1: 2010/10/07(木) 20:38:08.90 ID:T0lE4.AO

前スレ:一方通行「待ちな、ジャッジメントだァ」


ヘッドギア「……」

心理定規「……以上、これが『スクール』の決起内容よ」

砂皿「学園都市を敵に回すか……思い切った事を考えるな、最近の若造は」

垣根「まぁな、いつまでも統括理事会に踊らされてるタマじゃねぇってわけだ……高っけぇ金払ってんだ、しっかり頼むぜ?」

砂皿「フ、言われなくとも報酬に見合った活躍はするつもりだ」

心理定規「時にリーダー、少しの間だけど……アナタには風紀委員(ジャッジメント)になってもらうわね?」

垣根「はぁ?何でだよ」

ヘッドギア「プッ」

垣根「……オイ、何が可笑しい」

ヘッドギア「……」

2: 2010/10/07(木) 20:42:37.22 ID:T0lE4.AO
心理定規「勿論アナタも知っているでしょ?風紀委員になった一方通行(アクセラレータ)の噂は」

垣根「第一位……そいつがどうした?」

心理定規「今回の作戦、ほぼ間違いなく彼は邪魔してくるでしょうね」

垣根「……成る程な、俺に野郎の見張りをさせようってのか……心理定規(メジャーハート)、どっちかっつーとそれってお前の役じゃねーの?」

心理定規「嫌よ、何かアイツとは相性悪そうだし」

垣根「俺だって嫌に決まってんだろ、何で今更学園生活を謳歌しないといけねぇんだ」

ヘッドギア「……」

心理定規「文句言わないで、彼を足止めできるのはアナタだけなんだから」

垣根「足止め……ね、倒せとは言わないんだな」

心理定規「ちなみにコレが……現在の彼のスペック表よ」バサッ

3: 2010/10/07(木) 20:47:44.64 ID:T0lE4.AO
垣根「風紀委員第一七七支部所属、長点上機学園に在学、身長・体重は平均的……ってオイ、アイツって確かモヤシ野郎じゃなかったか?」

心理定規「そうね、つい最近までは」

垣根「……風紀委員の恩恵か」チッ

心理定規「えぇ、相変わらず能力の使用に制限はあるんだけど……身体の障害もリハビリしちゃったみたいだし、何より戦闘スキルを身につけた彼は以前に増して厄介かもね」

垣根「どうって事ねぇよ、『未元物質(ダークマター)』にかかりゃあ……」

心理定規「ねぇ、できると思う?」

砂皿「無理だな」

ヘッドギア「残念だ」

垣根「……一応言っとくがな、俺はお前達のリーダーなんだぜ?」

ヘッドギア「……残念だ」クッ

垣根「輪っか野郎、テメェは黙っとけ」

心理定規「とにかく学校の編入手続き、風紀委員の工作活動は済んでるから頑張ってね、頼りにしてるわよ?」クスッ

垣根「最初っからさせる気マンマンじゃねぇの……しゃあねぇ、やるか」ポリポリ

ヘッドギア「垣根」

垣根「あん?」

ヘッドギア「残念だ」

垣根「……わかった、お前それ言いたいだけだろ」

4: 2010/10/07(木) 21:00:00.40 ID:T0lE4.AO
っつーわけで、半年くらい前にVIPで書いた  
一方通行「待ちな、ジャッジメントだァ」

の続編になります

「んなSS知るかハゲ!」って人は↑を見てください



見るのめんどいって人はとりあえず一通さんが風紀委員に入ってスキルアウトぶっ潰したってのを知ってれば誰でも楽しめると思います

6: 2010/10/07(木) 21:06:41.61 ID:T0lE4.AO
―――風紀委員第一七七支部

初春「お茶淹れましたよー」コトッ

固法「ん、ありがと」

一方通行「学校つまンねェンだけど」

初春「ほぇ?」

黒子「ぶっ」

一方通行「……っつーか何で俺にはダチができねェンだァ!?教師も生徒も妙にヘコヘコしやがってよォォ!!」ダンッ!

固法「だって口悪いし」

初春「顔怖いですし」

黒子「口リコンですの」

一方通行「チィ……」

固法「この話題も一体いつまで続けるの……」ズズーッ

一方通行「俺にダチができるまで……スかねェ」

黒子「では半永久的に解決しそうにありませんわね」

初春「一通さんガンバですー」

7: 2010/10/07(木) 21:08:26.52 ID:T0lE4.AO
  ガチャ

打ち止め「皆さんこんにちわ~!ってミサカはミサカは元気に挨拶してみたり!」ヒョコ

初春「あ、アホ毛ちゃんいらっしゃいです~」

打ち止め「アホ毛じゃないもん!ってミサカはミサカは憤慨してみる!」プンプン

初春「その一本角は立派なアホ毛ですよー」

黒子「むひょひょひょひょ!やっと来ましたわね……さぁ黒子の胸にダイブしてきなさいな打ち止めちゃん!」ンバッ

打ち止め「わーい固法お姉ちゃ~ん!ってミサカはミサカは笑顔で抱き付いてみたりー!」ムギュッ

固法「よしよし♪ケガしなかった?」ナデナデ

黒子「……」

8: 2010/10/07(木) 21:12:07.99 ID:T0lE4.AO
打ち止め「大丈夫だよーミサカは一人でできるもん!ってミサカはミサカは胸を張って言い放ってみたり」フンス

固法「一通くん……ちょっと」チョイチョイ

一方通行「ェ……何スかァ?」ガタッ

固法「フー……」

一方通行「?」

固法「アホかあああぁぁッッ!!!」ブンッ

グワラガキイィンッ!

一方通行「ねぼしィッ!?」

打ち止め「わわっ」

初春「殴った!?」

黒子「あー」

固法「何度言わせるの?こんな小さな子を一人で出歩かせたらダメじゃない!」

一方通行「痛ッ……ち、治安良くなったンだから大丈夫っスよォ…」ヒリヒリ

9: 2010/10/07(木) 21:17:02.96 ID:T0lE4.AO
固法「そういう問題じゃないでしょ……」フゥ

初春「確かに前よりは良くなりましたけど……ここは不良大国学園都市ですよ?」

黒子「な、何なら私が打ち止めちゃんを迎えに行きましょうか……?」エヘヘ

固法「……」

初春「……」

一方通行「……」

打ち止め「……」

黒子「……へ?」

一方通行「明日から俺が責任持って連れて来まァす」

打ち止め「ミサカもそれがいいなってミサカはミサカは希望してみたり」

黒子「チィ……」

16: 2010/10/08(金) 07:40:03.18 ID:BKJSbsAO
今回の主人公は第一位と第二位、そして……?

では少し投下

17: 2010/10/08(金) 07:46:53.47 ID:BKJSbsAO
―――翌日

生徒「でさー」

生徒「へー」

  ワイワイガヤガヤ

……ガラッ

一方通行(あー……今日も学校かァ…)トコトコ

生徒「あっ」

  シ―――ン……

一方通行(何だよ……俺がオマエらに何やったってンだよ……)ガタッ

  ガラッ

教師「皆さんおはようございます」

一方通行(さっそく帰りてェ……)

教師「えー……き、今日からこの長点上機に転入し、このクラスの一員となる生徒を紹介します」

  ざわ……

一方通行(転入生……だと?)

教師「は、入ってきなさい……」

……ガララッ

  カツカツカツ……

18: 2010/10/08(金) 07:51:46.05 ID:BKJSbsAO
一方通行「あァ……?」ピクッ

教師「えー……紹介します、転入生のかき―――」

垣根「垣根……垣根帝督です」ザッ

教師「……」コホン

  ざわ……

一方通行(へっ……成る程ねェ、さっきから教員が妙にキョドりやがるワケじゃねェか)

垣根「ヨ~ロ~シ~クゥ~ね♪」ニィッ

一方通行(相手がLv5第二位……垣根帝督だってンなら仕方ねェな)ニヤニヤ

垣根(……アイツだな)ジー

一方通行(さっきから俺ばっかりガン見しやがって……ホ〇ヤローが)チッ

教師「じ、じゃあ垣根くんの席は……一方通行くんの後ろで良い……かな?」オドオド

一方通行「……あ?」ギロッ

教師「ひっ!?」ビクッ

垣根「オーケーオーケー、構いませんよー?」カツカツ…

一方通行「チィ……」

19: 2010/10/08(金) 07:54:09.22 ID:BKJSbsAO
垣根「『未元物質』の垣根帝督だ、仲良くしようぜ?第一位『一方通行』さんよ」ザッ

一方通行「……あァ、こちらこそだぜクソ野郎」ギロッ

垣根「ははっ、初対面の相手にクソ野郎たぁご挨拶だな……えぇ?」

一方通行「だからその挨拶をしてやってンだろォがボケ、理解できる脳ミソを持ち合わせていねェのかよ垣根くゥン?」

垣根「くくっ、流石は第一位…大したムカつきぶりだ」

一方通行「おォ?」

生徒(オ……)

生徒(オイオイオイオイオイオイオイ!!?何でだよ!?何でいきなり衝突してんだ意味わかんねぇ!)ガクガク

生徒(何でLv5が二人も同じクラスなんだよ!?クラス崩壊即崩壊!!)ブルブル

教師「ゴ、ゴホンッ!」

垣根「……」

一方通行「……」

垣根「……フン」ガタッ

一方通行「ケッ」プイッ

教師「で、ででででは一時間目のHRを―――」ガタガタガタ

生徒(先生カワイソー)

20: 2010/10/08(金) 08:01:03.35 ID:BKJSbsAO
では続きは夕方に

29: 2010/10/08(金) 20:07:19.77 ID:BKJSbsAO
キンコンカンコーン

―――屋上

一方通行「……で、だァ……」

垣根「よぉ」モグモグ

一方通行「オマエ、人様の聖域(サンクチャアリ)に何勝手に脚踏み入れてやがンだコラ今すぐ出てけブン殴るぞ」

垣根「うるせーよ、俺が何処でメシ食おうが勝手だろうが」ムシャムシャ

一方通行「チィ……」

垣根「まぁ何だ、お近づきの印に一緒にメシでも食うか?」

一方通行「……いつの間に俺はオマエとお近づきになったンだァ?」ストン

垣根「と、言いつつ前に座るのね」

一方通行「やかましいわ」

30: 2010/10/08(金) 20:10:09.23 ID:BKJSbsAO
垣根「そんな汚ねぇ言葉ばっか使ってっからテメェは友達の一人もできねぇんだよ」モグモグ

一方通行「何で今日知り合ったばっかのオマエに指摘されねェといけねンだ?」

垣根「此処だってテメェが居座ってるから誰も寄り付かねぇんだろうなぁ……なぁ、ぶっちゃけマジで独りだろ?」

一方通行「独りだとォ……!?と、ととと友達くらいいるに決まってンだろォがァ!?」アセアセ

垣根「……へぇ、何処にだよ?」

一方通行「ジ、風紀委員の支部に……」

垣根「……」

一方通行「……三人ほど」ボソッ

垣根「他校じゃねぇか」

一方通行「悪りィかよ」

垣根「笑えねぇぜ」モグモグ

一方通行「まったくだ」グビッ

31: 2010/10/08(金) 20:13:51.21 ID:BKJSbsAO
垣根「コーヒー牛乳だぁ?ははっ、意外と可愛いじゃねぇの」ニヤニヤ

一方通行「うるせェよ、ブラックよりこっちのが健康的だって眼鏡先輩がやたらと推してくンだ」

垣根「眼鏡先輩?」

一方通行「オマエにゃ関係ねェ、風紀委員の先輩だァ」グビグビ

垣根「……ふーん」

一方通行「それより……だ、何で此処に来やがった?」

垣根「しっつけぇな……屋上は誰のモンでもねぇだろーがよ?」

一方通行「違げェっつの」コトッ

垣根「あ?」

一方通行「どォして長点上機へ来やがったって聞いてンだ……」ギロッ

32: 2010/10/08(金) 20:19:39.57 ID:BKJSbsAO
垣根「……くくっ、知りたいか?」ニィッ

一方通行「気持ち悪りィ笑み浮かべてンじゃねェぞタコ」

垣根「と、に、か、く……良い席に着けた」

一方通行「……何だと?」ピクッ

垣根「一方通行、いつでもテメェを真後ろから攻撃できるんだからなぁ……?」ニヤッ

一方通行「オマエ……ッ!?」

垣根「バッカ冗談、テメェまさか自分が狙われてるだとか思ってんのか?自意識過剰なんじゃねーの?」ハハッ

一方通行「……だったら何だってンだァ?」

垣根「俺が此処に来た理由はな……」

一方通行「……」ゴクリ

垣根「な~いしょっ♪」キャピ

一方通行「……」ヒクッ

33: 2010/10/08(金) 20:23:48.53 ID:BKJSbsAO
垣根「しっかしここの売店のメシ美味いよなー、流石は天下の長点上機」モグモグ

一方通行「ブ チ 殺 す」カチッ

垣根「いちいちキレんなよ一方通行、コーヒー牛乳ぐらいじゃカルシウム足りねぇんじゃね?」トントン

一方通行「……オイ」

垣根「あん?」シュボッ!

  轟ッッ!!!

垣根「あ……」

一方通行「オマエ……風紀委員の目の前で堂々タバコたァ良い度胸してンじゃねェかチンピラが」

垣根「ヒュ~ッ♪今のが大気を操るベクトル変換……それより良いのか?タバコ、ゴミになっちまったぜ?」

一方通行「問題ねェな、風のベクトルでバラバラに引き裂いた」

垣根「……はっ、テメェに正義は似合わねぇよ一方通行……この世の誰もが思ってる」

一方通行「心配すンなよ……自覚はある」

34: 2010/10/08(金) 20:28:58.72 ID:BKJSbsAO
十時頃に再開しまふ

35: 2010/10/08(金) 21:03:08.25 ID:BKJSbsAO



一方通行「―――で、いつまで尾いて来やがるホ〇野郎」トコトコ

垣根「誰がホ〇だぶっ頃すぞ」トコトコ

一方通行「授業は終わってンだろ、真っ直ぐテメェの部屋にでも帰ってシコって寝ろ」

垣根「悪いが俺もこっち方面なんでな」

一方通行「おいおいマジかよ?フザけンなよ……」チッ

垣根「うっせーボケ、それより今日は風紀委員の支部行かねぇの?」

一方通行「オマエにゃ関係ねェ」

垣根「何だ何だ、遂に風紀委員にも嫌気が差したのか?」

一方通行「カアァァンケェエエねェェンだよォォオオオオ!!!」

36: 2010/10/08(金) 21:05:18.64 ID:BKJSbsAO
垣根「だからいちいちキレんなっての……じゃ、またな」トコトコ

一方通行「お、おゥ」

一方通行「……」

一方通行(……何なんだよアイツ……)チッ

打ち止め「ねぇねぇ」クイクイ

一方通行「あン?」

打ち止め「こんなトコで何してるのかな?ってミサカはミサカは尋ねてみたり」

一方通行「……その言葉、そっくりそのままベクトル変換」ビシッ

37: 2010/10/08(金) 21:06:33.62 ID:BKJSbsAO
打ち止め「アナタがいつまで経っても帰って来ないから支部に行こうとしてたの~っ!ってミサカはミサカは待ちくたびれたーっ!」プンスカ

一方通行「……せっかくケータイ持たせてやってンだから電話すりゃ済む話だろが」

打ち止め「うぅ~ん、ミサカからすれば一人で何でもやってみたい年頃なのかもってミサカはミサカは腕を組んでウンウンしてみたり」ウンウン

一方通行「オマエが勝手したら誰が顔面フルスイング喰らうのか理解しての行動かソレは?」

打ち止め「そんな事より支部にちょっこ~う!ってミサカはミサカは先陣を切ってみる!」トテトテ

一方通行「聞けやコラ」

38: 2010/10/08(金) 22:10:49.67 ID:BKJSbsAO
―――第一七七支部

打ち止め「ドーナツ美味しいねーっ!ってミサカはミサカは同意を求めてみたり!」モグモグ

初春「そーでふねーっ」モギュモギュ

黒子「ではセ口リさん、それが終わりましたら次はこちらの書類を…」ズシッ

一方通行「何だ何だよ何ですかァ?今日はやけに仕事が多いじゃねェか……どォなってンだよクソババァ」

黒子「はぁ……セ口リさん、明日が何の日か知ってのご質問ですの?」ヤレヤレ

一方通行「一〇月九日ァ……?確か学園都市の独立記念日……」

固法「そ、演説や盛大なパレードも行われるみたいだから……」

一方通行「あー……、言われれば確かに出店願いの書類がチラホラあったよォな気が……」

打ち止め「お祭り?ミサカも行きたいな!ってミサカはミサカは可愛いくおねだりしてみるんだけど……」ネーネー

39: 2010/10/08(金) 22:13:29.87 ID:BKJSbsAO
一方通行「何でせっかくの休日に外出しねェといけねンだよ……初春さン達と一緒に行きゃ良いだろが」

初春「一通さん、さりげなく子供のお守りを押し付けないでくださーい」

黒子「何を言ってますのセ口リさん」

一方通行「あァ?」

固法「風紀委員は全員駆り出されるのよ?警備員(アンチスキル)だけじゃ手薄だからってね」

一方通行「チッ、なーンなンですかァー」

打ち止め「わーい!おっ祭っりおっ祭っり♪」

黒子「遊びに行くわけではありませんのよ打ち止めちゃん?」

  ガチャ

黄泉川「お前らちゃんとやってるかーっ」

ミサカ「あーっ、ヨミカワだぁ」

固法「どうしたんです?」

黄泉川「単刀直入に言う、今日はお前らの新しい仲間を連れて来たじゃんよ」

40: 2010/10/08(金) 22:17:56.41 ID:BKJSbsAO
一方通行「新入りだァ……?ケケケ、たっぷりコキ使ってやろォじゃねェか」

初春「一通さんも遂に先輩ですねー」

黒子「こんな時期にですの?それは新人と言うより……」

黄泉川「そうだな、学校が変わったから支部の配属も変更になっただけじゃんよ」

一方通行「ンだァ?最近は転校生キャラってのがブームなのかよ?」

固法「何の話?」

一方通行「何でもねっス」

黄泉川「まぁいい紹介するじゃん、入れ入れ」

  ガチャ

黄泉川「えーっと、第二九六支部より転属された……」

一方通行「~~~~~~ッッ!!?」



垣根「よぉ、一方通行」ザッ

41: 2010/10/08(金) 22:22:54.23 ID:BKJSbsAO
黄泉川「垣―――……って何だ、お前ら知り合いじゃん?」

垣根「まぁ、同じクラスなもんで」ニコニコ

一方通行「待 て コ ラ」グイッ

垣根「……何だよ?」

黒子「あらま」

固法「い、一通くんっ!?」ガタッ

初春「ひいぃぃぃぃ!!喧嘩ですぅ!!!」

垣根「……ホラ、怖がってんじゃねーか」

一方通行「すンませンねェ皆さン、ちょっと二人でパトロール行って来ンぜェ」グイグイ

垣根「あー俺、垣根帝督ってんだ!皆よろし―――」ズルズル

  バタン

初春「どうしてまたあんなに怖そうな人がぁ……」クスン

黒子「これはまた……何かワケアリなのでしょうか?」フム

固法(垣根……帝督……?)

打ち止め「ドーナツ美味しいよーってミサカはミサカは……」モグモグ

黄泉川「おっ、一つもらうじゃん」ヒョイ

42: 2010/10/08(金) 22:29:14.32 ID:BKJSbsAO
―――とあるコンビニ前

一方通行「こいつァ一体何の冗談だァァ!!?」

垣根「うるせぇウゼェ喋んな離れろ」サッサッ

一方通行「何考えてやがンだマジで……オマエが風紀委員だなンて聞いてねェぞ」

垣根「あれ、言ってなかったか?」

一方通行「殴るぞテメェ……」ヒクッ

垣根「……ってか、何で俺達はコンビニの前掃除させられてんだあァ!?」サッサッ

一方通行「風紀委員なンだから当たり前だろ」サッサッ

垣根「Lv5が掃除……シュールな光景だよな」

一方通行「しかも悪人面ときたモンだ」

垣根「テメェはともかく俺は違うだろ、訂正しろ」

一方通行「知ってるか?そォいうの目糞鼻糞ってンだ」サッサッ

垣根「あーそうかい」サッサッ
(風紀委員って面倒くせぇなぁ……)

43: 2010/10/08(金) 22:33:02.10 ID:BKJSbsAO



  カタカタカタ……

初春「えーっと、垣、根、帝、督……出ましたっ!」タンッ

固法「ハイ説明お願いね」

初春「垣根帝督さん……Lv5の第二位、能力はこの世に存在しない物質を生み出す『未元物質』……??良くわからない能力ですね」

固法「やっぱりLv5の……」

黒子「……ヤレヤレ、また厄介払いですのね」フゥ

初春「固法先輩ドンマイですー」

固法「ぐぐ……」

黒子「それよりLv5の風紀委員の存在を今まで存じなかった我々も些かどうかと」

初春「それなんですが……どうやら垣根さん、一通さんが風紀委員になった次の公募で推薦を貰ってるみたいでして……」

44: 2010/10/08(金) 22:35:36.56 ID:BKJSbsAO
固法「対抗心メラメラね、良い事じゃない」

黒子「しかしセ口リさんが目立ちすぎて光を浴びなかったみたいですわね、二番目なだけに」

初春「まぁ一通さん一人でスキルアウト壊滅させるとかメチャクチャやってましたからねー」カタカタ

固法「……ホント、誰かさんも一緒にねー?」

初春「タハハ……」

黒子「で、あの二人は今何処に?まさか殴り合いでもしているのでしょうか」

固法「それくらいならまだマシよ、能力使った喧嘩なら……」

初春「学園都市が崩壊します」

45: 2010/10/08(金) 22:39:18.34 ID:BKJSbsAO



  アー、イッツーニイチャンダー

  セロリサーン

垣根「何だ何だどういうこった、学校以外なら人望あるんだな」

一方通行「ンな事ねェよ、俺をヒーローか何かと勘違いしてンのはそれこそ何も知らねェヤツらばっかりだ」

垣根「だろうな、Lv5で最強で風紀委員で白髪で短気な社会不適合者ときたモンだ、常人なら近寄ろうとも思わねぇ」

一方通行「……オマエ、さっきからババァ並みに腹立つよなァ……」イライラ

垣根「なぁ、テメェは何で風紀委員なんかやってんの?」

一方通行「あ?」

垣根「テメェだって今まで学園都市に散々非人道的な扱い受けて来たんだろ?」

一方通行(テメェ……『も』だと?)

垣根「おかしいだろ、何で学園都市の犬に成り下がってんだよ……」

46: 2010/10/08(金) 22:44:59.18 ID:BKJSbsAO
湾内「ア、アノ……」ボソボソ

一方通行「だったらオマエはどォなンだ?」

垣根「うるせぇぞ、今質問してんのは俺だろうが一方通行」

一方通行「どォしてオマエに話さなきゃならねンだっつ―――」

湾内「あ、ああああのっ!」ワタワタ

一通・垣「あ゛あァァ!!?」ギロッ

湾内「ごごごごめんなさぁぁいっ!!!」ビクッ



泡浮(湾内さん頑張って!我々は文字通り陰ながら応援してますわっ!!)ガッツ!

婚后(湾内さんもあんな不良のどこが良いのやら……)コソコソ

47: 2010/10/08(金) 22:47:45.17 ID:BKJSbsAO
湾内「あうぅぅ……」ビクビク

垣根「ホレ見ろ……テメェが怒鳴るから」ボソッ

一方通行「オ、俺のせいだってのかよォォ!?」ボソボソ

垣根「……どうかしましたか、お嬢さん?」キラキラ

一方通行「……」

湾内「え、えと、その、あの……」オドオド

垣根「大丈夫、怖がらずに落ち着いて息を吸って……?」ニッコリ

一方通行「」ゾワッ

湾内「は、はいっ////」



泡浮(一方通行様も素敵ですが……隣の殿方はもっとステキですわぁ……////)ハァハァ

婚后(あ、泡浮さんっ!?)

48: 2010/10/08(金) 22:50:06.42 ID:BKJSbsAO
湾内「あ、アアアッアアア一方通行様ぁっ////」

一方通行「あン?」

湾内「わわわ私、湾内絹保と申しますの!以前、一方通行様に救って頂いた事がありまして……!お、お礼を言う事もできずに……その……////」モジモジ

垣根「だってさ」クルッ

一方通行「ぜーンぜン覚えてねェな」ホジホジ

垣根「うわ最悪」

湾内「わっわわわ私の想いを手紙にしました!よよよ読んでくださぁいっ!!」スッ

一方通行「あァ……?お、おゥ」パシッ

垣根「テメェも隅に置けねぇな一方通行」ニヤニヤ

一方通行「うるせー馬鹿」

49: 2010/10/08(金) 22:54:04.64 ID:BKJSbsAO
婚后(や、やった!受け取りましたわよっ!?)

泡浮(嗚呼……御名前は何と呼ばれるのでしょうか……////)ウットリ



垣根「ははっ、お前らこのまま付き合っちゃえば?」

湾内「ひぇっ!!?」ビクッ

一方通行「はァ、コイツと……?」ジー

湾内「////」カアァァ…

一方通行(中学生か……ねェな)

湾内「さ、ささささささようならあぁぁぁぁっっ!!!」ダッ

垣根「またねーっ♪常盤台のお嬢サ~ン」フリフリ

一方通行「オマエ……マジで何なの?」

ドドドドドドドドドドドドドド……

婚后「わ、湾内さんっ!?どちらへ!?」

湾内「うわああああぁぁぁぁぁん!!嬉し恥ずかしー!!!////」ドドドド

泡浮「し、白井さんに後日情報提供をー!」タタタ

50: 2010/10/08(金) 23:01:03.96 ID:BKJSbsAO



  ガチャ

初春「あ、やっとこさ帰って来ましたよー」

固法「お帰りなさい、あんまり遅いから打ち止めちゃん眠っちゃったわよ?」ナデナデ

打ち止め「すぴー……」ムニャムニャ

黒子「ぐひひ!何という無邪気な寝顔……今夜はコレでご飯三杯はイケますのっ!はあぁ~んシャッターチャンスシャッターチャンスゥゥ!!」パシャパシャ

一方通行「あー……とにかく紹介しとくわ、この馬鹿がLv5の第二位……」

垣根「『未元物質』の垣根帝督、皆さん改めてお見知り置きを」キリッ

固法「ん!私は固法美偉、よろしくねっ」ニコッ

黒子「おっと、少々お見苦しい場面を見せてしまいましたわね……白井黒子ですの」クルッ

初春「う、初春飾利ですー!」タハハ
(明るく明るく……悪い人じゃないですよ!きっと)

一方通行「チッ……」

固法「で、このアホ毛をピコピコさせてるのが打ち止め(ラストオーダー)ちゃん♪」

打ち止め「うぅ~ん、アホ毛じゃにゃいも~ん……」ムニャムニャ

垣根(打ち止め……能力名か?)

51: 2010/10/08(金) 23:03:45.86 ID:BKJSbsAO
固法「じゃ、ていとくんも帰って来た事だし恒例の……」

垣根「て、ていとくん……?」

一方通行「ぎィィやァははははははははは!!!イイねイイね最っっ高だねェェ!?ていとクゥゥウウウウウウン!!?」

初春「……何がそんなに楽しいんでしょうか?」

黒子「アホですの」

垣根(ていとくん……ていとくん……)ポクポクポク

一方通行「ひゃはははっははははははははは」ゲラゲラ

垣根「!!」チーン

垣根「気 に 入 っ た」

一方通行「は……ァ?」ヒクッ

垣根「そしてアンタも気に入った、確か固法さん……と言ったか」ズイッ

固法「えっ……?」

52: 2010/10/08(金) 23:10:23.07 ID:BKJSbsAO
垣根「成る程、アンタが例の眼鏡先輩か……Lv5を前にして臆さねぇその態度、顔も悪くねぇしオマケにスタイルも抜群だ……」ジロジロ

固法「あ、あの~……」タジ…

初春「はわわ……」オロオロ

垣根「よし決めた、アンタを俺の女にしてや―――」

一方通行「ちょっと待てやテメェ垣根コラ」グイッ

垣根「あ?」

一方通行「何ソッコーで眼鏡先輩に手ェ出してやがンだオマエ……着こなしがホスト流ならやってる事もホスト気取りってかァ?」

垣根「オイオイ何だよ一方通行、まさかテメェも固法さんにホの字なのか?」

初春「えっ、ちょ……ええぇっ!!?」

一方通行「冗談キツイぜ、ていとくンよォ……高校生なンてババァ通り越してホトケさンじゃねェか」

固法(ホ、ホトケ……?)

初春「ホッ」

黒子「セ口リさんもていとさんも、いい加減にしなさいな」

53: 2010/10/08(金) 23:11:51.44 ID:BKJSbsAO
打ち止め「うにゅ……どうかしたの?ってミサカはミサカは目をゴシゴシしながら聞いてみるんだけど……」ウトウト

固法「打ち止めちゃん、お腹空いた?」

打ち止め「お腹いっぱいご飯を食べさせてくれると嬉しいな!」

初春「ででででしたら早く行きましょうっ!ていとさんの歓迎会にーっ!!」ワタワタ

一通・垣「歓迎会だァ?」

黒子「セ口リさんの時もしたでしょう?さっさと準備してくださいな二人とも」

56: 2010/10/08(金) 23:37:23.32 ID:BKJSbsAO
―――とあるレストラン

  ケッキョクサバカンガキテルワケヨー(゚∀゚)

  サバヨリシャケデショーガシャケサイコー

  ハマヅラ、ミナサンノドリンクチョウカラッポデスヨ-

  …シンゴウガキテル…

黒子「……では、殿方二人がドリンクバーに行って来てくださるかしら?」

一方通行「ああァ!?」

打ち止め「ミサカはカルピスソーダ!7:3で割ってねってミサカはミサカは所望してみたり」

垣根「はいよ」ガタッ

一方通行「何で俺まで行かなきゃなンねンだよ……垣根一人に行かせときゃイイじゃねェか」

固法「文句言わないの、人数多いんだから……」

一方通行「チィ……」ガタッ

57: 2010/10/08(金) 23:39:51.50 ID:BKJSbsAO
初春「今度は喧嘩しないでくださいねー」フリフリ



垣根「女だらけの職場ってのもアレだな、今まで大変だったろ?」トコトコ

一方通行「あァ、オマエが思ってる以上にな」トコトコ

浜面(どうしてこうなった……)カチャカチャ

浜面(くそっ、俺はスキルアウトを束ねていたリーダーだったんだぞ……)コポコポ

浜面(それが今は暗部組織『アイテム』の雑用係、何だよこの大暴落は)コポコポ

一方通行「……ウゼェな、前の野郎……一体何杯入れる気だァ?」イライラ

垣根「俺達と同じ『パシリ』なんだろ、まぁウゼぇのは否定できねぇがな」

浜面(聞こえてんだよコンチクショー!!)コポコポ

58: 2010/10/08(金) 23:44:31.68 ID:BKJSbsAO
浜面(それもこれもアイツが悪い!スキルアウトを粛正しやがった風紀委員……一方通行ァ!!)コポコポ

浜面(憎い憎いっ!一方通行が憎いぃっ!!)トコトコ

一方通行「チッ、やっと行きやがったか……」カチャカチャ

垣根「なぁ……一つ聞いて良いか?」

一方通行「あン?」コポコポ

垣根「口リコンってマジなの?」

一方通行「だーれが口リコンだってェェ!?」

垣根「白井……だっけか?『セ口リさんは国宝級のホワイト口リータですから打ち止めちゃんに変な事しないよう見張ってて欲しいですのー』ってな」

一方通行「言ってくれンじゃねェかあのババァ……お礼に塩をくれてやる」パサパサ

垣根「中学生はババァで高校生はホトケさん、それ以上は肉骨粉ってか?第一位様は大層な性癖をお持ちのようで」ハハハ

一方通行「このボケが、だから口リコンじゃねェっつの」コポコポ

59: 2010/10/08(金) 23:57:37.77 ID:BKJSbsAO
垣根「話を戻すか、何で風紀委員になろうと思ったんだ?」

一方通行「こりゃまた大分巻き戻しやがったなァ……」

垣根「それくらい教えてくれても良いんじゃねぇか?減るモンでもねぇんだし」ニヤニヤ

一方通行「チッ、半ば強制的に入れられたよォなモンだよ……まさか俺みてェな野郎が自分から志願するとでも思ってやがンのか?」

垣根「ん……だったら何で続けてんだよ?」

一方通行「ある事件がきっかけでよ……ブッ壊すしか能がなかった俺でも、やっと何かを守れるってのに気付いたンだ」

垣根(計画が頓挫した『絶対能力進化実験(レベル6シフト)』……か?内容は極秘にされてるが……)

一方通行「風紀委員に入って……そこで仲間が出来た、守る対象が増えた、俺の大事なモンはこの腕で守るって決めたンだ」

垣根「……で?」

一方通行「それだけだよ」

垣根「……はぁ?」

一方通行「分かったら残り分はオマエが持って来い」トコトコ

垣根「……」

垣根(風紀委員であり続ければ……最強のヒーローであり続ければ……)

垣根「……は」

垣根「笑えるな、犬野郎……弱者を守るために戦ってりゃ善人になれるとでも?」ククッ

60: 2010/10/09(土) 00:01:45.95 ID:N69r32AO



打ち止め「ねぇねぇ」

一方通行「ンだよ?」ムッシャムッシャ

打ち止め「お肉ばっかり食べてたら凶暴になっちゃうよーってミサカはミサカは忠告してみるんだけど……」

一方通行「結構じゃねェか、漢は多少ワイルドじゃないとなァ!」

垣根「馬鹿になるって言ってんだよ」

黒子「ですの」

一方通行「ンだとォォ!!?」ガタッ

初春「ひっ!?」

固法「やめなさい、また暴れる気?」ギラリ

一方通行「ぐっ……」

61: 2010/10/09(土) 00:04:05.38 ID:N69r32AO
垣根「はっ、そんなに食いてぇなら俺の『未元物質』を腹いっぱい食わせてやるよ」

一方通行「上等じゃねェかていとくン、もォ出せねェくらいヒーヒー鳴かせてやっからさっさと差し出せやコラ」

初春「け、結局ていとさんの能力ってどうなんですか?」ビクビク
(また喧嘩ですうぅぅ!!)

垣根「ん?」

黒子「イマイチ実感が湧きませんのよね」

垣根「この世の全てはな……素粒子によって作られている」

初春「そ、素粒子……?」キョトン

黒子「素粒子というのは物質を構成する最小の単位ですの」

垣根「大雑把に言えば今、お前が食ってるスパゲティ…それは茹で上がった麺にほぐした明太子を合えているんだが……そこにハチミツという未元物質を混入するとどうなる?」

初春「上等な料理にハチミツをブチ撒けるがごとき思想ッッ!!」

固法「初春さん、何を言ってるの?」

62: 2010/10/09(土) 00:07:48.55 ID:N69r32AO
垣根「すると別のメニューになっちまうわけだな、只の明太子スパゲティから何だかワケわかんねぇグチャグチャの物体に」

打ち止め「えっ、この場面でもコーヒー牛乳?それはちょっと合わないんじゃないかなーってミサカはミサカは議論してみる」

一方通行「うるへー、晩飯にコイツが合わねェなンざ誰が決めた?」グビッ

垣根「他の物質と結びつく事でまったく新しい物質を生み出しちまう……異物ってのはそういうもんだ、たった一つ混じっただけで世界をガラリと変えちまうんだよ」

初春「つ、つまり……どういう事ですか??」

黒子「ふむ……つまり初春の頭のお花畑が今、急激に成長を遂げているのも……何かと結びついた『未元物質』の影響を受けているからですのね」ジー

初春「……へ?」ワシャワシャ

63: 2010/10/09(土) 00:10:32.09 ID:N69r32AO
固法「ぎゃああああっ!!育ってるうぅぅっ!!?」ガタッ

打ち止め「ジュラ紀だジュラ紀だぁー」

黒子「巨大ゼンマイですのー」

一方通行「ぎゃはははははは!!似合ってンじゃねェか初春さンよォォ!!!」ゲラゲラ

初春「ひいぃぃぃぃぃ!!元に戻してくださぁぁい!」ワシャワシャ

打ち止め「あっ、実ができてるよ!ってミサカはミサカは真っ赤な果実を摘んでみる!」ブチッ

初春「痛いですっ!><」

64: 2010/10/09(土) 00:14:04.39 ID:N69r32AO



初春「はうぅ……酷いですぅ」クスン

固法「随分遅くなっちゃったわね……」トコトコ

垣根「あ、何なら俺……送って行こうか?」

固法「だいじょーぶっ!私の寮この近くだからねっ」ニコッ

一方通行「くかこきくけかかか」ケラケラ

垣根(ガードが堅いお姉さんでいらっしゃる)チッ

打ち止め「今日は固法お姉ちゃんのお家にお泊まりしたいかもってミサカはミサカはお姉ちゃんのスカートを軽く引っ張ってお願いしてみる」クイクイ

一方通行「馬鹿言え、眼鏡先輩に迷惑だろォが」

黒子「そうですのよっ!外泊したいなら私と二人でホテ―――」

初春「言わせねぇよ!!?」

65: 2010/10/09(土) 00:16:45.65 ID:N69r32AO
打ち止め「やだやだやだーっ!お姉ちゃんともっと一緒にいたいよー!ってミサカはミサカは駄々っ子交渉術を行使してみたりっ!!」ジタバタ

垣根「えらい固法さんに懐いてんのな、あのチビガキ」

一方通行「あの人やたら面倒見イイからなァ……過保護だ過保護」

初春「そのお陰で支部の人員構成がドえらい事になってるんですけどねー」タハハ

固法「むっ、私は別に構わないけど?どうせ明日また会うわけだし……ねーっ?」

打ち止め「ねーっ♪」ニコニコ

一方通行「チッ……しゃあねェなァ、行儀良くすンだぞクソガキ」

打ち止め「うん!ってミサカはミサカは元気にお返事してみたり!」

黒子「一人では色々と大変でしょう……仕方ありませんわね先輩、ここは私もご一緒しますの」キリッ

67: 2010/10/09(土) 00:23:34.72 ID:N69r32AO
初春「白井さんは常盤台なんで色々厳しいでしょーっ!さっさと帰りますよっ!」グイグイ

黒子「あぁーん!邪魔するなですの初春もといジュラ春ぅ~!」ズリズリ

初春「だ、誰がジュラ春ですかっ!!?」

固法「じゃ、私達も帰ろっか?」キュッ

打ち止め「うん、背中流しっこしようねお姉ちゃん!ってミサカはミサカは手を握ってスキップしてみたり!」

黒子「打ち止めああぁぁぁぁぁぁぁ……!!!」ズリズリ

垣根「俺達はどうするよ、もう一杯行っとくか?」

一方通行「アホか、こっちは一分一秒でも早くオマエと離れてェっつの」ザッ

垣根「あれ?テメェは学生寮じゃねぇの?」

一方通行「寮みてェな甘ったるいセキュリティじゃ安心して眠れねンだよ、じゃあな」トコトコ

垣根「おーおー流石第一位様は言う事が違―――」

垣根「……って、行っちまったよ釣れねぇなぁ」

68: 2010/10/09(土) 00:25:56.90 ID:N69r32AO
ピロピロピロピ~♪

垣根「……」ピッ

垣根「チョリーッス!あー俺俺、俺だよ垣根帝督!!こっちはマジ余裕っつーか?」

垣根「……あん?ふざけるなって?悪い悪いそんな怒んなよ、ちゃんと仕事やってんだからよ」

垣根「……で、例のブツは回収できたのか?心理定規さんよ」

垣根「……あぁ?やっぱ他のヤツらも噛み付いて来やがるわけか……面倒くせぇ」

垣根「了解だ、予定通り品は明日受け取る……任せとけ」

垣根「グッナ~イ♪」ピッ

垣根(さぁて……そろそろ動くぞ、俺達『スクール』もな……)ニィッ

73: 2010/10/09(土) 23:16:53.59 ID:N69r32AO
―――翌日

黒子「遅っそいですわねー……」イライラ

垣根「……なぁ、ここの連中はこうも時間にルーズなのか?」

黒子「い、いえ!いつもはこんなハズでは……」

垣根(俺は一方通行に引っ付いてないといけねぇってのに……)チッ

黒子「時にていとさん……アナタ、風紀委員の腕章は如何されましたの?」

垣根「……腕章?」

黒子「今日はお仕事ですのっ!ちゃんと付けてくださいまし!!」

垣根「へーへー」ゴソゴソ
(そうかそうか、俺は今風紀委員だったな)

黒子「んまっ、誇り高き風紀委員の証をポケットにしまっているだなんて……」

74: 2010/10/09(土) 23:23:36.30 ID:N69r32AO
垣根(常盤台中学Lv4の白井黒子……どうやらコイツは風紀委員にそれなりのプライドを懸けているらしい)パチッ!

黒子「まったく……最近は平和ボケしてられるのか、皆さん気持ちが弛んでますのよ」

垣根「あぁ、本当にそう思うぜ」

黒子「何を言ってますの……アナタもその一人ですのよっ!?」プンプン

垣根「あぁ!?誰が―――」

黒子「大体ていとさんもセ口リさんも制服の着こなしからしておかしいですの!仮にも風紀委員で常盤台に並ぶ超エリート校の一員なのですからそれに恥じぬような身だしなみを常日頃から心掛けて―――」クドクド

垣根(相当機嫌が悪りぃな……面倒くせぇ)トコトコ

黒子「ち、ちょっと!どちらへ行かれますの!?」

垣根「突っ立って待つってのもアレだろ、飲み物でも買って来ようと思ってな……」
(勿論嘘だけど)

黒子「あー……でしたら私もご一緒しますわ」

垣根「あぁ?他の連中と入れ違いになっちまうだろうが」

黒子「私だけずっと待たされる役なんて嫌ですのっ!他の方々も我々と同じ苛立ちに悩まされればよろしいんですのよ、ざまぁ見やがれですの」ツカツカ

垣根「成る程な、これが風紀委員の腹黒『空間移動能力者(テレポーター)』の本性か」

黒子「……ていとさん、今何か仰いましたの?」ニコッ

垣根「ん?気のせいだろ」トコトコ

75: 2010/10/09(土) 23:31:01.59 ID:N69r32AO
―――とあるオープンカフェ

黒子「ふむ……朝のカフェでご一服するのも悪くありませんわね」ズズーッ

垣根(あークソッ、一服してぇなぁ~!これじゃ吸えねぇ……ムカつくぜ)イライラ

黒子「ていとさん、いつまで苛立ってますの?貧乏揺すりなど止めてくださいな」

垣根「っつーかさ、何でわざわざこんな小洒落たサ店に入ってんの?俺はそこらの缶ジュースを期待してたんだが」

黒子「そこのウェイターさん、サンドイッチおひとつ追加頂けるかしら?」

  カシコマリマシタ-

垣根「あぁ……余裕で無視かよこの野郎」

76: 2010/10/09(土) 23:37:33.46 ID:N69r32AO
黒子「ところでていとさん……アナタ、固法先輩には本気でご執心ですの?」モグモグ

垣根「何故そんな事を聞く?」

黒子「ど う で す の ?」ズイッ

垣根「……」

黒子「……コホン」

垣根「……どうだろな、他のヤツらと違って大人で美人で巨Oだし……まぁ支部の中では一番魅力的と言える」

黒子「んまっ、初春はともかく私がお子様ですって?」

垣根「俺の知り合いにもお前と似たようなヤツがいるんだがな、そうやって大人ぶってる間はまだまだガキんちょだよ」

黒子「むぅ……」

垣根(ガキと言われたりババァと言われたり……コイツも大変だな)グビッ

垣根「……で、それがどうしたよ?」コトッ

77: 2010/10/09(土) 23:40:16.72 ID:N69r32AO
黒子「仕事人間……ってご存知ですの?」

垣根「あぁアレだろ?仕事が楽しくて楽しくて仕方がなくて他の関係をブッ壊しちまうようなダメなヤツ」

黒子「そうですの、固法先輩が正にソレですのよねぇ……」フゥ

垣根「へぇ、そうなのか?全然そうは見えないが……」

黒子「私は先輩とのお付き合いが長いので分かりますの、先輩が殿方と交際しているなどあった例しがありませんし……女性としてのせっかくの淡い青春を風紀委員だけに捧げるなんてあってはなりませんのよ……」

垣根「……ふーん」

黒子「で、す、か、らっ!ていとさんがその気なら私、全力で応援してもよろしくてよ?」

78: 2010/10/09(土) 23:41:18.08 ID:N69r32AO
垣根「お前さ……何言ってんの?」

黒子「……?何がですの?」

垣根「良いか、俺とお前らは昨日知り合ったばっかりだ……もしも俺が外道のクソ野郎だったらどうする?いきなり人を信用するなんざマヌケすぎるとは思わねぇのか?」

黒子「アナタの方こそ何を言ってますの?」

垣根「……なに?」ピクッ

黒子「風紀委員にそんな方がいるわけありませんの、万一いたとしてもそれは……ていとさん、アナタではありませんわ」

垣根「……何でだよ、何故そう言い切れる?」

79: 2010/10/09(土) 23:43:31.68 ID:N69r32AO
黒子「何故ですって?……生憎ですが私、人を見る目は有しているつもりですのよ?」

垣根「……はっ、とんだお人好し野郎だな、お前は」

黒子「そうですわね、ですから風紀委員などをやっているわけですし」ズズーッ

垣根(見る目があるだと……?本当にそう思ってるなら白井黒子、テメェの目は間違いなく節穴だ)

垣根「……」

垣根「そうか……ま、そん時は頼むわ」

黒子「えぇ、よろしくですの♪第二位の実力者なら安心して任せられますわ?」ニッコリ

垣根「お前はしないのか?その……恋とか」

黒子「愚問ですわね、勿論してますわよ?絶賛恋焦がれ中ですの」

垣根「オイオイ、まさか例のセ口リだとか言うんじゃねぇだろな?」

80: 2010/10/09(土) 23:49:12.31 ID:N69r32AO
黒子「失敬な、誰があんな口リコン……私はお姉さま一筋ですのっ!」

垣根「お姉さまだぁ?お前姉妹がいるのか?そうだとしても全っ然意味がわかんねぇ」

黒子「ハズレですのっ、我が常盤台中学が誇る最強の電撃姫……御坂美琴お姉さまですのよー!!」キャーッ!

垣根「御坂美琴って……あの第三位、『超電磁砲(レールガン)』の?」

黒子「それ以外に誰がいると言うのです?」

垣根「メスじゃねぇか」

黒子「愛に性別など関係ありませんのよ~ん♪」

垣根「あぁー、打ち止めに手ェ出してるのはネタだと思ってたんだが……お前はガチでそっち系の趣味らしい」

黒子「んー……私にそんな事を言ってよろしいんですの?」ニコニコ

垣根「はぁ?」

黒子「サヨナラですのー♪」ヒュンッ

81: 2010/10/09(土) 23:56:45.51 ID:N69r32AO
垣根「テメッ……!?俺に支払わせるつもりかよ!!?」ガタッ

  ホホホ、サキニイッテマスノヨー!

垣根「……クソッ、ムカつく野郎だ」ゴソゴソ

心理定規「随分楽しそうじゃない、ねぇリーダー?」ボソッ

垣根「その声は……心理定規か、こんな所で何して―――」

心理定規「待って、振り返らずにそのまま聞いて?今からアナタのケータイに『残骸(レムナント)』の受け取り場所のデータを直接転送するわ」ピッピッ

垣根「面倒くせぇな、一々ここまで出向かなくとも電話で話せば一発じゃねーの?」

心理定規「電話は傍受される危険があるからね……念のためよ」

82: 2010/10/09(土) 23:59:24.30 ID:N69r32AO
垣根「はっ、今更聞かれた所でどうする事もできねぇよ」

心理定規「それよりアナタが巨O好きだったなんてね……通りで私と一緒にいても欲情しないわけか」フゥ

垣根「バーッカ、俺に抱かれてぇならあとツーランクはバストアップしてから来やがれ、お子様が」

心理定規「別にそんな気は毛頭ないんだけど……っと、送信完了」ピッ

垣根「『樹形図の設計者(ツリーダイアグラム)』の大脳部、『残骸』……これを元に復元できりゃあ学園都市を出し抜くのだって不可能じゃねぇ」

心理定規「そうね、だからしっかりして欲しいわ」

垣根「あぁ?何がだよ?」

83: 2010/10/10(日) 00:04:38.12 ID:Db2Xl.AO
心理定規「久しぶりに表の人間と接したからって変な気を起こしちゃダメよ?バカはそうやって失敗するんだから」

垣根「……フン、何を言ってやがる?俺は『スクール』のリーダー垣根帝督……クズの中のクズ野郎だ、そんな甘めぇ心はとうの昔に切り捨てた」ザッ

心理定規「……そ、なら良いんだけど」

垣根「あ~ムカつく、タバコ吸いてぇなぁー」ザッザッ

心理定規「……」



心理定規「切り捨てた……ね、本当にそうかしら?」ボソッ

心理定規(だったらよ垣根帝督……アナタの『一般人は極力巻き込まない』っていう、その信念は一体何なのよ)

心理定規(学園都市の暗部には数え切れない程の悲劇があるって言うけど……アナタ、本当はまだ己を棄て切れてないのではなくて?)

心理定規(……ふふっ♪でもね、アナタのそんな可愛いトコ……嫌いじゃないわよ?)クスッ

84: 2010/10/10(日) 00:15:38.55 ID:Db2Xl.AO
ここまでです

日付変わっちゃったけどていとくんの命日だったね、アーメン

88: 2010/10/10(日) 20:00:11.17 ID:Db2Xl.AO



垣根(ゲ、やっぱ入れ違いかよ……)トコトコ

打ち止め「あーっ!垣根のお兄ちゃんやっと来たよーってミサカはミサカは隊長に報告っ!」ビシッ

初春「遅刻ですよーていとさん!」

垣根「いや一応言っとくがな、此処に最初に来たの俺だから……だよな?白井」

黒子「重役出勤ですわねていとさん、遅刻した罰として全員にジュースを―――」

垣根「踏み砕かれてぇかテメェ……」ヒクッ

89: 2010/10/10(日) 20:05:12.69 ID:Db2Xl.AO
一方通行「馬鹿はほっといて……眼鏡先輩よォ、俺達がする仕事ってなァ何だ?」

固法「基本的には自由行動よ?普段の休日を満喫してもらって結構、ただ暴動が起こった場合は速やかに鎮圧する事」

一方通行「……ありゃ?帰って寝てても良かったンじゃねェの?」

垣根「中身は本っ当にモヤシだなテメェは……栽培してやろうか」

打ち止め「それについてはミサカも同意してみたり」

初春「でもでもっ!自由だったら皆さん集まった意味ないですよね?」

黒子「時間帯によって各支部毎に見回りのポイントが決められてますのよ、我々は丁度これからですの」

一方通行「チッ、ダリィからちゃっちゃと済ませちまおうぜ、何処に行きゃイイ?」

固法「それがココ、第七学区のコンサートホール前広場よ」

90: 2010/10/10(日) 22:48:49.22 ID:Db2Xl.AO



  ワイワイガヤガヤ

打ち止め「うぅ~ん!人がいっぱいではぐれちゃうかもってミサカはミサカは……助けてーっ!」ムギュギュッ

一方通行「ったく、何やってンだ」グイッ

初春「迷子にならないように手を繋ぎましょうねーアホ毛ちゃん」キュッ

打ち止め「これはアホ毛じゃないもーんっ!!」

初春「こうやって子供を挟んで手ぇ繋いでると私達夫婦みたいですねー」タハハ

打ち止め「むぅっ!?」ピクッ

一方通行「はァ?」

固法「すいませーんジャッジメントでーす」

黒子「道をお開けくださいですのーっ」

91: 2010/10/10(日) 22:51:26.00 ID:Db2Xl.AO
一方通行「あーウッゼェなァ!何なンですかァこの人だかりはァァ!?」

黒子「セ口リさん……あの壇上の女性を見てわかりませんの?」

一方通行「……あン?誰だよあのオイボレは」

黒子「……ハァ、御上様のご講演ですのよ?」

垣根「あの婆さんは親船最中、学園都市に一二人しかいない統括理事会のVIP野郎だ」

一方通行(統括理事会だと……?)

初春「親船最中さんと言えば……私達みたいな子供にも選挙権を与えようと頑張ってる人ですよね?」

固法「そうね、特に学園都市なんかは殆どが未成年だから……大人が作った政策に逆らえないもんね」

92: 2010/10/10(日) 22:55:24.08 ID:Db2Xl.AO
黒子「ですから学生達がこんなにも興味を示しているわけですの、ご理解頂けました?」

一方通行「ケッ、どォだかな……上っ面ァ綺麗事並べても裏ではどォせ薄汚ねェ仕事やってンだろ?お高くとまりやがって……統括理事会なンてビチクソの集合体じゃねェか」

打ち止め「ぁ……」

垣根「初めて意見が合ったな、わかってんじゃねぇかよ一方通行」

初春「て、ていとさんまで……」オドオド

固法「……本当にそうかしら?」

一方通行「あン?」

垣根「……」ピクッ

93: 2010/10/10(日) 23:11:08.18 ID:Db2Xl.AO
固法「確かに学園都市の上層部には裏を持った人物が多いのかもしれないわ、今までの一通くんの話を聞く限りではね?」

垣根(今までの……?)

固法「でも私は……あの親船さんは違うと思う、あの人を見て何か気付いた事はない?」

初春「ほぇ?」チラッ

一方通行「はァ……?」ジー

黒子「んー……」フム

垣根「……えらく身軽だな」

固法「そ、統括理事会の地位ともなればそれなりに命の危険性も高くなる、自分を恨んでる人間も少なからずいるハズよ」

94: 2010/10/10(日) 23:15:56.79 ID:Db2Xl.AO
固法「でも彼女の周りにはたった四人のボディーガードと一人の秘書しかいない、彼女自身は防弾服すら着ていないのよ……これがどういう意味か分かる?」

一方通行「そンなモン決まってる、完全武装の駆動鎧(パワードスーツ)なンざ着込ンで演説してみろ、一体誰が付いてくるってンだァ?『オマエ達は信用していませン』ってご丁寧に身体で言ってるようなモンじゃねェか」

初春「あ、成る程っ」

垣根「それとも恐ろしくバカなのか、な」

固法「今日び学園都市の技術力なら、わざわざ表に立たなくとも市民に伝える方法なんていくらでもあるハズよ、それこそ世界で一番安全な場所からでもね?」

一方通行「……」

固法「それでも親船最中はあの壇上に立っている、あんな危険地帯から丸腰で訴えてる」

垣根「……」

黒子「つまりはセ口リさんが言ったのと逆に『アナタ達を完全に信用しているから』こそ出来る……という意味で捉える事もできますの」

95: 2010/10/10(日) 23:20:21.03 ID:Db2Xl.AO
固法「そんな命を張ってまでバカな行動が取れる人を……私は悪い人間とは思えないな……」

初春「……そ、そうですよっ!アレで親船さんが悪党だったら……もう誰も信じられなくなっちゃいますー!」ワタワタ

一方通行「……チッ」

垣根(……ダメだな、やはり風紀委員ってのはどうしようもねぇお人好しばかりらしい)

打ち止め「あの壇上の隅っこにいるメガネの人、固法お姉ちゃんに似てるねってミサカはミサカは率直な感想を述べてみる」

初春「わっ、そう言われれば……」

黒子「名前は確か親船素甘、最中さんとは親子で高校教師だとか……もしかして固法先輩の親族の方ですの?」

固法「んなわけないでしょっ!」

垣根(テメェらみてぇなヤツらが真っ先に貧乏クジを引かされるんだ、あの親船然り……な)


……ベコンッ


一方通行「―――ッ」ピクッ

垣根(……始まったか、砂皿緻密)

96: 2010/10/11(月) 00:21:40.46 ID:fGQ2q.AO
打ち止め「どうかしたの?ってミサカはミサカは尋ねてみたり」

一方通行「なァ眼鏡先輩よォ……この車に積まれてるデッケェ扇風機は何なンだァ?」

垣根「……っ」

固法「ん?妨害気流(ウインドディフェンス)って言ってね、見た目通り強風を起こして狙撃手(スナイパー)から身を守る為の機材よ?」

一方通行「でもよ、コイツ……仕事してねェぞ?」

固法「ッッ!!?」

初春「こ、故障ですかぁ!?」ワタワタ

黒子「いえ、この小さな穴は……!?……先輩っ!『透視能力(クレアボイアンス)』を―――!!」

固法「もうやってる!!」ギュンッ

97: 2010/10/11(月) 00:24:32.31 ID:fGQ2q.AO
垣根(思ったより早く気付いたか……『スクール』の計画は砂皿による親船最中の暗殺から始まる、その為には会場の妨害気流は邪魔だからな……)

固法「……マズイわね、スチール弾が的確にバッテリーへの配線をブチ切ってる」

初春「じ、銃弾って!!?それじゃあ……」

一方通行「ぎゃはははははッッ!!面白くなってきたじゃねェか、本当に狙撃手がお出でなすったぜェェ!!?」

黒子「初春っ!この無駄に広い会場に妨害気流はいくつセットされてますの!?」

初春「ま、待ってください!今調べます……」カタカタカタ

固法「ここから見えるだけでも四基……その内二つが既に機能停止か……白井さん、お願いっ!」

黒子「了ぉ解ですのっ!」ヒュンッ

98: 2010/10/11(月) 00:28:50.74 ID:fGQ2q.AO
垣根(まさかコイツら……自分達で何とかする気か?)

一方通行「面倒くせェな、この車ブッ壊して他の騒ぎを引き起こしゃ済む話なンじゃねェのかァ?」

垣根「やめとけ、余計な被害が出るだけだ」
(ここでコイツを止めるのが俺の役目……だが)

固法「そうよ!一通くんは―――」


  ベコッ!ベコ!!ベコンッ!!!


打ち止め「わわわわっ!見えてる範囲は全部止まっちゃったよーってミサカはミサカは両手を縦に振って慌てふためいてみたりーっ!」ワタワタ

固法「くっ!一通くんは今すぐ壇上まで跳んで標的(ターゲット)を保護!ていとくんは警備員(アンチスキル)に連絡を……!」

一方通行「ッしゃァァあああああああ!!その言葉を待ってたンだぜェッ!!!」カチッ


……ダンッッ!!!


垣根(コイツらがどう動くのかってのも気になる……面白れぇ、だったら見せてもらうぜ?テメェらの実力ってヤツをな)ニィッ

99: 2010/10/11(月) 00:30:12.62 ID:fGQ2q.AO
お休み

102: 2010/10/11(月) 19:30:15.82 ID:fGQ2q.AO
  ヒュウゥゥゥ……ズダンッッ!!!


一方通行「オラオラオラァァ!!ジャッジメントだぜェェ!!?氏にたくねェなら静かにしな!!!」ザッ

親船「え……!?」

黒服「コイツ……ヒットマンか!!?」ジャカッ

一方通行「ジャッジメントだっつってンだろォがクソボケ、テメェらみてェな三下は大人しく俺に……」グッ

  バギッ!!ベキメキメキィィ……!!!

一方通行「―――守られてりゃ良いンだよォォ!!!」グイッ


……ゴバンッッ!!!


  ドワーッ!ナンヤナンヤァ!?

  テロダニャー!テロリストダニャー!!

  フ、フコウダー!


垣根(ムチャクチャだなーあの馬鹿、床をムリヤリ捲り上げてバリケードを作りやがった……まぁ悪くねぇ判断だ、が……)

103: 2010/10/11(月) 19:38:31.04 ID:fGQ2q.AO
黒子「あぁの口リコンはぁあああッッ!!もっと隠密に事を運べませんの!?」


垣根(―――しかし如何せん派手過ぎる、お陰で『スクール』の目的は達成されたぞ?)

初春「出ました!設置されてるのは全部で一二基です!!白井さんから得た他の機材の銃痕の向き、角度から推測するに……」カタカタカタ

固法「あのホテルね、あそこに狙撃手が……」ジー

初春「全て同じ建物からの攻撃ですので犯人は単独かと思われますねーはい」カタカタカタ

固法「……そうみたいね」ギュン


  ヒュンッ


黒子「初春っ!犯人は発見出来ましたの!?」シュタッ

初春「場所は特定できましたけど……流石に何号室かまでは分かりませんよーっ!」

黒子「逃げられちゃいますのよっ!?何とかしなさいですのーっ!」

104: 2010/10/11(月) 19:43:37.89 ID:fGQ2q.AO
初春「無茶言わないでくださーいっ!」

垣根(……ま、良く頑張ったがここまでってトコロだな)

固法「静かにして!コレすっごい疲れるんだからねっ!!」

初春「すいませんっ!」ビクッ

黒子「ですのっ!」

垣根(……何だ?)

固法「六○八号室に……銃を構えた男性……」ボソッ

垣根「あァ……!?」

固法「見ぃ~つけたっ♪」

初春「きゃっほーぅ流石先輩!そこに痺れる憧れるゥゥ!!!」カタカタカタ

垣根「オイオイ……見つけただと……!?」

黒子「驚きましたか?固法先輩の視神経制御系能力は何も透視だけではございませんのよ?」

垣根(この位置から砂皿までどれだけ離れてると思ってやがる!?約七○○メートルだぞ……!!?)

105: 2010/10/11(月) 19:49:07.11 ID:fGQ2q.AO
黒子「先輩、準備は出来てますわよ?私なら十秒と経たずに犯人と接触可能ですの」

固法「風紀委員がここまでするなんて明らかに越権行為なんだけど……」

初春「今はそんな事言ってる場合じゃないですよーっ!警備員じゃ間に合いません!!」

垣根(砂皿緻密は『アイテム』にブッ殺された正規メンバーの代わりに急遽補充した狙撃手だ、助けてやる義理はないが……やられっぱなしってのは性に合わねぇ)ギラッ


  バラ……ッ


一方通行「っ!?」


  バラバラバラバラ……ッッ!!


打ち止め「うわーん!どうしてここに来て盾が崩れちゃうのよーってミサカはミサカはイジワルな神様に抗議してみるーっ!!」プンスカ

106: 2010/10/11(月) 19:53:14.89 ID:fGQ2q.AO
垣根(フン、俺がここまでしてやってんだ……磁力狙撃砲でさっさとブチ抜け、コイツらに己の無力さってモンを思い知らせてやれ)

黒子「先輩っ!!」

初春「こりゃマズいですよォ!?」

固法「んもぅっ!責任は全部私が取るわよっ!!六○八号室はここから見て六階の左から四つ目の部屋よ、覚えたわね!?」

垣根(マヌケ野郎だな一方通行、テメェはさっさと親船を連れて逃げるのが正解だったんだよ)

初春「白井さん早くうぅぅぅぅぅ!!」

黒子「さぁ、行きますわよ白井黒子……風紀委員の名の下に、戦場の一番奥深くへと」ザッ


……ヒュンッ

109: 2010/10/11(月) 22:21:28.36 ID:fGQ2q.AO
―――とあるホテルの一室


砂皿「妨害気流は全て破壊した、そしてバリケードも崩れたか……フ、優しいリーダーじゃないか」

砂皿「一方通行が現れた時は潮時かと思ったが……これで私の仕事は終わりだな」ジャカッ

砂皿(仕事後のビールが楽しみだ……親船最中、当てるぞ)カチッ


……バッガァァァン!!!


砂皿「うおおぉぉぉッッ!!?」ズキッ!

砂皿「ぐ……っォォあああ……ッッ!!」ゴロンゴロン
(磁力狙撃砲が……ブッ壊れた!?)


ヒュンッ


黒子「動かないで頂けます?ジャッジメントですの」ザッ

砂皿「ッッ!!?」ビクッ

110: 2010/10/11(月) 22:24:51.19 ID:fGQ2q.AO
黒子「不法侵入、器物損壊、親船最中暗殺未遂の現行犯でアナタを拘束致しますわ……そのまま床に伏せて手を頭の後ろに回して頂けますかしら?」

砂皿「チイィ!」
(コイツ……いつの間に!?)

黒子「このバッテリーは……成る程、火薬ではなく磁力を利用した狙撃銃(スナイパーライフル)ですのね?通りで音が静かなわけですの」ヒュパパパッ


  シュカカカカカカッ!!


砂皿(鉄杭が……コイツが資料にあった空間移動系能力者か……助けは来ない、絶望的だな)

黒子「しかし……ま、残念でしたわね?よりによって銃弾をセ口リさんに当ててしまうだなんて……」ピポパピピ

砂皿(『ベクトル反射』……寸前でヤツが庇ったのか、ツイてないな)フゥ

黒子「初春?無事に犯人を拘束しましたのよ、とっとと警備員をこちらに回してくださるかしら?」

111: 2010/10/11(月) 22:29:58.39 ID:fGQ2q.AO



  ワーワー!

  ニゲロニゲロー!


初春「あいあ~い、その声は白井さんですねー?犯人に返り討ちにされてなくて良かったですー」

警備員「あの白髪の風紀委員はキミの所の人員だな!?この騒ぎは一体何だーっ!!?」ドタドタ

固法「親船最中の暗殺未遂事件です!犯人は―――」

垣根「フフ……はっ、ははははははは……!」

垣根(やるじゃねぇか、まさか本当に暗殺を阻止するたぁな……個々のスキルを要求される暗部組織とは違い、コイツら風紀委員に求められるのはチームワークってトコか)

垣根(凄腕ハッカー、空間移動能力者、透視能力者、そして最強の超能力者……奇襲にはもってこいのメンバーだ)

垣根(もしかしてコイツら……そこらの中途半端な組織よりか全然使えるんじゃねーの?)ククッ

112: 2010/10/11(月) 22:33:53.96 ID:fGQ2q.AO
垣根「―――さて、長居は無用だな……この騒ぎに乗じて『残骸』を―――」ザッ


  ピロピロピロピ~♪


垣根(ヘッドギア……?)ピッ

垣根「……どうした、こっちは相当な騒ぎを起こしてやったぜ?今からそちらへ向か―――」


  『おー出た出た!アンタが「スクール」のリーダーで間違いないのよね?』


垣根「……誰だ、テメェは」
(女の……声……?)

  『そかそか、自己紹介がまだだったね……むぎ☆のん♪って呼んでくれる?』

113: 2010/10/11(月) 22:46:25.10 ID:fGQ2q.AO
垣根(むぎのん……?くくっ、成る程な……)ニヤリ

  『しっかしアンタも懲りないねェ……せっかく氏体を送って忠告してあげてたのに、わざわざ狙撃手を雇ってまで実行するなんてさ』

垣根「『アイテム』か、その電話の持ち主はどうした?」

  『あー、土星みたいに変なゴーグル付けた男の事?多少抵抗されちゃってさー……ウチのも何人か真っ二つにされちゃったのよね』アハハ

垣根「……」

  『でも……ま、今は私の横で脳ミソブチ撒けて転がってんだけどにゃーんっ!!ぎゃっはははははははッッ!!!』

垣根(殺られたか……つまり『残骸』もヤツらの手に渡った事になる)チッ

  『だっからさぁー、残りのアンタ見つけんのも面倒くさいし……待っててあげるから殺されに来てくんないかな?』

垣根「……」

  『……ねぇ、ちょっと聞いてる?むぎのんは構ってくれないと氏んじゃうんだよぅ!』クスン

115: 2010/10/11(月) 22:51:08.82 ID:fGQ2q.AO
垣根「ははっ、テメェ……むぎのん、と言ったか」

  『違う違う、もっと可愛いらしーく……むぎ☆のん♪って―――』キャハ

垣根「ム カ つ い た」

  『……あ゛?』

垣根「ナメてやがるな……よほど愉快な氏体になりてぇと見える」

  『ナメてる……ね、あははっ』

垣根「……」

  『テメーこそ……ウチら「アイテム」ナメんなよ?ク、ソ、ヤ、ロー』


  ブチッ、ツーツーツー…


垣根「野郎……ッ」ギリッ

116: 2010/10/11(月) 22:56:07.21 ID:fGQ2q.AO



黒子「アーミーナイフにハンドガンが三丁……狙撃銃以外は随分と古い型式を使ってますのね」ガサガサ

砂皿「……」

黒子「さて、警備員が来る前に聞いておきましょうか、アナタ……単独犯ではありませんわね?お仲間は何処に潜んでますの?その数は?」

砂皿「……さぁな」

黒子「隠しても無駄ですわよ?あのバリケードが勝手に崩れたのは明らかに能力によるモノ、銃の型式を見たところアナタは『外部』の人間のようですし……能力開発は行っていないのでしょう?」

砂皿「……さぁな」

黒子「……フン、まぁ良いですの、いくら口を塞ごうが『読心能力者(サイコメトラー)』に任せれば一発なので―――」


  ヒュンッ


黒子「……え?」

118: 2010/10/11(月) 23:03:10.91 ID:fGQ2q.AO
  グシャンッッ!!!


砂皿「ぐがァァああああああああああッッ!!?」ゴキペキメキ

黒子「こ、これは……っ!!?」
(冷蔵庫が急に―――!?)


  ヒュガッッ!!


黒子「ぐうぅっ!!?」ズキンッ

砂皿「ご……ぁ……!」ジタバタ

黒子(そんな……何故……!?どうして私の肩に……アーミーナイフがッ!!?)ブシュッ


  「……あらあら、報告では男だけだと聞いてたんだけど……ハメられちゃった?」


黒子(……こ、この女―――っ!!?)クルッ


  ド ド ド ド ド ド ド ド ド・・・・・


結標「そ、れ、と、も……アナタも『スクール』の構成員なのかしら?」クスッ

130: 2010/10/12(火) 23:07:02.38 ID:gfrkEAAO
黒子「ぐっ!アナタ……一体何処から……!?」ズキズキ
(まさか……仲間!?)

結標「あら、あらあらあら……ちょっと待ってよ、もしかしてソレ……風紀委員の腕章?」

黒子「はぁ……はぁ……!」ドクドク…

結標「あっちゃー……表の組織巻き込むのは流石にヤバいんだって……」

黒子「『スクール』……?表……?組織……?な、何の話ですの?」

結標「ゴメンゴメン、無かった事にしてくれる?私が用あんのはそっちの男でー」テヘッ

黒子「ふ……っ!!」プルプル

結標「え?」

黒子「フザけてますの!?一体何なんですのよアナタは!!?私の質問には何一つ答えずに風紀委員相手にこの暴挙!!そこの男とまとめて収容所送りにしてさしあげますわっ!!!」

131: 2010/10/12(火) 23:12:26.43 ID:gfrkEAAO
結標「……そう、それは残念ね……せっかく話し合いで解決しようと思ってあげたんだケド」スッ

黒子(警棒……?)ハァ…ハァ

結標「見られたからには隠蔽しないといけないわねっ♪」チュッ

黒子(何かが……来る!?)タタッ

結標「さぁ……逃げないとフッ飛んじゃうわよ?」ヒョイ


  ヒュンッ……ドズンッッ!!!


黒子「ま、マズい……っ!?」タンッ!


  ドスッ!ドスドス!!ドズンッッ!!!


黒子「くっ……!ああああぁぁぁぁぁ……っ!!」ゴロゴロゴロン

結標「アーッハッハッハッハ!!どう?……素晴らしいでしょう!?」

132: 2010/10/12(火) 23:15:25.64 ID:gfrkEAAO
黒子「はぁ……はぁ……っ!」ササッ
(周りにある物体を次々と……間違いない、あの女は……っ!)

結標「それにしても……此処の部屋広いのね、スイートルームっていうのかしら?」キョロキョロ

黒子「……?」

結標「上手く隠れたつもりでしょうが……『座標移動(ムーブポイント)』には関係ないわよ?」スッ


  ガオンッッ!!!


黒子「ッッ!!?」
(壁ごと消し飛ばされた!?)

結標「……ん?一緒に外に放り出したハズだけど……」
(『座標移動』が干渉しない……?)

黒子「やはり……空間移動系能力者ですのね?」ハァ…ハァ

結標「―――てことは……アナタが風紀委員の腹黒空間移動能力者、白井黒子さん……か」ニヤリ

133: 2010/10/12(火) 23:20:01.22 ID:gfrkEAAO
黒子「知って頂いてるとは光栄ですわね、しかしお話は後でゆ~っくりと―――」スッ


  ヒュンッ


結標「へぇー……このダーツがアナタの武器なのね」パシッ

黒子「な……っ!!?」
(奪われた……!?)

結標「ふふっ、驚いた?私の『座標移動』はアナタの陳腐な『空間移動(テレポート)』とはワケが違うのよ」

黒子(物体に触れずに転移を……!?)

結標「アナタの『空間移動』や、物体を手元に引き寄せる『空間転移(アポート)』とも違う……それが私の『座標移動』」ヒュパッ


  ヒュガッッ!!!


黒子「ぐ!!っぁ……!!?」ズギッ!

134: 2010/10/12(火) 23:24:17.84 ID:gfrkEAAO
結標「私の能力はアナタのように、いちいち物体に触れなくとも転移が可能なのよ……周辺にある物体が全て私の味方、だからわざわざ武器は持ち歩かないの」ニコニコ

黒子「痛ぅっ……!さっきから……調子に乗ってベラベラと……!!」ボタボタ

結標「最初の一撃を喰らわせた瞬間から勝利を確信しているからよ、そうでなければ自分の手札を軽々と晒すもんですか」

黒子「そう……ですの、ナメられたものですわね……私も……」ヨロッ

結標「アラ……まだ立ち上がるの?大した根性ね」

黒子「厳しい先輩がいましてね……生憎……鍛え方が違いますのよ」スッ

結標「……今更ダーツを構えてどうすると言うの?」

黒子「今からアナタに……ブチ込みますのよ」ハァ…ハァ

結標「ムリね」

黒子「……っ」ドクドク…

135: 2010/10/12(火) 23:28:02.53 ID:gfrkEAAO
結標「肩にはナイフが突き刺さり、綺麗な太股やふくらはぎにはダーツが貫いてる……灼け切るような激痛で演算なんて不可能でしょう?」

黒子「……しかし……風紀委員の身分で言うのも不謹慎ですが……安心しましたわ……」フフッ

結標「……?」ピクッ

黒子「アナタや……そこでノビている男のような小悪党が……まだこの街に蔓延っている限り……私は己の正義の為に戦えるのですから」

結標「フン……仕事熱心だこと、嫌いじゃないわ?私に勝てたらお友達になってあげる」

黒子「最高の誉め言葉ですわね……ふふっ、そう感じるという事は私も仕事人間……という事なのでしょうか……」

結標「……」スッ

黒子「……しかし、お友達は……お断りですのよ?」ヨロッ

結標「……さようなら」ヒョイ

黒子「チ……ッ!!」ヒュパッ


  ヒュンヒュッヒュン……ヒュガッッ!!!



136: 2010/10/13(水) 00:12:52.59 ID:vNhpc2AO



初春「先輩も一通さんも事情徴収に追われてますし、白井さんは遅いですねーアホ毛ちゃん……ってあれ?アホ毛ちゃーん?」キョロキョロ

垣根「……」ピポパ


  トゥルルルルルル……カチャ


心理定規『あら垣根、そっちはどうしたの?』

垣根「他の二人がやられた、『残骸』も奪われた」

心理定規『そっ……か』

垣根「……」

心理定規『……やっぱりね』クスッ

垣根「そうか……テメェか……」ギリッ

心理定規『ふふ……♪』

137: 2010/10/13(水) 00:18:05.94 ID:vNhpc2AO
垣根「テメェが俺達を売りやがったんだなぁ……心理定規ォォオオオオオオオ!!!」

心理定規『ダメじゃない垣根……闇に潜む人間が自分以外を信じるだなんて』

垣根「あ゛あァァ!!?」

心理定規『でもね……特別に教えてあげる、アナタには何とか生き延びて欲しいから……ね?』

垣根「オイオイオイ、この期に及んで俺の心配かぁ?いつもは温厚なていとくんも流石にブチリと来ちまったぜ……蒸発させてやっからとっとと殺されろ、コラ」

心理定規『今「残骸」を欲している組織は沢山いるわ、「アイテム」に「グループ」、そして―――』

垣根「それがどうした?殺ス、俺の敵になるバカ共は全員ブチ頃して進みゃ済む話なんだよなクソッタレがよぉッ!!?」

心理定規『私に出し抜かれてるようじゃ学園都市を手に入れるなんて不可能よ……そんな野望は諦めて、もう一度表の舞台で生きてみるなんてどう?』

138: 2010/10/13(水) 00:24:46.73 ID:vNhpc2AO
垣根「黙れ……」

心理定規『私は知っているわ、アナタは本当は優しい人……あの事件に触れて……学園都市の闇に堕ちて壊れちゃっただけなのよ』

垣根「知った風な口を 利、き、や、が、る、な この野郎……何もわかってねぇテメェが―――」

心理定規『……わかるわよ』

垣根「……あぁ?」

心理定規『だって私は……人の心の距離を測る「心理定規」だから』

垣根(このアマ……ッ)

心理定規『「スクール」はたった今壊滅したわ……唯一人、リーダーであるアナタを残してこうも簡単に、ね』

垣根「……」

心理定規『ごめんなさい垣根帝督、そして……』



心理定規『―――さようなら』

139: 2010/10/13(水) 00:32:22.54 ID:vNhpc2AO
  ブツッ、ツー…ツー…ツー……


垣根「……」

垣根「……何でだよ」

垣根「意味わかんねぇ……何が『ゴメンナサイ』だ、嫌なモン思い出させやがって……ちくしょう……!」

初春「あ、あのっ!てててていとさん……!!」ワタワタ

垣根「ん……」クルッ
(聞かれちまったか……?まぁ、良いか……)

初春「アホ毛ちゃんがいなくなっちゃったんですよーっ!」

垣根「……」

垣根「……は?」

初春「はわわわわわ!きっとさっきの人混みに巻き込まれて……!」ワタワタ

垣根「は……ははっ、本当にコイツらは……」ヒクッ

140: 2010/10/13(水) 00:37:25.05 ID:vNhpc2AO
初春「早く見つけないとマズイですよー!悪い人に連れ去られてとんでもない事にっ!?」

垣根(……馬鹿だ俺は、諦めるだと?凡人にならその選択も有るかもしれねぇよ……だがな)ニヤリ


  バサアァッ!!


初春「ふぁっ!?」ビクッ

垣根「―――俺の『未元物質』に……常識は通用しねぇ」

初春「え……、白い……翼……?」ポカーン

垣根「……悪いな初春、用事が出来た」

初春「ス、スゴいですっ!これが……!!」ドキドキ

垣根「……じゃあな」タンッ


……バオッッ!!!


初春「わ……わあぁぁぁぁぁぁっ!!?」ドテッ


垣根(『残骸』は誰にも渡さねぇ……!)バサッ

142: 2010/10/13(水) 00:39:17.20 ID:vNhpc2AO
  ヒュウウゥゥゥ……


初春「はわわ……」

初春「カッコイイ……!まるでホーリーエンジェモンみたいですよー……」ウットリ

一方通行「一件落着だなァ初春さンよ、他の連中は何処に―――って何だァ?この羽毛は……」トコトコ

初春「はああぁ一通さんっ!ていとさんってばスゴいんですよっ!?背中から急にゴバーっと出て来てバビューンって飛んでっちゃったんですからーっ!」

一方通行「……何が言いてェのかサッパリわかンねェ」ポリポリ

初春「あーもーっ!ですからていとさんから白いのがいっぱい出て来て―――」

一方通行「……」

159: 2010/10/13(水) 23:08:14.72 ID:vNhpc2AO



結標「えぇ……わかったわ、こっちは済んだから回収に向かうわね」プチッ

結標「―――ったく、本当に人使いが荒いんだから……さて、と」クルッ


黒子「……かはっ!」ゲホッ


結標「急所は外したんだからまだ氏んじゃいないでしょ?」

黒子「……本当に……どういうつもりですのよ……」ハァ…ハァ

結標「最初に言ったでしょ?表の人間を頃すのはマズイのよ……他との繋がりが広い風紀委員や警備員は特に、ね」クスクス

黒子「ぐっ、ですから……その意味が……!」

結標「アナタには関係ないわ、どうせすぐに何もわからなくなるんだし」

黒子(警備員がいつまで経っても来ない……何故……?)

160: 2010/10/13(水) 23:11:46.47 ID:vNhpc2AO
結標「助けなら来ないわよ、既に警備員には連絡してるんだろうけど……」

黒子「はぁ……はぁ……」

結標「今から此処に来るのは事件の後処理係……つまりはそういう事よ」クルッ

黒子(隠蔽……記憶でも消されるのでしょうか……)

結標「―――じゃ、この男は貰って行くわね、ジャッジメントの白井黒子さん?」グイッ

砂皿「ぐ……」

黒子(く……そ……っ!!)ギリッ

結標「アナタは少しの間、そうやって自分の無力さに嘆いていると良いわ……記憶に残っていたら、また会いましょ?」ニッコリ


……ヒュンッ



161: 2010/10/13(水) 23:15:44.53 ID:vNhpc2AO
黒子(負けた……なんという失態ですの……っ!手も足も出せずに……犯人まで奪われて……!!)

黒子(くそ……!あの、女……っ!!)

黒子「ふざけるな……」ギリッ


黒子「フザける……なぁぁあああああああッッ!!!」ググ…


黒子「絶対に逃がさない……!このまま終わってなるものですか!!ナメるな……私はジャッジメントの白井黒子ですのよ!!?」ヨロッ

黒子(早くしないと時間がない……何秒後にその後処理係とやらが来るかが分からない……!)フラフラ

黒子(高級ホテルの一室……応急セットくらいあるハズですのよっ!)ガサゴソ

162: 2010/10/13(水) 23:19:12.83 ID:vNhpc2AO



  パラポロピレパレ~♪


一方通行「あン?」

初春「ほぇ?白井さん……?」ピッ


黒子『初春ゥゥあああああああああッッ!!!』


初春「ひいぃぃぃぃ!!ずびばぜんーっ!!」

黒子『今すぐ書庫(バンク)を開きなさい!クソッタレの追跡開始ですのよ!!』

初春「えぇっ?犯人はどうしたんです?」

黒子『そ、それは……痛ぅっ!』

初春「し、白井さんっ!?もしかして怪我してるんですか!?」

一方通行「あァ……?しくじったのかよババァ、情けねェ」

163: 2010/10/13(水) 23:23:08.73 ID:vNhpc2AO
黒子『うるっさいですのっ!!聞こえてますのよセ口リ!!!』

一方通行「ンだァ?ピンピンしてンじゃねェかよ」

初春「に、逃げられちゃったんですかぁ!?さっきは確かに捕まえたって……」

黒子『……あぁそうですのよっ!もう一人いて逃げられちゃったんですの!!ですから私は後を追う!!!その為には初春、アナタのバックアップが必要ですの!何より時間がないっ!!早くしなさい文句がおありで!!?』

一方通行(やっぱり仲間がいやがったのか……)チッ

初春「どうしましょう一通さん、白井さんってば相当キレちゃってますー」ボソッ

一方通行「イイぜ初春さン、さっさと検索掛けちまいな……眼鏡先輩には俺から言っといてやンよ」

初春「わ、わかりましたよー……白井さん、犯人の特徴をお願いしまーす」カタカタカタ

164: 2010/10/13(水) 23:28:46.29 ID:vNhpc2AO
黒子『確かあの制服は……霧ヶ丘女学院、そして空間移動系能力者……それだけでヒットするハズですの』

初春「が、学生ですか!?……って本当に出ました!名前は結標淡希さん、霧ヶ丘二年生で能力名は『座標移動』!!」カタカタカタ

黒子『そんな糞情報はどうでも良いんですのよ、監視カメラでも衛星カメラでも何でもハッキングしてさっさと場所を特定なさい!手段を選んでる暇はありませんわよ、一秒でも早く見つけて身心共々八つ裂きに―――』

初春「そ、そんな無茶な……相手はLv4ですよ?自身を飛ばせるんです!例え見つけても……」

一方通行「いや、コイツのAIM拡散力場の波長を記憶させてマップ上に表示するよう書き換えちまえばイイ……オマエなら出来ンだろ?」

初春「んもーっ!怒られるの私なんですからねー!?」

一方通行「バレなきゃ良いンだよ、バレなきゃな」

初春「一通さん、私達そんなノリで前に先輩泣かせちゃいましたよね?ね?反省してます?」

黒子『今回は先輩も責任取って頂けると仰ってますし』

初春「うわーご都合主義ですねー白井さん、今度こそ先輩にオシオキ(ジャッジメント)されても知りませんからね、えぇ知るもんですかされてしまえ」カタカタカタ

165: 2010/10/13(水) 23:55:00.85 ID:vNhpc2AO



黒子(あれほど深かった傷の痛みが確実に引いている……流石は学園都市製の傷薬と言ったトコロでしょうか)マキマキ

黒子(ブレザーにまで滲んだ血はどうしようもありませんわね……洗っている暇も寮に戻って着替えている時間もありませんし……)キュッ

黒子「……初春、結標淡希は今何処に?」

黒子「……は?能力を使わずに走っているですって?何故……?」

初春『わかりませんよ、一通さんもここから近かったので追いかけて行っちゃいましたし……』

黒子「チッ、私がやると言ってますのに……!」

初春『結標さんの能力ですが……明らかにLv5認定されててもおかしくない実力者ですよ?調子の良い時は一度の空間移動で八〇〇メートルは移動できるみたいですし、ここは一通さんに任せた方が……』

黒子「では何故Lv4止まりなんですの?何故自分の脚で走ってますの?」

166: 2010/10/13(水) 23:58:10.62 ID:vNhpc2AO
初春『し、知りませんよそんなの……急いでないんじゃないですか?今調べてますけど』

黒子「そんな強力な能力を持ち合わせていながらLv5の壁に届かない……という事は必ず何か致命的な欠陥があるハズですのよ、例えば……」

初春『例えば?』

黒子「そう言えばあの女……能力を使用する直前に必ず警棒を振るってましたわね、それはまるで魔法のステッキのように」

初春『警棒?武器じゃないんですか?』

黒子「いえ、自分から武器は持ち歩かないと豪語してましたし……」
(つまりあの警棒の意味は……?)


……コンコン


黒子(ご丁寧に……来ましたわね)

黒子「……行きますわよ初春、結標淡希の現在のポイントは?」

初春『……ってぁぁあああああああっ!!!』

167: 2010/10/13(水) 23:59:27.53 ID:vNhpc2AO
黒子「うるっさい!何ですのよ!?」

初春『アホ毛ちゃんが迷子になっちゃったんですよー!』

黒子「打ち止めちゃんが!?何やってますのよこのおバカっ!!」

初春『ていとさんも何処かに行っちゃいましたし捜す人が―――ってあれ?これって私だけお説教フラグ立ってませんか!?一通さんってば本当に先輩に説明してくれたんですよね!!?』

黒子「まったく……」フゥ

初春『早く戻って来てくださいよー白井さん、事態はかなり面倒な事になってます!』

黒子「心配ご無用ですわよ、今からその面倒を片付けに行くんですから……」ザッ


……ヒュンッ



168: 2010/10/14(木) 00:04:41.38 ID:SlcSswAO



初春「はい一通さん、そこの角を左に曲がると……あーっ!ちょっと白井さん、回線に割り込まないでくださ―――」


  「随分楽しそうねー初春さん、何してるの?」


初春「……」クルッ

固法「んー?」ニコニコ

初春「せ、せんぱ!?いいえいえいえ拙者、楽しくなんてないでござるよ!!?」ワタワタ

固法「……で、皆は何処に行ったのかな~?」ズイッ

初春「ち、近……っ!えーと……迷子になったアホ毛ちゃんを全力で捜索中なう」

169: 2010/10/14(木) 00:05:37.33 ID:SlcSswAO
固法「ふーん……打ち止めちゃん迷子になっちゃったんだ?」

初春「そ、そうなんですよー!ですから先輩も早く捜しに……」タハハ

固法「……」

初春「ささ、どうぞどうぞ」エヘヘ

固法「……」

初春「……ダメ?」

固法「ふふーん♪また私に内緒で何かやらかしてるのね……?お姉さん怒っちゃうぞ~?」ニッコリ

初春「タハ……ハ……」ガタガタガタ


  ぐ あ あ あ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ ぁ



170: 2010/10/14(木) 00:19:54.05 ID:SlcSswAO



  『qwせdrftgyふじこlp;』ブツッ


  ツー…ツー…ツー……


一方通行「……あァ?通信が切れちまいやがった……」

一方通行(まあイイ、この先だな……)ザッ

一方通行(大通りを離れて大分路地裏を進ンだが……此処は元はスキルアウトの溜まり場だったのかねェ……汚ったねェなァ)トコトコ


……カチッ


一方通行「……ンだァ?今の―――」


  ドッッゴォォオオオオオオオオオンン!!!!


  バキバキバキッッ!!ガラガラガッッシャァァッッ!!!



171: 2010/10/14(木) 00:32:01.18 ID:SlcSswAO
  バラバラバラ……ッッ


フレンダ「……ぬっふっふ♪」ソローリ
(氏んだ……今のは絶対確実に氏んだ!)

絹旗「フレンダ……火薬の量を超間違えていませんか?」ゴホゴホ

フレンダ「きゃっほほぉぉおおおおおいっ!!『スクール』リーダーの首ゲットォ~ッ!!!悪いねー絹旗!結局、私のお手柄ってわけよーん♪」ルンルン

絹旗「手柄なんてのは超どうでも良いんですが……氏体の確認だけは怠らないで―――」


  「あは」


絹旗「ッッ!!?」バッ

フレンダ「えっ、えっ?」

絹旗(コイツ……ッ、まだ生きて―――)


……ドッッバァァアアアッッ!!!


フレンダ「爆発ぅぅうううううッッ!!?」ビクッ

172: 2010/10/14(木) 00:37:01.86 ID:SlcSswAO
  ガラガラガラガラ……ッ!!


一方通行「待ち伏せ……か、……ったく、シケた遊びでハシャいでンじゃねェよ、三下」チッ

絹旗(風紀委員……!?この男はまさか……!)ハッ

フレンダ「な~んてねっ!」ポイポイポイッ

絹旗「バッ……!?」

一方通行「……あン?」
(人形だァ……?)

絹旗「フレンダッ!待ち―――!!」

フレンダ「大人しく氏んでろっての!!」カチッ


  ズドドドドドドドドゥッッ!!!


絹旗「くっ……!」バフッ!
(粉塵で視界が……)

フレンダ「しつっっこいのよ!結局アンタ達『スクール』は……ここでくたばるのが運命ってわけよ!!」バチンッ!


  シュバアアァァァァァァァッッ!!


フレンダ(鋼をも焼き切るツール……コイツで脚を吹っ飛ばす!)

173: 2010/10/14(木) 00:43:16.93 ID:SlcSswAO
……バシュンッ!!


フレンダ「……」


……シ―――ン……


フレンダ「……ありゃ?」
(手応え……なし?)


  ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ・ ・ ・ ・


一方通行「……はン、俺達に手ェ出すたァ……身の程知らずのブタ共が、下拵えの準備は終わってンだろォな?」ザッザッ

フレンダ「……って、やっぱり効いてなーい!!」ヒーッ

174: 2010/10/14(木) 00:47:34.84 ID:SlcSswAO
絹旗「やってくれましたねフレンダ……彼の右腕に付いてる物を見てください、状況は超最悪です」

フレンダ「え」ジー


一方通行「ジャッジメントだァ……ウチのババァが世話になったらしいなァ……?」ニタァッ


フレンダ「あわわわわ!!本当に風紀委員の腕章付けてるし……どうしてこんな場所に!?結局人違いってわけ!?どうしよ絹旗ぁ~!」オロオロ

絹旗「『スクール』の裏切り者……心理定規と言いましたか、彼女に超騙されたと考えるのが妥当ですね」

一方通行「親船最中暗殺未遂……いや、そンなモンどォでもイイわ、俺の仲間を傷つけやがった理由で頃してやる」ギロッ

フレンダ「いきなりの殺害予告!!?風紀委員なのにっ!!!しかも……とてつもない勘違いしてる予感!」ワタワタ

絹旗「フレンダ……超『最凶』の風紀委員の噂を知ってますか?」

フレンダ「へ?何それ」

絹旗「相変わらず超情弱ですね……だからこんな展開になってしまうんですよ!バカ!アホ!!帰れ!!!」

フレンダ「言い過ぎ!言い過ぎだってば!!そして帰れる事なら帰りたいっ!!!」

175: 2010/10/14(木) 00:55:30.16 ID:SlcSswAO
絹旗「超白髪で超紅眼の風紀委員……たった一人で超多くのスキルアウトのグループを超壊滅させ、我々のブラックリストにも超堂々と載っている超S級要注意人物!」ゴクリ

フレンダ「も、もしかして浜面のチームを潰したってのも……!?コイツは結局何モンなのよ!!?」

絹旗「それこそ今、我々の目の前にいるのが学園都市Lv5の頂点……第一位の『一方通行』ッッ!!!」

フレンダ(……詰んだ、人生詰んだ……)ホロリ

一方通行「オマエら、さっきから勝手にコソコソ喋くりやがってるけどよォ……」コキッ

絹旗(来る……!)ゾク…

一方通行「……もォ終わらせちまっても構わねェンですかねェ……?」ニタァッ

フレンダ「むぎのぉ~……」グスン

176: 2010/10/14(木) 00:57:38.03 ID:SlcSswAO
絹旗「流石にわかっているとは思いますが、我々『アイテム』が四人一斉に掛かっても勝てる相手ではありません、ここは……」ジリ…

フレンダ「あうあうあー」メソメソ

一方通行「あン?」

絹旗「超後方ダーッシュ!!!」ダッ!

フレンダ「高級鯖缶食えずに氏ねるかっての!」タンッ!

一方通行「ンだァ?急に愉快にケツ振り出しやがって……」ヒョイ

絹旗「……!?」タタタ
(さっきの砕けた瓦礫を……)

一方通行「誘ってンのか……っよォォ!!?」ドガッッ!


……ゴバッッ!!!



177: 2010/10/14(木) 01:02:01.78 ID:SlcSswAO
絹旗「ぅぐっ!!?」メキッ…!

フレンダ「絹……っ!?」


  ドンガラガッシャアアァァァァァン!!!


フレンダ「吹っ飛んだああぁぁぁっ!!?」

一方通行「ゴオォ~ゥル♪一通選手先制点でェーっす」


  ガラガラガラ……


絹旗「ベクトル変換……噂以上の超絶威力ですね」ケホッ

一方通行「お?」ピクッ

フレンダ「だ、大丈夫!?絹旗……!」タタッ

絹旗「私は大丈夫です、それより逃げてください……超早く!!」

178: 2010/10/14(木) 01:04:18.47 ID:SlcSswAO
一方通行「ほォー……すげェすげェ、こいつァ驚いた」パチパチ

フレンダ「うぅ……!」
(結局、最強のレッテルは伊達じゃないってわけ!!?)

一方通行「今のをマトモに喰らってまだ動けるたァな、それがオマエの能力かァ?」ザッザッ

絹旗「生憎……私の『窒素装甲(オフェンスアーマー)』はこの程度の衝撃では貫けませんので」

一方通行「……面白れェな、簡単にブッ壊れンじゃねェぞ?どこまで耐えれるか試してやっからよォ」ニヤッ

フレンダ「と、とりあえず謝っとく?風紀委員だし許してくれるかも……」ボソボソ

絹旗「彼が『最凶』と恐れられる所以は、悪党相手には一切の容赦をしないからです……既に我々は敵と認識されているでしょうし、そして何より言葉よりも先に拳が超飛んできます」

179: 2010/10/14(木) 01:09:35.56 ID:SlcSswAO
フレンダ「結局、また私の失態ってわけよね……」ショボン

絹旗「いきなり落ち込まれても慰めの言葉を掛けてあげる暇などありません、とにかく相手が悪すぎます、フレンダはとっとと皆さんの所へ」

フレンダ「き、絹旗はっ!?」

絹旗「私は此処に残って時間稼ぎをしますので」

フレンダ「でも……!」

絹旗「勘違いしないでください、彼の攻撃を防げない生身のアナタでは超邪魔以外の何者でもないと言ってるんですよ」

一方通行「おいィ?まァーた内緒のコソコソ話かァ?」ザッザッ

フレンダ「くっ……」

一方通行「……俺を仲間外れにしてンじゃねェよ、こっちはオマエらを狩りに来てンだ」ザッ

絹旗「早く皆さんを連れて私を助けに来てください……超理解してくれましたか?」ニッ

180: 2010/10/14(木) 01:12:01.78 ID:SlcSswAO
フレンダ「……うんっ!」ポイッ

一方通行(これは……)ハッ


……カッ!!!


一方通行(チイィ!スタングレネードか!!?)

フレンダ「待ってて絹旗!すぐに戻るからねっ!!」タタッ

絹旗(それにこの方とは超個人的な因縁がありますからね……)

一方通行「あークソ面倒だな、小道具ばかり使いやがって……」イライラ

絹旗「……」スック

一方通行「……ったくよー、何ですかァこの展開はァ?これじゃまるで俺が悪役じゃねェか」

絹旗(『絶対能力進化実験』の被験者、一方通行……どの面引っ下げて正義を気取ってるつもりですか)

181: 2010/10/14(木) 01:16:40.44 ID:SlcSswAO
一方通行「さてさて、どォやって更生させてやりますかねェ……?」

絹旗「……ご存知ですか、一方通行さん」

一方通行「あァ?」

絹旗「『暗闇の五月計画』……とある最強の超能力者の演算パターンを参考に、『自分だけの現実(パーソナルリアリティ)』を最適化させようとした実験なのですが」

一方通行「……知らねェな」

絹旗「実験は超悲惨なものでしたよ?能力が暴走して首を飛ばす者や自我が崩壊した者、そして役立たずはボロ雑巾のように捨てられたんです」

一方通行「そォかい」

絹旗「……」

一方通行「……ンで、それがどォした?お情けで涙でも流してやりゃ満足か?」

絹旗「……別に?ただ知って頂きたかっただけですよ、アナタがいたから―――」

一方通行「ハッ、馬鹿馬鹿しい……俺がいなけりゃ悲劇は生まれなかったとでも言いてェのか?」

絹旗「……」

一方通行「……小っせェなァ」ボソッ


一方通行「小っせェ『悪』だ……来いよ三下、悪党の立ち振舞いってのを教えてやるからよォ」

193: 2010/10/21(木) 12:08:08.13 ID:dWFznYAO



麦野「さっきの派手な爆発……フレンダかな、っつー事は本当に来たみたいだね」フフッ

滝壺「私達行かなくて良いの?」

麦野「いーのいーの、たまには手柄を分けてあげないとねー」

滝壺「むぎの、優しいね」

麦野「ホホホ、もっと褒め讃えなさい」

滝壺「……あっ」ピクッ

麦野「……ん、どしたの?」

滝壺「……天使……」

麦野「は?アンタ何言って―――」


……ズダンッッ!!!


滝壺「……降りてきたね」

麦野「え……何よ……?何なのよこの白い塊……」

194: 2010/10/21(木) 12:11:43.57 ID:dWFznYAO



……バサアァッッ!!


滝壺「わっ」

麦野「な……!?」


垣根「―――よぉ、テメェらが『アイテム』のクソ野郎で間違いねぇんだよな?」ニィッ


麦野「……誰?私は風紀委員に知り合いなんていないんだけど」

垣根「あー悪りぃ、この腕章な……今の俺には関係ねぇシロモンだわ、気にすんな」

麦野「ふーん……て事はアンタが『スクール』の大将で良いのかな?派手な登場の仕方してくれるじゃない」
(だったら絹旗達は一体何と戦っている……?)

垣根「カッコイーだろ、勝利宣言をしに来たぜ」ザッザッ

195: 2010/10/21(木) 12:16:35.85 ID:dWFznYAO
麦野「あはは、よくもまぁノコノコと……恐れる心が無いのかい?」ニヤニヤ

垣根「テメェらに寝返った心理定規もここにいやがるのか?」ザッ

麦野「さぁね、あの売女ってば今頃どっかの男に股開いてんじゃないの?捨てられちゃって可哀想ねーアンタ」

垣根「……まぁ良いや、あの女は後で犯しまくってから頃すとして……『残骸』を何処にやった、まさか壊したりしてねーよな?」

麦野「知る必要無いんじゃないの?どうせテメーは原子レベルで粉々になって氏ぬわけだしさぁ」

垣根「やめとけよむぎのん、テメェの『原子崩し(メルトダウナー)』如きじゃ俺には傷一つ付けらんねーよ」

麦野「ハッ、命乞いでもしに来たと思ったら……粋がってんじゃねーよバーカ、私を第四位の『原子崩し』と知ってながら此処まで来たのは褒めてやる、だがな」

垣根「……哀れだな」

麦野「あ?」

垣根「興が醒めた……予習が足りてねぇなァむぎのん、自分の敵になる相手くらい調べとくべきじゃねーの?」

麦野「……何言ってんだテメー?」

垣根「名前で呼んで欲しいもんだな、俺には垣根帝督ってぇ立派すぎる名前があるんだから、よ?」ニィッ

196: 2010/10/21(木) 12:20:43.22 ID:dWFznYAO
麦野「垣、根……だと……?」ゾワッ
(まさ……か……ッ!?)

垣根「もう一度言うぜ麦野沈利、テメェの『原子崩し』じゃ俺の『未元物質』には届かねぇ……二位と四位じゃ差が開きすぎてんだ、悪りぃがストレッチにもなんねーよ」

麦野「バカな……そんなハズあるわけねぇだろうが!?どうしてよりによって『スクール』のリーダーが……!!?」

滝壺「焦らなくても大丈夫だよむぎの、私はそんなむぎのを応援してる」ポンッ

麦野「うるせえぇぇぇぇ!!黙ってろ!!!」

垣根「―――良いか、今の俺は半端じゃねぇくらいに相当ムカついている……だがな、それを圧し頃してでも哀れなテメェにチャンスをやる」

麦野「なに……!?」

垣根「『残骸』は何処だ、俺が知りたいのは そ れ だ け だ」

麦野「フ……ザけてんのかテメェ……!」プルプル

197: 2010/10/21(木) 12:25:00.44 ID:dWFznYAO
垣根「俺は外道のクソ野郎だが……自分なりの良心ってのは持ってるつもりだ、大人しく質問に答えてりゃ格下のテメェなんざ見逃してやるっつってんだよ」

麦野「かっ……」ブチッ

垣根「氏にたくねぇなら無意味なプライドなんざ捨てちまえよ……なぁ頼むぜーお嬢さん、俺にテメェを殺させるんじゃねぇ」

麦野「こ、この……ッ!!」ピキピキッ

滝壺「むぎのっ!?」


麦野「このっ……!クソッッッタレがあぁぁああああああああああッッ!!!」ヴンッ


垣根「……馬鹿が」


  ゴッッバァァアアアアアアアッッ!!!!



202: 2010/10/21(木) 19:17:45.42 ID:dWFznYAO



フレンダ「っわ……!な、何っ!?」ビクッ
(麦野達が待機してる方角……?)

  『な、何だよ今の爆音は!?こっちまで聞こえて―――』

フレンダ「どうでも良い心配してないでさっさとUターンして戻って来いって言ってるでしょ!!一方通行はアンタの敵じゃなかったわけ!?」タタタ

  『確かに一方通行は憎いよ!でもLv0の俺に何ができるってんだこの野郎!』

フレンダ「うっさい下っ端!結局アンタは車動かすしか能がないんだからアクセル全開でブッ飛ばしゃ済む話な―――えっ……!?」

  『ふっっざけんな!アイツは車どころか音速ジェット機ですら鼻歌混じりのスキップ交わしながらでも余裕で追い抜かすようなバケモンだぞ!?』

フレンダ「う、嘘……でしょ?麦野……滝壺……!」プルプル

  『嘘じゃねーよ!とにかく俺は行かねーからな!?「残骸」を上層部に届けて今日の仕事はオシマイだざまぁみ』ブチッ

フレンダ「な、何よアンタ……!?何やってんのよ……ッッ!!?」


垣根「あん?」ゴリッ…


…………グゴキッッ!!



204: 2010/10/21(木) 19:21:15.14 ID:dWFznYAO
麦野「―――ッッ!!?」ズキッ

垣根「あぁ悪りぃ、ビックリして力入れちまった……大丈夫か?」グリグリ

麦野「ぎ……ィィああああぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!?」

フレンダ「麦野っ!!」

垣根「ははっ、たかが腕ェ外されたくらいで大袈裟だぜむぎのん」

滝壺「痛……い……」グッタリ

フレンダ「あ……ぁ……!」タジ…

垣根「で……何だ、テメェも『アイテム』の構成員だよな?」ギロッ

フレンダ「む、麦野に……何やってんだって聞いてんのよおぉッッ!!」

麦野「うっ……うっううぅ……!」ズキズキ

206: 2010/10/21(木) 19:24:43.09 ID:dWFznYAO
垣根「何って……そりゃお前、見てわかんねぇのか?聞き分けのねぇお嬢さんにキッツーイお仕置き か ま し て ん だ よ」グリッ

麦野「っあッッ!!?」ビクッ!

フレンダ「や、やめてよ!やめ―――!」ダッ

垣根「は」


…………ガンッッ!!


フレンダ「ぅあ……っ!!?」ドテッ

垣根「暗部に属してるってェのに、いつ氏ぬかもわかんねぇ仲間が大切か?だったらテメェが代わりに踏まれてみるかよ、あぁ?」ザッザッ

フレンダ「ひ……っ!」


    ズドッッ!!


フレンダ「ぃあ……っ!?ちょ……待っ……!!」メキメキ…

垣根「待たねぇよ」ミシミシミシ…!

フレンダ「あっあっああぁぁぁぁぁぁぁッッ!!!」メキメキメキメキ
(千切れる!胴体千切れちゃううぅぅぅぅ!!!)

207: 2010/10/21(木) 19:28:17.64 ID:dWFznYAO
滝壺(フレンダ……!)

垣根「チ、くだらねぇな……『アイテム』ってのはただの仲良し集団なのか?」

フレンダ「痛い……げほっ!痛いよぉ……!麦野……助けて……!」グスッ

垣根「俺は一般人には極力手を出さねぇし、相手が格下だってんなら見逃してやるくらいの良心も持ち合わせてる……だがな、それでも俺の敵になるってんなら容赦はしねぇ」

麦野「はー……はー……」ズキズキ

垣根「コラ原子崩し、テメェさっき言ってやがったよな?ウチの正規の狙撃手ブッ頃して俺達に忠告だの何だの」

麦野「それが……どうしたってんだ……!」ハァ…ハァ

垣根「自惚れてんじゃねーぞ格下が、逆だよ逆、俺がせっかく笑いで流してやったのに『スクール』に楯突く道を選びやがって……身の程を知れ、ク ソ ボ ケ」ギリギリギリ

フレンダ「あがっ!む……ぎ……ヒック」ポロポロ
(どうして……!?どうして私が……こんな目に……!!)

209: 2010/10/21(木) 19:31:08.68 ID:dWFznYAO
麦野「……」

垣根「さぁどうするよむぎのん、助けてやんねぇの?早くしねぇと大事なお友達が公開処刑されちまうぜー?」

フレンダ「助……け……」


麦野「……チッ」


垣根「ははははははっ!!酷でぇヤツだなぁ!?あー……そうだお嬢さん、良い事考えたんだけどよ?」

フレンダ「え……?」

垣根「薄情なリーダーに代わって『残骸』の在処を教えてくんねーかな?それならお前に免じて全員見逃してやっても良いんだぜ?」ニコニコ

フレンダ「ホ……ホン……ト……?」クスン

麦野「テメ……ッ!!?」

滝壺「ダメだよ……フレンダ……」

垣根「おーっと黙れ黙れ、俺はテメェらに見放された可哀想なフレンダたんに聞いてんだよ」

216: 2010/10/21(木) 20:20:40.11 ID:dWFznYAO
フレンダ「ヒック……『残骸』……は……ヒック」

垣根「よしよし良い子だ、その調子だぜ?」ニヤリ

麦野「やめろフレンダ……テメーどうなるか分かってんのかあぁぁぁ!?」

垣根「うるせー、聞こえねぇだろが」

麦野「フレンダぁぁああぁぁぁぁッッ!!!」

フレンダ(仕方ない……うん、結局仕方ないわけよ……氏んじゃったらそれで終わりなんだし……麦野には怒られちゃうかもだけど……仕方が―――)


    ズギャギャギャギャギャギャァ!!!


滝壺「!!?」

垣根「あん?」
(車だと……)

麦野「あのワンボックス……ま、さ、か……!!?」


    バタンッ!!


浜面「おーっと、そのままピクリとも動くんじゃねーぞ?平和にイこうぜ、風紀委員ならよ……」ジャカッ

217: 2010/10/21(木) 20:26:20.58 ID:dWFznYAO
滝壺「あ……!」

フレンダ「浜……面……?」

麦野「バカが……!どうして戻って来やがった!?テメェがどうにかできる相手じゃねぇんだよ!!」

浜面「―――コイツだろ?『スクール』のリーダーってのは……相手が一方通行じゃねぇなら俺だって……!!」

滝壺(はまづら……カッコイイ……)

垣根「ナメられたモンだな、テメェ……今誰に銃向けてんのか分かってんのか?分かってねぇなら只のバカだが、分かってんなら大バカだ」

浜面「うるせえぇぇぇ!!風紀委員には絶望を味わわされてんだ!よくもスキルアウトを……俺達の居場所を奪いやがってぇぇ!!」

垣根「はっ、その怒りの矛先は一方通行に向けるモンじゃねぇのか?そんな理由で他の風紀委員が狙われるってのはちと可哀想じゃねぇか」

浜面「一方通行との抗争で駒場の野郎は『保父になる』とか世迷い言を言い出すわ、半蔵に至っては『俺……久々に学校行ってみるわ……』って粛清されてすっかり丸くなりやがった!そしてスキルアウトHみたいな扱いであの野郎にブッ飛ばされたこの俺、浜面仕上は駒場からリーダーの座を奪い取るも他の奴らは風紀委員にビビって付いてこねぇしチームは即刻解散、そして今に至るんだよちくしょうが!!」


垣根「……」


滝壺(はまづら……超カッコ悪い……)

218: 2010/10/21(木) 20:30:51.64 ID:dWFznYAO
垣根「……フン、テメェのくだらねぇ生き様なんざに興味はねぇんだよ」ザッ

浜面「う……動くなって言ってんだろ!?」チャッ

垣根「どうしたよ無能、撃てよ……俺を頃しゃ大出世間違い無しだぜ?」ザッザッ

浜面「てめぇ……っ!!無能力者をバカにすんじゃねぇぇえええええ!!!」ギリッ

垣根「まぁ……焦ってたのかな?安全装置(セーフティ)が掛かってちゃ引金なんざ引けねぇんだが」

浜面「……え?」チラッ
(そんなハズは―――)


…………ゴンッ!!


浜面「が……ッ!?」ヨロッ

垣根「バーッカ、安い手に引っかかってんじゃねーよ」パシッ

麦野(カッコ付けやがって……だから言っただろうが……!)

垣根「あらよっ」グイッ

浜面「う……わっ……!?」
(な、投げられ―――!)


…………ズダァンッッ!!!


浜面「ごあぁっ!!」ベシャッ

220: 2010/10/21(木) 20:36:15.83 ID:dWFznYAO
垣根「愉快な脳ミソしてやがるな、鉛弾ごときで俺を殺れるとでも?」クルックルッ


    ジャカッ


浜面「ッッ!!?」
(しまっ……!!)

垣根「口開けろよ、オラ」ゴリッ

浜面「ん……んー!んーっ!」モゴモゴ

滝壺(はまづら……ダサい)ハァ

垣根「能力使わずともこの程度か……素手喧嘩(ステゴロ)もダメならテメェが俺に勝てる要素ってのは一つでも残されてんのか、あぁ?」

フレンダ「はは……け、結局全員殺されちゃうわけよね……あは、アハハっ♪」

垣根「なぁ、確かテメェ……さっき風紀委員に絶望させられたっつったよなぁ?」ゴリゴリ

浜面「ぐ……も……っ!」ジタバタ


垣根「もう一度ここで絶望しろ、コラ」ニタァッ


浜面(こ、殺され…る……!!?)ゾク…

滝壺「―――来る」

麦野「え?」


    ドガァァアアアアアンッッ!!!!



221: 2010/10/21(木) 20:39:31.98 ID:dWFznYAO
フレンダ「ひゃーっ!?」ビクッ

麦野「壁を突き破って……!?」

垣根「次から次へと……今度は何だぁ?」


絹旗「まったく……いつまで経っても来ないと思ったら!!」ズザザザッ


フレンダ「絹旗っ!?」

絹旗「頭を上げないでください、フレンダッッ!!」ブンッ

垣根「お……っ」


…………バガァンッッ!!!


絹旗「いよっし顔面ヒット!皆さん早く逃げ―――!」


垣根「痛ってぇな」ケロッ


絹旗「超無傷!?」

222: 2010/10/21(木) 20:41:26.13 ID:dWFznYAO
垣根「投擲物に冷蔵庫をチョイスするたぁ……センスがあるじゃねぇか、クソガキ」バッ

浜面「ぷぁっ!?」ヌポッ

垣根「そしてムカついた、まずはテメェから粉々にしてやる」ジャカッ


    ダンッ!パンパンッッ!!


垣根「……あぁそうだったな、テメェの能力は―――」

絹旗「甘く見ないで欲しいですね、銃弾などは超無意味ですよ?」ニッ

垣根「窒素を利用した自動防御能力……成る程、『暗闇の五月計画』の残骸か……そこで転がってる女の『体晶』といい、つまり」

滝壺「……」


垣根「テメェら……ははっ、まさか『置き去り(チャイルドエラー)』かぁ?」ニィッ



223: 2010/10/21(木) 20:45:00.84 ID:dWFznYAO
絹旗「ッ」ピクッ

フレンダ「!!」

滝壺「……」

垣根「良く考えりゃおかしいもんな、テメェらのような年端も行かない女の子達が既に闇に堕ちちまってんだから」


麦野「……」


垣根「なぁ麦野、まさかテメェもそうなのか?はっ、まさかそんなハズねぇよなぁ……?」


絹旗「だったら……何だというんですか」


垣根「……あん?」

絹旗「私達が『置き去り』だったら何なんだと聞いてるんですよっ!!」ガシッ

浜面「バカやめろ!その車には『残骸』が入ってんだぞ!?」

224: 2010/10/21(木) 20:46:41.81 ID:dWFznYAO
垣根「勘違いしてんじゃねーぞ絹旗最愛、俺はむしろテメェらが可哀想だって思ってんだぜー?」

絹旗「戯言を……!笑いたければ笑えば良いんですよ!!両親に見捨てられ……実験動物として扱われ……!命以外何もかも失った、超クソッタレな人生を歩まされ……ッッ!!」ブルブル…

フレンダ「絹旗……」

垣根「そう、大事なのはソコだな……腐ってやがるよなー学園都市ってのは」

絹旗「……何ですって……?」

垣根「そもそもテメェら、上層部に従って素直に行動してるみたいだが……俺が何の為に『残骸』を欲してるのか分かってんのか?」

絹旗「知りたくもありませんね、どうせ超ろくでもない理由に決まって―――」グイッ


絹旗「……え?」ズシッ


絹旗「え……っ?……あれっ!?」グイグイッ
(持ち上がらない……!『窒素装甲』が機能しない!?)

225: 2010/10/21(木) 21:02:35.51 ID:dWFznYAO
垣根「やめとけ、今テメェの周りの大気中には窒素なんてモンは殆ど含まれてねぇ」

絹旗(まさかこの男も大気操作系能力者……!?)

垣根「そこにあるのは窒素分子と結合させた『未元物質』……今のテメェはただのか弱い女の子なんだよ」

絹旗(『未元物質』……!?麦野をここまでに出来る相手だと……Lv4程度の私では……!!)

麦野「絹旗……退いてなさい」

垣根「これで分かったか?テメェらがどんな小細工を労しようが『未元物質』はそれら全てを根底から覆す、工夫次第でどうにかなるレベルを超えちまってんだよ」

麦野「コイツは……私が直接頃してやるんだからさあぁ……!?」ググ…

絹旗「ダ、ダメです!不可能ですよ麦野……そんな身体では……!」

垣根「そうか……ははっ、そんなに氏に急ぎてぇか……」ニタァッ

滝壺「……ッ!!?」ゾワッ


  「おーおー、こンな所にいやがったかァー」



228: 2010/10/21(木) 21:07:45.14 ID:dWFznYAO
滝壺「き、きぬはた……!そこから逃げ―――!!」


    ブォッッ!!


絹旗「あ……っ!?」ゴ…ッ!


    バガッッシャアアァァァァァァン!!!!


浜面「絹旗ぁぁあああああああ!!?」

垣根「オイオイ、言っとくが俺はまだ何もしてねぇぞ」

フレンダ(今の衝撃波は……!来たんだ、アイツが……!!)ブルブル

滝壺(この強大で……禍々しいAIM拡散力場は……!)


一方通行「何だなンだ、かくれンぼはもォ終わりかァ?喰われるだけのブタで終わってンなよ三下ァ」ザッザッ


フレンダ「結局、結局ぅ……!」

麦野「な……っ!?テメェは……!!」

浜面(うわああああああああああ)

229: 2010/10/21(木) 21:11:15.93 ID:dWFznYAO


    パラパラパラ…………


絹旗「あぅぅ……がはっ……ぁ……!!」

一方通行「効いてやがるな、何で防御能力を解除してたのかは知らねェが……これに懲りたら二度とつまンねェ真似すンじゃ―――」

絹旗「はぁー……!はぁー……っ!」ゴフッ

一方通行「ありゃ、血ィ吐いてンじゃねェか……ちとヤバくねェかコイツ」

垣根「一方通行……ッ!?」

一方通行「あン?」

一方通行「いよォ~ていとくン、オマエが此処にいるっつー事ァいよいよ間違いねェみてェだなァ」ザッザッ

垣根「その『ていとくン』ってのやめろ、男のテメェに言われてもムカつくだけだ」ケッ

絹旗「ぅ……」グッタリ

垣根「……にしても酷っでぇ野郎だな、こんなクソガキにまで容赦なしか」

一方通行「知るか、相手が悪だってンなら女だろォが関係ねェ、鉄拳制裁で更生させる」

垣根「風紀委員って普通話し合いとかしねぇの?」

フレンダ「……???」

230: 2010/10/21(木) 21:14:19.20 ID:dWFznYAO
フレンダ(ど、どうしてこんなにフレンドリーなわけ?だってアイツは『スクール』の……あ、そういえば風紀委員の腕章付けてたんだっけ……アレ?でもそれだと風紀委員が親船暗殺を企てて一方通行はそれを止めに来てって意味わかんなくね?しかもその風紀委員が私達をボコボコにして一方通行とアイツはお友達で風紀委員が『スクール』でって結局、結局……)


フレンダ(結局……どういう事だってばよ??)


垣根「……で、どうしてテメェが此処にいる?」

一方通行「ンだァ?オマエも親船暗殺の犯人を追ってたンじゃねェのかよ?」

垣根(何と勘違いしてんだコイツ……まぁ知らねぇならそれで都合が良い、『残骸』を回収してトンズラかませば闘う必要もねぇし)

一方通行「それより何だ、どォするよコイツら」

垣根「テメェは警備員にでも通報してろ、どうせマトモに動けるヤツは一人もいねぇ」

一方通行(結標っつー女が此処にはいねェな……どォなってンだァ……?)ポリポリ

231: 2010/10/21(木) 21:17:06.34 ID:dWFznYAO
麦野「ちょっと待て……どういう事だこれは……」
(とにかく腕を……)グッ


…………ガコッ!


麦野「ぁぐっ!!」ズキンッ

浜面「ま、まだやるつもりなのかよ!?敵うわけねぇって!相手はLv5が二人も―――」

麦野「るっさいんだよ、はーまづらぁ……テメーはそこで寝てろ、役立たずのヘタレ野郎が」ギロッ

浜面「はい」

滝壺「……」

一方通行「どォやら奴さンはヤル気らしいぜ?」

垣根「いい加減にしろよな麦野ー、今テメェがやってんのは現実的とは言えねぇよ」

麦野「良く言うね、アレイスターに選ばれなかった『第二候補(スペアプラン)』の分際で……」


垣根「……分かってねぇな」



232: 2010/10/21(木) 21:20:28.40 ID:dWFznYAO


    ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ・ ・ ・ ・


フレンダ(Lv5の二等辺三角形……な、何かあっこだけ空間が歪んでるっての!)ビクビク

一方通行「なァ、垣根ェ……」

垣根「何だよ?」

一方通行「―――誰だァ?このババァは」

麦野「バッ……!?」

垣根「テメェがババァっつったら中学生になんだろが、この場合高校生以上の肉骨粉かぁ?」

一方通行「あァそォだな……オイ粉モン、例の空間移動系能力者は何処だ?」

麦野「野、郎ぉ……!!私は高校生だぁぁあああああああ!!!」ヴンッ

フレンダ「げっ!」

浜面「ま、待てよ麦野!落ち着け!!お前はそれほど老けてな―――」


    ズバアアアァァァァァァァ!!!


垣根「おっと」ヒョイ

麦野「フーッ!フー……ッッ!!」

浜面(あ、あっぶねぇ~……)ドキドキ

234: 2010/10/21(木) 21:25:14.33 ID:dWFznYAO
麦野「く……そ……っ!」ギリッ


一方通行「この電子線の威力……そして麦野っつー事ァ」シュウゥゥ…


フレンダ(麦野の攻撃も通用しない……!)

一方通行「……知ってるぜ?まさかオマエ、第四位の『原子崩し』かァ……?」ニタァッ

麦野「ちくしょう……ちくしょう……!!」

一方通行「―――ったく、いきなり即氏技仕掛けてくンなよな……わざわざ電極オンオフさせンのもダリィからよ」カチッ

フレンダ(結局ここでジ・エンドってわけよね……)

麦野「……どうしてだ……!」ボソッ

一方通行「あン?」

麦野「場違いなんだよ……テメェが出て来る幕じゃねぇんだよ!どうして風紀委員が『スクール』に荷担してやがんだこの野郎ォォおおおおおお!!」

一方通行「『スクール』だァ……?」

垣根(余計な事を……)

235: 2010/10/21(木) 21:29:10.77 ID:dWFznYAO
麦野「分かんねぇのか!?テメェはその野郎に!垣根帝督に利用されて―――!!」

滝壺「……待って、まだ何か来る」


    ザザザザザザザザッッ!!


垣根「……ム」ピクッ

猟犬「―――動くな」ジャカッ

一方通行「あの兵装……警備員か?まだ通報してねェのに早えェじゃねェか」

浜面「な、何か雰囲気ヤバくね?」ダラダラ

滝壺「うん、ヤバいね」

フレンダ「む、麦野っ!」

麦野(いや、まさか……コイツらは!?)ハッ


  「おーっと待て待てストップだストーップ、俺の合図無しに撃つんじゃねーぞクズ野郎共ォ」ザッザッ


一方通行「ぶっ」


木原「間違ってそこの白いクソガキに当ててみろ、テメェらが血飛沫上げるハメになるんだからよぉー?無駄氏には許さねぇ、氏ぬなら少しは俺の役に立ってから 氏 ね」ニヤニヤ



251: 2010/10/22(金) 22:05:47.73 ID:XywrUsAO



    ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ・ ・ ・ ・


垣根(『猟犬部隊(ハウンドドッグ)』……木原数多か、また面倒なのが出て来やがった)チッ

麦野(何故追撃部隊のヤツらまで出てくる……上層部は何を考えて……!?)

木原「ハアァ~イ、アセロラドリンクちゃ~ん♪」フリフリ

一方通行「ありゃりゃ~!?木原クンじゃねェかァ……何ですかァその思わせ振りな登場はァ?散歩にしちゃ白衣のままってのはおかしいよなァ~?」ニタァッ

木原「いや~ちょっとな、ちょいとこの車の中身を頂戴しに来ただけなんだよ」

垣根「……」

木原「『アイテム』から横取りする為に待ち伏せてたんだがいつまで経っても通りかからねぇからよー?こっちからわざわざ来てみりゃ何だこりゃ、何だぁこのザマは?やっぱアテになんねーわガキってのはな」

麦野「フン、どうやら命拾いしたみたいだねぇ浜面ぁ」

浜面(じゃあ俺……あのままだったら殺されてたかもしれねぇってのか!?)ゴクリ

252: 2010/10/22(金) 22:13:42.86 ID:XywrUsAO
一方通行「まァ~たくだらねェ研究材料かァ?……丁度イイ、風紀委員としてオマエもここらで引導渡してやンよ」

木原「ぎゃは!マジ勘弁だぜぇ一方通行……正義のヒーロー気取りか、笑わせてくれるなぁオイ?」ニヤリ

一方通行「あ?」ギロッ

木原「できればテメェとは一生面ぁ合わせたくなかったんだけどよー……あーもうダメだわ、うん、もう我慢の限界だ」

一方通行「……馬鹿が、オマエからノコノコ出て来やがって何ホザいてやがる」ケケッ

木原「あー頃してぇ、メチャメチャ頃してぇわー……昔っからテメェのそのクッソ生意気な面ぁ間近で見るだけでとんでもねぇ殺人衝動に駆られちまうんだよなぁー、ずーっと我慢のしっぱなしだったがよ、もう無理だわ……―――っつーわけで!」ニコニコ


木原「―――テメェの外も中身も、今度こそ全てをクチャクチャにしてやっから……ここらで潰されてくんねぇかなぁ?ク、ソ、ガ、キ」


一方通行「ハッ、面白れェな……その楽しめそーなプランってのを懇切丁寧に教えてくンねェかなァー木原センセーよォ?」

253: 2010/10/22(金) 22:17:21.19 ID:XywrUsAO
木原「良いだろう……氏ぬ前に教えてやる、テメェを地獄に引き摺り戻す魔法のアイテム……それがコイツだ、このワンボックスに入ってんのは『残骸』っつってなぁ?」コンコン

一方通行(『残骸』ォ……?)

木原「何でもハイパーシュミレートマシン、『樹形図の設計者』の大脳部分らしいんだよなぁ~?」ニヤニヤ

一方通行「……なに?」ピクッ

木原「そうだなぁー、まずはコイツを何とか復元してもう一度テメェの大好きな『妹達(シスターズ)』とやらの残酷な使い道をだな……」

一方通行「オイオイ、まさかあの実験を繰り返そうとか考えてンじゃねェだろォな木ィィ原クンよォ……」

木原「だったらどうするよ、ん?」ニッコリ

一方通行「どォするって、そりゃオマエ……」アハハ


…………カチッ


一方通行「フッッ……ざけてンじゃねェぞ三下がァァあああああああああッッ!!!」ダッ!



254: 2010/10/22(金) 22:19:36.50 ID:XywrUsAO
猟犬「木原さん!!」ザザッ

木原「だー邪魔だ退け、テメェらじゃ無理だ」ドカッ

猟犬「ウッ!?」ドテッ

一方通行「木ィィ原ァァあああああああああ!!!」バッ

木原(甘々だぜェ一方通行!真っ直ぐ突っ込ンで来るたァ……それが風紀委員の立ち回りなのかァ?)ククッ

垣根(……終わりだな、馬鹿ミンチの出来上がり―――)


…………ドパンッッ!!


麦野「ッ!?」

浜面「いっ!?」

一方通行「ぁ……がっ!?」メキッ…


垣根(―――何だと?)



255: 2010/10/22(金) 22:24:12.94 ID:XywrUsAO
一方通行「あ、っは……?ち、血ィ……?」ボタボタ


木原「ひゃ」


一方通行「……っ!!?」ハッ

木原「あははぎゃはあはははひひひぎゃははあはアハあはははッ!!調子乗ってんじゃねェぞ……クッッソガキがァァあああああッッ!!!」ブンッ


    ズカドスメキバゴッ!!!


一方通行「ご……ッッ!!?」ヨロッ
(こいつァ……どォいう……!?)

フレンダ「ど、どういう事!?『原子崩し』すら効かなかった一方通行が……!」

麦野「あの男……」

一方通行(ベクトル反射が通用しねェ!!?)

木原「↑↑↓↓←→←→BA!!!ヒ―――――――ハ―――――――!!!」


    ズドドドドドドドッシャアァ!!



256: 2010/10/22(金) 22:28:56.95 ID:XywrUsAO
一方通行「ごぼァ……っ!!ゲホッ……ゲホッ!」

垣根「どうしたよ、ボッコボコじゃねぇか……手ェ貸してやろうか?」
(反射を切っている……?いや、この状況でそんなハズは……)

一方通行「るっ……せェ……!」ハァ…ハァ

浜面(何モンだよあの科学者……やべ、弟子入りしてぇ)

木原「テメェさぁ、ちょっとばかりチカラァ持ってっからって……つけ上がってんじゃねぇのか?」ザッザッ

一方通行(あのツンツン頭ン時と同じ……能力を打ち消す能力……?いや、違げェな)グシグシ

木原「そのつまんねーチカラは一体誰が与えてやったモンだと思ってんのよ、ほーれ思い出したかー?」ヒュッ


…………ドゴスッッ!!!


一方通行「ごはっ!!?」ゲホッ

257: 2010/10/22(金) 22:32:40.50 ID:XywrUsAO
木原「ぎゃははははははははは!!良いザマだなぁ!!?テメェはそうやって地面這いつくばってんのがお似合いだ、表舞台に湧き出て来るんじゃねぇよウジ虫野郎!!」ゲシッゲシッ

一方通行「ぎァ……ッ!グッ……かふっ!!」

木原「止めたきゃ止めてみろよ……!テメェの大切なモン一つ一つご丁寧にブッ壊してやっからよおぉぉぉ!!?」

一方通行「……くくっ」

木原「あははあはぎゃは……は……はぁ?」ピタッ

一方通行「くく……ク、クククク……!」クスクス

木原「……何が可笑しいよマゾ太クン、木原センセーのデスコン喰らって頭沸いたか?」

一方通行「はァ……成る程ねェ、どォしてオマエの拳や蹴りが俺の反射の膜を突き破るのか疑問に思ってたンだが……」ゴロン

木原「あー、まさか俺が能力開発したとかホザくんじゃねぇだろーな?バカ言え、それはテメェらモルモットの仕事―――」


一方通行「つっっまンねェ手品だ、その膜に触れた瞬間に拳を引き戻してやがンだな……戻るベクトルを『反射』すれば自分に返って来る……だろ?」


木原「……なに?」

258: 2010/10/22(金) 22:37:51.84 ID:XywrUsAO
一方通行「俺にキメる為だけにシコシコ練習してやがったンだろォ?ソイツを想像したら思わず吹いちまってよォ……あはぎゃはっ!ギャグの腕上がったじゃねェかよ木原クン!?」

木原「テメェ……!」ビキビキッ

一方通行「プッ!」

木原「う……っ!?」ビチャッ
(眼に―――!!?)



…………ドゴンッッ!!!


木原「ぐがっ!!?」ミシッ…!

一方通行「木原神拳……てかァ?俺を研究し尽くしたオマエだけが成せるクソ技だ、褒めてやンよ……ま、ネタがバレちゃどォって事ねェがな」ペッ

木原「ぐ……この……っ!一方通行……ッ!!」ヨロッ
(見えてやがっただと……!?)


一方通行「残念だったなァ……悪りィが、今の一方通行は全盛期以上に 絶 好 調 だぜェェ!!?」


垣根「ははははっ!安心したぜ、そうこなくっちゃなぁ!!」

260: 2010/10/22(金) 22:43:38.10 ID:XywrUsAO
一方通行「とにかくオマエは今ので一回氏亡だ、ク ソ 野 郎」ニヤリ

木原(能力使ってたら……爆散してたとでも言いてぇのかァ……!?)ギリッ

木原「つ、け、上がんじゃねぇって言ってんダロ……一方通行ァァアアアアアアアア!!!」


    ザザザザザザザザンッ!!!


猟犬「……」ザザッ

一方通行「あァン?尻尾ォ巻いて逃げンのかよ木原クン、どォせならここで決着付、け、よォぜ」チョイチョイ

木原「うるっせぇなぁ!?今俺が用あんのはテメェじゃねぇ……『残骸』だっっ!!」ガチャ

木原「……?」ガチャガチャ

木原「~~~~~ッッ!!?」ガチャガチャガチャ

木原「ああぁぁぁウゼぇなこのクソトランクぁ!?生意気にロック掛けてんじゃねぇよ!!」ジャカッ


    ダンッガンガンッッ!!


浜面「焦ってんなーあのオッサン」

滝壺「愉快だね」

261: 2010/10/22(金) 22:43:43.72 ID:XywrUsAO
一方通行「とにかくオマエは今ので一回氏亡だ、ク ソ 野 郎」ニヤリ

木原(能力使ってたら……爆散してたとでも言いてぇのかァ……!?)ギリッ

木原「つ、け、上がんじゃねぇって言ってんダロ……一方通行ァァアアアアアアアア!!!」


    ザザザザザザザザンッ!!!


猟犬「……」ザザッ

一方通行「あァン?尻尾ォ巻いて逃げンのかよ木原クン、どォせならここで決着付、け、よォぜ」チョイチョイ

木原「うるっせぇなぁ!?今俺が用あんのはテメェじゃねぇ……『残骸』だっっ!!」ガチャ

木原「……?」ガチャガチャ

木原「~~~~~ッッ!!?」ガチャガチャガチャ

木原「ああぁぁぁウゼぇなこのクソトランクぁ!?生意気にロック掛けてんじゃねぇよ!!」ジャカッ


    ダンッガンガンッッ!!


浜面「焦ってんなーあのオッサン」

滝壺「愉快だね」

262: 2010/10/22(金) 22:48:45.16 ID:XywrUsAO
垣根(一方通行に『残骸』を破壊されるのはこちらとしてもマズイ、そしてこの包囲網だ、今は泳がせた方が……)

木原「ひゃははははっ!よ~く見曝せ一方通行ァ!!コイツが―――」ガチャッ

一方通行「……」

垣根「……」

麦野「……」

フレンダ「……」

浜面「……」

滝壺「……冷蔵庫?」

木原「……は?」クルッ


木原(―――何だコレは??)


垣根(アレが『残骸』……?いや、あの冷蔵庫は絹旗がさっき俺に投げつけた物―――)


  「あらあらァ皆さんお揃いで、何かお捜しかしら?」


浜面「な、何だ!?」キョロキョロ

フレンダ「み、見て!あの屋根に!?」ピシッ

一方通行「アイツ……ッ!!」ギリッ


    ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ・ ・ ・ ・



結標「アナタ達には悪いけど……『残骸』は私達『グループ』が頂くわね?」ニッコリ


垣根(あの女……窓のないビルへの案内人……!!?)

285: 2010/10/23(土) 19:51:07.00 ID:2G.V56AO
あえて前作を読んで復習してみるのも一つのプレイスタイルかもしれませんね



では今日分透過

286: 2010/10/23(土) 19:57:38.66 ID:2G.V56AO
浜面「―――ちょっと待てよ、アイツが腰掛けてるキャリーケースって……!?いつの間に奪ったんだ!?」

麦野「滝壺、気付いてた?」

滝壺「うぅん、急に反応が現れた……空間移動系能力者だよ、たぶん」


木原「あーあーあーあー」


猟犬「……ッ!」ビクッ

木原「あーあーあーあーあーっ!アレだアレ、アレ持ってこいアレェェ!!」

猟犬「ハ、ハイ!」ガサゴソ

猟犬「……どうぞ!」ササッ

木原「……」


…………ゴンッ!!


木原「遅っせーんだよこのノロマが!」パシッ

猟犬「ウゥ……」ヒリヒリ

浜面(酷でぇ、麦野より理不尽だ……)

287: 2010/10/23(土) 19:59:37.46 ID:2G.V56AO
木原「んじゃあ良い感じの肉片になって飛び散ってくれるよなぁぁ!?いいともーっ!!」ガショッ

フレンダ「ロ、ロケットランチャーって……!待ちなさいよ!『残骸』まで吹っ飛ばすつもり!?」

木原「耐衝措置くらい施してンだろォォ!!?発射(ファイア)アアァァァァァァ!!!」ガチッ


…………ボシュッ!!


結標「無~駄っ♪」ヒョイ


    ヒュンッ……バッガアアァァァァァァァン!!!


浜面「どわ―――っ!!?」

フレンダ「ひいぃぃぃぃぃ!!」

麦野「あのアマ……ウチらの車を盾にしやがって!!」

浜面「盗難車なんですけどねっ!?」

288: 2010/10/23(土) 20:03:06.72 ID:2G.V56AO



    バラバラバラバラ……バガンッ!!


結標「ちょっとー……、一〇〇〇kg以上の転移は疲れるんだから勘弁してよね」フゥ

木原「おーおーネェちゃんよぉー、ソイツはガキの玩具じゃねぇんだぜ?」

結標「よく吠えるワンちゃんね、何を考えて行動してるかは知らないけど……私を狙うのは筋違いではなくて?」

一方通行「木ィィ原ァ!アイツは俺のエモノなンだよ!!手ェ出してンじゃねェぞボケナスがァァ!!!」

木原「じゃかぁしゃぁぁああぁぁぁぁ!!!」

結標「あらら、私ったら人気者ね~……でもね、残念だわ一方通行くん」

一方通行「あァ?」


結標「アナタみたいな白髪ジジィには私、全っっっ然興味がないから♪」ニコニコ



289: 2010/10/23(土) 20:04:45.38 ID:2G.V56AO
一方通行「な……!?だ、誰がジジィだコルァァ!!?」


結標「いい?耳ん中かっぽじって良く聞きなさい……高校生なんて既にオイボレなのよっ!!」カカッ!


一方通行「ッ!?」

フレンダ「結局、シOタコンてわけよね」

浜面「引くわー、せっかく良い女なのに勿体ねぇ……」

垣根「……フン」ザッ…


    ドンッッ!!


結標「ッッ!!?」

垣根「テメェの性癖が何だろうが、今はそれ程重要じゃねぇ……だろ?」タッ

結標(跳んだ……!?速いっ!!)

垣根「『残骸』……貰うぞ」スッ

結標(ヤッバ……!!)タジ…

290: 2010/10/23(土) 20:08:26.42 ID:2G.V56AO


    ズバアアアァァァァァァァ!!!


垣根「うおぉぉっ!!?」サッ

結標「ひゃん!?」ドテッ

麦野「『グループ』のアンタ、そいつを持ってさっさと行きな」ヴヴヴンッ


    ドドドドドドドドドドゥッッ!!!


垣根「ウゼぇ……そんな乱れ撃ちが俺に当たると思ってんのかよ麦野ォォおおぉぉぉぉぉぉ!!?」

麦野「ヘタに動きゃ当たっちまうかもねェ?」ニヤッ


結標「あいたたた……じゃ、お言葉に甘えて……」スック


垣根「逃がすかよ……っ!!援護しやがれ一方通行ァァ!!!」

一方通行「俺に命令してンじゃねェぞ垣根ェェ!!」ヒュッ
(空を引き裂き……)



一方通行(大気のベクトルを……掌握するッッ!!)グッ!



291: 2010/10/23(土) 20:12:59.14 ID:2G.V56AO


    バオオォッッ!!!


フレンダ「わわっわっ!?」アタフタ

麦野「チイィ!邪魔してんじゃねぇよ第一位っ!!」ヴンッ…


    ッバシュウウゥゥゥゥゥゥ……!!


一方通行「ほォ~!すげェすげェ、『原子崩し』ってなァバリアも張れンだな……が」ニィッ


…………ブアァッ!!


麦野(クッ、巻き上げられた粉塵で何も見えねぇ……だが!!)

麦野「一旦退くよ!浜面は何とかして絹旗を回収!!」

浜面「相変わらず無茶をおっしゃる!!」

麦野「……ふーん」ガシッ

浜面「ひっ!?」ビクッ


麦野「素直に従うか、逆らって顔面吹っ飛ばすか……どっちが良い?」ニッコリ


浜面「ハ……ハハッ!!負け犬上等ォおおおおおおおォォう!!!」

292: 2010/10/23(土) 20:17:25.00 ID:2G.V56AO
結標「うひゃー、流石はLv5……まるで戦争ね」タタタ

垣根「はっ、余所見ですかぁお姉サーン!?」ダッ!

結標「さっきは面食らっちゃったけど……速さで私に敵うのかしら?」スッ

垣根「……げっ!?」ヒュンッ


…………ズドオオォォォッッ!!!


結標「地球とキスしてなさい、第二位の垣根くん♪」

一方通行「何やってンだァていとくン、テメェから地面に突撃しやがって」ザッザッ


垣根「……ムカついた」ムクッ
(流石にやりやがる……手ェ抜いてる場合じゃねぇな)



293: 2010/10/23(土) 20:22:02.30 ID:2G.V56AO
結標「さっきも同じようなのがいたけど……風紀委員が私達の世界にまでしゃしゃり出て来るなって言ってるのよ」

一方通行「学園都市の闇……か、そこの馬鹿はともかくとして……今更『樹形図の設計者』を修復して何に使うつもりだァ?」


木原「……」


結標「別に……私達はただ命令に従って行動しているだけよ?まぁ私も個人的に導き出したい答えもあるんだけど」

一方通行「……ソイツをこっちに渡せ」

結標「そんなに『残骸』を組み直されるのが怖いのかしら?あの実験の悲劇が繰り返されてしまうから?」

一方通行「……!」ピクッ

垣根(『実験』……『妹達』……)

結標「『どォしてそれを知ってやがる?』って顔してるわね……私はあの人の近くにずっといた、だからこの街の内情については少しばかり知識があるの」

294: 2010/10/23(土) 20:24:31.55 ID:2G.V56AO
一方通行「チッ、どいっつもこいっつも……構わねェ、だったら俺がまとめてブッ壊してやるまでだ」

結標「そ、アナタに私が捕まえられるのならね?風紀委員の一方通―――」


    ヒュガッッ!!


結標「い゛ぃっ!!?」ズキッ!

垣根「ッ!?」

一方通行「ンだァ……?」

結標「痛ッ……!?肩が……っ!」ズキズキ
(このナイフ……!?まさか―――)


    ヒュンッ


黒子「これはこれは……お久しぶりですわねぇ結標淡希さん?」シュタッ



295: 2010/10/23(土) 20:31:13.90 ID:2G.V56AO
結標「ふふ……ふ、白井……さん、まさか追って来るなんてね……」

黒子「フン、我々ジャッジメントがアナタのような危険人物を見過ごすわけには い か な く て よ」

結標「だったら今の一撃で確実に私を頃しておくべきだったわね……アナタが個人的に邪魔をするってなら容赦しないわよ?」
(集中……集中―――!)

黒子「……頃す?何を言ってますのよ、私は風紀委―――」


    ヒュンッ


黒子「……あら、逃げられましたわね……初春、追いますわよ」ピピッ

垣根「白、井……?」

一方通行「ババァ……!?」

296: 2010/10/23(土) 20:33:42.98 ID:2G.V56AO
黒子「―――アラ?そちらにいらっしゃるのはセ口リさんにていとさん……」ザッ


…………ヒュンッ


黒子「まったく……セ口リさん、言いましたわよね?あのブタ野郎は私がこの手で仕留めると」シュタッ

一方通行「チッ、そのボロボロな身体でやれンのかァ?俺ァ心配してやってンだぜェ!?」

黒子「しつこいですわね……大丈夫と言っているでしょう?ですからアナタ方は打ち止めちゃんの捜索に回って頂けるかしら?」

一方通行「打ち止めァ……?どォいう事だ?」

黒子「聞いてませんの?あの子、迷子になっちゃったみたいですのよ……」

一方通行(手間ァ取らせやがってあのガキ……)

黒子「ところで……そちらの完全武装の方々はどちら様で?警備員ではないですわよねぇ?」

一方通行「……こっちはこっちで色々あンだよ、気にすンな」

297: 2010/10/23(土) 20:35:54.48 ID:2G.V56AO
垣根「……」ジロジロ

黒子「……何ですの?」

垣根「……白井、やっぱお前じゃダメだわ」フゥ

黒子「な、何がですのよっ!?」

垣根「強がってんじゃねぇよ」ポンッ

黒子「ぃぎ……ッ!?」ズキッ

垣根「ホレ見ろ、本当は立ってるだけでもギリギリだろうが」

黒子「ぐっ……」

垣根「誇りと氏を天秤にかけるな、感傷的だが現実的じゃねぇんだよ」

298: 2010/10/23(土) 20:39:38.14 ID:2G.V56AO
黒子「し、しかし……空間移動系能力者を追えるのは同じ能力者の私だけですのっ!」

垣根(コイツ……)イラッ

一方通行「行かせてやれや垣根ェ……その熱血には何を言っても無駄だろォよ」

黒子「信じてくださいましよ、我々は仲間なのですから」ニッコリ

垣根「へぇ……そうかい、だったら好きにしろ」

黒子「では、後ほど……」ヒュンッ

垣根「……チ」

一方通行「ババァはあれでも結構強えェよ、まァ俺程じゃねェがな」

垣根「いやーマジでわかってねぇわテメェら……戦場じゃあアイツみてぇな自分の力量も計れねぇ身の程知らずが真っ先に氏んじまうってのを知らねぇのか?」

299: 2010/10/23(土) 20:44:55.88 ID:2G.V56AO
一方通行「……」

垣根「テメェらが今までどんな不良を相手にしてきたかは知らねぇよ……だがな、テメェらが今敵に回してんのは学園都市の闇だ、目的の為なら悪人だろうが善人だろうが関係なく頃すようなヤツらなんだよ」


一方通行「……氏なせねェよ」


垣根「……なに?」

一方通行「言っただろォが、俺の仲間は俺が守る……その為にはまずコイツらだな、くだらねェ事はさっさと終わらせるに限る」

垣根「ははは、コイツぁたまげた……間違いねぇな、完全に平和ボケしてやがる」

一方通行「あァ、その平和を守ンのが俺達ジャッジメントだからなァ」

垣根(……付き合ってらんねー)

木原「チッ……追うぞ、班を三つに分けろ」

猟犬「ハ!」


    ザザザザザザザザッ!!!



300: 2010/10/23(土) 20:51:15.11 ID:2G.V56AO
木原「……わかってるな、片方は頃しても構わねぇが白髪のガキは生きたまま連れて来い」ザッザッ

猟犬「クッ……」ジャカッ
(出来るわけねぇだろ!!)

一方通行「ぎゃは、みすみす逃がすと思ってンのかァ?木ィィは―――」ザッ


…………バヂッ!!


一方通行「……なに?」


    バチバヂバチバリバリバリィィッッ!!!


一方通行「ッ!?」

垣根(落雷……!?いや、コイツは―――)


    ブシュウウウゥゥゥ……!!


番外個体「……やっほぅ♪頃しに来たよ、第一位」バチバチッ



301: 2010/10/23(土) 20:54:51.59 ID:2G.V56AO
垣根(能力者……新手か!)チッ

一方通行(な、何だ……この感覚は……!?)ゾワッ

木原「コラ番外個体(ミサカワースト)、勝手に出て来るんじゃねーよ」

番外個体「意地悪だねぇ木原サン、ミサカもコイツを頃したくて ウ ズ ウ ズ してるのに……ぎゃははっ!」

一方通行「ミサカ……だと……?」

番外個体「そうだよー一方通行、このマスクの下の顔に見覚えはあるよねぇ?」パカッ

一方通行「ミサカ―――『妹達』……っ!!?」

番外個体「せ、い、か、い♪」ジャラッ

垣根(鉄釘……?)

番外個体「も一度言うね」バチバチバチッ…!


…………ッパアアァァン!!!



304: 2010/10/23(土) 21:11:05.03 ID:2G.V56AO
一方通行「―――ッッ!?」ビクッ


番外個体「頃しに来たってねぇぇ……!!一方通行ァァああぁぁぁぁはははははっっははははアハハははぃひゃっひゃっひゃ!!!」


一方通行「チ……!」ツー…
(頬を掠めるよォに、わざと外しやがった……)

垣根(今のは超電磁砲……いや、使用電力や加速度からして磁力狙撃砲に近い……)

一方通行(―――遊ンでやがるのかァ……ッ!?)ギリッ

番外個体「優しいねェ一方通行、さっさと『反射』を発動してミサカに風穴空けりゃ楽なのにさ」ニタニタ

一方通行「……」

番外個体「ぎはっ♪出来ないよねぇ?何せアナタは―――」

木原「おいィ?そのガキィ頃すのは後っつってんだろ……培養器に詰め直されてぇか?」

番外個体「……挨拶代わりだよぉー木原サン、コイツには肉体的にも精神的にも、もっともっと苦しんでもらわないとミサカも困るんだしさ」クルッ

一方通行「待て……待てよ……っ!何モンだ……説明しろよ!!」

木原「答えは簡単だ、テメェを頃す為だけに俺が生み出した……行くぞ」ザッ

一方通行「っ……!!」ピキッ


番外個体「だから逃げ回ってよ、無様に命乞いしてよ、最低でも一万倍は人権を踏みにじらないと帳尻が合わないんだからさぁ」ザッザッ



306: 2010/10/23(土) 21:21:40.34 ID:2G.V56AO
一方通行(―――何でだよ……!!どォして……今更『妹達』が……!?)

垣根「まぁ……何だ、テメェも結構恨まれてんのな」
(ミサカ……あのチビガキに似てたが……気のせいか?)

一方通行「うるせェ……」

垣根「はっ、情っさけねェ野郎だなぁ!?それでも第一位かよ!!?」

一方通行「あァ……!返す言葉が見当たらねェよクソッタレ!!」


猟犬「……クソッ、何でこんな事に……」


垣根「退けコラ、木原の飼い犬が……誰を相手にしてっかわかってんのかぁ?」ギロッ

猟犬「うるさい……!やらないと俺達が木原さんに殺されちまうんだよォォ!!」

307: 2010/10/23(土) 21:26:05.17 ID:2G.V56AO
一方通行「……だろォな、木原数多はそォいう男だ……オマエらの事なンざ人間とも思ってねェだろォよ」

垣根「知ってるかー、一方通行」

一方通行「何がだよ?」

垣根「コイツらは『猟犬部隊』っつってな……生きてるよりか氏んだ方がマシみてぇなどうしようもねぇクズばかりを集めたクソ部隊だ、木原数多はそのリーダーだな」

一方通行「……それがどォした?」

垣根「クズってのはいくらでも勝手に堕ちて来るもんでよ……元警備員もいれば、以前テメェがブッ潰したスキルアウトもこん中に混じってるかもしんねぇな?」ニッ

一方通行(何でそンな情報持ってンだよコイツ……)

垣根「つまりテメェにブチのめされて暗部入りしちまった野郎も少なからずいるってこった、さっき金髪でジャージの男も倒れてたろ?どうやらアイツも同じ境遇らしい」ククッ

一方通行「……」

308: 2010/10/23(土) 21:31:33.49 ID:2G.V56AO
垣根「ま、別にテメェが気にする必要はねぇよ、暴力を以て暴力を征すってのも悪かねぇと思う……実際そこまでしないといけねぇくらいに学園都市は世紀末状態なわけだしな」


一方通行「だったら……闇の底から引き摺り出してやるまでだ……」ボソッ
(相手が『妹達』だろォが……俺は……!)


垣根「ん?」

一方通行「オーケー垣根ェ、オマエは手ェ出すな」ザッ

猟犬「ッ!?」ビクッ

一方通行「オマエらは運がイイ、ここで収容所送りにでもされてりゃ木原の馬鹿にも殺されずに済むンじゃねェか?」

垣根(『スクール』程じゃねぇが『アイテム』もほぼ壊滅……後は『グループ』に『猟犬部隊』、そして『風紀委員』……これら組織の『残骸』争奪戦……)

一方通行「お片付けだ、十秒で終わらせてやる」ニタァッ

垣根(面白くなってきやがった……存分に掻き回してやろうじゃねぇか、アレイスター!!)

309: 2010/10/23(土) 21:35:31.30 ID:2G.V56AO
終わりですー

何か 第一章、完 みたいな終わり方だけどまだまだ続くよ!

310: 2010/10/23(土) 21:37:16.03 ID:VwRFdwAO
アイテムは比較的傷浅いけどね
むしろ麦のんのヤる気がかなりUPしてるだろし

311: 2010/10/23(土) 21:38:27.18 ID:9vKPeLA0
盛り上がってまいりましたああああああああああああああああああああああうほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお

引用: 垣根「ジャッジメントか……悪くねぇ」