504: 2016/06/08(水)22:04:22 ID:W4U


提督「赤城のヤキモチ」シリーズ

最初から:提督「赤城のヤキモチ」【その1】

前回:提督「赤城のワガママ」【その5】

提督「…あ、そうだ二人共」

飛龍「なぁに?貴方♪」イチャ

提督「気が早すぎだろ」

飛龍「えー、いいじゃん」プウ

提督「だぁめ」

蒼龍「私はいいでしょ?貴方♪」イチャ

提督「蒼龍はいいよ」

蒼龍「やったぁ♪」

飛龍「なんでよ!」

提督「嘘に決まってんでしょ」

蒼龍「嘘なの!?」

提督「そういうのはちゃんと結婚するまで取っておきましょうね?」

提督「じゃないと、いざその時に新鮮味もクソもなくなっちゃうでしょ」

飛龍「うー」

蒼龍「うー」

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505: 2016/06/08(水)22:05:31 ID:W4U

提督「俺は素直な娘が好きなんだ」

飛龍「分かった!」

蒼龍「私も!」

提督「よろしい」

飛龍「で、何だったの?」

提督「あぁ、これこれ」ジャラッ

蒼龍「何それ、綺麗…」

提督「二人との婚約、俺用」

飛龍「提督の分もあったんだ」

提督「まぁ、ほら、色々あるやん?」

蒼龍「へー、なんで黄色なの?」

提督「二人の指輪、見てみな」

飛龍「えっ…うん」ゴソゴソ

蒼龍「えへへ、指輪♪」ゴソゴソ

提督「何色かな?」

飛龍「私のは橙色…あっ」

蒼龍「私のは緑…って、どしたの?」

提督「飛龍、分かった?」

飛龍「私達の色を足してるんだね!」

提督「そそ、二人分って事さ」

蒼龍「なるほど…」

提督「ってだけなんだけどね」ヨイショ

提督「ん、うまく…あれ?」モタモタ

506: 2016/06/08(水)22:06:17 ID:W4U

蒼龍「あっ、待って!」

提督「どしたの?」

蒼龍「私が付けてあげる!」

飛龍(しまった…出遅れた)

提督「じゃあ、お願いしようかな」

蒼龍「はいはーい、ほら飛龍?」

飛龍「えっ?」

蒼龍「二人分なんだから、二人で着けてあげよ♪」

飛龍「あっ…うん!」パァ

ーー


蒼龍「さ、提督いいよぅ」

提督「ん、ありがと」クル

提督「どっかな?」

飛龍「うん、ばっちりだよ」

蒼龍「えへへ、三人でお揃い♪」

提督「そだね」

飛龍「あーぁ、皆に自慢したいなぁ…」

507: 2016/06/08(水)22:07:16 ID:W4U

提督「んー、それはまだ待ってね」

飛龍「えー…待てないよぅ」

蒼龍「そうだ!三人の秘密って事だね!」

提督「それだとまたなんか悪い事してるみたいに聞こえるけどね」

飛龍「…でも、その響きなんかいいね」

提督「それで納得してくれるならそれでもいいけども」

飛龍「仕方ない、結婚するまで黙ってるよ」

提督「そうしてくれると助かる」


ーーー
ーー

508: 2016/06/08(水)22:07:47 ID:W4U


飛龍「じゃあ私達部屋に戻ってるね!」

蒼龍「提督、ありがとう」ニコ

提督「はいよ、今日はゆっくりしてなぁ」


パタン


提督「ふぅ…」ギシッ

提督「これで四人…一夫多妻もいいとこだね」

提督「俺はサウジアラビア人か…ってな」

提督「珈琲珈琲っと」

提督「あ、マグカップ割れてたんだった」ガックリ


ーーーーー

509: 2016/06/08(水)22:08:27 ID:W4U


マルハチマルマル


ー提督の部屋ー


コンコン


赤城「はい…あっ」

提督「入るよー」ガチャ

赤城「提督でしたか」ホッ

加賀「提督」カラダオコシ

提督「あ、いいよ寝てて」

提督「赤城はどしたの?」

赤城「いえ、もし他の娘だったら色々と面倒だなと思ったので」

提督「あぁ、なるほどね」

提督「でも返事してたね」

赤城「だから安堵したんですよ」

提督「まぁ、遅かれ早かれだと思うけど…」

提督「体調はどう?」

赤城「少し落ち着いた様に感じますが…」サスサス

赤城「まだ、違和感はあります」

510: 2016/06/08(水)22:08:57 ID:W4U

提督「そっか…加賀やんは?」

加賀「私も幾分かは楽になりました」

提督「そっかそっか」

提督「じゃあ、よさそうだね」

赤城「…?何がでしょうか」

提督「これだよ」スッ

加賀「それは…?」

赤城「指輪、ですか?」

提督「そそ」

加賀「私達はもういただいてますが」

赤城「そうですよ提督、一体何方に?」

提督「…やっぱ分かんない?」

赤城「ここにいる最高練度の艦娘は私達だけではないのですか?」

提督「二人だけだよ」

加賀「………ぁ」

511: 2016/06/08(水)22:09:35 ID:W4U

提督「お、加賀やんどしたの?」

加賀「貴方の指輪がないわ」

提督「せいかーい」

赤城「あっ、そう言えば…」

提督「準備はしてたんだけど何だかんだで忘れててさ」

提督「結婚指輪を渡すだけ渡して自分がしないのも変じゃない?」

加賀「今すぐ嵌めさせて下さい」

赤城「ちょ、ちょっと待って!私も!」

提督「できれば穏便に二人で嵌めてくれたらなーって」

加賀「元よりそのつもりです」ムン

赤城「私も同意見です」ムン

提督「じゃ、お願いね」ワタシ

赤城「……わぁ、綺麗な紫ですねぇ」

加賀「私達の色を足したのね」

提督「加賀やん冴えてるね」ナデ

加賀「…貴方の考えることですから」ナデラレ

赤城(くっ…羨ましい…)

提督「じゃ、お願いね」スッ

加賀・赤城「はい」

512: 2016/06/08(水)22:10:00 ID:W4U


スポ


提督「……どう?」パッ

赤城「ふふ、とてもお似合いですよ」

加賀「寸法も丁度ですね」

提督「流石明石だね」

提督「俺自身のも含めてサイズ全然分かんなかったからさ、正直不安もーーー」


チクッ


提督「っ、あったんだけど…?」

赤城「どうかしましたか?」

提督「いや、何でもないよ」

提督(慣れてないから…かな?)

加賀「提督」

提督「ん?」

加賀「お腹が空きました」

提督「オッケー、持ってきてあげるよ」

提督「何が食べたい?」

513: 2016/06/08(水)22:11:18 ID:W4U

加賀「提督のご飯が食べたいです」

赤城「あっ、私焼飯が食べたいです!」

提督「俺の?鳳翔のがよくない?」

加賀「提督のご飯がいいです」

赤城「私もです」

提督「そ?分かったよ」

提督「じゃ、作ってくるからちょっと待ってなー」スタスタ


パタン


赤城「………」

加賀「……赤城さん」

赤城「はい、分かってますよ」

加賀「嵌め慣れてないだけならいいのだけれど…」

赤城「出処が明石さんですから…ねぇ」

加賀「杞憂であって欲しいものね」

赤城「あの人の事です、悪い事にはならないでしょう」

加賀「………」


ーーー
ーー

514: 2016/06/08(水)22:11:46 ID:W4U


ー食堂ー


提督「おいーす」

鳳翔「あら、おはようございます」カチャカチャ

提督「うん、おはよう」

鳳翔「朝食でしょうか?」キュッ、フキフキ

提督「ん、そんなところ」

鳳翔「少し待って下さいね、すぐに順番しますから」

提督「それには及ばないよ」

鳳翔「…と、言いますと?」

提督「ちょっと厨房借りていい?」

鳳翔「構いませんが…!」

鳳翔「…ふふ、提督?」

提督「はい」

鳳翔「ご結婚、おめでとうございます」ニコ

提督「あぁ、ばれちゃった」

提督「ありがとう、鳳翔」

鳳翔「お相手は…聞く必要もありませんかね?」

提督「予想の通りだよ」

515: 2016/06/08(水)22:12:09 ID:W4U

鳳翔「では、その"二人"にせがまれて来たんでしょう?」クス

提督「ご名答」

鳳翔「優しい夫ですこと」クスクス

提督「やめてくれよ、嬉しいやら恥ずかしいやら」ポリ

鳳翔「あらあら、見せ付けてくれちゃって」

提督「そんなつもりじゃ…」アセ

鳳翔「少し、妬けちゃいます」ボソ

提督「そうなの?」

鳳翔「なっ、し、知りません!」カァ

鳳翔「私は奥で昼食の下拵えをして来ますので!」

提督「あ、ちょっと」

鳳翔「厨房ならご自由に!食材もあります!」タタタッ



提督「あら…行っちゃった…」

提督「…ま、いっか」

ーー

516: 2016/06/08(水)22:12:33 ID:W4U

鳳翔「………」タタタッ、パタン

鳳翔「………」トンッ、ズルズル

鳳翔「………」

鳳翔「……結婚、ですか」

鳳翔「……赤城、加賀」

鳳翔「…二人共、頑張ったわね」

鳳翔「………」

鳳翔「……おめでとう、ございます」


ーーー
ーー

517: 2016/06/08(水)22:13:11 ID:W4U


マルキュウマルマル


ー提督の部屋ー


提督「おーい、開けてく、おおう…」

提督「やっぱり分かったの?」

赤城「はい、妻ですから」

提督「加賀やんも?」

加賀「はい、妻ですから」

提督「…そすか」

赤城「実の所、加賀さんの方が少し早かったんですよね」ムゥ

加賀「当然です」ドヤ

赤城「くっ、鍛錬をしなくては…」クヤシイ

提督「なんの鍛錬だよ」

赤城「提督を誰よりも早く察知できる鍛錬を…」

提督「そんなの鍛錬しなくていいから…電探でも積んでたら?」

赤城「物には頼りません!」ムン

提督「あっそう…」

518: 2016/06/08(水)22:13:38 ID:W4U

加賀「………」ジー

提督「…あ、はい加賀やんの分」

提督「手が塞がってるから取ってね」

加賀「やりました」キラキラ

赤城「………」ジィ

提督「はいはい、赤城の分」

赤城「ありがとうございます!」パァ

提督「さ、熱いうちに召し上がれ」

赤城・加賀「いただきます」パク

赤城・加賀「………」モグモグ

赤城「ん~、おいひいですぅ」ウットリ

提督「大袈裟過ぎだろ」

赤城「そんな事ありません!何時食べても提督の焼飯は美味しいんです!」

提督「そりゃ良かったよ」

加賀「………」パクパク

519: 2016/06/08(水)22:14:06 ID:W4U

提督「加賀やんはどう?」

加賀「………」パクパク

提督「お気に召さなかったかな?」

加賀「………」パクパク

提督「……加賀やん?」

加賀「……ふぅ」カチャ

提督「えっ、食べちゃったの!?」

加賀「……提督」

提督「は、はい…」

加賀「今まで口にした全ての物の中で一番美味しかったです」ブワッ

赤城「なっ!?加賀さんが!」

提督「一瞬で三重…いや、これは…」

加賀「………」キラッキラ

提督「∞キラ付け…だと…?」

赤城「そんな事って…」

加賀「貴方への愛の証です」キンラキンラ

提督「嬉しい限りだよ、驚いてるけど」

加賀「私、感情表現が…その…」テレッ

提督「いやいや、そこまでして見せて苦手なんて事絶対ないからね」

提督「寧ろ最高に得意と言っても過言じゃないからね」

520: 2016/06/08(水)22:14:44 ID:W4U

加賀「そう、でしょうか…」

赤城「っ…これは…」

加賀「これでもまだ…私の気持ちは…」

加賀「全てを、表せてないのだけれど」

提督「まだ上があるのか…」

赤城「くっ、好敵手ながら流石としか…」

加賀「あぁ、好きが溢れてしまうわ…」キラキラ

提督「ま、まぁまぁ、ちょっと落ち着いて?」アセ

提督「焼飯一つでそんなになっちゃったら、この先もたないよ?」

加賀「貴方の事ならば、持ちます」

提督「あぁ、そう?」テレ

赤城「………」


ーー

522: 2016/06/13(月)07:50:39 ID:und


マルキュウマルマル


提督「じゃあ、そろそろ戻るから…ね?」

加賀「もう行ってしまうの?」ウワメ

赤城「………」

提督(くっ…出来ることならずっと一緒に居たいところだけど…」

加賀「そう、貴方もなのね」テレテレ

提督「あっ…今声に出てた?」

加賀「はい、それはもうはっきりと」

提督「…やばいね、このままじゃ本当にやばいから」

赤城「………」

提督「また様子見に来て上げるから、ね?」

加賀「………」

加賀「…分かり、ました」シュン

提督「そんなあからさまに落ち込まないで、行けなくなっちゃうやん…」

加賀「我慢、しますから」

提督「うん、おりこうさんだね」ナデナデ

加賀「はい」ナデラレ

提督「じゃ、行くからーー」スクッ


グイ

523: 2016/06/13(月)07:51:04 ID:und


提督「おっ、と…?」チラ

赤城「………」ソデツカミ

提督「…赤城?」

赤城「………」ウツムキ

提督「………」

提督「…別に、気持ちが劣ってるとか思ってないから」ナデ

赤城「………」

提督「…な?」

赤城「……はい」ハナシ

提督「じゃ、また後でね」

加賀「はい」

赤城「…はい」


ーー

524: 2016/06/13(月)07:51:45 ID:und


ー廊下ー


提督「うーん、あの時は驚きでどうかしてたけど…」スタスタ

提督「∞キラ付けって、どうなるんだ…?」スタスタ

提督「……うーん」スタスタ

提督「………」スタスタ

??「……っ!」カクレ

提督「……うーん」スタスタ

??「………」コソコソ

提督「……うーん」スタスタ

??「…あ、あのっ」スタスタ

提督「………」スタスタ

??「提督っ!」スタスタ

提督「はうあっ!?」ビクッ

??「きゃあっ!?」ビクッ

提督「わっ、びっくりしたぁ…」ドキドキ

??「…ど、どうしたのですか?」

525: 2016/06/13(月)07:52:07 ID:und

提督「いきなり隣から呼ばれたら、そりゃ驚くでしょ…」

??「反応していただけなかったのでつい…」

??「提督、考え事をしていたみたいでしたので…」

提督「そっか、どうりで…」

提督「それで、どうしたの?」

提督「榛名」

榛名「はい、それが…」モジモジ

提督「ん?」

榛名「相談…と言うか、その…」

提督「どしたの、言ってみなよ」

榛名「ええと…そのーーー」


ーー

526: 2016/06/13(月)07:52:30 ID:und


提督「なるほどね、いいよ」

榛名「本当ですか!?」パァ

提督「うん、あまり待たせるのもあれだしね」

榛名「榛名、感激です!」

提督「んじゃ、準備が出来たら執務室に来てね」

榛名「はいっ!」


ーー


ー物陰ー


??「ーー、聞いちゃいました」コソッ



ーーー
ーー

527: 2016/06/13(月)07:53:01 ID:und


ー艦娘寮・金剛型の部屋ー


榛名「~~♪」

金剛「………」

榛名「~、~♪」

金剛「…ハルナー?」

榛名「はい!何でしょう?」

金剛「部屋に戻って来てカラ、やけにご機嫌ネ」

金剛「何かいい事があったノ?」

榛名「えっ、それは…」ギクッ

榛名「そ、その…」

榛名(…金剛お姉様の手前、提督と二人でお買い物に行くなんて、言えません)

榛名(何と言えば…嘘を付くなんて榛名できません)

榛名「えぇと、榛名は…」

金剛「ンー?」

榛名「榛名は…その…」

金剛「テイトクとお出掛けするんデショ?」

榛名「なっ、なななな」ドキッ

金剛「別に気にする事ないネ」

528: 2016/06/13(月)07:53:28 ID:und

榛名「で、でもっ…」

榛名「金剛お姉様は…」

金剛「ワタシ?ちゃーんとテイトクからプレゼントもらったヨ」ニコ

榛名「………」

金剛「だから、ハルナも楽しんで来るネ」

榛名「はい…」シュン

金剛「ナンデそんな顔するノ?」ナデナデ

榛名「ひゃっ!?」

金剛「落ち込んだ顔でテイトクに会うつもりデスカ?」

榛名「そんな…」

金剛「だったらもっと元気だすネ」

金剛「お土産、期待してるカラ」ニコ

榛名「っ…はいっ」パァ

金剛「じゃ、サッソク服選びの続きネ!」

榛名「はい!」


コノホウガイイトオモウネ

ソウデショウカ…

アーダコーダ


ーー

529: 2016/06/13(月)07:54:40 ID:und


榛名「これで…大丈夫なのでしょうか」

金剛「ウン!絶対大丈夫ネ!」

榛名「少し、ラフな気がしますが…」

金剛「テイトクはそんな感じが好きなのヨ」

榛名「金剛お姉様がそう仰るなら…」

金剛「テイトクが待ってるネ!」

榛名「は、はい…では行ってきます」


パタン


金剛「ふぅ、世話の焼ける妹デスネ」クス

金剛「さ、ティータイムの時間デース」


ーーー


ー同時刻ー

ー空母寮・一航戦の部屋ー


コンコン…コンコン、コンコン


??「あれ?二人共いませんねぇ…」


ガチャ


瑞鶴「何よ五月蝿いわね…」コシコシ

??「瑞鶴さんじゃないですか」

瑞鶴「ーーじゃない、どうしたの?」

530: 2016/06/13(月)07:55:07 ID:und

??「一航戦のお二人、何処に行かれたか知りませんか?」

瑞鶴「隣?そう言えば昨日の夜から静かだったわね…」

??(昨日の夜から…?)

??「…実は、司令官の特ダネ情報を手に入れたので」

??「一航戦のお二人にタレコミに来たんですが…」

瑞鶴「提督さんの特ダネ?」

??「はい、ですがいらっしゃらないので出直してきますね」

翔鶴「ちょっと待ちなさい!」ズサッ

??「わぁ!?翔鶴さん!?」

瑞鶴「翔鶴姉…今ドア半開きで私がいたのに、どうやって部屋の外に出たの…?」

翔鶴「そんな事はどうでもいいのよ」

翔鶴「で、ーーさん?」

??「はい?」

翔鶴「提督の特ダネ、教えて貰えないかしら?」ニコ

??「えぇ…これは一航戦のお二人にと…」

翔鶴「教えて貰えないかしら?」ニコ

??「ですから…」

翔鶴「お し え て ?」ニッコォ

??「だ、ダメですってば…」タジ

翔鶴「教えろ」ゴコウセンニラミ

??「ひぃっ!?」

瑞鶴「えっ、翔鶴姉…?」

531: 2016/06/13(月)07:55:36 ID:und

翔鶴「どうしたの瑞鶴?」ニコ

瑞鶴「…?んーん、なんでもない」

翔鶴「で、どうなの?」ニコ

??「わ、分かりましたよぅ…」


ーー



翔鶴「…ふぅん、榛名さんがねぇ」

瑞鶴「いいなぁ…」

??「も、もう行ってもいいでしょうか…?」

翔鶴「えぇ、良いわよ」

??「ではでは!失礼しますー!」ピュー

ーー

翔鶴「それじゃ瑞鶴、出かける準備をするわよ」

瑞鶴「え?どこか行くの?」

翔鶴「そんなの決まってるじゃない」

翔鶴「様子を、見に行くのよ」


ーー

535: 2016/06/16(木)00:25:41 ID:oh9


ヒトマルマルマル


ー鎮守府入口ー


榛名「提督!」タタタッ

提督「おー」

榛名「お待たせしました、申し訳ありません」

提督「いいのいいの、気にしないで」ニコ

榛名「ありがとうございます」ペコ

提督「ん、てか榛名さ」

榛名「はい、なんでしょうか」

提督「その格好…」チラ

榛名「ぁ……」

榛名「その…似合ってませんでしたか?」

提督「えぇと…なんと言うか、逆?」

榛名「……?」キョトン

提督「似合ってるってこと」

榛名「へっ…そそそそうでしょうか」アセ

提督「うん、可愛いと思うよ」ニコ

榛名「かわっ!?」ドキッ

提督「どしたの?」

榛名「い、いえ…その、榛名は…」モジ

提督「榛名は?」

榛名「榛名は…えぇと……ぁ」モジ

536: 2016/06/16(木)00:26:07 ID:oh9

榛名「…榛名、遊園地に行きたいです」

提督「遊園地?」

榛名「はい、金剛お姉様が好きな人との距離をーーーで、ではなくて!」ゲフンゲフン

榛名「遊園地はとても楽しい所だとお聞きしたので」

榛名「榛名も行ってみたいです」

提督「遊園地かぁ」

榛名「駄目、でしょうか…?」ウワメ

提督「ん?いいよ」

榛名「本当ですか!?」パァ

提督「うん、しかし遊園地かぁ」

榛名「どうかしましたか?」

提督「んにゃ、俺も本当に久々だなぁってね」

提督「それこそ、十ウン年レベルで」

榛名「でしたら、今日は沢山遊びましょう!」ムン

榛名「僭越ながら、榛名がお相手を努めさせていただきますので」ペコ

提督「畏まりすぎでしょ」クス

榛名「そうでしょうか…」

提督「うん、もっと気楽にね」

榛名「はい!榛名、気楽になります!」ムン

提督「う、うん…まぁ、いっか」


ーー


537: 2016/06/16(木)00:26:37 ID:oh9


ー物陰ー

瑞鶴「遊園地かぁ、いぃなぁ」

翔鶴「………」

瑞鶴「翔鶴姉、この後どうする?」

瑞鶴「このまま追いかけて行ったら遊園地に行っちゃうけど…」

翔鶴「………」

瑞鶴「…翔鶴姉?」

翔鶴「…えっ!?瑞鶴どうしたの?」

瑞鶴「いや、この後どうするのかなって」

翔鶴「そうね…もう少し様子を見るわよ」

瑞鶴「うん、いいけど…」

瑞鶴「提督さんに見つからないかな…」

翔鶴「出来るだけ気配を消して行くしかなさそうね」

瑞鶴「あんまり気乗りしないなぁ…」

翔鶴「あ、移動しだしたわ、瑞鶴行くわよ」タタタッ

瑞鶴「あっ、待ってよ!」タタタッ


ーーー
ーー

538: 2016/06/16(木)00:27:01 ID:oh9


ー最寄りの駅ー


提督「さてと、ここから電車だね」

榛名「はい!」

提督「本当は車で行けたら良かったんだけど」

提督「明石、ちょっと間に合わなかったみたいでさ」

提督「ごめんね?」

榛名「いえいえ、お気になさらないで下さい」ニコ

提督「ん、じゃあ切符を買おうか」

榛名「はい」

ーー

瑞鶴「翔鶴姉、切符の買い方分かる?」

翔鶴「…分からないわ」

瑞鶴「私も分からないんだけど…」

翔鶴「提督の後ろまで行ってこっそり確認するわよ」

瑞鶴「ちょっとアグレッシブ過ぎない?」

翔鶴「人が多いから大丈夫よ」

瑞鶴「うん…」


ーー

539: 2016/06/16(木)00:27:28 ID:oh9


ガタンゴトン

提督「遊園地方面は人が多いね」

榛名「座れませんでしたが、満員じゃなくて良かったです」

提督「満員電車はキツいからねぇ」

榛名「…皆さん、遊園地に行かれるのでしょうか」

提督「うーん、小さい子連れの人はそうかもしれないね」

提督「でも、遊園地の手前にデカい商業施設ができたみたいだから」

提督「そっちにも流れて行くんじゃないかな」

榛名「そうですか」ホッ

提督「遊園地が満載になるかと思ったの?」クス

榛名「はい、アトラクションによっては待ち時間が凄く長くなると聞きましたので」

提督「ちゃんと下調べしてたんだ」

榛名「あっ…」カァ

提督「そんなに行きたかったの?」

榛名「……はい」ウツムキ

提督「もっと早く言ってくれれば」

提督「金剛達の分含めてチケット取ったのに」

榛名「………」

榛名「……榛名は」ボソ

提督「ん?」

榛名「榛名は…提督と行きかっーーひゃっ!?」ビクッ

540: 2016/06/16(木)00:28:20 ID:oh9

榛名「……?」チラッ

変態「ハァハァ」

榛名「ひっ…」

榛名「て、提督…」ボソ

提督「はい?」

榛名「あの…実はーーー」


ーー


翔鶴「…満員電車でもないのに提督に密着して」ギリッ

瑞鶴「でも、後ろにいるハゲデブも榛名に近い気がしない?」

翔鶴「あら…本当ね」

瑞鶴「なんか肩で息してるし…気持ち悪いんだけど…」

翔鶴「本当、気持ち悪い位近距離ね」

瑞鶴「提督さん、気付いてないのかな?」

翔鶴「気付いてるふうには見えないわ」

瑞鶴「榛名は分かってーーあっ!」

541: 2016/06/16(木)00:28:47 ID:oh9

瑞鶴「翔鶴姉!アイツ今榛名のお尻触ったわよ!」

翔鶴「…本当に痴漢だったのね」

瑞鶴「アイツ爆撃してやるわ!」

翔鶴「待ちなさい、ここは電車の中よ」

翔鶴「それに、一般人の目もあるわ」

瑞鶴「そんな…」

翔鶴「提督がいるから大丈夫よ」

瑞鶴「うー…」


ーー


提督「…後ろのヤツに?」ボソ

榛名「はい…」

提督「いたのすら気付かなかったよ」

榛名「榛名も気にしていなかったのですが…」

提督「…もうちょっと我慢できる?」ボソ

榛名「…怖いです」フルフル

提督「大丈夫、守ってやるからね」ポン

榛名「っ!」キュン

榛名「は、はいっ」ドキドキ


542: 2016/06/16(木)00:29:13 ID:oh9

変態「…ハァハァ」

変態(…ふふ、肩が震えてるでござるよ)

提督「………」

変態(嫌だけど声に出せない、最高ですな)

提督「………」

変態(奥の彼氏君も気付いてないし、ふふふ)

提督「………」

変態(もうすぐ次の駅…後1回撫でりこして降りるとするでござる)ハァハァ

提督「………」

変態(さぁて…ハァハァ、触る瞬間がたまりませんなwwwフォカヌポウwww)スッ


ガシッ


543: 2016/06/16(木)00:29:35 ID:oh9


変態「えっ?」

提督「………」

変態「な、なんでござるか?」

提督「あんた、触ってたでしょ」

変態「何を失礼な!何処にそんな証拠が!」

提督「やってる奴は大体そう言うんだよねぇ」ギリギリ

変態「いだだだ!痛いでござる!」

提督「どうなのよ、触ったんでしょ?」

提督「早く白状しないと、腕の関節が増えちゃうよ?」

変態「ご、ごめんなさい!ででで出来心で!」

提督「そ、出来心で俺の彼女触ったんだ」

榛名「!」

変態「言った!言ったから早く手を!」

提督「ふざけるんじゃないよ」ミシミシ

変態「あぁぁあぁ!!!」

提督「次の駅まで持つといいね」

提督「その行儀の悪い腕」ニッコォ

変態「やだぁああぁあぁ!!」

榛名(彼女…提督の、彼女…)ポワンポワン


ーーー
ーー

544: 2016/06/16(木)00:30:12 ID:oh9


ー次の駅ー


提督「良かったね、関節増えなくて」テイトクニラミ

変態「ひぃ駅員さん!ヘルプミー!」

駅員「何がヘルプミーだ、来い!」グイ

変態「そうだった!畜生!」

駅員「彼女さんはどうされますか?」

榛名「………」ポワンポワン

提督「榛名?」

榛名「ひゃいっ!?」ビクッ

提督「被害届、どうする?ってさ」

榛名「えっ…あの、えぇと…」アタフタ

変態「お願いでござる…」ウルウル

提督「あ、警察に突き出しといて」

変態「そんなぁ!」

提督「あんだよ」ギロ

変態「ひぃい!」

提督「それでいいかな、駅員さん」

駅員「了解しました」

提督「んじゃ榛名、行こうか」テツナギ

榛名「あ…はい」


ーー

545: 2016/06/16(木)00:30:38 ID:oh9


瑞鶴「提督さん、カッコよかったなぁ」ホッコリ

翔鶴「提督の…彼女…そんな…まさか」プルプル

瑞鶴「え、あれ嘘でしょ?」

翔鶴「……えっ」

翔鶴「でも、提督は確かに…」

瑞鶴「あんなの榛名を庇うために言っただけなんだと思うけど…」

翔鶴「あ…そ、そうよね!」

翔鶴「うん、そうだわ、きっとそうよ」ウンウン

瑞鶴「……?」

翔鶴「あっ、二人が移動してるわよ!追わなきゃ!」タタタッ

瑞鶴(今日の翔鶴姉、なんか…変?)

瑞鶴(落ち着きが無いと言うか…うーん)

翔鶴「瑞鶴!見失うわよ!」オーイ

瑞鶴「わっ、待ってよ!」

瑞鶴(…ま、いっか)


タタタッ…


ーーー
ーー

551: 2016/06/23(木)22:00:22 ID:UME


ヒトヒトマルマル


ー遊園地ー


ガヤガヤ


提督「大人二枚下さい」

榛名「ここが、遊園地…」ソワソワ

提督「さ、入ろ」ピッ

榛名「これは…ふりーぱす、と言うものですね!」

提督「そそ、じゃあこれどうするか知ってる?」

榛名「手首に巻きます!」ムン

提督「正解」マキ

榛名「では榛名も…んっ」マキ

榛名「あ、あれ…」マキマキ

榛名「うぅ、上手く巻けません…」シュン

提督「やってあげるから、手出してみな」クス

榛名「ありがとうございます…」カァ

ーー

552: 2016/06/23(木)22:00:48 ID:UME

翔鶴「…遊園地って結構高いのね」

瑞鶴「て言うか帰りの電車賃ギリギリだよ?」

翔鶴「ギリギリ足りるのなら大丈夫よ」

瑞鶴「そうだけど…」

翔鶴「ところで瑞鶴、これは何?」ペラ

瑞鶴「これが無いと乗り物に乗れないんだって、皆手首に巻いてるわよ」

翔鶴「こうかしら」クル

瑞鶴「多分ね」クル


ーー



ージェットコースターー


榛名「あっ、あれはじぇっとこぉすたぁですね!」ユビサシ

提督「ここのやつは凄いみたいだね」

榛名「榛名、乗ってみたいです!」

提督「いいよ、乗ろうか」

榛名「はいっ!」キラキラ


ーー

553: 2016/06/23(木)22:01:12 ID:UME


翔鶴「あの乗り物の方に行ったわね」

瑞鶴「あれ、ジェットコースターじゃない」

翔鶴「動きがかなり速いわね…」

瑞鶴「折角フリーパス買ったんだし、乗る?」

翔鶴「そうね、でも少し怖いわ」

瑞鶴「大丈夫よ、海上よりマシだから」

ーー


プルルルルル…ガコン


ガタガタガタ


榛名「て、提督っ」

提督「どしたの?」

榛名「た、高いです…」フルフル

ガタガタガタ

提督「うん、そりゃ高くないと速度が出ないからね」

榛名「外から見てた時は、こんなに…」

提督「怖いの?」

榛名「はい、榛名大丈夫じゃないです」マッサオ

提督「でも、もう戻れないし、覚悟を決めるしか…」

ガタガタガタ

榛名「ですが…榛名…」ハッ


ーー

554: 2016/06/23(木)22:01:38 ID:UME

金剛『いいデスか?遊園地に付いたら、とにかく何かに付けてテイトクに引っ付くネ』

榛名『そんな…どうやって…』

金剛『そんなの簡単ネ』

金剛『キャー!ハルナコワーイ!』ガバッ

榛名『ひやぁ!?』

金剛『こんな感じで、テイトクにガンガンいこうぜ作戦ネー』グリグリ

榛名『わ、分かりました!分かりましたからぁ!』

ーー



榛名「………」グッ

榛名「て、提督!」

ガタガタガタ

提督「はい?」

榛名「はっ、榛名は」カァ

ガタガタ

提督「…?」

榛名「えぇと…榛名…」ドキドキ

ガタンッ!グラッ

榛名「提督、榛名こわーぁあああああ!!!」

提督「きゃー!」


イヤァァアアアァアア!!

フゥーーーー!!


ーー

555: 2016/06/23(木)22:02:05 ID:UME

ガタガタガタ

翔鶴「瑞鶴、まだ上がるの?」

瑞鶴「うん、あの天辺まで行くよ」

翔鶴「え、それじゃわからないわ」

ガタガタガタ

瑞鶴「…そりゃ目瞑ってちゃ分からないわよ」

翔鶴「だって怖いじゃない…」

瑞鶴「………」

瑞鶴「あ!提督さんがこっち見てる!」

翔鶴「えっ!何処!?」パチッ

グラッ

翔鶴「…は?」


イヤァァアアアァアア!!

キャーーーー♪


ーーー
ーー

556: 2016/06/23(木)22:08:25 ID:UME


榛名「………」クタ

提督「大丈夫?」サスサス

榛名「はい、榛名は、大丈夫、です」

提督「大丈夫じゃなさそうだね…」

提督「ちょっと落ち着くまで休憩していこうか」

榛名「ですが…」

提督「このまま遊んでも楽しめないでしょ?」

提督「まだ時間はあるんだから、ね?」

榛名「はい…」

提督「何か飲み物でも買ってこようか」

榛名「でしたら榛名も」

提督「いや、榛名はここで待ってていいから」

榛名「っ…はい」シュン

榛名「榛名、ここで待っています…」シュシュン

提督「………」

提督「…あー、榛名?」

榛名「はい…」

提督「大丈夫そうなら、一緒に行く?」

榛名「えっ…いいのですか?」

提督「1人で待たせるのもあれだしね」

榛名「…は、はいっ!」パァ


ーー

557: 2016/06/23(木)22:08:54 ID:UME


翔鶴「おろろろろ」キラキラ

瑞鶴「翔鶴姉の綺麗なイメージが台無しだよ」サスサス

翔鶴「んぐっ、はぁ…最悪よ」

瑞鶴「ほら、飲み物買ってきたから」スッ

翔鶴「ありがとう瑞鶴」ゴクゴク

瑞鶴「酔いが覚めるまで休んでこ?」

翔鶴「でも、それじゃ提督を見失ってしまうわ…」

瑞鶴「見失っても園内にはいるでしょ?」

瑞鶴「それに、向こうも榛名がダウンしてるからすぐには動き出さないと思うよ」

翔鶴「そうね…だったら、あれ?」

翔鶴「提督はどこに行ったの?」

瑞鶴「榛名の飲み物を…あれ?榛名もいない」

翔鶴「早速見失ったわね…」ガク

瑞鶴「で、でも!多分あの後だからあんまり過激なアトラクションには行かないんじゃない?」

翔鶴「だったら次はどこに行ったのかしら…」

瑞鶴「あそこに大きな看板があるよ、私見てくる!」スタタ

翔鶴「あっ、瑞鶴…もう」

ーー

558: 2016/06/23(木)22:09:25 ID:UME


ーメリーゴーランドー


榛名「提督!めりぃごぅらんどです!」

提督「乗りたい?」

榛名「でも、小さな子供ばかりです…」

提督「別にいいじゃん」

榛名「そんな…榛名、恥ずかしいです」

提督「………」ウーン

提督「一緒に乗ろうか」

榛名「ふぇっ!?」ビクン

提督「あ、流石にそれはないよね」アハハ

榛名「一緒…提督と、一緒…」

提督「だったらこうしよう、隣にーー」

榛名「一緒がいいです!」ズイ

提督「おおう…いいの?」

榛名「榛名は提督と一緒じゃないと乗れません!」

提督「あぁ、そう?じゃあ一緒に乗ろうか」

榛名「はいっ!」ニコッ

ーー

559: 2016/06/23(木)22:29:03 ID:UME


榛名「んなっ!?」カァア

提督「ね?」

榛名「榛名、恥ずかしいです!」ジタバタ

提督「ちょ、あんまり動いたら…」

ズル

榛名「きゃあ!」

提督「あぶなっーーー」

ガッ、グイ

榛名「あ、ありがとうございまーー!?」

提督「っ…」

榛名「て、提督!?」ムカイアワセ

提督「…止まるまで諦めるしかないね」

榛名「うぅ、恥ずかしいです…」マッカ


タイメンザイダワ

ミセツケテクレチャッテ


ーー

565: 2016/06/24(金)13:17:20 ID:3F8

プルルルルル、グィーン


榛名「わぁ、動き出しました!」キャッキャ

提督「あぁ、うん…」

榛名「…?提督?」クルッ

提督「………」ウツムキ

榛名「どうされたのですか?」

提督「いやね、乗ってみて思ったんだけど」

榛名「はい」

提督「これ、周り子供多いやん?」

榛名「はい」

提督「んで、回ってるやん?」

榛名「はい」

提督「周りにさ、親御さんが沢山いてさ」

榛名「…はい」

提督「なんか目線感じまくりでさ」

榛名「……えっ」チラッ


ミテミテ、アノカップルアツアツネ

フタリデノッテルワ

560: 2016/06/23(木)22:29:30 ID:UME


瑞鶴「この辺りはハードなアトラクションじゃなさそうね」キョロキョロ

翔鶴「提督、何処に行ったのかしら…」

瑞鶴「アトラクションに乗ってたら分からないもんね…」

翔鶴「高い所だと逆に見つかってしまうかもしれないわよ」

瑞鶴「うーん、どうしよう……ん?」

瑞鶴「翔鶴姉、あそこ」

翔鶴「メリーゴーランドがあるわね」

瑞鶴「なんか人溜まりができてない?」

翔鶴「何かあったのかしら」

瑞鶴「行ってみる?」

翔鶴「そうね、行きましょう」

ーー


瑞鶴「あ、動きが止まった」

翔鶴「瑞鶴!隠れて!」サッ

瑞鶴「えっ?」サッ

翔鶴「ほら、あこそ」ユビサシ

瑞鶴「あ、提督と榛名だ」

561: 2016/06/23(木)22:29:50 ID:UME

翔鶴「…二人共顔が真っ赤ね」

瑞鶴「何があったのかな…」

翔鶴「あの沢山のギャラリーと何か関係があったのかしら…」

瑞鶴「分かんないけど、とりあえず見つかったね」

翔鶴「じゃ、続けましょうか」

瑞鶴「………」

瑞鶴「ねぇ、翔鶴姉」

翔鶴「何?」

瑞鶴「……えぇと」

翔鶴「どうしたの?」

瑞鶴「……いや、何でもないよ」

翔鶴「そう、じゃあ行くわよ」

瑞鶴「うん……」


ーー

562: 2016/06/23(木)22:31:09 ID:UME


ヒトフタマルマル


提督「そろそろお腹空かない?」

榛名「っ!そうですね、どこかでお昼ご飯にしましょう!」

提督「…?」

榛名「あそこのベンチなんてどうでしょうか!」ユビサシ

提督「あ、うん、あそこにしようか」


スタスタスタ


ーー


瑞鶴「おなかすいたー」

翔鶴「私達もお昼にする?」

瑞鶴「ホットドッグ食べたい」

翔鶴「あそこに売店があるわ、ちょっと待ってて」

瑞鶴「はーい」


ーー


榛名「提督、あの…」

提督「ん?」

榛名「実は、こんな物があるのですが…」スッ

提督「おっ!サンドイッチやん!」

榛名「手荷物になると思ったのであまり量はありませんが…」

榛名「もし良かったらどうぞ」ニコ

提督「食べる!頂きまーす!」モグ

563: 2016/06/23(木)22:32:47 ID:UME

提督「………」モグモグ

榛名「………」ドキドキ

提督「………」モグモグ、ゴクン

榛名「…ど、どうでしょうか」ドキドキ

提督「………」

榛名「…お口に合いませんでしたか?」シュン

提督「めっちゃ美味しい」

榛名「…えっ」

提督「美味しいよ、これ」パクッ、モグモグ

榛名「本当ですか!?」パァア

提督「うん、マジで」パクッ、モグモグ

榛名「榛名!感激です!」ヤッタ

提督「ツナ最高…ハムレタスも美味しいなぁ」

榛名「………」ニコニコ

榛名「……ぁ」ピン

ーー

573: 2016/07/01(金)21:20:57 ID:TpG

金剛『いいデスか?お昼ご飯の時にもポイントがありマス』

榛名『ぽいんと、ですか?』

金剛『そうヨ、ポイントは「あーん」ネ』

榛名『あーん、ですか…』カァ

金剛『恥ずかしがってちゃいつまで経ってもテイトクのハートをゲットできないネ』

榛名『…榛名、頑張ります!』

金剛『その勢いネー!』


ーー

574: 2016/07/01(金)21:21:28 ID:TpG


榛名「…あの、提督」

提督「ん?」

榛名「えぇと…」スッ

提督「えっと?」

榛名「あ、あーん」ズイ

提督「ちょ」

榛名「………」プルプル

提督「周りに人いっぱいいるからさ…」

榛名「は、榛名は…」ジワァ

提督「あぁ、わ、分かったよ」パク

榛名「わぁ!」パァ

提督「あはは、恥ずかしいけど美味しいよ」

榛名「えへへ、榛名も恥ずかしいです」ニコ


ーー


翔鶴「はい、お待たせ」コトッ

瑞鶴「なかなか美味しそうじゃない!」

翔鶴「ふふ、良かったわ」

瑞鶴「いただきまーす!」モグモグ

瑞鶴「美味しい!」テーレッテレー

翔鶴「がっつかないの、詰まらせるわよ?」

瑞鶴「はぁーい」

翔鶴「じゃあ、私も頂きます」パク

575: 2016/07/01(金)21:21:57 ID:TpG

翔鶴「ん、美味しーーー」チラ

翔鶴「んぐっ!?」

瑞鶴「翔鶴姉!?」

翔鶴「ごほっ、あ、あれ…」ユビサシ

瑞鶴「え?提督さんがどうか…っ!?」

瑞鶴「あれ、もしかして…」

翔鶴「恐らく、榛名さんの手作りよ」

瑞鶴「やるわね…」

翔鶴「提督凄く嬉しそうだわ…よし」ガタッ

瑞鶴「どうしたの翔鶴姉?」

翔鶴「私も、提督にあーんしてくるわ」

瑞鶴「えっ」

翔鶴「手作りじゃないし、それ以前に一口食べちゃったけど」

翔鶴「もしかしたら提督はそっちの方がいいかもしれないわね」

瑞鶴「翔鶴姉ストップ!」ガシッ

翔鶴「瑞鶴も行きたいの?」

瑞鶴「いやいや!行く行かないとかそれ以前の問題だから!」

翔鶴「…?」キョトン

576: 2016/07/01(金)21:22:17 ID:TpG

瑞鶴「ここで提督さんのとこ行ったら二人のこと付けてたのバレちゃうじゃない!」

翔鶴「何を当たり前な事を言っているの?」

瑞鶴「へっ?」

翔鶴「バレずにあーんなんてできないでしょう?」

瑞鶴「だから、バレるのが不味いって言ってるのよ」

瑞鶴「私達外出許可取ってないのに」

翔鶴「もう!形振りなんて構ってられないのよ!」ダッ

瑞鶴「ちょ!もう!」シュッ

トンッ

翔鶴「かはっ…ずいkーーー」フラッ

ガシッ

瑞鶴「提督さんの見様見真似だったけど、上手くいってよかった…」

瑞鶴「…ごめんね翔鶴姉」ヨイショ


ーーー
ーー

577: 2016/07/01(金)21:23:00 ID:TpG


ヒトサンマルマル


提督「ふいー、食った食った」

提督「榛名、ご馳走様」パンッ

榛名「いえいえ、お粗末様でした」

提督「さて、この後どうする?」

榛名「食後なのであまり勢いのある乗り物は…」

提督「そうだねぇ、だったら…」ウーン

榛名「でしたら、少しお散歩などどうでしょうか」

提督「お散歩?」

榛名「はい、それなら次の乗り物も色々見て回れるかな、と思ったのですが」

提督「うん、いいね」

榛名「では早速……!」


ーー

578: 2016/07/01(金)21:23:56 ID:TpG


金剛『二人で歩いてる時はネー』

榛名『はい』

金剛『さり気なく手を触るんデス』

榛名『触る…?繋ぐではないのですか?』

金剛『榛名はいきなりテイトクの手を握れるのデスか?』

榛名『そ、それは…無理です』

金剛『でショウ?』

金剛『だから、「触る」んデス』

榛名『触る…難しそうです…』

金剛『そんなことないネ』

金剛『実際は「触る」じゃなく「触れる」デスから』

榛名『……?』キョトン

金剛『「触れる」を装うってことデスよ』

榛名『装う…』

金剛『そうネ、歩いてる時にチョンっと』

榛名『ちょん、と…』

579: 2016/07/01(金)21:24:23 ID:TpG

金剛『それを何回か繰り返して』

金剛『それで、テイトクが意識してくれたら後は簡単ね』

榛名『後は…?』

金剛『テイトクに手を繋ぎたいと提案するだけネー』

榛名『そんなっ、榛名…』カァ

金剛『そうでもしないとテイトクとの仲は進歩しないネ』

榛名『………』

金剛『ハルナ、頑張るネ』

榛名『はい…榛名、頑張ります』プシュー


ーー



提督「こっちは小さなアトラクションが多いね」

榛名「そ、そうですね」

提督「何か乗りたいのある?」

榛名「えぇと…」チラッ

チョン

提督「あっちのアレとかどうかな」

榛名「ど、どれでしょうか?」スッ

チョン

提督「えっ、と…あの裏のーー」

チョン

提督「…榛名?」

580: 2016/07/01(金)21:25:21 ID:TpG

榛名「ひゃいっ!?」ビクン

提督「どうして手を触るの?」

榛名「いっ、いえ…それは…その…」アタフタ

提督「………」

榛名「…あの、えぇと……あぅ」カァ

提督「……手、繋ぐ?」

榛名「えっ」

榛名「いいの…ですか?」

提督「ん、いいよ」スッ

榛名「あっ…」スッ

ギュッ

榛名「………」ウツムキ

提督「榛名の手、温かいね」ニギ

榛名「はひっ!?」ビクン

提督「どしたのよw」

榛名「あ、あの…榛名の手、変ではないでしょうか…?」

提督「えっ、変ではないけど…」ニギ

榛名「ひうっ!?」ビクン

提督「手汗が凄いねw」

榛名「手汗!?」バッ

グイ

581: 2016/07/01(金)21:25:46 ID:TpG

榛名「提督!離して下さい!」グイグイ

提督「離してあげないもんねー」ギュ

榛名「いやぁぁあ…」


ーー


翔鶴「んっ…」パチッ

瑞鶴「あ、翔鶴姉…」

翔鶴「あれ…私…」ムク

瑞鶴「ごめんね翔鶴姉」

翔鶴「何故瑞鶴が謝るの?」

瑞鶴「…覚えてないの?あの時ーーー」


ズイズイカクカク


翔鶴「それで私は気を失っていたのね」

瑞鶴「…ごめんなさい」

翔鶴「いいのよ瑞鶴、私が悪かったもの」

瑞鶴「でも…」シュン

翔鶴「もう謝らないで、ね?」ナデ

翔鶴「さ、行きましょ」

瑞鶴「うん…」


ーーー
ーー

582: 2016/07/01(金)21:26:08 ID:TpG


ヒトヨンマルマル


榛名「提督…その…」

提督「なに?」

榛名「手を、その…」

提督「やぁだよ」

榛名「ですが、榛名の手汗が…」

提督「気にならないって言ってるやん」

榛名「うぅ…」

提督「じゃあ、手、離す?」

榛名「それは……嫌です」

提督「でしょ?だったらいいよね」ギュ

榛名「榛名…嬉しいですが恥ずかしいです…」

提督「あ、次アレに乗ろうか」グイ

榛名「あっ…はぃ」


ーー


583: 2016/07/01(金)21:26:33 ID:TpG


翔鶴「………」

瑞鶴「………」


テイトク、テアセガ…

ヤダヨ

イチャイチャ


翔鶴「………」

瑞鶴「………」

翔鶴「瑞鶴?」

瑞鶴「なに」

翔鶴「どうする?」

瑞鶴「どうするって…どういう事?」

翔鶴「間に入って引き剥がす、とか」

瑞鶴「介入するのは良くないと思う」

翔鶴「そうね」

瑞鶴「………」

瑞鶴「…ねぇ、翔鶴姉」

翔鶴「なぁに?」

584: 2016/07/01(金)21:27:17 ID:TpG

瑞鶴「もう、これやめない?」

翔鶴「…提督を追うのをって事?」

瑞鶴「うん…」

翔鶴「何故?」

瑞鶴「だってさ…」

瑞鶴「好きな人が違う女の人と仲良くしてる所を見るの、もう辛いよ」

瑞鶴「それを陰からこそこそ付回すのもさ…何だか惨めになってきちゃって」

翔鶴「………」

瑞鶴「それに、どうせ遊園地に来るならこんな形じゃなくて、提督さんと胸を張って来たかった、から…」

瑞鶴「翔鶴姉と来るのが嫌だった訳じゃないんだけど…」

瑞鶴「それは、翔鶴姉も一緒でしょ?」

翔鶴「それは……そうね」

瑞鶴「だったら提督さんを追うのはもう止めて、二人で遊ばない?」

瑞鶴「次、提督さんと来た時の練習も兼ねて、さ」

翔鶴「……そうね」

翔鶴「うん、瑞鶴の言う通りだわ」

585: 2016/07/01(金)21:27:35 ID:TpG

瑞鶴「ごめんね、変な事言って」

翔鶴「ううん、私こそ付き合わせてごめんなさい」

瑞鶴「じゃあお互い様って事で」パンッ

瑞鶴「気を取り直して、遊ぼう」ニコ

翔鶴「そうね」ニコ


ーーー
ーー

586: 2016/07/01(金)21:28:05 ID:TpG



榛名と提督は、園内の色々なあとらくしょんを回りました。

あの後、違うじぇっとこぉすたぁに乗った時は、少し楽しいと感じたので

次は最初のじぇっとこぉすたぁに挑んでみます!

…勿論、提督とですが。

ごぉかぁとに二人で乗った時は、肩が触れる位近くて緊張してしまいました?

嫌がる榛名を提督は半ば強引にお化け屋敷に連れ込みましたが

榛名はずっと目を瞑ったまま、提督の腕にしがみついていました

提督は怖がる榛名の名前をずっと呼びながら、優しく頭を撫でてくれて…

榛名は怖かったけど…嬉しかったです

587: 2016/07/01(金)21:28:31 ID:TpG

それから、提督にお詫びのくれぇぷをご馳走して頂きました。

お互い違う味を頼んで、食べあいっこ…

榛名はそんな事を考えていたのですが

まさか本当にできるなんて、榛名感激です。


その後も、ずっと提督と二人でいれて

榛名は、幸せでした。

ですが、楽しい時間は過ぎるのが早く

気がついた時には、夕刻。

帰りの時間を考えたら、そろそろここを出なければいけません。

提督との二人の時間が、終わりを迎えようとしていました。

そんな時、榛名の脳裏に浮かんだのは

金剛お姉様から頂いた、最後のあどばいすでしたーーー



588: 2016/07/01(金)21:30:17 ID:TpG


ヒトナナマルマル


ー観覧車ー


ーゴンドラの中ー


提督「んー、遊んだねぇ」ノビー

榛名「はい!榛名はとても楽しかったです!」

提督「そりゃあ良かった」ニコ

提督「でも、時間的にそろそろ帰らなきゃだけど…」

榛名「はい…」

提督「最後に、何か乗りたいのある?」

榛名「っ……」

榛名「榛名は、あれに乗りたいです」ユビサシ

提督「え、あれって?」フリカエリ

提督「あぁ、あれはーーー」


ーー

589: 2016/07/01(金)21:31:06 ID:TpG
訂正
観覧車でもゴンドラでもまだありません
壮絶なネタバレを見た

590: 2016/07/01(金)21:31:30 ID:TpG


瑞鶴「やー、沢山遊んだね」ノビー

翔鶴「そろそろ帰らなきゃいけないわね」

瑞鶴「最後に何か乗って行こうよ」

翔鶴「そうねぇ…瑞鶴、決めていいわよ」

瑞鶴「んー…どうしよっかなぁ」ウーン

瑞鶴「あ、まだ乗ってないのあるじゃん」

翔鶴「あぁ…あれね」ユビサシ

瑞鶴「そそ、どうする?」

翔鶴「…瑞鶴はどうしたいの?」

瑞鶴「えぇと、私はーーー」


ーー

591: 2016/07/01(金)21:32:06 ID:TpG


榛名「わぁ、景色がとても綺麗です」

提督「ほんとだねぇ」

榛名「あ、海が見えます」

提督「夕陽がいい感じだね」

榛名「………」

榛名「………」ウツムキ

提督「…どしたの?」

榛名「提督は…」

榛名「…ご結婚、なされたん、ですね」チラ

提督「…そうだね」

榛名「ご結婚、おめでとうございます」ニコ

提督「うん、ありがとう」

592: 2016/07/01(金)21:32:26 ID:TpG

榛名「お相手は…やはり」

提督「赤城と加賀やんだよ」

榛名「ふふ、そうだと思いました」

提督「やっぱりバレちゃうか…」

榛名「他にも気づいた方が?」

提督「鳳翔だよ」

榛名「あぁ、納得です」クス

提督「うーん」

榛名「………」ウツムキ

提督「………」ソトナガメ

593: 2016/07/01(金)21:32:52 ID:TpG

榛名「………」

『いいデスか?』

榛名「………」

『遊園地で最後に乗るアトラクションは絶対コレにするデス』

榛名「………」

『あの空間は、二人の仲を今までよりも更に近いものに変える魔法がありマス』

榛名「………」

『頂上に着いたら、思いの丈をぶちまけるネ』

榛名「………」

『そしたら、もしその時実らなくても必ずテイトクの心に残りマス』

榛名「………」

『その二人の思い出が、大切なんデス』

594: 2016/07/01(金)21:33:32 ID:TpG

榛名「………」

『ハルナが頑張れるナラ、キスの一つしてやればいいんデスよ』

榛名「………」

『きっと、一生の思い出になるカラネ』

榛名「………」

『頑張るネ、ハルナならできるヨ』

榛名「………」

榛名(もうすぐ、頂上です)

榛名(頂上に行ったら、提督に思いを告げる)

榛名(出発の前は、金剛お姉様とそう決めていましたが)

榛名(ごめんなさい、榛名は駄目みたいです)

榛名(提督が、榛名の知らない内に…結婚されていました)

榛名(榛名はそんな人に、思いの丈など…)

榛名(きっと、提督も困ってしまいます)

榛名(ならせめて、このまま…)

榛名(楽しかった思い出のままーーー)

595: 2016/07/01(金)21:34:22 ID:TpG
はいお久しぶりです
更新遅くなってごめんなさい何でもしますから

596: 2016/07/02(土)21:35:48 ID:MNh
主様も忙しいと思うので、更新できる時で大丈夫ですよ!
頑張ってください!

次回:提督「赤城のワガママ」【その7】


引用: 【艦これSS】提督「赤城のワガママ」