1: 2014/09/23(火) 19:00:12.44 ID:zhNFfN9l0

4: 2014/09/24(水) 18:02:55.18 ID:/A+Nh6870


CHAPTER6 絶望に微笑む理由 (非)日常編



「…」


「貴方、何してるの?」


「…」

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5: 2014/09/24(水) 18:04:07.79 ID:/A+Nh6870


「貴方、希望ヶ峰学園の生徒?」

「…違うわ。以前はそうだったけど、もう退学しちゃった。」


「退学?貴方、怪我でもしたの?そのせいで、才能を発揮できなくなったとか?」

「…それも違う。もともとアタシは、大した才能を持ってなかった。要は、希望ヶ峰学園に見限られちゃったのよ。」

「見限られた?希望ヶ峰学園は、よっぽどのことがないと本科の生徒を切り捨てないわよ?」



6: 2014/09/24(水) 18:05:37.61 ID:/A+Nh6870


「…アタシ、希望ヶ峰学園に居られなくなったの。」

「居られなくなった…?」



「だって希望ヶ峰学園には、アイツがいるもの。」



「退学したいって学園に言ったら、アッサリと許可が下りた。」



7: 2014/09/24(水) 18:06:26.16 ID:/A+Nh6870


「ふ~ん?それで、いま貴方は何をしてるの?」


「何もしてない。何かするとしたら…このまま緩やかに、自分の朽ちる日を待つことかな。」



8: 2014/09/24(水) 18:07:20.92 ID:/A+Nh6870



「絶望してるの?」



「絶望…?」



「この世界に生まれ堕ちたことを、絶望してるの…?」

「…」



9: 2014/09/24(水) 18:08:10.27 ID:/A+Nh6870


「貴方には教えておこうかな。貴方も知っているでしょ?予備学科の生徒のパレ―ドを。」

「あれを発端として、世界はもうじき滅びるの。」


「…それがどうかした?そんなの、アタシの知ったことじゃない。」



10: 2014/09/24(水) 18:08:50.35 ID:/A+Nh6870



「憎くないの?貴方を追い込んだ、九頭龍組のことが。」


「…」




「アタシについて来ない?九頭龍組なんて、アリンコのように踏みつぶさせてあげるから。」


「…」



11: 2014/09/24(水) 18:09:29.12 ID:/A+Nh6870



「くだらない。」



12: 2014/09/24(水) 18:10:18.61 ID:/A+Nh6870


三十一日目



―小泉のコテ―ジ前―



澪田「真昼ちゃ~ん!!出てきてよ~!!唯吹たちと一緒に、ご飯食べようよ!!」






13: 2014/09/24(水) 18:11:31.48 ID:/A+Nh6870


田中「…返事も寄こさんな。やはりまだ、1人にさせた方がいいのか…?」


澪田「でも唯吹は、真昼ちゃんが出てきたところを1回も見てないっすよ!?」

澪田「もしかして真昼ちゃん、学級裁判の後から何も食べてないのかも…」

田中「何だと?学級裁判があったのは2日前だぞ?」


澪田「このままじゃ、餓氏するかもしれないじゃないっすか!!」

澪田「だから、唯吹たちと一緒にご飯を食べてもらいたいなって!!」


田中「実はすでに、餓氏しているのではないだろうな…?」

澪田「ちょ、なに縁起でもないことを言ってんすか!!」


澪田「そうならないために、真昼ちゃんに栄養を採ってもらおうと…」



14: 2014/09/24(水) 18:12:18.01 ID:/A+Nh6870



小泉「持ってきて。」




澪田「え?」

田中「コテ―ジの中から、小泉の声が…。まだ生きていたな。」



15: 2014/09/24(水) 18:13:29.05 ID:/A+Nh6870


小泉「ご飯…。持ってきて。」

小泉「扉の前に、置いといて。」


小泉「そしたら、食べるから。」



澪田「え…?そ、そこまでして、唯吹たちとご飯食べたくないんすか!?」

田中「いくらなんでも、ワガママが過ぎるぞ!!」



16: 2014/09/24(水) 18:14:09.38 ID:/A+Nh6870



小泉「…わかった。」

小泉「じゃあアタシ、ここで腐ってるから…。」



澪田「…」

澪田「どうするっすか…?」



17: 2014/09/24(水) 18:14:54.45 ID:/A+Nh6870


田中「こんなことを許可したくはないが…本当に腐ってもらっても困る。」

田中「仕方ない。望むとおりにしよう。」


澪田「うう…。真昼ちゃん…。いつもの真昼ちゃんは、どこに行ったんすか…?」

澪田「変わりゆく自分は受け入れられても、突然変わってしまった真昼ちゃんは受け入れられないっす…。」



18: 2014/09/24(水) 18:15:42.76 ID:/A+Nh6870


―小泉のコテ―ジ―



小泉「…」




多分、今のアタシは最低なんだろう。


田中と唯吹ちゃんの厚意に付け込んで食事を持ってこさせるなんて、あまりにも身勝手すぎる。



19: 2014/09/24(水) 18:16:38.92 ID:/A+Nh6870



それでも、外に出る気は起らなかった。


どれだけお腹がすいても、唯吹ちゃんや田中に会いたいとは思わなかった。



なんでだろう?


2人に会うと、なにかとてつもない嫌悪感に駆られそうだった。



それがどういう理由で湧き出してくるものなのかは…


わからないし、わかる気もなかった。



20: 2014/09/24(水) 18:17:52.90 ID:/A+Nh6870


しばらくするとコテ―ジの外で、コトンと音が鳴った。



アタシは、しばらくジッとしている。


ジ―ッと待つこと、数分間。



外に誰もいなくなるであろう頃合を見計らってそっとコテ―ジの扉を開け、置いてあった食事をコテ―ジの中に引きこむ。



21: 2014/09/24(水) 18:19:05.69 ID:/A+Nh6870


2日ぶりの食事。


お腹ペコペコのアタシは、それを勢いよく全部食べ切った…



というわけにはいかない。



あれだけ食べていなかったのに…


実際にアタシが口にしたのは、ほんの2、3口だけだった。


それだけで、十分お腹が膨れたような気がした。



肉体的にどうかはわからないが…


少なくとも精神的には、それでお腹いっぱいいっぱいだったんだ。



22: 2014/09/24(水) 18:19:54.53 ID:/A+Nh6870


つまりアタシはそれほどにまで、この2日間で何も行動をしていなかったということだ。



人間は思考を張り巡らせるのにもエネルギ―を使うらしいから、


体を動かすどころか、考えることすらアタシはしていなかったというのがわかる。



23: 2014/09/24(水) 18:21:06.59 ID:/A+Nh6870



こんなアタシが、生き残る必要があったのか?


アタシなんかよりも、ずっと生き残る価値があった人間はいるのではないか?




もし生き残っていたのが日向なら、この状況でもみんなを先導していただろう。


もし生き残っていたのが狛枝なら、黒幕を既に突き止めて、追い詰めているところだろう。


もし生き残っていたのが豚神なら、皆のリ―ダ―として頃し合いに終止符を打っただろう。


もし生き残っていたのがソニアちゃんなら、皆や田中の心をいやしてあげられたのだろう。



24: 2014/09/24(水) 18:22:19.46 ID:/A+Nh6870



じゃあ、アタシはどうだ?


生き残っていても、唯吹ちゃんや田中のお荷物になっている。



田中や唯吹ちゃんだって状況は同じはずなのに。


失いたくなかった人間を失っているのに。



豚神がいなくなっても唯吹ちゃんは場の空気をよくしようと努力してきたし、


ソニアちゃんがいなくなっても田中は、左右田のことを許してくれた。



そして2人は、毅然として黒幕に立ち向かおうとしている。

失った仲間のために。



25: 2014/09/24(水) 18:23:21.36 ID:/A+Nh6870



でも、アタシはそれができない。



もし2人と会うと、アタシもそれをしないといけない。


アタシは、アイツの氏も乗り越えないといけない。



26: 2014/09/24(水) 18:23:56.49 ID:/A+Nh6870


アタシに、そんなことができるのか?



そもそも乗り越えるなんて、本当に正しいのか?


アタシの重荷を一緒に背負うと言ってくれた仲間を忘れて、自分だけがのうのうと生きることは正しいのか?



27: 2014/09/24(水) 18:25:00.16 ID:/A+Nh6870



わからない。


わからない。



怖い。


怖い。



乗り越えるなんて、嫌だ。




失った仲間のことを忘れて黒幕と立ち向かうなんて、アタシにはできない。



28: 2014/09/24(水) 18:25:48.19 ID:/A+Nh6870



結局アタシはそこで完全に思考を停止して…




無意識の世界に、


どっぷりと、身を浸した。



29: 2014/09/24(水) 18:26:54.37 ID:/A+Nh6870


三十二日目



アタシは、着替えることをしなくなった。


それだけじゃない。


顔を洗わなくなったし、歯も磨かなくなった。


お風呂にも入っていない。



起きた後にすることは、ただぼうっとコテ―ジの中を見渡すだけ。


人としての活動のほとんどを停止していた。



30: 2014/09/24(水) 18:28:08.04 ID:/A+Nh6870


―小泉のコテ―ジ―



小泉「…」




酷い臭いがする。


卵が腐ったようなにおいだ。


その発生源は、とっくにわかっている。



当然、自分自身だ。




頭がかゆくて、かいてみると白いものがボリボリと落ちてきた。


口で息をしてみると、様々な食べ物を無造作に混ぜ合わせたようなにおいを感じ取れる。


ふと手を見てみると、爪の中に垢がぎっしりと溜まっていた。



31: 2014/09/24(水) 18:29:18.05 ID:/A+Nh6870


自分がこんな状態であることに…


抵抗は感じても、それを正そうとする気にはならない。




おかしいな。



普段のアタシなら、こんな状態の人間を世話する立場だったはずなのに。


世話好きで、いつも清潔にしていたのが、アタシのアイデンティティだったのに。



32: 2014/09/24(水) 18:30:06.27 ID:/A+Nh6870



こんな状況のアタシをお父さんに見られたら、お父さんはどう応えてくるのだろう?


日寄子ちゃんが今のアタシの姿を見たら、幻滅しちゃうかもしれないな…。


日寄子ちゃんが最初に見たアタシがこれなら、『小泉おねぇ』なんて絶対に呼んでくれなかっただろうな。



33: 2014/09/24(水) 18:30:56.86 ID:/A+Nh6870



鏡を見てみると、そこには誰かがいた。



髪はボサボサで、目の下にはくまができている。


服はボロボロに汚れていて、赤黒くなった何かが染みついている。



34: 2014/09/24(水) 18:32:05.91 ID:/A+Nh6870



酷い顔だ。



この世の終わりを見せつけられたような人間の顔をしている。



無気力で、なんの可能性も感じない。



正の感情も負の感情も、どちらも見せそうにない。



氏んだ人間と同じで、その表情からは一貫して絶望に染まる姿しか読み取れない。



この先この人間が再び生気を取り戻し、積極的に活動するようになるなんて思えない。




35: 2014/09/24(水) 18:32:55.17 ID:/A+Nh6870



こんな人間、この世に存在するなんて知らなかった。



だからしばらくの間、気付くことすらできなかった。





鏡の人間が自分自身だってことに。



36: 2014/09/24(水) 18:33:54.86 ID:/A+Nh6870


三十三日目



アタシは今日、カメラを失った。


その理由は簡単だ。



今日の朝にアタシが食事のお皿を取るところを、唯吹ちゃんが待ち伏せしていたんだ。


扉を開けた少し後に気づいたアタシはとっさに、肩に下げていたカメラを投げつけた。



37: 2014/09/24(水) 18:34:43.39 ID:/A+Nh6870


なぜその行為を取ったかはわからない。


アタシの前に現れた唯吹ちゃんの姿に、ぐちゃぐちゃになった感情を押し付けたんだ。



それは怒りなのか、哀しみなのか…


嫉妬の可能性さえあるかもしれない。



38: 2014/09/24(水) 18:35:39.85 ID:/A+Nh6870


アタシは2人をその行為で威嚇して、アタシに会う気をなくさせるつもりだっただけで、


唯吹ちゃんにケガをさせるつもりは毛頭なかった。



しかし、どうやらアタシの手元は狂ったようで。


アタシが投げつけたカメラは、唯吹ちゃんの額にぶつかってしまったようだ。



39: 2014/09/24(水) 18:36:34.93 ID:/A+Nh6870


それにひるんだ唯吹ちゃんは、うっ…とうめき声をあげながら膝をついた。


唯吹ちゃんのそばに田中が駆け寄る。


どうやら唯吹ちゃんは、出血をしているようだ。



2人に責められるのが怖くなって、アタシは急いでコテ―ジのドアを閉めて、鍵をかけた。



40: 2014/09/24(水) 18:37:38.23 ID:/A+Nh6870


―小泉のコテ―ジ―



小泉「はぁ…はぁ…」




何をしているんだ、アタシは。


唯吹ちゃんと田中のお情けで、アタシは命をつないでいるというのに。



2人が食べ物を持って来てくれなくなったらどうしよう。


ここで、本当に腐って氏ぬのか?



41: 2014/09/24(水) 18:38:33.65 ID:/A+Nh6870



あれ?


アタシ、氏ぬのが怖いの?


こんな一筋の希望も見えない状況の中で、まだ生にしがみつくのか?




わからない。


わからない。


アタシには、アタシのことさえ分からない。



生きたいのか、氏にたいのか。


そんな2択にさえ、アタシは答えを出しあぐねていた。


いっそのこと即氏とかで、氏んだかもわからないまま氏んだなら楽なのかもしれない。



42: 2014/09/24(水) 18:39:19.84 ID:/A+Nh6870



ただアタシは、肉体的な生命活動という点ではまだ生き永らえているが…



『小泉真昼』としてのアタシは、もう氏んでいるのかもしれない。



43: 2014/09/24(水) 18:40:02.77 ID:/A+Nh6870


アタシがアタシであるための要因の1つとして…


しっかり者で、家事や他人の世話などをソツなくこなせるマメな存在というのがあった。



そしてそれは今、アタシの機能としては完全に停止しているということは言うまでもない。



44: 2014/09/24(水) 18:40:43.32 ID:/A+Nh6870



もう1つの要因として、写真家としてのアタシが存在した。



人の笑顔の写真を撮って、それをみんなに見せて、またみんなを笑顔にする…


それが、“超高校級の写真家”とも称されていたアタシの自己表現だったはずだ。



45: 2014/09/24(水) 18:41:30.83 ID:/A+Nh6870



だけど、今のアタシはどうだ?



今まで写真家として常に身に着けていたカメラを、


人を笑顔にするために今まで使ってきたカメラを、


一時の感情の高揚だけでアッサリと手放したどころか、それで人を傷つけてしまった。



46: 2014/09/24(水) 18:42:08.57 ID:/A+Nh6870



アタシには、もはや人を笑顔にする力なんかない。


むしろ、人を傷つけてばかりだ。



つまるところアタシは…



47: 2014/09/24(水) 18:42:42.19 ID:/A+Nh6870



アタシとしての取り柄を、


価値を失った、



生ける屍と化したんだ。



48: 2014/09/24(水) 18:43:46.27 ID:/A+Nh6870


三十四日目



朝、コテ―ジの外で音がした。


扉の方を見てみると、扉の下の隙間から手紙のようなものが入れられていた。




―小泉のコテ―ジ―





小泉「なに、これ…?」



そう思って、それを見てみると…



49: 2014/09/24(水) 18:45:07.54 ID:/A+Nh6870


『真昼ちゃん、昨日はごめん!!不意打ちかますようなことをしちゃって!!』


『唯吹は真昼ちゃんに謝りたいっす!!カメラも、ちゃんときれいにしておいたから!!』


『もし唯吹にカメラを投げたことに負い目を感じているなら、気にしなくていいっすよ!!』

『いわゆるお互いさまってヤツっすよ!!』


『だから、気長に待っている。真昼ちゃんが会いたい時でいいから。』

『唯吹と、仲直りしよう? 唯吹』



50: 2014/09/24(水) 18:46:22.42 ID:/A+Nh6870



小泉「…」




コテ―ジの外を見てみると、食事とともにアタシのカメラが置いてあった。


唯吹ちゃんの血が付いていたはずだが、手紙の通りその跡は残っていない。


ちゃんとカメラは機能するようで、正しいカメラの洗い方をされている。



アタシが投げた時に壊れていたかもしれないことを考慮すると、ひょっとして唯吹ちゃんは…


カメラの構造を図書館なんかで調べて、素人なりに直してくれたのかもしれない。



51: 2014/09/24(水) 18:47:11.16 ID:/A+Nh6870


この手紙はしわくちゃになっていて、鉛筆の墨の跡がいくつも残っている。



きっと唯吹ちゃんは、アタシを説得するためにこの手紙を必氏に書いたのだろう。



アタシを説得できる言葉を考えて、考え直して、何度も手紙を書きかえて…


そんな試行錯誤の後に、この手紙が完成したのだという過程が見て取れる。



52: 2014/09/24(水) 18:48:02.39 ID:/A+Nh6870



唯吹ちゃんはアタシに理不尽な暴力を振るわれても、アタシのことを考えてくれていた。


どうすればアタシと仲直りできるかを、唯吹ちゃんなりに悩んでくれていたんだ。



なのにアタシは、自分の食事のこととか自分のカメラのことしか考えていなかった。


唯吹ちゃんの手紙を見るまでは、2人との和解なんてものは頭の片隅にもよぎらなかった。



いつの間にか自己中心的にしか物事を考えられなくなっている自分に嫌気がさす。



53: 2014/09/24(水) 18:48:42.99 ID:/A+Nh6870



それでも、外に出る気にはなれなかった。



2人との関係がいくらこじれようと、2人と会う勇気はアタシにはなかった。


そんな勇気を、奮い立たせる気もなかった。



54: 2014/09/24(水) 18:49:26.23 ID:/A+Nh6870



だからこそ、このカメラを肩に下げることをアタシはやめた。



人を笑顔にできなくなったアタシに、カメラを身に着ける資格なんてない。




それが2人への、せめてもの罪滅ぼしだった。



55: 2014/09/24(水) 18:50:21.03 ID:/A+Nh6870


三十五日目



ついにこの日がやって来た。


朝、ベッドに大の字で寝ていたアタシは確かに感じた。



枕元に、アイツが化けて出るようになった。


アタシを、頃しに来たんだ。



56: 2014/09/24(水) 18:51:52.89 ID:/A+Nh6870


―小泉のコテ―ジ―



小泉「…」


小泉「何よ…」



小泉「重荷を一緒に背負ってくれた人が…心の支えだった人が殺されて……」


小泉「人間としての機能を失い、自分の存在意義だったカメラすら放棄して………」



小泉「ただ息をするだけの廃人と化したアタシから、これ以上何を奪おうっていうのよ…。」



57: 2014/09/24(水) 18:52:33.53 ID:/A+Nh6870


小泉「…」



小泉「やめてよ…。」


小泉「アタシ、アンタに殺されたくないよ…。」



小泉「頃すなら…優しく頃してよ…。」



58: 2014/09/24(水) 18:53:12.29 ID:/A+Nh6870


小泉「ほら…首を、さらしてあげる。」


小泉「そこにある縄で、ギュッと絞めてよ。」



小泉「…」



59: 2014/09/24(水) 18:54:20.64 ID:/A+Nh6870



アイツは、アタシの言うことに従う様子はない。



むしろアタシの意思や願望とは裏腹に、アイツはアタシをあえて生き永らえさせ、散々アタシを苦しめて…


森羅万象、ありとあらゆる苦痛をアタシに与えた後で…



アタシを、頃すつもりなんだ。



60: 2014/09/24(水) 18:55:12.20 ID:/A+Nh6870



小泉「…そっか。そんなにアタシが憎いの…。」



小泉「いくら謝っても赦してくれない…。」


小泉「何をしようが、赦してくれない…。」


小泉「殺される方法すら、選ばせてくれない…。」




小泉「もう、嫌だよ…。」



61: 2014/09/24(水) 18:55:47.17 ID:/A+Nh6870



小泉「もう、赦してよ…。」



小泉「いつまで、アタシを苦しめれば気が済むの…?」



62: 2014/09/24(水) 18:56:52.57 ID:/A+Nh6870



気付けば、手が震えている。


足が、ガクガクいっている。


心臓が、バクバク鳴っている。



不思議なものだ。



こんな状況でも、


こんなアタシでも、



まだ恐怖は感じるものらしい。



63: 2014/09/24(水) 18:57:48.39 ID:/A+Nh6870



アイツは氏んでも、氏んだからこそアタシを赦すことはなく、永遠にアタシを苦しめる。


これは、もはや呪いと言ってもいいのかもしれない。



永遠に解呪することのない、呪縛。



その重荷は、1人では背負いきれない。


でも、共に背負ってくれる人はもういない。



64: 2014/09/24(水) 18:58:58.37 ID:/A+Nh6870



アタシの咎が、1点に集中してアタシに降りかかる。


脆いアタシは刻一刻とひしゃげていく。



あたかも、洗面器でスコ―ルをすべて受け止めようとしているようなものだ。



この調子では、午前中も持たずにアタシは気が狂ってしまう。


それが、アタシをここまで憎んでいたアイツが望むことなのだろうか。



65: 2014/09/24(水) 18:59:58.71 ID:/A+Nh6870



小泉「そうは、させない…。」



66: 2014/09/24(水) 19:00:51.16 ID:/A+Nh6870


そう宣言するとアタシは…



タッパ―から開封して手の内に潜ませた『カメラ』を、ギュッと持ちかえる。



狛枝が最期にアタシに遺してくれた、狛枝の『カメラ』。


写真家として健在だったアタシの姿を切り取り続けてきた、アタシの『正常な世界の象徴』。



67: 2014/09/24(水) 19:01:29.21 ID:/A+Nh6870



そっと額にかざしてみる。


アイツが見ていただろうアタシの姿が思い起こされる。



それだけで、言いようもない温かい気持ちになれた。



68: 2014/09/24(水) 19:02:29.72 ID:/A+Nh6870



気付けば、手の震えもなくなっていた。


足も正常に動くし、心臓の音も聞こえなくなった。






アタシの周りを、球状の薄いベ―ルが包んでいるような感覚。


絶え間なく降り注ぐアイツの憎悪をすべていなして、中にいるアタシを守ってくれる。



アタシの手中にあるこれは、どんなものよりも力弱く、どんなものよりも頼もしい。



69: 2014/09/24(水) 19:03:09.45 ID:/A+Nh6870



これがあるうちは、大丈夫。



これがあるうちは、大丈夫。



これが、あるうちは…




70: 2014/09/24(水) 19:03:43.98 ID:/A+Nh6870



安寧たるこの領域でアタシは、一点の憂いもなく…




何度も、何度も、呼吸を繰り返していた。



71: 2014/09/24(水) 19:04:27.70 ID:/A+Nh6870


今日はこれまで。



76: 2014/09/25(木) 18:01:41.53 ID:JqxZ5owB0


三十六日目



アタシは、臭いを感じなくなった。


アタシが着替えるようになったとか、お風呂入りだしたとか、そういうのではない。



ただ、慣れたんだ。



コテ―ジになま物が腐ったような臭いが充満していることに、何の抵抗も感じなくなったんだ。


それは、自然と乱雑になっていくコテ―ジにもだ。


いつものアタシだったなら、少しほこりがたまっただけでマメに掃除していたのにな。




そうして徐々に歪んだ世界に飲み込まれていくのを、まるで他人事のように傍観していた。



77: 2014/09/25(木) 18:02:37.83 ID:JqxZ5owB0


―小泉のコテ―ジ―



田中「聞こえているか、小泉…。」


小泉「え…?」





突然、コテ―ジの外から田中の声が聞こえてきた。


そういえば、他の人の声をまともに聞くのって結構久しぶりだな…。



78: 2014/09/25(木) 18:03:30.24 ID:JqxZ5owB0


小泉「…なによ。」


田中「あの裁判が終わってから、数日が経った。」

田中「それでもまだ、心は落ち着かんか…?」

小泉「…」


田中「澪田は、今も貴様が訪ねてくることを期待している。」

田中「せめて顔だけでも、見せてはくれんか?」

小泉「…」



79: 2014/09/25(木) 18:04:21.49 ID:JqxZ5owB0



小泉「2人は、強いよね。」



小泉「アタシがどれだけ迷惑をかけても、アタシを見捨てない。」

小泉「仲間が何人犠牲になっても、希望を捨てずに黒幕に立ち向かっている。」


小泉「その仲間が、絶対に失いたくなかった人間だったとしても。」

田中「…」



80: 2014/09/25(木) 18:05:07.47 ID:JqxZ5owB0



小泉「そんな絶望を乗り越えて、前を向いて進み続けている。」



田中「…なにが、言いたいんだ。」




81: 2014/09/25(木) 18:05:59.74 ID:JqxZ5owB0



小泉「誰もが田中や唯吹ちゃんのように、絶望から乗り越えられるわけじゃないんだ。」


小泉「2人のように、前ばっかり見て進めるとは限らないんだ。」


小泉「中には、後ろから迫りくる束縛から抜け出せない人だっているんだよ。」



田中「…」



82: 2014/09/25(木) 18:07:00.35 ID:JqxZ5owB0



小泉「仲間の氏を乗り越えるって、本当に正しいの?」


小泉「皆のことを忘れて生きるなんて、そんなの本当に氏んでいった皆が望むことなの?」


小泉「皆が本当に望むことって、皆のことをずっと忘れないようにここで永遠に立ち止まっていることなんじゃないの?」



田中「…どうだろうな。確かに、中にはそう望む奴もいるかもしれんな。」



83: 2014/09/25(木) 18:07:41.47 ID:JqxZ5owB0



田中「だが少なくとも、狛枝はそうは思っていなかったはずだ。」


小泉「…なんでそんなことが言えるのよ。」



84: 2014/09/25(木) 18:08:27.08 ID:JqxZ5owB0


田中「奴の最期の言葉だ。」

田中「俺は、奴に頼まれた。」

田中「貴様を、1人にしてくれるなと。」


田中「奴は自分や仲間の氏に小泉がいつまでも囚われることを危惧したからこそ、そう言い遺したのではないか?」

田中「貴様は誰よりも奴と交流していたから、奴の心中くらいは察せていたのではないか?」



85: 2014/09/25(木) 18:09:06.68 ID:JqxZ5owB0




小泉「…アンタに、何がわかるのよ。」




86: 2014/09/25(木) 18:09:42.31 ID:JqxZ5owB0



田中「何…?」



小泉「アンタに、アイツの何がわかるっていうのよ。」


田中「…」



87: 2014/09/25(木) 18:10:23.24 ID:JqxZ5owB0


小泉「アイツは、ずっと1人だったんだってさ。」

小泉「肉親も親戚も立て続けに亡くなって、生涯孤独に生きてきたんだって。」


小泉「絶望や不運にさいなまれながらも、おぼろげな希望にすがってここまでやって来たんだ。」



88: 2014/09/25(木) 18:11:01.58 ID:JqxZ5owB0


小泉「そんなアイツは、この島で何を遺した?」


小泉「最初からずっと皆に距離を置いてたし、この島の異常な空間に耐えかねて人頃しなんてしてしまったんだ。」

小泉「だからといって、狛枝の行為を肯定するわけじゃないけど…」


小泉「それで皆からは敬遠されて、最終的には誰にも哀しまれることなく惨殺されて…」



89: 2014/09/25(木) 18:11:34.33 ID:JqxZ5owB0


小泉「そんなアイツが、忘れられることを本当に望むの?」


小泉「だってアタシが狛枝を忘れたら、もう誰も狛枝のことを覚えてあげられないんだよ?」

小泉「どこにも生きた証を遺せないんだよ?」



90: 2014/09/25(木) 18:12:11.33 ID:JqxZ5owB0



小泉「そんなの、狛枝が望むわけがない。絶対に。」


小泉「ずっとアタシに覚えていて欲しいはず。」



91: 2014/09/25(木) 18:12:42.35 ID:JqxZ5owB0



小泉「アタシは、ソニアちゃんの氏を忘れてしまった田中とは違う。」


小泉「薄情にも狛枝の氏を忘れたりしない。乗り越えたりなんかしない。」



田中「…」



92: 2014/09/25(木) 18:13:18.80 ID:JqxZ5owB0


小泉「田中が強くあることは別にかまわない。」

小泉「それで、ソニアちゃんの氏を乗り越えることに文句は言わない。」


小泉「でも、それをアタシに押し付けないでよ。」




小泉「だから…もう、放っといてよ。」


田中「…」



93: 2014/09/25(木) 18:14:12.79 ID:JqxZ5owB0



田中「わかった。小泉がそれでいいと言うのなら、それでいい。」

小泉「…」


田中「仲間の氏を忘れなくていい。乗り越える必要などない。」



94: 2014/09/25(木) 18:15:05.78 ID:JqxZ5owB0



田中「だから、何もしなくてもいいから…」

田中「ただ、俺達のそばにいてくれ。」


田中「もう、俺達は、誰も失いたくないんだ。」

田中「これ以上、仲間が欠けるのは嫌なんだ。」

小泉「…」



田中「…また来る。」

小泉「…」



95: 2014/09/25(木) 18:15:45.28 ID:JqxZ5owB0



最初は16人もいた、仲間…。



誰も殺させないと言っていたのに、気付けばたった3人しかいなくなった。



そして、残った3人ですらすれ違っている。



96: 2014/09/25(木) 18:16:32.97 ID:JqxZ5owB0



この島に来た時に育んでいた“絆”はなんだったんだ?


すべて、無駄だったのか?



むしろ逆効果だ。


アタシ達の“絆”が強ければ強いほど、それを失った時の代償は大きい。



97: 2014/09/25(木) 18:17:26.98 ID:JqxZ5owB0



皮肉なものだ。


仲間同士の“絆”が深ければ深いほど、仲間の片方が欠けた時、それは執拗にまとわりつく“絆し”に変わるんだ。



そしてアタシはそれに取り憑かれて、身動きが取れなくなっている。





これを『絶望』と呼ばずして、何と呼べばいい?



98: 2014/09/25(木) 18:18:14.08 ID:JqxZ5owB0


三十七日目



不意に、日向のことを思い出した。



99: 2014/09/25(木) 18:19:07.48 ID:JqxZ5owB0



日向『小泉―!!パンツくれよ―!!』

小泉「相変わらず、何のためらいもなく変態発言するのやめなさいよね。」


日向『何言ってんだ。パンツを集めるってのは、紳士がやる事なんだぞ?』

日向『今から世界中の紳士を呼んで、聞いてみるか?全員が全員、イエスと返事するぜ?』

小泉「息を吐くように嘘をつかないでよ。全世界の紳士に土下座しなよ。」


日向『パンツは皆との絆の証だ。これさえあれば、世界中が平和になるんだぜ!!』


小泉「はは。なんか日向って、いつも楽しそうだよね。」



小泉「悩みなんて何もなさそうなほど。」



100: 2014/09/25(木) 18:19:40.92 ID:JqxZ5owB0




日向『…本当にそう見えるか?』



小泉「…」



101: 2014/09/25(木) 18:20:33.83 ID:JqxZ5owB0



日向『お前にわかるか?憧れていた希望ヶ峰学園に入学したはいいものの、
才能がない予備学科としての自分を再確認させられるだけの俺の苦痛が。』



小泉「…」





日向『お前にわかるのか?才能あふれる皆に気後れして、
“超高校級の相談窓口”なんてでまかせを言ってしまった俺の心境が。』



小泉「…」



102: 2014/09/25(木) 18:22:27.91 ID:JqxZ5owB0



日向『お前に何がわかるんだ?』


日向『みんなと笑顔で交流していたその裏で、才能の象徴とでも言わんばかりに小泉が肩から下げていたカメラを…!!』




日向『小泉を頃して奪い取った後に、粉々に砕いてやりたいって思っていた俺の葛藤が!!』




小泉「…ごめん。アタシ、日向のことなにもわかっていなかった。」


小泉「気付けなくて、ごめん。」



103: 2014/09/25(木) 18:23:06.13 ID:JqxZ5owB0


三十八日目



今日はなぜか、赤音ちゃんのことを思い出した。



104: 2014/09/25(木) 18:24:14.67 ID:JqxZ5owB0



終里『おらぁ!!おらぁ!!』



小泉「あれ、赤音ちゃん。珍しく、トレ―ニング、してる。」

終里『ああ。メンドクセ―けど、強くならねぇと弐大のおっさんにも勝てねぇだろ。』

小泉「相変わらず、戦うことしか、考えて、ないのね…。」


小泉「赤音ちゃんも、もっと、女の子らしく、すれば、いいのに。」

小泉「きっと、可愛い、はず、なんだ、けどな。」

終里『そういうのはよくわかんねぇな。』

終里『とりあえず、バトって飯が食えりゃいいや。』


小泉「はは、なんか、根っからの、戦闘民族って、感じね。」

終里『ああ。これからもトレ―ニングを続けるぜ。』



105: 2014/09/25(木) 18:25:46.57 ID:JqxZ5owB0



終里『だから小泉、そこを動くんじゃね―ぞ。』



小泉「うん。赤音ちゃんの、サンドバックとして、何度も殴られて、血反吐が、いっぱい、出たけど、まだ耐えられる。」

小泉「だから…」



小泉「アタシのこと、許して、くれる…?」



終里『許すわけねぇだろ。オメェは自分の命の惜しさに、オレを生贄にしやがったんだ。』


終里『お前が氏ぬまで、殴るのをやめねぇ。』

終里『その後は、氏体をサメにでも漁らせてやるよ。』



106: 2014/09/25(木) 18:26:28.24 ID:JqxZ5owB0


小泉「はは、赤音ちゃんは、まだ、優しい方だね。」

小泉「氏んだら、許して、くれるん、でしょ?」



小泉「でもね…アタシが、氏んでも、赦して、くれない、奴も、いるんだよ。」


小泉「意地悪、だよね…」




小泉「…ごめんね、赤音ちゃん。許してくれるとは思えないけど…」

小泉「せめてもの償いとして、赤音ちゃんのことをずっと忘れないから。」



107: 2014/09/25(木) 18:27:04.54 ID:JqxZ5owB0


三十九日目



今回は、九頭龍のことが頭をよぎった。



108: 2014/09/25(木) 18:27:39.74 ID:JqxZ5owB0



九頭龍『…』


小泉「何よ…。アタシを頃しに来たの?」




九頭龍『…』



109: 2014/09/25(木) 18:28:25.71 ID:JqxZ5owB0



九頭龍『そんなことをする必要はねぇんだよ。』


九頭龍『テメ―は、ただ生きているだけで地獄にいるようなものだ。』

九頭龍『おそらく、氏んだ方がはるかにマシだと思えるくらいのな。』


九頭龍『テメ―を生かしておくことこそが、オレがお前に下せる最大の裁きなんだよ。』



小泉「…やっぱり意地が悪いわ。アタシを苦しめて、そんなに楽しいの?」



110: 2014/09/25(木) 18:29:12.54 ID:JqxZ5owB0



九頭龍『へっ、ひどい言われようだな。まがりなりとも、オレはテメ―の命の恩人だろ?』

九頭龍『少しくらいはオレに感謝したっていいんじゃないか?』



小泉「…それはただの結果論でしょ。アンタはただペコちゃんを守りたかっただけでしょ?」

小泉「それのオマケで、アタシが助かっただけじゃん。」



111: 2014/09/25(木) 18:30:06.33 ID:JqxZ5owB0



九頭龍『わかってんじゃねぇか。ペコに、テメ―と同じ道を歩ませるわけにはいかねぇ。』


九頭龍『テメ―を頃すと、恨む奴だっているだろう。妹を殺されたオレがそうだったようにな。』

九頭龍『恨まれるという汚れ役を演じるのは、オレだけで十分だ。』


小泉「それで自分自身が殺されちゃあ、世話ないわ。」



112: 2014/09/25(木) 18:31:20.28 ID:JqxZ5owB0



九頭龍『それよりも聞いておきたい。あの後、ペコはどうなったんだ?』

九頭龍『ちゃんとオレの思い通り、助かったのか?』


小泉「…」




九頭龍『…まあ、そうだろうな。』

九頭龍『テメ―が生きている時点で、ペコは氏んじまったってのがわかる。』



113: 2014/09/25(木) 18:32:07.49 ID:JqxZ5owB0



九頭龍『じゃあ…なんでオレは、ペコに逢えねぇんだ?』


小泉「…え?」




九頭龍『オレもペコも氏んじまったのに、なんでオレはペコに逢えねぇんだよ…?』


小泉「…」



114: 2014/09/25(木) 18:33:13.31 ID:JqxZ5owB0



九頭龍『…なんてな。本当はわかってる。言っただろう?』


九頭龍『人間を裁くときは、自分自身も悪に染まるってな。』


九頭龍『テメ―を裁いたせいで、オレは地獄に堕ちてしまったんだ。』


九頭龍『だから天国にいるペコには、逢えないんだ。』



九頭龍『あの時ペコにお前を殺させていたら、地獄の底で再会できたのかもしれないけどな…。』



小泉「…」



115: 2014/09/25(木) 18:34:34.77 ID:JqxZ5owB0



九頭龍『ちくしょう。ペコに、逢いてぇよ。』


九頭龍『ちくしょう…』





小泉「…アタシは、アンタに同情する気なんてさらさらない。」



小泉「でも…。」


小泉「アタシがいなかったら、アンタが狂うこともなかったのよね。」

小泉「アンタはずっと、平凡な日常に浸ることができていたのよね。」



小泉「じゃあ…九頭龍とペコちゃんが逢えないのは、アタシのせい…?」


小泉「…」



116: 2014/09/25(木) 18:35:18.09 ID:JqxZ5owB0


四十日目



突然、ペコちゃんのことを思い出した。



117: 2014/09/25(木) 18:36:08.44 ID:JqxZ5owB0


小泉「ほら、笑ってよペコちゃん。幸せが逃げちゃうよ?」

辺古山『…どうにも、笑うことができんな。笑い方を忘れてしまった。』

小泉「困ったな…。ペコちゃんの笑顔だけ、撮ることができないなんて。」


辺古山『やはり…所詮私は道具だ。感情を表に出し、微笑むことなど不可能なんだろう。』

小泉「そんなことはないよ。皆との絆の温かさを知れば、きっと笑顔はやってくる。」



118: 2014/09/25(木) 18:36:57.68 ID:JqxZ5owB0



辺古山『しかしその“皆”というものには、私は入ってはいないだろう。』

辺古山『所詮、私は道具なのだから。』




辺古山『それも…なにも守れない、ただ人を傷つけるだけの欠陥品だ。』

辺古山『お前を殺そうとする最期の一瞬まで、私は感情を持たないただの殺戮兵器だったのだ。』


小泉「…」



119: 2014/09/25(木) 18:38:09.26 ID:JqxZ5owB0


辺古山『私が生きた理由は、人を頃す兵器としてしかなかったんだ。』

辺古山『何かを守るためなんかじゃなかったんだ。』


辺古山『守ろうとしていたはずのぼっちゃんを自らの手にかけ…』

辺古山『それのやつあたりで、小泉まで手にかけようとしてしまった。』



辺古山『何が“守る剣”だ。何が“ぼっちゃんの盾になる”だ。』



辺古山『何も、守れないじゃないか。ただ、何もかもを破壊してしまっただけじゃないか。』



120: 2014/09/25(木) 18:39:00.95 ID:JqxZ5owB0



辺古山『じゃあ結局…私が生まれ今まで生きてきたことに、何か価値はあったのか?』




小泉「…ペコちゃん。あの時、アタシが模擬刀で殴り掛からなかったら…」

小泉「アタシを殺そうっていうのは、思いとどまってくれたかもしれないよね。」



小泉「ペコちゃんは、殺人兵器なんかじゃないよ。」

小泉「ただこの島が、異常なだけだったんだよ…。」



121: 2014/09/25(木) 18:39:35.11 ID:JqxZ5owB0


四十一目



今度は、花村のことを思い出した。



122: 2014/09/25(木) 18:40:22.78 ID:JqxZ5owB0


小泉「うん。花村の作る料理、やっぱりおいしい。」


花村『でしょ?たとえ満腹になっても食べ続けざるを得ないような、素晴らしい料理でしょう?』

小泉「なんかそれ、妙に怖いわね…。」



123: 2014/09/25(木) 18:41:17.73 ID:JqxZ5owB0


小泉「でも、なんでだろう。これ、何か物足りなくない…?」



花村『わかる?ぼく、もうまともに料理を作ることができなくなったんだ。』

小泉「そうなの?料理としては、一級品だと思うけど…」


花村『ただ料理を作るだけなら、訓練すれば誰にでもできるよ。』



花村『ただ…ぼくが目指したのは、誰もが安心できるような家庭の味だったんだ。』



124: 2014/09/25(木) 18:42:04.61 ID:JqxZ5owB0


小泉「…どうして、家庭の味を出せなくなったの?」




花村『人を頃した人間が、人を安心させられるような料理を作れると思う?』


小泉「…」



125: 2014/09/25(木) 18:42:50.82 ID:JqxZ5owB0


花村『あの時は、お母ちゃんに逢いたかっただけなんだ。』

花村『安心させたかっただけなんだ。』


花村『でもその行為によって、かえってお母ちゃんに逢うことはできなくなっちゃった。』


花村『安心できる料理をお母ちゃんに食べてほしくて料理人になったのに。』

花村『その料理を振る舞えないぼくは、お母ちゃんに逢うことなんて出来やしないんだ。』



126: 2014/09/25(木) 18:43:43.99 ID:JqxZ5owB0



花村『もう…料理人としてのぼくは、どこにもいなくなっちゃったんだよ。』




小泉「花村…。アンタは心の優しい奴だった…。」

小泉「お母さんを大事に思っていたからこそ、あんな行為に走ってしまったんだ。」

小泉「その行為を認めるわけにはいかないけど…」



小泉「せめてお母さんに逢うことくらいは、認めてもらってもいいんじゃないのかな…。」




127: 2014/09/25(木) 18:44:26.90 ID:JqxZ5owB0


四十二日目



ふと、蜜柑ちゃんのことを思い出した。



128: 2014/09/25(木) 18:45:26.21 ID:JqxZ5owB0



罪木『うふ、うふふふふふふふふ…』


小泉「蜜柑ちゃん?どうしたの…?」




罪木『うふふ、うふふふふふふふふふふふふ………』





小泉「蜜柑ちゃん…。グッズ倉庫の氏体は、蜜柑ちゃんじゃなかったの?」


罪木『…』



129: 2014/09/25(木) 18:46:22.34 ID:JqxZ5owB0


小泉「そもそも、なんで蜜柑ちゃんは自殺なんてしたの…?」




罪木『あれ?』


罪木『あれあれあれあれ?』



罪木『わからないんですか?小泉さん。』




小泉「え?」




罪木『すべては、“愛”のためですよ。』


小泉「愛…?」



130: 2014/09/25(木) 18:47:29.35 ID:JqxZ5owB0


罪木『あの人は、私を許してくれました。』

罪木『だから、私はあの人の望むとおりにしたんです。』


小泉「あの人?あの人って、誰…?」



罪木『あの人はきっと、私が氏ぬことによって絶望して、そっと微笑んでくれるはずです。』

罪木『きっと彼女は、それを望んでいます。』



罪木『だから私は、自頃したんです!!』



131: 2014/09/25(木) 18:48:08.30 ID:JqxZ5owB0



小泉「彼女…。蜜柑ちゃんの言う人は、女性なんだね?」



小泉「でも…人が氏ぬことを喜ぶ人なんて、いるはずがないよ…。」


小泉「蜜柑ちゃん、どうしてアタシ達に相談してくれなかったのよ…。」

小泉「きっと、止めてあげたのに…。」



132: 2014/09/25(木) 18:48:39.98 ID:JqxZ5owB0


四十三日目



次は、日寄子ちゃんのことを思い出した。



133: 2014/09/25(木) 18:49:32.23 ID:JqxZ5owB0


西園寺『小泉おねぇ!!今日は何して遊ぶ―?』

小泉「そうね…。日寄子ちゃんが望むことなら、何でもいいよ。」


西園寺『じゃあ、ありタンを潰して遊ぼ―!!』

小泉「えぇ!?それは、ちょっと…」


西園寺『え―?なんでもいいって言ったのは、小泉おねぇじゃ―ん!!』

小泉「だってアリを潰すなんて残酷なこと、アタシにはできないよ…。」



134: 2014/09/25(木) 18:50:10.41 ID:JqxZ5owB0



西園寺『…ふ―ん。アリを潰すことは残酷なんだ。』


西園寺『わたしが踏み潰されることは何とも思っていないくせに。』



小泉「…え?」



135: 2014/09/25(木) 18:51:08.68 ID:JqxZ5owB0



西園寺『小泉おねぇ…。あの時どうして、助けてくれなかったの?』


西園寺『わたしの傍から離れることはあっても、最後には必ずわたしを助けてくれるって信じてたのに…』



小泉「…」



137: 2014/09/25(木) 18:52:03.98 ID:JqxZ5owB0


西園寺『わかってるよ、小泉おねぇがわたしを助けなかった理由。』


西園寺『小泉おねぇにとってわたしが、道端のアリと同じくらいどうでもいいものだからだよ。』


西園寺『だから、わたしが人知れず歩行者に踏み潰されようが何とも思わないんだ。』



小泉「…そんなこと、ないよ。」

小泉「アタシ…日寄子ちゃんが殺されて、すごく哀しかった…。」



138: 2014/09/25(木) 18:52:56.43 ID:JqxZ5owB0



西園寺『小泉おねぇはアリを潰さないかもしれないけど、誰かがアリを潰すことには何も感じていないんだよ。』



西園寺『そんなの、アリを潰している人間と何も変わらない。』


西園寺『小泉おねぇは、残虐な人間なんだよ。』



西園寺『だから、わたしが氏んでも哀しんでくれないんだ。』



小泉「…」



139: 2014/09/25(木) 18:53:39.20 ID:JqxZ5owB0



西園寺『小泉おねぇ…わたし、アイツが憎いよ。』


小泉「アイツ…?」



西園寺『わかるでしょ?アイツだよ。今も生きている、アイツ。』



141: 2014/09/25(木) 18:55:44.85 ID:JqxZ5owB0



西園寺『なんでアイツ、今ものうのうと生きてんの?わたしにあんな酷いことをしておいて。』


西園寺『なんでアイツ、わたしにしたことをすっかり忘れて、バカみたいに笑ってるの?』



小泉「…それは、違うよ。あの子も、自分の所業による罪悪感で苦しんでいるはず。」

小泉「だからできれば、あの子を許してあげ…」



142: 2014/09/25(木) 18:56:30.32 ID:JqxZ5owB0



西園寺『おねぇ。わたし、悔しいよ。恨めしいよ。』



西園寺『アイツを、頃してよ。』


西園寺『わたしの、仇を討ってよ…。』




小泉「…」




小泉「…………」




143: 2014/09/25(木) 18:57:11.93 ID:JqxZ5owB0


四十四日目



そして、豚神のことを思い出した。



144: 2014/09/25(木) 18:57:52.30 ID:JqxZ5owB0



小泉「アンタ、誰…?」


詐欺師『…キミはボクのことを知らないだろうね。だが、ボクはキミのことを知っている。』



145: 2014/09/25(木) 18:58:49.78 ID:JqxZ5owB0



小泉「…もしかして、豚神なの…?」


詐欺師『“十神白夜”は、ボクが変装していた人間の1人に過ぎない。』

詐欺師『十神白夜以外にも、ボクは様々な人間の姿を借りて生きてきた。』


小泉「…それで、自分の存在を確かにできたの?」



146: 2014/09/25(木) 18:59:41.52 ID:JqxZ5owB0



詐欺師『できるわけがないんだよ。自分が偽物だっていうのはわかっているんだから。』


詐欺師『他の人間の素性を借りれば借りるほど、詐欺師としての才能を発揮するほど…』

詐欺師『ボクはどんどん自分というものから遠のいていくんだよ。』


詐欺師『そんなボクでも、誰かに認められれば存在できる。』

詐欺師『たとえ偽物だとしても“十神白夜”としての居場所を確立できれば、ボクが存在した証は残せるんだ。』



147: 2014/09/25(木) 19:00:16.87 ID:JqxZ5owB0



詐欺師『でも、ボクにはそれができなかった。』



詐欺師『頃し合いを止めることはできなかったし、最期の悪あがきで西園寺さんを手にかけてしまった。』

詐欺師『しかも、その行為すらボクの存在の確立には何も役に立たなかった。』



148: 2014/09/25(木) 19:00:53.56 ID:JqxZ5owB0



詐欺師『つまり…ボクは、どこにも存在しなかったんだ。』




小泉「…そんなことはない。豚神は確かに、ここに存在していたよ…。」



149: 2014/09/25(木) 19:01:39.06 ID:JqxZ5owB0


四十五日目



なんとなく、ソニアちゃんのことを思い出した。



150: 2014/09/25(木) 19:02:26.30 ID:JqxZ5owB0


ソニア『キラキラちゃんという殺人鬼がすごいんです!!』


小泉「…」



ソニア『ジェノサイダ―翔という殺人鬼もすごいんです!!』


小泉「…」



ソニア『お黙りなさい、左右田和一!!田中さんが喋っています!!』


小泉「…」



ソニア『さすがは田中さん!!』


小泉「…」



ソニア『田中さんの破壊神暗黒四天王は、とてもかわいらしいのですね。』


小泉「…」



151: 2014/09/25(木) 19:03:04.92 ID:JqxZ5owB0



小泉「ソニアちゃん。アタシには、話しかけてくれないの…?」



ソニア『…』



152: 2014/09/25(木) 19:03:39.39 ID:JqxZ5owB0



小泉「…そうだよね。」

小泉「アタシとソニアちゃん…喧嘩したまんま、仲直りもできなかったんだよね。」


小泉「それで、ソニアちゃんを救えなかったアタシを恨んでいるよね。」

ソニア『…』



153: 2014/09/25(木) 19:04:16.08 ID:JqxZ5owB0



小泉「でも…。左右田のことは恨まないであげて。」

小泉「恨むなら、アタシだけに…」



ソニア『…』



154: 2014/09/25(木) 19:04:56.58 ID:JqxZ5owB0



ソニア『わたくしはノヴォセリック王国の王女。』

ソニア『わたくしが氏ぬ時は、必ずノヴォセリック王国のために氏ぬのです。』



小泉「じゃあ…理不尽に頃してきた左右田を、恨んでいるの…?」



155: 2014/09/25(木) 19:05:35.36 ID:JqxZ5owB0



ソニア『…』



ソニアちゃんは、少し頭をかしげながらニッコリと笑っていた…。





小泉「ソニアちゃん…。やっぱりソニアちゃんは、優しいね。」



小泉「…ありがとう。」



156: 2014/09/25(木) 19:06:14.42 ID:JqxZ5owB0


四十六日目



どうやら、左右田のことを思い出した。



157: 2014/09/25(木) 19:06:46.20 ID:JqxZ5owB0



左右田『なあ、小泉…。』

小泉「どうしたの?」



左右田『ソニアさんは、自分を頃した人間を恨んでいるのかな…?』


小泉「…」



158: 2014/09/25(木) 19:08:00.68 ID:JqxZ5owB0



小泉「わからない。」


小泉「でも、左右田が思っているよりは怒っていないと思うよ。」

小泉「ソニアちゃんは、笑顔だったから。」


小泉「きっと、左右田のことも許してくれる。」



左右田『…相変わらず、お人よしだな。まあ、それが小泉らしいとも言えるか…。』





左右田『じゃあ、オレから小泉に1つ教えておいてやる。』

小泉「教える…?何を?」



左右田『オレの勘なんだけどよ…』



159: 2014/09/25(木) 19:08:33.97 ID:JqxZ5owB0




左右田『弐大の奴は、まだ生きている。』



小泉「え…?」



160: 2014/09/25(木) 19:09:11.47 ID:JqxZ5owB0



左右田『今残されている仲間はこの先、お前にとって大切な存在になるはずだ。』


左右田『1人では切り開けない道を切り開いてくれるはずだ。』



左右田『だから仲間を、大切にしてやれ。』



161: 2014/09/25(木) 19:09:50.72 ID:JqxZ5owB0



左右田『オレは、仲間を信じることができなかった…。』


左右田『“絆”なんて、オレには似合わないって思っていた。』



左右田『だから、他人の絆に嫉妬しちまった。』




小泉「…」



162: 2014/09/25(木) 19:10:41.80 ID:JqxZ5owB0


左右田『お前は、オレの二の舞を踏まないでくれ。』

左右田『仲間は減っちまったんだろうけどよ…。』


左右田『残された数少ない仲間との絆を、忘れないでくれ。』

左右田『仲間との絆を自ら壊すようなマネは、しないでくれ。』



小泉「…わかってる。」

小泉「アンタの言いたいことはわかってるよ、左右田…。」



小泉「でも、アタシ…」




小泉「…」



164: 2014/09/25(木) 19:11:22.44 ID:JqxZ5owB0


四十七日目



やはり、千秋ちゃんのことを思い出した。



166: 2014/09/25(木) 19:12:18.58 ID:JqxZ5owB0


七海『ス―ス―。むにゃむにゃ…。』

小泉「千秋ちゃん。また寝てるの?」


七海『…寝てないよ。ちゃんとゲ―ムしてたよ…。』

小泉「あはは…。しっかりと寝てたし、ゲ―ムしていればいいってわけでもないよ…。」




七海『…そうだよね。ゲ―ムなんかしてないで、頃し合いを止めることにもっと尽力するべきだったよね。』


小泉「…」



167: 2014/09/25(木) 19:13:08.27 ID:JqxZ5owB0


七海『私がもっと早く裏切り者であることを白状して。』

七海『頃し合いを止めるための行動を起こしていれば、犠牲はもっと減らせたのかもしれないね。』


七海『もっと早く、決心を固めていれば…』



小泉「…仕方ないよ。裏切り者だなんて名乗っていたら、千秋ちゃんがどうなっていたかわからないんだから。」



168: 2014/09/25(木) 19:14:16.91 ID:JqxZ5owB0


七海『本来私は、自分の命を投げ打ってでも皆を救うことに決めていたんだ。』

七海『狛枝くんほどではないけど、私も希望の象徴と呼ばれる皆を尊敬していたから。』


七海『狛枝くんが正義の味方に目を光らせる無邪気な子供だとしたら…』

七海『私はイチロ―の年俸の膨大さに苦笑いをするサラリ―マンってところかな。』



169: 2014/09/25(木) 19:15:01.46 ID:JqxZ5owB0



七海『でも…。いざ頃し合いが起きてみると、私は自分のことしか考えなかった。』


七海『やっと皆のために行動しようと決意したときは、既に遅かったんだ。』

七海『遅すぎたんだ。』



七海『私は結局…。誰も救えなかった。』

七海『負けないでと言って、背中を押すこともできなかった。』




小泉「…そんなことない。」


小泉「千秋ちゃんの遺してくれた意思はまだ、アタシの手の中に…」



170: 2014/09/25(木) 19:15:42.18 ID:JqxZ5owB0


四十八日目



最後に、狛枝のことを思い出した。



171: 2014/09/25(木) 19:16:25.07 ID:JqxZ5owB0


狛枝『…』


小泉「狛枝…。むずかしい顔してどうしたの?」



狛枝『…』


小泉「もしかして、アタシがコテ―ジに引きこもっていることを憂えているの?」



狛枝『…』



172: 2014/09/25(木) 19:17:50.92 ID:JqxZ5owB0



小泉「これはね、狛枝のことをずっと忘れないようにしているの。」


小泉「外に出たらどうせ、田中や唯吹ちゃんとの交流のうちに狛枝のことを忘れてしまう。」



小泉「2人もひどいよね…。何度も何度も、アタシに忘れろって詰め寄ってくるんだよ?」


小泉「狛枝だって嫌でしょ?忘れられるのは。」


小泉「ずっと、アタシに覚えていてほしいでしょ?」



小泉「安心して。この世の誰もが狛枝のことを忘れても、アタシは狛枝のことを忘れない。」



小泉「狛枝のことを忘れないようにアタシにできることなんか、これくらいしかないし…」


小泉「ね?アタシがここでずっと立ち止まっていたら、狛枝も喜んでくれるでしょ?」



173: 2014/09/25(木) 19:18:30.04 ID:JqxZ5owB0



狛枝『…あのさ。前に進むっていうのは、忘れることを意味するわけじゃないと思うよ。』


小泉「…」



174: 2014/09/25(木) 19:19:25.52 ID:JqxZ5owB0



狛枝『ボクが、最期にキミに遺した言葉を覚えている?』


小泉「…強くいて。負けないで。…だったかな?」




狛枝『うん。ボクを忘れないようにコテ―ジにこもってくれるのはうれしいんだけどさ。』


狛枝『それじゃあ、ボクの意思は氏んでしまうことになっちゃうんだ。』



小泉「え…?」



175: 2014/09/25(木) 19:19:58.11 ID:JqxZ5owB0



狛枝『ボクがキミに託した遺志。』


狛枝『それがキミの行動理念に反映されないんじゃあ、ボクの最期の言葉が無意味になる。』



狛枝『ボクの生きた理由が、本当になくなってしまう。』



小泉「…」



176: 2014/09/25(木) 19:20:41.76 ID:JqxZ5owB0


狛枝『キミには前を向いて進んでほしい。』


狛枝『だってキミが強くたくましく生きてくれたら、それだけでボクの意思はキミの中で生き続けるんだから。』


狛枝『それなら、ボクのことを忘れたとは言えないでしょ?』



小泉「…」



177: 2014/09/25(木) 19:21:30.52 ID:JqxZ5owB0



小泉「わからない。」



小泉「わからないよ、アタシ。」




小泉「前に進んだとして、その行動が狛枝の言葉に由来することを本当に思い出せる?」


小泉「この先アタシは、何年も生きていくんでしょ?」


小泉「時の流れの中でそれを忘れない保証なんて、どこにもないよ?」



178: 2014/09/25(木) 19:22:09.74 ID:JqxZ5owB0



小泉「わからない。」



小泉「わからないよ…。」




小泉「アタシは、どうするのが正解なの…?」


小泉「どうすれば、いつまでも狛枝のことを忘れないでいてあげられるの…?」



179: 2014/09/25(木) 19:22:41.34 ID:JqxZ5owB0



狛枝『忘れたの?ボクにとっての救いを。』



小泉「え?」



180: 2014/09/25(木) 19:23:14.12 ID:JqxZ5owB0


狛枝『ボクにとっての救いは…』



狛枝『どんな絶望も打ち砕く、“絶対的な希望”だよ?』



小泉「あ…」



181: 2014/09/25(木) 19:23:50.17 ID:JqxZ5owB0


狛枝『今のキミの状況を見て、誰が“希望”って呼ぶの?』


狛枝『少なくともキミは、自分の状況を“絶望”だって思っているでしょ?』



小泉「…」



182: 2014/09/25(木) 19:24:30.39 ID:JqxZ5owB0



狛枝『もっと自信を持って。ここで立ち止まっていちゃダメだよ。』


狛枝『だって、希望は前に進むんだからね。』



狛枝『真昼さん。』



小泉「…」



小泉「そっか…。ダメだよね…。このままじゃ…。」


小泉「行動に…移さなきゃね…。」



183: 2014/09/25(木) 19:25:08.10 ID:JqxZ5owB0


今日はここまで。


やっと希望が…?



193: 2014/09/26(金) 18:06:41.58 ID:jgjsGcja0


四十九日目



―小泉のコテ―ジ―



小泉「…」



狛枝の遺言により、アタシは前に進まなくちゃいけなくなった。




でも、なんの準備もなく前に進むことはできない。


それは、無謀というんだ。



194: 2014/09/26(金) 18:07:26.97 ID:jgjsGcja0


アタシは、狛枝のことを忘れたくない。


でも、外には出なくちゃいけない。



この2つの事象は、果たして両立させることは可能なのか?



195: 2014/09/26(金) 18:08:11.20 ID:jgjsGcja0


それが可能だとしたら、それは手の内に握られている『狛枝の一部』によってのみだろう。



これには、狛枝を忘れないでいられる力がある。


それとともに、写真家のアタシが平常心を保つためのお守りみたいな役割もある。



外に出るとしたら、この『カメラ』は必須だろう。



196: 2014/09/26(金) 18:09:26.19 ID:jgjsGcja0


でも…



小泉「…」




アタシにはわかる。


コレの鮮度は、日に日に落ちていっている。


冷蔵庫に保存しているとはいえ、やはり腐敗の進行を完全に止めることはできない。




この調子じゃあ、コレはそう遠くない未来に腐りきってしまう。


そうしたらもう、これを愛でることはできなくなってしまう。



197: 2014/09/26(金) 18:10:17.63 ID:jgjsGcja0


小泉「でも…これがないと……」


小泉「本当に、アイツのことを忘れてしまうかもしれない…。」



どうする?


これを永遠になくさない方法はないのか?


これをなくさないでいて、さらに外に出ても大丈夫なようにする方法はないのか?



198: 2014/09/26(金) 18:11:28.24 ID:jgjsGcja0



小泉「いっそのこと、食べちゃおうかな…。」




これを食べて、アタシの胃袋で消化して、アイツをアタシの一部にしたとしたら…


忘れないでいてあげられるのかな…?



199: 2014/09/26(金) 18:12:06.49 ID:jgjsGcja0



小泉「はは…そんなわけないでしょ……」



分かっている。


そんなことをしても、永遠に覚えているのは不可能だ。



どうせ喉を通るときの苦しさがあっても、それを過ぎてしまえば1日もたたずに風化してしまう。


その程度の苦痛じゃあ、アタシの体にアイツの存在を刻み付けられない。



200: 2014/09/26(金) 18:12:45.55 ID:jgjsGcja0



小泉「どうしよう…どうしよう……」



考える。


考える。



学級裁判の後に引きこもってからこの時まで、ここまで考えたことはあっただろうかと思うくらい熟考する。



201: 2014/09/26(金) 18:13:22.06 ID:jgjsGcja0



小泉「そっか…」



そこでアタシは、やっと思いついた。


これをずっと腐らせないで、なおかつアタシが外に出られる方法。



202: 2014/09/26(金) 18:13:54.74 ID:jgjsGcja0


―レストラン―



田中「…」


田中「……」



203: 2014/09/26(金) 18:14:34.74 ID:jgjsGcja0


田中「わかっていると思うが、俺は特別な人間でもなんでもないんだぜ!!」

田中「だが俺は…メビウスの輪の上を走っていたにすぎないんだ!!」ナ、ナンダッテ-!?


田中「朝日奈さ~ん。泣いてばかりいないで、一緒になんとかしてくださ~い!!」

田中「小泉、都合が悪くなるとタマになるのやめろ!!」



204: 2014/09/26(金) 18:15:19.97 ID:jgjsGcja0


小泉「呼んだ?」


田中「うぇあっ!?」



小泉「田中…なにさっきから独り言を言っていたの?」

田中「…ふん。澪田が昨日から病気で寝込んでいるから、話し相手がおらんの…」



205: 2014/09/26(金) 18:16:12.83 ID:jgjsGcja0



田中「…ん?」


田中「貴様…小泉、なのか…?」

小泉「え?どこからどう見てもそうでしょ?」


田中「…まあ、なんにせよ良かった。」

田中「見てくれがどうであれ、外に出て来る気になったのだな。」


小泉「…?」



206: 2014/09/26(金) 18:17:20.16 ID:jgjsGcja0



小泉(あっ…。)


小泉(そっか。ひきこもってから身だしなみを整えたことがなかったから…)

小泉(身じたくなんて1つもしないで外に出ちゃったから…)

小泉(今のアタシは髪はボサボサで、体中が臭うし、服に血が染み付いていて、目が据わっているような状況なんだ。)


小泉(今までの清潔だったアタシしか見たことのない田中が今のアタシを見たら、そりゃあビックリするよ。)



207: 2014/09/26(金) 18:18:20.49 ID:jgjsGcja0



小泉「…まあいいか。今日は、田中に用があったわけじゃないし。」


田中「…もしや、澪田に用か?奴は、自分のコテ―ジに…」




田中の言うことは放っておいて、アタシは厨房に入った。


そして…



田中「…小泉?いったい何を…」



208: 2014/09/26(金) 18:19:31.57 ID:jgjsGcja0


田中「なっ!?」


田中「き、貴様、何をしている…!?」



小泉「何って…。ナイフを手に持っているだけじゃない。」


田中「そのナイフで、何をする気なのだと聞いている!!」



209: 2014/09/26(金) 18:20:19.57 ID:jgjsGcja0


小泉「ああ、安心してよ。頃し合いをしようっていうんじゃないんだから。」

小泉「だから、そこをどいてくれない?」

田中「そういうわけにもいかん…。今、澪田は病気で抵抗できないのだからな!!」



小泉「…はあ。面倒くさいな。」

小泉「じゃ、どかなくてもいいよ。そこでジッとしていて。」



210: 2014/09/26(金) 18:21:00.97 ID:jgjsGcja0


田中「…まさか、貴様!!やめ…」




小泉「遅いよ、田中。」





田中に詰め寄られるよりも先にアタシは、手に持っているナイフで…



211: 2014/09/26(金) 18:21:46.51 ID:jgjsGcja0




自分の右目を、突き刺した。





212: 2014/09/26(金) 18:22:48.24 ID:jgjsGcja0



田中「…!!」



小泉「うぐっ…うぁああああああああぁああああああああああ!!!!!!」




全身の痛覚が悲鳴を上げている。


今すぐ右目のナイフを抜けと命令を下す。


アタシは、その信号に屈してナイフを抜いてしまいそうになる。



でも、アタシは負けない。



全身にほとばしる激痛に耐え、


アタシは右目に突き刺したナイフを目の中でグリグリッと動かして…



213: 2014/09/26(金) 18:23:38.73 ID:jgjsGcja0



やがて…


ボトッ、とアタシの右目がえぐり落とされた。



空洞になったアタシの右目からは、血なのか体液なのかよくわからない液体がボタボタ落ちている。


それがいずれ致氏量になるのかそうでないのかは、アタシにはよくわからない。



214: 2014/09/26(金) 18:24:13.02 ID:jgjsGcja0



痛い。


痛い。


今までに受けたどんな痛みよりも痛い。



九頭龍の拷問ですら、これほどの苦痛ではなかった。


アタシの一生の中でこの苦痛こそが最も大きいもので、最も自分の記憶に刻まれるものになると、アタシは確信した。



215: 2014/09/26(金) 18:25:33.91 ID:jgjsGcja0



小泉「はは…痛い、痛いよ狛枝!!」


小泉「でもアンタならこう言うだろうね!!」


小泉「この絶望を乗り越えてこそ、希望の象徴であるアタシは輝くって!!」



田中「ば、馬鹿な…!!な、何をしているんだ、小泉!?」


田中「そんなことをしたら、氏ぬぞ!?」


田中「し、氏ぬのかはよくわからんが…!!」



216: 2014/09/26(金) 18:26:16.65 ID:jgjsGcja0



小泉「氏ぬくらいじゃないと困るわ…。」


小泉「氏と隣り合わせになるくらいに、痛みを味わって…」


小泉「恐怖して…苦しんで…」


小泉「そうやって、この痛みを永遠に忘れないくらいにこの身に刻み付けてやるの!!」



田中「なんてことを…!!罪木は既にいないのだから、治療もできないのだぞ!?」


小泉「はは…そこは、たぶん大丈夫…」



217: 2014/09/26(金) 18:27:01.51 ID:jgjsGcja0



モノクマ「…」


田中「モノクマ…?」



モノクマ「なんか、利用された感じで腹が立つな~…」

小泉「ふふ。自殺はさせないって言ったのは、アンタよ?」


モノクマ「はいはい、わかりましたよ。救急車に乗ってください。治療をしますから。」



218: 2014/09/26(金) 18:27:38.47 ID:jgjsGcja0



小泉「あ。あと、モノクマ。なくなったアタシの右目だけどさ。」


小泉「代わりに、この目を移植してくれないかな?」




そう言ってアタシは、狛枝の目をポケットから取り出した。



219: 2014/09/26(金) 18:28:19.23 ID:jgjsGcja0


モノクマ「…何がしたいのかはわからないけどさ。」

モノクマ「それで右目が見えるようになるわけじゃないよ?」


小泉「わかってるよ。お願い。」

モノクマ「…」



220: 2014/09/26(金) 18:28:54.96 ID:jgjsGcja0


小泉「田中。この件は、唯吹ちゃんにはやんわりと伝えておいて。」

小泉「唯吹ちゃんがこのことを知ったら、卒倒しちゃいそうだから。」


田中「…」



そうしてアタシは救急車に乗って、モノクマに身をゆだねた。



221: 2014/09/26(金) 18:29:28.53 ID:jgjsGcja0


五十日目



―小泉のコテ―ジ―



小泉「…」



222: 2014/09/26(金) 18:30:14.02 ID:jgjsGcja0



今アタシは鏡で自分を見ている。



歯を磨き、お風呂に入り、着替えを済ませ、髪を整えた。


部屋はきちんと整って、腐臭はまだ残っているけど、前日ほどではない。



223: 2014/09/26(金) 18:31:05.02 ID:jgjsGcja0


鏡のなかにいる自分の目をジッと見つめる。


その目は5回目の学級裁判でモノクマを追いつめていた時のように凛としていて、


精力的に生きる人間と同じ光がともっている。




アタシは、引きこもる前のアタシに戻った。


再び、生きるための活力を取り戻したんだ。



224: 2014/09/26(金) 18:31:45.08 ID:jgjsGcja0



ただ1つ違うことは、右目についている眼帯。



龍のマ―クが付いているけど、これはモノクマの趣味かな?


どうせなら花とかがよかったな。


龍は九頭龍とかの方が似合うんじゃないかな?



225: 2014/09/26(金) 18:32:26.88 ID:jgjsGcja0



小泉「うん、バッチリ!!」



身だしなみを整え終えたら、最後に自分のカメラを肩に下げて、アタシはコテ―ジから飛び出した。



226: 2014/09/26(金) 18:33:19.52 ID:jgjsGcja0


―レストラン―



小泉「おはよう。唯吹ちゃんは、まだいないんだね。」


田中「小泉か。その右目…。」

小泉「ああ、これ?田中もそう思う?」


小泉「もっと女の子に受ける柄にして欲しいよね…。」



227: 2014/09/26(金) 18:33:56.67 ID:jgjsGcja0



田中「…念のために聞いておくが、貴様の右目は…」


小泉「うん。今、アタシの右目には狛枝の目が埋まっているの。」



そうしてアタシは、眼帯を外してみた。



228: 2014/09/26(金) 18:34:56.47 ID:jgjsGcja0


田中「…!!目の色が違う…」



小泉「すごいでしょ?狛枝の目、アタシの体にすっかり馴染んでいるの。」

小泉「物体の輪郭さえ分からないんだけど…。右目だけでも、ぼんやりと見えるんだ。」


小泉「最近の医療技術ってアタシの全然知らないところまで行ってるんだね。狛枝とアタシは血液型も違うのに…。」

小泉「それとも右目が見えているのって、奇跡なのかな?」



229: 2014/09/26(金) 18:35:46.06 ID:jgjsGcja0


小泉「まあ、なんでもいいよ。」

小泉「これでアタシが生きている限り、狛枝の目が腐ることはない。」



小泉「アタシは写真家としてまた生きていける。」



小泉「狛枝の生きた証を、いつまでも遺せる。」

小泉「狛枝だけじゃない。犠牲になった仲間を全員、覚えていてあげられる。」



230: 2014/09/26(金) 18:36:18.87 ID:jgjsGcja0




小泉「これでアタシも、前を向いて進むことができる。」




231: 2014/09/26(金) 18:37:12.54 ID:jgjsGcja0


田中「…」



田中「そうか。」



田中「本当は狛枝の目を所持していたことや、右目をえぐり取ったこと…」

田中「理由を聞きだしたい事柄は山ほどあったが…」



232: 2014/09/26(金) 18:38:15.20 ID:jgjsGcja0



田中「前を向いて進めるというのなら…」



田中「最早、何も聞くまい。」




小泉「ふふ、ありがとう。」



そう言ってアタシは、そっと眼帯を着け直した。



233: 2014/09/26(金) 18:38:52.91 ID:jgjsGcja0


小泉「そういえば、唯吹ちゃんはまだ病気なんだったね。」

小泉「看病なら、アタシが行ってあげよっか?」


田中「やめておけ…。澪田がその眼帯を見てしまえば、病体に響くぞ。」

小泉「あっ、そっか。まあ唯吹ちゃんが健康体になってから、どうにか説明をつけよう。」



234: 2014/09/26(金) 18:39:34.30 ID:jgjsGcja0



小泉「そして、唯吹ちゃんに謝らないとね…。」


田中「…ふふ、そうだな。」




小泉「カメラを投げつけて、怪我させちゃったし…」

小泉「いままでいろいろ迷惑をかけちゃったもんね。」


小泉「あと、田中にも…」



235: 2014/09/26(金) 18:40:41.88 ID:jgjsGcja0



小泉「ごめんね、田中。」


小泉「これからもアタシと一緒に、黒幕と立ち向かってくれる…?」




田中「無論だ。3人寄れば文殊の知恵という言葉もある。」

田中「澪田の奴が病原体を払いのけたときこそが、我らが黒幕に反撃の烽火を上げる時だ!!」

小泉「あはは。ありがとう、田中。」



小泉「じゃ、今日は2人で一緒にご飯でも食べよっか。」

田中「…ずいぶん久しぶりだな。貴様と食事を共にするのは…」



236: 2014/09/26(金) 18:41:28.26 ID:jgjsGcja0


―小泉のコテ―ジ―



小泉「…」



237: 2014/09/26(金) 18:42:26.95 ID:jgjsGcja0



狛枝の存在をアタシの右目に感じる。



この温もりがあれば、アタシは自分の罪で気が狂うこともない。


そして、いつまでも狛枝のことを忘れないでいてあげられる。



だからこそ、アタシは希望を持って前を向いて進めるんだ。




これでいいんだよね、狛枝…?



238: 2014/09/26(金) 18:43:34.61 ID:jgjsGcja0


五十一日目



―小泉のコテ―ジ―




ピンポンパンポン

映像の中のモノクマ『え―、オマエラ。お疲れ様です。ついにこの日がやって参りました!!』




小泉「モノクマ…!!今さら、何だっていうの!?」



239: 2014/09/26(金) 18:44:36.35 ID:jgjsGcja0


映像の中のモノクマ『楽しかった修学旅行もこれで終わり…。』


映像の中のモノクマ『後は、“卒業試験”だけだよ!!』


映像の中のモノクマ『というわけで、砂浜にお集まりください!!』




小泉「修学旅行が終わり…?」

小泉「そういえば、今日は修学旅行の51日目なのか…。」

小泉「千秋ちゃんが言っていたな。修学旅行は50日で終わりの予定だって。」


小泉「でも、“卒業試験”ってなんだろう…?」

小泉「まあ、とにかく砂浜に行ってみよう。」



240: 2014/09/26(金) 18:45:28.94 ID:jgjsGcja0


―皆のコテ―ジ前―



小泉「あ、田中。」


田中「小泉か…。貴様もあのアナウンスは聞いたのか?」

小泉「うん。砂浜に集まるんだよね…。」



241: 2014/09/26(金) 18:46:08.01 ID:jgjsGcja0



小泉「ところで、唯吹ちゃんは?」


田中「コテ―ジを覗いてみたが、いないようだ。」

田中「おそらく病気から快方に向かい、一足先に砂浜へ駆けて行ったのだろう。」


小泉「そっか…。じゃあ、アタシ達も砂浜に向かおう。」



そしてアタシ達は、砂浜へと足を運んだ…



242: 2014/09/26(金) 18:46:40.88 ID:jgjsGcja0


―砂浜―




小泉「…」


田中「…」



243: 2014/09/26(金) 18:47:14.27 ID:jgjsGcja0



小泉「そんな…」



小泉「もう、起こらないって、思っていたのに…」




244: 2014/09/26(金) 18:47:59.43 ID:jgjsGcja0



黒かった。


ただ、一面が黒かった。




アタシと田中が砂浜で見た物は…


これ以上焼くことのできないくらい燃やし尽くされ、無造作に放置されている…












人間の残骸だった。




253: 2014/09/27(土) 18:02:33.88 ID:oVzr48am0


CHAPTER6 絶望に微笑む理由 非日常編



小泉「…」

田中「…」



小泉「流れないね、氏体発見アナウンス…」

田中「2人しかいないからな。」



254: 2014/09/27(土) 18:03:53.61 ID:oVzr48am0


小泉「この氏体、異常に小さいね。」

小泉「…子供かな?」


田中「子供?そんな者、修学旅行の参加者にいたか?」

小泉「わからない…。この人の性別もわからないのかな?」

田中「捜査をするうちにわかればいいが…」


田中「それよりこの氏体、妙に既視感があるな…。」

小泉「うん…。真っ黒焦げでバラバラなんて、前回の被害者と氏因が同じだ…」



255: 2014/09/27(土) 18:04:37.40 ID:oVzr48am0



モノクマ「はいはい、そこまで。」


小泉「え?」



モノクマ「そんなどうでもいい物に、いつまでも囚われないの。」

田中「どういう意味だ…?」



256: 2014/09/27(土) 18:05:31.25 ID:oVzr48am0


モノクマ「だってキミ達がこれからやらないといけない事は、その人を頃したクロを見つけることじゃないんだもん!!」

小泉「え…?じゃあ、何をすればいいのよ?」


モノクマ「言ったでしょ?“卒業試験”だって!!」

田中「その、“卒業試験”とやらがどういう物なのかを聞いているんだ。」




モノクマ「当然ここまで生き残った3人と、ボクとの真っ向勝負だよ!!」



小泉「3人…。アタシと、田中と、唯吹ちゃんのことね…。」



257: 2014/09/27(土) 18:06:22.51 ID:oVzr48am0



田中「つまり…」


田中「黒幕の正体を暴け、ということか。」



モノクマ「その通り!!」

モノクマ「遺跡以外のすべての場所に行けるようになったから、せいぜい頭を使って最後の裁判に臨んでください!!」



258: 2014/09/27(土) 18:07:09.79 ID:oVzr48am0


小泉「で、アタシ達がアンタの正体をつかんだとしたらどうなるのよ?」

モノクマ「簡単だよ。『コロシアイ修学旅行』を終了して、3人を元の世界に返してあげるんだよ。」


田中「もし正体をつかみ損ねたとしたら、どうなるのだ?」

モノクマ「残念ながら、キミたちは永遠にこの島で暮らしていくことになります。」


モノクマ「ま、それはそれでいい選択かもしれないけどね!!」



259: 2014/09/27(土) 18:07:55.62 ID:oVzr48am0


小泉「でも…それじゃあ、アタシの処刑はどうなるの?老衰させるんじゃなかったの?」


モノクマ「小泉さん。そんなことを気にしていていいの?」

モノクマ「ボクの正体を暴けなかったら、キミはここで老衰しないといけないんだよ?」


小泉「…それもそうね。」

小泉「せっかくもらったチャンスなんだから、やるだけやってやるわ。」



260: 2014/09/27(土) 18:08:49.87 ID:oVzr48am0



捜査開始



小泉「まずは…この氏体のモノクマファイルをもらわないと。」

モノクマ「え?いるの?」

小泉「当然でしょ…。アンタを追いつめる手掛かりの1つかもしれないんだから!!」


モノクマ「仕方ないですね…。じゃあ、あげますよ!!」

モノクマ「はい、どうぞ!!」



261: 2014/09/27(土) 18:09:45.54 ID:oVzr48am0


モノクマファイル[5]

『被害者:???。全身が燃やされているが、これは氏後に焼かれたもの。
全身をバラバラにされた後に燃やされ、グッズ倉庫に隠されていた模様。』




小泉「は…?何よ、これ!!これは前回の事件のモノクマファイルじゃない!!」

モノクマ「え?いらないの?」


小泉「そういう問題じゃなくて…!!今回のモノクマファイルが欲しいって…!!」



262: 2014/09/27(土) 18:10:27.20 ID:oVzr48am0


田中「そこまでにしておけ、小泉。」

小泉「え?」


田中「モノクマの行動も、あながち的外れとは言い難いぞ…?」

小泉「ど、どういうこと…?」


田中「とにかく、モノクマはこれ以外に情報を提供するつもりはないらしい。」

田中「ならば、あとはこちらで調べることにしよう。」



263: 2014/09/27(土) 18:11:20.37 ID:oVzr48am0


小泉「…そっか。じゃあ、この氏体の調査はこれくらいでいいかな…?」


田中「いや、あと1つモノクマに問い正さねばならんことがある。」

モノクマ「え?何かな?」


田中「修学旅行の参加者についてだ。」


モノクマ「えぇ?それは、前回の事件で言わなかったっけ?」

モノクマ「生きてこの修学旅行に参加した人間は、小泉さんに渡した資料に載ってるって!!」



264: 2014/09/27(土) 18:12:51.92 ID:oVzr48am0


田中「その言葉を聞く限り…」



田中「“氏んだ状態”で参加した人間もいるということか?」


小泉「えっ…!?」


モノクマ「うぷぷぷぷ…さすがだね。ここまで生き残ってきただけはあるよ。」



モノクマ「その通り!!」

モノクマ「この修学旅行に、“氏体の状態”で参加した人間が1人います!!」


小泉「嘘…?だれよ、それ…?」

田中「それはわからん。だが、学級裁判で明かされるだろう。」



265: 2014/09/27(土) 18:13:57.08 ID:oVzr48am0


小泉「でも…。なんで田中は、氏んだ人間が参加してるなんて思ったの?」

田中「当然、子供の氏体を発見したからだ。16人の中に、子供などいなかったからな。」


田中「西園寺は幼児体型だが、この氏体はどうやら雄のようだからな。」

小泉「男の子…?なんでそんなのがわかるの?」

田中「雌雄の判別など、数多の魔獣を手なずけてきた俺様には息をするように簡単なことだ。」

小泉「そ、そう…。」


小泉「それで資料に乗っていた16人以外に参加者がいることを予測して、氏んでいた参加者がいるかを質問したわけね。」




言弾:子供の氏体の状況を獲得!!

言弾:氏者の参加を獲得!!

言弾:モノクマファイル[5]を獲得!!



266: 2014/09/27(土) 18:15:16.10 ID:oVzr48am0


小泉「じゃあ、そろそろ違う場所を探索してみよっか…。」


田中「その前に、前回の事件における手がかりをまとめる必要があるかもしれんぞ。」

小泉「え?どうして?」


田中「前回の被害者と今回の被害者…。無関係とは考えにくい。」

田中「必要な情報だけを抽出しておくべきだろう。」


小泉「…わかった。思い出してみよう。」




言弾:修学旅行の参加者を獲得!!

言弾:謎の氏体の状況を獲得!!

言弾:アナウンスに必要な3人を獲得!!

言弾:モノクマのテコ入れを獲得!!

言弾:2つの事件のル―ルを獲得!!

言弾:校則の厳守を獲得!!

言弾:爆弾騒動を獲得!!

言弾:希望病を獲得!!

言弾:カムクライズルの独白を獲得!!

言弾:消えた弐大を獲得!!

言弾:左右田の情報を獲得!!



267: 2014/09/27(土) 18:16:19.14 ID:oVzr48am0


小泉「よし。じゃあ今度こそ…」


田中「あと、澪田はどこに行ったのだ?」

小泉「あ、そういえば…。どこに行ったんだろう?」

小泉「も、もしかして…」


田中「あの氏体は雄だった。万一にもあれが澪田の氏体であることはない。」

小泉「もしかしたら希望病で小さくなっているのかもって思っていたけど、良かった…。」


田中「まあ、モノクマは我らを“3人”と言っていた。氏んではおらんだろう。」

田中「とりあえず、証拠集めに専念するとしよう。」



268: 2014/09/27(土) 18:17:02.43 ID:oVzr48am0


小泉「でも…一体どこを調べればいいのかな?まだ調べていないところなんてあったかな?」


田中「お化け屋敷にあったモノミハウスはまだ調べていないぞ。」

小泉「あっ…。そうか。」

小泉「4の島だったよね、確か。行ってみよう。」



269: 2014/09/27(土) 18:17:42.76 ID:oVzr48am0


―4の島 お化け屋敷―



小泉「ここ…。モノミがいなくなったから、通せんぼもいなくなったってことだよね。」

田中「それより…。そこに、資料のようなものが置いてあるぞ。」


小泉「…よし、読んでみよう。」



270: 2014/09/27(土) 18:18:56.73 ID:oVzr48am0


『“希望更生プログラム”により、絶望の残党であるかれら15人を、希望へと還元する。これが、以前の計画である。』


『もともとこれは、いまや未来機関の中枢を担っている“コロシアイ学園生活”の生き残り6名の提案であった。』


『彼らに対する反対意見は山ほどあったが、彼らの説得を聞き入れる者も多く、
最終的には彼らの権威により、希望更生プログラムを起用する案が可決されたのだ。』



271: 2014/09/27(土) 18:19:50.84 ID:oVzr48am0


小泉「希望更生プログラムっていうのが、本来の修学旅行のことだよね。」

田中「そこに何者かが介入し、現在の頃し合いに発展したのだったな。」


小泉「それにしてもアタシ達を助けようとしてくれたのは、前回のコロシアイの生き残りである6人なんだね。」

小泉「でも確かこの人達は頃し合いの後、未来機関に保護されたんだよね?」

小泉「そこからたった1年ほどで、中枢を担うようになるって…」

田中「さすがは江ノ島盾子を打ち破っただけはある。」



272: 2014/09/27(土) 18:20:44.61 ID:oVzr48am0


『しかし、未来機関は急きょ計画を変更することにした。』


『本来は15人全員を未来機関に招き入れる予定だったが、それでは人数が多すぎる。
謀反を企てる人間も出て来るかもしれない。』




『よって未来機関は、絶望の残党であるかれらを“選別”することにしたのだ。』



273: 2014/09/27(土) 18:21:24.48 ID:oVzr48am0


小泉「えっ…!?」

田中「何だと…!?頃し合いを命じたのは、他でもない未来機関だったというのか!?」


小泉「そんな…!?」

小泉「だって未来機関の一員である千秋ちゃんは、アタシ達を氏なせないようにあんなに頑張ってくれていたんだよ!?」


小泉「それなのに…!?」



274: 2014/09/27(土) 18:22:00.28 ID:oVzr48am0


田中「これによると、予定を変更したと記述されているな?」

田中「いつ変更したのか、なぜ変更したのかが重要になりそうだが…」


小泉「うん。予定の変更を千秋ちゃんが知らないまま、修学旅行が始まったという可能性もあるね…。」

小泉「じゃあ、続きを読んでみよう。」



275: 2014/09/27(土) 18:23:12.60 ID:oVzr48am0


『なぜ、突然予定を変更することになったのか。それは、ほかならぬ彼らの提案があったからだ。』




『具体的に言うと彼ら6人のうちの2人、“超高校級の探偵”【霧切響子】と“超高校級の文学少女”【腐川冬子】が、
自らの命を犠牲にして狂気的な演説を試みたのだ。』


『【絶望の残党は完全に駆除しなければならない。さもなくば、自分たちのような犠牲者は永遠にいなくならない。】』


『彼女らは未来機関の人間全員の前でそう公言し、顔には薄ら笑いを浮かべながら、自らの命を絶ったのだ。』




『もともと元絶望のカリスマを打ち破った6人が反対勢力の制止力となっていた状況で、
そのうちの2人も反対勢力に寝返ってしまった。』


『残る4人の説得も虚しく、未来機関は絶望の残党を淘汰することに決定したのだ。』



『せめてもの彼らへの配慮として、彼らと同等数の“4人”まで未来機関に招き入れる許可を下すことが決定された。』



276: 2014/09/27(土) 18:24:35.46 ID:oVzr48am0


小泉「…よくはわからないけど、2人の演説によっておかしなことになっちゃったのね…。」

田中「そして未来機関の淘汰の方法とは、“コロシアイ修学旅行”のことか…。」


小泉「つまりそれは、アタシ達が4人以下になるまで頃し合いをさせようとしていたってこと…?」

田中「となると、七海が前回の学級裁判の直前に言っていたことにもうなずけるな。」


小泉「モノクマはこれ以上動機を提示しない…。」

小泉「あの時アタシ達は、千秋ちゃんを抜いてアタシ、唯吹ちゃん、狛枝、田中の4人しかいなかったから…」

小泉「あれ以上人数が減ることはないと踏んでいたんだね…。」


田中「しかし…。それでは、七海とモノクマが争っていたゲ―ムとはなんだったのだ?」

小泉「あ。それは、ここに書いてあるみたいよ。」



277: 2014/09/27(土) 18:25:31.44 ID:oVzr48am0


『しかしそれだけでは、既に現地へと向かった監視者から抗議が来るかもしれない。』


『よって監視者とその補佐であるウサミに、絶望の残党を保護する機会を与えることにした。』


『一種のゲ―ムのようなものだ。』



『かつて“超高校級の絶望”が希望達に仕向けたゲ―ムと同じ物を、
今度はかれら自身が受けることになるとは、何とも皮肉な話だ。』



278: 2014/09/27(土) 18:26:32.65 ID:oVzr48am0



『しかし…』


『荒れ果てたこの世界で唯一の希望であったはずの未来機関が、“超高校級の絶望”と同じような真似をするなど…』



『この淘汰は…未来機関ではなく、何か他の存在の意思が働いている気がしてならない。』


『特に、霧切と腐川2名の演説…。彼女らはあのようなことをする人間とは思えなかった。』


『もしや彼女らは、何者かに洗脳されていたのではないかと疑っている者もいる。』





『例えば…』



『“元絶望のカリスマ”と呼ばれた江ノ島盾子の遺志を引き継いだと言われている…』



『【カムクライズル】などに。』



279: 2014/09/27(土) 18:27:48.34 ID:oVzr48am0



小泉「…ここでまたカムクライズルが出てくんのね…。」


田中「未来機関を操り、希望更生プログラムをコロシアイ修学旅行へと発展させた真の黒幕…。」

田中「それが、カムクライズルということか?」

小泉「じゃあアタシ達は、そのカムクライズルが何者かを突き止める必要があるのかな…?」

田中「…そうかもな。」



田中「しかし…この資料、少しひっかかるな…。」

小泉「え?」


田中「…いや。些細なことだ。気にするほどのことではないかもしれん。」

小泉「そういうのが1番気になるんだけど…」




言弾:2人の演説を獲得!!

言弾:コロシアイ修学旅行を獲得!!

言弾:黒幕を獲得!!



280: 2014/09/27(土) 18:28:38.18 ID:oVzr48am0


田中「さて…。まだ何か調べておくことはないか?」


小泉「あ。そういえば、狛枝が言ってたんだけどね。」

小泉「ファイナルデッドル―ムで、特典をもらっていたんだって。」


田中「ファイナルデッドル―ムだと…?奴もすでにクリアしていたのか。」

田中「しかしそれは、小泉も既にもらっていたのではないか?」


小泉「アタシのよりも多く情報をもらっている可能性もあるし…」

小泉「行く価値はあると思うよ。」



281: 2014/09/27(土) 18:29:27.80 ID:oVzr48am0


―狛枝のコテ―ジ―



小泉「この本棚かな?」



小泉(ん?よく見たら、何やら封筒のようなものが本の間に挟まってる。)




小泉「何だろう…」




そこで偶然日の光がさして、封筒の中身がチラッと透けて見えた。



282: 2014/09/27(土) 18:30:06.80 ID:oVzr48am0



mahi…




小泉「…」



アタシは田中に気付かれないように、封筒をクシャッとポケットに突っ込んだ。



283: 2014/09/27(土) 18:31:32.25 ID:oVzr48am0



田中「ん。この本、どこかで見たことがないか?」




『日向創 予備学科  終里赤音 体操部

狛枝凪斗 幸運  七海千秋 ゲ―マ―

??? 詐欺師  ソニア ネヴァ―マインド 王女

田中眼蛇夢 飼育委員  西園寺日寄子 日本舞踊家

左右田和一 メカニック  ×小泉真昼 写真家

花村輝々 料理人  罪木蜜柑 保健委員

弐大猫丸 マネ―ジャ―  澪田唯吹 軽音楽部

九頭龍冬彦 極道  辺古山ペコ 剣道家』





『未来機関は、15人の、希望ヶ峰学園の生き残りを保護することに成功した。』


『しかし取り調べを進めていくうちに、かれらが“超高校級の絶望”の残党だということが発覚した。』


『“人類史上最大最悪の絶望的事件”を扇動した連中だ。未来機関の中では全員を抹頃する事を提言する人間が多数いた。
彼らの中にも、奴らに家族を殺された者が山ほどいる。』


『しかし腐っても元は“希望”。かれらをうまく扱えば、未来機関にとって大きな力となるかもしれない。
そこで未来機関が起用したのが、“希望更生プログラム”…。15人の絶望の、絶望の成分を取り除くことが目的である。』


『通常なら、絶望の残党は速やかに処分すべきだが…』



『かれらも“絶望のカリスマ”である彼女の被害者である、という意見も少数ながら存在する。
彼らの意見も尊重し、絶望の残党の処置はこのようなものとなった。』


『超高校級の絶望の時代のかれら15人の記憶を奪い、監視者2人の元でかれらの希望を取り戻し、
再びこの世界の希望を…』



284: 2014/09/27(土) 18:32:20.38 ID:oVzr48am0


小泉「この辺は、アタシのと同じだね…。」


田中「む。前回のコロシアイについて書かれている物もあるぞ。」

小泉「これは、ジェットコ―スタ―でもらった奴だよね。」


小泉「でも…生き残りの6人と江ノ島盾子が敗れたことなんて知っても、仕方ないよね…。」

田中「そんなことは、既に分かりきっているからな。」



言弾:希望更生プログラムを獲得!!

言弾:コロシアイ学園生活を獲得!!



285: 2014/09/27(土) 18:33:38.62 ID:oVzr48am0


小泉「あれ…?これ、アタシが見たことのない資料だ…。」


田中「何だと?狛枝は、ロシアンル―レットを最大難易度でプレイしたということか?」

小泉「いや…。アタシも最大難易度でクリアしたはずなんだけど…」

田中「つまり小泉は弾5発でプレイしたということか!?なんという命知らずな!!」

小泉「あ、その…。」

小泉「リボルバ―に1発しか入っていないって思ってたから、最初から5発入っていることに気付かなくってね…。」



286: 2014/09/27(土) 18:34:32.97 ID:oVzr48am0


田中「しかし、5発でプレイした小泉よりも狛枝が多く情報をもらっているとなると…」

田中「もしや狛枝は、6発詰めてプレイしたのかもしれんな。」

小泉「6発!?それって、100%氏ぬじゃない!!」


田中「狛枝の幸運なら6発入っていても、何かしらの理由で生き残りそうだが…」

小泉「…そう言われてみれば、そうかもしれないね。」

田中「まあいい。とにかく、見てみるぞ。」



287: 2014/09/27(土) 18:35:50.98 ID:oVzr48am0


『今の世界はひどく荒廃している。世界中が絶望に染まっている。』

『人々は不気味な笑みを浮かべ、頃すことや殺されることにも悦びを感じているかのようだ。』

『そうして道に転がっている氏体は、日に日に数を増している。』


『その光景はまるで、人類が自ら破滅へと進んでいるかのようで…。』

『まるで人類そのものが滅び行くことを望んでいるかのようで…。』


『“元絶望のカリスマ”である江ノ島盾子が氏んでなお、人類史上最大最悪の絶望的事件は終わりを迎えない。』



288: 2014/09/27(土) 18:37:13.16 ID:oVzr48am0



『その原因は、江ノ島盾子の遺志を受け継ぐ存在。新たな“絶望のカリスマ”であろう。』



『彼女は、江ノ島盾子とはまた別の手段で人々を絶望へといざなっているようだ。』


『その方法とは…彼女自らが経験した絶望を、他者に見せつけることだ。』

『現に彼女が公共の電波をジャックしたことにより、全国ネットには常に絶望的な映像が垂れ流しになっている。』


『その映像に感化された人間の脳内は、人生で培われた道徳や主義主張の一切を奪われ、
彼女の独善的で画一的な思想へと強制的に塗り替えられる。』



『そうして彼女によって絶望に染められた人間は、彼女を敬い称賛して、“超高校級の母”などと呼ぶようになる。』



『彼女を抹消しない限り、人類史上最大最悪の絶望的事件は収束しない。』


『しかし…肝心の彼女の正体は、未だにつかめていない。』


『ただ、女性ということだけしか…』



289: 2014/09/27(土) 18:37:50.11 ID:oVzr48am0


小泉「人類史上最大最悪の絶望的事件っていうのは、予想以上に恐ろしい物のようね…。」

田中「新たな“絶望のカリスマ”か…。そいつが、カムクライズルなのか?」

小泉「電波ジャックとかもしているみたいだし…相当の大物みたいよ。“超高校級の母”なんて呼ばれているし。」


小泉「…どっかで聞いたことがあるようなフレ―ズね。」



290: 2014/09/27(土) 18:38:53.99 ID:oVzr48am0


小泉「カムクラってやっぱり女性だったのかな?」

田中「断言はできんが…」



田中「1つわかったことは、『黒幕は雌』ということか。」



小泉「それって…“絶望のカリスマ”っていうのと、コロシアイ修学旅行の首謀者が同一人物ってこと?」

小泉「根拠はあるの?」



291: 2014/09/27(土) 18:39:47.46 ID:oVzr48am0


田中「“絶望的な映像”と聞いて思いつくものといえば、この島にいたるところにある監視カメラだ…。」


小泉「そうか…!!アタシ達の頃し合いを監視カメラで撮って、それを絶望的な映像として全国に見せることで…」

小泉「黒幕は外の人々を絶望に落としているとも考えられるわね。」


田中「そして、“自らが経験した絶望”という記述から…」

田中「コロシアイ修学旅行の参加者に“絶望のカリスマ”自身が混じっているということだ。」



292: 2014/09/27(土) 18:40:30.29 ID:oVzr48am0


小泉「黒幕の目的がだんだんわかってきたね…。」


小泉「彼女は“絶望のカリスマ”だからこそ、霧切さんや腐川さんを操って狂気的な演説をさせて。」

小泉「アタシ達に頃し合いをさせて、それを全国の人に見せて絶望を蔓延させている…。」


田中「黒幕は、頭のいかれた腐れ野郎ということだ…!!」

小泉「そうね。でも、女性らしいから野郎ではないみたいよ。」



言弾:人類史上最大最悪の絶望的事件を獲得!!

言弾:絶望のカリスマを獲得!!

言弾:監視カメラとモニタ―を獲得!!



293: 2014/09/27(土) 18:41:12.14 ID:oVzr48am0



キ―ンコ―ンカ―ンコ―ン



映像の中のモノクマ『え―。残念ですが、タイムアップです!!』

映像の中のモノクマ『重要な情報はちゃんと集められました?まあ、どうであろうと関係ありません!!』


映像の中のモノクマ『オマエラはとっとと遺跡に集合してください!!』




小泉「遺跡…?モノクマロックじゃないの?」

田中「いよいよ、物語はクライマックスへ向かっているのだな。」



294: 2014/09/27(土) 18:41:51.91 ID:oVzr48am0


―2の島 遺跡―



小泉「…」

田中「…」



モノクマ「あれ?1人足りないね?」

小泉「唯吹ちゃん…。何してるんだろう?」


田中「まさか、本当にどこかで…」



295: 2014/09/27(土) 18:42:28.29 ID:oVzr48am0




「みんな~!!遅れてすまねぇっす~!!」




296: 2014/09/27(土) 18:43:10.92 ID:oVzr48am0


小泉「あ、唯吹ちゃんの声だ。」

田中「ふう。どいつもこいつも、なぜ心配をかける奴ばかりなのだ…。」


澪田「すまねぇっす!!薬局に薬を取りに行ってたら、そのまま寝ちゃったみたいで…」

田中「ならば、今がどういう状況かもわかってないのか?」

澪田「とりあえず、遺跡に集合っていうことしかわかってねぇっす!!」



297: 2014/09/27(土) 18:43:53.52 ID:oVzr48am0


小泉「大丈夫なのかな?これから、黒幕に勝負を挑むっていうのに…」

田中「まあ、もともと澪田はロンパ要員だ。本格的な推理は俺様と小泉だけがすればいい。」

澪田「なんか言ってることがかなりひどくないっすか!?」

小泉「はは。あまり気をおとさないで、唯吹ちゃん。」



298: 2014/09/27(土) 18:44:41.78 ID:oVzr48am0



澪田「真昼ちゃん…。やっと、外に出て来る気になったんすね…。」


澪田「右目を犠牲にしたけど…前に進めるようになったんだよね?」



小泉「うん、唯吹ちゃん。いままで、いろいろ迷惑をかけてごめんね。」




澪田「固いこと言いっこナシっすよ!!これで、3人そろったんすから!!」


田中「…そうだな。」



小泉「…」



299: 2014/09/27(土) 18:45:25.99 ID:oVzr48am0



小泉(3人…。3人か…。)


小泉(最初の5分の1以下の数なんだよね…。)




小泉(こんなの、異常だ…。)


小泉(異常すぎる…。)



300: 2014/09/27(土) 18:46:06.21 ID:oVzr48am0


田中「では、最後の学級裁判に臨むとするか。」


澪田「学級裁判?も、もしかしてまた、被害者が出たんすか?」

小泉「よくわからない…。見たこともない子供の氏体が砂浜にあったんだよ…。」


澪田「え…?そ、それってもしかして…」



301: 2014/09/27(土) 18:47:03.80 ID:oVzr48am0



澪田「猫丸ちゃんなんじゃないっすか…?」



小泉「え?」



302: 2014/09/27(土) 18:48:01.46 ID:oVzr48am0


田中「その可能性は否定できんな…。雄であることは弐大に当てはまる。」

田中「もしや…希望病で幼児に戻った状態になり、そのまま殺された弐大なのかもしれんな。」


澪田「そ、そんな…!!猫丸ちゃんは、やっぱり…!?」



303: 2014/09/27(土) 18:48:47.84 ID:oVzr48am0



小泉「ちょ、ちょっと!!そんなの、結局憶測に過ぎないよ!!」

小泉「弐大は絶対に生きてるって!!」


小泉「だから、それをこの学級裁判で証明しようよ!!」

澪田「そ、そうだよね。こんなに弱気になってちゃ、ダメだよね…。」



モノクマ「えっと…。もういいですか?」

モノクマ「じゃあ、遺跡の扉を開けるよ!!」




304: 2014/09/27(土) 18:49:22.27 ID:oVzr48am0



「11037」



305: 2014/09/27(土) 18:50:15.36 ID:oVzr48am0



ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…




小泉「…遺跡のパスワ―ド、11037だったのね。」

澪田「何っていうか…。意味がイマイチわからないパスワ―ドっすね。」



澪田「そう言えば、凪斗ちゃんの爆弾のパスワ―ドはなんだったんすか?」


小泉「…忘れちゃった。」


澪田「あ…。ごめん…。」



田中「とにかく、入るぞ。」



306: 2014/09/27(土) 18:51:07.56 ID:oVzr48am0


―遺跡―



小泉「うっ…!?」


澪田「あ…あ……」


田中「これは、ひどい…!!」




遺跡の中に入ってみると、そこには長い通路のようなところだった。



だが、それはたいした問題じゃない。


問題なのは、通路に乱雑に転がされている物体だ。



307: 2014/09/27(土) 18:52:22.87 ID:oVzr48am0




今までに犠牲になったみんなの氏体だ。





日寄子ちゃんの氏体。


ソニアちゃんの氏体。



花村の氏体。


左右田の氏体。


日向の氏体。



豚神の氏体。


ペコちゃんの氏体。



九頭龍の氏体。



赤音ちゃんの氏体。


千秋ちゃんの氏体。



そして…狛枝の氏体。



308: 2014/09/27(土) 18:53:02.51 ID:oVzr48am0



小泉「う…うぷ……」


澪田「あ…ああああああああああああ……」



田中「…一気に駆け抜けるぞ!!」




アタシと唯吹ちゃんは背中を田中に押され、なんとかその通路を抜けることができた。



309: 2014/09/27(土) 18:53:45.64 ID:oVzr48am0


―裁判場―



小泉「はぁ…はぁ……」

小泉「黒幕の奴…。なんて悪趣味な…!!」

澪田「唯吹のガラスハ―トが破れそうっすよ…。」

田中「クッ…。ここでまさか、精神攻撃を仕掛けて来るとはな…。」

小泉「あ、ありがとう、田中。」

小泉「田中がいなかったら、今頃…」



310: 2014/09/27(土) 18:54:51.75 ID:oVzr48am0


モノクマ「ああ、やっと来たの?やけに遅かったね。」

澪田「モ、モノクマちゃんのせいっすよ!!遺跡の中に、あんなものを用意しておくなんて…!!」


モノクマ「ああ、あの氏体?」

モノクマ「やだなあ。あれは、ボクがキミたちにおくるヒントだよ!!」

小泉「え…?」


田中「そういえば…。あの中に、罪木と弐大の氏体は存在しなかったな。」

澪田「ええ!?よく見てたっすね、眼蛇夢ちゃん!!」

小泉「それが、なにかのヒントになるってこと…?」



言弾:遅れて来た澪田を獲得!!

言弾:今までの犠牲者を獲得!!



311: 2014/09/27(土) 18:55:45.06 ID:oVzr48am0


モノクマ「さてと。時間もおしてるんだから、さっさと自分の席についてください!!」


澪田「遺跡の中って、裁判場になってたんっすね…。」





そしてアタシ達3人は、自分の席に向かった…。


それに対する遺影の数は、12つ…。



312: 2014/09/27(土) 18:56:34.29 ID:oVzr48am0



そして、前回空席だった弐大の席には…



モノクマ「…」




澪田「ちょ、モノクマちゃん!!そこを占拠したらダメっすよ!!」

澪田「そこには、帰ってくる男がいるんすよ!!」


モノクマ「はいはい。何と言おうが、この卒業試験の参加者は3名だけなんだよね。」

モノクマ「氏者のことにいつまでも囚われていたら、留年しちゃうよ?」


小泉「くっ…!!弐大は、氏んでなんか…!!」



313: 2014/09/27(土) 18:57:48.35 ID:oVzr48am0


田中「落ち着け。我らの正常な思考を削ごうとする黒幕の罠に、やすやすとかかるわけにはいかん。」

田中「だからこの学級裁判で有無を言わせぬ圧倒的なロジックを組み立て、モノクマにぶつけてやるのだ。」


田中「そう、弐大の奴が生きているという証明をな!!」


小泉「…」



小泉「うん、わかった!!」



モノクマ「はいはい。いつまでも仲良しごっこをしてないで。卒業試験を始めるよ。」



314: 2014/09/27(土) 18:58:28.48 ID:oVzr48am0



小泉(卒業試験…。)



小泉(遂に、始まる…。)


小泉(黒幕との、最後の戦い…。)




小泉(参加者は…)


小泉(たった3人…。)



315: 2014/09/27(土) 18:59:12.06 ID:oVzr48am0


小泉(“超高校級のマネ―ジャ―”、『弐大猫丸』…。)



小泉(最初は大きくて男臭くてデリカシ―のカケラもない人間だと思っていたけど…)


小泉(その力強さを他人への暴力に使うことはなく、つねにみんなをサポ―トするために使っていた。)


小泉(赤音ちゃんを犠牲にしてしまったアタシを、許してくれた。)


小泉(アイツは肉体的にも精神的にも屈強で、それでいてみんなに配慮できる優しい奴なんだ。)



316: 2014/09/27(土) 18:59:49.35 ID:oVzr48am0



小泉(アンタ…今、どこにいるの?)


小泉(…本当に、氏んだの?)




小泉(そんなわけ、ないよね…。)


小泉(きっとまだ、どこかで生きてるよね…。)



小泉(この学級裁判を、アンタの存在証明にしてやるんだから…!!)



317: 2014/09/27(土) 19:00:17.34 ID:oVzr48am0



小泉「これが、6回目…」




小泉「最後の、学級裁判!!」



327: 2014/09/28(日) 18:02:19.45 ID:IQmgT85e0


CLASSROOM TRIALS 6


モノロ―グ




ついに始まる、黒幕との最後の戦い…。



弐大は今、どこにいるのか?

今もモノクマを操る黒幕とは、何者なのか?




戦え、小泉達!!

黒幕の正体を暴き出せ!!



328: 2014/09/28(日) 18:03:35.90 ID:IQmgT85e0


コトダマ一覧




1.子供の氏体の状況

『小泉と田中が、砂浜で発見した子供の氏体。黒焦げでバラバラの状態だった。
男であること以外には、素性が一切わからない。ただ、前回の被害者と氏体の状況が似ているような…』



2.氏者の参加

『モノクマいわくコロシアイ修学旅行の参加者は、資料に載っている16名だけではない。
その他に、氏んだ状態で参加した人間が1人いるらしい。』



3.モノクマファイル[5]

『【被害者:???。全身が燃やされているが、これは氏後に焼かれたもの。
全身をバラバラにされた後に燃やされ、グッズ倉庫に隠されていた模様。】
今回の事件で、なぜ前回の事件のファイルが渡されたのか?田中には、その心当たりがあるみたいだが…』



4.修学旅行の参加者

『【日向創 予備学科  終里赤音 体操部

狛枝凪斗 幸運  七海千秋 ゲ―マ―

??? 詐欺師  ソニア ネヴァ―マインド 王女

田中眼蛇夢 飼育委員  西園寺日寄子 日本舞踊家

左右田和一 メカニック  ×小泉真昼 写真家

花村輝々 料理人  罪木蜜柑 保健委員

弐大猫丸 マネ―ジャ―  澪田唯吹 軽音楽部

九頭龍冬彦 極道  辺古山ペコ 剣道家】

生きた状態の参加者はここにすべて載っている。
しかし氏者の参加もあったとなると、他の抜け道もある可能性が高い。』



5.謎の氏体の状況

『首から上はなく、下半身は調べることが不可能なほど凄惨な状況だ。
全身が燃やされているが、上半身は割ときれいな状態で残っている。
前回の学級裁判で、この氏体は罪木の氏体だと思っていたが…?』



6.アナウンスに必要な3人

『3人以上の人間が氏体を発見すると氏体発見アナウンスが流れるが、その“3人”とはクロを含まないことが多い。
しかし、たとえ発見者が発見後に氏人になろうと、例外なく“3人”に含まれるらしい。』



329: 2014/09/28(日) 18:04:48.65 ID:IQmgT85e0


7.モノクマのテコ入れ

『モノクマの思うクロと生徒達が思うクロが違う場合、
必ず違和感が発生するようにモノクマが配慮を見せているらしいが…。
1回目の裁判で、この配慮をモノクマは見せた。』



8.2つの事件のル―ル

『2つの事件が同時に起きていて、2つの氏体のうちの1つを発見すると、
もう1つの事件は放っておいて、発見された方だけの学級裁判が開かれる。
3回目の裁判が、これに当てはまる。

なお、このような裁判でクロが勝った場合は、他のクロもこの島から脱出できるらしい。
ただし、2つの事件が無関係だということが前提。
前回の事件で田中と澪田の両方がクロになったのは、恐らくこのル―ルが適用されたから。』



9.校則の厳守

『モノクマは、修学旅行の校則や裁判のル―ルを絶対に破らない。
もし破れば、コロシアイ修学旅行を強制終了するとまで言い切った。
その理由は、七海と【コロシアイ修学旅行】というゲ―ムの中で争っていたから。
モノクマは七海と取り決めた契約に則って、頃し合いを進めていったのだ。』



10.爆弾騒動

『狛枝はモノクマ工場に大量の爆弾を仕掛けることで、裏切り者をあぶり出そうとした。
裏切り者をあぶり出そうとした理由は、狛枝亡き今、知る術はない…。』



11.希望病

『この病気のおかげで、小泉たちは絶望時代を忘れることができている。
これに感染していると、肉体までその時の記憶での状態に戻るらしい。
ミニ小泉はおそらくこれが原因だろうが、これに似た名前の物がどこかで…』



12.カムクライズルの独白
『“超高校級の希望”と呼ばれており、黒幕だと思われたカムクライズルが、自分の思いを克明に述べたもの。
それは、カムクラの家族に向けられたものだった。
“彼女”が誰なのかは不明。狛枝は、これが黒幕を追いつめる重要な武器だと言うが…』



330: 2014/09/28(日) 18:07:23.18 ID:IQmgT85e0


13.消えた弐大

『爆弾さがしの時から弐大の消息はつかめていない。弐大は、1の島を探索していたが…
弐大の言う“調べたいこと”とは、何だったのだろうか?』



14.左右田の情報

『左右田のコテ―ジに、なぜか弐大の足跡が残っていた。
“超高校級のメカニック”である【左右田和一】のコテ―ジで弐大が見つけた情報とは?』



15.2人の演説

『霧切響子と腐川冬子による狂気的な演説が、未来機関全員の前で行われた。
これにより希望更生プログラムは、小泉達15人を全員救出するという当初の計画から大きく変更されることになった。』



16.コロシアイ修学旅行

『希望更生プログラムが変更された後の案。
小泉達のコロシアイという名の選別は、他ならぬ未来機関が仕組んだものだったのだ。
絶望の残党を頃し合わせ、生き残った人間を4人までを未来機関に招き入れることとした。
15人全員を救出する機会として七海とウサミには、頃し合いを未然に防ぐことができるル―ルを提示されていたのだ。
それでも、頃し合いは止められなかったが…』



17.黒幕

『本来は小泉達を守る立場だった霧切と腐川が、小泉達を陥れるような演説をするとは思えない。
しかも自らの命を投げ打ってまでそのようなマネをするなど、想像もつかない。
恐らく彼女ら2人を唆し、希望更生プログラムをコロシアイ修学旅行に発展させた真の黒幕が存在するはずだ。
その人物が…今もモノクマを操っていて、頃し合いを今まで扇動してきた人間なのか?
そしてその人物は、カムクライズルとは関係しているのか…?』



18.希望更生プログラム

『希望更生プログラムとは、絶望の残党である小泉達15人を希望へと還元する計画を指す。
というのもこれは、【かれら15人は所詮被害者に過ぎず、本当の敵は“絶望のカリスマ”たった1人だ】
という意見を苗木達6人が提案したからこそ現実化した計画だった。
希望更生プログラムの本来の目的は、監視者2人のもと、暴力の存在しない世界で仲間同士の絆を深め合い、
希望のカケラを集めることで、絶望の残党たちがもう2度と絶望に堕ちないようにすることだった。』



331: 2014/09/28(日) 18:09:02.49 ID:IQmgT85e0


19.コロシアイ学園生活

『小泉達が巻き込まれた頃し合いとはまた別の頃し合い。
これに巻き込まれた苗木達は、6人でこのコロシアイから生還している。
なおコロシアイ学園生活の首謀者である江ノ島盾子はこの時に苗木達に敗北し、自ら命を絶っている。』



20.人類史上最大最悪の絶望的事件

『2、3年前に江ノ島盾子が予備学科の人間を蜂起させたことによって引き起こした事件。
絶望に染まった人々は不気味に笑いながら頃し合い、“氏”にすら悦びを感じているようだ。
その状況は、あたかも人間という種が自ら氏にゆくことを望んでいるかのようで…』



21.絶望のカリスマ

『江ノ島盾子が氏んだにも関わらず、未だに人類史上最大最悪の絶望的事件は終わらない。
彼女と同等の狂った思想をもつ人間、新たな“絶望のカリスマ”が今も生きているからだ。
“彼女”の思想に感化された人間は、“彼女”を“超高校級の母”と称したりするようだ。
未来機関は彼女を抹頃する事に躍起になっている様だが肝心の彼女に関する情報は、彼女が女性であることだけらしい。』



22.監視カメラとモニタ―

『小泉達の頃し合いを今も撮り続けている監視カメラ。
頃し合いという絶望的な映像をまき散らすことで、黒幕は外の人間を絶望に叩き落とそうとしているのか…。』



23.遅れて来た澪田

『黒幕との最後の対決なのに、何の情報もないままに学級裁判に挑むことになった澪田。
黒幕の正体をつかまないといけないのに、そんなんで大丈夫なの?』



24.今までの犠牲者

『今までの犠牲者の氏体を確認した。その中には、罪木と弐大の氏体はなかった。
となると今ジャバウォック島に生きている人間は、小泉と、澪田と、田中と…?』



332: 2014/09/28(日) 18:09:57.43 ID:IQmgT85e0


モノクマ「今回は最後の学級裁判ということで、特別ル―ルが適用されます!!」


モノクマ「黒幕であるボクの正体を突き止めた場合は、オマエラの勝ちです!!」

モノクマ「その場合オマエラ3人には、この島から脱出する権利が与えられます!!」


モノクマ「だけどもしそれができなかった場合は、ボクの勝ちです!!」

モノクマ「その場合は残念ながら、オマエラ3人は氏ぬまでジャバウォック島で過ごしてもらいます!!」



333: 2014/09/28(日) 18:10:32.42 ID:IQmgT85e0


モノクマ「そして今回の裁判には、ボクも参加します!!」

モノクマ「オマエラのつたない推理を逐一ロンパしてやるから、覚悟するクマよ~!!」


澪田「負けられない戦いっすね…!!唯吹、いつになく本気っすよ!!」



334: 2014/09/28(日) 18:11:15.17 ID:IQmgT85e0


モノクマ「おろろ?ロンパ要員で推理にはほとんど役に立たない上に何の証拠集めもしなかった澪田さんが本気を出して、
なんか意味があるの?」


澪田「たっは―!!正論のナイフで滅多刺しっすね―!!」

小泉「認めちゃうの!?」



335: 2014/09/28(日) 18:12:05.14 ID:IQmgT85e0


田中「じゃれあいはそれくらいにしておけ…。議論を始めるぞ。」

澪田「えっと…。議論を始めると言っても、何から始めたらいいんすかね…。」

モノクマ「何の情報も持ってない澪田さんについて行ける話なんてあるわけないじゃ―ん!!」


小泉「じゃあ、唯吹ちゃんでもわかる議論から始めよう。今回の被害者の議論からだよ。」

澪田「えっと…。唯吹は、今回の被害者を見てすらないんすが…。」

田中「その被害者が、前回の被害者と密接に関係しているということだ。」



336: 2014/09/28(日) 18:13:05.38 ID:IQmgT85e0


モノクマ「ちょっと待ってよ!!なんでそんなことが言えるのさ!!」

モノクマ「ボクは、今回の事件が前回の事件と関係しているとは思わないよ!!」


小泉「しらじらしいわね。自分からそのヒントを与えておいて…」




1.氏体があった場所

2.氏体を発見した時間帯

3.モノクマファイル[5]



安価↓1



337: 2014/09/28(日) 18:14:07.39 ID:bDR6Gi3Mo
3

338: 2014/09/28(日) 18:15:03.91 ID:IQmgT85e0


正解



小泉「これで証明できる!!」解



小泉「モノクマファイル…。それも、前回の事件のモノクマファイルよ。」



モノクマファイル[5]

『被害者:???。全身が燃やされているが、これは氏後に焼かれたもの。
全身をバラバラにされた後に燃やされ、グッズ倉庫に隠されていた模様。』



339: 2014/09/28(日) 18:15:54.75 ID:IQmgT85e0


澪田「これって、前回の被害者のモノクマファイルっすよね。」

澪田「これと今回の被害者が、何か関係あるんすか?」


田中「そもそもこのモノクマファイルは、前回の被害者のファイルなのか?」

澪田「え?どういうことっすか?」



小泉(まずは、モノクマファイル[5]に隠された謎から解き明かしていこう。)



340: 2014/09/28(日) 18:18:03.60 ID:IQmgT85e0


PHASE1 議論開始!!



言弾:(>>328、>>329、>>330、>>331)


1.子供の氏体の状況

2.氏者の参加

11.希望病



田中「モノクマファイル[5]と前回の被害者…。この2つの間に不自然な点はないか?」


澪田「えっと。モノクマファイルによると前回の被害者は、【全身をバラバラにされて】…」

小泉「その後に【全身を燃やされて】…」

田中「最後に【グッズ倉庫に隠されていた】のだったな。」

澪田「う~ん…。特に不自然な点はないような気がするんすけど…」


モノクマ「そりゃあそうだよ!!だって、[小泉さん達の推理が間違っているだけ]だもん!!」

モノクマ「モノクマファイルとグッズ倉庫の氏体の間に、【矛盾なんてどこにもない】よ!!」


澪田「唯吹にはさっぱりっす!!2人とも、何とかして!!」

小泉「唯吹ちゃんも少しは考えてよ…。」



小泉(矛盾なんてどこにもない…?本当にそうなのかな?)



安価↓1



341: 2014/09/28(日) 18:22:52.94 ID:MoV/a1xWO
子供の氏体の状況→【矛盾なんてどこにもない】

342: 2014/09/28(日) 18:25:28.38 ID:IQmgT85e0


不正解


モノクマ「え?それがどうして矛盾と関係するの?」

小泉(しまった。間違えたみたいだ。)



小泉(この議論に潜む矛盾…。それって、あの子の言葉を使えば、撃ち抜けるのかも…)



安価↓1



343: 2014/09/28(日) 18:29:07.86 ID:d1BRTfr60
【全身をバラバラにされて】→【矛盾なんてどこにもない】

344: 2014/09/28(日) 18:30:20.24 ID:IQmgT85e0


正解



【矛盾なんてどこにもない】←全身をバラバラにされて



小泉「その推理はピンボケだよ!!」論破


BREAK!!




小泉「いや…。この2つは、明らかに矛盾しているのよ。」

モノクマ「へぇ。面白いクマ!!その矛盾が何か、言ってみろ~!!」


小泉「もう1回、モノクマファイル[5]を見てみるよ。」



345: 2014/09/28(日) 18:31:28.37 ID:IQmgT85e0


モノクマファイル[5]

『被害者:???。全身が燃やされているが、これは氏後に焼かれたもの。
全身をバラバラにされた後に燃やされ、グッズ倉庫に隠されていた模様。』




澪田「これの、どこが矛盾しているんすか?」


小泉「思い出してみてよ、前回の被害者の氏体の状況を。」

小泉「確かに下半身は判別不可能なほどバラバラにされていたけど、上半身は結構きれいな状態で残されていたんだよ?」



346: 2014/09/28(日) 18:32:38.29 ID:IQmgT85e0


田中「つまり、モノクマファイル[5]が前回の被害者を指す場合…」

田中「『全身をバラバラ』ではなく、『下半身をバラバラ』と記述されるべきなのだ。」

澪田「それはつまり、モノクマちゃんが嘘の情報を渡していたってことっすか?」


モノクマ「ボクは嘘なんかつきません!!」

モノクマ「モノクマファイルにおいて嘘をつくことはル―ル違反ですから!!」


小泉「それでも、重要な情報を隠したり、曖昧な表現を使ったりはしてもいいわけね…。」

モノクマ「うぷぷ…。ル―ルのギリギリをついてこそ、真の世渡り上手になれるんですよ!!」

田中「ふん、何とも胸糞悪い話だ。」



347: 2014/09/28(日) 18:33:21.07 ID:IQmgT85e0


澪田「でも、モノクマちゃんが嘘をついていないのなら…」

澪田「どうしてモノクマファイル[5]と前回の被害者の状況との間には矛盾があるんすか?」


小泉(その謎を…一気に解決してしまおう。)



348: 2014/09/28(日) 18:34:29.25 ID:IQmgT85e0


PHASE2 ロジカルダイブ開始!!



Q.1 グッズ倉庫にあった女の氏体は誰?

赤:罪木 青:辺古山 黄:氏体の参加者


Q.2 モノクマファイル[5]が指している人物は誰?

赤:罪木 青:弐大 黄:氏体の参加者


Q.3 子供の氏体は、5回目の事件の時にはどこにあった?

赤:罪木のそば 青:氏体の保管場所 黄:砂浜



安価↓1



349: 2014/09/28(日) 18:36:21.67 ID:bDR6Gi3Mo
赤黄赤

350: 2014/09/28(日) 18:37:19.92 ID:IQmgT85e0


赤‐黄‐赤



小泉「推理はつながったわ!!」


COMPLETE!!



小泉「もしかしてアタシ達は、前回の被害者を誤認していたんじゃないのかな?」

澪田「そうなんすよね…。あの氏体は蜜柑ちゃんだと思っていたけど、違ったんすよね…。」



351: 2014/09/28(日) 18:38:05.90 ID:IQmgT85e0


小泉「いや、あの氏体自体は蜜柑ちゃんで間違いなかったんだよ。」


澪田「え?いやいやいや。それじゃあなんで、前回の裁判は失敗しちゃったんすか?」

澪田「やっぱり、モノクマちゃんがズルをしたんすか!?」


小泉「そうじゃない。」

小泉「確かにあそこには蜜柑ちゃんの氏体があったけど、それは5回目の事件には関係していなかったんだよ。」



352: 2014/09/28(日) 18:39:18.96 ID:IQmgT85e0


澪田「えっと…。もう唯吹の頭はオ―バ―ヒ―トしてるっす!!」

田中「澪田にもわかるようにかみ砕いて言ってやれ、小泉。」


小泉「う―んと、つまり…」




1.グッズ倉庫には2つ氏体があった

2.モノクマがズルをした

3.グッズ倉庫の氏体は人間の氏体ではなかった



安価↓1



353: 2014/09/28(日) 18:49:11.62 ID:bDR6Gi3Mo
1

354: 2014/09/28(日) 18:51:30.02 ID:IQmgT85e0


小泉「これで証明できる!!」解


小泉「グッズ倉庫には、2つ氏体があったとは考えられないかな?」

澪田「え…?蜜柑ちゃんの氏体はあったけど、もう1つはどこにあったんすか?」


小泉「ぐしゃぐしゃになった蜜柑ちゃんの下半身に、もう1つの氏体を紛れ込ませていた。」

小泉「そうは考えられないかな?」

澪田「えぇ!?」



355: 2014/09/28(日) 18:52:30.54 ID:IQmgT85e0


田中「もう1つの氏体は、子供の氏体だった。」

田中「子供の氏体をバラバラにした後に、罪木の体に紛れ込ませておいても…」

田中「気付かれるほどには、容積は大きくなかったのだな。」


小泉「つまりアタシ達はあの時、蜜柑ちゃんの氏体と子供の氏体を同時に見たから…」

小泉「あの時の氏体発見アナウンスを蜜柑ちゃんのアナウンスだと勘違いしちゃったんだよ…!!」

澪田「それが本当は…子供の氏体のためのアナウンスだったのに、っすか…!?」


田中「そうとしか考えられん。」

田中「それに…モノクマファイル[5]が子供の氏体の記述をしているとなると、途端に違和感がなくなるのだ。」



356: 2014/09/28(日) 18:53:28.74 ID:IQmgT85e0


モノクマファイル[5]

『被害者:???。全身が燃やされているが、これは氏後に焼かれたもの。
全身をバラバラにされた後に燃やされ、グッズ倉庫に隠されていた模様。』



田中「子供の氏体と罪木の氏体を同時に見た時…」

田中「モノクマファイル[5]をどう見ても、子供の氏体の記述をしているとしか取れん。」


小泉「蜜柑ちゃんの氏体は『全身』がバラバラだったわけじゃないうえに…」

小泉「子供の氏体は完全に、全身をバラバラにされていたからね…。」


田中「クッ…。もう少し慎重に、疑り深く証拠品を見ておくべきだったな。」

田中「そうすれば、モノクマファイルと氏体の状況との矛盾もはじき出されただろうに…」



357: 2014/09/28(日) 18:54:25.11 ID:IQmgT85e0


澪田「ってことは、蜜柑ちゃんの下半身をバラバラにした本当の理由は…」

小泉「蜜柑ちゃんを千秋ちゃんに似せることじゃなくて、子供の氏体を隠すためだった…。」


小泉「それだけじゃない。胸囲を測れるように上半身をきれいな状態で残したのは…」

小泉「あの氏体を蜜柑ちゃんと思わせて、アタシ達を間違った答えに導くための罠だったんだ…!!」



358: 2014/09/28(日) 18:55:33.39 ID:IQmgT85e0


小泉(そうか…あの時狛枝がモノクマファイル[5]は信用できないと言っていた理由は、これだったのか…。)


小泉(アタシがあの時に気付いていれば、アイツは氏なずに…)



小泉(いや…。こんなことを考えるのはよそう。)


小泉(だって…もしアタシが気づいていたら、今度は田中が氏んでいたかもしれないんだから…)



361: 2014/09/29(月) 22:00:37.35 ID:wKn0J0wE0

モノクマ「うぷぷぷぷ…木を隠すなら森って言うじゃん。」

モノクマ「皆見事に騙されてくれて、ああ愉快愉快!!」

澪田「うぐぐぐぐぐ…!!」


田中「悔しがっている暇はないぞ。ここでまた1つ、問題が出て来るのだからな。」

澪田「へ?」



362: 2014/09/29(月) 22:01:18.63 ID:wKn0J0wE0


小泉「あの子供の氏体は誰なのか…。」

小泉「そして、なぜ子供の氏体を頃したクロが田中になったか。」

小泉「それが、問題よね?」


澪田「念のために聞いておくけど…」

澪田「子供の氏体って、猫丸ちゃんでは…」



363: 2014/09/29(月) 22:02:21.51 ID:wKn0J0wE0


小泉「うん。弐大ではないはずだよ。」

澪田「え?妙に断言するっすね?」


小泉「モノクマは前回の学級裁判で言っていたでしょ?」

小泉「5回目の事件には、弐大は関係していないって。」


小泉「事件に関与していない人間のモノクマファイルは渡されないっていうル―ルがあるから…」

小泉「モノクマファイルを渡されている子供の氏体が、弐大であるとは考えられないよ。」



364: 2014/09/29(月) 22:03:09.31 ID:wKn0J0wE0


澪田「3回目や5回目の裁判で、蜜柑ちゃんのモノクマファイルが渡されなかった理由もそれっすよね…。」

澪田「じゃあ…子供の氏体の正体は、なんすか?」


小泉「蜜柑ちゃんでも弐大でもなく、アタシ、唯吹ちゃん、田中でもない。」

小泉「そして、皆の氏体は遺跡の中にばらまかれていた。」

小泉「だから、今までの犠牲者でもない。」


澪田「となると…」



365: 2014/09/29(月) 22:04:19.14 ID:wKn0J0wE0



田中「氏体の状態で参加した人物、ということになるな。」



澪田「え…?そんな人間がいるんすか?」

小泉「うん…。モノクマが言っていたんだけどね。」

小泉「アタシ達のほかに、氏体の参加者が1人いたみたいなんだよ。」


澪田「つまり2人が見た子供ってのは、この修学旅行が始まる前から氏んでいたんすか!?」

モノクマ「違うよ。氏んでいたんじゃなくて、殺されていたの!!」

モノクマ「修学旅行が始まる前から殺されていたの!!」



366: 2014/09/29(月) 22:04:57.47 ID:wKn0J0wE0


田中「つまり…。前回の被害者であるあの子供は。」


田中「絶望時代の俺様が手にかけた人間…。ということか。」



小泉「…」



小泉(ということは…)


小泉(アタシ達は外の世界では“超高校級の絶望”で…)


小泉(残虐な所業をし尽してきた人間だっていうのは、本当なんだ…。)



367: 2014/09/29(月) 22:05:34.05 ID:wKn0J0wE0


澪田「で、でも…修学旅行が始まる前から氏んでいる人の学級裁判を開くなんて、無茶苦茶じゃないっすか!!」

澪田「こんなの詐欺っすよ!!」


モノクマ「氏んだからって、仲間外れにするのは可哀そうでしょ?」

モノクマ「友情は、生氏を飛び越えるんだよ?」



368: 2014/09/29(月) 22:06:11.18 ID:wKn0J0wE0


澪田「だ、だって、修学旅行が始まる前に殺されているなんてわかりっこないっす!!」

澪田「つまり前回の学級裁判では、絶対に答えにたどり着けなかったってことっすよね!?」

澪田「これが詐欺じゃなくてなんなんっすか!?」


モノクマ「なに言ってんの、澪田さん。」

モノクマ「電子生徒手帳の6項目をよく見てごらん?」




369: 2014/09/29(月) 22:08:18.74 ID:wKn0J0wE0


6.氏体が発見された場合、一定時間後に、学級裁判が開かれます。



モノクマ「このル―ルのどこに『発見される氏体が“修学旅行中に氏体となった”物でないとダメ』って書いてあるの?」

モノクマ「オマエラが勝手に、論点を修学旅行中に置いていただけでしょ?」

モノクマ「ボクはル―ルを破ってないし、詐欺でもなんでもないよ?」


田中「つまり貴様は…ル―ルを破らない限りは、どんな卑怯な手も使えるということか。」

モノクマ「まあといっても、一応抜け穴は用意していたんだけどね。」

小泉「え?」


澪田「なにをわけのわからないことを言ってんすか!!」

澪田「絶対に許さないっすよ!!凪斗ちゃんや千秋ちゃんを“理不尽”に頃して…!!」



370: 2014/09/29(月) 22:08:58.45 ID:wKn0J0wE0




モノクマ「…は?“理不尽”?」



澪田「えっ…」



371: 2014/09/29(月) 22:09:32.73 ID:wKn0J0wE0


小泉「…?」



小泉(なに、今の…。)



小泉(今、モノクマは…)


小泉(怒った、の…?)



372: 2014/09/29(月) 22:10:07.21 ID:wKn0J0wE0


田中「落着け、澪田。それよりも、抜け穴とはなんだ?」


澪田「そ、そんなのきっと、モノクマちゃんが適当言ってるだけっすよ!!」

澪田「前回の裁判は無理難題だったと断言してくれた方が、まだスッキリするっす!!」



小泉(無理難題…?本当にそうだったのかな…?)



373: 2014/09/29(月) 22:12:15.09 ID:wKn0J0wE0


PHASE3 議論開始!!



言弾:(>>328、>>329、>>330、>>331)


7.モノクマのテコ入れ

8.2つの事件のル―ル

14.左右田の情報



澪田「【修学旅行の前に殺されていた人間の学級裁判を開く】なんておかしいっすよ!!」

澪田「だってそんなの、[犯人を突き止めようがない]んすから!!」


モノクマ「うぷぷぷぷ…本当にそうなのかな?」

モノクマ「皆が[大事なヒントに気付かなかった]だけじゃないの?」


小泉「そのヒントって、子供の氏体を調べていたら見つけられたものなの?」

モノクマ「さあ、どうでしょう!!」

澪田「そもそも、【氏体は見るも無惨な状態だった】んすから…」

澪田「【氏体を調べようがなかった】んすよ!?」

田中「【現場の周りにも、犯人を特定できそうな証拠はなかった】な。」


田中「それか、この[ジャバウォック島のどこかに証拠があった]のか?」

田中「それこそ、[千里眼でもないと判別不可能な証拠だった]のだな!!」


澪田「しかし、その【犯人ってのは、眼蛇夢ちゃん】なんすよね。」

澪田「証拠があったらあったで、反応に困ってたっすね!!」

小泉「そんな陽気に発言するようなことじゃないと思うんだけど…」


澪田「それか、[凪斗ちゃんの幸運を頼って投票すればよかった]んすかね?」



小泉(ひょっとして…前回の裁判で勘違いしていた“アレ”が重要になるのかも…)



安価↓1



374: 2014/09/29(月) 22:16:08.50 ID:aYZ9kjW70
[ジャバウォック島のどこかに証拠があった]←14

375: 2014/09/29(月) 22:18:54.62 ID:wKn0J0wE0


不正解


田中「ふん…。それの何が、犯人につながるのだ?」

小泉(しまった。間違えたみたいだ。)



小泉(確かモノクマは、アタシ達のロジックを正しい方向に誘導するために、何らかの行動を起こすといっていたな…。)



安価↓1



376: 2014/09/29(月) 22:34:46.06 ID:Kl/46GzR0
[大事なヒントに気付かなかった]←モノクマのテコ入れ かな?

377: 2014/09/29(月) 22:37:21.55 ID:wKn0J0wE0


正解



[大事なヒントに気付かなかった]←モノクマのテコ入れ


小泉「そうかもしれない…。」同意


BREAK!!



小泉「アタシ達はもしかして、モノクマが提示するヒントに気付いてなかったんじゃないかな?」

澪田「モノクマが提示するヒント…?唯吹たちがまだ認知していない話があるんすか?」

小泉「多分…。それは…」



1.モノクマファイル[5]

2.氏体発見アナウンス

3.希望病



安価↓1



378: 2014/09/29(月) 22:38:18.35 ID:ibnIYukgo
2

379: 2014/09/29(月) 22:40:24.56 ID:wKn0J0wE0


正解



小泉「これで証明できる!!」解



小泉「氏体発見アナウンス…。」


小泉「グッズ倉庫で子供の氏体を発見したときに流された、氏体発見アナウンスに…」

小泉「犯人を突き止めるヒントがあったんじゃないのかな?」


澪田「前回の裁判では蜜柑ちゃんのアナウンスだと思っていたから、大して考慮に入れてなかったっすね…。」

澪田「それで、それのどの部分に着目するんすか?」



380: 2014/09/29(月) 22:41:10.96 ID:wKn0J0wE0


小泉「アナウンスが流れる前に、何人が子供の氏体を発見していたかを考えようよ。」



田中「まずは、七海が最初に発見したのだったな。」

澪田「その後に、眼蛇夢ちゃんが発見したんすよね。」

田中「そして最後に俺様、狛枝、小泉、澪田の4人で発見した。」


田中「ここで、氏体発見アナウンスが流れたということだ。」



381: 2014/09/29(月) 22:42:53.06 ID:wKn0J0wE0


澪田「唯吹たち4人が一斉に見る前には千秋ちゃんと眼蛇夢ちゃんの2人しか見ていないから…」

澪田「特に問題はないんじゃないんすか?」


小泉「いや…。その前に、もう1人氏体を発見していた可能性がある…。」

澪田「え?誰っすか?」



怪しい人物を指名しろ



安価↓1



382: 2014/09/29(月) 22:43:20.09 ID:Kl/46GzR0
モノミ

384: 2014/09/29(月) 22:45:14.32 ID:wKn0J0wE0


不正解


小泉「モノミってのは、どう?」

澪田「真昼ちゃん。まさかそれ、本気で言ってんの?」

小泉「…ごめん。」


小泉(えっと…。確かグッズ倉庫にずっといた奴が…)



安価↓1



385: 2014/09/29(月) 22:46:52.23 ID:WDpRAw0Mo
狛枝

386: 2014/09/29(月) 22:48:06.44 ID:wKn0J0wE0


小泉「確か…。グッズ倉庫には、狛枝がいたのよね…。」

田中「そうか…。ならば、狛枝が子供の氏体を発見していた可能性があるな。」


モノクマ「その通り!!小泉さんたちが発見する前に、狛枝クンはあの氏体を発見していたんですよ~!!」



387: 2014/09/29(月) 22:48:56.32 ID:wKn0J0wE0


澪田「つまり千秋ちゃん、凪斗ちゃん、眼蛇夢ちゃんの3人が氏体を発見していたけど…」

澪田「氏体発見アナウンスは流れてなかったってことっすね?」

小泉「うん…。発見した3人の中にクロがいることをモノクマはほのめかしていたんだよ。」


田中「つまりグッズ倉庫の扉の仕掛けは、小泉達を呼ぶだけではなく…」

田中「俺様だけに、子供の氏体を見せるための罠でもあったということか…。」


モノクマ「大変だったんだよ?うまく3人だけに氏体を発見させるのは。」

モノクマ「ボクの努力を、少しくらいは労ってほしいですな!!」



388: 2014/09/29(月) 22:49:50.71 ID:wKn0J0wE0


澪田「でも…なんで凪斗ちゃんは、目撃していたことを言い出さなかったんすかね?」


小泉「多分それを言い出していたら、前回の裁判で…」

小泉「氏体発見アナウンスの矛盾にアタシ達が気づいてしまうかもしれなかったから…。」


小泉「そうしたら、田中に疑いの目が行くということが狛枝には分かっていたんだよ…」




小泉(つまり、狛枝は…)


小泉(最初っから、前回の裁判を間違った結論に導くつもりだったのか…。)



389: 2014/09/29(月) 22:51:10.62 ID:wKn0J0wE0



田中「待て。その氏体発見アナウンスだけでは…」

田中「俺様、七海、狛枝の3人の中にクロがいることしかわからんぞ?」


小泉「そこから黒幕の意図を読めば、3人の中から割り出せたんじゃないのかな?」

澪田「黒幕の意図っすか…?」


小泉「黒幕が前回の事件で一連の偽装工作を行った理由…。」

小泉「それは、コロシアイ修学旅行を終わらせる以外にも理由があったんじゃないのかな?」

澪田「他の理由?なんすかそれ?」




1.学級裁判を開く

2.クロを頃す

3.邪魔な存在を頃す



安価↓1




390: 2014/09/29(月) 22:52:00.75 ID:Kl/46GzR0
3?

391: 2014/09/29(月) 22:53:18.00 ID:wKn0J0wE0


小泉「これで証明できる!!」解


小泉「前回の学級裁判。黒幕の思惑通りに行けば、クロだけが卒業していたんだよね。」

小泉「でも…その“卒業するクロ”は、誰でもよかったのかな?」

田中「黒幕にとって脅威となりうる人間は、生き残らせるべきではないな。」


小泉「そう。つまりコロシアイ修学旅行を終わらせるとともに、黒幕は厄介な人物を処分したかったんだよ。」

澪田「それが凪斗ちゃんと千秋ちゃんだった、ってことっすか…。」



392: 2014/09/29(月) 22:54:13.36 ID:wKn0J0wE0


田中「裏切り者の七海は、黒幕に接近可能な情報を多く持ち合わせていた。」

田中「狛枝は、我らよりも数段頭がきれる。」

田中「確かに、黒幕にとっては不都合な存在だったわけだ。」


小泉「そして見事に、黒幕の思惑通りに話が進んじゃったってことなんだ…。」


モノクマ「うぷぷぷぷ…出る杭は打たれる。」

モノクマ「逆に言うと、出ない杭は打たれないんだよ!!」


モノクマ「つまりオマエラは、無能だったからこそ生き残れたってこと!!」



393: 2014/09/29(月) 22:55:26.16 ID:wKn0J0wE0


澪田「ふふん、そんな挑発にはもう乗らないっすよ!!」

澪田「これで前回の事件の謎も大体解けたし、黒幕に一歩近づいたはずっすよ!!」

モノクマ「ふ~ん。どう近づいたのかな?ぜひ教えてほしいもんだね!!」


澪田「そんなの、ロンパ要員の唯吹にはわからないっすよ!!」

小泉「ついに自分で言っちゃったよ!!」



394: 2014/09/29(月) 22:56:13.13 ID:wKn0J0wE0


澪田「真昼ちゃんだってその眼帯をネタにできる位じゃないと、この先やっていけないっすよ!!」


田中「確かに。事情を知らない人間がその眼帯を見た場合…」

田中「妙なコスプレをしている、痛々しい妄想壁がある女だと思われるぞ。」

小泉「アンタにだけはそれを言われたくない!!」



395: 2014/09/29(月) 22:56:55.83 ID:wKn0J0wE0


田中「冗談はこれくらいにするか。議論を再開するぞ。」


澪田「あと残っている謎と言えば…」

澪田「前回の事件で、何で唯吹までクロになったんすかね?」


田中「それは相変わらずさっぱりだな…。」

田中「5回目の学級裁判の後から熟考してきたが…」

田中「被害者も特定は不可能で、澪田を生かした黒幕の意図も謎に包まれたままだ。」



396: 2014/09/29(月) 22:57:56.23 ID:wKn0J0wE0


澪田「黒幕の意図…。」

澪田「話はそれるけど…黒幕の素性って、漠然とでもわかってないんすか?」

小泉「黒幕の素性が分かれば、その意図もわかるかもしれないからね。考えてみよっか。」


田中「黒幕の素性か。」

田中「恐らくだが…“絶望のカリスマ”と呼ばれており、未来機関を利用して我らに頃し合いをさせている人間だ。」



397: 2014/09/29(月) 22:58:38.63 ID:wKn0J0wE0


澪田「絶望のカリスマ…?それって、江ノ島盾子って人じゃないんすか!?」

小泉「確かにいろんな資料に載っていて、千秋ちゃんも彼女について言及していたけど…」


澪田「なら、黒幕が江ノ島盾子っていう可能性もあるんじゃないんすか!?」

モノクマ「しまった!!バレた!?」



小泉(江ノ島盾子が黒幕の可能性か…。一応この点について議論してみよう。)




398: 2014/09/29(月) 23:00:49.07 ID:wKn0J0wE0


PHASE4 議論開始!!



言弾:(>>328、>>329、>>330、>>331)


22.監視カメラとモニタ―

4.修学旅行の参加者

19.コロシアイ学園生活

18.希望更生プログラム



澪田「[今もモノクマちゃんを操っている黒幕は江ノ島盾子]なんじゃないんすか!?」

モノクマ「な、なに言ってんのさ!!そ、そんなのあるわけないじゃん!!」

澪田「あ!!今モノクマちゃん噛んだ!!それって嘘をついている証拠なんすよ!!」


小泉「でも…修学旅行の参加者って、資料に載っていた16人だけなんじゃないの?」

田中「あの資料には【江ノ島盾子の名などは記載されていなかった】な。」

澪田「そんなの、【氏体の参加者がアリ】だったんだから…」

澪田「[他にも抜け穴がある]に決まってるっすよ!!」


田中「そもそもほとんどの資料が、江ノ島盾子が既に亡きものであることを前提としているようだが…」

澪田「氏んだと思っていたけど生きている可能性だってあるんじゃないんすか?」

澪田「だって、江ノ島盾子の氏を【世界中の人が確認したわけでもない】だろうし…」

澪田「唯吹自身がこの目で【江ノ島盾子の氏を見届けたわけじゃない】からね!!」


モノクマ「違うよ―!![江ノ島盾子は間違いなく氏んでる]んだよ―!!」

田中「いっそのこと、[江ノ島のアルタ―エゴが黒幕]でFAだな。」

小泉「なんの話をしてんのよ、アンタ…。」



小泉(アタシの考えが正しければ前回の頃し合いには、今回の頃し合いと同じものが存在したはず…)



安価↓1



399: 2014/09/29(月) 23:03:08.21 ID:7tF+XLs40
19

400: 2014/09/29(月) 23:08:19.19 ID:wKn0J0wE0


論破するときは、言弾と打ち込む場所の2つを書いてください。

あと、19の言弾はミスリ―ドですよ。



安価↓1



401: 2014/09/29(月) 23:12:34.43 ID:zZNazxV+o
世界中の人が確認したわけではない←22かな?

402: 2014/09/29(月) 23:13:47.08 ID:wKn0J0wE0


正解



【世界中の人が確認したわけでもない】←監視カメラとモニタ―


小泉「その推理はピンボケだよ!!」論破



BREAK!!



小泉「もしかすると江ノ島盾子の氏は、世界中の人に確認されたんじゃないのかな?」

澪田「え…?どういうことっすか?」



403: 2014/09/29(月) 23:14:36.47 ID:wKn0J0wE0


小泉「島中に大量に存在する監視カメラとモニタ―…。」

小泉「おそらくこれによって、アタシ達の頃し合いは全国に放送されているんだよね?」


田「ええ!?全国に!?やばい、今の唯吹の髪型ちゃんときまってるっすか!?」

田中「常時ドリルの人間が、今さら何の羞恥心に目覚めたというのだ。」




小泉(つまり、アタシの引きこもり生活も…)


小泉(あまり気にしないほうがいいなこれは。)



404: 2014/09/29(月) 23:15:57.18 ID:wKn0J0wE0


小泉「今回の頃し合いに監視カメラとモニタ―があるんだから…」

小泉「前回の頃し合いにも監視カメラとモニタ―はあったはずだよ。」


田中「今の“絶望のカリスマ”が、“元絶望のカリスマ”である江ノ島盾子の遺志を受け継いでいるのなら…」

田中「おそらく間違いあるまい。」



405: 2014/09/29(月) 23:16:44.54 ID:wKn0J0wE0


小泉「前回の頃し合いは、全国ネットで放映されていたことは確定だよね。」

小泉「その状況で江ノ島盾子が氏んだのなら、全国の人々に江ノ島盾子の氏は隠しきれないよ。」


田中「つまり、江ノ島盾子は間違いなく氏んでいる。」

田中「黒幕では有り得ないということか。」



406: 2014/09/29(月) 23:17:30.47 ID:wKn0J0wE0


モノクマ「さっきからそう言ってるじゃん。クマの話はちゃんと聞きなさい!!」

澪田「モノクマちゃんはいちいち信用できないんすよ!!」


モノクマ「はぁ~。最近の人ってこう、信じる心みたいなものをなくしているよね…。」

モノクマ「オマエラ、石橋を叩いて真っ二つにするタイプなの?」

モノクマ「クマとして、遺憾の意を表するよ。」


田中「モノクマは無視して議論を続けるぞ。」

モノクマ「ショボ-ン」



415: 2014/09/30(火) 22:02:25.34 ID:RU0a3HoG0

澪田「ところで、さっきの眼蛇夢ちゃんの話で気になったんすけど…」

澪田「『未来機関を絶望のカリスマが操っている』って、どういう意味なんすか?」


モノクマ「簡単でしょ?未来機関を扇動してオマエラに頃し合いをさせている黒幕は、“絶望のカリスマ”ってこと!!」



416: 2014/09/30(火) 22:03:28.58 ID:RU0a3HoG0


澪田「えっと…。ちょっと待つっす!!」

澪田「それじゃあ唯吹たちを陥れた張本人は、未来機関ってことになるじゃないっすか!!」

澪田「黒幕ってのは、“超高校級の絶望”の1人じゃなかったんすか!?」


モノクマ「わからないかな…。要するにオマエラは未来機関に見捨てられたってことだよ。」

澪田「そ、そんな…。未来機関すら唯吹たちの敵なら、唯吹たちは誰を頼りにすればいいんすか…?」



小泉(未来機関はアタシ達の敵…?本当にそうなのかな?)



417: 2014/09/30(火) 22:04:55.19 ID:RU0a3HoG0


PHASE5 議論開始!!



言弾:(>>328、>>329、>>330、>>331)


12.カムクライズルの独白

18.希望更生プログラム

15.2人の演説



モノクマ「未来機関はオマエラを見限ったんだよ!!」

澪田「そんな…!?[未来機関は唯吹たちの味方]じゃなかったんすか!?」

澪田「だって、【唯吹たちを更生する為に】希望更生プログラムを適用してくれたんだよね!?」

小泉「1番最初の段階では、その予定だったみたいよ。」

田中「それが、急きょ路線変更を行ったようなのだ。」


澪田「ど、どうして…!?もしかして、何か[きっかけがあった]んすか!?」

澪田「唯吹が[所構わずヘドバンの練習をしていたのが気にくわなかった]の…!?」

田中「それか、俺様の全身から噴き出す[瘴気に未来機関もあてられて]しまったか…。」

小泉「田中、いちいち便乗しなくていい。」


モノクマ「そもそも“超高校級の絶望”であるオマエラは、[何をされようと文句言えない]んだよ!!」

澪田「じゃあ、[未来機関は唯吹たちの氏を望んでいる]ってこと…?」

澪田「ってことは、【黒幕も未来機関の一員】なんすか!?」

田中「さあ、どうだろうな。」




小泉(未来機関が敵か味方か…。見誤らないようにしないと。)



安価↓1



418: 2014/09/30(火) 22:08:18.65 ID:xrEK209AO
きっかけがあった→二人の演説
(霧切はまだ解るが何故腐川まで……)

こまるどーすんだよ

420: 2014/09/30(火) 22:10:42.84 ID:RU0a3HoG0


あくまで2次創作なので気にしない。



正解



[きっかけがあった]←2人の演説



小泉「そうかもしれない…。」同意



小泉「多分、未来機関は本当の意味での敵ではないと思うよ。」

小泉「未来機関を他の何者かが操ったと考えられるんじゃないかな?」

澪田「他の何者か…?それが黒幕だよね。」



421: 2014/09/30(火) 22:11:51.83 ID:RU0a3HoG0


澪田「でも…未来機関って結構おっきそうな組織なのに、どうやって操ったんすか?」


小泉「前回の頃し合いで生き残った6人のうち2人を抱き込んで、その2人に狂気的な演説をさせた人物がいるんだよ。

小泉「そうすることで、希望更生プログラムをコロシアイ修学旅行に発展させたんだ。」

澪田「それが、“絶望のカリスマ”…。」



422: 2014/09/30(火) 22:13:32.98 ID:RU0a3HoG0


澪田「じゃあ…絶望のカリスマと黒幕って、やっぱり同一人物なんすね?」


田中「絶望のカリスマに感化された人間は、自分の意思を失うらしい。」

田中「そして、演説をした2人の突然な変貌…。」

田中「2人を洗脳する手口といい、これは“絶望のカリスマ”の仕業とみて間違いない。」


小泉「未来機関が敵視している“絶望のカリスマ”、よね…。」

小泉「ということは、黒幕が未来機関の一員であるとは考えにくいよ。」

小泉「やっぱり…“超高校級の絶望”の1人、“絶望のカリスマ”が真の黒幕だと思うよ。」



423: 2014/09/30(火) 22:14:15.88 ID:RU0a3HoG0


澪田「黒幕は、1つの組織を丸ごと洗脳できるほどの能力の持ち主なんすね…。」


澪田「じゃあ敵は未来機関じゃなくて…」

澪田「それを無理やり操って、唯吹たちに頃し合いをさせている黒幕ただ1人なんすね!!」


小泉「うん。間違いないよ。」



424: 2014/09/30(火) 22:14:57.43 ID:RU0a3HoG0


澪田「でも…肝心の黒幕って誰なんすか?」

田中「何度も言っているが、江ノ島盾子の遺志を受け継いだ“絶望のカリスマ”だ。」


澪田「う~む…。そういうレッテル張りみたいなフレ―ズじゃなくて…」

澪田「もっと、直接黒幕につながる手がかりはないんすか?」



425: 2014/09/30(火) 22:15:40.38 ID:RU0a3HoG0


小泉「う~んと…。黒幕は、今もこの島のどこかでモノクマを操っているんだよね。」


小泉「で。この島にいる人間は、修学旅行の参加者だけみたいだから…」



小泉「…」



澪田「ん?真昼ちゃん、口ごもってどうしたんすか?」



426: 2014/09/30(火) 22:16:28.88 ID:RU0a3HoG0


田中「認めたくはないが。」

田中「我らに頃し合いを強いり、数多の犠牲を払わせた元凶は…」






田中「最初にこの島に共に乗り込んだ16人の中にいるということだ。」



澪田「えっ!?」



427: 2014/09/30(火) 22:17:18.89 ID:RU0a3HoG0


モノクマ「うぷぷぷぷぷ…その通り!!」


モノクマ「“絶望のカリスマ”は、修学旅行の参加者に紛れてジャバウォック島にやって来たんだ。」


モノクマ「そして、コロシアイ修学旅行というゲ―ムに参加して…」

モノクマ「今も、生きてるよ。」



428: 2014/09/30(火) 22:18:10.04 ID:RU0a3HoG0


澪田「そ、そんな!?」


澪田「だって今も生きている可能性があるのって、ここにいる3人の他にはもう猫丸ちゃんしかいないんすよ!?」

澪田「2人は、猫丸ちゃんが黒幕だって言うんすか!?」



429: 2014/09/30(火) 22:19:30.88 ID:RU0a3HoG0


小泉「いや、弐大が黒幕とは考えられないよ。」


澪田「えっ…!?」


澪田「どうしてっすか!?だって…黒幕の可能性があるのって、猫丸ちゃんだけだよね?」

澪田「ここにいる3人には、モノクマちゃんを操作できないんだし…」



430: 2014/09/30(火) 22:20:14.77 ID:RU0a3HoG0


小泉「ん~…。むしろ唯吹ちゃんが1番、弐大が黒幕だと疑っているような気がするけど?」


澪田「あっ…。」



澪田「すまねっす!!仲間の猫丸ちゃんを疑うなんて…唯吹、どうかしてるっすね。」


小泉「はは、疑うこと自体は仕方ないよ。」

小泉「でも…弐大はきっと、信用できる人間だよ。」



431: 2014/09/30(火) 22:20:55.60 ID:RU0a3HoG0



モノクマ「ふ~ん…。どうしてそう言えるのかな?」


小泉「え?」



モノクマ「ちょうど小泉さんの話を聞いているだけなのも飽きてきた頃だし。」

モノクマ「そろそろボクにも反論させてもらおうかな。」



432: 2014/09/30(火) 22:21:50.24 ID:RU0a3HoG0







モノクマ「ホントにいいのかねぇ…。」反論




モノクマ「弐大クンが黒幕じゃないって主張するなら、ボクを打ち破ってからにしろ~!!」



小泉「何のマネだか知らないけど…」


小泉「やってやろうじゃないの!!」



433: 2014/09/30(火) 22:22:47.59 ID:RU0a3HoG0


PHASE6 反論ショ―ダウン(VSモノクマ)開始!!



言刃:(>>328、>>329、>>330、>>331)


24.今までの犠牲者

4.修学旅行の参加者

21.絶望のカリスマ




モノクマ「ボクは弐大クンが黒幕だと思うね!!むしろ他の可能性を考えられないね!!」


モノクマ「小泉さんも見たでしょ?みんなの氏体を。」


モノクマ「あの中には、弐大クンの氏体がなかったよ!!」


モノクマ「修学旅行の参加者を載せた資料には、【もう穴はなさそう】だしね。」


モノクマ「ってことはここにいる3人の他に生きている可能性があるのって、もう【弐大クン以外にはいない】じゃん!!」



434: 2014/09/30(火) 22:23:59.10 ID:RU0a3HoG0


発展!!



小泉「5回目の事件では黒幕がいろいろと偽装工作をしているんだよ?」


小泉「なら、5回目の事件に関与しない弐大が黒幕だとは思えない。」


小泉「だって弐大が5回目の事件に関与しないって言ったのは、ほかでもないアンタよ!!」





モノクマ「そもそも、前回の裁判での小泉さんの推理が間違ってるんじゃないの?」


モノクマ「だってあんなに自信満々だったくせに、不正解だったしさ!!」


モノクマ「[黒幕が偽装工作をしたっていうこと自体が間違っている]のかもよ!!」



モノクマ「それに、弐大クンが本当に関与しないって言えるの?」


モノクマ「【ソ―スはボクの証言だけ】ですよ?本当に信用できるの?」


モノクマ「クマの言うことを疑うこともなく信用する人間!!こいつは傑作だ!!」



435: 2014/09/30(火) 22:25:15.25 ID:RU0a3HoG0


発展!!



小泉「アンタの証言以外にも、ちゃんと根拠がある!!」


小泉「弐大が黒幕じゃないっていう証拠がね!!」



モノクマ「へぇ…。なんだろうね、それ!!ボクにも教えてほしいクマ!!」


モノクマ「あの巨漢である弐大クンが黒幕でないと断定できる根拠なんてあるのかねぇ。」


モノクマ「だって弐大クンって、いかにも黒幕らしいじゃん!!」



モノクマ「ほら、弐大クンって修羅の人ってイメ―ジが強いし…」


モノクマ「アクションゲ―ムでは、【漢の中の漢が黒幕】っていうのは定番だよ!!」



モノクマ「まてよ。そうだとしたら、ラストでキミは弐大クンとバトらないといけないの?」


モノクマ「こりゃあムリゲ―だね!!【アリ対ゴリラくらい無謀な挑戦】だね!!」



安価↓1



436: 2014/09/30(火) 22:32:02.81 ID:ASsuc5zc0
弐大くん以外にはいない←24

439: 2014/09/30(火) 22:36:08.96 ID:RU0a3HoG0


不正解


モノクマ「ああもしかして、罪木さんのことを言ってるの?」

モノクマ「でも…あの焼氏体を見て、まだ生きてるなんて思ってんの?」


小泉(確かに…。あんな状態で、生きているわけないか。)



小泉(あ。なんか、答えが既に出てるような気がするな…。)



安価↓1



440: 2014/09/30(火) 22:37:26.60 ID:0P5wP2Q90
漢の中の漢←絶望のカリスマ

442: 2014/09/30(火) 22:38:47.58 ID:RU0a3HoG0


正解



【漢の中の漢が黒幕】←絶望のカリスマ


小泉「その言葉…斬らせてもらうよ!!」論破


BREAK!!



小泉「いや…。黒幕は、男の中の男なんかじゃない。」


モノクマ「コラ―!!漢字が違う!!“男”じゃなくて“漢”!!」

小泉「どうでもいいよそんなこと!!」


モノクマ「はぁ…。夢がないというか…。ノリが悪いというか…。冷めているというか…。」



443: 2014/09/30(火) 22:39:35.56 ID:RU0a3HoG0


澪田「でも、真昼ちゃんの言っていることは正しいっすよ!!」


澪田「黒幕なんてル―ルの隙間をぬってくるようなせせこましい人間だし…」

澪田「きっとキンタマもついてないような臆病で小心者の人間のはずっす!!」


小泉「ちょ、ちょっと!!下品なこと言うのやめてよ!!唯吹ちゃんは女の子でしょ!!」



444: 2014/09/30(火) 22:40:24.94 ID:RU0a3HoG0


田中「しかし…。奇しくも、澪田の発言は的を得ているな。」

澪田「へ?」


小泉「未来機関が今のところ突き止めている、絶望のカリスマに関する情報なんだけどね。」

小泉「“超高校級の母”なんて二つ名からもわかるとおり、“絶望のカリスマ”は女性なんだよ。」


小泉「弐大は男子だから、黒幕では有り得ないよ。」



445: 2014/09/30(火) 22:41:07.85 ID:RU0a3HoG0


澪田「猫丸ちゃんが実は女の子っていう可能性は…」


田中「ない。」

小泉「ないよ。」

モノクマ「ないクマ。」


澪田「モノクマちゃんにまで否定されちゃったよ…。」



446: 2014/09/30(火) 22:42:02.10 ID:RU0a3HoG0


田中「澪田の戯言はともかく、黒幕が雌ということが分かれば黒幕もだいぶ絞れそうだな。」

澪田「えっと…。女子で今も生きているのって、唯吹と真昼ちゃんだけっすか…?」



447: 2014/09/30(火) 22:42:44.40 ID:RU0a3HoG0


澪田「え…!?」

澪田「ま、まさか黒幕って…」



澪田「真昼ちゃん?」



小泉「え?ちょ、ちょっと。なんでそうなるのよ。」


澪田「だ、だって…唯吹でもなかったら、もう真昼ちゃんだけしか……」



448: 2014/09/30(火) 22:43:26.42 ID:RU0a3HoG0


モノクマ「あちゃあ!!もしかしてバレちゃった!?」


小泉「は、はあ!?なにいってんのよアンタ!?」

小泉「ち、違うよ!!アタシは“絶望のカリスマ”なんかじゃない!!」


モノクマ「だって“超高校級の母”なんて、いかにも小泉さんらしいフレ―ズじゃん!!」

小泉「ア、アタシの場合はただ、皆がからかってそう言っていただけでしょ!!」


澪田「い、唯吹は、何を信じればいいんすか…?」



449: 2014/09/30(火) 22:44:14.09 ID:RU0a3HoG0


田中「とりあえず、落ち着け。」

田中「小泉は黒幕ではない。」

澪田「え?」



田中「そもそも、モノクマは今も誰かに操作されている。」

田中「そこにいる小泉が操作しているようにはとても見えんぞ。」


澪田「実はモノクマちゃんは、完全な自我を持っているAIなのかも…。」

小泉「そ、そんなオ―バ―テクノロジ―、認めるわけにはいかないよ!!」



450: 2014/09/30(火) 22:44:58.36 ID:RU0a3HoG0


田中「決定的な証拠は、5回目の事件だ。」

田中「あの時黒幕は、小泉をベッドに縄で拘束している。」

田中「自分で自分を縛り付けるなど不可能だ。」


澪田「あっ…。そっか。」

澪田「じゃあやっぱり、真昼ちゃんは黒幕じゃないんすね…?」


澪田「でも、それじゃあもう可能性が…」



451: 2014/09/30(火) 22:45:42.79 ID:RU0a3HoG0



モノクマ「澪田さん。自分のことを忘れてない?」



澪田「へ?」



452: 2014/09/30(火) 22:46:30.78 ID:RU0a3HoG0


モノクマ「黒幕は女子…。今生きている女子は小泉さんと澪田さんだけ。」

モノクマ「小泉さんが黒幕じゃないのなら、澪田さんが黒幕なんじゃないのかな~。」


澪田「そ、そんなわけないっすよ!!」

澪田「だ、だって、唯吹が黒幕だなんて、そんな…!!」



453: 2014/09/30(火) 22:47:45.55 ID:RU0a3HoG0


モノクマ「それに、前回の学級裁判。どうして澪田さんは助かったのさ?」

モノクマ「被害者もわかっていない事件のクロである澪田さんは、信用できませんな!!」

澪田「ち、違うっすよ!!これは何かの間違いっすよ!!2人は信用してくれるよね!?」



モノクマ「でも、澪田さんは前科があるからね~。」

澪田「あれ!?そうだっけ!?」

モノクマ「忘れちゃったの澪田さん?3回目の事件でヒャッハ―したじゃない。」


モノクマ「あ~あ…。やっぱり、黒幕は澪田さんですね。」

澪田「そ、そんな…。」



454: 2014/09/30(火) 22:49:02.50 ID:RU0a3HoG0


田中「しかし、澪田を黒幕とする明確な根拠も存在しない。」

田中「この話は一旦保留にするぞ。」

モノクマ「おろろ?保留って、どういうことさ?他に何を話すっていうのさ?」


田中「当然、別の根拠だ。」

田中「それも、澪田ではない別の人間が黒幕だという根拠…。」



小泉「そんな根拠があるの?田中は、どうやってその根拠に気付いたの?」


田中「…奴の遺言通りに思考を巡らせた。そうすると、一筋の光が俺様を照らしたのだ。」

田中「ふん。さすがは狛枝、と言っておこう。奴の頭脳は目を見張るものがあった。」



455: 2014/09/30(火) 22:49:58.54 ID:RU0a3HoG0


澪田「え、えっと。唯吹が黒幕じゃないって証明してくれるのはうれしいんすけど…」

澪田「唯吹たち2人の中にも黒幕がいないのなら、もう可能性はないっすよ?」



田中「いや…。まだあるはずだ。」

田中「コロシアイ修学旅行に参加した雌は、8人いたのだぞ?」


澪田「でも…唯吹と真昼ちゃん以外の6人の女子は、みんな犠牲になっちゃったし…」



456: 2014/09/30(火) 22:50:37.01 ID:RU0a3HoG0



田中「本当にそうなのか?」

澪田「へ…?どういうことすか?眼蛇夢ちゃんは、何が言いたいんすか?」





田中「氏んだと思われていた人間の中に、実は生きている人間がいるということだ。」


小泉「!!」



457: 2014/09/30(火) 22:51:17.63 ID:RU0a3HoG0


澪田「え…!?」


澪田「いやいや、そんなわけないっすよ!!」

澪田「だって今までの女子の犠牲者6人の中に、氏体を偽装できそうな人なんかいなかったし…」



458: 2014/09/30(火) 22:52:16.39 ID:RU0a3HoG0



小泉「…田中には、その人物にアテがあるの?」


田中「なんとなく、だが…」

田中「この人間ではないか、と思い浮べている人物ならいる。」

澪田「ええええ!?誰っすか、それ!!」



田中「…これは、小泉が突き止めたほうがいい。」

田中「そうでないと、恐らく小泉は納得しないだろう。」


小泉「…」



459: 2014/09/30(火) 22:53:05.14 ID:RU0a3HoG0


モノクマ「へえ。田中クンはもうわかっているのかな?」

モノクマ「さすが、20日も考える時間があっただけはあるね!!澪田さんとは大違いだよ!!」


澪田「唯吹のことはいいんすよ!!とにかく、この2人がきっと何かをつかんでるはずっすよ!!」

澪田「2人とも、頑張れ!!唯吹は応援してるっす!!」


小泉「そんなので大丈夫なのかな、唯吹ちゃんは。」

小泉「この先の議論にちゃんとついて行けるのか不安だよ…。」



464: 2014/10/01(水) 22:02:19.44 ID:YMSId0/Q0


再開



田中「まあいい。ここまでの議論で判明したことは、黒幕が雌であること。」


田中「そして、いかなる状況でも黒幕は校則を破らないということだな。」

小泉「でも、ル―ルの範囲内なら何でもするような狡猾な人間だってこと…。」


澪田「ええ!?それだけっすか!?黒幕に直接つながるような手がかりはなかったんすか!?」



465: 2014/10/01(水) 22:03:28.75 ID:YMSId0/Q0


田中「いや…間違いなく存在するはずだ。」


田中「氏体発見アナウンスによって犯人を特定する…。」

田中「いつぞやの裁判で、同様の方法をとらなかったか?」


小泉「それは、確か…。」



1.2回目の裁判

2.3回目の裁判

3.4回目の裁判



安価↓1



466: 2014/10/01(水) 22:05:08.52 ID:pIgXHawL0
2

467: 2014/10/01(水) 22:06:12.99 ID:YMSId0/Q0


正解



小泉「そっか…!!」解


小泉「3回目の学級裁判…。だったよね?」

澪田「え…?3回目の事件を今さら掘り返して、何の意味があるんすか?」


田中「当然、3回目の事件を煮詰めなおすことが、黒幕に直接つながることになるからだ。」

澪田「ええ!?なんでっすか!?」


小泉「多分、話していくうちにわかると思う。」



468: 2014/10/01(水) 22:07:07.79 ID:YMSId0/Q0


澪田「そうっすか…。仕方ないから唯吹も頑張るっすよ!!」



小泉(あまり気のりそうじゃないな、唯吹ちゃん…。)


小泉(それもそうだよね。)


小泉(だって唯吹ちゃん、3回目の事件ではあんなことをしちゃったんだから…。)




小泉(でも、そのことを気にしている場合じゃない。)


小泉(だって、黒幕を突き止めなきゃ…)



469: 2014/10/01(水) 22:08:05.11 ID:YMSId0/Q0


小泉「じゃあまずは、3回目の事件における被害者から考え直してみよっか。」

小泉「3回目の事件。1番初めに犠牲になったのが、モノクマファイルを渡されなかった…」



1.西園寺

2.罪木

3.豚神



安価↓1



470: 2014/10/01(水) 22:09:55.56 ID:ipXcMp610

472: 2014/10/01(水) 22:11:02.03 ID:YMSId0/Q0


正解


小泉「これで証明できる!!」解


小泉「蜜柑ちゃんだったよね。蜜柑ちゃんの自殺が、3回目の事件の発端だったんだ。」

澪田「ライブハウスで、首を吊っていたんすよね…。」


澪田「思い出すと、おぞましいっすよ。」

澪田「唯吹自身が起こしてしまった事件もそうだけど…」



473: 2014/10/01(水) 22:11:58.13 ID:YMSId0/Q0


田中「罪木の遺書は黒幕の偽装だったな。罪木の自殺の原因は、今のところはわからんか。」

小泉「じゃあ…蜜柑ちゃんの話は置いて、次の話に行こう。」


小泉「次に、犠牲になったのが…」



1.豚神

2.罪木

3.西園寺



安価↓1



474: 2014/10/01(水) 22:13:04.79 ID:TbRbdQYk0
3

476: 2014/10/01(水) 22:14:55.78 ID:YMSId0/Q0


正解


小泉「これで証明できる!!」解


小泉「日寄子ちゃん…。」

小泉「たしか、ライブハウスの柱に磔にされていたんだよね…。」


澪田「…」



477: 2014/10/01(水) 22:15:32.67 ID:YMSId0/Q0


田中「…2人が殺された順番は罪木、西園寺の順番だな。」

小泉「うん…。被害者はこの2人だよね。」


小泉「それで…蜜柑ちゃんのクロは、蜜柑ちゃん自身。」

小泉「日寄子ちゃんのクロは、豚神だったよね。」



478: 2014/10/01(水) 22:16:35.04 ID:YMSId0/Q0


田中「これで被害者と加害者の関係はわかったな。」

田中「では、次は氏体発見アナウンスについてもう1度考え直すぞ。」


小泉「確か2人の犠牲者が出たにも関わらず、1回しかアナウンスが流れなかったよね。」

小泉「そしてそれは、誰のためのアナウンスだったかというと…」



1.罪木

2.子供の氏体

3.西園寺



安価↓1



479: 2014/10/01(水) 22:17:14.48 ID:TbRbdQYk0
1

482: 2014/10/01(水) 22:18:32.72 ID:YMSId0/Q0


正解


小泉「これで証明できる!!」解


小泉「蜜柑ちゃんのための氏体発見アナウンスだった…。」

田中「ああ。よって、罪木の氏体を発見した人間について考えるぞ。」



小泉(この議論で…黒幕に1歩近づくことができるのかな…?)



483: 2014/10/01(水) 22:20:39.68 ID:YMSId0/Q0


PHASE7 議論開始!!



言弾:(>>328、>>329、>>330、>>331)


2.氏者の参加

4.修学旅行の参加者

7.モノクマのテコ入れ

8.2つの事件のル―ル



澪田「【最初に蜜柑ちゃんが首を吊った】んすよね…。」


田中「その後、【豚神がその氏体を発見】した。」


小泉「この時点ではまだ、豚神はシロだったんだよね。」

田中「ああ。つまり【豚神も発見者の中に含まれていた】のだ。」

田中「その後に【ライブハウスに訪れた西園寺】を頃すまでは、な…。」


澪田「【クロになると、発見者から除かれる】ケ―スが多いんすよね。」

澪田「今までの事件でクロが発見者に含まれたケ―スはあるんすか?」

モノクマ「ありませんね。今までのすべての事件で、【クロは発見者から除かれて】います。」


田中「つまり、豚神を除くと【第一発見者は澪田だった】ということか。」

澪田「怖かったっすよ。蜜柑ちゃんと日寄子ちゃんの氏体を同時に見ちゃったから…。」


澪田「その後に、白夜ちゃんと一緒に【真昼ちゃんは蜜柑ちゃんを発見した】んすよね。」

小泉「この時点では、まだ氏体発見アナウンスは流れていないよね。」

田中「クロを除く発見者が、【澪田と小泉の2人しかいない】からな。」

澪田「【必要な発見者は、3人のシロ】だから、まだ足りてないんすね。」


田中「そして最後に、【弐大が3人目の発見者】となり、アナウンスが流れたのだな…。」

澪田「う~ん…。矛盾点なんか、見つかったっすかね…?」



小泉(どこか…どこかがおかしいような気がする…)



もしかしたら、かなり難しいかもしれない。



安価↓1



484: 2014/10/01(水) 22:23:41.55 ID:ipXcMp610
豚神も発見者の中に含まれていた>弐大が3人目の発見者

487: 2014/10/01(水) 22:25:23.23 ID:YMSId0/Q0


>>485が正解なので、こっちを取っちゃいます。




【第一発見者は澪田だった】←ライブハウスに訪れた西園寺



小泉「その推理はピンボケだよ!!」論破



BREAK!!



小泉「第一発見者が唯吹ちゃん…?本当にそうだったのかな?」


田中「…」



489: 2014/10/01(水) 22:26:19.78 ID:YMSId0/Q0


澪田「ど、どういうことっすか?唯吹以外に、誰が目撃していたっていうんすか…?」


澪田「ま、まさか、オバケとか…!?」

澪田「ぎゃぁああああ!!お祓いを受けないとヤベ―っす!!」


田中「誰もそのようなことは言っていない。小泉、話がややこしくなる前に言ってしまえ。」

小泉「うん…。唯吹ちゃんよりも早く蜜柑ちゃんの氏体を発見していた人物。」



490: 2014/10/01(水) 22:27:10.89 ID:YMSId0/Q0


小泉「日寄子ちゃん…。」


小泉「日寄子ちゃんは、豚神に殺される前に蜜柑ちゃんの氏体を発見しているはずだよね?」



澪田「あ。そういえば…」

澪田「ということはつまり、その場合…!!」



491: 2014/10/01(水) 22:28:03.82 ID:YMSId0/Q0


澪田「どういうことになるんすかね?」



小泉「豚神、日寄子ちゃん、唯吹ちゃん、アタシの4人が蜜柑ちゃんを発見したにも関わらず、
氏体発見アナウンスが流れていないってことだよ。」



小泉「豚神は発見者に含まれていないことはわかっているけど…」

小泉「それでも3人が発見しているから、アタシが発見した時点でアナウンスが鳴らないとおかしいんだよ。」


田中「…」



492: 2014/10/01(水) 22:28:41.77 ID:YMSId0/Q0


田中「本当にそうか?」


小泉「え?」



田中「確かに、わずかな違和感を覚える程度ではあるが…」

田中「決定的におかしいと、断言できるほどの事なのか?」



493: 2014/10/01(水) 22:29:17.54 ID:YMSId0/Q0


小泉「…田中は、アタシの推理は間違っていると言いたいの?」

田中「ふん。そういう意味ではない。」



田中「ただ、真実が常に希望であるとは限らないということだ。」

小泉「…」



小泉(田中には田中なりの、考えがあるってことね…。)


小泉(でも…!!)



494: 2014/10/01(水) 22:30:00.80 ID:YMSId0/Q0


小泉「たとえ真実が絶望に塗れていたとしても…」

小泉「アタシ達は、そこにたどり着くべきよ。」


小泉「だって、前を向いて進むことをアタシに教えたのは…」



小泉「他でもない、アンタなんだから。」




田中「…そうか。」


田中「ならば…最後に1度だけ、俺様が貴様に立ちはだかってやろう。」



495: 2014/10/01(水) 22:30:42.57 ID:YMSId0/Q0








田中「インフィニティ・アンリミテッド・フレイム!!」反論




田中「真実にたどり着きたければ、俺様を踏み越えてゆけ!!」


田中「前に進むということは、何かを犠牲にすることに他ならないのだからな!!」




小泉「…言われたとおりにするわよ。」


小泉「たとえ、何かを失うことになっても…!!」



496: 2014/10/01(水) 22:31:33.76 ID:YMSId0/Q0


PHASE8 反論ショ―ダウン(VS田中)開始!!



言刃:(>>328、>>329、>>330、>>331)


17.黒幕

6.アナウンスに必要な3人

23.遅れて来た澪田

2.氏者の参加




田中「確かに西園寺は、罪木の氏体を発見していたようだが…」


田中「それが重要になってくるのか?」


田中「奴は氏体を発見した【すぐ後に豚神に殺されている】。」


田中「【氏んでいる人間は発見者に含まれない】のではないか?」


田中「だとしたら、発見者は小泉と澪田の2人となり、なにも不自然ではないぞ?」



497: 2014/10/01(水) 22:32:15.19 ID:YMSId0/Q0


発展!!



小泉「そうかな?日寄子ちゃんが現場にいたことを踏まえて考え直せば…」


小泉「やっぱり不自然な点が浮かび上がってくるはずだよ。」




田中「ふん。西園寺がいることによる矛盾点か…。」


田中「西園寺が殺される前に、誰かが罪木の氏体を目撃していたということか?」


田中「【西園寺が生きている間は、豚神もシロだった】のだから…」


田中「そこに誰かもう1人がいれば、3人が発見しているのでアナウンスが流れないとおかしいのだな。」


田中「しかし、そのもう1人というのはいったい誰だ?」


田中「そんな人間、所詮【妄想の産物に過ぎん】。」



498: 2014/10/01(水) 22:33:04.67 ID:YMSId0/Q0


発展!!



小泉「アタシは妄想話をしたいわけじゃない…!!」


小泉「殺された後でも、日寄子ちゃんが発見者に含まれた可能性はある!!」




田中「西園寺が発見者に含まれる、だと…?」


田中「まさか貴様、【実は西園寺が生きていた】と言いたいのか?」


田中「貴様も見ただろう。磔にされていた西園寺を。」


田中「アレはとても、【氏んだふりなどできるような状態ではなかった】ぞ。」


田中「それでも自身の意見を曲げぬのなら…」


田中「それこそ、【今世紀最大の妄言だ】というんだよ!!」



安価↓1



499: 2014/10/01(水) 22:35:13.58 ID:ipXcMp610
「【氏んでいる人間は発見者に含まれない】<アナウンスに必要な3人

502: 2014/10/01(水) 22:36:41.74 ID:YMSId0/Q0


正解



【氏んでいる人間は発見者に含まれない】←アナウンスに必要な3人



小泉「その言葉…斬らせてもらうよ!!」論破



BREAK!!



小泉「いや…。モノクマから聞いたんだけどね。」

小泉「氏体を発見した人は発見後に氏者になっても、例外なく発見者に含まれるらしいんだよ。」


田中「何だと…!?そんなル―ルがあったのか。」

田中「ではやはり、俺の仮説は…」


小泉「…」



504: 2014/10/01(水) 22:37:42.36 ID:YMSId0/Q0


澪田「えっと…。なんか2人だけの世界をつくってるところ悪いんすけど…」

澪田「結局今、議論はどういう流れなんすか?」


小泉「さっきも言ったけど、蜜柑ちゃんを発見しているのが日寄子ちゃん、唯吹ちゃん、アタシの3人いるのに…」

小泉「蜜柑ちゃんの氏体発見アナウンスが流れていない謎について議論しているんだよ。」


小泉「3回目の事件の時点では、殺された日寄子ちゃんを発見者に含まないという理由で納得できたけど…」

小泉「モノクマが提示するル―ルによって、それでは説明がつかなくなってしまった。」



505: 2014/10/01(水) 22:38:41.50 ID:YMSId0/Q0


澪田「きっと、モノクマちゃんが気づかないうちにミスをしていたんすよ!!」

澪田「モノクマちゃんが修学旅行のル―ルに反したから、この修学旅行は強制終了っすね!!」


モノクマ「ボクはル―ル違反なんかしてませんよ!!」

モノクマ「ちゃんと、今までに提示したル―ルで説明が付くもんね!!」

澪田「本当っすか?モノクマちゃん、嘘ついてんじゃないんすか?」


モノクマ「まったく…。人を疑うより先に、自分の方を疑ったらどう?」

モノクマ「自分たちの推理の方が間違っているっていう考えにどうして行きつかないんですかね!!」

モノクマ「そんなのだから、前回の学級裁判は間違えたんですよ!!」



506: 2014/10/01(水) 22:39:43.05 ID:YMSId0/Q0


小泉「モノクマがここまで自信満々に言うってことは、やっぱりモノクマはル―ルを破ってないんだよ。」

小泉「だからそのル―ルの穴を考えてみようよ。」


澪田「う~ん…。蜜柑ちゃんの氏体が偽物だったんすかね?」

田中「その場合は、罪木を発見した人物が何人であろうと氏体発見アナウンスなど流れるはずもないな。」



507: 2014/10/01(水) 22:40:56.71 ID:YMSId0/Q0


小泉「いや…。やっぱりそれはないでしょ。」

小泉「だってアタシが発見した後に、弐大が発見したところで氏体発見アナウンスが流れているんだから。」


澪田「子供の氏体の時と同じで、違う人のアナウンスだったんじゃないんすか?」

小泉「蜜柑ちゃん以外では、日寄子ちゃんしか可能性はないけど…」

小泉「日寄子ちゃんのアナウンスは流れなかったってのは、3回目の事件の時に証明したよね?」


田中「ついでに、なぜ西園寺のアナウンスが流れなかったのかを再度確認しておくか。」

小泉「えっと。その理由は…」



1.モノクマが頃した

2.自殺だった

3.共犯者がいた



安価↓1



508: 2014/10/01(水) 22:41:30.65 ID:XUAzhtJAO

511: 2014/10/01(水) 22:42:40.45 ID:YMSId0/Q0


正解


小泉「これで証明できる!!」解


小泉「共犯者のシロがいる場合、アナウンスは流れない…。」

小泉「3回目の事件では豚神の共犯者として唯吹ちゃんがいたから、日寄子ちゃんのアナウンスは流れなかったんだよ。」


澪田「じゃあ3回目の事件の時に鳴ったアナウンスは、日寄子ちゃんのためのアナウンスじゃないんすね…。」

澪田「ってことは…やっぱりあのアナウンスは、蜜柑ちゃんのアナウンスなんすね。」



512: 2014/10/01(水) 22:43:21.37 ID:YMSId0/Q0


小泉「そもそも、蜜柑ちゃんと日寄子ちゃんの氏体を発見したときに…」

小泉「豚神が2人の体をくまなく調べていたから、氏体が偽物だったら豚神にバレてるよ。」


田中「では、罪木の氏体は本物ということか。」



513: 2014/10/01(水) 22:44:03.81 ID:YMSId0/Q0


田中「つまり、虚構なのは発見者の方だ。」



小泉「アタシの後に弐大が蜜柑ちゃんを発見したところで、アナウンスが流れたから…」

小泉「日寄子ちゃん、唯吹ちゃん、アタシの中の2人は発見者に含まれていたはずだよ。」


澪田「その2人と猫丸ちゃんを合わせて3人っすね。」



514: 2014/10/01(水) 22:44:39.76 ID:YMSId0/Q0


田中「逆に言うとその3人の中のうち、1人は発見者に含まれていないということだ。」


澪田「えぇ!?誰っすか、それ!!」



515: 2014/10/01(水) 22:45:45.43 ID:YMSId0/Q0


田中「それが誰なのかを知るには…」

田中「恐らく、なぜ発見者に含まれなかったのかを考える必要がある。」


澪田「…なんかそろそろ唯吹、話について行けなくなってきたっす…。」

モノクマ「そんなの、最初っからでしょ!!」


小泉「発見者に含まれない理由…。それは…」



1.氏んでいた

2.クロだった

3.発見したときは、罪木は生きていた



安価↓1



516: 2014/10/01(水) 22:46:42.40 ID:ipXcMp610

518: 2014/10/01(水) 22:49:01.72 ID:YMSId0/Q0


不正解


田中「罪木が生きていた?」

田中「奴は首を吊っていたのだぞ?」



小泉(そっか…。首を吊ってても生きてるって、逆に怖いよ…。)



安価↓1



519: 2014/10/01(水) 22:49:38.65 ID:tYXj7QS80
2、田中と同じ感じってこと?

521: 2014/10/01(水) 22:50:23.17 ID:YMSId0/Q0


正解


小泉「そっか…!!」解



小泉「何かの事件のクロだった…。そうとしか考えられないね。」


澪田「“何かの事件”って…?具体的にどういう事件っすか?どうしてその事件の学級裁判が開かれなかったんすか?」

小泉「え、えっと…。その辺はまだ、良くわかんないな…。」


澪田「じゃあ肝心の、3人の中に混じっていたクロって誰っすか?」



522: 2014/10/01(水) 22:51:09.26 ID:YMSId0/Q0


モノクマ「きっと、澪田さんだよ!!」

モノクマ「だって澪田さんは、知らないうちにクロになっているような人だし!!」


澪田「え、ええ!?ち、違うっすよ!!唯吹は、誰も頃してなんかないっす!!」



523: 2014/10/01(水) 22:52:17.85 ID:YMSId0/Q0


小泉「うん、唯吹ちゃんは間違いなく除外できるよ。」


小泉「だって3回目の事件の時点では、唯吹ちゃんは豚神の共犯者だったから。」

小泉「共犯者は“シロ”のみがなる事ができるって、3回目の裁判でモノクマは言っていたからね。」


田中「少なくとも3回目の事件の時点では、澪田はまだクロではなかったということか。」

小泉「つまり、3回目の事件の時点でクロだったのは…」



1.小泉か西園寺

2.田中か澪田

3.罪木か豚神



安価↓1



524: 2014/10/01(水) 22:53:19.71 ID:ipXcMp610
1・・・?

526: 2014/10/01(水) 22:54:40.25 ID:YMSId0/Q0


正解



小泉「これで証明できる!!」解


小泉「アタシか日寄子ちゃんのどっちかだってことね…。」

田中「これで、2択までには絞ることに成功したようだな。」



527: 2014/10/01(水) 22:55:18.57 ID:YMSId0/Q0



澪田「しかし…被害者も凶器も犯行現場も全く知らない事件のクロを当てるってのも、なんか不思議な気分っすね!!」




モノクマ「へ?被害者も凶器も知らない?」

澪田「え?」



528: 2014/10/01(水) 22:56:02.88 ID:YMSId0/Q0



モノクマ「そいつは大きな勘違いだよ!!皆はその被害者を間違いなく見ているはずだよ!!」


モノクマ「ここにいる全員が!!その被害者が殺される瞬間もね!!」


澪田「嘘…?誰っすか、それ?そんなの、知らないっすよ…?」



田中「どうやら今度は、被害者についても考える必要があるようだな。」

田中「小泉と西園寺のどちらかがクロである事件の、被害者をな…。」



529: 2014/10/01(水) 22:56:47.53 ID:YMSId0/Q0


田中「3回目の事件が発生した時点での犠牲者は、謎の子供に加え…」


田中「日向、終里、九頭龍、辺古山、花村、罪木、西園寺…。」

田中「この8人だったな。」



530: 2014/10/01(水) 22:57:30.45 ID:YMSId0/Q0


小泉「日向は赤音ちゃんの被害者。九頭龍はペコちゃんの被害者。」

小泉「ペコちゃんは花村の被害者。蜜柑ちゃんは蜜柑ちゃん自身の被害者。」

小泉「日寄子ちゃんは豚神の被害者…だったね。」


小泉「前回の裁判で言っていたけど、モノクマファイルを渡されている被害者とクロの関係は絶対に変わらないのよね?」

モノクマ「うんうん、物覚えのいいチンパンジ―だね!!」



531: 2014/10/01(水) 22:58:52.67 ID:YMSId0/Q0


澪田「3回目の事件の時点でファイルが渡されていない被害者って、蜜柑ちゃんと謎の子供っすよね。」

澪田「でも唯吹たちは、2人が殺されている瞬間なんて見てないっすよね?」

澪田「やっぱりモノクマちゃんが嘘をついてるんじゃないっすか?」



小泉(…待った。)


小泉(もしかしてアタシは、肝心な被害者を忘れているんじゃないのかな?)




1.豚神と左右田

2.花村と終里

3.罪木と謎の子供

4.九頭龍と辺古山



安価↓1



532: 2014/10/01(水) 23:00:05.86 ID:tYXj7QS80
2?

534: 2014/10/01(水) 23:00:57.36 ID:YMSId0/Q0


正解


小泉「そっか…!!」解


小泉「ちょっと待って唯吹ちゃん。」

小泉「もしかすると、無意識のうちにアタシ達が選択肢から外している被害者がいるのかもしれない。」


澪田「え…?誰っすか、それ?」



535: 2014/10/01(水) 23:01:41.80 ID:YMSId0/Q0


小泉「花村と赤音ちゃん…。この2人のことを見落としていないかな?」


澪田「え?その2人は、クロとして処刑されたんすよ?」

澪田「被害者とは言えないと思うんすけど…」



536: 2014/10/01(水) 23:02:20.71 ID:YMSId0/Q0



小泉「黒幕に殺された、とは言えないかな?」



澪田「え?」


小泉「花村と赤音ちゃんは、『黒幕にオシオキされて殺された被害者』だって、言えないかな?」


澪田「な、なるほど…!!逆転の発想っすね!!」

小泉「使い方あってるの?それ。」



537: 2014/10/01(水) 23:02:58.24 ID:YMSId0/Q0


田中「それならつじつまが合うな。我ら全員が2人を殺される瞬間に立ち会っている。」

田中「それに、学級裁判が開かれないことにも納得がいく。」


澪田「つ、つまり、いま議論に上がっているクロは…」

澪田「黒幕と同一人物ってことっすか!?」


小泉「うん、多分。」



538: 2014/10/01(水) 23:03:35.77 ID:YMSId0/Q0


小泉「そしてその場合、クロはアタシじゃないって証明できるんだ。」

澪田「え?どうして?」


小泉「ほら、黒幕はアタシじゃないってのは前の議論で言及したじゃない。」

田中「黒幕は小泉を縄で縛っている、という点だな。」



539: 2014/10/01(水) 23:04:04.65 ID:YMSId0/Q0


田中「ならば間違いあるまい。」


田中「澪田は共犯者という点でクロからは除外され、小泉は黒幕でないという点でやはりクロからは除外される。」



540: 2014/10/01(水) 23:04:35.92 ID:YMSId0/Q0



澪田「…ちょっと待つっすよ。」


小泉「え?」




澪田「その話によると…」


澪田「黒幕の可能性があるのって、もう…」



モノクマ「…」



541: 2014/10/01(水) 23:05:15.41 ID:YMSId0/Q0


田中「…どうやら、澪田も気づいたようだな。」



田中「ならば、ここでハッキリさせておこう。」

田中「我らにコロシアイ修学旅行を強要し、数多の犠牲を払わせた張本人。」


田中「その、正体をな…。」



小泉「…」



542: 2014/10/01(水) 23:05:51.93 ID:YMSId0/Q0


小泉(そうだ。)




小泉(アタシにはもうわかっている…。)



小泉(わかって、しまっている…。)




543: 2014/10/01(水) 23:06:35.98 ID:YMSId0/Q0



小泉(氏んだと見せかけて裏で暗躍している、真の黒幕。)




小泉(それは…)




小泉(彼女しかいない。)





怪しい人物を指名しろ




安価↓1



544: 2014/10/01(水) 23:07:06.97 ID:tYXj7QS80
西園寺 日寄子

547: 2014/10/01(水) 23:07:51.00 ID:YMSId0/Q0


小泉「日寄子ちゃん…。」


小泉「いや…」



548: 2014/10/01(水) 23:08:33.59 ID:YMSId0/Q0



小泉「『西園寺日寄子』…。」




小泉「今も生きていて、モノクマを操っている黒幕。」


小泉「それは…」


小泉「彼女以外には、考えられない。」



小泉「彼女は“黒幕”だからこそ…処刑を行う張本人としてのクロとなり、蜜柑ちゃんの発見者に含まれなかったんだ。」



549: 2014/10/01(水) 23:09:20.71 ID:YMSId0/Q0


今日はここまで。



550: 2014/10/01(水) 23:11:59.05 ID:ipXcMp610
え!?じゃあ十神が頃した云々は・・・?

551: 2014/10/01(水) 23:13:43.86 ID:tYXj7QS80

黒幕終里かと思ってたわ
クライマックス感最高。
裁判場に来るまでの西園寺の氏体は氏んだふりだったのかな



次回:【ダンロン2】もし小泉さんが主人公だったら CHAPTER6【中編】




引用: もし小泉さんが主人公だったら 【ダンガンロンパ2】 part5