680: 2011/06/14(火) 20:36:35.13 ID:yDchVzaY0
こんばんは。
今日はいつもより早い時間帯ですが投下させて頂くのである!
土御門「新グループ結成だにゃー」【前編】
土御門「新グループ結成だにゃー」【中編】
土御門「新グループ結成だにゃー」【後編】
土御門「新グループ結成だにゃー」R2【前編】
土御門「新グループ結成だにゃー」R2【中編】
土御門「新グループ結成だにゃー」R2【後編】
土御門「新グループ結成だにゃー」R3【前編】
土御門「新グループ結成だにゃー」R3【中編】
土御門「新グループ結成だにゃー」R3【後編】
681: 2011/06/14(火) 20:37:21.28 ID:yDchVzaY0
~ 6月4日 セブンスミストのとある和食屋 ~
原谷「いやー、お土産わざわざありがとうございます」
上条「いやいや、つまらない物で悪かったな」
削板「北海道か!! 俺も行ってみたいぞ!!」
垣根「俺も行ったことねーしな。夜景とか綺麗なんだろ?」
上条「俺達は、札幌の夜景しか見れなかったけど綺麗だったぞ。函館の夜景は、もっと綺麗みたいだけど」
原谷「函館の夜景は、有名ですよね」
垣根(夜景か……)
683: 2011/06/14(火) 20:37:51.50 ID:yDchVzaY0
―――――――――――――
―――――――――
―――――
――
吹寄『素敵な夜景ね』
垣根『ああ。綺麗だな』
吹寄『帝督と一緒に函館に来れてよかったわ』
垣根『俺もだ。制理と一緒にどうしても夜景が見たくなってよ』
吹寄『そう』クスッ
垣根『制理』
吹寄『なに?』
684: 2011/06/14(火) 20:38:36.11 ID:yDchVzaY0
垣根『これを受け取ってくれ』スッ
吹寄『え? これは……』
垣根『婚約指輪だ』
吹寄『』
吹寄『…………え?』
垣根『俺と結婚して欲しい』
吹寄『…………』
吹寄『嬉しい……』
685: 2011/06/14(火) 20:39:06.94 ID:yDchVzaY0
垣根『受け取ってくれるか?』
吹寄『ええ。もちろん』
垣根『制理……』ギュッ
吹寄『帝督……』ギュ
―――
――――――
―――――――――
―――――――――――――
垣根(なんてな!!)
垣根「くくくくく」
686: 2011/06/14(火) 20:39:39.17 ID:yDchVzaY0
原谷「な、なんですか……」
削板「面白い奴だな……」
上条(今度、病院連れてってやるかな……)
店員「お待たせ致しました」
上条「あ……」
店員「あ……」
上条「姫神?」
姫神「か。上条君?」
687: 2011/06/14(火) 20:40:22.76 ID:yDchVzaY0
上条「お前、ここでバイトしてたのか?」
姫神「うん。半年前から」
上条「そうだったのか。知らなかったな……和服似合ってるぞ?」
姫神「!?」
姫神(この人は。また平気でそう言うことを……)
姫神「それはどうもありがとう」
上条「あれ? 何か怒ってます?」
姫神「別に」
688: 2011/06/14(火) 20:40:50.87 ID:yDchVzaY0
垣根「おっ、吹寄の友達の子だよな?」
姫神「そういう貴方は。吹寄さんの彼氏さん」
垣根「おう。ここでバイトしてたんだな」
姫神「は。はい。えっと。ご注文は?」
上条「えっとだな―――――――――」
姫神「それでは。少々お待ち下さい」ペコリ
上条「おう。頑張れよー」フリフリ
垣根「和服も中々いいな」
689: 2011/06/14(火) 20:41:23.60 ID:yDchVzaY0
削板「大和撫子って感じの子だな!!」
原谷「……」
上条「姫神は、美人さんだからな」
垣根「確かに。上条の学校は、女子のレベル高いのか?」
上条「うーん、どうでしょうね。上条さんはよくわからないですな」
垣根「うまくはぐらかしやがった……ん? 原谷どうした?」
原谷「」ボケー
上条「原谷?」
690: 2011/06/14(火) 20:42:10.35 ID:yDchVzaY0
削板「おい、どうした?」
原谷「……した」ボソッ
一同「え?」
原谷「……惚れました」
一同「」
一同「なにぃぃぃぃぃぃぃぃ!!??」
上条「……つまり、一目惚れってやつか?」
垣根「そういうことになるな」
691: 2011/06/14(火) 20:43:08.39 ID:yDchVzaY0
削板「ははは!! いいことだ!!」
原谷「上条さん!!」
上条「は、はい!」ビクッ
原谷「か、彼女のこと教えて下さい!!」ペコリ
上条「え?」
原谷「か、彼女のこと色々知りたいんです!! お願いします!!」
上条(す、凄い気迫だ……まるで、山王戦の湘北みたいだぜ……)
上条「……お、おう」
692: 2011/06/14(火) 20:43:52.26 ID:yDchVzaY0
原谷「ありがとうございます!!」
垣根「若いっていいねー」ククク
削板「原谷が、いつにもましてアグレッシブだな!!」
・
・
・
姫神「お待たせ致しました」コトン
上条「お、おう……あ、姫神」
姫神「なに?」
上条「さっき紹介し忘れたな。友達の原谷と削板だ」
693: 2011/06/14(火) 20:44:36.92 ID:yDchVzaY0
削板「削板軍覇だ!! よろしくな!!」
原谷「原谷矢文です。どうも」ペコリ
姫神「……姫神秋沙です。よろしく」ペコリ
原谷「」ドキッ
原谷(か、可愛い……)
原谷「あ、あの姫神さん!!」
姫神「は。はい」
原谷「ご、ご連絡先教えて貰えませんか!?」
694: 2011/06/14(火) 20:45:13.00 ID:yDchVzaY0
姫神「」
姫神「…………え?」
原谷「だ、駄目ですかね……」
姫神「え。えっと……」モジモジ
姫神「い。今バイト中だから……その……///」
姫神「失礼します!」ペコリ テクテク
原谷「あ…………」
上条「駄目だったか……」
695: 2011/06/14(火) 20:45:54.63 ID:yDchVzaY0
削板「ドンマイだ!!」
垣根「……いや、意外と脈ありかもしれないぜ」
一同「…………え?」
・
・
・
姫神(お。驚いた……)
姫神(あ。あの眼鏡の人。私に好意持ってるのかな……)
姫神「……」
姫神(ううん。もしかしたら。吹寄さんの彼氏さん達も。私の連絡先聞こうとしたのかもしれないし)
姫神(私の思い過ごし……のはず……)
696: 2011/06/14(火) 20:46:35.00 ID:yDchVzaY0
~ 翌日 第一八○支部 ~
原谷「」ボー
心理定規「……」
削板「あー、事務処理はいつまで経っても慣れないぞ!!」ウガー
心理定規「ねぇ……」
削板「何だ?」
心理定規「原谷君、どうしたのかしら?」
削板「え?」
心理定規「今日、ずっとあの調子なのだけれど……」
697: 2011/06/14(火) 20:47:12.02 ID:yDchVzaY0
削板「……うん、垣根曰く恋の病ってやつだそうだ!!」
心理定規「」
心理定規「……え? 恋の病?」
削板「おう!! 上条の同級生に一目惚れしてしまってな!!」
心理定規「へぇ……原谷君がね……」
削板「ただ、連絡先が聞けなくてな……それで元気がないんだろうな」
心理定規「なるほどね」
原谷(姫神さん……)ボケー
698: 2011/06/14(火) 20:47:53.87 ID:yDchVzaY0
~ 翌日 武里高校 ~
姫神「」ボー
吹寄「姫神さん、どうしたのかしら?」
フレンダ「さー。いつにもましてボーっとしてるわけよね」
上条「……」
上条(垣根の奴が脈あるかも、って言ってたけど……)
上条(うし、原谷の為に聞いてみるか!!)
上条「姫神、後でちょっといいか?」
姫神「え?」
699: 2011/06/14(火) 20:48:31.93 ID:yDchVzaY0
上条「ちょっと話したいことがあってさ……」
姫神「……う。うん」
~ 昼休み 屋上 ~
姫神「そ。それでお話って……」
上条「ああ。この前は悪かったな」
姫神「この前……」
上条「バイト中のことだよ。急に俺の友達がお前の連絡先聞いたろ?」
姫神「う。うん……」
700: 2011/06/14(火) 20:49:33.40 ID:yDchVzaY0
上条「もしかして、姫神の気分害したかな、って思ってさ……」
姫神「ううん。そんなことはない」
上条「!?」
上条「そ、そっか! ならよかった」
姫神「上条君」
上条「なんだ?」
姫神「あの人は。何で私の連絡先を聞いてきたのかな? 後。他の人達も私の連絡先聞こうとしたの?」
上条(理由は、俺の口からは言えないよな。勝手に人の気持ちを伝えていいはずがない……)
701: 2011/06/14(火) 20:50:10.09 ID:yDchVzaY0
上条「お前の連絡先を知りたがってたのは原谷だけだよ。理由は、あいつから直接聞いてやってくれ」
姫神「…………え?」
上条「わざわざ昼休みに悪かったな。それじゃーな!!」ダダダッ
姫神「あ…………」
上条(うし! 原谷の奴、嫌われてるみたいじゃなさそうだ!!)
姫神「本人に直接聞けって言われても。連絡先がわからない……」
友人の為に自分なりに行動した上条だったが、やはり彼はどこか抜けているのだった。
702: 2011/06/14(火) 20:51:02.60 ID:yDchVzaY0
~ 6月11日 第六学区 ~
姫神(気分転換に。第六学区に来て見たけど)
姫神(やっぱり。一人じゃつまらないな……)
姫神(吹寄さんは。彼氏さんとデート。フレンダさんは。風紀委員のお仕事)
姫神(他のお友達は……いない……私って……)
姫神(やっぱり。お友達少ない)ズズーン
不良A「いてっ!」トンッ
姫神「あ。ごめんなさい」ペコリ
703: 2011/06/14(火) 20:51:46.59 ID:yDchVzaY0
不良A「ああ、いいっていいって……(うお、可愛い子じゃん……)」
不良B(これは……)ニヤリ
不良A「……俺達と一緒に来てくれたら許してやるからさ」
姫神「…………え?」
不良B「そうそう。君、可愛いよね? 俺達と一緒に遊びに行こうぜ?」
姫神「え。えっと……」
不良A「君、一人だろ? だったらいいじゃん。な?」ガシッ
姫神「」ビクッ
704: 2011/06/14(火) 20:52:23.76 ID:yDchVzaY0
姫神「は。離し――――」
不良B「いいねー。嫌がってる顔も可愛い!」
姫神「―――――ッ!?」
――――――
原谷(はぁ……姫神さん今頃どうしてるのかな?)
原谷(暇つぶしに化物語のBD買っちゃったけど今日は、これ見て一日過ごしますかね……撫子最高!!)
原谷「ん?」
原谷(あれ、女の子が男に絡まれてる?)
原谷「うーん」ジー
原谷(あ、あの子は!?)
705: 2011/06/14(火) 20:53:07.76 ID:yDchVzaY0
――――――
姫神(周りに人が。沢山いるのに誰も助けてくれない……)
姫神「……」
姫神(そうだよね。私なんかを助けてくれる人なんて……)
姫神(あの人しか……)グスッ
不良B「おいおい、泣かせんなよー?」
不良A「ありゃ? 俺って罪な男!?」
不良共「あははは!!」
姫神「……」
706: 2011/06/14(火) 20:53:52.85 ID:yDchVzaY0
不良A「まー、鳴くんだったらここじゃなくてベッドの上でさ?」ニヤニヤ
不良B「ばーか! 字がちげーよ!」ニヤニヤ
姫神(なんだろ。馬鹿みたいだ……私……)
その時、こちらに猛スピードで駆け寄ってくる一人の少年の姿が、姫神の目に映る。
だがその少年は、彼女がよく知る英雄ではなく、眼鏡をかけた華奢な少年だった。
原谷「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
姫神「!?」
原谷「姫神さんから離れろぉぉぉぉぉ!!」
姫神「…………え?」
707: 2011/06/14(火) 20:54:31.37 ID:yDchVzaY0
原谷は、勢いそのままに姫神の左手を握り締め、そのまま彼女を連れ去っていった。
取り残された不良達は、突然の出来事に唖然としていたが数秒経つと状況を把握した。
不良A「くっ!? おい、追うぞ!!」
不良B「おう!!」
不良A「人の獲物取りやがって……くそったれが!!」
その様子を、遠めで見つめている一人の少年の姿があった。
少年の傍らには、黒髪の美少女が寄り添っている。
「……何だ?」
「どうかしたの?」
「いや、ちょっとな……悪い、少し待っててくれねーか?」
「うん。別にいいけど」
「わりぃな」
708: 2011/06/14(火) 20:55:09.44 ID:yDchVzaY0
・
・
・
原谷「ハァハァ……」
姫神「はぁはぁ……」
原谷「こ、ここまで逃げれば大丈夫かな?」
姫神「あ。あの……」
原谷「姫神さんですよね? 僕のこと覚えてます?」
姫神「か。上条君の」
原谷「はい。よかった、覚えててもらって」ニッコリ
709: 2011/06/14(火) 20:55:55.68 ID:yDchVzaY0
姫神「……な。なんで私のこと……」
原谷「?」
姫神「た。助けてくれたの?」
原谷「……それは、姫神さんが困ってたからに決まってるじゃないですか」
姫神「っ!?」
姫神「……で。でも周りの人達は。皆。見て見ぬ振りだったし。なんで貴方は……」
原谷「……そうですね、僕は喧嘩が強いわけじゃないし、強力な能力を持ってるわけでもない」
原谷「でもですね……姫神さんの困ってる姿を見たら、勝手に体が動いてたんですよ」
710: 2011/06/14(火) 20:56:35.32 ID:yDchVzaY0
姫神「……」
原谷「弱いくせに何やってるんだか、ですよね。あははは」
姫神(いたんだ……)
姫神(あの人以外にも……私のことを助けて……見てくれてる人が)グスッ
原谷「いっ!?」
原谷「ひ、姫神さん!? どうしたんですか? どこかお怪我でも!?」アセアセ
姫神「……ご。ごめんなさい。大丈夫」ゴシゴシ
原谷「そ、そうですか」ホッ
711: 2011/06/14(火) 20:57:13.11 ID:yDchVzaY0
原谷「それじゃー、もう大丈夫だと思うので僕はこれで……」
姫神「あ……」
原谷「それじゃー、また機会があったらお会いしましょう」ニコッ
姫神「……ま。待って!」
原谷「はい?」
姫神「……え。えっと……その……」
原谷「なんです?」
姫神「れ。連絡先!」
712: 2011/06/14(火) 20:57:48.96 ID:yDchVzaY0
原谷「」ビクッ
姫神「こ。この前聞かれたのに教えられなかったから。今教える……」ゴニョゴニョ
原谷「」
姫神「あ。あの?」モシモシ
原谷「……」
姫神「か。固まってる?」
『吸血頃し』姫神秋沙。第一八○支部所属の風紀委員、原谷矢文。
この二人が、恋仲になるのはもう少し先の話。
713: 2011/06/14(火) 20:58:19.72 ID:yDchVzaY0
―――――――
不良A「くそ!! あいつら、どこに逃げやがった!?」
不良B「そんな遠くには行ってないはずだ。二手に―――」
「なーにやってんだ? お前ら」
不良達の会話を遮るように、突如、第三者の声が彼らの耳に届いた。
声がした方に振り向くと、そこには不適な笑みを浮かべる金髪の少年の姿があった。
・
・
・
不良A「うぅぅ……化物……」
不良B「……」
「たくっ、世話焼かせやがる……」
714: 2011/06/14(火) 20:59:00.69 ID:yDchVzaY0
「……」
垣根「さーて、あの二人上手くいくといいんだけどな」ニヤリ
728: 2011/06/16(木) 22:31:40.60 ID:AaK+NEvO0
~ 6月14日早朝 フレンダ宅 ~
フレメア「行ってきます!」ギー ガシャン
フレンダ「いってらっしゃい」フリフリ
フレンダ「相変わらずフレメアは元気なわけよ」
フレンダ「……私も、そろそろ学校行く準備するかな」クラッ
フレンダ「あれ?」
フレンダ「……」
フレンダ(気のせいかな……それより学校行く準備しなきゃ!!)
729: 2011/06/16(木) 22:34:01.44 ID:AaK+NEvO0
~ 武里高校 ~
アックア「つまりオアシスは、ビートルズの再来と言われてたのである。衰退していたプリティッシュ・ポップの―――」
フレンダ(うーん、なんだか頭の中がボーっとするわけよ……)
フレンダ(お疲れ気味ってわけかしら?)
フレンダ「ふぅ……」
・
・
・
アックア「今日は以上で終了なのである。気をつけて帰るのである」
青ピ「気をつけー。ありがとうございましたー」
クラス一同「したしたー」
アックア「うむ」
730: 2011/06/16(木) 22:34:52.21 ID:AaK+NEvO0
上条「……さてと、支部に行きますか」
青ピ「あ、今日はボク日直やから先に行っててな?」
上条「おう。土御門、フレンダ、行こうぜ?」
土御門「そう焦らせるな、カミやん」
フレンダ「う、うん……」
フレンダ(なんだか体がだるいな……)
上条「さー、今日も風紀委員頑張りますかー!」
731: 2011/06/16(木) 22:35:29.60 ID:AaK+NEvO0
~ 1時間後 第一七七支部 ~
固法「はい、それじゃー今日も皆、よろしくねー」
一同「はーい!!」
フレンダ「はぁはぁ……」
滝壺「ふれんだ、どうしたの?」
フレンダ「な、何でもないわけ……」
絹旗「フレンダ、超パトロール行きましょう」
フレンダ「う、うん……」
732: 2011/06/16(木) 22:36:11.06 ID:AaK+NEvO0
滝壺「……」
フレンダ(あ、あれ?)クラッ
ドサッ
フレンダ「……はぁはぁ……」
絹旗「フ、フレンダ!?」
滝壺「ふれんだ!?」
固法「ど、どうしたの!?」
絹旗「固法さん、フレンダが!!」
733: 2011/06/16(木) 22:36:39.39 ID:AaK+NEvO0
フレンダ(あ、あれ……私、どうしちゃったんだろ……)
上条「フレンダ!!」
フレンダ(当麻? 何で皆騒いでるんだろ? よく聞こえないや……)
フレンダ(わ、わたし……)
フレンダ「……」
・
・
・
734: 2011/06/16(木) 22:37:22.56 ID:AaK+NEvO0
~ 1時間半後 フレンダ宅 ~
フレンダ「……」
フレンダ「ん……ここは……」
上条「お、起きたか?」
フレンダ「と、当麻? 私、一体……」
上条「高熱で支部で倒れたんだよ。覚えてないのか?」
フレンダ「こ、高熱? そっか、だから私……」
上条「かなり焦っちまったよ、俺……」
735: 2011/06/16(木) 22:38:04.39 ID:AaK+NEvO0
フレンダ「心配かけてごめんね……当麻がここまで運んでくれたの?」
上条「気にすんな。あー、俺が運ぼうと思ったんだけど、青髪が瞬間移動でフレンダと固法さんだけ移動させたんだ」
フレンダ「青髪と固法さんが?」
上条「ああ。俺はこの右手があるから、瞬間移動できないからな……」
フレンダ「ふふふ、厄介な右手だね……はぁはぁ……」ニコッ
上条「本当だよ。あっ、固法さんが薬買ってきてくれたから今、飲ませるな?」
フレンダ「うん……固法さんと青髪にお礼言わないとね……」
上条「フレンダが元気になったらな?」
736: 2011/06/16(木) 22:38:35.28 ID:AaK+NEvO0
フレンダ「う、うん……」
上条「はいよ」スッ
フレンダ「ん……」ゴクゴク
フレンダ「苦い……」
上条「はははっ」
上条「……とりあえず、ゆっくり寝てろよ? 俺はちょっくら買い物してくるからさ」
フレンダ「っ!?」
フレンダ「やだ……」ギュ
737: 2011/06/16(木) 22:39:14.98 ID:AaK+NEvO0
上条「……え?」
フレンダ「離れないで……」
上条「大丈夫だ。すぐ帰ってくるから。な?」
フレンダ「やだよ……ここにいて……」ウルウル
上条(……病気で弱気になってんのかな?)
上条(お粥とかの材料買いに行きたいんだけどな……仕方ない……)
上条(あいつに頼むか……)
上条「……わかった。俺はずっとここにいるよ」ニコッ
738: 2011/06/16(木) 22:39:59.99 ID:AaK+NEvO0
フレンダ「ほんと?」
上条「ああ。だから安心して、ゆっくり休め」
フレンダ「う、うん……」
・
・
・
フレンダ「」スースー
上条「……疲れてたのかな?」
上条「そうだよな……一人で妹育てて、風紀委員の活動もしてよ……」
上条「そりゃー、疲れるよな……」ナデナデ
739: 2011/06/16(木) 22:40:36.14 ID:AaK+NEvO0
上条「……」
上条「ごめんな、気づいてやれなくてさ……」
<ギー ガシャン
<ただいまー!!
上条「お、お嬢様のお帰りだ」
上条「フレンダ、すぐ戻るからな?」
フレンダ「」スースー
ギー
上条「フレメア、おかえり!」
740: 2011/06/16(木) 22:41:23.02 ID:AaK+NEvO0
フレメア「にゃあ!? なんで、上条がいるの?」
上条「実はな――――――――――――」
フレメア「――――――――――――大体、お姉ちゃんは大丈夫なの!?」
上条「ああ。お薬も飲んだからゆっくり休めば大丈夫だと思うぞ?」
フレメア「……そっか。よかった」ホッ
上条「フレンダがあの状態だし、今日の晩御飯は俺が作るからな?」
フレメア「上条が? やった~!!」
上条「はははっ。とりあえず、手洗いとうがいしてこいよ?」
741: 2011/06/16(木) 22:42:16.78 ID:AaK+NEvO0
フレメア「うん!! って、あれ?」
上条「どうした?」
フレメア「大体、冷蔵庫に材料が入ってなかった気がする……」
上条「……あー、それなら大丈夫だぞ!」ニコッ
フレメア「?」ハテナ
~ 30分後 ~
ピンポーン
上条「おっ、来たか」
フレメア「私が出る!!」タタタッ
742: 2011/06/16(木) 22:43:12.62 ID:AaK+NEvO0
フレメア「はーい、どうぞ!」
ギー
滝壺「おじゃまします」
海原「同じく」
フレメア「滝壺だぁ……あと……」
海原「おっと、覚えてもらえませんでしたか」
海原「自分は、海原光貴と申します。フレンダさんのお仲間ですよ」ニッコリ
フレメア「にゃあ。お姉ちゃんのお仲間さん?」
743: 2011/06/16(木) 22:43:47.80 ID:AaK+NEvO0
海原「はい。フレメアさん、よろしくです」ナデナデ
フレメア「うん。大体、よろしく」ニコッ
上条「おう、ありがとな?」
滝壺「ううん。気にしないで」
上条「海原も悪かったな」
海原「いえいえ。お気になさらず」
上条「ありがとな。浜面はどうしたの? てっきり滝壺と浜面が来ると思ってたんだけど」
滝壺「はまづらは、暴行魔相手に暴走してるむぎのを止めにいってる」
744: 2011/06/16(木) 22:44:37.09 ID:AaK+NEvO0
海原「それで、彼の変わりに自分が来たわけです」
上条「そ、そうだったのか。浜面も大変だな……」
滝壺「それより、ふれんだは?」
上条「あっ、そうだな。まー、上がってくれ。俺の家じゃないけどな」
フレメア「にゃあ。どうぞー」
海原「では、改めてお邪魔致します」
滝壺「うなばら、冷蔵庫に材料入れておいてくれる?」
海原「かしこまりました」
745: 2011/06/16(木) 22:45:33.75 ID:AaK+NEvO0
上条「あっ、後でお金渡すな」
海原「いえ。大丈夫です」
上条「で、でもよ……」
滝壺「ふれんだは、大切な仲間だから……そんな小さいこと、気にしないで」
海原「そういうことです」
上条「……わかった、ありがとな」
滝壺「どういたしまして」
海原「上条さん、材料を冷蔵庫に入れるの手伝って貰えますか?」
上条「おう」
746: 2011/06/16(木) 22:46:44.53 ID:AaK+NEvO0
フレンダ「」スースー
滝壺「凄い汗だね。一度、着替えさせてあげたほうがいいかな」
フレメア「滝壺、お姉ちゃん大丈夫かな?」
滝壺「うん。大丈夫だよ」
フレメア「」ホッ
滝壺「ふれめあ、ふれんだのお着替えは?」
フレメア「大体、あそこ」
滝壺「ありがとう。海原は、蒸しタオル用意してきて」
747: 2011/06/16(木) 22:47:33.05 ID:AaK+NEvO0
海原「かしこまりました」
~ 3分後 ~
海原「はい。お待たせしました」スッ
滝壺「ありがとう」チラッ
海原「」コクリ
海原「それじゃー、フレメアさん。自分と一緒に遊んでましょうか?」
フレメア「にゃあ。わかったー」
海原「それでは、滝壺さん、後はよろしくお願いします」
滝壺「任せて」
748: 2011/06/16(木) 22:48:11.37 ID:AaK+NEvO0
<海原、何して遊ぶのー?
<そうですねー。氏体ごっこでも
<大体、それ寝てるだけだと思う
滝壺「それじゃー、服脱がすから、かみじょう手伝って?」
上条「」
上条「…………え?」
滝壺「どうしたの?」
上条「い、いや……脱がすって……それって……」アセアセ
749: 2011/06/16(木) 22:49:22.11 ID:AaK+NEvO0
滝壺「?」
上条「ね、寝てる間に……人の裸を見るのは、よくないと思いますとのことよ?」
滝壺「かみじょう、ふれんだの裸見たことないの?」
上条「っ!?」
上条「ね、ねーよ!!」
滝壺「……そっか。自分の"あれ"は私達に見せたくせにね」ボソッ
上条「うぐっ!? 滝壺さん、そのことは忘却の空に……」
750: 2011/06/16(木) 22:50:08.99 ID:AaK+NEvO0
滝壺「……それじゃー、私一人でやるから」
上条「す、すまねぇ……」
滝壺「かみじょう、意外と純情だったんだね」クスッ
上条「い、意外って失礼だな!! 上条さんは、純粋無垢でございますとのことよ!?」
滝壺「はいはい」
上条「滝壺に流された……」ガーン
滝壺「」ニヤリ
751: 2011/06/16(木) 22:53:14.77 ID:AaK+NEvO0
今夜はここまでです。
また明日夜投下します。
今思うと最近フレメアの出番多いっすな
ではアディオス!
757: 2011/06/17(金) 20:45:14.85 ID:NaoUoN4t0
上条「よし、晩飯作るかな」
フレメア「」ワクワク
上条「滝壺と海原も食ってけよ?」
滝壺「いいの?」
海原「いいんですか?」
上条「もちろん。そっちの方がフレメアも喜ぶだろうしな」
フレメア「にゃあ。滝壺と海原も一緒に夜ご飯!!」
滝壺「それじゃー」
758: 2011/06/17(金) 20:46:08.19 ID:NaoUoN4t0
海原「お言葉に甘えて」
上条「おう。あっ、風呂掃除するの忘れてた!!」
海原「お風呂場の掃除なら、自分がしておきましたけど?」
上条「海原様、誠にありがとうございます」
海原「いえいえ」
滝壺「流石、うなばら。いいお嫁さんになれるよ」
海原「いやいや、自分男ですからね!?」
上条「それじゃー、晩飯出来るまで適当にくつろいでてくれ」
759: 2011/06/17(金) 20:46:37.71 ID:NaoUoN4t0
滝壺「……私は、ふれんだの様子見に行ってくるね」
海原「それでは、自分は……」
フレメア「」ジー
海原「……フレメアさんと遊んでましょう」
フレメア「」ニコッ
上条(本当に人懐っこい子だな……ある意味、才能だな……)
・
・
・
上条「それじゃー、俺はフレンダにお粥を持ってくから、三人で食べててくれ」
760: 2011/06/17(金) 20:47:16.63 ID:NaoUoN4t0
滝壺「うん」
海原「かしこまりました。それではいただきます」
フレメア「いただきまーす!」
上条「フレンダ、起きてるか?」
フレンダ「あ、当麻……」
上条「調子はどうだ?」
フレンダ「……うん、少しはよくなったかな?」
上条「ならよかった。ほら、お粥だぞ」コトン
761: 2011/06/17(金) 20:47:44.62 ID:NaoUoN4t0
フレンダ「……ありがとう」
上条「熱いから気をつけてな?」
フレンダ「……当麻」
上条「ん?」
フレンダ「……食べさせて?」
上条「…………え?」
フレンダ「お願い……」ジー
上条「……わかったよ。今日は、とことん上条さんに甘えて下さいな」
762: 2011/06/17(金) 20:48:15.91 ID:NaoUoN4t0
フレンダ「えへへ……ありがとう」
上条「ほら」スッ
フレンダ「ん」パクッ
フレンダ「美味しい……」
上条「そりゃー、よかった」ニコッ
フレンダ「当麻は、本当にお料理美味いね」
上条「それほどじゃねーよ。一人暮らしも長いしな」
フレンダ「……私、風邪ひいてよかったかも」
763: 2011/06/17(金) 20:48:51.00 ID:NaoUoN4t0
上条「なんでだよ?」
フレンダ「当麻とこうして、沢山一緒にいられるから」ニコッ
上条「」ドキッ
上条「へ、変なこと言うなよ!」アセアセ
フレンダ「ふふふ」
海原「今頃、どうしてるんでしょうね?」
滝壺「かみじょうが、ふれんだに"あーん"してあげてるんじゃないかな?」
フレメア「あーん?」
764: 2011/06/17(金) 20:49:28.66 ID:NaoUoN4t0
滝壺「ふれめあ、こういうことだよ」スッ
フレメア「にゃあ?」パクッ
フレメア「」モグモグ
フレメア「美味しい!」
滝壺「」ニコッ
海原「しかし、上条さんはお料理上手なんですね。意外でした」
滝壺「そうだね。私のよりも美味しいや……」
海原「おや、ショックでしたか?」
765: 2011/06/17(金) 20:49:58.87 ID:NaoUoN4t0
滝壺「少しだけ……」
フレメア「上条のご飯、フレンダお姉ちゃんのより大体、美味しいかも……」
滝壺「ふれめあ、ふれんだもお料理するの?」
フレメア「うん。最初は、冷凍食品ばっかりだったけどね」
滝壺「そうなんだ」
フレメア「海原は、お料理するの?」
海原「多少はですね。でもこれほど美味しくは作れませんけどね」
フレメア「今度、滝壺と海原のご飯も食べてみたいなー?」
766: 2011/06/17(金) 20:50:45.00 ID:NaoUoN4t0
滝海「!?」
滝壺「うん。私のでよければいいよ?」
海原「自分のがお口に合うかは、わかりませんが……それでよろしければ」
フレメア「やった! お約束ね?」
滝壺「うん、約束」
海原「はい」ニコッ
フレメア「ご飯、おかわり!」スッ
海原「はいはい、今よそいますね」ヒョイ
767: 2011/06/17(金) 20:51:25.17 ID:NaoUoN4t0
滝壺「」クスッ
海原「……何ですか?」
滝壺「何でもないよ」クスッ
フレンダ「……美味しかった。ご馳走様でした」
上条「お粗末様でした。食欲あってよかったよ」
フレンダ「当麻が作ってくれたからね」
上条「そ、そうか?」
フレンダ「うん」
768: 2011/06/17(金) 20:52:10.42 ID:NaoUoN4t0
上条「そんなこと言われると、上条さん照れちゃいますな……」
フレンダ「うふふ」
上条「さて、フレンダ、もう一眠りしとけよ?」
フレンダ「うん。お言葉に甘えてそうさせてもらうね」
上条「おう。フレメアと家のことは、俺達に任せとけ」
フレンダ「うん。色々ありがとね、当麻」
上条「何言ってんだよ。彼氏なんだから当たり前だろ?」
フレンダ「……そうだね」ニコッ
769: 2011/06/17(金) 20:52:44.51 ID:NaoUoN4t0
上条「それじゃー、おやすみ」
フレンダ「うん。おやすみなさい」
・
・
・
フレンダ「」スースー
上条「……うん、大分マシになってきたみたいだな」
ギー ガシャン
上条「ふぅ……」
滝壺「かみじょう、ふれんだは?」
770: 2011/06/17(金) 20:53:21.60 ID:NaoUoN4t0
上条「ああ。大分よくなったよ。二人ともありがとな?」
海原「いえいえ。それでは、自分達はこれで失礼します」
滝壺「ふれめあもまたね」
フレメア「うん。お約束破っちゃ駄目だよ?」
滝壺「うん」
海原「大丈夫ですよ」
上条「お約束?」
フレメア「かみじょうには、大体内緒」ニコッ
771: 2011/06/17(金) 20:54:16.47 ID:NaoUoN4t0
滝壺「そうだね。かみじょうには、内緒だね」
海原「……では、自分も口を閉ざしておきましょう」
上条「なんだよ、気になんな……」
フレメア「ふふーん♪」
・
・
・
滝壺「それじゃー、また明日ね」
海原「それでは、お邪魔しました」
フレメア「滝壺、海原、またねー」フリフリ
772: 2011/06/17(金) 20:55:13.98 ID:NaoUoN4t0
上条「気をつけて帰ってな」
ギー バタン
上条「……さてと、フレメアお風呂入ってきな」
フレメア「わかった!」タタタッ
上条「……本当、元気だな」
上条「さてと、洗い物しなきゃな」
~ 1時間後 ~
上条「―――――――こうして、火野は天に召されましたとさ。めでたし、めでたし」
フレメア「大体、いいお話だった」ムニャムニャ
773: 2011/06/17(金) 20:55:42.47 ID:NaoUoN4t0
上条「ん、眠くなってきたか?」
フレメア「うん……大体、眠たいかも」ボー
上条「……もう夜遅いからな。それじゃー、そろそろベッド入りな」
フレメア「うん……上条、おやすみ」
上条「おやすみ。ちゃんと掛け布団かけろよ?」
フレメア「はーい……」ボケー テクテク
上条「……さてと、フレンダの様子見にいくか」
774: 2011/06/17(金) 20:56:39.73 ID:NaoUoN4t0
~ 翌朝 ~
フレンダ「ん…………」
フレンダ(朝……そっか、私、昨日風邪引いてずっと寝てたんだった……)
フレンダ「!?」
そこには、ベッドに寄りかかりながら熟睡している、恋人の姿があった。
彼の右手は、しっかりとフレンダの左手を握り締めている。
上条「」スースー
フレンダ「当麻?」
上条「」スースー
フレンダ「そっか……ずっと傍にいてくれてたんだね……」
フレンダ「……ありがとう、当麻」
二日後、高校と第一七七支部には、全快したフレンダの姿があった。
変わりに、髪がつんつんのとある少年の姿が見えなかったそうな……
786: 2011/06/19(日) 23:07:44.77 ID:jLORYdqB0
「うぅぅ……」
一方通行「……さてと、これで残りは一人か」
一方通行「……」
一方通行「さっさとサービス残業終わらせるか。クソッタレが……」
昨年の十月三日、グループとしての初仕事を終えた一方通行は、残業に明け暮れていた。
『無能力者狩り』の殲滅。これが現在、彼が行っている残業の仕事内容だ。
もちろん上からの指示ではない為、残業代などが出るわけではない。所謂『サービス残業』である。
一方通行(ちっ、俺もお節介になったもンだ……)
一方通行(……何だ? 様子が……)
787: 2011/06/19(日) 23:09:39.22 ID:jLORYdqB0
『無能力者狩り』の残り一人を粛清する為、第十九学区のとある路地裏に足を運んだ一方通行だったが、
彼の目に映ったのは、自身が予想だにしなかった光景だった。
暗闇のせいで、はっきりと姿は映らなかったがその路地裏には、二人の姿が一方通行の目に映る。
一人は、地面にうつ伏せで倒れているようだ。
もう一人は、そのうつ伏せで倒れている人間のすぐ近くで、悠然と立ち尽くしている。
一方通行(俺の目の前で、無能力者狩り実行かよ……)
一方通行(……まァいい。こいつを粛清すればサービス残業は終わりだ)
一方通行が、路地裏に一歩踏み込んだ瞬間、彼の存在に気づいたのか立ち尽くしていた者の姿が忽然として消えた。
ここが学園都市以外なら、奇妙な現象に見えるだろう。
しかし、ここは学園都市である。空間移動能力を持っている者なら五十人以上は存在する。
だが一方通行は疑問に思った。その者が自身の前から忽然と姿を消したことに。
一方通行(おかしい……残りの奴は、発火能力者だったはずだ)
一方通行(駒場の携帯に入っている情報は、『無能力者狩り』のメンバーの名前、能力まで間違っていなかった……)
788: 2011/06/19(日) 23:12:08.96 ID:jLORYdqB0
一方通行は、うつ伏せで倒れている者の髪を掴み、顔を曝け出させた。
その顔は、酷い暴行を受けたのだろう。顔中が痣だらけである。
どうやら、倒れていた者は気絶しているようで反応はない。
一方通行「――――――ッ!?」
一方通行「こいつ……『無能力者狩り』のメンバーじゃねェか……」
一方通行「……」
一方通行(俺以外に『無能力者狩り』の殲滅を行ってた奴がいたってことか……)
一方通行(……だがおかしい。なら何故こいつだけやられてンだ?)
一方通行(……まァいい……これでサービス残業は終了ってわけだ……)
789: 2011/06/19(日) 23:13:45.69 ID:jLORYdqB0
そして時は、現在に戻る。
一方通行「…………ン」
一方通行(夢か……懐かしいもン見ちまったなァ……)
打ち止め「おはよー、ってミサカはミサカは、元気よく朝の挨拶をしてみる!」
一方通行「……朝から騒ぐんじゃねェ。クソガキ」
打ち止め「もー! 折角、起こしに来て上げたのにその態度はないんじゃないの? ってミサカはミサカは、不満を露にしてみたり」
打ち止め「とにかく、朝御飯出来てるから早くリビングに来い、ってミサカはミサカは、黄泉川からの伝言を伝えてみたり」
一方通行「……わかったから、先に行っておけ」
打ち止め「うん、わかったよ、ってミサカはミサカは、回答してみたり」
一方通行「……しかし、あいつ何者だったンだろうな……」
790: 2011/06/19(日) 23:15:23.55 ID:jLORYdqB0
~ 6月18日 ~
上条、青髪ピアス、絹旗の三人は、いつも通りパトロールに明け暮れていた。
気温が上がってきたせいだろう。街中には、露出が多い服装の女性も多くなっている。
街ですれ違う多くの女性を見て、青髪の少年は上機嫌だ。
青ピ「うーん、やっぱりこの時期は最高やね!!」
絹旗「さっきから、露出多い女性を超見まくりですね……」
上条「風紀委員が、逆に挙動不審な行動をしてどうするんだよ」
青ピ「挙動不審? ボクはしっかりとパトロールしてるだけやで!?」
上条「はいはい……」
絹旗「……しかし、フレンダの後に上条さんまで倒れるとはびっくりしましたよ」
791: 2011/06/19(日) 23:16:59.71 ID:jLORYdqB0
上条「……面目ない」
絹旗「いえ、別に責めてるわけではないですよ」
青ピ「せやせや……って、あれは?」
上条「ん?」
絹旗「ぬ? 超ナンパですかね?」
三人の目に、若い女性二人をナンパしている二人の不良少年の姿が目に映る。
学園都市では、そんなに珍しい光景ではないだろう。
不良A「だから、少しくらいいいじゃん!? な?」
女子A「いや……これから用事あるし……」
792: 2011/06/19(日) 23:19:51.88 ID:jLORYdqB0
女子B(うざいわ……顔も魚住そっくりじゃないのよ……)
不良B「お金は俺達が奢るからさ!?」グイッ
女子B「しつこいわね!! いい加減にして!!」パシッ
不良B「っ!?」
女子B「あっ……」
不良A「だっせーな。何、ビンタされてんだよ?」
不良B「……いってーな。少し可愛いからって調子乗ってんじゃねーぞ?」
上条「おい、いくぞ?」
絹旗「はい!」
青ピ「了解や!」
793: 2011/06/19(日) 23:22:49.86 ID:jLORYdqB0
女子B「えっと……その……ごめ――――」
女性の声が途切れる。理由は簡単だ。
不良少年が、彼女の頬に右拳を叩き込んだからだ。
女子B「あぐぅぅぅぅ!?」
女子B「うぅぅぅぅ……」
女子A「だ、大丈夫? 血出てるよ!?」
不良B「ちっ、胸糞わりぃな。おい、帰ろうぜ?」
不良A「あ、ああ……」
上条「あ、あの野郎……」
青ピ「……」
794: 2011/06/19(日) 23:24:45.48 ID:jLORYdqB0
絹旗「何て酷いことを!」
上条「……絹旗は、女の人を頼む。俺と青髪であいつらを拘束する」
絹旗「了解です」
青ピ「……」
上条「行くぞ、青髪」
上条「お前ら、ちょっと待ちやがれ!! 風紀―――」
不良B「あん?」
上条の声に反応し、片方の不良少年が振り返る。
そして、振り返ったと同時に不良少年の顔面に、強烈な拳が見舞わされた。
795: 2011/06/19(日) 23:27:48.44 ID:jLORYdqB0
不良B「ぐがぁぁぁぁ!?」
不良A「なっ!?」
上条「っ!?」
青ピ「……ちょっと待てや、テメェら!!」
不良B「……て、てめぇ……急に何しやがる!?」
青ピ「何しがやる? それはこっちの台詞だ、この野郎ぉぉぉぉぉぉ!!」
青髪ピアスは、そう言うと再度、右拳を強く握り締め対面する不良少年に叩き付ける。
不良少年は、抵抗する間もなくアスファルトにひれ伏す。
青ピ「女の子になにしてくれてんだよぉぉぉ!! あぁぁぁぁ!?」
不良B「ひ、ひぃぃぃ! た、たすけ……」
797: 2011/06/19(日) 23:30:59.35 ID:jLORYdqB0
青髪ピアスは、倒れている少年に跨り容赦なく殴り続ける。
自身の友人のあまりの変わり様に、言葉をなくす上条は、呆然と立ち尽くしている。
この人間は、青髪ピアスの姿をした別の人間ではないのか。
そんな野暮なことを頭に浮かべてしまう程、青髪ピアスの変わり様は信じられないものだった。
青ピ「もっと聞かせろよ、てめェの心の悲鳴ってやつをよ……」
ニタっと笑う青髪ピアス。その顔には普段周りの人間に見せる笑顔は、見る影もなかった。
青髪ピアスの一方的な暴力が始まること三十秒後、呆然と立ち尽くしていた上条は、やっと現状を理解した。
上条「青髪!! やりすぎだ、やめろ!!」
青髪ピアスの背後から必氏に抱き止めようとする上条だったが、身長が170センチに満たない彼が、180センチ以上の体格の青髪ピアスを止めるのは至難の業だった。
『風紀委員が、風紀委員の暴行を止める』
その奇妙な光景見たさに、気が付けば多くの野次馬が彼らの周りに集まっている。
798: 2011/06/19(日) 23:32:50.60 ID:jLORYdqB0
青ピ「おらぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!」
不良A「がぁぁぁぁぁぁ!?」
上条(くっ、俺だけじゃ止められねー!!)
上条「絹旗、お前も青髪を止めるの手伝ってくれ!!」
絹旗「は、はい!!」
だが、絹旗の助けは不要に終わる。
何故か。それは、青髪ピアスの暴行が終わったからである。
気がつけば相手の不良少年は、完全に意識を途絶えていた。
上条(うっ、ひでぇ……)
上条の目に飛び込んだのは、顔全体が腫れ、原形を留めていない一人の少年の姿。
その姿は、数々の修羅場を潜り抜けていた上条でさえ、目を覆いたくなる程だった。
799: 2011/06/19(日) 23:36:21.62 ID:jLORYdqB0
青ピ「ハァハァ……」
上条「あ、青髪……」
絹旗「青髪さん……」
――――――
青髪ピアスが起こした暴行事件は、数多くの市民に見られていたことにより大きい問題となっていた。
もちろん、彼は学園都市第六位の超能力者だ。多少のことは、理事会も目を瞑ってくれる。
だが、彼は超能力者であると同時に表上は風紀委員でもある。
故に世間体上、何かしらの処罰は必要なのである。
固法「謹慎期間は、一週間と上から報告がきたわ」
青ピ「……」
絹旗「一週間ですか? それはちょっと厳しいのでは……」
800: 2011/06/19(日) 23:40:13.15 ID:jLORYdqB0
垣根「そうだぜ。青髪がボコした奴は、女をぶん殴ったんだろ?」
固法「……そうね。それは私も許せないことだけれど……」
固法「相手の少年は、全治一ヶ月。明らかにやり過ぎよ。青髪君」
青ピ「……すんませんでした」
固法「普段、温厚な貴方がここまでしたのは何か理由があったはずよね。もしよかったら私に聞かせてくれないかしら?」
青ピ「……」
固法「言えない?」
固法の問いに、無言で頷く青髪ピアス。
固法は、青髪ピアスの無言の回答を受け取り、それ以上追求はしなかった。
801: 2011/06/19(日) 23:43:59.24 ID:jLORYdqB0
固法「青髪君、いい? 私達は風紀委員よ。どんなに理不尽な暴力を目の当たりにしても本能で行動しちゃ駄目なのよ」
青ピ「……」
固法「……とりあえず、一週間頭を冷やして来なさい。学校にはちゃんと通うのよ?」
青ピ「……ほな、失礼します」
そう言い残し、青髪ピアスは第一七七支部を去っていた。
支部を去っていく青髪ピアスの背中は、大きな体格とは裏腹にやけに小さく上条達の目に映った。
上条「青髪、あいつ……どうしちまったんだよ!!」
海原「未だに信じられませんね。彼があんな感情任せなことをするとは……」
上条「……ああ。俺もあの時のあいつを見た時は、別人かと思った程だったよ」
802: 2011/06/19(日) 23:47:04.95 ID:jLORYdqB0
絹旗「……」
固法「皆、仕事よ。いつまでも落ち込んでないで仕事について頂戴!」
両手を叩き、動揺しているメンバー達を叱咤する固法。
その姿は、まさしくリーダーそのものである。
だが、その姿をネガティブな印象に捕らえるメンバーもいた。
初春「固法さん、少し冷たくないですかね……」
垣根「だよな。いつもの固法さんならもう少し踏み込んで……」
黒子「……きっと、固法先輩には固法先輩の考えがありますの。私達は、今やるべきことをやるだけですわ」
初春「……わかりました」
垣根「ちっ……」
803: 2011/06/19(日) 23:53:14.16 ID:jLORYdqB0
今夜はここまでです。
また明日の夜8時~9時位に投下します。
11時過ぎるとサーバー重たくて適わないっすな。
いつもより2割くらいシリアスだったけど明日で完結させるのでよろしくです。
804: 2011/06/19(日) 23:54:04.10 ID:jLORYdqB0
今夜はここまでです。
また明日の夜8時~9時位に投下します。
11時過ぎるとサーバー重たくて適わないっすな。
いつもより2割増しくらいシリアスだったけど明日で完結させるのでよろしくです。
809: 2011/06/20(月) 20:30:19.78 ID:R07Lh98W0
翌日、上条は学校帰りに青髪ピアスのいるパン屋に来ていた。
目的は、もちろん青髪ピアスに昨日の件の理由を問いただす為である。
店に入ると、上条と同世代であろう女性店員が話しかけてきた。
少女「いらっしゃいませ」
上条「あ、いや、俺は……」
少女「?」
上条「青髪……青髪ピアスの友人なんだけど、あいついますか?」
少女「青髪君の!? ちょっと待ってて下さいね」
そう言うと、少女は慌てて店の奥に消えていった。
恐らく、青髪ピアスを呼んできてくれるのだろう。
一分後、少女は青髪ピアスを連れて店内へと戻ってきた。
810: 2011/06/20(月) 20:31:07.96 ID:R07Lh98W0
青ピ「カミやん……」
上条「よう」
少女「青髪君、折角お友達来たんだから抜けていいよ? お父さんには私から言っておくから」
青ピ「……ほな、お言葉に甘えて」
上条「仕事中だったのか? そりゃー悪かったな」
少女「気にしないで。今はそんなに忙しくないから」
上条「ありがとうございます。じゃあー、ちょっと青髪お借りしますね」
青ピ「……」
811: 2011/06/20(月) 20:32:08.37 ID:R07Lh98W0
店内を出た上条と青髪ピアスは、とある公園のベンチに座っていた。
ベンチに腰掛けてから、かれこれ五分ほど沈黙が続いている。
先に切り出したのは上条の方だった。
上条「青髪、俺じゃ頼りにならねーかもしんないけどさ……どうしてあんなことしたのか教えてくれないか?」
青ピ「……理由は簡単や。ボクの目の前で女性が理不尽な暴力を振るわされたからや」
上条「―――――ッ!?」
上条「でもよ……普段、温厚なお前があんなに切れるなんて……」
青ピ「カミやん……ボクな、目の前で女性が暴力を振るわされると自分を忘れてしまんや」
上条「……」
812: 2011/06/20(月) 20:33:58.33 ID:R07Lh98W0
青ピ「……なんでそうなったか、原因は自分でもわかってる。ちょっと暗い話になるけど聞いてくれる?」
上条「……当たり前だ」
青ピ「ありがと、カミやん」
青ピ「……ボクがこうなった理由は、自分の母親が父親からDVを受けてたからや」
上条「っ!?」
青ピ「ボクは、まだ小学五年生で体格も小さかった。だから母さんを守ろうとしてもいつも逆にやられていたんや……」
青ピ「父親のDVは日増しに酷くなっていった。そして、父親が母さんをゴルフクラブで殴った瞬間……ボクの中で何かが崩れた……」
上条「……」
813: 2011/06/20(月) 20:34:54.60 ID:R07Lh98W0
青ピ「気が付いたら……」
青ピ「……果物ナイフで父親を思いっきり刺していた」
814: 2011/06/20(月) 20:36:18.07 ID:R07Lh98W0
上条「…………なっ!?」
青ピ「今でも、刺した瞬間のことは思いだせへん。思い出すのは崩れていく父親の姿だけや」
青ピ「幸い父親は、命は取りとめたけど……結局、両親は離婚。ボクは一時期、施設に預けられることになったんや」
青ピ「それからやね。女性が暴行を受けたりしている姿を見ると理性がぶっ飛んでしまうようになったのは」
上条「青髪……」
青ピ「話を続けるで。その後、母さんと二人で一緒に暮らしてたんやけど、やっぱり世間の風当たりは厳しくて大変やった……」
青ピ「まー、ボクが悪いんやから仕方ないんやけどね。でも母さんは、ボクを一度も責めなかったんや」
青ピ「自分も職場や近所で悪いこと言われてるのに、我慢してボクを守ってくれたんや」
815: 2011/06/20(月) 20:36:51.63 ID:R07Lh98W0
青ピ「その後、母さんはいい人と巡り会えてめでたく再婚。同時期にボクは家を出て、学園都市に来たわけや」
上条「……新しい父親と上手くいかなったのか?」
青ピ「……全然。滅茶苦茶いい人やったよ。連れ子の女の子も素直で可愛い子やった。つっちーと同じ義妹ってやつやね」
上条「なら何で?」
青ピ「……その新しい家庭に、ボクの存在は邪魔やからや」
上条「邪魔……」
青ピ「せや。だってそうやろ? 新しい家庭を築いていくのに息子が犯罪者なんやで?」
上条「……」
816: 2011/06/20(月) 20:37:34.59 ID:R07Lh98W0
青ピ「新しい父親も母さんも引き止めてくれんやけどね……」
上条「そうだったのか……」
青ピ「まー、学園都市に来ても結局この性格は直ってなかったんやけどね……」
上条「昨日のことか……」
青ピ「ちゃうちゃう。カミやん、『無能力者狩り』ってしっとる?」
上条「『無能力者狩り』?」
青ピ「せや。名前の通り、能力者達が無能力者を狩るゲームや」
上条「……なんだ、そりゃ!?」
817: 2011/06/20(月) 20:38:24.43 ID:R07Lh98W0
青ピ「まー、ボクも詳しくは知らなかったんやけどね。去年の話や……」
青ピ「たまたま第十九学区でブラブラしてたんやけど、その時に見てしまったんや……」
青ピ「女子中学生を笑いながら追い掛け回す発火能力者をね」
818: 2011/06/20(月) 20:39:14.39 ID:R07Lh98W0
上条「―――――ッ!?」
青ピ「きっと女の子は無能力者か精神系の能力者やったんやろね。なんも抵抗せずただ逃げ惑ってるだけやった」
青ピ「追い掛け回している男は、笑いながら女の子に火の玉を浴びせてたんや……」
上条「……ひでぇ奴だな」
青ピ「それを見た瞬間、ボクの理性はぶっ飛んだ。今日みたいにね」
青ピ「昔と違って大きな力を手にいれてたボクは、その男を半頃し状態にしたんや……」
上条「……」
青ピ「その男の携帯の情報を元に、『無能力者狩り』の殲滅を行おうと思ったんやけど、どうやらボク以外にも同じことをした人がいたんやろね」
819: 2011/06/20(月) 20:39:52.23 ID:R07Lh98W0
青ピ「ボクが行動を移す前に『無能力者狩り』の連中は全滅してたんや」
上条「……青髪以外にも、同じ目的をもった奴がいたってことか」
青ピ「せやね。そして、その時思ったんや」
上条「……」
青ピ「学園都市に来て、環境が変われば少しは変われるかと思ったんやけど、全く変わってなかったことに」
青ピ「いや、逆に大きな力を手に入れて、余計酷い有様になってることにや」
青ピ「……きっと、ボクは今日みたいな光景を目にしたら同じことを繰り返すやろね」
上条「青髪……」
820: 2011/06/20(月) 20:40:30.24 ID:R07Lh98W0
青ピ「……以上でボクの話は終わりや。悪かったね、カミやん。暗い話しちゃって」
上条「いや……」
青ピ「びっくりした?」
上条「まーな……」
青ピ「ボクのこと怖くなったりせいへん?」
上条「……それはねーよ。青髪にどんな過去があっても、どんな顔を持ってても青髪は青髪だろ」
青ピ「ふっ……ありがと、カミやん」
上条「……お前、『グループ』いや、風紀委員辞めるつもりか?」
821: 2011/06/20(月) 20:41:18.06 ID:R07Lh98W0
青ピ「どうやろね……確かにボクみたいな問題児がいると皆に迷惑かかってしまうしね……」
青ピ「……この性格は、直りそうにもないし……」
上条「……いいじゃねーか」
青ピ「……え?」
上条「女の人に理不尽な暴力をする奴が許せないんだろ? その感情は別に間違ったことじゃねーよ。無理に変わる必要ねーよ」
青ピ「カミやん……でも、ボクは……」
青髪ピアスが何か言いかけた瞬間、上条は自身の右拳を突き出し、青髪ピアスの胸元に当てる。
そして、上条は青髪ピアスを真っ直ぐ見つめて力強く宣言する。
上条「お前がまた暴走したら、俺が止めてやるよ」
822: 2011/06/20(月) 20:42:13.69 ID:R07Lh98W0
青ピ「……」
上条「……今回は駄目だったけどさ。次は必ず俺がお前を止めてやる。ぶん殴ってでもな」
この男は何を言ってるんだ? 単純に青髪ピアスは、疑問に思った。
変わらなくていい。だが、今度そうなった時は自分が殴ってでも止める。
言ってることが無茶苦茶だ。青髪ピアスは、開いた口が塞がらなかった。
青ピ「……やっぱり、カミやんはどこかぶっ飛んでるんやな」
上条「は? 何処がだよ!?」
青ピ「…………まぁ、ボクもなるべく努力するさかい。よろしく頼むわぁ」
上条「ああ!」
青ピ「それに辞めると言ったら、近くにいる巨O美少女に怒られそうやし」
823: 2011/06/20(月) 20:42:55.83 ID:R07Lh98W0
上条「何言ってんだ?」
青ピ「別に……ただの独り言」
上条「そっか。青髪」
青ピ「なんや?」
上条「お前のお母さんとお父さんは、お前のこと邪魔だとは思ってないと思うぞ?」
青ピ「……」
上条「特にお前のお母さんは、お前のこと守ってくれてたんだろ? きっと、お前がいなくなって寂しがってると思うぞ?」
青ピ「……かもしれへんね」
824: 2011/06/20(月) 20:44:29.06 ID:R07Lh98W0
上条「……学園都市に来てから実家に帰ったりしてないのか?」
青ピ「全く。連絡も全然してへんよ」
上条「たまには、連絡くらいしてやれよ? 連絡したらお前のお母さん、きっと喜ぶと思うぞ」
青ピ「……検討しとくで」
上条「おう」
青ピ「…………さてと、ボクは店に戻るで。カミやんもどうや?」
上条「どうっすかな……」
青ピ「今回のお詫びにパンでも奢るで?」
825: 2011/06/20(月) 20:45:24.62 ID:R07Lh98W0
上条「……それじゃあー、お言葉に甘えさせて頂くかな」
青ピ「ふふふ。ボクの愛情たっぷりのパン食べさせてあげるで?」
上条「……やっぱり帰る」
青ピ「なんでやねん!!」
五分後、二人が去っていった公園に二つの人影があった。
一人は眼鏡をかけている少女。もう一人は頭に花飾りをしている少女だ。
固法「……もう大丈夫みたいね」
初春「青髪さん、これで風紀委員辞めることはないですよね?」
826: 2011/06/20(月) 20:46:50.65 ID:R07Lh98W0
固法「そうね。その前に、私が辞めさせないけどね」
初春「……固法さんは、上条さんが何とかしてくれることわかってたんですか?」
固法「さぁね。でもこういうのは、女が割ってはいるよりも男の子同士で話した方がいいのよ」
初春「……なるほど。勉強になります!!」
固法(確か、そんなこと雑誌で書いてあったわよね)
その日の晩、青髪ピアスは自身の携帯の電話帳を見つめていた。
そして、久しく選択していなかったリストを選び、恐る恐る発信ボタンを押す。
青ピ「もしもし、ボクやけど――――――――――――」
835: 2011/06/24(金) 23:51:50.21 ID:UnpMCS6o0
~ 6月24日早朝 垣根宅 ~
垣根「ん……」
垣根(……六時半か……ちっと早いが起きるか……)
垣根「さてと、食パンでも食うかな」
・
・
・
垣根「……今日は、授業もないし、風紀委員も休み」
垣根「制理は姫神さん家でお泊まりだし、誰か誘って遊ぶかな」
垣根(シフト表、シフト表……)チラッ
垣根「」
836: 2011/06/24(金) 23:52:33.28 ID:UnpMCS6o0
垣根(おい!! 俺以外、全員出勤じゃねぇぇぇかぁぁぁぁ!?)
垣根「……」
垣根(原谷と削板にメール送ってみるか……)
~ 五分後 ~
トナリノトトロ~ トトロォォォォォ♪
垣根「ん? 原谷から電話か」
垣根「もしもし」
原谷『あ、メール見ました。電話の方が早いと思ったんで、今大丈夫ですか?』
垣根「おう、わりぃな」
837: 2011/06/24(金) 23:53:36.44 ID:UnpMCS6o0
原谷『いえいえ。それで……すいません! 今日は風紀委員があるんです』
垣根「……そっか。朝早くから悪かったな。削板もか?」
原谷『いえいえ。削板さんは、心理定規さんとお出かけするみたいですけど』
垣根「……ふーん、あいつら結構いい感じじゃねーか」
原谷『そうですね。羨ましい限りですよ』
垣根「何言ってんだ、お前も姫神さんがいんだろが?」
原谷『っ!?』
原谷『垣根さん、何でそのことを!? それに姫神さんとはまだ付き合ってません!!』アセアセ
838: 2011/06/24(金) 23:54:31.66 ID:UnpMCS6o0
垣根「ふふふ。俺様に知らないことはないんだぜ? じゃーな!」
原谷『え? ちょ―――――』プチッ
垣根「……」
垣根(全滅かよぉぉぉぉぉぉ!!)
垣根「……」
垣根「しょうがねぇ……こうなったら久しぶりに一人で過ごしてやるよ」キリッ
垣根「……まずは、着替えるか」
839: 2011/06/24(金) 23:55:14.67 ID:UnpMCS6o0
~ 五分後 ~
垣根「とりあえず昼までは、適当に時間潰すかな……」
垣根「青髪から借りた『デュラララ!!』でも見っかな」
垣根(ったく、平日の朝から家でアニメとか元暗部が泣けてくるぜ……)
~ 鑑賞中 ~
垣根(おいおい、本当に首ねぇのかよ……)
垣根(おいおい、女の子飛び降りちゃったよ……)
垣根(平和島と戦ってみてぇなぁ……)
垣根(おいおい、こいつがリーダーだったのかよ!!)
垣根(すげぇ田舎だな。>>1と同レベルじゃねぇか……)
840: 2011/06/24(金) 23:56:19.96 ID:UnpMCS6o0
~ 12時 ~
垣根「……さて、腹も減ってきたし飯食いに行くかな」
五分後、自分の部屋を出た垣根は、マンションの屋上へ向かっていた。
何故か? もちろん飛ぶ為である。
垣根「今日はいい天気だなぁ」
本日の天候を称賛し、白い翼を大きく広げる。
『未元物質』学園都市で彼にしか使えない超能力である。
垣根「さてと、行きますかぁ……」
白い翼を羽ばたかせ、一気に大空へ舞い上がる。
ふと見ればカッコいい光景に見えるだろう。
だが、彼の目的はただ昼ご飯を済ませる為だけである。
841: 2011/06/24(金) 23:57:11.39 ID:UnpMCS6o0
垣根「お、雀さんは今日も元気だなぁ」
鳥「チュンチュン」
垣根「なるほどな。第一七七支部のおかげで今日も学園都市は平和ってか?」
鳥「チュンチュン」
平日の昼間から、お空で雀と会話をする少年がそこにいた。
ていうか、俺だった……
一時間後、昼食を終えた垣根は、カラオケ屋に向かっていた。
もちろん、目的は歌う為である。
842: 2011/06/24(金) 23:57:58.47 ID:UnpMCS6o0
店員「いらっしゃいませ。何名様ですか? とミサカは人数を確認します」
垣根「―――――――――ッ!?」
垣根(こいつ! 明らかに俺一人だろうがぁぁ!!)
垣根(俺に『一人です』と言わせたいんだな? 顔に似合わずにSな奴だぜ……)
垣根(……だがな言ってやるよ。男らしく堂々とな!!)
垣根「一人だ」
店員「かしこまりました。お好きな機種をお選び下さい、とミサカはご希望の機種を伺います」
垣根(無反応だと? ははん、心の中では悔しがってるんだな。違いない)
843: 2011/06/24(金) 23:59:29.19 ID:UnpMCS6o0
垣根「プレミアリーグダムで頼む」
店員「かしこまりました。お時間は? とミサカはご利用時間を伺います」
垣根「フリーダムで」
店員「かしこまりました。お部屋は10032号室になります、とミサカはお部屋をご案内します」
垣根「あいよ」テクテク
店員「あっ、ドリングはセルフサービスになりますので……」
店員「……ではごゆっくり、とミサカは一人カラオケをする惨めな垣根帝督をあざ笑います」クスッ
844: 2011/06/25(土) 00:00:50.51 ID:L+MKE4ba0
~ カラオケルーム ~
垣根(カラオケは久しぶりだな……一人カラオケは初めてだけど……)
垣根(まー、最近流行ってるみたいだし、いい経験になんだろ……)
垣根(うし、歌うぜ!!)
垣根「歌い始めは、やっぱり『となりのトトロ(ハードロックver.)に決まりだよな』」
垣根「となりのととろぉ~♪ あそこもトトロォォォォォォォ!! 俺の母ちゃんトトロォォォォォォ!!」
垣根「何もかもそうだろぉ!! 罰の悪い事情にはいつも食わせ者のリアルゥゥゥゥ♪」
845: 2011/06/25(土) 00:01:21.94 ID:L+MKE4ba0
垣根「I'm here そばにいるから~♪ call me 僕がいるから~♪」
垣根「季節は穏やかに~♪ 終わりを告げたね~♪ 彩られた記憶に寄せて~ ♪ さよなら~♪ 愛をくれたあの人は~♪」
垣根「ピンクスパイダァァァァ!! 逝きたいなぁぁぁぁぁぁ!!」
垣根「胸の奥にある~♪ 合鍵はいつからか錆びて~♪」
垣根「愛は愛のままじゃいられず、いつ形を変えるだろう♪ 共に生きる家族、恋人よ、僕は上手く愛せているのだろうか~♪」
平日の日中から、一人カラオケで熱唱する少年がそこにいた。
ていうか、俺だった……
846: 2011/06/25(土) 00:02:19.89 ID:L+MKE4ba0
~ 18時 ~
垣根「ふぅ……流石に一人カラオケで五時間はきつかったな」
垣根「さてと、適当に晩飯でも食って帰るとするかな……」
垣根「ん?」
木原「お?」
垣根「……木原じゃねーか」
木原「あぁ? くンをつけろ、くンをよぉ。俺は年上だぞ?」
垣根「わりぃ、わりぃ。木原君は仕事帰りか?」
847: 2011/06/25(土) 00:02:54.96 ID:L+MKE4ba0
木原「おうよ。てめぇは、何してんだ?」
垣根「あん? やることねーから暇つぶしして今から飯食いに行くところだ」
木原「一人でか?」
垣根「わりぃかよ!?」
木原「……いんや、別に」
垣根「……それじゃー、俺行くからまたな」
木原「…………おい」
垣根「ん?」
848: 2011/06/25(土) 00:03:34.26 ID:L+MKE4ba0
木原「俺は、今から同僚の先生と飯食いに行くんだけどよぉ……」
垣根「それで?」
木原「……お前も来るか?」
垣根「」
垣根「……は!?」
木原「いや、男二人で飯食うよりも、三人で食った方がうめぇだろうが」
垣根(どうすっかな……)
木原「一人で食うよりマシだろ?」
垣根「……んじゃー、お言葉に甘えさせてもらうぜ」
木原「おうよ!!」
849: 2011/06/25(土) 00:04:14.94 ID:L+MKE4ba0
~ 20分後 ~
垣根「……ここが木原君の行きつけの店か」
木原「おう。居酒屋『サーシェス』店長は変な奴だが味は一品だぜ?」
垣根「ふーん……」
店長「おい、誰が変な奴だってぇ?」
木原「お、いつもの席空いてっか?」
店長「おうよ。ところが……」
木店「ぎっちょん!!」
850: 2011/06/25(土) 00:04:54.61 ID:L+MKE4ba0
木原「店長よぉ。そろそろネタ増やそうぜぇ?」
店長「うるせぇよ。さっさと座りやがれ」
木原「へいへい」
垣根「」ポカーン
垣根「木原君よぉ」
木原「あん?」
垣根「もう一人の先生は?」
木原「……ああ。残業しててな、もうすぐで来ると思うぜ」
851: 2011/06/25(土) 00:05:23.22 ID:L+MKE4ba0
垣根「そっか……」
木原「……んで、お前何飲む?」
垣根「とりあえず生!」
木原「……いいねぇ」
垣根「いや、俺未成年だけどいいのかよ? あんた教師だろ!?」
木原「あん? そんくらい大丈夫だろうがぁ。何真面目なこと言ってんだ?」
垣根(……なんでだ? 固法さんの見えないプレッシャーか?)
木原「それに重要なのは未成年がお酒を飲む、飲まないかじゃねぇ……」
852: 2011/06/25(土) 00:05:58.27 ID:L+MKE4ba0
垣根「……」
木原「未成年の飲酒がばれるか、ばれないかだ!!」
垣根(……こいつ、本当に教師かよ)
アックア「遅れてすまないのである」
木原「おっ、ウィリアム先生、乙っす!」
アックア「うむ。乙である。ぬ、その少年は?」
木原「……ああ。俺の知り合いでな。一人で飯食うって言ってたから誘ったんすよ」
アックア「なるほど。ウィリアム=オルウェルである」
853: 2011/06/25(土) 00:06:53.73 ID:L+MKE4ba0
垣根「垣根帝督だ(こいつ、警備員の……)」
木原「ウィリアム先生は、何にするんすか?」
アックア「……うむ。カルピスでも頼もうとしよう」
垣根「ぶほっ!?」
木原「……あんだよ、今日は飲まないんすか?」
アックア「帰りの運転があるので……申し訳ない」
垣根(この容姿でカルピスって……)
木原「……なら仕方ないっすなぁ」
854: 2011/06/25(土) 00:07:32.52 ID:L+MKE4ba0
店員「待たせして申し訳ない。生二つ、カルピス一つだ!」
木原「おうよ。いつもわりぃな」
店員「ふっ、構わんよ。ゆっくりしてってくれたまえ」
アックア「……いつ見ても、偉そうな態度であるが何故か好感が持てるのである」
木原「おうよ……んじゃー、乾杯きますかぁ?」
「「「かんぱーい!!」」」
垣根「」ゴクゴク
木原「」ゴクゴク
アックア「」チョビチョビ
855: 2011/06/25(土) 00:08:08.72 ID:L+MKE4ba0
木原「くぅー!!」
垣根「うめぇぇぇぇえ!!」
アックア「うむ」
木原「花金のビールほど、うめぇんもんはねぇぜぇぇぇぇ!!」
垣根「何、毎週来てんの?」
木原「ほぼな。もちろん、仕事で忙しくて来れない時もあるけどなぁ……」
アックア「うむ。私は、警備員の仕事もあるのでな」
木原「警備員といえば、お前風紀委員どうなのよぉ?」
856: 2011/06/25(土) 00:08:45.59 ID:L+MKE4ba0
垣根「あん? 別に……」
木原「……今まで壊す側だったお前が、守る側の仕事をしてるのが気になってな」
垣根「……」
木原「んまっ、真面目にやってそうでよかったわ!」
垣根「……あんたも、人のこと言えねぇだろうが」
木原「……まーな。だが、俺は教師の仕事に就いてからが俺の人生の始まりだと思ってる」
垣根「随分、長い前座だったな!!」
木原「まぁよ……///」
857: 2011/06/25(土) 00:09:16.41 ID:L+MKE4ba0
垣根「いや、そこ照れるところじゃねぇし!! 部下が可哀相だわ!!」
アックア(ちょっと話についていけないのである……)
木原「いやぁ、あいつらは今、農作頑張ってるからなぁ。この前なんかよぉ、米送ってくれたぜ?」
垣根「聞いてねぇよ!!」
アックア「うむ。あのお米は絶品だったのである」
木原「だろぉ!?」
垣根「あんたも送ってもらったのかよ!!」
アックア「うむ。英国料理より和食の方が断然美味しいのである」
858: 2011/06/25(土) 00:09:53.60 ID:L+MKE4ba0
垣根「まぁな。英国は、あまり美味しいって聞いたことねーしな……」
木原「和食が一番ってことよ!!」
アックア「うむ。激しく同意である」
垣根「まぁな。特に彼女が作った料理なんか最高だしな……」ボソッ
木原「彼女ぉ? ああ、そういえばお前、うちの学校の吹寄と付き合ってんだってなぁ?」
アックア「……ほほう。それは興味深い話であるな」
垣根「なんであんたが知ってんだよ!?」
木原「土御門に聞いた」
859: 2011/06/25(土) 00:10:50.44 ID:L+MKE4ba0
垣根「土御門ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおお!!」
木原「一方通行ァァァァァァァァァァァ!!」
垣根「……いや、何故そこで一方通行の名前を叫ぶんだよ?」
木原「好きだから」
垣根「しらねーよ!!」
木原「まー、細かいことは気にすんな。ところで、お前と吹寄がねぇ……お前、尻に敷かれてんだろ?」
垣根「うぐっ!? 何でわかる?」
木原「吹寄は、クラスのリーダー的存在だからな。男女交際も主導権握ってると予想したわけだぁ」
860: 2011/06/25(土) 00:11:40.94 ID:L+MKE4ba0
アックア「うむ。彼女は、成績も優秀であるからな」
垣根「へっ、俺の彼女だからな!!」
木原「垣根」
垣根「あん?」
木原「……俺の生徒を泣かせんじゃねぇぞ?」
垣根「……泣かせねぇよ。あいつは、俺の全てだ。絶対泣かせねぇ!」
木原「!?」
木原(へっ、こいついい顔しやがるじゃねぇか……)
861: 2011/06/25(土) 00:12:18.57 ID:L+MKE4ba0
垣根「……てか、木原君こそ、吹寄にセクハラするんじゃねぇぞ?」
木原「あぁ!?」
木原「しねぇよ!! 俺は、一応教師だぞ!?」
アックア(……一応という言葉は、突っ込むべきであるのか?)
垣根「……まぁ、とりあえずは信じてやるよ」
木原「ったく、一方通行といい生意気な餓鬼ばっかだぜ……」
垣根「あいつと一緒にすんじゃねぇぇぇ!!」
アックア(いいコンビであるな……)
アックア「あっ、ポテト一つ頼むのである」
店員「その旨をよしとする!!」
862: 2011/06/25(土) 00:12:52.47 ID:L+MKE4ba0
~ 2時間後 ~
木原「ぐがぁぁぁぁ……」
垣根「おいおい、思いっきり酔っ払ってんじゃねぇかぁ……」
アックア「木原先生は、アルコールは苦手であるからな」
垣根「顔に似合わずだな……」
アックア「うむ。それは同意見である。どれ、これで会計を頼んでもいいか? 私は木原先生を介抱するのである」スッ
垣根「カード? 金は?」
アックア「子供がいらぬ心配をするな。今日は、私の奢りである」
863: 2011/06/25(土) 00:13:24.67 ID:L+MKE4ba0
垣根「……んじゃー、お言葉に甘えるぜ?」
アックア「うむ」
垣根「そんじゃー、会計してくるわ」
アックア「頼んだぞ」
垣根「すんませーん、お会計」
店長「あいよぉ!! 10032円な!」
垣根「おっ、安いな。カードで」スッ
店長「安さが第二の売りだからなぁ。あいよ!」スッ
864: 2011/06/25(土) 00:14:34.28 ID:L+MKE4ba0
垣根「どうも~」
店長「友達にも宣伝しといてくれやぁ!」
垣根「了解っす。ところが……」
垣店「ぎっちょん!!」
アックア「さてと、木原先生を送って帰るとするか」
アックア「どっこいしょ」
木原「」グーグー
垣根「って、車じゃなくてキックボードかよ!!」
865: 2011/06/25(土) 00:16:45.89 ID:L+MKE4ba0
アックア「何処かおかしいところでも?」
垣根「おかしいどころだけだっつーの!!」
アックア「?」
アックア「それでは、木原先生をおぶって私は帰るのである。垣根も帰りに気をつけるのであるぞ?」
垣根「あいよ。またなぁ」フリフリ
アックア「うむ」ビューン
垣根「……」
垣根「はえぇぇぇ……」
垣根「……さてと、俺も帰るかな」
866: 2011/06/25(土) 00:18:20.98 ID:L+MKE4ba0
~ 23時 垣根宅 ~
アナタニアエタコト~♪ シアワセノアトサキ~♪
垣根「制理からか……」ポチッ
垣根「もしもし」
吹寄『あっ、夜遅くにごめんね?』
垣根「別に大丈夫だ。どうした?」
吹寄『えっと、姫神さんがお風呂入って一人だから……電話しようと思って』
垣根「そっか。楽しんでるか?」
867: 2011/06/25(土) 00:19:01.10 ID:L+MKE4ba0
吹寄『ええ。今度は、フレンダさんと滝壺さんも呼んで四人でお泊まりする予定よ』
垣根「ほほぅ。そいつは楽しそうだな」
・
・
・
吹寄『――――――それじゃー、そろそろ切るわね。おやすみなさい』
垣根「おう。制理……」
吹寄『なに?』
垣根「……学園都市は本当、退屈しねぇよな」
吹寄『え?』
垣根「それじゃーな、胸出して寝るなよ?」
吹寄『胸じゃなくておなかでしょ!! 馬鹿!!』プチッ
ツーツー
垣根「……」
垣根「……さてと、『デュラララ!!』の続き見るとしますかねぇ」
878: 2011/06/25(土) 21:09:09.04 ID:L+MKE4ba0
~ 6月27日19時 上条達の寮 ~
上条「ふぅー、今日も一日平和だったなー」
土御門「だにゃー。それじゃー、また明日だぜい」ギー バタン
上条「おう、またなー」
上条「……さてと、さっさとシャワー浴びるとするか」ギー
フィアンマ「お帰り」
879: 2011/06/25(土) 21:09:59.68 ID:L+MKE4ba0
上条「」
上条「」バタン
上条「……」
上条(いやいや、何故フィアンマがいる!?)
上条(そういえば、前も同じようなことあったよな!?)
上条(……とりあえず土御門を呼ぼう)
上条「」ピンポーン
土御門「誰だにゃー? ってカミやん、どうした?」
880: 2011/06/25(土) 21:10:29.50 ID:L+MKE4ba0
上条「ちょっと来てくれ」
土御門「……は?」
上条「四の五の言わずにとりあえず玄関開けてみろ」
土御門「はぁ……」ギー
フィアンマ「いらっしゃい」
881: 2011/06/25(土) 21:11:14.09 ID:L+MKE4ba0
土御門「」
土御門「」バタン
上条「……」
土御門「……」
土御門「ちょっと待て!! 何故、右方のフィアンマがいる!?」
上条「いや、俺もそれが聞きたかったからお前を呼んだんだよ!! 知らないのか?」
土御門「俺は全く聞いてないぜい……」
上条「そうか、土御門でも知らなかったのか……」
882: 2011/06/25(土) 21:12:10.37 ID:L+MKE4ba0
フィアンマ「おい、さっさと上がれ」ギー
上土「」ビクッ
上条「き、急に驚かすなよ!!」
土御門「し、心臓に悪いぜい!!」
フィアンマ「貴様らが勝手に驚いたんだろうが」
上条「とりあえず、土御門も上がれよ」
土御門「り、了解だにゃー」バタン
883: 2011/06/25(土) 21:12:53.70 ID:L+MKE4ba0
フィアンマ「……」
上条「……」
土御門「……」
上条「……それで、何でフィアンマがいるの?」
フィアンマ「……ふむ。実はな『幻想頃し』と『禁書目録』を狙う魔術師がいてな……」
上条「……へ?」
土御門「何? そんな情報『必要悪の教会』から聞いてないぞ!?」
フィアンマ「俺様に言うな。それで上条当麻の護衛に俺様が来たわけだ」
884: 2011/06/25(土) 21:13:47.77 ID:L+MKE4ba0
上条「……フィアンマが俺の護衛!?」
土御門「何故、ローマ正教のお前が!?」
フィアンマ「正確には"元"ローマ正教だがな……アレイスターからメールで頼まれてな」
土御門「アレイスターから直々にだと?」
フィアンマ「ああ」
上条「……あのさ、アレイスターって誰だ?」
土御門「」
フィアンマ「」
885: 2011/06/25(土) 21:14:39.81 ID:L+MKE4ba0
土御門「……えっと、カミやんはアレイスター知らないのかにゃー?」
上条「ああ。かっこいい名前だよな」
フィアンマ「……全く……学園都市の統括理事長だ」
上条「」
上条「……え!?」
土御門「一応、学園都市の住民なら知っておこうぜい、カミやん……」
上条「そんな偉い人が、俺なんかの為に護衛をお前に依頼したってのか?」
フィアンマ「そういうことだ。お前には借りがあるしな、快く承諾してやったわけだ」
886: 2011/06/25(土) 21:15:35.91 ID:L+MKE4ba0
土御門(アレイスターめ……俺にカミやんに関する情報を寄越さないとは……)
土御門(今度、文句言ってやる!!)
上条「……それでインデックスの方は大丈夫なのかっ!?」
フィアンマ「……ふっ、自分のことより他人のことか。お前らしいな、上条当麻」
上条「そんなことはいいから、インデックスは大丈夫なのかよっ!?」
フィアンマ「『禁書目録』なら心配ない。……というより相手の魔術師が心配だな」
上条「……どういうことだ?」
フィアンマ「なんだ、お前イギリス清教から聞いてないのか?」
887: 2011/06/25(土) 21:16:33.30 ID:L+MKE4ba0
上条「全く」
土御門「……」
フィアンマ「あの『禁書目録』は、今や世界最強の魔術師だぞ」
上条「」
上条「……え? でもインデックスは魔術が使えないはずじゃ?」
土御門「……しょうがない、俺から説明するぞ、カミやん」
上条「土御門……」
土御門「実は、『禁書目録』は何故か自分の意思で『自動書記』になれるようになったんだ」
888: 2011/06/25(土) 21:17:10.63 ID:L+MKE4ba0
上条「自分の意思で!?」
土御門「ああ。正確には"くしゃみ"をするとだがな。だから常に猫じゃらしを持参している。飼い猫もいるし一石二鳥だそうだ」
フィアンマ(全く、ふざけた魔術師だ……)
上条「マジで!? それで体の方が大丈夫なのかよ!?」
土御門「ああ。一日五食済ませば問題ないとのことだ」
上条「……なら安心だな」
土御門「ねーちんの話だと、一日七食は平らげてるみたいだからな」
上条「あいつ、いなくなってよかったよ……」
889: 2011/06/25(土) 21:18:05.95 ID:L+MKE4ba0
土御門「それにあっちには、ねーちんもステイルもいるからな。神の右席クラスじゃなければそう問題ないはずだ」
フィアンマ「……」
上条「……そっか」
土御門「悪かったな。カミやん、黙っていて……」
上条「……気にすんなよ。どうせ、俺に余計な心配掛けたくなかったんだろ?」
土御門「……カミやんにしては、いい読みだ」
上条「へっ」
フィアンマ「……というわけで、お前には強力な魔術師の護衛をつけることになってな。俺様が来たわけだ」
890: 2011/06/25(土) 21:18:51.06 ID:L+MKE4ba0
上条「そっか、悪いな、フィアンマ」
フィアンマ「気にするな。とりあえず飯だ」
上条「おう、今おかず作るから待ってろ。土御門も食ってくか?」
土御門「おお、よろしくだにゃー」
上条「あいよ~」
・
・
・
土御門「……それでカミやんを狙う魔術師というのは?」
フィアンマ「ふむ。ドイツ精教の魔術師だ」
土御門「ドイツ精教か……」
891: 2011/06/25(土) 21:19:44.38 ID:L+MKE4ba0
フィアンマ「まぁ、お前とアステカの魔術師がいれば十分倒せる相手だが、念には念をとのことだ」
土御門「……俺達のことを知ってるのか?」
フィアンマ「ああ。俺様は情報通でもあるからな。土御門元春、お前はローマ正教に欲しかった人材だった」
土御門「それは光栄だな。過去形ということは、現在の俺の状態も知ってるわけだ」
フィアンマ「まぁな。普通の人間なら出来ることではない。褒めてやるよ」
土御門「皮肉か?」
フィアンマ「まさか。素直に褒めてやってるだけだ」
土御門「……まぁ、いい。それにしても後方のアックアといい、左方のテッラといいローマ正教は一体どうしたんだ?」
フィアンマ「……俺様に聞かないでくれ」ズズーン
土御門(なんだ!? そんな深刻な悩みだったのか!?)
892: 2011/06/25(土) 21:20:37.54 ID:L+MKE4ba0
~ 30分後 ~
上条「それじゃー、頂きます!」
土御門「いただくぜい!」
フィアンマ「ふむ、頂くとするか」
フィアンマ「」モグモグ
土御門「」モグモグ
上条「」モグモグ
フィアンマ「ふむ。以前来た時より腕を上げたようだな、上条当麻」
893: 2011/06/25(土) 21:21:21.26 ID:L+MKE4ba0
上条「まぁな。伊達に一人暮らしは長くありませんのことよ?」
土御門「俺は、全く料理できないけどにゃー」
上条「舞夏に教わればいいのに。そういえば、フィアンマ」
フィアンマ「なんだ?」
上条「レッサーはどうしたんだ? 前、一緒に来てたんだろ?」
フィアンマ「……あのじゃじゃ馬娘なら、ビザの関係でイギリスにいる」
上条「ああ、ビザね」
フィアンマ「どうせ、またすぐついてくるんだろうがな……」
894: 2011/06/25(土) 21:22:09.55 ID:L+MKE4ba0
土御門「お前らはできるのかにゃー?」
フィアンマ「……馬鹿を言え」
上条「レッサーの相手は大変だろ?」
フィアンマ「ああ。お前もロシアで大変だったんだな」
上条「まぁな。魔術師としての腕はいいんだけどな……」
フィアンマ「そうだな……」
その頃、イギリスでは……
895: 2011/06/25(土) 21:23:02.75 ID:L+MKE4ba0
レッサー「へっくしょん!!」
禁書「レッサー、風邪でも引いたのかな?」
アンジェレネ「大丈夫ですかぁ?」
レッサー「らいじょうぶです。きっと、フィアンマさん辺りが私をズリネタにしてるんでしょう」
禁ア「ズリネタ?」
レッサー「はい。全く、私がいないからって私で欲求を満たすなんて……」
禁ア「?」
神裂「はいはい、インデックスとアンジェレネはお外に行きましょうね」
896: 2011/06/25(土) 21:23:38.74 ID:L+MKE4ba0
禁書「ぬ? かおり、そんな子供扱いしないで欲しいかも!!」
アンジェレネ「そうですよぉ!」
レッサー「ふふふ、私の話の内容を理解していない時点でこ―――」ゴツッ
レッサー「痛いっ!?」
神裂「レッサーは、少し黙ってましょうねぇ?」ピキピキ
レッサー「」ゾクッ
レッサー「は、はい……」
禁ア「?」
897: 2011/06/25(土) 21:24:16.97 ID:L+MKE4ba0
上条「それで今回は、どこのホテルに泊まるんだ? 前みたいに迷子にならないでくれよ?」
フィアンマ「誰が迷子になったというのだ? それに護衛なのだぞ、ここで寝泊りするに決まっているだろうが」
上条「」
上条「…………は?」
土御門「まぁ、護衛ならそれが当たり前かにゃー」
上条(フィアンマと二人っきりでだと!?)
フィアンマ「俺様もこんなしけた部屋で寝泊りするのは、納得いかないが……まぁ、いい経験になるだろう」
上条「悪かったな、しけたお部屋で……」
898: 2011/06/25(土) 21:24:52.70 ID:L+MKE4ba0
土御門「……それでどのくらい護衛する予定なんだにゃー?」
フィアンマ「ふむ。二泊三日の予定だ」
土御門(二泊三日って……)
フィアンマ「アレイスターの情報だと、魔術師は明日に襲撃するみたいだからな」
上条「襲撃するタイミングもわかってんのかよ!? すげぇな、アレイスターって人!!」
土御門「明日か……俺の助けも必要か?」
フィアンマ「いらん。俺様、一人で十分だ」
土御門「だろうな」
899: 2011/06/25(土) 21:25:41.53 ID:L+MKE4ba0
上条「……あのさ、俺は普通に学校や第一七七支部行っても大丈夫なのか?」
フィアンマ「心配するな。俺様がついていく」
上条「…………え?」
フィアンマ「安心しろ。学校では屋上で待機してやる。その為にDSも持ってきたしな」
上条(二十四時間体制かよ……まぁ、守ってもらうんだから仕方ないよな)
上条「……それじゃー、二日間よろしくな、フィアンマ」
フィアンマ「大船に乗ったつもりでいろ」
上条「……ところで布団はどうするんだ? 予備ないんだけど……」
900: 2011/06/25(土) 21:26:21.83 ID:L+MKE4ba0
フィアンマ「安心しろ。魔術で空中ベッドを作るからな」
土御門(そんなのもできるのか……凄いにゃー)
上条「垣根の『未元物質』並に便利だな……」
フィアンマ「よし、飯も頂いたところでシャワーを借りるぞ」
上条「お、おう。バスタオルは適当に使ってくれ」
フィアンマ「ふむ」
土御門「そんじゃー、俺は自分の部屋に帰るとするぜい」
上条「おう、土御門も悪かったな」
902: 2011/06/25(土) 21:26:54.45 ID:L+MKE4ba0
土御門「いやいや、晩飯も頂いたし謝るのはこっちの方だぜい」
上条「そっか」
土御門「フィアンマ」
フィアンマ「なんだ?」
土御門「カミやんを頼んだぞ」
フィアンマ「愚問だ」
土御門「ふっ……それじゃー、お邪魔したぜい」
上条「お、おう……」フリフリ
903: 2011/06/25(土) 21:27:53.61 ID:L+MKE4ba0
~ 2時間後 ~
フィアンマ「ふむ、こんなもんだろ」
上条「これが空中ベッドか……すげぇな……」
フィアンマ「おい、俺様が寝てるときに右手で触るんじゃないぞ?」
上条「あっ、そっか。魔術だから俺の右手で触ったら消えちゃうのか……」
フィアンマ「そういうことだ。気をつけろよ?」
上条「上条さんは、そんな寝相悪くないですよ?」
フィアンマ「……ならいいがな」
904: 2011/06/25(土) 21:29:16.18 ID:L+MKE4ba0
上条「んじゃー、電気消すぞ?」
フィアンマ「うむ」
上条「そんじゃ、おやすみ」
フィアンマ「うむ」
~ 15分後 ~
フィアンマ「……」
上条「……なぁ、起きてるか?」
フィアンマ「さぁな」
905: 2011/06/25(土) 21:30:07.72 ID:L+MKE4ba0
上条「起きてんじゃねーか」
フィアンマ「何か用か?」
上条「ん、いや……大したことじゃないんだけどさ……」
フィアンマ「言ってみろ」
上条「お前、レッサーと二人で世界中、旅をしてんだろ? どうだ?」
フィアンマ「……そうだな、とりあえず俺様が知ってた世界はとても小さいことに気づいたよ」
上条「……」
フィアンマ「色んな国を渡り歩く旅に、自分の世界観が広がっているのが実感できるな」
906: 2011/06/25(土) 21:32:20.52 ID:L+MKE4ba0
上条「……そっか」
フィアンマ「今、思えば以前の俺様は、愚かだったのだな……」
上条「……」
フィアンマ「俺様を変えさせたこと、誇れよ。上条当麻」
上条「フィアンマ……」
フィアンマ「……それじゃー、俺様は寝るからな」
上条「おう、おやすみ」
フィアンマ「……」
907: 2011/06/25(土) 21:33:09.04 ID:L+MKE4ba0
・
・
・
上条(まさか、敵対した二人がこうして同じ部屋で寝てるとはな……)
上条(しかも護衛までしてもらっちゃってよ……)
上条(本当、人生何があるかわからねーや)
上条(……でも、フィアンマが変わってくれて俺は嬉しい……)
上条(……さてと、俺もそろそろ寝るかな)
上条「……ねれっかな?」
923: 2011/06/27(月) 20:09:26.66 ID:fB5qXELE0
~ 翌日 7時 ~
フィアンマ「ん……」
フィアンマ「朝か……」
上条「おっ、やっと起きたか」
フィアンマ「なんだ、お前は朝早いな」
上条「弁当作りがあるからな。お前の分も作ってあるぞ」
フィアンマ「……悪いな、感謝するぞ、上条当麻」
上条「あいよ。朝食はパンでいいか?」
924: 2011/06/27(月) 20:10:20.47 ID:fB5qXELE0
フィアンマ「ああ、構わない」
上条「んじゃー、準備すっから顔洗ってこい。それに……」プププ
フィアンマ「なんだ?」
上条「……お前、寝癖凄いぞ?」ククク
フィアンマ「なんだと!?」
フィアンマは、上条にそう言われると急ぎ足で洗面台に向かった。
そこで目にしたのは、髪型だけがシド・ヴィシャスになっている自分の姿。
フィアンマ(何故、こんなことになっている……)
疑問に思いながら、自分の髪を触ってみた。
髪に触れた瞬間。指先にいつもと違う感触が走る。
925: 2011/06/27(月) 20:11:08.38 ID:fB5qXELE0
フィアンマ(これは、ワックスか……しかし、俺様はつけた覚えがないぞ……)
フィアンマ(……よし、まずは整理だ。部屋の中には俺様と上条当麻しかいなかった)
フィアンマ(鍵は閉まっており、部屋の壁に穴もあいていない。魔術の気配も感じられない)
フィアンマ(上条当麻の髪は、いつもツンツン……)
フィアンマ(つまり……)
フィアンマ「上条当麻ぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!」
<な、何だ?
<貴様ぁぁぁぁぁぁぁああ!!
<うぎゃぁぁぁあ!! 不幸だぁぁぁぁぁぁ!!
926: 2011/06/27(月) 20:12:07.42 ID:fB5qXELE0
エイワス「」ニヤリ
927: 2011/06/27(月) 20:13:18.57 ID:fB5qXELE0
~ 30分後 ~
上条「ったく、朝から酷い目にあったぜ……」テクテク
フィアンマ「……しかし、貴様が犯人じゃないとしたら一体誰が……」テクテク
土御門「ちなみに俺でもないぜい?」テクテク
フィアンマ「そうか……まぁ、いい。いつか復讐してやる」
上条「……それにしても、俺を狙う魔術師ってもう学園都市にいんのかな?」
フィアンマ「ああ。恐らく、今でも遠くからお前のことを見ているだろうよ」
上条「……不幸だ」
土御門「まー、護衛が神の右席なんだから心配する必要ないぜい」
フィアンマ「そうだぞ、上条当麻。お前は、いつも通り暮らしていればいい」
上条(頼りになりすぎて、逆に怖い……)
928: 2011/06/27(月) 20:14:15.72 ID:fB5qXELE0
~ 武里高校の近く ~
フィアンマ「それじゃー、俺様は適当に屋上で暇つぶししているからな」
上条「おう。あっ、弁当だ」スッ
フィアンマ「悪いな。感謝する」
上条「護衛してもらってんだからこれくらい当たり前だって」
フィアンマ「ふっ。それでは、またな」
上条「おう」フリフリ
土御門「護衛、頑張ってくれにゃー」フリフリ
フィアンマ「それじゃー、俺様は適当に屋上で暇つぶししているからな」
上条「おう。あっ、弁当だ」スッ
フィアンマ「悪いな。感謝する」
上条「護衛してもらってんだからこれくらい当たり前だって」
フィアンマ「ふっ。それでは、またな」
上条「おう」フリフリ
土御門「護衛、頑張ってくれにゃー」フリフリ
929: 2011/06/27(月) 20:15:05.09 ID:fB5qXELE0
~ 10分後 屋上 ~
フィアンマ(さて、学校が終わるのが15時半か……)
フィアンマ(読書でもするか……)
・
・
・
・
フィアンマ(やっと読み終わったか……今は……)
フィアンマ(12時20分か……よし、弁当でも頂くとするか)
ガチャ
フィアンマ「っ!?(誰か来たか……)」
フィアンマ(仕方ない……身を隠すとするか……)
930: 2011/06/27(月) 20:15:54.77 ID:fB5qXELE0
フレンダ「うーん、たまには屋上でお昼もいいってわけよ」
吹寄「そうね。いいお天気だし」
姫神「上条君達は。誘わなくてもよかったの?」
吹寄「いいんじゃない? たまには女子だけでお昼食べたいし」
フレンダ「うん。女の子同士でしか話せないこともあるもんね」
フィアンマ(……あれは、アックアが言ってた上条当麻の恋人か……)
フィアンマ(やはり、上条当麻は『禁書目録』といい外国人が好きなのか?)
931: 2011/06/27(月) 20:18:52.78 ID:fB5qXELE0
吹寄「そういえば、垣根から聞いたのだければ姫神さん、いい人ができたんだって?」
姫神「!?」
吹寄「……確か、原谷さんって人だったかしら?」
フレンダ「え? 原谷君? それ初耳なわけなんだけど?」
姫神「な。なぜ。垣根さんが彼のことを……」
吹寄「うーん、何で知ってるかまでは聞かなかったのだけれど……」
姫神「は。原谷君は。その……///」
フレンダ「あれ、姫神さん、顔が赤いよ?」
932: 2011/06/27(月) 20:19:57.30 ID:fB5qXELE0
姫神「っ!?」
吹寄「照れてる、照れてる」クスッ
姫神(しまった。いつもと立場が逆転してしまった……)
フレンダ「姫神さん、原谷君と付き合ってるの?」
姫神「つ。付き合ってない……まだ……」
吹フ「」ピクッ
吹寄「まだってことは、いずれかは……ってことかしら?」
フレンダ「原谷君と姫神さんがね……意外なわけよ」
933: 2011/06/27(月) 20:20:30.78 ID:fB5qXELE0
姫神「///」カァー
姫神「フレンダさんは。原谷君のこと知ってるの?」
フレンダ「うん。前に風紀委員の研修合宿で会ったわけよ」
姫神「そうなんだ」
吹寄「ねぇ、フレンダさん。原谷さんってどんな人なの?」ニヤニヤ
フレンダ「うーん、それは姫神さんに聞くべきってわけよ」ニヤニヤ
姫神「あ。あぅ……」
934: 2011/06/27(月) 20:21:20.63 ID:fB5qXELE0
フィアンマ(ふむ。これがレッサーの言っていた『コイバナ』ってやつか……)
フィアンマ(女はこういう話が大好きなのだな)
フィアンマ(……そういえば、ヴェントはこういう話、一切していなかったな)
フィアンマ(いつも『科学ぶっ壊す』、『ついでに化学も嫌い』とか言ってたな……)
フィアンマ(……懐かしいものだな)
935: 2011/06/27(月) 20:23:12.91 ID:fB5qXELE0
~ 放課後 校門前 ~
上条「それじゃー、支部に行くとしますか」
土御門「だにゃー。今日も平和だといいんだけどにゃー」
青ピ「ネットの掲示板でも第一七七支部には、化物達がいるからって評判やし大丈夫やろ?」
フレンダ「化物って、麦野達のことだよね?」
青ピ「それ以外誰がいるっていうんや」
フレンダ「あははは……(麦野には、その掲示板見せられないわね)」
フィアンマ「やっと来たか、上条当麻」
936: 2011/06/27(月) 20:23:50.66 ID:fB5qXELE0
青フ「っ!?」ビクッ
上条「おう、待たせて悪かったな」
土御門「お勤めご苦労さんだぜい」
フィアンマ「気にするな。今から風紀委員の支部とやらに行くのか?」
上条「おう。フィアンマはどうするんだ?」
フィアンマ「俺様は護衛なんだ。行くに決まってるだろう」
上条「……ですよね」
青ピ「か、カミやん……」
937: 2011/06/27(月) 20:24:25.82 ID:fB5qXELE0
フレンダ「この人は?(確か研修合宿の時の……)」
上条「あっ、この人はフィアンマだ。フィアンマは、俺の……」
上条(やばい!! こいつらにどうやって説明すればいいか忘れてたぁぁぁぁぁ!!)
上条(『俺を狙う魔術師がいるから、護衛しに来てもらいました。てへっ♪』)
上条(うん、駄目だな……)
上条(どうっすかな……)
上条「えっと……」
土御門「フィアンマは、カミやんの親父さんに息子の生活ぶりを見てくるよう頼まれたんだぜい」
938: 2011/06/27(月) 20:25:07.63 ID:fB5qXELE0
上条「!?」
土御門「だろ? カミやん」
上条(土御門、ナイスゥゥゥゥゥゥゥゥ!!)
上条「そ、そうなんだよ。俺の父さんが俺の生活ぶりを心配してよ……」
フィアンマ「……そういうことだ。よろしく頼む」
青ピ「そうなんや。心配性な親父さんやね。青髪ピアスと申します。よろしゅう」ペコリ
フレンダ「フレンダ=セイヴェルンです。よろしくお願いします」ペコリ
フィアンマ「フィアンマだ。俺様のほうこそよろしくな」
939: 2011/06/27(月) 20:26:35.52 ID:fB5qXELE0
青ピ(凄い威圧感や……それにしてもこの人……)
フィアンマ(これが関西弁ってやつか? それにしてもこいつ……)
青フ(赤い(青い))
青ピ「……」ジー
フィアンマ「……」ジー
青髪の少年と赤い青年が交差する時、物語が始まる。
いや、それと関係なく物語は始まっている。
940: 2011/06/27(月) 20:27:30.51 ID:fB5qXELE0
フレンダ「……それでフィアンマさんは、当麻の生活ぶりを見るためにわざわざ学園都市に?」
フィアンマ「いや、仕事のついでだ」
フレンダ「そうなんですか……ちなみにお国は?」
フィアンマ「イタリアだ」
フレンダ「イタリアですか!? 私、小さい時よく行ってましたよ」
フィアンマ「ほう? お前は何処出身なんだ?」
フレンダ「私は、カナダです」
フィアンマ「カナダか。つい先月行ったばかりだ」
フレンダ「そうなんですか!?」
フィアンマ「ああ。いい国だったな」
上条「……なんか、話が弾んでるな」
土御門「だにゃー」
青ピ(ボク、この人とコンビ組んだから面白いんやないか?)
941: 2011/06/27(月) 20:28:27.69 ID:fB5qXELE0
~ 30分後 第一七七支部 ~
上条「お疲れ様でーす」
土御門「今日も一日よろしくだぜい」
フレンダ「お疲れ様~」
青ピ「トゥットゥル~♪」
固法「あら、おつ――――」
フィアンマ「邪魔するぞ」
固法「」
942: 2011/06/27(月) 20:29:04.71 ID:fB5qXELE0
固法「……えっと、その方は……」
垣根(あ、あいつは!?)
海原(神の右席、右方のフィアンマ!? 何故、彼がここに!?)
絹旗(あっ、超化物の人です)
滝壺(……髪型が似てる)
麦野(外人?)
初春(外国人さんですぅ……)
浜面(誰だ?)
943: 2011/06/27(月) 20:29:44.34 ID:fB5qXELE0
黒子(はて、誰ですの?)
一同(……とりあえず)
一同(赤い!!)
944: 2011/06/27(月) 20:30:39.93 ID:fB5qXELE0
上条「……えっと、実はですね――――――――――――」
固法「――――――――――――なるほど。そういうことね」
フィアンマ「邪魔はしない。いいか?」
固法「はい。狭苦しい場所ですが……」
フィアンマ「まぁ、確かに思ったより狭いな」
上条「おい、少しは気を使えよ」
フィアンマ「これでも使ってるつもりなんだが」
固法「正直な方ですね」ニッコリ
945: 2011/06/27(月) 20:31:40.52 ID:fB5qXELE0
フィアンマ「そうか? 俺様は思ったことを口にしているだけだ」
固法「そうですか」クスッ
初春「あ、あのお茶です。どうぞ」スッ
フィアンマ「悪いな。有難くいただく――――――」
フィアンマ「っ!?」
初春「?」
フィアンマ「おい、お前」
初春「は、はい?」
946: 2011/06/27(月) 20:32:17.94 ID:fB5qXELE0
フィアンマ「その頭はどうした?」
初春「はい? 何のことですか?」
フィアンマ「だからその頭に乗せてる、花のことだ」
初春「これですか? これは、私のチャームポイントです」ニコッ
フィアンマ「……そうか。いいチャームポイントだな」
初春「ありがとうございます」
フィアンマ「ふむ。有難くお茶頂くぞ」
初春「はい。おわかり欲しかったら言って下さいね」ニコッ
フィアンマ「悪いな」
947: 2011/06/27(月) 20:33:05.51 ID:fB5qXELE0
海原「上条さん、土御門さん、何故彼がここに?」ヒソヒソ
土御門「簡単に言うと、カミやんが魔術師に狙われていてその護衛に来た」ヒソヒソ
海原「」
海原「…………は?」
上条「まぁ、普通はそう反応するよな」
海原「いやいや、彼は元々貴方達の敵だったのでは?」
上条「まぁ、そうなんだけどな……色々あんだよ」
海原「はぁ……」
海原(神の右席が上条当麻の護衛……一体、どういうことなんですか?)
948: 2011/06/27(月) 20:34:01.53 ID:fB5qXELE0
垣根「よぅ。久しぶりだな」
フィアンマ「……久しいな。少年」
垣根「また会えるとは思ってなかったぜ」
フィアンマ「俺様もだ」
垣根「相変わらず、自分のこと様付けなんだな」
フィアンマ「ああ。気に入らないか?」
垣根「……別に。もうそんなガキじゃねーよ」
フィアンマ「ほほぅ。少しは成長したようだな」
949: 2011/06/27(月) 20:35:25.40 ID:fB5qXELE0
垣根「」イラッ
垣根「相変わらず、人をイラつかせる才能の持ち主だな……」
フィアンマ「俺様は、才能に満ち溢れている人間だからな」
垣根「」ピクッ
垣根(なんて偉そうな奴だ……一方通行以上じゃねーかぁ?)
フィアンマ「……だが才能が溢れているのは、お前もだろ? 上条当麻に聞いたぞ。学園都市第二位の実力者だと」
垣根「なっ!?」
950: 2011/06/27(月) 20:35:59.42 ID:fB5qXELE0
フィアンマ(本当はアレイスターから聞いたんだがな……)
フィアンマ(『未元物質』か……魔術視点から見れば神の領域に踏み込んでいるな……)
フィアンマ「『未元物質』 素晴らしいじゃないか?」
垣根「」
垣根「まっ、まぁな!! 学園都市では俺しか使えない能力だしな!!///」
フィアンマ「だろうよ。そんな特殊な力を使えるのは、数少ないだろう」
垣根(なんだ、こいつ話してみりゃいい奴じゃねぇか……)
951: 2011/06/27(月) 20:36:39.40 ID:fB5qXELE0
麦野「……しかし、上条の父親は過保護だにゃーん」
絹旗「超同感です。娘さんならわかりますが……」
浜面「まぁ、それだけ子供が心配ってことだろ。いい親父さんじゃねーか」
フレンダ「そ、そうよね!!」
滝壺「」スースー
固法「はい、それじゃー皆、仕事についてちょうだい!!」
一同「はーい」
952: 2011/06/27(月) 20:38:24.44 ID:fB5qXELE0
上条「フィアンマ」
フィアンマ「何だ?」
上条「俺、これからパトロールに行くんだけど、お前どうする?」
フィアンマ「無論、行くに決まってるだろう?」
上条「……だよな。とりあえず」
フィアンマ「ん?」
上条「街中で問題は起こさないでくれよ?」ヒソヒソ
フィアンマ「ふっ、俺様が問題を起こすわけないだろうが」
953: 2011/06/27(月) 20:38:57.52 ID:fB5qXELE0
上条(研修センターを無茶苦茶にしたのは誰だと思ってんだ!!)
上条「……ならいいけど」
浜面「上条、そろそろ行こうぜ?」
絹旗「置いていきますよ? 上条さん」
上条「あっ、悪い、悪い!」
フィアンマ「さて、お前の仕事ぶりを見てやるとするか」
上条「そんな大したことはしてないけどな」
フィアンマ「ふっ、そうか」
954: 2011/06/27(月) 20:40:08.91 ID:fB5qXELE0
~ パトロール中 ~
上条「見た感じ、今日も平和そうだな」
浜面「だな。カツアゲとかも随分、減ったしな」
絹旗「まぁ、麦野と垣根さんの恐怖政治ともいえますが……」
上条「あははは……」
浜面「それは否めねぇ……」
フィアンマ「上条当麻」
上条「なんだ?」
フィアンマ「お前は、毎日こんなことやってるのか?」
955: 2011/06/27(月) 20:40:57.72 ID:fB5qXELE0
上条「まぁ、毎日じゃないけどな。パトロールは、風紀委員の基本だしな」
フィアンマ「そんなに学園都市は、物騒なものなのか?」
上条「最近はずっと平和だけどな……」
フィアンマ「なるほど。それにしても……」チラッ
浜絹「?」
フィアンマ「三下臭が半端ないチンピラと小学生が、風紀委員というのはどうなんだ?」
浜絹「なっ!?」
上条(フィアンマァァァァァァ!!)
956: 2011/06/27(月) 20:41:41.33 ID:fB5qXELE0
浜面「三下臭が半端なくて悪かったな!!」
絹旗「超失礼ですね!! 私は、超中学二年生です!!」
フィアンマ「なに!? 中学二年生だと?」
浜面「俺のことは無視かよ!?」
絹旗「はい!!」
フィアンマ「てっきり、ランドセルをしょってると思ったよ。失礼したな、お嬢ちゃん」
絹旗「だから超子供扱いしないで下さい!!」ムキー
フィアンマ「俺様からしたら、小学生も中学二年も子供だがな」
957: 2011/06/27(月) 20:42:28.30 ID:fB5qXELE0
浜面「ランドセルって……」ププッ
絹旗「うがぁぁぁぁぁ!!」ドガッ
浜面「ごほぉぉぉぉぉぉ!?」
絹旗「浜面のくせに生意気です」
浜面「て、てめぇ……みぞおちはやめろ……」
絹旗「全く、超失礼な方ですね!!」
上条「……あぁ、悪いな、絹旗、浜面」
絹旗「いえ、上条さんが謝る必要は超ありません」
浜面「そ、そうだぞぉ……」ヨロヨロ
フィアンマ「……やれやれ、短気な奴らだ」フゥー
絹旗「超貴方のせいですからっ!!」ウガァー
浜面(突っ込む元気ねぇ……)
上条「はぁ……先が思いやられる……」
958: 2011/06/27(月) 20:43:18.71 ID:fB5qXELE0
~ 二時間後 公園 ~
上条「はいよ、コーヒー」スッ
フィアンマ「ふむ」
絹旗「しかし、今日は本当に平和ですね。迷子もいませんし」
浜面「ああ、よく迷子出てたからな……」
上条「そうだな。少し休憩してから支部戻るか」
絹浜「はい(おう)」
フィアンマ「……」
浜面「……そういえば、絹旗から聞いたんだけど、あんたも能力者なんだってな?」
上条「」ギクッ
フィアンマ「まぁな……」
959: 2011/06/27(月) 20:44:03.76 ID:fB5qXELE0
絹旗「……ちなみに今だから聞きますけど、あの超変な手は何なんですか?」
フィアンマ「……俺様にもよくわからん」
絹旗「なるほど。垣根さんと同じようなものですか」
フィアンマ「そういえば、お前らの高校にアックア……いや、ウィリアムという奴がいるだろう?」
上条(思いっきりアックアって言ってるじゃねーか……)
浜面「あ、ああ。ウィリアム先生がどうかしたのか?」
フィアンマ「今度、そいつの耳元で『ヴィリアン』と囁いてみろ。面白い反応するぞ?」
浜面「『ヴィリアン』? わかった、今度やってみる」
絹旗「それじゃー、そろそろ支部に戻りますか?」
上条「だな」
浜面「おう」
986: 2011/07/01(金) 08:45:56.03 ID:wARXhob20
/ ̄ヽ
_m/ /] }
/⌒W /:/_,厶 --、
/ },x仏 ´ ー‐__,.ノ /{ァ=≦〔
{___,ノイ :| ‡ `Y´ _______ r┘ 、 、_、乂_
,| .:| 、_; ‡ j. :´: : : : : : : : :ノ; 从N{!Ⅵ厂
/ ` ¨¨⌒): : : : : : : : : :从j{! ,ノ^二{⊃
C′ ⊂ヽ./7¨⌒´:八: 、\: : :\: :、≧/^)、 \ 「超おはようです。投下夜8時くらいです」
| , 厶ヘ{: : : : /\_\ト、{>く : \}ヘ ヘ._\_/ヘ,
L./}_,ノ }: :/:/Y::::::} {::::::Yヘ:{ \厶、\__}
\__/V: :| 'ー'′ ′_ 'ー'′/\_/ 丶┘
\ \{ "" ( ̄´丿 ""/ /
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994: 2011/07/01(金) 20:25:10.37 ID:wARXhob20
絹旗「春上さん、埋めるために少しお話しましょう」
春上「うん。わかったの」
絹旗「では、突然ですが春上さんは好きな人とかいるんですか?」
春上「!?」
春上「い、いきなりそんなこと言われても困るの///」
絹旗「その反応……超いるんですね?」
春上「な、内緒なの!!」ダダダッ
絹旗「ふふふ。私からは逃げられませんよ!!」ダダダッ
春上「ひ、ひぃ!? 誰か助けてなの!!」
996: 2011/07/01(金) 20:29:40.06 ID:wARXhob20
絹旗「さて次は誰と話しますかね……おや、あれは」
絹旗「馬場さんじゃないですか」
馬場「どうも、馬場です」
絹旗「無事、あそこから出られたんですね」
馬場「はい。警備員に助けられました」
絹旗「暗部なのに、警備員に助けられるなんて……」
馬場「言わないで下さい……」
馬場「それでは、僕はこれからあの花の1巻買いにいくので失礼します」
絹旗「はい。お気をつけて」
997: 2011/07/01(金) 20:33:16.09 ID:wARXhob20
皆さん、ご協力ありがとうございます。
絹旗「さて、次は誰ですかね……あれは」
ヘッドギア「ん?」
絹旗「ヘッドギアさん、どうも」
ヘッドギア「ああ。元気そうだな」
絹旗「ええ。貴方も相変わらずヘッドギアしてるんですね」
ヘッドギア「俺のチャームポイントだからな」
絹旗「なるほど。初春さんの花飾りみたいなものですね」
ヘッドギア「初春さん? ああ、第一七七支部のゴールキーパーか」
絹旗「知ってるんですか?」
ヘッドギア「ああ。彼女の情報処理能力の高さは、暗部でも有名だったしな」
絹旗「へぇ。超初耳です」
ヘッドギア「それじゃー、俺行くから」
絹旗「はい。また」
998: 2011/07/01(金) 20:37:08.18 ID:wARXhob20
ごめんなさい、ネタ切れだ…
あとは>>1000取った人が今年、滝壺似の彼女が出来ると致しましょう。
絹旗「あ、滝壺さん」
滝壺「やっほ」
絹旗「相変わらずジャージですね」
滝壺「今日は薄いジャージだよ」
絹旗「パッと見わかりませんよ」
滝壺「絹旗もジャージ着ればいいのに」
絹旗「学校のジャージだけで超十分です」
滝壺「残念」
絹旗「滝壺さんは、これからお出かけですか?」
滝壺「うん。はまづらとデート」
絹旗「相変わらずラブラブですね」
滝壺「えへっ。それじゃー、いくね」
絹旗「はい。お気をつけて」
999: 2011/07/01(金) 20:40:03.35 ID:s4FgpWn0o
999!
1000: 2011/07/01(金) 20:40:12.42 ID:HBZCYw8yo
ちゅーん(´・ω・`)
989: 2011/07/01(金) 20:17:13.57 ID:wARXhob20
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります