1: 2011/10/06(木) 20:37:10.09 ID:/rJ+NvgQ0

3: 2011/10/06(木) 20:41:00.85 ID:/rJ+NvgQ0
シベリア国

冬の寒さが厳しい国。
東シベリアの人々は西シベリアの人々に、
その独特な発音の言葉を理由に虐げられてきたが、
いくつもの自爆テロの後、数年前についに内乱が発生した。
最近では、不運にも戦闘中に怪獣になった兵を
そのまま生物兵器として利用している噂がある。
また、国内でオーバーモンスターのエネルギーが確認されている。

5: 2011/10/06(木) 20:43:21.04 ID:/rJ+NvgQ0





        第漆話「シベリアの怪獣事情」

仮面ライダーアマゾンズ外伝 蛍火(1) (モーニングコミックス)
7: 2011/10/06(木) 20:46:33.16 ID:/rJ+NvgQ0
|::━◎┥「……『怪獣症候群についての会議』」

|::━◎┥「正義社社長、デルタ……?」

|::━◎┥「なんダ、この大事な時ニ、このふざけた会議ハ」

|::━◎┥「どこの馬の骨ともしれん会社ガ、私にこんな文書ヲ?」

/▽▽「はイ、ハグルマ・オー様」

/◎ ) =| )「どうなさいますカ」

(十)「西側にも同じ通達が来ているでしょウ。一ツ、出ておくのも手かト」

[ Д`]「しかしこの冬の時期、敵がいつ来るかわかりません故……」

|::━◎┥「……見送りダ」

/▽▽「はッ!」

9: 2011/10/06(木) 20:49:40.75 ID:/rJ+NvgQ0


( ・∀・)「……はっ!この西シベリア最高司令官モララーに文書で通達とは!」

(#゚;;-゚)「参加なさいますか?」

( ・∀・)「参加?この俺がか?」

( ・∀・)「クククッッ!!寝言は寝て言え!!」

( ・∀・)「こんなものに参加する暇があるなら新しい奇襲策でも考えるさ!!」

( ・∀・)「あのクソ忌々しい"カタコト"共を皆頃しにする戦略をな!!」

(#゚;;-゚)「では不参加の返事を」

( ・∀・)「いいよ!!そんなもん返さなくても!!」

(#゚;;-゚)「畏まりました……」

12: 2011/10/06(木) 20:53:14.68 ID:/rJ+NvgQ0


( ・∀・)『よう、ハグルマ』

|::━◎┥『……モララー』

( ・∀・)『そろそろ皆頃しにされる準備はできたか?』

|::━◎┥『貴様こソ、その減らず口はいつになったら閉じる準備は出来たカ?』

( ・∀・)『俺の口か?ふん、そんなもん閉じねぇに決まってるだろ!!』

|::━◎┥『確認をとった私が馬鹿だったナ』

|::━◎┥『我々ガ、東シベリアが閉じさせてやル』

( ・∀・)『へっ、言ってろ"カタコト"共が!』

( ・∀・)『撃て!!』

|::━◎┥『怯むナ!!こっちも撃テ!!!』

15: 2011/10/06(木) 20:57:57.52 ID:/rJ+NvgQ0


|::━◎┥「おイ、あの巨人は何ダ!?」

/◎ ) =| )「……怪獣、でしょうカ」

|::━◎┥「何をふざけたことヲ……」

|::━◎┥「いヤ、この前"怪獣症候群"についての文書が届いていたナ」

[ Д`]「ハ、これニ」



( ・∀・)「おいおいおい、あいつらとんでもねぇ生物兵器を持ってきやがったな」

( ・∀・)「怪獣……か」

( ・∀・)「普通の銃はもちろん効かない、ミサイルレベルでようやく通るほどの皮膚」

( ・∀・)「……クククッ!面白くなってきやがったな……!!」

18: 2011/10/06(木) 21:01:53.57 ID:/rJ+NvgQ0


(;・∀・)「ちぃ!!今度は戦場のど真ん中で怪獣だと……!」

(;・∀・)「奴を頃すにしてもこちらに多大な被害が……」

(;・∀・)「ええい、殺せ!!構わん、やれ!!!」

(#゚;;-゚)「モララー様、味方からも怪獣が出ました!」

(;・∀・)「何ぃ……?取り消しだ、頃すな!!怪獣同士、潰し合わせろ!!」



|::━◎┥「どうやら奴らは怪獣の出現に焦っていル」

|::━◎┥「武器の少ない我々に勝機ダ!!!」

|::━◎┥「攻め込メ!!!」

21: 2011/10/06(木) 21:05:22.25 ID:/rJ+NvgQ0


(  ∀ )(武器も人数もこちらが上、なのに何故勝てない……!)

(  ∀ )(奴らは、"カタコト"は俺の友人たちを)

(  ∀ )(数多の国民を、知り合いを、戦友を、俺の家族を!)

(  ∀ )(いくつものテロで頃してきたんだぞ!!)

(  ∀ )(俺は不甲斐ない……!!)

(  ∀ )(仇共を皆頃しに出来ない俺の力の無さが不甲斐ない……!!)

(  ∀ )「…………ア」

(#゚;;-゚)「?モララー様、どうなさ―――」

( ・∀・)「アガアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!】

(#゚;;-゚)「!!」

24: 2011/10/06(木) 21:09:08.82 ID:/rJ+NvgQ0


(;^o^)「な、何故モララー様が怪獣に……!?」

( ・∀・)【ああああ、アアアアアアアアアアアア!!!!】

(;^o^)「駄目だ、西シベリア陣営は崩壊する!!」

( ・∀・)【ガアッ!!!!アガアアアアアアアアアアア!!!!】

(;^o^)「まさかモララー様によって破壊されるとは……!!!」

( ・∀・)【アガッアアアアアアアガアアアアアアアアアアアアア!!!!】

(;^o^)「こ、これはもう……!!」

\(^o^)/

25: 2011/10/06(木) 21:12:38.34 ID:/rJ+NvgQ0


( ・∀・) 俺は……怪獣に成ったのか

( ・∀・) ……このまま破壊するのも悪くはない

( ・∀・) …………

( ・∀・) お袋、親父、兄貴、イトーイ、フィレンクト、ふー、バルケン、……

( ・∀・) ……差別されたから、ねぇ……

( ・∀・)

( ・∀・) ………………面倒くせぇ

(#・∀・) 面倒くせぇ面倒くせぇ面倒くせぇ!!!!

(#・∀・) 俺がここで終わるわけにはいかないんだよ!!!

(#・∀・) "カタコト"共を根絶やしにして!!それで!!!復讐を果たす!!!

(#・∀・)【俺が奴らをぶち頃すんだよおおおおおおおおおおおお!!!!】

28: 2011/10/06(木) 21:16:43.28 ID:/rJ+NvgQ0


/ ,' 3「……と、まあシベリアでオーバーモンスターの反応を確認しました」

/ ゚、。 /「へーぇ」

('(゚∀゚∩「末期怪獣はいるわ、オーバーモンスターはいるわ」

('(゚∀゚∩「シベリアはお祭り状態だね!」

('A`)「ある種、常にお祭りみたいなもんですけどね」

(;"ゞ)「こらこらそんなこと言うもんじゃない」

( "ゞ)「まあとにかくこのことは口外しないように」

/ ゚、。 /「あ、デレちゃーん、シベリアでオーバーモンスターの反応が」
( "ゞ)「コラッ!!」

31: 2011/10/06(木) 21:20:49.06 ID:/rJ+NvgQ0


|::━◎┥「……モララー」

|::━◎┥「奴が頻繁に前線に出てきてから」

|::━◎┥「崩壊しかけた西シベリアが息を吹き返しタ」

|::━◎┥「何か手はないカ……?」

(十)「……確か東シベリア出身の者が正義社にいたはずでス」

|::━◎┥「ほウ」

[ Д`]「じぃ、づー、ぬー、いずれも優秀な研究者でしタ」

|::━◎┥「MSAD……正義社の文書によると面白い薬があるじゃないカ?」

|::━◎┥「接触してこの薬の情報を手に入れるのダ」

|::━◎┥「我らが同胞ダ、恐らく協力してくれることだろウ」

34: 2011/10/06(木) 21:25:12.69 ID:/rJ+NvgQ0


爪゚ー゚)】「……はイ、西シベリア打倒のたメ」

爪゚ー゚)】「MSADの情報の入手……はイ」

爪゚ー゚)】「今他の者は監視付きであリ、行動が制限されていまス」

爪゚ー゚)】「私も派手には動けませン………………しかし諦めるのはまだ早いでス」

爪゚ー゚)】「……いえ少し調べてほしいことがありまス」

爪゚ー゚)】「"サイボーグ横堀"……この男を調べて頂きたイ」

爪゚ー゚)】「この国でアナウンサーをやっている東シベリア訛りの男でス」

爪゚ー゚)】「うまく行けバ……手伝わせることも可能でしょウ」

爪゚ー゚)】「はイ、はイ」

爪゚ー゚)】「気をつけて行動しまス、お待ちくださイ……」

35: 2011/10/06(木) 21:31:25.54 ID:/rJ+NvgQ0


爪゚ー゚)「サイボーグ横堀さン、ですネ」

(//‰ ゚)「?あナタは……?」

爪゚ー゚)「正義社で働ク、あなたと同じ東シベリアの者でス」

(//‰ ゚)「ハぁ……?」

爪゚ー゚)「今シベリアでは内乱が起こっているのを知っているでしょウ」

爪゚ー゚)「東シベリアは西シベリアの最高司令官、モララーという」

爪゚ー゚)「オーバーモンスターによって窮地に立たされています」

爪゚ー゚)「そこデ、東シベリアへ有用な情報の横流しを頼まれてはくれないだろうカ」

爪゚ー゚)「もちろん報酬も渡そウ」

(//‰ ゚)「あナたの言ッているコとが本当かどウカわかリませンし」

(//‰ ゚)「……内乱ノ手伝いナんて、私は嫌デス」

36: 2011/10/06(木) 21:35:31.08 ID:/rJ+NvgQ0
(//‰ ゚)「私の"家族"ヲあの内乱カら助け出すタメにこノ国で働いテいるンです」

爪゚ー゚)「……孤児院、"春の園"のことですネ?」

(//‰ ゚)「!何故あナたがそレを……!?」

爪゚ー゚)「私ノ、東シベリア最高指導官のハグルマ・オー様の指示に従ってもらいまス」

爪゚ー゚)「その指示は『MSADの情報の流出』」

(//‰ ゚)「!?」

爪゚ー゚)「断れば"春の園"がどうなるカ……おわかりですネ?」

(//‰ ゚)「な、何ヲすル気だ……!!」

爪゚ー゚)「―――手伝ってくれますネ?」

(//‰ ゚)「グっ……!!」

39: 2011/10/06(木) 21:39:09.60 ID:/rJ+NvgQ0


|::━◎┥「……横堀、と言ったカ」

(//‰ ゚)「えエ、コれが彼女達かラ渡サれたデータでス」

|::━◎┥「お前達、確認ダ」

/◎ ) =| )「はッ」

(//‰ ゚)「これデ……」

(//‰ ゚)「これで"春の園"ノ人達にハ危害を加えナいんデすね?」

|::━◎┥「あア、我々は東シベリアの同士ダ、そうだろウ?」

(//‰ ゚)「……失礼しまス」

|::━◎┥「じぃ、づー、ぬーのを通して指令を下ス、これからも期待していル」

(//‰ ゚)「……」

42: 2011/10/06(木) 21:42:55.85 ID:/rJ+NvgQ0


|::━◎┥「オーバーモンスター」

|::━◎┥「奴の力は絶大ダ」

|::━◎┥「戦局を左右した無差別兵器、怪獣をいとも簡単に倒してしまウ」

|::━◎┥「……我々も奴ヲ作らねばなるまイ」

/▽▽「情報も手に入りましタ、MSADを改良しましょウ」

[ Д`]「"自我のある末期怪獣"、これができれば完璧でス」

|::━◎┥「オーバーモンスターを自在に生み出せル……」

(十)「それに至るまでにいくらか段階を踏む必要はありそうですガ」

/◎ ) =| )「しかし"シベリアの頭脳"とまで呼ばれた我々ならば―――可能でしょウ」

|::━◎┥「うム、任せたゾ」

44: 2011/10/06(木) 21:47:48.74 ID:/rJ+NvgQ0


[ Д`]】『作戦完了、データ十分でス』

[ Д`]】『これより東シベリアへ戻りまス』

|::━◎┥「あア、ご苦労だっタ」

|::━◎┥「計画は順調……」

/▽▽「まずは自我のない末期怪獣、つまりMSADの本質を作れましタ」

/◎ ) =| )「そして次ハ―――」

(十)「自我のある怪獣、つまりは普通の怪獣を作る薬ですネ」

|::━◎┥「不思議なことに西シベリアの猛攻は止んできていル」

|::━◎┥「これは好機ダ」

|::━◎┥「作戦を進めロ」

46: 2011/10/06(木) 21:51:58.53 ID:/rJ+NvgQ0


(#゚;;-゚)「モララー様」

( ・∀・)「ん?なんだ?」

(#゚;;-゚)「あなたの、オーバーモンスターの力ですぐにでも」

(#゚;;-゚)「東シベリアを潰せるのでは?」

( ・∀・)「でぃ、お前はわかってないなぁ」

( ・∀・)「ゲームだよ、ゲーム」

( ・∀・)「俺は今完全無欠の力を持っている」

( ・∀・)「この力に奴らはどんな手を打ってくるのか、見てみたいじゃないか」

( ・∀・)「それに……他人の命を握っている状況というのは、悪くない。ククッ」

(#゚;;-゚)「成程……」

49: 2011/10/06(木) 21:56:00.56 ID:/rJ+NvgQ0


爪゚∀゚)「ようやく監視が減ったゼ」

爪゚A゚)「収容施設から釈放されてどれくらいかなァ」

爪゚A゚)「世間はもう秋模様ですヨ」

爪゚ー゚)「これからは"仕事"もやりやすくなるってもんダ」

爪゚∀゚)「デ、その横堀って奴はうまくやってんのかイ?」

爪゚ー゚)「仕事の合間にこっそりデータを渡させてル」

爪゚ー゚)「そして結果も出ているかラ、恐らくうまくいっていル」

爪゚A゚)「しかし人質とはなァ、随分エグいことをなさル」

爪゚∀゚)「東シベリアの現実から逃げようとしてる人間だからナ」

爪゚∀゚)「これくらいアリだヨ、アリ!あハ!」

53: 2011/10/06(木) 22:00:13.54 ID:/rJ+NvgQ0


|::━◎┥「チッ、これ以上攻め込まれると厄介ダ……」

( ・∀・)【ジワジワ攻めるのももう飽きてきたぜぇ?】

( ・∀・)【さぁて、何も手はねぇのか?ハグルマ・オーよ】

( ・∀・)【ねぇのならここらでそろそろ終わらせるかもしれんが?】

|::━◎┥『……手はあル、と言ったらどうすル?』

( ・∀・)【へぇあるのかい!面白いことを言うね!】

( ・∀・)【じゃ、今日のところはこれでおーわりー】

( ・∀・)【ただし、そろそろ終わらせるってのはマジだ】

( ・∀・)【その手をさっさと見せた方がいいかもしれんぜ?】

|::━◎┥「ふん……」

56: 2011/10/06(木) 22:04:51.54 ID:/rJ+NvgQ0


/▽▽】『……データ収集完了』

/▽▽】『これより、シベリアに戻りまス』

/▽▽】『……概ネ、良好でス』

/▽▽】『そろそろ完成の兆しが見えるかト……』

|::━◎┥「そうカ、いよいヨ、カ……」

|::━◎┥「MSAD事件の時、怪獣症候群を完全に発症してなかったデミタス氏ですら」

|::━◎┥「MSADを大量に服用することで怪獣へと成っタ」

|::━◎┥「自我を持たせたまま怪獣としてのエネルギーを高められる薬を作れれば」

|::━◎┥「人を末期怪獣へ成らせることが可能だということダ」

|::━◎┥「そしてその暁にはオーバーモンスターへ成ル、ト」

57: 2011/10/06(木) 22:08:56.63 ID:/rJ+NvgQ0


(//‰ ゚)「……」

(十)「ふム、正義社はMSSMの開発には手間取っているようだナ」

/▽▽「戦のない国に住む者達は発想が楽天的でいイ」

/◎ ) =| )「怪獣を助けル、など馬鹿なことを考えル」

(//‰ ゚)「……馬鹿ナことデはありまセん」

[ Д`]「?」

(//‰ ゚)「彼らハ、たダ人ヲ助けるためニ動いてイるんデす」

(//‰ ゚)「コのシベリアの地で内乱を続けルあなタ達とは根本的ニ違ウ!」

|::━◎┥「……我らが"カタコト"と呼ばれ迫害されてきた現実を見てきて」

|::━◎┥「それでもその言葉を吐くカ!!!」

58: 2011/10/06(木) 22:12:51.49 ID:/rJ+NvgQ0
(//‰ ゚)「私ハ報道の仕事ニ就き、色ンな世界ヲ、真実を見てキた!」

(//‰ ゚)「元々こノ内乱が始まッタのは東シベリア陣営がテロを起こシたからダ!」

(//‰ ゚)「迫害さレていタけド、あナたはモっと考え」

(//‰ ゚)「血ノ流れナい方法をトるべキだっタ!!」

|::━◎┥「内乱は起こったのダ、今更何を言ってもしょうがなイ」

(//‰ ゚)「……」

|::━◎┥「そしてこの内乱に参加している民も多イ」

|::━◎┥「それが答えだとは思わないカ」

(//‰ ゚)「……しかシ、そレが正義社ヲ馬鹿にすルコとには繋がラなイ」

|::━◎┥「そのことについては部下の非礼を謝ろウ」

(//‰ ゚)「…………失礼しマす」

|::━◎┥「…………もっとモ、納得して参加しているかは知らぬガ、ナ」

61: 2011/10/06(木) 22:19:17.11 ID:/rJ+NvgQ0
|::━◎┥「やつもそろそろ潮時だナ」

|::━◎┥「ヤゼイでの実験の調整は終わったカ?」

/◎ ) =| )「えエ、それなりにハ」

|::━◎┥「戦況も芳しくなイ、次が最後の調整だろうナ」

[ Д`]「少し変えただけですので薬の数はいつもより多めに作れる予定でス」

/▽▽「場所はどうしますカ?」

(十)「いつものように国外デ?」

|::━◎┥「……良いことを思いついタ」

|::━◎┥「"春の園"」

|::━◎┥「あそこには多くの孤児がいたナ?」

62: 2011/10/06(木) 22:22:55.17 ID:/rJ+NvgQ0
|::━◎┥「これが最後ダ、出来るだけ近場で実験がしたイ」

|::━◎┥「子どもなら怪獣に成ってもさほどの力はあるまイ」

(十)「……哀レ、横堀」

[ Д`]「悪く思うなというやつですネ」

|::━◎┥「完成し次第向かうゾ」



(=゚ω゚)ノ『たった今入りました情報によりますと』

(=゚ω゚)ノ『東シベリアにて怪獣の反応を確認したようです』

(=゚ω゚)ノ『"春の園"という孤児院にて大量の怪獣が―――』

(//‰ ゚)「……は?」

<ヽ`∀´>「おっと、ウリの屁、臭ったニダか?すまんすまん」

64: 2011/10/06(木) 22:26:28.80 ID:/rJ+NvgQ0
(//‰ ゚)「ちょ、ニダーさン!!東シベリアに戻っテクださイ!!」

<ヽ`∀´>「ああ?何言ってるニダか!!もう収録は終わったニダ!?」

(//‰ ゚)「東シベリア、"春の園"、僕の故郷なンデす!!」

<ヽ`∀´>「なにぃ!?」

<ヽ`∀´>「……しかしこれも仕事ニダ、すまんが羅雲に戻るニダ!」

<ヽ`∀´>(それに今戻ったらとばっちり食らいそうだし)

(//‰ ゚)「そ、ソんな……!!」

<ヽ`∀´>「落ちついてテレビ見るニダ」

(//‰ ゚)「くそ、クそっ……!!!」

(//‰ ゚)(あいつらめ、あいつらめ……!!!)

66: 2011/10/06(木) 22:30:09.98 ID:/rJ+NvgQ0
(//‰ ゚)(今の僕に出来ることは何だ……?)

(//‰ ゚)(今まで人質になっていた"春の園"に手を出されて)

(//‰ ゚)(僕にはもう拘束される理由はない)

(//‰ ゚)(……国内で実験を始めたということは)

(//‰ ゚)(恐らく奴らはもう新薬完成間近に違いない)

(//‰ ゚)(正義社ももちろんこの異常事態に気づいて……いると思いたい)

(//‰ ゚)(洗いざらい話すんだ、全部!)

(//‰ ゚)(それが僕にできる奴らへの反撃であり)

(//‰ ゚)(唯一の攻撃だ……!!)

(//‰ ゚)(……みんな…・…!!)

68: 2011/10/06(木) 22:33:33.61 ID:/rJ+NvgQ0


(//‰ ゚)「ハァ、ハァ、……皆サん!!!!」

(´・_ゝ・`)「ん?お前は、ナウンサーの横堀か?」

(´・_ゝ・`)「なんでこんなところに……」

(//‰ ゚)「……私なんでス」

(´・_ゝ・`)「は?」

(//‰ ゚)「私ガ東シベリアに情報を流しシマした……!!!」

(;´・_ゝ・)「……詳しく教えろ」

(//‰ ゚)「私ハ故郷の"家族"を人質にトらレて」

(//‰ ゚)「じぃ、づー、ぬーの3人カラ情報を託さレ」

(//‰ ゚)「ソれを東シベリア最高司令官、ハグルマ・オーの元ヘ届けテイまシた」

69: 2011/10/06(木) 22:36:12.33 ID:/rJ+NvgQ0
/ ,' 3「じぃ、づー、ぬーじゃと!?」

( ^Д^)(えぇー、あいつら可愛かったのに……マジかよ)

(´・_ゝ・`)「シベリア出身……そういうことか」

(´・_ゝ・`)「マジで内通者がいやがったとは!」

(´・_ゝ・`)「奴らの目的は何だ?」

(´・_ゝ・`)「俺のMSADを改良して何をしようとしている!?」

(//‰ ゚)「ソコまでは分かりまセん」

(//‰ ゚)「しかしオーバーモンスターのいる西シベリアに対抗するための何か―――」

「教えてあげるワ、皆さマ」

(//‰ ゚)「!!」

(;^Д^)「ひぃ!じゅ、銃声!?」

71: 2011/10/06(木) 22:39:11.23 ID:/rJ+NvgQ0
爪゚ー゚)「ごきげんよウ」

(//‰ ゚)「ぬ、ぬぐゥ……!」

(#´・_ゝ・)「貴様ら……」

爪゚∀゚)「そんなに怒んなっテ、あハ!!」

爪゚A゚)「動かないでくださいネ、部屋には既に爆弾が仕掛けられていまス」

爪゚A゚)「こんなこともあろうかト」

(#´・_ゝ・)「……では、教えてもらおうか」

爪゚ー゚)「私達東シベリアの人間は西シベリアの人間達に苦渋を飲まされ続けたワ」

爪゚A゚)「幾度のテロの後、内乱が起こっタ」

爪゚∀゚)「デ、最近になって西の司令官、モララーがオーバーモンスターになったト」

/ ,' 3「そうか、冬の反応はモララーのものだったか……!」

73: 2011/10/06(木) 22:42:50.74 ID:/rJ+NvgQ0
爪゚ー゚)「そして我らが司令官、ハグルマ・オー様はオーバーモンスターを作りだすことを思いついた」

爪゚A゚)「末期怪獣が自らの意志で破壊衝動を抑え込んだ時、人は怪獣を超えル」

爪゚∀゚)「だからサ、あんたの薬を改造しテ、自我のある末期怪獣を作ろうって魂胆ダ」

爪゚ー゚)「そしてそれは完成に近付いていル」

爪゚A゚)「完成した時、我ら東シベリアの軍はオーバーモンスターの軍隊となル」

爪゚∀゚)「そこの国を思わない男はもう用済みってわけサ、あハ!」

(//‰ ゚)「…………」

(#´・_ゝ・)「成程、よーくわかった」

爪゚ー゚)「そウ?」

(#´・_ゝ・)「お前達がここに入ったのも内乱に利用するためか?」

爪゚∀゚)「東シベリアは軽い男尊女卑、あたしら女は兵にならずとも白い目をされなイ」

爪゚∀゚)「ここに来たのはただのMSに対する興味ダ、あたしらも研究者なんでネ」

爪゚∀゚)「だからあんたの話にも乗っタ」

76: 2011/10/06(木) 22:46:19.40 ID:/rJ+NvgQ0
爪゚A゚)「ハグルマ様に話を持ちかけられた時、運命を感じタ」

爪゚ー゚)「私たちは東シベリアに勝利をもたらすためにここへ入ったのだ、ト」

(´・_ゝ・`)「俺が言えた義理じゃねぇが」

(´・_ゝ・`)「反吐が出るぜ」

( ^Д^)(本当にあんたは言えないよ……)

爪゚∀゚)「じャ、そゆことデ!」

( ^Д^)「え?」

爪゚ー゚)「あなた達には消えてもらいまス」

爪゚A゚)「余計なことを知ってる人は少ない方がいイ」

爪゚∀゚)「スイッチオン!!アデュー!!」

( ^Д^)「え、うそん」

(;^Д^)「わ、わあああああああああああああああああああ!!!!!」

77: 2011/10/06(木) 22:49:11.32 ID:/rJ+NvgQ0















( ^Д^)「あ、あれ……?」

79: 2011/10/06(木) 22:51:19.32 ID:/rJ+NvgQ0
(´・_ゝ・`)「……?奴らは逃げたか」

/ ,' 3「……恐らく爆発しないことを不思議に思っているじゃろうな」

( ^Д^)「あれ?あれ?どういうことです?」

<_プー゚)フ「ぷふー」

/ ゚、。 /「ご苦労エクスト君」

( ^Д^)「エクストにダイオードさん……?」

/ ゚、。 /「ふっふっふ、こんなこともあろうかと!!」

/*゚、。 /「この『危険物探知君ヴァージョンβ』が先日光り輝いてね」

/*゚、。 /「なんだろなーと思ってたら、今日!」

/*゚、。 /「この部屋に仕掛けた盗聴器から物騒な話が聞こえてくるじゃない!!」

/*゚、。 /「そこでエクスト君にささっと『ステルスステテコ』を履かせて処理させたのさ!!」

/ ,' 3(他の部に何仕掛けてんだこの小娘……)

81: 2011/10/06(木) 22:55:03.89 ID:/rJ+NvgQ0


( ^ω^)「……なるほど、事情はわかりましたお」

('A`)「今回は数も多いし、説得も……通じるか分からないですね」

【+  】ゞ゚)「話を聞く限りだと自我はあるようですから、なんとかなるかもしれません」

( "ゞ)『MSAD事件のようにな』

『とにかく今回は敵の本拠地に乗りこむわけです』

『戦争地帯でない場所なら両国から狙われる確立も低いでしょう』

(//‰ ゚)『すミマせん、皆さマ……』

(//‰ ゚)『どウか、ドうか私の"家族"を―――』

( ^ω^)「大船に乗った気でいろ、横堀」

83: 2011/10/06(木) 22:58:38.07 ID:/rJ+NvgQ0
('A`)「俺達は怪獣を助けることに関しては超一流の実戦部だぜ?」

イ从゚ ー゚ノi、「おまけにオーバーモンスターの二人もいます」

爪'ー`)「というか二人がいるから絶対大丈夫です」

( ^ω^)「お前は医療部に傷を治してもらうといい」

( ^ω^)「治る頃には全て終わってるだろうお」

(//‰ ゚)『はイ……あリがとウ、ゴざいマす……!!』

( "ゞ)『油断は禁物だ、くれぐれも気をつけるようにな』

( ^ω^)( 'A`)【+  】ゞ゚)爪'ー`)イ从゚ ー゚ノi、
         「はいッ!!」

⌒*リ´・-・リ「……皆さん、そろそろ到着です……!!」

84: 2011/10/06(木) 22:59:32.92 ID:TePqaUBs0
わくわくしてきた

86: 2011/10/06(木) 23:01:20.38 ID:/rJ+NvgQ0
おまけ

(//‰ ゚)「必ズ皆を平和な所ニ引っ越すダけのお金を用意すルよ」

ノリ, ^ー^)li「ごメンね、横堀君……」

(//‰ ゚)「いヤいや、ジャンヌにモ小さいコロからオ世話になったシこれクらい……」

ノリ, ^ー^)li「もウ!ソんな言い方したラあたシがすゴく年上みタイじゃナい!!」

ヽiリ,,゚ヮ゚ノi「そウダよ!横堀にーチゃん!!」

¥・∀・¥「ジャンヌねーちゃン一緒ぐラいなノにー!」

(//‰ ゚)「あはは、ゴめんごメん」

ノリ, ^ー^)li「……気をツけてネ、横堀君……」

(//‰ ゚)「"春の園"のミンなも、……ジャンヌも」

88: 2011/10/06(木) 23:04:09.90 ID:/rJ+NvgQ0
不確定次回予告

/ ゚、。 /「いやー、作ってて良かったなぁ」

<_プー゚)フ「こんな道具どこで使う予定だったんです?」

/ ゚、。 /「えっ?」

<_プー゚)フ「えっ」

/*゚、。 /「そんなの僕が知るわけないじゃーん!」

/*゚、。 /「供給しておけば需要は向こうからやってくるのさー!」

/*゚、。 /
「現に今日役に立ったからいいじゃんいいじゃん!!」


<_プー゚)フ(この人フリーダムだなぁ……)

/*゚、。 /「さ、技術部の開発はまだまだ続くよー!」

<_プー゚)フ「はーい……」


( ^ω^)は怪獣症候群だったようです【その8】

引用: ( ^ω^)は怪獣症候群だったようです