1: 2011/05/16(月) 21:11:15.27 ID:Yj9nOpOt0

2: 2011/05/16(月) 21:11:56.74 ID:Yj9nOpOt0

◇あらすじ

第三次世界大戦後、アレイスターから風紀委員の活動に協力するよう命令を受けた『グループ』
『グループ』は一方通行、結標淡希が抜け土御門元春、海原光貴の2人しかいなかったが
理事会の指示により上条当麻、青髪ピアスが『新生グループ』に加入。
『アイテム』、『スクール』の暗部の組織も風紀委員の活動に協力することに。
彼らと凶悪犯罪者との戦いを描くアクションストーリー! ではなく平和な日常を描いた物語。


◇注意事項

・SSに都合がいいようになってますが目を瞑って下さい。
・基本週に3,4回投下。
・主人公が出ない期間もしばしば。
・特定のカップリング以外認めない方は閉じてね。
・魔術側は全然出てきません。フィアンマくらい。
・ぐだぐだ、ほのぼの、ぽりぽりの三拍子を心掛けてます。
『三沢塾(かがくすうはい)』

◇主要登場人物は>>3-4でご紹介します。

3: 2011/05/16(月) 21:12:35.17 ID:Yj9nOpOt0

上条当麻………新生グループのメンバー。風紀委員の活動に協力中。第一七七支部に所属。
          フレンダと交際中。インデックスは英国に帰国し現在は一人暮らし。


垣根帝督………スクールのリーダー。風紀委員の活動に協力中。第一七七支部に所属。
          吹寄制理の恋人。電話帳の登録が増えるのがささやかな喜び。
          

フレンダ………アイテムのメンバー。風紀委員の活動に協力中。第一七七支部に所属。
         上条に惚れており、念願叶って上条の彼女になった。


海原光貴………新生グループのメンバー。風紀委員の活動に協力中。第一七七支部に所属。
          本名はエツァリといいアステカの魔術師。美琴が絡まなければ紳士。
          

滝壺理后………アイテムのメンバー。風紀委員の活動に協力中。第一七七支部に所属。
          浜面の彼女。海原とは良き友人。


土御門元春……新生グループのリーダー。風紀委員の活動に協力中。第一七七支部に所属。
          上条の親友で科学側と魔術側の奥深くまで知る数少ない人物。

4: 2011/05/16(月) 21:13:01.49 ID:Yj9nOpOt0

青髪ピアス……新生グループのメンバー。風紀委員の活動に協力中。第一七七支部に所属。
          上条の親友で同級生。正体は学園都市第6位の超能力者。
                  

固法美偉………第一七七支部所属の風紀委員で頼れるリーダー。
         垣根と麦野が唯一頭が上がらない人物。時々黒い部分が出ることも。


絹旗最愛………アイテムのメンバー。風紀委員の活動に協力中。第一七七支部に所属。
         あすなろ園に実妹がいる。柵川中に転入した。


浜面仕上………アイテムのメンバー。風紀委員の活動に協力中。第一七七支部に所属。
         滝壺の恋人。第一七七支部でもアイテムと同じいじられキャラ。


麦野沈利………アイテムのリーダー。風紀委員の活動に協力中。第一七七支部に所属。
         初春、佐天に出会い妹属性に目覚め彼女らと親交を深める。


白井黒子………第一七七支部所属の風紀委員。御坂美琴LOVE。絹旗と仲良し。
          風紀委員の前に彼女は性人である。


初春飾利………第一七七支部所属の風紀委員。風紀委員に参加してきた麦野と仲良くなる。     

5: 2011/05/16(月) 21:13:59.90 ID:Yj9nOpOt0

これからもよろしくお願いします!

番外編で2スレ目埋めます。

11: 2011/05/16(月) 21:34:20.72 ID:Yj9nOpOt0

~ その日の晩 フレンダ宅 ~



フレンダは、ベッドでくつろぎながら上条と撮ったプリクラを眺めていた。
これ以上にない緩みきった顔で。



フレンダ(えへへへ)


フレンダ(私と上条君……ううん、当麻と恋人同士になったわけよね?)


フレンダ「……」


フレンダ「きゃいいぃぃぃぃん!!」



絹滝麦「」ジー



フレンダ「…………はっ!?」


フレンダ「い、いつから見てたわけよ!? (デジャブ!?)」アセアセ

12: 2011/05/16(月) 21:35:03.73 ID:Yj9nOpOt0

フレンダ「っていうか、ノックくらいしてほしいわけよ!!」


絹旗「いえ、ノックはしましたよ」


滝壺「うん」


麦野「ノックの前に、インターホンにも気づかないほど舞い上がってたのね」


フレンダ「うぅぅぅぅぅ///」


麦野「まー、ともかく…………」


「「「フレンダ、おめでとう!!」」」


フレンダ「みんな……ありがとう」


麦野「よくやったわ、フレンダ」

13: 2011/05/16(月) 21:35:35.51 ID:Yj9nOpOt0

滝壺「よかったね、フレンダ」


絹旗「上条さんとの甘いキス……超GJでしたよ!!」


フレンダ「……ていうか、人の告白を影から見ないで欲しいわけよ」


絹旗「まー、いいじゃないですか♪」


フレンダ「……まー、成功したからいいけどさ」


麦野「ちょい待ち」


フレンダ「へ?」


麦野「あんた、キスまでしたの?」


フレンダ「え、えっと……まー///」

14: 2011/05/16(月) 21:36:12.57 ID:Yj9nOpOt0

滝壺「仕事が早い」


フレンダ「仕事って……」


麦野「……」


絹旗「麦野、どうしたんですか?」


麦野(フレンダに先越された……)orz


麦野「」ズズーン


フレンダ「む、麦野?」アセアセ



その後、ガールズトークが1時間続いたところで、絹旗がある提案をした。



絹旗「……ぬ? もうこんな時間ですか……」

15: 2011/05/16(月) 21:36:38.60 ID:Yj9nOpOt0

麦野「明日、学校あるしそろそろ帰りましょうか」


滝壺「そうだね」


フレンダ「……みんな、今日はどうもありがとうね」ニッコリ


麦野「……たくっ、幸せな顔しちゃってよー」コツッ


フレンダ「痛っ!?」ニヘラ


絹旗「……いいこと思いつきました」ニヤリ


滝壺「なに?」


絹旗「最後に、上条さんへLOVEメールでも送りましょう!!」


フレンダ「…………え?」

16: 2011/05/16(月) 21:37:05.83 ID:Yj9nOpOt0

麦野「LOVEメールって?」


絹旗「その名のとおりですよ。愛してるとか大好きとか書いてメール送るんです!!」


フレンダ「…………なっ///」


麦野「……面白そうだにゃーん」


滝壺「」ワクワク


絹旗「さー、フレンダ。上条さんにメール送って下さい」


フレンダ「…………送らないと駄目?」


「「「駄目!!」」」

17: 2011/05/16(月) 21:37:47.59 ID:Yj9nOpOt0

フレンダ「うぅぅぅぅ……」









麦野「ほー、英語で送ったのね」


滝壺「かみじょうのおつむで、内容わかるかな?」


絹旗「これくらいならわかるんじゃないですかね?」


フレンダ「……自分で送っておきながら、恥ずかしいわけよ……」


絹旗「まーまー、恋人同士なんですからいいじゃないですか」


麦野「上条からの返信は、明日支部で教えてね」


18: 2011/05/16(月) 21:38:27.20 ID:Yj9nOpOt0

フレンダ「り、了解」


滝壺「それじゃー、フレンダ、フレメア、またね」


絹旗「おやすみなさい」


麦野「じゃーね」


フレメア「にゃあ。おやすみなさい」


フレンダ「おやすみー」



ギー バタン



フレメア「お姉ちゃん、おめでとう」ニッコリ


フレンダ「ありがとう」ナデナデ

19: 2011/05/16(月) 21:39:01.44 ID:Yj9nOpOt0

フレメア「……それじゃあー、私もう寝るね」


フレンダ「うん。ちゃんとお布団掛けてね」


フレメア「にゃあ」



テクテク



フレンダ(ふぅ~、皆に報告もできたしそろそろ私も寝ようかな……)


フレンダ(……駄目よ。その前に私にはやらなきゃいけないことが!!)


フレンダ(……まだ21時位だし、起きてるよね?)


フレンダ「」ポチポチ

20: 2011/05/16(月) 21:39:40.73 ID:Yj9nOpOt0

~ さかのぼること5分前 ~



アノヒミタソラ~♪



上条(ん? フレンダからメールか……)


上条「どれどれ」パカッ



―――――――――――――
受信トレイ
20XX/4/XX 20:58
From フレンダ
Sub
―――――――――――――

I Can't Feel Love.
Without You

おやすみなさい♪


      -END-
―――――――――――――

21: 2011/05/16(月) 21:40:18.95 ID:Yj9nOpOt0

上条「……」


上条「どういう意味だ?」


上条(くそっ、最近、英語のアプリやってなかったから意味がわからん)


上条(気になる……けどフレンダに聞くのは格好悪いしな……)


上条「……土御門にでも聞くか」



ピンポーン



土御門「誰だにゃー?」ガチャン


上条「おっす」

22: 2011/05/16(月) 21:40:45.13 ID:Yj9nOpOt0

土御門「上やん、どうしたんだにゃー?」


上条「……実はお前に、見て欲しいものがあってよ」


土御門「……メイド本か?」


上条「違います」


土御門「なら何だにゃー?」


上条「えっと……フレンダから英語でメール送られてきたんだけど」


土御門「うんうん」


上条「ちょっと意味がわからないから、和訳してくれ」


土御門「」ガクッ

23: 2011/05/16(月) 21:41:19.70 ID:Yj9nOpOt0

土御門「それだけかよ!!」


上条「わ、悪い……でも気になっちまってよ……」


土御門「……しょうがないぜい。どれ、見せてみるにゃー」


上条「ん」



上条から土御門に携帯が手渡される。
フレンダからのメールを見た土御門は、わずかながら口元が緩んだ。



土御門(フレンダの奴、ストレートだにゃー)


上条「なー、なんて書いてあんだ?」


土御門「えっとだにゃー……」

24: 2011/05/16(月) 21:41:57.28 ID:Yj9nOpOt0

上条「」ウンウン


土御門「"あなたなしじゃ、愛を感じられない"だにゃー」


上条「」


土御門「か、上やん?」


上条「」プシュー


土御門「上やん?」モシモシ


上条「……」


土御門「」コンコン

25: 2011/05/16(月) 21:42:46.47 ID:Yj9nOpOt0

上条「……」


土御門「駄目だ……固まってるぜよ……」


土御門「舞夏ー!!」


舞夏「どうしたんだー、兄貴?」


土御門「上やんを運ぶのを手伝って欲しいぜよ」


舞夏「上条の奴、どうしたんだ?」


土御門「ちょっと石化してるんだにゃー」


舞夏「……は?」

26: 2011/05/16(月) 21:43:27.61 ID:Yj9nOpOt0

~ 同時刻 常盤台寮 ~



美琴(そっか……あいつ、フレンダと付き合うことになったんだ……)


美琴「……」


美琴(馬鹿よね、あたし……)


美琴(何で、もっと素直になれなかったかな……)


美琴「」グスッ


美琴(何、泣いちゃってんのよ!! 御坂美琴!!)



ギー ガシャン



美琴「っ!?」

27: 2011/05/16(月) 21:44:04.84 ID:Yj9nOpOt0

黒子「ただいま、お風呂から戻りましたわ」


美琴「お、おかえりなさい!!」ゴシゴシ


黒子(目が赤いですの……)


黒子「お姉さま、どうなされました?」


美琴「な、何でもないわよ!!」


黒子「……大方、あの殿方のことですわね?」


美琴「っ!? な、何で……」


黒子「先ほど、絹旗さんからメール頂きましたの。あの方とフレンダさんがお付き合いなさると」


美琴「……そっか……なら隠してても仕方ないわね」

28: 2011/05/16(月) 21:44:39.67 ID:Yj9nOpOt0

黒子「ちょっと、お待ち下さいな」



黒子は、そう言うとお菓子と飲み物を用意して、戻ってきた。



黒子「今夜は、朝までお姉さまのお話にお付き合いしますの。愚痴でも何でも黒子に言って下さいな」


美琴「く、黒子……」


黒子「たまには、私にも甘えて下さいな」ニコッ


美琴「……」


美琴「」ゴシゴシ


美琴「それじゃー、お言葉に甘えて朝まで付き合って貰うわよ? 愚痴も言いまくっちゃうからね?」


黒子「覚悟の上ですの」クスッ



この日、御坂美琴の初恋は終わりを告げた。
だが、彼女は知らなかった。自身が上条当麻を想っているのと同じく、彼女に強い想いを抱いている少年がいることを。

29: 2011/05/16(月) 21:45:07.96 ID:Yj9nOpOt0

~ 翌日 武里高校屋上~



フレンダは、昼休みに一人の少女を待っていた。
とある約束を果たすために。



フレンダ(ちょっと緊張してきた……)


フレンダ(美琴は学校が違うから、電話で報告したけど……)


フレンダ(姫神さんは、同じ学校だし直接言わないとね……)



「お待たせ」



フレンダ「あっ……」


姫神「ごめんね。遅くなっちゃった」

30: 2011/05/16(月) 21:45:40.30 ID:Yj9nOpOt0

フレンダ「ううん。私こそ急に呼び出してごめんね」


姫神「ううん。それで私に報告したいことって?」


フレンダ「えっとね……」


姫神「……」


フレンダ「私、上条君と付き合うことになったの……」


姫神「……」


フレンダ「……以前、約束したじゃない? 上条君と付き合えたときは、自分の口から報告することって……」


姫神「……」


フレンダ「それで、姫神さんに報告しようと思って……」

31: 2011/05/16(月) 21:46:07.05 ID:Yj9nOpOt0

姫神「……そっか……」


フレンダ「……」


姫神「おめでとう。フレンダさん」


フレンダ「…………えっ!?」


姫神「!?」


フレンダ「……なんで……怒ったりしないの?」


姫神「なんで。私がフレンダさんを怒らないといけないの?」


フレンダ「だって……好きな男の子を取られたわけだし……」


姫神「……別に取られたとか思ってないよ?」

32: 2011/05/16(月) 21:46:34.03 ID:Yj9nOpOt0

フレンダ「……」


姫神「上条君が選んだもん。そんなこと思うわけない」


姫神「……それに。私の方がフレンダさんよりチャンスはあったのに。行動に移せなかった私が悪い」


フレンダ「ひ、姫神さん……」


姫神「だから。これっぽちも怒ってないし。恨んでもいないよ?」


フレンダ「……」


姫神「これからも。よろしくね」



姫神は、そう言うとフレンダの両手を握り締めた。



フレンダ「あっ……」

33: 2011/05/16(月) 21:47:00.34 ID:Yj9nOpOt0

姫神「上条君と仲良くね。フレンダさん」ニコッ


フレンダ「う、うん」グスッ


姫神「っ!?」


姫神「な。泣かれたら。ちょっと困る」アセアセ


フレンダ「ご、ごめん……だって……」


フレンダ「今までみたいに仲良くなれなくなっちゃうのかな、って思ってたから……」ヒクヒク


姫神「フレンダさん……」


フレンダ「ご、ごめんね」ゴシゴシ


姫神「ううん。大丈夫」

34: 2011/05/16(月) 21:47:29.65 ID:Yj9nOpOt0

フレンダ「こ、これからもよろしくね。姫神さん」


姫神「うん。よろしく」


フレンダ「……それじゃあー、私お手洗いに行って化粧直ししてくる」


姫神「うん。そのほうがいいと思う」クスッ


フレンダ「それじゃー、教室でね」ダダダッ


姫神「うん」フリフリ









姫神「……」


姫神(私の初恋。終わっちゃった)

35: 2011/05/16(月) 21:48:03.94 ID:Yj9nOpOt0

姫神「」グスッ


姫神(あれ? なんで。涙が……)



「姫神さん」



姫神「っ!?」


吹寄「やっほ」


姫神「吹寄……さん?」


吹寄「……ごめんね。聞くつもりじゃなかったんだけど」


姫神「全部。聞こえてた?」


吹寄「」コクリ

36: 2011/05/16(月) 21:48:36.91 ID:Yj9nOpOt0

姫神「……そっか」


吹寄「……」



吹寄は、何も言わずに姫神を力強く抱きしめた。



姫神「っ!?」


吹寄「姫神さんは頑張ったよ、頑張った」


姫神「……」


姫神「ひっく……」


姫神「ごめん。少しだけ胸借りる……」


吹寄「うん、いいよ」



姫神は、大粒の涙を流しながら吹寄の胸の中に顔を埋めた。
一人の少女の恋が、儚くも終わりを告げた瞬間だった。

47: 2011/05/17(火) 22:39:28.09 ID:Ry3ZAs1Z0

こんばんはー

ちょっとGTA出来たんで投下しちゃいますね。

本編は予定通り木曜に投下しますんで許してくだせー

48: 2011/05/17(火) 22:40:32.21 ID:Ry3ZAs1Z0

Great Teacher Amata

第5話「ブロッコリー」


時刻は17時半。速やかに帰り支度を整える俺。くーっ!!
俺は週に三回、仕事帰りに寄るところがある。
それはだな、トレーニングジムだ!!



「おいーっす!!」


「ん? 木原か……」


「よー! てっしー!!」


「変なあだ名で呼ぶな」



こいつの名前は手塩恵未。警備員をやっており、このジムの常連さんだ。
こいつも元暗部の組織に属してたみたいだ。
確かチーム名はだな……えっと……ブロ、ブロッコリーだったか?
暗部の組織は、沢山あるから全部覚えられないんだよな。
だって、グループ、スクール、アイテム以外モブだろ?

49: 2011/05/17(火) 22:42:13.33 ID:Ry3ZAs1Z0

「今日も鍛えてんな?」


「警備員だからな。当たり前だ」


「黄泉川先生は、あまり鍛えてなさそうだけどな」


「……あいつは、私と違って天才だからな」



黄泉川先生とてっしーは知り合いらしい。
詳しいことは、知らないが黄泉川先生とある研究所に乗り込み、学園都市の闇を知ってからてっしーは暗部入りしたみたいだ。
もちろん、黄泉川先生はてっしーがブロッコリーにいたことは知らない……



「そういえば、あの外人の先生はジムの会員やめたのか?」


「ウィリアム先生か?」


「ああ。警備員でも違う支部だから顔を会わす機会がなくてね」

51: 2011/05/17(火) 22:44:55.75 ID:Ry3ZAs1Z0

そう、以前はウィリアム先生もこのジムに通ってたんだよ。
やめた原因は、急に怪物みたいな力を手にいれたのかジムのマシーンを半分壊してしまったんだよな。
なので、辞めたというより、辞めさせられたと言った方が正しい表現だろう。



「……あんだけ、マシーン壊してたら辞めさせられんだろうが」


「……確かに」


「しかし……てっしーはいい人とかいねーのか?」


「何を急に変なことを言っている!?」


「いや、噂だと休日もジムにいるみたいじゃねーか?」


「悪いか?」


「いや、悪くねーけどよ……筋肉が恋人って可哀相な―――」



と言いかけたところで、俺の意識はふっ飛んだ。
もちろん、理由はてっしーにぶん殴られたからだ。
俺が目を覚ましたのは、20時近くだった。どうやら2時間近く気を失ってたらしい……
全く、無駄な時間を使ってしまったぜぇぇぇええ!!

52: 2011/05/17(火) 22:45:48.30 ID:Ry3ZAs1Z0

「いてて……さて、帰るとすっかな」


(てっしーも帰宅済かよ……起こしてけよな……)


「どっこらしょ」



重たい腰を上げて、更衣室に向かい、速やかに着替える。
着替えた後は、愛車のレータが待つ駐車場へレッツゴーだ。
だが、駐車場で待ち受けてたのは非情な光景だった……



「……」


「あー!!」


「くそっ!! 昨日、洗車したばかりなのに鳥の糞がついてやがる!!」


「たくっ……帰ったらここだけ洗うかな……」



今日は、てっしーにぶん殴られるは、愛車に鳥の糞がつくはで散々な一日だったぜ。
だが、俺の帰りを待つアクセラのことを考えるとそんなことは些細なことだ。
うっしゃー!! 今から帰るぜ!! アクセラァァァァァアア!!



「……おっと、シートベルトとミラーチェック忘れてたぜ」



第5話 おわり

59: 2011/05/19(木) 22:09:42.26 ID:xpslRuQ90

~ 同日16時 第一七七支部 ~



「「「「おめでとう~!!」」」」


上条「へ?」


フレンダ「え?」


垣根「いやー、よかったな!」


初春「おめでとうございまーす!」


固法「おめでとう、お二人とも」ニッコリ


上条「……なんで、皆、知ってるの?」


フレンダ「」ウンウン

60: 2011/05/19(木) 22:10:10.49 ID:xpslRuQ90

土御門「それは……」


浜面「俺達が真っ先に報告したからだぜ!!」


絹旗「そういうことです♪」


上条「はぁ……って、勝手に言うなよ!!」


浜面「いいじゃねーか、めでたいことなんだからよ」


土御門「だにゃー」


絹旗「超細かいことは気にしないで下さい」


上条「……まー、いいっか」

61: 2011/05/19(木) 22:10:47.99 ID:xpslRuQ90

青ピ「上やんの裏切り者~!!」ゲシッ


上条「痛っ!? 何しやがる!?」


青ピ「自分だけ彼女先に作りやがってぇぇぇええ!! デルタフォースの約束を忘れたんかぁぁぁああ!?」


上条「え? 約束?(以前の俺、そんな約束してたのか……)」


土御門「そんな約束した覚えないぜい」


上条「……何? 青髪、てめぇ! はったりこいてんじゃねーよ!!」


青ピ「ばれたか……」



<ワイワイガヤガヤ



初春「フレンダさん、おめでとうございます」ニッコリ

62: 2011/05/19(木) 22:11:26.82 ID:xpslRuQ90

フレンダ「あ、ありがとう。初春さん」


初春「……それで、どちらから告白したんですか?」


フレンダ「…………え?」


初春「フレンダさんからですか!? それとも上条さんから!?」ズイッ


フレンダ「う、初春さん、顔近いわけよ……」


黒子「初春、人の恋愛を詮索するのはナンセンスですわよ」


初春「……だって、気になるじゃないですか~」


黒子「……そんなことより、フレンダさん」

63: 2011/05/19(木) 22:12:05.99 ID:xpslRuQ90

フレンダ「は、はい!」


黒子「GJですの!!」グー


フレンダ「…………はい?」


黒子「」スタスタ


フレンダ「あれ、行っちゃった……」


黒子(お姉さまには悪いですが、類人猿がフレンダさんとお付き合いなさってくれたおかげでライバルが減りましたの)


黒子「いひひひひひひひ」


初春「し、白井さん……」


絹旗「こ、怖いです……」

64: 2011/05/19(木) 22:12:44.53 ID:xpslRuQ90

黒子(そういえば、お姉さまのご伝言伝えるのを忘れてましたわ)



上条「そんな言うなら、お前も彼女作ればいいだろうが!!」


青ピ「そんな簡単に作れれば、苦労せんで!!」



黒子「上条さん」


上条「……ん? 白井、どうした?」


黒子「」コホン


黒子「お姉さまからのご伝言ですの」


上条「御坂から?」

65: 2011/05/19(木) 22:13:19.26 ID:xpslRuQ90


黒子「ええ。『フレンダ(さん)とすぐ別れたら許さないからね!!』とのことですの」


上条「……はぁ。了解したって御坂に伝えてといてくれ」


黒子「かしこまりましたの」


上条「……しかし、何で御坂にそんなこと言われなきゃいけないんだ? あいつ、そんなにフレンダと仲良かったっけか?」


「「「「「」」」」」イラッ


黒子「ふん!」ゲシッ


青ピ「」ドガッ


土御門「」ゲシッ


海原「失礼」チョップ


フレンダ「」カタパン

66: 2011/05/19(木) 22:13:50.01 ID:xpslRuQ90

上条「っ痛!? お前ら、何すんだよ!? フレンダまで……」


黒子「今の発言が癇に障りましたの」


青ピ「せやな、今のは殴られて当たり前やで」


土御門「だにゃー」


海原「そういうことです」


フレンダ「流石の私でも、イラっときたわけよ」


上条「……意味がわからん」


黒子「これだから鈍感な方は困りますの……」


67: 2011/05/19(木) 22:14:26.90 ID:xpslRuQ90

海原「ですね」


青ピ「フレンダちゃん、苦労するで?」


土御門「だにゃー」


フレンダ「か、覚悟の上なわけよ……」


上条「俺のどこが鈍感なんだよ!?」


「「「「「全部!!」」」」」


上条「」ショボーン



固法「はいはい、そろそろ皆仕事について頂戴!!」


一同「はーい」

68: 2011/05/19(木) 22:15:04.89 ID:xpslRuQ90

―――― 2時間半後



固法「今日もお疲れ様。皆、気をつけて帰ってね」


一同「お疲れ様でーす」



フレンダ「当麻」


上条「ん? どうした?」


フレンダ「えっと……今日、うちに来ない?」


上条「え? フレンダの家に?」


フレンダ「う、うん……わ、私のお家で晩御飯どうかなって? フレメアも会いたがってたし」


上条「……じゃあー、お言葉に甘えてお邪魔します」

69: 2011/05/19(木) 22:15:36.13 ID:xpslRuQ90

フレンダ「う、うん! じゃあー、行こう?」


上条「おう」


フレンダ「それじゃー、皆お疲れ様~」


上条「お先に~」



<オツカレー
<アラ、ミセツケテクレルワネ
<ラブラブヤナ



浜面「海原、今日一緒に飯食べにいかねーか?」


海原「……すみません、今日はやることが残っておりまして」


浜面「そっか、じゃあーまたな!」

70: 2011/05/19(木) 22:16:11.63 ID:xpslRuQ90


海原「はい」



<ハマヅラー、ワイトゴハンイコウヤ
<オレモイク
<オレモイクゼイ



海原「……」



―――― 1時間後



海原(さて、今日はこれくらいにしておきますか)


固法「お疲れ様、はい、コーヒー」スッ


海原「おや、これはすみません」


固法「初春さんもどうぞ」スッ

71: 2011/05/19(木) 22:17:12.29 ID:xpslRuQ90

初春「ありがとうございまーす」


海原「」ズズー


初春「」ズズー


初春「美味しいです!!」


海原「あれ、豆変えましたか?」


固法「あら、よく気がついたわね」


海原「ええ。少し味が変わってましたので」


初春「私、全然気がつきませんでした……」

72: 2011/05/19(木) 22:17:41.35 ID:xpslRuQ90

固法「たまには違うメーカーのものもいいかな、って思ってね」


海原「なるほど、ナイスアイディアですね」ニコッ


固法「……ようやく、笑ってくれたわね」


海原「……え?」


固法「海原君、さっきまでずっと難しい顔してなのよ? 気づいてなかった?」


海原「……全く」


初春「確かに、いつもより少し暗い顔してましたね」


海原「そ、そうでしたか……」

73: 2011/05/19(木) 22:18:16.56 ID:xpslRuQ90

固法「何かあったの? 私でよければ相談に乗るけど?」


初春「わ、私も!! 微力ながら乗らせて頂きます!!」


海原「……そうですね、自分の想い人が失恋してしまったので大丈夫かな、って考えてまして」


固初「……え?」


海原(あれ!? 何、自分軽く言っちゃってるんでしょうか!?)


海原「あ……えっと……」アセアセ


固法「その想い人って……御坂さん?」


海原「」ギクッ

74: 2011/05/19(木) 22:19:27.78 ID:xpslRuQ90

初春「そ、そうなんですか!?」


海原「え……えっと……お先に失礼します!!」


固法「」ガシッ


固法「逃がさないわよ」ニコッ


海原「」ダラダラ


固法「ここまで聞いてしまったら、最後まで相談に乗らせて頂くわよ」


海原「あ、あははは……」

75: 2011/05/19(木) 22:20:04.50 ID:xpslRuQ90









固法「――――――――――――そういうことだったの」


海原「はい」


初春「驚きです……」


固法「まさか、上条君が言ってた海原君の好きな人が御坂さんだってなんてね……」


海原「彼が?」


固法「ええ。大晦日に彼のお家でお鍋をしてた時に海原君と滝壺さんの浮気疑惑が出てきてね」


海原「……その浮気だと思ってた方は?」

76: 2011/05/19(木) 22:20:49.40 ID:xpslRuQ90

固法「青髪君と絹旗さんよ」


海原(やはり……)


固法「その時に、上条君が海原君には好きな人がいるからありえないって否定していたのよ」


海原「そうだったんですか……」


初春(お話に入っていけないです……)


固法「それで、失恋した御坂さんが心配なわけね」


海原「ええ。でも彼女は強い方ですし、初春さんみたいな素晴らしいご友人が周りにいますので、いらぬ心配だと思いますが」


初春「え!? そ、そんな///」

77: 2011/05/19(木) 22:21:24.93 ID:xpslRuQ90

固法「そうね、彼女にはいいお友達が周りにいるからね。でも失恋となるとどうなのかしらね……」


海原「え?」


固法「女の子にとって、失恋は大事なのよ。もちろん、お友達が支えになってくれることは多いけど、最終的には自分で立ち直らないといけないからね」


初春(なるほど、お勉強になります)


海原「そういうものなんでしょうか?」


固法「そういうものよ。海原君は、もう少し女の子のお勉強をしなきゃね」


海原「ははは。肝に銘じておきます」ニコッ


固法(……と言っても、私もそこまで経験ないんだけどね……見栄張っちゃったわ)

78: 2011/05/19(木) 22:22:29.71 ID:xpslRuQ90


初春「海原さんは、御坂さんに告白はしないんですか?」


海原「……そうですね」


固法「いいの?」


海原「ええ。自分は彼女が幸せならそれでいいと思ってますので。なので遠くから見守ることで十分ですよ」


固法「……そう、でもね……」


海原「はい?」


固法「自分の力で幸せにするのも、ありじゃないかしら?」


海原「…………え?」

79: 2011/05/19(木) 22:23:11.18 ID:xpslRuQ90

固法「……なんてね。さっ、今日はもう帰りましょう」


初春「はい」


海原「……」


固法「海原君、初春さんお願いね」


海原「……かしこまりました」


初春「もう中学二年なんですし大丈夫ですよ、って納得する海原さんじゃありませんでしたね」テヘッ


海原「よくおわかりで」ニコッ

80: 2011/05/19(木) 22:23:54.34 ID:xpslRuQ90









固法「それじゃー、また明日ね」


海原「はい。お疲れ様でした」


初春「お疲れ様でーす」


海原「では行きましょうか」


初春「はい!」



固法は、だんだんと小さくなっていく海原と初春の後姿をただ、眺めていた。



固法(私も恋愛したいな……なんてね……)



だが、風紀委員で活動している間、彼女の願いは通じることはなかった。
何故なら、彼女と付き合うには第一七七支部所属の超能力者(レベル5)を全員倒さなければならないという、とんでもない噂が流れていたからだ。

81: 2011/05/19(木) 22:25:06.77 ID:xpslRuQ90

~ 同時刻 フレンダ宅 ~



フレンダ「できたわけよ!!」ジャジャーン


フレメア「美味しそう! にゃあ」


上条「カルボナーラか。久しぶりだな」


フレンダ「ごめんね、こんなもので」


上条「何言ってんだよ。上条さんは大感激ですよ?」


フレンダ「そ、そっか……えへへ」


フレメア「お姉ちゃん、上条、早く食べたい」

82: 2011/05/19(木) 22:25:36.22 ID:xpslRuQ90

上条「んじゃー、いただきまーす!」


フレメア「頂きます!」


フレンダ「どうぞ、召し上がれ」


上条「」モグモグ


フレメア「」モグモグ


上条「美味い!」


フレメア「大体、美味しい」


フレンダ「」ホッ

83: 2011/05/19(木) 22:26:07.41 ID:xpslRuQ90

上条「フレンダの家は、晩飯、パスタが多いのか?」


フレンダ「んー、週に二回くらいかな?」


フレメア「うん。大体、それくらい」


上条「そっかー」


フレンダ「当麻は、やっぱり和食中心?」


上条「だな。だって日本人だもの」


フレンダ「なに、それ」クスッ


フレメア「上条の和食……食べたい」

84: 2011/05/19(木) 22:26:56.04 ID:xpslRuQ90

上条「ん? なら今度は俺が作りに来ようか?」


フレメア「うん!」


フレンダ「いいの?」


上条「もちろん!」


フレンダ「……それじゃー、期待して待ってるね」ニコッ


上条「おう」


フレメア「私も、大体期待してる」

85: 2011/05/19(木) 22:27:34.41 ID:xpslRuQ90

―――― 2時間後



上条「それじゃあー、今日はありがとな」


フレンダ「ううん。また来てね」


上条「おう。それじゃー、おやすみ」


フレンダ「おやすみなさい」


フレメア「おやすみ」



ギー バタン



フレンダ「さて、一緒にお風呂でも入ろうか?」


フレメア「にゃあ。お姉ちゃんと入るの久しぶり」

86: 2011/05/19(木) 22:29:29.75 ID:xpslRuQ90

フレンダ「そうだっけ?」


フレメア「うん」


フレンダ「それじゃー、お姉ちゃんはパジャマ用意するから先に行っててね」


フレメア「わかったー」タタタッ


フレンダ「……」


フレンダ「幸せだな、私」ボソッ



フレメア「お姉ちゃん!! 早く~!!」



フレメア「はいはい!! ちょっと待ってて欲しいわけよ!!」

87: 2011/05/19(木) 22:30:09.23 ID:xpslRuQ90

フレンダ「そうだっけ?」


フレメア「うん」


フレンダ「それじゃー、お姉ちゃんはパジャマ用意するから先に行っててね」


フレメア「わかったー」タタタッ


フレンダ「……」


フレンダ「幸せだな、私」ボソッ



フレメア「お姉ちゃん!! 早く~!!」



フレンダ「はいはい!! ちょっと待ってて欲しいわけよ!!」


88: 2011/05/19(木) 22:31:50.06 ID:xpslRuQ90

~ 同時刻 海原宅 ~



海原は、ベッドに横たわっていた。
支部で固法に言われた言葉を思い出しながら。



海原(他人に悩み事を相談するなんて……昔の自分では考えられませんでしたね)


海原(全く……固法さんには適いませんね)


海原(……自分の手で幸せにするですか)


海原「」フッ


海原(そんなの……できるならしたいに決まってるじゃないですか)


89: 2011/05/19(木) 22:32:30.77 ID:xpslRuQ90

海原(……しかし、自分にはそんな資格はない)


海原(暗部に堕ちた時に決めたじゃないですか)


海原(……こんなことくらいで揺らぐなんて情けないですね)


海原(このままでいいんです……このままで……)


海原「……」


海原(もう考えるのはよしますか……少し早いですが寝ますかね)


海原「……今日は、綺麗な満月ですね」

90: 2011/05/19(木) 22:33:35.22 ID:xpslRuQ90

~ 4月26日 滝壺宅 ~



フレンダ『滝壺、今週の日曜大丈夫なわけ?』


滝壺「うん。午後からなら大丈夫」


フレンダ『了解。じゃあー、13時位にセブンスミストで集合でいいかな?』


滝壺「うん」


フレンダ『それじゃー、またね』


滝壺「うん。おやすみ」プチッ



ツーツー



滝壺「……」


滝壺「ダブルデート……楽しみ」ニヘラ

91: 2011/05/19(木) 22:35:54.45 ID:xpslRuQ90

今回はここまでですの。

また明日投下しますの。
明日はダブルデートですの。

またほのぼのに戻るんだよ!
ってか、ずっとか……

104: 2011/05/20(金) 21:58:21.77 ID:apNvm0Vg0

~ 日曜13時 セブンスミスト前 ~



上条「しかし、よくみんな休み重なったな」


フレンダ「そうね。滝壺は午後から休みなんだけどね」


上条「そっか。あいつ、疲れてないかな?」


フレンダ「仕事中もたまに居眠りしてるから、心配ないわけよ」


上条「……さようですか」



浜面「わりぃ! 待たせたな!」


滝壺「お待たせ」

105: 2011/05/20(金) 21:59:47.49 ID:apNvm0Vg0

フレンダ「おつかれー」


上条「おっす」


浜面「んじゃー、早速行きますか」


上条「お前ら、昼飯は?」


滝壺「食べてきたよ」


フレンダ「そっか。じゃあー行こうっか」


「「「おう(うん)」」」


アックア「♪」ビューン

106: 2011/05/20(金) 22:00:21.38 ID:apNvm0Vg0

その時、上条の目に信じられないものが映った。
後方のアックアが、上機嫌でキックボードをしている姿を。
もちろん、常人離れしたスピードでだが……



上条「……え?」


浜面「どうした?」


上条「いや、何でもない……」


上条(気のせいだよな……)


フレンダ「当麻? 行こう?」


上条「お、おう……」

107: 2011/05/20(金) 22:00:56.21 ID:apNvm0Vg0

~ セブンスミスト内 ~



上条「今日は、服買いたいんだっけか?」


フレンダ「うん。そろそろ暑くなってきたし夏服を先取りしたいわけよ」


滝壺「私も薄いジャージが欲しい」


浜面「ぶれないな、お前は……」


フレンダ「滝壺もたまには普通の服買ってみたら?」


滝壺「んー……」


フレンダ「浜面も喜ぶと思うわけよ。ねー?」


浜面「お、おう!!」

108: 2011/05/20(金) 22:01:41.79 ID:apNvm0Vg0

滝壺「……はまづら、ジャージ姿以外の私も見たいの?」


浜面「見たいです!!」


滝壺「……じゃあー、一着だけ買ってみる」


フレンダ「そうこなっくっちゃ!!」


浜面(フレンダ、ナイス!!)


上条「うーん……」


フレンダ「当麻、どうしたの?」


浜面「どうした、当麻?」

109: 2011/05/20(金) 22:02:27.47 ID:apNvm0Vg0

滝壺「とうま?」


上条「へ!? 当麻!?」


フレンダ「……え? 何であんた達まで下の名前で呼んでるわけよ!?」


浜面「いや、フレンダが当麻って言ってたから」


滝壺「はまづらが、とうまって言ってたから」


フレンダ「浜面は、私をからかってるわけ?」


浜面「い、いや、別に!? ただフレンダを弄るのもいいかな、って……あっ」


フレンダ「ふん!!」ドガッ


浜面「ぐぼぉぉぉぉぉお!?」

110: 2011/05/20(金) 22:02:53.47 ID:apNvm0Vg0

フレンダ「あんまり調子に乗らないでほしいわけよ!!」


浜面「い、以後、気をつけましゅ……」


上条「ははは……」


滝壺「大丈夫。女の子に一発でやられる、そんなはまづらを私は応援する」


フレンダ「……それで当麻、どうしたの?」


上条「ん? いや、俺も服買おうと思うんだけどさ……」


滝壺「けど?」


上条「上条さんは、洋服のセンスがないのですよ」

111: 2011/05/20(金) 22:03:27.91 ID:apNvm0Vg0

フレンダ「あー……確かにそうかもしれないわけよ」


上条「は、はっきり言われるとそれもそれで傷つくんだけど……」


フレンダ「ごめんね。でも確かに制服の時も下にテニスウェアみたいなの着てるもんね。オレンジの」


上条「テ、テニスウェア!?」グサッ


浜面「確かによく着てるな」


滝壺「うん」


フレンダ「この前、部屋で着てたTシャツは、なんか三菱みたいなロゴ入ってたし」


上条「み、三菱!?」グサッ

112: 2011/05/20(金) 22:04:06.43 ID:apNvm0Vg0

フレンダ「……確かに、当麻の私服のセンスは変かも」


上条「」グサリ


浜面「もう、やめて!! 彼のHPは0よ!!」


上条「……」


フレンダ「あっ、ごめんね。言い過ぎちゃった……」アセアセ


滝壺「大丈夫。私服のセンスがない、そんなかみじょうを私は応援する」


上条「……まー、そんなわけで皆の意見も聞きたいなと思ったわけだ」


浜面「あっ、生き返った」

113: 2011/05/20(金) 22:05:00.13 ID:apNvm0Vg0

滝壺「私も、ジャージ以外よくわからないから意見が聞きたい」


浜面「……実は、俺もパーカーとデニム以外よくわからねーから意見聞かせてくれ」


上条「なんだ、フレンダ以外全員じゃねーか」


フレンダ「……」


フレンダ「よし、わかったわ!! 全員まとめて私がコーディネートしてあげるわけよ!!」


「「「おー!!」」」パチパチ


フレンダ「それじゃー、まずは私と滝壺からね」


「「「はーい」」」

114: 2011/05/20(金) 22:05:34.56 ID:apNvm0Vg0

~ レディースショップ ~



フレンダ「まず、滝壺はどういうのがお好みなわけよ?」


滝壺「うーん……動きやすい格好?」


フレンダ「き、機動性じゃなくて、見た目を聞いてるわけよ……」


滝壺「じゃあー、ピンク」


フレンダ「ピンク色が主体がいいのね。オッケー」


フレンダ「それじゃー、適当に選んでくるからちょっと待っててね?」


滝壺「うん」

115: 2011/05/20(金) 22:06:22.16 ID:apNvm0Vg0

浜面「しかし、なんだな……」


上条「あん?」


浜面「女物の店は、なんか落ち着かねーな」


上条「そうかー?」


浜面「そうだよ!! なんでお前はそんなに落ちついてられんだよ?」


上条「ん? だって前に来たことがあるし」


浜面「何? 誰とだ? 元カノか!?」


上条「いやいや、俺、今まで彼女いたことねーよ。服屋探してた小さい女の子とだよ」


116: 2011/05/20(金) 22:07:06.45 ID:apNvm0Vg0

浜面「服屋探してた小さな女の子だと!?」


上条「うん」


浜面「面識もない女の子と一緒に来たわけか?」


上条「そうだけど?」


浜面(恐るべき……これが土御門が言っていた上条フラグって奴か!?)



フレンダ「お二人さん、滝壺のコーディネートが完了したわけよ!!」


浜面「おっ、待ってました!!」


上条「あれ、滝壺は?」

117: 2011/05/20(金) 22:07:37.54 ID:apNvm0Vg0

フレンダ「着替え室で待ってるわけよ。ついてきて」


上浜「おー」



テクテク



フレンダ「滝壺、カーテン開けるよー?」


滝壺「うん」


フレンダ「じゃじゃーん!!」



そこには、いつものジャージ姿ではない滝壺の姿があった。
上はピンクのTシャツ、下は白地のレースにミニスカート、靴は可愛らしいデザインのサンダルだった。
シンプルな格好であったが、いつもジャージ姿にしか見ていない浜面達にとって、とても新鮮に見えたのだ。



滝壺「ど、どうかな?」

118: 2011/05/20(金) 22:08:08.09 ID:apNvm0Vg0

浜面「」


滝壺「はまづら?」


浜面「……はっ、悪い! ちょっと意識を失ってたぜ」


滝壺「どう?」


浜面「ああ、凄い似合うぞ?」


滝壺「そ、そうかな?」


浜面「ああ。凄い可愛いぞ」


滝壺「あ、ありがとう///」

119: 2011/05/20(金) 22:08:45.91 ID:apNvm0Vg0

上条「確かに可愛いな」


フレンダ「むっ……」ギュ


上条「っ痛!? なぜ耳をつねるのです? フレンダさん?」


フレンダ「別に!!」


フレンダ「それより……滝壺、とっても似合ってるわけよ」


滝壺「ありがとう、フレンダ」


フレンダ「うん」


滝壺「それじゃあー、会計してくるから待っててね」

120: 2011/05/20(金) 22:09:34.05 ID:apNvm0Vg0

「「「はーい」」」


上条「あれ? フレンダは買わないのか?」


フレンダ「え? 私はもう買ってあるわけよ」



そう言うと、フレンダは、着替え室の近くに置いてある紙袋を持ち上げた。



上条「いつのまに……」


浜面「はえーな、おい」


フレンダ「あんまり服には悩まないわけよ。気に入ったらすぐ買っちゃうから」


上条「なるほどな」

121: 2011/05/20(金) 22:10:16.04 ID:apNvm0Vg0

浜面「俺なんかこのパーカー選ぶのに1時間くらい悩んだぞ」


上フ「……え!? そのパーカーで?」ジロー


浜面「おい!! その目はやめろ!! こんなパーカーでも悩んだんだぞ!!」



滝壺「お待たせ」


フレンダ「あっ、おかえり」


浜面「買ったのはあれだけなのか?」


滝壺「……あと、ジャージを2着ほど」

122: 2011/05/20(金) 22:10:46.56 ID:apNvm0Vg0

上条「ぶれないな……」


フレンダ「結局、滝壺にとってジャージは欠かせないわけよ……」


浜面(もうジャージだけで、20着くらいあるんじゃねーか……)


フレンダ「それじゃー、次は当麻と浜面の番ね」


上条「よろしくお願いします。フレンダ先生」


浜面「お願いしまーす」


フレンダ「ふっ、この私に任せて欲しいわけよ!!」


123: 2011/05/20(金) 22:11:28.71 ID:apNvm0Vg0

~ メンズショップ ~



フレンダ「まず、どんな感じにしたいの?」


浜面「うーん、いつもはパーカーばっかだからジャケットとかかな」


上条「俺もジャケット着てみたいな」


フレンダ「……とりあえず、上はジャケットがいいわけね」


上浜「おう」


浜面「ストールとかもしてみたいな」


フレンダ「残念だけど、浜面にストールは似合わないと思うわけよ」


浜面「」ガックシ

124: 2011/05/20(金) 22:11:55.37 ID:apNvm0Vg0

フレンダ「当麻は、他に何か希望とかないの?」


上条「うーん……ブーツはあんま好きじゃないからスニーカーが似合うズボンがいいな」


フレンダ「了解!!」


フレンダ「それじゃー、ちょっと待っててね」


「「「はーい」」」



浜面「そんなにストールって俺、似合わないか?」


上条「その前に、ストールって何だ? 滝壺知ってるか?」


滝壺「私もわからない」

125: 2011/05/20(金) 22:12:28.13 ID:apNvm0Vg0

浜面「……」


浜面「えっとだな……首にまくマフラー? みたいな奴かな」


上条「うーん……中尾彬がよくしてるやつか?」


滝壺「確かによくしてる」


浜面「……違う(こいつら、本当にファッションに興味ねーんだな……)」


上条「んじゃー、わかんねーや」


滝壺「私も」


浜面「そ、そうか……」

126: 2011/05/20(金) 22:12:58.79 ID:apNvm0Vg0

上条「しかし、フレンダは本当にお洒落さんだよな。俺とは大違いだ」


滝壺「フレンダは、前からお洒落さんだよ。初めて会った時もお洒落してた」


上条「へー、そうなのか。上条さんにもあのファッションセンスの一割でも欲しいくらいですよ」


浜面「……今、思ったら俺と上条が第一七七支部で一番ファッションセンスないんじゃね?」


上条「……そうかな?」


浜面「多分」


上条「けど、土御門のファッションもどうかと思うけどな……」


浜面「確かに学ランの下にアロハシャツはな……」

127: 2011/05/20(金) 22:13:29.09 ID:apNvm0Vg0

上条「滝壺、どう思う?」


滝壺「うーん、つちみかどはあれで結構似合ってるからいいと思う」


上条「……奇抜な服装でも、似合ってれば問題なしってことか」


浜面「なるほど。勉強になるぜ!!」


上条「男の中でファッションセンスいいのは……垣根かな」


浜面「だな。次点で海原かね」



フレンダ「ごめん、お待たせ!!」

128: 2011/05/20(金) 22:14:01.60 ID:apNvm0Vg0

~ 2時間後 ゲームセンター ~



上条「ふぅー。今日は服も買ったし、たっぷり遊んだし上条さんは大満足ですよ」


浜面「おう。明日からお洒落浜面デビューだぜ!!」


滝壺「明日は、学校だから制服だよ」


浜面「そうだった……」


フレンダ「……ねー、最後に皆でプリクラでも撮らない?」


上条「四人でか?」


フレンダ「うん」


浜面「おう、いいじゃねーか!!」

129: 2011/05/20(金) 22:14:29.68 ID:apNvm0Vg0


滝壺「うん、撮りたい」


上条「じゃあー、撮りますか」


「「「おー!!」」」



~ プリクラコーナー ~



浜面「何? 今は男だけだとプリクラ撮れないのか!?」


上条「あ、本当だ。注意事項に書いてある」


フレンダ「全部が全部じゃないみたいだけど、撮れないところもあるわけよ」


滝壺「そうなんだ」

130: 2011/05/20(金) 22:14:58.75 ID:apNvm0Vg0

浜面「時代は変わりましたな……」


上条「なに、黄昏てんだよ」


フレンダ「……そんなことより、撮ろう、撮ろう!!」


上条「だな!!」



フレンダ「滝壺、どのデザインがいい?」


滝壺「うーん、これ」


フレンダ「オッケー」



上条「……こういうのは、女の子にお任せですな」

131: 2011/05/20(金) 22:15:32.85 ID:apNvm0Vg0

浜面「だな。全然わかんねーや」


上条「浜面は、滝壺とはあまりプリクラ撮らないのか?」


浜面「全く。ってか基本インドアだしな」


上条「インドアかー」


浜面「二人で部屋でゴロゴロしてるのも結構楽しいんぜ?」


上条「……なんか部屋でゴロゴロと聞くと、"あいつ"の顔が真っ先に思い浮かぶな」


浜面「え?」


上条「いや、独り言だ」

132: 2011/05/20(金) 22:16:06.07 ID:apNvm0Vg0

フレンダ「そこの男子二人、くっちゃべってないで撮るよ?」


上条「お、おう」


浜面「わりぃ、わりぃ」


滝壺「はまづら、もう少し右に行って」


浜面「おう」


フレンダ「当麻は、もう少し左」


上条「あいよー」



<3 ,2,1 カシャッ

133: 2011/05/20(金) 22:16:50.87 ID:apNvm0Vg0











上条「それじゃー、また明日な」


浜面「おう」


滝壺「かみじょう、フレンダ、ばいばい」


フレンダ「またねー」フリフリ




上条「……フレンダ、今日はありがとな」


フレンダ「……え?」


上条「いや、服選んでくれたしさ」

134: 2011/05/20(金) 22:17:33.26 ID:apNvm0Vg0

フレンダ「うん。どういたしまして!」


上条「荷物重いだろ? 持つぞ?」


フレンダ「!? ううん、持たなくていい……」


上条「無理しなくていいぞ? 俺片手空いてるし」


フレンダ(何で気づかないかな?)


フレンダ「……だって、当麻の両手が塞がってたら……手繋げないでしょ?」ジー


上条「……あっ」


フレンダ「そのくらい、気づいてほしいわけよ」

135: 2011/05/20(金) 22:18:07.37 ID:apNvm0Vg0

上条「ご、ごめんな」


フレンダ「……ううん、でもそこが当麻らしいかも?」ニコッ


上条「そ、そうか?」


フレンダ「うん!」


上条「……ほい」スッ


フレンダ「ん」ギュ


上条「んじゃー、帰りましょうか? 姫」ギュ


フレンダ「うん!」

146: 2011/05/22(日) 23:20:50.52 ID:8x7887oe0

~ とある日 吹寄宅 ~



垣根と吹寄は、甘い日常を送っていた。
垣根は、男なら彼女に一度はしてもらいたいこと……膝枕で耳かきをしてもらっていた。



吹寄「どう? 気持ちいい?」


垣根「ああ。気持ちいいぞ……」


吹寄「そう」クスッ


垣根「太ももが」ボソッ


吹寄「」プチッ


吹寄「」バシン


垣根「ぐはっ!? いきなり叩くんじゃねーよっ!!」

147: 2011/05/22(日) 23:21:27.14 ID:8x7887oe0

吹寄「帝督が、いきなり変なこと言うからでしょっ!!」


垣根「いや、俺は素直に感想を述べただけなんだけどな……」


吹寄「……そんなこと言うなら、もうやってあげないわよ?」


垣根「っ!? すいませんでした!!」


吹寄「……よろしい」ニコッ


垣根「んじゃー、反対の耳もよろしく~」


吹寄「はいはい」









吹寄「帝督。終わったわよ?」

148: 2011/05/22(日) 23:22:01.89 ID:8x7887oe0

垣根「」グーグー


吹寄「……寝ちゃってる」


垣根「」グーグー


吹寄「……寝顔だけは、可愛い顔してるのよね。こいつ」プニッ


垣根「んぐっ……」


吹寄「無邪気な顔しちゃって」クスッ


吹寄「晩御飯の準備したいんだけど……」


垣根「」スースー


吹寄「まっ、いいっか。このままでも」



ちなみに、この二人。二人っきりの時だけ下の名前で呼び合ってるのは、皆に内緒である。

149: 2011/05/22(日) 23:23:18.33 ID:8x7887oe0

~ 4月30日 土御門宅 ~



土御門「め、面倒くさい……それに風紀委員もあるんだぜぞ……」


『いいから帰って来い。風紀委員については、アレイスターに話はしてあるから大丈夫だ』


土御門「……相変わらず、仕事が早い」


『だろう!? あはははは!!』


土御門「別に褒めてないが……」


『……まー、とにかくGWは帰って来い。母さんもお前と舞夏に会いたがってるしな』


土御門「……わかったよ」













土御門父「……親父」

150: 2011/05/22(日) 23:24:04.59 ID:8x7887oe0

『うし!! あとな……』


土御門「何だ?」


『例の"幻想頃し"の子も連れてきてくれ』


土御門「」


土御門「……はっ!? 何でカミやんを連れていかないといけないんだ!?」


『いやー、陰陽師として一度見てみたいだろう? 幻想頃しを!!』


土御門「親父が見たいだけかよ!!」


『まー、旅費はこっちが持つから誘ってみてくれよ。実家に友達を誘うなんてTHE青春だぞ?』ウフフ

151: 2011/05/22(日) 23:24:44.62 ID:8x7887oe0

土御門「気色悪いこと言うな!! クソジジィ!!」


『んなっ!? てめぇ、父親に向かって何だ!? クソジジィはいいが気色悪いは取り消せ!!』


土御門「そっちかよ!!」



父と息子の口喧嘩を続くこと、30分が経過した。



『とりあえず、誘ってみてくれ』


土御門「……了解ですたい……もしかしたら、"二人"追加になるかもしれないぞ?」


『おー、お前そんな友達がいたのか!? それは結構結構!!』

152: 2011/05/22(日) 23:25:22.05 ID:8x7887oe0

土御門(俺は、どんだけ友達少ないと思われてるんだ……)


土御門「それじゃー、また連絡するぞ」


『おー。舞夏にもよろしくなー』


土御門「了解だ」プチッ



ツーツー



土御門「」ハァー


土御門「……久しぶりの……実家か……」

153: 2011/05/22(日) 23:26:08.72 ID:8x7887oe0

~ 翌日 第一七七支部 ~



上条「えっ!? 俺が土御門の実家にか!?」


土御門「ああ。俺の親父がカミやんに会いたがってるんだにゃー」


上条「何で、土御門のお父さんが俺なんかに?」


土御門「上やん」チョイチョイ


上条「ん?」


土御門「俺が陰陽師とは知ってるだろ?」ヒソヒソ


上条「お、おう」


154: 2011/05/22(日) 23:26:39.60 ID:8x7887oe0

土御門「親父も陰陽師。それで幻想頃しの力に興味を持ってるみたいなんだ」


上条「……な、なるほどな」


土御門「旅費は全てうち持ち。大きい風呂、豪勢な食事、京都の街を堪能が特典だぜい」


上条「行きます」キリッ


土御門(さすがカミやん……貧乏を脱出してもこういうのに弱いぜい)


上条「……あっ、でも俺、風紀委員の仕事あるんだけど?」


土御門「そちらは心配ない。親父が統括理事長と話つけてあるぜい」


上条「……は?」

155: 2011/05/22(日) 23:27:10.59 ID:8x7887oe0

土御門「だからうちの親父が、上やんがGWに休んでもいいよう話つけてるってことだ」


上条「……いやいや、何でもお前のお父さんが統括理事長と?」


土御門「……まー、色々あるんだにゃー」


上条「ふーん……舞夏は行かないのか?」


土御門「舞夏は研修があるから、俺達より遅く来ることになってるぜい」


上条「そっか。んじゃー、男二人旅ってことか」


土御門「旅ではないけどにゃー……それに」チラッ


上条「ん?」

156: 2011/05/22(日) 23:27:40.56 ID:8x7887oe0

土御門「フレンダ!!」



フレンダ「?」



土御門「」チョイチョイ



テクテク



フレンダ「なに?」


土御門「上やん、さっきの話をフレンダにして欲しいにゃー」


上条「い、いきなり振るなよ!?」


土御門「いいから、いいから」

157: 2011/05/22(日) 23:28:10.67 ID:8x7887oe0

上条「ったく……えっとな、急なんだけど……」


フレンダ「う、うん」


上条「俺、GWに京都に行くことになった」


フレンダ「」


フレンダ「…………え?」


土御門「ちょっくら俺が里帰りすることになって、カミやんにも付き合ってもらうことになったんだにゃー」


フレンダ「……ちょっと、話についていけないわけよ」


上条「だよな……」

158: 2011/05/22(日) 23:28:42.28 ID:8x7887oe0

土御門「それでなんだが……」


上フ「……」


土御門「フレンダも、一緒に俺の実家に来ないかにゃー?」


フレンダ「」


上条「」


フレンダ「…………え!?」


上条「…………はい!?」


土御門「いや、GW中に上やんに会えないのは寂しいだろうから、一緒に来てしまうのもありかな、っと思ってだにゃー」

159: 2011/05/22(日) 23:29:20.67 ID:8x7887oe0

フレンダ「……更に話についていけなくなったわけよ」


上条「お、俺もだ……」



フレンダと上条が、頭を混乱させること1分。
二人の頭の中がある程度、整理されたところで土御門は話を再開させる。



土御門「どうする?」


フレンダ「うーん……京都には前から興味あったし行きたいのは山々なんだけど……」


土御門「……妹のことか?」


フレンダ「!?」


土御門「なら安心しなされ。妹も一緒に連れていけばいいんだ。旅費もこっちが持つぜい」


160: 2011/05/22(日) 23:29:55.23 ID:8x7887oe0

フレンダ「……嬉しいけど、流石にそこまでしてもらうのは悪い気が……それに風紀委員もあるし……」


土御門「そんなことは気にしなくていい。こっちで上手く処理するぜい」


土御門「……それに妹と暮らしてから旅行とかもしてないんだろ? たまには妹孝行もいいんじゃないかにゃー?」


フレンダ「う、うん……」


土御門「なら、妹さんにいい思い出作ってやるですたい」


フレンダ「……じゃあー、お言葉に甘えてお願いします」ペコリ


土御門「うし、これで決まりだぜい!!」


フレンダ「……土御門、ありがとう」


161: 2011/05/22(日) 23:30:29.87 ID:8x7887oe0

土御門「別に感謝される程のことは、してないぜい」


上条「」フッ


土御門「それに、フレンダに会えない禁断症状でカミやんに襲われても困るからにゃー」ニヤニヤ


上条「誰がそんなことするかぁぁぁぁああ!!」


フレンダ「あははは……」









固法「―――というわけで、5月3日から5日までは土御門君、上条君、フレンダさんが不在になります」



<ズルイ
<キョウト、イイナー
<オミヤゲー



固法「それじゃー、しっかり楽しんできてね?」ニコッ

162: 2011/05/22(日) 23:31:11.72 ID:8x7887oe0

上条「ありがとうございます!!」


フレンダ「ありがとう!!」


上条「皆、俺達がいなくなって大変かと思うけどよろしくな!!」


フレンダ「よろしくってわけよ!!」



黒子「あら、そんなこと気にしなくていいですの」


海原「はい。大丈夫ですよ」


初春「土御門さんが不在なのは痛いですけど……」


固法「上条君とフレンダさんの二人が抜けても、全然問題ないわよ」ニコッ

163: 2011/05/22(日) 23:32:54.04 ID:8x7887oe0

上フ「」


上フ「…………え?」


初春「上条さんがPC使うとすると、必ずデータが消えますし……かえって邪魔です」ニコッ


上条「」グサッ


固法「フレンダさんは、張り切りすぎて空回りすることが多いのよね」ニコッ


フレンダ「」グサッ


一同「だから……二人がいなくても第一七七支部は全然大丈夫!! 全く影響なし!!」


上フ「」

164: 2011/05/22(日) 23:33:27.54 ID:8x7887oe0

上条「お前ら、ありがとよ!! ちくしょぉぉぉぉぉおお!!」シクシク


フレンダ(……私って……私って……)ショボーン



ギー ガチャン



土御門「ふぅ~、すっきりしたぜい、ってあれ?」


上条「どうせ俺なんか……」ブツブツ


フレンダ「どうせ私なんて……」ブツブツ


土御門「二人とも、どうしたんだにゃー?」

177: 2011/05/24(火) 00:02:11.21 ID:91vOnCml0

~ 5月3日11時 第7学区駅前 ~



上条「そういえば、土御門は実家帰るの久しぶりなのか?」


土御門「大体、1年くらいかにゃー」


上条「随分帰ってないんだな。なら両親も寂しがってるだろ?」


土御門「どうだか……」



フレンダ「ごめん、お待たせ!!」



上条「おっす」


土御門「別にそんなに待ってないぜい」

178: 2011/05/24(火) 00:02:51.92 ID:91vOnCml0

フレンダ「……ならよかった。ほら、フレメアご挨拶しなさい」


フレメア「私の名前は、フレメア=セイヴェルン。土御門、よろしく」


土御門「ほー、フレンダとそっくりだな。俺は土御門だ。よろしくだにゃー」ニッコリ


フレメア「にゃあ」ニコッ


上フ(にゃー……)


土御門「んじゃー、四人揃ったところで行きますかい!!」


「「「おー!!」」」

179: 2011/05/24(火) 00:03:42.06 ID:91vOnCml0

―――― 1時間後 東京駅ホーム



上条「土御門、もう新幹線出るぞー!?」


土御門「了解ですたい!!」



土御門は、そう返事をすると大きな弁当を4つ抱え新幹線に乗り込んだ。
もちろん、その大きな弁当は新幹線内で食す、いわば駅弁だ。



土御門「いやー、駅弁選んでたら思ったより時間かかっちまったぜい」


上条「あー、駅弁買ってたのか。言ってくれれば俺が買いにいったのに」


土御門「いや、カミやんに行かせたら絶対乗り遅れると思うぜい」


上条「うぐっ!?」


フレンダ「確かに、土御門の言う通りかも」

180: 2011/05/24(火) 00:04:22.95 ID:91vOnCml0

フレメア「上条は、ドジっ子なの?」


上条「……否定できない、自分が情けない」


土御門「ほい、フレメア、好きなの選ぶにゃー」


フレメア「にゃあ。ありがとう!」


フレンダ「土御門、ありがとね」


土御門「俺の我が侭に付き合ってもらってるんだから、気にしなくていいぜい」


上条「それでも言われてくれ。ありがとな」ニコッ


土御門「……んじゃー、その言葉有難く受け取っておくぜい」

181: 2011/05/24(火) 00:05:00.24 ID:91vOnCml0

上条「おう」


フレメア「お腹減った!! 早く食おう!!」


土御門「だにゃー。んじゃー、頂きます!!」


「「「頂きます!!」」」


フレメア「」モグモグ


上条「」モグモグ


フレンダ「」モグモグ


土御門「」モグモグ

182: 2011/05/24(火) 00:05:39.59 ID:91vOnCml0

フレメア「美味しい!!」


フレンダ「駅弁初めてだけど、こんなに美味しいとは思わなかったわけよ!!」


上条「ほんと、美味しいな」


土御門「駅弁は、日本が誇る文化の一つだぜい」



―――― 1時間後



フレメア「」スースー


土御門「」スースー


フレンダ「ふふふ。二人で仲良く寝ちゃってる」


上条「フレメア、随分と土御門に懐いてたな」

183: 2011/05/24(火) 00:06:23.68 ID:91vOnCml0

フレンダ「だね。にゃー族同士気があったのかもね」


上条「ははっ。かもな」


フレンダ「そういえば、当麻は京都初めてなの?」


上条「……そうだな」


フレンダ「じゃあー、私と同じだね。お寺とか楽しみだな~♪」


上条「だなー。あまり京都なんか行く機会ないだろうから、たんまり堪能しないとな」


フレンダ「だね! 当麻はお寺とか詳しいの?」


上条「全く」キッパリ

184: 2011/05/24(火) 00:07:29.98 ID:91vOnCml0

フレンダ「歴史とかで少しは勉強しなかったわけ?」


上条「有名なお寺ならわかるけど……上条さんに、勉強のことを聞くのは野暮ってもんですよ」


フレンダ「……ようは覚えていないってわけね?」


上条「……はい、そのとおりです」


フレンダ「大丈夫。勉強ができないそんな当麻を私は応援するってわけよ」


上条「……滝壺風に励まされた!?」









フレンダ「」スースー


上条「……気持ちよさそうに寝てんなー」

185: 2011/05/24(火) 00:08:10.61 ID:91vOnCml0

土御門「カミやん」


上条「おっ、土御門起きたか」


土御門「悪いな、すっかり熟睡してたぜい……ふぁ~」


上条「眠たいんならまだ寝てていいぞ?」


土御門「いや、もう大丈夫だ」


上条「そっか」


土御門「それより……」チラッ


フレンダ「むにゃむにゃ」ギュー

186: 2011/05/24(火) 00:08:43.22 ID:91vOnCml0

上条「ん?」


土御門「めっちゃ抱きつかれてるにゃー」ニヤニヤ


上条「あははは。ってか、そういうお前もな」チラッ


フレメア「」ギュー


土御門「……まさか、こんなに懐かられるとは思ってみたなかったぜい」


上条「フレメアは、人懐っこい子だからな」


土御門「とりあえず、駅に着く10分位前に起こすぞ」


上条「あいよー」

187: 2011/05/24(火) 00:09:59.77 ID:91vOnCml0

~ 京都駅前 ~



土御門「うーん、久しぶりの京都ですたい!!」


上条「ここが京都かー」


フレンダ「建物ばっかりねー」


土御門「駅周辺はこんなもんだぜい」


フレメア「土御門のお家はここから遠いの?」


土御門「大体、バスと電車で1時間くらいかにゃー」


上条「結構遠いんだな」


土御門「だなー。フレメア、もうちょっと我慢して欲しいぜい?」

188: 2011/05/24(火) 00:10:39.04 ID:91vOnCml0

フレメア「わかったー」


土御門「んじゃー、あのバスに乗るぜい」


「「「はーい」」」



~ 1時間後 土御門家 ~



土御門「ここが俺の実家ですたい」



土御門の実家を目の当たりにし、上条達は驚愕した。
もちろん、土御門の実家のスケールの大きさに対してである。



上条「で、でけー……」


フレンダ「こんな立派なお屋敷、見たことないわけよ……」


フレメア「大体、大きい」

189: 2011/05/24(火) 00:11:20.93 ID:91vOnCml0

土御門「そんなの見た目だけのボロ屋敷だ。いくぜい」


上条「お、おう」


フレンダ「う、うん」


フレメア「にゃあ」



ガラガラ



土御門「土御門元春、ただいま帰ったぜい」


上条「お、お邪魔します」ドキドキ


フレンダ「お邪魔します」


フレメア「お邪魔しまーす」

190: 2011/05/24(火) 00:12:11.54 ID:91vOnCml0

土御門母「はいはーい」


土御門「母さん、ただいまだにゃー」


土御門母「あらー、元春さん。お帰りなさい」


土御門母「そちらの方たちは?」


土御門「おっと紹介が遅れたぜい。学園都市の友達だにゃー」


上条「か、上条当麻です。お世話になります」ペコリ


フレンダ「フレメア=セイヴェルンです。お邪魔します」ペコリ


フレメア「私はフレメア。大体、よろしく」

191: 2011/05/24(火) 00:12:58.87 ID:91vOnCml0

土御門母「あら、あなた達が元春さんが仰っていたお友達ね。いつも元春さんがお世話になっております」ペコリ


土御門母「こんな遠くまで大変だったでしょう?」


上条「い、いえ。全然大丈夫でございまする!!」


フレンダ「当麻、口調が変になってるわよ」ボソッ


上条「はうっ!?」


土御門「カミやん、そんな緊張しなくてもいいぜい」


土御門母「それじゃー、どうぞお上がり下さいな」


「「「お邪魔しまーす」」」

192: 2011/05/24(火) 00:13:35.54 ID:91vOnCml0

土御門母「元春さん、飲み物持って行きますので、応接間までご案内して下さいね」


土御門「了解だぜい」



~ 応接間 ~



土御門「そんなに緊張しなくてもいいぜい」


上条「いや、こんな立派な家なんて慣れてないからよ……」


フレンダ「私もなんか、かしこまっちゃうわけよ」


フレメア「」ジー


上条「ん? フレメア、何見てんだ?」


フレメア「土御門、あの並んでる写真なーに?」

193: 2011/05/24(火) 00:14:35.29 ID:91vOnCml0

土御門「あー、あれはだな……歴代の陰陽師の写真と肖像画だぜい」


フレンダ「えっ!? 陰陽師!?」


土御門「……安倍晴明って知ってるかにゃー?」


フレンダ「安倍晴明って、あの有名な……」


上条「おい、土御門。陰陽師のこと話してもいいのか?」ヒソヒソ


土御門「……フレンダとフレメアが口止めしてくれれば問題ない」ヒソヒソ


上条「軽いなっ!!」


土御門「んまー、魔術のことは伏せといて陰陽師のことだけなら問題ないだろう。もちろんフレンダ達が信じればの話だがな」

194: 2011/05/24(火) 00:15:20.48 ID:91vOnCml0

上条「そっか」


フレンダ「ねー、何二人でこそこそ話してるの? 続き話してよー」


土御門「悪い悪い」



トントン ガラガラ



土御門母「ごめんね、お待たせしちゃって」


上条「あっ、すいません」


土御門母「皆、麦茶でよかったかしら?」


フレンダ「ありがとうございます」


フレメア「ありがとう」

195: 2011/05/24(火) 00:19:22.13 ID:91vOnCml0

土御門「悪いな、母さん。そういえば親父は?」


土御門母「どこかのお偉いさんとお話があるみたいで外出中よ。夕方位に戻ってくるわ」


土御門「そっか。兄貴は?」


土御門母「今は、スペインに行ってるわ」


土御門(スペイン……スペイン星教関連か……)


土御門母「それじゃー、皆さんごゆっくりしてって下さいね」ニコッ


「「「ありがとうございまーす」」」



ガラガラ



上条「土御門ってお兄さんいるんだな?」

196: 2011/05/24(火) 00:20:04.19 ID:91vOnCml0

土御門「……まーな。と言っても滅多に会わないけどにゃー」


フレンダ「……そういえば、土御門のお母さんは京都弁じゃないんだね?」


土御門「母さんは千葉出身だからな。それに俺の実母じゃないんだぜい」


上条「えっ!?」


土御門「カミやんは、舞夏が俺の義妹とだって知ってるだろ?」


上条「あ、ああ」


土御門「フレメアに分かりやすく言うと、俺にとって二番目の母親だなんだにゃー。舞夏は連れ子」


上条「……そうなのか」

197: 2011/05/24(火) 00:20:51.29 ID:91vOnCml0

フレメア「土御門、一番目のママは?」


フレンダ「こらっ、フレメア!!」アセアセ


土御門「気にしなくていい。母さんは、俺が五歳の時に病気で亡くなったぜい」


上条「そうだったのか……」


フレンダ「ご、ごめん……」


フレメア「土御門、可哀相」ションボリ


土御門「もう十年以上前のことだ。そんなに気にしてないぜい。心配してくれてありがとだにゃー」ナデナデ


フレメア「にゃあ」

198: 2011/05/24(火) 00:21:27.46 ID:91vOnCml0

土御門「さて……暗くなるのもなんだし、さっきの続きを話すぜい」


「「「おう(うん)」」」


土御門「土御門家は、安倍晴明の子孫にあるんだぜい」


上フ「」


上フ「えぇぇぇぇぇぇぇええ!!??」


フレメア「?」


土御門「お、驚きすぎだぜい……」


上条「い、いや、これはびっくりするって……」

199: 2011/05/24(火) 00:22:15.43 ID:91vOnCml0

フレンダ「安倍晴明って陰陽師で有名じゃない!!」


土御門「そうだな。よくメディアにも取り上げらてるにゃー」


土御門「まー、土御門家の基礎を築いたのは、安倍晴明の十四代子孫にあたる土御門有世なんだけどにゃー」


上条「お前って、凄い家柄だったんだな」


土御門「俺じゃなくて、先祖様が凄かっただけだぜい」


フレメア「よくわからない……」


土御門「ちょっと、フレメアには難しいお話だったかにゃー」


フレンダ「ってことは、まさか土御門も陰陽師なわけっ!?」

200: 2011/05/24(火) 00:22:54.74 ID:91vOnCml0

土御門「そうだ。俺も陰陽師だにゃー」


フレンダ「……陰陽師ってリアルにいるんだー」


土御門「まさか学園都市にいるとは、思わなかったか?」


上条「そりゃー、誰でも思わないだろ……」


フレメア「んー? とりあえず土御門は凄いの?」


フレンダ「そうよー。かなり凄いわけよ」


土御門「いんやー、そこまで凄くはないけどにゃー……」



嘘をつけ、っと上条は心の中で呟いた。
土御門の陰陽師としての実力は、上条もよく知っている。

201: 2011/05/24(火) 00:23:38.03 ID:91vOnCml0

上条「ってか、フレンダはそういうの信じるんだな?」


フレンダ「えっ? そういうのって?」


上条「だから超能力以外のことだよ」


フレンダ「……うーん、確かに信じがたいけどこうやって写真や肖像画もあるし……」


土御門「そうか。このことは、内密に頼むぜい」


フレンダ「うん。フレメアもね?」


フレメア「うん!」

202: 2011/05/24(火) 00:24:39.33 ID:91vOnCml0

―――― 1時間後



土御門「とりあえず、今日はゆっくりして明日観光するぜい」


上条「おう」


フレンダ「お寺、楽しみだな~」


フレメア「お寺♪ お寺♪」



ガラガラ



「「「「」」」」ビクッ


土御門父「おー! 馬鹿息子!! 帰ってきやがったか!!」


土御門「うげっ!? 親父!?」

203: 2011/05/24(火) 00:25:39.83 ID:91vOnCml0

土御門父「一年も帰ってこないで……父さんは悲しかったぞ」シクシク


土御門「……泣き真似はやめろ。気持ちが悪い」


土御門父「……ちっ、ばれたか」


上フ2「」ポカーン


土御門父「ん? おっと、自己紹介が遅れたな!!」


土御門父「元春の父親だ!! よろしくな!!」


上条「あっ、上条当麻です。今日から三日間お世話になります!!」ペコリ

204: 2011/05/24(火) 00:26:25.94 ID:91vOnCml0

フレンダ「フレンダ=セイヴェルンです。よろしくお願いします」ペコリ


フレメア「フレメア。大体、よろしく」ニコッ


土御門父「おう、よろしくな!! お嬢ちゃんたち」ワシワシ


フレメア「に、にゃあっ!?」


上条(随分、フランクなお父さんだな……)


土御門父「……おい、元春」


土御門「な、何だ?」


土御門父「こんな美少女達連れてくるなら、何で前もって言わんっ!?」

205: 2011/05/24(火) 00:27:07.67 ID:91vOnCml0

土御門「…………は?」


土御門父「前もって言ってくれれば、父さん、もっとお洒落してきたのに……」ブツブツ


フレンダ「あ、あははは……」


上条「…………」


フレメア「このおじさん、面白い」


土御門「おい、恥ずかしいからやめろ……」


土御門父「……まー、いい。今日から三日間、自分の家だと思ってゆっくりくつろいでくれ!!」ニコッ


上条「あ、ありがとうございます!!」

206: 2011/05/24(火) 00:27:41.13 ID:91vOnCml0

フレンダ「ありがとうございます」


フレメア「ありがとー」


土御門父「」ジー


上条「ん?」


土御門父「君が……上条当麻か?」


上条「は、はい。そうですけど?」


土御門父(この子が"幻想頃し"か。アレイスターのお気に入り。見た目は普通の高校生にしか見えんな……)


上条「あ、あの……」

207: 2011/05/24(火) 00:28:20.75 ID:91vOnCml0

土御門父「ちょっくら、君の力が見てみたい。俺についてきてくれ」


上条「…………はい?」


土御門「親父!! 何をする気だ!?」


土御門父「え? ちょっと幻想頃しの力を見てみたいなー、なんて」


土御門「カミやん達は、長旅で疲れてるんだ。今日は休ませてやれ」


土御門父「えー!? いいじゃーん!! なっ、カミやん!?」


上条「…………へっ!? まー、いいですけど」


土御門「お前がカミやんって呼ぶなっ!!」

208: 2011/05/24(火) 00:29:09.21 ID:91vOnCml0

土御門父「おう、上条君はいい子だな。なんだ、元春……嫉妬か?」


土御門「何で俺が嫉妬しないといけないんだっ!!」


土御門父「上条君を取られたから……」


土御門「……もういい。相手するの疲れるぜい……」


土御門父「俺の勝ちだな」フッ


土御門「……」


土御門父「よし、上条君。俺について来てくれ。お嬢ちゃん達も来な」


「「「はい」」」


土御門「母さんも、よくあんなのと再婚したもんだぜい」ボソッ


土御門父「ん? 何か言ったか?」


土御門「何も言ってないぜい……」

229: 2011/05/26(木) 22:40:56.45 ID:IBvuGtZl0

~ 大庭 ~



上条「それで、どうすればいいんですか?」


土御門父「うむ。ちょっくら技を出すから君のその右手で消してくれ」


上条「その技って……人の家を破壊するほどの威力じゃないですよね?」


土御門父「ん?」


土御門(カミやんめ……まだ、根に持ってやがんのか……)


土御門父「そんな大した技じゃないさ。そうだな……DBでいうなら、ヤムチャのかめはめ波クラスだ」


上条(ヤムチャ……それなら大丈夫か……)


上条「わかりましたー」

230: 2011/05/26(木) 22:41:49.13 ID:IBvuGtZl0

フフ「」ワクワク


土御門(早速、この二人に陰陽師の技を見せる機会を作りやがって……)


土御門父「それじゃー、いくわよー♪」


上条「はーい(何で、おねえ言葉?)」



土御門父の手の平から、白い円状の物体が生み出される。



フレンダ(な、何? あれ?)


土御門父「おし、こんなもんか。よっ」



土御門父がそう軽く言い放つと、白い円状の物体が右手を突き出している上条の元へ物凄い速さで向かっていった。

231: 2011/05/26(木) 22:43:01.73 ID:IBvuGtZl0

フレンダ「とっ、当麻っ!?」


土御門「心配するな。幻想頃しで消されるさ」



土御門の言ったとおり、白い円状の物体は、上条のこの世で最も不可思議な右手に触れた瞬間、跡形も無く消滅した。



土御門父(ほぅ。これが幻想頃しね……面白いっ!!)ニヤッ


上条「……こんなもんでいいんですか?」


土御門父「ああ。付き合わせて悪かったな、上条君」


上条「いえいえ。お世話になりますのでこのくらいは」


土御門父「しかし……」


上条「?」

232: 2011/05/26(木) 22:43:46.14 ID:IBvuGtZl0

土御門父「凄いな、その右手!!」


上条「はい?」


土御門父「本当に触れただけで、消し去ってしまうんだな」


上条「……まー、異能の力だけですけどね。それに威力によっては消し去ることができませんし」


土御門父「なるほどなー」



フレメア「凄いね!! 上条も土御門のパパも!!」


土御門「まーにゃ……」


フレンダ「ほ、本当に陰陽師ってあんなことできるのね?」


土御門「ん? 何だ、あんなの学園都市で見飽きてるだろ?」

233: 2011/05/26(木) 22:44:28.01 ID:IBvuGtZl0

フレンダ「うん……でも、能力者以外であういう力見るの初めてだから……」


土御門「まー、物珍しいか」



土御門父「よし、そろそろ母さんが晩飯用意してるだろうから戻ろうか!?」


上条「は、はい」


土御門父「元春!! 晩飯だぞー?」



土御門「いちいち大きな声出すな、親父」


土御門父(ぬっ? 反抗期か?)



土御門「……晩飯か。それじゃー、俺達も行きますかい」


フレメア「にゃあ」


フレンダ「うん」

234: 2011/05/26(木) 22:45:20.23 ID:IBvuGtZl0

~ 居間 ~



土御門父「それじゃー……頂きます!!」


一同「いただきまーす!!」


土御門母「お米、沢山炊いたからどんどんおかわりして下さいね」ニコッ


上条「ありがとうございます!」


フレンダ「ありがとうございます」


フレメア「」モグモグ


フレメア「にゃあ。大体、美味しい」


上条「うん、確かにこんなに美味しい和食は初めてかも」


土御門母「あらあら。照れちゃうわね」

235: 2011/05/26(木) 22:45:59.18 ID:IBvuGtZl0

土御門父「いやいや、母さんの料理は世界一だぞ? はははっ!!」


土御門母「もう、お父さんったら」


土御門「」モグモグ


土御門(相変わらず、仲いいにゃー……)


土御門父「ほら、沢山食いなさい。沢山食えばおっOいも大きくなるぞー!?」ワハハ


フレメア「?」


フレンダ「……な、何だと……」


土御門「ごほぅっ!?」


上条「うぐぅぅぅぅっ!?(喉に詰まった……)」

236: 2011/05/26(木) 22:46:41.53 ID:IBvuGtZl0

土御門「親父、いきなり何言ってんだ!?」


土御門母「あら、お父さんったら……若い女の子にセクハラですか?」ギロッ


土御門父「うっ!?」ギクッ


土御門父「す、すいまんでしたー!!」ペコリ


土御門母「まったく、もう……ごめんなさいね、うちのお父さんが」


フレンダ「い、いえ……」


フレメア「沢山食うと、おっOい大きくなるの?」


フレンダ「フ、フレメア!!」アセアセ


土御門父「おう!! お嬢ちゃんもボインになれるぞ~!!」

237: 2011/05/26(木) 22:47:19.33 ID:IBvuGtZl0

土御門母「お父さん!!」


土御門父「ご、ごめんなさい!!」ビクッ


土御門(うるさい食卓だぜい……)


上条「ごほっ、ごほっ!!」








 
土御門母「元春さん、皆さんに寝室を案内してあげて」


土御門「了解だぜい」


土御門母「お風呂もご用意してあるから、女の子達からお先にどうぞ」


フレンダ「え? でも……」

238: 2011/05/26(木) 22:48:10.43 ID:IBvuGtZl0

土御門母「私は、後片付けがあるから」


フレンダ「て、手伝います!!」


土御門母「あらあら、お客様なんだからいいのよ。お気持ちだけ受け取っておくわ」ニッコリ


フレンダ「は、はい……」


土御門父「そうだぞ。どれ、おじさんと一緒にお風呂行くか!!」


フレンダ「ひぃっ!?」


土御門「お、おや「お父さん!!」」


土御門母「いい加減、セクハラを辞めてくださいねっ!!」ドガッ


土御門父「ぐぼぉぉぉぉぉぉおっ!?」

239: 2011/05/26(木) 22:49:19.49 ID:IBvuGtZl0

土御門父「」ピクピク


一同「」ポカーン


土御門父「ナ、ナイスパンチ……」


土御門(出た……母さんの十八番『二重の極み』!!)


土御門母「まったく、もう……ほら、元春さん」


土御門「あ、ああ……いくぜい?」


上条「お、おう」


フレンダ「うん」


フレメア「はーい」

240: 2011/05/26(木) 22:50:07.42 ID:IBvuGtZl0

~ 寝室 ~



上条「おー、大きな和室だな」


土御門「十四畳だからにゃー。三人が寝るには十分だぜい」


上条「おう。……え? 三人?」


土御門「ん? 何かおかしいかにゃー?」


上条「俺達、同じ部屋で寝るのか!?」


土御門「俺は自分の部屋があるから。カミやん達はここで寝てもらおうと思ったんだが?」


上条「いやいや、男女一緒はまずいだろっ!?」


フレンダ「……」


フレメア「?」

241: 2011/05/26(木) 22:50:53.04 ID:IBvuGtZl0

土御門「何で?」


上条「な、何だって……」


土御門「別にただ寝るだけだぜい? 何がまずいのかにゃー?」ニヤニヤ


上条(こ、こいつわざとだな……)


フレンダ「わ、私は別にいいけど……///」


上条「……え? フレンダ?」


フレメア「私も上条と一緒に寝たい。土御門も一緒に寝よ?」


土御門「んー、お気持ちだけ有難く受け取っておくぜい」


上条「え、えっと……」

242: 2011/05/26(木) 22:51:34.44 ID:IBvuGtZl0

土御門「んじゃー、決まりだにゃー!! 後で母さんが布団敷きに来てくれるぜい」


フレンダ「そ、そんなの自分達で敷くからいいよ!!」アセアセ


土御門「そうか? それじゃー、フレンダとフレメア、お風呂場案内するからついてくるぜい」


フレメア「にゃあ」


フレンダ「う、うん」


上条「……」


土御門「んじゃー、カミやん、またあとでにゃー!!」


フレンダ「それじゃー、お風呂いただいてくるね」


フレメア「いってきまーす!」

243: 2011/05/26(木) 22:52:09.06 ID:IBvuGtZl0

上条「お、おう……」



ガラガラ



上条「……」


上条(落ち着け、上条当麻……ただ一緒に寝るだけだ。無問題だ!!)


上条「そ、そうだよな……どっかのシスターみたいに布団に潜り込んでくるわけでもないし……」


上条「布団も少し離して置けば……大丈夫か……」









上条「しかし、やることねーな……うし、洗い物の手伝いでも行くかな」


244: 2011/05/26(木) 22:52:49.97 ID:IBvuGtZl0

~ 台所 ~



上条「すいませーん」


土御門母「あら、上条君。どうかしたの?」


上条「い、いえ。特にやることがないので洗い物の手伝いでもしようかと……」


土御門母「あらあら。そんなに気をつかわなくてもいいのに」


上条「いえ、手伝わせて下さい」


土御門母「……そう、じゃあー、お言葉に甘えちゃおうかな」ニコッ


上条「はい!」









上条「しかし、あれですね……」ガチャガチャ

245: 2011/05/26(木) 22:53:27.58 ID:IBvuGtZl0

土御門母「?」ガチャガチャ


上条「こんなに大きい家だったので、てっきりメイドさんでもいるかと思いましたよ」


土御門母「お手伝いさんならいるわよ。今週一杯は、里帰りしてるから今はいませんけどね」


上条「やっぱり、いるんですね」


土御門母「こんなに大きいと、一人じゃお掃除も大変なのよ」苦笑


上条「……でしょうね」



―――― 5分後



土御門母「さてと、終わりね。お手伝いしてくれてありがとうね?」


上条「いえいえ。毎日手伝いますよ」


土御門母「うふふ。上条君は、いい旦那さんになるわね」

246: 2011/05/26(木) 22:54:09.36 ID:IBvuGtZl0

上条「…………へっ!?」


土御門母「冗談よ。お茶入れるから居間で待っててくれる?」


上条「は、はい」



~ 居間 ~



土御門母「はい、どうぞ」スッ


上条「ありがとうございます」


上条「」ズズー


上条「美味い……」


土御門母「お口にあってよかったわ」ニコッ


土御門母「……そういえば、昨年は元春さんが色々ご迷惑お掛けしたそうね。ごめんなさいね?」

247: 2011/05/26(木) 22:54:48.46 ID:IBvuGtZl0

上条「!?」


上条「お母さんも……魔術側のこと知ってるんですか?」


土御門母「もちろん。土御門母家の人間だもの」ニッコリ


上条「そうですか……それじゃー、俺と土御門のことも」


土御門母「ええ。あの子が色々巻き込んでしまったようでごめんなさいね」


上条「いや、迷惑だと思ってないですからいいですよ。頭上げて下さい」アセアセ


土御門母「そう言ってもらうと助かるわ」


土御門母「……でも、元春さんが仰ってたわ。今、学園都市が平和なのは貴方のおかげだって」


上条「……いや、俺はそんな大したことはしてないですよ」

248: 2011/05/26(木) 22:55:25.66 ID:IBvuGtZl0

土御門母「」クスッ


上条「?」


土御門母「ごめんなさい。元春さんの言うとおり謙遜する子だな、って思ってね」


上条「そ、そうですかね?」


土御門母「ええ。うちのお父さんとは大違い」クスッ


上条「……あははは」


土御門母「……貴方もだけど、あの子も無茶ばかりしてるでしょ?」


上条「……えっと、まー……」


土御門母「うふふ。あの子が学園都市に行くと言い出した時は、大変だったのよ」

249: 2011/05/26(木) 22:56:46.29 ID:IBvuGtZl0

上条「そうなんですか?」


土御門母「ええ。土御門家の頭首を継ぐ陰陽師が、学園都市に行くというんですもの……」


上条「頭首って……あいつ、そんなに凄いんですか?」


土御門母「そうね……十三歳の時には、既に一族で一番の実力者だったわ」


上条(……あいつ、凄いと思ってたけど……そんなに凄かったのか)ゴクリ


土御門母「それが、舞夏が学園都市に行くことになったら、自分も付いていくと言い出しちゃってね……」


上条「……」


土御門母「お父さんと大喧嘩もしたし、土御門家の周りの方達からも非難を浴びてね……」


上条「……」

250: 2011/05/26(木) 22:57:45.27 ID:IBvuGtZl0

土御門母「陰陽師が、学園都市で能力者になるなんて大馬鹿がすることだってね……」


土御門母「結局、次期頭首は兄の元秋さんが継ぐことになったんだけど、今でも元春さんのことよく思わない方達が多くてね」


上条(地位より義妹か……あいつらしいな……)


土御門母「自分からあっさり、次期頭首の座を捨てちゃうんだもの。笑っちゃうでしょ?」苦笑


上条「…………いえ、俺は笑いませんよ」


土御門母「……え?」


上条「あいつは、確かにふざけてる一面もありますけど……本当は、自分が傷ついても他人を守る、そんな優しい奴です」


上条「それに、俺もあいつがいなかったら氏んでいたかもしれない……あいつ程、頼りになる仲間はいないです」


土御門母「……」

251: 2011/05/26(木) 22:58:36.03 ID:IBvuGtZl0

上条「だから、他のどんな連中が土御門を馬鹿にしたり笑っても、俺はしないですよ」


土御門母「……うふふ、元春さんがいいお友達を持ったわね」


上条「……え?」


土御門母「上条君。これからも元春さんのことをよろしくお願いします」ペコリ


上条「え、えっと……こちらこそよろしくお願いします!!」ペコリ



舞夏「ただいま、帰ったぞー」



土御門母「あら、舞夏が帰ってきたみたいね」


上条「あー、そう言えば俺達より遅く帰るって言ってましたね」



土御門「舞夏~!! 待ってたぜい!!」

252: 2011/05/26(木) 22:59:13.95 ID:IBvuGtZl0

土御門父「舞夏~!! 愛しのお父さんだぞ~!!」


舞夏「二人とも、ただいまなんだぞー」


土御門「どれ、荷物持ってるやるにゃー!!」


舞夏「サンキュー、兄貴」


土御門父「よし、荷物は元春に任せてお父さんと一緒にお風呂に入りに行こう!!」


舞夏「……冗談は程ほどにして欲しいぞ」


土御門「てめぇは、何を言ってるんだ!! 舞夏は俺と入るんだ!!」


土御門父「黙れ!! 小学生以来、一緒に入ってないんだからいいじゃないか!?」


土御門「いんや、駄目だ!! 親父なんかと一緒に入ったら舞夏が汚れる!!」

253: 2011/05/26(木) 22:59:53.08 ID:IBvuGtZl0

土御門父「何で、お父さんと一緒に入ったら汚れるんだ!? 馬鹿息子!!」


土御門「馬鹿息子だとっ!? このクソ親父!!」



バチバチ



舞夏「えっと……」



上条「……」


土御門母「……」


上条「すいません、前言撤回していいですか?」


土御門母「」コクリ



~ お風呂場 ~



フレメア「大きいお風呂だね、お姉ちゃん」


フレンダ「そうね(何か外が騒がしい?)」


254: 2011/05/26(木) 23:00:54.88 ID:IBvuGtZl0

~ 同日22時 上条達の寝室 ~



フレメア「おやすみ、フレンダお姉ちゃん、上条」


上条「おやすみ」


フレンダ「おやすみなさい」









上条(間にフレメアを挟んでいるとはいえ……寝れない……)


フレンダ(うーん……なんだか緊張しちゃって寝れないわけよ……)


上条「……フレンダ」


フレンダ「ひゃ、ひゃいっ!!(噛んだ……)」

255: 2011/05/26(木) 23:01:52.87 ID:IBvuGtZl0

上条「えっと……」


フレンダ「な、何?」


フレンダ(まさか……ここで……いやん、駄目よ!! フレメアがいるのに///)


上条「あのさ……」


フレンダ「う、うん……」


上条「土御門のお父さんとお母さん、いい人だよな」


フレンダ「そ、そうね」


上条(話、続かねー……)


上条「……明日は、しっかり楽しもうな」

256: 2011/05/26(木) 23:03:07.23 ID:IBvuGtZl0

フレンダ「……う、うん」


上条「そ、それじゃ……おやすみ」


フレンダ「お、おやすみなさい……」


フレンダ(……だよね……当麻がここで手出すわけないか……)


フレンダ(なんだか、ほっとしたら眠たくなっちゃった)



――― 2時間後



フレンダ「」スースー


フレメア「」スースー


上条(フィアンマが1490人、フィアンマが1491人…………)

274: 2011/05/27(金) 22:42:02.96 ID:KOONm7qB0

~ 5月4日 9時 ~



上条「それじゃー、そろそろ行くか」


フレンダ「うん。フレメア、準備しなさい」


フレメア「……ううん、私は行かない」


上フ「え!?」


フレメア「……私は、大体おばさんと土御門達とお出かけするから」


フレンダ「で、でも……」


土御門「まーまー、フレメアは俺達に任せるんだにゃー」


舞夏「そうだぞー。せっかく京都に来たのだから新婚旅行気分で行ってこーい」

275: 2011/05/27(金) 22:42:40.52 ID:KOONm7qB0

上条「んなっ!? ///」


フレンダ「し、新婚って///」


フレメア「にゃあ。フレンダお姉ちゃんと上条のお顔が真っ赤」


土御門母「あらあら。初々しいわね」ニッコリ


土御門母「お二人とも」


上フ「は、はい」


土御門母「フレメアちゃんは、私達に任せて楽しんでいらっしゃい」


フレンダ「……わかりました。フレメアのこと、よろしくお願いします」ペコリ


上条「いいのか?」

276: 2011/05/27(金) 22:43:27.58 ID:KOONm7qB0

フレンダ「うん……フレメアが決めたことだからね」


上条「そっか」


フレンダ「フレメア、しっかり土御門のお母さん達の言うこと、聞くのよ?」


フレメア「うん!!」


上条「それじゃー、行ってきます」


フレンダ「行ってきます」


「「「「いってらっしゃい」」」」フリフリ


土御門「あ、カミやん」


上条「ん?」

277: 2011/05/27(金) 22:44:10.66 ID:KOONm7qB0

土御門「京都の観光ブックだ。これ持っていくといいぜい」


上条「サンキュー」


上条「それじゃー、行ってきます」フリフリ



ガラガラ ガシャン



フレメア「……」


土御門「よかったのか? 一緒に行かなくて?」


フレメア「うん。大体、いつも私と一緒だから……たまには二人っきりにさせてあげなきゃ」


舞夏「……いい妹じゃないかー」ナデナデ


土御門母「本当、よく出来た子ね」ナデナデ

278: 2011/05/27(金) 22:44:45.94 ID:KOONm7qB0

フレメア「えへへ」


土御門「んじゃ、俺達ももう少し経ったら行きますかい」


舞夏「フレメア。私が、しっかり観光してあげるぞー」


土御門母「あらあら、舞夏さん、はりきってるわね」


フレメア「うん!! 大体、よろしく」



土御門父「父さんも行くぞー!!」



土御門母「お父さんは、お仕事でしょ」


土御門父「うぐっ!?」


フレメア「お仕事、頑張って」


土御門父「」ションボリ

279: 2011/05/27(金) 22:45:20.72 ID:KOONm7qB0

~ 電車の車内 ~



上条「……フレメアの奴、俺達に気使ったのかな?」


フレンダ「……かもね。いつのまにか成長しちゃって。変な気使わなくてもいいのに……」


上条「ははは。まっ、フレメアが折角気を使ってくれたんだ。しっかり楽しもうぜ」


フレンダ「……うん、そうだね」


上条「……それにしても、いつのまに土御門のお母さんと舞夏にも懐いてたんだ?」


フレンダ「あの子は、人懐っこい子だからね」


上条「それにしても、早く懐きすぎだろ……」


フレンダ「もしかして、嫉妬してる?」クスッ


上条「……かもな」アハハ

280: 2011/05/27(金) 22:46:02.91 ID:KOONm7qB0

~ 清水寺 本堂 ~



上条「た、高いな……」


フレンダ「うん。それより、凄い景色だね……」


上条「京都市内が一望できるもんな」


フレンダ「……京都って、綺麗な街だね」


上条「だなー……上条さん、歴史を感じちゃいますよ」


フレンダ「当麻でもそういうこと言えるんだ」


上条「おい」


フレンダ「あはは、冗談」クスッ


上条「たくっ……」

281: 2011/05/27(金) 22:46:35.47 ID:KOONm7qB0

~ 清水寺 参道 ~



上条「ここも、本堂と同じで人多いな」


フレンダ「そうだね」


上条「ガイドによると『三年坂で転ぶと三年以内に災いが起こる』だってよ。転ぶなよ?」


フレンダ「……私より、当麻が気をつけたほうがいいわけよ」


上条「うぐっ!? 仰るとおりで……」


フレンダ「それより、お土産さんも沢山あるね」


上条「そうだな。帰りもう一回通ってなんか買うか」


フレンダ「うん。フレメア達にしっかりお土産買わないとね」


上条「だな!!」

282: 2011/05/27(金) 22:47:10.46 ID:KOONm7qB0

~ 高台寺 ~



上条「豊臣秀吉とその妻の北政所をまつる霊屋が一番の見所だってよ」


フレンダ「夫婦をまつる建物なんて、なんだか素敵ね」


上条「そうだな」


フレンダ「今から四百年以上の建物なのに、まだ残ってるなんて凄いよね」


上条「ああ。四百年なんか想像できないよな」


フレンダ「うん」









フレンダ「綺麗……」


上条「この庭園は『鶴亀の庭』とも呼ばれてるんだってよ」

283: 2011/05/27(金) 22:47:48.26 ID:KOONm7qB0

フレンダ「鶴亀?」


上条「ああ。後、秋頃行くと紅葉がライトアップされるみたいだな」


フレンダ「物凄く見てみたいわけよ……」


上条「それじゃー、秋頃また来るか?」


フレンダ「うん! 今度は、フレメアと三人でね?」


上条「わかってるよ」ニコッ



その後、日が暮れるまで上条とフレンダの二人は、京都の街を堪能した。


284: 2011/05/27(金) 22:48:23.16 ID:KOONm7qB0

~ 19時 土御門家 ~



土御門父「いただきまーす!!」


一同「いただきまーす!!」


土御門父「京都の街はどうだった?」


上条「最高ですね。華やかな感じしました」


土御門父「はははっ、そうか、そうか!!」


フレンダ「あんな美しい街は、初めて見ました」


土御門父「……だが、君の瞳はその百倍美しい」キリッ


フレンダ「へっ!?」

285: 2011/05/27(金) 22:49:55.30 ID:KOONm7qB0

土御門母「」ガトツ!


土御門「」ゲンコツ


舞夏「」ゲシッ


土御門父「痛いっ!? 酷いわ、何するのよ!?」


土御門「おねえ言葉やめろっ!!」


上フ「あははは……」


フレンダ「フレメアも楽しかった?」


フレメア「うん! 色んな所連れてってもらったの」

286: 2011/05/27(金) 22:50:44.38 ID:KOONm7qB0

土御門「フレメアが元気すぎて、こっちが疲れたぜい」


舞夏「フレメア、また一緒に京都の街観光しようなー?」


フレメア「うん!!」


フレンダ「皆さん、フレメアがお世話になりました」ペコリ


土御門母「あらあら。いいのよ。母さん、もう一人娘が出来たみたいで嬉しかったわ」


フレメア「にゃあー」


フレンダ「よかったね、フレメア」ナデナデ


土御門父「娘か……よし、母さん!! 今夜は一発がんばっ――――」ゴンッ

287: 2011/05/27(金) 22:52:04.22 ID:KOONm7qB0

上条(は、速すぎてパンチが見えなかった……)


土御門母「おほほほ。この人は、何を言ってるのかしらね~」


土御門父「」ピクピク


土御門「クソ親父……」


舞夏「相変わらずだなー」


フレメア「」ニコニコ


フレンダ(見ていて飽きないなー……)


土御門父「俺の残りHP……ゼロになるっ!!」

288: 2011/05/27(金) 22:53:02.11 ID:KOONm7qB0

~ その晩 寝室 ~



上条「もう明日で京都ともお別れかー……」


フレンダ「あっという間だったね」


フレメア「まだいたーい!!」


フレンダ「我が侭言っちゃいけません」メッ


フレメア「うん……」シュン


上条「まっ、また機会があったら来ようぜ」


フレメア「うん!!」


フレンダ「……土御門に感謝しないとね」

289: 2011/05/27(金) 22:53:32.70 ID:KOONm7qB0

上条「だな。あいつにはお世話になりっぱなしだ」


フレンダ「私もだよ(美琴と鉢合わせた時も土御門がいなかったら……)」


フレメア「みんな、土御門に頭が上がらないね」ニコッ


上条「そのとおりだな」


フレンダ「お父さん、お母さんもいい人達だったね」


上条「ああ。親父さんはちょっと抜けてるところあるけどな」


フレンダ「あはは。確かに」


フレメア「眠たくなってきた……」

290: 2011/05/27(金) 22:54:29.10 ID:KOONm7qB0

上条「んじゃー、そろそろ寝ますか」


フレンダ「うん」


「「「おやすみなさい」」」









フレンダ「」スースー


フレメア「」スースー


上条(相変わらず……寝れん……)

291: 2011/05/27(金) 22:55:27.34 ID:KOONm7qB0

~ 同時刻 土御門の部屋 ~



土御門(結局、今日も舞夏と一緒に寝れなかったぜい……)



ヒトミニウツス~♪



土御門(兄貴から?)


土御門「もしもし?」


土御門兄『おう。元春。久しぶりだな』


土御門「久しぶり。仕事は終わったのか? 兄貴」


土御門兄『まーな。久しぶりの実家はどうだ?』


土御門「相変わらず親父がうざいぜい……」

292: 2011/05/27(金) 22:56:25.94 ID:KOONm7qB0

土御門兄『ははは。まー、そう言うな。あれも親父の愛情表現の一つだ』


土御門「あんな愛情表現は勘弁して欲しいぜい……」


土御門兄『まー、そう言うな。そういえば、元春』


土御門「何だ?」


土御門兄『建宮さんが、また例の衣装を送ってくれと言ってたぞ?』


土御門「……了解だ。こちらから連絡しておく」


土御門兄『相変わらず変な趣味持ってるんだな……』


土御門「うるさい……兄貴……」

293: 2011/05/27(金) 22:57:01.45 ID:KOONm7qB0

土御門兄『ん?』


土御門「……すまないな。全部、兄貴に押し付けてしまって……」


土御門兄『……なんだ、そんなことか』


土御門「そんなことって……」


土御門兄『気にするな。俺は元々、頭首になるのが目標だったんだからな。ライバルがいなくなって清々してるぞ』


土御門「……」


土御門兄『それに、お前は舞夏を守る役目がある。そんな"小さな"ことは俺に任せておけ』


土御門「……感謝するぞ、兄貴」

294: 2011/05/27(金) 22:57:43.74 ID:KOONm7qB0

土御門兄『構わないさ。そういえば、舞夏も帰ってきてるんだよな?』


土御門「ああ、そうだが」


土御門兄『変わってくれ!! 久しぶりに舞夏の声が聞きたい!!』


土御門「無理だ」


土御門兄『何故?』


土御門「舞夏は今、風呂に入ってるぜい」


土御門兄(つまり、舞夏は今、生まれたままの状態ということかっ!?)ゴクリ


土御門兄『問題ない。全裸でも電話は出来る。むしろ今変われ、元春!!』

295: 2011/05/27(金) 22:58:33.02 ID:KOONm7qB0

土御門「むぐっ!? 何を言ってるんだ!? 兄貴!!」


土御門兄『うるさい!! さっさと変わりやがれ!!』


土御門「今、風呂場に行ったら俺が殺されるぜい……」


土御門兄『大丈夫だ。そうなったら俺が学園都市に行く!!』


土御門「おい!! 土御門家はどうするんだ!?」


土御門兄『そんなの舞夏に比べれば小さいことだ』


土御門「……切るぞ」


土御門兄『おい!? 元春――――』プチッ



ツーツー



土御門「……たくっ、うちは変な男しかいないぜい……」

296: 2011/05/27(金) 23:00:24.14 ID:KOONm7qB0

その頃、土御門父は二階のとある部屋の窓から逆さで吊るされていた。
理由は、舞夏の風呂場に突入しようとしたところ、自身の妻に見つかってしまったからだ。



土御門父「おーい、母さん、許してくれ~」ブラーンブラーン


土御門母「うふふ。朝までそうしてらっしゃいな」ニッコリ


土御門父「そげなー……」


土御門母「おやすみなさい、あなた」


土御門父「え!? 本当に行っちゃうの!?」








土御門父「本当に行っちゃったよ……」


土御門父「……流石にこの俺でも、逆さで寝るのは辛いぞ……」


土御門父「当然の苦しみを~♪」


こうして、上条達の京都二日目は終了したのであった。

297: 2011/05/27(金) 23:01:29.84 ID:KOONm7qB0

~ 5月5日 11時 ~



上条「それじゃー、お世話になりました」ペコリ


フレンダ「お世話になりました」ペコリ


フレメア「また来るね!! 土御門のママ、パパ」


土御門母「ええ。いつでもいらっしゃい」ニコッ


土御門父「おう!! 君達なら大歓迎だっ!!」


一同「」ジー


土御門父「ん?」


土御門「んじゃー、そろそろ行くぜい」

298: 2011/05/27(金) 23:02:09.21 ID:KOONm7qB0

上条「おう」


舞夏「それじゃー、母さん、父さん、またなー」フリフリ


土御門父「舞夏ー!! 行かないでくれー!! 元春!! さっさと帰れー!!」


土御門「何だとっ!? 言われなくても帰るぜい!!」


舞夏「全く……兄貴と父さんは……」


土御門母「相変わらずなんだから……」


上フ「あははは……」









土御門母「……行ってしまいましたね、お父さん」


土御門父「おう。気持ちがいい子達だった」

299: 2011/05/27(金) 23:02:51.60 ID:KOONm7qB0

土御門母「ええ。元春さんも舞夏さんも素晴らしいご友人がいて幸せ者ね」


土御門父「……ところで、母さん」


土御門母「なーに?」


土御門父「さっき、あの子達、俺のこと変な目で見てたんだが何でだろう?」


土御門母「……」


土御門父「?」


土御門母「社会の窓が思いっきり開いてるからですよ」コホン


土御門父「」


土御門父「わおっ!!」

300: 2011/05/27(金) 23:03:43.03 ID:KOONm7qB0

~ 18時 第一七七支部 ~



上条、フレンダ、フレメア、土御門の四人は、駅で自身の学校の寮に戻った舞夏と別れ、第一七七支部に足を運んでいた。



土御門「おっす! 皆、お仕事頑張ってるかにゃー?」


固法「あら、土御門君」


土御門「俺だけじゃないぜい」


上条「ただいまー」


フレンダ「皆、ただいま!!」


フレメア「お、お邪魔しまーす……」


初春「皆さん、お帰りなさい!! その子は誰ですかー?」

301: 2011/05/27(金) 23:04:19.72 ID:KOONm7qB0

フレンダ「ただいま、初春さん。この子は私の妹ってわけよ」


初春「フレンダさん、妹さんいたんですかー!?」


フレンダ「まーね。フレメア、ご挨拶は?」


フレメア「フレメア。私のお名前はフレメア。大体、よろしく」


初春「」キュン


青ピ「フレメアちゃん、覚えとる? 青髪ピアスやで!!」


絹旗「超おかえりなさいです!! フレメアもおかえりなさい!!」


海原「おやおや、これは可愛らしい妹さんで」

302: 2011/05/27(金) 23:05:07.24 ID:KOONm7qB0

滝壺「みんな、おかえり。フレメアもお久しぶりだね」


フレメア「絹旗、滝壺、お久しぶり」ニコッ


初春(か、か、か、可愛い……)


青ピ(ボク、超スルーされてるがな……)




土御門「これ、皆にお土産だぜい」


固法「あら、ありがとう」ニコッ


上条「固法さん、他の奴らは?」


固法「他の四人(垣根、麦野、浜面、黒子)は、能力者同士の喧嘩があってね。現場に出向いてるわよ」


303: 2011/05/27(金) 23:05:44.49 ID:KOONm7qB0

上条「そうなんですか」


固法「ええ。それより……京都はどうだったの?」


フレンダ「もう最高なわけよ!! あそこは一回は行かないと人生損するわけよ!!」


上条「フ、フレンダさん……落ち着いて……」


固法「随分、楽しかったみたいね」クスッ


土御門「京都を気に入ってもらえて、よかったぜい」


上条「それじゃー、俺達そろそろ帰りますんで」


固法「あら、もう行くの?」

304: 2011/05/27(金) 23:08:26.10 ID:KOONm7qB0

上条「はい。今日はお土産渡しに来ただけなんで」


固法「……そうね。長旅で疲れてるだろうからゆっくり休んでね」


上条「はい。ありがとうございます」


フレンダ「ありがとう、固法さん」


土御門「んじゃー、行くぜい」


上条「また明日なー」


フレンダ「ばいばーい」



<オツカレー
<オミヤゲ、サンキュー
<フレメアチャーン

305: 2011/05/27(金) 23:08:57.20 ID:KOONm7qB0

滝壺「……京都、いいなー」


海原「なら、浜面さんとお二人で旅行なんてしたらどうですか?」


滝壺「……うなばら、ナイスアイディア」


海原「いえいえ」ニッコリ


滝壺「うなばらは、京都行ったことあるの?」


海原「いえ。残念ながらありませんね」


滝壺「そうなんだ。それじゃー、うなばらも一緒に行こうね」


海原「……いいんですか?」


滝壺「うん。妹さんも連れて四人で行こう」


海原「これはこれは……ありがとうございます」


滝壺「どういたしまして」ニコッ

306: 2011/05/27(金) 23:09:46.00 ID:KOONm7qB0

~ 第七学区 とある道 ~



上条「んじゃー、また明日な」


フレンダ「うん、また明日ね」


フレメア「ばいばーい」


土御門「気をつけて帰るんだぜい」


フレンダ「土御門」


土御門「ん?」


フレンダ「本当ありがとね。物凄い感謝してる」ニコッ


土御門「……そ、そんな大したことしてないぜい」プイッ

307: 2011/05/27(金) 23:10:19.44 ID:KOONm7qB0

上条「あら? 土御門さんが照れてらっしゃる?」ニヤニヤ


フレメア「土御門の顔が、ちょっと赤い」


土御門「て、照れてないぜい!!」アセアセ


フレンダ「」ニッコリ



~ 上条、土御門宅前 ~



上条「それじゃー、土御門、またな」


土御門「おう。しっかり休むんだぜい」


上条「ああ。それと……」


土御門「何だ?」

308: 2011/05/27(金) 23:10:53.20 ID:KOONm7qB0

上条「フレンダじゃないけどさ……俺も物凄く感謝してる。ありがとな、親友」


土御門「……カミやんは、よく照れずにそんな台詞言えるぜい」


上条「まーな!!」ニコッ


土御門「まったく……今回も素直に受け取っておくぜい」


上条「おう。じゃーな」


土御門「」フリフリ



ギー ガシャン



土御門「……」


土御門「まったく……感謝してるのはこっちも同じだぜい。親友」ボソッ



― 京都編 完 ―

309: 2011/05/27(金) 23:15:58.20 ID:KOONm7qB0

今回は以上で終了デスノート!

次は5/29(日)に投下します。

一度でいいから舞夏の前髪下ろしバージョン見てみたいな
素顔ヴェントも書いてくれたしはいむらーさん、頼むぜ!


垣根「また日曜にお逢いしようぜ!! 今夜は貴方の夢に未元物質」

313: 2011/05/27(金) 23:35:51.18 ID:RzuQgJXxo
おつおつ

>土御門「……たくっ、うちは変な男しかいないぜい……」
おまえが言うなww


土御門「新グループ結成だにゃー」R3【中編】

引用: 土御門「新グループ結成だにゃー」R3