398: 2015/11/14(土)01:31:32 ID:WdG
ちょっと再開
提督「赤城のヤキモチ」シリーズ
最初から:提督「赤城のヤキモチ」【その1】
前回:提督「赤城のヤキモチ」【その4】
399: 2015/11/14(土)01:32:29 ID:WdG
ー執務室ー
提督「それじゃ、改めて」
提督「ようこそ、加賀やん」ニコ
加賀「はい、一生尽くさせて頂きます」
赤城「えっ?」
加賀「何か?」
赤城「いや、今一生尽くすって…」
加賀「はい、そうですが」
赤城「…提督?」ニコ
提督「はい」
赤城「何をして加賀さんを誑かしたんですか?」ニコォ
提督「いや誑かすって」オイ
赤城「知りません」プイ
加賀「………」
400: 2015/11/14(土)01:32:56 ID:WdG
加賀「…赤城さん」
赤城「何ですか?」
加賀「…お互い、頑張りましょう」
赤城「…そうですね」ニコ
提督「ま、まぁ…とりあえず赤城」
提督「加賀やんに鎮守府内を案内して来てくれ」
提督「ついでに間宮っといで」ピッ
赤城「了解しました」キラキラ
赤城「それでは加賀さん、行きましょう」
加賀「はい」
スタスタ パタン
401: 2015/11/14(土)01:33:30 ID:WdG
コンコン
提督「ほいよ」
明石「入れ違いになりましたね」ガチャ
提督「んー、そっちの方が良かったんじゃない?」
明石「そうでもなかったですよ?」
提督「…そっか」フゥ
明石「見事な脱力ですねぇ」クス
提督「そりゃあそうさ」
提督「で、どんなだった?」
明石「はい、頭の先から爪先までくまなく調べました」
明石「その結果、残留した薬物や後遺症の心配はないですね」
提督「うん、良かった」
明石「そうですね、しいて言うなら」
明石「精神面ですね、表面上問題なさそうですが…かなり疲弊しています」
提督「うむー…どうしようかねぇ」ウーン
明石「簡単ですよ?」
提督「え?そうなの?」
402: 2015/11/14(土)01:34:31 ID:WdG
明石「彼女の心の支えは今や地球上で提督ただ一人と言っていいでしょう」
提督「地球上って」
明石「なんなら銀河系でもいいです、それ位彼女は提督を信頼しますし、悪く言えば依存します」
提督「…しゃあないよねぇ」
明石「ですから万が一でも提督が彼女を見放す様な事があればその時は…」
提督「しないよ、そんなこと」
明石「知ってます」ムン
提督「で?どうすればいいのさ」
明石「簡単です、守ってあげればいいんですよ」ニコ
提督「…守る、か」
明石「違う言い方をするなら、味方であり続ける」
明石「どんな些細な事でも、絶対に彼女の味方であり続ける」
明石「…例え世界を敵に回してでも」
提督「何でそんな言い回し?」
明石「ちょっとカッコよかったでしょ?」
提督「ちょっとね」
403: 2015/11/14(土)01:34:53 ID:WdG
明石「まぁ、そんなところでしょうね」
明石「それも時間が解決してくれるでしょうし」
提督「それはそれで寂しいなぁ」ショボン
明石「もう、どっちなんですか」ケラケラ
ーーー
ーー
ー
404: 2015/11/14(土)01:35:25 ID:WdG
ー廊下ー
加賀「ところで赤城さん」スタスタ
赤城「なんですか?」スタスタ
加賀「赤城さんは、提督の事が好きなの?」
赤城「んー、そうですねぇ」
赤城「好き、なんでしょうね」
加賀「……そう」フイ
赤城「あら、加賀さんも?」
加賀「私は提督が全てですから」
赤城「提督は変な人ですよ?」クス
加賀「…知っています」
加賀「私を助けて頂いた時も、変でしたから」
赤城「多分、空母が~とか言ってませんでした?」
加賀「…言っていました」オドロキ
赤城「でしょう?」クス
405: 2015/11/14(土)01:35:51 ID:WdG
加賀「…提督の事、詳しいのね」イッコウセンオーラ
赤城「あら、嫉妬ですか?」ニコ
加賀「提督の一番は、譲れません」
加賀「例え、赤城さんでも」
赤城「…ふふ」
赤城「古参、舐めないで下さいね」ニコ
加賀「恋敵、ですか」
赤城「そうなりますねぇ」
赤城「…負けませんよ」
加賀「私も、負けません」
赤城「…まぁ、とりあえず腹ごしらえですね」
赤城「腹が減っては何とやら、です」マミヤケンピラ
加賀「そうですね」キラキラ
イッコウセンアカギ、タベマス!
ガイシュウイッショクヨ
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
406: 2015/11/14(土)01:36:47 ID:WdG
ヒトナナマルマル
ー回想終わりー
提督「…あれから俺は」
提督「ちゃんと、加賀やんの味方でいられてるかな」
加賀「…提督は、ずっと私を守ってくれていました」
加賀「過失があっても、叱っても、最後は私の味方でいてくれました」
加賀「あのエセ戦艦も、瑞鶴もきっと納得がいかなかったかもしれません」
加賀「それでも、私は嬉しかったです」
提督「そっか…」
提督「よかった」ニコ
407: 2015/11/14(土)01:37:12 ID:WdG
加賀「………」
加賀「……提督」
提督「ん?」
加賀「…もし、私と赤城さん」
加賀「どちらかしか救えなかったら」
加賀「…提督は、どちらをーー」
提督「どっちもだよ」
加賀「!」
加賀「……それは、ずるいです」
提督「俺は、選べない」
提督「どっちかしか救えないのなら、俺が氏んででも両方助ける」
加賀「…そうですか」
提督「なんでそんな事を?」
加賀「…不安になるんです」
提督「不安?」
408: 2015/11/14(土)01:37:45 ID:WdG
加賀「………」
加賀「…赤城さんは、ずっと秘書艦をしています」
加賀「それは、私がここに来る以前からずっとだったんでしょう?」
提督「そうだね、赤城は俺が鎮守府に着任してすぐに配属されたから」
提督「ほとんど赤城だったね」
加賀「………」
409: 2015/11/14(土)01:38:28 ID:WdG
加賀「…私は」
加賀「秘書業務をしても、海に戦いに出ても」
加賀「赤城さんに、遠く及びませんでした」
加賀「そして、そんな赤城さんは」
加賀「いつも、私の最愛の人を独占していました」
加賀「悔しかったです」
加賀「どうにかして、あの場所に」
加賀「提督の隣に、立ちたい」
加賀「しかし、秘書艦では赤城さんには敵いません」
410: 2015/11/14(土)01:38:53 ID:WdG
加賀「なら、せめて戦力としてだけでも」
加賀「提督の一番になろう、と」
加賀「そして、この鎮守府で最初の最高錬度になって」
加賀「提督と、最初のケッコンは私がしたい」
加賀「それだけを、ずっと…」
加賀「ずっと、頑張ってきたのに」
加賀「…消えないんです」
加賀「このままじゃ、提督が」
加賀「赤城さんだけを、見る様になってしまうのではないか、と」ウル
加賀「皆に優しい提督のまま」
加賀「私にも、平等に優しいまま」
加賀「赤城さんだけが、提督の…」ポロッ
加賀「……それがずっと、怖くて」ポロポロ
411: 2015/11/14(土)01:39:51 ID:WdG
提督「…加賀やん」
??「話は聞かせてもらいました」
提督「…お、お前」
加賀「あ……」グス
提督「赤城…」
赤城「やっと見つけましたよ、提督」
提督「うん、見つかったな」
赤城「はい、それと加賀さん」
加賀「…何でしょう」
赤城「不安なのは加賀さんだけではありません」
加賀「………」
赤城「私だって、怖いんですから」
加賀「赤城さんも、怖い…」
赤城「そうです」
赤城「この鎮守府初の正規空母として配属されて、提督には子供の様に喜んでいただきました」
赤城「それからはずっと秘書艦を任せて頂いて…」
提督「いやぁ」テレ
赤城「ですが…」
412: 2015/11/14(土)01:40:17 ID:WdG
赤城「私が提督の一番だと、ずっと思っていたのに…」
赤城「気付けば鎮守府には他の空母もいて」
赤城「提督は右に左にデレデレして」
提督「いやぁ…え?」
赤城「加賀さんには特別優しくて」
加賀「いえ」テレ
赤城「提督は私には辛辣な態度を取る時すらあると言うのに」
提督「いや無いだろ」
赤城「そして第一艦隊は空母まみれ、皆目を疑う速度で練度を上げました」
赤城「その中でも、加賀さんの成長は鬼気迫る気迫がありました」
赤城「そんな中、私は…」
赤城「いつか、私が今いる立場すら危うくなるのではないかと」
赤城「そうでなくとも、性能で言えば皆私より優秀だと言うのに…」
提督「…赤城?」
赤城「唯一、皆より秀でていた練度すらも並ばれたら」
赤城「提督は私を、必要としてくれなくなるのではないかと」
提督「お、おいおい」
赤城「…所詮私は報酬でしかありません」
赤城「だからーーー」
417: 2015/11/16(月)23:03:38 ID:Xfd
ペチン
赤城「っ…」ホホオサエ
提督「滅多な事言うもんじゃないよ」
赤城「…事実です」
提督「違うでしょ?」
赤城「………」
提督「どうなの?」
赤城「……事実、です」
提督「………」カチン
提督「まぁ、確かに他の提督はそうかもしれないね」
提督「おおよその提督は初めて配属する空母は赤城だろうさ」
提督「性能…確かに他より秀でた所は装甲と耐久位か?」
提督「それですらトップではないしね」
赤城「…だから」
418: 2015/11/16(月)23:04:04 ID:Xfd
提督「あぁ、赤城の言っていた事は概ね事実さ」
提督「同じ一航戦の正規空母加賀は、最強さ」
提督「二航戦は改二で化けるな」
提督「五航戦だって改二になるな」
提督「あれ?赤城だけだな」
赤城「………」
提督「赤城だけ、何もないよな」
赤城「っっ…」ズキ
加賀「提督、やめて」
提督「事実なんだろ?」
赤城「…そう、です」フルフル
加賀「提督、これ以上はーー」
419: 2015/11/16(月)23:04:29 ID:Xfd
提督「で、それがどうした?」
赤城「……ぇ」
加賀「………」
提督「だから、それがどうしたって聞いてんの」
赤城「…それは」
提督「俺が他の提督と同じなら、赤城はどうだ?」
提督「性能で勝る空母が来て、それが使い物になったらお払い箱」
提督「ここでも、そうか?」
赤城「………」
提督「……赤城」
赤城「……はぃ」
提督「俺を、舐めないで欲しいね」
スタスタスタ
420: 2015/11/16(月)23:04:57 ID:Xfd
赤城「………」
加賀「……赤城さん」
赤城「…ははは」
赤城「…馬鹿みたいですね」
加賀「………」
赤城「これだと、本当にお払い箱…ですね」
加賀「……提督は」
加賀「そんな事、微塵も考えていません」
赤城「…しかし」
加賀「私の…」
加賀「私達の提督です」
赤城「………」
加賀「…何故、提督は怒ったと思いますか?」
赤城「………」
加賀「提督は、本気で打ちましたか?」
赤城「…いいえ」
加賀「提督、悲しそうでした」
加賀「…少し考えてみて下さい」
加賀「私は、部屋にいますので」スタスタ
赤城「………」
ーーー
ーー
ー
421: 2015/11/16(月)23:05:32 ID:Xfd
ヒトハチマルマル
ー執務室ー
コンコン
提督「不在だ」
ガチャ
加賀「提督」
提督「…あ、うん」
加賀「私が来た理由、分かっていて?」
提督「…当たり前やん」
加賀「よかったです」
提督「で、どうしたの?」
加賀「…怒っていますか?」
提督「怒っちゃないけど…」
加賀「このままにしておくわけにはいかないでしょう」
提督「まぁ、ね」
422: 2015/11/16(月)23:05:55 ID:Xfd
加賀「赤城さんの事、嫌いになりましたか?」
提督「ないね」
加賀「秘書艦は変えますか?」
提督「ないね」
加賀「だそうですよ」
提督「え?」
ガチャ
赤城「………」
提督「な、加賀やん…」
加賀「では、私は失礼します」
提督「ちょ、待ってよ」
加賀「待ちません、でも後で構って下さい」
スタスタ
加賀「…赤城さん」ボソ
赤城「………」
加賀「一つ貸しにしておきます」スタスタ
パタン
423: 2015/11/16(月)23:06:21 ID:Xfd
提督「………」
赤城「………」
赤城「……提督」
提督「なに?」ムス
赤城「っ…」
赤城「私が、着任した時の事…覚えていますか?」
提督「……忘れた」プイ
赤城「本当ですか?」
提督「…嘘」
赤城「よかったです」ホッ
赤城「あの時の提督…私は一生忘れませんから」
提督「………」
赤城「あの日…私がここに配属されて」
赤城「提督に出会った日ーーー」
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
424: 2015/11/16(月)23:07:25 ID:Xfd
ー5年前ー
「ここが、今日から配属される鎮守府ですか…」スタスタ
「艦娘の姿が見当たりませんね」スタスタ
「着任している提督は少し問題児だと聞いていますが…」スタスタ
「まさか、鎮守府として機能していない…なんて」スタスタ
「…はぁ、変な人でなければいいんですけど」スタスタ
「あ、ここですね」ピタ
コンコン
??「どうぞ」
ガチャ
425: 2015/11/16(月)23:07:52 ID:Xfd
赤城「本日付けで配属となりました、一航戦赤ーーー」
パァンパパァン!!
赤城「なぁ!!?」ビクッ
??「ウェール!↑カァーム!↓」クネクネ
赤城「……?」
??「トゥー…」グッ
赤城「あ、あの」
??「赤城だー!」バァーン
赤城「は、はぁ」
赤城(英語は得意じゃないのですね)
??「おっと、俺とした事が」ストン
赤城「貴方が、ここの提督でしょうか?」
提督「如何にも、ここの提督だが」
赤城「ええと、私は一航戦赤gーー」
提督「知ってるよ」
赤城「あ、はい」
提督「うん、ようこそ」
赤城「ありがとうございます」
426: 2015/11/16(月)23:08:31 ID:Xfd
提督「………」
赤城「………?」
提督「………」ジーーッ
赤城「…あの」
提督「なんだい?」ニコニコ
赤城「何故凝視するんですか?」
提督「……ん?」
赤城「い、いえ、何でもありません」
提督「………」ジーーッ
赤城「だ、だからですね」オロ
提督「え?」
赤城「何故見るのですか?」
提督「見たらダメなの?」
赤城「いえ、そうではありませんが…」
提督「………」ジーーッ
赤城「り、理由を!」
提督「……は?」
赤城「理由を聞かせて下さい!」
提督「そんなの決まってるやん」
427: 2015/11/16(月)23:08:52 ID:Xfd
提督「空母が好きだからだよ」
赤城「…そうなんですね」
提督「うん、オッケー?」
赤城「あ、はい」
赤城(やっぱり変な人でしたけど、悪い人ではなさそうですね…)
赤城(それに、好きと言われて悪い気もしませんね…)
提督「………」ジーー
ーーー
ーー
ー
428: 2015/11/16(月)23:09:23 ID:Xfd
ー5分後ー
提督「………」ジーー
赤城(しまかぜ、ぜですか……ぜかまし)
提督「………」ジーー
赤城(ぜかまし……しょうかく)
提督「……よし」
赤城「はい?」
提督「空母ニウム補給完了っと」
赤城「え?」
提督「何でもないよ」
赤城「あ、はい」
提督「じゃあ、早速艦載機の配備をしようか」
赤城「了解しました」
赤城(やっとそれらしくなってきました)
ーーー
ーー
ー
429: 2015/11/16(月)23:10:01 ID:Xfd
ー廊下ー
スタスタ
赤城「ところで提督」
提督「ん?」
赤城「見たところ、他の艦娘が見当たりませんが…」
提督「あぁ、いないよ」
赤城「い、いない?」
提督「うん…あ、明石ならいるけど」
赤城「それもおかしいですが、初期艦は何処に行かれたのですか」
赤城(まさか…もう轟沈させたのでは…)
提督「最初からいなかったよ」
赤城「…それは、何故でしょうか」
提督「俺がさ、空母じゃないならいらないって言ったの」
提督「そしたら向こう怒っちゃってさ」
提督「ならあげないって」
提督「今は後悔してるよ」アハハ
赤城「…そんなに空母がいいのですか?」
提督「うん、空母がいい」キラキラ
赤城「…そうですか」
赤城(…最初に増して変な人ですね)
430: 2015/11/16(月)23:10:40 ID:Xfd
提督「さ、ここだ」
赤城「…明石、ラボ?」
提督「そ、工廠とも言う」
赤城「寧ろそっちが正解なのでは?」
提督「明石が嫌っていうんだよ」
赤城「…そうですか」
提督「あーかーしー」コンコン
明石「はーいー」
ウィーン、プシュー…ガチャン
赤城「何故扉だけこんなにハイテクなんですか?」
提督「明石に聞きなよ」
明石「提督どうしましたーって…」チラ
明石「…ほう、やっとですか」
提督「長かったよ」
赤城「……?」
提督「さ、赤城」
提督「君にはこれを使ってもらう」ズラッ
赤城「…な、これは」
赤城「烈風?」
431: 2015/11/16(月)23:13:06 ID:Xfd
提督「へぇ、知ってるんだ」オドロキ
赤城「…いえ、知らない子ですが」
赤城「何故烈風が?しかもこんなにたくさん…」
明石「ですよねー」ケラケラ
提督「いや、烈風いるだろ」
赤城「いくら何でも作り過ぎでは?」
提督「後五人分いるだろ」
赤城「……え?」キョトン
明石「アッハッハッハ」ゲラゲラ
提督「だからさ」
提督「加賀、飛龍、蒼龍、翔鶴、瑞鶴」
提督「オッケー?」
赤城「………」
赤城「駆逐艦すらいないのに、空母を?」
明石「あぁ!腹筋が痛い!」バクショウ
提督「…赤城は真面目だなぁ」
赤城「あ、ありがとうございます」
提督「まぁ、そういう事だから」レップウワタシ
赤城「は、はい」ウケトリ
432: 2015/11/16(月)23:13:42 ID:Xfd
赤城(最初から烈風を大量に持っているのも疑問ですが…)
赤城(何故、スロットが全て烈風なんでしょうか?)
赤城「………」ウーン
提督「おい明石、掴み悪かったかな?」ボソ
明石「そりゃあ困惑するでしょ」ボソ
提督「喜んでくれるとばかり」ボソ
明石「突然アレされて喜べるの、多分提督だけかと」ボソ
赤城「……?」
提督「ま、まぁとりあえずこれ使っといて」
提督「また別の必要になったら作るから」
赤城「はい…あの」
提督「ん?」
赤城「艦娘を建造せずに、ずっと艦載機を開発されていたのですか?」
提督「そうだけど」
赤城「私達を…空母を出迎える為に?」
提督「……うん」
赤城「それで烈風を?」
明石「最初は偵察機ばかりでブチ切れてましたもんね」
提督「お、おい」
提督「まぁ、それは置いといて」ジェスチャー
提督「来てすぐに烈風があったら、みんな嬉しいかなって」
提督「でも、そうでもなかったみたいだね…」シュン
赤城「っ…」キュン
433: 2015/11/16(月)23:14:47 ID:Xfd
赤城「……や、」
赤城「…やったぁ!烈風だ!」
赤城「うれしいなー」ヘタクソ
提督「…気を使わせたね」シュシュン
赤城「」
明石「今のは演技が下手なのも悪いです」
赤城「そんなぁ…」
ーーー
ーー
ー
434: 2015/11/16(月)23:15:12 ID:Xfd
ー執務室ー
赤城「まぁ、仕方がないですよね」
提督「何が?」
赤城「私が秘書艦をしている現状です」
提督「まぁ、明石はラボ特化だからね」
赤城「問題はそこではありませんよ」
提督「……?」キョトン
赤城「本気ですか?」
提督「………」ウーン
提督「……!」
提督「わかった!今すぐ空母レシpゴパァ」
赤城「ふぅ、多分そう来ると思っていました」
提督「痛い!赤城がぶった!」
提督「数多の上司にぶたれてきたのに!」
赤城「ならいいではないですか」
提督「ひどいなぁ」
435: 2015/11/16(月)23:16:31 ID:Xfd
赤城「それで、これからどうするんです?」
提督「…うーん、そうさなぁ」
赤城「今後の方針、と言いますか」
提督「うん、とりあえず空母を…」
赤城「提督が空母を侍らせたいのはもう十二分に分かりましたから」
提督「侍らせたいって」オイ
赤城「満足に空母を配属できるようになるまで我慢して」
赤城「まずは違う艦種もバランス良くですね」
提督「わあったよ」
赤城「全然分かってないでしょう?」
提督「うん」
赤城「…はぁ」ゲンナリ
赤城(まぁこれも、次の秘書艦に引き継ぐまでの間だけですから…)
ーーー
ーー
ー
436: 2015/11/16(月)23:17:49 ID:Xfd
ー1年後ー
加賀「それではよろしくお願いします」
提督「一航戦が揃ったね」キラキラ
加賀「私達以外誰もいませんね」
赤城「資材貯めたのに、使わずに…」
437: 2015/11/16(月)23:18:12 ID:Xfd
ー2年後ー
瑞鶴「こんな所に飛ばされるなんて!」
翔鶴「こら瑞鶴、こんな所とか言ってはダメよ?」
提督「五航戦だーっ」
加賀「………」ムー
赤城「…大本営から、ですか」アゼン
ーーー
ーー
ー
提督「突発的戦艦レシピ回しまくりたい衝動に駆られた、もう止まらない」ポチポチポチ
赤城「あああっ!ダメですよ!」
長門「殴り合いなら任せーーぐはぁ」
提督「なんだってぇ?」シュッシュッ
長門「…ほぅ、面白い」ニヤ
赤城「ちょ、ちょっと!執務室でタイマンはやめて下さい!」
榛名「頑張ります!」
比叡「気合い!入れて!ry!」
霧島「………」フキフキ
提督「戦艦を揃えて物理で殴れば…」
赤城「殴ってあげましょうか?」ピクピク
提督「やめて!」
438: 2015/11/16(月)23:19:08 ID:Xfd
ー3年後ー
金剛「空母二人は提督の何なんデスか?」ギロ
加賀「やりますか?」イッコウセンニラミ
赤城「まぁまぁ、二人とも…」
金剛「貴女もデスよ?アカシロさん」
赤城「あかぎ、ですが」イッコウセンニラミ
提督「まぁまぁ、お前ら…」
ーーー
ーー
ー
大和「副砲がちょっと重いの…」
提督「やーまーとーだー!」ウオー
赤城「提督!大型建造したんですか!?」
提督「いんや、帰り道で会った」
赤城「はい?」
大和「運命の出会いです♪」
加賀「黙りなさい」
ーーー
ーー
ー
439: 2015/11/16(月)23:19:41 ID:Xfd
日向「瑞雲は何処だ?瑞雲を出せ」
提督「お帰りはあちらから」
日向「君は、冷たいな」
提督「嘘だよ、ほら」つ瑞雲
日向「私は君が好きだ」
日向「でも瑞雲はもっと好きだ」
提督「そりゃあよかった」
提督「俺は烈風が好きだ」
提督「でも空母はもっと好きだ」
日向「気が合うな」
提督「航空戦艦だからだろう」
日向「まだ戦艦だよ」
提督「なら戦火を挙げねばな」
赤城「面白くないです」
提督「」
日向「ふふっ、良い所に配属されたな」
440: 2015/11/16(月)23:20:11 ID:Xfd
ー4年後ー
飛龍「ここが私達の鎮守府かぁ」
蒼龍「のどかなとこだね」
提督「へーイ!二航戦ー!」ルパンダイブ
金剛「へーイ!ウェルカーム!」ルパンダイブ
飛龍「っ!!」ガスッ
蒼龍「きゃあ!」ボコッ
提督「ウボェア」ドゴーン
金剛「グボァ」バゴーン
飛龍「な、何?今の…」
蒼龍「へ、変態かな」
赤城「て、提督ー!」タタタッ
飛龍「…提督?」ヤバ
蒼龍「提督だったの!?」サーッ
加賀「貴女達…?」イッコウセンニオウダチ
飛龍・蒼龍「」
金剛「わ、ワタシは…?」ガクッ
ーーー
ーー
ー
441: 2015/11/16(月)23:20:39 ID:Xfd
提督「そろそろ他の艦種も配属しようか」
赤城「ステーキばかりのフルコースみたいな鎮守府ですからね」
提督「赤城は食べるの好きだからなぁ」
赤城「もう!怒りますよ!」プンスコ
提督「赤城が怒ったー」スタタタタ
赤城「…ったく提督は」ハァ
コンコン
赤城「はい」
ガチャ
扶桑「…大本営から参りました…超不幸戦艦、姉の扶桑です」
山城「…同じく山城です」ムス
赤城「」イモタレ
扶桑「あの…提督は、どこに…?」
赤城「提督なら逃げて行きました」
山城「配属早々逃げられるなんて」
扶桑「不幸だわ…」
赤城「提督ー!もう怒ってませんから戻ってきて下さい!」
ーーー
ーー
ー
442: 2015/11/16(月)23:21:09 ID:Xfd
「そう言えば、あれからーーー」
「私はずっと、秘書艦をしていました」
「沢山の仲間が増えてーーー」
「私よりも秘書業務に向いていそうな艦娘もいたと言うのに」
「それでも提督はーーー」
ーーー
ーー
ー
443: 2015/11/16(月)23:22:29 ID:Xfd
「おーい赤城!烈風を作るぞ!」
「烈風はもういいでs」
「…何か改なんだけど」
「そんな筈は!?」
「ほら」
「…本当ですね」
「はい」
「え?私に?」
「うん」
「私なんかより加賀さんにーー」
「まぁ、後々は皆で使う事になるけどーー」
444: 2015/11/16(月)23:23:16 ID:Xfd
「最初は赤城にって」
「…そう、ですか」
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
447: 2015/11/19(木)22:25:25 ID:pLq
ー回想終わりー
提督「………」
赤城「…提督が、私の心配しているような事をする人でないのは」
赤城「…本当は、分かっていた筈だったんです」
提督「………」
赤城「ですが、環境が変わって…」
赤城「時間が経つに連れて、それも何処かに置いてきてしまって」
赤城「…気が付いた時には、不安要素ばかり」
赤城「しかし、いくら考えても仕方がありませんから」
赤城「私は、決心しました」
赤城「今、私のできる精一杯をしようと」
赤城「いつか、役目を終える日がくるまで」
赤城「せめてそれまではーーー」
448: 2015/11/19(木)22:25:55 ID:pLq
提督「なぁ」
赤城「…はい」
提督「それで、いいんだろ?」
赤城「……はい」
提督「だったらさ」
提督「…なんで、泣いてんの?」
赤城「…え?」ポロ
赤城「あれ?お、おかしいですね」ポロポロ
赤城「泣く事なんてないんですが…」グシグシ
提督「………」
赤城「ご、ごめんなさい…私…すぐに泣き止んでーーー」
449: 2015/11/19(木)22:26:22 ID:pLq
提督「ばーか」
赤城「…っ」
提督「泣く程嫌なんだろ?」
赤城「…そ、そんな事はっ」
提督「そんな事あるよ」
赤城「…いえ、私は…」
提督「…赤城の言ってるそれはな?」
提督「決心じゃない、諦めだ」
赤城「………」
提督「他の赤城が辿った…正規空母赤城の運命だから」
提督「仕方がないから受け入れます」
提督「俺には、そう聞こえるんだけど」
赤城「それは…」
提督「………」
提督「赤城」
赤城「…はい」
450: 2015/11/19(木)22:26:51 ID:pLq
提督「兵器の第一条件って知ってるか?」
赤城「……いぇ」
提督「まぁ、人それぞれだわな」
提督「性能、威力、コスト…どれも必要な要素だな」
提督「でも、俺はそのどれでもない」
赤城「………」
提督「…仮に、拳銃としようか」
提督「最新式の拳銃と、長年使ってきた拳銃、どっちがいい?」
赤城「……兵器は、自分の命を守る目的もあります」
赤城「だったら…敵の持つ兵器に勝るには性能で上回る必要がありますから…」
提督「満点だよ、他所ではな」
赤城「…他所、では?」
提督「そうさ」
提督「兵器で一番必要な要素」
提督「俺は…信頼、そして信用だ」
451: 2015/11/19(木)22:27:22 ID:pLq
赤城「………」
提督「自分の命を、信用出来ないものに任せられるか?」
提督「使い慣れない兵器程、信頼出来ないものはない」
提督「なら、この手に馴染んだ今の拳銃を俺は選ぶ」
提督「共に積み重ねた過去を信用して、その経験を信頼するんだ」
提督「俺の立場だと少し違うけどな」
提督「…俺の場合だったらな」
提督「出撃する際に、艦隊を…六人の命を預かっている俺が」
提督「一番信頼している奴に旗艦を任せるのは明白だな」
提督「勿論、他を宛にしてない訳じゃない」
452: 2015/11/19(木)22:27:41 ID:pLq
提督「赤城に、一目の信頼を置いているだけさ」
453: 2015/11/19(木)22:28:06 ID:pLq
赤城「…て、提督」ジワ
提督「前線で一番の古参は誰?」
赤城「…私です」
提督「秘書艦の経験が一番多いのは?」
赤城「…私です」
提督「一番練度が高いのは加賀やんと誰?」
赤城「…私です」
提督「じゃあ」
提督「俺の隣に、一番長く並んでたのは」
提督「誰?」
赤城「……私、です」ブワッ
提督「おぉ、二航戦にも五航戦にも」
提督「加賀やんにも、優ってるね」
提督「ー番ばっかり」
赤城「…うわぁぁ」ボロボロ
提督「データ上の数値も大事だけど、俺はちゃんとこの目で見てるから」
赤城「…はい」グシュ
提督「だから、あんまり気にするな」
赤城「……っ…」コクン
454: 2015/11/19(木)22:28:27 ID:pLq
提督「よし、じゃあ泣き止んで」
赤城「………」ジッ
提督「お前は加賀やんか」オイデ
赤城「………」ギュウ
提督「…ハンバーグ以来だな」
赤城「………」ギュウ
提督「落ち着くまでこうしてな」ポンポン
赤城「……はぃ」
ーーー
ーー
ー
455: 2015/11/19(木)22:28:53 ID:pLq
ヒトキュウマルマル
提督「こいつは泣き寝入りのプロか」ヨイショ
赤城「…zzz」スゥ
提督「…さて、加賀やんのとこ行かないと」
提督「ウチの一航戦はほんと手がかかるねぇ」スタスタ
バタン
ーーー
ーー
ー
456: 2015/11/19(木)22:29:14 ID:pLq
ー空母寮・一航戦の部屋ー
コンコン
加賀「はい」
提督「俺だよ」
加賀「!」タタタ
ガチャ
加賀「待っていました」ジッ
提督「あぁ、ごめんよ」
提督「加賀やんの相方が…ね?」アハハ
加賀「仕方がないですね、許します」
提督「ありがと」
加賀「では、どうぞ上がって下さい」スッ
提督「お邪魔しまーす」
加賀「はい」
457: 2015/11/19(木)22:29:39 ID:pLq
提督「それで?」ヨッコラ
加賀「失礼します」スッ
加賀「………」ヨリソイ
提督「…そういえば加賀やんも」
提督「不安だって言ってたね」
加賀「…はい」
提督「赤城の話で途切れちゃったけど」
加賀「それは、もう大丈夫です」
提督「そうなの?」
加賀「はい、不安なのは私だけではないと分かったので…」フイ
提督「んー」
加賀「…なにか?」
提督「本当に、そう?」
加賀「…っ」
458: 2015/11/19(木)22:30:04 ID:pLq
提督「思い違いならそれでいいけど」
提督「加賀やんが抱えてる不安は加賀やんだけのものだからね」
提督「他の人が同様の不安を抱えてるからって、自分を押さえ込む必要はないよ」
提督「吐き出さなきゃ、やってらんないからね」
提督「…それこそ、赤城みたいに」
加賀「…そう、ですか」
提督「そ」
加賀「………」
加賀「提督にそう言って貰えたら、本当に大丈夫な気がしてきました」
加賀「今まであった不安が嘘のよう」
提督「俺そんなにすごいの?」
加賀「私にとっての提督はそういう存在ですから」フンス
提督「買い被り過ぎじゃない?」
加賀「…私の勘違いだと言いたいの?」
提督「うーん、それを言われるとねぇ」ポリ
加賀「そんな所も提督らしいです」
提督「そうかな」ニコ
加賀「そうです」ムン
459: 2015/11/19(木)22:30:25 ID:pLq
提督「うん、でもよかった」
加賀「……?」カシゲ
提督「加賀やんも泣いてたから」ニヤ
加賀「っ…」カァ
提督「照れてやんの」
加賀「…頭にきました」プイ
提督「おーこーんーなーよー」
加賀「知りません」
提督「………」
提督「……えい」ヨコバラツン
加賀「!!?」ビックゥ
提督「ビクって」ケラケラ
加賀「ーーっ///」カァァ
加賀「………」スクッ
提督「あれ、どうしたの?」
加賀「………」スタスタ
460: 2015/11/19(木)22:30:57 ID:pLq
ズルズル
提督「お布団なんかだして…」
ゴソ
提督「寝るのかよ」オイ
加賀「寝ます」
提督「俺いるのに?」
加賀「提督は意地悪します」
提督「ちょっとしたイタズラやんかぁ」
加賀「……寝ます」
提督「じゃあ帰るわ」スク
加賀「っ……」モゾ
提督「………」チラ
加賀「………」
提督「おやすみー」ガタ
加賀「待って下さーー」ガバ
提督「なに?」メノマエ
加賀「ーーっ//////」プルプル
提督「かーがーやん?」ナデナデ
加賀「………」
461: 2015/11/19(木)22:31:18 ID:pLq
加賀「……ぅ」ジワ
提督「え?」
加賀「……ゃ」ジワァ
提督「あ、加賀やん、待って」アセ
加賀「………」ポロ
提督「マジで、悪かったから」アセアセ
加賀「……提督が」ポロポロ
提督「あぁあ」
加賀「いじわる、しました」グス
提督「」
加賀「……うぅ」
提督「…やっちまったぁあ」ウワァ
加賀「…提督なんて嫌いです」
提督「嫌われちゃった」
加賀「…嘘です」グス
提督「よかった」
加賀「でも、いじわるします」ジト
提督「それはごめん」モウシワケナイ
加賀「…許しません」
提督「どうしても?」
462: 2015/11/19(木)22:31:41 ID:pLq
加賀「………」ジー
提督「………」テヒロゲ
加賀「………」ポス
提督(あ、抱きつかないんだ)
加賀「…撫でて下さい」
提督「あ、うん」ナデナデ
加賀「…やり、ました」グス
提督「そうですか」ナデリコ
加賀「…はい」
…ツカレタ
テガトマッテマス
…ハイ
ーーー
ーー
ー
463: 2015/11/19(木)22:31:59 ID:pLq
フタマルマルマル
提督「こいつもプロか」
加賀「……スゥ」zzz
提督「布団が近くてよかった」ヨイショ
ソデクイ
提督「あら」
加賀「……ん」スヤ
提督「しゃあないか?」
提督「…部下の部屋から朝帰りはなぁ」ウーン
提督「…ないな」ウン
提督「少し、様子見かぁ…」
ーーー
ーー
ー
464: 2015/11/19(木)22:32:22 ID:pLq
ー20分後ー
加賀「………」パチ
加賀「…提、督?」ゴソ
提督「お、起きた?」
加賀「ずっと、居てくれていたの?」ウト
提督「気にしなくていいよ」
加賀「…いえ、起きます」オコシ
提督「寝てていいのに」
加賀「嫌です」
提督「ならいいけど…眠くない?」
加賀「目が覚めました」
加賀「そして思い出しました」ジト
提督「……あっ、あぁ」タラ
提督「あ、あのね…その、ごめんね」
加賀「………」
提督「えーとね、えーと…」
465: 2015/11/19(木)22:32:41 ID:pLq
加賀「……一つ」ボソ
提督「…え?」
加賀「…一つ、お願いがあります」
提督「…うん」
加賀「聞いてくれますか?」
提督「そうだね、聞ける範囲でーー」
加賀「聞いてくれますか?」
提督「…アッハイ」
ーーー
ーー
ー
466: 2015/11/19(木)22:33:16 ID:pLq
提督「これが、お願い?」
加賀「そうです」
提督「お酒?」
加賀「隼鷹から頂きました」
提督「加賀鳶だね」
加賀「そうです」キラキラ
提督「加賀やんと一緒だね」
加賀「気分が高揚します」キラキラ
提督「お酒好きだったっけ?」
加賀「飲んだことがありません」キラキラ
提督「……ないの?」
加賀「はい、だから提督と飲んでみたいです」フンス
提督「な、なるほどね」
加賀「…お酒は、嫌いでしたか?」シュン
提督「そんなことないよ、人並みだけど」
加賀「ではご一緒して下さい」
加賀「それが、お願いです」ジィ
提督「まぁ、それくらいなら」
加賀「やりました」キラキラ
ーーー
ーー
ー
467: 2015/11/19(木)22:33:54 ID:pLq
ー乾杯ー
加賀「匂いが独特ですね」スン
提督「そうだねぇ」コク
加賀「これは、美味しいんですか?」ジー
提督「人によりけりじゃないかな」
加賀「………」ジー
提督「…やめとく?」
加賀「……え?」
提督「別に今無理して飲まなくても、ね?」
加賀「…やめません」
加賀「鎧袖一触よ」グイ
468: 2015/11/19(木)22:34:12 ID:pLq
ゴクゴクゴク
提督「うわ、そんな一気に飲んだらダメだって」
加賀「……ぐ」プハ
加賀「…苦いです」
提督「ほら、無理しちゃダメだよ」
加賀「………」
提督「加賀やん?」
加賀「……と」ボソ
提督「……え?」
加賀「………」フラァ
提督「加賀やーん!!」
ーーー
ーー
ー
472: 2015/11/20(金)21:53:35 ID:VCn
フタヒトマルマル
提督「ちょ、加賀やんってば」
加賀「だめです」ベタベタ
提督「だめです、じゃなくて…」
加賀「いやです」ギュウゥ
提督「ほら、一旦離れてさ…」
加賀「わたしがきらいなんですか?」ウル
提督「いや、そんな事はないけど」
加賀「すきなんですか?」ジッ
提督「…えー」
加賀「すきなんですか?」ウル
提督「あー、好きだよ?」
加賀「やりましたぁ」
提督(加賀やん超酔ってるやん)
473: 2015/11/20(金)21:54:18 ID:VCn
加賀「…あ」
提督「どしたの?」
加賀「あの…提督」モジ
提督「具合わるいの?」
加賀「いえ、すきです」テレ
提督「…うん、ありがとう」
提督(参ったなぁ…さっきからずっとこれの繰り返しだよ…)
提督(無限ループって怖くね?)
加賀「提督、提督」クイクイ
提督「なぁーにー」クル
474: 2015/11/20(金)21:54:52 ID:VCn
ズキュゥゥン
提督「なん、だと…」
加賀「…ふぅ」ウットリ
提督「加賀やん…」
加賀「初めてです」テレ
提督「ファーストキス頂きました…じゃなくて」
提督「酔った勢いとかダメでしょ」
加賀「…提督にだけですよ」ムッ
提督「それは嬉しいけど」
加賀「提督も初めてなの?」
提督「え…」
475: 2015/11/20(金)21:55:14 ID:VCn
加賀「……そう」
提督「ご、ごめん」
加賀「相手は、誰ですか?」ジッ
提督「……赤城」
加賀「………」
提督「………」ダラダラ
加賀「なら許します」
提督「あ、ありがとう?」
加賀「はい」
提督「………」
加賀「………」
476: 2015/11/20(金)21:55:41 ID:VCn
提督(うぉぉお!鬼気まずい!)
加賀「……では」ピト
提督「……ん?」
加賀「…夜伽の初めては、私がいいです」カァ
提督「なぁっ」
加賀「…まさか」シュン
提督「いやいや、初めてだけど…」
提督「いや、そうじゃなくて」
加賀「やりました」
提督「いや、まだやってないから」オイ
加賀「今からですね」
提督「だからさぁ」
提督「酔ってする事じゃないでしょ」
加賀「………」
提督「ね?」
477: 2015/11/20(金)21:56:10 ID:VCn
加賀「…わたしも」
提督「……?」
加賀「…提督との初めてが欲しいです」
提督「…そうは言ってもねぇ」ポリ
加賀「………」ジッ
提督「…うーん」
加賀「………」ウルル
提督「……わかった」ガシ
加賀「えっ…」
478: 2015/11/20(金)21:56:36 ID:VCn
チュ
加賀「……ぁ」
提督「…これで、いいかな」プイ
加賀「…でも、初めては赤城さんって…」
提督「…えーと、その…」ポリ
提督「…俺からしたのは、初めてなんだけど…」
提督「これじゃ、だめかな?」
加賀「………」
加賀「…提督」
提督「なに?」ソッポ
加賀「………」セナカギュ
提督「…どうしたの?」
加賀「……すき、です」ウズメ
提督「…ありがとう」
加賀「………」
479: 2015/11/20(金)21:57:06 ID:VCn
提督「…加賀やん?」
加賀「……スゥ」zzz
提督「あら、寝ちゃった」
提督「………」
提督「…好き、かぁ」
提督「………」
提督「…ふぁ、俺も…」
提督「だ、め…だって…」ウツラ
ーーー
ーー
ー
480: 2015/11/20(金)21:57:27 ID:VCn
マルロクマルマル
提督「……んぁ」パチ
提督「…やべ、あのまま寝ちゃったんか」
ズシ
提督「…背中が重い」
ヌク
提督「…して、背中があったかい」
ズキ
提督「…あと、頭が痛い」
481: 2015/11/20(金)21:57:59 ID:VCn
提督「おーい、加賀やぁん」
加賀「…ぅ、…ん…」スヤァ
提督「あちゃあ、寝てるよ」
提督「…どうしよう」
提督「こんなとこ、誰かに見られたら…」
コンコン
提督「っ!?」ビク
赤城「加賀さん、起きていますか?」
提督(ま、まずい…)
提督「加賀やん、起きて」ボソ
加賀「……んっ」
提督「お願いマジで起きて」ユサユサ
加賀「……んん、はぃ…」
加賀「…提督……?」ネボケ
提督「よかった、赤城が来たんだよ」ホッ
482: 2015/11/20(金)21:58:52 ID:VCn
加賀「…提督の、背中…?」スリ
提督「…加賀やん?」
加賀「…あぁ、幸せです」スリスリ
提督「……ちょっと、まさか」
加賀「………」スゥ
提督「やっぱり」
カチッ、ガチャ
赤城「加賀さん?提督が見当たらなーー」
提督「………」
加賀「……んぅ」スヤスヤ
赤城「………」ポカン
483: 2015/11/20(金)21:59:27 ID:VCn
提督「やぁ、おはよう」キリッ
赤城「…え……提督?」
提督「なんだい?」イケメンスマイル
赤城「………」イッコウセンニラミ
提督「ごめんなさい誤解なんです」
赤城「まだ何も聞いてませんが」
提督「マジで待って下さい」
赤城「何もするつもりはありませんが」
提督「いやだってさ」
赤城「なんでしょう」
提督「赤城…めっちゃ怒ってるやん?」
赤城「…怒っていませんよ?」ニコォ
提督「ヒィィ」ガクブル
赤城「昨晩は、お楽しみでしたね」ニッコォォ
提督「あばばばば」
484: 2015/11/20(金)22:00:02 ID:VCn
加賀「…五月蝿いですね」ネオキ
提督「か、加賀やん」
加賀「……提督?」
提督「頼む!誤解を解いてくれ!」
加賀「……何で、提督が?」ウーン
ポクポクポク…チーン
加賀「……あ、ぁあ」カァァ
提督「…加賀やん?」
加賀「い、いえ何でもありません」メソラシ
加賀「………」クチビルナゾリ
提督「」
485: 2015/11/20(金)22:00:24 ID:VCn
赤城「ふーん、そうなんですねぇ」
提督「違うってば!」
赤城「とりあえず、定時には執務室にいらして下さいね」ニコ
提督「赤城…話を…」
赤城「それでは、失礼します」バタン
提督「…なんてこったい」ハァ
加賀「………」
ーーー
ーー
ー
486: 2015/11/20(金)23:18:37 ID:VCn
ヒトナナマルマル
ー食堂ー
加賀『ごめんなさい、私は頭が痛いのでもう少し横になっています』
加賀『その後、赤城さんには私から誤解を解いておきますのでーーー』
提督(て事で人生初の二日酔いに苦しむ加賀やんを残して来たんだけど)
赤城「………」モグモグ
提督(なんでこうタイミングが悪いかなぁ…)
赤城「………」モグモグ
提督(鬼の勢いで気まずいけど、加賀やんが復活するまでは自分でどうにかするしか…)
赤城「………」パクパク
提督(そもそも俺はやましい事をした訳じゃないし、当然後ろめたい事も…まぁない)
赤城「………」モグモグ
提督(よって、避けたりする方がよっぽど怪しく見えちゃうから…)
赤城「………」モグモグ、ゴクン
提督(ここは、いつもの如く自然に振舞えばオッケーって事で…)
487: 2015/11/20(金)23:19:06 ID:VCn
赤城「………」パクパク
提督「や、やぁ赤城!今日も朝から箸が進んでるねぇ!」ヤァ
赤城「………」ムシ
提督「隣、いいかな?」スワリ
赤城「………」ムシ
提督「そうだよねー、食事中は喋ったらダメだよねー」
赤城「………」ムシ
提督「…あれ?赤城ー?」ニコニコ
赤城「………」ムシ
提督「…無視っすかー?」ヘラヘラ
赤城「………」スクッ
提督「お、完食じゃーん」オドロキ
赤城「………」チラ
提督「いやぁ、流石だねー」ニコニコ
赤城「………」プイ
スタスタスタ
488: 2015/11/20(金)23:19:27 ID:VCn
提督「………」イラ
提督「……んだよ」モグモグ
長門「おい陸奥、あれは何だったんだ?」モグモグ
陸奥「知らないわよ、喧嘩でもしたんじゃないの?」
長門「にしては提督がえらく低姿勢だったな」
陸奥「どうせまた勝手に烈風作ったんでしょ」ハァ
長門「まぁ、そんな所だろうな」ハハハ
提督「………」イライラパクパク
489: 2015/11/20(金)23:19:50 ID:VCn
川内「ねぇ、提督が何かヤバくない?」
天龍「そぉかぁ、普通だろ?」
川内「そんなだから…」
天龍「言わせねぇよ!?」
川内「それはいいけど…とにかくヤバいよ」
天龍「どうヤバいんだよ」
川内「なんて言うか…オーラ?」
天龍「ははっ、どう見ても普通にぼっち飯してるだけにしか見えねぇけどなぁ」
提督「………」イライラモグモグ
490: 2015/11/20(金)23:20:09 ID:VCn
瑞鶴「あ、翔鶴姉!提督が朝ご飯食べてるよ!」
翔鶴「提督だってご飯は食べるでしょう?……て一人!?」
瑞鶴「一航戦のどっちもいないとか珍しいね」
翔鶴「…ハァハァ、孤高に食事をされる提督…カッコイイです…」ハァハァ
瑞鶴「翔鶴姉…?」
翔鶴「どうしたの?」
瑞鶴「いや、なんでもない」ハテ?
キョウハアサカライイヒダワ
ショウカクネェバナナノカワガ!
キャアア ステーン
ガッシャアアアアン…
提督「…うるせぇなぁ」イライラ
491: 2015/11/20(金)23:20:42 ID:VCn
バタン!
青葉「やっっと見つけましたよ!司令官!」
タタタッ
提督「……青葉か」
青葉「全くもう!あれから青葉がどれだけ大変だったか分かってるんですか!?」プンスコ
提督「………」
青葉「最後の勝負で何故か金剛型の二人は棄権するし、一航戦の二人と司令官はいないし!」
提督「……あぁ」
青葉「全く!何処かでよろしくしてたんじゃないんですか!?」
提督「………」ピキ
青葉「しかも会場に残された皆さんは結果が分からず終い、青葉一人で納めるのにどれだけ苦労したか!」
青葉「こっちの身にもなって下さいよ!」
提督「……あぁ」
492: 2015/11/20(金)23:21:11 ID:VCn
川内「天龍…ここ、出ようか」スクッ
天龍「え?まだ食ってる途中ーー」
川内「そんなだからずっと遠征番長なんだよ」
天龍「なんだと!」ガタッ
川内「はいはい、私にゃ勝てないでしょ、早く出るよ」ツカミ、スタスタ
天龍「はーなーせー」ジタバタ
長門「おい陸奥、面白い事になってきたぞ」
陸奥「あれ、青葉大丈夫なの?」
長門「どうなるんだろうか」ワクワク
陸奥「…はぁ、どうなっても私達が止めなきゃでしょ?」タメイキ
長門「…それは陸奥に頼む」
陸奥「なんでよ!」
長門「怒った提督は怖いからだ」
陸奥「…そうなの?」
長門「まぁ見てろ」
493: 2015/11/20(金)23:21:44 ID:VCn
青葉「さっきから聞いてれば生返事ばかりで!本当に反省してるんですか!?」
提督「………」ピク
提督「……反省?」
青葉「えぇ、そうですよ!」
提督「………」ビキ
青葉「黙ってちゃ分かりませんよ!」
提督「………」プッ…プツ…
青葉「何とか言ったらどうなんですか!?」
提督「………」ブチ
提督「なぁぁんとかぁあああ!!!」ゴォッ!
青葉「ひっ」
494: 2015/11/20(金)23:22:19 ID:VCn
長門「おぉ!キレたぞ!」ガタッ
陸奥「あれは…キレたの?」
提督「だぁまって聞いてりゃ好き勝手言いやがってやぁ!」
提督「そもそもお前が勝手に初めて俺を勝手に巻き込んだんちゃうんけ?」
提督「違うんかオルルァン!?」
青葉「ひぃ」ビク
提督「あの地下闘技場かて俺は知らんかったしやなァ…」
提督「訳の分からんモンに資材アホ程使いやがってやぁ…」
提督「アレどないすんねんちゅう話や」
提督「あ?君解体したくらいじゃ糞の足しにもならんのんちゃうん」
提督「どないなってんねんオォォン!?」
青葉「し、司令官…」ビクビク
495: 2015/11/20(金)23:23:00 ID:VCn
長門「提督はキレると関西弁になるのか」ホウ
陸奥「…え、知らなかったの?」
長門「…あれはまだキレてるだけだからな」
陸奥「?」
長門「本当に怒った提督しか私はしらん」
長門「普段は、殆ど怒らんだろう?」
陸奥「まぁ、そう…ね」ウーン
長門「キレた提督は面白いな」クスクス
陸奥「経験者は違うわね」ハァ
陸奥「因みに、本当に怒った提督は何語で怒るの?」
長門「…いつもと同じだが一億倍怖いぞ」
陸奥「一億倍って…小学生じゃないんだから…」ハァ
496: 2015/11/20(金)23:23:21 ID:VCn
ー五分後ー
提督「……まぁ、あれだ」
青葉だったもの「」
提督「俺の知らない所であまり無茶苦茶しないでくれ」
青葉だったもの「」
提督「青葉だけじゃないのは分かってるんだけど…」
提督「俺にも立場ってもんがあるからさ」
提督「そこんとこだけ、頼むね」スタスタ
長門「おぉ、ちょっと落ち着いたら戻るのか…」キラキラ
陸奥「提督はどこ出身なの?」
長門「…知らん」
陸奥「やっぱり変な人ね」
長門「そこがいいんだ」フンス
陸奥「…貴女も大概よ」
陸奥(私も…ね)ハァ
ーーー
ーー
ー
497: 2015/11/20(金)23:23:53 ID:VCn
おやすみなさいませ
次回:提督「赤城のヤキモチ」【その6】
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