1:◆7b3JfpIY/2 2010/02/23(火) 15:57:52.69 ID:uIY6QQw0


--自宅--

俺「母ちゃん、勇者募集の張り紙があったからちょっと城いってくるわwwww」

母「は?そんなことより早く就職しなさい」

俺「いやだから勇者っていう職業につこうかと……」

母「何言ってんの!高卒で5年間ニートしてたあんたなんかが勇者になれるわけないでしょ!?体だって青っ白いもやしみたいなくせに」

ひでぇ……家に居場所が無いから言い出したのに……

2: 2010/02/23(火) 16:02:35.57 ID:uIY6QQw0


--城--

俺「あのー……勇者の張り紙見てきたんですけども」

受付「あ、勇者求人の張り紙のことですね!ではそちらの扉から入って頂いて、右に曲がった所に青い扉の部屋があるので、そこで待っていて下さい」

なんだこれ。バイトの面接みたいだ

3: 2010/02/23(火) 16:05:18.97 ID:uIY6QQw0


--待合室--

ガチャリ

俺「え?」

俺(なんか3人男の人がいる……もしかして)

俺「あの……」

男A「なにか?」

俺「貴方達も勇者募集の張り紙を見てここに来てたりします?」

男A「うん、そうだよ。これで君を含めて4人いることになるねwwww」

俺以外にも勇者になろうってやつがいるのか……

4: 2010/02/23(火) 16:11:26.18 ID:uIY6QQw0


--待合室--

その後しばらく男Aさんと話をした。
男Aさんも格闘とかスポーツをやってなさそうな体型だった。
実は大学を中退してからずっとひきこもっていたらしい。

男A「不甲斐ないよwwww」

照れ笑う男Aさんに親近感が湧いた。



それと同時に、うちらみたいなのが勇者候補って、まじで世界危ういんじゃないかと思った。

5: 2010/02/23(火) 16:16:43.94 ID:uIY6QQw0


--待合室--

受付「それでは時刻になりましたので別室に移動します。付いてきて下さい」

男A「どうやら僕ら4人だけか」

俺(勇者って選抜されるものだったのか……まぁでないと世界が納得しないか?)

--別室--

受付「それでは皆さんにはこれから適性検査を受けてもらった後、個人面接とグループ面接、役員面接を受けていただきます」

俺「入社試験!?」

6: 2010/02/23(火) 16:20:12.13 ID:uIY6QQw0


--面接室--

役員A「それでは俺さんはどうして勇者になろうと思ったのですか?」

俺「えっと、その俺、あ、いや私は、ずっと家の手伝いしかしていなかったのでそろそろ社会に出てみんなの役に立ちたいなぁwwww……なんて考えて……その。あ、あと今世界が魔王の危機にさらされてるし!……って思いましてはい」

役員B「ふむ……はい、わかりました。それでは待合室でお待ち下さい」

俺「はい」(超緊張した……。対策しとくんだった……)

7: 2010/02/23(火) 16:25:55.40 ID:uIY6QQw0


--待合室--

男A「俺君、適性検査の結果どうだった?」

俺「うん、それがさ」

ペラ

俺「……あなたに最適の職業は盗賊って書いてあるんだけど」

男A「あはははwwwwwwwwそれはそれは。僕は賢者だって言われたよ。

勇者になりに来たのにねぇ……やっぱり僕達なんかじゃだめってことなんだろうか」

俺「とりあえず俺、面接は全部落ちてそうだよwwww」

男B「俺様は魔法使いって結果がでたぜwwwwwwwwうはwwwwwwww」

男C「おでは……闘士……」

なんだかんだでグループ面接でみんなと仲良くなりましたwwww

男A「しかし検便なんかするとは思わなかったよねwwww」



俺「え?」

8: 2010/02/23(火) 16:30:41.94 ID:uIY6QQw0


--会議室--

受付「皆様お疲れさまでした。これにて試験を終了します。それでは結果の方ですが……」

俺(もうわかってるよ……みんな駄目なんだろ?いいさ、これからみんなでゲーセンいってLoVするからwwww)

受付「全員合格です!!おめでとうございます!!」

俺「え?」

男A「全員?」

受付「はい!全員です!!」

俺「え?」

受付「え?」

男B「せんせーwwwwww勇者ってのは一人じゃないんすかwwwwwwww」

受付「え?もちろんそうですけど?」

男B「え?」

受付「え?」

11: 2010/02/23(火) 19:15:22.22 ID:uIY6QQw0


--会議室--

受付「皆様は勇者のお供に選出されたというわけですが」

俺「お供!?勇者じゃなくて?」

受付「はい、そもそも今回の募集は勇者様のお供をぼしゅ、!!」

受付(しまった、言っちゃいけなかったんだ!!)

男A「そうだったのか……」

俺(最初から勇者募集ってのは嘘だったのか……そりゃそうかwwww)

男B「え?wwwwどゆことどゆことwwwwwwww」

俺(まぁ正直勇者のお供ですらこなせるかわからんけども)

受付「そ、それでは勇者様と一緒に魔王討伐に行っていただくわけなんですが、」

男A「納得いかない!!」

俺「!?」

男C「お、おで」

12: 2010/02/23(火) 19:20:17.06 ID:uIY6QQw0
10

--会議室--

男A「一大決心をして来たというのにあんまりだ!!」

俺(あの温厚な男Aさんが怒るなんて……)

男B「そ、そうだそうだwwwwwwww一ww大ww決ww心wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

受付「あ、あっとぉ、えっとおぉ」(ど、どうしよう!)

?「そこまでだ!!」

俺「!?」(仮面に甲冑、そして赤いマントを着た兵士が部屋に入って来た!!)

?「結果に不満があるのなら、結果を覆すだけの力を私に見せてみろ!!」

男A「な、なんだと……」

?「そうだな。私に1でもダメージを与えられたら、『勇者』を代わってやる!!」

男C「お、おで」

14: 2010/02/23(火) 19:23:06.80 ID:uIY6QQw0
11

--会議室--

俺「こいつが……勇者……」

勇者「どうする?やらないのか?チャンスはこいつだけのものでは無い。もちろん全員いっぺんに来ても構わない」

男A「1ダメージだと……?そうやって馬鹿にして!!」

男B「1とかwwwwらくしょおwwwwっうぇっうぇwwwwww」

男C「お、おで」

俺「じゃあ……せっかくだから」

ズカ

バキ

ドカ

宙を舞う俺達。

15: 2010/02/23(火) 19:26:45.90 ID:uIY6QQw0
12

--教会--

神父「しんでしまうとはなさけない」

俺「いやすいません……」

勇者「まさかパンチ一発で氏ぬとは……すまなかったな」

男A「いやこちらこそすいませんでした……」

男B「うはwwwwww俺様生きてたwwwwwwヨユーwwwwwwww」

男C「お、おで」

勇者「……ま、まぁ私も少し言い過ぎた。いくら王様の作戦だったとはいえ、君たちはただ単に騙された被害者なのだからな」

男A「いえ……僕も大人げなかったです」

勇者「うん……いやしかし君達。嫌なら私のお供などやめていいぞ?」

俺「!?」

勇者「あ、いや、決して君たちが弱すぎるとか役に立たなそうとかじゃないんだ。……ただでさえ危険な仕事だしな、私なんかのお供をやるために決心して城に来たのではないだろう?」

男A「それは……」

俺(俺も勇者になる!!……って言って家飛び出てきたしなぁ)

勇者「私から王様に言っておくよ。みんな辞退しましたって」

男C「お、おでは」

男A「……」

勇者「……でも所詮私も一人の人間に過ぎないんだ。いくら勇者だと持て囃されていても、仲間に頼りたくなる時もあるんだ……」

そう言って勇者は仮面を取った。







勇者は可愛い女の子だった。

俺、男A、男B、男C「お供させてくださぁああい!!!!」

勇者「ビクッ!!」

16: 2010/02/23(火) 19:29:16.35 ID:uIY6QQw0
13

--草原--

勇者「それでは出発だな。みんな、装備や道具は大丈夫か?」

俺「なんとか大丈夫かと。てか王様がくれた金があまりに少なくて、恥ずかしながら親に少しもらいましたよwwww」

男A「あー、ね。120Gとかやっぱあの人なめてるのかな。仮にもこれから魔王討伐に行こうっていうのに……」

男B「120とかwwwwwwwwwwwwお菓子代で全部無くなっちまったしwwwwwwwwww」


俺「え?」

17: 2010/02/23(火) 19:31:25.83 ID:uIY6QQw0
14

--草原--

モンスターがあらわれた!!

勇者「みんな準備はいいな?いくぞ!!」

俺ら「おおおー!!」

男C「お、おで!!」

俺「お!男Cが敵の攻撃を防いだ!!」

男B「だるすwwwwwwwwサンダーとかいってwwwwwwww」

男A「えっと、これが治癒魔法か」

俺「みんな役に立ってる……俺も盗賊らしく」(……盗賊らしくって何したらいいんだ?)

勇者「あと一体!」

俺「よ、よしとりあえずつっこむ!!」

モンスター「ギャアアアス!!」

モンスターのこうげき!7のダメージ!
俺はちからつきた。




--教会--

勇者「しばらく寄生でいいから」

18: 2010/02/23(火) 19:34:58.49 ID:uIY6QQw0
15

--草原--

モンスターがあらわれた!!

勇者「こいつは!」

俺「え?なにこれ」

勇者「こいつは幻覚使いだ。相手に幻覚をかけ、自分の好きな人の姿に見せかける!!騙されるな!!」

俺(やべぇ俺には勇者さんの裸姿に見える。裸見たことないけど。俺勇者さんのこと好きだったのか……)

男A「うっ」

男Aはにげだした。

男B「逃wwげww出wwしwwたwwwwwwww」

勇者「なっ!!……っく、無理もないか。自分の好きな人を倒すようなものだからな。よし私達だけで倒すぞ!!」

俺(うわっ!!視線が誘導されてそれどころじゃ)



男Aがさんせんした!!

賢者「やぁ、おまたせっ!!」

俺「男Aさん!ってなんかスッキリした顔してる!!!!」

19: 2010/02/23(火) 19:37:09.41 ID:uIY6QQw0
16

--草原--

モンスターをたおした!!

勇者「はぁ、はぁ」

俺「お疲れっす皆さん、はいおしぼり」

男A「……あぁ、どうも」

男B「俺っちテラニートwwwwwwww」

勇者(……彼らはがんばってくれている。だがあまりに役に立たない。やはり専門校を卒業したやつらをパーティに入れるべきだったか?)

俺「はい勇者さん、おしぼりっす」

勇者「あぁ、すまない」(いや、そんなことを言ってはいけない。彼らは進んで魔王討伐を名乗り出たのだから……そうだ!)

男A「勇者さん、僕たちは今どこを目指して進んでいるんですか?」

勇者「ああ、それなんだが少しだけ進路を変更する。君らのためにもな」

20: 2010/02/23(火) 19:40:28.15 ID:uIY6QQw0
17

--西の王国--

俺「久しぶりの町だ……てかでかい!!」

勇者「ちょっと待ってろ。入国手続きをしてくる」

男A「改めて思うが勇者って職業はすごいな。どんな国でも無条件で入れるしな」

勇者「手続き完了だ。それではここで君たちに修業してきてもらう」

俺「修業ですか?」

勇者「うむ。むしろ君たちの実力を思えば、最初から修業させてから旅にでたほうが良かった。実戦経験積めばなんとかなるとおもったがちょっと無理だったなwwww」

俺(笑顔ですごいこと言ってる)

勇者「ここには色々な職業の修行場がある。クリアすれば十分な戦闘力がつくだろう」

男C「修業とかまじむりwwwwwwwwwwww」

男A「勇者さんはその間どうするんですか?」

勇者「うん。近場のダンジョンを制圧してこようと思う」

俺「一人で!?」

勇者「なぁに心配するな。無理だったらあきらめて帰ってくるさ」


そして俺らの修行が始まった。

21: 2010/02/23(火) 19:42:22.29 ID:uIY6QQw0
18

--盗賊ギルド--

師範代「いいか貴様ら。盗賊にとって一番何が大事だと思う?」

見習いA「はい、お宝です!!」

師範代「うん……そういうことじゃなくてね。一番大事なのは俊敏性だ。今から貴様らは24時間、食べる時も寝る時も用を足す時も俊敏
性を高める修業をするのだ!!」

見習いの皆さん「はい!!!!」

俺(うんこしてる時も俊敏性の修行って……)

22: 2010/02/23(火) 19:45:49.15 ID:uIY6QQw0
19

--盗賊ギルド--

見習いB「よぉ、聞いたぜ?アンタ、勇者のパーティの一人なんだってな」

俺「(誰だろ?)あ、うん。一応ね」

見習いB「……」

俺「?どしたん?」

見習いB「ずばり、アンタには特別な何かがあるのか?」

俺「え?」

見習いB「いやだってさっき見た限りじゃ、アンタ動き大したことな

いぜ?」

俺(……ひでぇ)

見習いB「勇者のパーティには、その道の職業を極めた人物でないとなれない、って言われてる。なのにおかしいじゃないか」

俺「う、うーん」

23: 2010/02/23(火) 19:48:32.32 ID:uIY6QQw0
20

--盗賊ギルド--

見習い達「ほっほっほっほっほっ!!」

師範代「反復横とび500回終わったやつから次のメニューへ行け!!」

俺(く、き、きつすぎる……俺、ずっとニート、だったのに、こんな、常人でも、きつい、こと)

師範代「おらおらおらどうしたああああああああ根性だせやああああ」





--教会--

師範代「……悪かったな」

俺「いやすいません……本当」

25: 2010/02/23(火) 19:56:40.10 ID:uIY6QQw0
21

--盗賊ギルド--

見習いB「あいつ……マジで駄目だな」

見習いA「一般人として見ても足らんだろ」

見習いC「……」

基礎体力作りのためのマラソン中

俺「はっはっはっはっ」(卒業できんのかな)

26: 2010/02/23(火) 19:59:16.32 ID:uIY6QQw0
22

--広場--

二週間経過

俺「どうみんな、調子のほうは」

男A「なかなか身になることが多いよ、やっぱり学ぶってのは素晴らしいことだね!」

男B「俺様wwwwwwすげぇ才能あるらしいよwwwwwwwwやべぇえwwwwwwww」

男C「お、おで」

俺「……男C君の体格が一回り大きくなってる」

27: 2010/02/23(火) 20:01:37.63 ID:uIY6QQw0
23

--第二のダンジョン--

第二のボス「き、きさまが勇者か……どおりで……しかし仲間とともに旅立ったと聞いたぞ?どうし」

ザシュ

第二のボス「ぐあああああああああああああああああああああ」

勇者「貴様に答える必要は無い」

第二のボス「おのれえええええええええ勇者めえええええええええ」


第二のダンジョンを制覇した!!

勇者「ふぅ……みんなは強くなってるかな?」

28: 2010/02/23(火) 20:04:09.24 ID:uIY6QQw0
24

--盗賊ギルド--

一ヶ月後

俺「ほっほっほっほっほっほっ!!」

師範代(一時はどうなることかとおもったが、一通りはこなせるようになったか)

師範代「よぉぉぉぉし、二人一組になって組み手開始!!」

見習いB「ふぅ、見習いAやろうぜ」

見習いA「おっけー」






俺「余りました」

師範代「……友達作れよ」

俺「誰かと組むようなシステムがおかしいんですよ」

29: 2010/02/23(火) 20:07:40.53 ID:uIY6QQw0
25

--盗賊ギルド--

師範代「今回は戦闘訓練の相手をランダムで決めるぞおオオ!!俺は見習いBとだ!!」

俺「あいつとか」

見習いB「……ちっ」

俺(舌打ちされた……)

見習いA「はは、[ピーーー]なよ?見習いB。おれは見習いCとだから。じゃあな」

師範代「さぁやりやがれ!!」

俺「じゃあお願いしまっす。よっ」

見習いB「!?」


1時間後


見習いA「どうしたんだその頬」

見習いB「……別に」


俺「いてて……やっぱまだ届かないか」

30: 2010/02/23(火) 20:11:13.90 ID:uIY6QQw0
26

--広場--

更に一か月経過

俺「どうよ調子は」

男A「うん、もうすぐ資格取るために必要な魔法全部覚えられるよ!」

男B「俺もうクリアしたwwwwwwwwwwwwでも出席日数たりねぇwwwwwwwwうぇえwwwwwwww」

男C「おで」

俺「……男C君の体格がもはや人を超えてる……しかも鋼のような筋肉に……」

ガチャン

俺「おわっと」

男A「あ、すまない俺君!!って僕が落としたコップを地面に落ちる前に上から掴むとは……俺君、やるね!」

俺「あぁ、今ではうんこも2秒でできるぜ!!」

31: 2010/02/23(火) 20:13:00.77 ID:uIY6QQw0
27

--第五のダンジョン--


第五のボス「き、きさまが勇者か……どおりで……しかし一人でダンジョンを潰して回っているという噂は本当だったのか……なぜそん」

ザシュ

第五のボス「ぐあああああああああああああああああああああ」

勇者「貴様に答える必要は無い」

第五のボス「おのれえええええええええ勇者めえええええええええ」


第五のダンジョンを制覇した!!

勇者「ふぅ……もうみんなはいらないかも☆」

32: 2010/02/23(火) 20:15:28.43 ID:uIY6QQw0
28

--第一のダンジョン--

師範代「それでは貴様らに最終試練を与える!!このダンジョンの地下10階まで行き、わしが隠したナイフを見つけてもってくること!!制限時間は日が沈みきるまでだ!!わかったな!?」

見習いのみなさん「おおおおおおおお!!」

師範代「数ヶ月前まではここは凶悪なモンスターの住処だったんだが何者かが制圧したらしく、今ではそう凶悪なモンスターはいない。だが心してかかるよおおおおに!!」

見習いのみなさん「おおおおおおおお!!」

俺(……やったの勇者さんだな)

33: 2010/02/23(火) 20:17:51.43 ID:uIY6QQw0
29

--第一のダンジョン地下一階--

ザシュ

モンスター「ギャオオオオオ」

俺(体が軽い!昔は手も足も出なかったモンスターが、俺の手で!)

見習いB(あいつには……負けん!!)

見習いA「あ、おい!あまり前にでんなって!!」

見習いB「先にいく!!」

34: 2010/02/23(火) 20:19:14.96 ID:uIY6QQw0
30

--第一のダンジョン地下七階--

見習いB「うおおおおおおおおお!!」

ズバッ

モンスター「ヌウウウウウウウウウウウ」

見習いB「くそっ」(まだ五体目だというのに!!モンスターが相手だとこうも違うのか……)

俺「お、追いついた」

見習いB「!!……ちぃ!!」

見習いA(見習いBどうしたんだ?あいつらしくない……)

35: 2010/02/23(火) 20:22:32.11 ID:uIY6QQw0
31

--第一のダンジョン地下十階--

見習いB「はっ、はっ、はっ、ナイフだ。やっと見つけた……これで一人前に……」

?「……」

見習いB「ね、姉さん!?なんでこんなとこにいるんだ!?」

?「……ニコっ」

見習いB「姉さん、ここは危ないよ、一緒に逃げよう!!」

36: 2010/02/23(火) 20:25:15.47 ID:uIY6QQw0

32

--第一のダンジョン--

師範代「……なぁにぃ?モンスターの幻覚使いを取り逃がしただとおおおお!?」

兵士「は、はい。そして幻覚使いはこのダンジョンに逃げ込んだ可能性が高いと報告が」

師範代「くそったれが!!試験は中止だああ!!あれは実戦経験の無いぺーぺーじゃ倒せん!!」

37: 2010/02/23(火) 20:27:39.48 ID:uIY6QQw0
33

--第一のダンジョン地下十階--

見習いB「姉さん?どうしたんだ?何かしゃべってくれよ。おかしいじゃないか」

幻覚使い「……」

俺「お、また追いついた。?誰かと話してる?人?」

幻覚使い「……」

俺「まっぱ勇者さん!!??……いやということはあれは」

見習いB「どうしてずっと黙っているのさ、ほら手を掴んで」

俺「!?やめろ!!そいつはモンスターだ!!」

見習いB「(俺!?もう追いついて)……何を言ってやがる!!この人はオレの姉さんだ」

幻覚使い「……シュッ」

俺「!!!!」

ザシュっ

38: 2010/02/23(火) 20:29:33.82 ID:uIY6QQw0
34

--第一のダンジョン地下十階--

幻覚使い「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああ」

見習いB「!!!姉さんの腕が!!」

俺「騙されるな!!こいつはモンスターだっつってんでしょ!!」

見習いB「よくも姉さんを!!!」

ガキン

俺「常識で考えてこんなとこに普通の人間がいるわけないだろ!!俺の切った腕を見てみろ」

見習いB「う……く」(植物のような……手?)

俺「こいつとは一度闘ったことがあるからわかるんだ。こいつは幻覚で、自分の好きな人の姿に見えるらしい」

見習いB「……そうか……そうだよな、だって姉さんは」

39: 2010/02/23(火) 20:32:48.28 ID:uIY6QQw0
35

--第一のダンジョン地下六階--

師範代(幻覚使いとはやっかいなモンスターだぜ。単体でも十分脅威だが、あいつの能力の対象が人間だけじゃねぇってとこが恐ろしい!!)



--第一のダンジョン地下十階--

見習いB「なんだ?……モンスター達が集まってきて」

俺「!!そっか。幻覚を見せられるってことは、周りのモンスターからしたらこいつはモンスターの親玉に見えてるのか!?」


モンスター「グギュウルウルルルル!!!!」

犬みたいなモンスターが群れで俺らを取り囲んでいた。

40: 2010/02/23(火) 20:34:49.80 ID:uIY6QQw0
36

--第十一のダンジョン--

第十一のボス「き、きさまが勇」

ザシュ

第十一のボス「ぐあああああああああああああああああああああ」

勇者「……」

第十一のボス「おのれえええええええええ勇者めえええええええええ」


第十一のダンジョンを制覇した!!

勇者「あと何個だろ」

41: 2010/02/23(火) 20:38:20.74 ID:uIY6QQw0
37

--第一のダンジョン地下十階--

モンスター「グオおオオおオオ!!」

俺(囲まれた……。どうしよう、俺の持ってるスキルは、罠設置、罠外し、施錠解除、盗む、魔法は速度上昇、魔法罠……だけか。役に立ちそうなのねぇえええwwwwww)

見習いB「……オレをおいて逃げろ」

俺「へ?」

見習いB「お前も盗賊見習いのはしくれなんだ、こいつらを巻くくらいの逃げ足はあるだろ」

俺「どうせなら協力して一緒に逃げようよ」

見習いB「オレはここに来るまでに無駄に体力使っちまった。逃げ切

れる気がしない……」

俺「なら……みんな来るまで戦ってみようかな」

見習いB「お前馬鹿か!?こんなにいるモンスター相手にどうしよう

ってんだ!!」

俺「幸い飛行能力持ちはいなさそうだから罠を張ろうかと。今なら修

業のおかげで1秒間に二個設置できるし」

見習いB(やっぱり氏ぬかもしれん……)

42: 2010/02/23(火) 20:39:56.85 ID:uIY6QQw0
38

--第一のダンジョン地下十階--

俺「というか勇者さんが一人で制覇したダンジョンなのに、こんなことで負けてられらないんだ」

モンスター「グオオオオオ!!」

ドシュ

モンスター「キャイイイイイイイイイイイン!!!」

俺「今のうちに逃げて!」

見習いB「ふざけんな!!お前に守られて逃げれるか!どうせならオレも戦う!!」

モンスター「ギャアアアス!!」

見習いB「!?しまっ」

見習いA「うおおおおおおお!!!」

ドス

モンスター「ふにゃああああああああ!!!」

見習いA「助けに来たぞ二人とも!!」

俺(俺も助けてもらえる対象に入ってる。嬉しい……)

43: 2010/02/23(火) 20:41:11.69 ID:uIY6QQw0
39

--第一のダンジョン地下十階--

見習いA「他のやつらももう少ししたら来るはずだ!!みんなで力を合わせて卒業しようぜ!!」

見習いB「……あぁ!!」

俺(いいなぁ、友情って)

見習いA「ってあああ!!?なんでこんなとこに師範代が!!しかも半裸で右手とれてるし!!」

俺、見習いB「お前……」

44: 2010/02/23(火) 20:43:20.33 ID:uIY6QQw0

40

--第一のダンジョン地下十階--

師範代(思ったより時間食っちまった!!無事でいろよあいつら!!)

見習いD「うりゃああああ!!」

見習いE「こなくそおおおおおおおおお!!」

師範代(ん?あいつら……この数のモンスターを倒したというのか)

見習いD「あと一体……ってうわああ!!なんでこんなとこに王様が!!しかも半裸で右手とれてるし!!」

見習いE「ん?俺が二人いる!?くそ!どっちかが化けてるのか!?」

見習いB「お前ら……」

俺「ってか見習いEが怖くてたまらない」

46: 2010/02/23(火) 21:17:52.10 ID:uIY6QQw0
ちょっと私用で席外してました。また続き書かせていただきます。

47: 2010/02/23(火) 21:18:47.78 ID:uIY6QQw0
41

--第一のダンジョン地下十階--

俺、見習いB「おりゃああああああああ!!」

ザシュドシュ!

幻覚使い「ギョエエエエエエエエエエエエエ!!!」

モンスターたちをたおした!!

見習いA「おっしゃああああああ!!!勝ったぜえええええええええ」

見習いD「やったな!!」

見習いE「なんか全員の好きなやつ暴露大会みたいになっちまったけどなwwwwww」

俺「ごめん、見習いEのだけは笑えない」

見習いB「てかみんな笑えなかったがな……」

48: 2010/02/23(火) 21:25:14.21 ID:uIY6QQw0
42

--第一のダンジョン--

師範代「……遅かったな」

覚悟はしていたが、あれだけ余分に時間を食ってしまったので、日は完全に沈みきっていた。

見習いB「……」

俺「あーあ、次の最終試験は3カ月後か」(また勇者さんに会える日が遠ざかったか……)

師範代「勘違いするな俺」

俺「え?」

師範代「今回は知らせていなかっただけで実は予行練習だったのだ。そして本番の最終試験は一週間後に行う!!!!」

俺「!!まじで!!なんだよびっくりさせないでくださいよ~」

師範代(ちゃんとした試験場を提供出来なかったこちら側のミスだ……すまないみんな……良く無事でいてくれた)

49: 2010/02/23(火) 21:27:41.66 ID:uIY6QQw0
43

--草原--

見習いB「あー腹減った」

俺「氏ぬかと思ったしなぁ」

見習いA「可愛い魔法使い見習いがバイトしてるスパゲティ屋にいこうぜ!!」

俺「まじで!?……あ、いやでも俺本命いるしなぁ」

見習いD「そういや俺の好きなやつだけ聞いてないな、吐けよ!!ずるいぞ!!」

見習いB「確かに……フェアじゃないな。ふっ」

俺「ええ!?……あぁ、俺、見習いBのことが好きなんだ」

見習いB「ぶほおっ!!お、お前もそっち系かよ!!」

師範代(……ほぉ)

51: 2010/02/23(火) 21:30:17.66 ID:uIY6QQw0
44

--草原--

見習いE「早くつかねぇかなぁもうまじで疲れて歩けねぇ」

見習いD「ほれがんばれや!!可愛い魔法使い見習いのスパゲティがまってんだぞ」

見習いB「……良く考えてみたんだがこいつらの言う可愛いっていうのはもしかしなくても……」

俺「……あぁそうかも。てか絶対そうだな……」

師範代「ん?やけに明るいな」

俺「あれ?……え?」











見習いB「西の王国が……燃えてる?」

52: 2010/02/23(火) 21:33:10.97 ID:uIY6QQw0
45

--西の王国--

燃える城下町

町人A「ひぃぃぃ!!モンスターが、モンスターがなぜええええ!!」

町人B「くそっ、職業訓練校の子達ならなんとかしてくれるはず!!」

町人C「ばか!!あの子達は先に逃がすべきだろ!!こいつらは魔王の右手のしもべ達だ……かなうはずがねぇぇえ!!」

?「アッハハハハハ!!こんなとこで新しい兵士を量産化していたとはねぇえ。……目障りだ。お前達、卵のうちに頃しちまいな!!一匹残らずだ!!」

モンスター達「グギャアアアアアアアアス!!!!」


--路地裏--

男A「なんてことだ……」

男B「やばくねやばくねwwwwwwwwwwww」

男C「おで」

53: 2010/02/23(火) 21:36:44.53 ID:uIY6QQw0
46

--路地裏--

男A「どうするみんな?確かに僕らは力を身に付けた。この力なら勇者さんの手助けができると思う。ここはできるだけみんなを逃がしつつ、僕たちも逃げるのが最善だと思う。王国の皆さんには申し訳ないが、あのモンスターの数は僕たちだけじゃ処理できない」

男B「……wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

男C「……」



男C「おで……おで、戦う」

男A「!!?」

男C「おで、この国の人達好き。とてもやさしくしてくれた。とてもきたえてくれた。とてもあいしてくれた。だから……その恩を返したい!!」

男B「wwwwwwそれでよくねwwwwwwそれでwwww」

男A「……そうだね。すまない。僕はまだ、現実から逃げる癖が抜けきってないみたいだ。そうだね、戦おう!!もう僕たちは職業を名乗ることを許された立ち場なのだから!!」

55: 2010/02/23(火) 21:42:28.16 ID:uIY6QQw0
47

--広場--

モンスター「グオオギャアアアアアアス!!!」

町人D「キャアアアアアアアアア!!!」

男B改め魔法使い「ちょっと強いサンダーみたいなwwwwwwwwww」

ビッシャアアアアアアアアン!!!!

モンスター「グゴギャアアアアアア!!!」

町人D「……え?」

ザっ

男A改め賢者「町人の皆さんは逃げてください!!ここは僕たちがなんとかします!!」

男C改め闘士「おでええええええええええええええええええええ!!!!」

56: 2010/02/23(火) 21:45:38.03 ID:uIY6QQw0
48

--広場--

?「?ん?なんだい……また刃向かおうってやつらが出てきたのかい。目障りだねぇ……。ミノタウロス!!」

ミノタウロス「ブモオオオオ!!!ココニ!!」

?「奴らをミンチに変えてきな!!」

ミノタウロス「ラジャーブモ!!」

57: 2010/02/23(火) 21:48:50.28 ID:uIY6QQw0
49

--広場--

賢者「治癒魔法!これで足の怪我は治った筈です!!さぁ、走って!!」

町人E「すまないねぇ。気いつけとくれよ」

モンスター「ぎょおおおおおお!!!」

闘士「みんなには、さわらせない!!」

バキっ

モンスター「ぐえええええええ!!」

賢者見習いA「僕たちも加勢するんだ!!みんな、王国を守れ!!」

見習い達「おおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」

町人F「すごい……この子達……この子達なら王国を守れるかもしれない!!」

58: 2010/02/23(火) 21:52:07.99 ID:uIY6QQw0
50

--広場--

ミノタウロス「メザワリナニンゲンメ!!!」

賢者「!?なんだあいつ!でかい!!」

魔法使い「かなりつよいサンダー?みたいな?Wwwwwwwwwww」

ビッシャシャーーーーーン!!!

ミノタウロス「ブモオオ!!イテェブモオ!!」

賢者「そんな、あまりくらってない!?」

魔法使い「……wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

ミノタウロス「シネブモオオオオオオオ!!!!」

賢者(くっ!闘士のガードが間に合わない!!!)


ザシュっ!!!!









ミノタウロス「ブモオオオオオオオオメガアアアアアアアアアアア!!」

賢者「!?今の影は……」

魔法使い見習いA「鳥?……いや違う!!」


バサッ



俺「ひどいなぁ男Aさん。僕も勇者パーティなんだから仲間にいれてよ」

賢者「俺君!!!!」

59: 2010/02/23(火) 21:54:24.80 ID:uIY6QQw0
51

--広場--

俺「見せてやる。俺の修行成果!!」

賢者「!?」


俺「魔法使用速度上昇&罠設置!!」

カチャカチャカチャカチャ

賢者「すごい。俺君が残像しか見えない速度で罠を設置してる……」

魔法使い「地味wwwwwwwwww」

闘士「地、味」

60: 2010/02/23(火) 21:57:13.56 ID:uIY6QQw0
52

--広場--

ミノタウロス「ブモオ、キサマヨクモオレノメヲォォ!!」

ドシンドシン!!

賢者「罠に関係なく突っ込んでくる気か!?」

ミノタウロス「バカガ!!」

ミノタウロスはジャンプして罠を回避してきた。

ミノタウロス「ソンナモノダレガクラウカアアアアアアアア!!」

バチィ

俺「空中に設置できる魔法罠ってのもあるんよ」

ミノタウロス「ブモオオシビレルウウウウウウ!!」

ミノタウロスは空中で全身を痙攣させている。

俺「今だ闘士!!」

闘士「攻撃翌力上昇、レベル1」

闘士の気が魔法によって増幅されていく。

闘士「うおおおおおお!!!」

ミノタウロス「ブモオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

メキョッ

闘士の右拳はミノタウロスの顔面を打ち砕き、吹き飛ばした。

61: 2010/02/23(火) 22:07:05.46 ID:uIY6QQw0
53

--広場--

?「ちぃ!!人間ごときにやられるだなんて、なんて様だい!!」

ミノタウロス「ブッ・・・ブオ」

ゾロゾロ

師範代「あいつが親玉か。お前ら見習いは下がってな。後はワシらが片づけちゃる!!!!」

魔法使い師範代「またみんなでパーティを組むだなんて、一体何年ぶりでしょうね」

剣士師範代「いやいや若い頃を思い出すなぁ」

闘士師範代「あの頃はみんないいケツしてたぜ!ガハハハハ!!」

賢者師範代「ガチホ〇は黙っていなさい」

賢者「し、師範代s!!」

俺「盗賊師範代だけ師範代で通してたからなんか無理が生じちゃってる!!」

師範代「いうなああああああああああああああ」

62: 2010/02/23(火) 22:11:46.79 ID:uIY6QQw0
54

--広場--

師範代「さてさてナイスバディなねぇちゃんよぉ、この国をめちゃくちゃにしてくれた責任とってくれんだろうなぁ?」

?「……ん?」

賢者「ん?じゃありませんよ。あなた……魔王の右手、サキュバスですね?あなたの悪名は」

?改めサキュバス「貴様らに声をかけたのではないわ。すっかり忘れ

ていたよ。御苦労だったねぇもう元に御戻りよ」

剣士師範代「なんだい、何を言ってるんだ?」

見習いC「……」

師範代「おい、あぶねぇから下がっとけ見習いC!!」

ドスドスドスドスドスドス






見習いCの口から針のようなものが発射され、師範代達の背中に突き刺さる。

師範代「……あ?」

サキュバス「お前は任務をしっかり果たしてくれたから、そこで伸びてるミノタウロスのポジションをくれてやるよ。半魚人」

俺「な、なんで見習いCが師範代達を攻撃して……」

見習いC改め半魚人「ボ、ボニョオオオオオオオオオオオオ!!!」

賢者師範代「こんなやつに私達……が」

半魚人「ボ、ボニョ、人間食ウ!!!」

63: 2010/02/23(火) 22:15:36.74 ID:uIY6QQw0
55

--広場--

賢者「あ、あの馬鹿みたいに強い師範代達が……不意打ちとはいえ全滅」

俺「やめろおおおおおおお!!」

半魚人「ハムダイスキッ!!」

バギィ

ナイフを持って接近するも、半魚人の張り手ではじかれてしまう。

俺「く、くそ、師範代!!」

師範代「ああぁ、かっこわりい。鈍ったなぁ……おい良く聞け俺」

俺「え?」

師範代「ワシの代わりに他の見習いのやつらにも言っといてくれ」

賢者「!!そうだ!!治せばいいだけじゃないか治せばいいだけじゃないか」

サキュバス「おっと面倒なことはゴメンだよ」

サキュバスの右手に青い光が渦巻き収束していく。

師範代「おめーらみんな合格だ。盗賊を名乗っていいぞってな」

サキュバス「氷属性魔法レベル2」

バッキャアン!!!

俺「!!師匠達が氷漬けに!!」

サキュバス「さぁて後残ってんのは未熟なあんた達と無力な一般ピーポーだけだね」

64: 2010/02/23(火) 22:22:26.64 ID:uIY6QQw0
56

--広場--

剣士見習いA「ぐあああああああ!!」

モンスター「口リ口リ口リ口リ口リ口リ口リ!!」

賢者「いけない!周りのみんなも押されてきている!!今回復を」(いやだめだ、彼らの回復をしてやれるほど魔翌力の余裕は無い。今はサキュバスをなんとか倒さなくてはいけないんだ……)

魔法使い見習いD「もう魔翌力が尽きて、キャアアアアアアア!!!!」

モンスター「グヒャヒャヒャヒャ!!」

賢者「!!」(まずい、氏者の数も増えてきている。蘇生だって24時間以内に行わないと復活させることはできないというのに……僕と他の賢者ではカバー仕切れない……)

ガク

俺「賢者!!何してんの!手を貸してくれ!!」

半魚人「ボーニョボニョボニョ!!」

魔法使い「あwwぶwwなwwいwwwwwwww」

半魚人のサマーソルトキックが俺の防御の構えを突破する。

ズガッ

俺「ぐうううう!!」(強い。まだ高レベルのモンスターを一人じゃ相手にできないのか!)

65: 2010/02/23(火) 22:25:30.36 ID:uIY6QQw0
57

--広場--

闘士「俺、護る!」

半魚人「ゾオオオオズゲエエエエ!!!」

ガシィッ!!

闘士と半魚人が組み合う。

闘士(ち、力、強い。押される!!)

魔法使い「さっきからお前ら邪魔wwwwww魔法うてねぇwwww」

ミノタウロス「グゥゥウウ!!」

魔法使い「ちょっwwwwww牛復活してるwwwwww」

66: 2010/02/23(火) 22:28:44.17 ID:uIY6QQw0
58

--広場--

ミノタウロス「キサマラ……ユルサヌ!!」

ミノタウロスは手に持った棍棒で魔法使いを殴り飛ばした。

魔法使い「おげっwwwwwwイタスwwwwwwwwwwうぇwwwwww……やべ」

67: 2010/02/23(火) 22:31:31.31 ID:uIY6QQw0
59

--広場--

半魚人「アタマノコシテー シタハクッテー」

俺「げぼっ!」(や、やばい。本当にやばい。魔翌力なくなってドーピング魔法も使えないし、体力ももう)

闘士「お、おで!」

半魚人「メザワリギョオオオ!!」

半魚人の繰り出した手刀は闘士の右腕を切断する。

闘士「いでええええええええええ!!」

賢者「!!」(みんなやられて……)

サキュバス「あんたは抵抗しなくていいのかい?」

賢者「……くっ!(いつのまに)……もう僕が参戦したところで」

サキュバス「ふふふ、きさまが一番ちゃんと戦況を理解しているよ」

サキュバスは右手の人差し指に青い光を灯す。

賢者「……でもね、一矢は報いらせてもらう」

サキュバス「?」

賢者「魔法暴発レベル1!!」

サキュバス「なに!?」

収束していた青い光はサキュバスのコントロールを離れ暴走した。

ドオオン

68: 2010/02/23(火) 22:34:11.35 ID:uIY6QQw0
60

--広場--

俺「賢者さん!!」

爆発で吹き飛ばされた賢者の体を俺が抱きとめる。

賢者「はは……魔王の側近ともなると魔翌力がとんでもないね。ちょっとにしか見えなかったのに」

俺(賢者さんは油断させるためにわざと……?)

半魚人「ママアアアアアアアアアアアアア!?」

ミノタウロス「オ、オレノムネトケツトフトモモガ……」

モンスター達はボスを失い統率が乱れ始めていた。

剣士見習いJ「い、いけるぞ!!親玉がいなくなったんだ!!」

ギャンブラー見習いA「よぉし!!」

甘く、

煙の中から何かが立ち上がる。


サキュバス「甘くみるなよむしけらどもがああああああ!!」

ビビュン

サキュバスのれいと○ビームが二人の見習いの胸を貫き、氷の彫像が二つ誕生する。

サキュバス「この私が傷つけられるなんて初めてよ……半魚人、その坊やをかみ砕いておやり」

見習いB「俺ーーーー!!」

俺「!?来ちゃだめだ!!」

見習いA「仲間がやられてんのを見てられるかあああああああああ」

サキュバス「雑魚が」

バッキャーン

69: 2010/02/23(火) 22:37:56.39 ID:uIY6QQw0
61

--広場--

俺「見習いB達まで氷漬けに……」

賢者「駄目だったか……」

俺「く!賢者さん下がって!!」

俺は欠けたナイフを手にする。

俺「俺たちはまだ[ピーーー]ないんだ!!俺たちは勇者さんと旅をするために強くなったんだ!!」

半魚人「ギョオオオオオオオオオオオ!!」

ザシュ

俺「……あれ?」


半魚人とミノタウロスの体が切られ、血が夜空に向かって噴出している。

半魚人「ジ、ジブリダイスギイイイイイイイイイイイイイイ!!」

ミノタウロス「オッパオッパオッパオパアアアアアアアアア!!」



サキュバス「なっ!?なぜきさまがここに!!」

俺「赤い……マント」

勇者「君達、少しは強くなったかい?」

勇者が大剣を片手に立っていた。

71: 2010/02/23(火) 22:41:09.37 ID:uIY6QQw0
62

--広場--

サキュバス「きさま……東の国に向かったと情報があったのに」

勇者「大事な用事があってな。……もう少し早く来てあげられればよかったんだが」

勇者は戦場となった広場を見渡す。

サキュバス「ふ、いまさらきさまが来たところで遅い。すでにこの国は終わったのだ」

勇者「そうみたいだ」

勇者は剣を構え、サキュバスに向かって走り出す。

サキュバス「!!」

サキュバスは氷の剣を生成しそれを迎え撃つ。

ガギィィン

勇者「ほう、すでにダメージをもらってるみたいだな」

サキュバス「っ!こんなものかすり傷にも満たん!!」

ギャリィン

勇者「炎属性魔法レベル2」

至近距離から撃ちだされた炎の弾丸は、サキュバスが防御するより早く命中しその身を焦がす。

ゴオオ

サキュバス「ぐあああああああああ!!」

俺「強い」

72: 2010/02/23(火) 22:43:30.42 ID:uIY6QQw0
あ、そうなんですか。教えて下さりありがとうございます。

73: 2010/02/23(火) 22:46:32.96 ID:uIY6QQw0
63

--広場--

サキュバス「くそぉ!!貴様!!」

勇者「お前の力はその程度なのか?周りのこの人達みたいに私を氷漬けにしてみろよ」

サキュバス「馬鹿にしやがって……!!」

サキュバスは飛翔し、両手を天にかざす。

勇者「俺、みんなを連れて私の後ろに連れてきて」

俺「へ?あ、わかりました!」

空には巨大な青い玉が浮かんでいる。

サキュバス「お望み通り、氷属性最大魔法を食らわせてやるよおお!!」

勇者「……」

勇者の両手がうっすらと赤い光を放つ。

サキュバス「氷属性魔法レベル4!!」

75: 2010/02/23(火) 22:53:38.07 ID:uIY6QQw0
64

--広場--

サキュバス「はぁ、はぁ」

辺り一帯はサキュバスの魔法攻撃により氷の世界と化していた。

サキュバス「魔王様より頂いた手下は全部失っちまったが、目的である西の王国の崩壊は達成できたわけだし、悲願の宿敵勇者も倒せたんだ。よしとするか」

サキュバスはどこかへ飛んでいく。


ジュゥゥゥウ

勇者「ぷうっ、やはり強力な魔翌力だな、魔王の右手」

氷を炎の魔法で溶かし、氷の地表に勇者が現れる。

俺「すごい。防御に一点集中したとはいえあの攻撃から身を守るなんて……」

賢者「ぐ、勇者さん、お久しぶりです」

勇者「うん。どうやら少しは強くなれたみたいだな、みんな」

魔法使い「ちょwwwwww気付けば北極wwwwwwさwwむwwいwwwwwwww」

闘士「お、おで」

勇者「話したいこともあるだろうが後にしよう。ここから東の方向に村

があるんだ、半日ほどでつく。まずはそこに行こう」

俺「え、この人たちの氷を溶かして助けないんですか?」

勇者「助けない」

賢者「!?」

勇者「否、助けられない。氷を溶かしてあげることは出来るが、その後の回復や蘇生が出来ない」

賢者(確かに……)

勇者「氷漬け状態ならば24時間以上立っても蘇生は有効だ。そしてこの氷は魔法だから自然に溶けることは無い。ここはこのままにしておいて、王国から応援を要請するのが最善手なんだ」

賢者(そのための挑発か……)

77: 2010/02/23(火) 23:04:45.55 ID:uIY6QQw0
65

--西の王国--

勇者「そろそろ日が昇るな」

俺「西の王国か。随分長い間いたから名残惜しいな……」

?「勇者さま~~」

賢者「誰かがこちらに走ってきますね」

魔法使い「ちょwww裸族wwww」

?「失礼ですね~~裸族じゃないですよぉ~わたしは踊子です!勇者さんの仲間です!」

俺「へ?」

勇者「紹介しよう。彼女は南の王国でスカウトした踊子だ」

?改め踊子「よろしくお願いしますね~先輩っ」

俺(女増えた)

賢者(女増えた)

魔法使い(女ふwえwたwww)

闘士「女ふえた」

賢者「ん?あ、あれ?」

俺「どうしたんですか?賢者さん」

賢者「いや、確かパーティって5人までだった気がするんですよ」

俺「そんな何人で旅したっていいじゃないですかぁ……ってあれ、なんか5人じゃないといけない気がする。なんでだ」

賢者「なんかシステム的な何かがこう……まぁいいや、勇者さん、どうするんですか?」

勇者「あぁ、そのことなんだが、みんな鍛えてもらったのに悪いんだが一人抜けてもらおうと思うんだ」




俺、賢者、魔法使い「はい!?」

79: 2010/02/23(火) 23:11:27.18 ID:uIY6QQw0
66

--西の王国--

勇者「私と踊子は確定だ。やっぱり同性が一人は欲しいからな」

踊子「はいお姉さま!!」

俺「ん、んんん……まぁそうかもしれないんだけど」

賢者「これは……なんか納得しがたい」

魔法使い「まwさwかwのwww」

闘士「お、おで」

勇者「そうだなぁ、じゃあ……」



①俺を置いていこう
②賢者に残ってもらおう
③魔法使いを追放する
④闘士を野生に返す

81: 2010/02/23(火) 23:46:21.02 ID:uIY6QQw0
67

--西の王国--

勇者「じゃあ……魔法使いを追放する」

魔法使い「!?」

俺「ちょ、ちょっとそれはさすがに可愛そうな気が……」

賢者「か、彼は上位属性である雷属性を使えるんですよ?パーティの戦力としてもそは……」

勇者「なら君が抜ける?」

賢者「あ……いえ」

魔法使い「まじ勘弁して下さい……」

俺(いつものふざけたしゃべり方が……)

勇者「……」

勇者(ここ最近魔族に王国が襲われてる……私達が魔王を倒した時に、帰る場所が無くなっていては元も子もない。だからこの中で一番優秀な魔法使いを王国に送り返すのが一番なの……)

魔法使い「まじ洒落になんないス……」

82: 2010/02/23(火) 23:53:07.58 ID:uIY6QQw0
68

--草原--

こうして魔法使いは俺らの故郷へと、一人さびしく帰って行った。
でもこれは、いらないからパーティを追放したわけじゃない、魔法使いには魔法使いの戦いをしてもらうためだ、と勇者さんは言っていた。
魔法使いは俺らが魔王と戦っている間、故郷を護るために戦う。俺らがこの世界のために戦っていることには違いは無いんだ。
またいつか、いや今度会う時は平和になった世界で会えるだろう。

勇者「そろそろ行くぞ」

賢者「はい、勇者さん」

闘士「お、おで」

踊子「あら?おいてっちゃいますよ~?盗賊さん」

盗賊「あ、待ってくださいww」



第一部完



長い時間読んで下さりありがとうございましたm(__)m

84: 2010/02/24(水) 00:53:39.81 ID:xUq9q3E0
ありがとうございます。
誰かが望んでくれるかはわかりませんが、もしまた機会があれば二部以降を書かせていただきたいと思います。

89: 2010/02/25(木) 04:58:31.66 ID:Z0FXGYAO

引用: 勇者募集してたから王様に会いに行った