルーシュは?」

ロイド「………」

ルルーシュ?「…そうか」

ロイド「ごめん、力になれなくて」

ロイド「騎士章と階級章は後部に残っていたよ」チャリ

ロイド「それと……」

ロイド「これ、眼帯」ゴソゴソ

ロイド「付けておいた方がいい、誰に言われるかも分からないから」

ルルーシュ?「……そうだな」

544: 2013/06/11(火) 13:26:00 ID:p3K8RdOw
~神根島 崩落跡地~

バトレー「…何ということだ」

バトレー「島の面影が殆ど残っていない…」

研究員「バトレー様、そろそろお時間です」

バトレー「…中華連邦の研究機関に左遷か、まあ順当だろう」

バトレー「……処刑されないだけマシだ」

バトレー「ん?あれは……」スタスタ

バトレー「!!おい、お前たち」

研究員「なんでしょう?」

バトレー「これを回収しろ、後で必ず役に立つ!」

研究員「は、はぁ」

バトレー(果たして、今の自分は功の為以外に動けているのだろうか…)

559: 2013/06/20(木) 00:26:49 ID:jnUYLC7I







ルルーシュ「……ここは」

560: 2013/06/20(木) 00:33:03 ID:jnUYLC7I
ルルーシュ(真っ白な世界……)

ルルーシュ(俺は今座っているのか?)

ルルーシュ(床の感覚もない、まるで呼吸できる水中だな)

ルルーシュ(それに、何故か懐かしい…)

???「目覚めましたか」

ルルーシュ「誰だ」

CC「またお会いしましたね」

CC「もっとも、貴方は私のことを知らないと思いますが」

ルルーシュ「CC?」

CC?「いえ、違います」

???「私には形がありません」

???「言うなれば、この世界に留まる思念体でしょうか」スッ

スザク?「お好みとあらば、貴方の思う形になることはできますが」

ルルーシュ「思念体?」

ルルーシュ「ここはどこなんだ?」

561: 2013/06/20(木) 00:36:27 ID:jnUYLC7I
思念体「落ち着いて下さい」

思念体「時間は有り余るほどにあります」

思念体「順に説明いたしましょう」

思念体「ここはCの世界、貴方のいた現実の対極に存在するもう一つの現実」

ルルーシュ「現実?」

思念体「ここを満たすのはあの世界の思念です」

思念体「ヒトが思い、考え、そうして生まれる力が形作った世界」

思念体「そこに生まれたのが私です」

思念体「私はこの世界そのものであり、またこの世界にいる一つの個です」

ルルーシュ「要領を得んが」

ルルーシュ「つまり、ここは俺のいた世界ではない?」

思念体「…簡単に言うとそうなります」

562: 2013/06/20(木) 00:39:41 ID:jnUYLC7I
ルルーシュ「…俺は氏んだのか?」

思念体「そう言えるかもしれません」

思念体「貴方はギアスの契約を交わした、だからこの世界でも個を保つことができる」

思念体「貴方をとりまくこの世界は、纏まり切らぬヒトそのものでもあるのですから」

ルルーシュ「……そうか」

ルルーシュ「やはりそうなってしまったか」

思念体「もう少し狼狽えるかと思っていました」

ルルーシュ「ある程度予測していたしな」

ルルーシュ「それに、喚いても事態は変わらない」

ルルーシュ「俺が氏んだのなら、それまでのことだ」

563: 2013/06/20(木) 00:42:25 ID:jnUYLC7I
思念体「後悔はないのですか?」

ルルーシュ「……ない、な」

ルルーシュ「あそこにはCCがいる、ナナリーにスザクやカレン」

ルルーシュ「特派の連中や生徒会もいる」

ルルーシュ「……CCは独りじゃない」

思念体「ご自身のことは何も思わないので?」

ルルーシュ「俺の考えはCCが叶えてくれるさ」

思念体「随分と物分りが良いのですね」

ルルーシュ「そうかもしれないな」

思念体「何故ですか?」

564: 2013/06/20(木) 00:47:22 ID:jnUYLC7I
ルルーシュ「……俺は初め、ナナリーが幸せに暮らせる」

ルルーシュ「優しい世界を作りたかった」

ルルーシュ「……だが、いつの間にかその守りたいものの中に紛れ込んだ奴がいた」

思念体「それがCC?」

ルルーシュ「……」

ルルーシュ「あいつはずっと独りで戦っていた」

ルルーシュ「自分を虐げ、利用しようとする人間と」

ルルーシュ「だが、今なら共に乗り越えられる仲間がいる」

ルルーシュ「……あいつの平穏の為になるなら俺は」

ルルーシュ「……氏んでも構わない」

思念体「他人の為に氏ねるとは、随分な覚悟ですね」

ルルーシュ「……」

566: 2013/06/20(木) 02:03:32 ID:jnUYLC7I
思念体「貴方の力は強かった」

思念体「ですが、結局コードは完成しなかった」

ルルーシュ「コード?CCの持つという?」

思念体「そうです」

思念体「コードはギアスの源」

思念体「CCとVVは、あの世界に残ったコード保持者」

思念体「コードギアス」

ルルーシュ「コードギアス?」

思念体「コードギアスはギアスを完成させたものが得る最後の力」

思念体「貴方も本来ならば、あの世界に留まるべき素質を備えた人間」

思念体「そして、それはさらにあと二人」

ルルーシュ「ギアス適性を持つ人間がいるということか?」

567: 2013/06/20(木) 02:06:00 ID:jnUYLC7I
思念体「いえ」

思念体「コードギアスに至る可能性のある人間の数です」

思念体「一人はシャルル・ジ・ブリタニア」

ルルーシュ「何!?」

思念体「シャルルは生まれよりギアスに深く関わっています」

思念体「そしてもう一人、心を隠し開花を待つ者がいます」

ルルーシュ「それは……まさかシュ…っ」

思念体「話は以上です、これ以上はお教え出来ません」

ルルーシュ「何故だ!」

思念体「それがCの意思、そうとしか言えません」

568: 2013/06/20(木) 02:08:26 ID:jnUYLC7I
思念体「今は眠りなさい、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア」

思念体「その身にギアスの絆を持つ者よ」

思念体「縁ある限り、またお会い出来るでしょう」スウッ

ルルーシュ「ま、待て!まだ聞きたいことが山ほど……」グラッ

ルルーシュ「くっ……ま、て……」ドサッ

思念体「……」

思念体「全てはギアスの導くままに」

569: 2013/06/20(木) 02:16:39 ID:jnUYLC7I
~ブリタニア本国 皇帝謁見控室~

スザク「気分はどうだい?」

ルルーシュ「…問題ない」

カレン「にしても、あんたの話本当なの?」

カレン「ギアスなんて力をルルーシュが持ってたとかさ」

ルルーシュ「ああ、本当だ」

ルルーシュ「……もっとも、あいつはあまり力を使うことをしなかったがな」

スザク「…まあ、どちらにしてもルルーシュらしいよ」

スザク「力を使うも使わないも、それが一番効率がいいと思えばこそだろうし」

カレン「…それに、あんたがいたからじゃない?」

ルルーシュ「?」

カレン「多分、もっと躊躇いなく使ってたらさ」

カレン「…こんな風に三人で話したり出来なかったと思う」

カレン「まして、ブリタニアの中枢でなんてさ」

570: 2013/06/20(木) 02:20:31 ID:jnUYLC7I
ルルーシュ「……神根島のことが評価された結果だ」

スザク「そうだね」

スザク「それより、本当にいいのかいカレン」

スザク「君にだってラウンズになる資格が…」

カレン「……あたしは日本さえ取り戻せればそれでいいの」

カレン「ラウンズの権力にも興味ないし」

カレン「それに、二人がなるならその方がいいわ」

カレン「あたしはルルーシュのサポートをする」

カレン「……それが、ゼロの願いだもの」

ルルーシュ「カレン…」

カレン「さ、行ってきなさい二人とも」

カレン「しっかりやってよね」

スザク「……ああ」

ルルーシュ「心配ないさ」

571: 2013/06/20(木) 02:24:32 ID:jnUYLC7I
ルルーシュ「…スザク」

スザク「何だいルルーシュ?」

ルルーシュ「お前は本当にいいのか?」

スザク「…何の話だい?」

ルルーシュ「私を信用しても」

スザク「いいよ」

ルルーシュ「でも……」

スザク「君の覚悟は、今の姿からわかる」

スザク「大丈夫、ルルーシュは簡単に氏ぬような奴じゃない」

スザク「文句は本人に直接言うさ」

スザク「それまでは手はず通り、だったよね?」

ルルーシュ「……感謝する」

572: 2013/06/20(木) 02:25:51 ID:jnUYLC7I
スザク「僕にも、まだ乗り越えなければならないものが沢山ある」

スザク「だから、手を貸して欲しい」

ルルーシュ「もちろんだ」スッ

スザク「…改めてよろしく、ルルーシュ」ギュッ

ルルーシュ「…行こう」

ルルーシュ「明日の為に」

スザク「うん」

スザク「仲間達の為に」

573: 2013/06/20(木) 02:28:19 ID:jnUYLC7I
~謁見室~

シャルル「……来たか」

スザク「枢木スザク」

ルルーシュ「ルルーシュ・ランペルージ、参りました」

シャルル「よい、楽にしろ」

シャルル「そなたらは、はれてナイトオブラウンズの名誉を受ける」

シャルル「覚悟は良いか?」

スザク「はっ」

ルルーシュ「もちろんです」

シャルル「……」ジィ

シャルル「よかろう」

574: 2013/06/20(木) 02:31:58 ID:jnUYLC7I
シャルル「枢木スザク、貴様はラウンズに何を望む」

スザク「…軍兵力の統率権と、軍事機密最高ランクへのクリアランスです」

シャルル「……ルルーシュ・ランペルージ、貴様は?」

ルルーシュ「エリア11を拝領したいと」

ルルーシュ「……そう考えています」

シャルル「……そうか」

575: 2013/06/20(木) 02:33:53 ID:jnUYLC7I
シャルル「……よかろう」

シャルル「貴様らの願い、このシャルルが認める」

シャルル「これからもブリタニアに尽くすがよい」

スザク「ありがたくお受けいたします」

ルルーシュ「……光栄です」

シャルル「ランペルージ、最後に言うべきことはあるか?」

ルルーシュ「……」

ルルーシュ「いえ、何も」

シャルル「……そうか」

576: 2013/06/20(木) 02:35:41 ID:jnUYLC7I
シャルル「それでは、ここに命じる」

シャルル「枢木スザク、貴様は空位であるナイトオブセブンへ任命する」

スザク「……」

シャルル「そして、ルルーシュ・ランペルージ」

シャルル「貴様には、そうだな」

シャルル「…存在せぬラウンズ、ナイトオブゼロを名乗るがよい」

ルルーシュ「……はっ」

シャルル「謁見は以上とする、下がれ」

577: 2013/06/20(木) 02:38:53 ID:jnUYLC7I
~研究所~

シュナイゼル「バトレーは中華連邦に送りました」

VV「へえ、思い切ったね」

シュナイゼル「それが、彼の為にもなることでしょう」

VV「ふふ、心にもないことを」

VV「…けど、変だな」

VV「CCの反応が消えた」

シュナイゼル「どういうことですか?」

VV「分からない、調べてみなきゃね」

VV「ここは任せるよ、そのうちに完成するはずだ」

VV「耐久テストもよろしく」

シュナイゼル「……仰せのままに」

578: 2013/06/20(木) 02:39:24 ID:jnUYLC7I





???「………」ゴボッ

579: 2013/06/20(木) 02:41:29 ID:jnUYLC7I
VV(シャルルもシュナイゼルも、今のルルーシュに気付いていない)

VV(これは、上手く使わないとね)

VV(CC、逃げても無駄さ)

VV(僕らはコードギアス、断ち切れぬ命運は永遠に続く)

VV(過去の罪は拭えない)

VV「……ふふ、面白くなってきた」

580: 2013/06/20(木) 02:44:02 ID:jnUYLC7I
~特派 ヘッドトレーラー~

ラクシャータ「……」カタカタ

ラクシャータ「……ああもう!また失敗」

ラクシャータ「なんてセキュリティよぉ、このアタシが破れないなんて」

ラクシャータ「作った奴の性格が歪んでるってことね」

ロイド「くしゅんっ!」

セシル「ロイドさん、風邪ですか?」

ロイド「んー、ムズムズする」

ラクシャータ「……もう一回やってみるかしらぁ」カタ

ラクシャータ「ん?」

581: 2013/06/20(木) 02:45:38 ID:jnUYLC7I
ラクシャータ「何かしらこれ、ギアスキャンセラーとは関係なさそうだけど…」ピッ

C計画

コードに関する考察

被験体CC

ラクシャータ「……おっと」

ラクシャータ「もしかしてぇ、マズイものみつけちゃったぁ?」

582: 2013/06/20(木) 02:48:09 ID:jnUYLC7I
お疲れ様でした。

これにて、コードギアス反逆のルルーシュ、正攻法でいこうは一旦完結です。

これがR2でどう関係していくのか、それは皆さんでも考えてみていただければ幸いです。

疑問点は書いておいていただけると嬉しいです。一つ一つ返事はしませんが、伏線回収不足としてR2にて補完します。

それでは、またR2を立てますのでその時はよろしくお願いします。

乙バレ!これからも正攻法をよろしく!

583: 2013/06/20(木) 02:49:29 ID:jnUYLC7I
あと、どなたか完結のところに書いていただけると嬉しいです。

【コードギアス】ルルーシュ「正攻法でいこう」C.C.「……そうだな」R2【前編】

引用: ルルーシュ「正攻法でいこう」C.C.「?」Part.4