120: 2013/07/12(金) 21:05:03.51 ID:jGqd7WV5o


前回【モバマス】佐城雪美「があるずとーく?」

紗南「っと、このタイミングで空中に頭をぶつけてそれに合わせてダッシュ!」

紗南「一瞬だけ地上判定になるから見逃さずにチャージ!」

紗南「地面に降り立つ直前にチャージ完了、ファイア!」

紗南「そのままホバリングしてぇっ……ダッシュ! ゴォールッ!」

紗南「どうどう、ちひろさん! 今の!」

ちひろ「すごいと思いますよ。流石紗南ちゃん!」

紗南「へっへーん、まぁね! 新記録でちゃった!」

アイドルマスター シンデレラガールズ シンデレラガールズ劇場(9) (電撃コミックスEX)
121: 2013/07/12(金) 21:09:41.55 ID:jGqd7WV5o
ちひろ「ところで、撮影ってどうしてまた?」

紗南「だってほら、アタシ結構テンパりやすくて……」

ちひろ「ふむふむ」

紗南「こうやって、見られてるって思いながらでもきちんとできるようになっておかなきゃ! テレビのお仕事とかで失敗しちゃったら嫌だもん!」

ちひろ「紗南ちゃんは偉いですねぇ……」

紗南「え、えへへ。まぁね! アクションゲームとかのタイムアタックなら結構自信があるんだー」

ちひろ「……ということは、苦手ジャンルもありますね?」

紗南「うっ……そうです……」

ちひろ「いったいどんなジャンルが苦手なんですか?」

紗南「……それは、えっと」

122: 2013/07/12(金) 21:17:25.33 ID:jGqd7WV5o
ちひろ「格闘ゲーム、ですか」

紗南「タイミングを覚えたりとか、パターンを作るのはいいんだけど……やられてると焦っちゃってコマンドが入らなくなって……」

ちひろ「うんうん……」

紗南「そのままボコボコにされて、悔しさでまたコマンドミスして……」

ちひろ「……なるほど」

紗南「シューティングとかでも、パターン組めるのは大丈夫だけど大量に適当に撃ってくるばらまきタイプのは苦手だし……」

ちひろ「………」

紗南「これじゃあ、ゲーマーアイドルとしても未熟者だよぉ……」

ちひろ「紗南ちゃん、それならば特訓です!」

紗南「特訓……?」

ちひろ「えぇ。私に任せてください」

紗南「う、うん……」

123: 2013/07/12(金) 21:19:12.75 ID:jGqd7WV5o
ちひろ「さぁ、ここに取り出したるは特別仕様のスペシャルマシーン!」

紗南「い、今どこから……?」

ちひろ「私の懐から、ですかね?」ニヤッ

紗南「……いや、あんまりうまくないよ?」

ちひろ「そ、そんな!?」

紗南「うん、それはいいから……なぁに、これ?」

ちひろ「これはですね……えーっと、説明するより起動するのが早いでしょう」

紗南「起動……あ、出力プラグがあるしこれってゲーム?」

ちひろ「そういうことです!」

124: 2013/07/12(金) 21:22:05.43 ID:jGqd7WV5o
ちひろ「それでまずは……どうぞ」

紗南「どうぞって……え? ギャルゲ……かな」

ちひろ「選択肢を選んでください」

紗南「うーんと……」


TV[キャラ『お願い! 私とつきあってほしいの……だから……』]

| 選択肢
|.ニア①悪い、他の相手を当たってくれ
|   ②喜んで! つきあおう!
|  ③バカめ、氏ねぇ!


紗南「なぁにこれぇ」

125: 2013/07/12(金) 21:24:44.59 ID:jGqd7WV5o
紗南「え……じゃあ①で……」ポチッ

TV「キャラ『そんな、ひどい!』」

| 選択肢
|.ニア①悪い、他の相手を当たってくれ
|   ②喜んで! つきあおう!
|  ③バカめ、氏ねぇ!


紗南「えぇっ!? まさかのDQⅡだよ! じゃ、じゃあ②」


TV「キャラ『本当!? 嬉しい……それじゃあ……』」


紗南「でもちひろさん、あたし一応女子だし中学生だし。こういうのは――」


TV「キャラ『正々堂々果たし合おうではないか。突きあおうぞ――氏するまで!』」


紗南「えっ」

126: 2013/07/12(金) 21:28:01.55 ID:jGqd7WV5o
 ROUND ONE FIGHT!


紗南「ちょ、ちょっと!? 唐突に格ゲーが始まったよ!?」

ちひろ「さぁ、あわてることなく対処するんです! ふれっふれっ、紗南ちゃん! がんばれがんばれ紗南ちゃん!」

紗南「いやいや、むりむりむり……あぁぁーっ!? なにそのコンボ胡散臭い!」


  ウワァー  ワァー  ァー


  YOU LOSE!


紗南「なにこれ!?」

ちひろ「これはですね、普通にキャラを攻略するのに他のゲーム要素をプレイする必要のある斬新な設定のギャルゲです」

紗南「どこに需要があるの!?」

ちひろ「なかったんですよね、これが」

紗南「当たり前だよ!」

127: 2013/07/12(金) 21:30:38.12 ID:jGqd7WV5o
ちひろ「でもどうですか。こうしてリラックスしてノベルパートを遊び……」

 TV[キャラ『えへへ、とっても楽しかった……こういうのが、ずっと続けばいいね』]

ちひろ「唐突に来る急展開へと体を対応させる!」


 TV[キャラ『まずい! 狙撃よ! 伏せて!!』]

 カタタンッ!   GOOD!


ちひろ「そして目指すはハッピーエンド……」

紗南「……これがクリアできるようになったらあたしが緊張したりテンパったりしないようになるかも、って?」

ちひろ「えぇ。そう思いませんか?」

紗南「思いません」

ちひろ「ですよねー」

128: 2013/07/12(金) 21:32:50.52 ID:jGqd7WV5o
紗南「でも……ちょっとこのゲーム気になるかも。クソゲーっぽいけど!」

ちひろ「クソゲー。そうですね、これはクソゲーかもしれません」

紗南「うん、かもっていうか……そうだね!」

ちひろ「だけど大丈夫。私たちは何よりも面白いゲームをプレイしているです……そう――」

紗南「人生という名のね、とか言わないよね?」

ちひろ「じんせ……」

紗南「……」

ちひろ「……人選とか。こう、お仕事に誰がいくかなー、みたいな……」

紗南「……ごめんね、ちひろさん」

129: 2013/07/12(金) 21:36:19.45 ID:jGqd7WV5o
――――

――

P「よっ、ちひろちゃん!」

ちひろ「からかわないでください! 間違えたんです!」

P「でもまぁ……あのゲームなんですか?」

ちひろ「実はその、貰い物でして。ゲームプログラミングの練習してたらあんなことになったと……」

P「あぁ、なんとなく目星はつきました」

ちひろ「ある程度楽しめるなら、きちんと仕上げて販売ルートを開拓するっていうのもありかと思ったんですけど」

P「本気で組んでくれれば、そっちもできるでしょうね……」

ちひろ「やっぱり私はアイドルらしいアイドルとしていてくれる方がいいなって思いました」

P「アイドル好きですねぇ」

ちひろ「プロデューサーさんもでしょう?」

P「えぇ、もちろん。じゃあ次は……お、>>131と>>133だ」

131: 2013/07/12(金) 21:36:45.03 ID:RSAFINiDO

引用: モバP「があるずとーく」