498: 2015/11/23(月)19:41:43 ID:2Ws
こんばんは
夜に再開しまーす
夜に再開しまーす
提督「赤城のヤキモチ」シリーズ
最初から:提督「赤城のヤキモチ」【その1】
前回:提督「赤城のヤキモチ」【その5】
499: 2015/11/23(月)23:20:14 ID:2Ws
マルハチマルマル
ー執務室ー
提督「おはようさん」ガチャ
赤城「おはようございます」
提督「はい、おはよう」ヨイショ
赤城「………」カキカキ
提督「…さーて」ペラ
赤城「………」カキカキ
提督「ふむ…」ペラ
赤城「………」カキカキ
提督「………」パサ
赤城「………」カキカキ チラ
提督「………」ポケー
赤城「………」カキカキ
提督「………」チラ
赤城「………」カキカキ
500: 2015/11/23(月)23:21:23 ID:2Ws
提督「…赤城」
赤城「………」ムシ
提督「………」イラ
提督「…いつまで無視すんのよ」
赤城「………」
赤城「…提督が悪いんです」
提督「なんでだよ」
赤城「私を執務室に置いて加賀さんと夜伽に励むなんて…」
提督「だから違うって」
赤城「加賀さんのあの態度、間違いありません」
提督「まだ憶測だろ?間違いなくないだろ?」
赤城「いえ、間違いありません」
提督「えらく強情なんだな」
赤城「認めない提督もですね」
501: 2015/11/23(月)23:21:47 ID:2Ws
提督「何だって?」
赤城「それに加賀さんに対しても、その態度では失礼です」
提督「………」イライラ
赤城「無言は肯定と受取りますね」
提督「…だからさぁ」イライラ
赤城「もういいです、執務に戻りますので」
提督「………」ムゥ
提督「もういいよ、分からずやの赤城なんてしーらない」
赤城「なっ」
提督「人の話、全然聞かないし」
提督「コレって決めつけて揺るがないし」
提督「それで、無視もするんだろ?」
提督「…無理じゃんそんなの」
赤城「それは提督が!」
提督「じゃあ俺にどうしろってのよ」
赤城「うっ…」
502: 2015/11/23(月)23:22:15 ID:2Ws
提督「ね、そんなんじゃん」
赤城「…人の気も知らないで」
赤城「この、浮気者!」ガタッ
提督「誰が!俺はまだ独身だ!」ガタッ
赤城「この朴念仁!」
提督「うるさい大食漢!」
赤城「なんですって!」ガルル
提督「なんだよ!」ガルル
ーーー
ーー
ー
503: 2015/11/23(月)23:23:02 ID:2Ws
マルキュウマルマル
赤城「大体、提督は節操無しなんです」
赤城「誰彼構わずちょっかいかけて」
提督「はぁ?してないんですけど~」
提督「してたとしても、それは艦娘との円滑なコミュニケーションを取るための手段の一つなだけなんですけど~」
赤城「その喋り方やめて下さい」
赤城「腹が立つので」
提督「元からこんなんなんですけど~」
赤城「ちっ…」
提督「おいおいおい、この人上司に向かって舌打ちしやがったよ」
提督「一航戦の教育、どうなんってんのよ」
赤城「誰かさんが甘やかした結果なのでは?」
赤城「加賀さんなんて、提督にべったり」
赤城「あれは鎮守府の風紀としてどうなのですか?」
504: 2015/11/23(月)23:23:57 ID:2Ws
提督「加賀やんはいいんです~」
赤城「でた、加賀さんはいい」
赤城「艦隊を束ねる長がまさかの贔屓ですか?」
赤城「困ったものですね」
提督「なに?やきもち?」
提督「いくら餅って付いててもこの餅は食えませんが?」
赤城「は?」イッコウセンニラミ
提督「あ?」テイトクニラミ
ーーー
ーー
ー
505: 2015/11/23(月)23:24:18 ID:2Ws
ヒトマルマルマル
赤城「提督はもっと仕事をして下さい」
赤城「さっきだって書類片手に上の空」
赤城「ここは休憩室ではないんですが」
提督「俺はフットワークで仕事するタイプなんですー」
提督「そのスタンスを貫いてるだけですー」
赤城「そんなだからいつまで経っても昇進しないんですよ」
提督「大きなお世話だよ馬鹿野郎」
赤城「私達にも迷惑がかかるのですが?」
提督「お前の働きがたりないんじゃない?」
赤城「ずっと旗艦と秘書艦をさせている艦娘によくそんな事が言えますね」
赤城「尊敬すら覚えます」
506: 2015/11/23(月)23:26:54 ID:2Ws
提督「だったらそのまま尊敬してろよ」
提督「その勢いで補給も節約しやがれ」
赤城「なら節約した分しか働きませんが?」
提督「そしたらお前寝るだけになるじゃねぇか」
赤城「本当に寝たきりになってあげましょうか?」
提督「太るぞ」
赤城「やる気ですか?」
提督「提督舐めんなよ?」
ーーー
ーー
ー
508: 2015/11/24(火)00:01:51 ID:54P
ヒトヒトマルマル
赤城「この!浮気者!」ヒュンヒュン
提督「何が!俺は独身だって!」ガァン!ガァン!
スタッ
提督「クソが、艦載機もタダじゃねぇってのに…」カチャカチャ、ジャコン
赤城「艦載機を叩き落としてるのは提督でしょう?」スッ、ギチ
提督「なら急降下爆撃をやめやがれってんだ」
赤城「それは無理です!」バシュッ
提督「何でだよ!!」スタタッ
ダァン!
ダダダダッ
ドガァン!
509: 2015/11/24(火)00:02:20 ID:54P
赤城「これでもっ!」バシュッ!
提督「グレネードをくらいやがれ!」ポイ
ガチャ!
大和「ちょっと!何があったんですか!?」
提督「あっ」
赤城「あっ」
大和「えっ」
ズガァァン!!!
ーーー
ーー
ー
513: 2015/11/25(水)00:17:05 ID:7yx
ヒトフタマルマル
提督「………」セイザ
赤城「………」セイザ
大和「もう!二人ともどういう事ですか!?」ショウハ
提督「……だって」
大和「言い訳は聞きませんよ」プンスコ
赤城「元は提督が…」
提督「なっ、俺のせいかよ!」
赤城「違わないでしょう?」
大和「…いい加減にしなさい」ヤマトニラミ
提督「はい」
赤城「しかし」
大和「赤城さん?」
大和「大和砲の至近弾を喰らいたいですか?」ジャコン
赤城「…いえ」
514: 2015/11/25(水)00:17:40 ID:7yx
大和「大体、赤城さんは分かってるんですか?」
大和「提督は上司である以前に、生身の人間なんですよ?」
大和「いくら提督が強いからといって、万が一事が起こったらどうするつもりですか?」
赤城「…それは…」
大和「提督も提督です」
大和「部下相手にそんな躍起になる上司がどこにいますか」
提督「…ここ」
大和「………」ジト
提督「何でもないです」
大和「まったく…執務室もボロボロではないですか…」ハァ
大和「廃墟から急ピッチでリフォームし直したばかりだと言うのに……あ」
515: 2015/11/25(水)00:18:10 ID:7yx
提督「廃墟?」
赤城「」
提督「廃墟?」クルッ
赤城「」プイ
提督「…大和?」スク
大和「い、いえ…今のは言葉の綾というか…」
提督「大和?」ズイ
大和「ひっ」アトズサリ
提督「何があったか話してもらおうか?」
大和「………」チラ
赤城「」ダラダラダラ
大和「……はい」
ーーー
ーー
ー
516: 2015/11/25(水)00:18:54 ID:7yx
ヒトサンマルマル
提督「…ほう」
提督「ざっくり言うとこういう事だな」
提督「あの鬼ごっこの最中、金剛と一航戦の2人が」
提督「禁止されていた艤装展開をここで行い」
提督「執務室を廃墟にした」
提督「その後、金剛は明石と大和」
提督「青葉、その他執務室内をよく知る艦娘を連れて」
提督「元に戻した」
提督「…合ってるな?」
大和「……はい」セイザ
赤城「………」セイザ
提督「………」スタスタ
提督「………」トダナパカ
提督「大和」
大和「…はい」
提督「関わった奴を吐け」
大和「それが…」
大和「大和は、材料の搬入を手伝っただけなので」
大和「それ以降の事情を知りません」
517: 2015/11/25(水)00:19:23 ID:7yx
提督「………」ギロ
大和「ひぅ…本当です」
提督「…まぁいい」
提督「金剛と明石を呼んでこい」
提督「可及的速やかにな」ギロ
大和「は、はいっ」スタタ
提督「赤城」
赤城「……はい」
提督「先の話は置いておく」
提督「残りの面子を洗い出して連れてこい」
提督「とりあえず川内は間違いないだろう」
提督「あいつを連れてくれば後は芋づるだ」
赤城「わ、わかりました」
提督「あと、加賀やんの様子も見てこい」
提督「体調が良さそうなら連れてこい」
提督「こっちは強制しない」
赤城「……わかりました」
タタタッ、バタン
提督「………」ゴゴゴゴゴ
ーーー
ーー
ー
518: 2015/11/25(水)00:19:53 ID:7yx
ー少ししてー
コンコン
提督「…入れ」
??「…いや、やめておこう」
提督「…長門か?」
長門「いかにも」
提督「何故入らん」
長門「提督が怒っているからだ」
提督「お前には怒ってない」
長門「ダメだ、多分顔が怖いからな」
提督「…はぁ、わかった」
提督「…大丈夫だから、入っておいで」
長門「……本当だな?」
提督「本当だ」
519: 2015/11/25(水)00:20:22 ID:7yx
…キィ
チラ
長門「…ふむ、本当の様だな」ガチャ
提督「そんなに警戒せんでもいいやん」
長門「いや、無理だな」
提督「…ところで」
提督「何でエプロンなの?」
長門「あ、あぁ…脱いで来るのを忘れていた」プカプカエプロン
長門「ほら、昼食だ」コト
提督「そっか、もう昼か」
長門「忘れる程怒ってたのか?」
提督「…見ての通りだよ」ハァ
長門「…おぉ、それでか」ミマワシ
長門「こりゃあ酷いな」クス
提督「笑ってくれるなよ」ヨッコラ
長門「たまには発散しないとな」ヨッコラ
520: 2015/11/25(水)00:20:46 ID:7yx
提督「おにぎりか」
長門「…形は悪いが、食べられる筈だ」
提督「長門が握ったの?」
長門「…じゃなきゃエプロンなどつけんだろう?」
提督「…確かに」アハハ
長門「食堂に行ったらいつもの席に提督がいないものだからな」
長門「鳳翔に聞いてもまだ来ていないと言うし」
長門「トドメに執務室からは戦場の様な音が聞こえるし」
長門「さっきの続きかな、と思ってな」
長門「私が代表して様子見も兼ねて、だ」
提督「迷惑かけたなぁ」
長門「なぁに、慣れっこだよ」
提督「それもどうなのよ」ハァ
長門「賑やかでいいじゃないか」
長門「私は、好きだぞ?」ニコ
提督「そう言ってくれると助かるね」モグ
521: 2015/11/25(水)00:21:14 ID:7yx
長門「…っ、どうだ?」
提督「うん、おにぎりだね」
長門「…もう少し何かないのか?」
提督「美味しいよ」
長門「一言遅かったな」ム-
提督「あはは、タラコが入ってたら間に合ってたな」
長門「覚えておこう」
長門「で、誰を説教するんだ?」
提督「そうだなー」
提督「なんか怒る気も薄れてきたな」ハァ
長門「ほう」
提督「長門のせいだぞ?」クス
長門「それは困ったな」フム
522: 2015/11/25(水)00:21:39 ID:7yx
長門「なら、提督よ」
提督「ん?」
長門「耳を貸すんだ」チョイチョイ
提督「んー?」
長門「ーーー、ーー」
提督「…ふんふん」
長門「ー、ーーー」
提督「そうだね、いい機会かも」ウン
長門「だろう?」ニコ
提督「じゃ、頼むよ」
長門「この長門に任せておけ」フンス
ーーー
ーー
ー
523: 2015/11/25(水)00:22:06 ID:7yx
ヒトヨンマルマル
コンコン
長門「入れ」
ガチャ
大和「失礼します」
明石「しまーす」
金剛「…失礼するデス」
長門「よし、残りが来るまでそこで待機だ」
明石「なんで長門さんがいるんですか?」
長門「余計な口を叩くな」
長門「提督はかなりお怒りだぞ?」
提督「………」ウシロムキ
明石(うっわぁ、こりゃちょっとマズイかな…)
ーーー
ーー
ー
524: 2015/11/25(水)00:22:28 ID:7yx
ー5分後ー
コンコン
長門「来たな、入れ」
ガチャ
赤城「…失礼します」
加賀「………」ズキズキ
青葉らしきもの「………」マッサオ
天龍「いーやーだー」ジタバタ
木曽「はーなーせー」ズルズル
川内「………」サッ
ガシ
川内「なっ!?」
長門「やめておけ」グッ
長門「…殺させるぞ」ハナシ
川内「…わかったよ」スタスタ
ーー
ー
525: 2015/11/25(水)00:22:59 ID:7yx
長門「さて、始めようか」
長門「貴様らがここに集められた理由、分かってるな?」
明石「あ、あのー」
長門「聞いておいて何だが、貴様らは口を開かなくていい」
長門「寧ろ喋るな」
長門「提督が気分を害されると言っている」
明石「………」
長門「…さて、続きだが」
カサ
長門「その理由はここに全て記してある」
長門「さて、読み上げるぞ」
長門「赤城、加賀、金剛は艤装の無断使用と、鎮守府の破壊活動」
長門「3人を加えた大和、明石、青葉、天龍、木曽、川内は」
長門「無報告のまま、破壊活動の隠蔽、共謀」
長門「となっているな」ペラ
長門「これに対して提督はかなりお怒りだ」
長門「相応の処分は覚悟するように」
長門「…各自言いたいことがあるなら挙手をしろ、今だけ発言の許可をやる」
526: 2015/11/25(水)00:24:24 ID:7yx
明石「………」ハイ
長門「何だ?」
明石「…何で提督は話さないんですか?」
提督「………」カリカリ スッ
長門「あぁ」ウケトリ
長門「お前らと話したくない」
長門「顔も見たくない、と書かれている」
明石「あ、どうも…」
明石(そ、そんなに怒ってるの!?)
加賀「………」ハイ
長門「何だ?」
加賀「…提督、それは本当、ですか?」マッサオ
提督「………」カリカリ スッ
長門「…」ウケトリ
長門「…加賀やんはこっちに来なさい」
長門「と、書かれている」
加賀「…はい」スタスタ
赤城「ちょ!加賀さんだけ放免ですか!?」
長門「発言は挙手の後だ」
赤城「っ……」スッ
長門「何だ?」
赤城「いい加減にして下さい!こんな時まで加賀さんを贔屓するつもりですか!?」
提督「………」カリカリ スッ
長門「うむ」
527: 2015/11/25(水)00:25:09 ID:7yx
長門「黙れ大食い」
長門「と、書いてあるな」
赤城「誰がっ!!」バッ
大和「赤城さん!落ち着いて下さい!」ガシ
赤城「離して下さい!もう我慢の限界です!」
大和「今はいけません!」
赤城「…くっ」オサマリ
長門「後はもうないか?」
シーン
長門「よし、それでは処分を言い渡す」
長門「………」カサ
528: 2015/11/25(水)00:25:53 ID:7yx
長門「正規空母赤城、戦艦金剛」
長門「……以上の者を解体処分に処す」
赤城「……な」ワナワナ
金剛「……エッ」ボウゼン
長門「その他の者は、これから言い渡す」
長門「分かったな?」
加賀「提督、いくら何でも…」
提督「………」カリカリ コッソリミセ
加賀「!…なるほど」
加賀「でも、程々にして下さい」
提督「………」カリカリ コッソリミセ
加賀「はい」
赤城「………」
金剛「………」
明石(うわぁ、凄い事になっちゃった…)
529: 2015/11/25(水)00:26:28 ID:7yx
長門「以上だ、それぞれ言い渡された様に行動しろ」
川内「ね、ねぇ!」
長門「…何だ?」
川内「いくら何でもさ、解体ってやり過ぎじゃない?」
長門「………」
木曽「そうだ、せめてもう少し軽い処分に…」
長門「…ダメだそうだ」
天龍「何でだよ!」
長門「どうしても、ダメな理由があるらしい」
大和「理由を、聞かせて下さい」
長門「2人…いや3人か」
長門「執務室を廃墟にしただろう?」
長門「その時にな、壊したんだよ」
大和「な、何をですか?」
長門「それはーー」
533: 2015/11/25(水)22:56:43 ID:7yx
長門「…空母の、模型?」
赤城「あ……」
金剛「エ?」
その他「………」
長門「…提督、これはどういう…」
提督「………」カリカリ スッ
長門「あ、あぁ」ウケトリ
長門「…戸棚に飾ってあった赤城と加賀の模型がすり替えてあった」
長門「あの二人つは既に廃盤になっている超レア物」
長門「今市場に出回っているものと細部が違う」
長門「それに、俺が特別丹精込めて作った模型と、素人が間に合わせで作った物だ」
長門「違いなど一目瞭然」
長門「それに、あの二つは…」
長門「俺の、大切な宝物だった」
長門「と、書いてある」
534: 2015/11/25(水)23:02:18 ID:7yx
赤城「…ぁ、そんな」
ーーー
ーー
ー
赤城「…棚の上、何か飾ってありますね」
赤城「…これは」
赤城「空母の模型、ですね」
赤城「いち、に、さん…沢山ありますね」
赤城(提督は…空母が、好き…?)
赤城「瑞鶴、翔鶴、飛龍、蒼龍…」
赤城「…雲龍、天城、葛城、大鳳…」
赤城「………私達だけ、ありません」シュン
ーーー
ーー
ー
赤城(あそこに、私達の模型がなかったのって…)
赤城(…そういうことだったんですね)
加賀「……提督」ソデツカミ
535: 2015/11/25(水)23:15:28 ID:7yx
天龍「あれ、そんな大切なモンだったのか…」
天龍「提督、ごめんな?」
天龍「別の作り直したの、俺なんだ」
木曽「俺もだ、すまなかった」
提督「………」
提督「………」カリカリ スッ
長門「あぁ」
長門「しかし、あの粗悪品をあそこまで組み上げるのはなかなかだ」
長門「塗装も申し分ない出来だった」
長門「そこは、評価する」
天龍「…あ、あぁ」
木曽「…そうか」
長門「そして、素直に名乗り出た二人は」
長門「無罪放免としよう」
536: 2015/11/25(水)23:15:50 ID:7yx
天龍「い、いいのか?」
木曽「…しかし、俺達だけか」
提督「………」カリカリ スッ
長門「ふむ」
長門「お前達は元から主犯格でもなかったからな」
長門「気にするな」
長門「天龍、木曽は退室しろ」
天龍「…分かったよ」
木曽「他にもあまりキツくするなよ?」
スタスタ バタン
537: 2015/11/25(水)23:16:21 ID:7yx
長門「さて…」
提督「………」カリカリ スッ
長門「あぁ、ええと」
長門「川内、貴様は何をした?」
川内「えっ、私は…」
川内「執務室の元の配置とか知ってたから」
川内「それを伝えてた…かな」
提督「………」カリカリ スッ
長門「…川内も無罪放免だそうだ」
川内「そうなの?」
長門「大和も、だな」
大和「えっ」キョトン
長門「二人も協力しただけに過ぎん」
長門「さぁ、退室するんだ」
川内「はぁーい」ホッ
大和「…失礼します」
スタスタ バタン
538: 2015/11/25(水)23:17:05 ID:7yx
提督「………」カリカリ スッ
長門「ふむ」
長門「次は青葉の処分だが…」
青葉っぽいもの「………」
長門「青葉は今日から1週間、記者としての活動を禁止する」
長門「以上だ」
青葉に限りなく近い何か「…それだけ?」
長門「みたいだが?」チラ
提督「………」カリカリ スッ
長門「…ふむ」
長門「青葉が企画したあの地下闘技場について」
長門「最初は解体してやろうと思ったが、作ってしまったものは仕方がない」
長門「あそこは今後、艦娘の為の施設として開放しようと思っている」
長門「後は、突貫工事だろうから強度などの必要な項目を再チェックして」
長門「必要な時は地下シェルターとして利用できないかと検討しようと考えてる」
長門「…俺の思いつかない事を閃いて、行動できる積極性を青葉は持っている」
長門「俺はその点を高く評価してるつもりだ」
長門「後を活かすか頃すかは青葉次第だ」
長門「少し強引だが結果オーライにしておく」
長門「退室しろ、との事だ」
539: 2015/11/25(水)23:17:36 ID:7yx
青葉「…司令官、ごめんなさい」ペコ
青葉「それと…ありがとうございました」
スタスタ バタン
ーーー
ーー
ー
540: 2015/11/25(水)23:18:04 ID:7yx
ヒトゴーマルマル
長門「…さて、残るは4人か」
提督「………」カリカリ スッ
長門「……明石だな」
明石「はいぃ」ズーン
長門「明石は何をした?」
明石「主に地下闘技場建設の指揮と」
明石「執務室を復旧させました」
長門「ふむ、提督は怒っているぞ」
明石「…知ってます」
長門「いや、明石に対しては少し違うみたいだが」
明石「はい?」
541: 2015/11/25(水)23:18:27 ID:7yx
長門「明石は何をするにも俺に相談してくれていた」
長門「良い事も、たまに悪い事もあったが」
長門「明石はそんな奴だと、信用してたのに…」
明石「うっ」グサ
長門「何だかんだ、俺の初期艦みたいな存在だったのに、裏切られた気持ちだ」
明石「ぐぁ」グサグサ
長門「と、書いてある」
明石「ご、ごめんなさい」
長門「という事で明石の処分だが」
長門「私情を挟んだ研究、開発を1週間禁止する」
明石「はぁーい」
長門「納得がいかないか?」
明石「あっいえ」
明石「何か軽いなーって」
長門「…提督がこんなで良かったな」
明石「はい、何たって私の提督ですから♪」
明石「ではではー、失礼しまーす」
ガチャ バタン
542: 2015/11/25(水)23:19:17 ID:7yx
長門「…さて」
提督「………」カリカリ スッ
長門「…分かった」
スタスタ ポフ
金剛「ナゼ、ソファーに座るデス?」
提督「俺が話すからだ」クル
金剛「て、テイトク…」
提督「では金剛…」
金剛「………」
提督「お前は、何故加賀やんと喧嘩をする?」
金剛「…それは」
加賀「………」
金剛「………」グッ
加賀「…提督」クイ
提督「ん?」
加賀「分かっているのではなくて?」
提督「まぁ、大凡検討はつくけど…」
提督「…喧嘩するのは構わないが、限度ってもんを考えないと」
提督「俺も人の事は言えないけどな」
金剛「………」
543: 2015/11/25(水)23:19:55 ID:7yx
提督「そんな俺が自分の事を棚に上げて、部下に罰なんて与えられんよ」
金剛「……?」
提督「…なるべく、喧嘩するなら海上でな?」
金剛「……ハイ」
提督「よし、金剛も下がっていいよ」
金剛「……テイトク」
提督「ん?」
金剛「解体…しないんデスか?」
提督「元からしないよ」
金剛「デモさっきはするって…」
提督「あのねぇ…」
提督「ここには、大戦艦大和がいる」
提督「ビックセブンの異名を持つ長門、陸奥がいる」
提督「そんな格上をものともせずに、戦艦の練度トップにいるのは誰?」
544: 2015/11/25(水)23:24:23 ID:7yx
金剛「ワタシ、デス」
提督「うん、頑張ってるのは見てるから」
長門「確かにな」ウンウン
金剛「デスが、それは着任した時期が早かっただけで…」
提督「俺を馬鹿にしてる?」
提督「確かに俺は空母ばかり見てるけど」
提督「みんなをちゃんと見てるから」
提督「大和も、長門も陸奥も頑張ってる」
提督「でも」
提督「そんな格上に、どうにかして上回ろうとする金剛の頑張りも」
提督「俺は評価してるから」
金剛「テイトク…」
提督「だから、ね?」
金剛「…ハイ」
金剛「……テイトク」
提督「ん?」
金剛「…バーニング、ラブ…デース」
提督「うん、ありがとう」
金剛「では、失礼しマス」
スタスタ バタン
赤城「………」
545: 2015/11/25(水)23:24:52 ID:7yx
長門「さて、私も退室するとしよう」
提督「済まないな」
長門「なぁに、他でもない提督の頼みだ」
長門「この長門、いつでも提督の力になるぞ?」フンス
提督「頼りにしてるよ」ナデナデ
長門「ばっ、馬鹿者!」サッ
赤城「っ…」
提督「何で避けるのよ」
長門「そ、そんなの…私の柄では…」アタフタ
提督「気にしすぎだって」
長門「とっ、とにかく!私は失礼する!」
スタスタ バタン!
提督「ビックピュアめ」クス
加賀「提督、私も撫でて下さい」
提督「加賀やんはダメー」
加賀「………」ムス
提督「後でしてあげるから」
加賀「やりました」
赤城「………」
546: 2015/11/25(水)23:25:43 ID:7yx
提督「…さて」クル
赤城「……と」
提督「え?」
赤城「さっさと、解体すればいいじゃないですか」
提督「だから嘘だってーー」
赤城「大食いで働かない、おまけに暴力まで振るって極めつけには可愛げのない私なんていらないのでしょう?」
提督「何もそこまで」
赤城「今ここにいる私より、昔の私達の模型の方が大切なんでしょう?」
提督「あのね、話を」
赤城「だったら私を解体して、その資材で作って貰ってはどうでしょう」
赤城「明石さんなら簡単なのでは?」
提督「………」
赤城「加賀さんは特別みたいなので、私なんか適任ですよね」
赤城「憎まれ口は叩くし、加賀さんみたいに甘えられないし」
赤城「本当は加賀さんみたいに構って欲しいのに言えないし」
赤城「提督が私にキツイのは心を開いていただいているんだとばかり思っていたのに」
赤城「気が付いたら加賀さんに先を越され」
赤城「やっぱり私は赤城なんだなぁって実感した次第です」
加賀「あの、赤城さん?」
547: 2015/11/25(水)23:26:10 ID:7yx
赤城「何ですか加賀さん、提督とお幸せに…」
加賀「あの、昨日の件なのだけれど」
赤城「っ…」
加賀「赤城さんの誤解です」
赤城「…加賀さんまでそんな事を言うんですね」
赤城「私は悲しいです」
加賀「いいえ、違うわ」
加賀「私がもし、提督と夜伽を共にしていたなら」
加賀「私は今頃ここにはいません」
赤城「…どういう事ですか?」
加賀「…恥ずかしくて部屋に篭っています」
赤城「………」
加賀「納得して頂けたかしら」
赤城「……本当に、何もなかったんですか?」
548: 2015/11/25(水)23:26:46 ID:7yx
加賀「接吻はしました」
赤城「っ!」
加賀「でも、それはおあいこではなくて?」
赤城「…そう、ですね」
加賀「でも、それだけです」
赤城「…提督、本当ですか?」
提督「だから違うと」
赤城「………」
赤城「………」
赤城「……っ///」カァァア
赤城「…あぁ、私はっ」プシュー
赤城「か、勘違い…っ」ボン
赤城「いやぁぁぁあ!!」ダダダダ
バタン!!!
提督「…何だったんだ?」
加賀「赤城さんにも優しくしてあげて下さい」
提督「あぁ、うん」
加賀「…それと」
提督「はいよ」ナデナデ
加賀「やりました」キラキラ
ーーー
ーー
ー
550: 2015/11/26(木)00:33:41 ID:qgn
ヒトロクマルマル
ー空母寮・一航戦の部屋ー
赤城「あぁ、何ということを…」
赤城「勘違いで提督に当り散らした挙句…」
赤城「逃げ出してしまうなんて…」
赤城「提督、怒っているんでしょうか…」
赤城「怒ってますよね、あれだけ文句を言ったんですから…」モワンモワン
ーーー
ーー
ー
赤城「加賀さんは特別みたいなので、私なんか適任ですよね」
赤城「憎まれ口は叩くし、加賀さんみたいに甘えられないし」
赤城「本当は加賀さんみたいに構って欲しいのに言えないし」
赤城「提督が私にキツイのは心を開いていただいているんだとばかり思っていたのに」
ーーー
ーー
ー
赤城「………」
551: 2015/11/26(木)00:34:32 ID:qgn
赤城「冷静になって考えてたら」
赤城「私、何て事を…」カァ
赤城「あんなの、ただのヤキモチじゃないですか…」
赤城「あぁ、提督に合わせる顔がありません…」
提督「それでも合わせちゃうよっと」ガチャ
赤城「て、提督!?」ビク
赤城「ななな何故ここに?」アタフタ
提督「何故って…食ってないだろう?」
提督「ほら、夕方だけど昼飯」カチャ
提督「焼飯だよ」
赤城「あ、ありがとうございます」オズ
提督「礼なら鳳翔にしとくんだな」スクイ
赤城「…はい」
提督「ほら、あーん」スッ
552: 2015/11/26(木)00:34:55 ID:qgn
赤城「………え?」キョトン
提督「だからー、あぁーん」グイ
赤城「ふが、わかりまひた」パク
赤城「………」モグモグ
提督「…どうだ?」
赤城「………」モグモグ、ゴクン
赤城「…美味しいです」
提督「そ、そうか」
赤城「恐らく、急ぎで作って頂いたのでは?」
提督「夜ご飯の支度もあったからなぁ」
赤城「やはり、何時もより少し塩味が強かったので」
赤城「それでも、美味しかったですけど」
提督「ふーん」
提督「じゃあ残りも食べてしまって」アーン
赤城「あの、自分で食べれますので」
提督「うるさい、あーんだ」アーン
赤城「も、もう…」パクリ
ーーー
ーー
ー
553: 2015/11/26(木)00:35:23 ID:qgn
赤城「……ふぅ」カンショク
提督「全部食べたね」ウン
提督「それじゃあ、本題」
提督「赤城」
赤城「はい」
提督「何で逃げたの?」
赤城「………」
赤城「……ぁ」オモイダシ
赤城「無理です!」ガバ
提督「あっ!」
赤城「……ぃゃぁ」フトンカブリ
提督(この光景には見覚えがあるな)
提督「…まぁ、そのままでもいいや」
提督「赤城…」
赤城「………」
提督「…ごめんな?」
赤城「………」モゾ
554: 2015/11/26(木)00:36:21 ID:qgn
提督「確かに模型は大切だったけど…」
提督「今の俺には、お前達がいるから」
提督「本当はそれで、良かったんだよ」
提督「あれは、赤城がまだここに来る前」
提督「俺と明石しかいなかった3ヶ月の間に作った物なんだ」
赤城「………」
提督「あの時の俺は、アレを眺めては」
提督「いつか自分の手で空母を従えると」
提督「心を踊らせていたもんさ」
赤城「………」
提督「だから、まだ全員じゃないけど」
提督「空母の中でも一番来て欲しかった」
提督「赤城と加賀は、来てくれたからな」
提督「本当は、満足だったんだ」
赤城「………」チラ
555: 2015/11/26(木)00:38:02 ID:qgn
提督「だから…その…なんだ」
提督「俺の立場としちゃ、良くないんだろうけど…」
提督「お前達二人は…その」ポリ
提督「艦隊の中でも特別、だから」
提督「どっちか、とか…解体、とか」
提督「そんな事は…しないから」
赤城「…提督」
提督「だからだな…えっと」
提督「その…赤城がいいんなら…」
提督「甘えてくれても…いいから…」
赤城「………」
提督「あぁクソ!何だよこの空気!」クル
赤城「………」スク
提督「…言ったからな!俺は戻ーーー」
赤城「提督」スッ
提督「何だーー」クル
チュ
556: 2015/11/26(木)00:38:38 ID:qgn
提督「ーーーっ」
赤城「………」スッ
提督「……お前な」プイ
赤城「照れました」
提督「照れてない」
赤城「可愛いです」
提督「黙れ」
赤城「ファーストキスです」
提督「っ、それが?」
赤城「可愛いです」
提督「黙れ」
赤城「好きです」
提督「黙r…っ!」
赤城「ふふっ」クス
提督「笑うな」
赤城「提督?」
提督「何だよ」
赤城「こっちを向いて下さい」
提督「やだよ」
赤城「ならそれでもいいです」
赤城「えい」セナカギュ
557: 2015/11/26(木)00:39:32 ID:qgn
提督「…何のつもりだ」
赤城「何のつもりもありません」
赤城「甘えていいと言ったのは提督です」
提督「…なるほどね」
赤城「はい」ギュウ
提督「ったく…」
赤城「…提督?」
提督「何だよ」
赤城「好きです」
提督「分かったから…」
赤城「本当ですよ?」
提督「…知ってるよ」
赤城「っ…はい…」
558: 2015/11/26(木)00:39:51 ID:qgn
提督「………今は、ダメなんだ」
赤城「…え?」
提督「…この戦争が終わったら」
提督「…その時は、な」ポリ
赤城「………」
赤城「…はいっ」ギュウ
559: 2015/11/26(木)00:40:10 ID:qgn
ー扉の隙間ー
加賀「…(提督の隣は)譲れません」ムゥ
瑞鶴「赤城さん真っ赤じゃん」ケラケラ
翔鶴「私だって運さえあれば…」ギリ
飛龍「いいなぁ、私も提督とギューしたいなー」
蒼龍「…私もー」カァ
提督「………」ギロ
アッ、テイトクサントメガアッタ!
ニゲナキャ-
ズイカクズルイワヨ
タタタタタッ
提督「…ったく」ハァ
赤城「……?」
ーーー
ーー
ー
565: 2015/11/28(土)00:39:50 ID:TgI
ヒトナナマルマル
提督「それじゃあ執務室にいるからねー」
赤城「わ、分かりました」モジ
提督「なぁに照れてんのよ」
赤城「う、うるさいです」カァ
提督「真っ赤城w」
赤城「…それ何て読むんですか?」
提督「まっかぎ」
赤城「怒りますよ」
提督「わはは」ワハハ
赤城「な、何ですか?」
提督「いつも通りになったな」
赤城「!」
赤城「…そう、ですね」ニコ
提督「うん」ニッ
提督「じゃあ、後でなー」
赤城「はい」
スタスタ バタン
566: 2015/11/28(土)00:40:09 ID:TgI
赤城「………」フゥ
赤城「さて、私もーー」
赤城「あ、お皿…」
ーーー
ーー
ー
567: 2015/11/28(土)00:40:31 ID:TgI
ヒトハチマルマル
ー食堂ー
赤城「鳳翔さん」
鳳翔「あら、夜ご飯?」ニコ
鳳翔「ごめんなさい、もう少し待ってね」
赤城「あっいえ、食器を返しに来ただけなので…」カチャ
赤城「鳳翔さん、ご馳走様でした」ペコ
鳳翔「…美味しかったですか?」
赤城「はい!」
鳳翔「ふふ、だったら違いますよ」
赤城「…?」
鳳翔「ご馳走様、を言う相手の事です」ニコ
赤城「え?でも、提督は鳳翔さんが作ったと…」
鳳翔「もう、あの人ったら…」ハァ
赤城「…ええと、どうなっているんですか?」
鳳翔「あれは…夜ご飯の支度を始めようとしていた時でしたね」
ーーー
ーー
ー
568: 2015/11/28(土)00:42:04 ID:TgI
鳳翔「そんなに急ぎませんし、構いませんよ」
提督「おぉっ!」
鳳翔「ですが、一つ確認したい事があります」
提督「え、何?」
鳳翔「提督は、加賀さんに言われたから赤城さんに優しくするのですか?」
提督「……んー」
提督「そうだけど…ちょっと違うかなぁ…」
鳳翔「………」
提督「うーん、何だろう…」
提督「言われてしようとは思ったけど」
提督「言われたからするって訳じゃ無いっていうか…」
提督「うーん…」カンガエ
鳳翔「提督」
提督「ん?」
鳳翔「厨房、使って下さい」ニコ
提督「え、いいの?」
鳳翔「はい、提督の言わんとする事は伝わりましたから」
提督「そりゃあよかった」
提督「…後さ、材料なんだけど…」
鳳翔「1人分位何て事ありません、好きに使って頂いて結構ですよ」
鳳翔「ご飯も炊けていますからね」ニコ
提督「助かります」
569: 2015/11/28(土)00:42:26 ID:TgI
チャーハンツクルヨ!
提督「ほいっと」ジョウズニデキマシター
鳳翔「手際が良いのですね」
提督「俺は独り者だからね」
提督「料理も多少はできないと」
鳳翔「それ、本気で仰ってます?」
提督「え?」キョトン
鳳翔「…いえ、何でもありません」
鳳翔(あの二人も苦労する訳ですね)
提督「ほんじゃ、ありがとね」
鳳翔「あ、提督!」
提督「んー?」
鳳翔「私から一つ、良い事を教えて差し上げましょう」
提督「……?」
570: 2015/11/28(土)00:56:45 ID:TgI
鳳翔「…あーん、です」
提督「あーん?」ガンタレ
鳳翔「違います」
提督「ア~ン?」モンロー
鳳翔「…違います」
提督「なら…」
鳳翔「次ボケたらシバキますよ?」オカンオーラ
提督「……あーんとか」ムリムリ
鳳翔「あーんは優しさの権化です」
鳳翔「勿論、言われてする様な感じではダメですよ」
鳳翔「された相手、今回なら赤城さんが」
鳳翔「心の底から優しさに包まれないといけません」
鳳翔「即ち」
鳳翔「目に映る全ての事をメッセージにしないと、優しさと言うものは伝わりません」
提督「…は、はぁ」
571: 2015/11/28(土)00:57:02 ID:TgI
鳳翔「では、行ってらっしゃい」ニコ
鳳翔「赤城さんも、大層喜ばれるでしょう」
提督「…こっ恥ずかしいなぁ」スタスタ
ーーー
ーー
ー
572: 2015/11/28(土)00:57:26 ID:TgI
赤城「………」
赤城「…言われてみれば」
鳳翔「…?」
赤城「思い当たる節は沢山ありましたね」
鳳翔「提督は隠し事がヘタですからね」クス
赤城「はい、その時は違和感しかありませんでしたが…」
鳳翔「良いではないですか、今からでも」
赤城「うーん…」
鳳翔「ほら、折角提督が優しくしてくれたのでしょう?」
鳳翔「存分に甘えて来なさい」ホラホラ
赤城「あっ、甘えるなど…」
鳳翔「でも、食器を持ってきたって事は…」
鳳翔「もう済ませてるのかしら」クス
赤城「なぁ!」ビク
鳳翔「あら、図星ですか?」ニコ
赤城「ち、違います!」
鳳翔「でも、顔が真っ赤よ?」
赤城「もう!知りません!」スタスタ
鳳翔「…嬉しそうにしちゃって」フフ
ーーー
ーー
ー
573: 2015/11/28(土)01:37:52 ID:TgI
ー同時刻・執務室ー
提督「………」コクリコクリ
コンコン
提督「…うーい」
木曽「おう」
天龍「入るぜ」
提督「んー、二人共どったの?」ノビー
木曽「あのな…」スッ
天龍「これ…」スッ
提督「んー…えっ」ハッ
提督「そ、それは…」ワナワナ
575: 2015/11/28(土)22:34:00 ID:TgI
提督「何?」ハテ
木曽「分かんねぇのかよ」
天龍「そんなにひでぇか…」
提督「嘘だよ、それどうしたの?」
天龍「偽物をこれに近づけようと思って回収してたんだよ」
木曽「でも、お前の話聞いたからさ…」
木曽「出来るだけ復旧させたんだけど」
ボロッ
天龍「如何せん見つけた時が酷かったからさ…」
木曽「すまん、俺達にはこの位しか…」
提督「………」
提督「そっか」ガタ
576: 2015/11/28(土)22:34:27 ID:TgI
スタスタ
木曽「っ…本当に、すまない」
天龍「て、提督…怒んなよ…」
提督「………」スタスタ
木曽(も、持って来るんじゃなかった)
天龍(ヤバイ…怒りをぶり返させちまった…)
木曽「お、お前の気が済むまで好きにしてくれ」ガタガタ
天龍「でも、いいい命だけは…」ブルブル
提督「………」スタスタ
パシ
木曽(うおおお!それをどうするつもりだぁぁ!)ガクブル
天龍(食わせるのか!?俺達に成仏させるつもりなのか!?)ウオオ
577: 2015/11/28(土)22:35:01 ID:TgI
提督「………」クル
スタスタ
木曽・天龍「…え?」
提督「………」セノビ
コト、コト
提督「……よし」
木曽「お、おい…そんなの飾っても…」
天龍「遠目からだとただの黒い塊にしか見えないぜ」
提督「それでいいんだよ」クル
提督「これは形が変わっても、俺の宝物に変わりはないし」
提督「そもそも、諦めてたからね」
提督「だからこそ、お前達の気持ちが嬉しかった」
提督「ありがとね」
578: 2015/11/28(土)22:35:30 ID:TgI
木曽「提督…」
天龍「へへっ」
提督「にしても」ナガメ
木曽・天龍「?」
提督「へったくそだなぁ」クス
木曽「なっ」
天龍「何だとー!」
提督「だっ、てさ」プルプル
提督「本当に、ただの…黒いブッフ」ゲラゲラ
木曽「笑い過ぎだろ!これでも頑張ったんだぞ!?」
天龍「畜生!遠征より頑張ったのに!」
提督「遠征より頑張っ…ヒィイwww」ハラカカエ
木曽「クソ!もういい!」バタン!
天龍「地獄に落ちろ!!」バタン!
提督「は、腹が…壊れりゅ」ヒィヒィ
ーーー
ーー
ー
579: 2015/11/28(土)22:36:03 ID:TgI
ヒトキュウマルマル
コンコン
提督「はぁ、はいよぉ…」ワライジニテマエ
赤城「提督!?」
ガチャ!
赤城「提督!?大丈夫ですか!?」
提督「お、おう赤城…」ウツブセ
赤城「そんな!誰にやられたのですか!?」
提督「いや、大丈夫だから…」ヨッコラ
赤城「う、動いてはいけません!」ガバッ
提督「ちょ、赤城!?」ウワッ
赤城「大人しくしていて下さい!」
赤城「腹部をやられたみたいですね…直ぐに救護室に運びますので」
提督「いや、だからさ」
赤城「うぅ、私が提督をお守りすると誓ったのに…」
赤城「一体誰が…提督を…」イッコウセンオーラゼンカイ
提督「ちょ、ちょっとタンマ!」ガバ
赤城「あぁ、ダメだと…」オシモドシ
チュ
赤城「あっ……」
提督「っ…」
580: 2015/11/28(土)22:36:28 ID:TgI
赤城「提督…最後の力を振り絞って…」
赤城「私に…そんな…」ウル
提督「だぁから、違うっての」ヨイショ
赤城「……えっ」キョトン
提督「赤城、落ち着いて」
提督「俺、腹部を撃たれても切られても齧られてもないから」ホラ
赤城「…あれ?血がでていませんね…」
提督「いつから出血した事になってんのよ」
赤城「………」
赤城「…提督?」
提督「んー?」
赤城「私、もしかしてですけど…」
提督「うん」
赤城「今、すごく早とちりしてました?」
提督「すっっごくね」
赤城「………」
赤城「………」マッカギ
581: 2015/11/28(土)22:36:59 ID:TgI
赤城「…失礼します」
提督「ちょっとちょっと」ガシ
赤城「離して下さい、海の藻屑となってくるので」
提督「尚更行かせんよ!」
赤城「無理です耐えられません」グイグイ
提督「だぁあ!落ち着けってぇ」ズルズル
赤城「いーやーでーすー!」グイグイ
提督「わぁ!ズボンが脱げてる!」ズルズル
赤城「ズボンではなくドボンです」グイグイ
提督「何物騒な事抜かしてんだよ!」ズルズル
赤城「とにかく離して下さいー!」グイグイ
提督「あぁ!パンツまで!」ズルズル
提督「だーれーかー!」ズルズルスポ
582: 2015/11/28(土)22:37:52 ID:TgI
明石「提督!どうしましまか!?」ガチャ
赤城「あっ」
提督「あっ」カハンシンマッパ
明石「……えーと」
明石「……つまり」フム
明石「情事を迫った提督を拒否する秘書艦の図」
明石「ってことでFA?」ニコ
提督「全然ファイナルじゃないから!その解釈だと寧ろ俺自身がファイナルだから!」
赤城「面白くないです」
提督「何でそこだけ冷静なんだよ」
明石「…?なら状況説明を求めます」
明石「私には今の状態が全く理解出来ないので」
提督「分かったから!急に真面目になんなくていいから!」
583: 2015/11/28(土)22:43:22 ID:TgI
明石「どうでもいいので早くその46サンチ提督砲を閉まって下さい」ジト
提督「なまじ普通だからって盛るんじゃないよ!」
提督「返って恥ずかしいわ!」シマイ
明石「ふん、風呂上りの提督と何度鉢合ったと思ってるんですか?」
明石「面白くない一物です」
提督「短早包じゃなくて悪かったな!」
赤城(短早包では困るんですが…)
赤城(いえ、仮にそうでも私は…)
提督「くそぅ…これみよがしにメンタルアタックしやがって」
提督「赤城も何とか言ってくれよ」チラ
赤城(いやいや、私は何を考えているんですか…)
提督「…赤城さーん?」
明石「何かブツブツ言ってますね」
提督「…俺のってそんな問題なの?」
明石「だから面白くないと」
提督「一物に面白味は必要ねぇんだよ!!」
提督「もう怒ったぞ!」プンスコ
提督「赤城!この変態工作艦を追い出すんだ!」
明石「酷い言われようですねぇ、元は心配して来たというのに…」
赤城(しかし…あれが…私の…)モワンモワン
提督「おーい、赤城ー」
赤城「…はっ」ハッ
584: 2015/11/28(土)22:44:17 ID:TgI
赤城「提督が短早包でも大丈夫ですから!」
提督「はっ?」
明石「へっ?」
赤城「……あ」
イヤァァァァ タタタタッ
オイアカシ オエ!
エー
ノリワリィナァ
585: 2015/11/28(土)22:52:47 ID:TgI
フタマルマルマル
ー執務室ー
提督「…赤城は部屋から出てこないし」
提督「まぁ、今日は大した仕事もないからよかったものの…」
提督「暇だぜ」ハァー
コンコン
提督「ほいよー」
ガチャ、キィ
提督「……成程」チャキッ
提督「…」
提督「……」
提督「………」
提督「相変わらずだねぇ」フフン
提督「ほら、出てこいよ」クイクイ
586: 2015/11/28(土)22:53:10 ID:TgI
バッ
提督「なんつってー」クル チャキ
川内「えー…またぁ?」
提督「残念だったねー」ケラケラ
川内「むー」プクー
提督「でも、さっきのデコイは一瞬だけ信じちゃったなぁ」ジュウナオシ
川内「いけると思ったのにー」プゥ
提督「まぁまぁ、少しずつ忍べる様になってきてるやん?」
提督「殺気も消せてきてるよ」
川内「そっかなぁ」ニコニコ
提督「うん」
川内「えへへ」ニコニコ
587: 2015/11/28(土)22:59:36 ID:TgI
川内「だったらさぁ」ニコニコ
川内「…褒めて欲しいなー、なんて」
提督「ん?」
川内「成長、してたんだよね?」
提督「そうだね」
川内「だったら褒めてよ」
提督「勝ててもないのに褒めれんなー」ケラケラ
川内「……むぅ」
提督「………」
川内「……折角、あの二人もいないのに…」
川内「夜戦…行っちゃおうかなぁ」チラ
提督「それで脅しのつもりかー?」ケラケラ
川内「戦艦5人連れて」
提督「勘弁して下さいお願いします」
川内「だったらさぁ…」ジィ
提督「…ったく」ナデナデ
川内「えへへ」
提督「次は勝つまでだからなー?」
川内「はぁーい♪」
ーーー
ーー
ー
588: 2015/11/28(土)22:59:56 ID:TgI
提督「で、どうしたん?」
川内「え?」
提督「いや、何かあって来たんじゃないのん?」
川内「…あっそうだった!」
川内「…えーと」
川内「………」ウーン
川内「…何だったっけ」
提督「……はぁ」タメイキ
川内「ご、ごめんってば!すぐ思い出すから!」アタフタ
提督「忘れる位の事だから」
提督「どーせゲームしに来た、とかくだらない用事なんだろ?」アキレ
川内「…ちょっと待って、思い出せそうだから…」
提督「いーよ、無理して思い出さなくて」
589: 2015/11/28(土)23:00:16 ID:TgI
川内「………あ、」
提督「思い出した?」
川内「そうだよ!思い出した!」
提督「で?用事は何だったの?」
川内「うん、えーとね?」
川内「提督、命を狙われてるかもよ?」
提督「ほら見ろ、そんな所だろう…と…」
提督「……は?」
590: 2015/11/28(土)23:01:55 ID:TgI
【艦これSS】提督「赤城のワガママ」長編
復讐の初期艦編
更新をお楽しみに!
591: 2015/11/28(土)23:03:01 ID:TgI
今日はここまでです
おやすみなさいませーノシ
おやすみなさいませーノシ
次回:提督「赤城のヤキモチ」【その7】
コメントは節度を持った内容でお願いします、 荒らし行為や過度な暴言、NG避けを行った場合はBAN 悪質な場合はIPホストの開示、さらにプロバイダに通報する事もあります