593: 2015/11/30(月)23:04:15 ID:996
少し遅くなりましたが再開します

提督「赤城のヤキモチ」シリーズ

最初から:提督「赤城のヤキモチ」【その1】

前回:提督「赤城のヤキモチ」【その6】


594: 2015/11/30(月)23:04:43 ID:996
ー数日前ー

ー何処かの海上ー

ー大雨ー




ザーーーー…ゴロゴロ…


ピシャァッ!!



「ーーーそれだけ?」



「モウ…ソレイガイハシラナイ!」ゼェゼェ



「なら、用はないわ」カチャ



「…ッ」
ねんどろいど 艦隊これくしょん -艦これ- 赤城 ノンスケール ABS&PVC製 塗装済み完成品フィギュア
595: 2015/11/30(月)23:05:05 ID:996



「スベテハナセバ、ミノガスト…」キッ



「私の知りたい全てを貴女は話してくれなかったじゃない」



「ソ、ソンナ…」



「…まぁ仮に」フム


「私の知りたい全てを話したとして」


「それでも」



「アンタ達を、生きたまま見逃すなんて」スッ

596: 2015/11/30(月)23:05:34 ID:996



「…嘘に決まってるでしょ?」クス



「ダマシタ…ノカ…?」



「アンタが、勝手に騙されたのよ」



「ク…クソガァァア!!!」ガバッ



ヒュン…



「………ア?」クビモトオサエ



ズル…ボチャン



「へぇ、無くなっても立ってられるのね」

597: 2015/11/30(月)23:06:03 ID:996



「…長かったわ」



ザーーーー…



「…やっと」



ザーーーー…



「やっと…」



ゴロゴロゴロ……



バシャァンッ!!



「やっと…殺せる」



ザーーーー…



ーーー
ーー


598: 2015/11/30(月)23:06:32 ID:996



ー執務室ー


提督「で、どうゆう事なの?」

川内「えーとね、さっき天龍とタイマン夜戦演習してたんだけど…」

提督「何やってんだよ…」ハァ


ーーー
ーー

599: 2015/11/30(月)23:06:50 ID:996

天龍「もぉいいってぇ!!」ドカーン!

川内「ほらほら!そんなんじゃ木曽に勝てないよ!?」シュッ!シュッ!シュッ!


シュパーン!


天龍「グハァ!」ヒダン

天龍「痛てぇ!もう勘弁してくれ!」

川内「今の迎撃できないと轟沈だよー」

天龍「いいから!俺遠征番長でいいから!」

川内「軽巡トップ3が何言ってんの?」

川内「ほら!もっかい行くよ!」

シュッ!シュッ!シュッ!

シュパーン!

天龍「畜生!!やってやんぜぇ!!」

ズガァァン!

天龍「」プスプス

天龍「無理でした」バシャア

川内「うーん、気合は充分なんだけどなぁ…」


ーー

600: 2015/11/30(月)23:07:09 ID:996

川内「ほら、着いたよ」カタカシ

天龍「面目ねぇ…」

川内「さ、バケツ被って来なよ」

天龍「あぁ、行ってくらぁ」

川内「1人で行ける?」クス

天龍「馬鹿にすんな!行けるよ!」

川内「じゃーねー」フリフリ




川内「さーて私もそろそろ…」クル

601: 2015/11/30(月)23:07:35 ID:996



シーーーン……



川内「…っ!!」バッ



川内「………」スチャ

川内「………」

川内(今の気配…)

川内「………」スタ…

川内(艦娘…?)

川内「………」スタ…

川内(だったとしたらウチの艦娘じゃ、ない)

川内「………」スタ…キョロ

川内(そして、練度もそこそこ高いね…)

川内「………」スタ…

川内(私と…いや、少し低い位…)

川内「………」カクレ

川内(もしかして…深海凄艦?)

川内「………」

川内(でも、もしそうだったら…)

602: 2015/11/30(月)23:07:59 ID:996


ザリッ

川内(近い…ならっ!)

川内「……っ」バッ

川内「……誰?」


??「…あら、見つかったわね」


川内(あれは、ローブ?)

川内(顔が見えない…)

川内「ここは関係者以外立ち入り禁止なんだけど」

??「知ってるわ、だから夜に来たんでしょ」

川内「…何をしに来たの?」

??「教える訳ないじゃない」

川内「ふぅん…」

603: 2015/11/30(月)23:08:33 ID:996



川内「だったら、見逃せないね」ギソウテンカイ



??「何のつもり?」

川内「不法侵入してる奴を見逃せと?」

??「ごもっともね」クス

川内「…笑ってられるのも今のうちだよ」スッ

??「……へぇ」タッ

川内「なっ…」

??「早いのね…」

??「軽巡洋艦にしては、だけど」スタッ

川内「…逃がさないよ」キッ

??「あら、怖いじゃない」

??「…アンタも、アイツの手駒なんでしょ?」

川内「アイツって…」

??「以外と鈍感なのね」

川内「…提督?」

??「さぁ?」

604: 2015/11/30(月)23:08:57 ID:996

川内「…提督に、何の用?」ギロ

??「さっきより殺意が増してるわ」

??「余程その男にお熱みたいね」クス

川内「黙って」

川内「提督をどうするつもり?」

??「言うわけないでしょ」

??「アンタには、関係ないの」

川内「何を…言わせておけば…」タッ

??「残念でした」スッ

川内「……くっ、待て!」

??「邪魔が入ったわね、また来るから」スタッ

??「じゃあね」




川内「…逃げられた」


川内(早かった…あれは、駆逐艦?)


川内「…何にしても、提督に報告しないと」タッ


ーーー
ーー

605: 2015/11/30(月)23:09:18 ID:996

川内「てなわけ」

提督「天龍弱いな」

川内「そこじゃないでしょ」

提督「うーん、しかしなぁ」

川内「心当たりは?」

提督「あると思う?」

川内「…割と」

提督「何で!?俺そんな多方面から恨み買ってる!?」

川内「多々股してるからさ」

提督「多々股ってなんだよ!なんなら二股すらしてねぇよ!」

川内「二股ならしてるじゃん」

川内「一航戦の二人と」ジト

提督「あー…いや、それはさ」メソラシ

606: 2015/11/30(月)23:10:22 ID:996

川内「キスもしたんでしょ?」

提督「………」

提督「青葉か…?」ピキ

川内「いやー、当事者の二人」

提督「……アイツら」ハァ

川内「それくらい必氏なんだよ」

提督「必氏て」

川内「競争率高いからね」ボソ

提督「なんて?」

川内「何でもないよ!」フン

提督「何なんだよ…」

川内「とにかく!報告したからね!」

提督「うーん、夜間警備増やしとくかなぁ」

川内「………」

607: 2015/11/30(月)23:10:40 ID:996

川内「ねぇ」

提督「…ん?」

川内「私は、不法侵入の事を言ったんじゃないよ」

提督「え?」

川内「相手、多分強いよ」

提督「…そんなに?」

川内「うん、提督なら大丈夫かもだけど」

川内「提督は艦娘に甘いから…」

提督「甘くは…甘いか?」

川内「…だってさ、提督どれだけ怒っても」

川内「私達に…本気で手、出さないから」

提督「艦娘でも、女の子だからね」

川内「相手が敵意を向けてても、でしょ?」

提督「物理は嫌いなんだよ」

川内「…だからだよ」

提督「………」

608: 2015/11/30(月)23:11:05 ID:996

提督「…まぁ、大丈夫でしょ」

川内「………」

川内「…これでもさ」

川内「…艦娘より強い提督、でもさ」

提督「……?」

川内「…私、提督に勝てないけど」

川内「でも…」

川内「心配、なんだよ」

提督「………」

川内「…もし相手が」

川内「提督に向かって容赦なく偽装を使ってきたら」

川内「もしそれが」

川内「寝込みだったら」

川内「…いくら提督でも、人間なんだよ?」

川内「私達の砲撃なんて当たったら…」

川内「…提督、氏んじゃうよ」

提督「………」

609: 2015/11/30(月)23:11:25 ID:996

川内「やだよ、提督がいなくなるの」

川内「私だって、提督がいいよ」

川内「ずっと、提督の艦娘でいたいよ」

提督「………」

川内「今更、他の提督なんて…」

川内「や、だよ…」グスッ

提督「……川内」

川内「……なに?」

提督「俺は、大丈夫だから」

川内「…分かんないよ」

提督「分かるさ」スッ

川内「………」

610: 2015/11/30(月)23:11:51 ID:996

提督「だって、川内が守ってくれるんだろ?」

川内「……ぁ」

提督「違うのか?」

川内「……でも」

提督「だから、俺はこうして余裕でいられるんだけど」

提督「ウチの軽巡エースが、守ってくれるから」

川内「……うん」

提督「全体でも五本の指だしな」

川内「……うん」

提督「俺の、懐刀だからな」

川内「……ありがと」ボソ

提督「だから、心配するな」

提督「俺は、川内が守る」ドヤ

611: 2015/11/30(月)23:12:19 ID:996

川内「……何それ」クス

川内「普通、逆でしょ」

提督「だなぁ」ニコ

川内「…へへっ」グスッ

提督「つっても、逃げたんでしょ?」

川内「うん…でも、軍の夜間警備をスルーできる位だから…」

提督「サボってたのかな?」

川内「サボらないでしょ」

提督「ならどうやって…」

川内「分かんない、でも」

川内「ここの事、かなり熟知してればあるいは…」

提督「…内通者?」

川内「うーん、どうだろう」

提督「それは無いと信じたいけど…」

川内「…そうだね」

612: 2015/11/30(月)23:12:42 ID:996

提督「まぁ、あれだ」

提督「内通者に関してはあまり考えんようにしようか」

川内「え?」

提督「疑惑がもう少し確信化してきたら、でいいやん」

提督「じゃないと、疑心暗鬼になるから」

川内「成程ね」

提督「てなわけで、良くいえば泳がせておくって事で」

川内「うん」

提督「他言無用だからね」

川内「分かってるよ」

提督「オッケー」

川内「でも、提督の安全は?」

提督「…あー」

提督「話し聞く限り駆逐艦ぽいし」

提督「多分大丈夫と思うんだけど…」

川内「またー」プク

提督「それに」

613: 2015/11/30(月)23:13:00 ID:996

提督「夜間を狙って来てるんなら尚更じゃん」

川内「……?」

提督「白昼堂々と来れるほどじゃないってこと」

川内「…あぁ、」ナルホド

提督「恐らく仲間はいないか…まだ憶測の域は抜けてないけどねぇ」

川内「でも…」

提督「ま、何にしても大丈夫さ」ナデナデ

川内「うー」ナデラレ


ーーー
ーー

614: 2015/11/30(月)23:20:52 ID:996



フタヒトマルマル


ー執務室ー


テテテテテテテテテテン♪

テテテテテテテテテテン♪


中将「個人通話か、どうした」

提督「………」

中将「…?おい」

提督「………」

中将「……電波か?」ガメンカクニン


スポッ


中将「………」


テテテテテテテテテテン♪


中将「……何だ」

提督「すいません、こっちのWi-Fiが切れていたみたいで…」

提督「大佐、ご無沙汰してます」

中将「ふん、久しいな」

中将「それと、今は中将だぞ」

提督「はは、そうでしたね」

615: 2015/11/30(月)23:21:18 ID:996

提督「耳にはしていたんですが」

提督「大佐と呼び慣れていたので」タハハ

中将「そんな貴様が大佐ではないか」

中将「早いもんだ」フフ

提督「そうですかね」

中将「加賀は元気にしているのか?」

提督「今では赤城と並んでウチの最高戦力ですよ」

中将「…そうか」

提督「どうしました?」

中将「空母で戦う」

中将「それが貴様の正義だったな」

提督「…はい」

中将「それは、達成したか?」

616: 2015/11/30(月)23:21:37 ID:996

提督「…達成、ですか」フム

中将「歯切れが悪いな」

提督「それは…どこに目標を置くかですね」

中将「ふむ…」

提督「私は、軍に身を置いている人間です」

提督「目標を置くとしたら…」

提督「俺の手で、誰一人欠ける事なく」

提督「深海凄艦との戦いが終わるまで」

提督「アイツらに、平和な海を見せるまで」

提督「その時が、俺の正義が達成された時、です」

中将「そうか」

617: 2015/11/30(月)23:22:05 ID:996

提督「…少し、カッコつけ過ぎましたね」

中将「それで台無しだ馬鹿者」ワハハ

中将「やはり貴様は変わらん」

提督「ですかねぇ」ハハハ

中将「だが、それでいい」

提督「……?」

中将「貴様は、変わるな」

中将「今のまま強く、優しく」

中将「己の信念を曲げない」

中将「そんな男であり続けてくれ」

提督「はい、確かに」

中将「…いい返事だ」

中将「………」

618: 2015/11/30(月)23:22:26 ID:996

中将「…毎回話が逸れるのは貴様が原因か?」

提督「いえ、大佐かと」

中将「…いや、違う」

中将「俺達だと、逸れるのか」

提督「かもしれませんね」クス

中将「間違いなさそうだな」ワハハ

中将「で、だ」

中将「本件は何だったんだ?」

提督「それなんですがーーー」

619: 2015/11/30(月)23:24:26 ID:996
ーー



中将「ふむ…」

中将「…正体不明の艦娘、か」

提督「はい」

中将「大本営には報告したのか?」

提督「今しています」

中将「…全く貴様は」ハァ

中将「まぁいい、それで?」

提督「艦娘は基本的に海軍の管理の元、配属されますよね」

提督「ウチの加賀などは特例でしょうけど」

中将「…まぁな」

提督「道中で保護した艦娘も、大本営に報告する義務が課せられてますよね」

中将「何が言いたい?」

620: 2015/11/30(月)23:24:48 ID:996

提督「…研究所、です」

中将「……なるほど」

提督「四年前、研究所から生きて脱走したのは」

提督「…本当に、加賀だけだったのですか?」

中将「………」

中将「…それはーーー」

623: 2015/12/02(水)23:20:26 ID:dL7

中将「俺も、知らん」

提督「…やはり、軍内でも公表されてはいないんですね」

中将「そうだな、上層部としては失態をあまり広めたくなかったんだろう」

提督「…ですねぇ」

中将「何か言いたげだな」

提督「いえ…」

中将「俺は素直な奴が好きだと言ってきた筈だが?」

提督「大本営に、当時の資料が残っていないでしょうか」

中将「だろうと思った」

中将「…何が知りたい?」

提督「当時、研究所にいた艦娘の名簿です」

中将「ふむ、全員か?」

提督「いえ」

提督「全員ではなく、駆逐艦を」

中将「分かった」

提督「ありがとうございます」

中将「なぁに、可愛い教え子の頼みだ」ワハハ

提督「………」

624: 2015/12/02(水)23:20:52 ID:dL7

中将「但し、一つ条件だ」

提督「何でしょう」

中将「無茶は、するなよ?」

提督「勿論です」クス

中将「では、続報を待て」

提督「ご協力感謝致します」

中将「貴様が畏まると違和感があるな」

提督「…慣れないもので」タハハ

中将「癖をつけておけよ?ではな」


スポッ


提督「…さて」

提督「…無茶はするな、か」ギイッ


ーーー
ーー

625: 2015/12/02(水)23:21:15 ID:dL7


フタフタマルマル


コンコン


提督「あいよー」


ガチャ…キィ


赤城「………」チラ

提督「…何で入ってこないの?」

赤城「………」ジー

提督「…どうしたの?」

赤城「…馬鹿に、しませんか?」ジト

提督「しないよ」


キィ…

626: 2015/12/02(水)23:21:44 ID:dL7

赤城「…提督」

提督「なんねー」

赤城「……あの」

赤城「…お昼ご飯、ご馳走座でした」ペコ

提督「なっ…」ビク

赤城「鳳翔さんに聞きました」

提督「……そう」

赤城「ふふっ」

提督「何だよ」

赤城「あーんもしてくれました」

提督「したね」

赤城「嬉しかったです」

提督「そ」プイ

赤城「あ、それと」

提督「まだ何かあんの?」ビク

627: 2015/12/02(水)23:22:07 ID:dL7

赤城「何方とお話されていたんですか?」

提督「」

赤城「聞いていた感じだと目上の方でしたね」

提督「」

赤城「何方ですか?」

提督「…あー、あのなー」

提督「…赤城、好きだ」キリッ

赤城「っ!…ご、誤魔化されませんよ?」アセ

提督「本当なんだ、信じてくれ」キリッ

赤城「そ、そんなの…私には通用…」ドキドキ

提督「愛してる」ギュッ

赤城「あぁあぁあ」キュン

提督「ほら、捕まえた」ボソ

赤城「捕まってしまいましたぁ」フニャ

提督「ふふ、今夜は寝かさないよ?」フー

赤城「あぁん、ダメですぅ…」ビクッ

提督(よ、よし!このまま…)

628: 2015/12/02(水)23:23:01 ID:dL7



コンコン



提督(なんてこったい)

提督「だれー?」

赤城「赤城ですぅ」モジモジ

提督「お願いだから、黙っててね?」ボソ

赤城「あふぅ」ヘニャ



??「えっ、何か変な声聞こえたんだけど」

??「お楽しみ中、なのかな…」

??「うーん…開けちゃえ!」

提督「い、いや待っーー」


ガチャ

629: 2015/12/02(水)23:23:32 ID:dL7


提督「何で開けちゃうのぉぉお!?」

飛龍「うわ!くっついてる!」

蒼龍「……わぁ」カァア

提督「二人共!ちょっと待って!」

飛龍「待たないよー」スタタ


ガバッ


提督「うお!?」

飛龍「私もぎゅー!」ギュウ

赤城「…あれ?飛龍?」ハッ

提督「あ、戻ったんね」ヨカッタ

飛龍「赤城さんだけずるいですよー」プク

赤城「………ぁ」マッカギ

飛龍「蒼龍もおいでよー」

蒼龍「えっ、私…?」ビク

蒼龍「わ、私は…いいよぉ」カァ

飛龍「何で?」ハテ

蒼龍「は、恥ずかしい…から…」モジ

飛龍「まだそんな事言ってんのー?」アキレ

飛龍「ねー、赤城さん」

赤城「あ、あぁ…そう、ね?」アセアセ

提督「何照れてんだよ」ワハハ

630: 2015/12/02(水)23:23:55 ID:dL7

赤城「そ、それは元はと言えばーー」ハッ

提督「あ」

赤城「……提督?」ニコ

提督「蒼龍!」

蒼龍「はっ、はいぃ!」ピシ

提督「おいで」テヒロゲ

蒼龍「で、でもぉ」

提督「…しょうがないな」スタスタ

赤城「あっ、こら!」

提督「行くぜー」スッ

蒼龍「わ、わわっ」グッ

提督「………」ナデナデ

631: 2015/12/02(水)23:24:30 ID:dL7

蒼龍「提督…」ミアゲ

提督「ん?」ニコ

蒼龍「い、いえ」モジ

提督「恥ずかしがり…治さないとな」

蒼龍「は、はぃ…」カァ

飛龍「蒼龍ばっかりー」ブー

提督「まぁまぁ」

??「異議あり!!です」バァン

??「提督さーん」バァン

赤城「!?」

提督「今度は誰よ」

翔鶴「提督の嫁空母、翔鶴です!」ドーン

瑞鶴「翔鶴姉ったらw」アハハ

提督「嫁空母って」オイ

632: 2015/12/02(水)23:24:55 ID:dL7

翔鶴「違うのですか?」ムー

提督「今はノーコメントで」

翔鶴「瑞鶴聞いた!?今はですって!」キャー

瑞鶴「提督さん本気なの?」

提督「空母は俺の嫁」キリッ

瑞鶴「…私も?」

提督「あったりまえじゃーん」

瑞鶴「…そ」プイ

加賀「七面鳥が赤くなっています」

瑞鶴「加賀さん!?」ビク

提督「いつの間に!?」ウオ

赤城「と言うか皆来ていますね…」

提督「…最高」キラキラ

赤城「少し気持ち悪いです」ヒキ

提督「やめて!距離を取らないで!」

633: 2015/12/02(水)23:25:16 ID:dL7

加賀「なら私が距離を詰めます」ヨリソイ

翔鶴「私も、です」ズイ

飛龍「私も!」ズズイ

蒼龍「じ、じゃあ…」ソッ

瑞鶴「しょうがないわね…」スッ

赤城(しまった…)

提督「あぁ、氏ぬにはいい日だ…」

加賀「氏なれては困ります」ギュウ

提督「嘘だよ」ナデ

赤城「…そうだ」ボソ

634: 2015/12/02(水)23:25:49 ID:dL7

赤城「提督?」

提督「なぁにー?」ホッコリ

赤城「先程のお電話口の女性は誰ですか?」

提督「はっ?」

翔鶴「は?」

空母's「………」ジィ

提督「え?ちょっと、赤城?」ダラダラ

赤城「はい?」

提督「何、言ってんの?」ガクブル

赤城「違うのですか?」

提督「違うだろ」

赤城「では、何方だったんですか?」ニコ

提督「それは……」

空母's「………」ジー

提督(あー、これは赤城に軍配だな…)

提督「わぁった」ハァ

提督「中将だよ、中将」

提督「はいこの話終わりー」パンパン

赤城「何の話をされたんですか?」ニコ

提督「え?」

赤城「何の、話しを、されたんですか?」

空母's「………」ジー

提督「いや、それは…その…」


ジーーーー

635: 2015/12/02(水)23:26:11 ID:dL7

提督「だから…プライベートな、ね?」

赤城「…皆さん納得しましたか?」

空母's「………」フルフル

赤城「らしいですけど」ニコ

提督「えぇ…」


提督「……ったく」ハァァ

636: 2015/12/02(水)23:26:54 ID:dL7


フタサンマルマル

蒼龍「…そうなんだ」ゴゴゴ

飛龍「…野良の駆逐艦が」ゴゴゴ

翔鶴「…提督の、命を」ゴゴゴ

瑞鶴「狙ってるんだ…」ゴゴゴ

加賀「…頭にきました」ズゴゴゴゴゴ

赤城「それは本当なんですか?」

提督「だから、俺も又聞きなんだって…」

提督「でも、デタラメじゃあないんだろうねぇ」

赤城「…そうなんですか」ズゴゴゴゴゴ

提督「…だから言いたくなかったんだよ」ハァ

637: 2015/12/02(水)23:27:27 ID:dL7

翔鶴「その不貞の輩は何処ですか?」

瑞鶴「アウトレンジしてやる」

飛龍「多聞丸も怒ってるよ」

蒼龍「…ユルサナイユルサナイユルサナイ」ブツブツ

提督「お前ら怖ぇよ」

赤城「見逃せないのは事実です」

提督「まぁ、そうだけど…あれ?」

提督「加賀やんは?」ドコ?


翔鶴「早速狩りに行かれた様ですね」

提督「狩り!?」

638: 2015/12/02(水)23:27:47 ID:dL7

飛龍「私達も行こうか」

蒼龍「テイトクハ…ワタシガマモルカラ」

瑞鶴「私も行く」

赤城「では私も」

提督「ま、待て待て!」

赤城「何か?」

提督「何か?じゃないよもう…」

提督「闇雲に探して見つかる様な相手じゃないから、ね?」

提督「一旦冷静になってさ、対策をーーー」

瑞鶴「大丈夫よ提督さん」

翔鶴「全スロット偵察機ですので」

飛龍「それが6人」

赤城「見つけるのは時間の問題です」

提督「ちょ、ちょっと…」

639: 2015/12/02(水)23:28:11 ID:dL7


ミツケタラドウスル

アクソクザンデショウ

ユルサナイユルサナイユルサナイ…


バタン…



提督「………」ポツーン

提督「……ま、いっか」サジナゲ


ーーー
ーー

642: 2015/12/05(土)22:10:11 ID:c8b



提督「………」ペラ



ブーーーン!


マダミツカラナイノ?

ローラーサクセンシマスカ?


提督「おぉ、やってるやってる」

提督「あんなに騒いだら、見つかるもんも見つからんよ…」ハァ

提督「………」ペラ


テテテテテテテテテテン♪


テテテテテテテテテテン♪


提督「お、大佐だ」

643: 2015/12/05(土)22:10:37 ID:c8b

提督「はい」

中将「待たせたな」

提督「いえ、問題ありません」

中将「そうか、それでは早速だが…」

中将「…研究所の駆逐艦の件だ」

提督「はい」

中将「大本営に残っている資料に載っていた情報では」

中将「…事故当時の研究所に駆逐艦はいなかった」

提督「…え」

提督「と、言いますと?」

中将「研究対象である艦種に駆逐艦が入ってないんだ」

提督「………」

中将「因みに、裏付けもある」

中将「やはり駆逐艦では能力の振り幅に限界がある」

中将「身体の小さな駆逐艦では、薬物の投与に耐えられなかった、と」

中将「そう書いてある」

提督「なら、研究の初期段階の時点では駆逐艦はいた、と?」

中将「そうだが、期待はするな」

中将「皆、解体済みだ」

644: 2015/12/05(土)22:11:08 ID:c8b

提督「くっ……」

中将「腹の立つ気持ちは分かるが過去の話だ」

中将「冷静さを失っては、見てるものも見えなくなるぞ?」

中将「貴様の悪い癖だ」

提督「…申し訳ありません」

中将「それでいい」

中将「だが、これで終わりではないぞ」

提督「……?」

中将「ここから先は俺の推測の域でしかないが」

中将「貴様、初期艦は誰だ?」

提督「…いえ、それが…」

中将「聞いている、拒否したんだろう」

提督「は、はい」

中将「まぁいい、問題はそこではないからな」

中将「…貴様は」

645: 2015/12/05(土)22:17:35 ID:c8b
中将「本来ならそこに配属される予定だっか駆逐艦」

中将「その存在を、知っているのか?」

提督「……いえ」

中将「やはりか、なら教えてやろう」

中将「貴様の鎮守府に配属される予定だった駆逐艦、それは…」

中将「吹雪型五番艦、叢雲だ」

提督「叢雲、ですか」

中将「貴様の言っていた正体不明の駆逐艦とやらに、当てはまる部分があるのではないか?」

提督「何故、ですか?」

中将「うん?」

提督「初期艦になる予定だった叢雲が…今になって?」

提督「タイミングはそもそも、動機すら掴めません」

提督「何故、大佐はそう思われたんですか?」

中将「考えてみれば、そうだな」

提督「…え?」

646: 2015/12/05(土)22:17:57 ID:c8b

中将「いやな、貴様の珍事はよく俺の耳に入るんだ」

中将「駆逐艦繋がりで浮かんだだけさ」

提督「そう、ですか」

中将「さて、俺も忙しい」

中将「俺が力になれるのもここまでだ」

提督「重ね重ね、感謝致します」

中将「…が」

中将「あとの火消しもあるんだろう?」

提督「なるべくはこちらで抑えますので」

中将「そうしてくれると助かる」

中将「ではな」

提督「失礼します」


…スポッ

647: 2015/12/05(土)22:19:15 ID:c8b

…スポッ


提督「…ふぅ」

提督「……初期艦…叢雲…」



提督「叢雲、ねぇ…」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

648: 2015/12/05(土)22:19:37 ID:c8b

フタヨンマルマル


提督「そうだ、川内起きてるかな」

提督「叢雲って事を踏まえてもう1回聞いてみるか…」スタスタ


ガチャ


提督「ん?」

川内「あっ」ビク

提督「川内やんか」

川内「う、うん」

提督「何してんの?」

川内「えっ…いや、その…」アタフタ

提督「…?」

川内「…ええと」

提督「いつからいたの?」

川内「…空母の皆が出てってから」

提督「ずっといたの?」

川内「うん」

提督「…寒かったろ」

川内「そんな事…ないから」

649: 2015/12/05(土)22:19:56 ID:c8b

提督「本当か?」テギュッ

川内「あっ」

提督「冷たいやん」

川内「………」

提督「とりあえず入りなよ、ちょうど川内に用があったし」

川内「うん」


バタン


ーー

650: 2015/12/05(土)22:20:12 ID:c8b

提督「ほら、ココア」コト

川内「ありがと」ズズ

提督「甘くて良かったよね」

川内「うん…あったかい」

川内「甘くて、美味しいなぁ」ニコ

提督「そりゃ良かった」

提督「…それで」コホン

提督「何してたの?」

川内「………」

提督「あの駆逐艦の件、でしょ」

川内「…うん」

提督「気にしすぎだって」

川内「でも…」

651: 2015/12/05(土)22:20:32 ID:c8b

提督「ほら、うちの荒くれ空母共が虱潰ししてるからさ」

提督「すぐ捕まえてくるよ」

川内「…無理だと思う」ボソ

提督「………」

川内「きっと、掻い潜って提督の所まで来るよ」

提督「だから廊下にいたの?」

川内「!」ドキ

提督「手の届く所にいてくれた的な?」

川内「…そ、そうだけど!」

川内「提督に何かあったらすぐ助けようと思って!」

川内「でも!提督がそれ知ったら気を遣うと思ったか、ら…」ハッ

川内「…だから」カァ

652: 2015/12/05(土)22:20:52 ID:c8b

提督「………」

提督「川内よ」

川内「…なに」

提督「女の子が身体を冷やすのは良くないと思います」

川内「え?」

提督「それに、執務室はあったかいです」

川内「う、うん」

提督「それと、実はゲームもある」ゴソ

川内「!」

提督「さて」

提督「クソ寒い廊下に独りで突っ立って護衛すんのと」

提督「あったかい部屋で護衛がてらゲームに勤しむのと」

提督「どっちがいい?」ニコ

川内「……提督と一緒に」

川内「ゲーム、したいな」

653: 2015/12/05(土)22:21:07 ID:c8b

提督「今日の献立はモンハンですが?」スッ

川内「2ndG?」

提督「ご名答」

川内「大好物だよ♪」ウケトリ


ア!ヒヤクトラレタ!

ブルファンゴキラーイ

オレモー


ーーー
ーー

654: 2015/12/05(土)22:21:38 ID:c8b

マルヒトマルマル



提督「もうダメだ、目がしぱしぱする」ノビー

川内「楽しかったね!」キラキラ

提督「おう、それじゃ…」

提督「休憩がてら真面目な話」ヨイショ

川内「なに?」

提督「川内が会った駆逐艦?何だけど」

川内「うん」

提督「叢雲だったと思う?」

川内「えっ?」キョトン

提督「単刀直入過ぎたわ」ウン

655: 2015/12/05(土)22:22:07 ID:c8b


ズイズイカクカク


川内「うーん、どうだろう…」ウーン

提督「アレとか無かった?」アレダヨ

川内「あれ?」

提督「アレだ!角!」

川内「暗くて分かんなかったよ…」

提督「…ですよねー」ガク

川内「実際の所、シルエット位しか分からなかったからね…」

提督「しゃあないよなぁ…」

川内「力になれなくてゴメンね…」ショボンヌ

提督「いやいや、気にすんなよ」

川内「でも…」

提督「見つけただけでも目っけもんさ」

提督「対策はいくらでも打てるからな」

川内「…うん」

656: 2015/12/05(土)22:22:27 ID:c8b

提督「それと、アイツら諦めたのかな」

川内「そう言えば静かになってるね」


ドンドンドン!


提督「噂をすれば、か?」

川内「…分かんないよ」スッ

提督「いやそれならノックなんてしないだろ、はいよー」


ガチャ


??「提督ッッ!」

提督「…どうしたの?」



ーーー
ーー

660: 2015/12/08(火)00:02:25 ID:otz


長門「何故教えてくれなかった!」ドン

提督「…そうなるからじゃん」ハァ

長門「我々の指揮官が狙われているんだぞ!」

長門「落ち着いてなどいられるか!」バン

提督「こらこら、とりあえず冷静になりなって」

長門「提督は何故そんなに余裕でいられるんだ!」

提督「長門ってば」

長門「もしもの事があってみろ!我々はどうなる!?」

提督「………」スゥ

提督「…長門」ボソ

長門「っっ!!!」ビク

提督「落ち着けって言ったんだけど?」ギロ

長門「」チーン

川内「落ち着いたね」

提督「あら」

661: 2015/12/08(火)00:03:02 ID:otz

日向「君は怖いな」

提督「あ、日向もいたんだ」

日向「ひどいな、最初からいたろう?」

提督「真面目に返すんじゃない」

日向「悪かった」ハハハ

川内「日向さんは余裕だね」

日向「当たり前だろう?」

日向「この男は伊達じゃないからな」

川内「提督の強さ、知ってるの?」

日向「ん?あぁ、何でも知ってるさ」

日向「中には川内も知らないような事もあるぞ?」チラ

川内「…何それ」

日向「ははは、これは私が独占すると決めてる」

日向「墓場まで持っていくつもりだよ」

川内「いいもん、提督から聞き出すから」チラ

提督「…何の事やら」タラ

日向「…それにしても、だ」

662: 2015/12/08(火)00:04:42 ID:otz

提督「ん?」

日向「君の命を狙う…許されん事だと思わないか?」

日向「それに関して言えば、長門の言い分も最もだと思うんだが」

提督「まぁ、俺に限った話じゃないけどな」

川内「それはそうだけど…」

日向「私にとってはこれ以上ない問題だ」

川内「それは日向さんに限った話じゃないけどね」

日向「まぁ、そうなるな」フゥ

提督「結局何が言いたいんだよ」

日向「私は、凄く怒っている」

提督「あぁね」ウン

日向「赤城が、その腐れ外道を最初に見たのは夜だと言っていたが?」

提督「腐れ外道て」オイ

川内「うん、そうだね」

日向「空母は夜戦に不向きだ、駆逐艦相手には部が悪い」

提督「そうだね」

日向「相手が得意とする夜に、ウチの主戦力は話にならない」

日向「てんでダメ、とはこの事だな」

663: 2015/12/08(火)00:05:47 ID:otz

提督「んだとゴルァア!!」ガタッ!!

川内「ひぃ!?」ビクッ

日向「落ち着け、事実だろう?」

提督「グルルルゥゥゥ…」ウウウ

川内「提督の背後に紫のオーラが…」ガクブル

日向「提督は自分の空母を貶されると獣化する癖があるんだ」

川内「癖とかそんな生易しいもんじゃないよこれ!」ビクビク

日向「又の名をビーストズイウンぷんぷんドリーム」ドヤ

川内「別名とかいいから!しかも何か全体的にダサいから!特に最後!」

日向「そうか?私は良いと思ったんだが」

川内「絶対日向さん命名でしょ!?」

日向「よく分かったな」ホウ

川内「何で関心してるの!?瑞雲とかある辺りそんな所だろうと思ったよ!」

川内「最早!周知の事実!」バーン

川内「………」ゼェゼェ

664: 2015/12/08(火)00:06:29 ID:otz

日向「やはり川内は夜だと活発になるのか?」フム

川内「…人を、夜行性のっ、生き物…観察してるみたいに…」ハァハァ

提督「グルルルゥ…」

提督「ガァァォアアア!!」

川内「き、来た!」スッ

日向「時代はやはり空母だな」ボソ

提督「やっぱり?」

川内「あれ?」パチクリ

日向「うん、特に君の従える空母は天下一品だも思う」ウン

提督「だろぉ?」キラキラ

日向「ま、こう言う事さ」コソ

川内「……ふーん」

日向「…どうした?」

川内「何にもー」プイ

日向「……?」

提督「悪い悪い」テヘペロ

日向「で、だ」

提督「うん」

665: 2015/12/08(火)00:06:57 ID:otz

日向「変わりに、私達戦艦が夜の捜査網を担当しようと思ってね」

提督「なるほど」

提督「てかさ」

提督「そんな躍起にならなくても…」

日向「…君は」

提督「…?」

日向「君自身をもっと評価すべきだ」

提督「………」

日向「君がいないと、ここは機能しない」

日向「後任の提督はいるだろうが、それではダメな艦娘が大勢いるのは知ってる筈だ」

日向「私だって、そうさ」

日向「そして、その影響を他より大きく受けている艦娘が一握り」

日向「知らない、とは言うまい?」

提督「………」

日向「川内、君もかな?」

川内「もう言ってるもん」

日向「だ、そうだが」チラ

666: 2015/12/08(火)00:07:43 ID:otz

提督「…分かったよ」

日向「よし、いい子だ」

提督「…ふん」

日向「では、後のことは任せて貰おう」

提督「……日向」

日向「何かな?」

提督「もし…相手を見つけたら」

提督「生け捕りにしてくれない?」

日向「…ふむ」ウーン

日向「一応、皆にはそう伝えておこう」

日向「だが、保証はできない」

提督「…分かった」

日向「ではな」スタスタ


バタン

667: 2015/12/08(火)00:08:29 ID:otz

提督「…さぁて」

川内「?」

提督「川内、そろそろお開きにしようか」

川内「え?」

提督「時間も時間だ、良い子は寝る時間ってね」

川内「やだ」

提督「えぇ~…」

川内「提督を守るって言ったじゃん!」

提督「あのなぁ…」

川内「やだ!動かないからね!」

提督「とは言ってもよ」

提督「俺、眠いんだけど…」ファ

川内「な、なら!寝ててもいいから!」

提督「そう言うワケにはいかないでしょ?」

提督「部下に徹夜で護衛させといて自分は爆睡って」

提督「どこの王様だよって話、俺そんな中寝れないよ」

川内「だけど…」

提督「な?気持ちはすんごい嬉しいからさ」

668: 2015/12/08(火)00:10:30 ID:otz

川内「…やっぱりやだ」

提督「………」

川内「ここで帰ったら、明日氏ぬ程後悔しそうなんだもん」

提督「…そんなに俺が信用できない?」

川内「…ちょっと」

提督「そっか」

提督「だったら、こうだ」

提督「俺に勝ったら、好きにしな」スッ

川内「…いいじゃない」

669: 2015/12/08(火)00:10:50 ID:otz



シーーーン…



提督「……!」サッ

川内「っ!」ヒュッ

提督「ちっ」サッ


つ「壮絶な戦いの描写」


川内「…避けてばかりじゃ勝てないよ?」

提督「激流に身を任せるのさ」スーッ

川内「反撃する余裕がないだけなんじゃない?」

提督「どうだか」


ーーー
ーー

670: 2015/12/08(火)00:12:09 ID:otz


ー10分後ー


川内「………」ゼェゼェ

提督「………」

川内「何で…反撃して、こないの?」

提督「さぁねぇ」ニコ

川内「くっ、バカにして!」

提督「馬鹿になんてしてないさ」

川内「くっそぉぉお!!」バッ

提督「よっ」ウケミ

川内「なっ!?」

提督「川内こそ、何か履き違えてないかな?」

川内「何をっ!」グググ

提督「隙を作らないための攻撃が当たるわけないでしょ?」グイ

川内「くっ…」

提督「反撃を許さない凄まじい連撃って」

提督「確かに強いよね」

提督「でも、今の川内はそれとは違うよ」

提督「どこか、焦りを感じる」

川内「焦ってなんて!」

提督「そう思ってるうちは俺には勝てない」

提督「あの、駆逐艦にもね」

671: 2015/12/08(火)00:15:27 ID:otz

川内「っ!」

提督「何があったのか見てないから分かんないけど」

提督「今の川内を見てるとなんとなく分かるよ」

川内「………」

提督「護衛の事だってそうさ」

提督「川内の気持ち故の行動なのは勿論知ってるし、嬉しいよ」

提督「でも、その裏で違うモノが川内を駆り立ててるよね」

川内「そんな…事…」

提督「そんなわけで、今日はお開き」

川内「ま、まだ負けてないよ!」

提督「うん、まだ、ね」

提督「でも、今から負けるんよ」スッ

川内「あっ…」

提督「川内」

672: 2015/12/08(火)00:15:48 ID:otz



提督「ありがとう」ボソ



トンッ



川内「そんな…ていとーーー」



トサッ



提督「さて、部屋に運んでやんないと」ダッコ

提督「忙しくなるかもだからね…」






674: 2015/12/09(水)21:48:29 ID:kaF
マルフタマルマル


ー軽・重巡洋艦寮ー

ー川内型の部屋前ー



キィ、パタン


提督「さぁて、戻るかなぁ」コキコキ

??「待ちな」

提督「んー?」

??「こんな夜中に何してんだ?」

提督「…ちょっと待て、誤解だ」

??「お前、それ先に言ったら怪しさ満点だぞ?」

提督「……そう?」

??「あぁ」

提督「いやでも、今絶対変な誤解してたやん」

提督「なぁ、木曽」


ーー

675: 2015/12/09(水)21:49:02 ID:kaF

木曽「誤解も何も、一部始終見てたからな」

提督「どっから?」

木曽「川内を抱っこして部屋に運んでる所から」

提督「それだけ見てたら完全に事前か事後のシチュエーションだよね?それ誤解する気満々だよね?」

木曽「お前そんな事してたのか?」ジト

提督「そして誤解して無かったみたいだね、提督の思い違いからまさかのこっから誤解が始まったね」

木曽「さっきから何なんだ?」

提督「いや本当に何にもないんです全部話します」ペコー

木曽「うん?まぁ、話すなら聞こうか」

676: 2015/12/09(水)21:49:35 ID:kaF



ズイズイカクカク



木曽「成程な」

提督「話の分かる木曽で良かったよ」

木曽「分かんねぇ俺がいるみたいな言い方だな」

提督「さぁ?俺の木曽はお前だけだからねぇ」

木曽「………」

提督「どしたの?」

木曽「…そんな事だからお前は」ボソ

提督「はい?」

木曽「何でもない」フン

木曽「…ところで」

提督「んー?」

木曽「命狙われてるって話」

677: 2015/12/09(水)21:50:05 ID:kaF

提督「うん」

木曽「お前、大丈夫なのか?」

提督「何が?」キョトン

木曽「護衛も付けずに夜な夜なほっつき歩いて」

提督「あぁ、大丈夫しょ」

木曽「気楽だな」

提督「殺られないからね」

木曽「お前は強いからな」フフン

提督「恐縮です」

木曽「だが、所詮は生身の人間なんだ」

木曽「赤城じゃないが、慢心するなよ?」

提督「分かってるよ」

木曽「ならいい」スッ

提督「ん、帰るの?」

木曽「俺だって眠いんだ」

678: 2015/12/09(水)21:50:39 ID:kaF

提督「てか、木曽こそ何してたんだよ」

木曽「俺か?」

木曽「俺はな…」

木曽「部屋にいたら、なんとなくだけど」

木曽「お前が、近くにいる気がしたんだ」

提督「へぇ…」

提督「それで、出てきて探してたの?」

木曽「探すまでもない、本当に近くにいたからな」

提督「ふぅん…」

木曽「…何だよ」

提督「いや、ちょっと可愛いなって」

木曽「んなっ」ピク

木曽「何言ってんだよ」フッ

提督「思ったのそのままだけど」

木曽「柄じゃねぇよ」クス

提督「クールだねぇ」ニッ

679: 2015/12/09(水)21:51:10 ID:kaF

木曽「照れて欲しかったか?」

提督「いんや、他意はないよ」

木曽「なら有り難く受け取っておこうか」

提督「そうしてくり」ニコ

木曽「よし、お前と話せたことだし」

木曽「寝るとするか」

提督「あぁ、おやすみ」

木曽「おう、変な奴に殺られるんじゃないぞ?」

提督「馬鹿にしてんの?」

木曽「その意気だ、じゃあな」スタスタ

提督「腹冷やすなよー」

木曽「…、分かってるよ」


バタン


提督「…俺も寝るかねー」スタスタ


ーー

680: 2015/12/09(水)21:51:42 ID:kaF


木曽「……行ったか」

木曽「馬鹿が、お気楽なもんだ」

木曽「………」

木曽「………」

木曽「……はぁぁ」ヘタリ

木曽「…不意打ちは卑怯だぞ」バックンバックン

木曽「でも、可愛い…か」

木曽「へへっ」



ーーー
ーー


681: 2015/12/09(水)21:52:46 ID:kaF




「………」スタスタ…



スッ


ピタ



「………」



カチャ…キィィ



ヒュォオ…

682: 2015/12/09(水)21:54:08 ID:kaF

提督「…ほう、あの戦艦共の包囲網を潜ってきたの」


??「………」


提督「やるじゃない」


??「あんなの、目隠ししてても見つからないわよ」


提督「言うねぇ」


??「随分と余裕そうね」


提督「そう見える?」


??「強がってる様には見えないわね」


提督「俺は君の顔が見えないよ」


??「見なくても、もう知ってるんじゃないの?」


提督「さぁてね」

683: 2015/12/09(水)21:54:52 ID:kaF

提督「俺は自分の目で見たものしか信じないタチだから」


??「なら見る事なく終わっちゃいそうね」


提督「試してみる?」


??「それ、艦娘相手に生身の人間が言うセリフ?」


提督「どうだろうねぇ…」



ヒュォオオオォオ…




バシィッ!!

684: 2015/12/09(水)21:55:14 ID:kaF

??「へぇ、受けれるのね」グググ


提督「………」


??「なら、これなら?」シャキ


提督「っ! 」ヒュッ


スタッ


ツー…

685: 2015/12/09(水)21:56:24 ID:kaF

提督「……ちっ」グイ


??「何舌打ちしてんのよ」


??「普通だったら首から上が無くなってるわよ?」


提督「そのアンテナみたいの、良く切れるんだね」


??「そりゃそうよ」カチャ


??「アンタを切るために誂えたんだから!」タッ


スパッ

686: 2015/12/09(水)21:57:58 ID:kaF

提督「………」ツー


??「…良く避けたわね」チッ


提督「何舌打ちしてんのよ?」


??「あら、私の真似?」イラ


提督「いんや、今ならオマケも付いてくる」


提督「しかと拝ませてもらおうか」


提督「ご尊~顔~」


ハラ…


??「……なっ」


提督「やっぱり君だったんね」



提督「…叢雲」


688: 2015/12/10(木)22:39:48 ID:gGQ


叢雲「ほら、やっぱり知ってるじゃない」

提督「知らないなんて言ってないでしょ?」

叢雲「その態度…ムカつくわね」

提督「こういう人間なものでね」

叢雲「そういうのを言ってんのよ」ブンッ

提督「おっと」

提督「落ち着いて話せる感じじゃなさそうだねぇ」

叢雲「今更、何を話すのよ」

提督「………」スッ

叢雲「何で身構えるのをやめたのかしら?」

叢雲「もしかして、降参?」ニコ

提督「いや、流石大佐だなってね」

提督「叢雲お前…」

689: 2015/12/10(木)22:40:44 ID:gGQ



提督「ここの初期艦になる予定だったんだろ?」




叢雲「っ」ピク

叢雲「何故、そう思ったの?」

提督「初対面の奴相手に今更、何て言わないでしょ?」

提督「まぁ、実際は初対面なんだけどね」

叢雲「察しがいい奴は嫌いよ」

提督「そりゃあどうも」

叢雲「…折角」

提督「?」

叢雲「正体不明の敵に暗殺されたって事にしようと思ってたのに」

叢雲「その大佐も消さなくちゃならないじゃない」フゥ

提督「大佐かぁ、無理だと思うよ」

叢雲「あら、どうしてかしら?」

提督「俺より強いから」

叢雲「なら、アンタで試してみるわ」スチャ

690: 2015/12/10(木)22:41:10 ID:gGQ

提督「うーん…タイマンしてもいいんだけど」

提督「ちょっと話したい事もあるし…」

叢雲「私は無いわよ」

提督「こっちはあるの…てなわけで」

提督「ちょっと狡いことしまーす」ムン

叢雲「艦娘を呼ぶ気ね」

提督「ご名答」ニコ

叢雲「でも残念ね」

提督「なんで?」

叢雲「そんな事、予想しない訳ないでしょ?」

叢雲「こんな時間、起きてる艦娘なんて数は知れてるし」

叢雲「何より、私のせいで警備は皆外を周ってる」

叢雲「仮に声が聞こえたとして、外からここまでどれ位時間がかかると思ってるの?」フン

提督「そっかぁ…結構かかるだろうなぁ」

691: 2015/12/10(木)22:41:29 ID:gGQ

提督「…二秒、いやそんなにかかんないか」

叢雲「アンタ馬鹿?」

叢雲「アンタ自慢の懐刀も寝てるのは確認済みよ」

提督「なら、試してみようか」

叢雲「やってみれば?」

提督「見てろよー」

提督「………」スゥー

692: 2015/12/10(木)22:41:52 ID:gGQ



提督「ながとぉーー!!」ガァ



長門「どうしたっ!!?」ガチャ!!

叢雲「!?」ビク

提督「2秒かかっちゃったね」

叢雲「何で、そんなに早く…」

提督「何でって?」

叢雲「戦艦は、外に…」

提督「そうだよ、戦艦は皆出払ってる」

提督「でも、長門はな…」

提督「隣の部屋で気絶してたんだよ!」ドン

叢雲「面白くないわね」チッ

長門「別に面白くなくていい」

長門「そして、例の提督を殺そうとしているという犯人は…」

長門「…貴様か?」コキコキ

693: 2015/12/10(木)22:42:20 ID:gGQ

叢雲「だったら?」チャキ

長門「轟沈500万回分の後悔をさせてやる」

提督「小学生か」

長門「覚悟は、できてるな?」ゴゴゴゴゴ

叢雲「私を駆逐艦と思って甘く見てたら」

叢雲「大怪我するわよ」

叢雲「ビッグセブンさん?」ジロ

長門「なら、やってみろ」フン

提督「おいおい、やり過ぎるなよ?」

長門「ビッグセブンを嘗めてるとどうなるか」

長門「こいつに教えてやらねばならんからな」

提督「やられたらダサいぞ?」

長門「まぁ、見てろ」フン

叢雲「何をごちゃごちゃと!!」ブンッ

長門「ーーふんっ!!」パンチ

694: 2015/12/10(木)22:43:02 ID:gGQ



パキンッ



クルクル…ドスッ



叢雲「なっ…」

長門「な?」クル

提督「やるやん」

叢雲「こんな物なくたって!」ポイ

長門「ふん、殴り合いか?」

提督「あー、やめときな叢雲」

提督「綺麗な顔が馬鈴薯になっちゃう」

叢雲「黙りなさい!」

長門「ほらどうした」シュッシュッ

提督「見ろよこのシャドウ」

提督「こんなパンチ食らったら…」

提督「ヒェェ、だよ」ヒェェ

長門「ふっ、ふっ」キュッ、シュッシュッ

提督「うお、腰が入ったいいパンチだ!」

叢雲「ーーーーっ!!」プルプル

695: 2015/12/10(木)22:44:01 ID:gGQ

叢雲「ば、馬鹿にしてぇぇえ!!」グオッ

長門「シッ」パァン!!

叢雲「がぁっ!!」ブットビ


ドサッ…ゴロゴロ、バタ


提督「やり過ぎんなって言ったのに…」

長門「なぁに、艦娘なら大丈夫な位に加減したぞ」

提督「ホントかよ…」チラ

叢雲「がっ、げほっ…おえぇ」プルプル

提督「どこがだよ…」ジト

長門「痛くしてないとは言ってないだろう?」

長門「ただのボディブローだ」

叢雲「な、にが…こんなっ…」ゲホゲホ

提督「顔を狙わなかったのは流石だな」

長門「提督にそう教えられたからな」フンス

提督「えらいえらい、撫でてやろうか」スッ

長門「なっ!遠慮する!」バッ

提督「相変わらずだねぇ」

長門「うるさいっ!」プイ

696: 2015/12/10(木)22:44:59 ID:gGQ

提督「あははは…あ、忘れてた」スタスタ

長門「あっ、不用意に近づいては…」

提督「大丈夫だよ」シャガミ

提督「叢雲」

叢雲「………」

提督「話せない程痛かったか?」

叢雲「……何よ」

提督「俺が初期艦配属を拒否した時、何があったのか」

提督「話して、くれないか?」

叢雲「……嫌よ」

提督「…どうしても、か?」

叢雲「えぇ」

提督「…仕方ないな」スクッ

提督「長門よ」

長門「何だ?」

提督「空母寮に行って、廊下でこう叫べ」

提督「提督と例の駆逐艦が執務室にいると」

長門「…いいのか?」

提督「おう、構わん」

長門「分かった」スタスタ、バタン

697: 2015/12/10(木)22:47:02 ID:gGQ



提督「さて、ちょっと待ってようか」

叢雲「なぶり頃しにでもするつもり?」

提督「そんなぁ、頃したりはしないよ」

叢雲「なら拷問かしら」ジロ

提督「それに近いかもね」

叢雲「……ふぅん」

提督「ま、話したくなったら教えてよ」

叢雲「それはまず無いわね」



バァァン!!

698: 2015/12/10(木)22:47:36 ID:gGQ


提督「お、早かったね」

加賀「………」

赤城「………」

飛龍「………」

蒼龍「………」

瑞鶴「………」

翔鶴「………」


叢雲「……っ」タラ


提督「よしお前ら」

提督「まず、俺は無事だ」

提督「そして、この叢雲が犯人だ」ユビサシ

699: 2015/12/10(木)22:47:55 ID:gGQ

加賀「ひき肉にしてもよくて?」

提督「ダメだよ」

赤城「なら荒挽きならいいですか?」

提督「ダメだって」

飛龍「ブツ切りは?」

提督「ダメだー」

蒼龍「チギルチギルチギル…」ブツブツ

提督「ちぎるのもダメー」

瑞鶴「焼き切るのはー?」

提督「だーめー」

翔鶴「消し炭にしても?」

提督「よくないー」

叢雲「………」ダラダラ

700: 2015/12/10(木)22:51:08 ID:gGQ


提督「どうやっても頃したいみたいだけど、この叢雲には聞きたい事があります」

提督「なので、皆さんには協力してもらいたいことがあります」

空母's「よろこんで」

提督「では、一航戦以外の4人は」

提督「叢雲の手足を抑えてくださーい」

ガシッ

叢雲「なっ、何するのよ!」グイグイ

翔鶴「黙りなさい、このまま折るわよ」

提督「尚、俺の指示以外の事をした人は大嫌いになりまーす」

翔鶴「…運が良かったわね」ニコォ

叢雲「……っ」ゾク

提督「それでは一航戦の二人」

赤城「話すまで殴り続けますか?」

加賀「いいですね」

提督「大嫌いになりまーす」

赤城「嘘です」

加賀「ごめんなさい」

提督「よろしい」

叢雲「ふん、男なんて所詮そんなもんよ」

提督「おっと、何をエOチな勘違いしているのか知りませんがー」

提督「俺はそんな下衆な真似もしませんよ」

提督「さて赤城、加賀やん」

提督「叢雲が話すと言うまで…」

叢雲「……っ」ゴクッ

701: 2015/12/10(木)22:53:23 ID:gGQ



提督「…くすぐってろ」ニヤ



叢雲「なっ…」サーッ

提督「終わったら呼んで、隣にいるからねぇ」ヒラヒラ

叢雲「ちょ、まちなさーーー」

加賀やん「鎧袖一触よ」

赤城「氏ぬまで耐えばいいんです」


アハハハハハハ!ヤメナサイッタラ!

ナラ、ハナシマスカ?

イヤヨ!ゼッタイニハナスモン…アハハハハオエッ

ヤメテ!オネガァァアアハハハハ!

ハナスマデヤメマセン

イヤァ!モレル!モレチャウカラァァア!

ハナシタラトイレニモイケマスヨ

アハハハハハハ!ヤメテ!ヤメテッタラァァアアア!


チョロロロロロ…


イヤァァァァアアア……



ーーー
ーー

702: 2015/12/11(金)02:00:19 ID:ys1
続き楽しみにしてます!頑張ってください!!

次回:提督「赤城のヤキモチ」【その8】


引用: 【艦これSS】提督「赤城のヤキモチ」