464: 2015/07/23(木) 23:18:20.53 ID:TcK5Yj3x0
最初から:【艦これ】提督「ウチは平和だなぁ」艦娘「表面上は」
前回:【艦これ】提督「ウチは平和だなぁ」艦娘「表面上は」第十三話
娯楽室では、作戦から帰還した瑞鶴と加賀が言い争っていた。
誰も気に留めない。
別に珍しくもない何時もの光景で、別段気にすることじゃないからだ。
誰もが『またやってる』と思っていた。
だが、事情を知らない新参者には珍しく写ったようだ。
イタリア「あの言い争いはよくあるのですか?」
ビスマルク「しょっちゅうやってるから気にしなくていいわよ」
イタリア「フーブツシって奴でしょうか」
ビスマルク「そう言えば、貴女のことはイタリアでいいの?」
イタリア「どちらでも良いですよ?」
ビスマルク「改装すると名前が変わるのね貴女」
2人は言い争う正規空母2人に視線を向ける。
加賀「やはり貴女はまだまだですね。だから五航戦なのです」
瑞鶴「またそれ? 五航戦は悪口じゃないんだけど?」
加賀「もっと鍛錬を積みなさい。それが自分の為であり、仲間の為であり、提督の為になるのだから」
瑞鶴「分かってるし。それくらい」
何時も、何時も、加賀は瑞鶴に対して五月蝿い。
性格的に幼さの残る瑞鶴をまだ一人前として見ていないのだ。
瑞鶴(何よ。すました顔しちゃってさ)
それは後輩を想う先輩の優しさだというのは理解できる。
加賀自身は認めないだろうが・・・
瑞鶴はどうにかして、加賀より優位に立ちたかった。
そのことで頭がいっぱいだった。
瑞鶴「ふん。何時も何時も偉そうにしちゃってさ。一航戦はそんなに偉いわけ?」
加賀「事実を言ってるだけです」
瑞鶴「私なんて加賀さんの知らない情報を持ってるんだから」
加賀「そうですか。良かったですね」
別段興味も無かった。なので去ろうとする。
瑞鶴「提督のことなんだけどなぁ」
その言葉に加賀は止まる。
加賀「提督の? 私が知らなくて貴女が知ってると? ありえません」
瑞鶴「事実よ。この鎮守府でも3人くらいしか知らないわ」
加賀「・・・・・・言いなさい」
瑞鶴「聞こえなーい。 教えてくださいでしょ?」
加賀「・・・教えてください」ハイライトオフ
瑞鶴「どーしよーかなぁーっ♪」
加賀「・・・・・・」イラッ
瑞鶴「ナイショって言われてるしなぁ~」
465: 2015/07/23(木) 23:19:01.69 ID:TcK5Yj3x0
加賀「分かりました。やはりデマカセでしたか」
瑞鶴「は!? 違うし!ちゃんと知ってますぅ!」
加賀「何を?」
瑞鶴「南方棲鬼さんが提督のお母様だってことをよ!!」
加賀「・・・え?・・・ええ!?」
珍しく加賀が狼狽した。
加賀「そんな・・・まさか・・・」
瑞鶴「本当のことよ。明石だって榛名だって知ってるし!!」
加賀を負かした気分。とても爽快だった。
しかし、榛名の顔が脳裏によぎった。
瑞鶴(しまっ!? からかうつもりが喋っちゃった!! でも加賀さんにしか聞かれてないし・・・)
周りを見渡すと皆こちらを見ていた。
さっきまで様々な艦娘がワイワイ騒いでいたのに今は無音。
瑞鶴の顔は真っ青になった。
加賀はそれを見て、この話が事実であることを察した。
そして、その情報が隠蔽されて居る理由を考える。
加賀(3人しか知らない? 瑞鶴、明石、榛名・・・もしや、提督もご存知ない?)
瑞鶴「い・・・いいいまのは、ウっウソだから!! ウソだから!!」
必氏に叫ぶが、その挙動で話が真実であることを皆は悟った。
この日、提督を除く全員がその事実を知った。
瑞鶴(どうしよう・・・)
今更どうしようもない。
瑞鶴(榛名に・・・ころされる・・・)ガクブルッ
瑞鶴「は!? 違うし!ちゃんと知ってますぅ!」
加賀「何を?」
瑞鶴「南方棲鬼さんが提督のお母様だってことをよ!!」
加賀「・・・え?・・・ええ!?」
珍しく加賀が狼狽した。
加賀「そんな・・・まさか・・・」
瑞鶴「本当のことよ。明石だって榛名だって知ってるし!!」
加賀を負かした気分。とても爽快だった。
しかし、榛名の顔が脳裏によぎった。
瑞鶴(しまっ!? からかうつもりが喋っちゃった!! でも加賀さんにしか聞かれてないし・・・)
周りを見渡すと皆こちらを見ていた。
さっきまで様々な艦娘がワイワイ騒いでいたのに今は無音。
瑞鶴の顔は真っ青になった。
加賀はそれを見て、この話が事実であることを察した。
そして、その情報が隠蔽されて居る理由を考える。
加賀(3人しか知らない? 瑞鶴、明石、榛名・・・もしや、提督もご存知ない?)
瑞鶴「い・・・いいいまのは、ウっウソだから!! ウソだから!!」
必氏に叫ぶが、その挙動で話が真実であることを皆は悟った。
この日、提督を除く全員がその事実を知った。
瑞鶴(どうしよう・・・)
今更どうしようもない。
瑞鶴(榛名に・・・ころされる・・・)ガクブルッ
466: 2015/07/23(木) 23:20:56.87 ID:TcK5Yj3x0
夜。
廊下を歩く榛名は不快な気分だった。
誰かがつけている。
榛名「誰です? さっきからコソコソと」
少し不快感の篭った声。
青葉「ありゃ。見つかっちゃいましたか」
榛名「青葉さん。何のつもりですか? つけまわしたりして」
青葉「いえ、少し知りたいことがありまして・・・」
榛名「知りたいこと?」
青葉「南方棲鬼さんと司令官の関係につい・・・がはっ!?」
最後まで言い終わらなかった。
榛名に首を掴まれ、壁に叩きつけられて、そのまま押さえ込まれた。身動きが取れない。
榛名「誰から聞きました? なんで知ってるんです?」ハイライトオフ
青葉「・・・がっ」
榛名は首を掴む力を強めた。
青葉「がはっ・・・」
その目に迷いはなく、提督に害するのであれば仲間であろうと・・・
場合によっては始末することも辞さないという意思を感じた。
青葉(本当に恐ろしい・・・)
だが、それは本心ではない。
何故なら、自分自身もそうであるから。
普段は仲良くやっていて、それなりに楽しいし、親愛もある。
だけど、もしも提督に対して害悪になるのであれば・・・恐らく迷わないだろう。
その害悪を消すことも。例え相手が人間であっても・・・
一瞬頭に血が上った榛名だったが、我にかえる。
榛名(すこしやりすぎちゃいました・・・)
だけど、手は放さず未だに青葉を拘束している。
青葉「その反応・・・やはり事実ですか」
榛名「もう一度聞きます。何故、貴女が知っているんですか?」
青葉「まずはその物騒な主砲を降ろしてくださいよ」
榛名は瞬時に艤装を展開して、首を絞めると同時に青葉に主砲を向けていたのだ。
青葉「じゃないと、貴女自身も無事では済みませんよ?」
その言葉の意味することが分からなく、視線を下に下げると、青葉もまた腕に主砲を展開しており、
冷たい砲身が榛名の脇腹に当てられていた。
廊下を歩く榛名は不快な気分だった。
誰かがつけている。
榛名「誰です? さっきからコソコソと」
少し不快感の篭った声。
青葉「ありゃ。見つかっちゃいましたか」
榛名「青葉さん。何のつもりですか? つけまわしたりして」
青葉「いえ、少し知りたいことがありまして・・・」
榛名「知りたいこと?」
青葉「南方棲鬼さんと司令官の関係につい・・・がはっ!?」
最後まで言い終わらなかった。
榛名に首を掴まれ、壁に叩きつけられて、そのまま押さえ込まれた。身動きが取れない。
榛名「誰から聞きました? なんで知ってるんです?」ハイライトオフ
青葉「・・・がっ」
榛名は首を掴む力を強めた。
青葉「がはっ・・・」
その目に迷いはなく、提督に害するのであれば仲間であろうと・・・
場合によっては始末することも辞さないという意思を感じた。
青葉(本当に恐ろしい・・・)
だが、それは本心ではない。
何故なら、自分自身もそうであるから。
普段は仲良くやっていて、それなりに楽しいし、親愛もある。
だけど、もしも提督に対して害悪になるのであれば・・・恐らく迷わないだろう。
その害悪を消すことも。例え相手が人間であっても・・・
一瞬頭に血が上った榛名だったが、我にかえる。
榛名(すこしやりすぎちゃいました・・・)
だけど、手は放さず未だに青葉を拘束している。
青葉「その反応・・・やはり事実ですか」
榛名「もう一度聞きます。何故、貴女が知っているんですか?」
青葉「まずはその物騒な主砲を降ろしてくださいよ」
榛名は瞬時に艤装を展開して、首を絞めると同時に青葉に主砲を向けていたのだ。
青葉「じゃないと、貴女自身も無事では済みませんよ?」
その言葉の意味することが分からなく、視線を下に下げると、青葉もまた腕に主砲を展開しており、
冷たい砲身が榛名の脇腹に当てられていた。
467: 2015/07/23(木) 23:21:33.73 ID:TcK5Yj3x0
榛名(・・・何時の間に)
青葉「で? そろそろ拘束を解いてくれませんか?」
榛名は、ほんの一瞬だけ思案したが、すぐに青葉を解放した。
榛名「なんのつもりか知らないですけど、貴女の好奇心で提督を傷つけるようなことがあれば・・・」
青葉「するわけないじゃないですか」
榛名「どうだか・・・また余計な騒動は簡便してほしいんですけど」
それは青葉が書く新聞のことを指しているのだろう。
青葉は、自ら調べ、見聞きした鎮守府内の情報を自作新聞として鎮守府内で発行していた。
確かに面白く、人気もあるが他者のプライバシーを無視した写真を無断掲載したり、
今までも何度か騒動になっていた。
青葉「信用ないですねぇー 私」
榛名「普段の行いが悪いからですよ」
青葉は話を元に戻す。
今までの榛名の言動や反応から、事実であることは分かる。
そして、情報が漏れる事を警戒している。
青葉「・・・やはり司令官はご存じないみたいですね」
榛名「・・・・・・」
無言。それは肯定しているようなものだった。
青葉「南方棲鬼さんが知られたくない、もしくは言えるほど気持ちに整理がついてない・・・か」
榛名「そこまで理解しているなら・・・」
青葉「ええ、もちろん司令官には言いませんよ」
何を当然のことを聞いてるんですか?と青葉は笑う。
青葉「愛する人を混乱させることをすると思います?」ハイライトオフ
榛名「・・・・・・」ハイライトオフ
青葉「この話が事実かどうかの最後の確認です。今までのやりとりで事実と分かりました」
榛名「何をする気なんでしょうか」
青葉「別に。ただ、挨拶しておきたいなぁって」
榛名「挨拶?」
青葉「ええ、お義母さまにね」
榛名「!!!」
青葉「だってズルイじゃないですかぁ」
笑いながら青葉は榛名の耳元で囁いた。
青葉「貴女達だけ優位に立っているなんて」ハイライトオフ
榛名は青葉の恐ろしい程に冷たい視線を受け流す。
両者は何も言わずに見つめ合う。
青葉「で? そろそろ拘束を解いてくれませんか?」
榛名は、ほんの一瞬だけ思案したが、すぐに青葉を解放した。
榛名「なんのつもりか知らないですけど、貴女の好奇心で提督を傷つけるようなことがあれば・・・」
青葉「するわけないじゃないですか」
榛名「どうだか・・・また余計な騒動は簡便してほしいんですけど」
それは青葉が書く新聞のことを指しているのだろう。
青葉は、自ら調べ、見聞きした鎮守府内の情報を自作新聞として鎮守府内で発行していた。
確かに面白く、人気もあるが他者のプライバシーを無視した写真を無断掲載したり、
今までも何度か騒動になっていた。
青葉「信用ないですねぇー 私」
榛名「普段の行いが悪いからですよ」
青葉は話を元に戻す。
今までの榛名の言動や反応から、事実であることは分かる。
そして、情報が漏れる事を警戒している。
青葉「・・・やはり司令官はご存じないみたいですね」
榛名「・・・・・・」
無言。それは肯定しているようなものだった。
青葉「南方棲鬼さんが知られたくない、もしくは言えるほど気持ちに整理がついてない・・・か」
榛名「そこまで理解しているなら・・・」
青葉「ええ、もちろん司令官には言いませんよ」
何を当然のことを聞いてるんですか?と青葉は笑う。
青葉「愛する人を混乱させることをすると思います?」ハイライトオフ
榛名「・・・・・・」ハイライトオフ
青葉「この話が事実かどうかの最後の確認です。今までのやりとりで事実と分かりました」
榛名「何をする気なんでしょうか」
青葉「別に。ただ、挨拶しておきたいなぁって」
榛名「挨拶?」
青葉「ええ、お義母さまにね」
榛名「!!!」
青葉「だってズルイじゃないですかぁ」
笑いながら青葉は榛名の耳元で囁いた。
青葉「貴女達だけ優位に立っているなんて」ハイライトオフ
榛名は青葉の恐ろしい程に冷たい視線を受け流す。
両者は何も言わずに見つめ合う。
468: 2015/07/23(木) 23:22:10.41 ID:TcK5Yj3x0
この場に感性豊かな者が居れば、
場の不穏な空気とビリビリと肌を刺すような殺気に絶えられず意識を手放していただろう。
先に口を開いたのは榛名だった。
榛名「・・・分かっていると思いますが」
青葉「分かってますよ。司令官には隠し通します」
榛名(恐らく口を滑らすとしたら・・・瑞鶴さんですか)
やはり、あの場で始末すべきだったかと一瞬考え、
その考えを振り払うように頭を振る。
漏れてしまったなら仕方がない。
その後、青葉と情報の隠匿が今後の最重要問題であると互いに認識し、
情報統制を大至急取ることで両者は合意したのだった。
この日、提督と南方棲鬼の親子関係の話はあっという間に艦娘全員に知れ渡った。
知らないのは提督のみだった。
情報統治が行き渡り、提督に知られないように徹底された。
この情報は本来、南方棲鬼の覚悟が出来るまで隠匿するハズだったのに
五航戦の瑞鶴がうっかり口を滑らした。
この事から再び五航戦の名前は嘘や裏切りの代名詞として
暫く艦娘の間で揶揄された。
場の不穏な空気とビリビリと肌を刺すような殺気に絶えられず意識を手放していただろう。
先に口を開いたのは榛名だった。
榛名「・・・分かっていると思いますが」
青葉「分かってますよ。司令官には隠し通します」
榛名(恐らく口を滑らすとしたら・・・瑞鶴さんですか)
やはり、あの場で始末すべきだったかと一瞬考え、
その考えを振り払うように頭を振る。
漏れてしまったなら仕方がない。
その後、青葉と情報の隠匿が今後の最重要問題であると互いに認識し、
情報統制を大至急取ることで両者は合意したのだった。
この日、提督と南方棲鬼の親子関係の話はあっという間に艦娘全員に知れ渡った。
知らないのは提督のみだった。
情報統治が行き渡り、提督に知られないように徹底された。
この情報は本来、南方棲鬼の覚悟が出来るまで隠匿するハズだったのに
五航戦の瑞鶴がうっかり口を滑らした。
この事から再び五航戦の名前は嘘や裏切りの代名詞として
暫く艦娘の間で揶揄された。
469: 2015/07/23(木) 23:22:46.00 ID:TcK5Yj3x0
時刻は22時ごろ。
南方棲鬼は自ら宛がわれた部屋に居た。
南方「そろそろ寝ようかしら・・・なんか疲れたし」
突然、部屋のドアがノックされた。
南方(誰だろう)
ドアを開けると居たのは如月。
南方「何か御用?」
如月「少しご挨拶に。お休みでしたか?」
南方「いえ、大丈夫だけど・・・」
如月「私、料理結構得意なんです。よろしかったら明日のお食事を作らせていただけませんか」
南方「はい? 別に構わないけど・・・どうしたの?」
その後、いかに自分が家事が得意かを語り、最後は深くお辞儀をして帰って行った。
南方(なんだったのかしら・・・)
すぐにまたドアがノックされる。
大鯨「あの・・・少しよろしいですか?」
南方「え? あっどうぞ」
大鯨も似たようなことを言って帰って行った。
それからも続々と来訪者が来る。
あきつ丸「自分は提督の為ならば陸を捨てる覚悟です」
鈴谷「提督に以前救われまして。心より愛してます」
烈風「ブルルルルルッ ブォーーー」
摩耶「結構女らしい所があるんですよ」
阿武隈「家事大得意です! 掃除も! 夢はお嫁さんですっ!」
間宮「提督には本当に何時も何時も良くして頂いてまして・・・これつまらないモノですが・・・」
南方(間宮羊羹だぁ♪)
蒼龍「何かお困りのことはありませんか? 何でもしますよ」
どの娘も何故か自分をアピールして、南方棲鬼をひたすら褒めて帰っていく。
南方(何が起きているのかしら)
そこでドアを開けて外を見ると、部屋の前には長い長い行列が出来ていた。
南方「はぁ!!!?」
そしてドアの前に張り紙があり、
『面会時間は一人3分、故意に延ばしたら五航戦』
と書かれていた。
南方「え? どういうこと!?」
南方棲鬼は自ら宛がわれた部屋に居た。
南方「そろそろ寝ようかしら・・・なんか疲れたし」
突然、部屋のドアがノックされた。
南方(誰だろう)
ドアを開けると居たのは如月。
南方「何か御用?」
如月「少しご挨拶に。お休みでしたか?」
南方「いえ、大丈夫だけど・・・」
如月「私、料理結構得意なんです。よろしかったら明日のお食事を作らせていただけませんか」
南方「はい? 別に構わないけど・・・どうしたの?」
その後、いかに自分が家事が得意かを語り、最後は深くお辞儀をして帰って行った。
南方(なんだったのかしら・・・)
すぐにまたドアがノックされる。
大鯨「あの・・・少しよろしいですか?」
南方「え? あっどうぞ」
大鯨も似たようなことを言って帰って行った。
それからも続々と来訪者が来る。
あきつ丸「自分は提督の為ならば陸を捨てる覚悟です」
鈴谷「提督に以前救われまして。心より愛してます」
烈風「ブルルルルルッ ブォーーー」
摩耶「結構女らしい所があるんですよ」
阿武隈「家事大得意です! 掃除も! 夢はお嫁さんですっ!」
間宮「提督には本当に何時も何時も良くして頂いてまして・・・これつまらないモノですが・・・」
南方(間宮羊羹だぁ♪)
蒼龍「何かお困りのことはありませんか? 何でもしますよ」
どの娘も何故か自分をアピールして、南方棲鬼をひたすら褒めて帰っていく。
南方(何が起きているのかしら)
そこでドアを開けて外を見ると、部屋の前には長い長い行列が出来ていた。
南方「はぁ!!!?」
そしてドアの前に張り紙があり、
『面会時間は一人3分、故意に延ばしたら五航戦』
と書かれていた。
南方「え? どういうこと!?」
470: 2015/07/23(木) 23:23:28.78 ID:TcK5Yj3x0
その後、
異変に気付き、駆けつけた榛名に散らされてようやく静かになった。
南方「・・・なんなの一体」
再びドアがノックされる。
めんどくさいなぁと思いつつ、ドアを開けると瑞鶴だった。
しかし様子が変だ。
南方「どうしたの?」
瑞鶴「ごめんなさい・・・」
瑞鶴は涙で顔をぐちゃぐちゃにさせて、鼻声で謝罪する。
南方「え・・・と話が見えないんだけど。とりあえず部屋にあがって?」
瑞鶴「・・・はい」
聞けばついつい口を滑らしたらしい。
瑞鶴「加賀さんを悔しがらせたくて・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
発端は些細なこと。
だが、これで先程の騒ぎの理由が分かった。
泣きじゃくる瑞鶴。すごい罪の意識に苛まれているのだろう。
それが可愛そうで、まるで自分の娘のように可愛く感じた。
南方「それでわざわざ謝りに来たのね」
瑞鶴「はい。本当にすいませんでした・・・」
南方「もういいから。失敗は誰でもするんだから、間違えたと思うんだったら次から気をつけなさい」
南方「これでこの話はおしまいっ」
笑顔でそう言われると瑞鶴はもう何も言えない。ただただ申し訳なかった。
南方「ほら、もう泣かないの」
抱きしめられた。その優しさに触れて、瑞鶴は声をあげて泣いた。
泣き止むまで南方棲鬼は瑞鶴を抱きしめて、子供をあやすように撫で続けた。
瑞鶴(やっぱり提督さんのお母さんなんだ。すごく・・・優しい)
通常、艦娘に母は居ない。だけど、これが母親というモノなんだと思うと心が温かくなった。
そしてそのまま眠りについてしまう。
南方「あらあら・・・」
そんな瑞鶴に南方棲鬼は微笑むと布団に寝かしつけて、今夜は一緒に寝ることにした。
瑞鶴「・・・おかあさん」
それは寝言。
異変に気付き、駆けつけた榛名に散らされてようやく静かになった。
南方「・・・なんなの一体」
再びドアがノックされる。
めんどくさいなぁと思いつつ、ドアを開けると瑞鶴だった。
しかし様子が変だ。
南方「どうしたの?」
瑞鶴「ごめんなさい・・・」
瑞鶴は涙で顔をぐちゃぐちゃにさせて、鼻声で謝罪する。
南方「え・・・と話が見えないんだけど。とりあえず部屋にあがって?」
瑞鶴「・・・はい」
聞けばついつい口を滑らしたらしい。
瑞鶴「加賀さんを悔しがらせたくて・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
発端は些細なこと。
だが、これで先程の騒ぎの理由が分かった。
泣きじゃくる瑞鶴。すごい罪の意識に苛まれているのだろう。
それが可愛そうで、まるで自分の娘のように可愛く感じた。
南方「それでわざわざ謝りに来たのね」
瑞鶴「はい。本当にすいませんでした・・・」
南方「もういいから。失敗は誰でもするんだから、間違えたと思うんだったら次から気をつけなさい」
南方「これでこの話はおしまいっ」
笑顔でそう言われると瑞鶴はもう何も言えない。ただただ申し訳なかった。
南方「ほら、もう泣かないの」
抱きしめられた。その優しさに触れて、瑞鶴は声をあげて泣いた。
泣き止むまで南方棲鬼は瑞鶴を抱きしめて、子供をあやすように撫で続けた。
瑞鶴(やっぱり提督さんのお母さんなんだ。すごく・・・優しい)
通常、艦娘に母は居ない。だけど、これが母親というモノなんだと思うと心が温かくなった。
そしてそのまま眠りについてしまう。
南方「あらあら・・・」
そんな瑞鶴に南方棲鬼は微笑むと布団に寝かしつけて、今夜は一緒に寝ることにした。
瑞鶴「・・・おかあさん」
それは寝言。
471: 2015/07/23(木) 23:23:59.64 ID:TcK5Yj3x0
南方「本当に娘みたい」
微笑みながら瑞鶴を撫でる。
南方「早く・・・言わなくちゃね」
事実を知って提督は受け入れてくれるだろうか?
母と呼んでくれるだろうか?
願わくば・・・普通の親子のように、
今までの時間を埋めるように、
自分に甘えて欲しい。
そんなことを考えながら、眠りに落ちた。
南方棲鬼の様子を見に来た榛名はまるで母娘のように寄り添い眠る瑞鶴を見て、
表情を曇らせた。
榛名(なんで・・・お義母様に気に入られてるんですか・・・)
ポタポタと音がするので見てみると、それは自分の血だった。
あまりにも拳を強く握り、爪が皮膚に食い込んでしまっていた。
榛名「・・・瑞鶴」ハイライトオフ
黒い感情を必氏に抑えて、榛名は自室に帰って行った。
また、翔鶴も瑞鶴を探していたら、南方棲鬼の部屋で仲睦まじく寝ている所を目撃した。
特に何もせず、自室に戻る。
部屋に戻ると、机の上の写真立てに入って飾られている写真が目に入った。
それは瑞鶴と一緒に撮った写真。2人共笑顔だ。
提督が撮ってくれたから。その視線の先に提督が居たから。だから2人とも笑顔。
翔鶴「・・・なんで」
手で払いのけるように写真立てを机から落とした。
静かな室内に写真立てのガラスの割れた音が響いた。
翔鶴「なんで何時もあの娘なのよっ!!」
誰に言うわけでもなく、ただ怒鳴る。
翔鶴「何時も何時も何時も何時も何時も何時も何時も何時も何時も何時も・・・」
なんで何時も瑞鶴なんだろう。
微笑みながら瑞鶴を撫でる。
南方「早く・・・言わなくちゃね」
事実を知って提督は受け入れてくれるだろうか?
母と呼んでくれるだろうか?
願わくば・・・普通の親子のように、
今までの時間を埋めるように、
自分に甘えて欲しい。
そんなことを考えながら、眠りに落ちた。
南方棲鬼の様子を見に来た榛名はまるで母娘のように寄り添い眠る瑞鶴を見て、
表情を曇らせた。
榛名(なんで・・・お義母様に気に入られてるんですか・・・)
ポタポタと音がするので見てみると、それは自分の血だった。
あまりにも拳を強く握り、爪が皮膚に食い込んでしまっていた。
榛名「・・・瑞鶴」ハイライトオフ
黒い感情を必氏に抑えて、榛名は自室に帰って行った。
また、翔鶴も瑞鶴を探していたら、南方棲鬼の部屋で仲睦まじく寝ている所を目撃した。
特に何もせず、自室に戻る。
部屋に戻ると、机の上の写真立てに入って飾られている写真が目に入った。
それは瑞鶴と一緒に撮った写真。2人共笑顔だ。
提督が撮ってくれたから。その視線の先に提督が居たから。だから2人とも笑顔。
翔鶴「・・・なんで」
手で払いのけるように写真立てを机から落とした。
静かな室内に写真立てのガラスの割れた音が響いた。
翔鶴「なんで何時もあの娘なのよっ!!」
誰に言うわけでもなく、ただ怒鳴る。
翔鶴「何時も何時も何時も何時も何時も何時も何時も何時も何時も何時も・・・」
なんで何時も瑞鶴なんだろう。
472: 2015/07/23(木) 23:24:38.26 ID:TcK5Yj3x0
何時だって妹は得をする。
棚からボタ餅なんてレベルじゃない。
幸運の空母。
結局は生まれ持った運なのか。
それに比べ、自分は被害担当艦なんて揶揄される始末。
どんどん溢れてくる黒い感情。
愛おしい妹は同時に嫉妬の対象でもあった。
姉妹である以上、必ず比べられる。
そして何時も私は・・・
行き場のない怒り。壁を思わず殴ってしまう。
強く殴りすぎて拳から血が出た。
だけど、痛みは感じなかった。それを上回る感情のせいで感覚が麻痺していた。
翔鶴「好きなのに。愛しているのに」
妹を思う気持ちに嘘はない。
だけど同時にとても、とても憎たらしかった。
きっと私達姉妹のどちらかなら、瑞鶴が選ばれるだろう。
そうやって何もかも私が負ける。
翔鶴「嫌・・・なんで私は・・・」
心より敬愛し、愛している男性。
提督の彼女となり、いずれ結婚するのが夢であり、今現在生きている理由の全てだった。
負けない。負けたくない。
他の誰にも。特に妹の瑞鶴には・・・
以前、先走って実行した既成事実を作る作戦は失敗した。
危うく、鎮守府の艦娘の全てを敵に回す所だった。
その時は鳳翔さんの口ぞえもあり、事態は収縮した。
彼女の存在は空母の艦娘に取っては大きすぎる。
全ての空母の原点であり、空母の母と言っても過言ではない。
彼女を敵に回すのは絶対に避けたい。
強行的な行動は、厳しく制限され、今は協定条約違反になり使えない。
だから、チャンスがあるとすれば秘書艦の時。
それは所属する艦娘誰もが同じだろう。より距離を縮めるチャンス。
翔鶴「早く・・・秘書艦の順番回ってこないかな・・・」
そう言えば、以前に食堂で南方棲鬼に尋ねられたことがあった。
提督を好きかと言う質問だ。
無論、好きと答えた。
棚からボタ餅なんてレベルじゃない。
幸運の空母。
結局は生まれ持った運なのか。
それに比べ、自分は被害担当艦なんて揶揄される始末。
どんどん溢れてくる黒い感情。
愛おしい妹は同時に嫉妬の対象でもあった。
姉妹である以上、必ず比べられる。
そして何時も私は・・・
行き場のない怒り。壁を思わず殴ってしまう。
強く殴りすぎて拳から血が出た。
だけど、痛みは感じなかった。それを上回る感情のせいで感覚が麻痺していた。
翔鶴「好きなのに。愛しているのに」
妹を思う気持ちに嘘はない。
だけど同時にとても、とても憎たらしかった。
きっと私達姉妹のどちらかなら、瑞鶴が選ばれるだろう。
そうやって何もかも私が負ける。
翔鶴「嫌・・・なんで私は・・・」
心より敬愛し、愛している男性。
提督の彼女となり、いずれ結婚するのが夢であり、今現在生きている理由の全てだった。
負けない。負けたくない。
他の誰にも。特に妹の瑞鶴には・・・
以前、先走って実行した既成事実を作る作戦は失敗した。
危うく、鎮守府の艦娘の全てを敵に回す所だった。
その時は鳳翔さんの口ぞえもあり、事態は収縮した。
彼女の存在は空母の艦娘に取っては大きすぎる。
全ての空母の原点であり、空母の母と言っても過言ではない。
彼女を敵に回すのは絶対に避けたい。
強行的な行動は、厳しく制限され、今は協定条約違反になり使えない。
だから、チャンスがあるとすれば秘書艦の時。
それは所属する艦娘誰もが同じだろう。より距離を縮めるチャンス。
翔鶴「早く・・・秘書艦の順番回ってこないかな・・・」
そう言えば、以前に食堂で南方棲鬼に尋ねられたことがあった。
提督を好きかと言う質問だ。
無論、好きと答えた。
473: 2015/07/23(木) 23:25:14.21 ID:TcK5Yj3x0
そして次が『提督と結ばれなければどうする?』と言う質問。
何故、そんなことを尋ねるか不思議だったが、こう答えた。
『多分、その場で氏ぬかもしれません』ハイライトオフ
その回答に南方棲鬼は顔を真っ青にして震えていたが・・・
あれは恐らく、提督の嫁候補の選別をしていたのだろうか。
母親としては息子の嫁になる人物は気になることだろう。
だとしたら・・・あの回答は・・・
翔鶴「不味いことしちゃったかな?」
でも大丈夫。
いくらでもこれから汚名は返上出来る。まだ、勝負は終わってないのだ。
全ては終戦後。
だから早く、戦争は終わらせないと。
その為にはどんどん殺さなくては・・・深海棲艦を。
翔鶴「大丈夫。まだ大丈夫。チャンスは・・・ある」
そして翔鶴は眠りに付いた。
翌朝、部屋に戻ってきた瑞鶴が割れている写真立てに気付いた。
瑞鶴「翔鶴姉! どうしたのこれ? 割れてるけど・・・」
翔鶴「昨日の夜、うっかりころんじゃって割れちゃったみたいなの」
瑞鶴「もう。ドジだなぁ・・・大丈夫? 怪我してない?」
翔鶴「平気よ。ありがとう瑞鶴」
「もう!翔鶴姉はそそっかしいんだから」と瑞鶴は笑い、翔鶴も笑みを返す。
それから、お義母さまが優しくてと昨晩の話を始めた。
別に自慢をしているワケじゃない。特に意識していない意味のない会話。
どこにでもある姉妹の仲睦まじい光景。
瑞鶴は気付かなかった。
姉が笑っていても、目だけは笑ってないことを。
その拳が強く握られていることを・・・
姉が向ける嫉妬の感情を。
翔鶴「そう、良かったわね。瑞鶴」ハイライトオフ
瑞鶴「うんっ!」
姉の言葉に瑞鶴は元気よく満面の笑みで返した。
何故、そんなことを尋ねるか不思議だったが、こう答えた。
『多分、その場で氏ぬかもしれません』ハイライトオフ
その回答に南方棲鬼は顔を真っ青にして震えていたが・・・
あれは恐らく、提督の嫁候補の選別をしていたのだろうか。
母親としては息子の嫁になる人物は気になることだろう。
だとしたら・・・あの回答は・・・
翔鶴「不味いことしちゃったかな?」
でも大丈夫。
いくらでもこれから汚名は返上出来る。まだ、勝負は終わってないのだ。
全ては終戦後。
だから早く、戦争は終わらせないと。
その為にはどんどん殺さなくては・・・深海棲艦を。
翔鶴「大丈夫。まだ大丈夫。チャンスは・・・ある」
そして翔鶴は眠りに付いた。
翌朝、部屋に戻ってきた瑞鶴が割れている写真立てに気付いた。
瑞鶴「翔鶴姉! どうしたのこれ? 割れてるけど・・・」
翔鶴「昨日の夜、うっかりころんじゃって割れちゃったみたいなの」
瑞鶴「もう。ドジだなぁ・・・大丈夫? 怪我してない?」
翔鶴「平気よ。ありがとう瑞鶴」
「もう!翔鶴姉はそそっかしいんだから」と瑞鶴は笑い、翔鶴も笑みを返す。
それから、お義母さまが優しくてと昨晩の話を始めた。
別に自慢をしているワケじゃない。特に意識していない意味のない会話。
どこにでもある姉妹の仲睦まじい光景。
瑞鶴は気付かなかった。
姉が笑っていても、目だけは笑ってないことを。
その拳が強く握られていることを・・・
姉が向ける嫉妬の感情を。
翔鶴「そう、良かったわね。瑞鶴」ハイライトオフ
瑞鶴「うんっ!」
姉の言葉に瑞鶴は元気よく満面の笑みで返した。
474: 2015/07/23(木) 23:25:57.17 ID:TcK5Yj3x0
一方・・・深海では・・・
イ級「これは何なんですか?」
ヲ級「それはお金です」
イ級「オカネ?」
ヲ級「そうですね。価値感を共通化し、統一したモノですかね」
イ級「と言いますと?」
ヲ級「その価値に見合ったサービスや物を手に入れることが出来るのです」
ヲ級「人の生活は、そのお金を得ることを前提に考えられているようです」
ヲ級「時間や技術を売り、それに見合った対価としてお金を得る」
ヲ級「そのお金で自身を強化したり、補給したり、なんらかの価値のあるものと交換する」
ヲ級「つまる所、人の生活の根底を支えるシステムの一つでしょう」
イ級「ニンゲンは面白いことを考えますね」
リ級「このタカラクジというのは?」
ヲ級「それは大多数の者達から、少数の金持ちを作るというシステムです」
リ級「なんの為にです?」
ヲ級「お金があれば、自分が望む物を手に入れやすくなるからではないでしょうか?」
ロ級「これはなんですか?」
ヲ級「それは てれび というものですね」
ロ級「てれび ですか?」
ヲ級「映像を電波で流して、それを受信する機械です」
ロ級「それは何のために?」
ヲ級「情報を得る為や、単に意味のない娯楽らしいですよ」
リ級「色々な物を作るのですね人は」
イ級「海の底は色々なモノが落ちてますね」
ヲ級「人というモノを知り、学ぶには良い環境なのかもしれません」
ロ級「てれび・・・か。そういえば泊地水鬼様が見たいって言っておりました」
イ級「変わり者ではありましたが、良い人でした。考え方が我々に近かった」
ヲ級「惜しい方を亡くしました」
チ級「教祖さま!!」
ヲ級「何事ですか」
チ級「先の戦いの敗残兵が・・・」
ヲ級「続けなさい」
チ級「既に戦意はなく、今後、無益な戦いはしたくない、我々の傘下に入りたいと」
ヲ級「仲間が増えることは良いことです、受け入れの準備を」
イ級「これは何なんですか?」
ヲ級「それはお金です」
イ級「オカネ?」
ヲ級「そうですね。価値感を共通化し、統一したモノですかね」
イ級「と言いますと?」
ヲ級「その価値に見合ったサービスや物を手に入れることが出来るのです」
ヲ級「人の生活は、そのお金を得ることを前提に考えられているようです」
ヲ級「時間や技術を売り、それに見合った対価としてお金を得る」
ヲ級「そのお金で自身を強化したり、補給したり、なんらかの価値のあるものと交換する」
ヲ級「つまる所、人の生活の根底を支えるシステムの一つでしょう」
イ級「ニンゲンは面白いことを考えますね」
リ級「このタカラクジというのは?」
ヲ級「それは大多数の者達から、少数の金持ちを作るというシステムです」
リ級「なんの為にです?」
ヲ級「お金があれば、自分が望む物を手に入れやすくなるからではないでしょうか?」
ロ級「これはなんですか?」
ヲ級「それは てれび というものですね」
ロ級「てれび ですか?」
ヲ級「映像を電波で流して、それを受信する機械です」
ロ級「それは何のために?」
ヲ級「情報を得る為や、単に意味のない娯楽らしいですよ」
リ級「色々な物を作るのですね人は」
イ級「海の底は色々なモノが落ちてますね」
ヲ級「人というモノを知り、学ぶには良い環境なのかもしれません」
ロ級「てれび・・・か。そういえば泊地水鬼様が見たいって言っておりました」
イ級「変わり者ではありましたが、良い人でした。考え方が我々に近かった」
ヲ級「惜しい方を亡くしました」
チ級「教祖さま!!」
ヲ級「何事ですか」
チ級「先の戦いの敗残兵が・・・」
ヲ級「続けなさい」
チ級「既に戦意はなく、今後、無益な戦いはしたくない、我々の傘下に入りたいと」
ヲ級「仲間が増えることは良いことです、受け入れの準備を」
475: 2015/07/23(木) 23:27:08.92 ID:TcK5Yj3x0
チ級「しかし、これ以上に規模を拡大して、あの方の逆鱗に触れたら・・・」
ヲ級「だから常に拠点を移動させているのです。それに・・・」
チ級「それに?」
ヲ級「我々を頼りにココまで来た同胞を見捨てろと?」
チ級「いえ! ただちに受け入れ準備を致します!!」
イ級「我々もすぐに向かいます」
リ級「仲間を助けましょう」
ヲ級「そう、仲間を思い、助け合いましょう。さすれば神は我等を必ずや加護してくださいます」
そう言って皆で、写真に向かって祈り、拝む。
全員「神よ・・・」
それは提督の写真だった。
???「へぇー ソイツがテートクって奴なんだ」
リ級「誰だ貴様!! 不敬だぞ!!」
ヲ級「・・・見ない顔ですね」
レ級「始めまして。ボクはレ級。あの方の孫? なのかな?」
その発言に一同はギョッとする。
ヲ級「では・・・南方棲鬼様の娘!?」
レ級「そーだよ。面識はないけど」
ヲ級「どういうことですか?」
レ級「よく分からないけど、ママを深海棲艦にした時、ママのお腹にもう一つ命があったんだって」
レ級「それがボクらしいよ?」
ヲ級「・・・初耳です」
レ級「ボクも最近聞いたんだ。ママだって知らなかったハズだよ!」
何が楽しいのかケラケラと笑う。
レ級「あっ そんなに警戒しなくても大丈夫だよ。貴女達を消しに来たわけじゃないから」
レ級「会った事もないママのことはどうでもいいんだ。仇を取るつもりもないし」
レ級「そのママを倒したって鎮守府の連中と戦って見たいんだ!強いんでしょ?そいつら」
周りの信者達は皆口々に『無謀だ』『愚かな』『天罰があるぞ!』と叫んだが、
レ級に睨まれると皆口を閉ざした。
レ級「ここに来れば、居場所が分かると思ったんだけど・・・教えてくれるよね?」
レ級「教えてくれないと全員頃すよ?」
恐ろしいまでの殺気を放つレ級に対し、成す術は無く情報を渡さざる得なかった。
レ級「楽しみだなぁ・・・何人殺せるかなぁ」
心底楽しそうに笑うレ級を、この場に居る者はとても恐ろしく感じた。
ヲ級「だから常に拠点を移動させているのです。それに・・・」
チ級「それに?」
ヲ級「我々を頼りにココまで来た同胞を見捨てろと?」
チ級「いえ! ただちに受け入れ準備を致します!!」
イ級「我々もすぐに向かいます」
リ級「仲間を助けましょう」
ヲ級「そう、仲間を思い、助け合いましょう。さすれば神は我等を必ずや加護してくださいます」
そう言って皆で、写真に向かって祈り、拝む。
全員「神よ・・・」
それは提督の写真だった。
???「へぇー ソイツがテートクって奴なんだ」
リ級「誰だ貴様!! 不敬だぞ!!」
ヲ級「・・・見ない顔ですね」
レ級「始めまして。ボクはレ級。あの方の孫? なのかな?」
その発言に一同はギョッとする。
ヲ級「では・・・南方棲鬼様の娘!?」
レ級「そーだよ。面識はないけど」
ヲ級「どういうことですか?」
レ級「よく分からないけど、ママを深海棲艦にした時、ママのお腹にもう一つ命があったんだって」
レ級「それがボクらしいよ?」
ヲ級「・・・初耳です」
レ級「ボクも最近聞いたんだ。ママだって知らなかったハズだよ!」
何が楽しいのかケラケラと笑う。
レ級「あっ そんなに警戒しなくても大丈夫だよ。貴女達を消しに来たわけじゃないから」
レ級「会った事もないママのことはどうでもいいんだ。仇を取るつもりもないし」
レ級「そのママを倒したって鎮守府の連中と戦って見たいんだ!強いんでしょ?そいつら」
周りの信者達は皆口々に『無謀だ』『愚かな』『天罰があるぞ!』と叫んだが、
レ級に睨まれると皆口を閉ざした。
レ級「ここに来れば、居場所が分かると思ったんだけど・・・教えてくれるよね?」
レ級「教えてくれないと全員頃すよ?」
恐ろしいまでの殺気を放つレ級に対し、成す術は無く情報を渡さざる得なかった。
レ級「楽しみだなぁ・・・何人殺せるかなぁ」
心底楽しそうに笑うレ級を、この場に居る者はとても恐ろしく感じた。
502: 2015/07/29(水) 03:40:43.63 ID:oqRqJdsN0
捕虜の部屋
泊地水鬼「zzz・・・・」
提督(なんで、こんなにリラックスしてるんだ・・・)
泊地水鬼「・・・ん」
提督「起きたか? 尋問を始めたいんだが・・・」
泊地水鬼「テートクかぁ おはよう」
提督「もう昼だが・・・」
泊地水鬼「そうなの?」
提督「そうなのだよ」
泊地水鬼「それで?何を聞きたいの?」
提督「まず、君が人類に対して敵意がないかを聞きたいかな」
泊地水鬼「ないよ。全然。戦うの好きじゃないし」
提督「じゃあ、なんで戦ったんだ」
泊地水鬼「南方棲鬼が貴方達に殺されたと思ったから」
提督「深海棲艦も友人という考え方はあるんだな・・・」
泊地水鬼「さぁ? 私は変わり者だから」
提督(だろうな。ここ数日の記録を見たが・・・反応に困る)
泊地水鬼「と言っても私が知っていることなんて殆どないよ?」
提督「どういうことだ」
泊地水鬼「基本的に自分の縄張りから出なかったから」
提督「ふむ・・・君達は目的は? 人類の殲滅なのか?」
泊地水鬼「さぁ? 恐らく3食きっちり食べて、ひたすら寝ることじゃないかしら」
提督「・・・・・・それが目的なら戦争なんて起きないんだがな」
泊地水鬼「なんで戦争してるの?」
提督「深海棲艦が攻めてきたから・・・と言うのが人類側の認識だ」
泊地水鬼「ふ~ん。なんで戦うのかな」
泊地水鬼「zzz・・・・」
提督(なんで、こんなにリラックスしてるんだ・・・)
泊地水鬼「・・・ん」
提督「起きたか? 尋問を始めたいんだが・・・」
泊地水鬼「テートクかぁ おはよう」
提督「もう昼だが・・・」
泊地水鬼「そうなの?」
提督「そうなのだよ」
泊地水鬼「それで?何を聞きたいの?」
提督「まず、君が人類に対して敵意がないかを聞きたいかな」
泊地水鬼「ないよ。全然。戦うの好きじゃないし」
提督「じゃあ、なんで戦ったんだ」
泊地水鬼「南方棲鬼が貴方達に殺されたと思ったから」
提督「深海棲艦も友人という考え方はあるんだな・・・」
泊地水鬼「さぁ? 私は変わり者だから」
提督(だろうな。ここ数日の記録を見たが・・・反応に困る)
泊地水鬼「と言っても私が知っていることなんて殆どないよ?」
提督「どういうことだ」
泊地水鬼「基本的に自分の縄張りから出なかったから」
提督「ふむ・・・君達は目的は? 人類の殲滅なのか?」
泊地水鬼「さぁ? 恐らく3食きっちり食べて、ひたすら寝ることじゃないかしら」
提督「・・・・・・それが目的なら戦争なんて起きないんだがな」
泊地水鬼「なんで戦争してるの?」
提督「深海棲艦が攻めてきたから・・・と言うのが人類側の認識だ」
泊地水鬼「ふ~ん。なんで戦うのかな」
503: 2015/07/29(水) 03:41:31.69 ID:oqRqJdsN0
提督「それを知りたいんだけどな」
泊地水鬼「大変だね」
提督「所で、ここの生活はどうだ? 悪い扱いはしていないが」
泊地水鬼「良い所だねここは・・・ずっと寝ていても怒られないし」
提督「・・・そうか」
霧島「司令。これ以上は時間の無駄です」
提督「・・・ふむ」
泊地水鬼「そうだ」
提督「なんだ?」
泊地水鬼「貴方、私の提督になってよ。ここでの生活すごい良いし」
霧島「・・・あ?」
提督「・・・仲間を裏切るのか?」
泊地水鬼「私の仲間は、友達は・・・南方棲鬼だけだよ」
提督(・・・随分好かれて居るんだな)
泊地水鬼「早く私を自由にして欲しいな。てれびってのを見てみたい」
霧島「立場を理解していないんですかね?」
提督「そうだな。もう少し様子を見て、害がないのであれば監視付きで出歩くのを許可しよう」
霧島「・・・またですか」
霧島(しかし、コイツが一撃で長門さんを大破させた敵? とてもそうは・・・)
霧島(本当にそうなら、一度殺りあいたかったんですけどね・・・残念)
提督「彼女達と友好な関係を築くことで、人間と深海棲艦でも和解できると証明になる」
霧島「ええ、理解はしています」
泊地水鬼「ほんと!? 出歩けるの楽しみにしてる!」
提督「欲しい情報は中々聞き出せないな」
霧島「・・・そうですね」
提督「早く突き止めたいものだ・・・深海棲艦の上位存在を」
泊地水鬼「それって一番偉い人?」
霧島「はい。そうです」
泊地水鬼「突き止めてどうするの?」
提督「話し合いの席に立たせる。言葉が通じるならな・・・」
泊地水鬼「南方棲戦姫様のこと?」
提督「・・・うん?」
泊地水鬼「大変だね」
提督「所で、ここの生活はどうだ? 悪い扱いはしていないが」
泊地水鬼「良い所だねここは・・・ずっと寝ていても怒られないし」
提督「・・・そうか」
霧島「司令。これ以上は時間の無駄です」
提督「・・・ふむ」
泊地水鬼「そうだ」
提督「なんだ?」
泊地水鬼「貴方、私の提督になってよ。ここでの生活すごい良いし」
霧島「・・・あ?」
提督「・・・仲間を裏切るのか?」
泊地水鬼「私の仲間は、友達は・・・南方棲鬼だけだよ」
提督(・・・随分好かれて居るんだな)
泊地水鬼「早く私を自由にして欲しいな。てれびってのを見てみたい」
霧島「立場を理解していないんですかね?」
提督「そうだな。もう少し様子を見て、害がないのであれば監視付きで出歩くのを許可しよう」
霧島「・・・またですか」
霧島(しかし、コイツが一撃で長門さんを大破させた敵? とてもそうは・・・)
霧島(本当にそうなら、一度殺りあいたかったんですけどね・・・残念)
提督「彼女達と友好な関係を築くことで、人間と深海棲艦でも和解できると証明になる」
霧島「ええ、理解はしています」
泊地水鬼「ほんと!? 出歩けるの楽しみにしてる!」
提督「欲しい情報は中々聞き出せないな」
霧島「・・・そうですね」
提督「早く突き止めたいものだ・・・深海棲艦の上位存在を」
泊地水鬼「それって一番偉い人?」
霧島「はい。そうです」
泊地水鬼「突き止めてどうするの?」
提督「話し合いの席に立たせる。言葉が通じるならな・・・」
泊地水鬼「南方棲戦姫様のこと?」
提督「・・・うん?」
504: 2015/07/29(水) 03:42:05.83 ID:oqRqJdsN0
泊地水鬼「いや、だから一番偉い人」
提督「その南方棲戦姫ってのが深海棲艦の上位種なのか?」
泊地水鬼「一番最初に存在した姫級みたい」
提督(まさか・・・20数年前に記録されている・・・固体か?)
泊地水鬼「それ以前に泊地棲姫様が人類の前に出たって聞いたかな」
泊地水鬼「その時は人類側の戦力を殲滅したみたいだけど」
泊地水鬼「南方棲戦姫様が一番偉いって認識で良いと思う」
泊地水鬼「あの方が指示したことを私達でこなしてたと・・思う。多分」
霧島「何故、知っているなら話さなかったんです?」
泊地水鬼「だって聞かれなかったから・・・」
提督「その存在に会うことは可能なのか?」
泊地水鬼「無理じゃないかな。姿を見たことがある者は少ないし、どこにいるか分からないし」
提督「そんな状況で作戦の指揮を執ってたのか深海棲艦側は」
泊地水鬼「指揮なんて誰も取らないよ。あの方は全体の方向性を示すだけ。作戦は私達で立ててた?」
提督「何故、疑問系なんだ」
泊地水鬼「あんまし分からないし興味も無いし」
提督「問題はどう接触するかだな・・・」
霧島「そうですね」
提督「他は何か知らないのか?」
泊地水鬼「特に。あっ・・・」
提督「どうした?」
泊地水鬼「噂だけど、深海棲艦に変なこと言う新勢力が出来たって聞いたかなぁ」
提督「・・・新勢力?」
泊地水鬼「詳しくは知らないけど、神を崇めているって聞いたよ」
提督「神? 深海棲艦が信仰する存在が?」
泊地水鬼「詳しくは知らない」
霧島「危なそうな連中ですね・・・」
提督「色々と新しい情報が入ったがいいが・・・さてどうするか」
泊地水鬼「私、協力的でしょ?」
提督「ん? ああ、そうだな。助かる」
泊地水鬼「見返りに てれび ってのを見せて欲しいんだけど」
提督(何が目的なんだろう?情報収集か?・・・だが確かに有益な情報も得たし・・・)
泊地水鬼「ダメ? 見返りに、もうひとつ情報を」
提督「・・・なんだ?」
泊地水鬼「南方ちゃんのすりーさいずを・・・」
提督「その南方棲戦姫ってのが深海棲艦の上位種なのか?」
泊地水鬼「一番最初に存在した姫級みたい」
提督(まさか・・・20数年前に記録されている・・・固体か?)
泊地水鬼「それ以前に泊地棲姫様が人類の前に出たって聞いたかな」
泊地水鬼「その時は人類側の戦力を殲滅したみたいだけど」
泊地水鬼「南方棲戦姫様が一番偉いって認識で良いと思う」
泊地水鬼「あの方が指示したことを私達でこなしてたと・・思う。多分」
霧島「何故、知っているなら話さなかったんです?」
泊地水鬼「だって聞かれなかったから・・・」
提督「その存在に会うことは可能なのか?」
泊地水鬼「無理じゃないかな。姿を見たことがある者は少ないし、どこにいるか分からないし」
提督「そんな状況で作戦の指揮を執ってたのか深海棲艦側は」
泊地水鬼「指揮なんて誰も取らないよ。あの方は全体の方向性を示すだけ。作戦は私達で立ててた?」
提督「何故、疑問系なんだ」
泊地水鬼「あんまし分からないし興味も無いし」
提督「問題はどう接触するかだな・・・」
霧島「そうですね」
提督「他は何か知らないのか?」
泊地水鬼「特に。あっ・・・」
提督「どうした?」
泊地水鬼「噂だけど、深海棲艦に変なこと言う新勢力が出来たって聞いたかなぁ」
提督「・・・新勢力?」
泊地水鬼「詳しくは知らないけど、神を崇めているって聞いたよ」
提督「神? 深海棲艦が信仰する存在が?」
泊地水鬼「詳しくは知らない」
霧島「危なそうな連中ですね・・・」
提督「色々と新しい情報が入ったがいいが・・・さてどうするか」
泊地水鬼「私、協力的でしょ?」
提督「ん? ああ、そうだな。助かる」
泊地水鬼「見返りに てれび ってのを見せて欲しいんだけど」
提督(何が目的なんだろう?情報収集か?・・・だが確かに有益な情報も得たし・・・)
泊地水鬼「ダメ? 見返りに、もうひとつ情報を」
提督「・・・なんだ?」
泊地水鬼「南方ちゃんのすりーさいずを・・・」
505: 2015/07/29(水) 03:42:36.18 ID:oqRqJdsN0
直後、ドアが吹っ飛び、泊地水鬼に激突した。
泊地水鬼「ひゃばらっ!?」
霧島(変な悲鳴・・・)
南方「何、口走ってんのよ!!! この馬鹿!」
泊地水鬼「ひどい・・・」ボロッ
提督「南方棲鬼? 何故ここに・・・」
榛名「尋問の様子が気になると、ここまで来たのですが・・・」
南方「いきなり人のスリーサイズなんて言い出すのが聞こえて・・・ごめんなさい」
南方(なんで息子の前で、そんなことを知られなきゃ行けないのよ・・・どんなプレイよ)
提督「ふむ。じゃあテレビを見せてあげよう」
泊地水鬼「ほんと!?」
霧島「よろしいのですか?」
提督「これまでの応答を見ても間諜とも思えないしな・・・」
霧島「そうですが・・・」
提督「霧島。君に彼女の監視を任せる」
霧島「私がですか?」
霧島(司令が私を頼ってくれた!! 命令してくれた!!)
提督「頼めるか?」
霧島「ハッ! この命に代えましても!!」
提督に信頼され、任された。
これは霧島にとって、とても光栄なことだった。
失敗は許されない。
提督に失望されたら氏ぬしかない。
徹底的に監視しなくてはと思った。
提督「その、まぁ普通に見ていてくれればいいぞ? あまり気を張るな」
霧島「ハイ!」
提督「では霧島、娯楽室まで泊地水鬼を連れて行ってくれ」
霧島「了解しました。 時間はどれくらいでしょうか」
提督「この部屋のドアの修理が終わってから戻ってもらうとしよう」
南方「ごめんなさい・・・」ペコリ
提督「いや、大丈夫だから」
南方(息子は優しい・・・良い子になって・・・)ホロリ
南方(これで無自覚な女癖の悪さが無ければ・・・)
霧島は南方棲鬼に一礼すると泊地水鬼を連れて出て行った。
提督(なんで最近、南方棲鬼を敬っているんだろう皆。 関係が良いのは歓迎だが・・・謎だ)
泊地水鬼「ひゃばらっ!?」
霧島(変な悲鳴・・・)
南方「何、口走ってんのよ!!! この馬鹿!」
泊地水鬼「ひどい・・・」ボロッ
提督「南方棲鬼? 何故ここに・・・」
榛名「尋問の様子が気になると、ここまで来たのですが・・・」
南方「いきなり人のスリーサイズなんて言い出すのが聞こえて・・・ごめんなさい」
南方(なんで息子の前で、そんなことを知られなきゃ行けないのよ・・・どんなプレイよ)
提督「ふむ。じゃあテレビを見せてあげよう」
泊地水鬼「ほんと!?」
霧島「よろしいのですか?」
提督「これまでの応答を見ても間諜とも思えないしな・・・」
霧島「そうですが・・・」
提督「霧島。君に彼女の監視を任せる」
霧島「私がですか?」
霧島(司令が私を頼ってくれた!! 命令してくれた!!)
提督「頼めるか?」
霧島「ハッ! この命に代えましても!!」
提督に信頼され、任された。
これは霧島にとって、とても光栄なことだった。
失敗は許されない。
提督に失望されたら氏ぬしかない。
徹底的に監視しなくてはと思った。
提督「その、まぁ普通に見ていてくれればいいぞ? あまり気を張るな」
霧島「ハイ!」
提督「では霧島、娯楽室まで泊地水鬼を連れて行ってくれ」
霧島「了解しました。 時間はどれくらいでしょうか」
提督「この部屋のドアの修理が終わってから戻ってもらうとしよう」
南方「ごめんなさい・・・」ペコリ
提督「いや、大丈夫だから」
南方(息子は優しい・・・良い子になって・・・)ホロリ
南方(これで無自覚な女癖の悪さが無ければ・・・)
霧島は南方棲鬼に一礼すると泊地水鬼を連れて出て行った。
提督(なんで最近、南方棲鬼を敬っているんだろう皆。 関係が良いのは歓迎だが・・・謎だ)
506: 2015/07/29(水) 03:43:11.30 ID:oqRqJdsN0
場所を変えて、娯楽室では泊地水鬼が念願のテレビを見ていた。
泊地水鬼「これが・・・噂のブンメーの機器・・・」
霧島(何が目的なのかしら? やはり情報収集? 監視はしっかりしないとね)
泊地水鬼「おお? おおおおお?」
霧島(さっきからコイツ、アニメしか見ねぇ・・・)
夕張「良かったらコレ見ます?」
泊地水鬼「なにそれ?」
夕張「ブルーレイっていうアニメの映像が入ったモノですね」
泊地水鬼「見る!!」
霧島(・・・またアニメ見始めた・・・2人に増えた)
漣「面白そうなことしてますね」
霧島(・・・また増えた)
夕張「アニメを見るときの作法があるんですよ」
泊地水鬼「サ・ホー?」
夕張「まず、ポテチを開けます」
泊地水鬼「ぽてち? 食べ物? 食べていいの?」
夕張「どうぞ」
泊地水鬼「・・・意外といける。というか美味しい! 深海には無かった!!」
夕張「そしてコーラです」
泊地水鬼「おおっ!! なんかシュワッとした!」
夕張「どうですか?」
泊地水鬼「最高だね!!」
漣「さらに、横に寝そべります」
泊地水鬼「えっと・・・こう?」
夕張「はい。クッションを挟むと楽ですよ?」スッ
泊地水鬼「本当だぁ・・・なんかきがぬけるー」
漣「この状態で食べて、呑んで、アニメをまったり楽しむのですよ」
泊地水鬼「いいねぇ・・・こういうの好きー」
夕張「気が合いますね」
泊地水鬼「これが・・・噂のブンメーの機器・・・」
霧島(何が目的なのかしら? やはり情報収集? 監視はしっかりしないとね)
泊地水鬼「おお? おおおおお?」
霧島(さっきからコイツ、アニメしか見ねぇ・・・)
夕張「良かったらコレ見ます?」
泊地水鬼「なにそれ?」
夕張「ブルーレイっていうアニメの映像が入ったモノですね」
泊地水鬼「見る!!」
霧島(・・・またアニメ見始めた・・・2人に増えた)
漣「面白そうなことしてますね」
霧島(・・・また増えた)
夕張「アニメを見るときの作法があるんですよ」
泊地水鬼「サ・ホー?」
夕張「まず、ポテチを開けます」
泊地水鬼「ぽてち? 食べ物? 食べていいの?」
夕張「どうぞ」
泊地水鬼「・・・意外といける。というか美味しい! 深海には無かった!!」
夕張「そしてコーラです」
泊地水鬼「おおっ!! なんかシュワッとした!」
夕張「どうですか?」
泊地水鬼「最高だね!!」
漣「さらに、横に寝そべります」
泊地水鬼「えっと・・・こう?」
夕張「はい。クッションを挟むと楽ですよ?」スッ
泊地水鬼「本当だぁ・・・なんかきがぬけるー」
漣「この状態で食べて、呑んで、アニメをまったり楽しむのですよ」
泊地水鬼「いいねぇ・・・こういうの好きー」
夕張「気が合いますね」
507: 2015/07/29(水) 03:43:40.96 ID:oqRqJdsN0
初雪「さらに、手の届く範囲にリモコンやティッシュもあると完璧だと思う」
霧島(次々と増えていく・・・)
漣「確かに・・・それこそ理想の一つですね」
泊地水鬼「このまま寝て過ごしたーい」
3人「さんせー」
その様子を遠くで見ていた長門は複雑な気持ちだった。
長門「あれが・・・この私を大破に追い込んだ奴だと言うのか・・・」
陸奥「見事に堕落してるわねぇ」
ドアの修理が終わり、泊地水鬼が部屋に戻らされた。
提督「どうだった? 彼女は」
霧島「そうですね。脅威は多分ないかと・・・思いたいですね」
提督「そうか」
霧島「見ただけなら、タダのダメな奴です。社会的に」
提督「・・・そうか」
霧島「ですが、あれが演技だとしたら・・・」
提督「そうは見えないが・・・」
霧島「目的が分かりませんよ。本当に戦いを嫌う深海棲艦なんて居るのでしょうか」
提督「彼女の言葉を信じるなら、そうなんだろうが・・・暫くは様子見だな」
霧島「どうしますか? 一言、命令くだされば、直ぐにでも始末を」
提督「おいおい・・・女の子があまり物騒なことを言うな」
霧島「女である前に軍艦です」
提督「我々は軍属だ。戦地へ赴けば、血生臭い光景を見ることもあるだろう」
提督「命の危機に晒されることもあるだろう」
提督「だが、いいじゃないか。こんな時くらいは束の間の平穏を謳歌しても」
霧島「・・・そう・・・ですね」
提督「霧島は頼りになる戦艦だけど、それと同時にとても可愛い女の子で、自慢の部下だ」
提督「せめて、直接戦場に居ない時くらいは血生臭いことから離れさせてあげたいんだがな・・・すまん」
そう言うと提督は頭を下げる。
これに霧島は慌てて叫ぶ。
霧島「そんな、頭を上げてください! 司令は何一つ悪くないのですから!」
お互い謝りあった後、そんな姿がおかしくて2人して笑った。
霧島(次々と増えていく・・・)
漣「確かに・・・それこそ理想の一つですね」
泊地水鬼「このまま寝て過ごしたーい」
3人「さんせー」
その様子を遠くで見ていた長門は複雑な気持ちだった。
長門「あれが・・・この私を大破に追い込んだ奴だと言うのか・・・」
陸奥「見事に堕落してるわねぇ」
ドアの修理が終わり、泊地水鬼が部屋に戻らされた。
提督「どうだった? 彼女は」
霧島「そうですね。脅威は多分ないかと・・・思いたいですね」
提督「そうか」
霧島「見ただけなら、タダのダメな奴です。社会的に」
提督「・・・そうか」
霧島「ですが、あれが演技だとしたら・・・」
提督「そうは見えないが・・・」
霧島「目的が分かりませんよ。本当に戦いを嫌う深海棲艦なんて居るのでしょうか」
提督「彼女の言葉を信じるなら、そうなんだろうが・・・暫くは様子見だな」
霧島「どうしますか? 一言、命令くだされば、直ぐにでも始末を」
提督「おいおい・・・女の子があまり物騒なことを言うな」
霧島「女である前に軍艦です」
提督「我々は軍属だ。戦地へ赴けば、血生臭い光景を見ることもあるだろう」
提督「命の危機に晒されることもあるだろう」
提督「だが、いいじゃないか。こんな時くらいは束の間の平穏を謳歌しても」
霧島「・・・そう・・・ですね」
提督「霧島は頼りになる戦艦だけど、それと同時にとても可愛い女の子で、自慢の部下だ」
提督「せめて、直接戦場に居ない時くらいは血生臭いことから離れさせてあげたいんだがな・・・すまん」
そう言うと提督は頭を下げる。
これに霧島は慌てて叫ぶ。
霧島「そんな、頭を上げてください! 司令は何一つ悪くないのですから!」
お互い謝りあった後、そんな姿がおかしくて2人して笑った。
508: 2015/07/29(水) 03:45:08.64 ID:oqRqJdsN0
霧島は勇気を振り絞って聞いてみた。
霧島「私って・・・可愛いんですか?」
提督「とても可愛いと思うけど?」
世辞でもなんでもなく、本心からの言葉だった。
だからこそ、霧島は恥ずかしくなって、早々に会話を切り上げて
逃げるように執務室を後にした。
それを提督は不思議そうに見ていた。
霧島(司令が可愛いって言ってくれた・・・可愛いって・・・可愛いって・・・)
心が満たされる。
穏やかだ。
霧島(それに、私の事を信頼してくださっている・・・)
それが何より嬉しい。
霧島(信頼と親愛に答えなくては行けない)
霧島(愛する司令の為に)
自分が一番だなんて思ってない。
自分が結ばれるなんて思ってない。
自らの姉妹も含めて敵は強敵すぎる。
だからこそ、自分は二の次で提督の安全と平穏と幸せのみを願う。
それを害する者はけして許さない。
霧島(貴方に害する者は全て私が・・・)ハイライトオフ
血生臭いと言われようが、それが提督の為になるのであれば・・・・
そんな決意を新たにして、先程の自分の容姿を褒める言葉を思い出しながら、自室に戻って行った。
途中で比叡とすれ違ったが、霧島は全く気付かなかった。
霧島「私って・・・可愛いんですか?」
提督「とても可愛いと思うけど?」
世辞でもなんでもなく、本心からの言葉だった。
だからこそ、霧島は恥ずかしくなって、早々に会話を切り上げて
逃げるように執務室を後にした。
それを提督は不思議そうに見ていた。
霧島(司令が可愛いって言ってくれた・・・可愛いって・・・可愛いって・・・)
心が満たされる。
穏やかだ。
霧島(それに、私の事を信頼してくださっている・・・)
それが何より嬉しい。
霧島(信頼と親愛に答えなくては行けない)
霧島(愛する司令の為に)
自分が一番だなんて思ってない。
自分が結ばれるなんて思ってない。
自らの姉妹も含めて敵は強敵すぎる。
だからこそ、自分は二の次で提督の安全と平穏と幸せのみを願う。
それを害する者はけして許さない。
霧島(貴方に害する者は全て私が・・・)ハイライトオフ
血生臭いと言われようが、それが提督の為になるのであれば・・・・
そんな決意を新たにして、先程の自分の容姿を褒める言葉を思い出しながら、自室に戻って行った。
途中で比叡とすれ違ったが、霧島は全く気付かなかった。
509: 2015/07/29(水) 03:45:46.97 ID:oqRqJdsN0
比叡「どうしたんだろう? なんか霧島嬉しそうだったな」
比叡は執務室のドアを数度ノックしても応答がないので、一言断わってから室内に入る。
すると提督は椅子にもたれ掛かったまま寝てしまっていた。
比叡「疲れてたのかな・・・最近忙しそうだったし」
とりあえず、頼まれていた徹甲弾の改修を終えたので、その報告書を提出する。
比叡(司令・・・)
腕を組んだまま眠りにつく提督。
比叡(今なら、司令を殺せるのかな)
そんな恐ろしいことをふと思った。 自分でも恐ろしかったが思考は止まらない。
比叡(そしたら・・・司令は私だけのもの 私ダケノ・・・ワタシダケノ)ハイライトオフ
後は標本か、ホルマリン漬けにでもすればずっと一緒に居られる。
誰にも盗られない。自分だけの提督だ。
しかし、それだといずれ劣化する。永遠に一つになるには・・・
比叡(そうだ。食べれば良いんだ 骨も肉も何もかも)
そうすれば一つになれる。自分と提督の血が混ざり、一つの存在となる。
それがとても素晴らしいことのように感じた。
未来永劫、永遠に一つだ。
どうせ自分は勝てない。
実の姉である金剛への愛が強すぎて、提督の魅力に気付くのに遅れた。
出遅れたと感じた。
皆、魅力的な娘ばかりだ。自分が入り混む余地はない。
何時か誰かと提督が結ばれる。
その誰かを頃しても、その場所に立つことなんて出来ない。
別の誰かが立つだけだ。
自分の場所にはならない。
だったら、もう自分だけのモノにすればいい。
未来全てを奪い、自分と一つに昇華される。
比叡(ひとつになれば・・・もう離れることはない)
比叡(そう、第三者が私と司令を引き裂くことなんて出来ない)
比叡は執務室のドアを数度ノックしても応答がないので、一言断わってから室内に入る。
すると提督は椅子にもたれ掛かったまま寝てしまっていた。
比叡「疲れてたのかな・・・最近忙しそうだったし」
とりあえず、頼まれていた徹甲弾の改修を終えたので、その報告書を提出する。
比叡(司令・・・)
腕を組んだまま眠りにつく提督。
比叡(今なら、司令を殺せるのかな)
そんな恐ろしいことをふと思った。 自分でも恐ろしかったが思考は止まらない。
比叡(そしたら・・・司令は私だけのもの 私ダケノ・・・ワタシダケノ)ハイライトオフ
後は標本か、ホルマリン漬けにでもすればずっと一緒に居られる。
誰にも盗られない。自分だけの提督だ。
しかし、それだといずれ劣化する。永遠に一つになるには・・・
比叡(そうだ。食べれば良いんだ 骨も肉も何もかも)
そうすれば一つになれる。自分と提督の血が混ざり、一つの存在となる。
それがとても素晴らしいことのように感じた。
未来永劫、永遠に一つだ。
どうせ自分は勝てない。
実の姉である金剛への愛が強すぎて、提督の魅力に気付くのに遅れた。
出遅れたと感じた。
皆、魅力的な娘ばかりだ。自分が入り混む余地はない。
何時か誰かと提督が結ばれる。
その誰かを頃しても、その場所に立つことなんて出来ない。
別の誰かが立つだけだ。
自分の場所にはならない。
だったら、もう自分だけのモノにすればいい。
未来全てを奪い、自分と一つに昇華される。
比叡(ひとつになれば・・・もう離れることはない)
比叡(そう、第三者が私と司令を引き裂くことなんて出来ない)
510: 2015/07/29(水) 03:47:13.11 ID:oqRqJdsN0
自分でも恐ろしいと思う。
間違ってると思う。
だけど、その考えが頭から離れない。
ふと壁にかけてあった鏡に自分の姿が写る。
目が蒼く光って見えた。
その色を知っている。
その目を知っている。
だって何度も何度も戦っているから。
何時も戦っている・・・よく知っている目だ。
比叡(・・・私は何を)
自分の醜い思考にゾッとした。
提督「・・・ん? 俺は寝てたのか? なんか部屋がやけに寒いな」
比叡「おはようございます? こんな所で寝ると風邪をひきますよ司令」
提督「比叡か? どうした」
比叡「改修が終わりましたので報告書を・・・」
提督「ありがとう。 遅くまでスマンな」
比叡「それよりも司令も自室で休んでくださいよ」
提督「しかし、まだ全て終わって無くてな・・・」
比叡「眠そうですよ? もう寝て、明日の朝からやればいいんですよ」
比叡「人手が足りないなら呼んでください。手伝いますので」
提督「そうだな。心配かけてすまない」
比叡「いえいえ」
提督「比叡は優しいな。 ありがとう」
比叡「っ!!」
ドキリとした。
本当に屈託のない笑顔。心から信頼して、愛している者に向けるような
綺麗な・・・とても綺麗な笑顔。
比叡「・・・しっ失礼します!!」
提督「どうしたんだアイツ・・・」
提督「しかし、姉妹揃ってなんなんだろうな・・・変なことしたか?俺」
間違ってると思う。
だけど、その考えが頭から離れない。
ふと壁にかけてあった鏡に自分の姿が写る。
目が蒼く光って見えた。
その色を知っている。
その目を知っている。
だって何度も何度も戦っているから。
何時も戦っている・・・よく知っている目だ。
比叡(・・・私は何を)
自分の醜い思考にゾッとした。
提督「・・・ん? 俺は寝てたのか? なんか部屋がやけに寒いな」
比叡「おはようございます? こんな所で寝ると風邪をひきますよ司令」
提督「比叡か? どうした」
比叡「改修が終わりましたので報告書を・・・」
提督「ありがとう。 遅くまでスマンな」
比叡「それよりも司令も自室で休んでくださいよ」
提督「しかし、まだ全て終わって無くてな・・・」
比叡「眠そうですよ? もう寝て、明日の朝からやればいいんですよ」
比叡「人手が足りないなら呼んでください。手伝いますので」
提督「そうだな。心配かけてすまない」
比叡「いえいえ」
提督「比叡は優しいな。 ありがとう」
比叡「っ!!」
ドキリとした。
本当に屈託のない笑顔。心から信頼して、愛している者に向けるような
綺麗な・・・とても綺麗な笑顔。
比叡「・・・しっ失礼します!!」
提督「どうしたんだアイツ・・・」
提督「しかし、姉妹揃ってなんなんだろうな・・・変なことしたか?俺」
511: 2015/07/29(水) 03:48:20.84 ID:oqRqJdsN0
一礼して、執務室を飛び出だした。
比叡(危なかった・・・)
あの笑顔は反則だ。
あんな表情を向けられたら自制が効かなくなる。
諦めているのに、どうしても欲しくなる。
どんな犠牲を払ってでも・・・
ないと思っていた未来。
大好きな提督と2人で一緒になって、子供を生んで、
たまの休暇に金剛の家に言って・・・
皆で楽しそうに笑う。そんな幸せな未来。
だけど、それを望んでは行けない。
望んでも手に入らない。
手に入っても、姉の金剛を悲しませる。
妹の榛名も正気を保てないだろう。アレは 私と同じか・・・それ以上の・・・
比叡(やめよう。 愛する妹を悪く思うのは)
皆、提督が大好きなのだ。
誰か一人が選ばれた時点で頃し合いになるかもしれない。
恐らく、皆それすら見据えて強くなろうとしているように思える。
諦めないと行けないと思う気持ち。
諦めたくないと思う気持ち。
だから押し頃して、諦めようと自分に言い聞かせていた。
だけど・・・
―――比叡は優しいな。 ありがとう
比叡(あんな笑顔を向けられたら・・・諦めつかないじゃないですか)ハイライトオフ
その先に待っているのは親しい者すら敵となる血塗られた道なのかもしれない。
だけど、比叡の中では諦めるという意思は既に無くなって居た。
比叡(少し・・・頑張って見ようかな)
自室に戻り、鏡で自分の顔を見る。
あの忌々しい蒼い光は既に目に宿って無い。
鏡に写る自分はとても満足そうに、けれど、どこか強さを感じる目つきで笑っていた。
それから少し後、泊地水鬼も南方棲鬼と同じ様に監視付きでの
鎮守府内の自由行動が許された。
比叡(危なかった・・・)
あの笑顔は反則だ。
あんな表情を向けられたら自制が効かなくなる。
諦めているのに、どうしても欲しくなる。
どんな犠牲を払ってでも・・・
ないと思っていた未来。
大好きな提督と2人で一緒になって、子供を生んで、
たまの休暇に金剛の家に言って・・・
皆で楽しそうに笑う。そんな幸せな未来。
だけど、それを望んでは行けない。
望んでも手に入らない。
手に入っても、姉の金剛を悲しませる。
妹の榛名も正気を保てないだろう。アレは 私と同じか・・・それ以上の・・・
比叡(やめよう。 愛する妹を悪く思うのは)
皆、提督が大好きなのだ。
誰か一人が選ばれた時点で頃し合いになるかもしれない。
恐らく、皆それすら見据えて強くなろうとしているように思える。
諦めないと行けないと思う気持ち。
諦めたくないと思う気持ち。
だから押し頃して、諦めようと自分に言い聞かせていた。
だけど・・・
―――比叡は優しいな。 ありがとう
比叡(あんな笑顔を向けられたら・・・諦めつかないじゃないですか)ハイライトオフ
その先に待っているのは親しい者すら敵となる血塗られた道なのかもしれない。
だけど、比叡の中では諦めるという意思は既に無くなって居た。
比叡(少し・・・頑張って見ようかな)
自室に戻り、鏡で自分の顔を見る。
あの忌々しい蒼い光は既に目に宿って無い。
鏡に写る自分はとても満足そうに、けれど、どこか強さを感じる目つきで笑っていた。
それから少し後、泊地水鬼も南方棲鬼と同じ様に監視付きでの
鎮守府内の自由行動が許された。
512: 2015/07/29(水) 03:50:21.49 ID:oqRqJdsN0
一方、レ級は海を彷徨っていた。
レ級「どこにあんの鎮守府。あの氷の大陸?」
すると尻尾が喋った。
尾「あれは南極ですよ多分」
レ級「通りで寒いわけだっ!!」
尾「どうするのですか」
レ級「ここが南極なら上に行けばいいんだよね? 地球の」
尾(アバウトすぎる・・・)
レ級「上が北極?で下が南極? 地球の真ん中が赤道だったけ」
尾「大まかに言えばそうですね」
レ級「なら上を目指そう。行くよっ」
尾(何時になったら目的地につくのでしょうか)
レ級「体暖ためよーか」
尾「どうやってです?」
レ級「手当たり次第に出会った奴ぶっ飛ばすの」
尾「ここにくるまで散々、艦娘の部隊を大破させてきたじゃないですか」
レ級「あれだけじゃ足りないよ」
尾「とりあえず暖かいところ行きましょう」
レ級「赤道付近を目指そうかな」
尾「どこでもいいです ここよりは」
レ級「そうだね その通りだね」
尾「では早く行きましょう」
レ級「ナビは任せたよ」
尾「わたしにそんな機能はありませんよ」
レ級「レッツゴー」
尾「大丈夫でしょうか」
レ級「どこにあんの鎮守府。あの氷の大陸?」
すると尻尾が喋った。
尾「あれは南極ですよ多分」
レ級「通りで寒いわけだっ!!」
尾「どうするのですか」
レ級「ここが南極なら上に行けばいいんだよね? 地球の」
尾(アバウトすぎる・・・)
レ級「上が北極?で下が南極? 地球の真ん中が赤道だったけ」
尾「大まかに言えばそうですね」
レ級「なら上を目指そう。行くよっ」
尾(何時になったら目的地につくのでしょうか)
レ級「体暖ためよーか」
尾「どうやってです?」
レ級「手当たり次第に出会った奴ぶっ飛ばすの」
尾「ここにくるまで散々、艦娘の部隊を大破させてきたじゃないですか」
レ級「あれだけじゃ足りないよ」
尾「とりあえず暖かいところ行きましょう」
レ級「赤道付近を目指そうかな」
尾「どこでもいいです ここよりは」
レ級「そうだね その通りだね」
尾「では早く行きましょう」
レ級「ナビは任せたよ」
尾「わたしにそんな機能はありませんよ」
レ級「レッツゴー」
尾「大丈夫でしょうか」
535: 2015/08/09(日) 01:51:22.07 ID:ghPUSSZt0
横須賀鎮守府
元帥「はい、もしもし。なんだオマエか・・・」
元帥「いきなり電話が来たと思えば・・・何? 取材? 」
元帥「いきなりどうした。・・・何を考えている」
元帥「まぁ構わんが・・・」
元帥「提督の方には伝えよう。だが、妙な騒ぎは起こすなよ?」
そういって電話を切る。
元帥「何故、突然?・・・あいつ等は提督に対して過保護すぎるからなぁ・・・」
元帥は独り言のつもりだったが、傍らに立つ秘書の妙高が答えた。
妙高「貴方も十分過保護ですよ」
元帥「・・・そうかもな」
一方で電話の相手は元帥との会話が終わるとニヤリと笑った。
「まさか・・・生きていたなんて」
嬉しいような、憎いような、なんとも言えない気持ちだった。
「どの面下げて深海棲艦と化して戻ってきたんでしょうね」
あの鎮守府は発足してから今日まで常に監視していた。
提督の行動は全て。
「あの人の子に何かあっては行けない。絶対に・・・絶対に」ハイライトオフ
「もしも、貴女の存在が、害にしかならないのであれば・・・」
「私は・・・頃しますよ」
「それが、かつての同僚で、友人で、愛した人の妻であっても・・・」
鎮守府に直接、正面から乗り込む。
これは今までしなかった。
あくまで裏から手を回す。それが自分を含めた仲間達の暗黙の了解だった。
だが今回は違う。想定外のことが起きている。
「楽しみですね・・・来週が・・・」
女はカメラを手に取り、ファインダーを覗く。
その先には写真立てがあった。
写るのは、かつての仲間達と愛した人。
いや、今でも愛し続けている人。
あの日、ここに写る大半が氏んだ。出撃して戻ってこなかった。
「あれから20年余り。ずっと私達の心は、あの時から止まったまま・・・」
唯一の生きる希望は彼の息子を見届けると言う義務。
「どうか、私を失望させないでくださいね・・・」
「頃したくないから 頃したいけど、頃したくないから・・・」
「ね?」
そう言ってかつての友の名前を呼んだ。
その名前はカメラのシャッターの音でかき消された。
元帥「はい、もしもし。なんだオマエか・・・」
元帥「いきなり電話が来たと思えば・・・何? 取材? 」
元帥「いきなりどうした。・・・何を考えている」
元帥「まぁ構わんが・・・」
元帥「提督の方には伝えよう。だが、妙な騒ぎは起こすなよ?」
そういって電話を切る。
元帥「何故、突然?・・・あいつ等は提督に対して過保護すぎるからなぁ・・・」
元帥は独り言のつもりだったが、傍らに立つ秘書の妙高が答えた。
妙高「貴方も十分過保護ですよ」
元帥「・・・そうかもな」
一方で電話の相手は元帥との会話が終わるとニヤリと笑った。
「まさか・・・生きていたなんて」
嬉しいような、憎いような、なんとも言えない気持ちだった。
「どの面下げて深海棲艦と化して戻ってきたんでしょうね」
あの鎮守府は発足してから今日まで常に監視していた。
提督の行動は全て。
「あの人の子に何かあっては行けない。絶対に・・・絶対に」ハイライトオフ
「もしも、貴女の存在が、害にしかならないのであれば・・・」
「私は・・・頃しますよ」
「それが、かつての同僚で、友人で、愛した人の妻であっても・・・」
鎮守府に直接、正面から乗り込む。
これは今までしなかった。
あくまで裏から手を回す。それが自分を含めた仲間達の暗黙の了解だった。
だが今回は違う。想定外のことが起きている。
「楽しみですね・・・来週が・・・」
女はカメラを手に取り、ファインダーを覗く。
その先には写真立てがあった。
写るのは、かつての仲間達と愛した人。
いや、今でも愛し続けている人。
あの日、ここに写る大半が氏んだ。出撃して戻ってこなかった。
「あれから20年余り。ずっと私達の心は、あの時から止まったまま・・・」
唯一の生きる希望は彼の息子を見届けると言う義務。
「どうか、私を失望させないでくださいね・・・」
「頃したくないから 頃したいけど、頃したくないから・・・」
「ね?」
そう言ってかつての友の名前を呼んだ。
その名前はカメラのシャッターの音でかき消された。
536: 2015/08/09(日) 01:51:57.22 ID:ghPUSSZt0
鎮守府、執務室。
提督「はい。分かりました」
提督が通話を終え、受話器を戻す。
村雨「どうしたの? 誰からの電話?」
提督「元帥からだよ」
村雨「・・・何かあるの?」
提督「鎮守府に取材が来るらしい」
村雨「・・・取材?」
提督「なんでも、広報の一環らしいぞ」
村雨「ふぅん」
村雨(外部の人間か・・・大丈夫かな)
村雨(一応、皆に知らせておかないとダメだよね)
村雨(誰かバカなことして問題になったら困るし)
提督「取材は来週らしい。また朝礼で詳しく話す」
村雨「来週は他にも予定あるんでしょ?」
提督「先輩との演習予定だな」
村雨「ふぅん。どんな人?」
提督「むちゃくちゃな人かな」
村雨(同じ提督なら男性? なら警戒は取材のみに絞れる・・・か)
提督「で? こんな時間に一体なんの用なんだ?」
村雨「ちょっと部屋まで来て欲しいんだけど・・・」
提督「もう夜22時だぞ? そろそろ休む時間だろうに」
村雨「来れば分かるって」
提督「・・・分かったから引っ張るなって」
提督「はい。分かりました」
提督が通話を終え、受話器を戻す。
村雨「どうしたの? 誰からの電話?」
提督「元帥からだよ」
村雨「・・・何かあるの?」
提督「鎮守府に取材が来るらしい」
村雨「・・・取材?」
提督「なんでも、広報の一環らしいぞ」
村雨「ふぅん」
村雨(外部の人間か・・・大丈夫かな)
村雨(一応、皆に知らせておかないとダメだよね)
村雨(誰かバカなことして問題になったら困るし)
提督「取材は来週らしい。また朝礼で詳しく話す」
村雨「来週は他にも予定あるんでしょ?」
提督「先輩との演習予定だな」
村雨「ふぅん。どんな人?」
提督「むちゃくちゃな人かな」
村雨(同じ提督なら男性? なら警戒は取材のみに絞れる・・・か)
提督「で? こんな時間に一体なんの用なんだ?」
村雨「ちょっと部屋まで来て欲しいんだけど・・・」
提督「もう夜22時だぞ? そろそろ休む時間だろうに」
村雨「来れば分かるって」
提督「・・・分かったから引っ張るなって」
537: 2015/08/09(日) 01:52:25.46 ID:ghPUSSZt0
白露「いらっしゃーい!」
提督「・・・で? どうしたんだこんな時間に 部屋の中が真っ暗じゃないか」
時雨「実は色々あってね」
提督「どうしたんだ?」
時雨「アレだよ」
提督「ホラー映画?」
村雨「明石売店でレンタルを始めたんだって。夏だから」
提督「そう言えば、先週にそんな申請を通したなぁ」
夏場と言えばコレでしょ!と強く推され、こういう娯楽が
皆のリフレッシュに繋がると力説されて、許可したのだった。
春雨「その・・・恐くて・・・」
村雨「そう。女の子だけじゃ恐くてさ。だから終わるまで居てくれない?」
五月雨「お願いします!」
涼風「頼む、提督!」
提督「何時も、もっと恐ろしい敵と戦ってるじゃないか・・・」
涼風「深海棲艦は恐くないだろ! 実体があるんだし!!」
五月雨「そうですよ!」
時雨「確かに幽霊とか出てこられても、頃しようがないよね。既に氏んでるんだから」
夕立「幽霊とか、どうやって殺せばいいか分からないっぽい どんな相手でも生きているなら殺せるのに」
提督「あまり恐ろしいことを言うもんじゃない。分かったよ。終わるまで居るから・・・」
そして提督も見ることになった。
白露型の部屋は2部屋に分かれている。
白露、時雨、村雨、夕立、春雨の5人で一部屋。
五月雨、涼風の2人で一部屋。
5人2人で分かれていた。
五月雨と涼風の部屋が5人部屋なのに2人しか居ないのは、
未だに発見されない海風、山風、江風の3人が見つかった場合に
すぐに相部屋に出来る配慮であったのだが、
2人きりというのは寂しいようで、よく白露の部屋に7人集まることが多かった。
提督「で? なんでこうなってんだ」
提督「・・・で? どうしたんだこんな時間に 部屋の中が真っ暗じゃないか」
時雨「実は色々あってね」
提督「どうしたんだ?」
時雨「アレだよ」
提督「ホラー映画?」
村雨「明石売店でレンタルを始めたんだって。夏だから」
提督「そう言えば、先週にそんな申請を通したなぁ」
夏場と言えばコレでしょ!と強く推され、こういう娯楽が
皆のリフレッシュに繋がると力説されて、許可したのだった。
春雨「その・・・恐くて・・・」
村雨「そう。女の子だけじゃ恐くてさ。だから終わるまで居てくれない?」
五月雨「お願いします!」
涼風「頼む、提督!」
提督「何時も、もっと恐ろしい敵と戦ってるじゃないか・・・」
涼風「深海棲艦は恐くないだろ! 実体があるんだし!!」
五月雨「そうですよ!」
時雨「確かに幽霊とか出てこられても、頃しようがないよね。既に氏んでるんだから」
夕立「幽霊とか、どうやって殺せばいいか分からないっぽい どんな相手でも生きているなら殺せるのに」
提督「あまり恐ろしいことを言うもんじゃない。分かったよ。終わるまで居るから・・・」
そして提督も見ることになった。
白露型の部屋は2部屋に分かれている。
白露、時雨、村雨、夕立、春雨の5人で一部屋。
五月雨、涼風の2人で一部屋。
5人2人で分かれていた。
五月雨と涼風の部屋が5人部屋なのに2人しか居ないのは、
未だに発見されない海風、山風、江風の3人が見つかった場合に
すぐに相部屋に出来る配慮であったのだが、
2人きりというのは寂しいようで、よく白露の部屋に7人集まることが多かった。
提督「で? なんでこうなってんだ」
538: 2015/08/09(日) 01:53:00.73 ID:ghPUSSZt0
テレビを正面から見れる白露のベッドに皆で集まり視聴する。
提督を座らせて、右から時雨が腕を絡める。
左からは夕立が。左右からガッチリとホールドされた。
春雨「・・・あの、失礼しますね。うんしょっ」
提督「おいおい・・・」
春雨が提督の膝に座った。
春雨以外の全員がギョッとして、提督に見せられないような顔をした。
夕立(当たり前のように膝に座るなんて・・・やるっぽい)ハイライトオフ
時雨(・・・ピンクは淫乱って本当なんだ)ハイライトオフ
白露(・・・淫乱ピンク妹め)ハイライトオフ
春雨(提督の匂い・・・やだ・・・濡れちゃいそうです)
五月雨(・・・幼い容姿を生かして・・・やりますね)ハイライトオフ
涼風(クソッ・・・もう少し早く陣取っておけば・・・)ハイライトオフ
白露姉妹達が、そんな見えない戦いを水面下で繰り広げる一方で提督は的外れなことを思っていた。
提督(まぁ 小さい娘だから、そこまで重くないが・・・これが大人組だったら映画が終わる頃は足がしびれそうだ)
村雨「村雨ぱわーあっぷっ」
後ろから村雨が抱きつくよう提督に被さった。
これに、またもや他の姉妹は驚愕する。
背中から抱きつくとテレビが見えない。
それは困るのだ。
何せ「幽霊が恐いっ! 提督ー」と恐がるそぶりを見せての抱き付き行為が出来ない。
そう皆は考えていたので、背中にくっつくという考えは無かった。
白露(だけど・・・村雨は後ろから攻めた・・・)
夕立(膝立ちをしても、下が布団だからヒザが痛くないっぽい)
長時間、膝立ちをすると膝に負担が掛かり、痛みを感じる。
しかしどうだろう。今回はベッドの上だ。つまり柔らかい布団の上。
これは長時間、この体勢で居ても、ヒザへの負担が少ないことを意味していた!!
時雨(しかも、提督の背中に覆いかぶさり、体重を提督に向けることで下と前に重さを分散して、さらに負担を軽減している!)
それだけではなかった。
春雨(その体勢の副産物・・・それは・・・)
涼風(胸を・・・押し付けられることっ!!)
そうなのだ。ごく自然に、自らの胸を提督の背中に押し付けることが可能なのだ。
五月雨(それに、あの体勢・・・まるで・・・あすなろ抱きのように・・・)
提督の頭の隣に頭が来るので、顔と顔との距離が近い。そう、姉妹の誰よりも・・・
時雨(それをも狙って!!?)
村雨はニヤリと笑った。初めから全て計算をしていたとでも言うように・・・
村雨以外の姉妹全員はそれに戦慄した。
今回のホラー映画を見る行為はこれが目的。
恐がり、提督に自然と抱きつく。
そこで自分達に対して『女』として見て貰うように仕立てること。
時雨(もっともそれは『表向き』の建前だけどね。目的は別にある)
その為に、計画は入念に準備された。
提督を座らせて、右から時雨が腕を絡める。
左からは夕立が。左右からガッチリとホールドされた。
春雨「・・・あの、失礼しますね。うんしょっ」
提督「おいおい・・・」
春雨が提督の膝に座った。
春雨以外の全員がギョッとして、提督に見せられないような顔をした。
夕立(当たり前のように膝に座るなんて・・・やるっぽい)ハイライトオフ
時雨(・・・ピンクは淫乱って本当なんだ)ハイライトオフ
白露(・・・淫乱ピンク妹め)ハイライトオフ
春雨(提督の匂い・・・やだ・・・濡れちゃいそうです)
五月雨(・・・幼い容姿を生かして・・・やりますね)ハイライトオフ
涼風(クソッ・・・もう少し早く陣取っておけば・・・)ハイライトオフ
白露姉妹達が、そんな見えない戦いを水面下で繰り広げる一方で提督は的外れなことを思っていた。
提督(まぁ 小さい娘だから、そこまで重くないが・・・これが大人組だったら映画が終わる頃は足がしびれそうだ)
村雨「村雨ぱわーあっぷっ」
後ろから村雨が抱きつくよう提督に被さった。
これに、またもや他の姉妹は驚愕する。
背中から抱きつくとテレビが見えない。
それは困るのだ。
何せ「幽霊が恐いっ! 提督ー」と恐がるそぶりを見せての抱き付き行為が出来ない。
そう皆は考えていたので、背中にくっつくという考えは無かった。
白露(だけど・・・村雨は後ろから攻めた・・・)
夕立(膝立ちをしても、下が布団だからヒザが痛くないっぽい)
長時間、膝立ちをすると膝に負担が掛かり、痛みを感じる。
しかしどうだろう。今回はベッドの上だ。つまり柔らかい布団の上。
これは長時間、この体勢で居ても、ヒザへの負担が少ないことを意味していた!!
時雨(しかも、提督の背中に覆いかぶさり、体重を提督に向けることで下と前に重さを分散して、さらに負担を軽減している!)
それだけではなかった。
春雨(その体勢の副産物・・・それは・・・)
涼風(胸を・・・押し付けられることっ!!)
そうなのだ。ごく自然に、自らの胸を提督の背中に押し付けることが可能なのだ。
五月雨(それに、あの体勢・・・まるで・・・あすなろ抱きのように・・・)
提督の頭の隣に頭が来るので、顔と顔との距離が近い。そう、姉妹の誰よりも・・・
時雨(それをも狙って!!?)
村雨はニヤリと笑った。初めから全て計算をしていたとでも言うように・・・
村雨以外の姉妹全員はそれに戦慄した。
今回のホラー映画を見る行為はこれが目的。
恐がり、提督に自然と抱きつく。
そこで自分達に対して『女』として見て貰うように仕立てること。
時雨(もっともそれは『表向き』の建前だけどね。目的は別にある)
その為に、計画は入念に準備された。
539: 2015/08/09(日) 01:53:38.57 ID:ghPUSSZt0
まず、自分達の自室を選んだのは監視カメラがないからだ。
知らない間に誰かが仕掛けることは考えにくい。
念の為に、事前に徹底調査して調べ尽くしているので、その心配はない。
つまり、姉妹以外が部屋の中を伺い知ることは出来ない。
さらに提督の執務室と、提督の部屋に仕掛けられているカメラや盗聴器は今頃はダミーの
映像と音声が流れている。
カメラはあらかじめ撮ってある映像と切り替える細工をした。
盗聴器に関しては、ダミーの音声を拾わせている。
協力者に技術者が居たのが幸いした。
つまり、監視している誰もがいつもと変わらない夜だと思っている。
さらに、先日の五航戦問題もあり、皆は過激な行動は慎む。だからこその好機だった。
姉妹でホラー映画を見ていたら恐くなったので提督を呼んだ。
そのまま寝ちゃって気が付いたら朝だった。
理由としては十分だ。幾らでも『言い訳』として通用する。
時雨(翔鶴さんは露骨だから、ダメだったんだよ)
全ては計画通り。
誰一人、マジメに映画を見ようなんざ思ってない。
提督を除いて。
提督(思えば・・・映画なんて見るのは久しぶりかもしれない)
村雨「提督~ こわーい」ギュー
提督(幽霊はCGかな? すごいリアルだ。 まだ、このような娯楽を作る余裕があることは良いことだな)
提督(昔は夏場になると、カイスイヨクと言う物が人気を博したらしいが・・・)
深海棲艦出現以降は、海辺でのレジャーは廃れた。
危険であるとされ、一般客には海辺は遊泳禁止になり、開放されなくなったのだ。
その為、内地でのプール等の娯楽が充実しており、夏場は賑わうらしい。
時雨「提督・・・今夜一人で寝れないかも・・・」ギュー
提督(人類側に余裕が無くなると、旧大戦みたいに戦意高揚のプロパガンダ映画ばかりになるかもな・・・)
夕立「提督・・・抱きしめて欲しいっぽい」ギュー
知らない間に誰かが仕掛けることは考えにくい。
念の為に、事前に徹底調査して調べ尽くしているので、その心配はない。
つまり、姉妹以外が部屋の中を伺い知ることは出来ない。
さらに提督の執務室と、提督の部屋に仕掛けられているカメラや盗聴器は今頃はダミーの
映像と音声が流れている。
カメラはあらかじめ撮ってある映像と切り替える細工をした。
盗聴器に関しては、ダミーの音声を拾わせている。
協力者に技術者が居たのが幸いした。
つまり、監視している誰もがいつもと変わらない夜だと思っている。
さらに、先日の五航戦問題もあり、皆は過激な行動は慎む。だからこその好機だった。
姉妹でホラー映画を見ていたら恐くなったので提督を呼んだ。
そのまま寝ちゃって気が付いたら朝だった。
理由としては十分だ。幾らでも『言い訳』として通用する。
時雨(翔鶴さんは露骨だから、ダメだったんだよ)
全ては計画通り。
誰一人、マジメに映画を見ようなんざ思ってない。
提督を除いて。
提督(思えば・・・映画なんて見るのは久しぶりかもしれない)
村雨「提督~ こわーい」ギュー
提督(幽霊はCGかな? すごいリアルだ。 まだ、このような娯楽を作る余裕があることは良いことだな)
提督(昔は夏場になると、カイスイヨクと言う物が人気を博したらしいが・・・)
深海棲艦出現以降は、海辺でのレジャーは廃れた。
危険であるとされ、一般客には海辺は遊泳禁止になり、開放されなくなったのだ。
その為、内地でのプール等の娯楽が充実しており、夏場は賑わうらしい。
時雨「提督・・・今夜一人で寝れないかも・・・」ギュー
提督(人類側に余裕が無くなると、旧大戦みたいに戦意高揚のプロパガンダ映画ばかりになるかもな・・・)
夕立「提督・・・抱きしめて欲しいっぽい」ギュー
540: 2015/08/09(日) 01:54:17.03 ID:ghPUSSZt0
提督(おおっ!? 今のは少しドキっとした! 窓の外に顔が・・・この男、氏にそうだな)
春雨(うう・・・司令官の温もりが背中に・・・どうしよう。濡れてきちゃう・・・///)
提督(呪いのフロッピーディスク?・・・今時フロッピー?)
涼風「・・・」ギュー
時雨(涼風・・・演技じゃなくて本当に恐がってる・・・意外と、こういうのダメなんだ)
五月雨「今!! 顔が!! 顔が!!!」ギュー
時雨(こっちもか・・・)
提督(エンディングか・・・意外と面白かったな)
姉妹全員の心が一つになった。
全員(提督が全く、動じない・・・)
提督「さて・・・終わったし俺は戻るぞ? もう遅いから早く寝るように」
部屋を出ようとする提督を6人は慌てて止める。
時雨「・・・見捨てるのかい? 提督はそんなことしないよね?」
夕立「提督、薄情っぽい!!」
提督「いや、もう日付変わってるし、時間も遅いし、明日の業務もあるし・・・」
五月雨「私達と仕事、どっちが大事なんですか!!」
提督「仕事は大事だ。人の命と国の安全が掛かってる」
それは、この仕事をする者に取っては当たり前の模範的な答え。
提督「けど、君達のことも同じくらい大事だよ。だから疲労が溜まった状態で戦地に送りたくない」
6人の視線を受け止め、真摯な気持ちを伝えた。
皆『自分のこと』を大事だと言って貰えたように感じて頬を朱色に染める。
提督「だから、もう休むように。じゃあまた明日」
涼風「泊まってけば? 恐くて寝れないしさ」
村雨「うん。それがいいよ」
提督「馬鹿を言え。部下の女の子の部屋に、男の俺が泊まれるワケないだろう」
時雨「やだな提督、ボク達ケッコンしてるじゃないか」ハイライトオフ
提督「カッコカリだろ・・・」
春雨(うう・・・司令官の温もりが背中に・・・どうしよう。濡れてきちゃう・・・///)
提督(呪いのフロッピーディスク?・・・今時フロッピー?)
涼風「・・・」ギュー
時雨(涼風・・・演技じゃなくて本当に恐がってる・・・意外と、こういうのダメなんだ)
五月雨「今!! 顔が!! 顔が!!!」ギュー
時雨(こっちもか・・・)
提督(エンディングか・・・意外と面白かったな)
姉妹全員の心が一つになった。
全員(提督が全く、動じない・・・)
提督「さて・・・終わったし俺は戻るぞ? もう遅いから早く寝るように」
部屋を出ようとする提督を6人は慌てて止める。
時雨「・・・見捨てるのかい? 提督はそんなことしないよね?」
夕立「提督、薄情っぽい!!」
提督「いや、もう日付変わってるし、時間も遅いし、明日の業務もあるし・・・」
五月雨「私達と仕事、どっちが大事なんですか!!」
提督「仕事は大事だ。人の命と国の安全が掛かってる」
それは、この仕事をする者に取っては当たり前の模範的な答え。
提督「けど、君達のことも同じくらい大事だよ。だから疲労が溜まった状態で戦地に送りたくない」
6人の視線を受け止め、真摯な気持ちを伝えた。
皆『自分のこと』を大事だと言って貰えたように感じて頬を朱色に染める。
提督「だから、もう休むように。じゃあまた明日」
涼風「泊まってけば? 恐くて寝れないしさ」
村雨「うん。それがいいよ」
提督「馬鹿を言え。部下の女の子の部屋に、男の俺が泊まれるワケないだろう」
時雨「やだな提督、ボク達ケッコンしてるじゃないか」ハイライトオフ
提督「カッコカリだろ・・・」
541: 2015/08/09(日) 01:54:43.14 ID:ghPUSSZt0
時雨「夫婦なんだから普通だよ」ボソッ
夕立「そうだよ。普通、普通。大丈夫っぽい!」
村雨(二人ともカッコカリしてるから・・・いいなぁ)
提督「何が!?」
五月雨「それに提督からすれば、私達は子供なんですよね? よく言ってるじゃないですか」
涼風「じゃあ恐がる子供が寝付くまで居てもいいんじゃね?」
白露「そうだよ! 寝るまで居てよ提督」
春雨「ダメ・・・ですか?」
提督(7人も居るんだし恐くないと思うが・・・)
提督(女の子だけじゃ心細いのかもしれんな・・・まだまだ子供だなぁ。微笑ましい)
提督「分かった。じゃあ君達が寝付いたら俺は戻るぞ?」
白露姉妹全員「分かってるって」(返すわけないじゃない)
白露「じゃあ提督はここで寝て」
提督「いや、寝るわけにはいかんだろ」
夕立「横になるだけっぽい!」
提督「分かった、分かったから・・・これでいいか?」
春雨「失礼しますね」
白露「ちょっと!? 一番は私だよ!?」
五月雨「早いもの勝ちです!」
時雨「そうだよ。戦いは常に非常だよ」
村雨「じゃあ私も良ポジ、ゲット!」
涼風「いただきぃ~」
白露「だーかーらー、一番は私だって!!」
提督を囲むように皆、横になる。
提督(身動きが取れん・・・)
夕立「そうだよ。普通、普通。大丈夫っぽい!」
村雨(二人ともカッコカリしてるから・・・いいなぁ)
提督「何が!?」
五月雨「それに提督からすれば、私達は子供なんですよね? よく言ってるじゃないですか」
涼風「じゃあ恐がる子供が寝付くまで居てもいいんじゃね?」
白露「そうだよ! 寝るまで居てよ提督」
春雨「ダメ・・・ですか?」
提督(7人も居るんだし恐くないと思うが・・・)
提督(女の子だけじゃ心細いのかもしれんな・・・まだまだ子供だなぁ。微笑ましい)
提督「分かった。じゃあ君達が寝付いたら俺は戻るぞ?」
白露姉妹全員「分かってるって」(返すわけないじゃない)
白露「じゃあ提督はここで寝て」
提督「いや、寝るわけにはいかんだろ」
夕立「横になるだけっぽい!」
提督「分かった、分かったから・・・これでいいか?」
春雨「失礼しますね」
白露「ちょっと!? 一番は私だよ!?」
五月雨「早いもの勝ちです!」
時雨「そうだよ。戦いは常に非常だよ」
村雨「じゃあ私も良ポジ、ゲット!」
涼風「いただきぃ~」
白露「だーかーらー、一番は私だって!!」
提督を囲むように皆、横になる。
提督(身動きが取れん・・・)
542: 2015/08/09(日) 01:55:10.43 ID:ghPUSSZt0
時雨(・・・提督は一度眠ってしまうと中々起きない)
夕立(恐らく朝まで起きないっぽい)
春雨(つまり、一度でも・・・寝てしまえば・・・)
五月雨「提督の為に子守唄でも歌いましょうか?」
提督「いや、寝るのは君達だろ・・・早く寝てくれると助かるんだが・・・・」
春雨「司令官は私達と居るのはお嫌ですか・・・?」
少し悲しそうに春雨が尋ねた。
提督はそれに慌てた。
提督「嫌とかじゃなくてだな、その、女の子の部屋に寝転んで囲まれてって色々不味いだろ?」
時雨「ボク達はなんとも思ってないよ?」
提督「いや、少しは思ってくれ。何か間違いでも起きたら不味い」
提督自身は艦娘に手を出すつもりがないが、多くの艦娘を率いて、鎮守府を任されている以上は
鎮守府運営の、弊害になるような不祥事を起こす訳には絶対に行かない。
それは自分を信じてくれている部下や、育ての親であり、恩師である元帥への裏切りのようなものだ。
今まで自分を支えてきた人達、全てに失望され、多大な迷惑をかけることになる。
涼風「・・・問題、起こす気あるの?」
提督「ない」
あまりに即答したものだから、白露型姉妹は少し面白くなかった。
白露「だったら別にいーじゃん。何かするつもりないんでしょ?」
提督「色々世間体というもんがあるんだよ」
村雨「平気だって」
最初こそワイワイと提督を交え、会話をしていたが、時間が立つに連れ、喋り疲れて一人、また一人と寝てしまう。
提督(皆、寝たか?・・・そろそろ戻らないと・・・俺も眠さが・・・)
立とうとする所で、声をかけられた。
時雨「提督、何時もありがとうね」
夕立(恐らく朝まで起きないっぽい)
春雨(つまり、一度でも・・・寝てしまえば・・・)
五月雨「提督の為に子守唄でも歌いましょうか?」
提督「いや、寝るのは君達だろ・・・早く寝てくれると助かるんだが・・・・」
春雨「司令官は私達と居るのはお嫌ですか・・・?」
少し悲しそうに春雨が尋ねた。
提督はそれに慌てた。
提督「嫌とかじゃなくてだな、その、女の子の部屋に寝転んで囲まれてって色々不味いだろ?」
時雨「ボク達はなんとも思ってないよ?」
提督「いや、少しは思ってくれ。何か間違いでも起きたら不味い」
提督自身は艦娘に手を出すつもりがないが、多くの艦娘を率いて、鎮守府を任されている以上は
鎮守府運営の、弊害になるような不祥事を起こす訳には絶対に行かない。
それは自分を信じてくれている部下や、育ての親であり、恩師である元帥への裏切りのようなものだ。
今まで自分を支えてきた人達、全てに失望され、多大な迷惑をかけることになる。
涼風「・・・問題、起こす気あるの?」
提督「ない」
あまりに即答したものだから、白露型姉妹は少し面白くなかった。
白露「だったら別にいーじゃん。何かするつもりないんでしょ?」
提督「色々世間体というもんがあるんだよ」
村雨「平気だって」
最初こそワイワイと提督を交え、会話をしていたが、時間が立つに連れ、喋り疲れて一人、また一人と寝てしまう。
提督(皆、寝たか?・・・そろそろ戻らないと・・・俺も眠さが・・・)
立とうとする所で、声をかけられた。
時雨「提督、何時もありがとうね」
543: 2015/08/09(日) 01:55:42.69 ID:ghPUSSZt0
提督「時雨?」
時雨「ボク達、姉妹の我侭につき合せてゴメンね?」
提督「何時も頑張ってくれているんだ。これくらい・・・」
時雨「ボクも姉妹も寂しいんだよ。毎日、毎日、提督とお喋り出来るわけじゃないし」
提督「それは・・・」
確かに所属する艦娘の数は100を超える。
所属艦娘は日替わりで秘書艦をやる形で定着しているが、それでも全員と
毎日、しっかりとコミュニケーションを取れているかと言われると、消して取れているとは言い難かった。
無論、仕事の合間に鎮守府を巡回して話しかけたりと、自分なりに努力はしているが、
あまりに大人数なので、全てはカバーしきれないのが現状だ。
時雨「だからさ、今日くらいは皆と一緒に居てくれないだろうか」
周囲を見ると、提督に抱きつくように眠る春雨はしっかりと提督を掴んで放す気配はない。
まるで妹のように感じて少し微笑ましい。
五月雨も、涼風も、白露も、夕立も、村雨も、
皆が提督と一緒に居たいと言ってるかのように、提督の衣服の一部を掴んで眠っている。
提督「参ったな・・・これは・・・」
自分は、この子達に寂しい思いをさせていたんだなと申し訳ない気持ちになった。
時雨「ダメ・・・かな?」
提督「・・・今日だけだぞ?」
本来なら不味い事だ。部下の少女達と雑魚寝など。
だけど、時雨の真摯な気持ちや、皆が寂しい思いをしていたと思うと
頑なに拒むのも可哀想な気がした。
まだ幼い少女達だ。問題にはならないだろう。
これが戦艦や空母、重巡や軽巡等であれば、危険度はあがるだろうが。
まだ、自分の中で完全に納得は出来てなかったが、
時雨「ありがとう」
と笑顔で喜ぶ時雨を見たら、今日くらいは、この娘達の我侭に付き合っても良いかなと思う気分になった。
日頃の疲れもあり、そこで意識が途絶えた。
時雨「ボク達、姉妹の我侭につき合せてゴメンね?」
提督「何時も頑張ってくれているんだ。これくらい・・・」
時雨「ボクも姉妹も寂しいんだよ。毎日、毎日、提督とお喋り出来るわけじゃないし」
提督「それは・・・」
確かに所属する艦娘の数は100を超える。
所属艦娘は日替わりで秘書艦をやる形で定着しているが、それでも全員と
毎日、しっかりとコミュニケーションを取れているかと言われると、消して取れているとは言い難かった。
無論、仕事の合間に鎮守府を巡回して話しかけたりと、自分なりに努力はしているが、
あまりに大人数なので、全てはカバーしきれないのが現状だ。
時雨「だからさ、今日くらいは皆と一緒に居てくれないだろうか」
周囲を見ると、提督に抱きつくように眠る春雨はしっかりと提督を掴んで放す気配はない。
まるで妹のように感じて少し微笑ましい。
五月雨も、涼風も、白露も、夕立も、村雨も、
皆が提督と一緒に居たいと言ってるかのように、提督の衣服の一部を掴んで眠っている。
提督「参ったな・・・これは・・・」
自分は、この子達に寂しい思いをさせていたんだなと申し訳ない気持ちになった。
時雨「ダメ・・・かな?」
提督「・・・今日だけだぞ?」
本来なら不味い事だ。部下の少女達と雑魚寝など。
だけど、時雨の真摯な気持ちや、皆が寂しい思いをしていたと思うと
頑なに拒むのも可哀想な気がした。
まだ幼い少女達だ。問題にはならないだろう。
これが戦艦や空母、重巡や軽巡等であれば、危険度はあがるだろうが。
まだ、自分の中で完全に納得は出来てなかったが、
時雨「ありがとう」
と笑顔で喜ぶ時雨を見たら、今日くらいは、この娘達の我侭に付き合っても良いかなと思う気分になった。
日頃の疲れもあり、そこで意識が途絶えた。
544: 2015/08/09(日) 01:56:22.04 ID:ghPUSSZt0
時雨「・・・提督? 寝ちゃった? 疲れていたんだね。何時も頑張ってるから・・・」
微笑みながら提督の頭を撫でた。
時雨「何時もありがとうね。僕たちを大事にしてくれて」
提督の口にそっとキスをする。
村雨「それアリなの?」ハイライトオフ
時雨「なんだ起きていたのか」
村雨「じゃあ、私も・・・」
続いて村雨も提督にキスをした。
村雨「ヤバイねこれ。胸がドキドキしてる。大好きな人とキスってこんな気分なんだ。濡れてきちゃった」
時雨「それよりどう? 前に話した事は・・・」
村雨「私は別に構わないけどね。他の姉妹も同意見みたいよ?」
時雨「それは良かった。無用な争いをしなくて済むよ」
五月雨「なんの話ですか?」
春雨「・・・どうしたんです?」
夕立「っぽい?」
村雨「3人とも起きたんだ」
時雨「白露と涼風は完全に熟睡してるね」
五月雨「それより、2人ともキスしてましたよね」ハイライトオフ
時雨「うん」
村雨「最高の気分だった!」
五月雨「じゃあ私がしても、文句言えませんよね?」
時雨「うん、するといいよ。それもこの前、話したよね」
五月雨「じゃあ・・・失礼しますね? 寝てますよね提督?」
村雨「うわぁ大胆。私もあんな風に見えたのかなぁ」
五月雨「しちゃいました!! キスしちゃいました!! ファーストキスッ!!」
春雨「じゃあ次は私が・・・ウンッ・・・」クチャクチャ
村雨「こら、舌を入れるのはダメよ」
微笑みながら提督の頭を撫でた。
時雨「何時もありがとうね。僕たちを大事にしてくれて」
提督の口にそっとキスをする。
村雨「それアリなの?」ハイライトオフ
時雨「なんだ起きていたのか」
村雨「じゃあ、私も・・・」
続いて村雨も提督にキスをした。
村雨「ヤバイねこれ。胸がドキドキしてる。大好きな人とキスってこんな気分なんだ。濡れてきちゃった」
時雨「それよりどう? 前に話した事は・・・」
村雨「私は別に構わないけどね。他の姉妹も同意見みたいよ?」
時雨「それは良かった。無用な争いをしなくて済むよ」
五月雨「なんの話ですか?」
春雨「・・・どうしたんです?」
夕立「っぽい?」
村雨「3人とも起きたんだ」
時雨「白露と涼風は完全に熟睡してるね」
五月雨「それより、2人ともキスしてましたよね」ハイライトオフ
時雨「うん」
村雨「最高の気分だった!」
五月雨「じゃあ私がしても、文句言えませんよね?」
時雨「うん、するといいよ。それもこの前、話したよね」
五月雨「じゃあ・・・失礼しますね? 寝てますよね提督?」
村雨「うわぁ大胆。私もあんな風に見えたのかなぁ」
五月雨「しちゃいました!! キスしちゃいました!! ファーストキスッ!!」
春雨「じゃあ次は私が・・・ウンッ・・・」クチャクチャ
村雨「こら、舌を入れるのはダメよ」
545: 2015/08/09(日) 01:56:52.09 ID:ghPUSSZt0
五月雨「はうっ!? なんて大体な・・・」
春雨は、とろけた目をして、顔を紅潮させて息遣いがとても荒くなっていた。
春雨「司令官・・・ハァハァ」
時雨(ピンクは淫乱って夕張が言っていたけど、やっぱり本当なんだね)
夕立「次は私の番っぽい!!」
夕立が何度もキスをする。
村雨「そんなに何回も・・・」
夕立「マーキングっぽい!」
村雨「これだけしても起きないんだ提督」
時雨「皆は、例の案には納得がいってもらえたかな?」
村雨「こうして見ると共有するってのも悪くないと思うけどな私は」
五月雨「選ばれないってことはないですからね」
春雨「一番に慣れないのは嫌だけど・・・私も賛成です」
夕立「私も別に良いっぽいけど」
村雨「姉妹同士でギスギスしたくないしね」
その言葉に皆が頷いた。
時雨「ありがとう。ボクは少し席を外すよ。あまりハメを外しちゃ駄目だよ?」
村雨「分かってるって」
夕立「どこ行くの?」
時雨「ちょっと経過報告に・・・ね」
時雨はそういうと自室を出て行った。
春雨は、とろけた目をして、顔を紅潮させて息遣いがとても荒くなっていた。
春雨「司令官・・・ハァハァ」
時雨(ピンクは淫乱って夕張が言っていたけど、やっぱり本当なんだね)
夕立「次は私の番っぽい!!」
夕立が何度もキスをする。
村雨「そんなに何回も・・・」
夕立「マーキングっぽい!」
村雨「これだけしても起きないんだ提督」
時雨「皆は、例の案には納得がいってもらえたかな?」
村雨「こうして見ると共有するってのも悪くないと思うけどな私は」
五月雨「選ばれないってことはないですからね」
春雨「一番に慣れないのは嫌だけど・・・私も賛成です」
夕立「私も別に良いっぽいけど」
村雨「姉妹同士でギスギスしたくないしね」
その言葉に皆が頷いた。
時雨「ありがとう。ボクは少し席を外すよ。あまりハメを外しちゃ駄目だよ?」
村雨「分かってるって」
夕立「どこ行くの?」
時雨「ちょっと経過報告に・・・ね」
時雨はそういうと自室を出て行った。
546: 2015/08/09(日) 01:57:29.76 ID:ghPUSSZt0
明石の部屋
青葉「時雨さんが来たみたいですよ」
明石「合言葉を」
時雨「一夫多妻賛成」
明石「どうぞ」
時雨を部屋に招き入れた。
部屋の中には明石、青葉、陽炎、加賀が居た。
青葉「どうでしたか」
時雨「概ね皆、理解を示してくれたよ」
明石「今回のテストケースは成功ですね」
時雨「ボクは提督とひとつになれるなら・・・一夫多妻でも良いと思う」
この集会は一夫多妻を容認すべきという考えを持った者の集まりだった。
加賀「貴方が賛成するとは思わなかったけど」
時雨「・・・本音は自分が一番でありたいし、誰かに渡したくないよ?」
それは皆同じだった。
時雨「だけど、それで姉妹同士で争ったりするのは嫌かなってさ」
陽炎「そうよね・・・すごい分かるわ」
青葉「陽炎さんのとこは姉妹が多いですからね」
今回の計画は時雨だけの発案ではなかった。
事前に時雨は白露型の姉妹全員に語った。
一夫多妻の可能性を。皆が提督と結ばれる未来を。
提督をモノ扱いするような言い方は好きではない。
最初は皆、戸惑ったが、結果は上手く提督を姉妹で共有できた。
皆が提督を愛している。
女性として、心から愛している。
提督の一番になりたい、提督を独占したい、他の誰でもない、自分が結ばれたい。
この鎮守府の艦娘は誰もがそう思ってる。
青葉「時雨さんが来たみたいですよ」
明石「合言葉を」
時雨「一夫多妻賛成」
明石「どうぞ」
時雨を部屋に招き入れた。
部屋の中には明石、青葉、陽炎、加賀が居た。
青葉「どうでしたか」
時雨「概ね皆、理解を示してくれたよ」
明石「今回のテストケースは成功ですね」
時雨「ボクは提督とひとつになれるなら・・・一夫多妻でも良いと思う」
この集会は一夫多妻を容認すべきという考えを持った者の集まりだった。
加賀「貴方が賛成するとは思わなかったけど」
時雨「・・・本音は自分が一番でありたいし、誰かに渡したくないよ?」
それは皆同じだった。
時雨「だけど、それで姉妹同士で争ったりするのは嫌かなってさ」
陽炎「そうよね・・・すごい分かるわ」
青葉「陽炎さんのとこは姉妹が多いですからね」
今回の計画は時雨だけの発案ではなかった。
事前に時雨は白露型の姉妹全員に語った。
一夫多妻の可能性を。皆が提督と結ばれる未来を。
提督をモノ扱いするような言い方は好きではない。
最初は皆、戸惑ったが、結果は上手く提督を姉妹で共有できた。
皆が提督を愛している。
女性として、心から愛している。
提督の一番になりたい、提督を独占したい、他の誰でもない、自分が結ばれたい。
この鎮守府の艦娘は誰もがそう思ってる。
547: 2015/08/09(日) 01:57:57.59 ID:ghPUSSZt0
だから仲の良い姉妹でも、提督が絡むことで姉妹間に亀裂が入り、
その事を深刻視する勢力が生まれた。
また、青葉が興味本位で取ったアンケートがあった。
『もしも、提督が他の女と結ばれたら?』
その回答が『その場で自害します』とか、『相手を頃して自分も・・・』だったりとか、
『そんな未来は絶対ありえないから考えるだけ無駄デース』だったりとか、
そんな回答が8割で、青葉は事態の深刻さを知り、どうすれば解決するか考えた。
そこで出てきたのが一夫多妻であった。
誰もが提督と結ばれる、一緒になれる。
ならば姉妹や仲間同士で、いがみ合う事はない。
少なくても、仲間同士で頃しあうような最悪の未来は回避出来るかもしれない。
青葉(そりゃ私だって、司令と結ばれたいですよ・・・自分だけが・・・)
でも、それでは駄目。
もしも、誰か一人が選ばれた時点で絶対に争いになる。
恐らく氏人が出るレベルで・・・
皆だって、それは悪いこと、良くないことだと頭では理解出来ているだろう。
だけど感情が制御出来なくなる。
そんな狂ってしまうくらいに提督を愛していた。
提督は部下の艦娘全員を大事にしてくれる。大切に思ってくれている。
誰かが氏んだり、傷付いたら提督は深く悲しむことだろう。
青葉も、ここに居る皆も、それは絶対に嫌だった。あってはならないことだ。
だから、そんな未来は絶対に避けなければならない。
今回の白露型姉妹の件は、姉妹同士での提督の共有を承認できるかどうかのテストでもあったのだった。
青葉「結果は良好。姉妹全員が一応の納得はしていると・・・」
明石「良い結果じゃないですか」
時雨「そうだね・・・とりあえずは・・・」
その事を深刻視する勢力が生まれた。
また、青葉が興味本位で取ったアンケートがあった。
『もしも、提督が他の女と結ばれたら?』
その回答が『その場で自害します』とか、『相手を頃して自分も・・・』だったりとか、
『そんな未来は絶対ありえないから考えるだけ無駄デース』だったりとか、
そんな回答が8割で、青葉は事態の深刻さを知り、どうすれば解決するか考えた。
そこで出てきたのが一夫多妻であった。
誰もが提督と結ばれる、一緒になれる。
ならば姉妹や仲間同士で、いがみ合う事はない。
少なくても、仲間同士で頃しあうような最悪の未来は回避出来るかもしれない。
青葉(そりゃ私だって、司令と結ばれたいですよ・・・自分だけが・・・)
でも、それでは駄目。
もしも、誰か一人が選ばれた時点で絶対に争いになる。
恐らく氏人が出るレベルで・・・
皆だって、それは悪いこと、良くないことだと頭では理解出来ているだろう。
だけど感情が制御出来なくなる。
そんな狂ってしまうくらいに提督を愛していた。
提督は部下の艦娘全員を大事にしてくれる。大切に思ってくれている。
誰かが氏んだり、傷付いたら提督は深く悲しむことだろう。
青葉も、ここに居る皆も、それは絶対に嫌だった。あってはならないことだ。
だから、そんな未来は絶対に避けなければならない。
今回の白露型姉妹の件は、姉妹同士での提督の共有を承認できるかどうかのテストでもあったのだった。
青葉「結果は良好。姉妹全員が一応の納得はしていると・・・」
明石「良い結果じゃないですか」
時雨「そうだね・・・とりあえずは・・・」
548: 2015/08/09(日) 01:58:49.06 ID:ghPUSSZt0
陽炎「正直、私はまだ微妙な気がするんだけどね」
加賀「何がです?」
陽炎「まるで提督をモノ扱いしてるのが気に入らないかな」
青葉「そういうワケじゃないんですが・・・」
陽炎「・・・ごめん」
時雨「全体の意見はどうなんだい?」
明石「賛成派が60%、反対派が30%、残りは回答を控えていますね」
青葉「どう転ぶか、様子見してるって感じですかね」
時雨「金剛姉妹は反対なんでしょ」
明石「あの姉妹、裏では結構ギスギスしてますからねぇ」
青葉「少しづつでも、納得して貰うしかないですね」
陽炎「法律とかどうなの?」
青葉「そっちはどうとでもなります・・・問題は・・・」
加賀「提督ご自身が納得しないだろうと言うことね」
時雨「多分納得してくれないと思うけど、その辺りはどうするの?」
そう。それが一番の問題。
提督はきっとそんなことを承諾はしない。
青葉「ちゃんと話あって、納得して貰うつもりですよ」
全員(果たして納得してくれるだろうか・・・)
加賀「お義母様には報告するの?」
明石「いや、事が事だけに今は辞めたほうがいいと思う」
陽炎(・・・母親の立場だと胃に穴空きそうね)
青葉「なんにせよ、これら全ては提督には内密で」
全員「分かってる」
提督に感づかれたら、全てが終わる。
だから全て、その時が来るまでに水面下で事を進める必要があった。
時雨「それと、取材のことだけど・・・何か分かった?」
青葉「辛うじて、恐らくは女性であることは。だけど、おかしいんですよ・・・」
明石「何がです?」
青葉「経歴も、個人情報もデタラメ。ハッキングしても、そもそも本当にその人物が存在するのかも分かりません」
陽炎「・・・どういうこと?」
青葉「情報が一切ないんですよ。何者なんでしょうか? こんなこと初めてです」
加賀「少し警戒した方が良さそうね・・・」
時雨(妙なことにならないと良いけど・・・)
加賀「何がです?」
陽炎「まるで提督をモノ扱いしてるのが気に入らないかな」
青葉「そういうワケじゃないんですが・・・」
陽炎「・・・ごめん」
時雨「全体の意見はどうなんだい?」
明石「賛成派が60%、反対派が30%、残りは回答を控えていますね」
青葉「どう転ぶか、様子見してるって感じですかね」
時雨「金剛姉妹は反対なんでしょ」
明石「あの姉妹、裏では結構ギスギスしてますからねぇ」
青葉「少しづつでも、納得して貰うしかないですね」
陽炎「法律とかどうなの?」
青葉「そっちはどうとでもなります・・・問題は・・・」
加賀「提督ご自身が納得しないだろうと言うことね」
時雨「多分納得してくれないと思うけど、その辺りはどうするの?」
そう。それが一番の問題。
提督はきっとそんなことを承諾はしない。
青葉「ちゃんと話あって、納得して貰うつもりですよ」
全員(果たして納得してくれるだろうか・・・)
加賀「お義母様には報告するの?」
明石「いや、事が事だけに今は辞めたほうがいいと思う」
陽炎(・・・母親の立場だと胃に穴空きそうね)
青葉「なんにせよ、これら全ては提督には内密で」
全員「分かってる」
提督に感づかれたら、全てが終わる。
だから全て、その時が来るまでに水面下で事を進める必要があった。
時雨「それと、取材のことだけど・・・何か分かった?」
青葉「辛うじて、恐らくは女性であることは。だけど、おかしいんですよ・・・」
明石「何がです?」
青葉「経歴も、個人情報もデタラメ。ハッキングしても、そもそも本当にその人物が存在するのかも分かりません」
陽炎「・・・どういうこと?」
青葉「情報が一切ないんですよ。何者なんでしょうか? こんなこと初めてです」
加賀「少し警戒した方が良さそうね・・・」
時雨(妙なことにならないと良いけど・・・)
549: 2015/08/09(日) 01:59:27.57 ID:ghPUSSZt0
一方、白露型の部屋では・・・
村雨「提督・・・・好き・・・大好き・・・」
村雨は強く、横になって眠る提督を背中側から抱きしめる。
それだけで、心が満たされた。
一方、提督の正面には春雨が抱きついてた。
春雨「司令官・・・ウッ・・・ハァハァ・・・」
息はとても荒く、下半身を何やら小まめに動かしているが、五月雨は見なかったことにした。
五月雨「そろそろ・・・」
夕立「変わるっぽい!」
村雨「えー もう? いいけど本番はダメだよ? 鎮守府が終わるから。多分壊滅するから」
五月雨「分かってますよ」
夕立「ステキなパーティはまた今度にするっぽい!」
白露「提督・・・提督って柔らかくて気持ちいいんだね」
涼風「提督・・・そんなに激しく・・・やめ・・・」
白露と涼風はお互いが抱き合って、相手を提督と思い込んで熟睡していた。
村雨「幸せそうだねぇ」
春雨「お互い起きたら、どんな顔をするんでしょうか」
村雨「春雨は良かったの? 提督と皆で結ばれるって話」
春雨「・・・少しだけ嫌かも」ハイライトオフ
村雨「そうよね・・・」ハイライトオフ
春雨「でも、お姉ちゃん達と争ったりするのはもっと嫌だから・・・」
村雨「本当に春雨は良い子だね~」
妹の頭を撫でると春雨は気持ちよさそうに微笑んだ。
春雨「だって皆で幸せになった方が、きっと楽しいと思うの」
その言葉に姉妹皆が賛同して笑った。
夕立(でも・・・)
五月雨(一番は・・・)
春雨(第一夫人は・・・)
村雨(この・・・)
全員((((私だけどね))))ハイライトオフ
村雨「提督・・・・好き・・・大好き・・・」
村雨は強く、横になって眠る提督を背中側から抱きしめる。
それだけで、心が満たされた。
一方、提督の正面には春雨が抱きついてた。
春雨「司令官・・・ウッ・・・ハァハァ・・・」
息はとても荒く、下半身を何やら小まめに動かしているが、五月雨は見なかったことにした。
五月雨「そろそろ・・・」
夕立「変わるっぽい!」
村雨「えー もう? いいけど本番はダメだよ? 鎮守府が終わるから。多分壊滅するから」
五月雨「分かってますよ」
夕立「ステキなパーティはまた今度にするっぽい!」
白露「提督・・・提督って柔らかくて気持ちいいんだね」
涼風「提督・・・そんなに激しく・・・やめ・・・」
白露と涼風はお互いが抱き合って、相手を提督と思い込んで熟睡していた。
村雨「幸せそうだねぇ」
春雨「お互い起きたら、どんな顔をするんでしょうか」
村雨「春雨は良かったの? 提督と皆で結ばれるって話」
春雨「・・・少しだけ嫌かも」ハイライトオフ
村雨「そうよね・・・」ハイライトオフ
春雨「でも、お姉ちゃん達と争ったりするのはもっと嫌だから・・・」
村雨「本当に春雨は良い子だね~」
妹の頭を撫でると春雨は気持ちよさそうに微笑んだ。
春雨「だって皆で幸せになった方が、きっと楽しいと思うの」
その言葉に姉妹皆が賛同して笑った。
夕立(でも・・・)
五月雨(一番は・・・)
春雨(第一夫人は・・・)
村雨(この・・・)
全員((((私だけどね))))ハイライトオフ
550: 2015/08/09(日) 02:00:01.34 ID:ghPUSSZt0
翌朝、提督が目を覚ますと皆、とんでもない寝相で寝ていた。
何故か皆、服がはだけている。
提督「はははっ・・・皆、寝相が悪いなぁ・・・」
全員に上からタオルケットをそっとかけると提督は自室へ戻って行った。
戻る途中、執務室の前で大井に会った。
提督「どうした? 随分早いな」
大井「提督? こんな早朝から、どちらへ?」
提督「少しな・・・」
大井(あれ?・・・提督の衣服から甘ったるい女の匂いがする)
提督「・・・どうしたんだ?」
大井「提督は今までどちらへ?」
提督「いや、そのだな・・・」
大井「ど ち ら へ ?」ハイライトオフ
あまりに大井の雰囲気が恐ろしくて、提督は昨晩の事を全てを打ち明けた。
執務室、仕事中。
大井「大体、いくら駆逐艦とは言え、一晩を共にするなど・・・」
提督「すまん。断わりきれなくてな。軽率だった」
大井「本当です。大体、提督は普段から・・・」
提督「あの・・・」
大井「聞いてますか?」
提督「なんで俺のひざの上に座るんだ?」
大井「提督は先程言いましたよね?」
提督「え・・・と何を?」
大井「部下に手を出す事は絶対にしないと」
提督「言ったな」
大井「だったら、私がこうして提督に密着していても手を出しませんよね?」
提督「・・・どういう理屈だ」
大井「罰です。提督が悪いんです」
何を言っても無駄そうなので、提督は諦めて書類仕事を再開した。
提督には見えていなかったが、大井は少し頬を染めて、とても幸せそうな表情をしていた。
遠征に行く前の挨拶で執務室を訪れた北上はそれを見て、(やっぱり気があるんじゃん)と心の中で呟いた。
何故か皆、服がはだけている。
提督「はははっ・・・皆、寝相が悪いなぁ・・・」
全員に上からタオルケットをそっとかけると提督は自室へ戻って行った。
戻る途中、執務室の前で大井に会った。
提督「どうした? 随分早いな」
大井「提督? こんな早朝から、どちらへ?」
提督「少しな・・・」
大井(あれ?・・・提督の衣服から甘ったるい女の匂いがする)
提督「・・・どうしたんだ?」
大井「提督は今までどちらへ?」
提督「いや、そのだな・・・」
大井「ど ち ら へ ?」ハイライトオフ
あまりに大井の雰囲気が恐ろしくて、提督は昨晩の事を全てを打ち明けた。
執務室、仕事中。
大井「大体、いくら駆逐艦とは言え、一晩を共にするなど・・・」
提督「すまん。断わりきれなくてな。軽率だった」
大井「本当です。大体、提督は普段から・・・」
提督「あの・・・」
大井「聞いてますか?」
提督「なんで俺のひざの上に座るんだ?」
大井「提督は先程言いましたよね?」
提督「え・・・と何を?」
大井「部下に手を出す事は絶対にしないと」
提督「言ったな」
大井「だったら、私がこうして提督に密着していても手を出しませんよね?」
提督「・・・どういう理屈だ」
大井「罰です。提督が悪いんです」
何を言っても無駄そうなので、提督は諦めて書類仕事を再開した。
提督には見えていなかったが、大井は少し頬を染めて、とても幸せそうな表情をしていた。
遠征に行く前の挨拶で執務室を訪れた北上はそれを見て、(やっぱり気があるんじゃん)と心の中で呟いた。
551: 2015/08/09(日) 02:00:58.97 ID:ghPUSSZt0
その頃、南方棲鬼はその様子を監視カメラで見ていた。
南方「なんであれで気付かないかなぁ・・・」
どう見ても、好意を抱いているのは一目瞭然なのに。
南方「本当にどういう教育を・・・元帥め・・・」ハイライトオフ
そこでドアがノックされる。
南方「どーぞー」
瑞鶴「お邪魔しまーす」
南方「どうしたの?」
瑞鶴「この烈風なんだけど、誰の物でもないみたい」
南方「え? この鎮守府のモノじゃないの?」
それは何時だったか、自室に尋ねてきた烈風。
誰かのイタズラかと思ったが、この鎮守府のモノじゃないときた。
南方(どこから来たのかしら・・・)
烈風を瑞鶴から受け取ってあることに気付いた。
翼の裏側に傷があった。
南方(あれ?・・・この傷・・・どこかで見たような・・・)
既視感は合ったが、思い出せない。
それがモヤモヤした。
瑞鶴「それよりそろそろお昼だけど・・・」
南方「そうね。一緒に食堂に行きましょうか」
瑞鶴「やった! お義母さんと一緒だ!」
南方「ふふふ・・・」
南方棲鬼は無邪気に喜ぶ瑞鶴をとても可愛らしく思った。
最近の日常。何時もと変わらない光景。
こんなに普通に暮らしていて良いのか疑問だった。
しかし、それも長くは続かない。
艦娘、深海棲艦、提督を取り巻く者達が少しづつ動き始めたから。
誰もが認識出来ないまま、事態は少しづつ、加速して行くのだった。
南方「なんであれで気付かないかなぁ・・・」
どう見ても、好意を抱いているのは一目瞭然なのに。
南方「本当にどういう教育を・・・元帥め・・・」ハイライトオフ
そこでドアがノックされる。
南方「どーぞー」
瑞鶴「お邪魔しまーす」
南方「どうしたの?」
瑞鶴「この烈風なんだけど、誰の物でもないみたい」
南方「え? この鎮守府のモノじゃないの?」
それは何時だったか、自室に尋ねてきた烈風。
誰かのイタズラかと思ったが、この鎮守府のモノじゃないときた。
南方(どこから来たのかしら・・・)
烈風を瑞鶴から受け取ってあることに気付いた。
翼の裏側に傷があった。
南方(あれ?・・・この傷・・・どこかで見たような・・・)
既視感は合ったが、思い出せない。
それがモヤモヤした。
瑞鶴「それよりそろそろお昼だけど・・・」
南方「そうね。一緒に食堂に行きましょうか」
瑞鶴「やった! お義母さんと一緒だ!」
南方「ふふふ・・・」
南方棲鬼は無邪気に喜ぶ瑞鶴をとても可愛らしく思った。
最近の日常。何時もと変わらない光景。
こんなに普通に暮らしていて良いのか疑問だった。
しかし、それも長くは続かない。
艦娘、深海棲艦、提督を取り巻く者達が少しづつ動き始めたから。
誰もが認識出来ないまま、事態は少しづつ、加速して行くのだった。
552: 2015/08/09(日) 02:06:04.93 ID:ghPUSSZt0
投下完了シマシタ
何時も感想どうもです。
1です。
以前、少しだけ触れましたが、
社畜なもんで、なんと9月末くらいまで休日がないようでして
更新が凄いまばらか、少し開くかもしれません。
あんまり間を空けるのも嫌なんですけど、
自分でも引くくらい忙しい繁忙期なもんで、生活もあるし
仕方ないのです・・・
時間と心に余裕があれば書き足したもんを投下するかもしれません。
なるべく空けない様にはしたいですが状況次第ですので、
気長に待っていただけると嬉しいです。
ごめんなさい。
ホント夏イベどうしよう。WINタブ買おうかな・・・
おやすみでち
何時も感想どうもです。
1です。
以前、少しだけ触れましたが、
社畜なもんで、なんと9月末くらいまで休日がないようでして
更新が凄いまばらか、少し開くかもしれません。
あんまり間を空けるのも嫌なんですけど、
自分でも引くくらい忙しい繁忙期なもんで、生活もあるし
仕方ないのです・・・
時間と心に余裕があれば書き足したもんを投下するかもしれません。
なるべく空けない様にはしたいですが状況次第ですので、
気長に待っていただけると嬉しいです。
ごめんなさい。
ホント夏イベどうしよう。WINタブ買おうかな・・・
おやすみでち
553: 2015/08/09(日) 02:19:59.57 ID:krmgXVumo
乙
改ニを控えてるだけあって瑞鶴が一歩リードしてるな
改ニを控えてるだけあって瑞鶴が一歩リードしてるな
554: 2015/08/09(日) 03:26:46.35 ID:2tMNlP41O
乙!
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります