125: 2011/02/24(木) 21:17:05.65 ID:WmYGqzyl0
127: 2011/02/24(木) 21:20:00.36 ID:WmYGqzyl0
( ^ω^)ドラゴンクエストのようです('A`)シリーズ
('A`)「そうだ。気を鎮めて、ゆっくり」
('A`)「ただ、体の内側にある水を、暖めるような感じで」
(;*゚∀゚)「・・・・・・」
('A`)「それを、徐々に沸騰させていくようなイメージだ」
:(*゚∀゚):「う・・・」ホワ・・
つーの体から、微かな光が。
('A`)「そうだ。気を鎮めて、ゆっくり」
('A`)「ただ、体の内側にある水を、暖めるような感じで」
(;*゚∀゚)「・・・・・・」
('A`)「それを、徐々に沸騰させていくようなイメージだ」
:(*゚∀゚):「う・・・」ホワ・・
つーの体から、微かな光が。
129: 2011/02/24(木) 21:21:23.96 ID:WmYGqzyl0
('A`)「お前の中の“水”が、沸点に達したとき・・・魔法は発現する」
('A`)「まずはゆっくり、ゆっくりだ」
(*゚∀゚)「・・・・・・えい!」フワ
(*゚∀゚)「あ、あれ。消えた」
('A`)「力んじゃ駄目だ。体に力を入れず、あくまで精神の高ぶりだけを操作する。
筋肉に余計な力が入り固くなっていると、魔力の伝導が上手くいかない」
('A`)「まぁ、感覚を掴むのは、なかなか難しいがな」
('A`)「慣れてくると、この“沸騰”の流れを一瞬で行えるようになる。
それが出来るようになれば、一人前と言って良いだろう」
(*゚∀゚)「は、はい。はー・・・はー・・・」
132: 2011/02/24(木) 21:22:48.70 ID:WmYGqzyl0
森の中でドクオは、つーと共に修行していた。
遡り、それは数週間前の事――――――。
134: 2011/02/24(木) 21:24:49.68 ID:WmYGqzyl0
(*゚∀゚)「お師匠さま!朝食ができました」
つーは、宿のドクオの部屋に食事を運んで来た。
('A`)「ああ」
(*゚∀゚)「今日は、パンとミルクと、ジャガイモ。
それに、大奮発して、ゆで卵もつけちゃいました!」
寝床に腰掛けるドクオの前のテーブルに、
膳が置かれ、朝餉(あさげ)の香りが立つ。
136: 2011/02/24(木) 21:26:40.62 ID:WmYGqzyl0
食事の内容は質素なもので、これがこの宿の“大奮発”にあたる物だとするなら、
やはりこの宿屋の経営は、上手く立ちいっていないのではないか、と思わせる。
しかし物事の本質は見てくれのみにあらず。
材料は質素でも、とても気を使っているようだ。
パンは焼きたてで温かく、サクサクとしている。
また、ミルクも新鮮で良い香りだ。絞り立てなのではないか。
ホクホクで熱々のジャガイモと、
ちょうどいい塩梅に茹でられたプリプリで柔らかい卵。
それに、塩が添えられる。
決して贅沢と言える物ではないが、
少しでも美味いものを食べさせようと言う気概が見受けられる。
140: 2011/02/24(木) 21:28:57.87 ID:WmYGqzyl0
('A`)「美味そうだな。頂くよ」
('A`)「それと、師匠はやめろ。お前に魔法学を教えるつもりはない」
('A`)「そう連日のように来られても、気が滅入る」
(*゚∀゚)「・・・・・・う」
ドクオは、起き抜けでボサボサの頭を掻きむしり、食事に手をつける。
143: 2011/02/24(木) 21:31:54.98 ID:WmYGqzyl0
パンを齧り、みみのパリパリとした歯ごたえを楽しむ。
白い生地の部分は、しっとりと柔らかく、甘みさえ感じる。
焼きたての香ばしい香りと、小気味のいい食感で、胃が目覚めていく。
そしてミルクを飲み、流し込んだ。
まろみのある口当たりと喉越しで、ほっとする。
ああ、美味い。
144: 2011/02/24(木) 21:33:40.87 ID:WmYGqzyl0
(*゚∀゚)「お、お師匠・・・」
(*゚∀゚)「頼むよ、おねがいだ」
(*゚∀゚)「このとおり!」
(*゚∀゚)「た、卵もういっこつけるよ・・・」
('A`)「・・・・・」モグモグ
(*゚∀゚)「どうしても習いたいんだ・・・お願いします」
(*゚∀゚)「僕も、お師匠みたいになりたいんだ」
146: 2011/02/24(木) 21:35:58.03 ID:WmYGqzyl0
ジャガイモに塩を振り、かぶりつく。
この芋もまた、茹で加減がちょうどいい。
歯ごたえも良し、野菜としての瑞々しい香気も失われていない。
野趣溢れる土の風味が、口いっぱいに広がる。
(*゚∀゚)「ねえ・・・」
つーは、ドクオに寄りすがる。
149: 2011/02/24(木) 21:38:56.07 ID:WmYGqzyl0
('A`) ムシャムシャ
('A`)「・・・お前は今、こう考えているだろう」
('A`)「てっとりばやく魔法を覚えてしまおう」
('A`)「そして魔法を覚えて、母親の病気を治そうと」
(*゚∀゚)「・・・・・・」
('A`)「回復魔法は、人間本来の自然治癒力を高めて、その傷を癒すものだ」
('A`)「病気や、古い傷。生まれつきの障害など、時間の経過によって治せない物は無理だ」
('A`)「だから、お前の母親の症状を治すなんて事は出来ない。
せいぜい、少し体調がよくなる程度のものだ」
(*゚∀゚)「・・・・・・」
152: 2011/02/24(木) 21:42:18.17 ID:WmYGqzyl0
卵にも塩をつける。
そういえば、一口で食うに限るといっていた奴がいたな。
それに習おう。
一口え頬張ると、白身のはじけるような歯ごたえ。
それに、黄身のとろけるように緻密で濃厚な味わいが絡む。
精がつく気がする。良い卵だ。
塩気とあい混ざって、たまらない口福になる。
これは、うまい。
154: 2011/02/24(木) 21:45:03.80 ID:WmYGqzyl0
('A`)「それに、魔法の使役なんて、一朝一夕で身に付く物じゃない」
('A`)「才がなければ、一生を費やしても使えない者もいる程な」
('A`)「普通なら、何年とかけて覚えていくものなんだ」
('A`)「生憎、俺もここに定住する気はない。
お前に魔法を教えるのは無理だ。諦めろ」
ドクオは、冷たい水をぎゅっと飲み干し、コップをタンと置く。
窓の外から、元気な鶏の鳴き声がする。
生みたてだったのか。うなずける味わいだ。
156: 2011/02/24(木) 21:47:21.34 ID:WmYGqzyl0
(*゚∀゚)「・・・」
(*゚∀゚)「そ・・・それでも・・・」
(*゚∀゚)「どうしても習いたいんだ」
(*゚∀゚)「僕たちは、この街で嫌われてるんだ」
(*゚∀゚)「いつも皆にいじめられる・・・おかあさんが病気なのと、
僕の父親が罪人だったから・・・」
('A`)「・・・・・・」
159: 2011/02/24(木) 21:49:22.10 ID:WmYGqzyl0
(*゚∀゚)「でも、不思議な力を身につければ、みんなに嫌われないかもしれない」
(*゚∀゚)「おかあさんも、守る事ができるんだ・・・」
(*゚∀゚)「おっお師匠!おねがいです!」
(*゚∀゚)「覚えられなければ、それでもいい!一生懸命やるから・・・」
(*゚∀゚)「僕に“まほう”を教えてください!」
('A`)「・・・・・・」
('A`)「ふー・・・・・・」
(*゚∀゚)「・・・・・・」
161: 2011/02/24(木) 21:51:34.97 ID:WmYGqzyl0
('A`)「俺には俺のやるべき事がある」
(*゚∀゚)「師匠の片手間でもいいよ!」
('A`)「・・・・・・」
(*゚∀゚)
('A`)
(*゚∀゚)
163: 2011/02/24(木) 21:53:33.30 ID:WmYGqzyl0
('A`)「卵」
(*゚∀゚)「?」
('A`)「もう一個、つけてくれるんだろう?」
('A`)「今度はパンに乗せて食べたい。パンも付けてくれ」
(*゚∀゚)「・・・!」
(*;∀;)「おっ・・・ お師匠さまぁああああああ!!」
(;'A`)「こら・・・くっつく・・・な・・・ん?あ、アレ?え?お前、女?」
(*;∀;)「ふえ?」
そして、つーはドクオの弟子になった。
167: 2011/02/24(木) 21:59:21.39 ID:WmYGqzyl0
(*゚∀゚)「それにしても、お師匠さま。
なんで修行を、わざわざ街から離れた森でやるんですか?」
(*゚∀゚)「これなら、ウチの家でもできるのに」
('A`)「森は、生命のエナジーに満ちあふれている」
('A`)「魔力は、有りとあらゆる生物に宿っているものだからな。
こうした自然の中で訓練する方が、魔力の流れも掴みやすいものだ」
(*゚∀゚)「ほえー、そうなんだ」
つーは、少し汗ばみ、顔を蒸気させる。湯気となり、宙に消えていく。
(*゚∀゚)「よし、もういっかい」
('A`)(ふむ)
169: 2011/02/24(木) 22:01:23.95 ID:WmYGqzyl0
ドクオは、つーに魔法の扱いを教え、驚愕した。
まさかこの短期間で、己の魔力の気配を感じ取れるようにまでなるとは。
171: 2011/02/24(木) 22:03:33.49 ID:WmYGqzyl0
ドクオには、魔法を扱う天賦の才があった。
幼き頃からその片鱗を見せ、周囲からは天才、神童と呼ばれる程に。
血や環境のせいもあるかもしれないが、
他者に比べると圧倒的な才覚を有していたのだ。
そのドクオから見ても、つーの上達ぶりは生半のものではない。
まさに天性のもので、それはドクオの才能をも凌駕するかもしれぬ。
ここ数週間で、つーは既に魔力の流れのコントロールするまでに至った。
その成長に思わず舌を巻く。このまま魔法の教育を続ければ、
将来とんでもない魔術師になるであろう事が予想できる。
173: 2011/02/24(木) 22:05:41.41 ID:WmYGqzyl0
('A`)(ちょいと教えて駄目そうなら、すぐに見限って教えをやめるつもりだったが)
('A`)(信じられない。まさに隠れた才能だ)
:(*゚∀゚):「お師匠!どうですかコレ・・・」
('A`)「ああ、いいな。大分、魔力を溜める力がついたようだ」
('A`)「あとは、その魔力を何に生かすか・・・
魔力は、あるだけならただの燃料にすぎない」
('A`)「その練った魔力を、自分の使役したい術に合わせて、変容させる必要がある」
('A`)「これからは、その修練だ」
(*゚∀゚)「はい!」
176: 2011/02/24(木) 22:07:35.78 ID:WmYGqzyl0
つーは、ドクオの言う事を何でも素直に聞いた。
気を抜かず、実直に鍛錬する。
ドクオが用事で出かけている時も、宿で一人で練習しているという。
:('A`):「いいか、こうだ――――――」
(*゚∀゚)「おお・・・」
('A`)《ギラ》
岩の上に置いた枯れ棒を、閃光で吹き飛ばす。
ドクオも、つーに教えるばかりでなく、自分の修行も兼ねているのだ。
178: 2011/02/24(木) 22:09:35.33 ID:WmYGqzyl0
(;*゚∀゚)「す、すごいーーーー」
('A`)「こうして瞬時に溜めた魔力を、呪文の言葉とともに解き放つ」
('A`)「呪文の詠唱は、無くてもできないことは無いが、あった方が楽だ」
('A`)「精霊が、そのワードの発音を切っ掛けに、発動の手助けをしてくれる」
(*゚∀゚)「ふーん」
('A`)「とりあえず今日はここまでだ。俺は、街に出かける」
('A`)「家で、魔呼吸の調練をしておけ」
(*゚∀゚)「はい!」
179: 2011/02/24(木) 22:11:31.69 ID:WmYGqzyl0
つーを宿まで送り届け、ドクオは街中に繰り出す。
寄る場所は、本屋、図書館の類いだ。
今日は、大通りにある図書館に行ってみる。
歴史ありげな石造りの大きな建物に入っていく。
('A`)「すいません、ある書物を探しているんだが・・・」
183: 2011/02/24(木) 22:13:55.95 ID:WmYGqzyl0
('A`)
その日、帰路につくドクオの足取りは軽い。
目当ての書物が見つかったのだ。
街の外れにある、宿に向かう。
('A`)「?」
( ゚∀゚ )('e') 「「あ」」
( ゚∀゚ )「て、てめェはあん時の・・・!」
( ゚∀゚ )「ちょっと待てッ」
187: 2011/02/24(木) 22:17:10.85 ID:WmYGqzyl0
('A`)「・・・誰だ?」
(♯ ゚∀゚ )「あの小汚え、宿屋で会ったろうが!あぁ!?」
('A`)「・・・・・・?」
(; ゚∀゚ )「え、マジで覚えてないの?アンタ」
('A`)「いや・・・あまり重要で無い事は、すぐに忘れるたちなんだ。すまない」
( ゚∀゚ )「ちっ・・・むかつく野郎だ」
('e')「むかつくわ~マジで」
191: 2011/02/24(木) 22:19:28.28 ID:WmYGqzyl0
('A`)「で、なんだ?用がないなら、どいてくれ」
( ゚∀゚ )「・・・・・・聞いたぜ。お前旅人で、呪われてるんだってな」
('A`) ピク
( ゚∀゚ )「へへっこりゃあお似合いだぜ。バイキン野郎に、呪い野郎」
( ゚∀゚ )「せいぜい、仲良しこよしでやってな、ククク」
('e')「へへへ」
('A`)「おい」
( ゚∀゚ )「あ?」
195: 2011/02/24(木) 22:22:17.96 ID:WmYGqzyl0
('A`)「 どけ 」 ズズ・・・
:((; ゚∀゚ )):「~~~~ッッ!?」ゾワワッ
(; ゚∀゚ )「く・・・くそ・・・あんだよっ・・・いくぞ、ジョーンズ!」
('e')「あっあにきぃ!待ってくださいうわぁ~~~~」
('A`)
('A`)「・・・・・・ふぅ」
197: 2011/02/24(木) 22:24:41.79 ID:WmYGqzyl0
('A`)
(*゚∀゚)「あ、ドクオ師匠。お帰りなさい」
('A`)「帰ったぞ。それと、すまないが溜まっている衣類の洗濯を頼む」
(*゚∀゚)「わかりました」
(*゚∀゚)「お師匠、何か気分が良さげですね。何かあったんですか?」
('A`)「ああ。今まで探していた本が見つかった。これで、いちいち街に行かずに済む」
('A`)「これからは、宿に腰を据えての研究になる」
(*゚∀゚)「そうなんだ!おめでとうです」
(*゚∀゚)「じゃあ、洗濯にいってくる!」トタタ
201: 2011/02/24(木) 22:26:58.68 ID:WmYGqzyl0
奥から、女性が現れた。つーの母親、でぃである。
(#゚;;-゚)「ドクオさん」
('A`)「ああ、どうも。お世話になっている」
(#゚;;-゚)「あの娘の、つーの調子はどうですか?」
('A`)「魔法ですか。そうですね・・・」
('A`)「素晴らしい才能です」
('A`)「おそらく、何十年に一人の逸材」
(#゚;;-゚)「まぁ・・・そんなに?」
('A`)「ええ、もしあいつが魔術師を目指すなら・・・」
('A`)「きっと有望なそれになるでしょうね」
202: 2011/02/24(木) 22:29:07.79 ID:WmYGqzyl0
(#゚;;-゚)「そうですか・・・。ドクオさん」
('A`)「はい」
(#゚;;-゚)「つーを、よろしく頼みます。最近のあの子は、本当に楽しそうで」
(#゚;;-゚)「あの子は、私以外の人間とほとんど付き合いが無く生きてきました」
(#゚;;-゚)「町人からも蔑まれ、父親は無し・・・」
(#゚;;-゚)「今までに無い、兄のような存在が、きっと心から嬉しいのでしょう」
('A`)「・・・・・・」
(#゚;;-゚)「あれほど何かに熱中している姿を初めてみます。
どうかご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いします・・・」
つーの母親、でぃは、ドクオの手を握った。
やはり目が見えないようで、ぎこちない手つきで触れる。
206: 2011/02/24(木) 22:31:47.12 ID:WmYGqzyl0
('A`)「・・・しかし、私もいつまでもここにいる訳ではありません」
('A`)「いくらあの子に才能があるとはいえ、
私の持ちうる知識の全てを伝えきる事は無理でしょう」
('A`)「私がここを離れた後・・・彼女は、いったいどうするのか」
(#゚;;-゚)「・・・・・・」
(#゚;;-゚)「ドクオさん」
('A`)
(#゚;;-゚)「よろしく・・・お願いいたします」
208: 2011/02/24(木) 22:33:31.07 ID:WmYGqzyl0
でぃは、今一度深く頭を下げた。そして、ゴホゴホと咳き込む。
('A`)「・・・ええ、解りました」
宿の壁の隙間から、ひゅうひゅうと冷たい風が入り込む。
その隙間から、つーが桶に衣類を入れて、
暗がりの中、元気に走り去ってゆく姿が見えた。
そして月日は流れていく――――――。
209: 2011/02/24(木) 22:34:34.49 ID:WmYGqzyl0
213: 2011/02/24(木) 22:36:43.94 ID:WmYGqzyl0
早朝から、ドクオとつーは森に来ていた。
('A`)
(*゚∀゚)
(*゚∀゚)「ふー・・・」
(*゚∀゚)「・・・・・・」
(*゚∀゚)《ホイミ》
215: 2011/02/24(木) 22:38:17.42 ID:WmYGqzyl0
桃色の光を、自分の指に当てる。つーの指のささくれが、治った。
(*゚∀゚)「ほ・・・」
(*゚∀゚)「ほあああ・・・!」
('A`)「できたな」
(*゚∀゚)「・・・・・・」
(*;∀;)「うっ・・・」
('A`)「まさかこの短期間に、呪文を会得するとはな・・・たいしたもんだ」
('A`)「おめでとう」
(*;∀;)「お、お師匠・・・」
216: 2011/02/24(木) 22:41:19.29 ID:WmYGqzyl0
('A`)「これは、祝餞だ」
ドクオは、懐から金の粒を取り出す。
(*゚∀゚)「えっ・・・」
('A`)「これで、何か美味いものでも買って、母親を喜ばせてやれ」
('A`)「お前の進歩も見せてやれば、殊更嬉しいだろう」
(*;∀;)「・・・・・・うぐっ・・・お師匠様!」
(*;∀;)「あり・・・あいがとう・・・ごでます・・・!」
218: 2011/02/24(木) 22:43:30.29 ID:WmYGqzyl0
この街では、金の資材価値が他国と比べ高いようだった。
小さいサイズでも、かなりの値打ちになる。
つーは、ドクオに抱きつく。鼻水がついて、汚いと思った。
('A`)「今日はここまでにして、帰るか。そろそろ暗くなる頃だ」
(*゚∀゚)「はい!」
(*゚∀゚)「今日の夕食は・・・お肉にします!師匠も食べて下さいね!」
('A`)「楽しみだ」
ドクオ達は支度をし、帰ろうとする。
その時。
224: 2011/02/24(木) 22:47:31.25 ID:WmYGqzyl0
('A`)(!)ザワッ・・・
('A`)(なんだ?・・・この感じ・・・)
('A`)(何か強烈に冷たい・・・痺れるような・・・この感覚は・・・!)
(*゚∀゚)「お、お師匠様・・・何か嫌な感じが・・・」
('A`)「・・・・・・」
('A`)「魔の気配だ」
227: 2011/02/24(木) 22:49:54.16 ID:WmYGqzyl0
(*゚∀゚)「で、でも・・・お師匠の魔除けの呪文が効いているんじゃ・・・」
('A`)(・・・・・・“トヘロス”は、位の低い魔物にしか通用しない・・・)
('A`)(そして野生の魔物では、ここまでの魔力は有さない・・・)
('A`)(このひりつくような感覚・・・これは・・・!)
('A`)「つー・・・俺の後ろについて離れるな」
(;*゚∀゚)「は・・・はい」
木々がざわざわと揺れる。風がどう、と吹き木の葉が散りゆく。
228: 2011/02/24(木) 22:51:50.04 ID:WmYGqzyl0
(*゚∀゚(;'A`)
瞬間――――――地面が、ボコリとめくれ上がる。
('A`)「!」
(*゚∀゚)「わわっ・・・!?」
そして、噴火の如く地面が爆発する。土塊が飛散し、ドクオ達にかかる。
(; A )「くっ・・・!?」
(; A )(これは・・・この気配は!?)
235: 2011/02/24(木) 22:54:04.39 ID:WmYGqzyl0
なんだ。なんだこの、強大で凶悪な――――――妖気。
“あいつ”に、似ている――――――。
心臓の鼓動が早くなる。そして、首もとの脈動も。
土埃がハラハラと消え、その中から巨大な物が現れた。
237: 2011/02/24(木) 22:55:29.58 ID:WmYGqzyl0
ドクオは、思い切り見上げる。
(;;;;;;;;;;;)「おーれさまぁはぁ・・・竜王直属配下・・・」
(・∀ ・)「――――――四天王・・・・・・ “ ストーンマン ” マタンキ・・・!! 」
巨人が、ドクオ達の前に立ちはだかる。
to be continued...!!
240: 2011/02/24(木) 22:57:30.56 ID:WmYGqzyl0
('A`)ドクオの今のステータス
LV20
こんぼう
くろのろーぶ
しのくびかざり
今回登場した敵
???
252: 2011/02/24(木) 23:02:04.79 ID:WmYGqzyl0
以上で本日分の投下終了。ご支援ありがとうございます。
そして次回の投下なんですが、ちと仕事が重なりまして来週は投下できないかも・・・
でも、2週間は絶対間を空けないようにしますので、何卒容赦下さい。
普通に投下してるかもしらんけど。その場合は、金曜ですね。
長々と御付き合い下さいまして、ありがとうございます。
ξ゚⊿゚)ξ乙かれさまですー从 ゚∀从
5: 2011/03/05(土) 22:55:02.83 ID:HM5NW0Oe0
第18話
6: 2011/03/05(土) 22:56:16.15 ID:HM5NW0Oe0
ドクオとつーの眼前に現れたもの。それは――――――
('A`;)「・・・・・・!!」
(*゚∀゚)「お・・・師匠・・・」
(・∀ ・)
巨大な、石の巨人であった。
8: 2011/03/05(土) 22:57:43.38 ID:HM5NW0Oe0
(・∀ ・)「んん~~~~??」
(・∀ ・)「ふへはは。チビ。お前らチビだな」
(・∀ ・)「ちっこくって・・・見えねえや。ひひひ」
(・∀ ・)「ニンゲンんんんん・・・ぎひひひひ!」
('A`)「・・・・・・」
((*゚∀゚))「・・・・・・」ガタガタ
ドクオは、その見上げる程の巨体と相対する。
つーは、ドクオの背後で震えて立ち尽くすばかり。
巨人は、にたにたと笑う。
10: 2011/03/05(土) 22:59:44.09 ID:HM5NW0Oe0
('A`)「・・・・・・なんだ・・・お前は」
(・∀ ・)「んん?俺か。俺はね」
(・∀ ・)「竜王様の直属配下・・・四天王のマタンキよ」
('A`;)「・・・・・・」
11: 2011/03/05(土) 23:01:05.48 ID:HM5NW0Oe0
竜王。
やはり、魔の者の使いか。
その石で出来た巨躯から、一瞬メルキドの防衛装置かと思ったが――――――。
サイズが違う。あの門番のゴーレムの大きさの、さらに倍はありそうだった。
そして、人語を解すという事は・・・これも魔導傀儡ながらも、
絶大な魔力と英知が込められている証拠。
なにより、圧倒的なその威圧感。
凍り付くような妖気の前に、ドクオは次の一手を見い出せないでいた。
12: 2011/03/05(土) 23:02:58.08 ID:HM5NW0Oe0
(・∀ ・)「しっかしなぁ・・・なんでこおんなトコに、ニンゲンがいんだよ」
(・∀ ・)「ひひび・・・・・・姿を見られちまったなぁ。
“作戦”が始まるまでは、誰にも見られちゃいけねえってのに」
(・∀ ・)「ま、俺がわざと姿を現したんだけども」
(・∀ ・)「 ひゃははあっはははあはははははははははははは!!!! 」
('A`)「・・・・・・」
((*゚∀゚))
14: 2011/03/05(土) 23:04:43.83 ID:HM5NW0Oe0
('A`)「“作戦”・・・とは、いったい何だ・・・・・・?」
(・∀ ・)「ああん?さっきからおめえ、質問ばっかりだなぁ」
(・∀ ・)「まあいい、教えてやるよ。俺は今、ゴキゲンなんだ」
(・∀ ・)「今宵は・・・・・・宴だ」
(・∀ ・)「“戦争”っていう名の――――――」
(・∀ ・)「祭りが始まるんだよおおおおおおおおおおおおお!!」
17: 2011/03/05(土) 23:07:20.45 ID:HM5NW0Oe0
ラダトーム――――――。
( ゚∀゚) クィッ・・・ ゴクン
( ゚∀゚)「か~~~~っ、うめえ!!酒ってのは、やっぱり良いモンだな」
<ヽ`∀´>「ホルホル。そうだろう、ウチの酒は美味しいニダ」
<ヽ`∀´>「ニダーバー、特製のお酒ニダ」
( ゚∀゚)「こいつを飲んでると、嫌な事も何にもかも忘れちまうぜ」
<ヽ`∀´>「金を落としてくれるのはいいけど、あんまり飲み過ぎないようニダ」
( ゚∀゚)「ああ・・・解ってる、もう一杯」
<ヽ`∀´>「ん?何か、外が騒がしいニダ」
<ヽ`∀´>「・・・・・・? 悲鳴・・・・・・?」
( ゚∀゚)「・・・・・・」グイ・・・チビリ
20: 2011/03/05(土) 23:09:24.70 ID:HM5NW0Oe0
リムルダール――――――。
鳥の魔獣が、空を埋め尽くす。
( ・∀・)「おいおい・・・・・・なんだいアレ」
( ^ω^)「・・・・・・すごい数だお」
( ・∀・)「・・・・・・」
( ^ω^)「・・・・・・」
( ・∀・)「ま、やるしかないね」
( ^ω^)「だお」
( ・∀・)「君ね・・・・・・頼むから、俺の足を引っ張らないでくれたまえよ」
( ^ω^)「こっちのセリフだお」
23: 2011/03/05(土) 23:12:03.89 ID:HM5NW0Oe0
メルキド――――――。
('A`;)「――――――主要都市陥落の・・・・・・魔の軍勢の侵攻・・・だと!?」
(・∀ ・)「ひひひ。そうさ。俺達、魔族はお前らに・・・・・・」
(・∀ ・)「絶望って奴を、与えに来たんだよ」
(・∀ ・)「ぎぎぎぎぎぃっひゃっはっはああああああああああああああああ!!」
巨人は、ゲタゲタと声を上げ、笑う。
肌にビリビリとくるような声の大きさだ。
('A`)「・・・・・・」
((*゚∀゚))「あ・・・ああ・・・」
ドクオは、腕でつーを自分の後ろ側にやる。
25: 2011/03/05(土) 23:14:24.10 ID:HM5NW0Oe0
(・∀ ・)「ひひひひぃ。俺は、その軍の指揮官様だ」
(・∀ ・)「作戦決行のため・・・・・・この森で待機してたって訳よ」
(・∀ ・)「今、この森にゃあ、俺の部下どもが息を潜めてるんだぜ」
('A`)「・・・・・・」
(・∀ ・)「さて・・・ほんとは、誰にも見られちゃいけねえってよおぉ・・・・・・
あのいけ好かねえ女に言われてたんだ」
(・∀ ・)「こりゃあまじいよなぁ・・・・・・でも」
(・∀ ・)「ここでお前らを殺せば、問題ないよなぁ?」
('A`;)「!!」
27: 2011/03/05(土) 23:16:14.76 ID:HM5NW0Oe0
巨人は、拳を振り上げる。
(・∀ ・)「問題ッッ――――――」
それを、地面に。
(・∀ ・)「なああああああああいいいいいいぎひいいいいいいいいい!!!!」
叩き落とす。
((((; A ))))「くおおぉっ!?」
(((((*゚∀゚)))「わわわわわ・・・!?」
29: 2011/03/05(土) 23:17:40.36 ID:HM5NW0Oe0
爆音が響いた。地面が砕ける。
地震のような揺れと衝撃で、ドクオ達は吹っ飛ぶ。
(; A )「うおおおおあああッッ・・・」
土煙が立ちのぼる。
凄まじい衝撃波のせいか、耳がキーンとし、砂埃で視界も明瞭でない。
思考が、一瞬中断される。
(; A )「ぐ・・・・・・」
(; A )「つー・・・つー・・・・・・!!」
30: 2011/03/05(土) 23:20:02.97 ID:HM5NW0Oe0
煙の中から、巨大なものが鋭い勢いで飛び出した。
巨人の指だ。ドクオの体に、突きささる。
(; A )「があはぁ・・・っっ!?」
ドクオは数メール、空中に上昇した。
そして、地面に落下・・・激突する。
((; A )「かッッ・・・・・・・!!」ドゥッ!!
ドクオは血を吹く。
ブルブルと震え、起き上がり――――――
('A`;)《ギラ!!》
31: 2011/03/05(土) 23:22:09.24 ID:HM5NW0Oe0
呪文を唱えた。
ドクオの腕から発せられた光り輝く炎が、巨人に向かう。しかし。
(・∀ ・)「なんでいこりゃ」
巨人は、それを片手で受け止める。
(・∀ ・)「あー」
そして、握りつぶした。炎が、散り消える。
('A`;)「な・・・・・・」
33: 2011/03/05(土) 23:24:16.92 ID:HM5NW0Oe0
(・∀ ・)「なんだよぉ・・・弱っちいじゃねえか」
(・∀ ・)「活きのいい魔力を感じたから出てきたのによ」
(・∀ ・)「がっかり・・・だぁ・・・」
(・∀ ・)「ま、俺様が強すぎるのかぁ?」
(・∀ ・)「ぐひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ、ひゃあはっはははははあは!!!!」
('A`;)「ぐ・・・・・・」
ドクオは、はっとし、周りを見やる。
38: 2011/03/05(土) 23:26:31.92 ID:HM5NW0Oe0
(*゚∀゚)「・・・・・・・ひ・・・」
つーが、地面に座り込んでいる。
幸いにも、目立った外傷は無い。が、恐怖で震え、立てないのか。
(・∀ ・)「んん、おチビちゃんよぉ」
(・∀ ・)「こわくてこわくて立てないのか」
(・∀ ・)「ひひひぃ」
巨人が、つーにズシンとにじり寄る。
39: 2011/03/05(土) 23:27:49.68 ID:HM5NW0Oe0
(*゚∀゚)「ひゃ・・・・・・い・・・・・・」
(・∀ ・)「おいおい、ションベンもらしてるじゃねーか!!ぎゃははははは!!」
(・∀ ・)「かああわいいねええ!!」
(; A )「やめろ!!」
(・∀ ・)「ひひひ、食べちゃうぜえ」
( A )「や・・・ めろ・・・・・・!!」
(#'A`)《・・・・・・ベギラマッッ!!》
(・∀ ・)「! ぬおぅッッ!?」
巨大な炎球が、巨人に直撃する。
42: 2011/03/05(土) 23:30:07.76 ID:HM5NW0Oe0
((;・∀ ・)「ぐぐぐ・・・ぐぎっ?!」ビキビキ
炎の勢いは巨体を押し・・・・・・それごと後退させる。
木々をバキバキとなぎ倒していく。
('A`;)「・・・つー!大丈夫か!」
(*゚∀゚)「し・・・しょ・・・・・・・」
('A`;)「立てるか・・・今のうちだ!逃げるぞ!」
(*゚∀゚)「は・・・・・・はい・・・」
とてもじゃないが、相手にできるレベルじゃない。
ここは、逃げ――――――
(・∀ ・)「おいおい。逃がさねえよ」
目の前に巨人が立ちふさがる。
その影の下で、ドクオ達は青ざめた。
46: 2011/03/05(土) 23:32:03.40 ID:HM5NW0Oe0
('A`)「・・・・・・!」
((*゚∀゚))
(・∀ ・)「今のは良かったぜえ。少し痛かったよぉ」
(・∀ ・)「でも、まだまだ力が足んねえなぁ・・・・・・」
(・∀ ・)「ギャヒヒヒヒヒヒッヒヒヒヒヒヒヒヒヒッッッヒヒヒ!!!!」
47: 2011/03/05(土) 23:33:16.99 ID:HM5NW0Oe0
どうする。どうする。
自分だけならば、魔法を駆使すれば、とりあえず逃げ切れる可能性はあるかもしれない。
いや、それすらもかなり厳しい。
しかし、加えてつーがいる。
移動も遅く、戦闘技術を持たない彼女を連れて逃げる事は――――――
絶望的に困難だ。
額に汗が滲む。
50: 2011/03/05(土) 23:35:06.33 ID:HM5NW0Oe0
('A`;)「ぐ・・・・・・」
(・∀ ・)「ほいほい」ドォン!
(; A )「・・・がはぁっ!!」
ドクオは、自分の背丈程もある敵の指にはじかれる。
(・∀ ・)「さっきの、もっかいやってみろよ。できんだろ?」
巨人は、倒れもがくドクオの足を踏む。
決して潰し切らないように。痛みを与えるように。
ドクオの足がメシメしと音を立てる。少しずつ、折れ始める。
53: 2011/03/05(土) 23:37:21.15 ID:HM5NW0Oe0
((; A )「――――――ッッ!!!」
(・∀ ・)「げひっ。ぎひひ。なぁ、おいおい。終わりかい?」
(*゚∀゚)「や・・・めろ・・・・・・」
(*゚∀゚)「お・・・お師匠を離せ・・・!」
つーは、カリカリと巨人の足をたたく。
(; A )「つ・・・にげ・・・・・・ろ・・・!!」
57: 2011/03/05(土) 23:39:20.71 ID:HM5NW0Oe0
(・∀ ・)「・・・・・・なんだ。おめえはちょっとすっ込んでろ。
今コイツと遊んでんだろ」
(・∀ ・)「よえーしよぉ・・・・・・ちゃんと後で頃すからな」
(* ∀ )「やめろ・・・」
(*;∀;)「やめて・・・・・・おねがい」
(・∀ ・) イラッ
(・∀ ・)「んだぁ、コイ
(# A )《ベギラマ!!》
58: 2011/03/05(土) 23:41:10.10 ID:HM5NW0Oe0
((;・∀ ・)「ごっ・・・!」ズズン
(#'A`)《ベギラマベギラマベギラマァァァッッ!!!!》
(((;・∀ ・)))「おっどどどあああああああ!??」
高速に放たれる炎の連弾が、巨人の体を砕く。
グラリと揺れ、倒れる。
今度は、すぐには起き上がって来ない。
(; A )「がっ・・・は・・・・・・」
持てる限りの魔力を放出した。
ドクオは、つーの側にヨロヨロと寄る。
60: 2011/03/05(土) 23:42:25.36 ID:HM5NW0Oe0
(; A )「つー・・・・・・はやく逃げろ。ここは俺が食い止める」
(*;∀;)「お師匠!」
強がりだ。魔力はもう無い。
(*;∀;)「お師匠をおいては・・・」
いいんだ。いけ。早くしないと――――――。
(♯・∀ ・)
(♯・∀ ・)「けっこう・・・ダメージ食らっちまったぜぇ・・・」
(♯・∀ ・)「へへっへへ・・・・・・雑魚のくせによ」
(♯・∀ ・)「うごおおおおあああああああああああああああ!!!!」
65: 2011/03/05(土) 23:44:35.75 ID:HM5NW0Oe0
体の一部が欠け壊れ、黒煙をまとう巨人は、近くの大木を地面から引き抜く。
('A`;)「!!」
(♯・∀ ・)「があああああああああああああああ!!!」
激怒している。周りが見えていないのか。
巨人は、その大木を振り回す。
竜巻のような傍若無人な打撃が、辺り一帯に乱打される。
木々は倒れ、地は砕け、風が暴れる。
(; A )「ぐああああああッッ!!」
(* ∀ )「あ、あぐぅっっ!!」
66: 2011/03/05(土) 23:45:48.52 ID:HM5NW0Oe0
その旋風に巻き込まれ、ドクオとつーは吹っ飛ぶ。
体中に痛みが走る。何がどうなっているかも解らない。
痛い。熱い。空。地面。
あらゆる光景が視界に飛び込むが、ものを考えられる状態ではない。
ただ、ただ蹂躙された。
68: 2011/03/05(土) 23:47:49.47 ID:HM5NW0Oe0
(・∀ ・)「はぁ、はぁ、はぁ――――――」
(・∀ ・)
(・∀ ・)「・・・・・・きれちまった」
(・∀ ・)「・・・・・・」
マタンキは、辺りを見渡す。
折れた木々の残骸。
夥しい数の地面のクレーター。
大木の下敷きになる、肉のゴミクズ。
70: 2011/03/05(土) 23:49:27.40 ID:HM5NW0Oe0
(・∀ ・)「・・・はぁ。ちっとばかし体力使っちまったあ・・・・・・」
(・∀ ・)「さて・・・用意するか・・・・・・ぐひひ」
(・∀ ・)「ひゃひひひひひひひひひひひひひひひひひ!!!」
(・∀ ・)「たまんねえ!!時間まで待てねえなぁ・・・」
(・∀ ・)「でも、少しくらいは、予定通りに動かなきゃな・・・・・・ひひ」
(・∀ ・)「ギギギギギヒャハハハ・・・・・・!」
マタンキは、ずしんずしんと何処かに去ってゆく。
(メ A )
(メ* ∀ )
72: 2011/03/05(土) 23:50:59.16 ID:HM5NW0Oe0
川 ゚ -゚)「――――――竜王様」
クーよ。手筈はどうだ。
川 ゚ -゚)「はい。三国同時侵攻の計画、滞り無く進めております」
川 ゚ -゚)「ラダトームには“黒竜”」
川 ゚ -゚)「メルキドには“巨像”」
川 ゚ -゚)「そしてリムルダールには、“氏神”を向かわせております」
川 ゚ -゚)「ただ、リムルダールは水堀がある故――――――」
川 ゚ -゚)「“鳥”とその戦隊も伴わせてあります」
74: 2011/03/05(土) 23:52:36.00 ID:HM5NW0Oe0
うむ。
川 ゚ -゚)「人間たちの瞳は、絶望で彩られる事でしょう」
くくく・・・ 楽しみだ。
奴らが絶望こそが、我が力の源・・・活力。
のう、クー。
川 ゚ -゚)「・・・・・・」
真っ白なクーの髪が、少しだけ灰色味を帯びる。
川 ゚ -゚)「わたしは・・・・・・」
76: 2011/03/05(土) 23:54:28.85 ID:HM5NW0Oe0
(メ'A`)「く・・・・・・・つー・・・」
(メ* ∀ )
(メ'A`)「だい・・・じょうぶか・・・・・・」
(メ* ∀ )
(メ'A`)「返事を・・・しろ・・・してくれ」
(メ* ∀ )「・・・・・・ふ」
(メ*゙∀゙) 「・・・・・・ぁ・・・?」
(メ'A`)「つー」
81: 2011/03/05(土) 23:56:42.46 ID:HM5NW0Oe0
生きていた。
あのとき、ドクオは空中で乱舞する最中、つーを捕まえ抱き寄せた。
そして、自分に残された僅かな魔力をもって、
回復魔法を自分たちにかけ続けていたのだ。
それが功を奏し、かろうじて生存に繋げていた。
しかし――――――
(メ*゙∀゙)「い・・・いだい・・・いたいよぉ・・・」
(メ A ) 「ぐ・・・・・・」
息があるというだけだ。このままでは、二人とも。
83: 2011/03/05(土) 23:58:22.37 ID:HM5NW0Oe0
(# A )「・・・・・・うああ!」
ドクオは、力を振り絞り、自分たちの上のひしゃげた木々をどかす。
そして下敷きから抜け出したあと、ばたりと倒れた。
(メ A ) 「はぁ、はぁ・・・・」
(メ'A`)「つー・・・きくんだ・・・」
(メ*゙∀゙)「いたい、いたい・・・・・・おししょう・・・」
(メ'A`)「がんばれ、つー。俺の言う事が解るか?聞いてくれ」
(メ*゙∀゙)「は・・・はぃぃ・・・」
85: 2011/03/06(日) 00:00:21.63 ID:7IboLaCs0
(メ'A`)「お前は、さっき回復魔法を成功させた・・・」
(メ'A`)「その術を使い、なんとか自分を回復するんだ。そして――――――」
(メ'A`)「街の人に、この事を知らせにいくんだ」
(メ'A`)「魔物の、侵攻が始まろうとしている事を・・・!」
(メ*゙∀゙)「・・・・・・うっ、うっ」
(メ'A`)「俺自身の魔力はもう無い・・・尽き果てた」
(メ*゙∀゙)「ぼくが・・・・・・」
(メ'A`)「お前がやるしかないんだ」
(メ*゙∀゙)「うっ・・・ううっ」
87: 2011/03/06(日) 00:02:15.22 ID:7IboLaCs0
(メ*゙∀゙)《ほっほっホイミぃ・・・》ヒワ
(メ*゙∀゙)「で、できない。グスン」
(メ'A`)「がんばれ。痛みを考えないように、精神を集中させるんだ」
(メ*゙∀゙)「あうぅ・・・あう」
(メ'A`)「お前なら・・・できる。できるはずだ」
(メ*゙∀゙)「・・・・・・」
(メ*゙∀゙)《ホ・・・・・・イミ・・・》ホワワ
91: 2011/03/06(日) 00:04:36.46 ID:7IboLaCs0
ドクオの体の傷が癒えていく。
('A`)「・・・・・・つー」
(メ*゙∀゙)「はあ、はぁ」
('A`)「どうして・・・」
(メ*゙∀゙)「・・・ぼ、ぼくは・・・街のひとからきらわれてるんだ・・・」
(メ*゙∀゙)「ぼくのことばじゃ・・・しんよう・・・されない・・・かも・・・」
(メ*゙∀゙)「いっても・・・戦えないし・・・やくにたたない」
(メ*゙∀゙)「あしも・・・おそいし・・・・・・いくまでに・・・じかん・・・かかる・・・」
94: 2011/03/06(日) 00:07:08.04 ID:7IboLaCs0
('A`)「・・・・・・」
(メ*゙∀゙)「ぼくじゃあ・・・だめなんだ・・・ぼくじゃあ・・・」
(メ* ∀ )「まちのひとたちを・・・・・・」
(メ*;∀;)「おかあさんを・・・っ・・・守れないんだ・・・!」
('A`)
97: 2011/03/06(日) 00:09:10.75 ID:7IboLaCs0
(メ*;∀;)「だがら・・・おししょうがいって・・・グスン」
(メ*;∀;)「ぼくはいいから・・・まちのみんなを・・・・・・」
(メ*;∀;)「はやく・・・・・・」
('A`)
('A`)「つー・・・・・・すぐ戻る。それまでなんとか耐えるんだ」
('A`)「お前の覚悟――――――」
('A`)「見届けたぜ」
98: 2011/03/06(日) 00:11:00.74 ID:7IboLaCs0
ドクオは翻し、走りだす。
メルキドの街に向けて。なりふり構わず、泳ぐように走る。
傷は完全に癒えきった訳ではない。
足が地を蹴るたび、痛みも伴う。
しかし走る。
これまで生きてきた中で、一番の速力を出すのだ。
そうとも。今は走るときだ。
101: 2011/03/06(日) 00:13:03.04 ID:7IboLaCs0
望まぬ貧困。
拭えない血筋と過去。
絶対的な力からの暴虐。
身体の障害。
どうにもならない病気。
呪い。
103: 2011/03/06(日) 00:14:41.33 ID:7IboLaCs0
人は皆、不幸を望んで生まれてくる訳ではない。
その境遇に、誰もが抗いたかった。
自分の不幸を、否定したい。
しかしつーは・・・・・・それを受け入れた。
逃げずに認め、対峙したのだ。
自分の命が危険に晒されようとも。
そんな高潔な心をもった彼女を――――――。
誰が馬鹿にできる。誰が蔑めるというのだ。
105: 2011/03/06(日) 00:16:16.78 ID:7IboLaCs0
('A`)
彼女の流した涙を水泡に帰させない為に。
彼女が愛した、大切な物を守る為に。
走れ。走るのだ。
口から血を吹いても構わない。
痛み等どうでもよい。
苦痛等、とうに忘れた。
いけ。風の速さで。光の速さで。
107: 2011/03/06(日) 00:17:27.86 ID:7IboLaCs0
( A )(つー・・・・・・)
(*゚∀゚)
('A`#)(つうううううううううううううううううううう!!!!)
そうだ。今の俺の足は。
ただ、つーの為に。
108: 2011/03/06(日) 00:19:09.91 ID:7IboLaCs0
憲兵「・・・・・・ん?アレは」
('A`)ノ■
憲兵1「門内外通行証・・・確か、呪われし者だったか」
憲兵2「入れてやれ」
111: 2011/03/06(日) 00:21:22.95 ID:7IboLaCs0
('A`)「はっ!はぁっ・・・!ぜぇ、ゼェ」
('A`)「・・・・・・サダコ殿!!ぐっ、自警兵団の参謀、サダコ殿はおられるか!!」
憲兵1「なんだ、どうした?」
('A`)「有事だ!今から後、魔物の軍勢がこの街に押し攻めてくる・・・!」
('A`)「それを報告に参った!」
憲兵1「な、何?なんだと!?馬鹿な・・・」
憲兵2「それは真か・・・・・・?」
('A`)「・・・・・・とにかく、今すぐサダコ殿に取り次いで頂きたい!事態は一刻を争うのだ!」
112: 2011/03/06(日) 00:23:22.76 ID:7IboLaCs0
川д川「・・・・・・」
('A`)「・・・・・・」
川д川「なるほどの」
憲兵隊長「サダコ殿・・・・・・これの真偽は・・・」
川д川「嘘だと思いたいが、どうやら本当の様じゃな」
川д川「この者の体から、呪いとはまた別の、邪悪の臭いがしおる」
川д川「そして、残留魔香から、回復呪文の使用の痕跡も見られる」
川д川「つまり先ほどまで、それとの戦闘を繰り広げていたのじゃろう」
憲兵隊長「お、おお!では・・・・・・!?」
川д川「戦じゃ――――――」
113: 2011/03/06(日) 00:25:13.00 ID:7IboLaCs0
川д川「全兵に知らせろ!総員迎撃体勢の準備にかかれ!」
川д川「城壁の全ての魔導傀儡に、魔力を充填!」
川д川「敵の奇襲の目論みを、打ち砕くのだ!」
川д川「全力をもって、魔軍侵攻に備えよ!!」
憲兵隊長「はッッ!!」
114: 2011/03/06(日) 00:27:05.29 ID:7IboLaCs0
('A`)「サダコ殿・・・理解が早くて助かる」
('A`)「信用されぬ可能性もあり得たかと・・・」
川д川「なに、この街を守るのはわしの役目じゃ。よくぞ知らせてくれなすった」
川д川「例えどれだけ薄い可能性でも、この国を脅かす存在があるかもしれぬというなら、
それに対して備えるまでよ」
川д川「くくく、魔物どもめ。目にもの見せてくれるわ」
川д川「今こそ、我が国の誇る防衛力を見せしめるときよ!」
118: 2011/03/06(日) 00:28:26.81 ID:7IboLaCs0
('A`)「ぐ・・・」フラ
川д川「おお、しっかり。ドクオ殿」
川д川「さ。これは、わしが調合した薬草水じゃ。失った魔力も、僅かだが回復する」
('A`)「ぐ・・・つー・・・・・・」
('A`)「ひとり・・・怪我を負った者が森にいるのです。その者を・・・」
('A`)「どうか助けて――――――」
憲兵「サダコ様!!アレを!?」
川д川「ぬっ。まさか、もう来たのか!?」
('A`)「!」
121: 2011/03/06(日) 00:29:44.29 ID:7IboLaCs0
高所で風がいっそう強く吹き付ける城壁から、見渡す。
闇夜、遠くからざわざわとこちらへ行軍してくる。
それは、おぞましい魔物の軍勢。
川д川「なんと・・・危ないところじゃった」
川д川「ドクオ殿が知らせてくれなければ、敵の奇襲にかかり、
確実に壊滅に追い込まれていたろう・・・」
川д川「しかし、こうして備えることが出来た」
川д川「魔の輩め、天誅ぞ!!」
122: 2011/03/06(日) 00:31:14.86 ID:7IboLaCs0
(・∀ ・)「ぎひひひひ・・・」
(・∀ ・)「きたぜきたぜきたぜぇ」
(・∀ ・)「よいこの人間ちゃんは、お眠の時間ってかぁ」
(・∀ ・)「いいか、おまえら。人間共の全てを――――――」
(♯・∀ ・)「ぶっこわせえええええええええええええええええええええええええ」
魔物「「「「「「 オ オオォォオオォオオ オオオォオオ オォォオオオッッッッ!!!! 」」」」」」
魔物達が、城壁に向かう。
大なる者は、それをたたき壊そうと。
小なる者は、それをよじ上ろうと。
しかし。
124: 2011/03/06(日) 00:33:28.21 ID:7IboLaCs0
城壁に、光る二つの光。
その二つの光のセットは、壁の端々にどんどん増えてゆく。
(;・∀ ・)「こ・・・これは・・・・・・!?」
ゴーレム「「「「「「ゴオオオオオオオオオオオオオ!!!!」」」」」」
一斉に、城壁から石像達が構築されてゆく。
群れを成すそれらは、魔物をちぎっては投げる。ちぎっては投げる。
魔軍はたじろぐ、さもありなん。
魔物側も応戦するが、相手は痛みも恐怖も知らぬ彫像の兵士。
125: 2011/03/06(日) 00:35:36.14 ID:7IboLaCs0
(;・∀ ・)「ば・・・ばかな・・・・・・なぜ・・・」
ビスッ!
(;・∀ ・)「グッ!?」
城壁の上から降り注ぐ、矢、投石。
みるみる魔物たちが壁から落とされていく。
(;・∀ ・)「な・・・なんでだ・・・・・・どうして、これほど周到な用意が・・・」
(;・∀ ・)「――――――」
128: 2011/03/06(日) 00:38:09.60 ID:7IboLaCs0
(・∀ ・)「ふ」
(♯・∀ ・)「ざけるなああああああああああああああああああ」
マタンキは、吠える。
空気がビリビリと痺れる。
(♯・∀ ・)「おおおおおれのおおおおおおおお計画ううううううううううううう」
(♯・∀ ・)「じゃああああまああああああああするなあああああああああああああああ」
マタンキは、拳を振るう。
辺りのゴーレムを、一撃で粉砕してゆく。
そして、壁を殴り、壊そうとする。
射矢、投石など気にも止めない。
130: 2011/03/06(日) 00:41:54.37 ID:7IboLaCs0
そして、城壁をものすごい勢いで殴りつける。
衝撃で大地揺るがし、鳴動する程に。
憲兵1「な・・・なんだありゃ・・・・・・」
憲兵2「ひっ・・・ば、ばけものだ!」
憲兵3「壁が・・・壊されるぞ!」
なんという剛力。
あれ一つで、率いる魔物の軍勢に等しい戦力はあるだろう。
奴が中に、入れば、街は。
(♯・∀ ・)「ぎぎぎぎぎぎぎゃああああああらああああああああああ!!!!」
131: 2011/03/06(日) 00:43:08.88 ID:7IboLaCs0
マタンキは、その分厚い壁を壊した。
(・∀ ・)「――――――」
その先に。
('A`)
(・∀ ・)「き・・・・・・」
134: 2011/03/06(日) 00:44:55.85 ID:7IboLaCs0
(♯・∀ ・)「きさまああああああああああああああああああああ」
(#'A`)《 ベギラマアアアアアアアアアアッッッッ!!!! 》
大砲のような炎球が、巨人を彼方まで吹き飛ばす。
135: 2011/03/06(日) 00:46:22.81 ID:7IboLaCs0
(((♯・∀ ・)「グギギギギギギッギギギイイイイイイ」 ミシ・・・ミシ・・・
(((♯・∀ ・)「たい・・・きゃく・・・・・・」 ベキバキッ・・・!
(((♯・∀ ・)「退却だああああああああああああああ」 バ・・・キャアッッ!!
邪悪の軍勢が、撤退してゆく。
城壁から、わっと兵士の歓声がわき起こる。
讃えあう人と人。鳴らされる太鼓。
137: 2011/03/06(日) 00:48:10.46 ID:7IboLaCs0
('A`;)「はっ、はっ、ハァッ・・・!」
川д川「ドクオ殿!」
('A`)「頼む・・・森に・・・重傷の子供がいるんだ・・・」
川д川「森?森とな。どこの森じゃ?正確な位置は・・・・・・」
('A`)「・・・・・・!」
('A`)「くっ」
('A`)「サダコ殿・・・先ほどの薬草、頂けるか!」
川д川「あ、ああ」
139: 2011/03/06(日) 00:50:30.10 ID:7IboLaCs0
('A`)
ドクオは走る。
ボロボロの体で。
あの森へ。急げ。急げ。
141: 2011/03/06(日) 00:51:54.29 ID:7IboLaCs0
143: 2011/03/06(日) 00:53:57.45 ID:7IboLaCs0
('A`)
(メ* ∀ )
('A`)「つー」
(メ* ∀ )
(メ* ∀ )「・・・・・・」
('A`)「!!」
144: 2011/03/06(日) 00:55:45.47 ID:7IboLaCs0
生きている。
魔力の調練を積んだ成果か。
自分の身体の傷を、無意識に少しずつ少しずつ癒していたのだろう。
だが、脈拍も弱い。呼吸も、ほとんどしていない。
絶望的な状況だ。
この怪我に、上っ面の適応処置で、薬草や包帯をしたところで、間に合いそうにない。
必要なのは、呪文による回復。
しかし、自分の魔力は、もう限界に等しい。
手持ちの薬草を使用しても、すぐには回復しないだろう。
146: 2011/03/06(日) 00:57:21.59 ID:7IboLaCs0
('A`)「・・・・・・」
('A`)「ふー・・・・・・」
古代の失われた魔術の一つに、自分の生命力を魔力に変換し、
使役するという魔法が存在したはずだ。
ドクオが、これまでの文献での研究を重ねて得た結論の一つ。
それを、今ここで行う。ぶっつけ本番だ。
自分の生命力の全てを魔力に変換しきってしまえば、
確かにつーは助けられるかもしれない。
しかし、それでは自分が氏ぬ。
違えれば、一貫の終わり。
147: 2011/03/06(日) 00:59:05.32 ID:7IboLaCs0
( A )「・・・・・・」
ドクオは今、試されている。
魔術師として生きて来た己の人生を。
つーとの絆の強さを。
いや・・・仮に氏んでも。
生きてくれる。つーが。
継いでくれる。この世界の行く末は、きっとあの男が。
( ^ω^)
149: 2011/03/06(日) 01:01:10.73 ID:7IboLaCs0
( A )「・・・・・・ぁぁ」
ドクオは、覚悟を決める。
そう。あの時の、つーのように。
(# A )「ああああああああああああ!!!!」
ドクオの体から、金色の光の粒子が溢れ出す。
それが、二人を包み込んだ。
151: 2011/03/06(日) 01:02:24.46 ID:7IboLaCs0
(* ∀ )
(*゚∀゚)「・・・・・・」
(*゚∀゚)「・・・・・・」
(*゚∀゚)「あれ」
( A )
(*゚∀゚)「おししょう・・・?」
( A )
153: 2011/03/06(日) 01:04:12.61 ID:7IboLaCs0
( A )
('A`)「・・・・・成・・・功・・・か」
(*゚∀゚)「ぼ・・・ぼくは・・・?」
('A`)「つー・・・・・・おまえは本当に・・・」
('A`)「大した・・・奴だ・・・そして・・・礼をいう」
('A`)「お前のおかげで・・・俺は魔術師としても・・・一歩成長できた・・・」
('A`)「ありがとう」
('A`) トサッ
157: 2011/03/06(日) 01:06:34.27 ID:7IboLaCs0
(*゚∀゚)「お、おししょう?!」
(*゚∀゚)「あ・・・・・・」
(-A-) スー・・・ スー・・・
(*゚∀゚)「寝てる・・・・・・」
夜が、明けようとしていた。
今は朝焼けも無い、この世界に。
いずれ、平和の光で満たせる日が来るのだろうか。
眠りに落ちていくドクオの、心の中に溢れるような希望の光で。
164: 2011/03/06(日) 01:11:44.60 ID:7IboLaCs0
(*゚∀゚)「お師匠様・・・・・・」
(*゚∀゚)「ありがとう」
(-A-)
つーは、手を伸ばす。
眠り行く戦士の、その安らかな輪郭に。
未来への希望を抱きながら。
そっと――――――指先が触れる。
to be continued...!!
167: 2011/03/06(日) 01:18:10.68 ID:7IboLaCs0
('A`)ドクオの今のステータス
LV23
こんぼう
くろのろーぶ
しのくびかざり
今回登場した敵
(・∀ ・):“ストーンマン”マタンキ。竜王直属の配下、四天王が一人。
メルキドのゴーレムと同じく、石製の魔導傀儡である。
凄まじい腕力の魔物。軍勢を率いてメルキドを滅ぼそうとした。
171: 2011/03/06(日) 01:23:22.04 ID:7IboLaCs0
今回の投下はこれで終了です。ご支援ありがとうございました。
皆さんの支援のおかげで投下できます涙がとまらん。
次回の投下は、来週の木か金か土。
事前に総合等でお知らせできればと思います。
(*゚∀゚)乙かれ様でした('A`)
174: 2011/03/06(日) 01:28:03.98 ID:7IboLaCs0
ちょいと補足。
ドクオが使ったのは、“自分の生命力を魔力に還元する方法”で、
特定の呪文ではありません。その後、ベホイミでもしたと考えて頂ければ。
投下終了後になんという言い訳。
ドクオが使ったのは、“自分の生命力を魔力に還元する方法”で、
特定の呪文ではありません。その後、ベホイミでもしたと考えて頂ければ。
投下終了後になんという言い訳。
177: 2011/03/06(日) 01:34:05.53 ID:7IboLaCs0
>>172
(;^ω^)精進しますお 確かにそうなんですお
今回少々長くなりまして、夜分までお付き合い頂き本当にありがとうございます。
では、また次回。
(;^ω^)精進しますお 確かにそうなんですお
今回少々長くなりまして、夜分までお付き合い頂き本当にありがとうございます。
では、また次回。
193: 2011/03/06(日) 02:50:09.55 ID:bbFolRK/O
乙
212: 2011/03/06(日) 03:09:32.81 ID:7IboLaCs0
( ・∀・)どうしてこうなった とりあえず乙 オヤスミ
次回:( ^ω^)ドラゴンクエストのようです('A`)【Lv.10】
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