796: 2015/12/21(月)21:43:34 ID:TOR
提督「赤城のヤキモチ」シリーズ
最初から:提督「赤城のヤキモチ」【その1】
前回:提督「赤城のヤキモチ」【その8】
ヒトヒトマルマル
ー執務室ー
提督「てなわけで戻ってきたんだけど…」
叢雲「ここ、執務室でしょ?」
提督「そうだよ」
叢雲「何故布団がしいてあるのかしら」
提督「何でだろうね」
叢雲「その布団に二つ膨らみがあるのは何故かしら」
提督「何でだろうね」
叢雲「そしてーー」バサァ
797: 2015/12/21(月)21:44:02 ID:TOR
叢雲「アンタ達は何してるのよ」
赤城「きゃー!提督のエッえええ!?」
加賀「きゃー、えOちー」ボウヨミ
提督「何処がエOチだ」ハァ
叢雲「普通に服着てるじゃない」
赤城「と言うか何で貴女が捲るんですか!?」プン
加賀「寒いです」ブルッ
提督「叢雲、加賀やんが寒いって」
提督「布団は返してあげて」
叢雲「ほら」パサ
赤城「まったく、眠いのを我慢して待っていたというのに…」ブツブツ
加賀「提督は寝ないの?」
提督「いや…眠いは眠いんだけどさ」
提督「それ以上に気になる事があってさ」
798: 2015/12/21(月)21:44:28 ID:TOR
叢雲「どうしたの?」
提督「お前ら…その布団、どっから持ってきたの?」
赤城「え?」ピク
加賀「………」モグリ
提督「あっ!加賀やん知ってるな!」
加賀「知りません」モゾ
提督「嘘つけ!赤城、お前も知ってるだろ!」
赤城「提督のお部屋です!」ドヤァ
提督「やっぱり!何してんのお前ら!」ウオー
加賀「…提督の匂いがします」クンクン
赤城「本当ね」クンクン
提督「ちょっとちょっと!」アセ
叢雲「…ちょっと貸しなさい」クンクン
叢雲「悪くないわね」ウン
提督「やめて!提督のライフはゼロよ!」
叢雲「何よ、褒めてるんじゃない」
提督「1ミリも嬉しくないんだよ!返しやがれー!」
799: 2015/12/21(月)21:44:56 ID:TOR
赤城「嫌です」ギュッ
加賀「………」クンカクンカ
提督「加賀やんまだやってる!」
叢雲「……この二人なんなの?」ドンビキ
提督「ウチのトップタイだよ!畜生!」
叢雲「…前途多難ね」ハァ
ーーー
ーー
ー
800: 2015/12/21(月)21:45:17 ID:TOR
叢雲「…で、結局折れたワケね」
提督「しゃないやん、あんなの」
叢雲「まぁ、嫌われてるよりはいいんじゃないの?」
提督「そうだけどね、限度ってもんがね」
提督「何処の提督が執務室で川の字になって部下と昼寝するんだよ」ハァ
叢雲「自室ならいいの?」
提督「そういう問題でもないんだけどね」
赤城「…zzz」
加賀「…zzz」
提督「………」チラ
提督「ま、いっかな」
叢雲「アンタも大概ね」
提督「よく言われるよ」
叢雲「…でも、皆そこに惚れてるんじゃないかしら」
叢雲「別に、そのままでいいんじゃない?」
801: 2015/12/21(月)21:45:38 ID:TOR
提督「…なんか」
叢雲「…?」
提督「叢雲て、案外普通なんだな」
叢雲「案外って何よ」ムッ
提督「最初が最初だったからね、ギャップだよ」
叢雲「そういう事にしといてあげるわ」
提督「…ふぁ、俺も眠いや」ゴロン
叢雲「何よ、ソファで寝る気?」
叢雲「風邪引くわよ」
提督「暖房効いてるし大丈夫だよ」
叢雲「ズボラなのね」ハァ
提督「叢雲も、眠かったら…隣の…zzz」
叢雲「…寝ちゃったわ」
叢雲「ふぁ、私も寝直そうかしら」
スタスタ…バタン
ガチャ、ズルズル
バサッ
叢雲「ふん、貸しにしとくわよ」
バタン
802: 2015/12/21(月)21:46:22 ID:TOR
ヒトヨンマルマル
提督「ん…」ムクリ
提督「ふぁあ、何時?」チラ
叢雲「ヒトヨンマルマルよ、どう?満足した?」
提督「ふぁあ、うん大丈夫」
提督「まだちょっと眠いけどね」
叢雲「本当にズボラね」
提督「ウチは基本的にこういうスタンスなんだよ」
叢雲「なんでこんな男が大佐なのよ」ハァ
提督「何で知ってんの?」
叢雲「この辺の資料、勝手に読ませてもらったわ」パサ
叢雲「秘書艦をするなら、ここの事ある程度は知っておかなきゃでしょ?」
提督「そうだね、助かるよ」
叢雲「ふん、こんなの当たり前よ」
提督「…んぁあ」ノビー
叢雲「ところで」
提督「なにー?」
803: 2015/12/21(月)21:47:01 ID:TOR
叢雲「アンタ、空母が好きなのね」
提督「うん、そうだねぇ」ンー
叢雲「私の時もそうだったみたいね」
提督「…あー、うん」ギク
叢雲「はぁ…呆れてモノも言えないわ」
提督「猛省の次第であります」ペコー
叢雲「まぁでも」ペラ
叢雲「ここまで極端に偏った編成で、この戦績を叩き出してるのは」
叢雲「大したものだわ」
提督「それだけが取り柄ですので…」
叢雲「ふーん」ペラ
叢雲「なら、私はどう運用するつもりなの?」
提督「そうだねぇ…」
提督「うちは第三艦隊、遠征を兼ねた第四艦隊が水雷戦隊なんだ」
提督「だから叢雲には、赤城がいない時の代理秘書と」
提督「第三艦隊への編成を考えてる」
提督「実力は折り紙付きだからね」
叢雲「ふぅん、一応考えてはいたのね」
提督「迎え入れる以上はね」ニコ
提督「近々、入れ替えの演習するから」
叢雲「腕がなるわ」フフン
提督「ま、歓迎会みたいなもんさ」
叢雲「…歓迎、ね」
提督「どうしたの?」
804: 2015/12/21(月)21:47:28 ID:TOR
叢雲「周りの、私の印象分かってる?」
提督「……?」キョトン
叢雲「呆れた」ハァ
叢雲「私はね、アンタを殺そうとしたのよ?」
提督「うん」
叢雲「そんな奴を、はいそうですかって迎え入れると思ってるの?」
提督「思ってるよ」
叢雲「でしょ?まぁ、私もそれを覚悟で……え?」
提督「思ってるよ」
叢雲「いや、聞こえなかった訳じゃないわ」
叢雲「何故そう思うのかしら?」
提督「だってさ」
提督「俺がいいって言ってんのに」
提督「それでもダメって言う人はここにいないからね」
叢雲「…保証できるの?」
提督「できるよ」
叢雲「どうして?」
提督「俺の部下だからだよ」
叢雲「応えになってないわ」
805: 2015/12/21(月)21:47:54 ID:TOR
提督「ま、過ごしてれば分かるさ」
叢雲「腑に落ちないわね」
提督「大丈夫だって」
モゾ
加賀「て…とく」
叢雲「呼んでるわよ」
提督「はいはい」スタスタ
提督「提督はここだよー」ナデ
加賀「……ん」スヤァ
赤城「ていとく」モゾ
提督「はいよ」
赤城「……おかわり」zzz
提督「………」デコピン
赤城「あぅ」zzz
叢雲「…ずっと思ってたんだけど」
提督「ん?」
叢雲「アンタ、加賀にだけ甘くない?」
提督「あぁ、その話しねぇ」
叢雲「何かあったの?」
提督「ん、叢雲と似たような感じでね」
叢雲「何回殺されそうになってんのよ」クス
提督「似てんのはそこじゃねぇよ」オイ
叢雲「じゃあ何が似てるの?」
806: 2015/12/21(月)21:50:26 ID:TOR
提督「加賀やんも、ずっと一人だったんだよ」
提督「俺達人間のせいで…辛い目にあってたんだ」
提督「叢雲の場合、俺のみなんだけどね」ポリ
叢雲「よーく覚えときなさい」フン
叢雲「…で、それをアンタが助けたってわけね」
提督「そんな大層なもんじゃないけどね」
提督「単なる俺の、我侭さ」
提督「ただ、加賀やんは…人間を憎んでる」
提督「自惚れる訳じゃないけど、俺以外の人間にはもう心を開く事はないだろうって」
叢雲「………」
提督「だから、俺は加賀やんの味方であり続けるって決めたんだよ」
提督「加賀やんを助けた俺の、責任みたいなもんさ」
叢雲「何故そこまでして、この娘を選んだのよ」
提督「………」
807: 2015/12/21(月)21:51:09 ID:TOR
提督「分からないね、運命に抗っただけさ」
叢雲「カッコつけてるけど、一目惚れとかじゃないの?」
提督「……黙秘を宣言する」
叢雲「図星じゃない」ハァ
提督「正直な所、半分正解かな」アハハ
提督「でも加賀やんを引き取った事にたいして、後悔はしてないよ」
提督「大切な人だからね」
叢雲「……デキてるの?」
提督「デキてねぇよ!」
提督「今は応えられないの!」
叢雲「先延ばしは最低よ」
提督「……違うよ」フゥ
提督「これでも、戦時中なんだ」
提督「それが終わるまで、気持ちには応えないって決めてるから」
叢雲「とか言って、本当は怖いだけでしょ?」
提督「…鋭いなぁ」
提督「でも、これも半分正解」
提督「仮に応えちゃったらさ、多分俺」
808: 2015/12/21(月)21:52:01 ID:TOR
提督「すんごい浮かれるから」ドヤァ
叢雲「キモいわ」
提督「そっすか」チーン
叢雲「まぁでも、いいんじゃない?」スク
叢雲「何も考えてない優男かと思ってたけど」
叢雲「話してみたら、案外提督してるみたいだし」スタスタ
提督「うん、ありがと…って」
提督「どこいくの?」
叢雲「私が鎮守府内を闊歩しても咎められないんでしょ?」
叢雲「アンタを信用して、鎮守府を散策するのよ」
提督「あぁ、そゆことね」
叢雲「そゆこと、行ってくるわ」ヒラヒラ
バタン
提督「馴染めるといいなぁ」ウン
809: 2015/12/21(月)21:53:14 ID:TOR
マルゴーマルマル
ー執務室ー
提督「…参、弐、壱」
カチッ
ムク
赤城「おやつの…時間です」ゴシゴシ
提督「やっぱりな」
赤城「ふぁ、ていとく?」ネボケ
提督「んー、赤城は可愛いなぁ」ナデナデ
赤城「…えへへ」ニヘラァ
提督「今日のおやつは、なんだと思う?」
赤城「今日の…おやつ…」ハッ
赤城「て、提督!?」マッカギ
提督「おはよー」ナデナデ
赤城「何故頭をっ!?」ナデラレ
提督「寝起きの赤城が可愛くてなぁ」ニコ
赤城「可愛い…」マッカギ
提督「さて、愛でるのもこの辺にして」スク
赤城「あっ…」シュン
810: 2015/12/21(月)21:54:13 ID:TOR
提督「おやつ、食べるやろ?」
赤城「食べます!」ムン
提督「今日のおやつはー?」
赤城「………」クンクン
赤城「餡蜜、ですね!」
提督「フゥ、流石ぁ」スッ
赤城「上々ね!」キラキラ
提督「はい、白玉マシマシだからね」
赤城「美味しそうです」ジュルリ
赤城「それでは、いただきまーーー」
提督「待て!」ビシッ
赤城「んなっ!?」ビク
提督「どうせなら三人で食べよう」
赤城「あ、そうですね」
赤城「皆で食べた方が美味しいですから」ニコ
提督「てなわけで、加賀やーん」ユサユサ
加賀「………」
提督「ん?加賀やん?」ポンポン
加賀「………」
811: 2015/12/21(月)21:54:48 ID:TOR
提督「………」チラ
赤城「………」コクン
提督・赤城(たぬき寝入りしてる)
提督(赤えもん、何でだろう)
赤城(加賀さん、提督の声で起こされたら200%起きる筈なんですが…)
提督(そこから二度寝は良くあるけどね)
赤城(うーん、私も先程まで寝ていたので…)
提督(原因は分からず、か…)
提督「加賀やん?寝てるの?」
加賀「………寝ています」ボソ
赤城「………」
提督「馬鹿にすんなやぁ!!」バサァ
加賀「…あぁっ」
提督「…えっ?」ギョッ
加賀「ぁ…ええと…」
赤城「……?」
提督「あの…加賀やん?」
加賀「……はい」
812: 2015/12/21(月)21:55:28 ID:TOR
提督「何で…泣いてるの?」
加賀「泣いていません」
提督「いや…枕、びちゃびちゃやん」
加賀「泣いて、いません」オド
赤城「加賀さん…?」
提督「……加賀やん」
加賀「はい」
提督「…おいで」テヒロゲ
加賀「……はい」ポフ
提督「何があったの?」ナデナデ
赤城(いいなぁ…)
加賀「いえ…その」
加賀「提督と、叢雲の会話を…」
提督「あ、聞いてたのね」
加賀「盗み聞きするつもりはなかったんです…ただ…」
提督「…起きちゃったのか」
加賀「………」コクン
813: 2015/12/21(月)21:56:51 ID:TOR
提督「俺の話、嫌だった?」
加賀「…嫌で泣いていた訳ではないわ」
加賀「…その…嬉しかった…から…」ギュゥ
提督「あぁ…そゆことね」
加賀「提督…」
提督「んー?」
加賀「…ありがとう、ございます」
提督「いいってことよ」ナデナデ
加賀「私は…提督がいてくれる限り、幸せですから」
提督「うん、大丈夫」
提督「ずっと、いてやるから」
加賀「…やりました」
赤城(いいなぁ…私も、いて欲しいなぁ」
提督「おい、口に出てるぞ」チラ
赤城「なぁっ!?」オサエ
提督「安心しとけー、赤城も一緒にいてやるからなー」
赤城「…何か軽いです」プクー
814: 2015/12/21(月)21:57:18 ID:TOR
提督「よし、加賀やん」
提督「おやつ、食べる?」
加賀「…食べます」
提督「赤城がずっと待てしてるから、一緒に食べよう」
赤城「私は犬ですか!?」
提督「アカギーヌw」
赤城「もう!」プンスコ
提督「いただきまーす」パク
加賀「いだだきます」パク
815: 2015/12/21(月)21:57:36 ID:TOR
赤城「あぁっ!二人とも!」
赤城「私ずっと待っていたのに!」
提督「赤城、食べないの?」
赤城「食べますよ!」
赤城「一航戦赤城!食べます!」
ア!テイトクノダケマッチャダンゴジャナイデスカ!
ホラヤルヨ、アーン
オ、オイヒイ…
テイトク、ワタシモタベタイデス
カガヤンモ、アーン
ヤリマヒタ
821: 2015/12/26(土)23:17:12 ID:EcC
ヒトロクマルマル
ー執務室ー
ドタドタドタ
バタン!
天龍「おい!いるか!?」
提督「そんな慌ててどうしたの?」
天龍「大変なんだよ!」
提督「はぁ?主語を言えよフフ怖」ハァ
天龍「だぁあ!いいから早く来てくれ!」グイ
提督「おいおい、わぁったから引っ張るなって…」
提督「二人とも、ちょっと行ってててて」ズルズル
赤城「何事なんでしょうか…」
加賀「大丈夫だといいけれど…」
ーーー
ーー
ー
822: 2015/12/26(土)23:17:38 ID:EcC
ー海上演習場ー
提督「アイツら…」ハァ
天龍「だろ?」
提督「…何でこうなったの?」
天龍「原因は叢雲事件だよ」
天龍「長門を除いた戦艦共が包囲網を掻い潜られただろ?」
天龍「それに長門がブチ切れてな」
天龍「んで、残りの戦艦が長門に逆ギレして…」
提督「それでこんな一触即発ムードになってんだ…
ー
ーー
823: 2015/12/26(土)23:18:06 ID:EcC
長門「貴様らが駆逐艦の侵入を許したせいでだな」
大和「現場にいなかった貴女に言われたくありませんね」
長門「私は提督の側にいたのだ、現に提督の護衛もこなしたしな」
陸奥「日向さんの話だと気絶して隣に寝かされてたって聞いてるけど?」
長門「それは関係ないだろう?ようは結果だ」
長門「それともなんだ?」
長門「私が気絶していたから、駆逐艦の侵入を許した、とでも言いたいのか?」
長門「自分達の失態を棚に上げて、都合のいいことだな」フン
金剛「ハァ?」
金剛「たまたまそこにいただけデショ?よくそんな事が言えるネー」
山城「そもそも、戦艦で夜間警備をすると言い出したのは貴女でしょ?」
榛名「言い出した本人が不在とは、どういう了見だったんですか?」
長門「なんだと?」ゴゴゴ
大和「何ですか?」ズズズ
824: 2015/12/26(土)23:18:29 ID:EcC
提督「あいつらこええよ」
天龍「長門、他対一なのに引かねぇな」
提督「陸奥も大和側なのか…」
天龍「そうみたいだな」
825: 2015/12/26(土)23:18:57 ID:EcC
長門「よし、まどろっこしい事は抜きだ」
長門「全員まとめて相手をしてやろう」コキコキ
長門「その腐った性根を叩き直してやる」クイ
比叡「それ、本当にいいんですか?」
大和「泣いたって知りませんよ?」
長門「ビッグセブンを馬鹿にするのも大概にするんだな」
長門「御託はいいからかかってこい」
扶桑「あぁ、提督がいらしてしまいました…」
山城「こんな所を見られたなんて、不幸だわ」
長門「…提督だと?」クル
826: 2015/12/26(土)23:19:33 ID:EcC
提督「やぁ」
長門「提督、何故ここにいるんだ?」
提督「こんだけ派手にやってりゃ馬鹿でも気付くさ」
長門「そうか」フン
提督「で、何してんの?」
長門「この腑抜け共に説教をだな」
提督「長門が?皆に?何で?」
長門「だからだなーー」
提督「長門」
長門「…なんだ?」
提督「仮に長門がその場にいたら、叢雲を見つけられてたの?」
長門「それは…」
提督「たまたま、気絶した長門を隣の部屋に運んでたってだけでしょ?」
長門「うっ…」
提督「あれがもし戦艦寮だったら、どうしてたの?」
長門「………」
提督「どうしてたの?」
長門「……恐らくそのまま、寝ていたと…思う」
提督「でしょ?」
提督「そんな長門が、皆を叱るの?」
長門「……すまない」
提督「言う相手が違うよ」
長門「………」クル
827: 2015/12/26(土)23:19:59 ID:EcC
長門「…すまなかった」ペコ
提督「よし、よく言えました」
提督「なら今度は」チラ
大和「………」
大和「…確かにあの日、駆逐艦の侵入を最初に許したのは私達です」
大和「これだけの人数を警備にまわしておきながら、この体たらく…」
大和「申し訳ありませんでした」ペコ
戦艦's「ごめんなさい」ペコ
提督「はい、仲直り終わり」
提督「まだお互いに言いたい事はあるだろうけど、この話はもうやめだからね」
提督「俺も無事だったし、結果オーライって事で、ね?」
大和「はい」
長門「そうだな」
提督「なら解散だね、寒いし早く部屋に戻ろーぜー」
アッタカイコウチャガノミタイネー
イイデスネ!
828: 2015/12/26(土)23:20:37 ID:EcC
提督「さて…ん?」
山城「………」
提督「山城、どうしたの?」
山城「私は、納得できません」
提督「長門の事?」
山城「いいえ、提督の事よ」
提督「俺?」
山城「ええ」
提督「何か、気に触る事した?」
山城「………」
山城「結果オーライって、何ですか?」
提督「俗に結果がよかったのだから、やり方や目的などについて、事こまかに論じなくともいいではないかというーーー」
山城「意味が知りたいわけじゃないです」
提督「アッハイ。」
山城「今回はたまたま提督が無事だったからよかったけど」
山城「もし、あの時隣に長門がいなかったら、とか」
山城「もし、叢雲が話の通じる相手じゃなかったら、とか」
山城「そういう事は、考えなかったのですか?」
提督「それは…まぁ」ポリ
829: 2015/12/26(土)23:21:09 ID:EcC
提督「俺自身で、どうにかしたかなって」
山城「確かに提督は強いわ」
山城「でも、私達みたいに丈夫ではないんだから」
山城「だから…もう少しご自身を大切にして下さい…でないと…」ウツムキ
提督「山城…」
山城「姉さまが悲しみますから…」
提督「……え?」
山城「姉さまは、この場所をすごく気に入っています」
山城「勿論、提督の事もですが」チッ
提督「今チッて言った!」
山城「気のせいです」
山城「ここに飛ばされてから、最初はどうなる事かと懸念してましたが」
提督「飛ばされてって…まぁ飛ばされたな」
山城「その矢先、提督には逃げられるし…」
提督「いや、それは…」ギク
提督「まだ気にしてたの?」
山城「気にしてませんよ?」ニコ
提督「絶対してるやん」
山城「…話が逸れました」ジト
提督「こっちみんな」
830: 2015/12/26(土)23:21:36 ID:EcC
山城「…姉さまは、ここに来る前に比べると」
山城「見違える程明るくなりました」
山城「それもこれも、提督のおかげです」
山城「そんな提督を、姉さまは…」
山城「まぁ、それは置いといて」
提督「すんごい気になるんですが…」
山城「五月蝿いです、黙ってて下さい」
提督「五月蝿いって言った!」
山城「提督に万が一があれば、姉さまは悲しみます」
山城「そんな事、神が許しても私が許しません」
831: 2015/12/26(土)23:21:55 ID:EcC
山城「だから提督には提督以上の事をしないでほしいんです」
山城「姉さまの為に」
提督「そうは言ってもねぇ…」ポリ
山城「姉さまが失意の余り自ら解体を望んでもいいと言うの?」
提督「駄目だね」
山城「でしょう?だったらせめて心掛けるだけでもして下さい」
提督「わあったよ」ハァ
832: 2015/12/26(土)23:22:21 ID:EcC
山城「まったく、本当に分かってるのかしら…」
山城「悲しいのは、私も同じなのに…」ボソ
提督「え?」
山城「何でもありません、私は部屋に戻りますので」
山城「それでは失礼します」スタスタ
提督「ちょ、最後何て言ったのー」
山城「姉さまは美人と言ったのよ!」スタスタ
ウソイエ!オシエロッタラ!
イヤデス!
834: 2015/12/28(月)00:40:44 ID:v5c
ヒトナナマルマル
ー廊下ー
提督「うぅ、寒いねぇ」スタスタ
提督「早いとこ部屋に戻ろっと」
??「提督っ!」タタタ
提督「はいよ」
??「もう、探してたんだよ!」
提督「すまんすまん、戦艦共の仲裁してたんだよ」
??「ふーん」
提督「それで、俺に何の用かな?」
提督「川内よ」
835: 2015/12/28(月)00:41:05 ID:v5c
川内「何の用って…そんなの決まってるよ」
川内「提督に、お灸を据えに来たんだよ」
提督「俺に?」
川内「そう、私達を残して氏のうとした罰をうけてもらうから」
提督「痛いのやだー」
川内「受け付けませーん」
提督「いーやーだー」
川内「因みに拒否権もないよ!さ、行こうか」
提督「はーなーしーてー」ジタバタ
ーーー
ーー
ー
836: 2015/12/28(月)00:41:25 ID:v5c
ー重巡・軽巡寮ー
提督「……川内っ」
提督「もう…止めてく、れ」グテ
川内「駄目だよ、これは罰なんだから」
提督「だけどーーいだいっ!」ビクン
川内「ふふ…二度とあんな事言えない様にしてあげるから」スッ
提督「あ"あ"あ"あ"あ"!!!」
川内「存分に苦しんでよ、じゃなきゃ意味がないからね」
提督「嫌だぁ!!もうやめでぐれぇ!!」
川内「まだ駄目、もう片方残ってるでしょ?」
提督「嫌だぁぁぁあ!!」
川内「どう、軽くなったでしょ?」
提督「ぁ……本当に…」コヒューコヒュー
提督「そんな…軽く、なって…る」
川内「なら、次はもう片方だね」スッ
提督「ぁがぁぁぁあ!!」ビクン
川内「ふふふ…提督の苦しむ顔、初めて見た」
川内「この苦しみからは逃れられないよ」
川内「そうだね、後20分位かな」ニコ
提督「嫌だぁぁぁ!!!ーーー」
ーーー
ーー
ー
837: 2015/12/28(月)00:42:17 ID:v5c
提督「すごいスッキリ」スッキリ
川内「でしょ?」
提督「足がすんごい温かいね」
川内「血行がよくなったのかな?」
提督「どうだろう、でもすんごい痛くもあったね」
提督「タイ式足裏マッサージ」
川内「痛いのはその箇所が悪いかもしれないって証拠らしいよ」
提督「いや、それだったら俺の悪いとこ」
提督「五臓六腑超えてるやん」
川内「諸説あり、なのかな」
提督「かもね」
838: 2015/12/28(月)00:42:58 ID:v5c
川内「で、懲りた?」
提督「あぁ、それはもう」
川内「なら後は分かるよね?」
提督「えー、氏のうとしてすいませんでした」ペコ
川内「よろしい」
川内「と、本来なら言うところなんだけど」
川内「まだ許さないよ」
提督「まだ何かあんの!?」ビク
川内「そうだねー…」ウーン
提督「気分で付け足すのは狡いぞ」
川内「今は私がルールなの!」プン
提督「わあったよ」ハァ
川内「ならー、そうだねー…」
川内「!」ソウダ
839: 2015/12/28(月)00:43:13 ID:v5c
川内「ねぇーえ、提督ー?」ニヤニヤ
提督「何だよ気持ち悪いな」
川内「いーからさ、一つお願いを聞いて欲しいんだ」
提督「お願い?」
川内「そう、それ聞いてくれたら許すからさ」
提督「まぁ、いいけど…」
川内「やった!それじゃあねーーー」
ーーー
ーー
ー
840: 2015/12/28(月)00:43:34 ID:v5c
提督「おいおい…本当にすんの?」
川内「簡単でしょ?」
提督「いや、どうなのよコレ」
川内「すんごくいいと思うけどなぁ」
川内「皆だって話聞いたら多分怒ると思うし」
川内「怒った人数分の後処理を考えると、これが妥当と言うか」
川内「寧ろ最善策だと思うよ?」
提督「まぁ時期も時期だし、タイミングとしてはバッチリなんだけどさ」
川内「私も協力するからさ、ね?」
提督「わかったよ、やりゃあいいんでしょ?」ハァ
川内「そうこなくちゃ!」ニコ
提督「ったく、それじゃあ早速動くか」
川内「しっかり働いてね」
川内「宿毛のサンタさん?」ニコ
ーーー
ーー
ー
844: 2015/12/31(木)15:42:37 ID:j86
ヒトハチマルマル
ー食堂ー
ザワザワ…ザワザワ…
提督「さて、皆を集めたわけだけど…」
川内「理由を話してないから不思議がってるね」
提督「こんなタイミングで収集かけるのって、緊急時以外ないからねー」
川内「理由知ってる側から見ると少し面白いね」クスクス
提督「よし、ここで一発かましてみる?」
川内「何て?」
提督「俺の余命が後一ヶ月、とか?」
川内「…それ、嘘って分かった時本当に余命が一ヶ月になっちゃうかもよ?」
提督「…不謹慎ネタはやめとこうね」
川内「なら何にする?」
提督「まぁ、少しぼかして伝えればいいさ」
ーー
ー
845: 2015/12/31(木)15:43:02 ID:j86
提督「さて、お集まりの皆さヴォォァァンキーン」
提督「マイクハウってるよ!何やってんの!」
霧島「………」スッ
提督「え?あぁ、これ使えばいいのね」
提督「ありがとう」
霧島「………」メガネフキフキ
提督「はい、改めてお集まりの皆さんこんばんは」
提督「ご存知提督です」
シッテマース
提督「ありがとうございます。それで、今日皆さんをここに呼び出した理由…気になりますよね?」
キニナルー
提督「ですよね?ではご説明致しましょう」
提督「…実は先刻前、ある方に頼み事をされました」
提督「その方は年に一度、何処かの鎮守府にエンカウントしては、そこの艦娘に贈り物をして帰ると言う伝説の存在…」
846: 2015/12/31(木)15:43:26 ID:j86
提督「はるばるフィンランドからやって来てくれる『nikorausu級贈与艦・SantaX』なのです」
…サンタクロス?ザワザワ…
提督「はいお静かに、その方から私が頼まれた事…それは」
提督「皆さんが欲しい物を聞いておいてくれ、と言う旨でした」
提督「では、それを踏まえてお手元のカードをご覧下さい」
提督「そのカードには名前の欄ともう一つ、書き込める欄がありますね」
提督「そのカードに名前と各々欲しい物を明記の上、明日のフタヨンマルマルまでに執務室入口の専用ポスト、或いは私に手渡す様にして下さい」
提督「フタヨンマルマルを過ぎた時点で、余程の理由でない限りは受付れませんのでご注意を」
提督「後、書く際のルールを幾つか設けていますので、それの説明をします」
847: 2015/12/31(木)15:44:37 ID:j86
欲しい物のルール
・一人一つ
・個人で所有できない物(惑星など)
・法に触れる物(奴隷など)
・個人のレベルを超えて高価なもの(戦車など)
・複数人に贈れないもの(提督など)
提督「となっております」
……チッ
提督「今チッって言った!」
イッテマセーン
・一人一つ
・個人で所有できない物(惑星など)
・法に触れる物(奴隷など)
・個人のレベルを超えて高価なもの(戦車など)
・複数人に贈れないもの(提督など)
提督「となっております」
……チッ
提督「今チッって言った!」
イッテマセーン
848: 2015/12/31(木)15:44:56 ID:j86
提督「…まぁいいや、とりあえずそゆことだからね」
提督「それじゃ、かいさーん」
川内「上手くいくといいね」
提督「経費で落ちないかなぁ…」
川内「ケチ臭いこと言わないの」
提督「ここに何人いると思ってんだよ…」
ーーー
ーー
ー
849: 2015/12/31(木)15:45:18 ID:j86
加賀「赤城さん」
赤城「分かってますよ」
加賀「流石ね」
加賀「…どうするの?」
赤城「とりあえず、皆の出方を見ましょう」
赤城「私達が動くのは、そこからです」
加賀「分かりました」
ーー
ー
金剛「アノ二人、また何か企んでるネ」
榛名「金剛お姉様はどうされるんですか?」
金剛「ウーン、今の今じゃいいアイデアは浮かばないネー」
榛名「ですが、猶予はまだありますから」ニコ
金剛「そうデース!ゆっくり考えるネ!」
金剛「…デモ、どうせなら提督から何か貰いたかったデス」
榛名「それなら榛名も、提督から貰いたいです」
金剛「………!」キュピーン
榛名「…金剛お姉様?」
金剛「閃いたデース」ニヤァ
榛名「………?」キョトン
ーー
ー
850: 2015/12/31(木)15:46:03 ID:j86
長門「陸奥よ」
陸奥「なぁに?」
長門「これは、私もお願いしていいのだろうか?」
陸奥「え、いいんじゃないの?」
長門「そうか…」
陸奥「どうしたのよ」
長門「いや…何でもない」
陸奥「柄じゃない、とか思ってんでしょ?」
長門「そ、そんな事はっ」
陸奥「じゃあ何でよ」ジィ
長門「うっ…うむ」タジ
陸奥「はぁ…いい?提督はね」
陸奥「ちょっと空母に贔屓するけど」
長門「ちょっとではない、沢山だ」
陸奥「…そうね」
陸奥「て違うわよ、横槍入れないで聞きなさい」
長門「あ、あぁ」
851: 2015/12/31(木)15:46:20 ID:j86
陸奥「だからって、私達に適当な人ではないでしょ?」
長門「うむ」
陸奥「仮にそれが…」
陸奥「女らしさの欠片もない所に漢気をはめ込んだ様な女でも、ね」
長門「…うむ」
陸奥「イマイチ分かってないでしょ」
長門「お前の描く私へのイメージなら充分に伝わったけどな」ギロ
陸奥「あ、あれは物の例えよ」
陸奥「まぁ、何が言いたいかっていうとね」
陸奥「折角お願い聞いてくれるんなら」
陸奥「たまには我が儘もいいんじゃない?ってこと」
長門「うーむ、しかし…」
陸奥「するかしないかは自分次第よ」
長門「………」ウーン
陸奥「それじゃ、先に戻ってるわね」スタスタ
長門「………」ウーン
ーー
ー
852: 2015/12/31(木)15:47:01 ID:j86
瑞鶴「…らしいよ翔鶴ねぇ」
翔鶴「企んでるのは皆一緒ってことね」
瑞鶴「はぁー、私提督さんに何頼もうかなー」
翔鶴「瑞鶴、提督にはカードを渡すだけなのよ?」
瑞鶴「あっ、そっか」
翔鶴「……でも」
翔鶴「それも、悪くないわね」ニコ
瑞鶴「え、提督さんに頼むの?」
翔鶴「サンタクロス何て知らないもの、提督の方がずっといいわ」
翔鶴「寧ろ提督がいい…」ハァハァ
瑞鶴「…翔鶴ねぇ?」
翔鶴「どうしたの?」ニコ
瑞鶴「いや…?何でもない」ハテ?
翔鶴「そうと決まれば早速行動よ」
瑞鶴「アウトレンジってわけね!」
ーー
ー
853: 2015/12/31(木)15:48:10 ID:j86
飛龍「だってよ蒼龍」
蒼龍「うーん、悩むなぁ…」ウーン
飛龍「提督にお願いするの?」
蒼龍「えっ、私は……やめとく」
飛龍「なんでさー」
蒼龍「だってあんまり押しかけたら提督が困っちゃうよ…」
飛龍「ほんと、蒼龍は優しいんだから」ハァ
飛龍「でも、それで他の誰かに提督を取られてもいいの?」チラ
蒼龍「………」
蒼龍「それは…やだなぁ」ハイライトオフ
飛龍「でしょ?だったら行動だよ」
蒼龍「…そうだね」ハイライトオフ
飛龍「よーし!私達も作戦を考えよ!」
蒼龍「ふふ、楽しみだね…」
ーー
ー
854: 2015/12/31(木)15:48:32 ID:j86
大和「………」ジーーー
大和(このカードに欲しい物を書くと、それがいただけるのですね)
大和(欲しい物…欲しい物…)
大和「……提督」ボソ
大和(ダメよ大和、それはルール違反になるわ)
大和(だったら…)
大和「………」カキカキ
大和「これで…いいかしら」
大和「…ふふ」
ーーー
ーー
ー
856: 2016/01/03(日)04:09:50 ID:VsB
あけおめです!
今年もよろしくお願いしまーす!
今年もよろしくお願いしまーす!
857: 2016/01/03(日)04:10:26 ID:VsB
ヒトキュウマルマル
ー執務室ー
提督「さぁて、どうなるかねぇ」
川内「みんなサンタさんの正体、気付いたかな?」
提督「それっぽく説明したけど、多分バレてんじゃない?」
川内「うーん…どうなんだろう」
提督「とりあえずポスト見てみようか」
川内「まだ説明から一時間しかたってないよ、入ってないでしょ」
提督「わかんないよ、案外即決の奴がいるかもしれないし」
川内「いないと思うけどなぁ…」
提督「まぁまぁ、見てみるだけだから」
ーー
ー
858: 2016/01/03(日)04:11:05 ID:VsB
提督「三通入ってた」
川内「入ってたんだ、誰から?」
提督「えーとね…日向、天龍、大和」
川内「2人は何となく分かったけど…」
川内(大和さん、決めてたのかなぁ)
提督「さて、見てみようか」
提督「まず、日向からだけど…」
提督「俺これ、見なくても答え知ってるんだよねぇ」
川内「瑞雲?」
提督「そ」
川内「いや、案外わかんないよ?」
提督「いいや分かるね」チラ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
艦名: 日向
欲しい物:新しい瑞雲
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
859: 2016/01/03(日)04:11:37 ID:VsB
提督「ほらな」
川内「ほんっと、ぶれない人だね」
提督「そういう奴さ」ケラケラ
川内「でも、どうするの?」
提督「何が?」
川内「新しい瑞雲だよ」
提督「開発だろjk」
川内「できなかったら?」
提督「何の為に俺が身銭切ると思ってんの?」
川内「あぁ、成程…」
提督「開発は後でするとして、残り2人のも確認しとこう」
提督「準備出来そうなのからしとかないとね」
川内「そうだね」
提督「天龍は…うん?」
川内「何て書いてあるの?」
提督「…見てみろよ」ホラ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
艦名:天龍
欲しい物:改二
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
860: 2016/01/03(日)04:12:16 ID:VsB
提督「どうしろってんだよ…」ハァ
川内「ずっと悩んでたからねぇ…」
提督「あぁ、こういうのも禁止にしとくんだったなぁ」
川内「どうするの?」
提督「今更なぁ、ダメとか言えないしなぁ」
提督「明石に相談してみっかぁ」
川内「できるかもしれないってこと?」
提督「んなわけないじゃん」
川内「…?川内分かんない」
提督「まぁ、これはどうにかするとして…」
川内「後は大和さんだね」
提督「うん、大和は…」チラ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
艦名:貴方の大和
欲しい物:提督と一晩添い寝できる権利
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
861: 2016/01/03(日)04:12:47 ID:VsB
提督「おぉう…」
川内「流石と言うか…やっぱりと言うか…」
提督「うわぁ、どうしようこれ…」
川内「叶えてあげるしかないんじゃない?」
提督「まぁ、手間はかからんけど…」
川内「よかったねー」
提督「…どうしたの?」
川内「しーらない」プイ
提督「何なんだよ…」
ーーー
ーー
ー
862: 2016/01/03(日)04:13:41 ID:VsB
ー明石ラボー
提督「てなわけで明~石」
明石「はぁーい」
提督「瑞雲12型(六三四空)、作っといて」
明石「はい無理ー」
提督「そこをなんとか」
明石「だってあれ、ランカー装備なんですよ?」
提督「あー、そうなの…そうなの!?」
明石「貴方本当に提督なの?」
提督「ったりめぇだ!」
明石「というか、なんですっ飛ばして一番いいのに行くんですか、12型は持ってるでしょ?」
提督「どうせあげるなら最強がいいやん」
明石「こういうのは段階を踏んで渡すのが常套手段なんですよ!」
提督「ちぇー…」
明石「とりあえず日向さんが12型で満足してる間に上位ランカーになっちゃえばいいんですよ」
提督「なるほど」ウン
明石「はい、解決ですね」スッ
提督「…?なにこれ?」
863: 2016/01/03(日)04:14:15 ID:VsB
明石「サンタクロスにお願い事です」
明石「提督に手渡してもいいんでしょ?」
提督「あぁ、それね」ウケトリ
提督「裏返しだけど、今見ても?」
明石「文句は受け付けませんが」
提督「はぁ?」ウラガエシ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
艦名:明石
欲しい物:ラボの拡張
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
864: 2016/01/03(日)04:15:48 ID:VsB
提督「………」
明石「いやー、なんやかんやしてたら最近手狭になってきたんですよー」ケラケラ
提督「そうだな」
提督「四畳半だけ、広げてやるよ」スタスタ
明石「狭っ!ケチ臭いことするなー!」プン
提督「指定しないお前が悪いんだよ!じゃーなー!!」スタスタ
明石「くそぅ!ぬかった!」ジダンダ
ーー
ー
865: 2016/01/03(日)04:16:30 ID:VsB
ー廊下ー
提督「…ったく、拡張なんかしてたら金がいくらあっても…」スタスタ
天龍「あっ、提督」バッタリ
提督「おう」
天龍「あのさ、俺のお願い…なんだけど」
提督「…?」
天龍「大丈夫か?サンタクロス困らないか?」
提督「あっあぁ、あれね…」
天龍「いけそうか?」キラキラ
提督「うっ…期待に胸を膨らませた純粋な乙女の視線が痛い!!」
提督「まぁ…多分、いけるん…じゃない?」
天龍「イヤッフー!やったぜぇぇえ!!」タタタッ
提督「おい!天龍待って!!」
提督「…もういねぇし」
提督「天龍のアレ、すっかり忘れてたよ…」
提督「…明石んとこ、戻んないと…」
ーーー
ーー
ー
869: 2016/01/05(火)19:58:54 ID:3xM
ー明石ラボー
コンコン
明石「はぁーーいぃーー」
ウィーン、ガシャン…プシュー
提督「こんばんにちは」
明石「……チッ」
提督「今チッて言った!」
明石「言ってませんよ、何ですか?」
提督「あのですね、天龍のお願い事の件で伺いましてですね」
明石「あの刀みたいのを新しくしろ、とかですか?」
提督「いえ、非常に申し上げにくいのですが…」
提督「彼女は自分自身を新しくしたいみたいでございまして」
明石「改二って事ですか?」
提督「まぁ有り体に言うとそんな感じといいますか…」
明石「あー…なるほど…」
提督「どうにかなりませんでしょうか」
明石「無理ですね」キッパリ
870: 2016/01/05(火)19:59:20 ID:3xM
提督「そんなぁ!」
明石「いや、普通に考えてそうでしょうよ」
提督「そこをなんとか!」ドゲザ
明石「ちょっと!やめて下さいよ!」アセ
提督「なんと!提督の土下座では足りぬと申すか!」
提督「致し方あるまい、とっときの技よ!」
モゾ
明石「…何ですかそれ」
提督「土下寝だ」
明石「馬鹿にしてません?」
提督「提督必殺の土下寝でもダメか…」
明石「いやいや、それで何を頃すつもりですか…と言うか、頼み方の問題じゃないですよ」
提督「あ、ほんと?」スクッ
明石「はい、それ位無理なんです」
提督「そこをなんとか!」スッ
明石「いや!土下寝はもういいから!」
提督「だがしかしな、禁止してない手前叶えられないとなれば俺の立場が…」
明石「そう言われても…!」ピーン
871: 2016/01/05(火)19:59:50 ID:3xM
明石「…提督?」
提督「はい」
明石「その願い、叶えられない事もないですよ?」ニヤリ
提督「マジか!」キラキラ
明石「ただし、条件があります」
提督「」ピタッ
明石「………」ニコ
提督「…分かった」スッ
明石「察しがよくて助かります」ガシ
提督「じゃ頼んだぞ、俺は残りのーー」グイ
提督「…何で離してくれないの?」
明石「ふふ、その手には乗りませんよ」ニヤリ
明石「条件…ラボの拡張、広さは今の後半分広くして下さいね」
提督「チッ」
明石「今露骨にチッて言った!」
872: 2016/01/05(火)20:00:11 ID:3xM
提督「もー、勘のいいやつは嫌いだよ」
明石「2回目ですからねー」
提督「背に腹はかえれんか…わかった」
提督「その願い、叶えて進ぜよう」
明石「やった!」グッ
提督「その代わり、上手く頼むぞ」
明石「バッチリ任せて下さい!」
873: 2016/01/05(火)20:01:13 ID:3xM
フタマルマルマル
ー執務室ー
提督「うーい」ガチャ
川内「あ、おかえり」ヌク
提督「おー、炬燵出したんね」
川内「うーんー」
提督「見事なまでのこたつむりじゃん」
川内「んー、温いんだもん」
提督「ま、ゆっくりしときなー」ヨッコラ
川内「また入ってたの?」モゾ
提督「いや、空だったよ」
川内「そーなんだぁ」ウト
874: 2016/01/05(火)20:01:30 ID:3xM
提督「おいおい、寝るなら部屋に戻りなよ」
川内「やだよ、出たくないもん」
提督「さて、炬燵をしまうかな」
川内「それは困る!」バサ
提督「よし、いい動きだ」
川内「もー、意地悪ー」プク
提督「炬燵で寝たら風邪引くんだぞ」
川内「良い子は部屋で寝まーす」
提督「よろしい、またおいで」
川内「はーい」スタスタ
パタン
提督「さて、何すっかなぁ…」
ーー
ー
875: 2016/01/05(火)20:02:00 ID:3xM
コンコン
提督「んぅ、言ったそばから俺が…」ファ
提督「はいよ」
ガチャ
瑞鶴「提督さーん」
翔鶴「失礼します」
提督「おう、二人共どうしたの?」
翔鶴「はい、例のお願い事の件なんですが…」
提督「あぁ、カードなら預かっとくよ」
瑞鶴「違うのよ、提督さん」
提督「違うの?」
翔鶴「私達のお願い事は…その…」
876: 2016/01/05(火)20:02:19 ID:3xM
翔鶴「提督に…叶えて貰いたいんです」カァ
提督「…はい?」
瑞鶴「だから!サンタクロスじゃなくて提督さんがいいの!」
提督「あぁ、なるほど」
翔鶴「…ダメでしょうか?」
提督「ええとね、その事なんだけどーー」
ーー
ー
瑞鶴「え、提督さんが」
翔鶴「サンタクロス、だったんですか?」
提督「そゆこと」
提督「皆には黙っといてね」
瑞鶴「それはいいけど」
翔鶴「何故そんな事を?」
瑞鶴「これじゃ皆がサンタクロスに感謝しちゃうじゃない」
877: 2016/01/05(火)20:02:39 ID:3xM
提督「クリスマスってのはそういうもんなんだよ」
翔鶴「そうだったんですね」
瑞鶴「なんか納得できなーい」
提督「で、俺にお願い事って?」
翔鶴「…あ、あの…瑞鶴?」チラ
瑞鶴「あっ、翔鶴ねぇずるい!」
提督「……?」
翔鶴「私は…後でいいから…」カァ
瑞鶴「もう!分かったわよ!」
瑞鶴「提督さん!はいこれ!」ズイ
提督「カードは書いてきたのね」ウケトリ
878: 2016/01/05(火)20:03:03 ID:3xM
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
艦名:瑞鶴
欲しい物:提督さんと一日一緒
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
提督「あぁ、うん」
瑞鶴「やっぱり駄目?」
提督「いやまぁ、いいんだけど…」
瑞鶴「ほんと!?」キラキラ
提督「喜ぶの待って!」
瑞鶴「なによー」プク
提督「一緒にいること自体は構わないんだけど」
提督「俺、基本休みないからさ」←?
提督「ほぼ一日執務室にいたり、とかするじゃん?」
提督「後は、基本赤城もセットになるけど」
提督「それでもいいんならって」
瑞鶴「えー…」ジト
879: 2016/01/05(火)20:03:27 ID:3xM
提督「こればっかりは、ねぇ」
瑞鶴「…だったら、夜は?」
提督「はい?」
瑞鶴「だから、一緒に…寝るの!」カァ
翔鶴「なぁ!?」
提督「えー、それは…駄目でしょ」
瑞鶴「駄目ばっかり!」
提督「だってさー、それはマズイでしょうよ」
瑞鶴「なんでよ!」
提督「なんでって…ねぇ」メソラシ
瑞鶴「…えOちな事するの?」ジト
提督「しねぇよ!!絶対しねぇよ!」ガァ
瑞鶴「ちょ、必氏過ぎw」
提督「畜生!童O馬鹿にしやがって!」
瑞鶴「…?私も処Oだよ?」
提督「ああそうだろうさ!そうじゃなかったら俺は今すぐ切腹してるよ!」
提督「あああああ!何言ってんだ俺はぁぁあああ!」アタマオサエ
瑞鶴「て、提督さん落ち着いて」
880: 2016/01/05(火)20:04:05 ID:3xM
提督「ハァ、畜生…分かったよ」ゼェゼェ
瑞鶴「…何が?」
提督「願い事を叶えるって言ってんの」
瑞鶴「ほんと!?」キラキラ
提督「ただし、皆に振ってまわるなよ」
瑞鶴「はーい」キラキラ
翔鶴「あ、あの…提督」モジ
提督「あ、翔鶴もカード書いてきたのね」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
艦名:翔鶴
欲しい物:寧ろ私を貰って下さい
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
翔鶴「///」モジモジ
提督「貰うも何も、翔鶴は俺のなんだけど…」
翔鶴「そうではなくて…私の…その、初めてを…」カァァ
881: 2016/01/05(火)20:04:34 ID:3xM
提督「うん、そんな所だろうとは思ってたんだけどね、あえて誤魔化したんだけどね」
提督「まるで意味を成さなかったね」
提督「そして、その願いは叶えられないね」
翔鶴「そんな…私だって処Oです」
提督「知ってるけどね、そういう問題ではないんだよね」
翔鶴「なら、何故?」
提督「何故って聞かれるとあれだけど、俺は結婚した相手じゃないとそういう事はしないって決めてんの」
翔鶴「ならケッコンして下さい」
提督「今日の翔鶴は何かグイグイ来るなぁ!」
提督「それに、まだ練度足りてないよね」
翔鶴「そんなぁ…」ガク
882: 2016/01/05(火)20:04:52 ID:3xM
提督「まぁさ、焦るような問題でもないやん?」
翔鶴「………」
提督「だから今回は、ね?」
翔鶴「……なら」
提督「ん?」
翔鶴「私も、瑞鶴と同じお願い事でもよろしいですか…?」
提督「それなら、まぁ」ポリ
翔鶴「それなら…我慢、します」
提督「はいよ、分かった」ナデナデ
瑞鶴「むー、私も撫でなさいよ」ズイ
提督「はいはい」ナデナデ
ーーー
ーー
ー
883: 2016/01/05(火)20:05:29 ID:3xM
瑞鶴「いつでもいいからね!待ってるからね!」ムン
提督「どっちなんだよ」
翔鶴「お手が空いた時に、で構いませんので」ニコ
提督「うん、なるべく待たせないようにするよ」
翔鶴「では、失礼しますね」ヒラヒラ
提督「おーう、おやすみー」
瑞鶴「おやすみ提督さん!」
パタン
ーー
ー
提督「うーん、勢いでよしといたけど…」
提督「あの二人、他に話さなきゃいいけど」
提督「あ、ポストはどうかな」スク
提督「二枚…金剛と榛名か」
提督「どれ…」
884: 2016/01/05(火)20:06:35 ID:3xM
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
艦名:金剛デース?
欲しい物:一航戦の立ち位置。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
提督「上と下のギャップが怖いんだよ!」
提督「他人の立ち位置が欲しいってなんだよ!これ捻ったアイデアに見せかけたただの捻てる奴の思考じゃねぇか!」
提督「………」ゼェハァ
提督「流石にこれは却下だ」ハァ
提督「次は榛名か…」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
艦名:榛名
欲しい物:榛名は提督との子供が欲しいです
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
提督「ど真ん中ストレート!」
提督「榛名までどうしちゃったのよ…」ハァ
提督「そもそもクリスマスプレゼントに新しい命を要求するなよ…」
提督「いやまぁ、どっちって聞かれたら嬉しいんだけど」
提督「これじゃ聖なる夜が性なる夜になっちまうよ」
提督「モラル的に問題しかないから却下だね、あの二人は残念だけど再提出だよもう…」
ーーー
ーー
ー
888: 2016/01/07(木)21:27:43 ID:tR5
フタヒトマルマル
提督「そういや赤城どこ行ったんだろ」
提督「思い起こせば、一人で執務とか初めてかも…」ドキドキ
コンコン
提督「どうしよ、一人でできるかな…」ドキドキ
テイトク?ナガトダガ
提督「やっべぇ、緊張してきた…」ドキドキ
コエハキコエルンダガ…ハイルゾ
ア、ムツハココデマッテイロ
提督「孤高に執務する俺…かっけぇ…」
長門「何を言ってるんだ?」
提督「うぉ!いつの間に!」ビク
長門「ノックして呼んでいたのに返事がなかったからな」
提督「それノックの意味ないよね」
長門「不在ならまだしも、声が聞こえたからな」
提督「いやいや、そっちの方が問題だよね」
長門「どういう事だ?」
889: 2016/01/07(木)21:28:04 ID:tR5
提督「もし俺が一人でひっそりと…いや、やめとこう」
長門「…?変な提督だな」
提督「変なのは今更だ、それで?」
長門「ん?」
提督「何か用があったんじゃないの?」
長門「あ、あぁそうだ」ゴソゴソ
長門「これ…なんだが」スッ
提督「あー、カードね」ウケトリ
長門「あ、今見るんじゃないぞ」
提督「なんで?」
長門「何ででもだ!」
長門「まぁ、私は欲しい物などなかったんだがな」
長門「サンタクロスとやらが来てくれるのだろう?」
長門「私は来る者を拒まないからな、だから…書いたんだ」
提督「長々と照れ隠し御苦労」
890: 2016/01/07(木)21:28:38 ID:tR5
長門「なっ!照れ隠しなどでは!」
提督「はいはいここまでテンプレ、それじゃ…」
提督「そんなながもんの欲しい物を見てみましょうかね」クル
長門「あっ!ダメだ今見たらーー」
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艦名:長門
欲しい物:提督がこれからも無事で、これからも私の提督でいて欲しい
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
提督「………」
長門「………」
提督「…長門」
長門「こっちを見るな」プイ
提督「だってこれ」
長門「だから欲しい物などない、と言っただろう?」
長門「私は、提督といれるだけでいいんだ」
長門「それだけで幸せ者だと、思えてるからな」
891: 2016/01/07(木)21:29:21 ID:tR5
提督「…そうですか」
長門「あの時」ボソ
提督「ん?」
長門「…今となっては、叢雲に下賎な感情はないが」
長門「もし提督の身に何かあったら、と思うと怖くてな」
提督「あぁ…あん時はすまんかったね」
長門「いや、提督の言う通り結果オーライだ」
長門「ただ…な」
長門「私は、今更違う提督の下に仕える気など微塵もない」
長門「例えここで、第一艦隊を務められなくても」
長門「例え、連合艦隊の旗艦を任せられなくても」
長門「それでも、私は提督の元がいい」
長門「ここでやれる事を、全力でやる」
長門「私の…戦艦長門の役目が終わる、その時までな」
長門「私はそれだけで満足だ」
892: 2016/01/07(木)21:29:51 ID:tR5
提督「………」
提督「うん、ありがとう」
提督「榛名や金剛、大和も」
提督「扶桑も山城も、日向も」
提督「陸奥も、勿論長門も」
提督「みんな、こんな俺のくだらない我が儘に付いてきてくれる」
提督「感謝、してるよ」
長門「……心外だな」
提督「え?」
長門「提督の空母への拘りは、くだらないものだったのか?」
長門「自らがくだらないと評する事に、私達は付き合わされているのか?」
提督「それは…」
長門「提督が本気で言っているとは思ってない…だが」
長門「それじゃ私達が報われない」
提督「………」
長門「もっと、自信を持ってくれ」
長門「空母を愛して進んで行く貴方を、私達は愛して、信頼して、付いて行くんだ」
長門「だから、大手を振って歩いて欲しい」
長門「自慢の空母を従えて、な」
893: 2016/01/07(木)21:30:16 ID:tR5
長門「その時、他所から馬鹿にされようが、罵られようが知った事かと言い放ってやれ」
長門「それでも立ち止まりそうになった時は」
長門「その時は、後ろを振り返ってみろ」
長門「私達戦艦が、目にもの見せてやる」
提督「………」
提督「あはは、そりゃ安心して背中を任せられる」
長門「だろう?」ニコ
提督「うん、肩の荷が降りたよ」
長門「ふふ、ビックセブンを甘くみるなよ」
提督「見くびっていたわけじゃ無いけど」
提督「改めて、頼りにしてるからね」
長門「ああ、任せておけ」
提督「それと、もう一つ」
長門「なんだ?」
894: 2016/01/07(木)21:30:36 ID:tR5
提督「長門のお願い、特別に今から叶えるよ」
長門「ほう、私だけ悪いな」
提督「俺は、お前達の前からいなくなったりしない」
提督「ずっと、お前達の…長門の提督でいる」
提督「…約束だ」
長門「約束、したからな」
提督「あぁ、したな」
長門「誓えるか?」
提督「さて、何に誓おうかな」
長門「そうだな」
長門「…一つ、我が儘を言ってもいいだろうか」
提督「サービスするよ、何なりと」
長門「…強く、抱きしめて欲しい」
提督「お安い御用で」スッ
ギュッ
895: 2016/01/07(木)21:30:57 ID:tR5
長門「ふふ、これは…落ち着くな」
提督「そりゃ良かった」
長門「…こうして密着していると、提督が男だと改めて認識する」
長門「強さの秘訣は…この身体からきているんだな」
提督「長門こそ、艦娘とはいえやっぱり女の子なんだなって思うよ」
提督「普段の長門からは想像できないね」
長門「ふふ、この長門を女の子扱いできるのも、提督位のものさ」
提督「それじゃ不服かいね」
長門「…いや、悪くない」ギュウ
提督「そっか、そりゃよかった」
長門「…誓いの抱擁だ」
提督「うん」
長門「……信じているからな」
提督「わかってるよ」
長門「………」
提督「………」
896: 2016/01/07(木)21:31:25 ID:tR5
提督「…で、いつまでこうしてようか」
長門「……後、少しだけ」
提督「それならそれで構わないんだけど」
提督「扉の隙間から、むっちゃんが見てるよ?」
長門「………なに?」
陸奥「あ、バレてたのね」キィ
長門「…な、陸奥……貴様、いつの間に」
陸奥「いつの間にも何も、待ってろって言ったじゃない」
陸奥「いつまで経っても呼ばれないから暇だったのよ」
陸奥「廊下寒いし」
長門「あぁ、そうだったな」
長門「因みに陸奥、貴様どこから覗いていた?」
陸奥「誓う辺りから、かな」ニコ
897: 2016/01/07(木)21:31:45 ID:tR5
長門「ななななな…」プルプル
陸奥「いーなー、先にお願い事聞いてもらってー」チラチラ
提督「むっちゃん、あんまりお姉さんをからかうもんじゃないよ?」
長門「だって、我が儘言えと言ったのは貴様で…」
陸奥「確かに、たまには我が儘もいいんじゃない?とは言ったけど…」チラ
提督「……けど?」
陸奥「姉のあんな姿見せられたら…ねぇ?」ニヤ
長門「それはっ…」
陸奥「あー、あんな緩みきって幸せそうな笑顔、初めて見たわ」
長門「そ、そんな事は…」カァァ
提督「ほらほら!むっちゃんもカード持ってきたんでしょ?さっさと置いて早く帰りなさい、ね?」
898: 2016/01/07(木)21:32:24 ID:tR5
陸奥「何で私だけそんな扱いなの?」ジト
提督「いやだって長門見てみろよ」
長門「わたしは…そんな…」マッカッカ
提督「このままじゃ、壊れちまうよ」ネ?
陸奥「…ふふ、それもそうね」
陸奥「だったら今日はこのまま寮に戻るわ」
提督「あら、意外とあっさりなんね」
陸奥「姉を立てるのも妹の役目よ、って事で失礼するわね」
提督「なんか…悪いな」
陸奥「今度埋め合わせしてもらうから」
提督「わかったよ」
899: 2016/01/07(木)21:32:42 ID:tR5
陸奥「それじゃ、おやすみなさーい」
提督「ん、おやすみ」
長門「いやわたしはちがうんだこれは」プルプル
提督「はいはい落ち着こうねー」ナデナデ
陸奥「………」
パタン
ーー
ー
900: 2016/01/07(木)21:32:57 ID:tR5
ー扉を閉めた後ー
陸奥「……はぁ」モタレ
陸奥「敵なんて、他にも大勢いるって言うのに」
陸奥「今回は譲るけど…次は……」ギュッ
陸奥「…私だって、負けないんだから」
スタスタ…
ーーー
ーー
ー
901: 2016/01/07(木)21:33:15 ID:tR5
提督「落ち着いたかな?」
長門「あ、あぁ、もう大丈夫だ」
提督「いやぁ、珍しいもんが見れたよ」
長門「忘れてくれ」
提督「忘れてはやんないけど、他言はしないよ」
提督「俺が独り占めするもんね」
長門「何を…まったく」
提督「あ、でも陸奥も知ってんのか…」
長門「ああもう!この話はもう止めだ!」
提督「えー」
長門「えーじゃない!用事も済んだ事だし私は戻って寝る!」
提督「おやすみー」バイバイ
長門「あぁ、おやすみだ」スタスタ
バタン
提督「さぁて俺も寝っかなぁ」
ーーー
ーー
ー
902: 2016/01/07(木)23:07:17 ID:tV5
乙です
いつも楽しみにしてます!
いつも楽しみにしてます!
次回:提督「赤城のヤキモチ」【その10】
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